WO2014162744A1 - 細胞観察方法、細胞観察装置、細胞観察プログラム、細胞シート製造方法および細胞シート製造装置 - Google Patents

細胞観察方法、細胞観察装置、細胞観察プログラム、細胞シート製造方法および細胞シート製造装置 Download PDF

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Abstract

 細胞観察方法あって、照射光を観察対象に照射した場合に、観察対象から放射される放射光を検出する検出段階と、放射光に基づいて観察対象に含まれる細胞の生死を判定する判定段階とを備える。また、細胞観察方法において、照射光を観察対象に照射した場合に、観察対象から放射される放射光を検出する検出段階と、放射光に基づいて観察対象に含まれる生細胞の数を検出する検出段階とを備えてもよい。更に、細胞観察方法において、照射光を観察対象に照射した場合に、前記観察対象から放射される放射光を検出する検出段階と、放射光に基づいて観察対象に含まれる脂質および蛋白質の少なくとも一方の状態を検出する検出段階とを備える。

Description

細胞観察方法、細胞観察装置、細胞観察プログラム、細胞シート製造方法および細胞シート製造装置
 本発明は、細胞観察方法、細胞観察装置および細胞観察プログラムに関する。
 細胞を損傷することなく観察する方法が提案されている(特許文献1参照)。
 特許文献1 特開2012-143231号公報
 互いに異なる振舞いを観察することにより生細胞と死細胞とを判別するので、試料の細胞組織を維持したまま観察することができない。
 本発明の第一態様においては、照射光を観察対象に照射した場合に、観察対象から放射される放射光を検出する検出段階と、放射光に基づいて観察対象に含まれる細胞の生死を判定する判定段階とを備える細胞観察方法が提供される。
 本発明の第二態様においては、照射光を観察対象に照射した場合に、観察対象から放射される放射光を検出する検出段階と、放射光に基づいて観察対象に含まれる生細胞の数を検出する検出段階とを備える細胞観察方法が提供される。
 本発明の第三態様においては、照射光を観察対象に照射した場合に、観察対象に照射された照射光のスペクトルを取得する取得段階と、スペクトルに基づいて観察対象に含まれる脂質および蛋白質の少なくとも一方の状態を検出する検出段階とを備える細胞観察方法が提供される。
 本発明の第四態様においては、一の波長を有する一のコヒーレント光と、一のコヒーレント光に対して観察対象の細胞が含む分子の固有振動に応じた周波数差をなす他の波長を有する他のコヒーレント光とを含む複数のパルス光を観察対象に照射して、観察対象において発生したラマン散乱光を検出する検出段階と、検出段階で検出されたラマン散乱光に基づいて観察対象の細胞の生死を判定する判定段階を備える細胞観察方法が提供される。
 本発明の第五態様においては、一の波長を有する一のコヒーレント光と、一のコヒーレント光に対して観察対象の細胞が含む分子の固有振動に応じた周波数差を有する他の波長を有する他のコヒーレント光とを含む複数のパルス光を観察対象に照射して、観察対象において発生したラマン散乱光を検出する検出部と、検出部で検出されたラマン散乱光に基づいて観察対象の細胞の生死を判定する判定部とを備える細胞観察装置が提供される。
 本発明の第六態様においては、一の波長を有する一のコヒーレント光と、一のコヒーレント光に対して観察対象の細胞が含む分子の固有振動に応じた周波数差を有する他の波長を有する他のコヒーレント光を含む複数のパルス光を観察対象に照射して、観察対象において発生したラマン散乱光を検出し、検出されたラマン散乱光に基づいて観察対象の細胞の生死を判定する判定ステップを計算機に実行させる細胞観察プログラムが提供される。
 本発明の第七態様においては、細胞を単離して細胞株を用意する用意段階と、細胞株を細胞シートに培養する培養段階と、細胞観察方法により細胞シートを観察して生死を判定する判定段階とを備える細胞シート製造方法が提供される。
 本発明の第八態様においては、細胞を単離して細胞株を用意する用意部と、細胞株を細胞シートに培養する培養部と、上記細胞観察方法により前記細胞シートを観察して生死を判定する判定部とを備える細胞シート製造装置。
 上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
レーザ顕微鏡100の模式図である。 制御部162のブロック図である。 反ストークスラマン散乱光の発生を説明する模式図である。 レーザ顕微鏡100による観察の準備手順を例示する流れ図である。 サンプル112から検出されたスペクトル像を示す図である。 生細胞から得られた検出画像を示す図である。 生細胞から得られた検出画像を示す図である。 死細胞から得られた検出画像を示す図である。 死細胞から得られた検出画像を示す図である。 死細胞から得られた検出画像を示す図である。 レーザ顕微鏡100による観察手順を例示する流れ図である。 検出画像に対する画像処理の例を示す図である。 検出画像に対する画像処理の例を示す図である。 検出画像に対する画像処理の例を示す図である。 検出画像に対する画像処理の例を示す図である。 検出画像に対する画像処理の例を示す図である。 サンプル112における細胞の3次元的構造を示す模式図である。 サンプル112における細胞の3次元的分布を示す模式図である。 複数層の検出画像の組み合わせを示す図である。 厚さ方向の検出画像を示す図である。 誘導ラマン散乱光の発生を説明する模式図である。
 以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
 図1は、レーザ顕微鏡100の構造を示す模式図である。レーザ顕微鏡100は、ステージ110、レーザ装置120、共焦点光学系130、第一検出系140、第二検出系150、制御系160、第一走査系170および第二走査系180を備える。
 レーザ顕微鏡100においては、ステージ110におかれたサンプル112が観察される。レーザ顕微鏡100においては、レーザ装置120が発生した照射光が、共焦点光学系130を通じてサンプル112に照射される。照射光を照射されたサンプル112からの射出光は、第一検出系140または第二検出系150により検出される。
 制御系160は、ユーザから受け付けた指示に応じて、レーザ顕微鏡100全体の動作を制御する。また、制御系160は、第一検出系140または第二検出系150の検出結果に基づいた出力情報を生成する。出力情報は、サンプル112の構造を反映した画像であってもよい。また、出力情報は、サンプル112の状態を反映した判定結果を示す文字列または符号でもよい。
 第一検出系140は、ステージ110を変位させる第一走査系170と共に使用される。第一走査系170は、ステージ110を水平に移動させるステージ駆動部を含む。サンプル112を載せたステージをステージ駆動部により水平に移動させながら照射光を照射することにより、第一検出系140は、サンプル112の一部分として抽出された、予め定められた広さを有する観察対象領域から射出された射出光を検出できる。
 第二検出系150は、サンプル112に照射される照射光の光路を変位させる第二走査系180と共に使用される。第二検出系150は、ガルバノスキャナ182およびスキャンレンズ184を有する。ガルバノスキャナ182は、互いに向きが異なる2軸の周りを揺動する反射鏡を備え、入射した照射光の光路を、光軸と交差する方向に二次元的に変位させる。なお、第一検出系140を使用している間は、第二走査系180のガルバノスキャナ182の動作を停止させて照射光の光軸を固定する。
 スキャンレンズ184は、ガルバノスキャナ182から射出された照射光の位置にかからず、予め定められた一次像面186上に焦点を結ぶ。これにより、第二検出系150は、サンプル112の一部分として抽出された、予め定められた広さを有する観察対象領域から射出された射出光を検出できる。
