JP2000030892A - X線発生方法及び装置 - Google Patents

X線発生方法及び装置

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JP2000030892A
JP2000030892A JP19218298A JP19218298A JP2000030892A JP 2000030892 A JP2000030892 A JP 2000030892A JP 19218298 A JP19218298 A JP 19218298A JP 19218298 A JP19218298 A JP 19218298A JP 2000030892 A JP2000030892 A JP 2000030892A
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crystal
rays
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JP19218298A
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English (en)
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Jinpei Harada
仁平 原田
Seiichi Hayashi
精一 林
Kazuhiko Omote
和彦 表
Girigoriv Barishevski Vladimir
ギリゴリヴィチ バリシェヴスキー ウラジミル
Davedavich Feranchuk Iriya
ダヴェダヴィチ フェランチュク イリヤ
Petrovich Uriyanenkov Alexander
ペトロヴィチ ウリヤネンコフ アレクサンダー
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Rigaku Denki Co Ltd
Rigaku Corp
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Rigaku Denki Co Ltd
Rigaku Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加速器を用いることなく、通常の実験室で得
られる程度の低い電圧で加速した非相対論的低エネルギ
ーの電子によりパラメトリックX線放射を起こさせて単
色X線を発生させることのできる、新しいX線発生方法
及び装置を提供する。 【解決手段】 真空空間(1)において、電子銃(3)
から低い電圧で加速された低エネルギー電子(2)を方
位のそろった結晶体(5)に入射させて、結晶体(5)
からのパラメトリックX線放射を発生させてX線(6)
を取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、X線発生
方法及び装置に関するものである。さらに詳しくは、こ
の出願の発明は、加速器を用いる必要がなく、通常の実
験室で得られる程度の低い電圧で加速した電子を用いて
パラメトリックX線放射を起こさせて単色X線を発生さ
せることのできる、新しいX線発生方法及び装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】X線の発生は、一般に、陰極
である電子銃から発射した電子が対陰極であるターゲッ
トに衝突されて、ターゲットの表面から発生したX線を
取り出すことにより行なわれている。このようにして取
り出されたX線は、通常、制動放射による白色X線と、
対陰極に用いた元素に固有な特性X線(=CXR)とに
よりなり、X線光学素子を用いて単色X線とされるとと
もに、平行ビーム、収束ビーム、分光(若しくは分割)
ビームなどとされて、利用形態に併せた特性ビームの状
態で利用に供されている。
【0003】しかしながら、X線光学素子として、ブラ
グ反射X線光学素子などの高価な特殊素子を別体として
配設する必要があり、またその配設位置の微調整なども
困難であるといった問題があった。そこで、パラメトリ
ックX線放射(=PXR)を利用して特殊X線光学素子
を用いずに単色X線を取り出すことが考えられている。
【0004】PXRとは、光の速さに近い速度に加速し
た高い運動エネルギーを持つ電子を結晶に打ち込むと、
真空中では電子の周辺に存在している疑似フォトンの
内、X線領域のフォトンが、結晶の周期ポテンシャルの
影響を受けてブラグ反射を起こし、分光されて電子から
剥ぎ取られ、結晶の格子面に対して特定方向に、且つ特
定の波長をもって放出される現象のことをいう。
【0005】図1は、このPXRの発生原理を説明する
図である。この図1において、Cは方位のそろった結晶
体、dhkl はその結晶の格子面間隔、eは、入射電子の
電荷、ke は入射電子の波数ベクトル、XはPXRのX
線、Θは入射電子に対する出射PXRのX線の取り出し
角度、gおよび−gは結晶体での回折ベクトル、k0
