JPWO2003070546A1 - Saddle lifting mechanism and bicycle having this mechanism - Google Patents

Saddle lifting mechanism and bicycle having this mechanism Download PDF

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昇生 岩山
道夫 松尾
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    • B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Abstract

本発明は、各種の部材が外部に付設されることによりこれらの部材が自転車１０の運転操作の障害になるというおそれを確実になくし、さらに自転車１０の外観視の美麗さを確保することができるサドル昇降機構７０およびこの機構を有する自転車を提供することを目的とし、シートパイプ２１には、サドルポスト５１を上方に向けて付勢する下部コイルスプリング７３と、サドルポスト５１の昇降を規制するストッパー７１と、操作部材７４の操作ダイヤル７４ｂの操作でストッパー７１の規制を解除する二重ケーブル７５のインナーケーブル７５ａ等のサドル昇降機構７０を構成する部材のほとんどが内装され、これによって自転車１０の外嵌視が複雑なものになるのを防いでいる。The present invention reliably eliminates the possibility that various members are attached to the outside to obstruct the driving operation of the bicycle 10, and further ensures the appearance of the bicycle 10 in appearance. For the purpose of providing a saddle elevating mechanism 70 and a bicycle having this mechanism, the seat pipe 21 has a lower coil spring 73 that urges the saddle post 51 upward, and a stopper that restricts the elevating of the saddle post 51. 71 and most of the members constituting the saddle elevating mechanism 70 such as the inner cable 75a of the double cable 75 for releasing the restriction of the stopper 71 by operating the operation dial 74b of the operation member 74 are provided. It prevents the inlay from becoming complicated.

Description

技術分野
本発明は、主に自転車を対象とし、運転しながら座席であるサドルの高さ位置を簡単な操作で容易に昇降させ得るように構成したサドルの昇降機構およびこの機構を有する自転車に関するものである。
背景技術
二輪車である自転車は、サドルの高さ位置がそれに跨って運転する運転者の体格に合わせて運転し易いように若干高めに設定されているのが一般的である。したがって、自転車に乗って走行しているときは快適に運転することができるが、信号待ちや踏み切りの手前等で一時的に停止するときには、通常、両足を地面につけることができず、自転車を横に向けて若干倒した状態とし、片足だけを地面につけるようにすることが行われる。しかしながら、片足のみの接地による停車状態は不安定である。
そこで、このような不安定な停車状態を解消するためのものとして、例えば、日本国実開平２−３８１９６号公報に記載された図１１に示すようなサドルの昇降機構１００が提案されている。この昇降機構１００は、自転車のフレームの一部であるサドルパイプ１０１に取り付けられ、かつ、頂部にサドル１０２が固定されたサドルポスト１０３が遊嵌されるリング状ストッパー１１０と、このリング状ストッパー１１０を係止姿勢（図１１の（ａ））と係止解除姿勢（図１１の（ｂ））との間で姿勢変更させる二重ケーブル１２０とを備えて構成されている。リング状ストッパー１１０は、サドルポスト１０３がサドルパイプ１０１に昇降可能に嵌挿された状態で、サドルポスト１０３の上方に突出した部分に遊嵌されている。
上記リング状ストッパー１１０は、サドルポスト１０３が遊嵌される遊嵌孔１１３を備えたリング部１１１と、このリング部１１１の外周縁から外方に向けて突設された柄部１１２とからなっている。リング状ストッパー１１０は、リング部１１１の遊嵌孔１１３がサドルパイプ１０１の上面開口に対向配置された状態で、リング部１１１がサドルパイプ１０１に固定されたブラケット１０４に水平軸１０５回りに回動自在に軸支され、リング部１１１の柄部１１２と反対側の端部が先下がりに下がった図１１の（ａ）に示す係止姿勢と、水平になった図１１の（ｂ）に示す係止解除姿勢との間で姿勢変更し得るようになっている。
上記二重ケーブル１２０は、チューブ状のアウターケーブル１２１と、このアウターケーブル１２１に摺接状態で内装されたインナーケーブル１２２とからなっている。アウターケーブル１２１は、その端部がサドルパイプ１０１から突設された支持板１０６に固定され、インナーケーブル１２２が支持板１０６を貫通して上方に引き出されている。この引き出されたインナーケーブル１２２は、圧縮コイルバネ１０７に差し通された状態で、その上端部がリング状ストッパー１１０の柄部１１２の水平軸１０５より外方位置に固定されている。
また、サドルパイプ１０１には、その底部とサドルポスト１０３との間にコイルスプリング１０８が内装され、このコイルスプリング１０８の付勢力によってサドルポスト１０３は上方に向けて付勢されるようになっている。
このように構成された昇降機構１００によれば、普段は、リング状ストッパー１１０が圧縮コイルバネ１０７の付勢力により水平軸１０５回りに時計方向に向けて付勢されて斜めになった係止姿勢に姿勢設定されているため、リング部１１１の前後（図１１の紙面の左右方向）の縁部がサドルポスト１０３の外周面に当接し、これによる摩擦力でサドルポスト１０３は、図１１の（ａ）に示すように、高さ位置が固定された状態になっている。従って、この状態で運転者がサドル１０２に跨って体重を掛けても、サドル１０２が下降することがない。
これに対し、図略の操作手段の操作でインナーケーブル１２２を圧縮コイルバネ１０７の付勢力に抗して下方に引くと、リング状ストッパー１１０は水平軸１０５回りに反時計方向に回動し、図１１の（ｂ）に示すように、水平な係止解除姿勢になる。そうすると、リング部１１１の対向縁部のサドルポスト１０３に対する当接状態が解消され、これによってサドルポスト１０３はサドルパイプ１０１内で昇降し得るようになる。
従って、運転者は、サドル１０２に跨った状態でインナーケーブル１２２を引くことによりリング状ストッパー１１０を係止解除姿勢に姿勢設定し（図１１の（ｂ））、引き続き腰を浮かせてコイルスプリング１０８の付勢力によりサドル１０２を上昇させて適切な高さ位置を設定した後、インナーケーブル１２２を元に戻してリング状ストッパー１１０を係止姿勢に姿勢設定することにより（図１１の（ａ））、サドル１０２の高さ位置が固定される。
しかしながら、このような従来の昇降機構１００にあっては、ブラケット１０４や支持板１０６、さらにはリング状ストッパー１１０の柄部１１２や二重ケーブル１２０等がサドルパイプ１０１から外部に突出して自転車の外部に目障りで、かつ、邪魔になる異物が存在した状態になっており、これによって自転車の外観視が見苦しくなるとともに、運転操作の障害になるおそれがあるという解決すべき課題が存在する。
本発明は、従来の上記のような状況に鑑みなされたもので、自転車等の外観視の美麗さを確保することができるとともに、自転車等の運転操作の障害になるおそれを確実に払拭することができるサドルの昇降機構およびこの機構を有する自転車を提供することを目的としている。
発明の開示
本発明のサドルの昇降機構は、シートパイプに嵌挿されるサドルポストの上下動で当該サドルポストの頂部に設けられたサドルの高さ位置を調節し得るように構成されたサドルの昇降機構であって、上記シートパイプには、サドルポストを上方に向けて付勢する第一付勢手段と、この付勢手段によるサドルポストの上昇およびサドルに下方へ向かう力が加わることによるサドルポストの下降を規制する昇降規制手段と、操作手段の操作で上記昇降規制手段の規制を解除する規制解除手段とが内装されてなるものである。
この昇降機構によれば、普段は、サドルポストは昇降規制手段の規制で昇降が規制され、これによってサドルの高さ位置が設定された状態になっている。この状態で、操作手段の操作で規制解除手段を介して昇降規制手段の規制を解除することにより、サドルポストはサドルに跨っている運転者の重量で第一付勢手段の付勢力に抗して下降する一方、運転者がサドルから腰を浮かすと、サドルポストは第一付勢手段の付勢力によって上昇するため、サドルは元の高さ位置に復元する。この状態で操作手段の操作で規制解除手段を介して昇降規制手段によりサドルポストの昇降を規制することにより、再度サドルの高さ位置が固定されるため、運転者はこの状態で自転車等の運転を行えばよい。
このように、この発明の昇降機構は、操作手段の操作および運転者のサドルに対する体重加減によってサドルの高さ位置を任意に調節し得るようになっているため、踏切待ちや信号待ちのときにはサドルの高さ位置を容易に下降させて両足を地面に着かせて自転車等への跨り姿勢を安定させることができるとともに、自転車等の走行時にはサドルを走行に適した高さ位置に容易に設定することができ、自転車等の運転の安全性が確保される。
そして、特にこの発明においては、第一付勢手段、サドルポストの昇降を規制する昇降規制手段および操作手段の操作で上記昇降規制手段の規制を解除する規制解除手段の全てがサドルポストに内装されているため、これらが外部に露出した従来のものに比べて自転車等の外観視が極めて簡素で美麗であり、かつ、外部に露出したものが運転操作の障害になるという従来の不都合が解消され、自転車等の商品価値を向上させることができる。
このような昇降機構を備えた自転車は、操作性の面および安全性の面から、特に子供用や老人用として有用であるが、特に子供用および老人用に限定されるものではない。
上記のような昇降機構において、昇降規制手段を、サドルポストに外嵌される外嵌孔を備え、かつ、回動中心から先下がりまたは先上がりに傾斜してサドルポストの昇降を規制する係止姿勢と、回動中心と略同一高さレベルになってサドルポストの昇降を許容する係止解除姿勢との間で姿勢変更可能な環状ストッパーによって構成すれば、昇降規制手段を極めて簡単な構造のものとした上で、サドルポストの昇降（特に下降）を確実に規制することができる。
すなわち、環状ストッパーが回動中心から先下がりまたは先上がりに傾斜すると、外嵌孔の平面視の形状が小さくなるように変化して外嵌孔の対向縁部でサドルポストを挟持した状態になる。そして、環状ストッパーを先下がりに傾斜させた状態で、運転者がサドルに体重をかけると、環状ストッパーは、下方に向かおうとするサドルポストに誘導されてさらに先下がりの傾斜方向に向けて力が加えられるため、その楔効果でサドルポストは先下がりに傾斜した環状ストッパーにより下降が確実に規制された状態になる。
これに対し、運転者がサドルから腰を浮かすことによりサドルポストに下方に向けて加えられていた力が減少すると、サドルボストは、優勢になった第一付勢手段の付勢力により上方に向かおうとし、環状ストッパーは、これに誘導されて先上がりに傾斜した状態になる。そして、環状ストッパーが先上がりに傾斜すると、上記とは方向が逆の楔効果によってサドルポストの上昇が規制される。
そして、環状ストッパーを、その中心位置と上記回動中心とを結ぶ直線に直交する直線位置で上方に向かって折り曲げれば、環状ストッパーが先下がりに傾斜した状態で、外嵌孔の先端側（回動中心に対向した側）の上縁部をサドルポストの周面に当接させることが可能になり、これによってサドルポストに対して鋭角で環状ストッパーの外嵌孔の縁部がサドルポストの周面に当ることから、サドルポストに対するより確実な下降阻止効果を得ることができる。
また、上記外嵌孔を、短径寸法がサドルポストの外周面と摺接するように寸法設定するとともに、長径寸法がサドルポストの外径寸法より大きく寸法設定した楕円孔によって形成するとともに、環状ストッパーの回動中心位置を、長径方向の一方の端部回りに回動するように位置設定すれば、環状ストッパーが回動中心回りに先下がりに回動した状態で、楕円孔は平面視（正確にはサドルポストの延びる方向から見た状態）で真円になり、これによって楕円孔の全縁が円柱からなるサドルポストの全周面に当接した状態になってさらなる下降規制効果を高めることになる。
また、サドルポストに上下方向の所定範囲に亘って係止姿勢に姿勢設定された環状ストッパーの縁部が係合する複数状の周方向に延びた切込み溝を設けることにより、環状ストッパーが先下がりに傾斜した係止姿勢に姿勢設定された状態で、楕円孔の縁部が切込み溝に係合するため、この係合でサドルポストの下降がさらに確実に規制される。
さらに、シートパイプに環状ストッパーを下方に向けて付勢する第二付勢手段を内装することにより、環状ストッパーは第二付勢手段によって常に下降に向けて付勢された状態になるため、環状ストッパーの係止姿勢への姿勢変更が迅速に行われる。
加えて、上記規制解除手段を、操作手段の操作によってサドルポストに対する昇降規制を解除し得るように上記昇降規制手段に接続された二重ケーブルによって形成することにより、規制解除手段が簡単な構造になるとともに、シートパイプに容易に内装することができる。
そして、このようなサドル昇降機構を自転車に適用することにより、当該自転車が安全運転に適したものになる。
