JP2000019193A - 非定常流れ場測定方法 - Google Patents

非定常流れ場測定方法

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JP2000019193A
JP2000019193A JP10182826A JP18282698A JP2000019193A JP 2000019193 A JP2000019193 A JP 2000019193A JP 10182826 A JP10182826 A JP 10182826A JP 18282698 A JP18282698 A JP 18282698A JP 2000019193 A JP2000019193 A JP 2000019193A
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measurement
frequency
flow field
sensor
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JP10182826A
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English (en)
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Osamu Murata
收 村田
Yoshio Kojima
芳生 小島
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気体流れや外部流れにも適用可能な、周期的
な流れ場変動の測定方法を提供する。 【解決手段】 物体150の後流の測定領域100内に
設定された各測定点110において、熱線流速計などの
センサで所定時間の間流れの物理量を検出する。各測定
点についてのセンサの検出信号に高速フーリエ変換を施
し、その変換結果から注目する周波数成分の振幅を求
め、各測定点についてのその振幅を分布表示する。その
振幅は、流れ場の周期的変動における注目周波数の変動
成分の強さを表す。例えば、ストローハル数の定義式か
らカルマン渦の周波数(頻度)を求め、高速フーリエ変
換結果からカルマン渦周波数の成分の振幅を求めて分布
表示すると、物体後流のカルマン渦の様子を把握するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非定常流れ場の測
定方法に関し、特に非定常流れ場における周期性のある
変動の様子・状態を知るための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】時間的に変動する非定常流れ場の測定で
は、統計的処理により求めた平均流速や乱れ強さといっ
た指標が一般に用いられる。流れ場各点の乱れ強さが求
められれば、各点での流速変動の度合いがある程度理解
できる。平均流速や乱れ強さなどの指標値は、例えば熱
線流速計などの流速センサを流れの中に配置し、その流
速センサの出力を統計処理することにより求めることが
できる。流速センサをトラバース(平行移動)させなが
ら流れの各点で測定を行えば、それら指標値の分布を知
ることもできる。
【0003】しかし、平均流速や乱れ強さという指標
は、流れ場の時間的な変化の様子を知るなどの用途には
本質的に不向きである。例えば、円柱の後流流れ場を熱
線流速計を使ってトラバース計測しても、カルマン渦の
有無やその分布などを求めることはできない。これは、
カルマン渦が時々刻々流下しているのに対して、上記指
標値はあくまで統計的に求めた時間平均値にすぎないか
らである。例えば、図8に示すようなカルマン渦を放出
している円柱後流流れ場は、時間平均をとると図9に示
すような流れ場となってしまい、カルマン渦の存在やそ
の位置・間隔などが全く分からなくなってしまう。
【0004】このような非定常の流れ場を解析する従来
技術としては、例えばカノマックス社のカレント(商品
名)のように、画像処理技術を利用するものが知られて
いる。この従来装置では、測定対象の流れにトレーサと
して微細粒子を混入し、この流れにスリット状の光を照
射することにより流れの二次元断面を可視化する。そし
て、流体中の粒子の挙動をCCDカメラで撮影し、得ら
れた各時刻の画像間で同一の粒子同士を対応づけ、各粒
子の動きをフレーム間で追跡することにより、流体各部
の動きを求めている。この装置は、このようにして得ら
れた各粒子の動きの情報に基づき、補間処理により流れ
内の各格子点での流速や流速ベクトル、乱れ強さなどの
