JPH11508126A - 多量体タンパク質 - Google Patents

多量体タンパク質

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JPH11508126A JP8535396A JP53539696A JPH11508126A JP H11508126 A JPH11508126 A JP H11508126A JP 8535396 A JP8535396 A JP 8535396A JP 53539696 A JP53539696 A JP 53539696A JP H11508126 A JPH11508126 A JP H11508126A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、小型の多量体化装置、好適にはヒト起源のもの構成及び利用に関し、この装置は、融合した機能ドメインを、多量体で多機能の複合体に自己会合する。本発明の多量体化装置は、機能ドメインの分泌、発現特量、及び独立したフォールディング(タンパク質の折りたたみ)を、それ程には妨害せず、これらのドメインは、柔軟ではあるが、プロテアーゼ耐性のリンカーを介して結合されている。機能ドメイン、リンカー、及び多量体化ドメインをコードするモジュール(規格化された構成単位)遺伝子カセットは、多量体タンパク質をコードするシストロンに容易に結合することができる。適当な宿主内での翻訳は、結果として二量体よりも大きな多量体への自己会合をもたらす。一つ、或いは、両方の機能ドメインが、十分な収量、本来の折りたたみ状態で、同一の発現宿主内で発現することができない場合には、多量体タンパク質は、一つ、或いは、両方の機能ドメイン、或いは多量体化装置を、別々に、例えば、インビトロの翻訳、ペプチド合成、及び/或いは、リフォールディングによって生成し、それに続いて、例えば、多量体タンパク質の残りの部分に化学的に共役結合して生成させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 多量体タンパク質 [発明の属する技術分野] 本発明は、少なくとも自己三量体化する能力を持ち、且つ、例えば、組換え体 細菌内で容易に調製することのできる一つの構造体中に二つ、或いはそれ以上の 機能ドメインを併せ持つ多量体ポリペプチドに関する。 [発明の詳細な説明] 多価性は、抗体、或いはレクチンの特定の標的への結合、リガンドの認識、受 容体の活性化或いは阻害、並びに細胞接着のような多様な巨大分子の相互作用に 対する前提条件である。 コングルチニン、或いはIgE−結合タンパク質のようなレクチンによる糖質へ の結合には多価性が必要である(Hsuら、1992,J.Biol.Chem.267,14167-1417 4; Andersonら、1992,J.Struct.Biol.109,291-27)。一価のリガンドに比べ 、三量体の肝臓レクチンは(VerreyとDrickamer、1993,Biochem.J.292,149- 155)、三量体のリガンドを100倍から1000倍の高い親和性をもって結合する(Lee ら、1992,Arch.Biochem.Biophys.229,129-136)。 細胞表面の受容体、並びにそれらのリガンドの多量体化は、しばしば、特異性 と親和性を規定する。T細胞のCD2受容体の同族パートナー上のリガンドLFA-3と の多価性相互作用は、細胞と細胞との接触、及び刺激細胞によるT細胞の活性化 に必要である(Moingeonら、1989,Immunol.Rev.111,111-144)。 ヘパリンの繊維芽細胞成長因子への多価的結合は、受容体の二量体化を誘導し 、その結果、分裂促進的なシグナル伝達をもたらす(Pantolianoら、1994,Bioch emistry 33,10229-10248)。サイトカインIL-2の濃度依存的な二量体化の結果は 、IL-2受容体への高親和性結合と、以後のシグナル伝達を調節する高親和性複合 体 の形成をもたらす(Lotherら、1992,Growth factors,7,117-129)。多価リガ ンドによって誘導されるCD4の二量体化は、T細胞の細胞内チロシンキナーゼの引 き金として必要である(Langedijkら、1993,Thromb.-Res.71,47-60)。アレ ルギー性疾患においてIgE合成を阻害するには、少なくとも二価の抗IgE免疫グロ ブリンの注射を要する(Stampfliら、1994,Eur.J.Immunol.24,2161-2167) 。 相互作用数の増加による弱い一価の結合力の高揚は、タンパク質工学及び治療 的応用に、ますます用いられている。二価のヒルジン同族体である「ヒルログ( hirulogs)」のような合成ペプチドは、血餅に結合したトロンビンを効果的に阻 害し(Cannonら、1993,Am.J.Cardiol.71,778-782)、関連するトロンビン 阻害剤の一層の最適化は三価化によって達成される(Szewczukら、1993,Biochem istry 32,3396-3404)。多価の糖ペプチドは、インフルエンザウイルスの標的細 胞への結合を阻害する(Unverzagtら、1994,Carbohydr.Res.251,285-301) 。Tyr-Ile-Gly-Ser-Argペプチド類の多価的展示は、肺への転移を強く阻害する (Nomizulら、1993,Cancer Res.53,3459-3461)。 多価的相互作用による結合力(機能的な親和性、或いは、結合活性)の相乗的 な増大の特徴は、免疫グロブリンの特異的抗原に対する結合によって最もよく表 わされる。結合活性効果は、結合部位当たりの親和性、関連する結合部位の柔軟 性とその数、到達圏内の抗原の数並びに距離に依存する。概算では、結合活性は 、一価の結合反応一つ当たりの親和性の積である(Crothersと Metzger、1972, Immunochemistry 9,341)。 モノクローナル抗体、或いは異種的に発現された断片のような免疫グロブリン は、生体内における腫瘍並びに任意の病原体のスクリーニング及びそれらとの戦 いのための「標的指向のミサイル」の最も有望な候補者である(Colcherら、199 0,J.Natl.Cancer Inst.82,1191-1197)。いわゆるScFv抗体の断片、即ち、 ペプチドリンカーによって連結された抗体の可変領域の異種的発現は(Birdら、 1988,Science 242,423; Hustonら、1988,Proc.Nartl.Acad.Sci.USA 85, 5879)幾つかの利点を併せ持っている。 免疫グロブリンのすべての定常領域を除去し、二つの可変領域(Fv)をペプチ ドリンカーによって共有結合すると(Hustonら、1988,Proc.Natl.Acad.Sci . USA 85,5879; Bird ら、1988,Science 242,423)、その結果、単一の完全な 結合ポケットを持つ最小サイズの安定な単鎖の免疫グロブリンが得られる。完全 な抗体と比べて、小サイズの単鎖Fv断片(scFv)は、発現収量(SkerraとPluckt hun 1991,Protein Eng.4,971)、タンパク質分解安定性、組織浸透性(Colch erら、1990,J.Natl.Cancer Inst.82,1191)の改善、並びに、非特異的な相 互反応、或いは、免疫原性の低下をもたらす。別のデザインでは、二つの可変領 域をVL-VH(軽鎖−重鎖)界面における工学処理したジスルフィド架橋を介して 連結する(dsFv; Glockshuberら、1990,Biochemistry 29,1362)。 しかしながら、これら組み換え断片の不利な点は、生体内における半減期の短 いこと、及び、結合ポケットが、二つ、又はそれ以上の遠隔の抗原に同時に到達 できるIgGのような二価の複合体、或いは、IgMのようなより高度のオリゴマーを 形成する能力を持たぬことである。しかしながら、腫瘍ターゲッティングのよう な医療応用において、効率的な組織浸透性、及び強固な結合に必要なことは、理 想的には、免疫グロブリンを基礎とした構造体が、比較的小さなサイズに高い親 和性/結合活性、並びに十分な半減期を併せ持つことである(Thomasら、1989, Cancer Res.49,3290-3296)。生体内において、完全抗体の持つ結合活性、及 び、半減期の延長を回復するために、幾つかの技法が最近開発され、各技法には 実質的な不都合な点があるものの、小分子ながら二量体で、従って二価の免疫グ ロブリンに入手できるようになった。 もし、単鎖のFv断片におけるVHとVL間のドメイン間リンカー(Birdら、1988, Science 242,423-426)が十分に短いならば、一価のscFv断片の形成が思わしく なくなり、その結果、二つ、或いはそれ以上の断片のVH及びVLドメインの分子間 結合が起こり、scFvダイマー、又はそれ以上のオリゴマーが形成される。いわゆ るダイアボディー(diabody)(Holligerら、1993,Proc.Natl.Acad.Sci.US A 90,6444)においては、結合部位の堅固な構造、及び接近性のため、柔軟性、 或いは遠隔の抗原に対する結合が可能ではない(Perisicら、1994,Structure 2 , 1217)。安定なダイマー、或いはより高度なオリゴマーの形成は、特定の断片 のVH-VL界面に大いに依存するので、従って、scFvのダイアボディーへの転換は 、すべての任意の配列に対して可能ではなく、又、オリゴマー形成の度合は制御 で きるものではない(Whitlowら、1994,Prot.Eng.7,1017-1026)。 C-末端にシステイン残基を持つ二つの断片の酸化により(Carterら、1992,Bi o/Technology 10,163)、或いは、化学的に結合したスペイサーを介して(Kipr oyanovら、1994,Mol.Immunol.31,1047-1085; CookとWood,1994,J.Immnol. Meth.171,227-237)インビトロにおいて直接結合させた場合には、その後の 分離が困難であり、また、精製された物質のリフォールディングが必要となるが 、機能的な免疫グロブリンの収量は低い。更に、混合ジスルフィド結合の形成を 排除することができないので、非特異的な多量体への凝集が起こり得る。非定量 的なジスルフィド形成が、更に全般的な収量を低減させる。 束状ヘリックス、或いは大腸菌において二量体形成のためにC-末端でscFv断片 に融合されているロイシン・ジッパーのような両親媒性ヘリックスを使用すると 、二量体で二価の「ミニ抗体」に接近することが可能となる(PCT/EP93/00082) 。抗体断片は、生体内で会合してもっぱら機能的な二量体となり、一段階のアフ ィニティークロマトグラフィーにより高収量で精製することができる(Packら、 1993,Bio/Technology 11,1271-1277)。人工的束状ヘリックス、或いはヒトの ものではないジッパー配列に基づき、C-末端で融合された「会合ドメイン」のこ のデザインは、このような配列が持つ免疫原性によってヒトの治療薬として投与 された場合、潜在的に妨げられる。更に、単一の束状ヘリックスの会合力は、四 量体を安定化するには余りにも弱いので、会合ドメインとして用いられた束状ヘ リックスは、融合抗体断片を四量体化することができない(PackとPluckthun,1 992,Biochemistry 31,1579-1584)。 