JP2000035483A - 堆積物中の透水係数及び地下流体を含んだ地盤構造の画像化方法、及び、媒質の物理特性の測定方法 - Google Patents
堆積物中の透水係数及び地下流体を含んだ地盤構造の画像化方法、及び、媒質の物理特性の測定方法Info
- Publication number
- JP2000035483A JP2000035483A JP11160722A JP16072299A JP2000035483A JP 2000035483 A JP2000035483 A JP 2000035483A JP 11160722 A JP11160722 A JP 11160722A JP 16072299 A JP16072299 A JP 16072299A JP 2000035483 A JP2000035483 A JP 2000035483A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- permeability
- porosity
- pseudo
- signal
- attenuation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01V—GEOPHYSICS; GRAVITATIONAL MEASUREMENTS; DETECTING MASSES OR OBJECTS; TAGS
- G01V1/00—Seismology; Seismic or acoustic prospecting or detecting
- G01V1/40—Seismology; Seismic or acoustic prospecting or detecting specially adapted for well-logging
- G01V1/42—Seismology; Seismic or acoustic prospecting or detecting specially adapted for well-logging using generators in one well and receivers elsewhere or vice versa
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Remote Sensing (AREA)
- Acoustics & Sound (AREA)
- Environmental & Geological Engineering (AREA)
- Geology (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Geophysics (AREA)
- Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 雑音の多い環境下においても、未固結の堆積
物、砂岩、石灰石のような媒質の物理的特性、特に、間
隙率及び透水係数の値や変動の正確な断面空間分布を非
破壊的に測定する。 【解決手段】 疑似ランダムコードが発生され、疑似ラ
ンダム音響信号を発生するのに使用される。この信号
は、圧電素子のようなトランスデューサを用いて測定媒
質中に伝播され、複数のハイドロホンによって受信され
る。受信信号が処理され、その速度及び減衰の画像が得
られる。測定データの与えられた組に対して、媒質の一
般的な地質音響モデルが決定され、モデルが解かれて、
媒質に対する透水係数−間隙率の結果の対が得られる。
次いで、媒質の物理的特性を正しく示す透水係数−間隙
率の結果の対の一方が決定される。
物、砂岩、石灰石のような媒質の物理的特性、特に、間
隙率及び透水係数の値や変動の正確な断面空間分布を非
破壊的に測定する。 【解決手段】 疑似ランダムコードが発生され、疑似ラ
ンダム音響信号を発生するのに使用される。この信号
は、圧電素子のようなトランスデューサを用いて測定媒
質中に伝播され、複数のハイドロホンによって受信され
る。受信信号が処理され、その速度及び減衰の画像が得
られる。測定データの与えられた組に対して、媒質の一
般的な地質音響モデルが決定され、モデルが解かれて、
媒質に対する透水係数−間隙率の結果の対が得られる。
次いで、媒質の物理的特性を正しく示す透水係数−間隙
率の結果の対の一方が決定される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地層堆積物中の透
水係数及び地下流体を含んだ地盤構造の画像化方法、特
に、地層構造を画像化するための孔井間トモグラフィの
使用に係り、詳細には、地層構造中の透水係数及び剪断
強度を画像化するために孔井間トモグラフィを用いる方
法に関する。
水係数及び地下流体を含んだ地盤構造の画像化方法、特
に、地層構造を画像化するための孔井間トモグラフィの
使用に係り、詳細には、地層構造中の透水係数及び剪断
強度を画像化するために孔井間トモグラフィを用いる方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】堆積物中の透水係数分布の画像化は、長
年に亘って地盤探査業者の挑戦対象であったが、これま
での結果は非常に限られていた。
年に亘って地盤探査業者の挑戦対象であったが、これま
での結果は非常に限られていた。
【0003】実際、堆積土中の透水係数を測定する最も
信頼性の高い従来の方法は、恐らく、揚水試験を用いる
ものである。この方法は、一方の井戸から連続的に一定
速度で水を揚水し、他方の井戸の水位の変化量を観測す
るための、少なくとも2つの井戸を必要とする。これら
の2つの井戸は、興味のある地層を突き抜けて掘り下げ
ねばならず、興味がある地層より上の井戸の部分は、地
層から分離するためにケーシングされなければならな
い。このような従来のシステムでは、2つの井戸は、少
なくも水平距離で500フィート離されなければならな
い。
信頼性の高い従来の方法は、恐らく、揚水試験を用いる
ものである。この方法は、一方の井戸から連続的に一定
速度で水を揚水し、他方の井戸の水位の変化量を観測す
るための、少なくとも2つの井戸を必要とする。これら
の2つの井戸は、興味のある地層を突き抜けて掘り下げ
ねばならず、興味がある地層より上の井戸の部分は、地
層から分離するためにケーシングされなければならな
い。このような従来のシステムでは、2つの井戸は、少
なくも水平距離で500フィート離されなければならな
い。
【0004】しかしながら、この方法は、非常に費用と
時間がかかる上、井戸間の地層の平均透水係数の測定し
かできないという大きな問題点を有している。更に、こ
の方法は、地層の透水係数画像として知られている、透
水係数の空間的な分布に関する情報を与えることはでき
ない。
時間がかかる上、井戸間の地層の平均透水係数の測定し
かできないという大きな問題点を有している。更に、こ
の方法は、地層の透水係数画像として知られている、透
水係数の空間的な分布に関する情報を与えることはでき
ない。
【0005】一方、地中の地質構造を画像化するため
に、孔井間地震トモグラフィが広く使われている。通
常、地震波の速度及び減衰の情報は、他方の井戸から発
生され、所定の水平距離だけ離された、ある井戸で受信
された受信波パルスの到着時間及び振幅を測定すること
によって変換される。このような孔井間トモグラフィを
実施する2つのシステムが、米国特許第5142500
号及び5406530号明細書に開示されており、その
内容を、ここで取り込む。
に、孔井間地震トモグラフィが広く使われている。通
常、地震波の速度及び減衰の情報は、他方の井戸から発
生され、所定の水平距離だけ離された、ある井戸で受信
された受信波パルスの到着時間及び振幅を測定すること
によって変換される。このような孔井間トモグラフィを
実施する2つのシステムが、米国特許第5142500
号及び5406530号明細書に開示されており、その
内容を、ここで取り込む。
【0006】米国特許第5142500号は、地層構造
中の透水係数、間隙率及び剪断強度の測定方法を開示し
ている。この特許は、更に、複数の周波数で音速及び減
衰を測定し、同じ周波数における速度及び減衰の理論値
とデータを比較し、ここでその内容を取り込む、Biot,
M.A.の“The theory of propagation of elastic
woves in a fluid-saturated porous solid,II
high frequency range”J.Acoust.Soc.Am.,Vol.
28,179−191(1956)中に詳細に検討され
ているように、Biot理論を用いて計算することによ
り、振動源と受信器間の海岸の砂の平均透水係数がどの
ように音響的に測定されるか開示している。
中の透水係数、間隙率及び剪断強度の測定方法を開示し
ている。この特許は、更に、複数の周波数で音速及び減
衰を測定し、同じ周波数における速度及び減衰の理論値
とデータを比較し、ここでその内容を取り込む、Biot,
M.A.の“The theory of propagation of elastic
woves in a fluid-saturated porous solid,II
high frequency range”J.Acoust.Soc.Am.,Vol.
28,179−191(1956)中に詳細に検討され
ているように、Biot理論を用いて計算することによ
り、振動源と受信器間の海岸の砂の平均透水係数がどの
ように音響的に測定されるか開示している。
【0007】米国特許5406530号は、音響的孔井
間トモグラフィの測定範囲、精度、及び周波数分解能の
非破壊システムを開示している。これは、疑似ランダム
バイナリシークエンス(PRBS)法を用いることによ
って、これらの特性の測定を飛躍的に改良している。こ
のPRBS分析の発明によって、システムのユーザが、
堆積物中の音速及び減衰の正確且つ長距離にわたる画像
を得ることが可能になっている。
間トモグラフィの測定範囲、精度、及び周波数分解能の
非破壊システムを開示している。これは、疑似ランダム
バイナリシークエンス(PRBS)法を用いることによ
って、これらの特性の測定を飛躍的に改良している。こ
のPRBS分析の発明によって、システムのユーザが、
堆積物中の音速及び減衰の正確且つ長距離にわたる画像
を得ることが可能になっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、米国特
許第5406530号に開示されたPRBS法は、音速
の長距離にわたる画像化の精度を大幅に向上するもので
はあるが、多数のPRBS周波数で音響伝搬を繰り返す
ことによって、音源と受信器間の平均透水係数を与える
のみである。この発明からは、堆積物中の透水構造の空
間分布や画像は得ることができず、音速及び減衰は、依
然として、多数の周波数で測定されなければならなかっ
た。
許第5406530号に開示されたPRBS法は、音速
の長距離にわたる画像化の精度を大幅に向上するもので
はあるが、多数のPRBS周波数で音響伝搬を繰り返す
ことによって、音源と受信器間の平均透水係数を与える
のみである。この発明からは、堆積物中の透水構造の空
間分布や画像は得ることができず、音速及び減衰は、依
然として、多数の周波数で測定されなければならなかっ
た。
【0009】上記米国特許に開示された方法は、揚水試
験のように、非常に高価で時間がかかる従来の方法に対
して、非常に有益なものであるが、井戸間の地層の平均
透水係数を測定するだけであった。地質構造中の透水係
数の空間分布の測定に、単一のPRBS信号のみを必要
とする孔井間トモグラフィシステムを使用することは、
非常に有益であろう。
験のように、非常に高価で時間がかかる従来の方法に対
して、非常に有益なものであるが、井戸間の地層の平均
透水係数を測定するだけであった。地質構造中の透水係
数の空間分布の測定に、単一のPRBS信号のみを必要
とする孔井間トモグラフィシステムを使用することは、
非常に有益であろう。
【0010】本発明は、前記従来の問題点を解消するべ
くなされたもので、堆積物の物理特性を非常に正確に非
破壊で測定する方法、特に、間隙率及び透水係数の値や
変動の正確な断面空間分布を得ることができ、雑音の多
い環境下で実施されても、正確且つ明瞭な測定を行える
ようにすることを課題とする。
くなされたもので、堆積物の物理特性を非常に正確に非
破壊で測定する方法、特に、間隙率及び透水係数の値や
変動の正確な断面空間分布を得ることができ、雑音の多
い環境下で実施されても、正確且つ明瞭な測定を行える
ようにすることを課題とする。
【0011】本発明は、又、前記方法を、1マイル以上
の遠く離れた孔井間で実施することを他の課題とする。
の遠く離れた孔井間で実施することを他の課題とする。
【0012】本発明は、これまで不可能であった高周波
数での測定を行う、新規且つ高精度の非破壊方法を提供
することを更に他の課題とする。
数での測定を行う、新規且つ高精度の非破壊方法を提供
することを更に他の課題とする。
【0013】本発明は、限定された音響周波数を用いる
ことで、間隙率及び透水係数の正確な評価を可能とする
ことを更に他の課題とする。
ことで、間隙率及び透水係数の正確な評価を可能とする
ことを更に他の課題とする。
【0014】本発明の他の重要な課題や効果は、以下の
説明や図面によって当事者に明らかになるであろう。
説明や図面によって当事者に明らかになるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、地層堆積物の
透水係数及び間隙率のグループから選択された物理特性
を測定するための非破壊的な方法において、(a)疑似
ランダムコードを発生するステップと、(b)該疑似ラ
ンダムコードに基づいて疑似ランダム音響信号を発生す
るステップと、(c)該疑似ランダム音響信号を前記堆
積物に入射して伝搬させるステップと、(d)該堆積物
からの前記擬似ランダム音響信号を受信するステップ
と、(e)該疑似ランダム音響信号を処理して、前記堆
積物中を伝搬した後の疑似ランダム音響信号の速度及び
減衰の画像を得るステップと、(f)該画像を変換式に
従って変換して、前記堆積物中の物理特性を表わす画像
を得るステップと、を含むことにより、前記課題を解決
したものである。
透水係数及び間隙率のグループから選択された物理特性
を測定するための非破壊的な方法において、(a)疑似
ランダムコードを発生するステップと、(b)該疑似ラ
ンダムコードに基づいて疑似ランダム音響信号を発生す
るステップと、(c)該疑似ランダム音響信号を前記堆
積物に入射して伝搬させるステップと、(d)該堆積物
からの前記擬似ランダム音響信号を受信するステップ
と、(e)該疑似ランダム音響信号を処理して、前記堆
積物中を伝搬した後の疑似ランダム音響信号の速度及び
減衰の画像を得るステップと、(f)該画像を変換式に
従って変換して、前記堆積物中の物理特性を表わす画像
を得るステップと、を含むことにより、前記課題を解決
したものである。
【0016】又、前記疑似ランダム音響信号の速度及び
減衰の画像が、測定データの組に実質的に対応する前記
堆積物の一般的な地質音響モデルを決定し、前記測定デ
ータに対して該モデルを解くことにより、前記物理特性
の結果の対を得て、前記堆積物の前記物理特性を正確に
表わす前記結果の対の一方を決定することによって変換
されるようにしたものである。
減衰の画像が、測定データの組に実質的に対応する前記
堆積物の一般的な地質音響モデルを決定し、前記測定デ
ータに対して該モデルを解くことにより、前記物理特性
の結果の対を得て、前記堆積物の前記物理特性を正確に
表わす前記結果の対の一方を決定することによって変換
されるようにしたものである。
【0017】又、前記測定データが、弾性波の速度及び
周波数を含むようにしたものである。
周波数を含むようにしたものである。
【0018】又、前記測定データが、弾性波の減衰を含
むようにしたものである。
むようにしたものである。
【0019】又、前記測定データが、弾性波の周波数を
含むようにしたものである。
含むようにしたものである。
【0020】更に、前記音響信号が、少なくとも1つの
圧電変換器を用いて発生され、伝搬されるステップを含
むようにしたものである。
圧電変換器を用いて発生され、伝搬されるステップを含
むようにしたものである。
【0021】更に、前記音響信号を、複数のハイドロホ
ンによって受信するステップを含むようにしたものであ
る。
ンによって受信するステップを含むようにしたものであ
る。
【0022】又、前記ハイドロホンを、互いに等間隔で
配置するようにしたものである。
配置するようにしたものである。
【0023】又、前記周波数を、ほぼ1、2、4、8及
び12kHzからなるグループから選択するようにした
ものである。
び12kHzからなるグループから選択するようにした
ものである。
【0024】又、前記ステップ(a)から(f)、少な
くともステップ(e)及び(f)を、コンピュータによ
って実行するようにしたものである。
くともステップ(e)及び(f)を、コンピュータによ
って実行するようにしたものである。
【0025】本発明は、又、媒質の物理特性を測定する
ための非破壊的な方法において、(a)疑似ランダムコ
ードを発生するステップと、(b)該疑似ランダムコー
ドに基づいて疑似ランダム音響信号を発生するステップ
と、(c)該疑似ランダム音響信号を前記媒質中に伝搬
させるステップと、(d)該疑似ランダム音響信号を受
信するステップと、(e)該疑似ランダム音響信号を処
理して、前記音響信号の速度及び減衰の画像を得るステ
ップと、(f)1組の測定データに対して前記媒質の適
切な地質音響モデルを決定するステップと、(g)前記
測定データに対する該モデルを解いて、1対の物理特性
結果を得るステップと、(h)前記媒質の前記物理特性
を正確に表わした、前記物理特性結果の対の一方を決定
するステップと、を含むことにより、前記課題を解決し
たものである。
ための非破壊的な方法において、(a)疑似ランダムコ
ードを発生するステップと、(b)該疑似ランダムコー
ドに基づいて疑似ランダム音響信号を発生するステップ
と、(c)該疑似ランダム音響信号を前記媒質中に伝搬
させるステップと、(d)該疑似ランダム音響信号を受
信するステップと、(e)該疑似ランダム音響信号を処
理して、前記音響信号の速度及び減衰の画像を得るステ
ップと、(f)1組の測定データに対して前記媒質の適
切な地質音響モデルを決定するステップと、(g)前記
測定データに対する該モデルを解いて、1対の物理特性
結果を得るステップと、(h)前記媒質の前記物理特性
を正確に表わした、前記物理特性結果の対の一方を決定
するステップと、を含むことにより、前記課題を解決し
たものである。
【0026】本発明は、又、媒質の物理特性を測定する
ための非破壊的な方法において、(a)疑似ランダムコ
ードを発生するステップと、(b)該疑似ランダムコー
ドに基づいて疑似ランダム音響信号を発生するステップ
と、(c)前記媒質中に該疑似ランダム音響信号を伝搬
させるステップと、(d)前記疑似ランダム音響信号を
受信するステップと、(e)該疑似ランダム音響信号を
処理して、前記音響信号の速度及び減衰の画像を得るス
テップと、(f)前記音響信号の速度、減衰及び周波数
を含む測定データに対する前記媒質の地質音響モデルを
決定するステップと、(g)測定データの前記組に対す
る前記モデルを解いて、前記媒質に対する透水係数−間
隙率の結果の対を得るステップと、(h)前記媒質の物
理特性を正確に表わした透水係数−間隙率の結果の対の
一方を決定するステップと、を含むことにより、前記課
題を解決したものである。
ための非破壊的な方法において、(a)疑似ランダムコ
ードを発生するステップと、(b)該疑似ランダムコー
ドに基づいて疑似ランダム音響信号を発生するステップ
と、(c)前記媒質中に該疑似ランダム音響信号を伝搬
させるステップと、(d)前記疑似ランダム音響信号を
受信するステップと、(e)該疑似ランダム音響信号を
処理して、前記音響信号の速度及び減衰の画像を得るス
テップと、(f)前記音響信号の速度、減衰及び周波数
を含む測定データに対する前記媒質の地質音響モデルを
決定するステップと、(g)測定データの前記組に対す
る前記モデルを解いて、前記媒質に対する透水係数−間
隙率の結果の対を得るステップと、(h)前記媒質の物
理特性を正確に表わした透水係数−間隙率の結果の対の
一方を決定するステップと、を含むことにより、前記課
題を解決したものである。
【0027】又、前記疑似ランダム音響信号が、ほぼ
1、2、4、8及び12kHzからなるグループから選
択された単一の周波数で伝搬されるようにしたものであ
る。
1、2、4、8及び12kHzからなるグループから選
択された単一の周波数で伝搬されるようにしたものであ
る。
【0028】又、前記測定データが、弾性波の速度を含
むようにしたものである。
むようにしたものである。
【0029】又、前記測定データが、弾性波の減衰を含
むようにしたものである。
むようにしたものである。
【0030】又、前記測定データが、弾性波の周波数を
含むようにしたものである。
含むようにしたものである。
