JPWO2017081839A1 - 移動体追跡方法、移動体追跡装置、およびプログラム - Google Patents

移動体追跡方法、移動体追跡装置、およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JPWO2017081839A1
JPWO2017081839A1 JP2017549970A JP2017549970A JPWO2017081839A1 JP WO2017081839 A1 JPWO2017081839 A1 JP WO2017081839A1 JP 2017549970 A JP2017549970 A JP 2017549970A JP 2017549970 A JP2017549970 A JP 2017549970A JP WO2017081839 A1 JPWO2017081839 A1 JP WO2017081839A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ball
image
moving body
template
moving object
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017549970A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6924932B2 (ja
Inventor
純子 上田
純子 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Publication of JPWO2017081839A1 publication Critical patent/JPWO2017081839A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6924932B2 publication Critical patent/JP6924932B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/20Analysis of motion
    • G06T7/246Analysis of motion using feature-based methods, e.g. the tracking of corners or segments
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/20Analysis of motion
    • G06T7/246Analysis of motion using feature-based methods, e.g. the tracking of corners or segments
    • G06T7/248Analysis of motion using feature-based methods, e.g. the tracking of corners or segments involving reference images or patches
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B24/00Electric or electronic controls for exercising apparatus of preceding groups; Controlling or monitoring of exercises, sportive games, training or athletic performances
    • A63B24/0021Tracking a path or terminating locations
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/10Segmentation; Edge detection
    • G06T7/194Segmentation; Edge detection involving foreground-background segmentation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N7/00Television systems
    • H04N7/18Closed-circuit television [CCTV] systems, i.e. systems in which the video signal is not broadcast
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B24/00Electric or electronic controls for exercising apparatus of preceding groups; Controlling or monitoring of exercises, sportive games, training or athletic performances
    • A63B24/0021Tracking a path or terminating locations
    • A63B2024/0028Tracking the path of an object, e.g. a ball inside a soccer pitch
    • A63B2024/0031Tracking the path of an object, e.g. a ball inside a soccer pitch at the starting point
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/10Image acquisition modality
    • G06T2207/10016Video; Image sequence
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30221Sports video; Sports image
    • G06T2207/30224Ball; Puck
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30241Trajectory

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)

Abstract

移動体の大きさが位置によって変化する場合に、大きさの変化にかかわらず正確かつユーザの手間を掛けずに移動体を追跡するために、本開示は、各フレームの画像における移動体の大きさを推定し、推定した移動体の大きさに基づいて、テンプレートデータを更新し、各フレームの画像において移動体が存在する領域の候補である候補領域と、テンプレートデータとを比較し、比較結果に基づいて候補領域に移動体が位置するか否かを判定する。