各種流れ特性を求め、分布表示する機能を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、可視化を前提
とする上記従来技術では、流れの中にトレーサの微細粒
子などを混ぜる必要があるため、液体の内部流れ(容器
や管路などの閉鎖系内を流れる流れ)には適用が容易で
あったものの、それ以外の流れ、特に気体の外部流れ
(開放系を流れる流れ)には適用が困難である。
【0006】すなわち、流れを正しく解析するためには
トレーサが流れとほぼ同速度で移動するようにする必要
があり、従ってトレーサは媒体と同程度の比重にする必
要がある。媒体が液体ならばこの要請を満たすトレーサ
の選択はさほど困難ではないが、媒体が気体の場合これ
と同程度の比重のトレーサを用意することは極めて困難
であった。また、上記従来技術では、各時刻の画像間で
のトレーサ粒子を対応づける必要があるが、比較する2
画像の時刻の間でトレーサ粒子があまり大きく動いてし
まうとそのような対応づけは不可能となる。したがっ
て、上記従来技術では、測定可能な流れの速度に自ずと
制限があった。液体の場合、このような制限の範囲内で
もかなり広範に実用的に意味のある実験が可能である
が、気体の場合、測定したい流れが液体の場合より遥か
に高速である場合が多く、上記従来技術の適用が実質上
不可能である場合が多い。また、外部流れは内部流れに
比べてトレーサの回収が遥かに困難なので、上記従来技
術は、外部流れの測定技術としては適切なものではなか
った。
【0007】また、上記従来技術では、画像を得るため
には、観察部分は少なくともカメラによって捕らえら
れ、かつ別方向よりスリット光が照射される必要がある
ため、測定対象が限定されてしまう。また、上記従来技
術は、CCDカメラ、スリット光源、画像記憶媒体等の
専用機材が必須となるとともに、大規模データを扱う画
像処理計算のためには画像処理用の専用コンピュータを
用意するか、あるいは汎用コンピュータで時間をかけて
処理するかしかなく、設備コスト又は実験時間の点で大
がかりなものになりがちであった。
【0008】本発明は、このような諸問題を解決するた
めになされたものであり、トレーサを使用せずに非定常
流れ場における周期的な変動の様子を測定できる方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る方法は、測定点における流れの物理量
の変化を検出手段により時系列に検出するステップと、
流れの周期的変動を特徴づける特徴周波数を求めるステ
ップと、前記検出手段の検出信号を周波数分析し、前記
検出信号における前記特徴周波数の周波数成分の振幅を
求めることにより流れ場の周期的変動に関する特徴量を
求めるステップとを含む。
【0010】測定点における検出信号に含まれる特徴周
波数の周波数成分の振幅は、その特徴周波数で変動する
流れ場変動成分の強さを表す。測定点での検出信号を周
波数分析してその特徴周波数の成分の振幅を求めること
により、その測定点における流れ場変動のうち特徴周波
数に対応する成分の強さを知ることができる。周波数分
析には、高速フーリエ変換(FFT)などの公知の手法
を用いればよい。例えば、流れの中に多数の測定点を設
定し、それら各測定点について上記方法により特徴周波
数の振幅を求め、それらを分布表示すれば、流れ場にお
いてその特徴周波数の変動成分の強い領域、弱い領域を
一目瞭然に知ることでき、周期的な変動を含んだ流れ場
の把握に有効である。
【0011】ここで、特徴周波数は、例えば物体後流流
れ場におけるカルマン渦列の周波数など、流れ場を特徴
づける顕著な周期性変動現象の周波数(頻度)である。
例えばカルマン渦列の周波数は、ストローハル数、一様
流の流速及び物体の代表長の間の公知の関係を用いて求
めることができる。また、流れの中のある点で検出した
検出信号の周波数分析結果のピークを求め、そのピーク
に対応する周波数を特徴周波数に定めてもよい。
【0012】また、本発明に係る方法は、流れ内の所定
の参照点に固定配置された第1の検出手段と、流れ内に
設定された測定点に配置された第2の検出手段と、によ
り前記参照点及び測定点における流れの物理量を同時時
系列に検出する検出ステップと、前記検出ステップで求
められた前記第1及び第2の検出手段の検出信号のペア
に基づき、当該測定点における流れの周期的変動に関す
る特徴量を算出する特徴量算出ステップと、を含む。
【0013】すなわち、本発明では、2つの点で同時時
系列に検出して得た2つの検出信号を比較すれば、一方
の点での流れ場変動がもう一方の点にどのように伝搬し
ているかが分かるという点に着目し、参照点と測定点の
