JPWO2018109914A1 - サービス提供管理システムおよびサービス提供管理方法 - Google Patents

サービス提供管理システムおよびサービス提供管理方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018109914A1
JPWO2018109914A1 JP2018556133A JP2018556133A JPWO2018109914A1 JP WO2018109914 A1 JPWO2018109914 A1 JP WO2018109914A1 JP 2018556133 A JP2018556133 A JP 2018556133A JP 2018556133 A JP2018556133 A JP 2018556133A JP WO2018109914 A1 JPWO2018109914 A1 JP WO2018109914A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
service
service providing
user
quality
user side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2018556133A
Other languages
English (en)
Inventor
韵成 朱
英樹 沖田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Publication of JPWO2018109914A1 publication Critical patent/JPWO2018109914A1/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F9/00Arrangements for program control, e.g. control units
    • G06F9/06Arrangements for program control, e.g. control units using stored programs, i.e. using an internal store of processing equipment to receive or retain programs
    • G06F9/46Multiprogramming arrangements
    • G06F9/50Allocation of resources, e.g. of the central processing unit [CPU]

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)
  • Computer And Data Communications (AREA)

Abstract

サービス提供管理システムは、複数のサービス提供装置6,7からの情報処理サービスをユーザ側装置4,5へ提供する。サービス提供管理システムは、複数のサービス提供装置がそれぞれ提供する情報処理サービスのサービス品質情報を取得して管理するサービス品質管理部113と、ユーザからのサービス品質に関するユーザ要求とサービス品質管理部で管理するサービス品質情報とに基づいて、複数のサービス提供装置のうちユーザ側装置に対応づけるサービス提供装置を少なくとも一つ選択するサービス選択部112と、ユーザ側装置とサービス選択部により選択されたサービス提供装置とを対応付け、ユーザ側装置からのサービス要求を対応づけたサービス提供装置へ転送し、そのサービス提供装置での情報処理サービスの結果をユーザ側装置へ送信するデータ転送部212を備える。