Description

本開示は、スポーツ競技を撮影したスポーツ映像におけるボール等の移動体の位置を追跡する移動体追跡方法、移動体追跡装置、およびプログラムに関する。
従来、映像において移動体を追跡する移動体追跡装置が知られている。例えば、特許文献1に開示された技術では、過去のフレームにおける移動体の位置情報に基づいて、今回のフレームにおける移動体の予測位置が求められる。そして、今回のフレームにおける画像データから移動体に特有の所定の特徴を持つ候補物体が抽出され、抽出された候補物体のうち予測位置により近い候補物体が移動体として特定される。
特開2004−46647号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術では、移動体の大きさが変化した場合、その変化に対応できず、移動体を見失ってしまうという問題があった。例えばサッカーのような、移動体としてボールが用いられるスポーツ競技において、競技フィールド全体を一度に撮影できるカメラが開発されている。このようなカメラで撮影した映像において、フィールドの奥側に位置した場合のボールの大きさと、フィールドの手前側に位置したボールの大きさには明確な差異が生じる。このような場合、特許文献1に開示された技術では、同一の移動体(ボール)でも、フィールドの奥側に位置する場合と手前側に位置する場合とではその大きさの相違に起因して、同一の特徴を有するとは限らず、検出精度が低下する可能性がある。
検出精度を向上させるためには、例えばユーザが、候補物体を抽出するための特徴量をボールの大きさに応じて逐次手動で設定すればよい。しかしながら、その場合ユーザはボールの大きさに変化が生じたか否かを常に監視する必要があるとともに、大きさが変化する度に特徴量を変更するための操作を行う必要があり、ユーザの負担が非常に大きい。
本開示の目的は、移動体の大きさが位置によって変化する場合に、大きさの変化にかかわらず正確かつユーザの手間を掛けずに移動体を追跡することができる移動体追跡方法、移動体追跡装置、およびプログラムを提供することである。
本開示の移動体追跡方法は、スポーツ競技の試合を撮影したスポーツ映像を構成する複数フレームの画像の各々における移動体の位置を追跡する移動体追跡方法であって、前記各フレームの画像における前記移動体の大きさを推定し、前記推定した移動体の大きさに基づいて、テンプレートデータを更新し、前記各フレームの画像において前記移動体が存在する領域の候補である候補領域と、前記テンプレートデータとを比較し、比較結果に基づいて前記候補領域に前記移動体が位置するか否かを判定する。
本開示の移動体追跡装置は、スポーツ競技の試合を撮影したスポーツ映像を構成する複数フレームの画像の各々における移動体の位置を追跡する移動体追跡装置であって、前記各フレームの画像における前記移動体の大きさを推定し、前記推定した移動体の大きさに基づいて、テンプレートデータを更新し、前記各フレームの画像において前記移動体が存在する領域の候補である候補領域と、前記テンプレートデータとを比較し、比較結果に基づいて前記候補領域に前記移動体が位置するか否かを判定する。
本開示のプログラムは、プロセッサに、スポーツ競技の試合を撮影したスポーツ映像を構成する複数フレームの画像の各々における移動体の位置を追跡する処理を実行させるプログラムであって、前記各フレームの画像における前記移動体の大きさを推定し、前記推定した移動体の大きさに基づいて、テンプレートデータを更新し、前記各フレームの画像において前記移動体が存在する領域の候補である候補領域と、前記テンプレートデータとを比較し、比較結果に基づいて前記候補領域に前記移動体が位置するか否かを判定する、手順を前記プロセッサに実行させる。
本開示によれば、移動体の大きさが位置によって変化する場合に、大きさの変化にかかわらず正確かつユーザの手間を掛けずに移動体を追跡することができる。
図1は、本開示の実施の形態に係る移動体追跡装置の構成の一例を示す図である。 図2は、1フレーム目の映像に対する移動体追跡装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図3は、ボール候補抽出処理の動作の一例を説明するためのフローチャートである。 図4は、2フレーム目以降の画像に対する移動体追跡装置の動作の一例について説明するためのフローチャートである。 図5は、テンプレートデータの設定処理の動作例を説明するためのフローチャートである。 図6は、ボールサイズグループの分割方法について説明するための図である。 図7は、ボールサイズグループに対応するパラメータの取得方法を説明するための図である。 図8は、追跡処理の動作の一例を説明するためのフローチャートである。 図9は、検出処理の動作の一例を説明するためのフローチャートである。 図10は、変形例1における移動体追跡装置100の動作の一例を説明するためのフローチャートである。 図11は、ボール軌跡検出用画像生成処理の動作の一例を説明するためのフローチャートである。 図12は、ボール軌跡検出処理の動作の一例を説明するためのフローチャートである。 図13Aは、ラベリング数が1である場合のボール軌跡検出用画像の例を示す図である。 図13Bは、ラベリング数が3である場合のボール軌跡検出用画像の例を示す図である。 図14は、表示部に表示されるテンプレート画像設定画面の例を示す図である。
以下、本開示の各実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本開示の実施の形態に係る移動体追跡装置100の構成の一例を示す図である。移動体追跡装置100は、図示しない外部のカメラ等によって撮影された映像を取得し、取得した映像内における移動体を追跡する装置である。本実施の形態では、移動体追跡装置100は、スポーツ競技の一つであるサッカーの試合が撮影されたスポーツ映像内において、当該サッカーの試合で使用されるボール等を移動体として追跡する例について説明する。なお、スポーツ映像とは、スポーツ競技の試合を録画した映像を意味する。
移動体追跡装置100は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ101、制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)や、RAM(Random Access Memory)等の作業用メモリ、映像データ等を格納するHDD(Hard Disk Drive)等を含む記憶部102、および外部のカメラ等との通信を行う通信回路103、例えばマウスやトラックボール等、ユーザの入力を受け付ける入力部104、画像等の表示を行う例えば液晶ディスプレイ等の表示部105、これらの構成を互いに接続し、各構成間のデータ通信を行う経路としてのバス106を有する。以下説明する移動体追跡装置100の動作は、プロセッサ101が記憶部102から読み出した制御プログラムを実行することにより実現される。
次に、移動体追跡装置100の動作について、図2を参照して説明する。図2は、1フレーム目の映像に対する移動体追跡装置100の動作の一例を示すフローチャートである。なお、1フレーム目の画像とは、例えば、映像の先頭のフレームの他、移動体追跡装置100が再起動した後に取得した映像の先頭のフレームの画像、または、移動体追跡装置100がボールの追跡および検出に失敗した(ロストした)場合に、ボールをロストしたフレームの次のフレームの画像、あるいは移動体追跡装置100の使用者によってボール位置が誤っているとして指示されたフレームの画像を意味している。
ステップS201において、プロセッサ101は、通信回路103を介して、外部のカメラ等によって撮影された映像を取得する。ここで、映像とは、複数フレームの画像によって構成される、いわゆる動画像である。この映像は、上述したようにサッカー等のスポーツ競技の試合が撮影されたものであるため、当該映像を構成する各フレームの多くにはボールが写っている。外部のカメラ等によって撮影された映像は、プロセッサ101が通信回路103を介してカメラから直接取得してもよいし、通信回路103を介して送信された映像を例えば記憶部102に記憶し、記憶部102に記憶された映像を使用時に改めて読み出すようにしてもよい。なお、本ステップS201では、プロセッサ101は、取得した映像のうち、1フレーム目の画像のみを抽出し、これに対して以下のステップ202からS205を実行する。
ステップS202において、プロセッサ101は、ステップS201において抽出された1フレーム目の画像に対して、ボール候補領域を抽出する。ボール候補領域とは、画像内において、ボールが存在する可能性の高い領域を意味する。図3は、ボール候補抽出処理の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップS301において、プロセッサ101は、ステップS201において取得した1フレーム目の画像から、その前景画像を生成する。ここで、前景画像とは、背景部分を構成する画素の画素値を0(黒)に設定し、前景部分を構成する画素の画素値を255(白)に設定した二値化画像である。前景画像の生成方法としては、公知の背景差分法、フレーム間差分法等を採用すればよい。
次に、ステップS302において、プロセッサ101は、前景画像の各画素に対してラベリング処理を実行する。ラベリング処理とは、同じ画素値を有する画素に同じラベルを付与することで、画素のグループ化を行う処理である。
最後に、ステップS303において、プロセッサ101は、ラベリング処理の実行結果から、同じラベルが付与されている画素領域のサイズ(例えば、領域幅、領域高さ、縦横比率または領域内の前景比率等)を取得し、その取得したサイズが所定の条件を満たす画素領域をボール候補領域として検出する。なお、本実施の形態において、ボール候補領域は同じラベルが付与されている画素領域に外接する矩形、つまりボールの外接矩形とする。所定の条件とは、例えば領域幅および領域高さの上限下限、縦横比率の上限下限または領域内の前景比率の下限等であり、ボール候補領域は、ボール相当のサイズの前景画像の領域である。
なお、ボール相当のサイズは、プロセッサ101が、予め設定され記憶部102等に記憶された、ボールに相当する領域の最低サイズと最高サイズとを読み出して指定するか、あるいは、ボール候補領域抽出処理の制御プログラム内に設定された値に基づいて指定する。ここで、最低サイズについては、画像上でのy軸方向の位置に応じて変更するようにしてもよい。これは、ボールが画像上で上部、すなわち競技場の奥側に位置している場合には、カメラからボールまでの位置が遠いため、ボールは小さく映る性質があり、反対に、ボールが画像上で下部、すなわち競技場の手前側に位置している場合には、カメラからボールまでの位置が近いため、ボールは大きく映る性質があるからである。なお、最大サイズについては、カメラに近い距離で、ロングパス等により、ボールが地上から離れて滞空しているような場合には、画像上では上部に位置していてもボールは大きく映るため、位置に応じた値の変更は行わない。