2点での検出信号のペアに基づき、測定点における流れ
場の周期的変動に関する特性値を求める。
【0014】上記特性値としては、例えば、検出信号に
おける、流れ場の周期的変動を表す特徴周波数の周波数
成分の振幅が好適である。この特性値を求めるには、例
えば、参照点の検出信号を周波数分析し、その周波数分
析結果から顕著なピークを求め、そのピークの周波数を
特徴周波数とし、各測定点の検出信号の周波数分析結果
からその特徴周波数の振幅を求めればよい。
【0015】また、参照点と測定点の検出信号同士で相
互相関演算を行い、相互相関係数が最大となる相関の時
間差を求め、その時間差を上記特性値として利用するこ
ともできる。相互相関係数が最大となる時間差は、参照
点における流れ場の変動が測定点に伝搬するまでの時間
差を表しており、この時間差の分布を見れば流れ場変動
の伝搬の様子を把握することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0017】[実施形態1]まず、流れを測定するセン
サを1つ用いる実施形態を説明する。
【0018】(A)測定処理の概要 本実施形態では、流速測定のために一般的に用いられる
熱線流速計を、センサとして1つ使用する。このセンサ
で、例えば図1に示すような測定領域100内を走査
し、予め測定領域100内にまんべんなく設定された各
測定点110で、各々所定時間の間センサの検出信号を
時系列にサンプリングし、保存する。なお、図1の例
は、物体150の後流流れ場の変動を測定する場合の例
である。周知のように熱線流速計の検出信号は流速に対
応しているので、以上の処理により、各測定点ごとに、
流速変化の時系列データが得られる。
【0019】(B)流れ場の測定原理 熱線流速計の出力電圧Eと流速Uの関係式して、例えば
次の式(1)がよく知られている。ここで、Aは比例定
数である。
【0020】
【数1】 U=AE ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) なお、この関係式はあくまで一例であり、熱線流速計の
型式などによって関係式は変わってくる。しかしなが
ら、以下の説明から明らかなように、本発明は特定の関
係式に依存するものではなく、どのような関係式を用い
る場合にも適用可能である。
【0021】さて、上述の測定処理によれば、各測定点
ごとに、その点での流速U又は出力電圧Eの時系列デー
タが求められる。すなわち、この時点の測定結果は時間
の関数である。以下では、流速U(t)(tは時間)を
検出信号として説明する。
【0022】この検出信号U(t)の時系列データを、
例えば高速フーリエ変換(FFT)などの変換処理によ
り周波数領域のスペクトルU(f)に変換し、振幅Mと
位相θの周波数特性を求める。すなわち、
【数2】 U(t) → U(f)=M(f)exp{jθ(f)} ・・・・・・・・・・・(2) ここで、物体からのカルマン渦の放出頻度を示す特徴周
波数fCは、物体周囲の一様流の流速をV、物体の代表
長さをdとした場合、例えばストローハル数Strを用い
て、次式で求められる。
【0023】
【数3】 fC=Str・V/d≒0.2V/d ・・・・・・・(3) したがって、実験に用いる風洞の風速設定値などから流
速Vを得れば、カルマン渦の特徴周波数fCを求めるこ
とができる。
【0024】流速の検出信号には様々な周波数成分が含
まれるが、カルマン渦の影響の強い場所では特徴周波数
Cの周波数成分の振幅MC=M(fC)が高くなる。逆
に言えば、この振幅MCは、流れの変動のうち特徴周波
数fCの周期的変動の強さを表す特性値と言える。した
がって、各測定点ごとに、FFTデータU(f)からそ
の特徴周波数fCについての振幅MCを求め、その値の空
間分布を表示すれば、物体からの放出渦の成長・拡散の
様子を空間的に捉えることができる。
【0025】また、検出信号U(t)の自己相関を利用
した次のような方法も有効である。この方法では、各測
定点での時系列データの自己相関係数RXを次式(4)
により計算する。ここで、{・}mは・の時間平均値を表
す。
【0026】
【数4】 RX(tR)={U(t)・U(t−tR)}m/{U2(t)}m ・・・・・・・・・・・・・・・・・(4) この式に基づき求めた各測定点の自己相関係数RXを分
布表示すると、周期tRの流速変動成分の強さの分布が
分かる。ここで、例えばtRとして上述の特徴周波数fC
の逆数などを用いれば、カルマン渦の影響の強さを表す
分布が得られる。このように、自己相関を用いる方法で
も、もとの検出信号の周期性を強調して表現できるの
で、周期性をもって流下する放出渦の様子を捉えられ