【0031】本発明は、又、地質の区画中の間隙率及び
透水係数の横断面における空間的な分布を音響的に測定
するか、画像化する方法において、(a)前記音響信号
の速度及び減衰を、単一のPRBS周波数、又は、ほぼ
4kHz以下の周波数で測定し、記録するステップと、
(b)前記記録から、前記速度及び減衰を表わす、対応
する電気信号の対を発生させるステップと、(c)前記
地質に基づいて、比較的理論的又は経験的なモデルを発
生するステップと、(d)変換式に従って、実時間で前
記電気信号を変換して、間隙率及び透水係数を表わす信
号を発生するステップと、を含むことにより、前記課題
を解決したものである。
透水係数の横断面における空間的な分布を音響的に測定
するか、画像化する方法において、(a)前記音響信号
の速度及び減衰を、単一のPRBS周波数、又は、ほぼ
4kHz以下の周波数で測定し、記録するステップと、
(b)前記記録から、前記速度及び減衰を表わす、対応
する電気信号の対を発生させるステップと、(c)前記
地質に基づいて、比較的理論的又は経験的なモデルを発
生するステップと、(d)変換式に従って、実時間で前
記電気信号を変換して、間隙率及び透水係数を表わす信
号を発生するステップと、を含むことにより、前記課題
を解決したものである。
【0032】又、前記地質が、石灰岩及び砂岩からなる
グループから選択され、前記変換式が、次式 Φ=(μφ2)/(ρfkω)=ω0/ω によって規定される無次元の周波数−透水係数パラメー
タφに実質的に基づくようにしたものである。
グループから選択され、前記変換式が、次式 Φ=(μφ2)/(ρfkω)=ω0/ω によって規定される無次元の周波数−透水係数パラメー
タφに実質的に基づくようにしたものである。
【0033】又、前記電気信号が、所定の周波数で測定
された所定の減衰に対して、2次式 Φ2−ρ2 2/(ρρfQ-1)Φ+(ρ2+ρa)(ρ1ρ2+
ρaρ)/(ρf 2ρ)=0 (ここで、φは無次元の周波数−透水係数パラメータ、
ρ、ρ1、ρ2、ρa及びρfは、間隙率φのみの関数であ
り、付加された質量係数Caの定数値を伴なうものであ
って、複数の異なる周波数で測定されたQ-1に対する変
換を繰り返すことによって正しい変換となる密度因子を
表わす)を解いて決定することにより、透水係数を表わ
す単一の信号に変換されるようにしたものである。
された所定の減衰に対して、2次式 Φ2−ρ2 2/(ρρfQ-1)Φ+(ρ2+ρa)(ρ1ρ2+
ρaρ)/(ρf 2ρ)=0 (ここで、φは無次元の周波数−透水係数パラメータ、
ρ、ρ1、ρ2、ρa及びρfは、間隙率φのみの関数であ
り、付加された質量係数Caの定数値を伴なうものであ
って、複数の異なる周波数で測定されたQ-1に対する変
換を繰り返すことによって正しい変換となる密度因子を
表わす)を解いて決定することにより、透水係数を表わ
す単一の信号に変換されるようにしたものである。
【0034】又、前記間隙率及び透水係数の実証が、ダ
ウンホール試験によって行われるようにしたものであ
る。
ウンホール試験によって行われるようにしたものであ
る。
【0035】又、前記地質を、砂岩及び表面近くの区画
からなるグループから選択し、前記式を、明らかに正し
い解と明らかに正しくない解を有する4次式としたもの
である。
からなるグループから選択し、前記式を、明らかに正し
い解と明らかに正しくない解を有する4次式としたもの
である。
【0036】又、前記透水係数及び間隙率が、前記PR
BS信号から、音響波の遅延(slowness)sを用いた噴
出流(squirt flow)理論を用いて、実質的に次式 s2=ρ/{M+(Fsqα2)/φ} …(1) (ここで、ρは密度、Mは骨格の一軸係数、Fsqは、隙
間流体(pour liquid)の噴出流係数、αはBiot弾
性係数、φは媒質の透水係数)から決定されるようにし
たものである。
BS信号から、音響波の遅延(slowness)sを用いた噴
出流(squirt flow)理論を用いて、実質的に次式 s2=ρ/{M+(Fsqα2)/φ} …(1) (ここで、ρは密度、Mは骨格の一軸係数、Fsqは、隙
間流体(pour liquid)の噴出流係数、αはBiot弾
性係数、φは媒質の透水係数)から決定されるようにし
たものである。
【0037】又、前記地質が砂岩であり、前記透水係数
を表わす信号が、次の(1)から(4)式 s2=ρ/{M+(Fsqα2)/φ} …(1) Fsq=F[1−2J1(λR)/{λRJ0(λR)}] …(2) (λR)2=i(ωμφR2/Fk)=iΩ …(3) VP=1/Real(s) Q-1=2Imag(s)/Real(s) …(4) (ここで、sは音響波の遅さ、ρは区画の体積密度、M
は骨格の一軸係数、αはBiot弾性係数、φは透水係
数)によって変換されるようにしたものである。
を表わす信号が、次の(1)から(4)式 s2=ρ/{M+(Fsqα2)/φ} …(1) Fsq=F[1−2J1(λR)/{λRJ0(λR)}] …(2) (λR)2=i(ωμφR2/Fk)=iΩ …(3) VP=1/Real(s) Q-1=2Imag(s)/Real(s) …(4) (ここで、sは音響波の遅さ、ρは区画の体積密度、M
は骨格の一軸係数、αはBiot弾性係数、φは透水係
数)によって変換されるようにしたものである。
【0038】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施形態を詳細に説明する。
施形態を詳細に説明する。
【0039】以下の説明は、図示用に選択された本発明
の特定の実施形態に関するものであり、特許請求の範囲
に記載した本発明を限定するものではない。
の特定の実施形態に関するものであり、特許請求の範囲
に記載した本発明を限定するものではない。
【0040】本発明に従って、地中堆積物中の透水係数
分布の画像が、単一の疑似ランダムバイナリシーケンス
(Pseudo Random Binary Sequence;PRBSと略す
る)周波数のみを用いて孔井間トモグラフィによって全
て測定される、堆積物中の音速及び減衰画像から変換さ
れる。
分布の画像が、単一の疑似ランダムバイナリシーケンス
(Pseudo Random Binary Sequence;PRBSと略す
る)周波数のみを用いて孔井間トモグラフィによって全
て測定される、堆積物中の音速及び減衰画像から変換さ
れる。
【0041】これは、堆積物中の音速−減衰画像の対を
電気−音響的に測定し、音速−減衰画像の対を、対応す
る透水係数−間隙率画像の対に経験的に変換することに
よって達成される。この変換処理は、測定された速度−
減衰画像対から透水係数画像を生成する。
電気−音響的に測定し、音速−減衰画像の対を、対応す
る透水係数−間隙率画像の対に経験的に変換することに
よって達成される。この変換処理は、測定された速度−
減衰画像対から透水係数画像を生成する。
【0042】これは、所望の周波数のPRBS信号を発
生し、これをトランスデューサから測定媒質中に入射し
て伝搬させ、伝搬信号を受信して処理し、平均又は入力
PRBS信号に対する受信PRBS信号の相互相関を実
時間でとることによって達成される。受信PRBS信号
を実時間で監視することによって、本発明のシステム
は、仮想的に所望の信号対雑音比のレベルでデータの質
を制御することができる。これによって、時間波形デー
タから正確に変換される速度及び減衰画像の測定精度が
保証される。
生し、これをトランスデューサから測定媒質中に入射し
て伝搬させ、伝搬信号を受信して処理し、平均又は入力
PRBS信号に対する受信PRBS信号の相互相関を実
時間でとることによって達成される。受信PRBS信号
を実時間で監視することによって、本発明のシステム
は、仮想的に所望の信号対雑音比のレベルでデータの質
を制御することができる。これによって、時間波形デー
タから正確に変換される速度及び減衰画像の測定精度が
保証される。
【0043】図1は、コンピュータを用いて本発明を実
施するのに有用な装置の好適な実施形態を示す。勿論、
本発明の方法は、コンピュータを用いるものに限定され
ず、以下に詳細に示すような本発明の方法で画像変換を
完了することが可能な、電気的及び機械的な信号発生、
受信、及び処理装置の形態をとることができる。
施するのに有用な装置の好適な実施形態を示す。勿論、
本発明の方法は、コンピュータを用いるものに限定され
ず、以下に詳細に示すような本発明の方法で画像変換を
完了することが可能な、電気的及び機械的な信号発生、
受信、及び処理装置の形態をとることができる。
【0044】図1に示すように、コンピュータ1は、シ
ステムクロック2を含むことができ、このシステムクロ
ック2は、従来の方法で、PRBS発生器3、リアルタ
イムプロセッサ4及びアナログ/デジタル(A/D)サ
ブシステム5に接続されている。これらの構成要素は、
集積チップ技術や分離した論理回路のような、当業者に
公知の方法で、任意の数で構成することができる。
ステムクロック2を含むことができ、このシステムクロ
ック2は、従来の方法で、PRBS発生器3、リアルタ
イムプロセッサ4及びアナログ/デジタル(A/D)サ
ブシステム5に接続されている。これらの構成要素は、
集積チップ技術や分離した論理回路のような、当業者に
公知の方法で、任意の数で構成することができる。
【0045】A/Dサブシステム5は、従来の方法で、
一時記憶装置6に接続され、この一時記憶装置6は、大
容量記憶装置7に接続されている。一時記憶装置6及び
大容量記憶装置7は、強磁性ディスクドライブ、強磁性
テープシステム、又は読込み−書込み可能なCD−RO
M技術のような、任意の数の従来の電磁気的又は電気−
光記憶媒体で構成される。
一時記憶装置6に接続され、この一時記憶装置6は、大
容量記憶装置7に接続されている。一時記憶装置6及び
大容量記憶装置7は、強磁性ディスクドライブ、強磁性
テープシステム、又は読込み−書込み可能なCD−RO
M技術のような、任意の数の従来の電磁気的又は電気−
光記憶媒体で構成される。
【0046】PRBS発生器3は、パワーアンプ8に接
続され、このパワーアンプ8は、圧電振動源9に接続さ
れている。A/Dサブシステム5は、信号調整フィルタ
10に接続され、この信号調整フィルタ10は、信号調
整アンプ11及びマルチチャンネルハイドロホンアレイ
12に接続されている。
続され、このパワーアンプ8は、圧電振動源9に接続さ
れている。A/Dサブシステム5は、信号調整フィルタ
10に接続され、この信号調整フィルタ10は、信号調
整アンプ11及びマルチチャンネルハイドロホンアレイ
12に接続されている。
【0047】PRBS発生器3は、選択された周波数の
電気信号を発生し、これは、従来の方法でパワーアンプ
8に伝搬される。PRBS発生器3は、水晶発生器及び
周辺回路のような、当業者に公知の任意の数の固定又は
可変振動源を含むことができる。PRBS発生器3から
の信号の発生は、リアルタイムプロセッサ4によって、
プログラムされた方法で制御される。例えば、リアルタ
イムプロセッサ4は、従来の方法で、そのメモリ中に記
憶された、以下に詳細に説明するような本発明に従っ
て、信号を選択し、発生し、処理し、伝搬し、受信する
際にコンピュータ1によってとられるべき特定の作動ス
テップを記載したコンピュータプログラムコードを含む
ことができる。
電気信号を発生し、これは、従来の方法でパワーアンプ
8に伝搬される。PRBS発生器3は、水晶発生器及び
周辺回路のような、当業者に公知の任意の数の固定又は
可変振動源を含むことができる。PRBS発生器3から
の信号の発生は、リアルタイムプロセッサ4によって、
プログラムされた方法で制御される。例えば、リアルタ
イムプロセッサ4は、従来の方法で、そのメモリ中に記
憶された、以下に詳細に説明するような本発明に従っ
て、信号を選択し、発生し、処理し、伝搬し、受信する
際にコンピュータ1によってとられるべき特定の作動ス
テップを記載したコンピュータプログラムコードを含む
ことができる。
【0048】圧電振動源9は、PRBS発生器3で発生
され、パワーアンプ8で増幅された電気信号を、外の測
定媒質中に入射され、伝搬される音響信号に変換する。
され、パワーアンプ8で増幅された電気信号を、外の測
定媒質中に入射され、伝搬される音響信号に変換する。
【0049】媒質から反射された音響信号は、マルチチ
ャンネルハイドロホンアレイ12によって受信され、こ
のハイドロホンアレイ12は、この音響信号を、処理用
の電気信号に戻す。受信信号は、信号調整アンプ11及
び信号調整フィルタ10を通って、A/Dサブシステム
5に到達する。この受信信号は、ついで、一時記憶装置
6及び/又は大容量記憶装置7に記憶される。
ャンネルハイドロホンアレイ12によって受信され、こ
のハイドロホンアレイ12は、この音響信号を、処理用
の電気信号に戻す。受信信号は、信号調整アンプ11及
び信号調整フィルタ10を通って、A/Dサブシステム
5に到達する。この受信信号は、ついで、一時記憶装置
6及び/又は大容量記憶装置7に記憶される。
【0050】受信信号は、本発明に従って、リアルタイ
ムプロセッサ4により処理され、一時記憶装置6又は大
容量記憶装置7に記憶される。
ムプロセッサ4により処理され、一時記憶装置6又は大
容量記憶装置7に記憶される。
【0051】マルチチャンネルハイドロホンアレイ12
によって受信された実際のデータの例を図2に示す。こ
の例では、孔井間の距離は107mである。測定媒質の
堆積物中の透水係数構造を正確に画像化したり、間隙の
液体含有率を画像化するために、本発明による実時間の
品質制御が必要である。
によって受信された実際のデータの例を図2に示す。こ
の例では、孔井間の距離は107mである。測定媒質の
堆積物中の透水係数構造を正確に画像化したり、間隙の
液体含有率を画像化するために、本発明による実時間の
品質制御が必要である。
【0052】A/Dサブシステム5からリアルタイムプ
ロセッサ4に送られた受信信号データは、一連の音響信
号の送信及び受信に由来する音速と減衰画像の対を、透
水係数と間隙率の画像の対に変換する新しい変換技術に
従って処理される。この変換理論は、Yamamoto,T.の“A
coustic propagation in the ocean with a por
o-elastic bottom”J.Acoust. Soc. Am.73(5),1587-
1596(1983年5月)中に詳細に記載されており、そ
の内容をここで取り込む。
ロセッサ4に送られた受信信号データは、一連の音響信
号の送信及び受信に由来する音速と減衰画像の対を、透
水係数と間隙率の画像の対に変換する新しい変換技術に
従って処理される。この変換理論は、Yamamoto,T.の“A
coustic propagation in the ocean with a por
o-elastic bottom”J.Acoust. Soc. Am.73(5),1587-
1596(1983年5月)中に詳細に記載されており、そ
の内容をここで取り込む。
【0053】一般的な堆積物モデル透水係数への変換を
行うためには、堆積物中の弾性波の伝搬についての音の
理論的なモデル又は経験的なモデルが必要である。石灰
岩の地質温度及び地質物理的な特性の非常に大きな変動
のため、石灰岩中を伝搬する弾性波の音の理論的又は経
験的なモデルは存在しなかった。
行うためには、堆積物中の弾性波の伝搬についての音の
理論的なモデル又は経験的なモデルが必要である。石灰
岩の地質温度及び地質物理的な特性の非常に大きな変動
のため、石灰岩中を伝搬する弾性波の音の理論的又は経
験的なモデルは存在しなかった。
【0054】本発明に従って用いられる石灰石のモデル
は、その内容をここで取り込む、Dvorkin,J.とNur,A.の
“Dynamic Porelasticity: A unified model with
the squirt and the Biot mechanism”Geophysi
cs,58,524-532(1993)に開示された、多孔質弾性体に
ついてのBiotの理論及び多孔骨格中の噴出流機構、
及び、その内容をここで取り込む、Anselmetti,F.S.,Sa
lis,G.A.vol,Cunningham,K.J.とEberli,G.P.の“Contro
ls and Distribution of Sonic Velocityin Neog
ene Carbonats and Silliciclastics from the S
ubsurface of the Florida Keys: Implication f
or Seismic Reflectivity”MarineGeology,144,9-31
(1977)に開示された、多数の石灰岩サンプル中の弾性波
及び剪断波の実験室における超音波測定に基づく石灰岩
の弾性理論に基づいている。
は、その内容をここで取り込む、Dvorkin,J.とNur,A.の
“Dynamic Porelasticity: A unified model with
the squirt and the Biot mechanism”Geophysi
cs,58,524-532(1993)に開示された、多孔質弾性体に
ついてのBiotの理論及び多孔骨格中の噴出流機構、
及び、その内容をここで取り込む、Anselmetti,F.S.,Sa
lis,G.A.vol,Cunningham,K.J.とEberli,G.P.の“Contro
ls and Distribution of Sonic Velocityin Neog
ene Carbonats and Silliciclastics from the S
ubsurface of the Florida Keys: Implication f
or Seismic Reflectivity”MarineGeology,144,9-31
(1977)に開示された、多数の石灰岩サンプル中の弾性波
及び剪断波の実験室における超音波測定に基づく石灰岩
の弾性理論に基づいている。
【0055】その内容をここで取り込む、Biot,M.A.の
“The Theory of Propagation of Elastic Waves
in a Fluid-saturated Porous Solid,II.Higher
Frequency Range”J. Acoust. Soc. Am.,Vol.28,N
o.2 pp179-191(1956年3月)に記載されたBio
tの理論に従って、液体が充満した多孔媒質中を2種類
の弾性波が伝搬可能である。一方は通常の音波であり、
他方は、減衰が速いため、なかなか観測されない拡散波
である。これらの波の速度、減衰及び固有減衰、及び、
それらの相互作用が、Biotによって数学的に表わさ
れている。
“The Theory of Propagation of Elastic Waves
in a Fluid-saturated Porous Solid,II.Higher
Frequency Range”J. Acoust. Soc. Am.,Vol.28,N
o.2 pp179-191(1956年3月)に記載されたBio
tの理論に従って、液体が充満した多孔媒質中を2種類
の弾性波が伝搬可能である。一方は通常の音波であり、
他方は、減衰が速いため、なかなか観測されない拡散波
である。これらの波の速度、減衰及び固有減衰、及び、
それらの相互作用が、Biotによって数学的に表わさ
れている。
【0056】実際には、弾性波(音波)のみが興味の対
象である。Biotの理論は、岩石化していない堆積物
に対しては良いモデルであることが示されている。しか
しながら、砂岩や石灰岩のように、岩石化した堆積物に
対しては、基本的なBiotの機構に加えて、岩石化し
た堆積物の骨格中で行われる噴出流を含む他の要因が適
用される。
象である。Biotの理論は、岩石化していない堆積物
に対しては良いモデルであることが示されている。しか
しながら、砂岩や石灰岩のように、岩石化した堆積物に
対しては、基本的なBiotの機構に加えて、岩石化し
た堆積物の骨格中で行われる噴出流を含む他の要因が適
用される。
【0057】噴出流は、弾性波の伝搬の結果として、粒
子が互いに押されたり、あるいは引張られるため、接触
点の近傍で堆積粒子間の小さな隙間に押込まれたり押出
されたりする液体の流れである。この噴出流の機構の効
果は、Biotの機構中に取り込むことができる。
子が互いに押されたり、あるいは引張られるため、接触
点の近傍で堆積粒子間の小さな隙間に押込まれたり押出
されたりする液体の流れである。この噴出流の機構の効
果は、Biotの機構中に取り込むことができる。
【0058】Biotの理論は、砂岩や石灰岩のような
様々な種類の材料の一般的な地質音響的モデルを作り出
すのに使うことができる。一般的な地質音響モデルは、
多くの種類の堆積物をモデル化することができる。
様々な種類の材料の一般的な地質音響的モデルを作り出
すのに使うことができる。一般的な地質音響モデルは、
多くの種類の堆積物をモデル化することができる。
【0059】このモデルにおいて、入力される堆積物の