 続いて、上記レーザ顕微鏡100の各要素について個別に説明する。レーザ顕微鏡100において、レーザ装置120は、レーザ光源と照射光学系とを有する。
 レーザ光源は、互いに波長が異なる複数のパルスレーザを射出する。レーザ光源としては、モードロックピコ秒Nd:YVOレーザ、モードロックピコ秒イットリビウムレーザー等を用いることができる。更に、レーザ装置120においては、モードロックレーザが発生したピコ秒パルスの第2高調波を励起光とする光パラメトリック発振器を用いて、ピコ秒パルスの波長を変化させることができる。これにより、レーザ装置120は、互いに波長が異なる複数のパルスレーザを発生できる。
 照射光学系は、レーザ光源が発生した複数のパルスレーザの光路を結合して共通の光路に導く。これにより、例えば、レーザ光源が発生した2波長のピコ秒パルスのうち、波長が短い方をポンプ光、波長が長いほうをストークス光として、サンプル112に照射する照射光を形成できる。上記の例では、モードロックピコ秒Nd:YVOレーザが当初発生したピコ秒パルスをポンプ光とし、光パラメトリック発振器により波長変換したピコ秒パルスをストークス光とする照射光を形成できる。
 なお、レーザ装置120は、発振周波数の異なる複数のレーザ光源を用いて形成することもできる。また、レーザ装置120においては、フォトニック結晶ファイバを用いて、照射光に含まれるストークス光を広帯域化してもよい。
 共焦点光学系130は、ステージ110を挟んで配された一対の第一対物レンズ132と、第一対物レンズ132の一方とレーザ装置120との間に配された第二対物レンズ134とを有する。第一対物レンズ132は、第一対物レンズ132は、ステージ110に置かれたサンプル112に共通の焦点を結ぶ。
 第二対物レンズ134は、一方の第一対物レンズ132とレーザ装置120との間に配され、レーザ装置120が発生した照射光を第一対物レンズ132の一方に中継する。これにより、レーザ装置120において発生した照射光が、サンプル112内の焦点付近に集光されて非線形効果を生じる。
 なお、第二対物レンズ134とレーザ装置120との間の照射光の光路上には、反射鏡192と第二走査系180とが配される。反射鏡192は、照射光の光路を折り曲げて、レーザ顕微鏡100の構造物が過剰に高くなることを防止する。第二走査系180については後述する。
 ステージ110に対して、レーザ装置120と反対側には、第一検出系140、第二検出系およびフィルタ194が配される。フィルタ194は、サンプル112から射出された光から不要な成分を取り除く。不要な成分とは、サンプル112を透過して射出された照射光の一部の他、第一検出系140および第二検出系150の検出対象とは異なる物質から生じたバックグラウンド光等(蛍光など)を含む。このため、フィルタ194は、サンプル112の種類、検出対象の組成、観察方法等に応じて変更される。
 第一検出系140は、結像レンズ142およびポリクロメータ144を有する。また、結像レンズ142およびポリクロメータ144の間には反射鏡196が配される。反射鏡196は、サンプル112から射出された射出光の光路を折り曲げて、レーザ顕微鏡100の構造物が過剰に高くなることを防止する。
 ポリクロメータ144は、広帯域の照射光をサンプル112に照射した場合に、サンプル112から射出された光を回折格子で分光して複数の受光素子で同時に受光する。これにより、ポリクロメータは、照射光が照射された観察対象領域におけるサンプル112のスペクトルを一括して取得する。
 なお、ポリクロメータ144は、第二対物レンズ134の像面と共役な位置に配された分光器の入射スリットに相当する狭い領域を通して受光した光を分光して検出する。このため、ポリクロメータを用いて射出光を受光する場合は、サンプル112に照射する照射光の光路を変位させることができない。よって、ポリクロメータ144により得られるスペクトルは、サンプル112のある位置における成分に対応する。
 しかしながら、レーザ顕微鏡100において第一検出系140を用いる場合には、第一走査系170のステージ駆動部を動作させることにより、パルス状照射光の照射方向に対して交差する方向にステージ110を移動させることによりサンプル112を変位させて、いわゆるステージスキャンによりサンプル112を照射光で走査する。これにより、サンプル112の一部分に予め定められた観察対象領域から射出されるラマン散乱光等を検出し、第一検出系140の出力を画像化することができる。
 なお、第一走査系170のステージ駆動部は、ステージ110を、照射光の光軸方向にも移動させることができる。これにより、第一走査系170を用いた場合は、ステージ110に搭載されたサンプル112を、照射光の光軸方向にも走査できる。
 なお、第二対物レンズ134とレーザ装置120との間の照射光の光路上には、反射鏡192と第二走査系180とが配される。反射鏡192は、照射光の光路を折り曲げて、レーザ顕微鏡100の構造物が過剰に高くなることを防止する。
 第二走査系180は、ガルバノスキャナ182により、照射光の光路を、光軸と交差する方向に二次元的に変位させる。これにより、サンプル112の一部分として抽出された観察対象領域を、例えばポンプ光およびストークス光の複数の励起光を含むパルス状の照射光で走査して、当該観察対象領域から放射されるラマン散乱光等を観察できる。
 第二検出系150は、結像レンズ152、リレーレンズ154、光電子増倍管156および挿抜式反射鏡158を有する。挿抜式反射鏡158は、フィルタ194と第一検出系140との間で、サンプル112からの射出光の光路上に挿入し、または、抜き取ることができる。
 射出光の光路上に挿抜式反射鏡158を挿入した場合、サンプル112から射出された射出光は、挿抜式反射鏡158により光路を曲げられ、第二検出系150の結像レンズ152、リレーレンズ154および光電子増倍管156に向けられる。また、この場合、挿抜式反射鏡158よりも下流側に位置する第一検出系140には、射出光は入射しなくなる。
 逆に、挿抜式反射鏡158を射出光の光路から抜いた場合、サンプル112からの射出光は、第一検出系140に入射する。この場合、第二検出系150に射出光は入射しない。このように、第一検出系140および第二検出系150は、挿抜式反射鏡158を挿抜することにより択一的に使用される。
 第二検出系150において、光電子増倍管156の受光面は、第一対物レンズ132の瞳と共役な位置に配される。光電子増倍管156の受光面は、ポリクロメータ144の受光面と比較すると面積が遥かに大きい。よって、第二走査系180のガルバノスキャナ182が動作して、サンプル112に照射される照射光の光軸が変位した場合であっても、サンプル112からの射出光を受光することができる。これにより、第二検出系150は、照射光が照射されたサンプル112の一部である観察対象領域から射出された射出光で2次元的な映像を容易に生成できる。
 なお、図示の例では、挿抜式反射鏡158を挿入した場合に射出光が第二検出系150に導かれる構造とした。しかしながら、挿抜式反射鏡158を入れた場合に、第一検出系140に射出光が導かれる構造とすることもできる。ただし、既に説明した通り、第一検出系140で用いるポリクロメータ144は受光面積が狭いので、射出光に対する位置合わせが容易な第二検出系150に対して挿抜式反射鏡158を組み合わせることが好ましい。
 また、図示のレーザ顕微鏡100は、サンプル112に対する照射光の照射と、サンプル112から射出された射出光の検出とを、互いにサンプル112の反対側に配置した透過型の構造を有する。しかしながら、サンプル112に対して同じ側で光を照射および検出する反射型の構造にすることもできる。
 レーザ顕微鏡100において、制御系160は、制御部162、キーボード164、マウス166および表示部168を有する。制御部162は、汎用パーソナルコンピュータに後述する制御手順を実行させるプログラムを実装することにより形成できる。