発明を実施するための最良の形態
図１は、本発明に係る自転車の一実施形態を示す側面図である。この図に示すように、自転車１０は、躯体を構成するフレーム２０と、このフレーム２０の前方位置（図１の左方）に設けられた前輪３１と、同後方位置に設けられた後輪３２と、前輪３１を操舵するハンドル４０と、同中央部で上方に向けて突設された着座席としてのサドル５０と、同中央下部に設けられた自転車１０を走行させるための足踏み手段であるペダル６０と、サドル５０の高さ位置を調節するために当該サドル５０を昇降させるサドル昇降機構７０とを備えた基本構成を有している。
上記フレーム２０は、中央部で後方に向けて若干傾くように傾斜設定された上下方向に延びるシートパイプ２１と、このシートパイプ２１の下端部が嵌挿されるシートパイプ支持筒２７と、このシートパイプ支持筒２７から先上がりで前方に向けて突設された前部下パイプ２２と、シートパイプ２１の上下方向の略中間位置から前部下パイプ２２に沿うように下に凸で前方に向けて突設された円弧状の前部上パイプ２３と、これら前部下および上パイプ２２，２３の前端部に固定された、上記シートパイプ２１と略平行なヘッドパイプ２４と、シートパイプ２１および前部下パイプ２２の接合位置から後方（図１の左方）に向けて延設された平面視で二股状の後部下パイプ２５と、シートパイプ２１の上下方向の略中央位置から後方に向けて先下がりで突設されて上記後部下パイプ２５の後端部と連結される後部上パイプ２６とを備えている。
このようにシートパイプ２１を中央に位置させた状態で前方に前部下パイプ２２および前部上パイプ２３とで略三角状を形成するとともに、後方に後部下パイプ２５と後部上パイプ２６とで三角形を形成したいわゆるラーメン構造を採用することにより、フレーム２０は構造的に丈夫なものになっている。
上記ハンドル４０は、上記ヘッドパイプ２４に摺接状態で軸心回りに回動自在に嵌挿されたハンドルポスト４１の頂部に固定されている。そして、ヘッドパイプ２４を貫通したハンドルポスト４１の下端部には正面視で二股状のフォーク４２の上端部が固定され、一対のフォーク４２間に前輪３１が挟持された状態で当該フォーク４２の下端部間に架設される前輪軸３３回りに回転自在に前輪３１が軸支されている。
また、ハンドル４０の両端部には運転者が把持してハンドル４０を操作するためのグリップ４３がそれぞれ設けられており、各グリップ４３を把持してハンドル４０をハンドルポスト４１回りに一体回動させる操舵操作を行うことにより前輪３１がフォーク４２を介して軸心回りにハンドルポスト４１と共回りして自転車１０が操舵されるようになっている。
また、ハンドル４０には、その両端部に運転者が把持してハンドル４０を操作するためのグリップ４３がそれぞれ設けられており、
上記サドル５０は、シートパイプ２１に上下動可能に嵌挿されたサドルポスト５１の頂部に、当該サドルポスト５１に冠設されたサドルスペーサー５２を介して固定されている。かかるサドル５０は、後に詳述するサドル昇降機構７０の操作によるサドルポスト５１の昇降によって高さ位置が調節可能になっている。
上記ペダル６０は、シートパイプ２１および前部下パイプ２２の各下端部の結合部分に回転可能に貫通されたペダル軸６１にペダルロッド６２を介して連結され、ペダル６０をペダル軸６１回りに回転操作することにより、ペダル軸６１を軸心回りに回転させ得るようになっている。ペダル軸６１には、フロントギヤ６３が同心で一体に固定されている。
一方、後輪３２は、二股状を呈した上記後部下パイプ２５および後部上パイプ２６に挟み込まれた状態で各パイプ２５，２６の後端部の連結部分間に架設された後輪軸３４回りに回転可能に軸支されている。また、後輪軸３４には同心で当該後輪軸３４回りに回転可能にリアギヤ６４が装着されているとともに、後輪３２はリアギヤ６４回りに後輪軸３４と一体回転可能とされている。
そして、フロントギヤ６３とリアギヤ６４との間には、チェーン６５が張設され、運転者がサドル５０に跨った状態で足裏を載せたペダル６０をペダル軸６１回りに回転操作することにより、この回転は、ペダルロッド６２、ペダル軸６１、フロントギヤ６３、チェーン６５およびリアギヤ６４を介して後輪３２に伝達され、これによる後輪３２の後輪軸３４回りの回転によって自転車１０は前進し得るようになっている。
図２は、サドル昇降機構７０の一実施形態を示す一部切欠き分解斜視図であり、図３はその組立て斜視図である。また、図４は、図３に示すサドル昇降機構７０の縦断面図である。また、図５は、ストッパーの一実施形態を示す図であって、（ａ）は斜視図、（ｂ）は平面図、（ｃ）および（ｄ）は一部断面側面図であり、（ｃ）はストッパーが係止解除姿勢に姿勢設定された状態、（ｄ）はストッパーが係止姿勢に姿勢設定された状態をそれぞれ示している。なお、図２〜図４においては、図示の都合上シートパイプ２１を直立姿勢に姿勢設定して示している。
まず、図２〜図４に示すように、サドル昇降機構７０は、シートパイプ２１に内装され、かつ、サドルポスト５１が貫通される環状のストッパー（昇降規制手段）７１と、シートパイプ２１内でサドルポスト５１に遊嵌された状態でストッパー７１を下方に向けて付勢する上部コイルスプリング（第二付勢手段）７２と、シートパイプ２１内でサドルポスト５１に遊嵌された状態で当該サドルポスト５１を上方に向けて付勢する下部コイルスプリング（第一付勢手段）７３と、一方のグリップ４３（図１に示す例では右側のグリップ４３）に隣接してハンドル４０に同心で設けられた操作部材（操作手段）７４と、この操作部材４４とストッパー７１との間に介設された二重ケーブル７５とを備えて構成されている。
上記ストッパー７１は、図５の（ａ）に示すように、サドルポスト５１を遊嵌させ得る楕円孔（外嵌孔）７１ｂを備えたストッパー本体７１ａと、このストッパー本体７１ａの外縁部から外方に向かって突設された係止突片７１ｃとからなっている。ストッパー本体７１ａは、円形に形状設定されているとともに、外径寸法がシートパイプ２１の内径寸法より若干小さめに寸法設定されている。
上記楕円孔７１ｂは、図５の（ｂ）に示すように、楕円の長軸が係止突片７１ｃの平面視での中央位置とストッパー本体７１ａの中心点とを結ぶ直線（長軸線Ｌ１）と一致するようにストッパー本体７１ａの中央部に設けられている。かかる楕円孔７１ｂは、短径寸法がサドルポスト５１の外周面と摺接するように寸法設定されているとともに、長径寸法がサドルポスト５１の外径寸法より大きく寸法設定されている。
また、ストッパー本体７１ａは、楕円孔７１ｂの短軸の延長線（短軸線Ｌ２）位置を折れ線として上に凹となるように角度αで折り曲げられている。折り曲げ角度αは、５°〜３０°に設定される。角度αが５°〜３０°に設定されるのは、以下の理由による。
すなわち、角度αが５°未満であれば折り曲げ状態が不充分であり、したがって、ストッパー７１が先下がりの係止姿勢に姿勢設定された状態で、楕円孔７１ｂの係止突片７１ｃに対向した縁部（対向縁部７１ｅ）における上縁部がサドルポスト５１の周面に当接しないで逆に下縁部が当接した状態になり、これによって楔効果を期待することができず、ストッパー７１が折り曲げられたことによる確実な係止効果を得ることがでないからである。
逆に折り曲げ角度αが３０°を越えると、曲がり過ぎによりストッパー７１に力が加わったときに曲折状態の維持が困難になからである。すなわち、ストッパー７１は、サドルポスト５１から力を受けると開いてしまい、これによる楕円孔７１ｂの長径側の内寸法増大でサドルポスト５１がずり下がってしまうおそれがあるからである。因みに本実施形態においては、種々の試験の結果に基いて折り曲げ角度αは１２°〜１７°を採用している。
図６は、ストッパー７１の折り曲げ角度α、楕円孔７１ｂの長径寸法ｄおよびサドルポスト５１の外径寸法Ｄ間の関係を説明するための説明図である。この図においては、楕円孔７１ｂの対向縁部７１ｅ側の内面が全体的にサドルポスト５１の周面に当接するとともに、楕円孔７１ｂの係止突片側縁部７１ｄの内面側の上縁部が鋭角でサドルポスト５１の周面に当接し、これによってサドルポスト５１がストッパー７１に係止された状態（基準係止状態）を示している。
この基準係止状態において、
ストッパー７１の折り曲げ角度を「α」（曲げ位置は、上記短軸線Ｌ２（図５）に沿う位置）
楕円孔７１ｂの長径寸法を「ｄ」（但し、ストッパー７１が折り曲げられる前の長径寸法）
サドルポストの外径（直径）寸法を「Ｄ」
とした場合、以下の関係式が成立する。
Ｄ＝（ｄ／２）ｃｏｓα＋（ｄ／２）…▲１▼
ところで、▲１▼式において、Ｄの方が右辺の式の値より大きいという条件を設定すると、以下の▲２▼式が得られる。
Ｄ＞（ｄ／２）ｃｏｓα＋（ｄ／２）…▲２▼
▲２▼式の意味するところは、当該▲２▼式の条件が満たされれば、ストッパー７１は、基準係止状態でサドルポスト５１を係止することができず、基準係止状態から回動中心○回りに反時計方向に回動することによってストッパー７１の先端側（図６の右方）が先上りになった係止状態（先上り係止状態）にならざるを得ないということである。
そして、ストッパー７１が先上がり係止状態に設定されると、楕円孔７１ｂの対向縁部７１ｅ側の上縁部が鋭角でサドルポスト５１の周面に当接するため、サドルポスト５１に対する係止効果が向上することになる。
▲２▼式を変形して左辺に長径寸法ｄを移項すると以下の▲３▼式が得られる。
ｄ＜（２Ｄ）／（ｃｏｓα＋１） …▲３▼
また、当然に「ｄ＞Ｄ」であるから、結局長径寸法ｄは以下の▲４▼式で表される範囲内の値ということになる。
Ｄ＜ｄ＜（２Ｄ）／（ｃｏｓα＋１）…▲４▼
この▲４▼式は、サドルポスト５１の外径寸法Ｄとストッパー７１の折り曲げ角度αが既知のときに、ストッパー７１の楕円孔７１ｂの長径寸法ｄをどの程度にすればよいかを決めるときに利用することができる。
例えば、サドルポスト５１の外径寸法Ｄが１２．００ｍｍ、ストッパー７１の折り曲げ角度αが１７°のときには、これらを▲４▼式に代入することにより、
１２．００＜ｄ＜１２．２６ｍｍ
となり、楕円孔７１ｂとして例えば長径寸法が１２．２ｍｍで短径寸法が１２．０１ｍｍ（サドルポスト５１の外径寸法Ｄより僅かに大きい寸法）の楕円形が採用されることになる。
なお、本発明は、▲４▼式を満足するように楕円孔７１ｂの長径寸法ｄを設定することが好ましいが、▲４▼式を満足するように長径寸法ｄを設定することに限定されるものではなく、状況に応じて長径寸法ｄを▲４▼式の右辺の式によって計算される値より大きくしてもよい。
そして、本実施形態においては、かかるストッパー７１の曲折状態を確実に保持するために、ストッパー７１の材料として例えば軟鋼やステンレススチールなどの通常の鋼が採用された場合には、ストッパー７１を曲折した後、当該ストッパー７１に焼入れ処理を施すようにしている。
この焼入れ処理では、真空環境において９８０℃で所定時間の焼入れを行った後、５５０℃で所定時間の焼戻しを行う、いわゆる真空焼入れ法が採用される。かかる真空焼入れ法によってストッパー７１に焼入れ処理を施すことにより、ストッパー７１は極めて強靭なものになり、サドルポスト５１への当接で大きな力ガ加わっても曲折状態が維持される。
ちなみに、ストッパー７１の材料としてバネ鋼を採用した場合には、曲折処理されたストッパー７１に対して特に焼入れ処理を施さなくても、当該ストッパー７１の曲折状態は良好に維持される。
そして、ストッパー本体７１ａは、その短軸線Ｌ２より先端側（図５の右側）が係止突片７１ｃの高さ位置より若干下がった係止姿勢に姿勢設定された状態で、図５の（ｃ）に示すように、楕円孔７１ｂの長軸側の各縁部がサドルポスト５１と干渉する一方、係止突片７１ｃ側の外縁部（係止突片側縁部７１ｄ）と当該外縁部に対向した縁部（対向縁部７１ｅ）とを結ぶ直線が略水平になる係止解除姿勢に姿勢設定された状態で、図５の（ｄ）に示すように、楕円孔７１ｂの長径側各縁部のサドルポスト５１周面に対する当接が解除されるように楕円孔７１ｂの長径寸法が設定されている。
一方、上記シートパイプ２１の適所には、図１〜図３に示すように、係止突片７１ｃに対応した係止孔２１ａが穿設され、シートパイプ２１内でこの係止孔２１ａに係止突片７１ｃが嵌入されることにより、ストッパー７１が係止孔２１ａ回りに正逆回動し得るようになっている。係止孔２１ａは、シートパイプ２１の外面側から内面側に向けてプレス処理により切起し片２１ａ′を切り起すことによって若干横長の矩形状に形成されている。かかる切起し片２１ａ′は、図４に示すように、係止孔２１ａの下縁部からシートパイプ２１内に向けて突出している。したがって、ストッパー７１の係止突片７１ｃは、正確には係止孔２１ａに嵌挿された状態で係止孔２１ａの先端縁部（回動中心）回りに正逆回動することになる。
そして、サドルポスト５１が楕円孔７１ｂに挿通された状態で、普段はストッパー７１が、図３および図５の（ｃ）に示すように、係止姿勢に姿勢設定され、これによる平面視で円形になった楕円孔７１ｂの縁部のサドルポスト５１外周面への当接で当該サドルポスト５１のずり下がりが阻止されるようになっている。
このように、ストッパー７１が先下がりに傾斜した状態で楕円孔７１ｂの長軸側の各縁部にサドルポスト５１の外周面が当接するため、いわゆる楔作用（サドルポスト５１が下降しようとすれば、これによる誘導でストッパー本体７１ａは切起し片２１ａ′の先端縁部回りに時計方向に向けて回動し、楕円孔７１ｂの上縁部がサドルポスト５１の周面に食い込んでいく作用）によってサドルポスト５１のずり下がりが確実に防止されることになる。
そして、本実施形態においては、サドルポスト５１の外周面の前後位置に微小ピッチで切り込まれて形成した多数の切込み溝５１ａが設けられ、ストッパー７１が先下がりに傾斜した係止姿勢に姿勢設定された状態で、楕円孔７１ｂの上縁部がこの切込み溝５１ａに嵌り込み、これによってサドルポスト５１のずり下がりがより確実に阻止されるようになっている。
上記シートパイプ２１は、上部開口が上部蓋体２１ｂによって閉止されるとともに、下部開口が下部蓋体２１ｃによって閉止されるようになっている。上部蓋体２１ｂは、摺接状態でシートパイプ２１の上部開口に嵌入される筒状の上部蓋本体２１ｄと、この上部蓋本体２１ｄの上端部に形成された環状の上方鍔部２１ｅとからなっている。上方鍔部２１ｅは、外径寸法がシートパイプ２１の外径寸法と略同一に径設定されているとともに、シートパイプ２１の内径寸法は、サドルポスト５１の外径寸法より僅かに大きく寸法設定されている。