性質は、次のとおりである。
性質は、次のとおりである。
【0060】・Ks=固体相の体積弾性係数 ・Kf=間隙−液体の体積弾性係数 ・K =乾燥状態における堆積物骨格の体積弾性係数 ・N =堆積物骨格の剪断弾性係数 ・ρs=固体骨格の密度 ・ρf=間隙−液体の密度 ・ca=骨格の付加質量係数 ・μ =間隙−液体の粘度 ・k =透水係数 ・φ =間隙率 ・Ch=間隙サイズに対する噴出流長さの比
【0061】骨格弾性係数KとNは、間隙率、及び、そ
の場所の有効ストレスの関数である。モデルパラメータ
の値を理論的に見積もることは困難である。しかしなが
ら、コアサンプルについて実験室で超音波測定すること
で、実験的な関係は、すぐ見つけられる。実験室での超
音波試験から、多くの岩石サンプルについて、弾性波速
度及び剪断波速度が、間隙率及び他のパラメータの関数
として測定された。次いで、超音波データを岩石モデル
と比較することによって、弾性係数が抽出される。
の場所の有効ストレスの関数である。モデルパラメータ
の値を理論的に見積もることは困難である。しかしなが
ら、コアサンプルについて実験室で超音波測定すること
で、実験的な関係は、すぐ見つけられる。実験室での超
音波試験から、多くの岩石サンプルについて、弾性波速
度及び剪断波速度が、間隙率及び他のパラメータの関数
として測定された。次いで、超音波データを岩石モデル
と比較することによって、弾性係数が抽出される。
【0062】剪断弾性係数N、間隙率φ、及び、有効封
圧σの間の実験的な関係は、次式で与えられる。
圧σの間の実験的な関係は、次式で与えられる。
【0063】N=1.835e+5{(1−φ)/φ}1.12
σ1/2{単位Pa}
σ1/2{単位Pa}
【0064】通常の固められた状態の堆積層における与
えられた埋込み深さzでの有効封圧は、次式で与えられ
る。
えられた埋込み深さzでの有効封圧は、次式で与えられ
る。
【0065】
【数1】
【0066】ここで、gは重力加速度、χは静止地圧係
数であり、内部摩擦角θ0とχ=1−sinθ0の関係にあ
る。θ0は、自然堆積物では約30°であるので、χは
ほぼ0.5である。
数であり、内部摩擦角θ0とχ=1−sinθ0の関係にあ
る。θ0は、自然堆積物では約30°であるので、χは
ほぼ0.5である。
【0067】堆積物骨格の体積弾性係数Kは、剪断弾性
係数N及び骨格のポアソン比υから、次式により適切に
見積もることができる。
係数N及び骨格のポアソン比υから、次式により適切に
見積もることができる。
【0068】K=N(2+2υ)/(3−6υ)
【0069】υに対して利用可能なデータがない場合に
は、υ=0.3と仮定することができる。これによって
生じるKの小さな誤差は、未固結の堆積層の骨格の体積
弾性係数Kが、通常、Kf及びKsよりも非常に小さいの
で、速度の計算において大きな問題となることはない。
は、υ=0.3と仮定することができる。これによって
生じるKの小さな誤差は、未固結の堆積層の骨格の体積
弾性係数Kが、通常、Kf及びKsよりも非常に小さいの
で、速度の計算において大きな問題となることはない。
【0070】Vp及びVsは、次式によって与えられる。
【0071】Vp=A0−Ajφ−A3c Vs=B0−Bjφ−B2c
【0072】ここで、cは粘土含有率、Aj及びBj(j
=0,1,2)は経験的な定数である。これらの経験的
な定数は、50、100、200、300及び400バ
ールの封圧に対して与えられる。これらの定数は、封圧
によって、ごく僅か影響されるのみである。100バー
ルの封圧に対して、これらは、 A0=5.39、A1=7.08、A2=2.02 B0=3.29、B1=4.73、B2=1.74〔km
/s〕 である。
=0,1,2)は経験的な定数である。これらの経験的
な定数は、50、100、200、300及び400バ
ールの封圧に対して与えられる。これらの定数は、封圧
によって、ごく僅か影響されるのみである。100バー
ルの封圧に対して、これらは、 A0=5.39、A1=7.08、A2=2.02 B0=3.29、B1=4.73、B2=1.74〔km
/s〕 である。
【0073】75サンプルに対するcの中央値(メデア
ン)は0.10である。従って、cのデータが利用でき
ないときには、速度計算のためにc=0.10と仮定す
ることができる。
ン)は0.10である。従って、cのデータが利用でき
ないときには、速度計算のためにc=0.10と仮定す
ることができる。
【0074】モデル弾性係数は、次のようにして与えら
れる。堆積物骨格の剪断弾性係数は、次式によって与え
られる。
れる。堆積物骨格の剪断弾性係数は、次式によって与え
られる。
【0075】N=ρVs 2
【0076】ここで、ρは堆積物の体積密度であり、次
式によって与えられる。
式によって与えられる。
【0077】ρ=(1−φ)ρs+φρf
【0078】ここで、Nsは、φ=0に対するNによっ
て与えられることに注意する必要がある。c=0.1に
対して、Ns=2.57e10Paである。同様に、c
=0.1に対する固体相の体積弾性係数Ksは、次式に
よって与えられる。
て与えられることに注意する必要がある。c=0.1に
対して、Ns=2.57e10Paである。同様に、c
=0.1に対する固体相の体積弾性係数Ksは、次式に
よって与えられる。
【0079】 Ks=ρsVp 2−4Ns/3 =2650×(5.39−1×2.02)2−1.333×2.57e10 =3.71e10Pa
【0080】堆積物骨格の体積弾性係数Kは、ドライサ
ンプル試験とウェットサンプル試験の関係から、次のよ
うにして与えられる。
ンプル試験とウェットサンプル試験の関係から、次のよ
うにして与えられる。
【0081】K=N[(Vp/Vs)−U]2
【0082】ここで、Uは、ウエット速度比とドライ速
度比間の差で、次式で与えられる。
度比間の差で、次式で与えられる。
【0083】U=0.018+0.3φ+0.47c
【0084】粘土含有率の中央値c=0.1に対してU
=0.065である。
=0.065である。
【0085】石灰岩の弾性係数は、砂岩に比べて、あま
りよく知られていない。ごく最近、超音波測定によっ
て、いくつかのVp及びVsのデータが得られている。石
灰岩の弾性定数に対する埋込み深さ又は封圧の効果は、
砂岩のそれに比べて無視できる。他方、石灰岩中の間隙
の形や骨格の化学的組成は、砂岩に比べて非常に大きく
変動する。石灰岩のBISQモデルを超音波の圧縮及び
剪断波速度データに当て嵌めることによって、石灰岩の
骨格モジュールに対する、次のような半実験的な式が得
られる。
りよく知られていない。ごく最近、超音波測定によっ
て、いくつかのVp及びVsのデータが得られている。石
灰岩の弾性定数に対する埋込み深さ又は封圧の効果は、
砂岩のそれに比べて無視できる。他方、石灰岩中の間隙
の形や骨格の化学的組成は、砂岩に比べて非常に大きく
変動する。石灰岩のBISQモデルを超音波の圧縮及び
剪断波速度データに当て嵌めることによって、石灰岩の
骨格モジュールに対する、次のような半実験的な式が得
られる。
【0086】堆積物骨格の剪断弾性係数は、次式で与え
られる。
られる。
【0087】N=Ns(1−φ)n
【0088】ここで、Nsは、固体相の剪断弾性係数で
あり、方解石に対しては3.86e10Pa、苦灰石
(ドロマイト)に対しては5.12e10Paである。
間隙率のベキ乗の法則の指数nも変動する。用いられた
データの組に対しては、n=3.80である。骨格の体
積弾性係数は、ベキ乗の法則に従わない。代わりに、骨
格のポアソン比が一定で、υ=0.286であることを
発見した。従って、石灰岩の骨格の体積弾性係数Kは、
次式によって与えられる。
あり、方解石に対しては3.86e10Pa、苦灰石
(ドロマイト)に対しては5.12e10Paである。
間隙率のベキ乗の法則の指数nも変動する。用いられた
データの組に対しては、n=3.80である。骨格の体
積弾性係数は、ベキ乗の法則に従わない。代わりに、骨
格のポアソン比が一定で、υ=0.286であることを
発見した。従って、石灰岩の骨格の体積弾性係数Kは、
次式によって与えられる。
【0089】 K=N(2+2υ)/(3−6υ)=2.07N
【0090】順解析モデル(forward model)として用
いた場合、まず、結合されていない堆積物、砂岩又は石
灰岩を選択することができる。これらの3つのケースの
いずれに対しても、6つの物理定数指数〔Ks,Kf,ρ
s,ρf,ca,μ〕、結合されていない堆積物に対し
て、骨格の弾性パラメータ〔v,x,z〕、砂岩に対し
て〔Aj,Bj(j=0,1,2),c,Ch〕又は石灰
岩に対して〔Ns,v,n〕、間隙特性〔k,φ,Ch〕
及び周波数が、モデルパラメータとして与えられなけれ
ばならない。間隙特性k及びφ以外の他のモデルパラメ
ータは、全て、物理定数である。与えられたモデルパラ
メータの組に対して、先進モデルは、弾性及び剪断波の
速度及び減衰〔Vp,Vs,1/Qp,1/Qs〕を計算す
る。
いた場合、まず、結合されていない堆積物、砂岩又は石
灰岩を選択することができる。これらの3つのケースの
いずれに対しても、6つの物理定数指数〔Ks,Kf,ρ
s,ρf,ca,μ〕、結合されていない堆積物に対し
て、骨格の弾性パラメータ〔v,x,z〕、砂岩に対し
て〔Aj,Bj(j=0,1,2),c,Ch〕又は石灰
岩に対して〔Ns,v,n〕、間隙特性〔k,φ,Ch〕
及び周波数が、モデルパラメータとして与えられなけれ
ばならない。間隙特性k及びφ以外の他のモデルパラメ
ータは、全て、物理定数である。与えられたモデルパラ
メータの組に対して、先進モデルは、弾性及び剪断波の
速度及び減衰〔Vp,Vs,1/Qp,1/Qs〕を計算す
る。
【0091】与えられた周波数で、剪断波は、弾性波に
比べて非常に速く減衰するので、記録された振動記録中
には、弾性波のみが認識できる。従って、透水係数画像
化には、弾性波の速度及び減衰のみが用いられ、これら
は、単に、V及び1/Qとして表わされる。
比べて非常に速く減衰するので、記録された振動記録中
には、弾性波のみが認識できる。従って、透水係数画像
化には、弾性波の速度及び減衰のみが用いられ、これら
は、単に、V及び1/Qとして表わされる。
【0092】(弾性波速度、減衰及び周波数〔V,1/
Q,f〕のような)測定データの与えられた組に対し
て、一般的な地質音響モデルが変換モデルとして使用さ
れたとき、与えられたデータの組に対するモデルの解
は、透水係数と間隙率の結果の対〔k,φ〕を与える。
これらの結果は、通常2、時には、それ以上、の可能な
解の対〔k1,φ1〕及び〔k2,φ2〕(ここでk1<k2
及びφ1<φ2)を与える。
Q,f〕のような)測定データの与えられた組に対し
て、一般的な地質音響モデルが変換モデルとして使用さ
れたとき、与えられたデータの組に対するモデルの解
は、透水係数と間隙率の結果の対〔k,φ〕を与える。
これらの結果は、通常2、時には、それ以上、の可能な
解の対〔k1,φ1〕及び〔k2,φ2〕(ここでk1<k2
及びφ1<φ2)を与える。
【0093】従って、測定された速度及び減衰画像の与
えられた対に対して、モデルは、透水係数と間隙率の画
像の2つの可能な解の対を与える。透水係数−間隙率画
像の正しい対は、選択された深さでPRBS信号を繰り
返し伝送する2以上の異なる周波数での測定で、2つの
透水係数−間隙率の対を測定する決定試験によって容易
に決定される。更に、正しい透水係数−間隙率画像解の
対は、探査孔間隙率記録、サンプルコアからの透水係数
データや、従来の揚水試験によって決定された与えられ
た深さ区間での平均透水係数のような、経験的な実施又
は事前情報によって選択できる。
えられた対に対して、モデルは、透水係数と間隙率の画
像の2つの可能な解の対を与える。透水係数−間隙率画
像の正しい対は、選択された深さでPRBS信号を繰り
返し伝送する2以上の異なる周波数での測定で、2つの
透水係数−間隙率の対を測定する決定試験によって容易
に決定される。更に、正しい透水係数−間隙率画像解の
対は、探査孔間隙率記録、サンプルコアからの透水係数
データや、従来の揚水試験によって決定された与えられ
た深さ区間での平均透水係数のような、経験的な実施又
は事前情報によって選択できる。
【0094】本発明の他の実施形態においては、上記で
説明した数値モデルに基づく正確な解を与える式も、試
験される堆積物の透水係数及び間隙率の画像を展開する
ために利用される。「スーパーkモデル」として知られ
るこの解は、音響波によって励起されたときに間隙流体
が弾性的な復元力を受けないときのBiotモデルの特
別な場合である。スーパーkモデルは、透水係数及び間
隙率の画像を、閉じられた解析形式における与えられた
周波数での音響速度及び減衰の変換として与える。
説明した数値モデルに基づく正確な解を与える式も、試
験される堆積物の透水係数及び間隙率の画像を展開する
ために利用される。「スーパーkモデル」として知られ
るこの解は、音響波によって励起されたときに間隙流体
が弾性的な復元力を受けないときのBiotモデルの特
別な場合である。スーパーkモデルは、透水係数及び間
隙率の画像を、閉じられた解析形式における与えられた
周波数での音響速度及び減衰の変換として与える。
【0095】解析的なスーパーkモデルは、与えられた
周波数における速度及び減衰結果の測定された対の正確
な計算を可能とする。透水係数及び速度画像の2つの対
が、単一の周波数で測定された音響速度及び減衰画像の
対から変換される。透水係数−間隙率画像の正しい対
は、2番目の周波数、又は、3番目以上の複数の周波数
での速度及び減衰の測定によって決定される。
周波数における速度及び減衰結果の測定された対の正確
な計算を可能とする。透水係数及び速度画像の2つの対
が、単一の周波数で測定された音響速度及び減衰画像の
対から変換される。透水係数−間隙率画像の正しい対
は、2番目の周波数、又は、3番目以上の複数の周波数
での速度及び減衰の測定によって決定される。
【0096】Boitメカニズム及び噴出流現象の研究
は、Biotメカニズムのみが噴出流機構を凌駕し、間
隙流体のスチフネスFが、骨格のスチフネスKに比べて
無視できるほど小さな解の仕組みがあることを明らかに
した。この条件は、南フロリダの石灰岩層のように、透
水係数が10から100ダルシーのオーダーの、多孔岩
石の透水係数が非常に高い場合に生じる。この場合(k
が∞に向かう)、間隙流体のスチフネスFsqは0に向か
う。
は、Biotメカニズムのみが噴出流機構を凌駕し、間
隙流体のスチフネスFが、骨格のスチフネスKに比べて
無視できるほど小さな解の仕組みがあることを明らかに
した。この条件は、南フロリダの石灰岩層のように、透
水係数が10から100ダルシーのオーダーの、多孔岩
石の透水係数が非常に高い場合に生じる。この場合(k
が∞に向かう)、間隙流体のスチフネスFsqは0に向か
う。
【0097】これは、物理的に、透水係数が非常に高
く、岩石の骨格が、常に噴出流によって緩められている
ことを意味する。スーパーkモデル解の特性式は、次の
式 u=Uesp[i(jx+ωt)]及びw=Wexp[i(j
x−ωt)] を次の導出された密度式 ρ1utt+ρ2wtt=Muxx−αpx と ρ2wtt−ρa(utt−wtt)−(μφ2/k)(ut−w
t)=−φpx に代入することによって得られる。
く、岩石の骨格が、常に噴出流によって緩められている
ことを意味する。スーパーkモデル解の特性式は、次の
式 u=Uesp[i(jx+ωt)]及びw=Wexp[i(j
x−ωt)] を次の導出された密度式 ρ1utt+ρ2wtt=Muxx−αpx と ρ2wtt−ρa(utt−wtt)−(μφ2/k)(ut−w
t)=−φpx に代入することによって得られる。
【0098】ここで、ρ1=(1−φ)ρs;ρ2=ρf;
ρa=ca(1−φ)ρphi、t及びxは
ρa=ca(1−φ)ρphi、t及びxは
【外1】 を表わし、pは間隙圧力、Mは多孔岩石に対するBio
t弾性係数を表わす。
t弾性係数を表わす。
【0099】間隙圧力の増分は、0と考えられ、p=0
である。スーパーkモデルの分散関係は、次式で与えら
れる。
である。スーパーkモデルの分散関係は、次式で与えら
れる。
【0100】s2={(ρ1ρ2−ρaρ)+iρρfΦ}
/{M(ρ2+ρa+iρfΦ)}
/{M(ρ2+ρa+iρfΦ)}
【0101】ここで、無次元の周波数−透水係数パラメ
ータΦは次式で与えられる。
ータΦは次式で与えられる。
【0102】Φ=μφ2/ρfkω=ω0/ω
【0103】スーパーkモデルは、与えられた音響デー
タに対する透水係数での直接的及び解析的変換解に対し
て解かれる。まず、間隙率の変換が上記式の実部から計
算される。密度因子ρ1、ρ2、ρ及びρaは、間隙率φ
のみの関数で、付加質量係数Caを伴なっている。透水
係数の変換は、前記式の虚部によって与えられる。与え
られた周波数で測定された、与えられた減衰Q-1に対し
て、透水係数の2つの可能な値が、無次元の周波数−透
水係数パラメータΦの次の放物線式の2つの根によって
与えられる。
タに対する透水係数での直接的及び解析的変換解に対し
て解かれる。まず、間隙率の変換が上記式の実部から計
算される。密度因子ρ1、ρ2、ρ及びρaは、間隙率φ
のみの関数で、付加質量係数Caを伴なっている。透水
係数の変換は、前記式の虚部によって与えられる。与え
られた周波数で測定された、与えられた減衰Q-1に対し
て、透水係数の2つの可能な値が、無次元の周波数−透
水係数パラメータΦの次の放物線式の2つの根によって
与えられる。
【0104】Φ2−ρ2 2/(ρρfQ-1)Φ+(ρ2+
ρa)(ρ1ρ2+ρaρ)/(ρf 2ρ)=0
ρa)(ρ1ρ2+ρaρ)/(ρf 2ρ)=0
【0105】正しい変換は、1以上の異なる周波数で測
定されたQ-1に対する変換を繰り返すことによって得ら
れる。正しい変換は、周波数に対して独立な不変数とし
て見つけられる。ついで、正しい透水係数は、前記2次
式によって見つけれる。
定されたQ-1に対する変換を繰り返すことによって得ら
れる。正しい変換は、周波数に対して独立な不変数とし
て見つけられる。ついで、正しい透水係数は、前記2次
式によって見つけれる。
【0106】図16(a)は、多くの試験に基づいてお
り、深さ1157フィートの石灰岩層に対する2、4、
8及び12kHzの各音響データから上記スーパーk変
換式によって変換された透水係数及び間隙率の測定値を
比較している。表の一番下には、透水係数及び間隙率の
対の2つの組の平均値及び標準偏差が与えられている。
図から明らかなように、4つの異なる周波数から変換さ
れた第1の透水係数−間隙率の対は、実験誤差の範囲内
で周波数に独立で、非常に小さな標準偏差を有してお
り、この対が正しい解、透水係数k=97.8ダルシー
及び空隙率が0.448であることを示している。
り、深さ1157フィートの石灰岩層に対する2、4、
8及び12kHzの各音響データから上記スーパーk変
換式によって変換された透水係数及び間隙率の測定値を
比較している。表の一番下には、透水係数及び間隙率の
対の2つの組の平均値及び標準偏差が与えられている。
図から明らかなように、4つの異なる周波数から変換さ
れた第1の透水係数−間隙率の対は、実験誤差の範囲内
で周波数に独立で、非常に小さな標準偏差を有してお
り、この対が正しい解、透水係数k=97.8ダルシー
及び空隙率が0.448であることを示している。
【0107】2番目の透水係数−間隙率の対は、周波数
によって大きく変化し、この対が正しい解ではないこと
を示している。音響的に変換された透水係数は、南フロ
リダ水経営地区(South Florida Water Management
District;SFWMDと略する)によって1997年に
行われた揚水試験から測定された透水係数の値89.0
ダルシーと非常によく一致している。
によって大きく変化し、この対が正しい解ではないこと
を示している。音響的に変換された透水係数は、南フロ
リダ水経営地区(South Florida Water Management
District;SFWMDと略する)によって1997年に
行われた揚水試験から測定された透水係数の値89.0
ダルシーと非常によく一致している。
【0108】1514フィート深さの石灰岩層に対して
音響的に変換された透水係数及び間隙率が図16(b)
に示されている。この地層は、音響変換から、それぞ
れ、より小さな透水係数及び間隙率34.5ダルシー及
び0.347を有することが分かっている。これらの値
も、SFWMDの揚水試験によって得られた透水係数3
3.2ダルシー及びダウンホール記録の間隙率0.39
と非常によく一致している。
音響的に変換された透水係数及び間隙率が図16(b)
に示されている。この地層は、音響変換から、それぞ
れ、より小さな透水係数及び間隙率34.5ダルシー及
び0.347を有することが分かっている。これらの値
も、SFWMDの揚水試験によって得られた透水係数3
3.2ダルシー及びダウンホール記録の間隙率0.39
と非常によく一致している。
【0109】
【実施例】[PRBS孔井間トモグラフィ試験]本発明