ここで、プロセッサ101は、抽出したボール候補領域を表示部105に表示させ、ユーザにボール候補領域の確認を行わせてもよい。すなわち、プロセッサ101は、1フレーム目の画像を表示部105に表示し、当該画像を見たユーザにボールが存在する領域を入力部104を介して指定させることにより、ボール領域の設定を行う。この際、表示部105には、抽出されたボール候補領域が表示され、ユーザは複数のボール候補領域の中からボールが存在する領域を指定するようにしてもよい。
プロセッサ101は、抽出したボール候補領域の画像における位置、領域幅、領域高さ、および、当該画像に関する情報を生成する。ステップS303の処理が完了すると、プロセッサ101は、図3に示すボール領域抽出処理を終了する。
図2の説明に戻る。ステップS203において、プロセッサ101は、1フレーム目の画像におけるボール領域を設定する。ボール領域とはステップS203において設定されたボール候補領域のうちの一領域を示す情報をいう。プロセッサ101によるボール領域の設定は、上述したように、ボール候補領域を含めて表示した1フレーム目の画像におけるボールが存在する位置をユーザに指定させることにより行われる。
ステップS204において、プロセッサ101は、設定したボール領域に関するボール位置に関する情報を取得する。ボール位置に関する情報は、画像における、ボール領域の例えば左上の画素の画像における座標、あるいはボール領域の中心の座標を含む。また、ボール位置に関する情報には、ボール領域の幅および高さに対応する画素数等の情報(以後ボールサイズ情報とする)を含む。
ステップS205において、プロセッサ101は、ステップS204にて取得したボール位置に関する情報を記憶部102に記憶させるとともに出力する。
以上、1フレーム目の画像に対する移動体追跡装置100の動作の一例について説明した。次に、2フレーム目以降の画像に対する移動体追跡装置100の動作について説明する。図4は、2フレーム目以降の画像に対する移動体追跡装置100の動作の一例について説明するためのフローチャートである。なお、2フレーム目以降の画像とは、移動体追跡装置100が取得する映像のうち、上記説明した1フレーム目の画像以外の画像を意味している。以下では、処理の対象とするフレームを現フレームと称する。
ステップS401において、プロセッサ101は外部のカメラ等から映像を取得する。本ステップS401において、プロセッサ101は、取得した映像のうち、1フレーム目の画像以外の画像である2フレーム目以降の画像を抽出する。以下の各ステップは、抽出された2フレーム目以降の現フレームの画像に対して、実行される。
ステップS402において、プロセッサ101は、ステップS401において抽出された現フレームの画像に対して、ボール候補領域を抽出する。ボール候補領域抽出処理に関しては、対象となるフレームが2フレーム目以降の画像であることを除いて、図3にて説明した処理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
ステップS403において、プロセッサ101は、現フレームにおけるボール位置を推定する。ボール位置の推定方法は、例えば以下のような方法がある。
1つ目の方法として、1フレーム前の画像におけるボール位置に関する情報を記憶部102から読み出し、その位置を現フレームにおける推定位置とする方法がある。
また、2つ目の方法として、1フレーム間でボールが移動する移動量を推定し、1フレーム前の画像におけるボール位置に移動量を加味して現フレームにおける位置を推定位置とする方法がある。1フレーム間での移動量は、例えば過去のnフレーム前の画像とn+1フレーム前の画像との間での移動量を算出し、過去n+1フレーム分の移動量の平均を1フレーム間での移動量として設定すればよい。ここで、nは正の整数である。あるいは、1フレーム間での移動量の設定方法として、より過去のフレーム間における移動量の重みが小さく、より現フレームに近いフレーム間における移動量の重みが大きくなるように、重み付き平均を設定するようにしてもよい。
なお、ここで例示したボール位置の推定方法は一例であって、本開示はこれに限定されない。プロセッサ101は、過去のフレームにおけるボール位置から、何らかの方法で現フレームにおける推定位置を算出するようにすればよい。
ステップS404において、プロセッサ101は、現フレームにおけるボールサイズを推定する。ボールサイズの推定方法としては、例えば以下のような方法がある。すなわち、過去のフレームのボールサイズに関する情報を記憶部102から読み出し、これに基づいて現フレームの推定サイズとする方法である。
具体的には、例えば、過去のフレームのボールサイズを、そのまま現フレームの推定サイズとする方法がある。また、過去の数フレーム分のボールサイズの平均を、現フレームの推定サイズとする方法がある。この平均値は、より現在に近いフレームの重みを大きくした重み付け平均値としてもよい。
なお、ステップS403およびS404においては、過去のフレームのボール位置やボールサイズの情報を利用して現フレームの推定位置や推定サイズを算出している。しかしながら、過去のフレームにおけるボール位置やボールサイズの情報は必ずしも全て取得できるとは限らないので、そのような場合は、残存している過去のフレームの情報のみを用いて現フレームの推定位置や推定サイズを設定するようにすればよい。
また、ステップS403における推定位置の算出と、ステップS404における推定サイズの算出は、必ずしもこの順番で実行される必要はなく、順番が入れ替わってもよいし、同時に行われてもよい。
次に、ステップS405において、プロセッサ101は、パラメータの設定を行う。また、ステップS405において、プロセッサ101は、ボールが存在する領域に関する情報、ボールの推定位置に関する情報、および、ボールサイズに関する情報に基づいて、ボールの追跡を行うためのテンプレート特徴量およびテンプレート画像を生成する。また、ステップS405において、プロセッサ101は、後述するステップS406における追跡処理、あるいはステップS408における検出処理からのフィードバックに基づいて、パラメータおよびテンプレート特徴量、テンプレート画像を更新する。
パラメータおよびテンプレート特徴量、テンプレート画像の生成方法の具体的な処理の詳細について以下図5を用いて説明する。なお、本実施の形態において、パラメータおよびテンプレート特徴量、テンプレート画像のひとつを少なくとも含む語の総称としてテンプレートデータという語を使用する。
図5は、テンプレートデータの設定処理の動作例を説明するためのフローチャートである。
ステップS501において、プロセッサ101は、ボールサイズ推定部150が設定した現フレームにおけるボールサイズを用いて、そのボールサイズが含まれるボールサイズグループIDを取得する。
ボールサイズグループIDについて説明する。まず、ボールサイズグループとは、ボールサイズの値に応じて分割されたグループである。本実施の形態においては、ボールサイズ小、ボールサイズ中、ボールサイズ大の3つのボールサイズグループが設定されている。図6は、ボールサイズグループの分割方法について説明するための図である。図6に示すように、各グループにはそれぞれ最小サイズと最大サイズとが設定されている。最小サイズとは、そのグループに属するボールサイズの最小値(ピクセル)であり、最大サイズとは、そのグループに属するボールサイズの最大値(ピクセル)である。
なお、ボールサイズは、画面上でのボール領域の幅と高さを合算したピクセル数によって決定され、例えばボール領域の幅が4ピクセル、高さが4ピクセルである場合、ボールサイズは8ピクセルであり、例えばボール領域の幅が10ピクセル、高さが6ピクセルである場合、ボールサイズは16ピクセルである。このように、画像上でのボール領域の幅と高さは正の整数であるため、ボールサイズも正の整数である。また、各グループの最小サイズは、1つ下のグループの最大サイズに1を加えた数値である。
ボールサイズグループIDは、ボールサイズグループ毎に予め付与されたIDであり、本実施の形態では、図6に示すように、ボールサイズ小をグループID「G01」、ボールサイズ中をグループID「G02」、ボールサイズ大をグループID「G03」としている。
図5の説明に戻る。次に、ステップS502において、プロセッサ101は、ボールサイズグループIDに対応するパラメータを取得する。図7は、ボールサイズグループに対応するパラメータの取得方法を説明するための図である。図7に示すように、ボールサイズグループIDに対応したパラメータが予め設定され、記憶部102に記憶されている。プロセッサ101は、これを読み出してステップS501に対応するパラメータを取得する。
図7に示すように、パラメータは、ボール幅変化量、ボール高さ変化量、移動距離、追跡しきい値、および、検出しきい値を含む。ボール幅変化量およびボール高さ変化量とは、1フレーム当たりのボールの幅および高さの変化量である。移動距離とは、1フレーム当たりのボールの最大移動距離である。追跡しきい値は、後述するステップS406におけるボール追跡処理に使用される、現フレームでのボールの内接矩形領域の画像を元に生成された色ヒストグラムデータとテンプレート特徴量との色ヒストグラム間距離のしきい値である。また、検出しきい値は、後述するステップS408におけるボール位置検出処理に使用される、現フレームでのボールの内接矩形領域の画像を元に生成された色ヒストグラムデータとテンプレート特徴量との色ヒストグラム間距離のしきい値である。
図5の説明に戻る。ステップS503において、プロセッサ101は、ボールサイズグループIDに対応するテンプレート画像およびテンプレート特徴量を取得する。テンプレート画像とは、ボールサイズグループIDに対応して設定された、ボールの外接矩形領域の画像である。テンプレート特徴量とは、ボールサイズグループIDに対応して設定された、色ヒストグラムデータである。すなわち、テンプレート特徴量とは画像上のボールの大きさに応じたボールの色の頻度分布を示すデータとする。
テンプレート特徴量の生成に用いるヒストグラムデータは、例えばステップS404において推定されたボールサイズに基づいて、ビン数を変更するようにしてもよい。具体的には、ボールサイズが大きい場合、すなわちボール領域の画素数が多い場合はビン数を大きく、ボールサイズが小さい場合、すなわち、ボール領域の画素数が小さい場合はビン数を1/2や1/4等に削減してもよい。なお、このようにビン数を変更する場合は、テンプレート特徴量を作成するタイミングで利用する可能性のあるビン数のヒストグラムを全て準備しておくことが望ましい。
