JPH11341450A - 電子透かし埋め込み装置および電子透かし抽出装置 - Google Patents

電子透かし埋め込み装置および電子透かし抽出装置

Info

Publication number
JPH11341450A
JPH11341450A JP10144237A JP14423798A JPH11341450A JP H11341450 A JPH11341450 A JP H11341450A JP 10144237 A JP10144237 A JP 10144237A JP 14423798 A JP14423798 A JP 14423798A JP H11341450 A JPH11341450 A JP H11341450A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
digital watermark
embedding
circuit
bit
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10144237A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadanobu Mizutani
肇伸 水谷
Kazuto Ogawa
一人 小川
Atsushi Fukuda
淳 福田
Masahide Naemura
昌秀 苗村
Yasumasa Ito
泰雅 伊藤
Yoshinori Izumi
▲吉▼則 和泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Nippon Hoso Kyokai NHK
Japan Broadcasting Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Hoso Kyokai NHK, Japan Broadcasting Corp filed Critical Nippon Hoso Kyokai NHK
Priority to JP10144237A priority Critical patent/JPH11341450A/ja
Publication of JPH11341450A publication Critical patent/JPH11341450A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Storage Device Security (AREA)
  • Television Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の電子透かし埋め込み装置においては、
トランスポートストリーム(TS)をいったん画像デー
タにデコードし、その画像データに対して直接的に電子
透かしを埋め込み、再びエンコードしてTSに戻す方式
と、TSをDCT係数までデコードして、DCT係数値
を変えて電子透かし情報を埋め込んだ後、再びエンコー
ドしてTSに戻す方式とがある。これらの方式で電子透
かしをTSに埋め込む機能を具えた受信機はデコーダと
エンコーダの両方を具えていなければならず、従って、
装置の構成が大規模になるという解決すべき課題があっ
た。 【解決手段】 TSをDCT係数までデコードすること
なく、受信機4、デスクランブラ5、およびMPEG2
デコーダ6で構成される受信者側の設備のデスクランブ
ラ5とMPEG2デコーダ6との間に、電子透かし埋め
込み回路7を配置して、受信装置等のID情報を予め定
められた位置の受信データに埋め込むことにより、不正
コピーの防止、データを保護するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランスポートス
トリーム(Transport Stream 、以下、略してTSと記
す) のデータ列にデジタル著作物の不正コピーを防止す
るための情報(以下、ID情報と記す)を電子的に付加
する電子透かし(Watermarkとも言う) 埋め込み装置、特
に、MPEG2標準に準拠した符号化(以下、MPEG
2符号化と記す)データにID情報を電子透かしとして
埋め込む電子透かし埋め込み装置、および埋め込まれた
電子透かしを抽出する電子透かし抽出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像や音声などのマルチメディア
データ(通常、デジタルデータにて構成される)の著作
権を保護するために、著作権に関するID情報をいわゆ
る電子透かしとしてデータに埋め込むことが行われてい
る。その電子透かしによって、データの不正コピーが行
われた場合、データの著作権の所在が明らかになる。通
信や放送においては、伝送するデータの著作権を保護す
るために、送信側で著作権に関するID情報を電子透か
しとして埋め込むことが行われる。また、不正コピーが
行われた場合、どの受信装置で受信されたものをコピー
したかを特定することができるように、受信側で、受信
装置に関するID情報を電子透かしとして埋め込むこと
が検討されている。
【0003】まず、送信側で画像データにID情報を電
子透かしとして埋め込むためには、送信する画像データ
に対してあらかじめ電子透かしを埋め込んでおく方法
と、圧縮符号化の過程において電子透かしを埋め込む方
法とがある。前者の方法で電子透かしを埋め込む方法と
しては、画素データの値を変化させることにより直接的
に電子透かしを埋め込む方式と、画素に対しDCT(Dis
crete Cosine Transform) 変換、ウエーブレット変換な
どの変換を行った後の係数値を変えて電子透かしを埋め
込み、逆変換を行い、結果として電子透かしが埋め込ま
れた画素データを生成する方式とがあり、一方、受信側
で受信した画像データに対して電子透かしを埋め込む場
合もこの方法で埋め込みを行うことができる。画素デー
タに直接埋め込む方式や画素に対しDCT変換、ウエー
ブレット変換などの変換を行った後の係数値に埋め込む
方式については、日経エレクトロニクス1997年 2月24日
号の記事『「電子透かし」がマルチメディア時代を守
る』に記載されているので参照されたい。
【0004】後者の方法で電子透かしを埋め込む方法と
しては、MPEG2符号化データ作成のための符号化の
過程において、画素に対しDCT変換を行った後の係数
値を変えて電子透かしを埋め込み、量子化、ジグザクス
キャン、可変長符号化、多重化を行って、TSを生成す