の方法、及び、これによって達成される重要な効果は、
本発明のシステムを用いた実際の試験結果の説明を通し
て、より良く理解される。そのような試験は、フロリダ
州フォートローダーデールにおけるSFWMDの井戸B
F−1及びBF−2を用いて、1997年3月3日から
12日の期間に行われた。試験に用いられた井戸の正確
な位置は、図3に示されている。
の方法、及び、これによって達成される重要な効果は、
本発明のシステムを用いた実際の試験結果の説明を通し
て、より良く理解される。そのような試験は、フロリダ
州フォートローダーデールにおけるSFWMDの井戸B
F−1及びBF−2を用いて、1997年3月3日から
12日の期間に行われた。試験に用いられた井戸の正確
な位置は、図3に示されている。
【0110】試験井戸は、37フィート離れている。両
方の井戸は、鋼管によってケーシングされている。ケー
シングに先立ってコア試験が行われ、いくつかの間隙率
情報が得られている。更に、433フィート離れた井戸
BF−2とBF−4の間で、SFWMDによって揚水試
験が行われた。これらの結果、2つの深さ区間における
平均透水係数の値が得られた。
方の井戸は、鋼管によってケーシングされている。ケー
シングに先立ってコア試験が行われ、いくつかの間隙率
情報が得られている。更に、433フィート離れた井戸
BF−2とBF−4の間で、SFWMDによって揚水試
験が行われた。これらの結果、2つの深さ区間における
平均透水係数の値が得られた。
【0111】SFWMDによって、井戸BF−1でパッ
カー試験が行われ、PRBS孔井間トモグラフィ試験で
用いられたレベル内の2以上の深さ区間で平均透水係数
値が得られた。これらは、本発明のシステムによって得
られた、音響的に画像化された透水係数と比較された。
カー試験が行われ、PRBS孔井間トモグラフィ試験で
用いられたレベル内の2以上の深さ区間で平均透水係数
値が得られた。これらは、本発明のシステムによって得
られた、音響的に画像化された透水係数と比較された。
【0112】PRBS孔井間トモグラフィ試験は、井戸
BF−1とBF−2間で行われた。音響振動源ITCモ
デルNo.6121が井戸BF−2中に配置され、24
フィートの一定素子間隔を有する8チャンネルハイドロ
ホンアレイが井戸BF−1中に配置された。掘り抜き井
戸から噴き出す水を避けるため、振動源井戸の頂上に、
40フィート高さの足場が配置された。振動源及びハイ
ドロホンの高さを変えるため、井戸屋根プーリが両方の
井戸に配置された。振動源の最低深さは1600フィー
トであり、ここで、井戸BF−2の鋼管ケーシングは終
わっている。深さ1600フィートより上で、深さ15
00フィートまでは、振動源及びハイドロホンアレイの
中心が1.5フィート毎に移動され、深さ1000フィ
ートまでは、6フィート毎に移動された。
BF−1とBF−2間で行われた。音響振動源ITCモ
デルNo.6121が井戸BF−2中に配置され、24
フィートの一定素子間隔を有する8チャンネルハイドロ
ホンアレイが井戸BF−1中に配置された。掘り抜き井
戸から噴き出す水を避けるため、振動源井戸の頂上に、
40フィート高さの足場が配置された。振動源及びハイ
ドロホンの高さを変えるため、井戸屋根プーリが両方の
井戸に配置された。振動源の最低深さは1600フィー
トであり、ここで、井戸BF−2の鋼管ケーシングは終
わっている。深さ1600フィートより上で、深さ15
00フィートまでは、振動源及びハイドロホンアレイの
中心が1.5フィート毎に移動され、深さ1000フィ
ートまでは、6フィート毎に移動された。
【0113】本発明の方法による試験及び変換計算で用
いられた振動波の通路を図4に示す。振動源信号として
4kHzPRBSパルスが用いられた。各ハイドロホン
によって受信された100PRBS信号の平均が、図1
に示された実施形態に関して上記で説明したコンピュー
タによって、各振動源深さで記録された。この深さの掃
引に加えて、2つの可能な解の対から透水係数−間隙率
画像の正しい対を選択するために、深さ921フィート
と1482フィートの間の30.5フィート間隔の20
の深さで、5つのPRBS周波数1、2、4、8及び1
2kHzが用いられた。
いられた振動波の通路を図4に示す。振動源信号として
4kHzPRBSパルスが用いられた。各ハイドロホン
によって受信された100PRBS信号の平均が、図1
に示された実施形態に関して上記で説明したコンピュー
タによって、各振動源深さで記録された。この深さの掃
引に加えて、2つの可能な解の対から透水係数−間隙率
画像の正しい対を選択するために、深さ921フィート
と1482フィートの間の30.5フィート間隔の20
の深さで、5つのPRBS周波数1、2、4、8及び1
2kHzが用いられた。
【0114】マルチチャンネルハイドロホンアレイ12
によって受信され、コンピュータ1に記憶されたPRB
S信号データは、本発明の変換操作に従って、速度及び
減衰画像に変換された。これに関して、変換には、最初
の到着波エネルギのみが用いられた。与えられた振動源
に対するマルチチャンネルハイドロホンアレイ12によ
って測定された波の場の例を図5に示す。
によって受信され、コンピュータ1に記憶されたPRB
S信号データは、本発明の変換操作に従って、速度及び
減衰画像に変換された。これに関して、変換には、最初
の到着波エネルギのみが用いられた。与えられた振動源
に対するマルチチャンネルハイドロホンアレイ12によ
って測定された波の場の例を図5に示す。
【0115】受信されたデータの質は素晴らしいもので
あった。変換には、試みた振動源−受信器間振動波通路
の全てが用いられた。測定された振動波通路の100%
を用いることができるというのは非常に珍しい(50%
の使用で非常に良いと考えられている)ので、この試験
から変換された画像の信頼性のレベルは高い。
あった。変換には、試みた振動源−受信器間振動波通路
の全てが用いられた。測定された振動波通路の100%
を用いることができるというのは非常に珍しい(50%
の使用で非常に良いと考えられている)ので、この試験
から変換された画像の信頼性のレベルは高い。
【0116】4kHz周波数でとられた振動源−受信器
間振動波通路の全てを用いて、1000から1600フ
ィート間の深さを有する深い石灰岩層に対して、本発明
による透水係数の画像化が実施された。1000から1
600フィートの深さで33フィート幅の2つの井戸間
での断面に対する速度及び減衰画像の対を図6(a)−
(h)に示す。その内容をここで取りこむ、Bregman,N.
D.,Bailey,R.C.とChapman,C.H.の“Crosshole Seismic
Tomography”Geophysics,54(2),200-215(1989)及びBr
egman,N.D.,Chapman,C.H.とBailey,R.Cの“Travel Tim
e and Anplitude Analysis in Seismic Tomograp
hy”J.Geoph.Res.,94(6),7577-7587(1989)に開示された
減衰(damped)最小二乗法が、本発明で用いられた。深
さ方向の全区画が、それぞれほぼ高さ150フィートの
7つの小区画で画像化された。変換計算で用いられた振
動波通路のため、各小区画の頂上及び底のほぼ深さ30
フィートは、三角形状の影を有する。しかしながら、こ
れらの影の領域は無視できる。
間振動波通路の全てを用いて、1000から1600フ
ィート間の深さを有する深い石灰岩層に対して、本発明
による透水係数の画像化が実施された。1000から1
600フィートの深さで33フィート幅の2つの井戸間
での断面に対する速度及び減衰画像の対を図6(a)−
(h)に示す。その内容をここで取りこむ、Bregman,N.
D.,Bailey,R.C.とChapman,C.H.の“Crosshole Seismic
Tomography”Geophysics,54(2),200-215(1989)及びBr
egman,N.D.,Chapman,C.H.とBailey,R.Cの“Travel Tim
e and Anplitude Analysis in Seismic Tomograp
hy”J.Geoph.Res.,94(6),7577-7587(1989)に開示された
減衰(damped)最小二乗法が、本発明で用いられた。深
さ方向の全区画が、それぞれほぼ高さ150フィートの
7つの小区画で画像化された。変換計算で用いられた振
動波通路のため、各小区画の頂上及び底のほぼ深さ30
フィートは、三角形状の影を有する。しかしながら、こ
れらの影の領域は無視できる。
【0117】深さ1500から1600フィート間の断
面は、1.5フィートの空間分解能を有するのに対し
て、残り(1500フィートから1000フィート間)
の断面は、試験に用いた振動源とハイドロホンの間隔に
対応する60フィートの空間分解能を有する。
面は、1.5フィートの空間分解能を有するのに対し
て、残り(1500フィートから1000フィート間)
の断面は、試験に用いた振動源とハイドロホンの間隔に
対応する60フィートの空間分解能を有する。
【0118】次に、図6(a)−(h)に示された速度
−減衰画像の測定対が、透水係数−間隙率画像の対に変
換された。石灰岩モデルとして、上記で説明したBio
t理論の一般的な地質音響モデルが、この変換に用いら
れた。この変換における2つの可能な解の画像の対を図
7(a)−(g)及び図8(a)−(g)に示す。これ
らの図は、1000から1600フィートの全深さ区間
をカバーするために7つの小区画に分けられている。
0.30から0.48にわたる、φ1とφ2画像間の違い
は、0.30から0.50に比べて小さい。しかしなが
ら、k1及びk2画像間の違いは非常に大きく、2から1
4ダルシー(1ダルシー=10-12m2)にわたり、k2
は10から200ダルシーにわたって変化する。
−減衰画像の測定対が、透水係数−間隙率画像の対に変
換された。石灰岩モデルとして、上記で説明したBio
t理論の一般的な地質音響モデルが、この変換に用いら
れた。この変換における2つの可能な解の画像の対を図
7(a)−(g)及び図8(a)−(g)に示す。これ
らの図は、1000から1600フィートの全深さ区間
をカバーするために7つの小区画に分けられている。
0.30から0.48にわたる、φ1とφ2画像間の違い
は、0.30から0.50に比べて小さい。しかしなが
ら、k1及びk2画像間の違いは非常に大きく、2から1
4ダルシー(1ダルシー=10-12m2)にわたり、k2
は10から200ダルシーにわたって変化する。
【0119】これらの変換結果から、正しい画像対を選
択するために、音響決定試験が行われた。1000フィ
ートから1600フィートの区間内での20の深さで、
上記のように、PRBSパルスの孔井間伝送が、1、
2、4、8及び12kHzで行われた。多数の周波数デ
ータの全ては、2つの透水係数画像対が大きくなるほ
ど、正しくなることを示していた。従って、図8に示さ
れる画像対が、この場合の正しいものと決定された。
択するために、音響決定試験が行われた。1000フィ
ートから1600フィートの区間内での20の深さで、
上記のように、PRBSパルスの孔井間伝送が、1、
2、4、8及び12kHzで行われた。多数の周波数デ
ータの全ては、2つの透水係数画像対が大きくなるほ
ど、正しくなることを示していた。従って、図8に示さ
れる画像対が、この場合の正しいものと決定された。
【0120】これは、次のようにして実証された。深さ
z=1154フィートにおいて、PRBS周波数1、
2、4、8及び12kHzのV及び1/Qのデータは、
V=〔2.862e+003,2.88e+003,
2.814e+003,2.71e+003〕m/s
で、1/Q=〔1.33e−002,2.394e−0
02,4.05e−002,6.47e−002〕であ
った。1kHzのデータは、近い場の効果によって影響
されるので無視した。即ち、3−4mという波長は、振
動源−受信器の距離11mに比較して小さいとは考えら
れない。これらのデータは、図9(a)及び(b)に示
すように、あきらかなばらつきを示す測定透水係数から
抽出された。図中の破線は、相関PRBS時間データの
最初の急変を示し、実線は、定義により最初の急変より
1/f遅い実際の最初の到着時刻を示す。
z=1154フィートにおいて、PRBS周波数1、
2、4、8及び12kHzのV及び1/Qのデータは、
V=〔2.862e+003,2.88e+003,
2.814e+003,2.71e+003〕m/s
で、1/Q=〔1.33e−002,2.394e−0
02,4.05e−002,6.47e−002〕であ
った。1kHzのデータは、近い場の効果によって影響
されるので無視した。即ち、3−4mという波長は、振
動源−受信器の距離11mに比較して小さいとは考えら
れない。これらのデータは、図9(a)及び(b)に示
すように、あきらかなばらつきを示す測定透水係数から
抽出された。図中の破線は、相関PRBS時間データの
最初の急変を示し、実線は、定義により最初の急変より
1/f遅い実際の最初の到着時刻を示す。
【0121】4kHzデータから、石灰岩モデルは、2
つの可能な〔k,φ〕の解を予想させ、これらを図10
に示す。他方、12kHzデータは、図11に示される
2つの可能な〔k,φ〕の解を予期させる。4kHzと
12kHzの解を比較すると、〔k2,φ2〕の解は互い
に、音響測定装置によって生じる小さなレベルの誤差内
で一致している。これに対して、他の解の対は、互いに
大きさが1オーダー以上異なっている。
つの可能な〔k,φ〕の解を予想させ、これらを図10
に示す。他方、12kHzデータは、図11に示される
2つの可能な〔k,φ〕の解を予期させる。4kHzと
12kHzの解を比較すると、〔k2,φ2〕の解は互い
に、音響測定装置によって生じる小さなレベルの誤差内
で一致している。これに対して、他の解の対は、互いに
大きさが1オーダー以上異なっている。
【0122】これは、4kHzの解の2番目の対
「k2,φ2」が、この深さにおける正しい透水係数と間
隙率であることを実証している。これらの値は、深さ1
154フィートでも、図8(a)−(g)に示される透
水係数画像及び間隙率画像とよく一致している。
「k2,φ2」が、この深さにおける正しい透水係数と間
隙率であることを実証している。これらの値は、深さ1
154フィートでも、図8(a)−(g)に示される透
水係数画像及び間隙率画像とよく一致している。
【0123】これらの結果は、更に、以下に説明する揚
水試験、パッカー試験の実施、及び、ダウンホール間隙
率記録との比較によって更に実証された。
水試験、パッカー試験の実施、及び、ダウンホール間隙
率記録との比較によって更に実証された。
【0124】[揚水試験による実証]揚水試験は、堆積
層の透水係数を測定する最も正確な方法であると考えら
れている。井戸BF−5が、井戸BF−4で水位の監視
を行う間、約1週間、2つのうちの一方から一定速度で
水を汲み出すのに用いられた。深さ1500から160
0フィートに位置する下方試験区間での揚水試験データ
を図12に示す。
層の透水係数を測定する最も正確な方法であると考えら
れている。井戸BF−5が、井戸BF−4で水位の監視
を行う間、約1週間、2つのうちの一方から一定速度で
水を汲み出すのに用いられた。深さ1500から160
0フィートに位置する下方試験区間での揚水試験データ
を図12に示す。
【0125】この深さ区間で平均した固有透水係数は3
3.2ダルシーである。同様に、深さ1100から11
68フィートにおける上方試験層でなされた揚水試験に
よって、89.0ダルシーの平均透水係数が測定され
た。本発明によって得られた、図8に示す透水係数画像
は、揚水試験によって測定された平均透水係数の2つの
値とよく一致している。更に、透水係数画像は、水平方
向及び垂直方向の両方に、意味ある異質性を示してい
る。図8に示した物理的に画像化された透水係数構造に
よると、透水係数は、下方揚水試験層(1500から1
600フィート)では、ほぼ2から60ダルシーに変化
し、上方揚水試験層(1100から1168フィート)
では、ほぼ5から150ダルシーに変化する。この透水
係数画像から計算された、水平方向に平均した透水係数
と深さの関係を、実証に役立てるべく図13に示す。
3.2ダルシーである。同様に、深さ1100から11
68フィートにおける上方試験層でなされた揚水試験に
よって、89.0ダルシーの平均透水係数が測定され
た。本発明によって得られた、図8に示す透水係数画像
は、揚水試験によって測定された平均透水係数の2つの
値とよく一致している。更に、透水係数画像は、水平方
向及び垂直方向の両方に、意味ある異質性を示してい
る。図8に示した物理的に画像化された透水係数構造に
よると、透水係数は、下方揚水試験層(1500から1
600フィート)では、ほぼ2から60ダルシーに変化
し、上方揚水試験層(1100から1168フィート)
では、ほぼ5から150ダルシーに変化する。この透水
係数画像から計算された、水平方向に平均した透水係数
と深さの関係を、実証に役立てるべく図13に示す。
【0126】音響的に得られた透水係数プロファイル
は、下方揚水試験層で、透水係数が22から60ダルシ
ーの間で変化し、平均値が約35ダルシーであることを
示している。音響的に得られた透水係数の記録は、透水
係数が90から140ダルシーの間で変化し、平均値が
約105ダルシーであることを示している。これらの音
響的に測定された透水係数プロファイルは、揚水試験に
よって測定された透水係数値と非常によく一致し、単一
周波数を用いて透水係数画像を決定する本発明のシステ
ムが、非常に正確であることを示している。
は、下方揚水試験層で、透水係数が22から60ダルシ
ーの間で変化し、平均値が約35ダルシーであることを
示している。音響的に得られた透水係数の記録は、透水
係数が90から140ダルシーの間で変化し、平均値が
約105ダルシーであることを示している。これらの音
響的に測定された透水係数プロファイルは、揚水試験に
よって測定された透水係数値と非常によく一致し、単一
周波数を用いて透水係数画像を決定する本発明のシステ
ムが、非常に正確であることを示している。
【0127】[パッカー試験による実証]井戸BF−5
が掘られ、鋼管ケーシングが施される前に、井戸BF−
5の6つの深さレベルにおいてパッカー試験が行われ
た。6つのパッカー深さレベルの内の2つ、1000か
ら1031フィート及び1494から1540フィート
が、PRBS孔井間トモグラフィ断面内にあり、本発明
の方法によって得られた物理的な透水係数画像(図8参
照)と比較できた。
が掘られ、鋼管ケーシングが施される前に、井戸BF−
5の6つの深さレベルにおいてパッカー試験が行われ
た。6つのパッカー深さレベルの内の2つ、1000か
ら1031フィート及び1494から1540フィート
が、PRBS孔井間トモグラフィ断面内にあり、本発明
の方法によって得られた物理的な透水係数画像(図8参
照)と比較できた。
【0128】いわゆる「パッカー」試験は、上方及び下
方の膨張可能なゴム製パッカーによって探査孔中で分離
された堆積物層の透水係数を測定することで実施され
る。パックの圧力を所定レベルに維持した状態で、井戸
中のパッカーによって分離された堆積物を通る揚水の流
量が測定される。この過程において、水平層内に含まれ
る注入水の流れが、上方層又は下方層に侵入しないこと
が仮定されている。
方の膨張可能なゴム製パッカーによって探査孔中で分離
された堆積物層の透水係数を測定することで実施され
る。パックの圧力を所定レベルに維持した状態で、井戸
中のパッカーによって分離された堆積物を通る揚水の流
量が測定される。この過程において、水平層内に含まれ
る注入水の流れが、上方層又は下方層に侵入しないこと
が仮定されている。
【0129】しかしながら、実際には、注入水のある部
分は、通常、上方層及び下方層に浸透する。従って、パ
ッカー試験は、透水係数を測定する仮の試験としてのみ
用いられる。しかしながら、2つの深さ区間で試験され
た透水係数の値は、本発明に従って行われた音響的透水
係数構造と密接な相関がある。
分は、通常、上方層及び下方層に浸透する。従って、パ
ッカー試験は、透水係数を測定する仮の試験としてのみ
用いられる。しかしながら、2つの深さ区間で試験され
た透水係数の値は、本発明に従って行われた音響的透水
係数構造と密接な相関がある。
【0130】パッカー試験により、深さ1494から1
540フィートでは36.3ダルシーの透水係数値が測
定され、1000から1031フィートでは、244ダ
ルシーの透水係数値が測定された。本発明により音響的
に測定された透水係数画像は、この深さレベル内で20
から180ダルシーの範囲の変動、平均値はほぼ60ダ
ルシーを示した。これは、244ダルシーというパッカ
ー試験値の約1/4である。
540フィートでは36.3ダルシーの透水係数値が測
定され、1000から1031フィートでは、244ダ
ルシーの透水係数値が測定された。本発明により音響的
に測定された透水係数画像は、この深さレベル内で20