テンプレート特徴量は、現フレームでのボールの内接矩形領域の画像を元に生成された色ヒストグラムデータとの比較に用いられる。テンプレート特徴量にボールの内接矩形領域を用いる理由は、ボール周辺の芝領域や芝の色の影響を強く受けている輪郭周辺の情報を除外するためである。本実施の形態において、テンプレート画像とテンプレート特徴量はそれぞれ独立に生成されてもよいし、テンプレート特徴量が更新された際に、当該テンプレート特徴量を生成した画像からテンプレート画像を生成してもよい。すなわち、テンプレート特徴量の生成に使用したボール画像(内接矩形領域画像)に対応するボール画像(外接矩形領域画像)をテンプレート画像としても良い。なお、テンプレート特徴量は画像分野における特徴量であればよく、ヒストグラムデータ以外のデータを用いても良い。
ボールの検出精度を向上させるために、テンプレート特徴量は、その日の競技場の天気や時間帯、すなわち競技場の明るさ、照明の有無や降雨の有無等、競技場の環境条件に応じて設定されることが望ましい。このため、テンプレート特徴量は、例えば試合の開始前等に予め作成されるとともに、試合中における競技場の明るさや天気の変化に応じて新たに作成されることが望ましい。
テンプレート特徴量の設定方法の具体例について説明する。本実施の形態において、テンプレート特徴量の設定方法として、以下の3種類の方法が想定されている。1つ目の方法は、試合の開始前等に、予め競技場内のボールが映った映像を取得し、当該映像におけるボールの画像を元にテンプレート特徴量を作成する方法である。
すなわち、プロセッサ101は、予め試合の開始前に、試合中と同じような競技場の条件下において、競技場内のボールが映った映像を外部のカメラ等から取得してテンプレート特徴量を生成する。ここで、ボールサイズグループにつき1つ以上のテンプレート特徴量が作成されることが望ましい。よって、例えば競技場の奥側にボールがある場合の映像と、競技場の中央付近にボールがある場合の映像と、競技場の手前側にボールがある場合の映像とに基づいて、プロセッサ101は、それぞれのボールサイズに対応するテンプレート特徴量を生成する。
競技場の奥側にボールがある場合に生成されるテンプレート特徴量は、ボールサイズグループ小(ボールサイズグループIDがG01)に対応するテンプレート特徴量である、また、競技場の中央付近にボールがある場合に生成されるテンプレート特徴量は、ボールサイズグループ中(ボールサイズグループIDがG02)に対応するテンプレート特徴量である。また、競技場の手前側にボールがある場合に生成されるテンプレート特徴量は、ボールサイズグループ大(ボールサイズグループIDがG03)に対応するテンプレート特徴量である。このように生成されたテンプレート特徴量は、自由に読み出すことができるように、ボールサイズグループに対応付けられて記憶部102に記憶される。
なお、各ボールサイズグループ毎に1つの画像からテンプレート特徴量を生成してもよいが、複数の画像におけるボールに対応する画素の画素値の平均からテンプレート画像を生成した方が、後述する追跡処理や検出処理の精度が高くなるため、より好ましい。これは、1枚の画像からでは、その画像環境(照明条件、背景の映り込み具合、ボールのテクスチャ等)の影響が大きいためである。このため、プロセッサ101は、同じボールサイズグループの画像を複数枚取得して、これらの画素値の平均を使用してテンプレート特徴量を生成してもよい。また、テンプレート特徴量には、複数枚取得したすべての画像の画素値を元に生成された色ヒストグラムを用いてもよいし、複数枚取得した一部の画像の画素値を元に生成した色ヒストグラムを用いてもよい。これは、あまり多くの画像を用いると、テンプレート特徴量として算出される色ヒストグラムが鈍り、誤検出が増える可能性があるため、適宜誤検出の増加度合いとの兼ね合いで決定すればよい。
上述した1つ目の方法では、試合の開始前にテンプレート特徴量を生成するとしたが、例えば開始直前のウォーミングアップ中等にテンプレート特徴量の生成を行うようにすればよい。また、試合毎にテンプレート特徴量を生成するのではなく、例えば競技場毎に、天候条件や照明条件、試合ボールの種類に応じたテンプレート特徴量を予め生成し、記憶部102に記憶しておいてもよい。
2つ目の方法は、テンプレート特徴量を随時生成する方法である。図4に示すように、外部のカメラ等から取得した映像のうち、2フレーム目以降の画像では、後述するステップS406における追跡処理、あるいは、ステップS408における検出処理が実行される。この追跡処理または検出処理において、画像内におけるボールが大きくまたは小さくなって、それまでとは異なるボールサイズグループに属するサイズのボール位置に関する情報が取得された場合に、プロセッサ101は、新たなボールサイズグループのテンプレート特徴量の有無を確認し、テンプレート特徴量がない場合に、そのタイミングでボールを含む画像を取得し、テンプレート特徴量の生成を行う。
この2つ目の方法では、、プロセッサ101が自動的にテンプレート特徴量を生成するため、ユーザの手間を省略できるという利点がある。また、新たなテンプレート特徴量の生成は、新たなボールサイズグループに属するサイズのボール情報が取得された際以外に、任意のタイミングで行ってもよい、例えば、テンプレート特徴量を生成すべきボールサイズを予め設定しておき、ボールサイズがその大きさになったタイミングでテンプレート特徴量の生成を行うようにしてもよい。一例として、ボールサイズグループにおける最小サイズと最大サイズとの中間のサイズになったときに初めて当該ボールサイズグループに属するテンプレート特徴量を生成するようにすると、ボールサイズグループの変動が起きた際にテンプレート特徴量を生成する場合と比較して、当該ボールサイズグループの平均的大きさに近いボールのテンプレート特徴量を生成することができるので、ボールの追跡性能が向上する。
3つ目の方法として、ボールをロストしたタイミングで新たにテンプレート特徴量を生成し直す方法がある。2フレーム目以降の画像において、追跡および検出処理の結果、ボールがロストした場合には、再度図2に示す1フレーム目に対する処理が行われる。3つ目の方法では、その際、ステップS203においてユーザがボール位置の設定を行う(ボール位置を修正する)と、プロセッサ101は、そのタイミングの画像を用いてテンプレート特徴量を生成する。
なお、2つ目および3つ目の方法において、テンプレート特徴量の初期値は1フレーム目の画像においてユーザの操作によりボール領域が設定されたタイミングで、プロセッサ101が生成すればよい。また、2つ目および3つ目の方法に、1つ目の方法を併用してもよい。すなわち、プロセッサ101は、試合開始時には、試合開始前に生成したテンプレート特徴量を用いてボールの追跡および検出処理を行い、その後は随時2つ目あるいは3つ目の方法によるテンプレート特徴量の生成を行うようにしてもよい。また、テンプレート特徴量の生成は、ステップS405において行われる他、例えば、図2のステップ203において、ユーザによってボール領域が設定されたタイミングで行われてもよい。
なお、上述した説明では、ステップS405にて実行されるパラメータ・テンプレート設定処理において、パラメータの設定を行ってからテンプレート画像およびテンプレート特徴量の設定を行うとしたが、本開示はこれに限定されない。パラメータの設定処理とテンプレート画像およびテンプレート特徴量の設定処理とは互いに独立しており、同時に行われてもよいし、どちらかが先に行われてもよい。また、パラメータの設定処理とテンプレート画像およびテンプレート特徴量の設定処理のどちらかだけが行われてもよい。
図4の説明に戻る。ステップS406において、プロセッサ101は、ステップS405において設定されたパラメータおよび/またはテンプレート特徴量を用いて、ボールの追跡処理を行う。図8は、追跡処理の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップS801において、プロセッサ101は、スポーツ映像を外部のカメラ等から取得し、現フレームの画像を抽出する。そして、ステップS802において、プロセッサ101は、ステップS403において算出された推定位置、ステップS404において算出された推定サイズ、および、ステップS305において設定されたパラメータおよびテンプレート特徴量をテンプレートデータとして取得する。また、ステップS803において、プロセッサ101は、ステップS202またはステップS402において抽出されたボール候補領域に関する情報を取得する。
そして、ステップS804において、プロセッサ101は、ボール候補領域の特徴量(ボール候補領域特徴量)と、テンプレートデータに基づいて追跡尤度を算出する。ボール候補領域特徴量は、ボール候補領域の画像における位置、領域幅、領域高さ、および色情報(本実施の形態では色ヒストグラムとする)を含む。追跡尤度は、(1)ボール候補領域特徴量における色ヒストグラムとテンプレート特徴量における色ヒストグラム間の距離に基づく尤度と(2)ボール候補特徴量におけるボール幅変化量・ボール高さ変化量・移動距離とボールサイズに基づいて設定されたパラメータ(ボール幅変化量・ボール高さ変化量・移動距離)をそれぞれ比較することで求められる尤度の重み付き平均を取ることで求められる。
なお、ヒストグラム間距離は、例えばバタチャリヤ(Bhattacharyya)距離を用いて算出される。この場合、各ヒストグラムが完全一致の場合にヒストグラム間距離は0に、完全不一致の場合は1になる。したがって、ヒストグラム間距離に基づく尤度は1−(Bhattacharyya)で算出される。
ステップS805において、プロセッサ101は、算出した追跡尤度が所定のしきい値以上、かつ最も追跡尤度が高いボール候補領域をボール位置として決定し、決定したボール位置を記憶部102に記憶するとともに出力する。なお、所定のしきい値としては、ステップS405にて設定されたパラメータに含まれる追跡しきい値を使用すればよい。
図4の説明に戻る。ステップS407において、プロセッサ101は、ステップS406の追跡処理でボール位置を決定することができたか否かを判定する。本ステップS407においては、図8に示すステップS804にて算出された追跡尤度が追跡しきい値以上のボール候補領域が存在した場合、最も追跡尤度が高いボール候補領域をボール位置を決定することができたと判定される。ボール位置を決定することができた場合、処理はステップS409に進む。一方、本ステップS407においては、ステップS804において算出された追跡尤度が追跡しきい値以上のボール候補領域が存在しなかった場合、ボール位置を決定することができなかったと判定される。ボール位置を決定することができなかったと判定された場合、処理はステップS408に進む。
ステップS408において、プロセッサ101は、追跡に失敗した場合に、ボールを検出するための検出処理を実行する。図9は、検出処理の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップS901において、プロセッサ101は、現フレームの画像を取得する。そして、ステップS902において、プロセッサ101は、ステップS403において算出された推定位置、ステップS404において算出された推定サイズ、および、ステップS405において設定されたパラメータおよびテンプレート画像をテンプレートデータとして取得する。