疑似フォトンの波数ベクトル、kPXR はPXRとして取
り出されるX線フォトンの波数ベクトル、Θg は入射電
子と回折ベクトル−gとの成す角を示している。
【0006】PXRのX線は方位のそろった結晶体Cの
ある格子面に対してブラグ反射を満たして取り出される
ので、面間隔dhkl の格子面に対してブラグ角ΘB の方
向に取り出されるX線の波長λPXR は、ΘB の大きさに
よって変わり、且つ次式のブラグ条件を満たす。
【0007】
【数1】
【0008】よって、ある特定方向にPXR単色X線を
取り出すことができるのである。しかしながら、従来で
は、このようなPXRを起こさせるために、相対論の補
正を必要とする高エネルギーの電子を用いており、この
相対論的高エネルギー電子を実現させるためには非常に
大型の加速器を使用する必要があるといった問題があっ
た。PXRをたとえばX線回折実験用のX線源を得るた
めに実用化するに際して、加速器を用いることは放射線
防御の立場からも、経済面からも好ましくない。また省
エネルギーの技術開発にも逆行することとなる。
【0009】そこで、この出願の発明は、以上の通りの
事情に鑑みてなされたものであり、従来技術の問題点を
解消し、加速器を用いることなく、通常の実験室で得ら
れる程度の電圧で加速した非相対論的低エネルギーの電
子によりパラメトリックX線放射を起こさせて単色X線
を発生させることのできる、新しいX線発生方法及び装
置、並びにそのX線発生装置をX線源として備えたX線
構造解析システムを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の課題を解決するものとして、真空空間において、電子
銃から低い電圧で加速された低エネルギー電子を方位の
そろった結晶体に入射させて、結晶体からのパラメトリ
ックX線放射を発生させてX線を取り出すことを特徴と
するX線発生方法(請求項1)を提供し、この方法にお
いて、パラメトリックX線放射のX線を、結晶体を構成
する元素固有の特性X線と共鳴させて取り出すこと(請
求項2)や、加速電子を結晶体に対してすれすれに入射
させること(請求項3)などもその態様として提供す
る。
【0011】また、この出願の発明は、装置本体の真空
内部に電子銃と方位のそろった結晶体と対陰極とが備え
られており、電子銃から低い電圧で加速された低エネル
ギー電子が前記結晶体に入射されて、結晶体からのパラ
メトリックX線放射が発生され、X線が取り出されるこ
とを特徴とするX線発生装置(請求項4)をも提供し
て、この装置において、所望のX線強度が得られるよう
に電圧および電流が調整されること(請求項5)、電圧
が500keV以下であること(請求項6)、パラメト
リックX線放射のX線が、結晶体を構成する元素固有の
特性X線と共鳴されて取り出されること(請求項7)、
X線が入射電子に対して略直角方向に取り出されること
(請求項8)、結晶体が一つまたは複数備えられている
こと(請求項9)、一つの結晶体が対陰極の電子銃側の
面上に備えられていること(請求項10)、結晶体と対
陰極が互いに任意間隔離れて配設されていること(請求
項11)、一つの結晶体が対陰極をなしていること(請
求項12)、結晶体が着脱自在に備えられていること
(請求項13)、入射電子に対する結晶体面の方位を変
えることにより取り出すX線の波長が調整可能とされて
いること(請求項14)、入射電子に対する結晶体面の
方位を変えてX線の波長を調整するX線波長調整手段
が、装置本体内に備えられており、装置本体外から制御
可能とされていること(請求項15)、X線の取り出し
方向を変えることによりX線の波長が調整可能とされて
いること(請求項16)、X線の取り出し方向を変えて
X線の波長を調整するX線波長調整手段が、装置本体内
に備えられており、装置本体外から制御可能されている
こと(請求項17)、結晶体を冷却する手段が備えられ
ていること(請求項18)、対陰極を冷却する手段が備
えられていること(請求項19)加速電子が結晶体に対
してすれすれに入射されること(請求項20)などもそ
の態様として提供する。
【0012】さらにまた、この出願の発明は、上記のX
線発生装置をX線源として備え、そのX線発生装置から
のX線を用いて物質を分析して、その構造を解析するX
線構造解析システム(請求項21)をも提供し、X線発
生装置からのX線を結晶試料上に集束する反射式光学ミ
ラーが備えられていること(請求項22)などをその好
ましい態様とする。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明のX線発生方法および装
置は、真空空間において、低電圧で加速された低エネル
ギー電子を方位のそろった結晶体に入射させて、結晶体
からのパラメトリックX線放射のX線を取り出すもので
あり、以下のような発想および原理に基づいてなされた
ものである。
【0014】すなわち、前述したPXRは、高エネルギ
ーの電子が結晶場の影響を受けてチェレンコフ効果とブ