から180ダルシーの範囲の変動、平均値はほぼ60ダ
ルシーを示した。これは、244ダルシーというパッカ
ー試験値の約1/4である。
【0131】しかしながら、パッカー試験層の直下は、
本発明により音響的に測定された透水係数画像中の約2
00ダルシーの平均透水係数を有する、非常に透水し易
い石灰岩の層(1030から1080フィート)であ
る。従って、パッカー試験の際に、注入水がこの非常に
透水し易い層に侵入して、試験レベルで244ダルシー
という誤差を含む大きな透水係数値を生じた可能性があ
る。
本発明により音響的に測定された透水係数画像中の約2
00ダルシーの平均透水係数を有する、非常に透水し易
い石灰岩の層(1030から1080フィート)であ
る。従って、パッカー試験の際に、注入水がこの非常に
透水し易い層に侵入して、試験レベルで244ダルシー
という誤差を含む大きな透水係数値を生じた可能性があ
る。
【0132】[ダウンホール試験による実証]既に述べ
たように、本発明の方法は、透水係数画像に加えて間隙
率画像も与える。水平方向に平均した間隙率と深さのプ
ロファイルを図14に示す。処理された画像は、間隙率
値が0.32から0.50に変化する、水平方向及び垂
直方向の強い異質性を示している。深さ1000から1
600フィートの間では、石灰岩層内で、埋込み深さが
増すほど、間隙率が減る傾向にある。
たように、本発明の方法は、透水係数画像に加えて間隙
率画像も与える。水平方向に平均した間隙率と深さのプ
ロファイルを図14に示す。処理された画像は、間隙率
値が0.32から0.50に変化する、水平方向及び垂
直方向の強い異質性を示している。深さ1000から1
600フィートの間では、石灰岩層内で、埋込み深さが
増すほど、間隙率が減る傾向にある。
【0133】井戸BF−3が1993年に掘られた時
に、その探査孔内で、中性子密度記録及び音速の記録が
なされた。この井戸は、井戸BF−1及びBF−2を横
切るPRBS孔井間トモグラフィ面の約85フィート西
に位置している。この記録から得られた間隙率プロファ
イルを図15に示す。図15が示すように、本発明の方
法によって得られた間隙率の測定値と音響的に抽出され
た間隙率画像、及び、間隙率プロファイルは、1000
から1600フィートの全深さにおいて密接に相関して
いる。従って、これも、本発明のシステムが正確なこと
を確認している。
に、その探査孔内で、中性子密度記録及び音速の記録が
なされた。この井戸は、井戸BF−1及びBF−2を横
切るPRBS孔井間トモグラフィ面の約85フィート西
に位置している。この記録から得られた間隙率プロファ
イルを図15に示す。図15が示すように、本発明の方
法によって得られた間隙率の測定値と音響的に抽出され
た間隙率画像、及び、間隙率プロファイルは、1000
から1600フィートの全深さにおいて密接に相関して
いる。従って、これも、本発明のシステムが正確なこと
を確認している。
【0134】既に述べたように、図16(a)及び16
(b)は、スーパーk変換技術を用いた時のさまざまな
周波数での透水係数及び間隙率と、揚水試験及び中性子
密度記録との比較を示し、図16(a)は、SFWMD
試験サイトにおける深さ1157フィート、図16
(b)は深さ1514フィートを示す。
(b)は、スーパーk変換技術を用いた時のさまざまな
周波数での透水係数及び間隙率と、揚水試験及び中性子
密度記録との比較を示し、図16(a)は、SFWMD
試験サイトにおける深さ1157フィート、図16
(b)は深さ1514フィートを示す。
【0135】[表面近くのセグメント]本発明の方法に
従って、音響波速度及び減衰の場を解析して変換するこ
とにより、日本国東京地域の地表近くの堆積層内に位置
する異なる媒質の透水係数−間隙率構造を、初めて画像
化するのに成功した。音響場は、特許された疑似ランダ
ムバイナリシークェンス(PRBS)ベースの孔井間音
響トモグラフィ装置(山本他1994)によって前に測
定された。Biot(1956)の理論から導き出した
透水係数の2次式が、測定された音響速度−減衰場の透
水係数−間隙率への変換に使用された。新しく導出した
2次分散式及び山本(1989)の剪断弾性係数−間隙
率の関係を用いて、音響速度の場から剪断弾性係数画像
も抽出された。透水係数、間隙率及び剪断弾性係数の音
響的に測定された画像が、コア及び探査孔について行わ
れた試験からのエンジニアリングデータと比較された。
従って、音響波速度及び減衰の場を解析して変換するこ
とにより、日本国東京地域の地表近くの堆積層内に位置
する異なる媒質の透水係数−間隙率構造を、初めて画像
化するのに成功した。音響場は、特許された疑似ランダ
ムバイナリシークェンス(PRBS)ベースの孔井間音
響トモグラフィ装置(山本他1994)によって前に測
定された。Biot(1956)の理論から導き出した
透水係数の2次式が、測定された音響速度−減衰場の透
水係数−間隙率への変換に使用された。新しく導出した
2次分散式及び山本(1989)の剪断弾性係数−間隙
率の関係を用いて、音響速度の場から剪断弾性係数画像
も抽出された。透水係数、間隙率及び剪断弾性係数の音
響的に測定された画像が、コア及び探査孔について行わ
れた試験からのエンジニアリングデータと比較された。
【0136】日本国神戸の最近の大きな地震は、表面に
近い堆積物中で全体的あるいは局所的な液状化が行わ
れ、建物やインフラストラクチャに大きな損害を与え、
生命及び富の悲劇的な損失を生じることを思い出させ
た。表面近くの堆積物の液状化ポテンシャル構造の正確
な画像化は、実行不可能であり、探査物理学者及び民間
技術者にとって主要な挑戦対象である。地中の堆積要素
の液状化ポテンシャルは、間隙率、透水係数及び剪断強
度を含む堆積物の多くの物理的特性によって決定され
る。これらの画像は、地下水資源の管理及び探査にも必
要である。本発明の方法は、これらの堆積物特性の関連
画像を得るのに用いることができ、結果の例を詳細に説
明する。
近い堆積物中で全体的あるいは局所的な液状化が行わ
れ、建物やインフラストラクチャに大きな損害を与え、
生命及び富の悲劇的な損失を生じることを思い出させ
た。表面近くの堆積物の液状化ポテンシャル構造の正確
な画像化は、実行不可能であり、探査物理学者及び民間
技術者にとって主要な挑戦対象である。地中の堆積要素
の液状化ポテンシャルは、間隙率、透水係数及び剪断強
度を含む堆積物の多くの物理的特性によって決定され
る。これらの画像は、地下水資源の管理及び探査にも必
要である。本発明の方法は、これらの堆積物特性の関連
画像を得るのに用いることができ、結果の例を詳細に説
明する。
【0137】前の試験において、発明者らは、埋立地の
間隙率構造が、孔井間トモグラフィによって測定された
音響速度の場から画像化できることを示した。試験は、
東京湾の埋立地の下で行われた。速度値から間隙率値を
変換するために、ガスマン(Gassmann)の式が用いられ
た。海岸の砂のある単一地点での透水係数の値を、1か
ら25kHz間の25の異なる周波数で測定した音響速
度及び減衰の値から、Biot理論との比較で、決定す
るのに成功した。しかしながら、堆積物内の透水係数構
造は、それ自体では画像化できなかった。そこで、3つ
の周波数(250、1000及び2000kHz)を用
いた孔井間トモグラフィによって測定された石灰岩層内
の同じ孔井間区画内の速度画像を決定した。透水層の音
響速度は、周波数によって大きく変化するのに対し、非
透水層の速度は周波数によって変化しないことが分かっ
た。これは、透水係数構造を画像化する際に重要な発見
であるが、堆積物内の透水係数構造の画像化は、その時
点で、達成されるべき状態のままであった。
間隙率構造が、孔井間トモグラフィによって測定された
音響速度の場から画像化できることを示した。試験は、
東京湾の埋立地の下で行われた。速度値から間隙率値を
変換するために、ガスマン(Gassmann)の式が用いられ
た。海岸の砂のある単一地点での透水係数の値を、1か
ら25kHz間の25の異なる周波数で測定した音響速
度及び減衰の値から、Biot理論との比較で、決定す
るのに成功した。しかしながら、堆積物内の透水係数構
造は、それ自体では画像化できなかった。そこで、3つ
の周波数(250、1000及び2000kHz)を用
いた孔井間トモグラフィによって測定された石灰岩層内
の同じ孔井間区画内の速度画像を決定した。透水層の音
響速度は、周波数によって大きく変化するのに対し、非
透水層の速度は周波数によって変化しないことが分かっ
た。これは、透水係数構造を画像化する際に重要な発見
であるが、堆積物内の透水係数構造の画像化は、その時
点で、達成されるべき状態のままであった。
【0138】地中の透水係数構造の初めての画像化が、
本発明に従って、石灰岩層内でPRBS孔井間トモグラ
フィ法で測定された、4kHzの速度及び減衰の場の測
定からなされた。
本発明に従って、石灰岩層内でPRBS孔井間トモグラ
フィ法で測定された、4kHzの速度及び減衰の場の測
定からなされた。
【0139】砂岩のオイルフィールド内の透水係数画像
が、本発明に従って成功裏に得られた。この仕事で、表
面近くの堆積物内の透水係数、間隙率及び剪断弾性係数
構造の音響的画像化方法が用いられた。音響的に画像化
された透水係数、間隙率及び剪断強度の構造が、探査孔
及びコアについてのエンジニアリング測定と比較され
た。
が、本発明に従って成功裏に得られた。この仕事で、表
面近くの堆積物内の透水係数、間隙率及び剪断弾性係数
構造の音響的画像化方法が用いられた。音響的に画像化
された透水係数、間隙率及び剪断強度の構造が、探査孔
及びコアについてのエンジニアリング測定と比較され
た。
【0140】この方法において、透水係数のはっきりし
た解析式は、Biotの理論から得られた。Biot理
論に対するGeertsma−Smitの近似は、飽和
状態の表面近くの堆積物を通る音響波の伝搬の場合に正
確であることが示された。この場合の分散式は、次の式
(A)によって与えられる。
た解析式は、Biotの理論から得られた。Biot理
論に対するGeertsma−Smitの近似は、飽和
状態の表面近くの堆積物を通る音響波の伝搬の場合に正
確であることが示された。この場合の分散式は、次の式
(A)によって与えられる。
【0141】 s2=(mρ−ρf 2)/(Hm+Mρ−2Cρf) …(A)
【0142】ここで、sは複素遅延である。この方法
において、複素数は、倍角文字で示され、実数は通常の
文字で示される。堆積物を通過する音響波の位相速度V
及び固有減衰Q-1は、次式で与えられる。
において、複素数は、倍角文字で示され、実数は通常の
文字で示される。堆積物を通過する音響波の位相速度V
及び固有減衰Q-1は、次式で与えられる。
【0143】 V=1/Real(s), Q-1=2Imag(s)/Real(s) …(B)
【0144】(A)式において、mは、複素仮想質量
であり、次式で与えられる。
であり、次式で与えられる。
【0145】 m=mr−imi ={(1+Ca(1−φ))ρf}/φ2−i(μ/kω) …(C)
【0146】ここで、Caは、骨格の付加質量係数、μ
は間隙流体の粘度、kは透水係数、ω=2πfは角速
度、fは周波数である。H、M及びCは、Biotの弾
性係数であり、次式で与えられる。
は間隙流体の粘度、kは透水係数、ω=2πfは角速
度、fは周波数である。H、M及びCは、Biotの弾
性係数であり、次式で与えられる。
【0147】 H=(Kr−K)2/(Dr−K)+K+4/3G …(D) C=Kr(Kr−K)/(Dr−K) …(E) M=Kr 2/(Dr−K) …(F) Dr=Kr(1+((Kr/Kf−1)) …(G)
【0148】ここで、Kfは、間隙流体の体積弾性係
数、Krは、粒鉱の体積弾性係数、K及びGは、骨格の
体積弾性係数及び剪断弾性係数、φは間隙率である。
(1)式において、ρは、体積密度であり、次式で定義
される。
数、Krは、粒鉱の体積弾性係数、K及びGは、骨格の
体積弾性係数及び剪断弾性係数、φは間隙率である。
(1)式において、ρは、体積密度であり、次式で定義
される。
【0149】 ρ=ρr(1−φ)+ρfφ …(H)
【0150】ここで、ρrは粒鉱の密度、ρfは間隙流体
の密度である。(A)式は、骨格の体積弾性係数が間隙
のそれよりも非常に小さい、K<<Kfである、柔らか
く飽和した堆積物中の音響波の伝搬を一般的に予想す
る。剪断弾性係数に対する山本他(1989)の式は、
間隙率の場から剪断弾性係数の場を計算するのに、次の
ようにして用いることができる。
の密度である。(A)式は、骨格の体積弾性係数が間隙
のそれよりも非常に小さい、K<<Kfである、柔らか
く飽和した堆積物中の音響波の伝搬を一般的に予想す
る。剪断弾性係数に対する山本他(1989)の式は、
間隙率の場から剪断弾性係数の場を計算するのに、次の
ようにして用いることができる。
【0151】 G=A((1−φ)/φ)1.12σ0.5 …(I)
【0152】ここで、A=1.84×105(P
a)0.5、σは次式によって与えられる有効封圧であ
る。
a)0.5、σは次式によって与えられる有効封圧であ
る。
【0153】
【数2】
【0154】ここで、gは重力加速度、深さzについて
の積分は、地表から、堆積物要素の埋込み深さまでであ
る。骨格の体積弾性係数Kは、骨格のポアソン比nが一
定であると仮定して、剪断弾性係数の場から計算され
る。ポアソン比の推薦値はn=0.287であり、これ
は、55個の堆積物サンプルについて測定された55個
のポアソン比の値の平均である。堆積物内の間隙率及び
剪断弾性係数の場は、測定された速度の場から(B)、
(E)及び(F)式により計算される。二三回繰り返せ
ば、正しい間隙率及び剪断弾性係数の場が見つかる。
の積分は、地表から、堆積物要素の埋込み深さまでであ
る。骨格の体積弾性係数Kは、骨格のポアソン比nが一
定であると仮定して、剪断弾性係数の場から計算され
る。ポアソン比の推薦値はn=0.287であり、これ
は、55個の堆積物サンプルについて測定された55個
のポアソン比の値の平均である。堆積物内の間隙率及び
剪断弾性係数の場は、測定された速度の場から(B)、
(E)及び(F)式により計算される。二三回繰り返せ
ば、正しい間隙率及び剪断弾性係数の場が見つかる。
【0155】測定された音速の場から間隙率及び剪断弾
性係数(及び体積弾性係数)の場が決定されると、透水
係数の場は、次の透水係数式に導かれる分散式の虚部か
ら決定される。
性係数(及び体積弾性係数)の場が決定されると、透水
係数の場は、次の透水係数式に導かれる分散式の虚部か
ら決定される。
【0156】 Ω2−((1−1/v2)/Q-1)Ω+1/v2=0 …(K)
【0157】ここで、全分散vは、次式で示される高周
波速度Vinfと低周波速度V0の比である。
波速度Vinfと低周波速度V0の比である。
【0158】 v=Vinf/V0 …(L)
【0159】fが無限大に向かうと、高周波速度Vinf
は、(F)式及び(G)式から次のように与えられる。
は、(F)式及び(G)式から次のように与えられる。
【0160】 Vinf=((Hmr+Mρ−2Cρf)/(ρmr−ρf 2))0.5…(M)
【0161】又、V0は、次式で与えられる。
【0162】 V0=(H/ρ)0.5 …(N)
【0163】透水係数式は、次式で定義される無次元の
周波数Ωの2次式である。
周波数Ωの2次式である。
【0164】 Ω={ω(ρmr−ρf 2)k}/μ …(O)
【0165】透水係数kは、従って、透水係数式(K)
の根Ωにより、次のように与えられる。
の根Ωにより、次のように与えられる。
【0166】 k=ρΩ/{ω((ρmr−ρf 2)} …(P)
【0167】本発明に従う孔井間トモグラフィ試験が、
川崎製鐵千葉工場内に最近造られた人工島で1991年
に行われた。このサイトは、試験のときまでに、二三年
の間、厚さ5mのスラグマウンドを形成することにより
固められていた。以前の試験、データ処理及び試験によ
り得られた波の場のデータの伝搬時間への変換は、ガス
マンの速度式及び山本の剪断弾性係数式を用いて速度画
像から変換された間隙率及び剪断弾性係数(強度)画像
と共に、全て山本他の文献(1994)中に報告されて
いる。孔井セクション15−11及び11−12に対す
る速度、間隙率及び剪断強度画像が、地質記録及びエン
ジニアリング記録と比較された。井戸11に対する地質
及びエンジニアリング試験記録を、現在の研究から得ら
れた間隙率、剪断弾性係数及び透水係数構造の画像を評
価するために、図17に示す。
川崎製鐵千葉工場内に最近造られた人工島で1991年
に行われた。このサイトは、試験のときまでに、二三年
の間、厚さ5mのスラグマウンドを形成することにより
固められていた。以前の試験、データ処理及び試験によ
り得られた波の場のデータの伝搬時間への変換は、ガス
マンの速度式及び山本の剪断弾性係数式を用いて速度画
像から変換された間隙率及び剪断弾性係数(強度)画像
と共に、全て山本他の文献(1994)中に報告されて
いる。孔井セクション15−11及び11−12に対す
る速度、間隙率及び剪断強度画像が、地質記録及びエン
ジニアリング記録と比較された。井戸11に対する地質
及びエンジニアリング試験記録を、現在の研究から得ら
れた間隙率、剪断弾性係数及び透水係数構造の画像を評
価するために、図17に示す。
【0168】孔井間セクション15−11に対する速度
画像が、図18に再生され、これは、ここでの新たな透
水係数−間隙率変換のためのソースデータとして使用さ
れている。図18中の速度画像は、井戸11中に垂直間
隔2mで0から60mの深さ間に位置する30個の振動
源と、井戸15内に垂直間隔1mで0から60mの深さ
間に位置する50個のハイドロホンを用いて測定された
波の場から変換されたものである。10から20dBと
いうオーダーの信号対雑音比のこれらのデータの質は、
パルス圧縮能力が最大16000パルスに過ぎない古い
PRBS孔井間トモグラフィDSPシステムを用いて得
られたものであるので、良好なものである。PRBS
DSPシステムは、本発明に従って劇的に改良されてい
る。しかしながら、図18の速度画像は、井戸15及び
11のところで速度画像の両脇に示された地層図及び標
準貫通試験記録とほぼ一致している。各画像の一番上及
び一番下の5mの余白は、これをカバーする振動波通路
が不十分であるため無視されるべきである。これは、孔
井間セクション15−11に対して示される速度画像及
び他の全ての画像について言える。高速領域は、井戸1
5の約10、20、40及び48m以下の深さでの砂層
に対応する。図17中の地質記録の詳細な検討によっ
て、深さ10mの砂層は、井戸15のところで、その間
に1mの厚みの粘土層が存在する2つの薄い砂層であっ
た。これらの3つの層の局所的な透水係数構造は、以下
に示す透水係数変換のための試験である。
画像が、図18に再生され、これは、ここでの新たな透
水係数−間隙率変換のためのソースデータとして使用さ
れている。図18中の速度画像は、井戸11中に垂直間
隔2mで0から60mの深さ間に位置する30個の振動
源と、井戸15内に垂直間隔1mで0から60mの深さ
間に位置する50個のハイドロホンを用いて測定された
波の場から変換されたものである。10から20dBと
いうオーダーの信号対雑音比のこれらのデータの質は、
パルス圧縮能力が最大16000パルスに過ぎない古い
PRBS孔井間トモグラフィDSPシステムを用いて得
られたものであるので、良好なものである。PRBS
DSPシステムは、本発明に従って劇的に改良されてい
る。しかしながら、図18の速度画像は、井戸15及び
11のところで速度画像の両脇に示された地層図及び標
準貫通試験記録とほぼ一致している。各画像の一番上及
び一番下の5mの余白は、これをカバーする振動波通路
が不十分であるため無視されるべきである。これは、孔
井間セクション15−11に対して示される速度画像及
び他の全ての画像について言える。高速領域は、井戸1
5の約10、20、40及び48m以下の深さでの砂層
に対応する。図17中の地質記録の詳細な検討によっ
て、深さ10mの砂層は、井戸15のところで、その間
に1mの厚みの粘土層が存在する2つの薄い砂層であっ
た。これらの3つの層の局所的な透水係数構造は、以下
に示す透水係数変換のための試験である。
【0169】〔表面近くのセグメントでの現在の解析結
果〕dB/m単位で測定された減衰係数aを図19に示
す。固有減衰Q-1及びαは、定義によって、 α=(10log10e)Q-1f/V の関係にある。測定された減衰は、それが、探査孔損
失、散乱による損失及びP波からS波への変換による損
失のような明らかなエネルギ損失機構によって影響され
ているので、透水係数変換式によって透水係数変換する
のに必要な正しい固有変換ではない。探査孔に対しては
PVCケーシングが用いられているので、この場合、探
査孔損失は無視できるほど小さい。JacksonとI
vakin(1998)の数値的な研究によって、P−
S変換は、柔らかい堆積物中では無視できることが示さ
れている。柔らかい堆積物中の堆積物体積内の速度及び