ステップS903において、プロセッサ101は、推定位置に基づいて、検出処理を行うための検出領域を設定する。検出領域は、推定位置を含み、推定位置より大きい領域である。検出領域の大きさは、予め制御プログラム内において設定されていてもよいし、予め設定され記憶された値を記憶部102から読み込んでもよい。また、プロセッサ101は、推定サイズに基づいて、推定位置の大きさを変更するようにしてもよい。例えば、ボールサイズが大である場合には、1フレーム当たりのボールの移動量が大きいため、検出領域を大きくすることが望ましい。一方、ボールサイズが小である場合は、検出領域は小さくてよい。
ステップS904において、プロセッサ101は、検出領域内を推定サイズの矩形でラスタスキャンし、検出領域を推定サイズの矩形で分割した場合の各小領域毎に検出尤度を算出する。検出尤度は、上述した追跡尤度と同様に算出してもよい。なお、検出尤度を算出する際は、ボール幅変化量およびボール高さ変化量の値については推定サイズと同じ値をとることが既知(ラスタスキャンを行っている領域であるので)であるため尤度の判定から除外すると、精度を落とさず、より高速に検出を行うことができるので好ましい。
ステップS905において、プロセッサ101は、検出尤度が所定のしきい値以上であり、かつ最も尤度が高い小領域を、ボール位置として決定し、決定したボール位置を出力する。このしきい値としては、例えばステップS405にて設定されたパラメータに含まれる検出しきい値を使用すればよい。
ステップS906において、プロセッサ101は、ステップS905にて決定されたボール位置が正しいか否か、すなわち誤検出であるか否かの判定を行う。この誤検出判定は、ステップS905にて決定されたボール位置の周辺領域の色情報と、テンプレート画像におけるボール周辺領域の色情報とを比較し、その類似度が検出しきい値以上である場合に誤検出であると判定し、そうでない場合、検出結果が正しいと判定する。この誤検出判定は、例えばボールサイズが小さい場合等、競技場奥の看板部分等のボールとよく似た色かつ大きさの領域がボール位置として検出されてしまう誤検出を防止するために行われる。ボール周辺の色情報とは、例えば競技場の芝の色に関する情報等である。
誤検出判定の具体的な方法の例としては、例えば、ボールの外接矩形からボールの内接矩形を除いた領域を誤検出判定領域として設定し、テンプレート画像における誤検出判定領域から算出した色ヒストグラムと、上記検出処理にて検出されたボール位置に対応する誤検出判定領域から算出した色ヒストグラムとの間のヒストグラム間距離を算出することで、誤検出判定尤度をバタチャリヤ距離で算出する。その結果、ボール位置が完全一致している場合、すなわち誤検出がない場合、誤検出判定尤度は0になり、ボール位置が全く一致していない場合、すなわち誤検出である場合、誤検出判定尤度は1となる。実際には誤検出判定尤度は0から1までの間の値を取り、誤検出判定尤度が所定のしきい値以上である場合、プロセッサ101は、上記検出処理にて得られたボール位置は誤検出であると判定する。このような誤検出は、ボールがカメラから遠く、画像上でのサイズが小さい場合等に、ボール以外の例えば競技場奥の看板等のボールに似た色の領域等をボール位置と判定してしまうことによって生じうる。すなわち、ステップS906におけるボール位置が誤検出であるか否かの判定において、ボール周辺に位置する芝等の領域の色情報等も利用することで、精度よく誤検出であるか否かを判定することができる。
ステップS907において、ステップS906での誤検出判定の結果、誤検出であると判定された場合、処理はステップS901に戻り、検出処理をやり直す。なお、検出処理をやり直す場合は検出しきい値を前回用いた値より小さいものとしてやり直すことが好ましい。所定の回数、検出処理をやり直しても検出ができない場合は、ボールの位置を再検出できなかったとして処理を終了する。一方、誤検出であると判定されなかった場合、プロセッサ101は、検出結果のボール位置を出力して検出処理を終了する。
なお、上記説明した検出処理によって、ボールの位置を再検出できなかった場合、プロセッサ101は、図2に示す1フレーム目の処理を再度行い、ユーザによるボール位置の修正を受け付けてもよい。その他に、ボールの位置を検出できなかった場合、プロセッサ101は現在対象となっているフレームでのボール位置が得られなかったという情報と、前のフレームでのボール位置を一旦保持しておき、次のフレーム以降の追跡処理あるいは検出処理においてボール位置が得られたタイミングで、ボール位置を得られなかった間のボール位置を当該ボール位置が検出できなかったフレームに補間してまとめて出力するようにしても良い。
図4の説明に戻る。ステップS409において、プロセッサ101は、ステップS406の追跡処理で得られたボール位置、あるいは、ステップS408の検出処理で検出し直したボール位置を記憶部102に記憶させるとともに出力する。
次にステップS410において、プロセッサ101は、ボール位置の修正があったか否かを判定する。図4に示す処理では、例えば、ステップS406の追跡処理あるいはステップS408の検出処理によって得られたボール位置がユーザに表示され、ユーザが目視確認を行い、表示されたボール位置が正しい場合には修正はなく、表示されたボール位置にボールが位置しない場合にはユーザによるボール位置の修正がある。修正があると判定された場合、処理はステップS411に進み、そうでない場合、ステップS412に進む。
ステップS411において、プロセッサ101は、ステップS406の追跡処理において、ボールサイズが新たなボールサイズグループに属するサイズとなった場合に、当該ボールサイズの画像を用いて新たなテンプレート画像を自動的に生成して設定する。本ステップS411は、上記説明したテンプレート画像設定方法の2つ目の方法に対応している。
一方、ステップS412において、プロセッサ101は新たなテンプレート特徴量を設定する。本ステップS410は、上記説明したテンプレート特徴量設定方法の3つ目の方法に対応している。
ステップS411あるいはステップS412におけるテンプレート特徴量の更新が終了すると、移動体追跡装置100は、現在対象となっているフレームの画像に対する処理は終了し、次のフレームの画像に対する処理を、ステップS401から新たに開始する。そして、外部のカメラ等が取得した映像に含まれる全てのフレームの画像に対する処理が終了すると、移動体追跡装置100は全ての処理を終了して待機状態となる。
以上、本実施の形態の移動体追跡装置100の動作例について説明した。上記説明したように、本実施の形態の移動体追跡装置100による移動体(ボール)追跡方法は、各フレームの画像における移動体の大きさを推定し、推定した移動体の大きさに基づいて、テンプレートデータを更新し、各フレームの画像において移動体が存在する領域の候補である候補領域と、テンプレートデータとを比較し、比較結果に基づいて候補領域に移動体が位置するか否かを判定する。
このような構成により、本実施の形態の移動体追跡装置100によれば、ボールの大きさに対応して設定されるテンプレート画像とパラメータとを用いて移動体(ボール)の位置の決定が行われる。このため、例えば画像の手前側と奥側でボールの大きさが大きく異なる場合でも、精度よくボールの位置を決定することができる。また、テンプレート画像やパラメータはボールの大きさに応じて変更されるので、ユーザがボールの大きさに合わせて手動でテンプレートやパラメータを設定する必要がなく、ユーザの手間を省略することができる。
また、本実施の形態の移動体追跡装置100による移動体(ボール)追跡方法において、テンプレートデータは、推定した移動体の大きさに基づいて更新されるパラメータを含み、パラメータは、少なくともボールの検出のための所定のしきい値、あるいは追跡のための所定のしきい値を含む。
このような構成により、ボールの大きさに応じて変更されるパラメータを用いてボールの位置が決定されるので、例えば画像の手前側と奥側でボールの大きさが大きく異なる場合でも、精度よくボールの位置を決定することができる。
また、本実施の形態の移動体追跡装置100による移動体(ボール)追跡方法において、前記推定した移動体の大きさが、複数の段階のいずれに属するかに応じて、前記比較に用いる前記テンプレートデータを変更する。
また、本実施の形態の移動体追跡装置100による移動体(ボール)追跡方法は、推定したボールの大きさが、複数の段階のうちの異なる段階へ変化したとき、推定された位置の周辺の画像を用いて、変化した段階の大きさに対応するテンプレート特徴量を生成する。
このような構成により、ボールの大きさに応じてテンプレート画像とパラメータとを好適に設定することができる。
また、本実施の形態の移動体追跡装置100による移動体(ボール)追跡方法は、条件を満たす候補領域が存在しない場合に、フレームの画像内の矩形領域を、逐次テンプレートデータと比較することで走査し、比較結果に基づいて矩形領域に移動体が存在するか否かを判定し、移動体が存在すると判定された矩形領域の周辺の画像を用いて、テンプレート画像を生成する。
このような構成により、ボールを見失ってしまった場合でも、再度ボールを検出することができるとともに、ボールの検出においてもボールの大きさに応じたテンプレート特徴量とパラメータとを用いるので、ボールの大きさにかかわらず好適にボールの位置を検出することができる。
なお、上記説明した実施の形態は、本開示の一例であって、本開示はこれに限定されない。以下では、本開示の変形例について説明する。
<変形例1>
上述した実施の形態では、上述したボールの推定位置および推定サイズに対応するテンプレートデータ(パラメータおよびテンプレート特徴量)を用いて追跡処理および検出処理を行っていたが、本変形例1では、これらの処理に加えて、ボールの軌跡を検出する軌跡検出処理を並列的に行う。
図10は、変形例1における移動体追跡装置100の動作の一例を説明するためのフローチャートである。図10におけるステップS1001からS1008、S1010からS1012では、上記説明した、図4におけるステップS401からS408、S410からS412と同様の処理が行われる。このため、図10に示す以下の変形例1の動作例の説明では、ステップS1001からS1008、S1010からS1012の説明を省略し、図10で新たに加わったステップS1013からS1016について説明する。
ステップS1013において、外部のカメラ等から2フレーム目以降の画像を取得すると、プロセッサ101は、ボール軌跡検出用画像生成処理を実行する。図11は、ボール軌跡検出用画像生成処理の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップS1101において、プロセッサ101は、現フレームの画像を取得する。そして、ステップS702において、プロセッサ101は、1フレーム前のボール軌跡検出用画像を記憶部102から取得する。