かかる上部蓋体２１ｂは、上部蓋本体２１ｄが上部開口からシートパイプ２１内に嵌入された状態で、シートパイプ２１の上部に穿設された挿通孔２１ｆにビスＢを挿通し、挿通孔２１ｆに対応して上部蓋本体２１ｄに螺設されたビス孔２１ｇに螺着して締結することにより、シートパイプ２１に固定されるようになっている。
そして、このような上部蓋体２１ｂの内周面には、互いに対向した位置に平面視で三角形状を呈した上下方向に延びる一対の回動阻止片２１ｈが対向方向に向けて突設されている。これらの回動阻止片２１ｈは、シートパイプ２１に嵌挿されるサドルポスト５１の回り止めのために設けられている。
上記下部蓋体２１ｃは、上下が逆転されている点、および回動阻止片２１ｈが向けられていない点を除いて上部蓋体２１ｂと同一構成であり、下部蓋本体２１ｉと、この下部蓋本体２１ｉの下端部に形成された下方鍔部２１ｊとからなっている。下部蓋本体２１ｉがシートパイプ２１の下部開口に嵌入された状態で、シートパイプ２１の下部に穿設された挿通孔２１ｋにビスＢを挿通し、挿通孔２１ｋに対応して下部蓋本体２１ｉに螺設されたビス孔２１ｍに螺着して締結することにより、下部蓋体２１ｃがシートパイプ２１に固定されるようになっている。
そして、上記サドルポスト５１は、このような上部蓋体２１ｂおよび下部蓋体２１ｃに貫通されることによってシートパイプ２１に装着されるようになっている。
サドルポスト５１には、その外周面に上記上部蓋体２１ｂの回動阻止片２１ｈに対応した平面視でＶ字状の一対のＶ字溝５１ｂが凹設されている。図２および図３においては、図示の都合上一方側のＶ字溝５１ｂのみを示している。これらのＶ字溝５１ｂは、サドルポスト５１の上部位置に所定範囲（サドルポスト５１の昇降範囲）に亘って上下方向に延びるように設けられている。
かかるＶ字溝５１ｂは、サドルポスト５１が上部蓋体２１ｂを介してシートパイプ２１に嵌挿されるときに、上部蓋体２１ｂの回動阻止片２１ｈに外嵌され、これによってシートパイプ２１に嵌挿されたサドルポスト５１は、上下動が許容された状態で回り止めされるようになっている。
また、サドルポスト５１には、当該サドルポスト５１がシートパイプ２１に装着され、かつ、サドルスペーサー５２が上部蓋体２１ｂに当接した状態で、ストッパー７１より若干下方位置に同心でフランジ５１ｃが設けられている。このフランジ５１ｃは、外径寸法がシートパイプ２１の内径寸法より僅かに小さく径設定され、これによってシートパイプ２１内に嵌挿し得るようになっている。
さらに、サドルポスト５１には、最下部位置より若干上方位置に環状溝５１ｄが設けられている。この環状溝５１ｄは、抜け止め用のＣリング５１ｆを装着するためのものであり、サドルポスト５１が上部から下部蓋体２１ｃに貫通された状態で環状溝５１ｄにＣリング５１ｆを装着することにより、サドルポスト５１は、Ｃリング５１ｆが下部蓋体２１ｃと干渉するため、上方に向かって抜け出るのが阻止される。
このようなサドルポスト５１は、その上端部に雄ねじの螺設された螺設部５１ｇを有している一方、サドルスペーサー５２には螺設部５１ｇに対応した上下方向に延びる同心のねじ孔５２ａが設けられ、螺設部５１ｇをねじ孔５２ａに螺着して締結することによりサドルスペーサー５２がサドルポスト５１に固定されるようになっている。
上記上部コイルスプリング７２は、ストッパー７１を下方に向けて付勢するためのものであり、シートパイプ２１内においてサドルポスト５１に外嵌された状態で、ストッパー７１と上部蓋体２１ｂとの間に介設される。かかる上部コイルスプリング７２の付勢力により、ストッパー７１は、常に切起し片２１ａ′の先端縁部回りに下方に向けて押圧され、これによって係止姿勢に姿勢設定された状態で当該係止姿勢を確実に維持し得るようになっている。
上記下部コイルスプリング７３は、上記のようなサドルポスト５１のフランジ５１ｃより下部に外嵌されるものである。そして、シートパイプ２１に嵌挿された状態のサドルポスト５１に、シートパイプ２１の下部開口から下部コイルスプリング７３を外嵌し、引き続き下部蓋体２１ｃをサドルポスト５１に外嵌した上で当該下部蓋体２１ｃをシートパイプ２１に固定するとともに、サドルポスト５１の下端部の環状溝５１ｄにＣリング５１ｆを装着することにより、サドルポスト５１は、フランジ５１ｃを介して抜け止め状態で上方に向けて付勢されることになる。
上記操作部材７４は、図２に示すように、グリップ４３の基端側近傍でハンドル４０に同心で固定された環状ケーシング７４ａと、この環状ケーシング７４ａおよびグリップ４３間にハンドル４０と同心で介設された環状の操作ダイヤル７４ｂとを備えて構成されている。
操作部材７４の外周面の適所からは二重ケーブル７５の装着を誘導するための誘導筒片７４ｃが突設され、二重ケーブル７５は、この誘導筒片７４ｃを介して環状ケーシング７４ａ内に引き入れられている。
そして、操作ダイヤル７４ｂを一方向に回動操作して昇降規制位置にダイヤル設定することにより、シートパイプ２１内のストッパー７１が二重ケーブル７５を介して操作され、ストッパー７１がサドルポスト５１を昇降しないように係止する係止姿勢に姿勢設定される一方、同他方向に回動操作して昇降可能位置にダイヤル設定することにより、シートパイプ２１内のストッパー７１が二重ケーブル７５を介して操作されて係止解除姿勢に姿勢変更し、これによってサドルポスト５１の昇降規制が解除されるようになっている。
上記二重ケーブル７５は、鋼製のワイヤーからなるインナーケーブル（規制解除手段）７５ａと、このインナーケーブル７５ａを被覆した合成樹脂製のアウターケーブル７５ｂとからなっている。
アウターケーブル７５ｂの一方の端部は、誘導筒片７４ｃを介して環状ケーシング７４ａ内に引き入れられ、誘導筒片７４ｃ内で固定されている一方、アウターケーブル７５ｂから引き出されたインナーケーブル７５ａが操作部材７４内の図略の操作機構に接続されているのに対し、同他方の端部は、アウターケーブル７５ｂが上部蓋体２１ｂの上方鍔部２１ｅに固定された状態でインナーケーブル７５ａが上部蓋体２１ｂを介してシートパイプ２１内に引き入れられ、その先端がストッパー７１に接続されている。
上方鍔部２１ｅには、その周縁部に二重ケーブル７５を装着するための上部蓋本体２１ｄ内に連通した装着筒片２１ｎが設けられ、アウターケーブル７５ｂはこの装着筒片２１ｎに挿入され固定されているとともに、インナーケーブル７５ａは装着筒片２１ｎ内から上部蓋体２１ｂ内に引き出され、シートパイプ２１内を垂下している。
そして、シートパイプ２１内のインナーケーブル７５ａの下端部には係止片７５ｃが固定されている一方、ストッパー７１の上記対向縁部７１ｅには外周部から中心に向けて切り込まれて形成した係止溝７１ｆが設けられ、係止片７５ｃをこの係止溝７１ｆに挟み込んで所定の抜け止め処理を施すことによりインナーケーブル７５ａがストッパー７１に接続されるようにしている。
そして、本発明においては、操作ダイヤル７４ｂが昇降規制位置にダイヤル設定されることにより、シートパイプ２１内のインナーケーブル７５ａは下方に向かって引き出され、これによってストッパー７１は上部コイルスプリング７２の付勢力で係止孔２１ａの切起し片２１ａ′の先端縁部回りに下方に向けて回動し、図５の（ｃ）に示す係止姿勢に姿勢設定される一方、操作ダイヤル７４ｂが昇降可能位置にダイヤル設定されることにより、シートパイプ２１内のインナーケーブル７５ａは上方に向かって引き上げられ、これによってストッパー７１は図５の（ｄ）に示す係止解除姿勢に姿勢設定されるようになされている。
以下、図２に示すサドル昇降機構７０の各部品の組み立てについて説明する。サドル昇降機構７０を組み立てるに際しては、まず、二重ケーブル７５を上部蓋体２１ｂの装着筒片２１ｎに装着し、上部蓋体２１ｂ内から引き出されたインナーケーブル７５ａの先端の係止片７５ｃを係止溝７１ｆに係止させることによりストッパー７１をインナーケーブル７５ａの先端に接続する。
ついで、ストッパー７１の上面に上部コイルスプリング７２の下端部を当接させた状態で当該ストッパー７１および上部コイルスプリング７２を上部開口からシートパイプ２１内に挿入していき、ストッパー７１の係止突片７１Ｃをシートパイプ２１の係止孔２１ａに嵌挿するとともに、上部蓋本体２１ｄをシートパイプ２１の上部開口に嵌挿してビスＢで固定する。
引き続き、サドルスペーサー５２が外され、かつ、フランジ５１ｃより下方部分に下部コイルスプリング７３の外嵌されたサドルポスト５１を、その上端部側からシートパイプ２１の下部開口に差し入れ、ストッパー７１の楕円孔７１ｂに貫通させた上で上部が上部蓋体２１ｂの上部開口から上方に突出した状態にする。
この状態でシートパイプ２１の下部開口から外部に突出しているサドルポスト５１に下部コイルスプリング７３の付勢力に抗して下部蓋体２１ｃを外嵌した後、下部蓋本体２１ｉをシートパイプ２１の下部開口に嵌挿しビスＢで固定するとともに、サドルポスト５１の環状溝５１ｄに抜け止めのＣリング５１ｆを装着する。こうすることによって、図３に示すように、サドル昇降機構７０が完成する。
このようにして完成したサドル昇降機構７０を有するシートパイプ２１は、自転車１０（図１）の前部下パイプ２２と後部下パイプ２５との交差位置に設けられた二段孔構造（上部の孔径はシートパイプ２１の外径寸法よりわずかに大きく寸法設定されている一方、下部の孔径は上部の孔径より小さく、かつ、サドルポスト５１の外径より大きく寸法設定されている）のシートパイプ支持筒２７に嵌挿された状態で、前部上パイプ２３および後部上パイプ２６の各端部が当該シートパイプ２１に溶接止めされることにより自転車１０に組み付けられた状態になる。
シートパイプ２１を上記のような二段孔構造のシートパイプ支持筒２７に嵌挿することにより、サドルポスト５１が下降し得る空間がシートパイプ支持筒２７内の下部位置に確保される。
そして、自転車１０に組み付けられたサドル昇降機構７０において、シートパイプ２１内におけるインナーケーブル７５ａのアウターケーブル７５ｂからの突出量の調整は、二重ケーブル７５を操作部材７４に装着するときに行われる。具体的には、二重ケーブル７５の端部を操作部材７４の環状ケーシング７４ａ内の操作機構に接続するに際し、アウターケーブル７５ｂからインナーケーブル７５ａを適宜出入させてシートパイプ２１内におけるインナーケーブル７５ａのアウターケーブル７５ｂからの突出量が調整される。
この調整操作においては、操作ダイヤル７４ｂが昇降規制位置にダイヤル設定された状態で、ストッパー７１が図５の（ｃ）に示す係止姿勢に姿勢設定されているか否か、操作ダイヤル７４ｂが昇降可能位置にダイヤル設定された状態で、ストッパー７１が図５の（ｄ）に示す係止解除姿勢に姿勢設定されているか否かが確認される。
この確認は、シートパイプ２１に内装されているストッパー７１を視認することができないため、操作ダイヤル７４ｂが昇降規制位置に設定された状態でサドルポスト５１の昇降が確実に規制されているか、および操作ダイヤル７４ｂが昇降可能位置に設定された状態でサドルポスト５１が昇降し得るかを実際に試験することにより行われる。
本発明のサドル昇降機構７０は、以上詳述したように、シートパイプ２１に嵌挿されるサドルポスト５１の上下動で当該サドルポスト５１の頂部に設けられたサドル５０の高さ位置を調節し得るように構成されたものであり、シートパイプ２１には、サドルポスト５１を上方に向けて付勢する下部コイルスプリング７３と、サドルポスト５１の昇降を規制するストッパー７１と、操作部材７４の操作ダイヤル７４ｂの操作でストッパー７１の規制を解除する二重ケーブル７５とを備えて構成されている。
したがって、普段は、サドルポスト５１はストッパー７１の規制で下部コイルスプリング７３の付勢力やサドル５０に跨った運転者の体重に抗して昇降が阻止され、サドル５０の高さ位置が予め設定された高さレベルになっている。
この状態で、操作部材７４の操作で二重ケーブル７５を介してストッパー７１の規制を解除することにより、サドルポスト５１はサドル５０に跨っている運転者の重量で下部コイルスプリング７３の付勢力に抗して下降する一方、運転者がサドル５０から腰を浮かすと、サドルポスト５１は下部コイルスプリング７３の付勢力によって上昇するため、サドル５０を元の高さ位置に上昇させることができる。
この状態で操作ダイヤル７４ｂの操作により二重ケーブル７５を介してストッパー７１の係止解除姿勢から係止姿勢への姿勢変更でサドルポスト５１の昇降を規制すれば、再度サドル５０の高さ位置が固定されるため、運転者はこの状態で自転車１０を快適に走行させることができる。
このように、本発明に係るサドル昇降機構７０は、操作部材７４の操作および運転者のサドル５０に対する体重の加減によってサドル５０の高さ位置を任意に調節することができるため、踏切待ちや信号待ちのときにはサドル５０の高さ位置を容易に下降させて両足を地面に着かせて自転車１０への跨り姿勢を安定させることができるとともに、自転車１０の走行時にはサドル５０を走行に適した高さ位置に容易に設定することができ、自転車１０を運転する場合の安全性を確保することができる。
そして、特に本発明に係るサドル昇降機構７０にあっては、下部コイルスプリング７３、サドルポスト５１の昇降を規制するストッパー７１およびストッパー７１に姿勢変更を行わせる規制解除手段としての二重ケーブル７５のインナーケーブル７５ａ等、サドル昇降機構７０を構成するほとんどの部材がサドルポスト５１に内装されているため、これらが外部に露出した従来のものに比べて自転車１０の外観視が極めて簡素で美麗になるとともに、外部に露出した部品が自転車１０の運転操作の障害になるという従来の不都合が解消され、これらによってサドル昇降機構７０を備えた自転車１０の商品価値を向上させることができる。