る。
【0027】(C)処理手順 次に、本実施形態における測定・演算処理の手順を説明
する。図2は、風洞実験に適用した測定システムの例を
示す。また、図3は、本実施形態における測定・演算処
理の手順を示すフローチャートである。
【0028】図2に示す熱線流速計センサ202は、ト
ラバース装置220に接続されており、このトラバース
装置220により、風洞210の測定領域内を移動可能
となっている。ここでは、センサ202は、測定領域に
設置された供試体(例えば円柱)203の後流に設定さ
れた各測定点を移動できるように配置されている。トラ
バース装置220は、コンピュータ230に接続されて
おり、コンピュータ230により動作制御される。コン
ピュータ230には、各測定点の位置やそれら測定点を
巡回する順序などの情報を含んだ測定制御プログラムを
有しており、このプログラムの実行により、トラバース
装置220を制御してセンサ202を各測定点に移動さ
せる。また、センサ202の出力信号は、コンピュータ
230に入力されるようになっている。コンピュータ2
30は、入力された出力信号を蓄積し、それを前記測定
原理に従った計算プログラムにより処理することによ
り、流れ場の変動の様子を示す分布を作成する。
【0029】なお、図2には、熱線流速計センサ202
の他にもう一つの熱線流速計センサ201が示されてい
るが、本実施形態ではこのセンサは用いない。センサ2
01については、後述の実施形態2で説明する。
【0030】本実施形態の処理手順は、測定フェイズと
計算フェイズの2段階に分けることができる。測定フェ
イズでは、各測定点での流速変化を示す時系列データを
収集する。計算フェイズでは、それら時系列データに基
づき、各測定点での流れ場の変動状態に関する特性値を
求め、その特性値の分布を求める。以下、図3を参照し
て各フェイズを更に詳しく説明する。
【0031】測定フェイズでは、まず、測定が完了した
測定点の数を表すカウンタNの値を1に初期化し、測定
シーケンスにおける最初の測定点にセンサ202を移動
させる(S10)。次に、その位置でセンサ202の出
力信号を所定時間の間時系列にサンプリングする(S1
2)。サンプリング時間は、注目する流れの変動の周期
に応じ、その周期に対して十分長い時間に設定すること
が好適である。例えば、カルマン渦に注目する場合は、
風洞の風速等に基づき推定されるカルマン渦の周波数f
Cからその周期を求め、その周期からサンプリング時間
を定めればよい。なお、サンプリングにより得られた時
系列データは、その測定点の位置の情報と対応づけて、
コンピュータ230内に保存される。
【0032】サンプリング及びデータ保存が完了する
と、カウンタNの値が、設定された測定点の総数Nmax
に達したか否かを判定する(S14)。達していなけれ
ば、カウンタNを1インクリメントしてセンサ202を
次の測定点の位置まで移動させ(S16)、S12のサ
ンプリング処理を繰り返す。そして、すべての測定点に
ついてサンプリングが完了すると、S14の判定結果が
Yesになり、コンピュータ230による計算フェイズ
に移行する。
【0033】計算フェイズでは、上述の測定原理に従っ
て、各測定点ごとに、流れ場変動に関する特性値(振幅
C又は自己相関係数RX)を算出する(S18)。そし
て、これら各測定点の特性値の分布図を作成し、これを
ディスプレイ表示あるいは印刷出力する(S20)。
【0034】図4は、このような方法により求められた
円柱後流の特性値の分布図の一例である。この図は、検
出信号におけるカルマン渦周波数成分の振幅MCの分布
図である。図より、振幅MCの分布は、円柱後流の外側
に2箇所対称的な形で現れていることが分かる。図にお
いて、振幅MCの大きい領域は円柱下流近傍のある距離
から対称的に現れ、そこから下流に向かってMCの大き
い領域がしばらく続き、ある距離以降ではMCの大きい
領域がなくなっている。この分布から、周期的な流速変
動が円柱近傍で発生・成長し、最大となり、円柱から遠
ざかるにつれて拡散していく様子を読み取ることができ
る。この分布において振幅MCの大きい領域はカルマン
渦の通り道と理解できる。
【0035】なお、tR=1/fCとした場合の自己相関
係数RXの分布も、図4とほぼ同様となる。
【0036】(D)まとめ 以上説明したように、本実施形態によれば、各測定点の
熱線流速計の検出信号の時系列データに高速フーリエ変
換演算を施し、カルマン渦の周波数fCに対応する周波
数成分の振幅MCを求めることにより、物体の後流の各
点におけるカルマン渦による周期的な流速変動の強さを
求めることができる。そして、振幅MCの分布を表示す