修飾され、それ故に「人工的な」抗体断片に融合されたジッパー配列は、四量 体化をひきおこすことができるが、修飾されたジッパー配列が、タンパク質のフ ォールディング(折りたたみ)及び分泌と相容れないと機能的な四量体物質の収 量が著しく減少するようになり(Packら、1995,J.Mol.Biol.246,28-34)、 又、複合体は、唯一つのタイプの機能、或いは機能ドメイン、即ち、一つのscFv 特異性のみしか組み込まないことになる。 以前に、免疫グロブリンMの重鎖CH2-CH3-CH4ドメインもまた、単一機能ドメイ ンの担体、即ち、細胞表面の受容体リガンドの担体として使用されていた(PCT WO 92/03569)。その結果得られた融合タンパク質は、ある種の哺乳動物の細胞 に多量体として発現された。 幾つかの理由により、免疫グロブリンMの重鎖のCH2-CH3-CH4ドメインを多量体 化装置として利用すると、種々の不利益を蒙る。 第一に、このような融合タンパク質の発現は、一定の発現宿主及び細胞内区画 に限定される。免疫グロブリンの定常ドメインの特異的なグリコシル化が、免疫 グロブリンの定常ドメインの会合、構造(RademacherとDwek,1984,Prog.Immu n.5,95-112)、機能(Burton,1985,Mol.Immunol.22,161-206)及びタンパ ク質分解に対する安定性(LeatherbarrowとDwek,1983,FEBS Lett.164,227-2 39)に重要であると考えられている(Hatsudaら、1990,Mol.Immunol.27,571 -579; Doraiら、1991,Hybridoma 10,211-217)。グリコシル化パターンの変化 、或いは欠如は、例えば、発現宿主としてヒトの代わりにマウスを使用する場合 には、結果として構造的変化、及び補体活性化の喪失をもたらす(Lundら、1990 ,Mol.Immunol.27,1145-1153)。免疫グロブリンの定常ドメイン上の正確な ヒト型グルコシル化のパターンは、一定の哺乳類、即ち、ヒト起源の細胞培養で 得られるのみである。ヒトの細胞以外での発現による異なったグルコシル化のパ ターンもまた、医学的応用において免疫原性を増大することがある。 更に、所望のタイプの抗体に基づく会合ドメインを使用すると、単量体の融合 タンパク質当たり、343残基を持つ膨大なサイズが生成されるという重大な不利 益を蒙る。これは単量体当たり、三つの個別の免疫グロブリンフォールディング (タンパク質の折りたたみ)ドメイン(CH2,CH3,CH4)が六個のジスルフィド 架橋(DoraiとGillies,1989,Nuc1eic Acids Res.17,6412-6417)、または十 量体の IgM様複合体では六十個のジスルフィド架橋が形成されたものに相当する 。このタイプの構成体が細菌内で生成されることは非常にあり得ないことであり 、三個の正しく折りたたまれた定常ドメインを持つ免疫グロブリンの細菌内での 機能的発現の報告はない。 組み替え可溶性物質の折りたたみ効率、及び発現量は、ペプチド鎖の長さ、鎖 当たりの個別の折りたたみドメインの数、並びにシスープロリン及び形成される べき正しいジスルフィド架橋の数に左右されることはよくしられている(Jaenic ke,1987,Prog.Biophys.Mol.Biol.49,117-237)。大腸菌のような原核細 胞の発現宿主においては、より大きな組み替えタンパク質の収量の減少は、酵母 、或いは細胞培養におけるよりもさらに一段と著しい。この観察の一面として、 例えば、組み替え、或いは「外来」のタンパク質の、特にドメイン間配列におけ るタンパク質分解は、鎖当たりの折りたたみドメインの数と共に増大する。正し いジスルフィド架橋の形成は、折りたたみの律速段階であり(Darbyら、1992,J .Mol.Biol.224,905-911)、又、免疫グロブリンの安定な折りたたみの前提 条件である(Creighton,1988、BioEssays 8、57-53; SkerraとPluckthun,1991 、Prot.Eng.4,971-979)。細胞質内区画のような還元的環境においては、ジ スルフィド架橋の形成は示されることはない(Gluckshuberら、1992,Biochemis tgry 31,1270-1279)。 しかしながら、生体内におけるグルコシル化、或いはジスルフィド架橋を必要 としない比較的小さな融合タンパク質の自己会合によって、上述のこれら一般的 な問題が克服され、新規で、十分に発現された複合体を提供し得る。 大腸菌のような細菌は、急速な世代継代、安価な発酵が可能であり、また、部 位特異的な突然変異の迅速なアクセスのように十分に確立された分子生物学的プ ロトコールが提供されている。最近、バクテリオファージ上での組み替えタンパ ク質が示されたことにより、(Greenwoodら、1991,J.Mol.Biol.220,821-82 7)、バクテリオファージが大きなライブラリーの生成のための無差別な突然変 異誘発、及び最も有効なタンパク質突然変異体の選択との組み合わせにおいて独 特の手段となることが明らかにされた。小型の、よく発現された多量体化装置、 好適には、ペプチド性多量体化装置のみが、機能的ドメインとしてライブラリー 由来の組み替えタンパク質からなる多量体の効率的な構成を可能にするであろう 。 WO 92/03569 の更なる限界は、それが融合タンパク質当たり、二つ、或いはそ れ以上の個別の機能的ドメインを持つ多量体の調製を教示していないことである 。事実、WO 92/03569 は、免疫グロブリンMの重鎖のCH2-CH3-CH4ドメインに融合 されて、ある哺乳類の細胞に発現される場合に、多量体タンパク質中に組み立て られるべきある受容体リガンドの一例を用意しているのみである。 従来技術の何れも、比較的小サイズで、低免疫原性、及び、少なくとも二つの 別個の機能を持つダイマーよりも大きな安定な多量体複合体の自己会合性を備え た機能的物質の高収量という特徴を兼ね備えた物質を提供することはできない。 ペプチド性であり自己会合性の多量体化装置に、第2の機能的ドメインのC-末 端を、第2の柔軟なリンカーを介して更に融合すると、多量体タンパク質の応用 範囲を著しく拡大する。二重機能性融合タンパク質を、「中心的」多量体化装置 (ドメイン1−リンカー1−装置−リンカー2−ドメイン2)の助けを借りて自 己会合させると、結果として、一つの複合体中、好適には多重コピーの中に二つ の機能を備えた完全に新規な組み替え複合体が得られることになる。 二つの別個の機能ドメインの広範囲の組合わせが、現在、手の届くところに来 ている。一特異性当たり、3に等しいか、或いは3以上の結合価を持つ多価複合体 への二つ、或いはそれ以上の抗体の断片の会合、並びに、一つの多量体複合体の 中に、酵素、トキシン、サイトカイン、キナーゼ、ホスファターゼ、レクシン、 ペプチドホルモン、インテグリンのような細胞接着タンパク質、金属結合ドメイ ン、ペプチド性ワクチン、生物活性ペプチド、或いは、白血球のCD分子のような 可溶性細胞表面タンパク質、又はその一部を組み合わせることは、診断、及び治 療への応用に対して相当に興味深いものである。 従来技術に伴う弱点は、本発明によって克服され、この発明は以下の特徴を示 す多重機能性タンパク質の調製に関するものである。 (i)これらのタンパク質は、たとえ、会合したタンパク質の分子量が、通常 、細菌内で発現されるタンパク質の分子量を超えていても、標準の組み替え微生 物を用いて調製することができる。 (ii)ヒトにおける低免疫原性 (iii)に等しいか、或いはそれより大きな結合価を持つ多量体として存在す る。 (iv)単一の多量体構造中に、二つ、或いはそれ以上の機能的ドメインを備え たタンパク質を提供する。 驚くべきことに、本発明は、互いに別個でもよい二つの機能ドメインを、N-末 端及びC-末端融合として、すべての三つのサブユニットを機能的に折りたたんで 支持し、例えば、組み換え細菌中でリフォールディングを必要とせずに生成され 得る小分子のペプチド性多量体化の装置を提供する。 単一の、隣接単量体であって、翻訳後の自己会合を伴うポリペプチド鎖(ドメ イン1−リンカー1−多量体化装置−リンカー2−ドメイン2)としてコードされ、 翻訳されることのできる本発明の多量体タンパク質内で、このようなペプチド性 多量体化の装置は、N-末端、及びC-末端に融合されたドメインのフォールディン グ(タンパク質の折りたたみ)及び機能を著しく妨げてはならず、又、たとえ、 機能ドメインが、ペプチド性多量体化の装置よりも遥かに大きなサイズのもので ある場合でも、両末端における融合されたドメインの立体的状況内で自己会合が 常に行われる。本発明のペプチド性多量体化装置は、これらの性質を備えている 。 すべての種類のポリペプチド、即ち、機能ドメインが、あらゆる発現宿主内で 、十分な量で、且つ、本来の折りたたみ状態で生成され得ないことは、この分野 では周知のことである。これは、タンパク質の折りたたみ、及び分泌環境の差、 グリコシル化のパターンやプロテアーゼ活性のような翻訳後の修正によるもので ある。しかしながら、本発明は、又、これら従来技術の諸問題を克服する解決法 を提供する。即ち、これらの場合、異なった発現宿主、及び/或いはインビトロ での合成の併用が、本発明の中心的なペプチド性多量体化装置を備えた多量体タ ンパク質の創製のために利用されるべきである。 例えば、ある機能ドメインは、原核細胞生物の細胞質中でフォールディングと それに続くリフォールディング(タンパク質の再生)を必要とすることがあるが 、しかし、第一の機能ドメインが結合すべき第二の機能ドメインは、ある原核細 胞生物の細胞質では正しく折りたたまれず、哺乳動物宿主内で、本来の折りたた み状態を取るために引き続きグルコシル化を受けて分泌される必要がある場合が ある。 ある機能ドメイン、或いはそれらの一部は、無細胞翻訳系中、インビトロで( Nishimuraら、1995,J.Fermentation and Bioengineering 80,403-405)、或 いは完全に合成ポリペプチドとして(Fitzgeraldら、1995,American Chemical Society 117,11075-11080)生成することができる。例えば、100以上のアミノ 酸残基を持つポリペプチドは、現今、固相でFmoc 化学を用いて合成されている (Roggeroら、1995,Molecular Immunology 32,1301-1309)。 インビトロの合成を用いて、本発明の多量体タンパク質の一部、或いは、全体 を合成し、次いで、例えば、化学的に或いは酵素学的にインビトロで(例えば、 Harrisら、1973,FEBS Lett.29,189-192)、或いは、追加の遊離システイン残 基の酸化により(Carterら、1992,Bio/Technology 10,163)残りの部分に共役 結合することができる。この残りの部分は、別途に異なった発現系、或いは発現 宿主で生成される。例えば、多量体化のコア(中心核)は、大腸菌で安価に合成 することもできるが、一方、リンカー及び機能ドメインはCHO細胞のような別の 発現系で生成することができ、或いは、生物活性ペプチドをインビトロの合成に より機能ドメインとして生成してもよい。 