密度の揺らぎからの音響エネルギの散乱による明らかな
損失は、固有減衰に比べて必ずしも無視できない。山本
(1996)の理論によると、体積散乱による明らかな
減衰は、f=1000zにおいて、0.05dB/mと
見積られる。散乱損失が堆積物の体積中で均一であると
仮定すると、(K)式を使った透水係数計算のための図
19に示された測定減衰場の画像から一定減衰0.05
dB/mが差し引かれる。
果〕dB/m単位で測定された減衰係数aを図19に示
す。固有減衰Q-1及びαは、定義によって、 α=(10log10e)Q-1f/V の関係にある。測定された減衰は、それが、探査孔損
失、散乱による損失及びP波からS波への変換による損
失のような明らかなエネルギ損失機構によって影響され
ているので、透水係数変換式によって透水係数変換する
のに必要な正しい固有変換ではない。探査孔に対しては
PVCケーシングが用いられているので、この場合、探
査孔損失は無視できるほど小さい。JacksonとI
vakin(1998)の数値的な研究によって、P−
S変換は、柔らかい堆積物中では無視できることが示さ
れている。柔らかい堆積物中の堆積物体積内の速度及び
密度の揺らぎからの音響エネルギの散乱による明らかな
損失は、固有減衰に比べて必ずしも無視できない。山本
(1996)の理論によると、体積散乱による明らかな
減衰は、f=1000zにおいて、0.05dB/mと
見積られる。散乱損失が堆積物の体積中で均一であると
仮定すると、(K)式を使った透水係数計算のための図
19に示された測定減衰場の画像から一定減衰0.05
dB/mが差し引かれる。
【0170】図18及び19中に与えられる測定された
速度及び減衰の場から、図20中に画像化された間隙率
の場及び図21中に画像化された剪断弾性係数の場が、
(A)、(E)及び(F)式を用いた繰り返し変換によ
って計算される。井戸15及び11における堆積物地層
図は、これらの画像とよく一致している。この、より正
確な変換により画像化された間隙率及び剪断弾性係数の
構造は、山本他(1994)中に示したガスマンの式を
用いた以前の変換によって画像化された、これらの構造
と非常によく一致している。この2つの変換方法の結果
が一致するという事実は、孔井間実験において用いられ
たPRBS周波数f=1000Hzが、Biotの理論
の下限周波数内にあることを示している。ここで、Bi
otの理論を用いた音響波速度は、(N)式で与えられ
るガスマンの式による値と一致している。
速度及び減衰の場から、図20中に画像化された間隙率
の場及び図21中に画像化された剪断弾性係数の場が、
(A)、(E)及び(F)式を用いた繰り返し変換によ
って計算される。井戸15及び11における堆積物地層
図は、これらの画像とよく一致している。この、より正
確な変換により画像化された間隙率及び剪断弾性係数の
構造は、山本他(1994)中に示したガスマンの式を
用いた以前の変換によって画像化された、これらの構造
と非常によく一致している。この2つの変換方法の結果
が一致するという事実は、孔井間実験において用いられ
たPRBS周波数f=1000Hzが、Biotの理論
の下限周波数内にあることを示している。ここで、Bi
otの理論を用いた音響波速度は、(N)式で与えられ
るガスマンの式による値と一致している。
【0171】図19で与えられる測定された減衰構造に
基づく、図22に画像化された透水係数構造は、先に述
べた(K)及び(N)式によって、低く見積もられた散
乱損失0.05dB/mを有する。井戸15の深さ約1
0及び20mの砂層は、ほぼ1ダルシーの透水係数を有
するのに対して、井戸15の深さ40及び50m近くの
砂層は、2ダルシーに近い高い透水係数を有する。土壌
ボーリング記録は、上方の砂層に粘土とシルトが意味あ
る割合で混合されているのに対して、下方の砂層は、粘
土とシルトを少量のみ含むことを示している。標準貫通
試験記録は、上方の粘土を有する砂層が、図17に示す
ように、下方のきれいな砂層に比べて、非常に小さな剪
断強度を有することを示している。これらの違いは、図
22の透水係数分布画像に明瞭に描かれている。透水係
数のこれらの値は、それぞれ、シルトの多い砂及び細か
いきれいな砂に対する値である。透水係数分布画像は、
更に、地質記録及びボーリング記録が示した、深さ10
m近くの複雑な局所的な構造を示している。図22に画
像化された、井戸15の深さ10m近くの砂層は、井戸
11につながっていない。
基づく、図22に画像化された透水係数構造は、先に述
べた(K)及び(N)式によって、低く見積もられた散
乱損失0.05dB/mを有する。井戸15の深さ約1
0及び20mの砂層は、ほぼ1ダルシーの透水係数を有
するのに対して、井戸15の深さ40及び50m近くの
砂層は、2ダルシーに近い高い透水係数を有する。土壌
ボーリング記録は、上方の砂層に粘土とシルトが意味あ
る割合で混合されているのに対して、下方の砂層は、粘
土とシルトを少量のみ含むことを示している。標準貫通
試験記録は、上方の粘土を有する砂層が、図17に示す
ように、下方のきれいな砂層に比べて、非常に小さな剪
断強度を有することを示している。これらの違いは、図
22の透水係数分布画像に明瞭に描かれている。透水係
数のこれらの値は、それぞれ、シルトの多い砂及び細か
いきれいな砂に対する値である。透水係数分布画像は、
更に、地質記録及びボーリング記録が示した、深さ10
m近くの複雑な局所的な構造を示している。図22に画
像化された、井戸15の深さ10m近くの砂層は、井戸
11につながっていない。
【0172】理論的に、2次透水係数式(O)は、2つ
の根を有し、従って、与えられた減衰値に対して2つの
透水係数値が存在する。他の理論的な透水係数分布画像
を、情報として図21に示す。この画像の透水係数値
は、物理的に不可能な1000から10000ダルシー
のオーダーである。従って、堆積物中の透水係数分布と
して、この画像を取り除くことは容易である。山本(1
998)によって石灰岩層で実験されたように、PRB
S周波数を変えることによって、透水係数変換値を1つ
に決定することもできる。
の根を有し、従って、与えられた減衰値に対して2つの
透水係数値が存在する。他の理論的な透水係数分布画像
を、情報として図21に示す。この画像の透水係数値
は、物理的に不可能な1000から10000ダルシー
のオーダーである。従って、堆積物中の透水係数分布と
して、この画像を取り除くことは容易である。山本(1
998)によって石灰岩層で実験されたように、PRB
S周波数を変えることによって、透水係数変換値を1つ
に決定することもできる。
【0173】[砂岩オイルフィールド中の透水係数分布
の孔井間トモグラフィによる画像化]砂岩オイルプール
内の透水係数分布の他の画像について説明する。疑似ラ
ンダムバイナリシーケンス(PRBS)を基礎とする孔
井間トモグラフィ(USP5406530)を適用した
新しいシステムによって、音響的孔井間トモグラフィの
高品質なデータが得られた。500HzPRBSで測定
された速度及び減衰画像が、噴出流理論に基づいて、解
析的に変換された。音響的に画像化された透水係数画像
は、ダウンホール記録及びコアを通して集められた透水
係数情報と一致することがわかった。
の孔井間トモグラフィによる画像化]砂岩オイルプール
内の透水係数分布の他の画像について説明する。疑似ラ
ンダムバイナリシーケンス(PRBS)を基礎とする孔
井間トモグラフィ(USP5406530)を適用した
新しいシステムによって、音響的孔井間トモグラフィの
高品質なデータが得られた。500HzPRBSで測定
された速度及び減衰画像が、噴出流理論に基づいて、解
析的に変換された。音響的に画像化された透水係数画像
は、ダウンホール記録及びコアを通して集められた透水
係数情報と一致することがわかった。
【0174】地中の透水係数分布を音響的に画像化する
ことは、地質学者の挑戦対象であった。これは、高品質
の音響画像測定方法、地中を伝搬する音響波の物理的に
一致する予測モデル、及び、正確且つ安定な変換技術を
必要とする。
ことは、地質学者の挑戦対象であった。これは、高品質
の音響画像測定方法、地中を伝搬する音響波の物理的に
一致する予測モデル、及び、正確且つ安定な変換技術を
必要とする。
【0175】地中を伝搬する音響波の物理は、非常に複
雑であるため、全ての土材料に対して正確にモデル化で
きる単一の理論は存在しない。Biot(1956)の
理論が、1から10kHz間の周波数における飽和し
た、未固結の堆積物中の音響波の伝搬を予測すること
が、山本他(1994)によって示されている。砂岩に
対しては、MavkoとNur(1979)の噴出流理
論が、孔井間周波数及び超音波周波数での波の伝搬を十
分に予測することが示されている。DvorkinとN
ur(1993)は、Biot理論と噴出流理論を結び
付けた。山本(1198)は、非常に透水性の高い石灰
岩に対する新しい多孔質弾性理論を開発し、透水係数用
に孔井間音響トモグラフィデータを正確に変換した。破
砕された火山岩層に対しては、いくつかの他の理論が必
要であろう。これらの理論は全て、与えられた入力条件
として岩の性質を必要とする。堆積物骨格の体積弾性係
数及び剪断弾性係数に対する経験式(砂岩についてHa
n他(1986)、固まっていない堆積物に対して山本
他(1989)、石灰岩に対して山本(1998))
が、この目的で通常用いられる。
雑であるため、全ての土材料に対して正確にモデル化で
きる単一の理論は存在しない。Biot(1956)の
理論が、1から10kHz間の周波数における飽和し
た、未固結の堆積物中の音響波の伝搬を予測すること
が、山本他(1994)によって示されている。砂岩に
対しては、MavkoとNur(1979)の噴出流理
論が、孔井間周波数及び超音波周波数での波の伝搬を十
分に予測することが示されている。DvorkinとN
ur(1993)は、Biot理論と噴出流理論を結び
付けた。山本(1198)は、非常に透水性の高い石灰
岩に対する新しい多孔質弾性理論を開発し、透水係数用
に孔井間音響トモグラフィデータを正確に変換した。破
砕された火山岩層に対しては、いくつかの他の理論が必
要であろう。これらの理論は全て、与えられた入力条件
として岩の性質を必要とする。堆積物骨格の体積弾性係
数及び剪断弾性係数に対する経験式(砂岩についてHa
n他(1986)、固まっていない堆積物に対して山本
他(1989)、石灰岩に対して山本(1998))
が、この目的で通常用いられる。
【0176】変換計算の観点から、モデルは単純である
方がよい。この観点から、DvorkinとNur(1
993)のBISQ(Biot and Squirt flow)モデ
ルは、測定された音響データから正確な透水係数変換を
見つけるのに複雑すぎる。石灰岩についての解析的なス
ーパーkモデル(山本1998a及びb)が、正確であ
り、石灰岩に対する透水係数変換に対して正確且つ安定
であることが示されている。同様に、砂岩内の透水係数
画像のための音響データの変換には、噴出流モデルが正
確であることが示されている。
方がよい。この観点から、DvorkinとNur(1
993)のBISQ(Biot and Squirt flow)モデ
ルは、測定された音響データから正確な透水係数変換を
見つけるのに複雑すぎる。石灰岩についての解析的なス
ーパーkモデル(山本1998a及びb)が、正確であ
り、石灰岩に対する透水係数変換に対して正確且つ安定
であることが示されている。同様に、砂岩内の透水係数
画像のための音響データの変換には、噴出流モデルが正
確であることが示されている。
【0177】[噴出流理論]砂岩層内の透水係数のため
の解析的な変換モデルは、噴出流理論を用いて確立され
ている。この理論の裏にある物理及び数学に関して、M
avkoとNur(1979)、DvorkinとNu
r(1993)及び山本(1998)を引用する。音響
波の遅さsは、噴出流理論によって次式で与えられ
る。
の解析的な変換モデルは、噴出流理論を用いて確立され
ている。この理論の裏にある物理及び数学に関して、M
avkoとNur(1979)、DvorkinとNu
r(1993)及び山本(1998)を引用する。音響
波の遅さsは、噴出流理論によって次式で与えられ
る。
【0178】 s2=ρ/(M+Fsqα2/φ) …(1)
【0179】ここで、ρは堆積物の体積密度、Mは骨格
の一軸係数、αはBiot弾性係数、φは間隙率であ
る。この文献において、ベクトル及び複素変数は、倍角
文字によって表現されている。Fsqは、間隙液の噴出
流係数であり、次式で与えられる。
の一軸係数、αはBiot弾性係数、φは間隙率であ
る。この文献において、ベクトル及び複素変数は、倍角
文字によって表現されている。Fsqは、間隙液の噴出
流係数であり、次式で与えられる。
【0180】 Fsq=F[1−{2J1(λR)/λRJ0(λR)}] …(2)
【0181】ここで、Fは、間隙流体スチフネスのBi
ot弾性係数、Rは噴出流長さ、J 0及びJ1は、0次及
び1次のベッセル関数である。噴出流の波数λは、次の
無次元式によって与えられる。
ot弾性係数、Rは噴出流長さ、J 0及びJ1は、0次及
び1次のベッセル関数である。噴出流の波数λは、次の
無次元式によって与えられる。
【0182】 (λR)2=i(ωμφR2/Fk)=iΩ …(3)
【0183】ここで、Ωは角周波数2πf、fは周波
数、μは間隙流体の粘度、kは透水係数である。スーパ
ーkモデルの位相速度Vp及び固有減衰Q-1は、次式で
与えられる。
数、μは間隙流体の粘度、kは透水係数である。スーパ
ーkモデルの位相速度Vp及び固有減衰Q-1は、次式で
与えられる。
【0184】 Vp=1/Real(s) Q-1=2Imag(s)/Real(s) …(4)
【0185】既に説明したように、骨格の弾性係数は、
測定された音速Vpから見積もらなければならない。H
an他(1986)の経験的な関係が、骨格の剪断弾性
係数及び体積弾性係数を見積もるのに用いられた。粘土
含有率cの値は、砂岩及び頁岩として仮定された。次い
で、Biot係数F及びαが、Biot(1956)の
式を用いて計算された。
測定された音速Vpから見積もらなければならない。H
an他(1986)の経験的な関係が、骨格の剪断弾性
係数及び体積弾性係数を見積もるのに用いられた。粘土
含有率cの値は、砂岩及び頁岩として仮定された。次い
で、Biot係数F及びαが、Biot(1956)の
式を用いて計算された。
【0186】[透水係数の変換]砂岩材料に対する透水
係数の変換が、(1)から(4)式により得られた。ま
ず、測定された速度Vpから、Han他(1986)の
砂岩の式により、弾性係数及び間隙率が見積もられた。
次いで、測定された減衰Q-1から透水係数が変換され
た。減衰及び速度の分散は、無次元の実数の正の値のパ
ラメータΩのみの関数であることに注意する必要があ
る。従って、(4)式を満足するΩの単一の値を見つけ
ることができれば、(3)式により、次のようにして、
透水係数を見つけることができる。
係数の変換が、(1)から(4)式により得られた。ま
ず、測定された速度Vpから、Han他(1986)の
砂岩の式により、弾性係数及び間隙率が見積もられた。
次いで、測定された減衰Q-1から透水係数が変換され
た。減衰及び速度の分散は、無次元の実数の正の値のパ
ラメータΩのみの関数であることに注意する必要があ
る。従って、(4)式を満足するΩの単一の値を見つけ
ることができれば、(3)式により、次のようにして、
透水係数を見つけることができる。
【0187】 k=ωμφR2/FΩ …(5)
【0188】他の測定から透水係数が分かっていれば、
間隙流体の粘性は、次のようにして変換される。
間隙流体の粘性は、次のようにして変換される。
【0189】 μ=FkΩ/ωφR2 …(6)
【0190】この解析的な変換は、次に示すように、単
純であり、非常に安定である。
純であり、非常に安定である。
【0191】[孔井間音響トモグラフィ]トリニダード
のTrincan Oil社のオイルフィールドの井戸MD15
とQ1を用いて、新しいシステムYEC2111を使っ
た孔井間音響実験を行った。2つの井戸の地層抵抗記録
とγ線記録を図24と図25に再生する。2つの井戸は
水平距離で125m離れている。2つの井戸間の深さ3
50mから800mの断面を、振動源と受信器の深さ間
隔を6mとした500HzPRBSの4095サイクル
の測定で画像化した。積算又は平均数は100から40
0の間であり、総圧縮数は160,000パルスになっ
た。新しい振動源ITC6145の高出力(500Hz
で180dB、1000Hzで198dB、1500か
ら5000Hzの間で210dB)の御蔭で、新しいシ
ステムYEC2111の試験実験は非常に円滑に行わ
れ、実験の準備が整ってから2日で完了した。
のTrincan Oil社のオイルフィールドの井戸MD15
とQ1を用いて、新しいシステムYEC2111を使っ
た孔井間音響実験を行った。2つの井戸の地層抵抗記録
とγ線記録を図24と図25に再生する。2つの井戸は
水平距離で125m離れている。2つの井戸間の深さ3
50mから800mの断面を、振動源と受信器の深さ間
隔を6mとした500HzPRBSの4095サイクル
の測定で画像化した。積算又は平均数は100から40
0の間であり、総圧縮数は160,000パルスになっ
た。新しい振動源ITC6145の高出力(500Hz
で180dB、1000Hzで198dB、1500か
ら5000Hzの間で210dB)の御蔭で、新しいシ
ステムYEC2111の試験実験は非常に円滑に行わ
れ、実験の準備が整ってから2日で完了した。
【0192】波データは非常に優れた品質のため、孔井
間実験の間、測定された60000通路の95%が変換
解析に使用された。相関の後、集約された典型的な振動
源波形が図26に描かれている。振動源波形の集約か
ら、はっきりした最初の到着波が容易に認識できる。従
って、変換された速度及び減衰の画像は高品質であり、
変換された画像に関して高度の信頼性が得られた。Br
egman他(1989)による速度及び減衰のための
最小二乗SVD(Singular Value Decomposition)変
換コードが、計算に使用された。速度及び減衰画像の対
を図27及び28に示す。画像を調べると、画像化され
たセクションは、大きく4つの小セクションに分けられ
る。即ち、350から450mの砂層、450から53
0mの頁岩層、530から650mの砂層、及び、65
0から800mの頁岩層である。セクションのこのよう
な粗い区分は、2つの井戸の電気及びγ線記録と一致し
ている。透水係数画像に示されるように、このセクショ
ンの実際の地質は、これらの単純化された区分に比べて
非常に複雑である。
間実験の間、測定された60000通路の95%が変換
解析に使用された。相関の後、集約された典型的な振動
源波形が図26に描かれている。振動源波形の集約か
ら、はっきりした最初の到着波が容易に認識できる。従
って、変換された速度及び減衰の画像は高品質であり、
変換された画像に関して高度の信頼性が得られた。Br
egman他(1989)による速度及び減衰のための
最小二乗SVD(Singular Value Decomposition)変
換コードが、計算に使用された。速度及び減衰画像の対
を図27及び28に示す。画像を調べると、画像化され
たセクションは、大きく4つの小セクションに分けられ
る。即ち、350から450mの砂層、450から53
0mの頁岩層、530から650mの砂層、及び、65
0から800mの頁岩層である。セクションのこのよう
な粗い区分は、2つの井戸の電気及びγ線記録と一致し
ている。透水係数画像に示されるように、このセクショ
ンの実際の地質は、これらの単純化された区分に比べて
非常に複雑である。
【0193】[間隙率画像]提案した透水係数の変換に
は、間隙率、骨格の剪断弾性係数及び体積弾性係数、間
隙液の粘性、及び、噴出流長さの値が必要である。間隙
率、剪断弾性係数及び体積弾性係数は、図27の速度画
像から、Han他(1986)の経験式を用いて見積も
られる。抽出処理は、山本他(1995)に示されてい
る。この処理によって抽出された砂岩間隙率及び頁岩間
隙率の画像を図29及び30に示す。計算において、砂
岩の粘土含有率は25%に仮定され、頁岩は95%に仮
定された。これらの間隙率及び弾性係数の値は、透水係
数変換で用いられた。
は、間隙率、骨格の剪断弾性係数及び体積弾性係数、間
隙液の粘性、及び、噴出流長さの値が必要である。間隙
率、剪断弾性係数及び体積弾性係数は、図27の速度画
像から、Han他(1986)の経験式を用いて見積も
られる。抽出処理は、山本他(1995)に示されてい
る。この処理によって抽出された砂岩間隙率及び頁岩間
隙率の画像を図29及び30に示す。計算において、砂
岩の粘土含有率は25%に仮定され、頁岩は95%に仮
定された。これらの間隙率及び弾性係数の値は、透水係
数変換で用いられた。
【0194】[測定された透水係数画像]解析的変換処
理により変換した、砂層(350−450m及び530
−650m)及び頁岩層(450−530m及び650