また、ストッパー７１は、サドルポスト５１に外嵌される楕円孔７１ｂを備え、シートパイプ２１の切起し片２１ａ′から先下がりに傾斜してサドルポスト５１の昇降を規制する係止姿勢と、回動中心と略同一高さレベルになってサドルポスト５１の昇降を許容する係止解除姿勢との間で姿勢変更可能に構成されているため、操作ダイヤル７４ｂの操作でストッパー７１を切起し片２１ａ′の先端縁部から先下がりに傾斜した係止姿勢に設定すると、楕円孔７１ｂの平面視の形状が小さくなるように変化し、サドルポスト５１は楕円孔７１ｂの対向縁部で挟持された状態になるとともに、サドル５０に体重をかけることによってサドルポスト５１は下降方向へ向かう力を受け、この楔効果でサドルポスト５１の下降はさらに確実に規制され、昇降規制手段を極めて簡単な構造のものとした上で、サドルポスト５１の下降を確実に阻止することができる。
そして、ストッパー７１は、その中心位置と上記回動中心（切起し片２１ａ′の先端縁部の位置）とを結ぶ直線に直交する直線位置で上方に向かって折り曲げられているため、ストッパー７１が先下がりに傾斜した係止姿勢に姿勢設定された状態で、楕円孔７１ｂの先端側（回動中心に対向した側）の上縁部をサドルポスト５１の周面に当接させることができ、これによってストッパー７１の楕円孔７１ｂの縁部がサドルポスト５１に対して鋭角でサドルポスト５１の周面に当ることから、サドルポスト５１に対するより下降阻止効果を高めることができる。
また、上記楕円孔７１ｂは、短径寸法がサドルポスト５１の外周面と摺接するように寸法設定されているとともに、長径寸法がサドルポスト５１の外径寸法より大きく寸法設定されているため、ストッパー７１が回動中心回りに先下がりに回動した状態で、楕円孔はサドルポスト５１の延びる方向から見た状態で真円になり、これによって楕円孔の全縁が円柱からなるサドルポスト５１の全周面に当接した状態になり、さらなる良好な下降規制効果を得ることができる。
また、サドルポスト５１には、フランジ５１ｃより上方位置に係止姿勢に姿勢設定されたストッパー７１の楕円孔７１ｂの縁部が係合する複数状の周方向に延びた切込み溝５１ａが設けられているため、ストッパー７１が先下がりに傾斜した係止姿勢に姿勢設定された状態で、楕円孔７１ｂの縁部が切込み溝５１ａに係合し、この係合でサドルポスト５１の下降をさらに確実に規制することができる。
さらに、シートパイプ２１には、ストッパー７１を下方に向けて付勢する上部コイルスプリング７２が内装されているため、ストッパー７１は上部コイルスプリング７２によって常に下降に向けて付勢された状態になり、ストッパー７１の係止姿勢への姿勢変更を迅速に行わせることができるとともに、係止姿勢に姿勢設定された楕円孔７１ｂの縁部のサドルポスト５１に対する当接状態をより確実なものにすることができる。
そして、本実施形態においては、図４に示すように、シートパイプ２１の適所（ストッパー７１が設けられている位置より若干下部位置）にストッパー用ねじ孔２１ｑが貫通状態で螺設されている。このストッパー用ねじ孔２１ｑは、操作ダイヤル７４ｂの操作に拘らずサドル５０の高さ位置を固定するためのストッパーボルトＢ１を螺着して貫通させるためものである。
そして、予めストッパー用ねじ孔２１ｑにストッパーボルトＢ１を螺着しておけば、ストッパーボルトＢ１を締め付けてその先端をサドルポスト５１の周面に押圧当止させることにより、たとえ操作ダイヤル７４ｂが操作されてもサドルポスト５１の昇降がストッパーボルトＢ１によって規制されるため、サドル５０の高さ位置は維持される。このようなストッパーボルトＢ１は、運転者が操作ダイヤル７４ｂの操作によってサドル５０の高さ位置を変更させることを望まないときに用いられる。
図７は、装着筒片２１ｎが他の取り付け位置に取り付けられた自転車１０を示す側面図である。この実施形態の自転車１０においては、二重ケーブル７５の先端側が装着される装着筒片２１ｎが、シートパイプ２１の上端後方位置に設けられている。これに伴って、シートパイプ２１に穿設される係止孔２１ａは、シートパイプ２１の前方位置に設けられるとともに、ストッパー７１の装着姿勢も前後で反転されることになる。その他のサドル昇降機構７０の構成は、図２〜図４に示す先のものと同様である。
装着筒片２１ｎを支持部材本体２１の後部に設けることにより、運転者が自転車１０に女乗り（すなわち片足で前部上パイプ２３を跨いで乗り降りする乗降方法）で乗り降りしたり、サドル５０に跨って運転操作を行うに際し、二重ケーブル７５が邪魔になるような不都合が生じず、自転車１０をより快適に運転することができる。
図８は、サドル昇降機構７０ａの他の実施形態を示す一部切欠き分解斜視図であり、図９はその組立て斜視図である。また、図１０は、図９に示すサドル昇降機構７０ａの縦断面図である。これらの図に示すように、この実施形態においては、サドル昇降機構７０ａは、先の実施形態のストッパー７１、上部コイルスプリング７２、下部コイルスプリング７３および操作部材７４に加えてサドルポスト５１の上部で当該サドルポスト５１をカバーするカバー筒体７６を備えて構成されている。
上記カバー筒体７６は、サドルポスト５１の略中間位置であってストッパー７１より下部に設けられたフランジ５１ｃと、サドルスペーサー５２の下端縁部に設けられたフランジ５２ｂとの間に外れ止め状態で介設されるものである。
かかるカバー筒体７６は、外径寸法がシートパイプ２１の内径寸法より僅かに小さく寸法設定されているとともに、内径寸法がストッパー７１および上部コイルスプリング７２の外径寸法より大きく寸法設定され、これによってシートパイプ２１内に摺接状態で嵌挿し得るとともに、サドルポスト５１に外嵌されたストッパー７１および上部コイルスプリング７２を内装し得るようになっている。
また、この実施形態においては、カバー筒体７６がシートパイプ２１に摺接状態で嵌挿され得ることから、先の実施形態で採用された、シートパイプ２１の上部開口を閉止するための上部蓋体２１ｂは不要であるため採用されない。したがって、二重ケーブル７５のアウターケーブル７５ｂをシートパイプ２１内に引き入れるための装着筒片２１ｎは、シートパイプ２１の上縁部または周面に取り付けられている。図に示す例では装着筒片２１ｎは、シートパイプ２１の上縁部であってカバー筒体７６と干渉しない位置に取り付けられている。
そして、カバー筒体７６には、筒心を中心とした点対称位置に上下方向に延びる一対の逃しスリット７６ａが設けられ、一方の逃しスリット７６ａからはサドルポスト５１に外嵌されているストッパー７１の係止突片７１ｃが内側から外側に向けて貫通されるとともに、他方の逃しスリット７６ａには、シートパイプ２１内で装着筒片２１ｎから垂下されたアウターケーブル７５ｂおよび係止片７５ｃが通されるようになっている。
また、シートパイプ２１における係止孔２１ａの上方位置には、ビスＢを螺着するねじ孔２１ｐが貫通螺設されている。そして、カバー筒体７６がシートパイプ２１に嵌挿された状態で、ビスＢがこのねじ孔２１ｐに螺着されることにより、その先端部が、図１０に示すように、カバー筒体７６の一方の逃しスリット７６ａに嵌り込み、これによってサドルポスト５１が軸心回りに回動するのが規制されるようになされている。なお、ビスＢの長さ寸法を若干長めに設定しておけば、当該ビスＢに第一実施形態のストッパーボルトＢ１（図４）と同一の役割を担わせることができる。
このようなサドル昇降機構７０ａの組み付けは、以下のようにして行われる。すなわち、サドルスペーサー５２が螺設部５１ｇに螺着される前のサドルポスト５１にまず上からカバー筒体７６を外嵌する。引き続きストッパー７１を上からサドルポスト５１に外嵌し、その係止突片７１ｃを一方の逃しスリット７６ａから外方に突出させた状態でカバー筒体７６内に挿入する。ついでサドルポスト５１に外嵌した上部コイルスプリング７２をカバー筒体７６内に挿入する。
その後、装着筒片２１ｎから引き出されたアウターケーブル７５ｂの下端部に装着されている係止片７５ｃを、他方の逃しスリット７６ａを介してストッパー７１の係止溝７１ｆに係止する。
そして、この状態のサドルポスト５１のフランジ５１ｃより下部に下部コイルスプリング７３を外嵌し、この下部コイルスプリング７３ごとサドルポスト５１を上部開口からシートパイプ２１に挿入し、ストッパー７１の係止突片７１ｃを係止孔２１ａに嵌め込む。この状態でサドルスペーサー５２をサドルポスト５１の螺設部５１ｇに螺着して締結することにより、カバー筒体７６が上下のフランジ５２ｂ，５１ｃに挟持されてサドルポスト５１に固定される。
引き続き、シートパイプ２１から下方に向けて突出しているサドルポスト５１の下部に下部コイルスプリング７３の付勢力に抗して下部蓋体２１ｃを外嵌した後、当該下部蓋体２１ｃの下部蓋本体２１ｉをシートパイプ２１に内嵌してビスＢで止める。そして、最後にＣリング５１ｆをサドルポスト５１の下端部の環状溝５１ｄに装着することによりサドル昇降機構７０ａが完成する。
この実施形態のサドル昇降機構７０ａによれば、サドルポスト５１がシートパイプ２１に嵌挿された状態で、図７に二点鎖線で、および図９に示すように、サドルポスト５１のシートパイプ２１から上方に突出している部分（すなわちカバー筒体７６）が、シートパイプ２１に比べて顕著に細くなっていないため、外嵌視に違和感がなく、この部分が細いことにより運転者に不安感を与えたり、見栄えが劣るような不都合を解消することができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
（１）上記の実施形態においては、操作部材７４として操作ダイヤル７４ｂを備えたダイヤル式のものが採用されているが、本発明は、操作部材７４がダイヤル式のものであることに限定されるものではなく、レバーの支持軸回りの正逆回動操作でストッパー７１の姿勢を係止姿勢と係止解除姿勢との間で姿勢変更させ得るようにしたレバー式の操作部材を採用してもよい。
（２）上記の実施形態においては、操作部材７４の操作が二重ケーブル７５を介してストッパー７１に伝達されるようにしているが、本発明は、操作部材７４とストッパー７１との間に二重ケーブル７５を介設することに限定されるものではなく、例えば複数の操作アームをリンクして構成したリンク機構を操作部材とストッパー７１との間に介設し、操作部材の操作でリンク機構を介してシートパイプ２１内のストッパー７１に姿勢変更を行わせるようにしてもよい。
（３）上記の図２〜図４に示す実施形態において、サドルポスト５１のシートパイプ２１から上方に突出している部分に、蛇腹のような多数の襞が形成された布製、合成樹脂製あるいはゴム製のフレキシブルチューブを外嵌してもよい。こうすることによってシートパイプ２１に比べて相当細いサドルポスト５１の細さが隠され、自転車１０が見栄えのよいものになる。
（４）上記の実施形態においては、ストッパー７１は折り曲げられているが、本発明はストッパー７１が折り曲げられることに限定されるものではなく、平板状であってもよい。
（５）上記の実施形態においては、ストッパー７１に楕円孔７１ｂが設けられているが、本発明は、ストッパー７１に穿設される孔が楕円孔７１ｂであることに限定されるものではなく、円孔であってもよい。但し、円孔を採用する場合には、ストッパー７１が係止解除姿勢に設定されたときに、サドルポスト５１が円滑に昇降し得るように円孔の径寸法を、サドルポスト５１の外径寸法より相当大きく設定することが好ましい。
（６）上記の実施形態において、ストッパー７１は完全に環状に形成されているが、本発明はストッパー７１が完全環状であることに限定されるものではなく、ストッパー本体７１ａの一部が外周面から内周面に亘って切り欠かれたＣ字状のものであってもよい。
（７）上記の実施形態においては、ストッパー７１の回動中心Ｏ（図６）としてストッパー７１の係止突片側縁部７１ｄが係止孔２１ａの内壁面と当接する位置（図６に示す例では切起し片２１ａ′の頂部）が設定されているが、本発明は、ストッパー７１の回動中心が長軸線Ｌ１（図５）に沿う縁部であることに限定されるものではなく、ストッパー本体７１ａと交差する短軸線Ｌ２（図５）に平行なあらゆる線（短軸平行線）を回動中心線とし、この短軸平行線回りにストッパー７１を回動差せるようにしてもよい。すなわち、ストッパー７１は、ストッパー本体７１ａと交差し、かつ、短軸線Ｌ２と平行な短軸平行線回りに回動させることにより、回動方向がいずれの方向であっても、また短軸平行線がどの位置にあっても、サドルポスト５１を係止することができる。
（８）上記の実施形態においては、シートパイプ２１およびサドルポスト５１はスチール製のものが採用されているが、本発明はシートパイプ２１およびサドルポスト５１がスチール製であることに限定されるものではなく、シートパイプ２１およびサドルポスト５１のいずれか一方または双方を強化プラスチック製あるいは強化アルミニウム製にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
図１は、本発明に係る自転車の一実施形態を示す側面図である。
図２は、サドル昇降機構の一実施形態を示す一部切欠き分解斜視図である。
図３は、図２に示すサドル昇降機構の組立て斜視図である。
図４は、図３に示すサドル昇降機構の縦断面図である。
図５は、ストッパーの一実施形態を示す図であって、（ａ）は斜視図、（ｂ）は平面図、（ｃ）および（ｄ）は一部断面側面図であり、（ｃ）はストッパーが係止解除姿勢に姿勢設定された状態、（ｄ）はストッパーが係止姿勢に姿勢設定された状態をそれぞれ示している。
図６は、ストッパーの折り曲げ角度α、楕円孔の長径寸法ｄおよびサドルポストの外径寸法Ｄ間の関係を説明するための説明図である。
図７は、装着筒片が他の取り付け位置に取り付けられた自転車を示す側面図である。
図８は、サドル昇降機構の他の実施形態を示す一部切欠き分解斜視図である。
図９は、図８に示すサドル昇降機構の組立て斜視図である。
図１０は、図９に示すサドル昇降機構の縦断面図である。
図１１は、従来のサドル昇降機構を示す断面視の説明図であり、（ａ）は、サドルの高さ位置が固定された状態、（ｂ）は、サドルの高さ位置が変更可能にされた状態をそれぞれ示している。Technical field
BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a saddle raising / lowering mechanism mainly intended for a bicycle and configured to easily raise and lower a saddle as a seat while driving, and a bicycle having this mechanism. .