本発明の多量体化装置の利点は、N-末端、及び/或いはC-末端に融合した機能 ドメインとして、scFv断片の例を用いて明らかにすることができる。多量体タン パク質は、多価結合、及びインビトロにおける半減期が延長された二重特異性の ような大いに改善された性質を併せ持ち、従って多様な治療上の応用に特に適切 となっている。組織浸透のため小サイズである必要性を満たして、単量体のscFv 断片は結合活性効果を示さず、又、主として腎臓を介して速やかに排泄される。 これら断片の半減期 t(1/2 alpha)は、完全な二価抗体のそれよりも約十倍短く 、又、二量体のscFv 断片のそれよりも二倍から三倍短くて(Haunschildら、199 5, Antibody,Immunoconjugates and Radiopharmaceuticals 8,111-127)、特 異抗原を見つけてそれに結合する機会が減少している。多量体のscFv 断片は、 生体内で、単量体、或いは二量体のscFv 断片よりもかなり高い半減期と循環時 間を持つことが期待される。更に、これらの断片は、多価的に結合し、一つの多 量体複合体中にある二つの特異性を併合することができる(一つの機能ドメイン としてのN-末端の scFv断片は、C-末端の機能ドメインとは異なった特異性を持 つことがある)。 本発明は、scFv断片をN-末端、及びC-末端の機能ドメインとして含む多量体タ ンパク質を備えており、このものは、例えば、二つの別個のscFv断片を結合して いる(scFv1−リンカー1−装置−リンカー2−scFv2)>2。この多価で、且つ、二 重特異性の免疫グロブリンの全く新しい設計は、これが、例えば、腫瘍組織の多 価的ターゲッティング(標的攻撃)(特異性 scFv1)及び上記腫瘍に対する細 胞傷害性T細胞の補充(特異性 scFv2)を可能にするので(Ferezら、1985,Sci ence 316,354-356)、診断及び治療の目的のため非常に興味深い。 更に、本発明は、一般的に、一分子内に多様な機能を組み合わせたヘテロ四量 体を備えている。例えば、ヘテロ四量体化は、構造的に異なった多量体化装置の 会合の結果のこともある。又は、これらは、以下に詳述するように、上記の装置 のN-末端、或いはC-末端に(同一の、或いは異なったリンカーを介して)融合し た異なった機能ドメインの結果のこともある。このようにして、本発明のペプチ ド性多量体化ドメインは、ヘテロ多量体化する能力を持つ天然タンパク質の部分 に基づくことができ、例えば、ヒストン(H3/H4)2ヘテロ四量体、或いは(TAFII42 /TAFII62)2ヘテロ四量体(Xieら、1996,Nature 380,316-322)で、これらは共に 、ヘテロ四量体化には、サブユニット当たり80以下の残基を必要とする。本発明 の多量体化装置として用いられて、四つの異なる機能ドメイン(二つのドメイン はN-末端に、二つのドメインはC-末端に、柔軟なリンカーを介して多量体化装置 に融合される)は、原則的には自己会合して多量体タンパク質となることができ 、その中で四つの機能ドメインは二回現れる。 驚くべきことに、本発明に従って記述されているように、リンカー及び機能ド メイン配列に融合された多量体化装置は、独立したフォールディング(タンパク 質の折りたたみ)を可能にし(Mackら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92,7021- 7025(1995))、又、一定のリンカーの長さを採用する従来技術の構成体では真 実ではなかったタンパク質分解的な攻撃に、本質的に耐性であることが示された 。本発明に従って使用されるリンカーは、15個のアミノ酸よりも大きくないこと が望ましい。 本発明は、又多量体のタンパク質を提供する。ここで、第一の機能ドメインは 、各単量体に対して異なり、及び/或いは、第二の機能ドメインは、各単量体に 対して異なっている。この実施形態において、本発明は、又、第一及び第二の機 能ドメインが同一、或いは異なる可能性も備えている。 更に、本応用は、第一の、及び/或いは第二の機能ドメインが少なくとも、も う一つの(機能)ドメインに融合する可能性が含まれる。このような構成体は、 そのN-末端、或いはC-末端に機能ドメインとして標識を都合よく含み、これらは 精製の目的に使用されることがある。 本発明は、また、一般に、合成、半合成、或いは組み換え体由来の多量体タン パク質を備えており、その中に、多量体化装置内でシスチン架橋を形成する能力 を持つシスティン残基が適当な位置に配置されている。このようなシスチン架橋 は、かかる多量体タンパク質に更に高められた安定性を与える。当業者は、この ようなシスティンを如何にして多量体化装置に導入すべきか、又、何処に配置す べきかについて十分に承知している。例えば、本発明のDNA配列を適当に処理 することによって、あるアミノ酸コドンが、システィンのコドンに変化すること がる。従って、このようにして修飾されたDNA配列も又本発明に含まれる。 本発明は、また、多量体タンパク質、及びそれらの単量体部分をコードするD NA配列をそれぞれ提供し、多量体化装置の一部として適当にデザインされた追 加のシスティン、或いは追加の機能ドメインに対する分子間共役結合を可能にす るリンカーを含み、これらのドメインは、例えば、インビボ、或いはインビトロ で別々に生成されて、多量体タンパク質に、遊離システィンの酸化の結果生じる 共役ジスルフィド架橋を介して結合する。 本発明は、又多量体化装置を提供する。これは、無作為化DNA配列のライブ ラリーに由来する(EP 95 11 3021.0-2110及びEP-A 0 614 989)。このような部 分的に、或いは完全に無作為化されたDNA配列は、例えば、適当なファジミド 内で糸状ファージの遺伝子III(gIII)の一部に融合することができる。上記ファ ジミドを大腸菌に形質転換した後、gIIIタンパク質は、上記ライブラリーの一員 によってコードされるペプチドとの融合体として生成できる。ヘルパーファージ で感染後、新しいファージが生成され、所望のペプチドを提示し、提示されたペ プチドをコードするファジミドを組み込む。新規の多量体化装置は、提示された ペプチドと標的ペプチドとの相互作用によって確認することができ、それは、例 えば、固相表面に固定されるか、又は、感染媒介粒子(”IMP”)に融合される。 発明の詳細な説明 この発明の対象は、二つ、或いはそれ以上の機能ドメインを結合する一群の多 量体タンパク質である。本発明の多機能タンパク質は、小型の、望ましくはペプ チド性多量体化装置に基づき、この装置は、少なくとも、三量体となり、又、N- 末端、及びC-末端で機能ドメインに融合して新規の多量体で多機能のポリペプチ ド複合体を形成することができる。この発明は、又、上記の多機能タンパク質を コードするDNA配列、ベクター、並びに、インビボ、及びインビトロにおける それらの生成法を提供する。本発明は、更に、遺伝子カセット並びに、この発明 のタンパク質を含有する医薬、及び診断薬の組成物に関する。 特に、本発明は、以下のものをコードするDNA配列を提供する。 (i) 第一の機能ドメイン、 (ii) 第一のリンカー配列、 (iii) 好適には、アミノ酸30-80個からなり、110個を越えない長さの多量体 化装置、この装置は、三量体、或いはそれより高度のオリゴマーへと自己会合す る能力があり、好適にはヒトの組成を持つ、 (iv) 第二のリンカー配列、及び (v) 第二の機能ドメイン。 このような構成において、「機能ドメイン」の語は、所定の標的基質に結合し 、所定の基質の反応を触媒し、酵素の反応を阻害し、受容体の結合部位に結合又 はこれを遮断し、或いは金属イオンに結合するような、一つ又はそれ以上の機能 を持つオリゴ或いはポリペプチドを意味する。 上述の項目(i)から(v)は、好適には隣接していて、単一のオープンリーデ ィングフレームからなり、適当なベクターから単一の多機能タンパク質の制御可 能な発現を可能にする。二重機能を持ち、自己会合するタンパク質をコードする このようなDNA配列の融合原理の図解は図1Aに示されている。 「リンカー配列」は、業界では周知である。使用されるリンカーは、本発明に とって重大ではない。従って、一つの構成体において、一個で同一の、或いは異 なった配列が第一及び第二のリンカー配列に使用できる。 本発明の特に好適な実施形態は、ヒトのp53タンパク質の修飾されたC-末端に 基づくペプチド性多量体化装置である(Cloreら、1994,Science 265,386-391; Sakamotoら、1994,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91,8974-8978; Soussiら、19 90,Oncogene 5,945-952)。 ヒトのp53がん抑制遺伝子(Hollsteinら、1991,Science 253,49-53)の遺伝 子産物は、トランス活性化(Ungerら、1992,EMBO J.11,1383-1386)、DNA結 合(ErlandsonとVerdine、1994,Chemistry & Biology 1,79-84)及び四量体化 (Cloreら、1994,Science 265,386-391; Sakamotoら、Proc.Natl.Acad.Sci . USA 91,8974-8978)のための独特のモジュール(規格化された構成単位から なる)配列を含む。p53の四量体化に関与する配列(残基319-360、図2)は、別 途に大腸菌で発現することができ(Studierら、1990,Methods Emzymol.185,6 0-64)、その結果、安定な対称性の20 kDのテトラマーを生じ、このものはらせ ん状、並びにβ鎖の二次構造を含む(Jeffreyら、1995,Science 267,1498-150 2)。 特に好適なp53に基づく四量体化装置は、驚くべきことに、その端末に融合し た二つの異なる機能ドメインを持つ四量体複合体への自己会合を可能にし(実施 例1-3)、ここで融合された機能ドメインの各々は、上記の装置よりも八倍以上 大きいことが可能である(実施例2)。両機能ドメインの諸性質は、細胞抽出物 から直接分離された四量体複合体中に検出することができるので、驚くべきこと に、又、当事者の予期するところに反して、ヒトのp53に基づく四量体化装置は 、幾つかの事例において、分泌、独自のフォールディング(タンパク質の折りた たみ)、及び、柔軟なリンカーを介して融合されたドメインの機能を、大いに、 或いは、かなりに、妨害はしていなかった(実施例1)。p53に基づくペプチド性 多量体化装置が小型でヒト起源であることは、人工の、ヒト由来ではない自己会 合配列と比較して、ヒトにおける免役原性を相当に軽減することを可能にしてい る。 更なる好適な実施形態において、工学処理したペプチド性多量体化装置は、自 己会合性の修飾されたヒトの血小板因子4を含む(PF4; Zhangら、1994,Biochem istry 33,8361-8366)。PF4(図4)は、血小板によって分泌される101残基か らなる豊富な血清タンパク質である。このものは、大腸菌に異種的に発現するこ とができ、自己会合して、逆平行βシート様の構造を持つ四量体となる(Zhang ら、1994,Biochemistry 33,8361-8366)。 