ラグ反射とを同時に起こす現象とも見ることができ、実
際に得られるX線の強度は入射電子の持つエネルギーE
2 に比例するので、高電圧で加速された高エネルギー電
子を結晶体に打ち込んだ時にのみ起こる現象であると、
従来より理解されていた。このため、このPXRを起こ
させてX線を得るには、入射電子を100MeV以上の
ような高い電圧で高エネルギーに加速できる加速器が必
ず必要であると考えられていた。
【0015】しかしながら、得られるX線の強度は、入
射電子のエネルギーE2 と電子電流Jとの積に比例して
与えられるため、E2 に比例するだけでなく電子電流J
にも比例するのである。すなわち、たとえば電子顕微鏡
等で用いられている50KeV〜3000KeVや、回
折実験で用いられるX線管球に加えられる電圧10eV
〜500KeVなどのような、通常の実験室レベルで得
ることのできる低い電圧を用い、電子を従来のように相
対論的に高いエネルギーに加速しなくても、電流値さえ
大きくすれば同等の強度を得ることができる。
【0016】そこで、この発明は、このような点に着眼
してなされ、加速器を用いなければ得ることのできない
ような相対論的な高エネルギーではなく、低い電圧によ
る非相対論的な低エネルギーの加速電子、さらに言い換
えると、相対論による補正が必要なほど高いエネルギー
ではないエネルギーの加速電子を利用し、たとえば図2
に例示したように、X線管などの真空空間(1)におい
て、陰極である電子銃(3)と対陰極(4)間に印加さ
れた実験室レベルの低い電圧、たとえば約500KeV
以下、により加速された速度vおよび電流Jの低エネル
ギー電子(2)を電子銃(3)から方位のそろった結晶
体(5)に衝突させて、結晶体(5)からのブラグ反射
ベクトルkの方向にパラメトリックX線放射を起こし、
単色のX線(6)を取り出す。
【0017】これによって、大型の加速器を必要とせ
ず、簡単に、且つ安価に、パラメトリックX線放射の単
色X線の発生を実現させることができる。もちろん、得
られるX線を所望の強度、つまり電子顕微鏡やX線結晶
分析などの様々なX線利用技術において必要とする強度
とするには、印加電圧と電流とを調整する必要がある。
電圧は上述したように電子(2)を非相対論的低エネル
ギーで加速する程度の範囲で調整され、それに対して電
流が調整される。たとえば、電圧が約500keV以下
の範囲では、電流は約10μA〜1Aの範囲で調整でき
る。
【0018】ところで、PXRの振動数ωPXR は、前述
の図1において、デルタ関数により定義される分散方程
式として次式で定義される。
【0019】
【数2】
【0020】特に、入射加速電子(2)に対する出射P
XRのX線(6)の取り出し角度Θがπ/2と等しい場
合では、
【0021】
【数3】
【0022】と定義される。Uは印加電圧、mは電子
(2)の質量である。前記式(数3)におけるvは電子
(2)の速度である。そして、δΩの立体角に放出され
るPXR光子の数δNg /δΩは、次式で与えられる。
【0023】
【数4】
【0024】この式において、αは微細係数、χg は回
折ベクトルgに対するX線の感受率(=Susceptibility
)、Lは結晶体の厚さ、Jは電子電流である。他のパ
ラメータに関しては、前述と同じ、e=入射電子の電
荷、Θ=入射電子に対する出射PXRのX線の取り出し
角度、gおよび−g=回折ベクトル、Θg =入射電子と
回折ベクトルgとの成す角である。
【0025】ここで、これらの各式で表されるPXRの
光子が最大となるのは、Θ=π/2の場合である。した
がって、この発明において、発生したX線(6)を、入
射電子(2)に対して略直角、好ましくはちょうど直角
となる方向に取り出すことにより、さらに強度の大きい
X線を得ることができる。表1は、この発明によるPX
RのX線強度の定量的な計算例を示したものである。こ
こでは、結晶体(5)として厚さ100μmのSi、G
e、ダイヤモンドの単結晶体を用いた場合それぞれにつ
いて計算してある。また、結晶面はSi、Geに対して
は(111)面ブラグ条件を満たす場合である。上記式
(数5)の計算では、発散角δΩ=10-6、δωg /ω
g =10-3にわたって平均してある。表1にはωPXR(g)
に対応した波長λを入れてある。印加電圧Uは50Kv
とし、電子電流Jは1Aとした。
【0026】
【表1】
【0027】表2は、電子電流Jを10mAとした場合
の各計算値である。
【0028】
【表2】
【0029】これら表1および表2から、この発明によ
って、低い電圧による低エネルギーの加速電子(2)を
用いても、十分な強度の単色X線(6)を得られること
がわかる。また、この発明では、PXRのX線(6)
を、結晶を構成している原子の特性X線と共鳴させて取
り出すことによって、X線の強度をさらに著しく向上さ
せることができる。
【0030】この発明によって低エネルギー加速電子
(2)を結晶体(5)に入射させると、振動数ωPXR
PXRが起こるが、加速電子(2)の低エネルギーが物