Background art
In general, a bicycle that is a two-wheeled vehicle has a saddle height that is set slightly higher so that it can be easily driven in accordance with the physique of the driver who drives the saddle. Therefore, while driving on a bicycle, you can drive comfortably, but when you stop temporarily, such as waiting for a signal or before a railroad crossing, you usually cannot put both feet on the ground, It is made to be in a state where it is tilted slightly to the side and only one foot is put on the ground. However, the stopping state due to the grounding of only one foot is unstable.
Therefore, as a means for solving such an unstable stopping state, for example, a saddle lifting mechanism 100 as shown in FIG. 11 described in Japanese Utility Model Laid-Open No. 2-38196 has been proposed. The elevating mechanism 100 is attached to a saddle pipe 101 which is a part of a bicycle frame, and a ring-shaped stopper 110 on which a saddle post 103 having a saddle 102 fixed to the top is loosely fitted, and the ring-shaped stopper 110. Is configured to include a double cable 120 that changes the posture between a locking posture ((a) of FIG. 11) and a locking release posture ((b) of FIG. 11). The ring-shaped stopper 110 is loosely fitted to a portion projecting upward from the saddle post 103 in a state where the saddle post 103 is fitted and inserted into the saddle pipe 101 so as to be movable up and down.
The ring-shaped stopper 110 includes a ring portion 111 having a loose fitting hole 113 into which the saddle post 103 is loosely fitted, and a handle portion 112 projecting outward from the outer peripheral edge of the ring portion 111. ing. The ring-shaped stopper 110 rotates around the horizontal axis 105 on the bracket 104 fixed to the saddle pipe 101 in a state where the loose fitting hole 113 of the ring part 111 is disposed opposite to the upper surface opening of the saddle pipe 101. The locking posture shown in FIG. 11A in which the end portion on the opposite side of the handle portion 112 of the ring portion 111 has been lowered downward is shown in FIG. 11A and the horizontal orientation shown in FIG. 11B. The posture can be changed between the unlocking posture.
The double cable 120 includes a tubular outer cable 121 and an inner cable 122 that is slidably attached to the outer cable 121. The outer cable 121 has an end fixed to a support plate 106 protruding from the saddle pipe 101, and an inner cable 122 passes through the support plate 106 and is drawn upward. The pulled-out inner cable 122 is inserted into the compression coil spring 107, and its upper end is fixed at an outer position than the horizontal shaft 105 of the handle 112 of the ring-shaped stopper 110.
Further, the saddle pipe 101 is provided with a coil spring 108 between its bottom and the saddle post 103, and the saddle post 103 is biased upward by the biasing force of the coil spring 108. .
According to the lifting mechanism 100 configured as described above, the ring-shaped stopper 110 is normally biased clockwise around the horizontal axis 105 by the biasing force of the compression coil spring 107 so as to be inclined. Since the posture is set, the front and back edges of the ring portion 111 (left and right direction in FIG. 11) abut against the outer peripheral surface of the saddle post 103, and the saddle post 103 is caused to contact the outer peripheral surface of the saddle post 103 by the frictional force of FIG. ), The height position is fixed. Therefore, even if the driver puts weight on the saddle 102 in this state, the saddle 102 does not descend.
On the other hand, when the inner cable 122 is pulled downward against the urging force of the compression coil spring 107 by operating the operating means (not shown), the ring-shaped stopper 110 rotates counterclockwise around the horizontal axis 105, As shown in FIG. 11 (b), a horizontal unlocking posture is assumed. If it does so, the contact state with respect to the saddle post 103 of the opposing edge part of the ring part 111 will be cancelled | released, and, thereby, the saddle post 103 can raise / lower within the saddle pipe 101. FIG.
Therefore, the driver pulls the inner cable 122 while straddling the saddle 102 to set the ring-shaped stopper 110 to the unlocking posture (FIG. 11B), and then continuously lifts the waist and coil spring 108. The saddle 102 is raised by the urging force to set an appropriate height position, and then the inner cable 122 is returned to the original position to set the ring-shaped stopper 110 to the locking posture ((a) of FIG. 11). The height position of the saddle 102 is fixed.
However, in such a conventional lifting mechanism 100, the bracket 104, the support plate 106, the handle 112 of the ring-shaped stopper 110, the double cable 120, and the like protrude from the saddle pipe 101 to the outside, so that the outside of the bicycle. In this state, there is a problem to be solved that there is a foreign matter that is obtrusive and obstructive, which makes it difficult to see the appearance of the bicycle and also obstructs the driving operation.
The present invention has been made in view of the conventional situation as described above, and can ensure the beauty of the appearance of a bicycle and the like and surely wipe out the possibility of hindering the driving operation of the bicycle and the like. It is an object of the present invention to provide a saddle raising / lowering mechanism and a bicycle having this mechanism.
Disclosure of the invention
The saddle raising / lowering mechanism of the present invention is a saddle raising / lowering mechanism configured such that the height position of the saddle provided on the top of the saddle post can be adjusted by the vertical movement of the saddle post inserted into the seat pipe. The seat pipe is provided with a first urging means for urging the saddle post upward, and the saddle post is lifted by the urging means and the saddle post is lowered by a downward force applied to the saddle. The elevating restriction means for restricting and the restriction releasing means for releasing the restriction of the elevating restriction means by the operation of the operating means are incorporated.
According to this elevating mechanism, the saddle post is normally prevented from elevating by the elevating restriction means, so that the height position of the saddle is set. In this state, the saddle post resists the urging force of the first urging means by the weight of the driver straddling the saddle by releasing the restriction of the elevating restriction means via the restriction releasing means by operating the operating means. On the other hand, when the driver floats from the saddle, the saddle post is raised by the urging force of the first urging means, so that the saddle is restored to its original height position. In this state, the height of the saddle post is fixed again by restricting the raising / lowering of the saddle post by the raising / lowering regulating means via the regulation releasing means by operating the operating means, so that the driver can drive a bicycle or the like in this state. Can be done.
As described above, the elevating mechanism according to the present invention can arbitrarily adjust the height position of the saddle by operating the operating means and adjusting the weight of the driver with respect to the saddle. The position of the saddle can be lowered easily and the feet can be put on the ground to stabilize the posture straddling the bicycle, etc., and the saddle is easily set to a height position suitable for traveling when riding a bicycle, etc. It is possible to ensure the safety of driving a bicycle or the like.
In particular, in the present invention, all of the first urging means, the lifting restriction means for restricting the raising and lowering of the saddle post, and the restriction releasing means for releasing the restriction of the lifting restriction means by operation of the operating means are incorporated in the saddle post. Therefore, compared with the conventional ones that are exposed to the outside, the external appearance of a bicycle or the like is extremely simple and beautiful, and the conventional inconvenience that the ones that are exposed to the outside obstruct driving operation is solved. The product value of bicycles and the like can be improved.
A bicycle equipped with such an elevating mechanism is particularly useful for children and elderly people from the viewpoint of operability and safety, but is not limited to children and elderly people.
In the elevating mechanism as described above, the elevating restriction means has an outer fitting hole that is externally fitted to the saddle post, and is a latch that restricts the elevating of the saddle post by tilting forward or downward from the rotation center. If it is configured with an annular stopper that can change its posture between the posture and the unlocking posture that allows the saddle post to move up and down at the same height level as the rotation center, the lifting control means has a very simple structure. In addition, the raising / lowering (especially lowering) of the saddle post can be reliably regulated.
That is, when the annular stopper is inclined downward or upward from the rotation center, the shape of the outer fitting hole is changed so as to be reduced in plan view, and the saddle post is sandwiched by the opposing edge portion of the outer fitting hole. . Then, when the driver puts weight on the saddle with the annular stopper tilted forward, the annular stopper is guided by the saddle post that is directed downward and is further forced toward the downward tilt direction. Therefore, due to the wedge effect, the saddle post is in a state in which the descent is surely regulated by the annular stopper inclined downward.
On the other hand, if the force applied downward to the saddle post by the driver's lowering from the saddle decreases, the saddle bost tries to move upward by the biasing force of the first biasing means that has become dominant. The annular stopper is guided to this and is inclined forward. When the annular stopper is inclined forward, the saddle post is prevented from rising by the wedge effect whose direction is opposite to the above.
Then, if the annular stopper is bent upward at a linear position orthogonal to the straight line connecting the center position and the rotation center, the tip end side of the outer fitting hole ( It is possible to abut the upper edge of the saddle post on the side facing the center of rotation, so that the edge of the outer hole of the annular stopper is at an acute angle with respect to the saddle post. Since it hits the peripheral surface, it is possible to obtain a more reliable descending prevention effect on the saddle post.
In addition, the outer fitting hole is dimensioned so that the short diameter dimension is in sliding contact with the outer peripheral surface of the saddle post, the long diameter dimension is formed by an elliptical hole dimensioned larger than the outer diameter dimension of the saddle post, and an annular stopper is formed. If the position of the center of rotation is set so that it rotates about one end in the major axis direction, the elliptical hole can be seen in plan view with the annular stopper rotating downward about the center of rotation (accurately). In the state seen from the direction in which the saddle post extends), and the entire edge of the elliptical hole comes into contact with the entire circumferential surface of the saddle post made of a cylinder to further enhance the descending regulation effect. become.
In addition, the saddle post is provided with a plurality of circumferentially extending cut grooves that engage with the edge of the annular stopper that is set in a locking posture over a predetermined range in the vertical direction, so that the annular stopper is lowered first. Since the edge of the elliptical hole engages with the cut groove in the state where the locking posture is inclined to the angle, the engagement further restrains the saddle post from descending.
In addition, since the second urging means for urging the annular stopper downward in the seat pipe is internally provided, the annular stopper is always urged downward by the second urging means. The posture change to the locking posture of the stopper is performed quickly.
In addition, the restriction releasing means is formed by a double cable connected to the lifting restriction means so that the lifting restriction on the saddle post can be released by operation of the operating means, so that the restriction releasing means has a simple structure. In addition, the seat pipe can be easily installed.
And by applying such a saddle raising / lowering mechanism to a bicycle, the bicycle is suitable for safe driving.
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 is a side view showing an embodiment of a bicycle according to the present invention. As shown in this figure, the bicycle 10 includes a frame 20 constituting a housing, a front wheel 31 provided at a front position (left side in FIG. 1) of the frame 20, and a rear wheel 32 provided at the rear position. A steering wheel 40 for steering the front wheel 31, a saddle 50 as a seat projecting upward at the center, and a pedal as a stepping means for running the bicycle 10 provided at the bottom of the center 60 and a saddle raising / lowering mechanism 70 for raising and lowering the saddle 50 in order to adjust the height position of the saddle 50.
The frame 20 includes a seat pipe 21 that extends in the vertical direction so as to be inclined slightly toward the rear at the center, a seat pipe support cylinder 27 into which the lower end of the seat pipe 21 is fitted, and the seat pipe. A front lower pipe 22 that protrudes forward from the support cylinder 27 and projects forward and projects forward from a substantially intermediate position in the vertical direction of the seat pipe 21 along the front lower pipe 22. The arc-shaped front upper pipe 23, the head pipe 24 substantially parallel to the seat pipe 21 fixed to the front lower ends of these front lower and upper pipes 22, 23, the seat pipe 21 and the front lower pipe 22 The rear lower pipe 25 having a bifurcated shape in a plan view extending from the joining position toward the rear (left side in FIG. 1) and the substantially center position in the vertical direction of the seat pipe 21 toward the rear. It is projected by edge and a rear on the pipe 26 which is connected to the rear end of the rear subordinates pipe 25.
In this way, the front lower pipe 22 and the front upper pipe 23 form a substantially triangular shape with the seat pipe 21 positioned at the center, and the rear lower pipe 25 and the rear upper pipe 26 have a triangular shape behind. By adopting a so-called ramen structure in which the frame 20 is formed, the frame 20 is structurally strong.
The handle 40 is fixed to the top of a handle post 41 that is fitted into the head pipe 24 so as to be rotatable about an axis in a sliding state. The upper end of a fork 42 that is bifurcated in a front view is fixed to the lower end of the handle post 41 that passes through the head pipe 24, and the lower end of the fork 42 with the front wheel 31 sandwiched between the pair of forks 42. A front wheel 31 is pivotally supported so as to be rotatable about a front wheel shaft 33 provided between the portions.
Further, grips 43 for the driver to grip and operate the handle 40 are provided at both ends of the handle 40, respectively, and the handle 40 is gripped to rotate the handle 40 integrally around the handle post 41. By performing the steering operation, the bicycle 10 is steered while the front wheel 31 rotates together with the handle post 41 around the axis via the fork 42.
Further, the handle 40 is provided with grips 43 for operating the handle 40 by the driver at both ends thereof,
The saddle 50 is fixed to the top of a saddle post 51 that is inserted into the seat pipe 21 so as to be movable up and down via a saddle spacer 52 that is provided on the saddle post 51. The height position of the saddle 50 can be adjusted by raising and lowering the saddle post 51 by operating a saddle raising and lowering mechanism 70 described in detail later.
