JP2000012298A - 超伝導rfq加速器およびその製造方法 - Google Patents

超伝導rfq加速器およびその製造方法

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JP2000012298A
JP2000012298A JP10174843A JP17484398A JP2000012298A JP 2000012298 A JP2000012298 A JP 2000012298A JP 10174843 A JP10174843 A JP 10174843A JP 17484398 A JP17484398 A JP 17484398A JP 2000012298 A JP2000012298 A JP 2000012298A
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vane
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stem
accelerator
superconducting
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JP10174843A
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Masanori Matsuoka
雅則 松岡
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、材料費が削減できるとともに、異
常発熱などの擾乱によるクエンチに対して、高い安定性
を有する超伝導RFQ加速器を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 本発明に係る超伝導RFQ加速器は、ベ
ーン3と、空洞4と、前記ベーン3を前記空洞4に取付
けるステム5とからなる加速器において、(A)前記ベ
ーン3はベーン先端部3Aとベーン本体3Bとからなる
とともに、前記ベーン先端部3Aはニオブバルク材で構
成され、(B)前記ベーン本体3Bと、空洞4と、ステ
ム5は銅材で構成され、(C)前記ベーン本体3と空洞
4とステム5は表面にニオブ膜を有し、(D)加速器全
体は断熱容器16に納められていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオンビームを加
速するために用いられる超伝導RFQ加速器に関する。 (用語の説明) (A)「超伝導RFQ加速器」 超伝導RFQ(超伝導高周波4重極線形加速器)とは、
低速の荷電粒子を収束しながら加速する機能を有する超
伝導加速器をいう。
【0002】RFQ:Radio Frequency
QuadrapoleLinear Acceler
ator
【0003】
【従来の技術】従来の技術を図4〜図5に示す。
【0004】図4は、従来の超伝導RFQ加速器11の
構成図、図5は、従来の超伝導RFQ加速器11のベー
ン13の構造を示す図である。
【0005】超伝導RFQ加速器は、陽子以上の重い荷
電粒子2加速に用いられ、特に運動エネルギーの小さ
い、すなわち、速度の小さい領域で使用される。
【0006】従来の超伝導RFQ加速器11は図4に示
すように、ベーン13と、空洞14と、ステム15と、
断熱容器16で構成される。
【0007】また、超伝導RFQ加速器11全体は、断
熱容器16に納められ、液体ヘリウム温度に保たれてい
る。
【0008】超伝導RFQ加速器11に所定の周波数の
高周波電力7が投入されると、共振状態となり、荷電粒
子2を加速および収束する電界が発生する。
【0009】前記超伝導RFQ加速器11に入射した荷
電粒子2は、前記電界により加速され、高エネルギー粒
子となって出射される。
【0010】従来のベーン13の構造は、図5に示すよ
うに、ニオブバルク材から加工されたベーン先端部13
Aをニオブ板材で作られたベーン本体13BにEBW
(電子ビーム溶接)により接合し、製作されていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術には、次の
ような問題がある。 (1)従来の方式によると、ベーン本体13Bが成形加
工品のため、精度が出にくく、所定の加速性能が得られ
ない可能性がある。 (2)ベーン13全体が高価なニオブ材で構成されてい
るため、コストが高くなる。
【0012】本発明は、これらの問題を解決することが
できる超伝導RFQ加速器およびその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】(第1の手段)本発明に