質構成原子の特性エネルギーより十分大きいと、このP
XRとともに、振動数ωCXR のCXRも発生する。この
時に、PXRのX線の振動数とCXRの振動数が一致す
る方向では、共鳴現象が起きて、一般の共鳴現象と同様
に、その方向に放射されるX線の振幅が増大し、その振
幅の二乗で与えられる強度が著しく強くなる。
【0031】したがって、PXRのX線の振動数ωPXR
に基づく波長λPXR (=光速c/ω PXR )と結晶体に固
有の特性X線(=CXR)の振動数ωCXR に基づく波長
λCX R (=光速c/ωCXR )とを等しくして、PXRの
X線をCXRと共鳴させて取り出すことにより、X線の
強度を著しく増加させることができる。この波長λPXR
と波長λCXR の一致によるPXRのX線とCXRの共鳴
は、たとえば、前述したようにPXRのX線が式(数
1)のブラグ反射を満足するため、ブラグ角ΘB を変え
るとPXRのX線の波長λPXR が変ることとなるので、
ブラグ角ΘB を調整する、つまり結晶体(5)面に対す
るX線(6)の取り出し角を調整することにより行なわ
れる。より具体的には、たとえばX線(6)の取り出し
角をΘをπ/2近辺に固定して、結晶格子面の方位を調
整することにより行なうことができる。 なお、このよ
うな共鳴条件ではX線の感受率(=Susceptibility)χ
(ω)は次式により表される。
【0032】
【数5】したがって、ωPXR がωCXR に近づくと強度が
増す。非共鳴状態のX線強度に対する共鳴状態のX線強
度の増加比率ηは大きくなる。ところで、結晶体(5)
は、図2の例においては対陰極(4)における電子銃
(3)側の表面上に設けられているが、たとえば図3に
例示したように対陰極(4)から任意間隔離れて配設さ
れていてもよく、この場合では、結晶体(5)の取付・
交換などの整備が容易となるだけでなく、印加電圧およ
び電流による熱の影響を受けにくくなり、熱劣化等を抑
制することができる。なお、結晶体(5)は水冷などに
よって冷却することが好ましい。
【0033】さらに、加速電子(2)を結晶体(5)に
対してすれすれに入射させる、つまり加速電子(2)の
結晶体(5)に対する入射方向と結晶体(5)とがなす
角φをすれすれとさせることにより、加速電子(2)の
結晶体(5)の衝突による発熱を低減することができ
る。ここですれすれとは、PXRが発生する程度に小さ
い角を意味し、たとえば数度以下とする。
【0034】また、結晶体(5)自体が対陰極(4)を
なしていてもよい。対陰極(4)を兼ね、且つ方位のそ
ろった結晶体(5)、とくに熱伝導の優れたものとして
は、銅や金などがある。さらにまた、結晶体(5)は、
一つだけではなく、たとえば図4に例示したように二つ
以上配設されていてもよい。図4に示した例では、一方
の結晶体(5)が対陰極(4)の電子銃(3)側の表面
上に一体化されて設けられており、他方の結晶体
(5’)が結晶体(5)から任意間隔離れて配置されて
いる。このように複数個の結晶体(5)を用いることに
よって、一度に複数のPXRの単色X線を取り出すこと
ができるようになる。もちろん、上述のように結晶体
(5)が対陰極(4)と任意間隔離れて配設されていて
も、それ自体が対陰極(4)をなしていてもよい。
【0035】以下、添付した図面に沿って実施例を示
し、この発明の実施の形態についてさらに詳しく説明す
る。
【0036】
【実施例】(実施例1)図5(a)(b)は、各々、こ
の発明の一実施例であるX線発生装置の要部構成を例示
した正面図および平面図である。たとえばこれら図5
(a)(b)に例示したように、この発明のX線発生装
置では、真空雰囲気とされた装置本体(10)の内部に
電子銃(11)と方位のそろった結晶体(12)と対陰
極(13)とが備えられており、電子銃(11)からの
低電圧で加速された低エネルギーの電子(14)が結晶
体(12)に入射されて、結晶体(12)からのパラメ
トリックX線放射のX線(15)が取り出される。
【0037】この場合さらに説明すると、陰極である電
子銃(11)の電子発生源(図示していない)と対陰極
(13)との間には、電源(16)からの電圧が、電圧
導入部(17)を介して装置本体(10)内に導入され
て、印加される。電圧導入部(17)は、たとえば電圧
ケーブルと電圧導入管とから構成されている。電源(1
6)は、通常の実験室レベルで準備可能なものであり、
電子(14)を非相対論的低エネルギー、つまり相対論
による補正が必要なほど高いエネルギーではないエネル
ギーに加速させる程度の低い電圧、たとえば数十〜数百
Kvの電圧を供給する。
【0038】電子銃(11)は、電子発生源から発生さ
れた電子を集束して結晶体(12)に向けて発射する構
造を有しており、硝子で形成された支持台(18)に取
り付けられている。結晶体(12)は、この電子銃(1
1)に対面して、たとえば銅箔、タングステン、金など
の金属からなる対陰極(13)の前面、つまり電子銃
(11)側の表面上に設けられている。本実施例では、
結晶体(12)は対陰極(13)と一体化されている。