ることにより、流れ場におけるカルマン渦の影響の強い
領域を示すことができる。
【0037】また、本実施形態によれば、各測定点にお
ける検出信号の時系列データに、自己相関演算を施すこ
とによって、物体の後流流れ場における周期的な流速変
動が分析、表示可能になる。
【0038】さらに、本発明では、予め測定点全点で検
出信号の時系列データを取得し、そののちそれらを一括
して演算処理するので、センサを渦の放出周期に同期さ
せて急速に走査するなどの必要がない。その結果、セン
サの走査手段(トラバース装置)は高速動作可能なもの
でなくてもよく、一般的な性能のものを利用することが
できる。またセンサ自体も熱線流速計という一般的なも
のなので、全体として測定装置をごく一般的な機材で構
成することができる。
【0039】なお、以上の例では、カルマン渦の周波数
Cに注目し、各測定点でのカルマン渦の影響の強さを
調べる場合を説明したが、別の周波数を用いることもも
ちろん可能である。すなわち、各測定点の検出信号につ
いて、カルマン渦の周波数以外の周波数fの周波数成分
の振幅や、その周波数fの逆数の周期での自己相関係数
を求め、その分布を表示すれば、流れ場におけるその周
波数fでの周期的変動を調べることができる。
【0040】カルマン渦の周波数以外の周波数に注目し
て分析を行う場合、検出信号のフーリエ変換結果のスペ
クトルからその周波数を定めることが好適である。セン
サの検出信号のスペクトルには、いくつかピークが現れ
る。ピークの周波数は、流れ場の周期的変動のうちある
程度強い変動を表している。したがって、その周波数に
注目して上述の測定原理に従って解析を行えば、流れ場
において顕著な周期的変動成分の影響の分布を知ること
ができる。ここで、スペクトルから周期的変動の周波数
を特定する場合、各測定点のスペクトルのなかでも、ピ
ークの顕著なものを基礎にすることが好適である。な
お、カルマン渦の周波数fCは、一般に検出信号のスペ
クトルのなかで最も顕著なピークとなるので、ストロー
ハル数の代わりにスペクトルのピークからfCを求める
ことも可能である。
【0041】[実施形態2]次に流れを測定するセンサ
を2つ用いる実施形態について説明する。この実施形態
でも、センサとして熱線流速計を用いる。
【0042】(A)測定処理の概要 本実施形態では、図2に示した測定システムにおいて、
2つの熱線流速計センサ201及び202の両方を用い
る。そして、センサ201を参照用とし、センサ202
を走査用として用いる。すなわち、図1に示すように、
センサ201は、物体150の近傍の放出渦の発生部位
のそばに設定された参照点120に固定配置し、参照点
120で流速検出を行う。そして、センサ202は、実
施形態1と同様、測定領域100内の各測定点110を
巡回移動させ、各測定点で測定を行わせる。ここで、各
測定点の測定処理においては、センサ201とセンサ2
02の検出信号を同時並行的に時系列サンプリングし、
その結果を互いに対応づけて保存する。例えば、測定点
110aにおけるセンサ202のサンプリング結果は、
並行してサンプリングしたセンサ201の時系列データ
と対応づけて保存される。このように求められた各測定
点についての時系列データのペアに基づき、次のような
原理で各測定点における流れ場の周期的変動に関する特
性値が求められる。
【0043】(B)流れ場の測定原理 実施形態1の場合と同様、参照点のセンサ201の検出
信号の時系列データをU1(t)、測定点のセンサ20
2のそれをU(t)とする。本実施形態では、各測定点
についての時系列データのペアU1(t)、U(t)ご
とに、以下の演算処理を行う。
【0044】まず、参照点の検出信号U1(t)につい
て前述の式(2)のようにFFTを行い、その結果のF
FTデータ(スペクトル)から、振幅が最大となる特徴
周波数fCを特定する。この特徴周波数fCは、物体の後
流流れ場における最も強い周期性変動の周波数であり、
物体の放出渦の主スペクトルである。これは、一般的に
は、物体後流に現れるカルマン渦列の周波数でもある。
【0045】同様に測定点の検出信号U(t)について
もFFTを行い、そのスペクトルを求める。そして、そ
のスペクトルにおいて、特徴周波数fCにおける振幅の
値MCを求める。こうして得られる振幅MCは、特徴周波
数fCの頻度で測定点を通り過ぎる放出渦に対応し、流
れ場変動におけるその周波数成分(fC)のみの強さを
表している。すなわち、振幅MCは、流れ場の乱れ強さ
のfC成分を示している。また、振幅MCは、様々な周波
数成分を含む変動流れ場から特徴周波数fCの放出渦の
成分の強さを選択して抽出したものと捉えることもで