係る超伝導RFQ加速器は、ベーン3と、空洞4と、前
記ベーン3を前記空洞4に取付けるステム5とからなる
加速器において、(A)前記ベーン3はベーン先端部3
Aとベーン本体3Bとからなるとともに、前記ベーン先
端部3Aはニオブバルク材で構成され、(B)前記ベー
ン本体3Bと、空洞4と、ステム5は銅材で構成され、
(C)前記ベーン本体3と空洞4とステム5は表面にニ
オブ膜を有し、(D)加速器全体は断熱容器6に納めら
れていることを特徴とする。 (第2の手段)本発明に係る超伝導RFQ加速器におけ
るベーンは、第1の手段において、ベーン3の表面電流
の大きさを考慮し、表面電流の大きな前記ベーン本体3
Bには熱伝導率の良い銅を使用し、表面電流の小さいベ
ーン先端部3Aには形状的に成膜しにくいことを配慮し
て、ニオブバルクを使用したことを特徴とする。 (第3の手段)本発明に係る超伝導RFQ加速器の製造
方法は、ベーン先端部3Aとベーン本体3Bとからなる
ベーン3と、空洞4と、前記ベーン3を前記空洞4に取
付けるステム5とからなる加速器の製造方法において、
(A)ニオブバルク材で製作したベーン先端部3Aと、
銅材で製作したベーン本体3Bを、素材の状態で爆着に
より接合して一体化する工程と、(B)前記工程により
一体化されたベーン3を精密加工してベーン先端部3A
を所定の波形形状にする工程と、(C)前記ベーン本体
3Bを前記ステム5に接合する工程と、(D)前記ステ
ム5を前記空洞4に接合する工程と(E)前記接合され
たベーン3と空洞4とステム5をスパッタリング装置に
入れ、前記ベーン3と空洞4とステム5の表面にニオブ
膜を生成する工程とからなることを特徴とする。
【0014】すなわち、本発明は、超伝導RFQ加速器
の製造方法において、ベーン3の製造方法に、爆着、精
密加工、成膜を組み合わせたことを特徴とする。
【0015】したがって、次のように作用する。 (1)従来の超伝導RFQ加速器11では、ベーン本体
13Bと空洞14とステム15は高価なニオブ板で製造
されていたため、コストが高くなっていた。
【0016】しかし、本発明の超伝導RFQ加速器1で
は、ベーン本体3Bは安価な銅に必要最小限の厚さ(1
μm程度)のニオブ膜を成膜するので、コストを低減す
ることが出来る。
【0017】また、空洞4と、ステム5も銅材で製作し
ているため、材料費を削減し、コストダウンを計ること
ができる。 (2)超伝導RFQ加速器の構造上の問題により、ベー
ン先端部3Aは非常に狭隘な場所となってしまい、成膜
の際に膜が生成されにくい危険性があるが、本発明によ
れば、ベーン先端部3Aのみは、ニオブバルクを爆着に
より取付けているため、そのリスクがなく、健全なベー
ン3を構成することが出来る。 (3)さらに、ベーン先端部3Aを除いて、熱伝導度の
よい無酸素銅で構成されるので、異常発熱などの擾乱に
よるクエンチに対して、高い安定性を有する。
【0018】図3は電磁波解析コードを用いて、電界1
8と表面電流17を計算した図である。 (4)ベーン先端部3Aは、ニオブバルクとなっている
が、この部分の表面電流17Aは、ベーン本体3Bの表
面電流17Bと空洞4の表面電流17C等に比べ、0.
1〜0.2倍程度であり、発熱量が表面電流の2乗に比
例することを考慮すると、問題にならない。 (5)ベーン先端部3Aは、ベーン本体3Bと一体化し
た後、波状の加工がされるため、従来の成型品に溶接す
るものに比べ、より高精度に仕上げられる。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本発明の第
1の実施の形態を図1〜図3に示す。
【0020】図1は、本発明の超伝導RFQ加速器の構
成を示す図、図2は、本発明による改良型超伝導RFQ
加速器の製作方法の説明図、図3は、電磁波解析コード
を用いて、電界と表面電流を計算した図である。
【0021】図2に示すベーン先端部3Aはニオブバル
ク材で作られ、ベーン本体3Bは無酸素銅で作られてお
り、これらは、素材の状態で爆着により接合される。
【0022】この一体化された材料を切断、加工し、ベ
ーン先端部3Aに所定の波状加工を施す。
【0023】その後、ステム5をベーン本体3Bに電子
ビーム溶接等により接合し、さらに銅製のステム5と銅
製の空洞4を、やはり電子ビーム溶接等により一体化す
る。この状態で、スパッタリング装置に入れ、ベーン3
と、空洞4とステム5の表面にニオブの膜を生成する
と、超伝導RFQ加速器1が完成する。
【0024】
【発明の効果】本発明は前述のように構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。 (1)従来の超伝導RFQ加速器では、ベーン本体と、