The pedal 60 is connected via a pedal rod 62 to a pedal shaft 61 that is rotatably passed through a joint portion between the lower ends of the seat pipe 21 and the front lower pipe 22, and the pedal 60 is rotated around the pedal shaft 61. By doing so, the pedal shaft 61 can be rotated about the axis. A front gear 63 is concentrically and integrally fixed to the pedal shaft 61.
On the other hand, the rear wheel 32 is provided around the rear wheel shaft 34 that is laid between the connecting portions of the rear ends of the pipes 25 and 26 while being sandwiched between the rear lower pipe 25 and the rear upper pipe 26 having a bifurcated shape. It is pivotally supported so that it can rotate. A rear gear 64 is concentrically mounted on the rear wheel shaft 34 so as to be rotatable around the rear wheel shaft 34, and the rear wheel 32 is rotatable integrally with the rear wheel shaft 34 around the rear gear 64.
A chain 65 is stretched between the front gear 63 and the rear gear 64, and the driver rotates the pedal 60 with the sole on the saddle 50 around the pedal shaft 61. This rotation is transmitted to the rear wheel 32 via the pedal rod 62, the pedal shaft 61, the front gear 63, the chain 65, and the rear gear 64, whereby the bicycle 10 can move forward by the rotation around the rear wheel shaft 34 of the rear wheel 32. It is like that.
FIG. 2 is a partially cutaway exploded perspective view showing an embodiment of the saddle lifting mechanism 70, and FIG. 3 is an assembled perspective view thereof. FIG. 4 is a longitudinal sectional view of the saddle lifting mechanism 70 shown in FIG. FIG. 5 is a view showing an embodiment of a stopper, wherein (a) is a perspective view, (b) is a plan view, (c) and (d) are partially sectional side views, ) Shows a state in which the stopper is set in the unlocking posture, and (d) shows a state in which the stopper is set in the locking posture. 2 to 4, the seat pipe 21 is shown in an upright posture for convenience of illustration.
First, as shown in FIGS. 2 to 4, the saddle raising / lowering mechanism 70 includes an annular stopper (elevation regulating means) 71 that is built in the seat pipe 21 and through which the saddle post 51 passes, and the seat pipe 21. An upper coil spring (second biasing means) 72 that biases the stopper 71 downward while being loosely fitted to the saddle post 51, and the saddle that is loosely fitted to the saddle post 51 within the seat pipe 21. A lower coil spring (first urging means) 73 that urges the post 51 upward is provided concentrically with the handle 40 adjacent to one grip 43 (the right grip 43 in the example shown in FIG. 1). The operation member (operation means) 74 and a double cable 75 interposed between the operation member 44 and the stopper 71 are provided.
As shown in FIG. 5A, the stopper 71 includes a stopper main body 71a having an elliptical hole (outer fitting hole) 71b into which the saddle post 51 can be loosely fitted, and an outer edge portion of the stopper main body 71a. And a locking protrusion 71c protruding toward the end. The stopper main body 71 a is set in a circular shape, and the outer diameter is set slightly smaller than the inner diameter of the seat pipe 21.
As shown in FIG. 5B, the elliptical hole 71b is a straight line (long axis L1) in which the long axis of the ellipse connects the center position of the locking projection 71c and the center point of the stopper main body 71a. Is provided at the center of the stopper main body 71a. The elliptical hole 71 b is dimensioned so that the short diameter dimension is in sliding contact with the outer peripheral surface of the saddle post 51, and the long diameter dimension is larger than the outer diameter dimension of the saddle post 51.
The stopper main body 71a is bent at an angle α so as to be concave upward with the position of the extension line (short axis L2) of the short axis of the elliptical hole 71b as a broken line. The bending angle α is set to 5 ° to 30 °. The reason why the angle α is set to 5 ° to 30 ° is as follows.
That is, if the angle α is less than 5 °, the bent state is insufficient, and therefore the stopper 71 faces the locking protrusion 71c of the elliptical hole 71b in a state where the stopper 71 is set in the downwardly locking position. The upper edge portion of the edge portion (opposing edge portion 71e) does not contact the peripheral surface of the saddle post 51, but the lower edge portion is in contact with it, so that the wedge effect cannot be expected, and the stopper This is because the positive locking effect due to the 71 being bent cannot be obtained.
Conversely, when the bending angle α exceeds 30 °, it is difficult to maintain the bent state when a force is applied to the stopper 71 due to excessive bending. That is, the stopper 71 opens when receiving a force from the saddle post 51, and the saddle post 51 may slide down due to an increase in inner dimension of the elliptical hole 71b on the longer diameter side. In the present embodiment, the bending angle α is 12 ° to 17 ° based on the results of various tests.
FIG. 6 is an explanatory diagram for explaining the relationship among the bending angle α of the stopper 71, the major diameter d of the elliptical hole 71 b and the outer diameter D of the saddle post 51. In this figure, the inner surface of the elliptical hole 71b facing the opposite edge 71e as a whole is in contact with the circumferential surface of the saddle post 51, and the upper edge of the inner surface of the locking projection piece side edge 71d of the elliptical hole 71b is A state in which the saddle post 51 is brought into contact with the peripheral surface of the saddle post 51 at an acute angle and thereby the saddle post 51 is locked to the stopper 71 (reference locked state) is shown.
In this reference locking state,
The bending angle of the stopper 71 is “α” (the bending position is a position along the short axis L2 (FIG. 5)).
The major axis dimension of the elliptical hole 71b is “d” (however, the major axis dimension before the stopper 71 is bent)
The outer diameter (diameter) of the saddle post is “D”.
In this case, the following relational expression is established.
D = (d / 2) cos α + (d / 2) (1)
By the way, in the formula (1), if the condition that D is larger than the value of the formula on the right side is set, the following formula (2) is obtained.
D> (d / 2) cos α + (d / 2) (2)
The meaning of the formula (2) means that if the condition of the formula (2) is satisfied, the stopper 71 cannot lock the saddle post 51 in the reference locking state and rotates from the reference locking state. By rotating counterclockwise around the center ○, the distal end side of the stopper 71 (right side in FIG. 6) has to be in a locked state (first-up locked state). is there.
Then, when the stopper 71 is set in the upwardly locked state, the upper edge portion of the elliptical hole 71b on the opposite edge portion 71e side comes into contact with the peripheral surface of the saddle post 51 at an acute angle. Will be improved.
When the formula (2) is modified and the major axis dimension d is shifted to the left side, the following formula (3) is obtained.
d <(2D) / (cos α + 1) (3)
Naturally, since “d> D”, the major axis dimension d is a value within the range represented by the following formula (4).
D <d <(2D) / (cos α + 1) (4)
This equation (4) is used to determine how long the major diameter d of the elliptical hole 71b of the stopper 71 should be when the outer diameter D of the saddle post 51 and the bending angle α of the stopper 71 are known. Can be used.
For example, when the outer diameter D of the saddle post 51 is 12.00 mm and the bending angle α of the stopper 71 is 17 °, by substituting these into the equation (4),
12.00 <d <12.26mm
Thus, for example, an elliptical shape having a major axis dimension of 12.2 mm and a minor axis dimension of 12.01 mm (a dimension slightly larger than the outer diameter dimension D of the saddle post 51) is adopted as the elliptical hole 71b.
In the present invention, it is preferable to set the major axis dimension d of the elliptical hole 71b so as to satisfy the formula (4), but it is limited to setting the major axis dimension d so as to satisfy the formula (4). Instead, the major axis dimension d may be made larger than the value calculated by the expression on the right side of the expression (4) depending on the situation.
And in this embodiment, in order to hold | maintain the bending state of this stopper 71 reliably, when normal steel, such as a mild steel and stainless steel, was employ | adopted as a material of the stopper 71, the stopper 71 was bent. Thereafter, the stopper 71 is subjected to a quenching process.
In this quenching process, a so-called vacuum quenching method is employed in which quenching is performed at 980 ° C. for a predetermined time in a vacuum environment, followed by tempering at 550 ° C. for a predetermined time. By applying a quenching process to the stopper 71 by such a vacuum quenching method, the stopper 71 becomes extremely tough, and the bent state is maintained even if a large force is applied to the saddle post 51.
Incidentally, when spring steel is adopted as the material of the stopper 71, the bent state of the stopper 71 can be maintained satisfactorily even if the stopper 71 subjected to the bending process is not particularly quenched.
Then, the stopper main body 71a is set in a locking posture in which the distal end side (the right side in FIG. 5) of the stopper main body 71a is slightly lower than the height position of the locking protrusion 71c in FIG. ), Each edge on the long axis side of the elliptical hole 71b interferes with the saddle post 51, while facing the outer edge (locking protrusion piece side edge 71d) on the locking protrusion 71c side and the outer edge. As shown in FIG. 5 (d), each edge on the long diameter side of the elliptical hole 71b is set in the unlocking posture in which the straight line connecting the edge (opposed edge 71e) is substantially horizontal. The major axis dimension of the elliptical hole 71b is set so that the contact with the circumferential surface of the saddle post 51 is released.
On the other hand, as shown in FIGS. 1 to 3, a locking hole 21 a corresponding to the locking protrusion 71 c is formed at an appropriate position of the seat pipe 21, and the locking hole 21 a is engaged in the seat pipe 21. By inserting the stop piece 71c, the stopper 71 can be rotated forward and backward around the locking hole 21a. The locking hole 21a is formed in a slightly horizontally long rectangular shape by cutting and raising the piece 21a 'from the outer surface side to the inner surface side of the seat pipe 21 by pressing. As shown in FIG. 4, the cut and raised piece 21 a ′ protrudes from the lower edge portion of the locking hole 21 a toward the seat pipe 21. Accordingly, the locking protrusion 71c of the stopper 71 accurately rotates in the forward and reverse directions around the front end edge (rotation center) of the locking hole 21a while being fitted into the locking hole 21a.
In a state where the saddle post 51 is inserted into the elliptical hole 71b, the stopper 71 is usually set in the locking posture as shown in FIG. 3 and FIG. The sliding of the saddle post 51 is prevented by the contact of the edge of the elliptical hole 71b with the outer periphery of the saddle post 51.
In this manner, since the outer peripheral surface of the saddle post 51 abuts on each of the long axis side edges of the elliptical hole 71b with the stopper 71 inclined downward, a so-called wedge action (if the saddle post 51 is about to descend) As a result of this, the stopper body 71a is cut and raised to rotate clockwise around the tip edge of the piece 21a ', and the upper edge of the elliptical hole 71b bites into the peripheral surface of the saddle post 51) This reliably prevents the saddle post 51 from sliding down.
In this embodiment, a large number of cut grooves 51a formed by cutting at a minute pitch are provided at the front and rear positions of the outer peripheral surface of the saddle post 51, and the posture is set to a locking posture in which the stopper 71 is inclined downward. In this state, the upper edge portion of the elliptical hole 71b fits into the cut groove 51a, so that the sliding down of the saddle post 51 is more reliably prevented.
The seat pipe 21 has an upper opening closed by an upper lid 21b and a lower opening closed by a lower lid 21c. The upper lid body 21b includes a cylindrical upper lid body 21d fitted into the upper opening of the seat pipe 21 in a sliding contact state, and an annular upper flange 21e formed on the upper end portion of the upper lid body 21d. ing. The upper flange portion 21e is set to have an outer diameter dimension substantially the same as the outer diameter dimension of the seat pipe 21, and the inner diameter dimension of the seat pipe 21 is set slightly larger than the outer diameter dimension of the saddle post 51. ing.
The upper lid body 21b is inserted into the insertion hole 21f by inserting the screw B into the insertion hole 21f formed in the upper part of the seat pipe 21 in a state where the upper lid body 21d is fitted into the seat pipe 21 from the upper opening. Correspondingly, it is fixed to the seat pipe 21 by being screwed and fastened to a screw hole 21g screwed to the upper lid body 21d.
On the inner peripheral surface of the upper lid 21b, a pair of rotation prevention pieces 21h extending in the vertical direction and having a triangular shape in plan view are provided in a projecting direction in the opposing direction. Yes. These rotation prevention pieces 21h are provided to prevent the saddle post 51 fitted in the seat pipe 21 from rotating.
The lower lid body 21c has the same configuration as the upper lid body 21b except that the upper and lower sides are reversed and the rotation prevention piece 21h is not directed, and the lower lid body 21i and the lower lid body It consists of a lower flange 21j formed at the lower end of 21i. With the lower lid body 21i fitted in the lower opening of the seat pipe 21, the screw B is inserted into the insertion hole 21k drilled in the lower portion of the seat pipe 21, and the lower lid body 21i is inserted into the lower lid body 21i corresponding to the insertion hole 21k. The lower lid 21c is fixed to the seat pipe 21 by being screwed into and tightened into the screw hole 21m.
The saddle post 51 is attached to the seat pipe 21 by passing through the upper lid 21b and the lower lid 21c.
The saddle post 51 is provided with a pair of V-shaped grooves 51b having a V-shape in a plan view corresponding to the rotation blocking piece 21h of the upper lid 21b. 2 and 3, only the V-shaped groove 51b on one side is shown for convenience of illustration. These V-shaped grooves 51b are provided in the upper position of the saddle post 51 so as to extend in the vertical direction over a predetermined range (the range in which the saddle post 51 is raised and lowered).
The V-shaped groove 51b is externally fitted to the rotation prevention piece 21h of the upper lid 21b when the saddle post 51 is fitted into the seat pipe 21 via the upper lid 21b. The inserted saddle post 51 is prevented from rotating in a state where vertical movement is permitted.
Further, the saddle post 51 is provided with a concentric flange 51c slightly below the stopper 71 with the saddle post 51 mounted on the seat pipe 21 and the saddle spacer 52 in contact with the upper lid 21b. It has been. The flange 51c is set to have an outer diameter slightly smaller than the inner diameter of the seat pipe 21 so that the flange 51c can be fitted into the seat pipe 21.