き、その意味で放出渦の選択変動率と呼ぶこともでき
る。
【0046】以上の演算を各測定点の時系列データのペ
アごとに行うことにより、各測定点について、検出信号
における特徴周波数fCの周波数成分の振幅MCを求める
ことができる。この振幅MCの空間分布を表示すること
で、実施形態1の場合と同様に、放出渦の成長・拡散の
様子を空間的に捉えることができる。
【0047】また、各測定点の時系列データのペアごと
に2チャンネルFFTを施し、特徴周波数fCに対応す
る位相差θC=θ(fC)を調べれば、放出渦の各点まで
の移動時間を知ることができる。
【0048】次に、参照点の検出信号U1(t)と測定
点の検出信号U(t)の相互相関を利用する解析方法に
ついて説明する。各測定点の時系列データのペアU
1(t)、U(t)ごとに、次式(5)により、それら
信号間の相互相関係数Rxyを計算する。ここで、{・}m
は・の時間平均値を表す。
【0049】
【数5】Rxy(tR)={U1(t)・U(t−tR)}m/(√({U
1 2(t)}m)√({U2(t−tR)}m))・・・・・・(5) この相互相
関係数Rxyは、参照点での流れの状態のtR時間後の測
定点への伝播の強さを示す。
【0050】また、相互相関を利用した別の解析手法と
して、相互相関係数が最大となる時間差tRの分布を求
めるという方法も考えられる。この方法では、各測定点
についての時系列データのペアごとに、相関の時間差t
Rを様々に変えながら上記式(5)により相互相関係数
xyを求め、各測定点ごとに、相互相関係数Rxyが最大
となる相関の時間差tRmaxを求める。そして、各測定点
のtRmaxの分布を表示する。この方法によれば、参照点
における流れ場変動が各測定点に伝播するのに要する時
間の分布が求められる。これを測定領域内で図示すれ
ば、変動伝播の様子、例えばカルマン渦列などが観察で
きる。
【0051】また、各測定点の時系列データのペアごと
に相互相関係数が最大となるRxyを求め、その空間分布
を作成すれば、測定領域の各点における参照点での流れ
場変動の影響の強さを把握することが可能になり、カル
マン渦の影響の強い場所、弱い場所を区別して表示する
ことができる。
【0052】(C)処理手順 測定システムの構成については既に説明したので、以
下、測定・演算処理の具体的な手順について説明する。
【0053】測定の準備段階として、まず参照点にセン
サ201を配置する。参照点の位置としては、物体後流
近傍において、注目する変動成分(カルマン渦など)が
顕著に現れる部分として経験的に知られている位置を選
べばよい。また、精度の良い測定を望むならば、いくつ
かの候補位置にセンサ201を配置して測定を行い、そ
の中で検出信号のスペクトルのピークが最も鋭いもの
(すなわち、自己相関の最も良いもの)を参照点として
選べばよい。
【0054】参照点にセンサ201を固定配置すると、
以下、図5に示す手順に従って、測定フェイズ、計算フ
ェイズと順次処理を行う。なお、図5において、実施形
態1の図3のステップと同内容の処理については、同一
の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0055】まず測定フェイズでは、測定点用のセンサ
202を予め決められた最初の測定点まで移動させる
(S10)。そして、それから所定時間の間、センサ2
01とセンサ202の検出信号を同時並行して時系列に
サンプリングし、サンプリング結果の時系列データのペ
アを、当該測定点の位置の情報と対応づけて保存する
(S12a)。この場合のサンプリング時間も、実施形
態1の場合と同様、注目する変動の周期に対して十分長
くとる。
【0056】センサ202を順次定められた順序で各測
定点に移動させつつ(S16)、各測定点で上記の同時
時系列的なサンプリング処理(S12a)を行う。そし
て、設定されたすべての測定点についてサンプリング処
理が終わると(S14)、各測定点についての時系列デ
ータのペアに基づき、上記測定原理に示した計算手法に
より、各測定点について流れ場変動に関する特性値(M
C、Rxy、tRmaxなど)を求め、それを保存する(S1
8)。そして、その特性値の分布図を作成し、それをデ
ィスプレイ表示したり、印刷出力したりする(S2
0)。
【0057】図6は、本実施形態の手法により得た測定
結果の一例を示す。この図は、変動伝播時間を表すt
Rmaxの分布図である。図より円柱直後の対称面を境界と
して、上下で互い違いに伝播時間の大きい領域が現れて
いることが分かる。この図は、ある時間断面における円
柱からの放出渦の空間分布を位相表示したものであり、