また、電子銃(11)と結晶体(12)とは、磁石で電
子を偏向する場合には必ずしも対面に配置されていなく
てもよい。
【0039】そして、電子銃(11)からの発射電子
(14)が、上述したような低電圧で加速されて結晶体
(12)に衝突され、PXRが発生し、X線(15)が
取り出される。図5の例では、結晶体(12)および対
陰極(13)は、発生したPXRのX線(15)を所望
の波長に調整、設定するために装置本体(10)内に備
えられたX線調整手段(19)上に取り付けられてい
る。
【0040】図6は、X線調整手段(19)の要部構成
の一例を示したものである。たとえばこの図6に例示し
たX線調整手段(19)では、基部(20)上に、Φ旋
回テーブル(21)、Y移動テーブル(22)、X移動
テーブル(23)およびχ煽りテーブル(24)が配設
されており、素子ホルダ(25)に取り付けられた結晶
体(12)および対陰極(13)の位置および角度を調
整する機構を有している。
【0041】さらに詳しくは、Φ旋回テーブル(21)
は、コロベアリング(26)を介して基板(20)に対
し回動自在となっており、モータ(27)の回転駆動力
がウオーム機構(28)を介して伝達され、軸中心に水
平方向に回動し、素子ホルダ(25)を旋回、つまり水
平方向Φに回転させる。Y移動テーブル(22)は、電
子(14)の加速方向に直交する方向であるY方向に延
在するYスライダ(29)を介してΦ旋回テーブル(2
1)上に備えられており、モータ(30)の回転駆動力
がボールねじ機構(31)を介して伝達され、Yスライ
ダ(29)に沿って移動し、素子ホルダ(25)をY方
向に移動させる。
【0042】X移動テーブル(23)は、電子(14)
の加速方向と平行な方向であるX方向に延在するXスラ
イダ(32)を介してY移動テーブル(22)上に備え
られており、モータ(33)の回転駆動力がボールねじ
機構(34)を介して伝達され、Xスライダ(32)に
沿って移動し、素子ホルダ(25)をX方向に移動させ
る。
【0043】χ煽りテーブル(24)は、X移動テーブ
ル(23)上に備えられており、モータ(35)の回転
駆動力がウオーム機構(36)を介して伝達され、素子
ホルダ(25)を煽り動作、つまり電子銃(11)側の
面を上下方向に首振り動作させる。このような各テーブ
ル(21)(22)(23)(24)の動作によって、
素子ホルダ(25)に装着されている結晶体(12)お
よび対陰極(13)は、旋回、X−Y移動、および煽り
動作を行い、電子銃(11)からの入射電子に対する位
置および角度が調整される。
【0044】各モータ(27)(30)(33)(3
5)は、外部のコントローラ(図示していない)によっ
て制御可能とされていることが好ましく、装置本体(1
0)の外から任意に、且つ容易に調整制御を行なうこと
ができる。そして、このような結晶体(12)自体の位
置・角度調整によって、入射電子に対する結晶体(1
2)面の方位が調整され、また、X線の取り出し方向が
調整されて、X線(15)の波長が調整される。
【0045】この発明では、PXRのX線(15)の波
長を、上述のように調整して、結晶体を構成する元素固
有の特性X線の波長と一致させ、特性X線と共鳴させた
PXRX線(15)を取り出すことで、前述の通り非常
に高い強度のX線を得ることができるようになる。さら
にまた、X線(15)の取り出し方向も、入射電子(1
4)に対して略直角方向、好ましくはちょうど直角な方
向に調整することにより、前述の通りさらなる強度の向
上を図ることができる。
【0046】なお、PXRのX線(15)の取り出し
は、X線(15)の出力方向Pを開放するように装置本
体(10)に設けられたX線取出窓(37)およびX線
透過部(38)を介して行なわれる。X線取出窓(3
7)は、X線吸収が少ないベリリウムなどの材料により
構成されており、X線透過部(38)は、たとえばソレ
ノイドなどの駆動手段(図示していない)により駆動さ
れる開閉シャッタ(39)により任意に開閉可能とされ
ている。
【0047】ところで、結晶体(12)および対陰極
(13)はエネルギーを持った加速電子(14)の衝突
によって発熱するため、必要に応じて冷却されることが
望ましい。冷却する手段としては、たとえば図6に示し
たように循環経路(40)および冷却ポンプ(図示して
いない)が配設され、冷却ポンプにより循環経路(4
0)に冷却水が送られて、結晶体(12)および対陰極
(13)が水冷される。図6の例では、循環経路(4
0)は素子ホルダ(25)に内蔵されており、より効果
的に結晶体(12)および対陰極(13)を冷却するこ
ができる。
【0048】このような冷却によって結晶体(12)お
よび対陰極(13)の劣化や損傷の抑制を図ることがで
きる。さらに、この場合、電気絶縁による装置の安全性
を図るために、電源(16)からの印加電圧を上述のよ
うな冷却手段と同電位とし、電源(16)の対陰極(1
3)への陽極と同電位の金属部材からなり、且つアース
電位からなるようにすることが好ましい。