ステップS1103において、プロセッサ101は、ステップS1101において取得した現フレームの画像と、ステップS1102にて取得した、現フレームの1フレーム前の画像とを用いて、オプティカルフローを算出する。具体的には、プロセッサ101は、1フレーム前の画像の各画素が現フレームの画像のどの画素に移動したのか、すなわちフローベクトルを求める。
次に、ステップS1104において、プロセッサ101は、ステップS1103にて算出したオプティカルフローを用いて、全てのフローベクトルの中から移動量が最大であるフローベクトルを検出する。
ステップS1105において、プロセッサ101は、ステップS1104にて検出した移動量が最大のフローベクトルに対応する画素の位置(箇所)を示す画像を、ステップS1102にて取得した1フレーム前のボール軌跡検出用画像に重畳する。具体的には、プロセッサ101は、ボール軌跡検出用画像において、ステップS1104にて検出したフローベクトルに対応する画素の位置周辺の画素値を255(白)に設定する。例えば、フローベクトルに対応する画素の位置周辺に5×5ピクセルの矩形領域や、直径5ピクセルの円領域を設定し、それらの領域を構成する画素の値を255に設定する。これにより、生成されるボール軌跡検出用画像には、現フレームまでのボールの軌跡が含まれることになる。
そして、ステップS1106において、プロセッサ101は、ステップS1105にて生成したボール軌跡検出用画像を出力し、ボール軌跡検出用画像の重畳フレーム数をカウントアップする。なお、出力されたボール軌跡検出用画像は、図10に示すステップS1015におけるボール軌跡検出処理にて使用されるとともに、記憶部102に入力されて格納され、次フレームのボール軌跡検出用画像の生成に使用される。
図10の説明に戻る。ステップS1014において、プロセッサ101は、ボール軌跡検出用画像の重畳フレーム数が所定の値、例えば10と一致するか判定する。一致しない場合は、軌跡検出処理を終了する。一方、ボール軌跡検出用画像の重畳フレーム数が所定の値と一致する場合、プロセッサ101は、ステップS1014において、ステップS1013にて生成されたボール軌跡検出用画像を用いて、ボール軌跡検出処理を行う。図12は、ボール軌跡検出部210によるボール軌跡検出処理の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップS1201において、プロセッサ101は、ステップS1013において生成されたボール軌跡検出用画像に対してラベリング処理を実施する。本ステップS1201では、ラベリング処理として、画素値が255(白)である部分が連続した画素に同じ番号を割り振る。
ステップS1202において、プロセッサ101は、ラベリング処理を実施した結果、ラベリング数が1であるか否かについて判定する。図13Aは、ラベリング数が1である場合のボール軌跡検出用画像の例を示す図である。図13Aに示すように、ラベリング数が1である場合には、ボール軌跡検出用画像上において、白い部分、すなわち移動量が最大となる画素の位置が連結されたように表される。この連結部分は、当該画像上におけるボールの軌跡を示すものである。一方、図13Bは、ラベリング数が3である場合のボール軌跡検出用画像の例を示す図である。図13Bに示すように、ラベリング数が1でない場合は、ボールの軌跡候補が複数に分かれてしまい、どれがボールの軌跡かを特定することができない。
ステップS1202において、ラベリング数が1であると判定された場合、処理はステップS1203に進む。そうでない場合、ボール軌跡検出処理は終了する。
ステップS1203において、プロセッサ101は、ボール軌跡検出用画像上のフローベクトルの位置を第2ボール位置として記憶部102に記憶させるとともに出力する。
なお、図12にて説明したボール軌跡検出処理において、例えば選手に対応する画素領域である選手領域を検出し、ボール軌跡検出用画像上のフローベクトルの位置が選手領域に含まれるか否かの判定を行ってもよい。これにより、ボールの軌跡と選手の軌跡とが混同されてしまうことが無くなり、ボールの軌跡の検出精度が向上する。選手領域の検出方法としては、上述したボールの検出方法と同様に、予め選手に対応する画素の特徴量を取得しておき、当該特徴量と現フレームの画像の各領域の特徴量とを比較して選手尤度を算出し、選手尤度が所定値以上である領域を選手領域とする方法がある。
図10の説明に戻る。ステップS1016において、プロセッサ101は、ボール軌跡検出用画像をクリア(具体的には、黒(0)で塗りつぶす)し、さらに、ボール軌跡検出用画像の重畳フレーム数をクリアして0にする。
ステップS1017において、プロセッサ101は、ステップS1006の追跡処理にて生成されたボール位置、あるいは、ステップS1008の検出処理にて生成されたボール位置と、ステップS1015のボール軌跡検出処理にて生成されたボール位置と、を合成し、最終的なボール位置を算出する。
具体的には、プロセッサ101は、追跡処理にて生成されたボール位置、あるいは検出処理にて生成されたボール位置を第1ボール位置とし、ボール軌跡検出処理にて生成された第2ボール位置とを用いて、以下のような方法で最終的なボール位置(最終ボール位置)を算出する。プロセッサ101は、第1ボール位置と第2ボール位置との距離を算出し、距離が所定のしきい値以上であった場合には第2ボール位置を最終ボール位置とし、しきい値より小さかった場合には第1ボール位置を最終ボール位置とする。
最終ボール位置の算出に使用される所定のしきい値は、例えば、固定値でもよいし、他ボール長辺の数倍(例えば1.5倍)等の値としてもよい。あるいは、ボールサイズグループに対応したパラメータの1つとして予めしきい値を設定しておいてもよい。
そして、プロセッサ101は、第1ボール位置しか得られなかった場合には、第1ボール位置を最終ボール位置とし、第2ボール位置しか得られなかった場合には、第2ボール位置を最終ボール位置とする。プロセッサ101は、第1ボール位置も第2ボール位置も得られなかった場合には、どちらかのボール位置が得られるフレームまで処理を行い、どちらかのボール位置が得られたタイミングで、ボール位置を得られなかった間のボール位置を補間してまとめて出力するようにすればよい。
ステップS1018において、プロセッサ101は、ステップS1017にて算出された最終ボール位置を記憶部102に記憶させるとともに出力する。
なお、ステップS1015におけるボール軌跡検出処理は、フレーム毎のボールの位置を前フレームまでの軌跡に重畳していくという処理の性質上、毎フレーム行われるのではなく、所定フレームに1回行われることが望ましい。
以上説明したように、変形例1では、追跡処理あるいは検出処理によってボール位置を算出するとともに、所定フレームに1回、ボールの軌跡を検出し、追跡処理あるいは検出処理によって得られたボール位置(第1ボール位置)と、ボール軌跡検出処理によって得られたボール位置(第2ボール位置)と、の両方を参照してボール位置を決定することができる。このため、ボール位置の検出精度が向上する。
<変形例2>
本変形例2では、テンプレート生成し使用されるテンプレート画像をユーザが視認できるように表示するとともに、ユーザが複数のテンプレート画像のうち、いずれかを選択したり、いずれか(あるいは全て)を消去したりする操作を受け付ける。これにより、ユーザによる選択に応じたテンプレート画像を生成することができるので、より周期の状況に合わせたテンプレート画像を用意することができるようになる。
本変形例2において、プロセッサ101は、テンプレートの生成に使用するテンプレート画像を随時表示部102に表示させる。図14は、表示部102に表示されるテンプレート画像設定画面300の例を示す図である。
図14に示すように、テンプレート画像設定画面300は、フィールド画面301およびテンプレート確認パネル302を有する。フィールド画面301は、外部のカメラ等から取得された映像が表示されており、ユーザはフィールド画面301を参照することで、ボールが現在どこにあるかを確認することができる。
テンプレート確認パネル302は、テンプレート画像が表示される欄である。テンプレート確認パネル302は、ボールサイズグループ小に対応するパネル302Aと、ボールサイズグループ中に対応するパネル302Bと、ボールサイズグループ大に対応するパネル302Cとを有する。
図14に示す例では、ボールサイズグループ小である場合のテンプレートは、まだ登録されておらず、未登録である。ボールサイズグループ中および大である場合のテンプレートは登録されており、そのテンプレートの生成に使用されたテンプレート画像がテンプレート画像表示欄303および304に表示されている。
テンプレート確認パネル302のそれぞれのボールサイズグループに対応する欄のうち、テンプレートが登録されているパネル302Bとパネル302Cとには、クリアボタン305が表示されている。クリアボタン305は、入力部104を介したユーザの操作により選択されることができ、クリアボタン305が操作された場合、プロセッサ101は、操作されたクリアボタン305が存在するパネルのボールサイズグループに対応するテンプレート画像およびテンプレート特徴量を消去する。これにより、例えば天気や照明条件の変化により、追跡処理や検出処理に追跡漏れや誤検出が増加してきた場合に、ユーザはクリアボタン305を操作することにより、現在のテンプレート画像およびテンプレート特徴量を消去することができる。現在のテンプレート画像およびテンプレート特徴量が消去されると、プロセッサ101は、現在の天気や照明条件に合致したテンプレート画像およびテンプレート特徴量を生成し直す。
以上説明したように、変形例2では、テンプレート画像を表示部に表示し、ユーザにテンプレート画像の選択を行わせることができる。これにより、より競技場の天気や照明条件に合致したテンプレート画像を生成することができる。
本開示は、スポーツ競技を撮影したスポーツ映像における移動体の検出を行う移動体追跡装置に適用することができる。
100 移動体追跡装置
101 プロセッサ
102 記憶部
103 通信回路
104 入力部
105 表示部
106 バス
300 テンプレート画像設定画面
301 フィールド画面
302 テンプレート確認パネル
302A,302B,302C パネル
303,304 テンプレート画像表示欄
305 クリアボタン
<変形例2>
本変形例2では、テンプレート生成し使用されるテンプレート画像をユーザが視認できるように表示するとともに、ユーザが複数のテンプレート画像のうち、いずれかを選択したり、いずれか(あるいは全て)を消去したりする操作を受け付ける。これにより、ユーザによる選択に応じたテンプレート画像を生成することができるので、より周囲の状況に合わせたテンプレート画像を用意することができるようになる。
本変形例2において、プロセッサ101は、テンプレートの生成に使用するテンプレート画像を随時表示部105に表示させる。図14は、表示部105に表示されるテンプレート画像設定画面300の例を示す図である。