 キーボード164およびマウス166は、制御部162に接続され、制御部162にユーザの指示を入力する場合に操作される。表示部168は、キーボード164およびマウス166によるユーザの操作に対してフィードバックを返すと共に、制御部162が生成した画像または文字列をユーザに向かって表示する。
 制御部162は、レーザ装置120、第一検出系140、第二検出系150、第一走査系170および第二走査系180の各々に接続され、それぞれの動作を制御する。また、第一検出系140および第二検出系150の検出結果に基づいて、表示部168に表示する画像を生成する。また、制御部162は、第一検出系140および第二検出系150の検出結果に基づいて、サンプル112の状態を判定する。
 図2は、レーザ顕微鏡100における制御系のブロック図である。レーザ顕微鏡100において、制御部162は、走査制御部310、検出制御部320、判定部340および格納部330を備える。また、制御部162は、入出力部163を通じて、キーボード164、マウス166、表示部168、レーザ装置120、第一走査系170のステージ駆動部、ガルバノスキャナ182、第一検出系140および第二検出系150に結合される。
 走査制御部310は、第一検出系140または第二検出系150のいずれかを用いることを指示された場合に、使用する検出系に応じて、第一走査系170または第二走査系180のいずれかを動作させる。これにより、照射光でサンプル112の一部分である観察対象領域を走査させて、サンプル112において予め定められた観察領域を、ひとつの観察平面において観察できる。
 よって、例えば、1ロットに含まれる複数の細胞シートをサンプル112として観察する場合に、最初に観察する細胞シートは第一検出系140においてポリクロメータ144を用いて観察し、サンプル112のCARSスペクトル(強度の波数分布)を取得する。この場合は、大きな波数幅を有する白色光を光源に用いて、広い波数範囲でスペクトルを取得する。これにより、当該波数範囲において、所望の成分(例えば脂質)のピークが出現している波数を抽出できる。
 続いて、2枚目以降の細胞シートについては、第二検出系150を用いて測定する。この場合は、第一検出系140を用いて抽出した、目的とする分子の検出に適した波数に対応する単色光を光源に用いる。これにより、測定したい成分を効率よく検出できるので、検出効率を向上させることができる。
 検出制御部320は、照射光の走査タイミングとレーザ装置120の発光タイミングとを参照して、第一検出系140または第二検出系150のいずれかに検出タイミングを指示する。また、検出制御部320は、サンプル112における照射光の照射位置と共に、第一検出系140または第二検出系150の検出結果を取得する。これにより、検出制御部320は、検出光の光強度を、サンプル112における発光位置にマッピングして、観察面における検出画像を生成する。
 格納部330は、制御部162自体の制御手順を記述した制御プログラムを格納する。制御部162は、格納部330に格納された制御プログラムを読み出して、レーザ顕微鏡100の動作を制御する。また、格納部330は、第一検出系140または第二検出系150が検出した検出結果を格納して、検出制御部320が検出画像を生成する場合に参照させる。
 更に、格納部330は、サンプル112となる細胞の生死を判定する場合に参照される参照情報を格納する。参照情報は、生死が既知である細胞から検出された検出画像であってもよい。また、参照情報は、生死が既知である細胞から検出された検出画像の特徴事項を表す情報であってもよい。更に、参照情報は、生死が既知である細胞から検出された検出画像を、フーリエ変換処理、微分処理等により画像処理して算出された評価値と、当該評価値を算出した方法等を示す情報であってもよい。
 判定部340は、第一検出系140または第二検出系150の検出結果に基づいて検出制御部320が生成したサンプル112の検出画像と、格納部330から参照した参照情報とに基づいて、細胞が生細胞であるか死細胞であるかを判定する。例えば、判定部340は、既知の細胞から得られた検出画像を格納部330から取得して参照情報とし、サンプル112から得られた検出画像と参照情報との類似性を評価することにより細胞の生死を判定してもよい。
 また、判定部340は、既知の細胞から得られた検出画像から抽出した特徴事項を格納部330から取得して参照情報とし、サンプル112から得られた検出画像の特徴が参照情報に当てはまるか否かにより細胞の生死を判定してもよい。更に、判定部340は、サンプル112から検出された検出画像をフーリエ変換処理、微分処理等の画像処理して算出した評価値を、格納部330から取得した評価値と比較し、予め定められた閾値により細胞の生死を判定してもよい。
 また更に、判定部340は、表示部168を通じて参照情報と検出画像とをユーザに向かって表示することにより、判定処理の一部または全部をユーザに委ねてもよい。判定にユーザの判断を仰ぐ場合は、既知の細胞から得られた検出画像を参照情報として用いることができる。
 判定部340による判定結果は、表示部168を通じて外部に出力される。外部への出力は、例えば、判定結果を計数して得た生細胞または死細胞の数であってもよいし、判定した生細胞の数と死細胞の数との割合から算出した細胞の生存率または死亡率であってもよい。更に、判定結果により観察対象のサンプル112を評価して、予め定めた死細胞数、生細胞に対する死細胞の割合すなわち死亡率、および、細胞の生存率等を閾値とする品質基準を満たすか否かを外部に出力してもよい。
 上記のようなレーザ顕微鏡100において、第一検出系140または第二検出系150が、照射光を照射されたサンプル112から検出する検出光としては、例えば、コヒーレントアンチストークスラマン散乱光(以下、CARS光と記載する)を例示できる。
 図3は、照射光を照射されたサンプルでCARS光が発生するCARS過程を説明する模式図である。CARS過程は、互いに異なる光周波数ω、ωを有するポンプ光およびストークス光の二つのレーザ光を含む照射光をサンプルに照射して、ポンプ光の光周波数ωとストークス光の光周波数ωとの差[ω-ω]が、サンプルに含まれる分子の固有振動の角振動数ωと一致した場合に発生する。
 CARS過程により、サンプルに含まれる特定の分子構造の振動モードが励振されると、分子振動が光周波数ωを有する第3のレーザ光であるプローブ光と相互作用することにより、三次の非線形分極に由来するCARS光がラマン散乱光として発生する。
 更に、ポンプ光はプローブ光としても利用できるので、[ω=ω]という条件の下で、CARS光が発生する。サンプルにおいて発生するCARS光は、[ωCARS=ω-ω+ω]を満たす光周波数を有する。よって、サンプルから射出されたCARS光を検出することにより、サンプルに含まれる特定の分子構造、例えば官能基の存在を検出できる。更に、照射光をサンプルに照射する位置を変えながら繰り返しCARS光を検出することにより、サンプル112における特定の分子構造の分布を画像化することができる。
 CARS光は自発ラマン散乱光等に比べると光強度が高いので、光電気変換素子を用いた場合に短時間で検出できる。よって、検出に要する時間が単に短くなるばかりではなく、ビデオレートでの観察もできる。これにより、特定分子構造の分布だけではなく、分布の変化も検出することができる。また、サンプルに照射する照射光の帯域を、生細胞に与えるダメージが少ない赤外帯域とすることにより、観察対象の生細胞を生かしたまま観察することができる。
 更に、非線形効果により生じるCARS光は、対物レンズにより照射光が絞り込まれた極めて狭い領域において発生する。このため、CARS光検出の対象となる観察対象領域は、照射光の光軸に交差する方向と、光軸と平行な方向の両方に関して狭い領域となる。よって、CARS光によるサンプルの観察は、立体的に高い解像度を有する。