カルマン渦列の瞬間の配列を表示していると捉えること
ができる。
【0058】なお、特徴周波数fC成分の振幅MCの分布
や、相互相関係数Rxy(の最大値)の分布は、図4に示
した分布図と類似のものになる。
【0059】(D)まとめ 以上説明したように、本実施形態によれば、参照点での
検出信号から流れ場変動の特徴周波数を求め、各測定点
での検出信号のFFT結果からその特徴周波数の周波数
成分の振幅や位相差を求めることにより、物体の後流流
れ場における特徴的な流速変動の強さや変動状態の移動
時間が分析、表示可能になる。
【0060】なお、特開昭51−145373号公報に
示される相関流速計は、流れの中の2点間の検出信号の
相関を利用して流速を求めるものであり、2点の信号間
の相関を利用するという点では本実施形態と類似してい
るかもしれない。しかしながら、この従来技術は、一次
元の定常流れを想定した平均流速計であり、変動する流
れ場を表す周期的変動に関する特徴量を求める点につい
ては全く言及がない。本実施形態は、相互相関係数を表
示したり、相互相関係数が最大になる時間差を表示した
りする点で、この従来技術と本質的に異なる。
【0061】また、参照点と測定点の検出信号に相互相
関演算を施すことによって、物体の後流流れ場における
特徴的な流速変動が分析、表示可能になる。特に、相互
相関が最大になる時間差tRmaxの分布からは、ある時刻
における流れ場の状態をスナップショット的に見ること
ができる。
【0062】また、本実施形態では、各測定点につい
て、当該測定点の検出信号とその時の参照点の検出信号
とのペアが保存される。ここで、それらペアには、流れ
場を特徴付ける渦の移動時間の情報が位相情報として含
まれる。したがって、後の解析(フーリエ変換あるいは
相互相関処理)でその位相情報を取り出すことにより、
渦の移動の移動時間の情報を求めることができる。この
ため、本実施形態によれば、センサ202を放出渦の周
期と同期させて急速に走査するなどの必要がない。その
結果、センサの走査手段を含め、測定装置全体をごく一
般的な機材で構成することができる。
【0063】なお、以上の例では、参照点の検出信号の
スペクトルにおいて振幅が最大となる特徴周波数fC
求め、これに注目して物体後流流れ場の最も顕著な変動
成分(一般にはカルマン渦列)についての解析を行った
が、別の周波数に注目すれば別の流れ場変動成分の様子
を捉えることができる。例えば、参照点の検出信号のス
ペクトルに現れる2番目、3番目に大きなピークなどに
注目すれば、物体後流流れ場におけるカルマン渦以外の
顕著な変動成分について解析が可能となる。
【0064】また、以上の例では、測定点の検出信号と
その時の参照点の検出信号とのペアを保存し、それに基
づき解析を行ったが、FFTで各測定点の振幅MCを求
めるだけならこれは必ずしも必要ない。すなわち、振幅
情報だけに注目するなら位相情報は必要ないので、測定
点とは全く独立に検出した参照点の検出信号から特徴周
波数fCを求めても問題はない。逆に言えば、位相情報
を利用した解析(変動の移動時間の解析など)を行うに
は、参照点と測定点で同時並列検出した検出信号のペア
が必要である。
【0065】また、以上の例では参照点が1つであった
が、測定対象の流れ場に応じて参照点の数を増やすこと
も好適である。例えば、流れの中に物体が複数配置され
ている場合は、それぞれの物体の近傍に参照点を設ける
ことが好適である。これにより、各物体からの特徴的な
放出渦の周波数をそれぞれ求めることができ、それら各
周波数に注目して解析を行うことにより、流れ場各点に
おける各物体による流れ場変動の影響を調べることがで
きる。また、流れ場に置かれる物体が非対称形状などの
複雑な形状である場合などにも、その物体後流近傍に、
物体形状に合わせて複数の参照点を設定することが好適
である。こうすることにより、物体形状の効果による様
々な流れ場変動成分の周波数を各参照点で求めることが
でき、それら各周波数の成分が流れ場各点にどのように
伝播しているかを調べることができる。
【0066】[変形例]以上説明した各実施形態は、流
れ場を検出するセンサとして熱線流速計を用いたもので
あった。しかしながら、本発明は、流れ場の変動を検出
信号として捉えることができればよいので、ある程度高
応答のセンサであれば、熱線流速計以外のものも使用可
能である。したがって、例えば、センサとして圧力セン
サを用いることもできる。
【0067】図7は、先端に半導体圧力センサを組み込
んだピトー管圧力センサを使用した測定装置の構成例を
示す。圧力センサ301は参照点に固定配置されるセン
サであり、圧力センサ302は測定領域内の各測定点を