る方法のほか、MPEG2符号化データの動きベクトル
の値を変えて電子透かしを埋め込む方法などがある。
【0005】以上説明したように、電子透かしの埋め込
みは画素データに対して埋め込むもの、変換係数に対し
て埋め込むもの、あるいは圧縮符号化と組み合わせて埋
め込むもののいずれかである。しかし、マルチメディア
データのなかにはTSの状態で分配、記録が行われる場
合がある。そこで、TSに対してID情報を電子透かし
として埋め込む方法が開発されている。TSに対して電
子透かしを埋め込む方法としては、TSを画像データに
デコードし、そのデコードされた画像データに対して直
接電子透かしを埋め込み、再びエンコードしてTSに戻
す方式と、TSをDCT係数までデコードして、DCT
係数値を変えて電子透かしを埋め込んだ後、再びエンコ
ードしてTSに戻す方式とがある。これらのうち、TS
をDCT係数までデコードして埋め込む方式は、例えば
(Frank Hartung,Bernd Girod, “DIGITAL WATERMARKING
OF MPEG-2 CODED VIDEO IN THE BITSTREAM DOMAIN”;
ICASSP 97 PROCEEDINGS April 21-24, 1997 に記載され
ているので参照されたい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】デジタル放送の受信装
置において、放送番組(コンテンツ)の不正コピーが行
われた際、それがどの受信装置で受信された放送である
かを特定するためには、受信装置に関するID情報を電
子透かしとして埋め込むことが必要になる。MPEG2
符号化データを作成する符号化方式を用いたデジタル放
送では、データはTSで受信され、デコーダでもとの画
像データに復元される。この画像データに電子透かしを
埋め込むことで、不正コピーが行われた場合、放送を受
信した受信装置を特定することができる。
【0007】ところで、デジタル放送の受信において、
受信されたTSをそのまま出力し、分配、記録を行うこ
とも考えられる。このため、放送がどの受信装置で受信
されたかを特定するには受信装置において、TSに電子
透かしを埋め込む手段が組み込まれていることが必要に
なる。従来技術でTSに電子透かしを埋め込むために
は、上述したように、TSをいったん画像データにデコ
ードし、その画像データに対して直接的に電子透かしを
埋め込み、再びエンコードしてTSに戻す方式と、TS
をDCT係数までデコードして、DCT係数値を変えて
電子透かしを埋め込んだ後、再びエンコードしてTSに
戻す方式がある。これらの方式で電子透かしをTSに埋
め込む機能を具えた受信機はデコーダとエンコーダの両
方を具えていなければならず、従って、装置の構成が大
規模になるという解決すべき課題があった。
【0008】本発明の目的は、上述した課題を解決すべ
く簡易な構成の受信装置を実現するために、TSをデコ
ードすることなく、TSに直接的に電子透かしを埋め込
む手段を具えた、電子透かし埋め込み装置および電子透
かし抽出装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による電子透かし埋め込み装置においては、
TSのデータ長を変えることなく、TSビット列の一部
を変えることにより、受信装置のID情報を電子透かし
としてTSに埋め込んでいる。
【0010】すなわち、本発明による電子透かし埋め込
み装置は、トランスポートストリームのデータ列からト
ランスポートストリームで予め定められた開始または終
了コードを検出する手段、該検出した開始または終了コ
ードを基準として予め定められた電子透かしを埋め込む
トランスポートストリームのビット位置を計数する手
段、および前記トランスポートストリームのビット位置
に予め定められたビット数からなるデータを、該データ
のビット数と同一ビット数からなる透かし情報に置換す
る手段を具えてなることを特徴とするものである。
【0011】また、本発明による電子透かし埋め込み装
置は、トランスポートストリームのデータ列からトラン
スポートストリームで予め定められた開始または終了コ
ードを検出する手段、該検出した開始または終了コード
を基準として予め定められた電子透かしを埋め込むトラ
ンスポートストリームのビット位置を計数する手段、お
よび前記トランスポートストリームのビット位置に、該
ビット位置直後のゼロスタッフィングビットのビット数
に応じて定まるビット数の透かし情報を追加挿入すると
ともに、前記直後のゼロスタッフィングビットのビット
数を前記挿入した透かし情報のビット数だけ減ずる手段
を具えてなることを特徴とするものである。
【0012】また、本発明による電子透かし抽出装置
は、トランスポートストリームのデータ列からトランス
ポートストリームで予め定められた開始または終了コー
ドを検出する手段、該検出した開始または終了コードを
基準として予め定められた電子透かしが埋め込まれたト
ランスポートストリームのビット位置を計数する手段、
および前記トランスポートストリームのビット位置のト
ランスポートストリームのデータ列から、予め定められ
たビット数からなるデータを透かし情報として抽出する
手段を具えてなることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照し、発明の
実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。本発明
による電子透かし埋め込み装置および電子透かし抽出装
置は、MPEG2符号化データ、特に、TSデータ列に
直接電子透かしを埋め込むようにしているため、以下の
ような構成をとっている。
【0014】まず、TSデータ列に電子透かしを埋め込
むにあたっては、TSデータへの電子透かしの埋め込み
位置を容易に決定するために、TSに符号化されたデー
タから、予め定められた32ビットの開始または終了コ
ードを検出し、その32ビットコードの位置を基準に計
数して予め定められたデータ位置に電子透かしを埋め込
んでいる。
【0015】また、本発明による第1のタイプの電子透
かし埋め込み装置は、MPEG2のTSにおいて、予め
定められた位置の予め定められたビット数からなるデー
タをそれと同一ビット数からなる透かし情報に置換する
ことによって電子透かしを埋め込んでいる。この種電子
透かしの埋め込み装置としては、その機能上、埋め込み
によってMPEG2デコーダの動作に破綻を生じない埋
め込み位置が選ばれる。