細胞外のヒトタンパク質TSP4は、本発明のさらなる好適な実施形態の基礎を形 成し、トロンボスポンジンファミリイの一員であり、多様な細胞の付着を調節す る(Lawlerら、1993,J.Cell.Biol.120,1059-1067)。ヒトのTSP4の残基209 から273(図21)は、軟骨のオリゴマータンパク質(CMP或いはCOMP)の残基20か ら83に対して高度の相同性を示す。この相同領域は、COMP及びTSP4の五量体化の 原因となる(Efimovら、1994,FEBS Lett.,341,54-58; Jenkins ら、1990,J. Biol.Chem.265,19624-19631)。機能ドメインの五量体化は、実施例1 及び2 に従い、TSP4に基づくペプチド性多量体化装置にC-末端、或いはN-末端で融合す ることによって達成することができる。 本発明のある好適な実施形態において、多量体化装置は、適切な宿主において 無作為化DNAライブラリーから誘導され、その装置から、DNAメンバーは多量体を 形成するペプチドをコードする能力によって確認される。このような確認の手段 及び方法は、当事者には周知のことである。例えば、EP`95 11 3021.0或いはEP -A 0 614 989を参照のこと、これらは参照して本申請書に組み込まれている。 本発明は、又タンパク質、好適には融合タンパク質、例えば、このような融合 タンパク質からなる多量体タンパク質、並びに本発明の多量体タンパク質を生成 する方法を備えている。このような方法は、以下のものからなるタンパク質の生 成に関する。 a) 第一の機能ドメイン、 b) 第一のリンカー配列、 c) 長さがアミノ酸残基110個を越えず、好ましくは30-80個の、望ましくはペ プチド性多量体化装置、これは、三量体、或いはそれより高度のオリゴマーに自 己会合する能力を持ち、主としてヒトの組成からなる。 d) 第二のリンカー配列、及び e) 第二の機能ドメイン、 ここで、a) からe)の少なくとも一つは、 i) 組み替え法で生成され、又、もし、a)からe)のすべてが組み替え法で生成 されるならば、組成物の中の少なくとも二つは異なった宿主細胞によって生成さ れ、及び/或いは、 ii) 合成的に生成され、及び/或いは iii) 半合成的に生成され、及び/或いは iv) インビトロの翻訳によって生成され、及び ここで、a)からe)の中の少なくとも二つは、酵素学的、及び/或いは化学的共 役によって結合され、それによって、完全なタンパク質、並びに好適には完全な 多量体タンパク質を生じる。 治療目的のために、タンパク質性の基質が可能な限り最小限の免疫原性を示す ことがしばしば要望される。従って、本発明は、前記アミノ酸配列、機能ドメイ ン、或いは更にポリペプチドの少なくとも一つはヒト起源のものである上述のよ うな多量体タンパクを供給する。例えば、ヒトのPF4或いはCOMPの部分に基づく ペプチド性多量体化装置の細胞外起源は、ヒトにおいて低免疫原性を用意するも のと期待される。 本発明の更なる好適な実施形態において、ペプチド性多量体化装置は、TATAボ ックス結合タンパク質関連因子(TAFIIs)、好適にはヒト起源の因子の部分を含 む。ショウジョウバエのdTAFII42及びdTAFII62は、トリのヒストン八量体の (H 3/H4)2ヘテロ四量体核に類似したヘテロ四量体複合体を形成することができる( Xieら、1996,Nature 380,316-322)。dTAFII42及びdTAFII62に対するヒトの相 同体はhTAFII31(Hisatakeら、1995,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92,8195-81 99)及びhTAFI180(Hisatakeら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92,8195-8199; Weinzierlら、1993,EMBO J.12,5303-5309)である。ヒトのhTAFII31の残基13 から87、及びヒトのhTAFII80の残基10から82は、本発明のヘテロ四量体化装置と して用いることができる。hTAFII80は又hTAFII70として知られているように、同 一のhTAFIIタンパク質に対して、異なった命名が存在することがある(Hisatake ら、1995,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92,8195-8199)。 本発明の更なる好適実施形態において、ペプチド性多量体化装置は、ヒストン H3及びH4タンパク質の一部、好適には、ヒトのヒストン3(H3)の残基67から134 及びヒトのヒストン 4(H4)の残基29から95を含む(図12a,b)。ヒトのH3及 びH4は、トリのH3とH4に相同性が高く、このものは構造的に類似のdTAFII42/dTA FII62ヘテロ四量体に似ている(Xieら、1996,Nature 380,316-322)。 ペプチド性多量体化装置と融合された機能ドメインとの間に十分な距離と柔軟 性を与えるために、ペプチド性多量体化装置は、好適には親水性で、好適には柔 軟性がありながら、プロテアーゼ耐性のポリペプチドリンカーを介して、機能ド メインに連結される。本発明の一つの好適な実施形態において、前記のリンカー は、ヒトのタンパク質のプロテアーゼに対して安定な、ドメイン間リンカーの一 つ或いは両方を含み(Argos,1990,J.Mol.Biol.211,943-958)、これらは 十分な柔軟性と親水性を提供する。更なる好適な実施形態において、リンカー配 列は、アミノ酸残基セリン、トレオニン、グリシン、及びプロリンに富み、これ らは延長構造、回転の自由度、親水性、並びにプロテアーゼに対する安定性を提 供する(Argos,1990,J.Mol.Biol.211,943-958)。本発明の特定の好適実 施形態において、上記のリンカーは、ヒト抗体のヒンジ配列、特に、ヒトのIgG3 抗体の上側ヒンジ領域に由来するTPLGTTHT配列である(図4)。この関連におい て、抗体のヒンジ配列という語は、CH1及びCH2ドメインを連結し、柔軟性、回転 の自由度、及び遠隔の抗原に同時に結合するFabアームの長射程の原因であるオ リゴペプチドを意味する(Danglら、1988,EMBO J.7,1989-1994)。 本発明は、多量体化されるべき多くの異なったタイプの機能ドメインを供給す る。このようにして、これらのドメインは、以下のことを行う可能性がある。 a) 所定の標的基質に結合する、成いは b) 所定の基質の反応を触媒する、或いは c) 酵素の反応を阻害する、或いは d) 受容体の結合部位に結合するか、或いはこれを遮断する、或いは e) 金属イオンに結合する。 多量体化装置に融合されたC- 或いはN-末端の機能ドメインの少なくとも一つ の配列が、少なくとも免疫グロブリンスーパーファミリーの一員の一部分を含む 場合も又望ましい。ある特に好適な実施形態において、上記の機能ドメインは、 抗体のscFv断片である。本発明のこの局面は、多価の抗体様の分子を提供し、こ れは、抗体との同時多価相互作用が、特異抗原に対する認識及び安定な結合を前 提条件として有用性があり得る。これは、例えば、個々の抗体の結合部位が、不 十分な親和性を示す細胞表面上の糖質抗原についての場合である。 ペプチド性多量体化装置に融合された一つ、或いはそれ以上の機能ドメインが 、 免疫グロブリンスーパーファミリーの生物活性とは別の生物活性を持つ場合も又 望ましい。その例として、本発明は、酵素、トキシン、サイトカイン、キナーゼ 、ホスファターゼ、レクチン、ペプチドホルモン、インテグリンのような細胞接 着タンパク質、金属結合ドメイン、ペプチド性ワクチン、生物活性ペプチド、或 いは、白血球のCD分子、又はそれらの一部分のような可溶性細胞表面タンパク質 の標的化された多量体化を一つの多量体複合体中に備えている。 本発明のある好適な実施形態は、機能ドメインが生物活性ペプチドである構成 体に関する。LPS結合タンパク質の両親媒性ループから誘導されたあるペプチド (Hoessら、1993,EMBO J.12,3351-3356)は、エンドトキシンを中和すること ができる。LPSは、しばしば、多量体型で生じ、従って、エンドトキシンの効果 的な結合及び中和を確実にするために、短い(10-15残基)LPS結合ペプチドの多 量体型を入手できることが望ましい。本発明は、多量体化装置に融合されたいく つかの短いペプチド(図16)を発現して多量体化する方法を提供する。ペプチド は、会合ドメインのN- 或いはC-末端(図17、18)に、ペプチドリンカーを介し て融合することができる。両末端への、例えば、p53に基づく多量体化装置への 融合は、生物活性ペプチドの自己会合する八価複合体を生じる結果となる。又は 、他の機能ドメインとの結合は、ペプチド性多量体化装置の反対側の末端にそれ らを融合することによって達成され、四つの生物活性ペプチド、及び、さらに四 つの機能ドメインを展示する自己会合性複合体を生じる結果となる。 本発明は、複合の多量体で多機能のポリペプチドの構成を可能にする。その例 として、ペプチド性多量体化装置に融合される第二の機能ドメインは、サイトカ イン、トキシン、酵素、キナーゼ、ホスファターゼ、レクチン、ペプチドホルモ ン、インテグリンのような細胞接着タンパク質、金属結合ドメイン、精製装置、 特に、独立の結合体に結合することのできるペプチド、ペプチド性ワクチン、生 物活性ペプチドで、好適には5から15アミノ酸残基からなるもの、白血球のCD分 子のような可溶性細胞表面タンパク質、DNA結合ドメイン、転写因子、及び生長 因子或いはそれらの一部分からなるリストから選択することができる。 本発明のある好適な実施形態は、機能ドメインとしてデコルシンを使用するこ とである。デコルシンは、ヒルMacrobdella decoraの39残基のタンパク質である (図13)。それは、血小板の糖タンパク質IIb-IIIaの強力なアンタゴニスト(拮 抗剤)として作用する(Seymourら、19909,J.Biol.Chem.265,10143-10147 )。例2によれば、デコルシンは、ペプチド性多量体化装置にC- 或いはN-末端で 融合されて(図3,11,12,20,22)、適当な宿主に発現することができる。動 脈血栓性疾患において、翻訳された自己会合性多価デコルシン複合体は、強力な 抗血栓試薬として作用する可能性がある。任意に、ある抗フィブリン抗体の断片 を、C-末端に融合されたデコルシンを持つペプチド性多量体化装置にN-末端で融 合すると、多価複合体が血液凝固物を標的とする結果となるであろう。 本発明は、機能ドメイン、リンカー、及びペプチド性多量体化装置をコードす る遺伝子カセットの標準化された系を備えている。モジュール(規格化された構 成単位からなる)遺伝子カセットは、独特の制限酵素を介してシストロンに容易 に結合することができる(図1A)。シストロンは、自己会合性タンパク質をコー ドし、その中で、各単量体サブユニットは、分泌のための随意のシグナル配列、 第一の機能ドメイン、第一のリンカー配列、長さ30-110アミノ酸からなる会合ド メイン、第二のリンカー配列、及び第二の機能ドメインから成る。 ある好適実施形態において、上記遺伝子カセットは、直接、一つのシストロン として標準発現ベクター内にクローンされ、増幅、制御可能なプロモーターの下 で、翻訳、及び、随意的にシストロンにコードされているタンパク質の分泌を可 能にする。