巡回移動して測定を行うためのセンサである。この例
は、センサの種類が変わっただけで、それ以外の装置構
成や測定・演算処理の手順は、実施形態1や実施形態2
と全く同様でよい。
【0068】なお、センサに要求される応答性は、測定
対象とする流れ場変動の周期に依存する。上記実施形態
のように比較的周期の短い変動を対象とする場合は応答
の良いセンサを用いる必要があるが、流れ場の変動の周
期が長ければ応答のそれほど良くないセンサでも使用に
耐える。
【0069】以上、本発明の好適な実施形態について説
明した。上記各実施形態は、流れ場の測定のためにトレ
ーサを用いる必要がないので、外部流れや比較的高速の
気体流れにも問題なく適用することができる。
【0070】なお、以上説明した各実施形態では、一つ
のセンサを各測定点に巡回させて測定を行ったが、測定
点用のセンサを複数設け、複数の測定点で並列的に測定
を行う構成としてもよい。この構成によれば、装置コス
トは上昇するものの、測定時間を短縮することができ
る。
【0071】また、上記各実施形態では、周期的な変動
のある流れ場の例として、物体後流の流れ場を取り上げ
たが、本発明の適用範囲はこのような流れ場に限られる
ものではない。周期的な変動のある流れ場であれば、基
本的にどのような流れ場であっても、本発明によりその
周期性を解析することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 測定領域に設定された測定点を説明するため
の図である。
【図2】 本発明の実施形態において用いる測定装置の
構成例を示す図である。
【図3】 実施形態1における測定・演算処理の手順を
示すフローチャートである。
【図4】 実施形態1において求められた円柱後流流れ
場の分布表示例を示す図である。
【図5】 実施形態2における測定・演算処理の手順を
示すフローチャートである。
【図6】 実施形態2において求められた円柱後流流れ
場の分布表示例を示す図である。
【図7】 流れの検出手段として圧力センサを用いた測
定装置の構成例を示す図である。
【図8】 円柱後流の瞬間流れ場を説明するための図で
ある。
【図9】 円柱後流の平均流れ場を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
100 測定領域、110 測定点、120 参照点、
150 物体、201,202 熱線流速計センサ、2
03 供試体(円柱)、210 風洞、220トラバー
ス装置、230 コンピュータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F034 AA02 AB01 AB02 AB04 AC02 AC17 DA09 DA16 DB09 DB15 2G023 AB21 AC03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定点における流れの物理量の変化を検
    出手段により時系列に検出するステップと、 流れの周期的変動を特徴づける特徴周波数を求めるステ
    ップと、 前記検出手段の検出信号を周波数分析し、前記検出信号
    における前記特徴周波数の周波数成分の振幅を求めるこ
    とにより流れ場の周期的変動に関する特徴量を求めるス
    テップと、 を含む非定常流れ場測定方法。
  2. 【請求項2】 流れ内の所定の参照点に固定配置された
    第1の検出手段と、流れ内に設定された測定点に配置さ
    れた第2の検出手段と、により前記参照点及び測定点に
    おける流れの物理量を同時時系列に検出する検出ステッ
    プと、 前記検出ステップで求められた前記第1及び第2の検出
    手段の検出信号のペアに基づき、当該測定点における流
    れの周期的変動に関する特徴量を算出する特徴量算出ス
    テップと、 を含む非定常流れ場測定方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009537010A (ja) * 2006-05-12 2009-10-22 エンドレス ウント ハウザー フローテック アクチエンゲゼルシャフト 渦流量計からの測定信号を処理するための方法
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CN111579196A (zh) * 2020-05-29 2020-08-25 扬州大学 一种输电导线气动特性风洞测量方法和装置

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