【0016】また、本発明による第2のタイプの電子透
かし埋め込み装置は、MPEG2のTSにおいて、予め
定められたTSビット位置に直後のゼロスタッフィング
ビットのビット数に応じて定まるビット数からなる透か
し情報を挿入することによって電子透かしを埋め込むと
ともに、電子透かしの埋め込みによる符号化ビットの増
加分は直後のゼロスタッフィングビットを増加分だけ削
除することで相殺し、電子透かしを埋め込んだ場合でも
TSのビット数の総計が変化しないようにしている。挿
入するビット列は、その機能上、埋め込みによってMP
EG2デコーダの動作に破綻を生じないものが選ばれ
る。
【0017】また、本発明による電子透かし埋め込みに
適したTSを生成するためにMPEG2の符号化データ
作成用符号化装置としては、符号化時に、スライスに分
割する位置を制御することにより、受信装置の電子透か
しの埋め込み位置を任意に移動させることができるもの
が好ましい。これにより、電子透かしの埋め込み位置が
復号データからは容易に分からないようにすることが可
能となる。また、符号化時にゼロスタッフィングビット
を余計に置くことにより、より多くのビット数の電子透
かしを埋め込むことが可能になる。
【0018】また、本発明による電子透かし抽出装置
は、電子透かし埋め込み装置において、TSデータ列へ
の電子透かし埋め込み位置を決定したときと同様に、T
Sの符号化されたデータ列から、検出された32ビット
の開始または終了コードを検出し、その検出された32
ビットコードの位置を基準に計数して予め定められたデ
ータ位置に埋め込まれている電子透かしを抽出する。
【0019】以下に、より具体的な本発明による電子透
かし埋め込み装置および電子透かし抽出装置の実施の形
態につき図面を参照して説明する。本発明は、開始コー
ドが付されたTSデータ列を使用するシステムにおいて
は、どのようなシステムにおいても実施可能となるもの
であるが、以下に説明する本発明の実施の形態では、放
送においてMPEG2を使用し、デジタル放送を行うこ
とを前提とする。
【0020】図1は、MPEG2符号化を用いたデジタ
ル放送システムの放送局側の設備の構成をブロック図に
て示し、また図2は、MPEG2符号化を用いたデジタ
ル放送システムの受信者側の設備の構成をブロック図に
て示している。図1において、1はMPEG2エンコー
ダ、2はスクランブラ、3は送信機を示し、また図2に
おいて、4は受信機、5はデスクランブラ、6はMPE
G2デコーダを示している。
【0021】まず、図1に示す送信側において、放送し
ようとする映像信号Vtと音声信号Atは、MPEG2
エンコーダ1によりMPEG2符号化され信号TSt
(送信側のトランスポートストリーム)となる。信号T
Stは、スクランブラ2によってスクランブルをかけら
れ信号SStとなり、送信機3によって受信側に送信さ
れる。
【0022】送信された信号は、図2に示す受信機4に
より復調されて信号SSr(データビットストリーム)
となり、さらにデスクランブラ5においてスクランブル
が解除され信号TSrとなるが、この信号TSrのデー
タ構造は、送信側における信号TStのそれと同じ構造
になっている。MPEG2デコーダは、信号TSrをM
PEG2復号化し、その出力側に映像信号Vrと音声信
号Arを得る。
【0023】以上の放送局側、受信者側の各設備にエラ
ーが生じず、また、伝送時に全くエラーが生じなかった
場合には、信号TStと信号TSr、また信号SStと
信号SSrはそれぞれ同一のものとなる。以下では、説
明を簡単にするため、各設備、および伝送時には全くエ
ラーを生じないものとする。
【0024】上記設備で、透かし情報を埋め込まずに、
受信者側において、テープ、ハードディスク、MOD(M
agnetic Optical Disc) のような記録装置に信号TSr
を記録し、その複製を作成した場合、その複製データは
送信側の信号TStと同一のものとなる。従って、その
複製データをMPEG2デコーダに入力し、映像、音声
を再構成した場合には、放送された映像、音声と全く変
わらない画質、音質が得られることとなる。そのため、
放送映像、放送音声に著作権があったとしても、受信者
側で容易に不正コピーを行うことが可能であり、しか
も、受信者側の情報(例えば、どの機器を使って複製が
行われたのかなどの情報)は記録されていないため、不
正コピーがどこの受信装置で行われたものであるかを特
定することは困難である。
【0025】図3は、本発明による電子透かし埋め込み
装置の構成をブロック図にて示している。図3において
は、図2と同一機能のブロックには同一符号を付して示
し、また、その説明も省略する。図3には、図2に含ま
れない電子透かし埋め込み回路7が、デスクランブラ5
とMPEG2デコーダ6との間に介挿され、信号TSr
wはこの電子透かし埋め込み回路7の出力ビットストリ
ームを示し、そのデータ構造は信号TSrと同じ構造に
なっている。また、信号Vrw,Arwは、電子透かし
埋め込み回路7によって電子透かしが埋め込まれた信号
TSrwをMPEG2デコーダ6に入力してMPEG2
復号化した映像出力、音声出力をそれぞれ示している。
【0026】放送局から受信者側に送られてきたデジタ
ルテレビジョン電波は受信機4によってデジタル信号S
Srに復調され、デスクランブラ5に送られる。デスク
ランブラ5では、スクランブルされた信号SSrをスク
ランブルされない通常の信号TSrに変換する(ここま
では、図2の場合と同じ)。変換された信号TSrを電
子透かし埋め込み回路7に送り、ID情報を電子透かし
として信号TSに埋め込み、埋め込まれた信号TSrw
としてMPEG2デコーダ6に引き渡す。電子透かしが
埋め込まれていても、MPEG2デコーダ6は正常に動
作し、映像、音声の復号化を行うことができる。
【0027】以上の構成(図3の構成)において、デス
クランブラ5と電子透かし埋め込み回路7を一体化して
1個の集積回路(IC)にすることにより、信号TSr
w(図3参照)がスクランブルされていないデジタル信
号として取り出すことのできる唯一のデータとなる。こ
のように、デスクランブラ5と電子透かし埋め込み回路
7をそれらの回路間から信号が取り出せない1個のIC
にすることで、そのICの出力信号TSrwをテープ、
ハードディスク、MOD等に記録した場合には、電子透
かし情報がTSrに埋め込まれたデータを記録すること
になる。従って、このデータを不正にコピーした場合に
は、どの受信装置により、受信されたデータであるかを