Further, the saddle post 51 is provided with an annular groove 51d at a position slightly above the lowest position. This annular groove 51d is for attaching a C-ring 51f for retaining, and by attaching the C-ring 51f to the annular groove 51d with the saddle post 51 penetrating from the upper part to the lower lid 21c. The saddle post 51 is prevented from coming out upward because the C-ring 51f interferes with the lower lid 21c.
Such a saddle post 51 has a threaded portion 51g threaded with a male screw at its upper end, while the saddle spacer 52 has a concentric screw hole 52a extending in the vertical direction corresponding to the threaded portion 51g. The saddle spacer 52 is fixed to the saddle post 51 by screwing and fastening the threaded portion 51g into the screw hole 52a.
The upper coil spring 72 urges the stopper 71 downward, and is fitted between the saddle post 51 in the seat pipe 21 and between the stopper 71 and the upper lid 21b. It is installed. Due to the urging force of the upper coil spring 72, the stopper 71 is always cut and raised and pressed downward around the tip edge portion of the piece 21a ', whereby the locking posture is set in the locking posture. Can be reliably maintained.
The lower coil spring 73 is externally fitted below the flange 51c of the saddle post 51 as described above. Then, the lower coil spring 73 is externally fitted to the saddle post 51 inserted into the seat pipe 21 from the lower opening of the seat pipe 21, and the lower lid 21c is subsequently externally fitted to the saddle post 51. The lid 21c is fixed to the seat pipe 21, and the C-ring 51f is attached to the annular groove 51d at the lower end of the saddle post 51, so that the saddle post 51 is prevented from coming off through the flange 51c and is directed upward. Will be energized.
As shown in FIG. 2, the operation member 74 includes an annular casing 74 a concentrically fixed to the handle 40 in the vicinity of the proximal end side of the grip 43, and a concentric connection with the handle 40 between the annular casing 74 a and the grip 43. And an annular operation dial 74b.
A guide cylinder piece 74c for guiding the mounting of the double cable 75 protrudes from an appropriate position on the outer peripheral surface of the operation member 74, and the double cable 75 is drawn into the annular casing 74a via the guide cylinder piece 74c. It has been.
The stopper 71 in the seat pipe 21 is operated via the double cable 75 by rotating the operation dial 74b in one direction and setting the dial to the lifting restriction position, and the stopper 71 moves the saddle post 51 up and down. At the same time, the stopper 71 in the seat pipe 21 is set via the double cable 75 by turning it in the other direction and setting the dial to a liftable position. By being operated, the posture is changed to the unlocking posture, whereby the raising / lowering regulation of the saddle post 51 is released.
The double cable 75 is composed of an inner cable (regulation release means) 75a made of steel wire and an outer cable 75b made of synthetic resin covering the inner cable 75a.
One end portion of the outer cable 75b is drawn into the annular casing 74a via the guide tube piece 74c and fixed inside the guide tube piece 74c, while the inner cable 75a drawn from the outer cable 75b is used as the operation member. 74 is connected to an operating mechanism (not shown) in the figure, whereas the other end of the inner cable 75a is connected to the upper lid 21e of the upper lid 21b while the inner cable 75a is fixed to the upper lid. It is drawn into the seat pipe 21 through 21 b, and its tip is connected to the stopper 71.
The upper collar portion 21e is provided with a mounting cylinder piece 21n communicating with the inside of the upper lid main body 21d for mounting the double cable 75 on the periphery thereof, and the outer cable 75b is inserted and fixed to the mounting cylinder piece 21n. At the same time, the inner cable 75a is drawn from the mounting cylinder piece 21n into the upper lid 21b and hangs down in the seat pipe 21.
A locking piece 75c is fixed to the lower end portion of the inner cable 75a in the seat pipe 21, while the opposing edge portion 71e of the stopper 71 is formed by being cut from the outer peripheral portion toward the center. A stop groove 71f is provided, and the inner cable 75a is connected to the stopper 71 by sandwiching the locking piece 75c into the locking groove 71f and performing a predetermined retaining process.
In the present invention, when the operation dial 74b is set to the elevation restriction position, the inner cable 75a in the seat pipe 21 is drawn downward, whereby the stopper 71 biases the upper coil spring 72. Thus, the locking hole 21a is turned downward around the leading edge of the cut-and-raised piece 21a 'to be set in the locking posture shown in FIG. 5C, while the operation dial 74b can be raised and lowered. By setting the dial to the position, the inner cable 75a in the seat pipe 21 is pulled upward, so that the stopper 71 is set to the unlocking posture shown in FIG. 5 (d). ing.
Hereinafter, the assembly of each part of the saddle lifting mechanism 70 shown in FIG. 2 will be described. When assembling the saddle raising / lowering mechanism 70, first, the double cable 75 is attached to the attachment cylinder piece 21n of the upper lid 21b, and the engagement piece 75c at the tip of the inner cable 75a pulled out from the upper lid 21b is engaged. The stopper 71 is connected to the tip of the inner cable 75a by being engaged with the stop groove 71f.
Next, the stopper 71 and the upper coil spring 72 are inserted into the seat pipe 21 through the upper opening in a state where the lower end portion of the upper coil spring 72 is in contact with the upper surface of the stopper 71, and the locking protrusion of the stopper 71 is inserted. 71C is inserted into the locking hole 21a of the seat pipe 21, and the upper lid body 21d is inserted into the upper opening of the seat pipe 21 and fixed with screws B.
Subsequently, the saddle spacer 52 is removed, and the saddle post 51 with the lower coil spring 73 fitted to the lower part of the flange 51c is inserted into the lower opening of the seat pipe 21 from its upper end side, and the elliptical hole of the stopper 71 is inserted. After passing through 71b, the upper part protrudes upward from the upper opening of the upper lid 21b.
In this state, after the lower lid body 21c is externally fitted against the urging force of the lower coil spring 73 on the saddle post 51 protruding outward from the lower opening of the seat pipe 21, the lower lid body 21i is attached to the lower portion of the seat pipe 21. It is inserted into the opening and fixed with screws B, and a C-ring 51f for preventing the slip-off is mounted in the annular groove 51d of the saddle post 51. By doing so, as shown in FIG. 3, the saddle lifting mechanism 70 is completed.
The seat pipe 21 having the saddle raising / lowering mechanism 70 thus completed has a two-stage hole structure (the upper hole diameter is set at the intersection of the front lower pipe 22 and the rear lower pipe 25 of the bicycle 10 (FIG. 1). The seat pipe support cylinder 27 is set to be slightly larger than the outer diameter of the seat pipe 21, while the lower hole diameter is smaller than the upper hole diameter and larger than the outer diameter of the saddle post 51). In this state, the end portions of the front upper pipe 23 and the rear upper pipe 26 are welded to the seat pipe 21 to be assembled to the bicycle 10.
By inserting the seat pipe 21 into the seat pipe support cylinder 27 having the two-stage hole structure as described above, a space in which the saddle post 51 can descend is secured at a lower position in the seat pipe support cylinder 27.
In the saddle lifting mechanism 70 assembled to the bicycle 10, the amount of protrusion of the inner cable 75 a from the outer cable 75 b in the seat pipe 21 is adjusted when the double cable 75 is attached to the operation member 74. Specifically, when the end of the double cable 75 is connected to the operation mechanism in the annular casing 74a of the operation member 74, the inner cable 75a is appropriately inserted into and removed from the outer cable 75b, and the inner cable 75a in the seat pipe 21 is inserted. The amount of protrusion from the outer cable 75b is adjusted.
In this adjustment operation, the operation dial 74b can be moved up and down whether or not the stopper 71 is set in the locking posture shown in FIG. With the dial set to the position, it is confirmed whether or not the stopper 71 is set to the unlocking posture shown in FIG.
In this confirmation, since the stopper 71 built in the seat pipe 21 cannot be visually recognized, whether or not the saddle post 51 is lifted / lowered reliably with the operation dial 74b set to the lift restricting position is checked. This is done by actually testing whether or not the saddle post 51 can be raised and lowered in a state where the dial 74b is set at a position where it can be raised and lowered.
As described in detail above, the saddle lifting mechanism 70 of the present invention can adjust the height position of the saddle 50 provided on the top of the saddle post 51 by the vertical movement of the saddle post 51 inserted into the seat pipe 21. The seat pipe 21 includes a lower coil spring 73 that urges the saddle post 51 upward, a stopper 71 that restricts the raising and lowering of the saddle post 51, and an operation dial of the operation member 74. And a double cable 75 for releasing the restriction of the stopper 71 by the operation of 74b.
Therefore, the saddle post 51 is normally prevented from moving up and down against the urging force of the lower coil spring 73 and the weight of the driver straddling the saddle 50 by the restriction of the stopper 71, and the height position of the saddle 50 is preset. It has become a height level.
In this state, the restriction of the stopper 71 is released via the double cable 75 by the operation of the operation member 74, so that the saddle post 51 is applied to the urging force of the lower coil spring 73 by the weight of the driver straddling the saddle 50. On the other hand, when the driver floats from the saddle 50, the saddle post 51 is raised by the urging force of the lower coil spring 73, so that the saddle 50 can be raised to the original height position.
In this state, if the elevation of the saddle post 51 is restricted by changing the posture of the stopper 71 from the unlocking posture to the locking posture via the double cable 75 by operating the operation dial 74b, the height position of the saddle 50 is again set. Since it is fixed, the driver can drive the bicycle 10 comfortably in this state.
As described above, the saddle lifting mechanism 70 according to the present invention can arbitrarily adjust the height position of the saddle 50 by operating the operation member 74 and adjusting the weight of the driver with respect to the saddle 50. When waiting, the height position of the saddle 50 can be easily lowered and both feet can be put on the ground to stabilize the straddling posture on the bicycle 10, and when the bicycle 10 is traveling, the saddle 50 is suitable for traveling. The position can be easily set, and safety when driving the bicycle 10 can be ensured.
In particular, in the saddle lifting mechanism 70 according to the present invention, the lower coil spring 73, the stopper 71 that restricts the raising and lowering of the saddle post 51, and the double cable 75 as the restriction releasing means that causes the stopper 71 to change its posture. Since most of the members constituting the saddle raising / lowering mechanism 70 such as the inner cable 75a are built in the saddle post 51, the appearance of the bicycle 10 is very simple and beautiful compared to the conventional one exposed to the outside. At the same time, the conventional inconvenience that the parts exposed to the outside become an obstacle to the driving operation of the bicycle 10 can be solved.
The stopper 71 is provided with an elliptical hole 71b fitted to the saddle post 51, and has a locking posture in which the raising and lowering of the saddle post 51 is restricted by inclining forward from the cut and raised piece 21a 'of the seat pipe 21. Since the posture can be changed between an unlocking posture that allows the saddle post 51 to move up and down at substantially the same level as the center of rotation, the stopper 71 is raised by operating the operation dial 74b. When the locking posture is set to be inclined downward from the tip edge of the piece 21a ', the shape of the elliptical hole 71b changes so as to be reduced in plan view, and the saddle post 51 is sandwiched by the opposing edge of the elliptical hole 71b. The saddle post 51 receives a force in the downward direction by applying weight to the saddle 50, and the wedge effect further reliably regulates the downward movement of the saddle post 51, On which the descending restriction means as a very simple structure, it is possible to reliably prevent the falling of the saddle post 51.
The stopper 71 is bent upward at a linear position perpendicular to a straight line connecting the center position of the stopper 71 and the rotation center (the position of the tip edge of the cut and raised piece 21a '). Can be brought into contact with the peripheral surface of the saddle post 51 in a state in which the posture is set in a locking posture inclined downwardly, with the upper edge of the elliptical hole 71b (the side facing the rotation center). As a result, the edge of the elliptical hole 71 b of the stopper 71 abuts on the peripheral surface of the saddle post 51 at an acute angle with respect to the saddle post 51, so that the lowering prevention effect on the saddle post 51 can be enhanced.
The elliptical hole 71b is dimensioned so that its short diameter dimension is in sliding contact with the outer peripheral surface of the saddle post 51, and its major axis dimension is larger than the outer diameter dimension of the saddle post 51, so that the stopper In a state in which 71 is pivoted downward around the pivot center, the elliptical hole becomes a perfect circle when viewed from the direction in which the saddle post 51 extends. It will be in the state contact | abutted to all the surrounding surfaces, and the further favorable fall control effect can be acquired.
The saddle post 51 is provided with a plurality of circumferentially extending cut grooves 51a that engage with the edges of the elliptical holes 71b of the stopper 71 that are set in a locking posture at a position above the flange 51c. Therefore, the edge of the elliptical hole 71b is engaged with the cut groove 51a in a state in which the stopper 71 is set in the locking posture inclined downward, and the engagement further ensures that the saddle post 51 is lowered. Can be regulated.
Further, since the seat pipe 21 includes an upper coil spring 72 that biases the stopper 71 downward, the stopper 71 is always biased downward by the upper coil spring 72. The posture of the stopper 71 can be quickly changed to the locked posture, and the contact state of the edge of the elliptical hole 71b set to the locked posture with the saddle post 51 can be made more reliable. Can do.
In the present embodiment, as shown in FIG. 4, a stopper screw hole 21 q is screwed in an appropriate position (slightly lower position than the position where the stopper 71 is provided) of the seat pipe 21. The stopper screw hole 21q is for screwing and penetrating a stopper bolt B1 for fixing the height position of the saddle 50 regardless of the operation of the operation dial 74b.
If the stopper bolt B1 is screwed into the stopper screw hole 21q in advance, the operation dial 74b is operated by tightening the stopper bolt B1 and pressing the tip of the stopper bolt B1 against the peripheral surface of the saddle post 51. However, since the raising and lowering of the saddle post 51 is restricted by the stopper bolt B1, the height position of the saddle 50 is maintained. Such a stopper bolt B1 is used when the driver does not want to change the height position of the saddle 50 by operating the operation dial 74b.
FIG. 7 is a side view showing the bicycle 10 with the mounting cylinder piece 21n attached to another attachment position. In the bicycle 10 of this embodiment, a mounting cylinder piece 21n to which the distal end side of the double cable 75 is attached is provided at the upper rear position of the seat pipe 21. Accordingly, the locking hole 21a drilled in the seat pipe 21 is provided at the front position of the seat pipe 21, and the mounting posture of the stopper 71 is also reversed in the front and rear directions. The structure of the other saddle raising / lowering mechanism 70 is the same as that of the previous thing shown in FIGS.