Description

本発明は、サービス提供管理システムおよびサービス提供管理方法に関する。
従来の通信ネットワークにおけるサービスでは、ユーザは、必要なサービス機能と、サービスを利用するためのコストと、サービスに対する品質要求とに基づいて、サービスを提供するプロバイダを事前に選定し、選定されたプロバイダから提供されるサービスを受ける。
しかし、ネットワークの利活用が広がるに従い、類似なサービス機能を提供するプロバイダの数が増加したため、ユーザは、多くのプロバイダの中からユーザに適したプロバイダを選定することが難しくなっている。
ところで最近では、インターネットを介してあらゆるモノの情報流通を提供するIoT(Internet of Things)という技術が注目されている。IoTの運用は、数日ごと〜数週間ごとのような比較的高い頻度で、ユーザの端末構成やユーザの受けるサービス機能などが変化すると言われる。このように、サービスを利用するユーザ側の環境が頻繁に変更されることも、ユーザによるプロバイダ選定を難しくしている。
このようなIoTの運用などでは、プロバイダが提供しているサービスの実際の品質状況に基づいて、ユーザの品質要求に合う適切なサービスを受けることのできるように、動的にサービス品質を制御することが望ましい。
ユーザの品質要求に基づき、動的にサービス品質を制御する技術として、動的スケーラビリティの品質要求を可能にする、リソースの割当て方法がある(特許文献1)。特許文献1には、複数の計算ノードを含むリソースを有するサーバ・システムにおいて、クライアント・コンピュータからのリクエストに応じて、異なる準備状態にある複数のインスタンスを用意するステップと、クライアント・コンピュータから動的スケーリング条件のリクエストを受け取るステップと、動的スケーリング条件を満たすように異なる準備状態にある複数のインスタンスを組み合わせて起動するステップとを有する、動的にリソースを割り当てる方法が開示されている。
特開2012−221273号公報
しかしながら、従来の動的にサービス品質を制御する技術では、制御対象のサービス品質が時間とともに変化するものとは捉えておらず、ユーザ要求の変化に応じてリソースを動的に割り当てるに留まる。そのため、従来技術では、サービス品質が時間とともに変化するプロバイダに対して制御することができない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、その目的は、情報処理サービスの品質が変化する場合でも、ユーザ要求に応じたサービスを提供することができるようにしたサービス提供管理システムを提供することにある。本発明の他の目的は、サービス品質が安定していないサービス提供装置の中からサービスを選択する場合でも、ユーザ要求に対応したサービスを提供できるようにするサービス提供管理システムを提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明に従うサービス提供管理システムは、複数のサービス提供装置からの情報処理サービスをユーザ側装置へ提供するサービス提供管理システムであって、複数のサービス提供装置がそれぞれ提供する情報処理サービスの品質に関するサービス品質情報を取得して管理するサービス品質管理部と、ユーザからのサービス品質に関するユーザ要求とサービス品質管理部で管理するサービス品質情報とに基づいて、複数のサービス提供装置のうちユーザ側装置に対応づけるサービス提供装置を少なくとも一つ選択するサービス選択部と、ユーザ側装置とサービス選択部により選択されたサービス提供装置とを対応付け、ユーザ側装置からのサービス要求を対応づけたサービス提供装置へ転送し、対応づけたサービス提供装置での情報処理サービスの結果をユーザ側装置へ送信するデータ転送部とを備える。
本発明によれば、ユーザからのサービス品質に関するユーザ要求とサービス品質管理部で管理するサービス品質情報とに基づいて、複数のサービス提供装置のうちユーザ側装置に対応づけるサービス提供装置を少なくとも一つ選択することができ、ユーザ側装置とサービス選択部により選択されたサービス提供装置とを対応付けて、ユーザ側装置からのサービス要求を対応づけたサービス提供装置へ転送し、対応づけたサービス提供装置での情報処理サービスの結果をユーザ側装置へ送信することができる。
サービス提供管理システムの全体構成図である。 サービス管理装置の構成図である。 サービス転送装置の構成図である。 ユーザ要求情報テーブルの例である。 サービス情報テーブルの例である。 サービス選択情報テーブルの例である。 サービス品質情報テーブルの例である。 サービス品質監視画面の例である。 サービス選択処理のフローチャートである。 サービス移行処理のフローチャートである。 システム全体の動作を示すフローチャートである。 第2実施例に係り、サービス提供管理システムの全体構成図である。 サービス管理装置の構成図である。 ユーザ要求情報テーブルの例である。 サービス選択処理のフローチャートである。 サービス移行処理のフローチャートである。 システム全体の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。なお、以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明などの関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップなどを含む)は、特に明示した場合及び原理的に明らかに必須であると考えられる場合などを除き、必ずしも必須のものではない。
さらに、以下に示した実施の形態は単独で適用してもよいし、複数もしくはすべての実施の形態を組み合わせて適用しても構わない。
本実施形態では、複数のプロバイダのサービスをユーザに提供する場合のサービス品質の制御方法を開示する。サービス提供管理システムは、サービスに関するデータを転送するデータ転送装置と、サービス管理装置とを含む。データ転送装置は、サービス転送装置と呼ぶこともできる。
データ転送装置は、サービス提供装置としてのプロバイダが提供するサービスの品質情報を記録し、サービス管理装置に提示する手順を実行する。サービス管理装置は、ユーザが提出したサービス品質への要求に対し、サービス品質情報に基づいて、ユーザの個々の端末が受けるサービスのプロバイダの選択結果を生成し、データ転送装置に提示する手順を実行する。そして、データ転送装置は、サービス管理装置から選択結果を取得し、その選択結果に基づき、端末からのサービス要求を選択されたプロバイダに転送し、プロバイダからのサービス結果を端末に転送する手順を実行する。
さらに本実施形態は、サービス管理装置とデータ転送装置とを含み、複数のプロバイダのサービスをユーザに提供する場合のサービス品質を制御するシステムを開示する。
データ転送装置は、プロバイダが提供するサービスの品質情報を記録し、サービス管理装置に提示する。サービス管理装置は、ユーザの提出したサービス品質への要求に対し、サービスの品質情報に基づいて、ユーザの個々の端末が受けるサービスのプロバイダの選択結果を生成し、データ転送装置に提示する。データ転送装置は、取得した選択結果に基づき、端末からのサービス要求を選択されたプロバイダに転送し、プロバイダからのサービス結果を端末に転送する。
さらに本実施形態は、複数のプロバイダのサービスをユーザに提供する場合のサービス品質を制御するシステムに含まれるサービス管理装置を開示する。サービス管理装置は、ユーザの提出したサービス品質への要求に対し、データ転送装置から取得したプロバイダが提供するサービスの品質情報に基づいて、ユーザの個々の端末が受けるサービスのプロバイダの選択結果を生成し、データ転送装置に提示する。
本実施形態によれば、複数のプロバイダが提供するサービスを使い、要求されたサービス品質でサービスを提供する制御を実現できる。なお、前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
図1〜図11を用いて第1実施例を説明する。本実施例では、以下に詳述するように、ユーザクライアント3と、サービス管理装置1と、サービス転送装置2と、IoTゲートウェイ4と、設備センサ5と、ローカルサーバ6と、サービスプロバイダ7を含む工場の設備センサのデータ処理システムを例に挙げて説明する。ローカルサーバ6とサービスプロバイダ7とは、「サービス提供装置」の例である。なお、以下では、ローカルサーバ6とサービスプロバイダ7とを区別せずに、プロバイダ7と略記する場合がある。図中、ゲートウェイは「GW」と略記する。
本実施例のデータ処理システムは、サービス転送装置2が、各プロバイダ7の提供するサービスの品質情報をそれぞれ記録して、サービス管理装置1へ提示する。
先に、サービス提供管理システムの概要を述べると、サービス管理装置1は、ユーザUがクライアント3を介して提出したサービス品質への要求(ユーザ要求)に対して、サービスの品質情報に基づき、ユーザの個々の設備センサ5の生成したデータが受けるサービスのプロバイダ7の選択結果を生成し、サービス転送装置2に提示する。
「データ転送装置」の例であるサービス転送装置2は、取得した選択結果に基づき、IoTゲートウェイ4からのサービス要求を選択されたプロバイダ7へ転送し、プロバイダ7からのサービス結果をIoTゲートウェイ4に転送する。
サービス管理装置1は、サービスの品質情報を取得し、サービス品質がユーザ要求を満たせるかを判断し、サービス品質がユーザ要求を満たせないと判断した場合、サービス移行の指示を作成して、サービス転送装置2に提示する。
サービス転送装置2は、サービス移行の指示を取得し、サービス移行の指示に従い、IoTゲートウェイ4からのサービス要求を移行先プロバイダに転送し、移行先プロバイダからのサービス結果をIoTゲートウェイ4へ転送する。
本実施例のシステム構成は、図1に示すように、ユーザクライアント(以下、クライアント3)と、サービス管理装置(以下、管理装置1)と、データ転送装置(またはHead-End System(HES)、以下、転送装置2)と、IoTゲートウェイ(以下、ゲートウェイ4)と、設備センサ(以下、センサ5)と、ローカルサーバ6と、広域網(以下、通信ネットワークCN)と、複数のサービスプロバイダ(以下、プロバイダ7)とを含んで構成される。
クライアント3は、管理装置1にアクセスし、ユーザが受けるサービス(ユーザの管理下にあるセンサ5の受けるサービス)の要求を管理装置1に提示し、リアルタイムのサービス品質を監視する。
ユーザUは、ゲートウェイ4と、ゲートウェイ4に通信可能に接続された一つ以上のセンサ5とが配置された工場などのサイトと、クライアント3とを管理下に置く。ゲートウェイ4およびセンサ5は、「ユーザ側装置」の例である。
ゲートウェイ4は、各センサ5から取得した設備稼働データを収集し整形して、データ処理サービスを受けるデータを転送装置2へ送信する。ゲートウェイ4は、転送装置2から取得したデータ処理サービスの処理結果に基づいて、センサ5などを制御する。
転送装置2は、管理装置1の指示にしたがって、ゲートウェイ4とローカルサーバ6またはプロバイダ7との間の通信を管理する。すなわち転送装置2は、管理装置1の指示に従い、ゲートウェイ4から取得したデータを、ローカルサーバ6、あるいは通信ネットワークCNを経てプロバイダ7、のいずれかのデータ処理サービスへ転送する。そして、転送装置2は、サービス提供元(ローカルサーバ6またはプロバイダ7)から取得したデータ処理サービスの処理結果を、対応するゲートウェイ4へ転送する。