特定することが可能となる。
【0028】図4は、MPEG2システムのデータスト
リームの構成例の一部を示している。 図4において
は、TS(図1乃至図3では、TSt,TSrと記され
ている)を構成するTSパケットは、PID=kのとき
映像、PID=nのとき音声のデータであることをそれ
ぞれ示し、各TSパケットは、それらTSの開始を示す
ヘッダTSHを有している。また、各TSパケットに
は、ヘッダ部TSHに引き続いて画像または音声のデジ
タル情報が入っている。映像PESは、映像のパケッタ
イズドエレメンタリストリームと呼ばれ、そのヘッダP
ESHに引き続き、図示のように、PID=kのTSパ
ケットに入っているMPEG2符号化された符号化画像
情報が続いている。PID=nのTSパケットからは当
然に音声のPESが形成されるが、図4には示されてい
ない。
【0029】図5は、MPEG2標準による符号化画像
情報の構造を示している。図5において、シーケンス
層、グループ・オブ・ピクチャー(以下、GOPと記
す)層、ピクチャー層およびスライス層は、それぞれシ
ーケンス・ヘッダ・コード(以下、SHCと記す)、グ
ループ・スタート・コード(以下、GSCと記す)、ピ
クチャー・スタート・コード(以下、PSCと記す)お
よびスライス・スタート・コード(以下、SSCと記
す)と呼ばれる各32ビットのコードで開始されてい
る。またシーケンス層は、シーケンス・エンド・コード
(以下、SECと記す)で終了している。これらの開始
または終了コードは24ビットの固定コード00000
1(HEX)に、コードの種類を示す8ビットのコード
が続いている。本例では、これらのコードを検出するこ
とにより、スライス層の区切りまでを検出し、予め定め
られた位置のスライス層に含まれる予め定められた位置
のビット列に数ビットずつ区切って電子透かしを埋め込
むものとする。なお、図5に示されるブロック層はエン
ド・オブ・ブロックコード(EOB)で終了している。
【0030】図6は、図3中の電子透かし埋め込み回路
7の一構成例をブロック図にて示している。図6におい
て、8はTSr多重分離回路、9は遅延回路、10は開
始または終了コード検出回路、11は埋め込み制御回
路、12は遅延回路、13は埋め込み処理回路、14は
遅延回路、および15はTSr多重化回路である。図6
に示す回路の動作は次のようである。まず、TSr信号
がTSr多重分離回路8に供給されてTSrヘッダ(以
下、TSrHと記す)、映像PESr,音声PESr
(図4参照)に分離される。開始または終了コード検出
回路10においては、その回路の入力信号である映像P
ESrからSHC,GSC,PSC,SSCおよびSE
Cからなる開始または終了コード情報(図5参照)を検
出し、検出した開始または終了コードを埋め込み制御回
路11と埋め込み処理回路13に供給する。埋め込み制
御回路11は、供給された開始または終了コード情報か
ら透かし情報を埋め込むスライス(図5参照)を示す埋
め込み制御情報を生成し、次段の埋め込み処理回路13
に供給する。なお、遅延回路9,12,14はタイミン
グ調整用のためのものである。
【0031】図7は、本発明による透かし情報埋め込み
のタイミングを示している。図7中、最上段に示す信号
のストリームは、図5に示したピクチャー層を示してい
る。図6の回路構成中、開始または終了コード検出回路
10において、映像PESr中の全てのSHC,GS
C,PSC,SSCおよびSECなどの開始または終了
コード情報を検出すると、その検出結果から、PSCの
次のSSCはそのピクチャー層の最初のスライス(スラ
イスA)のスタートコードであり、GSC,PSCまた
はSECの手前のSSCは直前のピクチャー層の最後の
スライスのスタートコードであることがわかる。このよ
うにしてスライスの区切りを特定することができる。
【0032】埋め込み制御回路11(図6参照)は、開
始または終了コード検出回路10から供給される開始ま
たは終了コード情報からピクチャー層内のSSCを計数
し、予め定められたスライスのタイミングで埋め込み制
御情報(図7参照)を次段の埋め込み処理回路13に出
力する。埋め込み処理回路13では、当該回路に供給さ
れる開始または終了コード情報および埋め込み制御情報
に従って映像PESrの予め定められたビット位置に電
子透かしを埋め込み、映像PESrwとして出力する。
【0033】図6を参照するに、TSrHと電子透かし
が埋め込まれた映像PESrwと音声PESrは、それ
ぞれの系統に介挿された遅延回路(9,12および1
4)によりそれぞれの信号のタイミングが揃えられ、T
Sr多重回路15に送られる。TSr多重回路15で
は、TSHと映像PESrwと音声PESrとが多重さ
れ、電子透かしが埋め込まれたトランスポートストリー
ムTSrwを出力する。
【0034】図8は、図6中の埋め込み処理回路13の
第1の例をブロック図にて示している。なお、本例で
は、当該回路に開始または終了コード情報は供給されて
いない。図8において、16は埋め込み位置計数回路、
17は読み出し専用メモリ(ROM)、および18は埋
め込み回路である。
【0035】ここで、埋め込み位置計数回路16は、当
該回路に供給される埋め込み制御情報が示す電子透かし
を埋め込むスライスの、予め定められたビット位置をS
SCを基準に計数し、電子透かしを埋め込む埋め込み位
置情報を出力する。電子透かしを埋め込むビット位置
は、電子透かしの埋め込みによって、MPEG2デコー
ダの動作に破綻を生じないビット位置が選ばれている。
またこのビット位置は、電子透かしを検出するときの鍵
となり、この鍵を知っている者は電子透かしの検出が可
能である。ROM17は、受信装置に関するID情報を
示す電子透かし情報を発生する。埋め込み回路18は、
この回路に供給される映像PESrに対し、埋め込み位
置計数回路16からの埋め込み位置情報が示す位置の映
像PESrのビットを電子透かし情報に置き換えること
により、電子透かしを埋め込み、映像PESrwとして
出力する。
【0036】図9は、図8に示す回路によって電子透か
しが埋め込まれるブロックの構造を示している。図9に
おいては、図6中の埋め込み制御回路11から供給され
る埋め込み制御情報に基づいて電子透かしが埋め込まれ
るスライスのひとつが示されている。スライスの最初に
は32ビットのSSCがあり、スライスの最後には通常
0〜7ビットのゼロスタッフィングビット(以下、ZS
Bと記す)がある。これは、スライスの長さはバイト単
位でなければならないためである。本例では、SSCを