 よって、赤外帯域または近赤外帯域の照射光を用いて、観察平面をサンプルの内部に形成してもよい。また、観察平面を、サンプルの深さ方向に順次移動させることにより、特定の分子構造の三次元的な分布を反映した画像を生成することもできる。
 また更に、サンプルの特定の位置に照射する照射光の光周波数を変化させることにより、当該照射位置から射出されたラマン散乱光の周波数分布(図5の波数分布のことです)を示すスペクトル画像が得られる。また、照射光の光路に対して交差する方向にサンプルを移動させながら照射光を繰り返し照射することにより、第一対物レンズ132の焦点を含む観察平面における特定の分子の分布を画像化して検出画像を生成できる。
 上記のようにして生成された検出画像の特徴に基づいて、サンプルの状態を判定できる。そこで、次に、レーザ顕微鏡100を用いた、サンプルに含まれる細胞の生死判定について説明する。
 図4は、レーザ顕微鏡100を用いたサンプル112の観察の前に実行する準備手順を例示する流れ図である。レーザ顕微鏡100を用いたサンプル112の観察によりサンプル112に含まれる細胞の生死を判定する場合は、まず、生細胞を含むこと、または、死細胞を含むことが既知である参照用サンプルを用意する(ステップS101)。参照用サンプルは、例えば、生細胞を含む単一のサンプルを用意してもよいし、各々が生細胞を含む複数のサンプルを用意してもよい。更に、生細胞を含むサンプルと死細胞を含むサンプルとを両方用意してもよい。
 次に、参照用サンプルをCARS光により観察して(ステップS102)、検出画像を生成する(ステップS103)。参照用サンプルが複数ある場合は、その各々をCARS光により観察して、個別に検出画像を生成する。これにより、生細胞および死細胞の少なくとも一方について、固有の特徴を含む検出画像が得られる。
 参照用サンプルから生成された検出画像は、それ自体を参照情報として格納部330に格納してもよい。また、検出制御部320において生成された検出画像の各々について、画像処理により特徴を抽出してもよい(ステップS104)。抽出された特徴の種類とその評価値も、参照情報として格納部330に格納してよい。こうして、格納部330は、判定部340等から参照情報を参照され得る状態になる。
 参照情報は、例えば、染色して蛍光顕微鏡で観察することにより生死が既知である細胞をCARS光観察して、生細胞および死細胞の少なくとも一方のCARS画像を取得することにより生成できる。また、死細胞の特徴が現れやすい試薬を用いて参照情報生成用のサンプル112における死細胞の状態、例えば、ネクローシスまたはアポトーシス等を確認した上で、当該サンプル112をCARS光観察して、CARS光観察における参照画像を生成してもよい。
 更に、参照情報生成用のサンプル112からは、観察画像の他、スペクトル等も取得して、参照情報として用いてもよい。なお、参照情報は、観察方法の視野に応じた観察対象領域に応じて生成してもよいし、細胞単位で生成してもよい。
 こうして得られた参照情報は、予め生成してデータベース化し、さまざまな観察で共用してもよい。また、ロットが共通するサンプル112群から抽出した参照情報生成用のサンプル112から、ロット毎に参照情報を生成してもよい。
 図5は、レーザ顕微鏡100を用いてサンプルから検出したCARS光に基づいて、サンプルのスペクトルをプロットしたグラフを示す。図示のグラフには、サンプルにおける脂質の存在を特徴付けるCH結合の存在に起因するピークと、蛋白質の存在を特徴付けるCH結合の存在に起因するピークとが現れている。このように、CARS光による観察で、サンプル112が含む特定の分子構造を検出できる。
 図示のグラフも、参照情報のひとつとして格納部330に保存してもよい。これにより、レーザ顕微鏡100を用いて他のサンプルを観察して同じピークを有するスペクトル画像が検出された場合に、そのサンプルが、参照サンプルと同じ分子構造を有する細胞であることを判定部340が判定できる。また、生細胞または死細胞に特有の分子構造が判っている場合は、判定部340は、スペクトル画像に基づいて細胞の生死を判定できる。
 図6は、レーザ顕微鏡100の検出制御部320が他のサンプル112から生成した検出画像を示す図である。図示の検出画像は、生細胞により形成された細胞シートにおける単一の観察平面について生成された。
 レーザ顕微鏡100のレーザ装置120は、波長1064nmのポンプ光と、波長1550nmのストークス光とを含む照射光を発生した。これにより、サンプル112が含む細胞の各々において、脂質が含むCH結合で波長820nmのCARS光が発生する。
 また、上記CARS光観察においては、ガルバノスキャナ182を動作させて、光路を変位させながら照射光を繰り返しサンプル112に照射した。サンプル112においてCARS光が発生した領域は、照射光サンプル112の内部において照射光の光軸と直交するひとつの観察平面における一辺が50μmの正方形の領域であった。
 サンプル112から発生したCARS光は、第二検出系150の光電子増倍管156により検出した。検出制御部320は、受光したCARS光の光強度を、第二走査系180による走査に応じてガルバノスキャナ182プロットすることにより検出画像を生成した。このように、レーザ顕微鏡100においては、サンプル112のひとつの観察平面におけるラマン散乱光の二次元的分布を示す検出画像が生成される。
 検出制御部320において生成された検出画像は、細胞シートが含む脂質の分布を反映した輝点を有する。また、検出画像に複数現れる黒い斑点は、脂質を含まない細胞核すなわち生細胞の配置に対応する。よって、これら斑点の画像を計数することにより、観察領域に含まれる生細胞の数を計数できる。このように、生細胞においては、細胞核と、細胞質の主要成分である脂質の分布の特徴が明瞭に現れる。
 上記のような生細胞から検出された検出画像をフーリエ変換した場合には、高い空間周波数成分が少ないことにより特徴付けられる。よって、予め閾値を設定して、未知のサンプルから検出した検出画像の空間周波数が当該閾値よりも低い場合、サンプルの細胞は生細胞であると判定できる。
 図7は、図6に示した検出画像を検出する場合に観察した細胞シートから検出した、他の検出画像を示す図である。この検出画像は、波長1064nmのポンプ光と、波長1550nmのストークス光とを含む照射光によりCARS光を発生させた。これにより、細胞の蛋白質が含むCH結合においてCARS光が発生するqよって、図示の検出画像には、サンプル112である細胞シートにおける図6と同じ領域の蛋白質の分布が反映される。
 ひとつの細胞シートにおいて、脂質と蛋白質とは排他的に存在するので、図7に示す検出画像は、図6に示した検出画像を略反転させた輝点の分布を有する。よって、図6に示した検出画像と、図7に示した検出画像とを差し引くことにより、検出画像におけるノイズを抑圧できる。このように、ひとつのサンプル112に対して、複数のCARS光により検出画像を生成することにより、レーザ顕微鏡の検出精度を向上させることができる。
 なお、既に説明した通り、CARS光を生じさせる照射光は、赤外帯域のパルスレーザを用いる。このため、観察の対象となった生細胞を、照射光が損傷することはない。よって、使用前の再生細胞において、死細胞の含有率を調べる目的でレーザ顕微鏡を用いた場合も、赤外帯域の照射光を照射して発生したCARS光により観察することにより、細胞の生存率を変化させることがない。
 図8は、レーザ顕微鏡100の検出制御部320が他のサンプル112から生成した検出画像を示す図である。図示の検出画像は、ネクローシス死した死細胞により形成された単層の細胞シートをサンプル112として生成された。
 レーザ顕微鏡100における観察条件は、照射光の波長も含めて、図6に示した生細胞の細胞シートを観察した場合と同じとした。よって、図8に示した検出画像は、死細胞における脂質の分布を反映している。