−800m)に対する透水係数画像を、図31及び32
に示す。この変換計算で、2つの井戸からの油の測定さ
れた粘度40mPa、砂岩の一定噴出流長さ500μ
m、頁岩の一定噴出量長さ20μmが仮定された。解析
的透水係数変換によると、350−450mの上の砂岩
層は、180から200md間の透水係数を有し、53
0−650mの下の砂岩層は、205から220md間
のより高い透水係数を有する。これらの値は、200m
dというコアの透水係数のオーダーとよく一致してい
る。450−530m及び650−800mの2つの頁
岩層の透水係数の値は、非常に小さく、65から80μ
d間にわたっている。透水係数画像によると、2つの油
を有する砂岩リザーバは、良好な被圧層を有する。
理により変換した、砂層(350−450m及び530
−650m)及び頁岩層(450−530m及び650
−800m)に対する透水係数画像を、図31及び32
に示す。この変換計算で、2つの井戸からの油の測定さ
れた粘度40mPa、砂岩の一定噴出流長さ500μ
m、頁岩の一定噴出量長さ20μmが仮定された。解析
的透水係数変換によると、350−450mの上の砂岩
層は、180から200md間の透水係数を有し、53
0−650mの下の砂岩層は、205から220md間
のより高い透水係数を有する。これらの値は、200m
dというコアの透水係数のオーダーとよく一致してい
る。450−530m及び650−800mの2つの頁
岩層の透水係数の値は、非常に小さく、65から80μ
d間にわたっている。透水係数画像によると、2つの油
を有する砂岩リザーバは、良好な被圧層を有する。
【0195】解析的透水係数変換法が、砂岩オイルリザ
ーバ内の透水係数画像の例に対して行われた。特許化さ
れたPRBSベースの音響的孔井間トモグラフィ(US
P5406530)により、速度及び減衰画像が測定さ
れた。この方法は、非常に安定であり、コアによる透水
係数測定結果と比べて正確であることが証明された。
ーバ内の透水係数画像の例に対して行われた。特許化さ
れたPRBSベースの音響的孔井間トモグラフィ(US
P5406530)により、速度及び減衰画像が測定さ
れた。この方法は、非常に安定であり、コアによる透水
係数測定結果と比べて正確であることが証明された。
【0196】[石灰岩中の多くの周波数による透水係数
画像化]新しく開発された透水係数の画像化法は、単一
の周波数における石灰岩内の音速及び減衰の正確な測定
を基礎としている。UMの経験的な弾性−間隙率の関係
が、測定された音速と減衰の与えられた対に対する透水
係数−間隙率の対の解空間を見つけるのに利用された。
解空間において、通常は、透水係数−間隙率の関係の1
以上の対が得られる。正しい対は、異なる周波数で測定
された音速−減衰を用いて同じ処理を繰り返すことによ
って選択される。
画像化]新しく開発された透水係数の画像化法は、単一
の周波数における石灰岩内の音速及び減衰の正確な測定
を基礎としている。UMの経験的な弾性−間隙率の関係
が、測定された音速と減衰の与えられた対に対する透水
係数−間隙率の対の解空間を見つけるのに利用された。
解空間において、通常は、透水係数−間隙率の関係の1
以上の対が得られる。正しい対は、異なる周波数で測定
された音速−減衰を用いて同じ処理を繰り返すことによ
って選択される。
【0197】あるいは、間隙率が、コア測定又はダウン
ホール記録のような他の独立した測定によって分かって
いれば、透水係数−間隙率値の正しい対は、1以上の解
の対から選択できる。音響的孔井間測定で得られた、南
フロリダの石灰岩層(深さ1500から1620フィー
ト)の透水係数画像を、例として図33に示す。この地
区の揚水試験は、1000から1500フィートの深さ
区間に対する透水係数として33ダルシーを示した。音
響トモグラフィによって画像化された全深さセクション
1000から1600フィートに対する透水係数画像
は、異なる4つの深さ区間で行われた4回の揚水試験の
全てによって実証された。4つの全ての深さ区間におけ
る2つの方法間の素晴らしい一致は、透水係数のこの音
響的画像化の正確さを確認している。従って、石灰岩層
内の透水係数構造を画像化する音響的な方法が、音響的
孔井間トモグラフィ測定、骨格の弾性と間隙率間の経験
的な関係、及び、BISQモデルを用いて展開された。
その結果は、異なる4つの深さ区間で実施された揚水試
験によって実証された。
ホール記録のような他の独立した測定によって分かって
いれば、透水係数−間隙率値の正しい対は、1以上の解
の対から選択できる。音響的孔井間測定で得られた、南
フロリダの石灰岩層(深さ1500から1620フィー
ト)の透水係数画像を、例として図33に示す。この地
区の揚水試験は、1000から1500フィートの深さ
区間に対する透水係数として33ダルシーを示した。音
響トモグラフィによって画像化された全深さセクション
1000から1600フィートに対する透水係数画像
は、異なる4つの深さ区間で行われた4回の揚水試験の
全てによって実証された。4つの全ての深さ区間におけ
る2つの方法間の素晴らしい一致は、透水係数のこの音
響的画像化の正確さを確認している。従って、石灰岩層
内の透水係数構造を画像化する音響的な方法が、音響的
孔井間トモグラフィ測定、骨格の弾性と間隙率間の経験
的な関係、及び、BISQモデルを用いて展開された。
その結果は、異なる4つの深さ区間で実施された揚水試
験によって実証された。
【0198】従って、地殻中の媒質の広い変化に対し
て、本発明は、初めて、雑音の多い環境下で測定された
時でも、その堆積物内の媒質の間隙率及び透水係数の構
造の断面の空間的な分布又は画像を正確に与えた。この
方法では、沢山の周波数で測定する必要がなく、必要に
応じて、これまで不可能であった高い周波数を用いて、
音速及び減衰を容易に測定及び記録し、限定された周波
数の使用で、目覚ましく正確な変換値を得る。
て、本発明は、初めて、雑音の多い環境下で測定された
時でも、その堆積物内の媒質の間隙率及び透水係数の構
造の断面の空間的な分布又は画像を正確に与えた。この
方法では、沢山の周波数で測定する必要がなく、必要に
応じて、これまで不可能であった高い周波数を用いて、
音速及び減衰を容易に測定及び記録し、限定された周波
数の使用で、目覚ましく正確な変換値を得る。
【0199】この方法は、音響的な速度−減衰画像の対
の、透水係数−間隙率画像を表わす対応する電気信号の
対への変換を含む。
の、透水係数−間隙率画像を表わす対応する電気信号の
対への変換を含む。
【0200】電気信号は、調整され、フィルタがかけら
れ、アナログ−デジタル変換を通過し、選択された変換
概念に従って実時間で変換され、理論的又は実際的なモ
デルである比較モデルと比較されて検証され、記憶され
る。実時間での変換は、媒質の透水係数及びその間隙の
液体含有量の正確な画像化に重要である。
れ、アナログ−デジタル変換を通過し、選択された変換
概念に従って実時間で変換され、理論的又は実際的なモ
デルである比較モデルと比較されて検証され、記憶され
る。実時間での変換は、媒質の透水係数及びその間隙の
液体含有量の正確な画像化に重要である。
【0201】本発明を、その特定の形態に関して説明し
ていたが、特許請求の範囲に記載した本発明の精神及び
範囲から外れることなく、ここで記載した特定の要素に
代えて、広い等価な変形が可能である。例えば、コンピ
ュータ1は、パーソナルコンピュータ、ノートブック又
はラップトップコンピュータ、及び、予めプログラムさ
れた大規模集積チップ等の、当業者に知られた任意数の
電子処理装置で構成することができる。圧電振動源9
は、音響信号を発生する多数の同様な電気−機械トラン
スデューサで置き換えることができる。コンピュータ1
を作動させるコンピュータプログラミングコードは、一
時記憶装置6、大容量記憶装置7、他の記憶装置、ある
いは、リアルタイムプロセッサ4自体に記憶することが
できる。
ていたが、特許請求の範囲に記載した本発明の精神及び
範囲から外れることなく、ここで記載した特定の要素に
代えて、広い等価な変形が可能である。例えば、コンピ
ュータ1は、パーソナルコンピュータ、ノートブック又
はラップトップコンピュータ、及び、予めプログラムさ
れた大規模集積チップ等の、当業者に知られた任意数の
電子処理装置で構成することができる。圧電振動源9
は、音響信号を発生する多数の同様な電気−機械トラン
スデューサで置き換えることができる。コンピュータ1
を作動させるコンピュータプログラミングコードは、一
時記憶装置6、大容量記憶装置7、他の記憶装置、ある
いは、リアルタイムプロセッサ4自体に記憶することが
できる。
【図1】本発明の好適な実施形態を示すブロック線図
【図2】本発明の好適な実施形態によって得られたデー
タのグラフ
タのグラフ
【図3】本発明の試験用のPRBS孔井間トモグラフィ
試験サイトの配置を示す地図
試験サイトの配置を示す地図
【図4】本発明のPRBS孔井間トモグラフィ試験で使
用された振動波通路及び変換計算を示すグラフ
用された振動波通路及び変換計算を示すグラフ
【図5】本発明のPRBS孔井間トモグラフィ試験で使
用されたハイドロホンアレイで測定された波の場を示す
グラフ
用されたハイドロホンアレイで測定された波の場を示す
グラフ
【図6(a)−(h)】本発明のPRBS孔井間トモグ
ラフィ試験の速度及び減衰画像を示す一連のグラフ
ラフィ試験の速度及び減衰画像を示す一連のグラフ
【図7(a)−(g)】本発明のPRBS孔井間トモグ
ラフィ試験の第1の解の対を示すグラフ
ラフィ試験の第1の解の対を示すグラフ
【図8(a)−(g)】本発明のPRBS孔井間トモグ
ラフィ試験の第2の解の対を示すグラフ
ラフィ試験の第2の解の対を示すグラフ
【図9(a)、b)】は、本発明のPRBS孔井間トモ
グラフィ試験での異なる周波数の音響信号の分散を示す
グラフ
グラフィ試験での異なる周波数の音響信号の分散を示す
グラフ
【図10】本発明のPRBS孔井間トモグラフィ試験に
おける4kHzの信号周波数での速度及び減衰の解を示
すグラフ
おける4kHzの信号周波数での速度及び減衰の解を示
すグラフ
【図11】本発明のPRBS孔井間トモグラフィ試験に
おける12kHzの信号周波数での速度及び減衰の解を
示すグラフ
おける12kHzの信号周波数での速度及び減衰の解を
示すグラフ
【図12】本発明のPRBS孔井間トモグラフィ試験の
実証用揚水試験データを示すグラフ
実証用揚水試験データを示すグラフ
【図13】本発明のPRBS孔井間トモグラフィ試験の
透水係数画像から計算された水平方向の平均透水係数と
深さの関係を示すグラフ
透水係数画像から計算された水平方向の平均透水係数と
深さの関係を示すグラフ
【図14】本発明のPRBS孔井間トモグラフィ試験の
間隙率画像から計算された、比較可能な水平方向の平均
間隙率と深さのプロファイルを示すグラフ
間隙率画像から計算された、比較可能な水平方向の平均
間隙率と深さのプロファイルを示すグラフ
【図15】本発明のPRBS孔井間トモグラフィ試験の
中性子密度記録から由来する間隙率プロファイルを示す
グラフ
中性子密度記録から由来する間隙率プロファイルを示す
グラフ
【図16(a)、(b)】本発明の好適な第2の実施形
態と揚水試験及び密度記録間の透水係数と間隙率の比較
を示す表
態と揚水試験及び密度記録間の透水係数と間隙率の比較
を示す表
【図17(a)―(f)】間隙率、剪断弾性係数及び透
水係数を評価するための地質及びボーリング試験記録を
示す線図
水係数を評価するための地質及びボーリング試験記録を
示す線図
【図18】速度と井戸間距離の間の関係を示す、振動源
波形から変換された速度画像を示す線図
波形から変換された速度画像を示す線図
【図19】測定された減衰、及び、その井戸間の水平距
離と深さ間の関係を示す線図
離と深さ間の関係を示す線図
【図20】様々な深さにおける間隙率の場の間隙率画像
を示す線図
を示す線図
【図21】比較可能な剪断弾性係数の場を示す線図
【図22】図19に示される測定減衰構造から変換され
た透水係数構造の画像を示す線図
た透水係数構造の画像を示す線図
【図23】変換計算に従う2つの可能な透水係数式の他
方を模式的に示す線図
方を模式的に示す線図
【図24】孔井間トモグラフィ試験に取り込まれた地層
電気抵抗記録を示す線図
電気抵抗記録を示す線図
【図25】2つの井戸で取り込まれたγ線記録を示す線
図
図
【図26】図24及び25の相関の後、集約された典型
的な振動源波形を示す線図
的な振動源波形を示す線図
【図27】図24及び25の試験作業によって得られた
速度画像を示す線図
速度画像を示す線図
【図28】図24及び25の試験作業によって得られた
減衰画像を示す線図
減衰画像を示す線図
【図29】図24及び25の試験作業から抽出された砂
岩の間隙率値を示す線図
岩の間隙率値を示す線図
【図30】図24及び25の試験作業から抽出された頁
岩の間隙率値を示す線図
岩の間隙率値を示す線図
【図31】本発明の解析的変換処理により変換された砂
層の透水係数を示す線図
層の透水係数を示す線図
【図32】本発明の解析的変換処理により変換された頁
岩層の透水係数を示す線図
岩層の透水係数を示す線図
【図33】音響的孔井間測定により得られた透水係数範
囲を示す線図
囲を示す線図
1…コンピュータ 2…システムクロック 3…PRBS発生器 4…リアルタイムプロセッサ 5…A/Dサブシステム 6…一時記憶装置 7…大容量記憶装置 8…パワーアンプ 9…圧電振動源 10…振動調整フィルタ 11…信号調整アンプ 12…マルチチャンネルハイドロホンアレイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トクオ ヤマモト アメリカ合衆国、フロリダ州 33176 マ イアミ、89 アベニュ、 エス.ダブリ ュ. 12200
Claims (23)
- 【請求項1】地層堆積物の透水係数及び間隙率のグルー
プから選択された物理特性を測定するための非破壊的な
方法であって、 (a)疑似ランダムコードを発生するステップと、 (b)該疑似ランダムコードに基づいて疑似ランダム音
響信号を発生するステップと、 (c)該疑似ランダム音響信号を前記堆積物に入射して
伝搬させるステップと、 (d)該堆積物からの前記疑ランダム音響信号を受信す
るステップと、 (e)該疑似ランダム音響信号を処理して、前記堆積物
中を伝搬した後の疑似ランダム音響信号の速度及び減衰
の画像を得るステップと、 (f)該画像を変換式に従って変換して、前記堆積物の
物理特性を表わす画像を得るステップと、 を含むことを特徴とする、堆積物中の透水係数及び地下
流体を含んだ地盤構造の画像化方法。 - 【請求項2】請求項1に記載された方法であって、前記
疑似ランダム音響信号の速度及び減衰の画像が、測定デ
ータの組に実質的に対応する前記堆積物の一般的な地質
音響モデルを決定し、前記測定データに対して該モデル
を解くことにより、前記物理特性の結果の対を得て、前
記堆積物の前記物理特性を正確に表わす前記結果の対の
一方を決定することによって変換される、堆積物中の透
水係数及び地下流体を含んだ地盤構造の画像化方法。 - 【請求項3】請求項2に記載された方法であって、前記
測定データが、弾性波の速度及び周波数を含む、堆積物
中の透水係数及び地下流体を含んだ地盤構造の画像化方
法。 - 【請求項4】請求項2に記載された方法であって、前記
測定データが、弾性波の減衰を含む、堆積物中の透水係
数及び地下流体を含んだ地盤構造の画像化方法。 - 【請求項5】請求項2に記載された方法であって、前記
測定データが、弾性波の周波数を含む、堆積物中の透水
係数及び地下流体を含んだ地盤構造の画像化方法。 - 【請求項6】請求項1に記載された方法であって、更
に、前記音響信号が、少なくとも1つの圧電変換器を用
いて発生され、伝搬されるステップを含む、堆積物中の
透水係数及び地下流体を含んだ地盤構造の画像化方法。 - 【請求項7】請求項1に記載された方法であって、更
に、前記音響信号を、複数のハイドロホンによって受信
するステップを含む、堆積物中の透水係数及び地下流体
を含んだ地盤構造の画像化方法。 - 【請求項8】請求項7に記載された方法であって、前記
ハイドロホンが、互いに等間隔で配置されている、堆積
物中の透水係数及び地下流体を含んだ地盤構造の画像化
方法。 - 【請求項9】請求項1に記載された方法であって、前記
周波数が、ほぼ1、2、4、8及び12kHzからなる
グループから選択されたものである、堆積物中の透水係
数及び地下流体を含んだ地盤構造の画像化方法。 - 【請求項10】請求項1に記載された方法であって、前
記ステップ(a)から(f)、少なくともステップ
(e)及び(f)が、コンピュータによって実行され
る、堆積物中の透水係数及び地下流体を含んだ地盤構造
の画像化方法。 - 【請求項11】媒質の物理特性を測定するための非破壊
的な方法であって、 (a)疑似ランダムコードを発生するステップと、 (b)該疑似ランダムコードに基づいて疑似ランダム音
響信号を発生するステップと、 (c)該疑似ランダム音響信号を前記媒質中に伝搬させ
るステップと、 (d)該疑似ランダム音響信号を受信するステップと、 (e)該疑似ランダム音響信号を処理して、前記音響信
号の速度及び減衰の画像を得るステップと、 (f)1組の測定データに対して前記媒質の適切な地質
音響モデルを決定するステップと、 (g)前記測定データに対する該モデルを解いて、1対
の物理特性結果を得るステップと、 (h)前記媒質の前記物理特性を正確に表わした、前記
物理特性結果の対の一方を決定するステップと、 を含む、媒質の物理特性の測定方法。 - 【請求項12】媒質の物理特性を測定するための非破壊
的な方法であって、 (a)疑似ランダムコードを発生するステップと、 (b)該疑似ランダムコードに基づいて疑似ランダム音
響信号を発生するステップと、 (c)前記媒質中に該疑似ランダム音響信号を伝搬させ
るステップと、 (d)前記疑似ランダム音響信号を受信するステップ
と、 (e)該疑似ランダム音響信号を処理して、前記音響信
号の速度及び減衰の画像を得るステップと、 (f)前記音響信号の速度、減衰及び周波数を含む測定
データに対する前記媒質の地質音響モデルを決定するス
テップと、 (g)測定データの前記組に対する前記モデルを解い
て、前記媒質に対する透水係数−間隙率の結果の対を得
るステップと、 (h)前記媒質の物理特性を正確に表わした透水係数−
間隙率の結果の対の一方を決定するステップと、 を含む、媒質の物理特性の測定方法。 - 【請求項13】請求項11又は12に記載された方法で
あって、前記疑似ランダム音響信号が、ほぼ1、2、
4、8及び12kHzからなるグループから選択された
単一の周波数で伝搬される、媒質の物理特性の測定方
法。 - 【請求項14】請求項11又は12に記載された方法で
あって、前記測定データが、弾性波の速度を含む、媒質
の物理特性の測定方法。 - 【請求項15】請求項11又は12に記載された方法で
あって、前記測定データが、弾性波の減衰を含む、媒質
の物理特性の測定方法。 - 【請求項16】請求項11又は12に記載された方法で
あって、前記測定データが、弾性波の周波数を含む、媒
質の物理特性の測定方法。 - 【請求項17】地質の区画中の間隙率及び透水係数の横
断面における空間的な分布を音響的に測定するか、画像
化する方法であって、 (a)前記音響信号の速度及び減衰を、単一の疑似ラン
ダムバイナリシーケンス(PRBS)周波数、又は、ほ
ぼ4kHz以下の周波数で測定し、記録するステップ
と、 (b)前記記録から、前記速度及び減衰を表わす、対応
する電気信号の対を発生させるステップと、 (c)前記地質に基づいて、比較的理論的又は経験的な
モデルを発生するステップと、 (d)変換式に従って、実時間で前記電気信号を変換し
て、間隙率及び透水係数を表わす信号を発生するステッ
プと、 を含む、地質中の間隙率及び透水係数の測定又は画像化
方法。 - 【請求項18】請求項17に記載された方法であって、
前記地質が、石灰岩及び砂岩からなるグループから選択
され、前記変換式が、次式 Φ=(μφ2)/(ρfkω)=ω0/ω によって規定される無次元の周波数−透水係数パラメー
タφに実質的に基づいている、地質中の間隙率及び透水
係数の測定又は画像化方法。 - 【請求項19】請求項18に記載された方法であって、
前記電気信号が、所定の周波数で測定された所定の減衰
に対して、2次式 Φ2−ρ2 2/(ρρfQ-1)Φ+(ρ2+ρa)(ρ1ρ2+
ρaρ)/(ρf 2ρ)=0 (ここで、φは無次元の周波数−透水係数パラメータ、
ρ、ρ1、ρ2、ρa及びρfは、間隙率φのみの関数であ
り、付加された質量係数Caの定数値を伴なうものであ
って、複数の異なる周波数で測定されたQ-1に対する変
換を繰り返すことによって正しい変換となる密度因子を
表わす)を解いて決定することにより、透水係数を表わ
す単一の信号に変換される、地質中の間隙率及び透水係
数の測定又は画像化方法。 - 【請求項20】請求項17に記載された方法であって、
前記間隙率及び透水係数の実証が、ダウンホール試験に
よって行われる、地質中の間隙率及び透水係数の測定又
は画像化方法。 - 【請求項21】請求項17に記載された方法であって、