基準に計数される予め定められたビット位置に予め定め
られたビットからなる電子透かしを埋め込むことができ
る。
【0037】この場合、埋め込み情報ビット(電子透か
し情報)が“1”であった場合には、データを“1”と
し、埋め込み情報ビットが“0”であった場合には、デ
ータを“0”に置換する。もしくは、逆に、埋め込み情
報ビットが“1”であった場合には、データを“0”と
し、埋め込み情報ビットが“0”であった場合には、デ
ータを“1”としてもよい。また、埋め込み情報ビット
が“1”であった場合にデータを反転させ、“0”であ
った場合にそのままにしておくという埋め込み方法も用
いることができる。これらを含め種々あるデータ対応方
法のいずれを選ぶかは事前に決めておくものとする。
【0038】図10は、図6中の埋め込み処理回路13
の第2の例をブロック図にて示している。図10におい
て、19は埋め込み位置計数回路、20はZSB検出回
路、21は読み出し専用メモリ(ROM)、22は電子
透かしビット生成回路、23は遅延回路、および24は
埋め込み回路である。
【0039】本例においては、予め定められた位置のス
ライスの予め定められたビット位置に電子透かしを追加
挿入することにより埋め込むようにしている。埋め込み
位置計数回路19は、当該回路に供給される埋め込み制
御情報が示す電子透かしを埋め込むスライスの予め定め
られたビット位置をSSCを基準に計数し、電子透かし
を追加挿入する埋め込み位置情報を出力する。このビッ
ト位置は、電子透かしを検出する時の鍵となり、この鍵
を知っている者は電子透かしの検出が可能となる。ZS
B検出回路20は、埋め込み制御情報が示す電子透かし
を埋め込むスライスの次に位置するスライスの開始コー
ド情報で示されるSSCと電子透かしを埋め込むスライ
スのデータとの間にあるZSB、すなわち、予め定めら
れたビット位置の直後のZSBを映像PESrから検出
し、そのビット数をZSBのビット数情報として出力す
る。ROM21は、図8に示す第1の例と同様、受信装
置に関するID情報を示す電子透かし情報を発生する。
【0040】電子透かしビット生成回路22は、変換テ
ーブルを用い、電子透かしが埋め込まれるスライスのZ
SBのビット数情報に応じて、電子透かし情報を電子透
かしビット列に変換する。遅延回路23は、ZSBのビ
ット数情報に応じて電子透かし埋め込み後のデータ生成
のための信号のタイミングをとるための遅延回路であ
る。埋め込み回路24は、埋め込み位置情報が当該回路
に供給されるタイミングで、映像PESrに対して、電
子透かしビット列を追加挿入し、映像PESrwとして
出力する。ここで、挿入する電子透かしビット列をIT
U H.262勧告のDCT係数テーブルに存在するビ
ット列とすることにより、この挿入により生成されるデ
ータストリームをデコーダの動作に破綻を生じないもの
とすることができる。
【0041】図11は、図10に示す回路によって電子
透かしが埋め込まれる(追加挿入される)ブロックの構
造を示している。図11においては、図6中の開始また
は終了コード検出回路10と埋め込み制御回路11とに
よって検出されたスライスのひとつが示されている。ス
ライスの最初には32ビットのSSCがあり、スライス
の最後には、通常、0〜7ビットのZSBがある。この
ZSBのビット数を限度として、ZSBのビット数に応
じたビット数の透かしを埋め込む。例えば、ZSBが0
〜2ビットの場合には透かしを埋め込まず、3ビット以
上のZSBが存在する場合に透かしを埋め込むようにし
たときには、スライス内のSSCを基準に計数される予
め定められた位置に、埋め込む情報ビットが“0”の場
合には3ビットのコード“110”を、“1”の場合に
は3ビットのコード“111”を挿入する。3ビットの
コードを挿入する代わりに、ZSBを3ビット削除する
ことによって、全体の符号長が変わらないようにするこ
とができる。
【0042】なお、図11に示す例は、情報ビット(電
子透かし情報)が“0”の場合の埋め込みの様子を示し
ている。追加挿入された“110”、“111”のコー
ドは、MPEG2標準のDCT係数テーブルに存在する
コードであり、この透かし情報の埋め込みによって、デ
コーダに破綻を生ずることはない。また、コードを挿入
しない場合も含めて3つの状態により透かしを埋め込む
こともできる。ZSBが4ビットの場合にも、同様に挿
入できるコードはDCT係数テーブルに存在する4ビッ
ト以下のコード“110”、“111”、“0110”
および“0111”の4種類で、これらをそれぞれ埋め
込む情報ビットの“00”、“01”、“10”、“1
1”に対応させることにより、2ビットの情報として埋
め込むことができる。ZSBが5〜7ビットの場合も同
様に、MPEG2標準のDCT係数テーブルに存在する
ZSBのビット数以下のコードを用いて電子透かしを埋
め込むことが可能である。この場合、埋め込み可能な最
大のビット数kは利用可能なコード数をnとすると、k
= log2n となる。ただし、 log2n はlog2n を超えな
い最大の整数を表すものとする。
【0043】以上(第2の例)のようにして埋め込まれ
た1ビットからkビットまでの電子透かしは、通常、そ
の電子透かしの1個または複数個で1つのID情報を構
成するが、これらの電子透かしは、予め定められたスパ
ンで繰り返しTSrに埋め込まれ、動画の一部を切り出
した場合にも対処できるようになっている。
【0044】以上、本発明による電子透かし埋め込み装
置を、特に、その装置の埋め込み処理回路(図6中、1
3で示される部分)を異にする2例について説明した
が、本発明においては、これら2通りの電子透かしの埋
め込みを組み合わせて使用することもできる。例えば、
第1の例により電子透かしを埋め込んだ後に、第2の例
により電子透かしを埋め込むことも可能である。また、
第2の例においては、ZSBに余裕がある限り、2個以
上の電子透かしを埋め込むことも可能である。
【0045】上述した第1の例および第2の例による電
子透かし埋め込み装置では、予め定められた位置のスラ
イスの予め定められた場所に電子透かしを埋め込むもの
としたが、MPEG2符号化時に、スライスに分割する
位置を制御することにより、電子透かしを埋め込む位置
を任意所望に移動させることもできる。
【0046】これを実行するために、図1に示すMPE
G2符号化を用いたデジタル放送システムの放送局側の
設備中、特にMPEG2エンコーダ1(図1参照)の理