また、転送装置2は、転送されるトラフィックに従い、サービス提供元が提供するデータ処理サービスのサービス品質情報を記録し、管理装置1に提供する。ここで、データ処理サービスは、「情報処理サービス」に該当する。サービス品質情報は、サービスレベルの品質情報と呼ぶこともできる。
管理装置1は、それぞれ後述するように、ユーザアクセス部111、サービス選択部112、サービス品質管理武113、サービス移行部114を有する。管理装置1は、クライアント3から取得したサービス要求と転送装置2から取得したサービス品質情報とに基づき、データ処理サービスを提供する装置6,7の中から、クライアント3に提供すべきサービスを選択する。そして、管理装置1は、転送装置2に対して、サービス選択結果とサービス移行指示とを提示する。
転送装置2は、管理装置1からの指示にしたがって、サービスに関するデータ転送を制御する装置であり、それぞれ後述するように、サービス選択受信部211、データ転送部212、サービス品質送信部213、サービス移行実行部214を有する。
ローカルサーバ6は、データ処理を行うアプリケーション61を少なくとも一つ有し、データ処理サービスを提供するコンピュータである。各プロバイダ7も、データ処理を行うアプリケーション71を少なくとも一つ有し、データ処理サービスを提供するオンラインサービスである。
図1に示すように、同一のユーザUの管理下に、クライアント3と、ゲートウェイ4と、センサ5のセットが存在する。クライアント3,ゲートウェイ4およびセンサ5はそれぞれ一つずつでもよいし、あるいは複数でもよい。センサ5は、ゲートウェイ4と有線または無線で通信可能に接続される。ローカルサーバ6は、転送装置2と有線または無線で通信可能に接続される。転送装置2の内部にローカルサーバ6を設けてもよい。
図2に本実施例の管理装置1の構成例を示す。本実施例における管理装置1の機能は、一般的なコンピュータの外部記憶装置15にプログラムソフトウェアとして格納され、メモリ11上に展開されてCPU12により実行される。図中では、外部記憶装置を「SSD」と略記しているが、フラッシュメモリデバイス(Solid State Drive)に限らず、ハードディスクなどの他の記憶媒体を用いる記憶装置でもよい。
管理装置1は、入出力インターフェース13、あるいは通信インターフェース14、あるいはその両方を介して、ユーザクライアント3と転送装置2を接続する。
管理装置1のメモリ11は、例えば、ユーザアクセスプログラム111、サービス選択プログラム112、サービス品質管理プログラム113、サービス移行プログラムといったコンピュータプログラムと、ユーザ要求情報テーブル121、サービス情報テーブル122、サービス選択情報テーブル123、サービス品質情報テーブル124といった管理情報とを記憶する。
ユーザアクセスプログラム111は、管理装置1がクライアント3と情報を交換するためのプログラムである。サービス選択プログラム112は、サービス品質を満たすようにプロバイダ7を選択するプログラムである。サービス品質管理プログラム113は、各プロバイダ7の提供するサービスの品質に関する情報であるサービス品質情報を、転送装置2から取得するプログラムである。サービス移行プログラム114は、転送装置2に対して、サービス提供元(ローカルサーバ6、プロバイダ7)の変更を指示するプログラムである。
ユーザ要求情報テーブル121は、ユーザ要求を格納するテーブルである。サービス情報テーブル122は、サービスの情報を格納するテーブルである。サービス選択情報テーブル123は、サービスの選択結果を格納するテーブルである。サービス品質情報テーブル124は、サービス品質情報を格納するテーブルである。
図3に本実施例の転送装置2の構成例を示す。本実施例における転送装置2の機能は、一般的なコンピュータの外部記憶装置25にプログラムソフトウェアとして格納され、メモリ21上に展開されてCPU22により実行される。
転送装置2は、入出力インターフェース23、あるいは通信インターフェース24、あるいはその両方を介して、管理装置1とゲートウェイ4とローカルサーバ6と通信ネットワークCNとに接続する。
転送装置2のメモリ21は、サービス選択受信プログラム211、データ転送プログラム212、サービス品質送信プログラム213、サービス移行実行プログラム214といったコンピュータプログラムと、サービス選択情報テーブル221、サービス品質情報テーブル222といった管理情報とを記憶する。
サービス選択受信部211は、管理装置1が提示したサービス選択結果を受信するプログラムである。データ転送プログラム212は、ゲートウェイ4とサービス提供元の間でトラフィックを転送するプログラムである。サービス品質送信プログラム213は、ローカルサーバ6とプロバイダ7とから収集したサービス品質情報を管理装置1へ送信するプログラムである。サービス移行実行プログラム214は、管理装置1が提示したサービス移行を実行するプログラムである。
サービス選択情報テーブル221は、サービス選択結果を格納するテーブルである。サービス品質情報テーブル222は、サービス品質情報を格納するテーブルである。
なお、管理装置1と転送装置2とは、上述のコンピュータプログラムおよび管理情報(テーブル)を、単一のメモリに格納する場合を述べた。これに代えて、コンピュータプログラムやテーブルの全部または一部を外部記憶装置へ格納し、必要になる都度、外部記憶装置から読み出して使用する構成としてもよい。
上述のコンピュータプログラムおよびテーブルを複数のコンピュータに分散して格納してもよい。例えば、管理情報をリレーショナルデータベースのテーブルとして、転送装置2でもゲートウェイ4とも異なるデータベースサーバ(不図示)に格納してもよい。
図4は、管理装置1が保持するユーザ要求情報テーブル121の例である。ユーザ要求情報テーブル121は、例えば、ユーザID1211、ゲートウェイアドレス1212、センサ数1213、処理タイプ1214、センサ毎データ量1215、遅延1216、信頼性1217を対応づけて管理する。
ユーザID1211は、ユーザの識別子である。ゲートウェイアドレス1212は、転送装置2に接続するゲートウェイ4のネットワークアドレスである。各ゲートウェイ4は固有のネットワークアドレスを持つため、ネットワークアドレスはゲートウェイ4の識別子にもなっている。センサ数1213は、ゲートウェイ4に接続されたセンサ5の数を示す。
処理タイプ1214は、例えば「変化監視」、「予兆検知」などのゲートウェイ4(および/またはセンサ5)の必要とするサービス機能を示す。センサ毎データ量1215は、一つのセンサ5が発生するデータ処理負荷を示す。遅延1216は、サービス提供元であるプロバイダ7での処理の遅延の瞬間下限値を示す。信頼性1217は、プロバイダ7での処理結果の到達率の瞬間下限値を示す。
ゲートウェイアドレス1212は、ゲートウェイ4のIPアドレスの他、IPパケットが含む、ゲートウェイ4の識別が可能な他のデータでもよい。処理タイプ1214は、処理名称の他、予め決まった処理タイプの識別子(ID)や、共通する処理URL(Uniform Resource Locator)の相対パスでもよい。サービス品質は、処理遅延と処理結果到達率の瞬間下限値の他、予め決まった時間における平均値の下限値でもよいし、あるいは、処理遅延と処理結果到達率以外の、トラフィックから収集できるサービス品質を示す統計結果でもよい。
図5は、管理装置1が保持するサービス情報テーブル122の例である。サービス情報テーブル122は、例えば、サービスID1221、プロバイダ1222、処理タイプ1223、アクセス1224、コスト1225、サービス移行情報1226を対応づけて管理する。
サービスID1221は、サービスの識別子を示す。プロバイダ1222は、サービス提供元の識別子を示す。処理タイプ1223は、必要なサービス機能を示す。アクセス1224は、サービスを受けるデータの転送先、すなわちサービス提供元にデータを転送するためのネットワークアドレスを示す。コスト1225は、サービスを利用するときのコストを示す。サービス移行情報1226は、サービス移行に必要な情報を示す。
アクセス1224は、サービス提供元のIPアドレスとポートの組合せに限らず、サービスのURLやその他のサービスAPI(Application Programming Interface)の指定情報でもよい。コスト1225は、サービス利用時にサービスを提供するプロバイダ7に支払う金額のほか、サービスを利用するために転送装置2やサービス提供管理システムの他の部分に発生する各種コストを含んでもよい。サービス移行情報1226は、移行先のサービス提供元(プロバイダ)と、サービス移行時の処理手順と、サービス移行時に発生するオーバーヘッドとを含む。サービス情報テーブル122は、図5に示す各情報1221〜1226のほかに、例えば、サービスの最大キャパシティや、残りキャパシティなどを追加してもよい。
図6は、管理装置1が保持するサービス選択情報テーブル123の例である。サービス選択情報テーブル123は、例えば、ユーザID1231、センサID1232、サービスID1233を対応づけて管理する。
ユーザID1231は、ユーザの識別子である。センサID1232は、センサ5の識別子である。サービスID1233は、センサ5の生成したデータが受けるサービスの識別子、つまりセンサデータが送られるプロバイダ7での情報処理サービス(データ処理サービス)を特定する情報である。
転送装置2が保持するサービス選択情報テーブル221は、サービス選択情報テーブル123が含む情報1231〜1233のほかに、ユーザ要求情報テーブル121が含むゲートウェイアドレス1212と、サービス情報テーブル122が含むアクセス1224等の項目を備えてもよい。これにより、転送装置2は、サービス選択情報テーブル221を参照するだけで、センサ5のデータを送信すべきプロバイダ7などを直ちに把握することができ、転送処理の効率を高めることができる。
図7は、管理装置1が保持するサービス品質情報テーブル124の例である。サービス品質情報テーブル124は、例えば、報告時刻1241、サービスID1242、ユーザID1243、遅延1244、信頼性1245を対応づけて管理する。
報告時刻1241は、品質情報を報告された時刻を示す。サービスID1242は、報告対象であるサービスの識別子を示す。ユーザID1243は、報告対象であるユーザの識別子を示す。遅延1244および信頼性1245は、報告内容としての報告期間中の統計結果である、遅延と信頼性である。
報告内容は遅延1244と信頼性1245の他、サービス品質要求に含まれるトラフィックから収集できるサービス品質を示す統計結果でもよい。
転送装置2が保持するサービス品質情報テーブル222は、サービス品質情報テーブル124と同じフォーマットでもよいし、あるいは、統計結果の履歴ではなく前回報告結果からの詳細情報でもよい。つまり、転送装置2は、統計結果の履歴を管理する必要はなく、最新の報告結果だけを管理してもよい。
管理装置1が実施するユーザアクセスプログラム111は、入出力インターフェース13、あるいは通信インターフェース14、あるいはその両方を介して、クライアント3と情報をやり取りする。ユーザアクセスプログラム111は、ユーザ要求の受入れと、サービス結果の提供と、サービス品質の監視等といった各機能を実現する。これらの機能はウェブアプリケーションを利用して実現することもできる。例えば、ユーザアクセスプログラム111は、クライアント3にウェブ画面を提供し、クライアント3がウェブ画面に必要な情報を入力すると、その入力された情報をデータ処理し、ウェブ画面にその処理結果に関する情報を表示する。ユーザアクセスプログラム111とクライアント3の間の情報のやり取りは、ウェブ画面の他、予め決まったプロトコルを使ったメッセージなどの通信も可能である。