【0049】また、装置本体(10)内には、内部を真
空雰囲気とするための真空ポンプ(41)が備えられて
いるが、特にPXRのX線を高強度とする必要がない場
合には、真空封入管式が利用されていてもよく、当然に
真空ポンプ(41)や冷却ポンプ等は不要となる。図5
(a)における42は、真空ポンプ(41)のための排
気口である。
【0050】さらにまた、加速電子(14)を結晶体
(12)に対して、PXRが発生する程度にすれすれ、
たとえば数度以下で入射させることにより、加速電子
(14)が結晶体(12)に衝突する際に発生する熱を
効果的に低減することができ、結晶体(12)のダメー
ジを極力避けることができる。一方、結晶体(12)
は、着脱自在に取り付けられており、たとえば装置本体
(10)の上面に設けられた開口部(43)を介して取
付や交換などを行なうことができる。さらに、電子銃
(11)やフィラメントなどの取付、交換も行なえるよ
うに開口部(44)が装置本体(10)に設けられてい
てもよい。これらの開口部(43)および(44)はそ
れぞれ、たとえばねじ等の締結具を用いて装着された蓋
体(45)および(46)によって通常は閉塞されてい
る。
【0051】(実施例2)図7(a)(b)は、各々、
この発明のX線発生装置の別の一実施例を示した正面図
および平面図ものである。この図7に示した例では、結
晶体(12)と対陰極(13)とが任意間隔離れて配設
されている。対陰極(13)は、装置本体(10)の内
壁に備えられた支持台(47)の前面に、電子銃(1
1)と対向して取り付けられており、結晶体(12)
は、その対陰極(13)と電子銃(11)との間におい
て、前述の図6に例示したX線調整手段(19)におけ
る素子ホルダ(25)に装着されて、位置および角度が
調整自在とされている。
【0052】このように結晶体(12)が対陰極(1
3)と離れて備えられていると、対陰極(13)と一体
化されている場合よりも、取付・交換などの整備が容易
となるだけでなく、対陰極(4)に電圧が加えられるの
で、その電圧による熱の影響を受けにくくなり、熱によ
る劣化等の障害を抑えることができる。もちろん、前述
したように、結晶体(12)は、それ自体が対陰極(1
3)をなしていてもよい。また、二つ以上配設されてい
てもよく、この場合にも、一つの結晶体(12)が対陰
極(13)の電子銃(11)側の表面上に設けられてい
たり、結晶体(12)が互いに任意間隔離れて配置され
ていたたり、それ自体が対陰極(13)を兼ねていたり
することができる。
【0053】(実施例3)図8は、この発明のX線発生
装置のさらに別の一実施例を示したものである。この図
8に例示したX線発生装置では、一対の対向した電磁レ
ンズまたは電子に対する静電レンズからなる電子束平行
手段(47)が、電子銃(11)からの加速電子(1
4)を挟むように配設されており、この電子束平行手段
(47)によって、加速電子(14)のビームが相互に
平行にされるとともに、収束されて結晶体(12)に入
射される。このような平行・収束電子ビームの衝突によ
り、均一な方向のX線(15)が得られるようになる。
【0054】また、この図8の例では、取り出されたX
線(15)束を、たとえばあるポイントSなどに向けて
偏向および集束する反射式光学ミラー(48)も装置本
体(10)の外に設けられている。この発明では、取り
出されるX線(15)が単色X線であるので、その集束
には、従来のように特殊なブラグ反射X線光学素子を用
いる必要がなく、より単純な通常の反射式光学ミラー
(48)で行なうことができる。
【0055】(実施例4)さらに、この出願の発明は、
図9に例示したように、上述したこの発明のX線発生装
置(100)をX線源として用いたX線構造解析システ
ムを実現する。図9に例示したこの発明のX線構造解析
システムでは、公知のゴニオメータと称する測角器(1
01)に、試料台(102)、スリット(103)、受
光スリット(104)およびX線検出器(105)が備
えられ、X線源としてこの発明のX線発生装置(10
0)が備えられている。さらに、X線発生装置(10
0)から取り出されたPXRのX線(15)を偏向、集
束などする、前述の図8における反射式光学ミラー(4
8)と同様な、公知の反射式光学ミラー(106)もX
線発生装置(100)と測角器(101)との間に設置
されている。
【0056】X線発生装置(100)からのPXRの単
色X線(15)束は、反射式光学ミラー(106)によ
り偏向、集束されて、スリット(103)を通り、試料
台(102)に装着されている単結晶などの結晶試料
(107)に入射されて、結晶試料(107)によるX
線の回折線が受光スリット(104)を介してX線検出
器(105)で検出される。
【0057】そして、この回折線データを用い、たとえ
ばX線検出器(105)とデータ送受信可能に接続され
たコンピュータ(108)に内蔵されている分析・構造
解析プログラムによって、結晶試料(107)の結晶分