解が必要となるので、以下、これにつき説明する。
【0047】図12は、図1中のMPEG2エンコーダ
1の構成をブロック図にて示している。図12におい
て、25は映像エンコーダ、26は映像パケット化回
路、27は音声エンコーダ、28は音声パケット化回
路、および29はTS多重化回路である。
【0048】上記において、映像エンコーダ25は、映
像信号Vtの符号化を行い、映像エレメンタリーストリ
ーム(以下、映像ESと記す)を生成する。次段の映像
パケット化回路26で、映像ESにPESH(図4参
照)を付加し、映像PEStを生成する。一方、音声デ
コーダ27においても音声信号Atの符号化を行い音声
エレメンタリーストリーム(以下、音声ESと記す)を
生成する。次段の音声パケット化回路28で音声ESに
PESHを付加し、音声PEStを生成する。TS多重
化回路29は、当該回路に供給された映像PESt、音
声PEStを多重化して多重化信号TSt(図1参照)
にする。
【0049】図13は、図12中の映像エンコーダ25
の一例の構成をブロック図にて示している。図13にお
いて、30はマクロブロック符号化器、31は同期信号
分離回路、32はスライス制御回路、33はスライスヘ
ッダ付加回路、34はES符号化器、35はバッファメ
モリ、および36はレート制御回路である。
【0050】図13に示す映像エンコーダでは、まず、
映像信号Vtは、マクロブロック符号化器30において
マクロブロックに分割され、MPEG2符号化方式に従
い、マクロブロックごとのマクロブロックストリームを
発生する。マクロブロックストリームは、図5に示すM
B層におけるストリームである。同期信号分離回路31
は、映像信号Vtから同期信号を分離する。スライス制
御回路32は、同期信号分離回路31からの同期信号が
入力され、予め定められたタイミングに従ってスライス
制御信号を発生する。スライスヘッダ付加回路33は、
スライス制御信号のタイミングでマクロブロック符号化
器30から供給される複数のマクロブロックストリーム
をまとめ、スライスヘッダを付加してスライスストリー
ムとして出力する。
【0051】得られたスライスストリームは、図5に示
すスライス層におけるストリームである。ES符号化器
34は、スライスストリームにピクチャーヘッダ、GO
Pヘッダ、シーケンスヘッダ、SECを付加し、図5の
構成の映像ESを生成する。バッファメモリ35はこの
映像ESを一旦蓄え、バッファメモリの占有量をレート
制御情報として出力する。レート制御回路36はバッフ
ァメモリ35からのレート制御情報に応じて、量子化係
数情報を生成してマクロブロック符号化器30にフィー
ドバックする。
【0052】図14は、図13中のスライスヘッダ付加
回路33の一例の構成をブロック図にて示している。図
14において、37はスライスヘッダ生成回路、38は
ヘッダ付加回路、および39はゼロスタッフィングビッ
ト(ZSB)付加回路である。
【0053】スライスヘッダ付加回路33(図13参
照)は、上述したように、スライス制御信号のタイミン
グでマクロブロック符号化器30からの複数のマクロブ
ロックストリームをまとめ、スライスヘッダを付加して
スライスストリームを出力するものであるが、スライス
ヘッダ生成回路37ではMPEG2符号化データ作成の
ための符号化方式に従い、スライスヘッダビット列を生
成し、ヘッダ付加回路38に供給する。ヘッダ付加回路
38は、スライス制御回路32(図13参照)から供給
されるスライス制御信号に従い、スライスヘッダをマク
ロブロックストリームの前に付加し、スライスビット列
を生成する。ZSB付加回路39は、同じくスライス制
御信号に従い、スライスビット列の後ろにZSBを付加
してスライスストリームを出力する。
【0054】以上において、MPEG2符号化時にスラ
イスに分割する位置を制御するためには、図13に示す
スライス制御回路32において、予め定められたスライ
スの分割方法に従って、スライス制御信号を出力させる
ようにすればよい。
【0055】図15は、画面内におけるスライスの分割
の例を示している。同図から明らかなように、MPEG
2符号化方式におけるスライスは、1個以上の水平方向
に並んだマクロブロックから構成され、その長さやスタ
ート位置は自由であり、画面ごとに変更可能である。
【0056】すなわち、MPEG2標準においては、送
信側のMPEG2符号化データ作成用符号化装置でスラ
イスに分割する位置を決定し符号化することにより、受
信装置における電子透かし埋め込みの位置が決まる。こ
れにより、符号化時のパラメータを知らなければ、電子
透かしの埋め込み位置はTSt(送信側のトランスポー
トストリーム)を復号した画像データからは容易に解ら
ない。
【0057】次に、第2の例による電子透かし埋め込み
手法では、スライスの最後にあるZSBのビット数を限
度とするビット数の電子透かしを埋め込むことが可能で
ある。埋め込み可能な透かしのビット数の上限を大きく
するために、予めエンコーダで多数のZSBを追加挿入
しておくことにより、ビット数の大きい電子透かしを追
加挿入することが可能となる。
【0058】これにつき説明する。図13に示すスライ
スヘッダ付加回路33において、同回路の出力であるス
ライスストリームのビット数は、必ずバイト単位のビッ
ト数にしなければならないので、図14のZSB付加回
路39は、通常0〜7ビットのZSBを付加する。埋め
込み可能な透かしのビット数を増やす場合には、ZSB
付加回路39でさらに8ビット、16ビットまたは24
ビットのZSBを追加する。これにより、ZSBは8〜
31ビットの長さになる。DCT係数コードのコード長
はMPEG2標準に準拠して最大24ビットであるか
ら、24ビットのZSBを加えることにより、すべての
種類のDCT係数コードを透かしのコードとして使用す
ることが可能となる。ZSBの増加により、符号化効率
は、いくらか低下するものの画質への影響はほとんどな
い。
【0059】最後に、以上のようにして電子透かしを埋
め込んだTSから、その電子透かしを抽出する本発明に
よる電子透かし抽出装置につき説明する。図16は、本
発明による電子透かし抽出装置の一例の構成をブロック
図にて示している。図16において、40はTS多重分
離回路、41は開始または終了コード検出回路、42は
検出制御回路、43は電子透かし抽出回路、および44
は遅延回路である。
【0060】本例の電子透かし抽出装置においては、ま
ず、図6に示す本発明による電子透かし埋め込み装置に
よって電子透かしが埋め込まれた信号TSrwが受信さ