一つのベクター、或いは本発明のベクターカセットにより形質転換さ れた宿主細胞は、上記の多量体ポリペプチドの調製に使用することができる。 更なる好適実施形態において、上記の宿主細胞は、哺乳類の、好適にはヒトの 、酵母の、植物の、或いは細菌、好適には、大腸菌の細胞である。 本発明は更に、上記の多機能タンパク質の生成法を備えており、これらの方法 は、本発明の宿主細胞を適当な培地で培養して、上記宿主細胞によって生成され た多量体ポリペプチドを回収することから成っている。 本発明は、更に、ペプチド性多量体化ドメイン、或いは/及び、片方、又は両 方の機能ドメイン、及び、上記の方法によって生成される多量体タンパク質並び にそれらの単量体のような多量体タンパク質の一部分の個別生成の方法を備えて おり、これらの方法は、ペプチド合成の少なくとも一つ、インビトロの翻訳、多 量体タンパク質の残りの部分が生成される宿主以外の宿主(例えば、生物種、細 胞のイオン状態、或いは細胞株の違いによる)における発現、及び、別途に生成 された機能タンパク質の残りの部分への化学的カップリング、例えば、爾後の或 いは、酵素的カップリングによるリフォールディングから成り、結果として、本 発明の多量体タンパク質へと会合するポリペプチドを生じる。 本発明は、更に、適当に配置された追加のシステインの導入を含み、これによ り、自己会合の間、或いは、その後に、多量体化装置の共役分子間結合を可能に している。 本発明は、その上、適当に配置された追加のシステインの導入を含み、これに より、更に、機能ドメインの連結を、例えば、分子間ジスルフィド架橋への酸化 によって可能にしている。 更なる好適実施形態において、本発明は、上述の多量体ポリペプチドから成る 医薬及び診断薬の組成物を備えており、上記の医薬組成物は、随意的に、医薬と して許容され得る担体を含む。 最後に、本発明は、上記の多量体ポリペプチドの調製に有用な一つ、或いはそ れ以上のベクターカセットを含むキットを備えている。 本発明は、これより、以下の諸例を参照して説明されるが、これらの例は、説 明の目的のためのみに設けられたのであって、本発明の範囲を制限することを意 図したものではない。 実施例 実施例1 柔軟なリンカーを介して、ヒトのp53に基づく小型の四量体化装置の5 '- 及び 3'-末端への二つの異なる機能ドメインの融合により抗LeY scFv抗体断 片の四コピーと、及び金属結合ドメインの四コピーとが導入されている四量体複 合体の形成 本例のペプチド性多量体化装置は、ヒトp53の修飾されたC-末端に基づく(Sou ssiら、1990,Oncogene 5,945-952; Clore ら、1994,Science 265,386-391; 図 2)。再帰的PCR(ProdromouとPearl,1992,Protein Eng.5,827-829)によ って合成された遺伝子カセット(図3)は、枠内で単一の5'-制限部位(MroI) が 組み込まれているSG-ペプチド、及び、ペプチド性多量体化装置をコードする遺 伝子カセットの3'-末端に読み枠内AscI制限部位が組み込まれている短いC-末端 のGGSGGAPリンカーによって隣接されているヒトのp53の残基319-360をコードす る。合成モジュールMroI-AscI遺伝子カセットは、ヒトのIgG3の上部ヒンジをコ ードするEcoRI-MroIカセットに5'-末端で連結されている(Danglら、1988,EMBO J.7,1989-1994; 図4)。連結産物である四量体化装置をコードするEcoRI-Hin dIII遺伝子カセットは、組み替えタンパク質、或いはサイトカイン、トキシン、 免疫グロブリン、酵素、キナーゼ、ホスファターゼ、レクチン、ペプチドホルモ ン、インテグリンのような細胞接着タンパク質、金属結合ドメイン、精製装置、 特に独立の結合実体に結合することのできるペプチド、ペプチドワクチン、生物 活性ペプチド、好適には5から15アミノ酸残基からなるもの、白血球のCD分子の ような可溶性の細胞表面タンパク質、DNA結合ドメイン、転写因子、及び生長因 子(後続の諸例参照)のような機能ドメインをコードする遺伝子への5'(N-末端 )並びに 3'(C-末端)融合のために用いることができる。 本例の融合タンパク質の一つのシストロンは、適当な大腸菌の発現プラスミド 内で、lacプロモーター/オペレーター系のもとに、以下のモジュール遺伝子カ セット(5’→3')の一つのシストロンへの連結によって構成される(図6a,Ge ら、1995,Antibody Engineering 二版、C.A.K.Borrebaek編、Oxford Univedrs ity Press,pp 229-266; Glockshuberら、1990,Biochemistry 29,1362-1367; Skerraら、1991,Bio/Technology 9,273-278): − ompA シグナル配列をコードするXbaI-EcoRVカセット − LeY 糖質を結合するscFv抗体断片をコードするEcoRV-EcoIカセット − ヒトのIgG3の柔軟性上部ヒンジをコードするEcoRI-MroI AscI遺伝子カセッ ト(図4) − ヒトのIgG3残基であるヒトのp53に由来するペプチド性多量体化装置、及び 枠内AscI-部位を組み込んでいる柔軟性GGSGGAPリンカーをコードするMroI-AscI (図3) − 精製目的のために金属イオンと複合体を作る機能ドメインをコードするAscI -HindIII遺伝子 LeY糖質を結合するscFv抗体の断片MSL-5をコードするEcoRV-EcoRIカセットは 、ハイブリドーマのV-領域cDNAのPCR増幅によって構成されて(Bradburyら、199 5, Antibody Engineering 二版、C.A.K.Borrebaek編、Oxford Univedrsity Pre ss, pp 295-361)、抗LeY抗体を分泌した。適当なPCRプライマーが、EcoRV及びE coRI制限部位を導入し、15残基の(Gly4Ser)3インタードメインリンカーを持つsc Fv断片をVLからVHの極性で組み立てるために使用された(Geら、1995,Antibody Engineering 二版、C.A.K.Borrebaek編、Oxford Univedrsity Press,pp 229- 266)。 室温、振盪培養で、発現プラスミドを大腸菌JM83へ形質転換し、IPTGでlacプ ロモーターを誘導した後、翻訳された融合タンパク質(MLS5-P53-His)は、細胞 周辺腔に分泌され、四つのscFv断片及び四つの金属結合ドメインを一つの複合体 中に持つ本発明の四量体タンパク質へと自己会合する(「マルチボディー」)。 放射性金属イオンの四価抗腫瘤複合体への組み込みのような応用に加えて、C-末 端ドメインの金属結合機能は、又精製の目的に用いることができる。例えば、複 合体は、固定化した金属イオンクロマトグラフィーIMACによって分離される(Li nderら、1992,Methods: a companion to Methods in Enzymology 4,41-56; 図 5)。四量体の複合体が金属を結合する性質は、精製操作の成功によって示され る。 ペプチド性多量体化装置は、抗LeY-結合scFv断片の分泌及びフォールディング (タンパク質の折りたたみ)をともに実行させることができ、従って、(単価の scFvと比較して)機能的収量に減少は見られない。意外なことに、四量体で、従 って四価の融合タンパク質は、単量体のscFvと比較して、恐らく低減された毒性 のために、本例においては、改善された発現挙動を示した。 二重機能融合タンパク質の安定な複合体への四量体化は、0.5マイクロモル濃 度におけるサイズ排除法によって証明される(図6B)。 LeYで被覆されたバイオセンサー表面への結合力学の特徴づけは、BIAcore(BI Aコア)上の表面プラスモン共鳴法によって行われた(ファルマシア;Packら、 1 995,J.Mol.Biol.246,28-34)。すべての測定は、HBS緩衝液(ファルマシア )中、流速5μl/分、25℃で、バイオセンサー器(BIAcore,ファルマシア)のCM 5センサーセル一個を用いて行われた。LeY-BSAは、CM5センサーチップのデキス トランマトリックス上に標準のアミン固定化法によって共役結合で固定された。 チップ表面を50 mM N-ヒドロキシスクシンイミド、及び200 mM Nー(ジメチルア ミノプロピル)−N'-エチルカルボジイミドで活性化後、PBS中のLeY-BSA原液(1 55 μg/ml)を等量の酢酸ナトリウム(1 M,pH 3.0)で希釈し、二回注射して固 定化LeY-BSAの高密度表面(7000 RU)を得た。MSLSタンパク質の分析のため、各 サンプルの20 μlを種々の濃度で注射した(IgM: 0.3 - 14 nM; scFv: 0.37- 3. 75 μM; 二量体ミニ抗体: 0.12 - 2.4 μM 、及び、多量体MSL5-p53-His: 0.08 - 1.07 μM)。解離はHBS緩衝液の注射によって誘導された。各測定の後、チッ プの表面は、等量のHBS緩衝液によって希釈された2 M グアニジンHClの10 μlを 用いて再生された。 解離曲線を重ねてプロットした結合(図6c)では、四量体複合体の二次関数、 即ち、特異標的に対する結合が示され、scFv断片抗体断片の四量体化による結合 活性(機能的親和性)の増強が示されている。単価のscFv断片、及び二量体の構 成体 scdHLX(PCT/EP93/00082)と比較して、本発明の四量体で、従って、四価 のタンパク質(MSL5-p53-His、或いは「マルチボディ」)は、LeY抗体で被覆さ れた表面に対する結合活性の相当な上昇を示す。結合活性の上昇は、1/10秒 (scFv)から数分(MSL5-p53-His、図6c)への解離度の延長により明らかに認め ることができる。 異なった会合ドメインをコードする遺伝子カセットのモジュール(規格化され た構成単位からなる)系は、所定の結合価、及び立体的特性を持つ多価で二重機 能のタンパク質の容易な生成を可能にする。四つの免疫グロブリン結合部位を持 つ実施例1の多量体タンパク質は、一価の断片では急速な排出及び低機能親和性 により結果として標的に対する相当長期間持続した濃縮をもたらさないという問 題への応用として理想的なデザインである。 更に、結合活性(或いは、「機能親和性」)が、実際の抗原密度に依存するこ とは(Packら、J.Molecular Biology 246,28-34)、異なった抗原密度を持つ 異なった組織間の区別を可能にする。LeYは、結腸癌及び乳癌細胞に高密度で、 しかし、多様な正常細胞にも低密度で見いだされる(Sakamotoら、1996,Cancer Res.46,1553-1559)。LeY及び関連する抗原に対して高度の本質的な親和性を 持つ抗体或いはイムノトキシンは、低抗原密度を持つ細胞表面にも結合するので 、正常細胞へのかなりの結合が観察されている(Trailら、1993,Science 261, 212-215)。原則上、高結合活性(十分な抗原密度が存在する場合に、一分子当 たりの結合結果の多重性による)と、一方では、比較的に低い本質的な親和性( 低密度でも起こる単価の相互作用当たりの親和性)とを持つ本発明のタンパク質 は、低抗原密度を持つ細胞には結合することができない。