By providing the mounting cylinder piece 21n at the rear part of the support member main body 21, the driver can get on and off the bicycle 10 by a female ride (that is, get on and off the front upper pipe 23 with one foot) or straddle the saddle 50. Thus, when the driving operation is performed, there is no inconvenience that the double cable 75 interferes, and the bicycle 10 can be driven more comfortably.
FIG. 8 is an exploded perspective view, partly cut away, showing another embodiment of the saddle lifting mechanism 70a, and FIG. 9 is an assembled perspective view thereof. FIG. 10 is a longitudinal sectional view of the saddle lifting mechanism 70a shown in FIG. As shown in these drawings, in this embodiment, the saddle raising / lowering mechanism 70a is provided above the saddle post 51 in addition to the stopper 71, the upper coil spring 72, the lower coil spring 73 and the operation member 74 of the previous embodiment. A cover cylinder 76 that covers the saddle post 51 is provided.
The cover cylinder 76 is prevented from coming off between a flange 51 c provided at a substantially intermediate position of the saddle post 51 and below the stopper 71 and a flange 52 b provided at the lower edge of the saddle spacer 52. It is to be installed.
The cover cylinder 76 has an outer diameter dimension slightly smaller than the inner diameter dimension of the seat pipe 21 and an inner diameter dimension larger than the outer diameter dimension of the stopper 71 and the upper coil spring 72, thereby A stopper 71 and an upper coil spring 72 fitted on the saddle post 51 can be fitted inside the seat pipe 21 in a sliding contact state.
Further, in this embodiment, since the cover cylinder 76 can be fitted into the seat pipe 21 in a sliding contact state, the upper lid for closing the upper opening of the seat pipe 21 employed in the previous embodiment. Since the body 21b is unnecessary, it is not employed. Therefore, the mounting cylinder piece 21 n for drawing the outer cable 75 b of the double cable 75 into the seat pipe 21 is attached to the upper edge or the peripheral surface of the seat pipe 21. In the example shown in the figure, the mounting cylinder piece 21n is attached to the upper edge of the seat pipe 21 at a position where it does not interfere with the cover cylinder 76.
The cover cylinder 76 is provided with a pair of relief slits 76a extending in the vertical direction at a point-symmetrical position about the cylinder center, and a stopper 71 that is externally fitted to the saddle post 51 from one relief slit 76a. And the outer cable 75b and the locking piece 75c suspended from the mounting cylinder piece 21n in the seat pipe 21 are passed through the other relief slit 76a. It has become so.
Further, a screw hole 21p for screwing the screw B is provided in a threaded manner at a position above the locking hole 21a in the seat pipe 21. Then, with the cover cylinder 76 fitted into the seat pipe 21, the screw B is screwed into the screw hole 21p, so that the tip of the cover cylinder 76 is formed in the cover cylinder 76 as shown in FIG. The saddle post 51 is restricted from rotating around the shaft center by being fitted into one relief slit 76a. If the length dimension of the screw B is set slightly longer, the screw B can have the same role as the stopper bolt B1 (FIG. 4) of the first embodiment.
Such assembling of the saddle lifting mechanism 70a is performed as follows. That is, the cover cylinder 76 is first externally fitted from above to the saddle post 51 before the saddle spacer 52 is screwed to the threaded portion 51g. Subsequently, the stopper 71 is externally fitted to the saddle post 51 from above, and the locking projection 71c is inserted into the cover cylinder 76 in a state of protruding outwardly from the one relief slit 76a. Next, the upper coil spring 72 fitted on the saddle post 51 is inserted into the cover cylinder 76.
Thereafter, the locking piece 75c mounted on the lower end portion of the outer cable 75b drawn from the mounting cylinder piece 21n is locked to the locking groove 71f of the stopper 71 via the other relief slit 76a.
Then, the lower coil spring 73 is externally fitted below the flange 51c of the saddle post 51 in this state, and the saddle post 51 is inserted into the seat pipe 21 through the upper opening together with the lower coil spring 73. 71c is fitted into the locking hole 21a. In this state, the saddle spacer 52 is screwed and fastened to the threaded portion 51g of the saddle post 51, whereby the cover cylinder 76 is sandwiched between the upper and lower flanges 52b and 51c and fixed to the saddle post 51.
Subsequently, after the lower lid body 21c is externally fitted against the urging force of the lower coil spring 73 to the lower portion of the saddle post 51 protruding downward from the seat pipe 21, the lower lid body 21i of the lower lid body 21c is then fitted. Is fitted into the seat pipe 21 and stopped with a screw B. Finally, the saddle lifting mechanism 70a is completed by mounting the C ring 51f in the annular groove 51d at the lower end of the saddle post 51.
According to the saddle raising / lowering mechanism 70a of this embodiment, the saddle post 51 is fitted into the seat pipe 21, and the two-dot chain line in FIG. 7 and the seat pipe 21 of the saddle post 51 as shown in FIG. Since the portion projecting upward (that is, the cover cylinder 76) is not significantly thinner than the seat pipe 21, there is no sense of incongruity in the external fit, and this portion is thin so that the driver feels uneasy. Inconveniences such as giving or inferior in appearance can be solved.
The present invention is not limited to the above embodiment, and includes the following contents.
(1) In the above embodiment, a dial type equipped with the operation dial 74b is employed as the operation member 74, but the present invention is limited to the operation member 74 being a dial type. Alternatively, a lever-type operation member that can change the posture of the stopper 71 between the locked posture and the unlocked posture by forward / reverse rotation around the support shaft of the lever may be adopted. Good.
(2) In the above embodiment, the operation of the operation member 74 is transmitted to the stopper 71 via the double cable 75. However, the present invention provides two operations between the operation member 74 and the stopper 71. For example, a link mechanism constituted by linking a plurality of operation arms is interposed between the operation member and the stopper 71, and the link mechanism is operated by operating the operation member. The posture of the stopper 71 in the seat pipe 21 may be changed via
(3) In the embodiment shown in FIGS. 2 to 4, the saddle post 51 is made of cloth, synthetic resin, or rubber in which a number of ridges such as bellows are formed on the portion protruding upward from the seat pipe 21. You may externally fit the made flexible tube. By doing so, the thinness of the saddle post 51, which is considerably thinner than the seat pipe 21, is hidden, and the bicycle 10 looks good.
(4) Although the stopper 71 is bent in the above embodiment, the present invention is not limited to the bending of the stopper 71 and may be a flat plate.
(5) In the above embodiment, the stopper 71 is provided with the elliptical hole 71b. However, the present invention is not limited to the elliptical hole 71b being formed in the stopper 71. It may be a circular hole. However, when a circular hole is employed, the diameter of the circular hole is set so that the saddle post 51 can be moved up and down smoothly when the stopper 71 is set in the unlocking posture. It is preferable to set a considerably larger value.
(6) In the above embodiment, the stopper 71 is formed in a completely annular shape, but the present invention is not limited to the stopper 71 being in a completely annular shape, and a part of the stopper main body 71a is formed on the outer peripheral surface. C-shaped ones cut out from the inner peripheral surface to the inner peripheral surface.
(7) In the above embodiment, the position where the locking projection piece side edge 71d of the stopper 71 contacts the inner wall surface of the locking hole 21a as the rotation center O (FIG. 6) of the stopper 71 (example shown in FIG. 6). The top of the cut and raised piece 21a 'is set, but the present invention is not limited to the center of rotation of the stopper 71 being the edge along the long axis L1 (FIG. 5). Any line (short axis parallel line) parallel to the short axis L2 (FIG. 5) intersecting with the stopper main body 71a may be used as the rotation center line, and the stopper 71 may be rotated around the short axis parallel line. . That is, the stopper 71 intersects with the stopper main body 71a and is rotated around the short axis parallel line parallel to the short axis L2, so that the short axis parallel line can be turned in any direction. The saddle post 51 can be locked at any position.
(8) In the above embodiment, the seat pipe 21 and the saddle post 51 are made of steel, but the present invention is limited to the seat pipe 21 and the saddle post 51 being made of steel. Instead, one or both of the seat pipe 21 and the saddle post 51 may be made of reinforced plastic or reinforced aluminum.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view showing an embodiment of a bicycle according to the present invention.
FIG. 2 is a partially cutaway exploded perspective view showing an embodiment of a saddle lifting mechanism.
FIG. 3 is an assembled perspective view of the saddle lifting mechanism shown in FIG.
FIG. 4 is a longitudinal sectional view of the saddle lifting mechanism shown in FIG.
FIG. 5 is a view showing an embodiment of a stopper, wherein (a) is a perspective view, (b) is a plan view, (c) and (d) are partially sectional side views, and (c) is a cross-sectional side view. The state where the stopper is set in the unlocking posture, and (d) shows the state where the stopper is set in the locking posture.
FIG. 6 is an explanatory diagram for explaining the relationship among the bending angle α of the stopper, the major diameter d of the elliptical hole, and the outer diameter D of the saddle post.
FIG. 7 is a side view showing the bicycle with the mounting cylinder piece attached to another attachment position.
FIG. 8 is a partially cutaway exploded perspective view showing another embodiment of the saddle lifting mechanism.
9 is an assembled perspective view of the saddle lifting mechanism shown in FIG.
FIG. 10 is a longitudinal sectional view of the saddle lifting mechanism shown in FIG.
11A and 11B are explanatory views in cross-sectional view showing a conventional saddle lifting mechanism. FIG. 11A shows a state in which the height position of the saddle is fixed, and FIG. 11B shows that the height position of the saddle can be changed. Each state is shown.

Claims (8)

シートパイプに嵌挿されるサドルポストの上下動で当該サドルポストの頂部に設けられたサドルの高さ位置を調節し得るように構成されたサドルの昇降機構であって、上記シートパイプには、サドルポストを上方に向けて付勢する第一付勢手段と、この付勢手段によるサドルポストの上昇およびサドルに下方へ向かう力が加わることによるサドルポストの下降を規制する昇降規制手段と、操作手段の操作で上記昇降規制手段の規制を解除する規制解除手段とが内装されていることを特徴とするサドルの昇降機構。A saddle raising / lowering mechanism configured to be able to adjust a height position of a saddle provided on a top portion of the saddle post by vertical movement of the saddle post inserted into the seat pipe, wherein the saddle post includes a saddle A first urging means for urging the post upward, an elevating restriction means for restricting the raising of the saddle post by the urging means and the lowering of the saddle post due to a downward force applied to the saddle, and an operating means A saddle raising / lowering mechanism comprising a restriction releasing means for releasing the restriction of the lifting restriction means by the operation of 上記昇降規制手段は、サドルポストに外嵌される外嵌孔を備え、かつ、回動中心から先下がりまたは先上がりに傾斜してサドルポストの昇降を規制する係止姿勢と、回動中心と略同一高さレベルになってサドルポストの昇降を許容する係止解除姿勢との間で姿勢変更可能な環状ストッパーによって構成されていることを特徴とする請求項１記載のサドルの昇降機構。The raising / lowering regulating means includes an outer fitting hole that is fitted on the saddle post, and has a locking posture that regulates the raising / lowering of the saddle post by tilting forward or downward from the rotation center, and the rotation center. The saddle raising / lowering mechanism according to claim 1, wherein the raising / lowering mechanism of the saddle is constituted by an annular stopper which can be changed in position between an unlocking posture which allows the saddle post to move up and down at substantially the same level. 上記環状ストッパーは、その中心位置と上記回動中心とを結ぶ直線に直交する直線位置で上方に向かって折り曲げられていることを特徴とする請求項２記載のサドルの昇降機構。The saddle raising / lowering mechanism according to claim 2, wherein the annular stopper is bent upward at a linear position orthogonal to a straight line connecting the center position of the annular stopper and the rotation center. 上記外嵌孔は、短径寸法がサドルポストの外周面と摺接するように寸法設定されているとともに、長径寸法がサドルポストの外径寸法より大きく寸法設定された楕円孔によって形成され、上記環状ストッパーは、長径方向の一方の端部回りに回動するように回動中心位置が設定されていることを特徴とする請求項２または３記載のサドルの昇降機構。The outer fitting hole is formed by an elliptical hole whose short diameter dimension is set so as to be in sliding contact with the outer peripheral surface of the saddle post, and whose long diameter dimension is set larger than the outer diameter dimension of the saddle post. The saddle raising / lowering mechanism according to claim 2 or 3, wherein a rotation center position of the stopper is set so as to rotate around one end portion in the major axis direction. 上記サドルポストには、上下方向の所定範囲に亘って係止姿勢に姿勢設定された環状ストッパーの縁部が係合する複数状の周方向に延びた切込み溝が凹設されていることを特徴とする請求項２乃至４のいずれかに記載のサドルの昇降機構。The saddle post is provided with a plurality of circumferentially extending cut grooves that engage with an edge of an annular stopper that is set in a locking posture over a predetermined range in the vertical direction. The saddle raising / lowering mechanism according to any one of claims 2 to 4. 上記シートパイプには、環状ストッパーを下方に向けて付勢する第二付勢手段が内装されていることを特徴とする請求項２乃至５のいずれかに記載のサドルの昇降機構。The saddle raising / lowering mechanism according to any one of claims 2 to 5, wherein the seat pipe includes second urging means for urging the annular stopper downward. 上記規制解除手段は、上記操作手段の操作によってサドルポストに対する昇降規制を解除し得るように上記昇降規制手段に接続された二重ケーブルによって形成されていることを特徴とする請求項１乃至６のいずれかに記載のサドルの昇降機構。7. The regulation release means is formed by a double cable connected to the elevation restriction means so that the elevation restriction on the saddle post can be released by operation of the operation means. The saddle lifting mechanism according to any one of the above. 請求項１乃至７に記載のサドルの昇降機構が装備されてなることを特徴とするサドルの昇降機構を有する自転車。A bicycle having a saddle raising / lowering mechanism comprising the saddle raising / lowering mechanism according to claim 1.
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