れ、TS多重分離回路40において、TSH、映像PE
Sr、および音声PESrwに分離される。電子透かし
は映像PESr(図6参照)に埋め込まれ、映像PES
rwとなっているから、以下では、映像PESrwの処
理についてのみ説明する。
【0061】まず、開始または終了コード検出回路40
において当該回路に供給された映像PESrwからSH
C、SEC、GSC、PSCおよびSSCを検出し、こ
れらコード信号を開始または終了コード情報として出力
する。次段の検出制御回路42では、図6に示す埋め込
み制御回路11において埋め込み制御情報を生成したの
と同様の方法で、開始または終了コード情報から、予め
定められた透かしが埋め込まれているスライスを示す検
出制御情報を生成する。電子透かし検出回路43は、図
8または図10において埋め込み位置計数回路(それぞ
れ16,19によって示される)における埋め込み位置
を決定するのと同様の方法で、検出制御回路42によっ
て得られた検出制御情報から電子透かし埋め込み位置を
検出し、埋め込みに用いたテーブルを用い、埋め込まれ
ている電子透かしのビット列を電子透かし情報に変換し
て最終的な出力とする。なお、図16中の遅延回路44
は、検出制御情報を生成する回路系と映像PESrwの
回路系の両回路系のタイミングを合わせるためのもので
ある。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、TSをDCT係数まで
デコードすることなく、TSビット列の一部を変えるこ
とで受信装置のID情報を電子透かしとして映像部分に
直接埋め込んでいるため、電子透かしの埋め込みのため
の装置の構成が簡素化される。
【0063】また、電子透かしの埋め込み手段を既存の
MPEG2デコーダに手を加えずに受信装置に組み込む
ことができるため、MPEG2ストリームでの不正コピ
ーを抑制し、映像データの保護を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】MPEG2符号化を用いたデジタル放送システ
ムの放送局側の設備の構成をブロック図にて示してい
る。
【図2】MPEG2符号化を用いたデジタル放送システ
ムの受信者側の設備の構成をブロック図にて示してい
る。
【図3】本発明による電子透かし埋め込み装置の構成を
ブロック図にて示している。
【図4】MPEG2システムのデータストリームの構成
例の一部を示している。
【図5】MPEG2標準による符号化画像情報の構造を
示している。
【図6】図3中の電子透かし埋め込み回路の一構成例を
ブロック図にて示している。
【図7】本発明による透かし情報埋め込みのタイミング
を示している。
【図8】図6中の埋め込み処理回路の第1の例をブロッ
ク図にて示している。
【図9】図8に示す回路によって電子透かしが埋め込ま
れるブロックの構造を示している。
【図10】図6中の埋め込み処理回路の第2の例をブロ
ック図にて示している。
【図11】図10に示す回路によって電子透かしが埋め
込まれるブロックの構造を示している。
【図12】図1中のMPEG2エンコーダ1の構成をブ
ロック図にて示している。
【図13】図12中の映像エンコーダの一例の構成をブ
ロック図にて示している。
【図14】図13中のスライスヘッダ付加回路の一例の
構成をブロック図にて示している。
【図15】画面内におけるスライスの分割の例を示して
いる。
【図16】本発明による電子透かし抽出装置の一例の構
成をブロック図にて示している。
【符号の説明】
1 MPEG2エンコーダ 2 スクランブラ 3 送信機 4 受信機 5 デスクランブラ 6 MPEG2デコーダ 7 電子透かし埋め込み回路 8 TSr多重分離回路 9,12,14 遅延回路 10 開始または終了コード検出回路 11 埋め込み制御回路 13 埋め込み処理回路 15 TSr多重化回路 16 埋め込み位置計数回路 17 読み出し専用メモリ(ROM) 18 埋め込み回路 19 埋め込み位置計数回路 20 ZSB検出回路 21 読み出し専用メモリ(ROM) 22 電子透かしビット生成回路 23 遅延回路 24 埋め込み回路 25 映像エンコーダ 26 映像パケット化回路 27 音声エンコーダ 28 音声パケット化回路 29 TS多重化回路 30 マクロブロック符号化器 31 同期信号分離回路 32 スライス制御回路 33 スライスヘッダ付加回路 34 ES符号化器 35 バッファメモリ 36 レート制御回路 37 スライスヘッダ生成回路 38 ヘッダ付加回路 39 ゼロスタッフィングビット(ZSB)付加回路 40 TS多重分離回路 41 開始または終了コード検出回路 42 検出制御回路 43 電子透かし抽出回路 44 遅延回路
フロントページの続き (72)発明者 苗村 昌秀 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本放 送協会 放送技術研究所内 (72)発明者 伊藤 泰雅 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本放 送協会 放送技術研究所内 (72)発明者 和泉 ▲吉▼則 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本放 送協会 放送技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランスポートストリームのデータ列か
    らトランスポートストリームで予め定められた開始また
    は終了コードを検出する手段、 該検出した開始または終了コードを基準として予め定め
    られた電子透かしを埋め込むトランスポートストリーム
    のビット位置を計数する手段、および前記トランスポー
    トストリームのビット位置に予め定められたビット数か
    らなるデータを、該データのビット数と同一ビット数か
    らなる透かし情報に置換する手段を具えてなることを特
    徴とする電子透かし埋め込み装置。
  2. 【請求項2】 トランスポートストリームのデータ列か
    らトランスポートストリームで予め定められた開始また
    は終了コードを検出する手段、 該検出した開始または終了コードを基準として予め定め
    られた電子透かしを埋め込むトランスポートストリーム
    のビット位置を計数する手段、および前記トランスポー
    トストリームのビット位置に、該ビット位置直後のゼロ
    スタッフィングビットのビット数に応じて定まるビット