従って、これら(本発 明のタンパク質)は、過剰発現された抗原を持つ細胞を更に選択的に標的にする ことを引き起こし、このことは、多価結合に好都合であり、又、低抗原密度を持 つ正常細胞への結合による望ましくない副作用を起こさないであろう。 実施例2 抗ホスフォコリンscFv抗体断片の四コピー、及びヒトIL2の四コピーを 、柔軟なリンカーを介して、ヒトのp53に基づく四量体化装置の末端へ、二つの 異なる機能ドメインの融合により組み込んでいる四量体複合体の形成 実施例1によれば、一つの多量体融合タンパク質がシストロンによってコード され、このシストロンは、シグナル配列、N-末端の機能ドメインとしてのscFv抗 体断片、ヒトIgG3ヒンジに基づく第一の柔軟なリンカー、ヒトのp53に基づく四 量体化ドメイン、第二のリンカー、及びC-末端の機能ドメインとしてのヒトIL2 から成っている(図8、9)。 実施例1に従い、適当な宿主内の翻訳及び分泌後、多量体タンパク質H11-p53-h uIL2は、そのN-末端の機能ドメインの、アフィニティーカラム上の抗体ホスフォ コリンに対して特異的に結合する能力によて精製される(Glockshuberら、1990, Biochemistry 29,1362-1367)。この精製過程の後、そのC-末端ドメインであ る IL2の機能は、細胞傷害性T-リンパ球の増殖試験(CTLL-A)で検査された。 機能的なIL2の存在下でのみ生長できる3x106個の培養CTLL-A細胞を、IL2を 含まない2.5% FCS含有リン酸緩衝液(20 mM NaH2PO4,100 mm NaCl,pH 7.4)徹 底的に洗い、遠心して、10% FCSを含むIL-2不含の標準培地に再懸濁する。50マ イクロリッター容器の中に凡そ1.5 x 104個の細胞を含む部分標本を、96-ウエル を持つマイクロタイタープレートの各ウエルにピペットで分注する。標準曲線決 定のための漸増量の組み替えヒトIL2(0.5 - 40 U; シグマ)、並びに連続希釈 のホスフォコリンー親和性を利用して精製されたH11-p53-huIL2 (10 ng - 150 ng)を、各濃度につき、重複サンプルで共培養した。37℃で24時間後、活性のミ トコンドリアのデヒドロゲナーゼ活性(生細胞の数を反映している)をMossmann (1993,J.Immunological Methods 65,55-57)の方法に従いMTTを用いて測定 した。多量体タンパク質のC-末端機能ドメインのIL2活性は、標準曲線を用いて 計算された(図9)。 N-末端機能ドメインとしての抗ホスフォコリンscFvを利用して精製されたCTLL -A細胞の、多量体タンパク質の存在下の増殖は、C-末端機能ドメインとしてのhu IL2の活性を明瞭に示している。 中心の多量体化ドメインが、個別のドメインの爾後の自己会合を伴う独立した 本来のフォールディング(タンパク質の折りたたみ)を可能にしているという驚 くべき結果は、本発明の潜在的能力を示している。 多量体タンパク質の中心にある(−リンカー1−装置−リンカー2−)部分は 、その多量体化機能とは別に、非常に長く、且つ、プロテアアーゼに対して安定 な「スペーサー」として作用して、相当に(六倍までの)大きな融合ドメインの 独立したフォールディング(タンパク質の折りたたみ)を可能にしている。中心 にある(−リンカー1−装置−リンカー2−)部分と同じ長さを持つが、その二 次構造を持たない従来の極端に長いリンカーは、おそらく遥かにプロテアーゼに 対して敏感である。それは、プロテアーゼの触媒ポケットに十分に接近し得る構 造的に統一されていないペプチドには特有のことであるからである(Argos,199 0,J. Mol.Biol.211,943-958)。 実施例3四量体で二重機能を有する複合体の形成。この四重体は、抗ESL-1 scFv 抗体断片の四コピー、及び、更に金属結合ドメインとして用いる検出タッグの四 コピーが、柔軟なリンカーを介して、ヒトのp53に基づく四量体化装置の末端へ 、二つの異なる機能ドメインを融合させることにより組み込まれている。 本実施例の多重体化装置は実施例1に記載されている。 この融合タンパク質のあるシストロンは、実施例1に従い、大腸菌の発現プラ スミド内で、lacプロモーター/オペレーター系のもとに、以下のモジュール( 規格化された構成単位からなる)遺伝子カセット(5’→3’)の連結によって構 成される: − ompA シグナル配列をコードするXbaI-EcoRVカセット − ESL-1を結合するscFv抗体断片をコードするEcoRV-EcoRIカセット − ヒトのIgG3の柔軟性上部ヒンジをコードするEcoRI-MroI AscI遺伝子カセッ ト(図4) − ヒトのIgG3残基であるヒトのp53に由来する多量体化装置、及び読み枠内Asc I-部位が組み込まれている柔軟性GGSGGAPリンカーをコードするMroI-AscI (図 3) − 精製目的のために金属イオンと複合体を作り、又、検出の目的のために特異 的に抗体で認識される機能ドメインをコードするAscI-HindIII遺伝子カセット( 図5)。 ESL-1を結合するscFv抗体は、ヒトの組合せ抗体ライブラリーからファージ展 示を用いて誘導された。三回の選出操作の後、CDR3重鎖の配列に違いのある12の クローンが選出され、Xbal及びEcoRIを介して、適切な発現ベクター中にクロー ン化された(図6a)。ヒトの組合せ抗体ライブラリーの構成、及びESL-1を結合 する抗体の選出は、EP申請番号9511 3021.0-2110「タンパク質ライブラリー」に 記述されており、その技法は参照として本願に包含されている。発現プラスミド を大腸菌JM83株内へ形質転換し、IPTGを用いてlacプロモーターを30℃Cで4時間 振盪培養して誘導した後、翻訳された融合タンパク質は、自己会合する四量体( scFv−リンカー1−装置−リンカー2−精製ドメイン)として、リフォールディン グ(タンパク質の折りたたみ)或いは化学的架橋を必要とすることなく、細胞周 辺腔に分泌された。溶解のためには、細胞(4 mI)を遠心によって収集し、800 μlのPB SpH 7.4に再溶解し、90秒間超音波破砕した。もう一度の遠心操作の後 、上清がウエスターンブロット分析及び結合実験(ELISA)に用いられた。それ故 に、同時に、精製ドメインに直接融合したscFvからなる従来の単量体融合タンパ ク質が調製された。 可溶性の分泌されたタンパク質の量を特定するために、ウエスターンブロット 分析が行われた。溶解された細菌の上清の20μlを12.5%ポリアクリルアミドゲ ルに負荷した。ゲルをブロットした後、ニトロセルロースフィルターを3%粉乳 でブロックした。精製目的のために、C-末端ドメインの金属結合機能を利用する ことに加えて、C-末端ドメインは、抗His抗体(Dianova)によって特異的に認識 される検出タッグとして用いられた。 LeY結合抗体の場合と同様に(例1)、多量体化装置は、抗ESL-1結合scFv断片 の分泌とフォールディング(タンパク質の折りたたみ)を両立させることができ るので、従って、ウエスターンブロットで検出される可溶性タンパク質の量から 判断されるように、本例においては機能的収量の著明な低下は見られない。 表面結合のESL-1に対する結合活性の特徴決定により、四量体の複合体の第二 の機能、即ち、特異的標的へ結合することが明らかとなった。例えば、あるELIS A実験において、抗原(ESL-1,5μg/ml)を、室温で一晩マイクロタイタープレ ートに被覆した。3%の粉乳で遮断後、抗原を室温で2時間、His検出タグに融合さ れた単量体の、或いは四量体のESL-1結合抗体断片を発現している細胞溶解物の2 00μlとインキュベートした。PBS pH 7.4で洗浄後(5回)、ESL-1結合の検出は 第一の抗His抗体(Dianova)、及びこの第一抗体と免疫反応するアルカリホスフ アターゼ結合第二抗体とのインキュベーションによって試験された。各測定は重 複サンプルで行われた(図10)。 ESL-1結合抗体断片の結合試験は、四量体複合体の両機能、即ち、特異的標的 への結合、及び結合された複合体の検出という機能を明らかにし、N-末端の機能 ドメイン、即ち、scFv断片の抗体断片の四量体化による結合活性の増大を示して いる。単価のscFv断片と比較して、本発明の四価で二重機能タンパク質(各々抗 ESL-1scFv断片の四コピーを組み込んでいる)は、ESL-1抗原で被覆された表面に 対する測定可能な結合活性の、十倍或いはそれ以上の著明な上昇を示す(9D5,9 D11,9D31)。いくつかの場合、多重結合部位の相乗的効果のために、本発明の 多量体で二重機能の複合体の結合のみが検出可能である(9D7,9D9,9D10)。 実施例4 ヒトのヒストンH3及び H4の部分に基づくヘテロ四量体化装置 ヘテロ四量体化の原因となるヒトのヒストンH3(図12a)及び H4(図12b)の 部分に関する遺伝情報を含む合成遺伝子が、図3,20及び22に従い、5'及び3'連 結のための適当な制限部位を持って構成される。H3及び H4に基づく装置は、多 量体タンパク質のヘテロ四量体化に用いることができる。これらのタンパク質は 、サイトカイン、トキシン、免疫グロブリン、酵素、キナーゼ、ホスファターゼ 、レクチン、ペプチドホルモン、インテグリンのような細胞接着タンパク質、金 属結合ドメイン、精製装置、特に独立の結合体に結合することができるペプチド 、ペプチドワクチン、生物活性ペプチド、好適には5から15アミノ酸残基からな るもの、白血球のCD分子のような可溶性の細胞表面タンパク質、DNA結合ドメイ ン、転写因子、及び生長因子のような異なった機能ドメインを四つまで組み込む ことができる。ヘテロ四量体化には、二つの融合タンパク質(ドメイン−1−リ ンカー1−装置1(例えば、H3)−リンカー2−装置2、及び ドメイン3−リンカ ー3−装置2(例えば、H4)−リンカー4−装置4)を、適当な、二つのシストロン を発現する系(dicisronic expression system)を利用して共発現するか(Geら 、1995,Antibody Engineering 二版、C.A.K.Borrebaek編、Oxford Univedrsit y Press,pp 229-266)、或いは、別々に発現し、爾後混合してインビトロで会 合することが要求される。ヒトのヒストンH3及び H4の代わりに、ヘテロ四量体 化装置は、ヒトのhTAFII31及びhTAFII80から誘導された配列に基づくことができ る(図 11a,b)。 実施例5 一つの機能ドメインとして、血小板凝集阻害因子デコルシン(図13)が 、N-末端のEcoRV-EcoRI (図14)、或いは、C-末端のAscI-HindIII遺伝子カセッ ト(図15)としてコードされ、例1、2、3に従い、柔軟なリンカーを介してペプ チド性多量体化装置に融合される。 実施例6 ヒトのp53に基づく四量体化装置に融合することによる八価の抗LPSペプ チド(図16)の形成 生物活性ペプチドは、適当な制限部位を持つ遺伝子カセットとして、会合ドメ インのN-末端(図17)或いはC-末端(図18)に、例1、2及び3に従い、ペプチド リンカーを介して融合することができる。 