Claims (19)

  1. プロセッサが、スポーツ競技の試合を撮影したスポーツ映像を構成する複数フレームの画像の各々における移動体の位置を追跡する移動体追跡方法であって、
    前記各フレームの画像における前記移動体の大きさを推定し、
    前記推定した移動体の大きさに基づいて、テンプレートデータを更新し、
    前記各フレームの画像において前記移動体が存在する領域の候補である候補領域と、前記テンプレートデータとを比較し、比較結果に基づいて前記候補領域に前記移動体が位置するか否かを判定する、
    移動体追跡方法。
  2. 前記テンプレートデータは、前記推定した移動体の大きさに基づいて更新されるテンプレート特徴量を含み、
    前記候補領域と前記テンプレートデータとの比較は、前記候補領域の色ヒストグラムと前記テンプレート特徴量の色ヒストグラムとの距離を算出することによって行う、
    請求項1に記載の移動体追跡方法。
  3. 前記テンプレートデータは、前記推定した移動体の大きさに基づいて更新されるパラメータを含み、
    前記パラメータは、少なくとも前記移動体の検出のための所定のしきい値、あるいは追跡のための所定のしきい値を含む、
    請求項1に記載の移動体追跡方法。
  4. 前記推定した移動体の大きさが、複数の段階のいずれに属するかに応じて、前記比較に用いる前記テンプレートデータを変更する、
    請求項1に記載の移動体追跡方法。
  5. 前記推定した移動体の大きさが、前記複数の段階のうちの異なる段階へ変化したとき、前記移動体の周辺の画像を用いて、前記テンプレート特徴量を生成する、
    請求項2に記載の移動体追跡方法。
  6. 前記条件を満たす候補領域が存在しない場合に、前記フレームの画像内の矩形領域を、逐次前記テンプレートデータと比較することで走査し、比較結果に基づいて前記矩形領域に前記移動体が存在するか否かを判定し、
    前記移動体が存在すると判定された前記矩形領域の周辺の画像を用いて、前記テンプレート特徴量を生成する、
    請求項2に記載の移動体追跡方法。
  7. 前記テンプレート特徴量の初期値は、前記スポーツ競技の試合開始前に予め生成される、
    請求項2に記載の移動体追跡方法。
  8. 前記複数の各フレームの画像に基づいて、軌跡検出用画像を生成し、
    前記軌跡検出用画像に基づいて、前記移動体の軌跡を検出する、
    請求項1に記載の移動体追跡方法。
  9. 前記テンプレート画像を表示部に表示するとともに、予め設定されているテンプレート特徴量を消去する操作を受け付けるための表示を行う、
    請求項2に記載の移動体追跡方法。
  10. スポーツ競技の試合を撮影したスポーツ映像を構成する複数フレームの画像の各々における移動体の位置を追跡する移動体追跡装置であって、
    前記各フレームの画像における前記移動体の大きさを推定し、
    前記推定した移動体の大きさに基づいて、テンプレートデータを更新し、
    前記各フレームの画像において前記移動体が存在する領域の候補である候補領域と、前記テンプレートデータとを比較し、比較結果に基づいて前記候補領域に前記移動体が位置するか否かを判定する、
    移動体追跡装置。
  11. 前記テンプレートデータは、前記推定した移動体の大きさに基づいて更新されるテンプレート特徴量を含み、
    前記候補領域と前記テンプレート特徴量との比較は、前記候補領域の色ヒストグラムと前記テンプレート画像の色ヒストグラムとの距離を算出することによって行う、
    請求項10に記載の移動体追跡装置。
  12. 前記テンプレートデータは、前記推定した移動体の大きさに基づいて更新されるパラメータを含み、
    前記パラメータは、少なくとも前記移動体の検出のための所定のしきい値、あるいは追跡のための所定のしきい値を含む、
    請求項10に記載の移動体追跡装置。
  13. 前記推定した移動体の大きさが、複数の段階のいずれに属するかに応じて、前記比較に用いる前記テンプレートデータを変更する、
    請求項10に記載の移動体追跡装置。
  14. 前記推定した移動体の大きさが、前記複数の段階のうちの異なる段階へ変化したとき、前記移動体の周辺の画像を用いて、前記テンプレート特徴量を生成する、
    請求項11に記載の移動体追跡装置。
  15. 前記条件を満たす候補領域が存在しない場合に、前記フレームの画像内の矩形領域を、逐次前記テンプレートデータと比較することで走査し、比較結果に基づいて前記矩形領域に前記移動体が存在するか否かを判定し、
    前記移動体が存在すると判定された前記矩形領域の周辺の画像を用いて、前記テンプレート特徴量を生成する、
    請求項11に記載の移動体追跡装置。
  16. 前記テンプレート特徴量の初期値は、前記スポーツ競技の試合開始前に予め生成される、
    請求項11に記載の移動体追跡装置。
  17. 前記複数の各フレームの画像に基づいて、軌跡検出用画像を生成し、
    前記軌跡検出用画像に基づいて、前記移動体の軌跡を検出する、
    請求項10に記載の移動体追跡装置。
  18. 前記テンプレート画像を表示部に表示するとともに、予め設定されているテンプレート特徴量を消去する操作を受け付けるための表示を行う、
    請求項11に記載の移動体追跡装置。
  19. プロセッサに、スポーツ競技の試合を撮影したスポーツ映像を構成する複数フレームの画像の各々における移動体の位置を追跡する処理を実行させるプログラムであって、
    前記各フレームの画像における前記移動体の大きさを推定し、
    前記推定した移動体の大きさに基づいて、テンプレートデータを更新し、
    前記各フレームの画像において前記移動体が存在する領域の候補である候補領域と、前記テンプレートデータとを比較し、比較結果に基づいて前記候補領域に前記移動体が位置するか否かを判定する、
    手順を前記プロセッサに実行させる、プログラム。
JP2017549970A 2015-11-13 2016-10-14 移動体追跡方法、移動体追跡装置、およびプログラム Active JP6924932B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015223055 2015-11-13
JP2015223055 2015-11-13
PCT/JP2016/004578 WO2017081839A1 (ja) 2015-11-13 2016-10-14 移動体追跡方法、移動体追跡装置、およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017081839A1 true JPWO2017081839A1 (ja) 2018-09-06
JP6924932B2 JP6924932B2 (ja) 2021-08-25