前記地質が、砂岩及び表面近くの区画からなるグループ
から選択され、前記式が、明らかに正しい解と明らかに
正しくない解を有する4次式である、地質中の間隙率及
び透水係数の測定又は画像化方法。 - 【請求項22】請求項17に記載された方法であって、
前記透水係数及び間隙率が、前記PRBS信号から、音
響波の遅延(slowness)sを用いたsquirt flow理論を
用いて、実質的に次式 s2=ρ/{M+(Fsqα2)/φ} …(1) (ここで、ρは密度、Mは骨格の一軸係数、Fsqは、間
隙流体(pour liquid)の噴出流係数、αはBiot弾
性係数、φは媒質の透水係数)により決定される、地質
中の間隙率及び透水係数の測定又は画像化方法。 - 【請求項23】請求項17に記載された方法であって、
前記地質が砂岩であり、前記透水係数を表わす信号が、
次の(1)から(4)式 s2=ρ/{M+(Fsqα2)/φ} …(1) Fsq=F[1−2J1(λR)/{λRJ0(λR)}] …(2) (λR)2=i(ωμφR2/Fk)=iΩ …(3) VP=1/Real(s) Q-1=2Imag(s)/Real(s) …(4) (ここで、sは音響波の遅延、ρは区画の体積密度、M
は骨格の一軸係数、αはBiot弾性係数、φは透水係
数)によって変換される、地質中の間隙率及び透水係数
の測定又は画像化方法。
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US09/107675 | 1998-06-30 | ||
US09/107,675 US6061300A (en) | 1998-06-30 | 1998-06-30 | Method of imaging the permeability and fluid content structure within sediment |
US09/259952 | 1999-03-01 | ||
US09/259,952 US6289284B1 (en) | 1998-06-30 | 1999-03-01 | Method of imaging the permeability and fluid content structure within sediment |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000035483A true JP2000035483A (ja) | 2000-02-02 |
Family
ID=26805034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11160722A Pending JP2000035483A (ja) | 1998-06-30 | 1999-06-08 | 堆積物中の透水係数及び地下流体を含んだ地盤構造の画像化方法、及び、媒質の物理特性の測定方法 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6289284B1 (ja) |
EP (1) | EP0969294A3 (ja) |
JP (1) | JP2000035483A (ja) |
AU (1) | AU742727B2 (ja) |
BR (1) | BR9902645A (ja) |
CA (1) | CA2273783C (ja) |
NO (1) | NO992793L (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006010493A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-01-12 | Kurenooton Kk | 超音波を利用した被評価物の評価方法 |
WO2006016520A1 (ja) * | 2004-08-11 | 2006-02-16 | Jfe Civil Engineering & Construction Corporation | 音響トモグラフィを用いた樹木内部の非破壊検査方法及び装置 |
JP2006520906A (ja) * | 2003-03-21 | 2006-09-14 | サイミックス テクノロジーズ, インコーポレイテッド | 流体解析の制御用特定用途向け集積回路 |
WO2011058911A1 (ja) * | 2009-11-12 | 2011-05-19 | Jfeシビル株式会社 | 地盤調査方法 |
JP2018194472A (ja) * | 2017-05-18 | 2018-12-06 | Jfeシビル株式会社 | 孔内プローブ並びに、これを用いた地盤の孔内検層装置及び方法 |
Families Citing this family (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6894949B2 (en) * | 2002-10-04 | 2005-05-17 | Baker Hughes Incorporated | Walkaway tomographic monitoring |
EP1619520A1 (en) * | 2004-07-21 | 2006-01-25 | Services Petroliers Schlumberger | Method and apparatus for estimating a permeability distribution during a well test |
US7676349B2 (en) * | 2004-12-06 | 2010-03-09 | Exxonmobil Upstream Research Co. | Integrated anisotropic rock physics model |
CN101218517B (zh) * | 2005-07-13 | 2012-05-30 | 埃克森美孚上游研究公司 | 预测非唯一解集合中的最佳和最坏解的方法 |
CN101535841A (zh) * | 2006-02-24 | 2009-09-16 | 高尔韦爱尔兰国立大学 | 单通道地震反射轮廓数据在定量确定海床和分层底基的沉积物物理性质中的应用 |
WO2009070365A1 (en) * | 2007-11-27 | 2009-06-04 | Exxonmobil Upstream Research Company | Method for determining the properties of hydrocarbon reservoirs from geophysical data |
US9121263B2 (en) * | 2009-10-09 | 2015-09-01 | Schlumberger Technology Corporation | Cleanup prediction and monitoring |
MX346092B (es) * | 2010-11-12 | 2017-03-07 | Chevron Usa Inc | Sistema y método para investigar características subsuperficiales de una formación de roca. |
WO2013176799A1 (en) | 2012-05-24 | 2013-11-28 | Exxonmobil Upstream Research Company | System and method for predicting rock strength |
US9057795B2 (en) | 2013-06-21 | 2015-06-16 | Exxonmobil Upstream Research Company | Azimuthal cement density image measurements |
US20170059467A1 (en) * | 2015-08-26 | 2017-03-02 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Systems and methods for measuring relative permeability from unsteady state saturation profiles |
CN105572655B (zh) * | 2015-12-22 | 2019-01-01 | 中国船舶重工集团公司第七一五研究所 | 一种微弱水声信号模拟及测试装置 |
US11519879B2 (en) | 2021-01-25 | 2022-12-06 | Saudi Arabian Oil Company | Two methods of determining permeabilities of naturally fractured rocks from laboratory measurements |
CN115711798B (zh) * | 2022-11-14 | 2023-05-23 | 中国矿业大学 | 一种测量双重孔隙煤岩基质系统Biot系数的测试方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5142471A (en) * | 1990-04-05 | 1992-08-25 | Board Of Supervisors Of Louisiana State University And Agricultural And Mechanical College | Method for determining the pressure or stress of a geological formation from acoustic measurement |
US5142500A (en) | 1990-11-08 | 1992-08-25 | Kawasaki Steel Corporation | Non-destructive method of measuring physical characteristics of sediments |
FR2678074B1 (fr) * | 1991-06-18 | 1996-05-24 | Schlumberger Services Petrol | Procede d'exploration geophysique. |
US5406530A (en) | 1992-03-20 | 1995-04-11 | Kawasaki Steel Corporation | Pseudo-random binary sequence measurement method |
US6061300A (en) * | 1998-06-30 | 2000-05-09 | Kawasaki Steel Corporation | Method of imaging the permeability and fluid content structure within sediment |
-
1999
- 1999-03-01 US US09/259,952 patent/US6289284B1/en not_active Expired - Fee Related
- 1999-06-07 EP EP99110870A patent/EP0969294A3/en not_active Withdrawn
- 1999-06-08 JP JP11160722A patent/JP2000035483A/ja active Pending
- 1999-06-09 AU AU33961/99A patent/AU742727B2/en not_active Ceased
- 1999-06-09 NO NO992793A patent/NO992793L/no not_active Application Discontinuation
- 1999-06-09 BR BR9902645-7A patent/BR9902645A/pt not_active IP Right Cessation
- 1999-06-09 CA CA002273783A patent/CA2273783C/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006520906A (ja) * | 2003-03-21 | 2006-09-14 | サイミックス テクノロジーズ, インコーポレイテッド | 流体解析の制御用特定用途向け集積回路 |
JP2006010493A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-01-12 | Kurenooton Kk | 超音波を利用した被評価物の評価方法 |
WO2006016520A1 (ja) * | 2004-08-11 | 2006-02-16 | Jfe Civil Engineering & Construction Corporation | 音響トモグラフィを用いた樹木内部の非破壊検査方法及び装置 |
WO2011058911A1 (ja) * | 2009-11-12 | 2011-05-19 | Jfeシビル株式会社 | 地盤調査方法 |
AU2010319214B2 (en) * | 2009-11-12 | 2013-07-04 | Jfe Civil Engineering & Construction Corporation | Subsurface Exploration Method |
JP5658166B2 (ja) * | 2009-11-12 | 2015-01-21 | Jfeシビル株式会社 | 地盤調査方法 |
JP2018194472A (ja) * | 2017-05-18 | 2018-12-06 | Jfeシビル株式会社 | 孔内プローブ並びに、これを用いた地盤の孔内検層装置及び方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
AU742727B2 (en) | 2002-01-10 |
US6289284B1 (en) | 2001-09-11 |
EP0969294A3 (en) | 2001-10-10 |
CA2273783C (en) | 2003-06-03 |
EP0969294A2 (en) | 2000-01-05 |
BR9902645A (pt) | 2000-01-18 |
NO992793L (no) | 1999-12-06 |
NO992793D0 (no) | 1999-06-09 |
CA2273783A1 (en) | 1999-12-30 |
AU3396199A (en) | 2000-03-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Stokoe et al. | Seismic-wave-based testing in geotechnical engineering | |
Geertsma et al. | Some aspects of elastic wave propagation in fluid-saturated porous solids | |
Paillet et al. | Acoustic modes of propagation in the borehole and their relationship to rock properties | |
Matthews et al. | The use of surface waves in the determination of ground stiffness profiles. | |
Kwok et al. | Nonlinear ground-response analysis of Turkey Flat shallow stiff-soil site to strong ground motion | |
JP2000035483A (ja) | 堆積物中の透水係数及び地下流体を含んだ地盤構造の画像化方法、及び、媒質の物理特性の測定方法 | |
US20160349389A1 (en) | Method for developing a geomechanical model based on seismic data, well logs and sem analysis of horizontal and vertical drill cuttings | |
Renaud et al. | In situ characterization of shallow elastic nonlinear parameters with dynamic acoustoelastic testing | |
US6061300A (en) | Method of imaging the permeability and fluid content structure within sediment | |
Wood | On the small strain stiffness of some scandinavian clays and impact on deep excavation | |
Menzies et al. | Near-surface site characterisation by ground stiffness profiling using surface wave geophysics | |
Rahman et al. | Suitable waves for bender element tests: Interpretations, errors and modelling aspects | |
Coe et al. | Cone penetration test–based ultrasonic probe for P-wave reflection imaging of embedded objects | |
Kuvshinov et al. | Non-linear interaction of elastic waves in rocks | |
Aloisio et al. | Experimental dispersion curves of non-penetrable soils from direct dynamic measurements using the seismic dilatometer (SDMT) | |
Li et al. | Shock-induced Stoneley waves in carbonate rock samples | |
Li et al. | Acoustic parameters inversion and sediment properties in the Yellow River reservoir | |
İyisan | Geoteknik özelliklerin belirlenmesinde sismik ve penetrasyon deneylerinin karşılaştırılması | |
Yamamoto | Imaging the permeability structure within the near-surface sediments by acoustic crosswell tomography | |
Wadhwa et al. | Pre and post-excavation cross-hole seismic and geotomographic studies for a nuclear power project | |
Mahvelati et al. | Multichannel Analysis of Surface Waves (MASW) Using Both Rayleigh and Love Waves to Characterize Site Conditions | |
Giard | An inversion scheme for shear wave speed using Scholte wave dispersion | |
Ali | Study of laboratory and field techniques to measure shear wave parameters-frequency effects | |
Peuchen et al. | Shear wave velocity integrated in offshore geotechnical practice | |
Li et al. | Parameter estimation of sediment in the Yellow River based on the porous medium acoustic theory |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040818 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070703 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071127 |