析が行なわれ、その構造が解析される。このように、こ
の発明のX線構造解析システムは、公知のX線構造解析
技術に上述したこの発明のX線発生装置をX線源として
利用したことに特徴があり、大掛かりな電子加速器や、
ブラグ反射X線光学素子などの特殊なX線光学素子を用
いずに、通常の実験室レベルで、容易に、且つ安価に、
優れた結晶分析および構造解析を行なうことができる。
【0058】なお、コンピュータ(108)は、たとえ
ば、前述しようなX線発生装置(100)における結晶
体の位置・角度調整による発生PXRのX線波長・方向
調整や印加電圧調整や冷却制御などの各種制御、試料台
(102)の位置・角度調整による結晶試料(107)
方向調整や測角器(101)などの制御をも行なうよう
になっていてもよい。もちろん、これらの制御は、分析
・解析用のコンピュータ(108)とは別体のコンピュ
ータにより行なわれてもよい。
【0059】この発明は以上の例に限定されるものでは
なく、細部については様々な態様が可能である。
【0060】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この出願の発
明のX線発生方法および装置によって、電子加速器を用
いることなく、通常の実験室で得られる程度に低い電圧
で加速された非相対論的低エネルギーの電子によりパラ
メトリックX線放射を起こさせて単色X線を、所望の波
長および方向で、且つ高い強度で取り出すことができる
ようになり、全く新しい非常に優れたX線発生の基本的
技術が提供される。
【0061】さらに、このX線発生装置をX線源として
用いることにより、簡単に、且つ安価にX線回折の測定
および結晶試料等の種々の物質の分析および構造解析を
行なうことのできるX線構造解析システムも提供され
る。これらの発明が、結晶分析などの様々なX線利用分
野に多大な影響を与えることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】パラメトリックX線放射の発生原理を概念的に
例示した説明図である。
【図2】この発明によるパラメトリックX線放射のX線
取り出しを例示した図である。
【図3】結晶体が対陰極と離れて配設されている場合の
パラメトリックX線放射のX線取り出しを例示した図で
ある。
【図4】結晶体が複数個配設されている場合のこの発明
によるパラメトリックX線放射のX線取り出しを例示し
た図である。
【図5】(a)(b)は、各々、この発明の一実施例で
あるX線発生装置の要部構成を例示した透過正面図およ
び透過平面図である。
【図6】X線調整部の要部構成の一例を示した断面図で
ある。
【図7】(a)(b)は、各々、この発明の別の一実施
例であるX線発生装置の要部構成を例示した透過正面図
および透過平面図である。
【図8】この発明のさらに別の一実施例であるX線発生
装置の要部構成を例示した透過平面図である。
【図9】この発明のX線構造解析システムを例示した要
部構成図である。
【符号の説明】
1 真空空間 2 電子 3 電子銃 4 対陰極 5,5’ 結晶体 6 X線 10 装置本体 11 電子銃 12 結晶体 13 対陰極 15 X線 16 電源 17 電圧導入部 18 支持台 19 X線調整手段 20 基部 21 Φ旋回テーブル 22 Y移動テーブル 23 X移動テーブル 24 χ煽りテーブル 25 素子ホルダ 26 コロベアリング 27 モータ 28 ウオーム機構 29 Yスライダ 30 モータ 31 ボールねじ機構 32 Xスライダ 33 モータ 34 ボールねじ機構 35 モータ 36 ウオーム機構 37 X線取出窓 38 X線透過部 39 開閉シャッタ 40 循環経路 41 真空ポンプ 42 排気口 43,44 開口部 45,46 蓋体 47 電子束平行手段 48 反射式光学ミラー 100 X線発生装置 101 測角器 102 試料台 103 スリット 104 受光スリット 105 X線検出器 106 反射式光学ミラー 107 結晶試料 108 コンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 表 和彦 東京都昭島市松原町3丁目9番12号 理学 電機株式会社内 (72)発明者 ウラジミル ギリゴリヴィチ バリシェヴ スキー リパブリック オブ ベラルーシ、 ミン スク 220050、 ボブルイスカヤ ストリ ート 11、 インスティテュト オブ ニ ュクレア プロブレム内 (72)発明者 イリヤ ダヴェダヴィチ フェランチュク リパブリック オブ ベラルーシ、 ミン スク 220050、 スカリニー アベニュー 4、 バイロロッシアン ステート ユ ニバーシティ内 (72)発明者 アレクサンダー ペトロヴィチ ウリヤネ ンコフ リパブリック オブ ベラルーシ、 ミン スク 220050、 ボブルイスカヤ ストリ ート 11、 インスティテュト オブ ニ ュクレア プロブレム内 Fターム(参考) 4C092 AA02 AA16 AA20 AB11 AB12 AB15 BD01 BD09 BD17