図8は、ユーザアクセスプログラム211がクライアント3に提示するサービス品質監視画面G10の例である。
サービス品質監視画面G10は、例えば、表示期間GP11、品質要求達成率GP12、詳細情報GP13、サービス結果統合ボタンGP14を含む。表示期間GP11は、画面に表示される情報の対応期間を示す。品質要求達成率GP12は、画面に表示された情報の対応期間におけるユーザ品質要求の全体達成率を示す。詳細情報GP13は、画面に表示された情報の対応期間における各サービスのサービス品質に関する詳細である。
サービス品質の詳細情報GP13は、例えば、サービスの識別子を示すID GP131と、そのサービスを受けるセンサ5の識別子を示すセンサID GP132と、サービス品質情報GP133と、サービス使用量GP134と、サービス結果GP135とを備えることができる。
サービス結果GP135には、サービスに要した処理時間や信頼性などをグラフ表示させることができる。サービス結果GP135にグラフ表示ボタンを配置し、ユーザがそのボタンを押したときに別のウインドウでグラフを表示させてもよい。サービス結果統合ボタンGP14は、ゲートウェイ4が処理を依頼している各サービスの結果を統合して示すためのボタンである。ユーザは、詳細情報GP13を参照することで、サービスごとの品質を確認することができる。さらに、ユーザは、サービス結果統合ボタンGP14を操作することで、複数のサービスの結果を統合したゲートウェイ全体としてのサービス品質を確認することもできる。
図9のフローチャートを用いて、管理装置1が実施するサービス選択プログラム112の処理を説明する。
管理装置1は、ユーザアクセスプログラム111がクライアント3からユーザ要求を受信すると、サービス選択プログラム112を動作させる。ステップS11において、管理装置1は、クライアント3から受信したユーザ要求情報をユーザ要求情報テーブル121から取得する。
ステップS12において、管理装置1は、サービス情報テーブル122から、取得したユーザ要求情報の処理タイプと一致するサービスの情報を取得する。ステップS13において、管理装置1は、サービス品質情報テーブル124から、取得したサービスの最新の品質情報を取得する。
ステップS14において、管理装置1は、ユーザ要求と、サービス情報と、サービス品質情報とを制約条件にして、公知の数理最適化アルゴリズムを利用し、ユーザ要求を満たす最適なサービスの組合せを計算する。
最適化の目標は、例えば、サービスを受けるコストの最小化である。サービスの組合せとは、ユーザの管理下にある複数のセンサ5の生成したデータに対して、違うサービスを提供することである。例えば、或るユーザの管理下に100個のセンサ5が存在し、センサデータを解析して変化を監視するサービスを受ける場合を説明する。この場合例えば、80個のセンサ5が生成したデータには変化監視を行う第1のサービスを適用し、残りの20個のセンサ5が生成したデータには変化監視を行う第2のサービスを提供する。なお、サービスの組合せを計算する場合、予め設定したサービス品質の冗長、あるいはサービス移行時のオーバーヘッドの差し引きを考慮してもよい。
ステップS15において、管理装置1は、ステップS14の計算結果に、ユーザ要求を全部満たすサービスの組合せが存在するか判定する。ユーザ要求を満たすサービスの組合せが存在しない場合(S15:NO)、管理装置1は、ステップS18へ進む。
ユーザ要求を満たすサービスの組合せが存在する場合(S15:YES)、管理装置1は、ステップS16へ進み、ステップS14の計算結果であるサービスの組合せをサービス選択情報テーブル123に記憶させる。
ステップS17において、管理装置1は、ユーザ要求を満たすサービス選択結果を転送装置2へ送信する。最後に管理装置1は、ステップS18において、ユーザ要求を満たすサービスの組合せが存在するかどうかに関わらず、サービスの組合せが存在するかの判定結果をユーザアクセスプログラム111に提示し、サービス選択プログラム112を正常終了する。ユーザアクセスプログラム111は、サービス選択プログラム112から受け取った結果を、ユーザ要求に対する応答としてクライアント3へ送信する。
管理装置1が実施するサービス品質管理プログラム113は、予め決まった一定時間が経過するごとに、あるいは他のトリガーを受け取った場合に、入出力インターフェース13、あるいは通信インターフェース14、あるいはその両方を介して、転送装置2へサービス品質情報取得の要求を送信する。サービス品質管理プログラム113は、転送装置2からの応答を受信すると、サービス品質情報テーブル124に記憶させる。その後、管理装置1は、サービス移行プログラム114を動作させる。
図10のフローチャートを用いて、管理装置1が実施するサービス移行プログラム114の処理を説明する。
管理装置1は、サービス品質管理プログラム113がサービス移行プログラム114を動作させると、ステップS21において、ユーザ要求情報テーブル121から、順番に一つのユーザ要求情報を取得する。
ステップS22において、管理装置1は、サービス選択情報テーブル123から、取得したユーザ情報に関連するサービス選択結果情報を取得する。ステップS23において、管理装置1は、サービス品質情報テーブル124から、取得したサービス選択結果が含むすべてのサービスの最新のサービス品質情報を取得する。
ステップS24において、管理装置1は、取得した最新の品質情報がユーザの要求したサービス品質を満たすかを判定する。サービスの品質がユーザの要求するサービス品質を満たす場合(S24:YES)、管理装置1は、ステップS30へ進む。これに対し、サービスの品質がユーザの要求するサービス品質を満たさない場合(S24:NO)、管理装置1は、ステップS25へ進み、ユーザ要求とサービス情報とサービス品質情報とを制約条件にして、公知の数理最適化アルゴリズムを利用し、ユーザ要求を満たす最適なサービスの組合せを計算する。
ステップS26において、管理装置1は、ステップS25の計算結果に、ユーザ要求を全部満たすサービスの組合せが存在するか判定する。ユーザ要求を満たすサービスの組合せが存在しない場合(S26:NO)、管理装置1は、ステップS30へ進む。
ユーザ要求を満たすサービスの組合せが存在する場合(S26:YES)、管理装置1は、ステップS27へ進み、サービス情報テーブル122から、関連するサービスのサービス移行情報を取得する。ステップS28において、管理装置1は、旧サービスの組合せから新サービスの組合せへ変更する場合、最小限な移行が必要なセンサ5を選定する。移行対象のセンサの選定方法には、例えば、移行オーバーヘッドの最小化を目標とした公知の数理最適化アルゴリズムを使うことが可能である。
ステップS29において、管理装置1は、選定したセンサ5とサービス移行情報とに基づき、サービス移行指示を作成し、転送装置2へ送信する。最後にステップS30において、管理装置1は、全てのユーザ要求を処理完了したかを判定する。まだ処理していないユーザ要求が存在する場合(S30:NO)、管理装置1は、ステップS21へ戻る。全てのユーザ要求を処理完了した場合(S30:YES)、管理装置1は、本処理を正常終了する。
転送装置2が実施するサービス選択受信プログラム211は、管理装置1からのサービス選択結果を受信し、サービス選択情報テーブル221に記憶させる。
転送装置2が実施するデータ転送プログラム212は、データ処理要求を含むデータパケットをゲートウェイ4から受信すると、サービス選択情報テーブル221に記憶されているゲートウェイ4に関連する情報に基づいて、そのデータパケットを適切なローカルサーバ6あるいはプロバイダ7へ転送する。
さらに、転送装置2が実施するデータ転送プログラム212は、データ処理結果を含むデータパケットをローカルサーバ6あるいはプロバイダ7から受信すると、そのデータパケットに含まれているユーザ識別子およびセンサ識別子に基づいて、適切なゲートウェイ4へ転送する。
さらに、転送装置2が実施するデータ転送プログラム212は、データパケットを転送する際に、パケット送受信時に記録したトラフィック時刻等からサービス品質情報を算出し、算出結果をサービス品質情報テーブル222に記憶させる。
転送装置2が実施するサービス品質送信プログラム213は、管理装置1からサービス品質送信取得の要求を受信すると、サービス品質情報テーブル222に基づいて、サービス品質の統計結果を作成し、作成した統計結果を管理装置1へ送信する。
転送装置2が実施するサービス移行実行プログラム214は、管理装置1からのサービス移行指示を受信すると、サービス選択情報テーブル221を更新し、サービス移行指示に含まれているサービス移行手順に基づいて、サービス提供元を、移行元のプロバイダ7のサービスから移行先のプロバイダ7のサービスへ移行させる。
図11に、データ処理システムの全体動作を示す。以下の説明では、各指示メッセージの単純応答メッセージを省略する。図11では、クライアント3を「ユーザ」、サービス管理装置1を「管理」、サービス転送装置2を「転送」と略記する。図11では、説明を簡単にするために2つのサービスプロバイダ7(1),7(2)を示す。
クライアント3は、ゲートウェイ4と、設備センサ数と、処理タイプと、サービス品質の要求とを含むユーザ要求メッセージM51を管理装置1に送信する。管理装置1は、ユーザアクセスプログラム111を動作させて、クライアント3から受信したユーザ要求M51をユーザ要求情報テーブル121へ格納し、その後、サービス選択プログラム112を動作させる。
管理装置1は、サービス選択プログラム112(図9)のステップS17において、最適化されたサービスの組合せに基づき、サービス選択結果メッセージM52を作成し、転送装置2へ送信する。
管理装置1は、サービス選択プログラム112(図9)のステップS18において、サービスの組合せが存在することを要求応答メッセージM53として、クライアント3へ送信する。転送装置2は、管理装置1からサービス選択結果M52を受信すると、サービス選択受信プログラム211を動作させ、サービス選択結果M52をサービス選択情報テーブル221へ格納する。
転送装置2は、ゲートウェイ4から処理要求メッセージM54を受信すると、データ転送プログラム212を動作させ、サービス選択情報テーブル221に格納されている情報に基づき、処理要求メッセージM55を適切なプロバイダ7(あるいはローカルサーバ6、例えば、プロバイダ7(1))へ送信する。
転送装置2は、転送先のプロバイダ7(1)から処理結果メッセージM56を受信すると、データ転送プログラム212を動作させ、処理結果メッセージM56に含まれるユーザ識別子およびセンサ識別子に基づいて、処理結果M57を適切なゲートウェイ4へ送信する。
転送装置2は、処理要求メッセージM55を送信する際と処理結果メッセージM56を受信する際とで、それぞれトラフィック時刻等を記録している。そこで、転送装置2は、送信時刻と受信時刻との差からサービス品質情報を算出し、サービス品質情報テーブル222に記憶させる。
管理装置1は、周期的にサービス品質管理プログラム113を動作させ、サービス品質情報取得メッセージM58を転送装置2へ送信する。転送装置2は、情報取得メッセージM58を受信すると、サービス品質送信プログラム213を動作させ、サービス品質情報テーブル222に格納されている情報に基づいて、サービス品質情報提供メッセージM59を生成し、管理装置1へ送信する。
通常時であれば、メッセージM54からメッセージM57までのデータ転送ルーチンと、メッセージM58からメッセージM59までのサービス品質情報転送ルーチンとがそれぞれ繰り返し発生する。