 図示の検出画像からは、脂質の存在により発生する輝点が分散して局部的に集中する分布の特徴が判る。なお、この検出画像では、輝点が周囲に対して著しく高い輝度を有するので、各輝点のピークが明瞭になるように検出画像全体の輝度を低下させて表示した。
 上記のような死細胞から検出された検出画像をフーリエ変換した場合、空間周波数に高い成分が含まれることにより特徴付けられる。よって、予め閾値を設定して、未知のサンプルから検出した検出画像の空間周波数が当該閾値を超えた場合に、サンプルの細胞は死細胞であると判定できる。
 図9および図10は、レーザ顕微鏡100の検出制御部320が他のサンプル112から生成した検出画像を示す図である。図示の検出画像は、ネクローシス死した死細胞により形成された単層の細胞シートをサンプル112として生成された。
 図示の検出画像からは、図中に矢印で示す死細胞の各々において、脂肪滴が細胞質内や細胞核の内部に入り込んでいるという特徴が判る。よって、他のサンプル112の観察画像において、細胞質および細胞核のいずれかの内部に入り込んだ脂肪滴があることを示す画像が観察された場合、当該サンプル112に含まれる細胞を死細胞と判定できる。
 このとき、細胞質や細胞核の内部に入り込んだ脂肪滴の量や、細胞質や細胞核の内部を占める脂肪滴の割合等が所定の閾値を超えた場合に死細胞であると判定してもよい。脂肪滴の量や割合が所定の閾値を超えない場合は死細胞とは判定せず、例えば更に栄養を与える作業を行うことにより育成し、生死判定の検査を再度行う。
 なお、細胞シートのサンプル112をCARS光観察した場合、脂質の分布を検出する画像においては、細胞核と細胞内の空隙とが両方とも黒く表示される。よって、細胞核と空隙を識別することにより、細胞数および細胞の生死判定の精度を向上させることができる。
 そこで、レーザ顕微鏡100を用いる場合は、例えば、屈折率分布を検出して細胞の有無および形状を観察できる4光波混合画像を取得して、4光波混合画像と脂質分布画像とを比較することにより、脂質分布画像において細胞核と隙間とを識別できる。同様に、サンプル112における蛋白質分布画像と4光波混合画像とを取得して比較しても、同様に、空隙と細胞とを識別できる。
 なお、蛋白分布画像では脂質分布画像の反転となって細胞核が明るく表示されるので、蛋白質分布画像と脂質分布画像との差をとることにより、脂質分布画像または蛋白質分布画像のコントラストを上げることができる。これにより、細胞核と隙間とを識別することもできる。
 このように、レーザ顕微鏡100を用いて細胞シートを観察した場合、生細胞から得られた検出画像と死細胞から得られた検出画像とには、それぞれに顕著な特徴がある。よって、生死が未知の細胞をサンプルとして観察した場合に、サンプルから得られた検出画像の特徴と一致するか類似する特徴を有する画像を参照情報から検索することにより、細胞の生死を判定できる。
 なお、上記の例では、脂質および蛋白質に含まれる分子においてラマン散乱光を発生する照射光がサンプルに照射された。しかしながら、サンプルに含まれる細胞の種類に応じて、ラマン散乱光を発生させ得る他の種類の分子を検出対象として選択してもよい。また、図示の例では、サンプル112に対して単一の照射光を照射して検出画像を生成している。しかしながら、複数の照射光をサンプルに照射して、複数の検出画像を並行して生成してもよい。これにより、大きなサンプルを迅速に観察できる。
 検出画像に基づいて細胞の状態を判別する指標は、上記の例に限られるわけではない。例えば、細胞の判定指標のひとつとして、生細胞は動くが死細胞は動かないという特徴に基づいて生死を判定することを例示できる。
 この場合、サンプルとなる細胞の同じ観察領域について、時間的な間隔をおいて2回以上観察し、観察により得られた画像を比較して変化がない細胞は死細胞であると判定できる。このような細胞の動きによる判定指標を用いる場合は、特に、ミトコンドリアなどの細胞小器官の位置が変化するか否かに着目し、細胞小器官に多く含まれる脂質の分布を検出した画像に基づいて、細胞の動きを容易に検知できる。
 また、細胞の生死を判定する他の判定指標として、検出画像から検出された顆粒状の輝点の分布に基づいて、細胞の生死を判定することを例示できる。既に説明した通り、CARS光の検出により脂質の存在を画像中の明るい領域として検出できる。
 アポトーシス死した細胞においては、脂質を多く含む小器官が脂質膜に覆われて顆粒状になる。これに対して、ネクローシス死した細胞においては、脂質を主成分とするミトコンドリアが肥大して顆粒状になる。このため、脂質の分布を検出して生成した画像において、生細胞には顆粒状輝点が少ないが、アポトーシス死またはネクローシス死による死細胞または死に瀕した細胞では、顆粒状輝点の数が明瞭に増加する。そこで、脂質の分布を観察した画像において顆粒状輝点の多寡に基づいて細胞の生死を判定できる。を使って細胞形態を観察すれば、細胞の生死を判定できる。
 更に、上記の例では、レーザ顕微鏡100を用いて生成した検出画像に基づいて、主に細胞の生死を判定した。しかしながら、レーザ顕微鏡100を用いて細胞について判定できる事項は、細胞の単なる生死に限られない。例えば、同じ死細胞であっても、検出画像の特徴により、死細胞がネクローシス死したものかアポトーシス死したものかを判定することができる。
 例えば、アポトーシス死した細胞の輪郭は、二次元的に見た場合に平たく細長かったかった生細胞に比較すると、丸い円の形状に近づく。また、細胞の内部においては核濃縮が起こる。更に、細胞膜は生きた状態より小さく縮む。更に、アポトーシス死した細胞においては、細胞質内のいくつかの小器官が脂質膜に閉じ込められ、周囲にある他の細胞からは剥れ、最終的に、複数に分裂したアポトーシス小胞体になる。
 ネクローシス死した細胞においては、ミトコンドリアが肥大し、最終的には細胞膜が破れて、DNAを含む内容物が周囲に飛散する。よって、脂質の分布を観察した画像を使って細胞形態を観察すれば、細胞の生死を判定できるにとどまらず、死細胞がアポトーシス死したのか、ネクローシス死したのかを判定できる。
 また更に、アポトーシス死は、複数の細胞が集まった細胞組織のなかで散発的に発生する。よって、アポトーシス死した細胞に隣接した周囲の細胞は生きていることが多い。これに対して、ネクローシス死した細胞は、周囲の他の細胞を巻き込むので、複数の死細胞が集団を形成する。よって、死細胞の分布状態を示す画像に基づいて、死細胞がアポトーシス死したのかネクローシス死したのかを判定できる。
 死細胞がネクローシス死した場合には、例えばウイルス等の病原菌の混入のように外的な要因により細胞が死亡した可能性がある。よって、死細胞がネクローシス死であると判定された場合は、細胞の培養工程を含む細胞シートの製造工程の検査を行う。
 図11は、レーザ顕微鏡100による観察手順を例示する流れ図である。レーザ顕微鏡100を用いて細胞の判定をする場合は、まず、サンプル112を用意する(ステップS201)。サンプル112は、生細胞の生存環境を維持する目的で、培養液と共に培養容器に収容した状態でもよい。用意されたサンプル112は、レーザ顕微鏡100のステージ110に装入される。
 次に、照射光をサンプル112に照射して、サンプル112において発生した検出光を第一検出系140または第二検出系150で検出する(ステップS202)。次に、検出した検出光の分布に基づいて検出画像を生成する(ステップS203)。
 続いて、判定部340により、参照情報を参照して検出画像を判定する(ステップS204)。既に説明した通り、判定部340が実行する判定方法は複数ある。判定部340は、それらのいずれかの判定方法を実行すればよい。また、ひとつの方法で判定できなかった場合に、他の方法を試みてもよい。