Family

ID=58695127

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017549970A Active JP6924932B2 (ja) 2015-11-13 2016-10-14 移動体追跡方法、移動体追跡装置、およびプログラム

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10740907B2 (ja)
EP (1) EP3376470B1 (ja)
JP (1) JP6924932B2 (ja)
CN (1) CN108352070B (ja)
WO (1) WO2017081839A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019070011A1 (ja) 2017-10-05 2019-04-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 移動体追跡装置及び移動体追跡方法
JP2020071525A (ja) * 2018-10-29 2020-05-07 日本電信電話株式会社 被写体追跡装置、被写体追跡方法及びプログラム
CN109831622B (zh) * 2019-01-03 2021-06-22 华为技术有限公司 一种拍摄方法及电子设备
KR102340988B1 (ko) * 2019-10-04 2021-12-17 에스케이텔레콤 주식회사 고해상도 객체 검출장치 및 방법
CN112184770A (zh) * 2020-09-28 2021-01-05 中国电子科技集团公司第五十四研究所 一种基于YOLOv3和改进KCF的目标跟踪方法
US20220203166A1 (en) 2020-12-31 2022-06-30 Vrotein Inc. Putting guide system

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004157850A (ja) * 2002-11-07 2004-06-03 Olympus Corp 運動検出装置
WO2008114683A1 (ja) * 2007-03-16 2008-09-25 Nikon Corporation 被写体追跡用コンピュータプログラム製品、被写体追跡装置、およびカメラ
WO2009034709A1 (ja) * 2007-09-11 2009-03-19 Panasonic Corporation 画像処理装置及び画像処理方法
US20100177194A1 (en) * 2009-01-13 2010-07-15 Futurewei Technologies, Inc. Image Processing System and Method for Object Tracking
JP2010198166A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Honda Motor Co Ltd 車両の周辺監視装置
JP2013149242A (ja) * 2011-12-22 2013-08-01 Canon Inc 情報処理装置、その制御方法、及びプログラム
JP2014127154A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Canon Inc 被写体領域追跡装置、その制御方法及びプログラム
JP2014149716A (ja) * 2013-02-01 2014-08-21 Panasonic Corp 物体追跡装置及びその方法
JP2015501614A (ja) * 2011-11-03 2015-01-15 インテル コーポレイション 顔面検出のための方法及び装置、および、方法を実行するためのコンピューターで読取り可能な固定記録媒体
JP2015070503A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 キヤノン株式会社 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP2015142181A (ja) * 2014-01-27 2015-08-03 キヤノン株式会社 制御装置、制御方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004046647A (ja) 2002-07-12 2004-02-12 Univ Waseda 動画像データに基づく移動物体追跡方法及び装置
US7444004B2 (en) * 2004-03-29 2008-10-28 Fujifilm Corporation Image recognition system, image recognition method, and machine readable medium storing thereon an image recognition program
US7620204B2 (en) * 2006-02-09 2009-11-17 Mitsubishi Electric Research Laboratories, Inc. Method for tracking objects in videos using covariance matrices
JP4166253B2 (ja) * 2006-07-10 2008-10-15 トヨタ自動車株式会社 物体検出装置、物体検出方法、および物体検出用プログラム
US8385658B2 (en) * 2007-07-27 2013-02-26 Sportvision, Inc. Detecting an object in an image using multiple templates
JP4766495B2 (ja) * 2007-09-28 2011-09-07 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント 対象物追跡装置および対象物追跡方法
US8253819B2 (en) * 2008-02-06 2012-08-28 Panasonic Corporation Electronic camera and image processing method
JP4497236B2 (ja) * 2008-08-11 2010-07-07 オムロン株式会社 検出用情報登録装置、電子機器、検出用情報登録装置の制御方法、電子機器の制御方法、検出用情報登録装置制御プログラム、電子機器の制御プログラム
EP2189943B1 (de) * 2008-11-19 2014-09-24 Brainlab AG Bestimmung vital-bewegter Regionen eines Analysebildes
CN102334142A (zh) * 2009-02-24 2012-01-25 三菱电机株式会社 人物追踪装置以及人物追踪程序
CN102239687B (zh) * 2009-10-07 2013-08-14 松下电器产业株式会社 追踪对象选择装置、方法及其电路
AU2013273831B2 (en) 2013-12-23 2016-02-25 Canon Kabushiki Kaisha A method for improving tracking using dynamic background compensation with centroid compensation
JP6663848B2 (ja) * 2014-08-04 2020-03-13 パナソニック株式会社 移動体追跡方法および移動体追跡装置
CN105139419A (zh) * 2015-08-03 2015-12-09 硅革科技(北京)有限公司 一种足球比赛视频的球员及球体跟踪方法
JP6606985B2 (ja) * 2015-11-06 2019-11-20 富士通株式会社 画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理装置

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004157850A (ja) * 2002-11-07 2004-06-03 Olympus Corp 運動検出装置
WO2008114683A1 (ja) * 2007-03-16 2008-09-25 Nikon Corporation 被写体追跡用コンピュータプログラム製品、被写体追跡装置、およびカメラ
WO2009034709A1 (ja) * 2007-09-11 2009-03-19 Panasonic Corporation 画像処理装置及び画像処理方法
US20100177194A1 (en) * 2009-01-13 2010-07-15 Futurewei Technologies, Inc. Image Processing System and Method for Object Tracking
JP2010198166A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Honda Motor Co Ltd 車両の周辺監視装置
JP2015501614A (ja) * 2011-11-03 2015-01-15 インテル コーポレイション 顔面検出のための方法及び装置、および、方法を実行するためのコンピューターで読取り可能な固定記録媒体
JP2013149242A (ja) * 2011-12-22 2013-08-01 Canon Inc 情報処理装置、その制御方法、及びプログラム
JP2014127154A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Canon Inc 被写体領域追跡装置、その制御方法及びプログラム
JP2014149716A (ja) * 2013-02-01 2014-08-21 Panasonic Corp 物体追跡装置及びその方法
JP2015070503A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 キヤノン株式会社 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP2015142181A (ja) * 2014-01-27 2015-08-03 キヤノン株式会社 制御装置、制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017081839A1 (ja) 2017-05-18
US10740907B2 (en) 2020-08-11
CN108352070A (zh) 2018-07-31
US20180322641A1 (en) 2018-11-08
EP3376470A1 (en) 2018-09-19
EP3376470B1 (en) 2021-01-13
CN108352070B (zh) 2021-10-08
EP3376470A4 (en) 2018-09-19
JP6924932B2 (ja) 2021-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2017081839A1 (ja) 移動体追跡方法、移動体追跡装置、およびプログラム
EP3084577B1 (en) Selection and tracking of objects for display partitioning and clustering of video frames
US8611728B2 (en) Video matting based on foreground-background constraint propagation
JP6204659B2 (ja) 映像処理装置及び映像処理方法
KR101971866B1 (ko) 동화상에 있어서 물체를 검출하는 방법 및 장치, 및 그 프로그램을 기억한 기억 매체
US11024036B2 (en) Extracting an object region from an extraction target image including a display surface
US9672634B2 (en) System and a method for tracking objects
JP4373840B2 (ja) 動物体追跡方法、動物体追跡プログラムおよびその記録媒体、ならびに、動物体追跡装置
EP2709038A1 (en) Device and method for detecting the presence of a logo in a picture
US11184558B1 (en) System for automatic video reframing
US10600158B2 (en) Method of video stabilization using background subtraction
WO2017104372A1 (ja) 画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法およびプログラム
JP2021176243A (ja) 画像処理装置およびその制御方法、ならびに撮像装置
CN106251348A (zh) 一种面向深度相机的自适应多线索融合背景减除方法
US10593044B2 (en) Information processing apparatus, information processing method, and storage medium
JP3731952B2 (ja) 動画像検索用情報生成装置
CN112330589A (zh) 估计位姿的方法、装置及计算机可读存储介质
CN110297545B (zh) 手势控制方法、手势控制装置和系统、以及存储介质
CN111914739A (zh) 智能跟随方法、装置、终端设备和可读存储介质
KR102161212B1 (ko) 움직임 검출 시스템 및 방법
CN113313707A (zh) 原始图像处理方法、装置、设备及可读存储介质
CN113129227A (zh) 图像处理方法、装置、计算机设备和存储介质
US11836879B2 (en) Information processing apparatus, information processing method, and storage medium for correcting a shift between three-dimensional positions

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180323

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20190123

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201006

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210615

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210628

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6924932

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151