実施例7 ヒトの血清タンパク質PF4に基づく四量体化装置 PF4に関する遺伝子情報(図19)及び5'並びに3'連結のための適当な制限部位 (図20)を含む合成遺伝子が、例1、2及び3に従い、サイトカイン、トキシン、 免疫グロブリン、酵素、キナーゼ、ホスファターゼ、レクチン、ペプチドホルモ ン、インテグリンのような細胞接着タンパク質、金属結合ドメイン、精製装置、 特に独立の結合体に結合することのできるペプチド、ペプチドワクチン、生物活 性ペプチド、好適には5から15アミノ酸残基からなるもの、白血球のCD分子のよ うな可溶性の細胞表面タンパク質、DNA結合ドメイン、転写因子、及び生長因子 のような機能ドメインを組み込んでいる多量体タンパク質の四量体化のために使 用することができる。 実施例8 ヒトのTSP4(図21)に基づく五量体化装置であって、これは、例1、2及 び3に従い、サイトカイン、トキシン、免疫グロブリン、酵素、キナーゼ、ホス ファターゼ、レクチン、ペプチドホルモン、インテグリンのような細胞接着タン パク質、金属結合ドメイン、精製装置、特に独立の結合体に結合することのでき るペプチド、ペプチドワクチン、生物活性ペプチド、好適には5から15アミノ酸 残基からなるもの、白血球のCD分子のような可溶性の細胞表面タンパク質、DNA 結合ドメイン、転写因子、及び生長因子のような機能ドメインを組み込んでいる 多量体タンパク質の五量体化のために使用することができる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年6月13日 【補正内容】 請求の範囲 1.a) 第一の機能ドメイン、 b) 第一のリンカー配列、 c) 長さが、アミノ酸110個を越えず、好適には30-80個からなる多量体化装置で あって、三量体、或いはそれより高度のオリゴマーへと自己会合する能力を有し 、哺乳類の、又は、優先的にヒトの組成を有する多重体化装置、 d) 第二のリンカー配列、及び e) 第二の機能ドメインをコードするDNA配列。 2. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記多量体化装置は、少なく ともヒトのp53タンパク質の一部を含むことを特徴とするDNA配列。 3. 請求の範囲1または2に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量 体化装置は、ヒトのタンパク質p53のアミノ酸319から360までを含むことを特徴 とするDNA配列。 4. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量体化装置 は、ヒトのPF4タンパク質の少なくとも一部を含むことを特徴とするDNA配列 。 5. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量体化装置 は、少なくともヒトのTSP-4タンパク質の一部を含むことを特徴とするDNA配 列。 6. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量体化装置 は、ヒトのCOMPタンパク質の少なくとも一部を含むことを特徴とするDNA配列 。 7. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量体化装置 は、ヒトのトロンボスポンジンの少なくとも一部を含むことを特徴とするDNA 配列。 8. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量体化装置 は、dTAFII42或いはhTAFII31の少なくとも一部を含むことを特徴とするDNA配 列。 9. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量体化装置 は、dTAFII62或いはhTAFII80の少なくとも一部を含むことを特徴とするDNA配 列。 10. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量体化装 置は、ヒストン3、望ましくは、ヒトのヒストン3の少なくとも一部を含むことを 特徴とするDNA配列。 11. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量体化装 置は、ヒストン4、望ましくはヒトのヒストン4の少なくとも一部を含むことを特 徴とするDNA配列。 12. 請求の範囲1から11に記載のDNA配列であって、適当に設計された 追加のシステインを多量体化装置の一部としてコードして、自己会合の間、或い はその後に、前記多量体化装置の分子間共役結合を可能にすることを特徴とする DNA配列。 13. 請求の範囲1から12のいずれか一つに記載のDNA配列であって、適 当に設計された追加のシステインを多量体化装置、またはリンカーの一部として コードし、 前記システインが追加の複数の機能ドメインへの分子間共役結合を可能とし、 これら機能ドメインは、インビボ或いはインビトロで別途生成され、共役結合の ジスルフィド架橋を形成し、遊離システインの酸化を介して多量体タンパク質に 結合されることを特徴とするDNA配列。 14. 請求の範囲1から13のいずれか一つに記載のDNA配列であって、前 記リンカーの配列 b)及び d)は、同一であることを特徴とするDNA配列。 15. 請求の範囲1から14のいずれか一つに記載のDNA配列であって、前 記リンカーの配列 b)及び d)が異なることを特徴とするDNA配列。 16. 請求の範囲1から15のいずれかに記載のDNA配列であって、前記リ ンカーがヒトのドメイン間の結合配列から誘導されることを特徴とするDNA配 列。 17. 請求の範囲16に記載のDNA配列であって、前記ヒトのドメイン間連 結配列が、ヒトの抗体ヒンジ配列の少なくとも一部を含むことを特徴とするDN A配列。 18. 請求の範囲17に記載のDNA配列であって、前記ヒトのドメイン間連 結配列が、ヒトのIgG3ヒンジ配列の少なくとも一部を含むことを特徴とするDN A配列。 19. 請求の範囲1から18のいずれか一つに記載のDNA配列であって、前 記機能ドメインの片方、或いは両方が、 a) 所定の標的基質に結合する、或いは b) 所定の基質の反応を触媒する、或いは c) ある酵素の反応を阻害する、或いは d) ある受容体結合部位を結合或いは遮断する、或いは e) 金属イオンに結合する ことを特徴とするDNA配列。 20. 請求の範囲19に記載のDNA配列であって、前記機能ドメインの片方 、或いは両方が、免疫グロブリンスーパーファミリーの一員の少なくとも一部を 含むことを特徴とするDNA配列。 21. 請求の範囲20に記載のDNA配列であって、前記機能ドメインの一つ 、或いは両方が、単鎖のFv断片であることを特徴とするDNA配列。 22. 請求の範囲20に記載のDNA配列であって、免疫グロブリンスーパー ファミリーの前記一員の片方、或いは両方が、糖質の標的基質に結合することを 特徴とするDNA配列。 23. 請求の範囲22に記載のDNA配列であって、免疫グロブリンスーパー ファミリーの前記一員の片方、或いは両方が、Lewis Y(ルイスY)関連の糖質構 造体に結合することを特徴とするDNA配列。 24. 請求の範囲1から23のいずれか一つに記載のDNA配列であって、前 記多量体化装置が、適当な宿主内で、無差別化DNAライブラリーから誘導され 、DNAメンバーが多量体化するペプチドをコードする能力によって同定される ことを特徴とするDNA配列。 25. ベクター、好適には、発現ベクターであって、請求の範囲1から24の いずれかに記載のDNA配列からなることを特徴とするベクター。 26. 請求の範囲24に記載のベクターであって、細菌からの分泌に対するシ グナル配列をコードする第一のDNA配列と、請求の範囲1から25のいずれか に記載の第二のDNA配列からなることを特徴とするベクター。 27. 細胞性宿主であって、請求の範囲25または26に記載の、少なくとも 一つのベクターを含むことを特徴とする細胞性宿主。 28. 請求の範囲27に記載の細胞性宿主であって、哺乳類、好適にはヒト酵 母、植物、昆虫、好適にはSpodoptera frugiperda、或いは細菌、好適には大腸 菌の細胞であることを特徴とする細胞性宿主。 29. タンパク質、好適には融合タンパク質であって、 a) 第一の機能ドメイン、 b) 第一のリンカー配列、 c) 長さが、アミノ酸110個を越えず、好適には30-80個からなる多量体化装置で 、三量体、或いはそれより高度のオリゴマーへ自己会合する能力を有し、哺乳類 由来、優先的にヒトの組成を有する装置、 d) 第二のリンカー配列、及び e) 第二の機能ドメイン からなることを特徴とするタンパク質。 30. 請求の範囲1から24のいずれかに記載のDNA配列によってコードさ れる融合タンパク質であって、請求の範囲25から26のいずれかに記載のベク ター、或いは/及び請求の範囲27または28に記載の細胞性宿主によって生成 されることを特徴とするタンパク質。 31. タンパク質、及び/或いは請求の範囲29または30に記載の融合タン パク質から組み立てられた多量体タンパク質。 32. ホモ多量体タンパク質である請求の範囲31に記載の多量体タンパク質 。 33. ヘテロ多量体タンパク質である請求の範囲31に記載の多量体タンパク 質。 34. 請求の範囲29または30に記載の融合タンパク質を生成する方法であ って、 適当な培地で請求の範囲27または28に記載の細胞性宿主を生育して、前記 融合タンパク質を発現させ、及び、前記融合タンパク質を分離することからなる ことを特徴とする方法。 35. 請求の範囲29または30に記載の融合タンパク質を生成する方法であ って、 適当な培地で請求の範囲27または28に記載の細胞性宿主を生育して、前記 融合タンパク質を発現させて、前記宿主の細胞周辺縁腔に分泌させ、及び、前記 融合タンパク質を、好適には、多量体タンパク質として前記細胞周辺腔から分離 することからなることを特徴とする方法。 36. タンパク質を生成する方法であって、 a) 第一の機能ドメイン、 b) 第一のリンカー配列、 c) 長さが、アミノ酸110個を越えず、好適には30-80個からなる多量体化装置で 、三量体、或いはそれより高度のオリゴマーへ自己会合する能力があり、哺乳類 の、又、優先的にヒトの組成を持つ多量体化装置、 d) 第二のリンカー配列、及び e) 第二の機能ドメイン、からなり、 前記a)からe)の少なくとも一つが、 i) 組み替え法で生成され、ここでa)からe)のすべてが組み替え法で生成される 場合には、構成成分の少なくとも二つは、異なった宿主細胞で生成され、及び/ 或いは、 ii) 合成的に生成され、及び/或いは、 iii) 半合成的に生成され、及び/或いは、 iv) インビトロ翻訳によって生成され、及び、 前記a)からe)の少なくとも二つが、酵素的、及び/或いは、化学的カップリング によって結合されて、完全なタンパク質、好適には、完全な多量体タンパク質を 形成させることを特徴とする方法。 37. 多量体タンパク質を生成する方法であって、請求の範囲36に記載の少 なくとも三つのタンパク質を会合させ、ホモ多量体タンパク質、或いはヘテロ多 量体タンパク質を形成させることを特徴とする方法。 38. 診断用の組成物であって、少なくとも、請求の範囲29又は30に記載 の一つの融合タンパク質、及び/或いは、請求の範囲31から33のいずれか一 つに記載の一つの多量体タンパク質からなることを特徴とする組成物。 39. 