管理装置1は、転送装置2からサービス品質情報提供メッセージM59を受信すると、サービス品質管理プログラム113を動作させ、サービス品質情報テーブル124に格納した上に、サービス移行プログラム114を動作させる。
管理装置1は、サービス移行プログラム114(図10)のステップS24において、サービス品質がユーザ要求を満たさないと判定し、かつ、ステップS26において、新たなユーザ要求を満たすサービスの組合せが存在すると判定した場合、ステップS29において、サービス移行指示メッセージM60を転送装置2へ送信する。
転送装置2は、管理装置1からサービス移行指示メッセージM60を受信すると、サービス移行実行プログラム214を動作させ、サービス移行指示メッセージM60に含まれる手順に基づき、サービスの引き継ぎを行う。
サービス移行指示メッセージM60に含まれる手順の一例として、以下のメッセージのやり取りがある。以下では、プロバイダ7(1)からプロバイダ7(2)へサービス提供元が変更されるものとして説明する。プロバイダ7(1)は移行元プロバイダであり、プロバイダ7(2)は移行先プロバイダである。移行元プロバイダを旧プロバイダと、移行先プロバイダを新プロバイダと呼ぶこともできる。
まず、転送装置2は、利用するサービスのプロバイダが変更されるセンサ5について、引継情報取得メッセージM61をプロバイダ7(1)へ送信する。引継情報とは、サービスの引き継ぎに必要な統計データである。引継情報の一例として、例えば、予め決まった過去の一定期間のデータの平均値、最大値、最小値、標準偏差などがある。
転送装置2は、移行元のプロバイダ7(1)から引継情報提供メッセージM63を受信すると、サービス移行実行プルグラム314を動作させ、受信した引継情報を移行先プロバイダ7(あるいはローカルサーバ6、例えば、プロバイダ7(2))が利用可能なフォーマットなどに変換し、引継情報メッセージM63をプロバイダ7(2)へ送信し、サービスの引き継ぎを完了する。
サービスの引き継ぎが完了した後に、転送装置2は、ゲートウェイ4から処理要求メッセージM64を受信すると、データ転送プログラム212を動作させ、サービス選択情報テーブル221に格納されている情報に基づき、処理要求メッセージM65を移行先プロバイダ7(2)へ送信する。
転送装置2は、移行先プロバイダ7(2)から処理結果メッセージM66を受信すると、データ転送プログラム212を動作させ、処理結果メッセージM66に含まれているユーザ識別子およびセンサ識別子に基づき、処理結果メッセージM67を適切なゲートウェイ4へ送信する。
ここで、転送装置2は、処理要求メッセージM65を送信する場合と処理結果メッセージM66を受信する場合との両方で、トラフィックの時刻等を記録している。転送装置2は、その記録からサービス品質情報を算出して、サービス品質情報テーブル222に記憶させる。
このように構成される本実施例では、サービス品質が完全には安定していないプロバイダ7の提供するサービスを使用する場合でも、ユーザの要求するサービス品質に適合したサービスをユーザに提供することができる。そして、例えば、コスト最小化を最適目標とする数理最適化計算により生成したサービスの組合せにより、ユーザの要求したサービス品質を満たすサービスを受ける際の種々のコストを削減することができる。
すなわち、本実施例によれば、サービス品質が変化する複数のサービスをユーザ要求を満たすように動的に組み合わせることができ、ユーザの希望するサービスを提供することができ、ユーザの使い勝手が向上する。
なお、本実施例において、管理装置1と転送装置2の間のメッセージ通信が使用するパケットのフォーマットについては、既存のネットワーク通信標準に従ったフォーマット、あるいはそれを拡張したものを使用することができる。その一例として、例えば、HTTP(Hyper-Text Transfer Protocol)、JSON(JavaScript Object Notation:JavaScriptは登録商標)、CoAP(Constrained Application Protocol)、MQTT等を使用できる。
一つの管理装置1あるいは転送装置2は、複数の通信パケットフォーマットを用いて通信することもできる。一つの管理装置1あるいは転送装置2は、同時に複数の転送装置2あるいは管理装置1と、メッセージを通信することもできる。
本実施例では、サービス提供管理システムをサービス管理装置1とサービス転送装置2とに分けて構成し、サービスの組替などの管理をサービス管理装置1が担当し、ユーザ側装置(ゲートウェイ4,センサ5)とプロバイダ(6,7)との間のデータ転送をサービス転送装置2が担当する。したがって、サービス転送装置2は、多数のセンサ5のデータを高速に処理することができる。この結果、短時間で多数のセンサデータを高速に処理することができ、高い信頼性とロバスト性と使い勝手の良さを持つIoTシステムを構築することができる。
図12〜図17を用いて第2実施例を説明する。本実施例は第1実施例の変形例に相当するため、第1実施例との相違を中心に述べる。
本実施例は、サービス管理装置1Aと、サービスプロバイダ7Aと、自動車8と、ユーザクライアント3Aを含むテレマティクスサービスシステムに本発明を適用した場合の例を説明する。
テレマティクスサービスシステムは、自動車8にゲートウェイ4Aが搭載されており、ゲートウェイ4Aはデータ転送装置2Aを備える。車載ゲートウェイ4Aは、プロバイダ7の提供するサービスの品質情報を記録し、サービス管理装置1Aへ提示する。サービス管理装置1Aは、ユーザの提出したサービス品質への要求に対し、サービス品質情報に基づいて、ユーザの個々の車載センサ5Aの生成したデータが受けるサービスのプロバイダ7Aを選択する。サービス管理装置1Aは、サービス選択結果を生成して、車載ゲートウェイ4Aに提示する。そして、車載ゲートウェイ4Aは、取得したサービス選択結果に基づいて、車載センサ5Aの生成したデータを、サービス選択結果にて選択されたプロバイダ7Aへ転送する。
サービス管理装置1Aは、サービスの品質情報を取得し、サービスの品質がユーザ要求を満たせるかを判断し、サービスの品質がユーザ要求を満たせないと判断した場合、サービス移行の指示を作成して、車載ゲートウェイ4Aに提示する。車載ゲートウェイ4Aは、サービス移行の指示を取得すると、サービス移行の指示に従い、車載センサ5Aが生成したデータを移行先プロバイダへ転送する。サービス管理装置1Aは、複数のプロバイダ7Aのサービスの提供結果をそれぞれ取得し、取得したそれらの結果の内容を整合し、整合した結果をユーザに提供することもできる。
図12を用いて、本実施例のシステム構成を説明する。なお、第1実施例と重複する内容は説明を省略する。本実施例のシステム構成は、例えば、サービス管理装置(以下、管理装置1A)と、複数のサービスプロバイダ(以下、プロバイダ7A)と、自動車8と、ユーザクライアント(以下、クライアント3A)とを含む。
自動車8は、複数の車載センサ(以下、センサ5A)と、各センサ5Aの信号電送を管理する車載ゲートウェイ(以下、ゲートウェイ4A)とを備える。センサ5Aは、例えば、温度、湿度、車速、トルク、振動、圧力、騒音、電流値、電圧値、抵抗値、振動などのように、自動車8の各部品あるいはその周辺の環境情報を測定して出力する。
ゲートウェイ4Aは、センサ5Aの生成したデータを収集して整形する。ゲートウェイ4Aは、「データ転送装置」の例としてのサービス転送装置2Aの機能を内蔵しており、センサ5Aで収集されたデータを、サービス管理装置1Aから指定されたプロバイダ7Aへ送信する。図12に示すように、クライアント3Aと自動車8とは、同一のユーザUAが管理している一つないし複数のものがセットとなる。
図12では、クライアント3Aは、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯情報端末などのように、自動車8とは別の装置として構成する場合を示す。しかし、これに限らず、クライアント3Aを、ゲートウェイ4Aと同様に、自動車8に設けることもできる。例えば、クライアント3Aは、自動車8の備える車載情報システムの一部として設けることができる。クライアント3Aを車載情報システムの中に設ける場合、クライアント3Aは、ゲートウェイ4Aを介して外部と通信してもよいし、ゲートウェイ4Aから独立した別の通信手段を用いて外部と通信してもよい。
プロバイダ7Aは、データ処理を行うアプリケーション71と、外部からデータを収集するHES(Head-End System)とを備える。
図13を用いて、本実施例の管理装置1Aの構成例を説明する。管理装置1Aは、第1実施例の管理装置1と同様に、例えば、メモリ11A、CPU12A、入出力インターフェース13A、通信インターフェース14A、外部記憶装置15Aを有するコンピュータシステムとして構成されている。
メモリ11Aは、ユーザアクセスプログラム111A、サービス選択プログラム112A、サービス品質管理プログラム113A、サービス移行プログラム114A、ユーザ要求情報テーブル121A、サービス情報テーブル122A、サービス選択情報テーブル123A、サービス品質情報テーブル124Aを記憶している。これらのコンピュータプログラム111A〜114Aは、第1実施例で述べたコンピュータプログラム111〜114に対応する。テーブル121A〜124Aは、第1実施例で述べたテーブル121〜124に対応する。
図14は、管理装置1Aが保持するユーザ要求情報テーブル121Aの例である。ユーザ要求情報テーブル121Aは、例えば、ユーザID1211A、ゲートウェイID1212A、センサタイプ1213A、処理タイプ1214A、サービス品質指標1215A、閾値1216Aを対応づけて管理する。図4で述べたユーザ要求情報テーブル121との相違は、センサ数1213がセンサタイプ1213Aに、センサ毎データ量1215がサービス品質指標1215Aに、遅延1216が閾値1216Aに、それぞれなっており、信頼性1217が設けられていない点である。
ユーザID1211Aは、ユーザの識別子である。ゲートウェイアドレス1212Aは、ゲートウェイのネットワークアドレスである。センサタイプ1213Aは、センサ5Aのタイプを示す。処理タイプ1214Aは、必要なサービス機能を示す。サービス品質情報1215Aは、サービストラフィックの統計情報とサービス品質の満足度との関係を示す。閾値1216Aは、サービス品質指標の許容下限値を示す。
図14の例では、ユーザID1211Aが”1”、かつセンサタイプ1213Aが”ECU”の生成データが受けるサービス機能に対して、”f=(1-fail)*10-delay”というサービス品質満足度が適用されている。変数failは、予め決まった期間中にデータパケットのロスと解読不能およびデータ処理失敗とによるサービス失敗率である。変数delayは、予め決まった期間中に処理要求の送信から処理結果の受信までの平均遅延である。例えば、サービス失敗率が5%かつ平均遅延が0.4秒の場合、そのサービス品質満足度は9.1となる。
図15のフローチャートを用いて、管理装置1Aが実施するサービス選択プログラム112Aの処理を説明する。本実施例の処理は、図9で述べた処理と比べて、ステップS17Aが追加されている点で異なる。ステップS11A〜S16Aは、図9のステップS11〜S16に対応する。ステップS18A,S19Aは、図9のステップS17,S18に対応する。
管理装置1Aは、ユーザアクセスプログラム111Aがクライアント3Aからのユーザ要求を受信すると、サービス選択プログラム112Aを動作させる。
ステップS11Aにおいて、管理装置1Aは、クライアント3Aから受信したユーザ要求情報をユーザ要求情報テーブル121Aから取得する。ステップS12Aにおいて、管理装置1Aは、サービス情報テーブル122Aから、取得したユーザ要求情報の処理タイプと一致するサービスの情報を取得する。