 判定部340の判定結果は、制御部162により、表示部168に表示させてもよい。表示部168への表示内容は、判定結果を記述した文字でもよいし、サンプル112が複数の細胞を含む場合に、細胞の生存率を算出して数値で示してもよい。また、予め閾値を定め、サンプル112に含まれる死細胞の個数、生細胞に対する死細胞の割合すなわち死亡率等が当該閾値を超えた場合に、その旨の警報等を表示してもよい。更に、サンプル112の細胞が、例えば細胞シート(医療製品)として使用することを想定されている場合に、当該サンプル112が使用できる品質か否かにより判定結果を表示してもよい。
 サンプル112が細胞シートである場合は、品質が良であると判定されたときは医療製品として出荷され、品質が不良であると判定されたときは、その細胞シートを破棄するか、細胞シートを構成する細胞のうち死細胞を除去することにより製品として出荷してもよい。死細胞を除去する場合、死細胞の数や割合が所定の閾値以下になったか否かを再検査してもよい。また、死細胞が周囲の生細胞に悪影響を与える細胞か否か、例えば死細胞が病原菌を保有しているか否か等、を判断し、悪影響を与えない死細胞であると判断した場合は、死細胞の数や割合が閾値以上であったとしても製品として使用できると判断してもよい。
 更に、判定部340が検出画像に一致または類似すると判断した、参照用の検出画像をサンプル112からの検出画像と共に表示して、最終的な判定をユーザに委ねてもよい。その場合、例えば、判定部340が生細胞または死細胞の画像と判断した領域に色または印をつけて強調表示してもよい。
 こうして判定結果が確定すると、制御部162は、判定結果を外部に出力する(ステップS205)。こうして、レーザ顕微鏡100による観察の一連の制御が完了する。上記のような観察方法は、磁気記録媒体、光記録媒体、通信回線等を通じて、電子計算機に実行せるプログラムとして提供することもできる。
 先に図8に示した検出画像においては、複数の細胞にまたがって、多数の顆粒状の輝点が見いだされる。よって、未知のサンプル112を観察して得られた検出画像において、多数の顆粒状の点が見いだされた場合に、当該細胞はネクローシス死した死細胞であると判定し得る。ただし、検出画像毎に輝点の数を数える等の作業は効率が低く、多数のサンプル112に対して判定をする場合の方法としては相応しくない。しかしながら、検出画像を画像処理することにより判定を自動化できる。
 図12から図16は、図8に示した検出画像に対する画像処理の過程を手順毎に示す図である。図12は、図8に示した検出画像を、FFT(Fast Fourier Transform)を用いたバンドパスフィルタにより処理した処理画像を示す。バンドパスフィルタは、図8に見いだされる顆粒状輝点よりもやや大きい構造を閾値として、これより周波数が高い成分を抽出するように設定した。これにより、検出画像に含まれている顆粒状輝点が抽出される。
 図13は、図12に示した処理画像に対して、全画素の平均輝度の6割程度の輝度を全画素から減算して、検出された顆粒状輝点を見やすくした処理画像を示す。図14は、図13に示した処理画像を、適切な閾値により2値化した処理画像を示す。図示のように、当初の検出画像における顆粒状の輝点物体のみが抽出されている。図15は、図14に示した処理画像を、細胞1個程度の大きさの円形の領域について平均化する平均化フィルタで処理した画像である。更に、コントラストが明瞭になるように輝度調節した結果を図15に示す。
 図16は、図15に示した処理画像を、更に、適切な閾値で2値化した処理画像を示す。図示の処理画像における明るい領域は、検出画像において顆粒状の輝点が分布していた領域に対応する。図示の例では、ひとつの細胞の大きさよりも、顆粒状の輝点が分布する領域の面積の方が大きいことが判る。よって、この細胞はネクローシス死した死細胞であると判定できる。
 なお、検出対象のサンプルがアポトーシス死した死細胞である場合は、図16に示した段階で抽出される顆粒状輝点の分布領域の面積が細胞1個程度の大きさとなる。また、検出対象のサンプルが生細胞である場合は、図16に示した段階で抽出される顆粒状輝点の分布領域の面積が細胞一個よりも小さくなるか、消滅する。
 上記のような画像処理は、最初に設定した条件を繰り返し利用して他のサンプル112から検出した検出画像に対しても適用できる。よって、大量のサンプル112を判定する場合の処理を自動化できる。
 図17は、レーザ顕微鏡100を用いて細胞を観察する場合の他の形態を説明する模式図である。レーザ顕微鏡100においては、CARS過程が生じる領域が、立体的にも極めて狭い。よって、サンプル112においてCARS過程が生じる範囲は、照射光の光路方向についても極めて狭い。
 レーザ顕微鏡100のサンプル112としての細胞組織において、細胞410は3次元的に隣接および積層されて存在する。これに対して、検出光により検出画像化される範囲は、図中に観察平面P、P、P・・・で示すように、個々の細胞410よりも小さい。よって、ひとつの観察平面Pを検出した後に、観察平面の位置を順次切り換えて個々の観察平面P、Pを個別に検出して、細胞内の立体的な構造を反映した検出画像を形成できる。
 図18は、上記のような立体的な検出の概念を示す模式図である。図示のように、層毎に、生細胞412と、生細胞中に分布する死細胞414とを検出することにより、立体的な細胞組織における細胞の生存率を、層L、L、L・・・毎に検出することにより、細胞組織の生存率を精度よく検出できる。
 なお、細胞組織が図示のように整然と配置されているわけではないことはもちろんである。しかしながら、観察平面P、P、P・・・のZ方向の移動量を細かくすることにより、細胞組織の立体的な構造を画像に再現することができる。このように、レーザ顕微鏡100においては、サンプル112における複数の観察平面におけるラマン散乱光の三次元的な分布を示す検出画像が生成される。
 図19は、生細胞により形成された多層の細胞シートから検出した多層の検出画像を示す。照射光は、図6に示した検出画像の検出と同じ条件のものを用いた。また、ガルバノスキャナ182を用いて、各観察平面において一辺が50μmの正方形の領域から検出画像を生成した。CARS過程が生じる観察平面は、照射光の光路と直交するx-yと平行に形成される。
 検出画像は、サンプル112の表面と、表面から4μm毎に設定した3層の観察平面とから検出した。これら4枚の検出画像から、サンプル112の観察平面の各々において、脂質が均等に分布した細胞質と、核の配置が判る。よって、このサンプル112では、各層が生細胞により形成されていることが判る。
 図20は、上記のサンプル112から他の方法で検出した検出画像を示す。照射光も、上記の検出と同じものを用いた。しかしながら、ガルバノスキャナ182は一軸について揺動させ、サンプル112においてx方向に限って移動させた。検出と同時に試料ステージ110を、照射光の光軸と平行に移動させて、CARS過程が生じる領域を、サンプル112の内部でz方向に移動させながら検出光を検出した。
 上記のような方法で発生した検出光から生成した検出画像は、サンプル112におけるx-z平面と平行な幅50μmの領域の構造を反映している。図中下側の均一な構造は、サンプル112を載せたカバーガラスに対応する。
 このように、レーザ顕微鏡100は、照射光の光路と平行な方向についても、細胞組織の構造を反映した検出画像も生成できる。更に、照射光の走査方向を変えることにより、サンプル112内部の任意の傾きの観察平面においても分子構造を反映した検出画像を生成できる。
 図21は、レーザ顕微鏡100において、CARS過程とは別の過程により検出光を発生させる方法を説明する図である。ここでは、誘導ラマン散乱光によりサンプル112から検出光を発生させる方法について説明する。