空洞と、ステムは高価なニオブ板で製造されていたた
め、コストが高くなっていたが、本発明超伝導RFQ加
速器では、ベーン本体と、空洞と、ステムは銅材で製作
しているため、材料費が削減でき、コストダウンを計る
ことができる。 (2)超伝導RFQ加速器1の構造上の問題により、ベ
ーン先端部は非常に狭隘な場所となってしまい、成膜の
際に膜が生成されにくい危険性があるが、本発明によれ
ば、ベーン先端部のみは、ニオブバルクを爆着により取
付けているため、そのリスクがなく、健全なベーンを構
成することが出来る。 (3)ベーン先端部を除いて、熱伝導度のよい無酸素銅
で構成されるので、異常発熱などの擾乱によるクエンチ
に対して、高い安定性を有する。 (4)ベーン先端部は、ベーン本体と一体化した後、波
状の加工がされるため、従来の成型品に溶接するものに
比べ、より高精度に仕上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超伝導RFQ加速器の構成を示す図。
【図2】本発明の改良型超伝導RFQ加速器の製作方法
を示す図。
【図3】電磁波解析コードを用いて、電界と表面電流を
計算した図。
【図4】従来の超伝導RFQ加速器の構成を示す図。
【図5】従来の超伝導RFQ加速器のベーンの構造を示
す図。
【符号の説明】
1 …超伝導RFQ加速器 2 …荷電粒子 3 …ベーン 3A…ベーン先端部 3B…ベーン本体 4 …空洞 5 …ステム 6 …断熱容器 7 …高周波電力 11…超伝導RFQ加速器 13…ベーン 13A…ベーン先端部 13B…ベーン本体 14…空洞 15…ステム 16…断熱容器 17…表面電流 18…電界

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベーンと、空洞と、前記ベーンを前記空洞
    に取付けるステムとからなる加速器において、(A)前
    記ベーンはベーン先端部とベーン本体とからなるととも
    に、前記ベーン先端部3Aはニオブバルク材で構成さ
    れ、(B)前記ベーン本体と、前記空洞と、前記ステム
    は銅材で構成され、(C)前記ベーン本体と前記空洞と
    前記ステムは表面にニオブ膜を有し、(D)加速器全体
    は断熱容器に納められていることを特徴とする超伝導R
    FQ加速器。
  2. 【請求項2】超伝導RFQ加速器のベーンにおいて、表
    面電流の大きなベーン本体には熱伝導率の良い銅を使用
    し、表面電流の小さなベーン先端部には形状的に成膜し
    にくいことを配慮してニオブバルクを使用したことを特
    徴とする請求項1に記載の超伝導RFQ加速器のベー
    ン。
  3. 【請求項3】ベーン先端部とベーン本体とからなるベー
    ンと、空洞と、前記ベーンを前記空洞に取付けるステム
    とからなる加速器の製造方法において、(A)ニオブバ
    ルク材で製作したベーン先端部と、銅材で製作したベー
    ン本体を、素材の状態で爆着により接合して一体化する
    工程と、(B)前記工程により一体化されたベーンを精
    密加工して前記ベーン先端部を所定の波形形状にする工
    程と、(C)前記ベーン本体を前記ステムに接合する工
    程と、(D)前記ステムを前記空洞に接合する工程と
    (E)前記接合されたベーンと空洞とステムをスパッタ
    リング装置に入れ、前記ベーンと空洞とステムの表面に
    ニオブ膜を生成する工程とからなることを特徴とする超
    伝導RFQ加速器の製造方法。
JP10174843A 1998-06-22 1998-06-22 超伝導rfq加速器およびその製造方法 Withdrawn JP2000012298A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105050309A (zh) * 2015-07-31 2015-11-11 中国科学院近代物理研究所 一种弯折翼型射频四极加速器
CN105722297A (zh) * 2016-03-14 2016-06-29 中国科学院近代物理研究所 混合加速聚焦超导腔

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105050309A (zh) * 2015-07-31 2015-11-11 中国科学院近代物理研究所 一种弯折翼型射频四极加速器
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