ステップS13Aにおいて、管理装置1Aは、サービス品質情報テーブル124Aから、取得したサービスの最新の品質情報を取得する。ステップS14Aにおいて、管理装置1Aは、ユーザ要求とサービス情報とサービス品質情報とを制約条件に、公知の数理最適化アルゴリズムを利用し、ユーザ要求を満たす最適なサービスを計算する。最適化の目標は、例えば、サービス品質満足度の最大化である。最適なサービスを計算する場合、予め設定したサービス品質の冗長あるいはサービス移行のオーバーヘッドの差し引きを考慮に入れてもよい。
ステップS15Aにおいて、管理装置1Aは、ステップS14Aの計算結果において、ユーザ要求を全部満たすサービスが存在するかを判定する。ユーザ要求を満たすサービスが存在しない場合(S15A:NO)、管理装置1Aは、ステップS19Aへ進む。ユーザ要求を満たすサービスが存在する場合(S15A:YES)、管理装置1Aは、ステップS16Aにおいて、管理装置1Aは、計算結果であるサービス選択結果をサービス選択情報テーブル123Aに記憶させる。
ステップS17Aにおいて、管理装置1Aは、選択されたサービスを提供するプロバイダ7Aへ、サービスを提供するためのユーザ要求情報を送信し、サービスの提供を開始させる。プロバイダ7Aがサービス提供を開始した後、ステップS18Aにおいて、管理装置1Aは、サービス選択結果をゲートウェイ4Aへ送信する。
ユーザ要求を満たすサービスが存在するかどうかに関わらず、最後に、ステップS19Aにおいて、管理装置1Aは、サービスが存在するかの結果をユーザアクセスプログラム111Aに提示し、サービス選択プログラムを正常終了する。
ユーザアクセスプログラム111Aは、この結果を受けて、ユーザ要求に対応する応答をクライアント3へ送信する。
図16のフローチャートを用いて、管理装置1Aが実施するサービス移行プログラム114Aの処理を説明する。
管理装置1Aのサービス品質取得プログラム113Aが、サービス移行プログラム114Aを動作させる。
ステップS21Aにおいて、管理装置1Aは、ユーザ要求情報テーブル121Aから、順番に一つのユーザ要求情報を取得する。ステップS22Aにおいて、管理装置1Aは、サービス選択情報テーブル123Aから、取得したユーザ情報に関連するサービス選択結果情報を取得する。ステップS23Aにおいて、管理装置1Aは、サービス品質情報テーブル124Aから、取得したサービス選択結果が含むサービスの最新のサービス品質情報を取得する。
ステップS24Aにおいて、管理装置1Aは、取得した最新の品質情報がユーザの要求したサービス品質を満たすかを判定する。サービス品質を満たす場合(S24A:YES)、管理装置1Aは、ステップS32Aへ進む。サービス品質を満たさない場合(S24A:NO)、管理装置1Aは、ステップS25Aへ進み、ユーザ要求とサービス情報とサービス品質情報とを制約条件に、公知の数理最適化アルゴリズムを利用し、ユーザ要求を満たす最適なサービスを計算する。
ステップS26Aにおいて、管理装置1Aは、ステップS25Aでの計算結果において、ユーザ要求を全部満たすサービスが存在するかを判定する。ユーザ要求を満たすサービスが存在しない場合(S26A:NO)、管理装置1Aは、ステップS30Aへ進む。ユーザ要求を満たすサービスが存在する場合(S26A:YES)、管理装置1Aは、ステップS27Aへ進み、サービス情報テーブル122Aから、関連するサービスのサービス移行情報を取得する。
サービス移行情報に含まれるサービス移行手順の一例として、ステップS28Aにおいて、管理装置1Aは、サービス移行情報に基づき、旧プロバイダ7Aからサービス引継情報を取得する。ステップS29Aにおいて、管理装置1Aは、サービス移行情報に基づき、新プロバイダ7Aに対して、サービスを提供するためのユーザ要求情報とサービス引継情報とを送信し、サービスの提供を開始させる。
ステップS30Aにおいて、管理装置1Aは、サービス移行情報に基づき、サービス移行指示を作成し、ゲートウェイ4Aへ送信する。ステップS31Aにおいて、管理装置1Aは、サービス移行情報に基づき、旧プロバイダ7Aにサービス中止指示を送信し、サービスを(一部)させる。
最後に、ステップS32Aにおいて、管理装置1Aは、全てのユーザ要求を処理完了したかを判定する。まだ処理していないユーザ要求が存在する場合(S32A:NO)、管理装置1Aは、ステップS21Aへ戻る。全てのユーザ要求を処理完了した場合(S32A:YES)、管理装置1Aは、本処理を正常終了する。
図17に、データ処理システムの全体動作を示す。以下では、各指示メッセージの単純応答メッセージを省略する。
クライアント3Aは、ゲートウェイアドレスとセンサタイプと処理タイプとサービス品質の要求とを含むユーザ要求メッセージM81を、管理装置1Aへ送信する。管理装置1Aは、ユーザアクセスプログラム111Aを動作させて、ユーザ要求をユーザ要求情報テーブル121Aに格納し、そしてサービス選択プログラム112Aを動作させる。
管理装置1Aは、サービス選択プログラム112A(図15)のステップS17Aにおいて、最適化されたサービスに基づき、サービスを提供させるためのユーザ要求情報メッセージM82を作成する。そして、管理装置1Aは、ユーザ要求情報メッセージM82を、選択されたサービスを提供するプロバイダ7A(例えば、プロバイダ7A(1))へ送信し、プロバイダ7A(1)のサービスを開始させる。
管理装置1Aは、サービス選択プログラム112A(図15)のステップS18Aにおいて、サービス選択結果メッセージM83を作成し、ゲートウェイ4Aへ送信する。管理装置1Aは、サービス選択プログラム112A(図15)のステップS19Aにおいて、ユーザ要求に対応する要求応答メッセージM84をクライアント3Aへ送信する。この要求応答メッセージM84は、ユーザの要求するサービス品質を満たすサービスの組合せが存在するというメッセージを含む。
ゲートウェイ4Aは、管理装置1Aから受信したサービス選択結果を、メモリに記憶させる。ゲートウェイ4Aは、センサ5Aが生成したデータを収集し、整形する。ゲートウェイ4Aは、格納したサービス選択結果に基づき、センサデータメッセージM85を、プロバイダ7(1)へ送信する。ゲートウェイ4Aは、処理確認メッセージM86をプロバイダ7A(1)から受信すると、記録したトラフィックの時刻等からサービス品質情報を算出し、メモリに記憶させる。
ユーザの操作するクライアント3Aは、サービスの結果を取得するために、処理結果取得メッセージM87を管理装置1Aへ送信する。管理装置1Aは、ユーザアクセスプログラム111Aを動作させる。管理装置1Aは、サービス選択情報テーブル123Aに記憶されているサービス選択情報に基づき、そのユーザへサービスを提供している全てのプロバイダ7Aに対し、処理結果取得メッセージM88を送信する。
管理装置1Aは、全てのプロバイダ7Aからの処理結果提供メッセージM89を受信すると、それらメッセージM89に含まれる処理結果の内容を整合して、処理結果提供メッセージM90を作成する。管理装置1Aは、整合したサービス処理結果をクライアント3Aへ提供する。
管理装置1Aは、周期的にサービス品質取得プログラム113Aを動作させ、サービス品質情報取得メッセージM91の要求を、ゲートウェイ4Aへ送信する。これに対し、ゲートウェイ4Aは、記憶しているサービス品質情報に基づき、サービス品質情報提供メッセージM92を管理装置1Aへ送信する。
通常時では、メッセージM85からメッセージM86までのデータ送信ルーチンと、メッセージM87からメッセージM90までのサービス処理結果転送ルーチンと、メッセージM91からメッセージM92のサービス品質情報転送ルーチンとは、それぞれ繰り返し発生する。
一方、管理装置1Aは、ゲートウェイ4Aからサービス品質情報提供メッセージM92を受信すると、サービス品質取得プログラム113Aを動作させ、サービス品質情報テーブル124Aに格納した後、サービス移行プログラム114Aを動作させる。
管理装置1Aは、サービス移行プログラム114A(図16)のステップS24Aにおいて、サービス品質がユーザ要求を満たさないと判定し、かつ、ステップS26Aにおいて、新たなユーザ要求を満たすサービスが存在すると判定した場合、ステップS28Aにおいて、引継情報取得メッセージM93を移行元プロバイダであるプロバイダ7A(1)へ送信する。
管理装置1Aは、移行元プロバイダ7A(1)から引継情報提供メッセージM94を受信すると、サービス移行プログラム114A(図16)のステップS29Aにおいて、受信した引継情報を新プロバイダ7A(例えば、プロバイダ7A(2))が利用可能なフォーマットなどに変換する。管理装置1Aは、変換した引継情報とサービスを提供するためのユーザ要求情報とを合わせて、ユーザ要求および引継情報メッセージM96を作成し、移行先プロバイダであるプロバイダ7A(2)へ送信し、プロバイダ7A(2)のサービスを開始させる。
管理装置1Aは、サービス移行プログラム114A(図16)のステップS30Aにおいて、サービス移行指示メッセージM96をゲートウェイ4Aへ送信する。最後に、管理装置1Aは、サービス移行プログラム114A(図16)のステップS31Aにおいて、サービス中止指示メッセージM97をプロバイダ7A(1)へ送信して、プロバイダ7A(1)のサービスを(部分)中止させ、サービス移行手順を完了する。
ゲートウェイ4Aは、管理装置1Aから受信したサービス移行指示をメモリに記憶させる。その後、ゲートウェイ4Aは、センサ5Aが生成したデータを収集し整形し、格納しているサービス選択結果に基づき、センサデータメッセージM98をプロバイダ7A(2)へ送信する。ゲートウェイ4Aは、処理確認メッセージM99を受信すると、記録したトラフィックの時刻等からサービス品質情報を算出し、メモリに記憶させる。
クライアント3Aは、今までと同様に、サービスの結果を取得するために、処理結果取得メッセージM100を管理装置1Aへ送信する。管理装置1Aは、ユーザアクセスプログラム111Aを動作させ、サービス選択情報テーブル123Aに記憶されるサービス選択情報に基づき、該当ユーザにサービスを提供している全てのプロバイダ7Aに処理結果取得メッセージM101を送信する。
管理装置1Aは、全てのプロバイダ7Aからの処理結果提供メッセージM102を受信すると、各メッセージM102に含まれる処理結果の内容を整合して、処理結果提供メッセージM103を作成する。管理装置1Aは、処理結果提供メッセージM103をクライアント3Aへ送信することにより、整合したサービス処理結果をクライアント3Aに提供する。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。さらに、本実施例では、時々刻々と品質の変化するサービスを複数動的に組み合わせるにより、テレマティクスサービスシステムの信頼性および使い勝手が向上する。さらに、管理装置が、複数のプロバイダのサービスの提供結果を整合し、整合した結果をユーザに提供するため、ユーザはプロバイダの移行などの影響を受けずに、継続したサービス処理結果を利用することが可能となる。つまり、サービスの組合せが動的に変化した場合でも、全体としてのサービス処理結果の整合を維持することができ、ユーザには、サービスの組合せ内容を意識させずにテレマティクスサービスを提供することができる。
1,1A:サービス管理装置、2,2A:サービス転送装置、3,3A:ユーザクライアント、4,4A:ゲートウェイ、5,5A:センサ、6:ローカルサーバ、7,7A:サービスプロバイダ、8:自動車、61,71:アプリケーション