診断用の組成物であって、少なくとも、請求の範囲29または30に記 載の一つの融合タンパク質、及び/或いは、請求の範囲31から33のいずれか に記載の一つの多量体タンパク質からなり、薬学的に許容可能な担体と組合され ていることを特徴とする組成物。 40. 請求の範囲1から24のいずれか一つに記載の少なくとも一つのDNA 配列からなる遺伝子カセット。 41. 請求の範囲40に記載の少なくとも一つの遺伝子カセットからなるキッ ト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12P 21/00 G01N 33/53 D G01N 33/53 C12N 5/00 B // A61K 38/00 ADU C AED A61K 37/02 AED ADU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.a) 第一の機能ドメイン、 b) 第一のリンカー配列、 c) 長さが、アミノ酸110個を越えず、好適には30-80個からなる多量体化装置で あって、三量体、成いはそれより高度のオリゴマーへと自己会合する能力を有し 、哺乳類の、又は、優先的にヒトの組成を有する多重体化装置、 d) 第二のリンカー配列、及び e) 第二の機能ドメインをコードするDNA配列。 2. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記多量体化装置は、少なく ともヒトのp53タンパク質の一部を含むことを特徴とするDNA配列。 3. 請求の範囲1または2に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量 体化装置は、ヒトのタンパク質p53のアミノ酸319から360までを含むことを特徴 とするDNA配列。 4. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量体化装置 は、ヒトのPF4タンパク質の少なくとも一部を含むことを特徴とするDNA配列 。 5. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量体化装置 は、少なくともヒトのTSP-4タンパク質の一部を含むことを特徴とするDNA配 列。 6. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量体化装置 は、ヒトのCOMPタンパク質の少なくとも一部を含むことを特徴とするDNA配列 。 7. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量体化装置 は、ヒトのトロンボスポンジンの少なくとも一部を含むことを特徴とするDNA 配列。 8. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量体化装置 は、dTAFII42或いはhTAFII31の少なくとも一部を含むことを特徴とするDNA配 列。 9. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量体化装置 は、dTAFII62或いはhTAFII80の少なくとも一部を含むことを特徴とするDNA配 列。 10. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量体化装 置は、ヒストン3、望ましくは、ヒトのヒストン3の少なくとも一部を含むことを 特徴とするDNA配列。 11. 請求の範囲1に記載のDNA配列であって、前記ペプチド性多量体化装 置は、ヒストン4、望ましくはヒトのヒストン4の少なくとも一部を含むことを特 徴とするDNA配列。 12. 請求の範囲1から11に記載のDNA配列であって、適当に設計された 追加のシステインを多量体化装置の一部としてコードして、自己会合の間、或い はその後に、前記多量体化装置の分子間共役結合を可能にすることを特徴とする DNA配列。 13. 請求の範囲1から12のいずれか一つに記載のDNA配列であって、適 当に設計された追加のシステインを多量体化装置、またはリンカーの一部として コードし、 前記システインが追加の複数の機能ドメインへの分子間共役結合を可能とし、 これら機能ドメインは、インビボ或いはインビトロで別途生成され、共役結合の ジスルフィド架橋を形成し、遊離システインの酸化を介して多量体タンパク質に 結合されることを特徴とするDNA配列。 14. 請求の範囲1から14のいずれか一つに記載のDNA配列であって、前 記リンカーの配列 b)及び d)は、同一であることを特徴とするDNA配列。 15. 請求の範囲1から14のいずれか一つに記載のDNA配列であって、前 記リンカーの配列 b)及び d)が異なることを特徴とするDNA配列。 16. 請求の範囲1から15のいずれかに記載のDNA配列であって、前記リ ンカーがヒトのドメイン間の結合配列から誘導されることを特徴とするDNA配 列。 17. 請求の範囲16に記載のDNA配列であって、前記ヒトのドメイン間連 結配列が、ヒトの抗体ヒンジ配列の少なくとも一部を含むことを特徴とするDN A配列。 18. 請求の範囲17に記載のDNA配列であって、前記ヒトのドメイン間連 結配列が、ヒトのIgG3ヒンジ配列の少なくとも一部を含むことを特徴とするDN A配列。 19. 請求の範囲1から18のいずれか一つに記載のDNA配列であって、前 記機能ドメインの片方、或いは両方が、 a) 所定の標的基質に結合する、或いは b) 所定の基質の反応を触媒する、或いは c) ある酵素の反応を阻害する、或いは d) ある受容体結合部位を結合或いは遮断する、或いは e) 金属イオンに結合する ことを特徴とするDNA配列。 20. 請求の範囲19に記載のDNA配列であって、前記機能ドメインの片方 、或いは両方が、免疫グロブリンスーパーファミリーの一員の少なくとも一部を 含むことを特徴とするDNA配列。 21. 請求の範囲20に記載のDNA配列であって、前記機能ドメインの一つ 、或いは両方が、単鎖のFv断片であることを特徴とするDNA配列。 22. 請求の範囲20に記載のDNA配列であって、免疫グロブリンスーパー ファミリーの前記一員の片方、或いは両方が、糖質の標的基質に結合することを 特徴とするDNA配列。 23. 請求の範囲22に記載のDNA配列であって、免疫グロブリンスーパー ファミリーの前記一員の片方、或いは両方が、Lewis Y(ルイスY)関連の糖質構 造体に結合することを特徴とするDNA配列。 24. 請求の範囲1から23のいずれか一つに記載のDNA配列であって、前 記多量体化装置が、適当な宿主内で、無差別化DNAライブラリーから誘導され 、DNAメンバーが多量体化するペプチドをコードする能力によって同定される ことを特徴とするDNA配列。 25. ベクター、好適には、発現ベクターであって、請求の範囲1から24の いずれかに記載のDNA配列からなることを特徴とするベクター。 26. 請求の範囲24に記載のベクターであって、細菌からの分泌に対するシ グナル配列をコードする第一のDNA配列と、請求の範囲1から24のいずれか に記載の第二のDNA配列からなることを特徴とするベクター。 27. 細胞性宿主であって、請求の範囲25または26に記載の、少なくとも 一つのベクターを含むことを特徴とする細胞性宿主。 28. 請求の範囲27に記載の細胞性宿主であって、哺乳類、好適にはヒト酵 母、植物、昆虫、好適にはSpodoptera frugiperda、或いは細菌、好適には大腸 菌の細胞であることを特徴とする細胞性宿主。 29. タンパク質、好適には融合タンパク質であって、 a) 第一の機能ドメイン、 b) 第一のリンカー配列、 c) 長さが、アミノ酸110個を越えず、好適には30-80個からなる多量体化装置で 、三量体、或いはそれより高度のオリゴマーへ自己会合する能力を有し、優先的 にヒトの組成を有する装置、 d) 第二のリンカー配列、及び e) 第二の機能ドメイン からなることを特徴とするタンパク質。 30. 請求の範囲1から24のいずれかに記載のDNA配列によってコードさ れる融合タンパク質であって、請求の範囲25から26のいずれかに記載のベク ター、或いは/及び請求の範囲27または28に記載の細胞性宿主によって生成 されることを特徴とするタンパク質。 31. タンパク質、及び/或いは請求の範囲29または30に記載の融合タン パク質から組み立てられた多量体タンパク質。 32. ホモ多量体タンパク質である請求の範囲31に記載の多量体タンパク質 。 33. ヘテロ多量体タンパク質である請求の範囲31に記載の多量体タンパク 質。 34. 請求の範囲29または30に記載の融合タンパク質を生成する方法であ って、 適当な培地で請求の範囲27または28に記載の細胞性宿主を生育して、前記 融合タンパク質を発現させ、及び、前記融合タンパク質を分離することからなる ことを特徴とする方法。 35. 請求の範囲29または30に記載の融合タンパク質を生成する方法であ って、 適当な培地で請求の範囲27または28に記載の細胞性宿主を生育して、前記 融合タンパク質を発現させて、前記宿主の細胞周辺縁腔に分泌させ、及び、前記 融合タンパク質を、好適には、多量体タンパク質として前記細胞周辺腔から分離 することからなることを特徴とする方法。 36. タンパク質を生成する方法であって、 a) 第一の機能ドメイン、 b) 第一のリンカー配列、 c) 長さが、アミノ酸110個を越えず、好適には30-80個からなる多量体化装置で 、三量体、或いはそれより高度のオリゴマーへ自己会合する能力があり、哺乳類 の、又、優先的にヒトの組成を持つ多量体化装置、 d) 第二のリンカー配列、及び e) 第二の機能ドメイン、からなり、 前記a)からe)の少なくとも一つが、 i) 組み替え法で生成され、ここでa)からe)のすべてが組み替え法で生成される 場合には、構成成分の少なくとも二つは、異なった宿主細胞で生成され、及び/ 或いは、 ii) 合成的に生成され、及び/或いは、 iii) 半合成的に生成され、及び/或いは、 iv) インビトロ翻訳によって生成され、及び、 前記a)からe)の少なくとも二つが、酵素的、及び/或いは、化学的カップリング によって結合されて、完全なタンパク質、好適には、完全な多量体タンパク質を 形成させることを特徴とする方法。 37. 多量体タンパク質を生成する方法であって、請求の範囲36に記載の少 なくとも三つのタンパク質を会合させ、ホモ多量体タンパク質、或いはヘテロ多 量体タンパク質を形成させることを特徴とする方法。 38. 診断用の組成物であって、少なくとも、請求の範囲29又は30に記載 の一つの融合タンパク質、及び/或いは、請求の範囲31から33のいずれか一 つに記載の一つの多量体タンパク質からなることを特徴とする組成物。 39. 診断用の組成物であって、少なくとも、請求の範囲29または30に記 載の一つの融合タンパク質、及び/或いは、請求の範囲31から33のいずれか に記載の一つの多量体タンパク質からなり、薬学的に許容可能な担体と組合され ていることを特徴とする組成物。 40. 請求の範囲1から24のいずれか一つに記載の少なくとも一つのDNA 配列からなる遺伝子カセット。 41. 請求の範囲40に記載の少なくとも一つの遺伝子カセットからなるキッ ト。
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