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空空間において、電子銃から低い電圧
    で加速された低エネルギー電子を方位のそろった結晶体
    に入射させて、結晶体からのパラメトリックX線放射を
    発生させてX線を取り出すことを特徴とするX線発生方
    法。
  2. 【請求項2】 パラメトリックX線放射のX線を、結晶
    体を構成する元素固有の特性X線と共鳴させて取り出す
    請求項1のX線発生方法。
  3. 【請求項3】 加速電子を結晶体に対してすれすれに入
    射させる請求項1または2のX線発生方法。
  4. 【請求項4】 装置本体の真空内部に電子銃と方位のそ
    ろった結晶体と対陰極とが備えられており、電子銃から
    低い電圧で加速された低エネルギー電子が前記結晶体に
    入射されて、結晶体からのパラメトリックX線放射が発
    生され、X線が取り出されることを特徴とするX線発生
    装置。
  5. 【請求項5】 所望のX線強度が得られるように電圧お
    よび電流が調整される請求項4のX線発生装置。
  6. 【請求項6】 電圧が500keV以下である請求項4
    または5のX線発生装置。
  7. 【請求項7】 パラメトリックX線放射のX線が、結晶
    体を構成する元素固有の特性X線と共鳴されて取り出さ
    れる請求項4ないし6のいずれかのX線発生装置。
  8. 【請求項8】 X線が入射電子に対して略直角方向に取
    り出される請求項4ないし7のいずれかのX線発生装
    置。
  9. 【請求項9】 結晶体が一つまたは複数備えられている
    請求項4ないし8のいずれかのX線発生装置。
  10. 【請求項10】 一つの結晶体が対陰極の電子銃側の面
    上に備えられている請求項9のX線発生装置。
  11. 【請求項11】 結晶体と対陰極が互いに任意間隔離れ
    て配設されている請求項9のX線発生装置。
  12. 【請求項12】 一つの結晶体が対陰極をなしている請
    求項9のX線発生装置。
  13. 【請求項13】 結晶体が着脱自在に備えられている請
    求項4ないし12のいずれかのX線発生装置。
  14. 【請求項14】 入射電子に対する結晶体面の方位を変
    えることにより取り出すX線の波長が調整可能とされて
    いる請求項4ないし13のX線発生装置。
  15. 【請求項15】 入射電子に対する結晶体面の方位を変
    えてX線の波長を調整するX線波長調整手段が、装置本
    体内に備えられており、装置本体外から制御可能とされ
    ている請求項14のX線発生装置。
  16. 【請求項16】 X線の取り出し方向を変えることによ
    りX線の波長が調整可能とされている請求項4ないし1
    5のX線発生装置。
  17. 【請求項17】 X線の取り出し方向を変えてX線の波
    長を調整するX線波長調整手段が、装置本体内に備えら
    れており、装置本体外から制御可能されている請求項1
    6のX線発生装置。
  18. 【請求項18】 結晶体を冷却する手段が備えられてい
    る請求項4ないし17のいずれかのX線発生装置。
  19. 【請求項19】 対陰極を冷却する手段が備えられてい
    る請求項4ないし18のいずれかのX線発生装置。
  20. 【請求項20】 加速電子が結晶体に対してすれすれに
    入射される請求項4ないし19のいずれかのX線発生装
    置。
  21. 【請求項21】 請求項4ないし20のいずれかのX線
    発生装置をX線源として備え、そのX線発生装置からの
    X線を用いて物質を分析して、その構造を解析するX線
    構造解析システム。
  22. 【請求項22】 X線発生装置からのX線を結晶試料上
    に集束する反射式光学ミラーが備えられている請求項2
    1のX線構造解析システム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006147510A (ja) * 2004-11-25 2006-06-08 Univ Nihon 小型可変エネルギー単色コヒーレントマルチx線発生装置
JP2009021045A (ja) * 2007-07-10 2009-01-29 Hamamatsu Photonics Kk X線発生装置
WO2023027644A3 (en) * 2021-08-23 2023-04-06 Nanyang Technological University Apparatus and methods for generating tunable x-rays via the interaction of free electrons with periodic structures

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