Claims (15)

  1. 複数のサービス提供装置からの情報処理サービスをユーザ側装置へ提供するサービス提供管理システムであって、
    前記複数のサービス提供装置がそれぞれ提供する情報処理サービスの品質に関するサービス品質情報を取得して管理するサービス品質管理部と、
    ユーザからのサービス品質に関するユーザ要求と前記サービス品質管理部で管理するサービス品質情報とに基づいて、前記複数のサービス提供装置のうち前記ユーザ側装置に対応づけるサービス提供装置を少なくとも一つ選択するサービス選択部と、
    前記ユーザ側装置と前記サービス選択部により選択されたサービス提供装置とを対応付け、前記ユーザ側装置からのサービス要求を前記対応づけたサービス提供装置へ転送し、前記対応づけたサービス提供装置での情報処理サービスの結果を前記ユーザ側装置へ送信するデータ転送部と、
    を備えるサービス提供管理システム。
  2. 前記複数のサービス提供装置のうち前記ユーザ側装置に対応づけられているサービス提供装置から、前記サービス選択部により選択されるサービス提供装置へ、前記ユーザ側装置に情報処理サービスを提供するサービス提供装置を移行させるサービス移行部をさらに備える、
    請求項1に記載のサービス提供管理システム。
  3. 前記サービス選択部は、前記ユーザ側装置に対応づけているサービス提供装置のうち情報処理サービスの品質が前記ユーザ要求を満たさないサービス提供装置を移行元のサービス提供装置として選択し、前記複数のサービス提供装置の中から前記ユーザ要求を満たすサービス提供装置を移行先のサービス提供装置として選択し、選択した前記移行元のサービス提供装置および前記移行先のサービス提供装置についての情報を前記サービス移行部へ通知し、
    前記サービス移行部は、前記サービス選択部からの通知に基づいて、前記移行元のサービス提供装置から前記移行先のサービス提供装置へ、前記ユーザ側装置に情報処理サービスを提供するサービス提供装置を移行させる、
    請求項2に記載のサービス提供管理システム。
  4. 前記サービス移行部は、前記移行元のサービス提供装置から情報処理サービスの引継に必要な中間データを取得し、前記取得した中間データを前記移行先のサービス提供装置で使用可能なデータ形式に変換し、前記データ形式に変換した中間データを前記移行先のサービス提供装置に供給する、
    請求項3に記載のサービス提供管理システム。
  5. 前記ユーザ側装置と前記複数のサービス提供装置との間に設けられるデータ転送装置と、前記データ転送装置を管理するサービス管理装置とをさらに備え、
    前記データ転送装置は前記データ転送部を含み、
    前記サービス管理装置は前記サービス品質管理部と前記サービス選択部とを含む、
    請求項1に記載のサービス提供管理システム。
  6. 前記ユーザ側装置と前記複数のサービス提供装置との間に設けられるデータ転送装置と、前記データ転送装置を管理するサービス管理装置とをさらに備え、
    前記データ転送装置は前記データ転送部を含み、
    前記サービス管理装置は前記サービス品質管理部と前記サービス選択部と前記サービス移行部とを含む、
    請求項2に記載のサービス提供管理システム。
  7. 前記ユーザ側装置と前記複数のサービス提供装置との間に設けられるデータ転送装置と、前記データ転送装置を管理するサービス管理装置とをさらに備え、
    前記データ転送装置は、前記データ転送部と、前記サービス品質管理部のうち前記サービス品質情報の転送に関わる部分と、前記サービス選択部のうち選択結果を受信する部分と前記サービス移行部のうち前記移行元のサービス提供装置および前記移行先のサービス提供装置への通信に関する部分とを含む、
    請求項3に記載のサービス提供管理システム。
  8. 前記ユーザ側装置は、複数のセンサ装置と、前記複数のセンサ装置と前記サービス提供装置との通信を管理するゲートウェイ装置とを含む、
    請求項1に記載のサービス提供管理システム。
  9. 前記転送装置は、前記ゲートウェイ装置内に設けられている、
    請求項8に記載のサービス提供管理システム。
  10. 前記ユーザ要求は、情報処理サービスについてのキャパシティ、遅延時間、信頼性のいずれか少なくとも一つについての要求を含む、
    請求項1に記載のサービス提供管理システム。
  11. ユーザの使用するユーザクライアント装置との間で情報を交換するユーザアクセス部をさらに備え、
    前記ユーザアクセス部は、前記ユーザクライアント装置から前記ユーザ要求を受領するとともに、前記ユーザ側装置に対応づけられているサービス提供装置に関するサービス品質情報を少なくとも前記ユーザクライアント装置に提供する、
    請求項1に記載のサービス提供管理システム。
  12. 前記ユーザアクセス部は、前記ユーザ側装置に対応づけられている各サービス提供装置のサービス結果を統合して、前記ユーザクライアント装置に提供する、
    請求項11に記載のサービス提供管理システム。
  13. 複数のサービス提供装置からの情報処理サービスをユーザ側装置へ提供するサービス提供管理方法であって、
    前記複数のサービス提供装置がそれぞれ提供する情報処理サービスの品質に関するサービス品質情報を取得するステップと、
    ユーザからのサービス品質に関するユーザ要求を受領するステップと、
    前記受領したユーザ要求と前記サービス品質情報とに基づいて、前記複数のサービス提供装置のうち前記ユーザ側装置に対応づけるサービス提供装置を少なくとも一つ選択するステップと、
    前記ユーザ側装置と前記選択されたサービス提供装置とを対応付けるステップと、
    前記ユーザ側装置からのサービス要求を前記対応づけたサービス提供装置へ転送し、前記対応づけたサービス提供装置での情報処理サービスの結果を前記ユーザ側装置へ送信するステップと、
    を実行するサービス提供管理方法。
  14. 前記複数のサービス提供装置のうち前記ユーザ側装置に対応づけられているサービス提供装置から前記選択されるサービス提供装置へ、前記ユーザ側装置に情報処理サービスを提供するサービス提供装置を移行させるステップをさらに備える、
    請求項13に記載のサービス提供管理方法。
  15. 前記ユーザ側装置に対応づけるサービス提供装置を少なくとも一つ選択するステップでは、前記ユーザ側装置に対応づけているサービス提供装置のうち情報処理サービスの品質が前記ユーザ要求を満たさないサービス提供装置を移行元のサービス提供装置として選択し、前記複数のサービス提供装置の中から前記ユーザ要求を満たすサービス提供装置を移行先のサービス提供装置として選択し、選択した前記移行元のサービス提供装置および前記移行先のサービス提供装置についての情報を、前記ユーザ側装置に情報処理サービスを提供するサービス提供装置を移行させるステップへ通知し、
    前記サービス提供装置を移行させるステップでは、前記通知に基づいて、前記移行元のサービス提供装置から前記移行先のサービス提供装置へ、前記ユーザ側装置に情報処理サービスを提供するサービス提供装置を移行させる、
    請求項14に記載のサービス提供管理方法。
JP2018556133A 2016-12-15 2016-12-15 サービス提供管理システムおよびサービス提供管理方法 Ceased JPWO2018109914A1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2016/087436 WO2018109914A1 (ja) 2016-12-15 2016-12-15 サービス提供管理システムおよびサービス提供管理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2018109914A1 true JPWO2018109914A1 (ja) 2019-10-24