 レーザ顕微鏡100において照射光に含まれるポンプ光とストークス光によって発生する干渉成分と物質の分子振動数とが一致すると、共鳴が生じてストークス光が増幅される誘導ラマン散乱が生じる。誘導ラマン散乱を観測すると、ポンプ光の減少に連れたストークス光の増加を検出できる。このようなポンプ光またはストークス光の強度変化量を検出することにより、CARS光の検出と同様に、サンプル112の分子構造を反映した検出光を検出して検出画像を生成できる。
 誘導ラマン散乱により検出光を検出する場合は、照射光の一部となるストークス光を強度変調する。変調器としては、チョッパ、音響光学素子等を用いることができる。強度変調されたストークス光は、ポンプ光と合波して、照射光としてサンプル112に照射される。
 第一対物レンズ132の焦点においては、上記ストークス光とポンプ光との干渉により誘導ラマン散乱が生じる。サンプル112中の分子との共振が生じた場合、ストークス光強度が上昇した場合、ポンプ光の光強度は減少する。よって、ストークス光が強度変調されている場合、ストークス光強度の変化に伴ってポンプ光の強度が変化する。
 ポンプ光の光強度変化は、例えば第二検出系150において光電子増倍管に検出される。ただし、誘導ラマン散乱によるポンプ光の変化量は小さいので、微小信号を検出できるロックインアンプを用いてもよい。このように、第二検出系150において検出された検出光強度は、第一対物レンズ132の焦点におけるサンプル112の分子構造を反映している。よって、第一走査系170または第二走査系180を用いてサンプルを走査することにより、CARS光の場合と同様に、サンプル112の分子構造を反映した検出画像を生成できる。
 なお、上記の場合は、ストークス光を強度変調して、ポンプ光をロックイン検出する誘導ラマン損失によりサンプル112を観察した。しかしながら、ポンプ光を強度変調して、ストークス光をロックイン検出する誘導ラマンゲインによっても、同様にサンプル112を観察できる。
 更に、本発明の細胞観察方法は、ラマン散乱光を検出する方法以外の方法で細胞の生死を判定する場合にも利用できる。例えば、観察対象となるサンプル112に赤外線を照射して、サンプル112による反射光または散乱光を検出する赤外線顕微法でも、サンプル112における吸収スペクトルによる細胞中の脂質または蛋白質の分布を検出できる。これにより、観察対象に含まれる細胞の生死を判定できると共に、サンプル112に含まれる生細胞または死細胞の数、サンプル112における脂質または蛋白質の状態等も検出できる。
 また更に、上記細胞観察方法を用いることにより、細胞シートを製造する製造装置を形成することもできる。即ち、細胞を単離して細胞株を用意する用意部と、細胞株を細胞シートに培養する培養部と、上記の細胞観察方法により細胞シートにおける細胞の生死を判定する判定部とを備えることにより、死細胞が少ない、あるいは、生細胞が多く含まれた高品質な細胞シートを効率よく製造できる。また、この製造装置において、上記細胞観察方法を、培養中の細胞の観察に適用してもよく、それ以外の製造段階で用いてもよい。
 以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
 請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
100 レーザ顕微鏡、110 ステージ、112 サンプル、120 レーザ装置、130 共焦点光学系、132 第一対物レンズ、134 第二対物レンズ、140 第一検出系、142、152 結像レンズ、144 ポリクロメータ、150 第二検出系、154 リレーレンズ、156 光電子増倍管、158 挿抜式反射鏡、160 制御系、162 制御部、163 入出力部、164 キーボード、166 マウス、168 表示部、170 第一走査系、180 第二走査系、182 ガルバノスキャナ、184 スキャンレンズ、186 一次像面、192、196 反射鏡、194 フィルタ、310 走査制御部、320 検出制御部、330 格納部、340 判定部、410 細胞、412 生細胞、414 死細胞

Claims (41)

  1.  照射光を観察対象に照射した場合に、前記観察対象から放射される放射光を検出する検出段階と、
     前記放射光に基づいて前記観察対象に含まれる細胞の生死を判定する判定段階と
    を備える細胞観察方法。
  2.  照射光を観察対象に照射した場合に、前記観察対象から放射される放射光を検出する検出段階と、
     前記放射光に基づいて前記観察対象に含まれる生細胞の数を検出する検出段階と
    を備える細胞観察方法。
  3.  照射光を観察対象に照射した場合に、前記観察対象に照射された前記照射光のスペクトルを取得する取得段階と、
     前記スペクトルに基づいて前記観察対象に含まれる脂質および蛋白質の少なくとも一方の状態を検出する検出段階と
    を備える細胞観察方法。
  4.  前記検出段階は、第1の波長を有する第1の励起光と、前記第1の励起光の周波数に対して観察対象の細胞に含まれる分子の固有振動に応じた周波数差をなす第2の波長を有する第2の励起光とを前記観察対象に照射した場合に、前記観察対象から放射されるラマン散乱光を検出し、
     前記判定段階は、前記検出段階で検出された前記ラマン散乱光に基づいて前記観察対象に含まれる細胞の生死を判定する請求項1に記載の細胞観察方法。
  5.  前記ラマン散乱光は、コヒーレントアンチストークスラマン散乱光および誘導ラマン散乱光の少なくとも一方を含む請求項4に記載の細胞観察方法。
  6.  前記判定段階は、予め生細胞と判っている細胞から発生したラマン散乱光の検出結果、および、予め死細胞と判っている細胞から発生したラマン散乱光の検出結果の少なくとも一方と、前記検出段階における検出結果とを比較して、前記観察対象の細胞の生死を判定する請求項4または請求項5に記載の細胞観察方法。
  7.  前記検出段階は、前記観察対象における前記ラマン散乱光の周波数分布を示す検出画像を生成する画像生成段階を含む請求項4から請求項6までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  8.  前記検出段階は、前記観察対象における一の観察平面におけるラマン散乱光の二次元的分布を検出する段階を含む請求項4から請求項7までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  9.  前記検出段階は、前記観察対象における複数の観察平面におけるラマン散乱光の三次元的な分布を検出する段階を含む請求項4から請求項8までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  10.  前記検出段階は、前記観察対象における脂質の分布を検出する段階を含む請求項8または請求項9に記載の細胞観察方法。
  11.  前記判定段階は、凝集した脂質に近接して分布する細胞核の数により死細胞の数を計数する段階を含む請求項10に記載の細胞観察方法。
  12.  前記検出段階は、前記観察対象における蛋白質の分布を検出する反映する検出画像を生成する段階を含む請求項8または請求項9に記載の細胞観察方法。
  13.  前記検出段階は、前記観察対象に含まれる細胞の種類に応じて、ラマン散乱光を発生させる分子の種類を選択する選択段階を含む請求項4から請求項12までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  14.  前記検出段階は、前記観察対象の一部を観察対象領域として抽出して、前記観察対象領域におけるラマン散乱光を検出する段階を含む請求項4から請求項13までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  15.  前記検出段階は、前記観察対象において予め定められた観察対象領域に対して前記第1の励起光および前記第2の励起光を走査させて、前記観察対象領域において生じるラマン散乱光を検出する段階を含む請求項14に記載の細胞観察方法。
  16.  前記検出段階は、前記第1の励起光および前記第2の励起光の照射方向に対して交差する方向に前記観察対象を変位させて、前記観察対象において予め定められた観察対象領域において生じるラマン散乱光を検出する段階を含む請求項13または請求項14に記載の細胞観察方法。
  17.  前記判定段階は、前記検出画像を画像解析して生細胞および死細胞の少なくとも一方の割合を算出する算出段階を含む請求項7に記載の細胞観察方法。
  18.  前記画像解析は、前記検出画像に対するフーリエ変換処理を含む請求項17に記載の細胞観察方法。
  19.  前記判定段階は、判定結果を外部に出力する出力段階を更に含み、
     前記出力段階は、前記観察対象が含む生細胞および死細胞の少なくとも一方の割合を出力する段階を含む請求項4から請求項18までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  20.  前記判定段階は、同じ検出対象に対して異なる時間に検出した検出画像の相互の相違に基づいて細胞の生死を判定する段階を含む請求項4から請求項19までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  21.  前記判定段階は、検出画像に現れた細胞の核よりも小さな形状の分布に基づいて前記細胞の生死を判定する段階を含む請求項4から請求項20までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  22.  前記判定段階は、検出対象に含まれる死細胞がアポトーシス死したかネクローシス死したかを判定する段階を更に含む請求項4から請求項21までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  23.  前記判定段階は、検出画像に現れた細胞の核よりも小さな形状の分布に基づいて、検出対象に含まれる死細胞がアポトーシス死したかネクローシス死したかを判定する段階を更に含む請求項4から請求項21までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  24.  前記判定段階は、判定結果を外部に出力する出力段階を更に含み、
     前記出力段階は、前記観察対象が含む生細胞および死細胞の少なくとも一方の数を出力する段階を含む請求項4から請求項18までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  25.  前記出力段階は、前記観察対象における個々の細胞の生死を表示する段階を含む請求項24に記載の細胞観察方法。
  26.  前記判定段階は、判定結果を外部に出力する出力段階を更に含み、
     前記出力段階は、前記観察対象における死細胞の個数および細胞生存率の少なくとも一方が予め定められた閾値を超えた場合に、外部に向かって警報を発生する段階を含む請求項4から請求項25までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  27.  前記出力段階は、前記観察対象が、予め定められた品質基準を満たすか否かを出力する請求項24から請求項26までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  28.  前記検出段階は、前記観察対象における前記ラマン散乱光の周波数分布を示す文字列を生成する段階含む請求項4から請求項6までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  29.  前記検出段階は、前記観察対象から発生したラマン散乱光のスペクトルを検出する第1の検出段階と、前記第1の検出段階において検出したスペクトルの検出領域のうちの予め定められた領域に対応する前記第1の励起光および前記第2の励起光を照射して発生したラマン散乱光を検出する第2の検出段階とを有する請求項4から請求項28までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  30.  前記観察対象は、培養条件に共通点を有する複数の細胞群を含み、
     前記第1の検出段階は、前記複数の細胞群に含まれる一の細胞群から発生したラマン散乱光のスペクトルを検出し、前記第2の検出段階は、前記複数の細胞群に含まれる他の細胞群のそれぞれに対して、前記第1の検出段階において検出したスペクトルのピークのいずれかに対応する前記第1の励起光および前記第2の励起光を照射して発生したラマン散乱光を検出する請求項29に記載の細胞観察方法。
  31.  前記判定段階は、前記観察対象において、細胞質および細胞核のいずれかの内部に入り込んだ脂肪滴を検出した場合に、当該観察対象が死細胞を含むと判定する請求項4から請求項30までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  32.  前記検出段階は、前記観察対象の屈折率分布を検出して、前記観察対象に含まれる空隙を前記観察対象における有意な検出対象と区別する空隙検出段階を更に有する請求項4から請求項31までのいずれか一項に記載の細胞観察方法。
  33.  照射光を観察対象に照射した場合に、前記観察対象から放射される放射光を検出する検出部と、
     前記放射光に基づいて前記観察対象に含まれる細胞の生死を判定する判定部と
    を備える細胞観察装置。
  34.  照射光を観察対象に照射した場合に、前記観察対象から放射される放射光を検出する第1の検出部と、
     前記放射光に基づいて前記観察対象に含まれる生細胞の数を検出する第2の検出部と
    を備える細胞観察装置。
  35.  照射光を観察対象に照射した場合に、前記観察対象に照射された前記照射光のスペクトルを取得する取得部と、
     前記スペクトルに基づいて前記観察対象に含まれる脂質および蛋白質の少なくとも一方の状態を検出する検出部と
    を備える細胞観察装置。
  36.  第1の波長を有する第1の励起光と、前記第1の励起光の周波数に対して観察対象の細胞が含む分子の固有振動に応じた周波数差をなす第2の波長を有する第2の励起光とを前記観察対象に照射することにより前記観察対象において発生したラマン散乱光を検出する検出部と、
     前記検出部で検出された前記ラマン散乱光に基づいて前記観察対象の細胞の生死を判定する判定部と
    を備える細胞観察装置。
  37.  第1の波長を有する第1の励起光と、前記第1の励起光の周波数に対して観察対象の細胞が含む分子の固有振動に応じた周波数差をなす第2の波長を有する第2の励起光を前記観察対象に照射することにより前記観察対象において発生したラマン散乱光を検出し、
     検出されたラマン散乱光に基づいて前記観察対象の細胞の生死を判定する判定ステップを計算機に実行させる細胞観察プログラム。
  38.  細胞を単離して細胞株を用意する用意段階と、
     前記細胞株を細胞シートに培養する培養段階と、
     請求項1から請求項32までのいずれか一項に記載された細胞観察方法により前記細胞を観察する観察段階と
    を備える細胞シート製造方法。
  39.  前記観察段階は、前記細胞シートの良否を判定する判定段階を含む請求項38に記載の細胞シート製造方法。
  40.  細胞を単離して細胞株を用意する用意部と、
     前記細胞株を細胞シートに培養する培養部と、
     請求項1から請求項32までのいずれか一項に記載された細胞観察方法により前記細胞を観察する観察部と
    を備える細胞シート製造装置。
  41.  前記観察部は、前記細胞シートの良否を判定する判定部を有する請求項40に記載の細胞シート製造装置。
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