Family

ID=62558259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018556133A Ceased JPWO2018109914A1 (ja) 2016-12-15 2016-12-15 サービス提供管理システムおよびサービス提供管理方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2018109914A1 (ja)
WO (1) WO2018109914A1 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016526207A (ja) * 2013-05-06 2016-09-01 コンヴィーダ ワイヤレス, エルエルシー モノのインターネットのための知的交渉サービス

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4413150B2 (ja) * 2005-01-28 2010-02-10 日本電信電話株式会社 サービス要素切り替え方法およびプログラム
JP5894193B2 (ja) * 2011-02-11 2016-03-23 インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド マシンツーマシン(m2m)エンティティを管理するシステム、方法、および装置
EP2693336A4 (en) * 2011-03-28 2016-03-23 Nec Corp VIRTUAL MACHINE MANAGEMENT SYSTEM AND METHOD FOR MANAGING VIRTUAL MACHINES

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016526207A (ja) * 2013-05-06 2016-09-01 コンヴィーダ ワイヤレス, エルエルシー モノのインターネットのための知的交渉サービス

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018109914A1 (ja) 2018-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101548021B1 (ko) 네트워크 관리 방법
JP3896111B2 (ja) リソース割り当てシステム、方法及びプログラム
JP3916652B2 (ja) リソース割り当てシステム、方法及びプログラム
JP2005174201A6 (ja) リソース割り当てシステム、方法及びプログラム
US9264337B2 (en) Service monitoring system, service monitoring method, and non-transitory computer-readable recording medium
CN102077189A (zh) 使用网络计算组件的请求路由
US11394800B2 (en) Systems and methods for remote network topology discovery
US11095580B2 (en) Instant message (IM) routing to a virtual user consisting of a group of possible sub-users associated with a common IM identity
CN104750544B (zh) 应用于分布式系统中的进程管理系统及进程管理方法
US20140143427A1 (en) Providing Resources in a Cloud
JP2006277243A (ja) プレゼンスサービスシステム、プレゼンス装置、プレゼンスサービス方法、及びプログラム
JP2009086741A (ja) 異種ノード混在の分散環境における分散処理制御方法、そのシステム及びそのプログラム
JPWO2006057040A1 (ja) コンピュータ・システム及び情報処理方法
EP3188438B1 (en) Maintaining session across plural providing devices
WO2018109914A1 (ja) サービス提供管理システムおよびサービス提供管理方法
WO2018123030A1 (ja) 優先度の制御方法及びデータ処理システム
JP2004128977A (ja) ネットワーク計測設定装置
JP2001216282A (ja) サーバ、クライアント、クライアントサーバシステム、負荷分散方法、記録媒体
KR101275995B1 (ko) 정보 가전의 데이터 저장 시스템 및 데이터 처리 방법
WO2023005809A1 (zh) 消息队列遥测传输网络接入方法、控制器及网关
Stackowiak et al. Azure iot hub
US20210064411A1 (en) Management apparatus, management system, management method and management program
US9019964B2 (en) Methods and systems for routing application traffic
JP7163093B2 (ja) ブローカ装置、通信システム、通信方法、およびプログラム
JP2006120036A (ja) トランザクション転送システム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191216

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210325

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210406

A045 Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20210831