    数の透かし情報を追加挿入するとともに、前記直後のゼ
    ロスタッフィングビットのビット数を前記挿入した透か
    し情報のビット数だけ減ずる手段を具えてなることを特
    徴とする電子透かし埋め込み装置。
  3. 【請求項3】 トランスポートストリームのデータ列か
    らトランスポートストリームで予め定められた開始また
    は終了コードを検出する手段、 該検出した開始または終了コードを基準として予め定め
    られた電子透かしが埋め込まれたトランスポートストリ
    ームのビット位置を計数する手段、および前記トランス
    ポートストリームのビット位置のトランスポートストリ
    ームのデータ列から、予め定められたビット数からなる
    データを透かし情報として抽出する手段を具えてなるこ
    とを特徴とする電子透かし抽出装置。
JP10144237A 1998-05-26 1998-05-26 電子透かし埋め込み装置および電子透かし抽出装置 Pending JPH11341450A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10144237A JPH11341450A (ja) 1998-05-26 1998-05-26 電子透かし埋め込み装置および電子透かし抽出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10144237A JPH11341450A (ja) 1998-05-26 1998-05-26 電子透かし埋め込み装置および電子透かし抽出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11341450A true JPH11341450A (ja) 1999-12-10

Family

ID=15357446

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10144237A Pending JPH11341450A (ja) 1998-05-26 1998-05-26 電子透かし埋め込み装置および電子透かし抽出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11341450A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005533410A (ja) * 2002-07-09 2005-11-04 カレイドスケイプ・インコーポレイテッド デジタルコンテンツマーキング方法、デジタルコンテンツ内のフィンガープリントを検出する方法、デジタルコンテンツ、デジタルコンテンツに透かしを入れる装置、透かしを入れたデジタルコンテンツにフィンガープリントをほどこす装置、デジタルコンテンツ内のフィンガープリントを検出する装置、およびインストラクションを含む情報を格納するメモリ
US7151841B2 (en) 2000-05-31 2006-12-19 Nec Corporation Method for adjusting data insertion degree and data insertion circuit
US7197073B2 (en) 2000-11-09 2007-03-27 Nec Corporation Compact MPEG data processing circuit and method of controlling the same
JP2012500567A (ja) * 2008-08-20 2012-01-05 トムソン ライセンシング 圧縮ビデオの透かし処理用の透かしの選択
WO2013140908A1 (ja) * 2012-03-22 2013-09-26 ソニー株式会社 受信装置、受信方法、プログラム、復号処理装置、受信処理システムおよび情報処理装置
US8594366B2 (en) 2008-08-19 2013-11-26 Thomson Licensing Context-based adaptive binary arithmetic coding (CABAC) video stream compliance
US8948443B2 (en) 2008-08-19 2015-02-03 Thomson Licensing Luminance evaluation
US9042455B2 (en) 2008-08-19 2015-05-26 Thomson Licensing Propagation map
US9105091B2 (en) 2010-02-09 2015-08-11 Thomson Licensing Watermark detection using a propagation map
US9113231B2 (en) 2008-08-19 2015-08-18 Thomson Licensing Changeable block list
JP2016034118A (ja) * 2014-07-31 2016-03-10 日本放送協会 ストリーム生成装置、受信装置、ならびにそれらのプログラム
JP2017500773A (ja) * 2013-11-04 2017-01-05 ナグラビジョン エス アー デジタルオーディオ或いはオーディオ並びに/又はビデオコンテンツにマークを付ける装置及び方法

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7151841B2 (en) 2000-05-31 2006-12-19 Nec Corporation Method for adjusting data insertion degree and data insertion circuit
US7197073B2 (en) 2000-11-09 2007-03-27 Nec Corporation Compact MPEG data processing circuit and method of controlling the same
JP2011172232A (ja) * 2002-07-09 2011-09-01 Kaleidescape Inc デジタルコンテンツマーキング方法、デジタルコンテンツ内のフィンガープリントを検出する方法、デジタルコンテンツ、デジタルコンテンツに透かしを入れる装置、透かしを入れたデジタルコンテンツにフィンガープリントをほどこす装置、デジタルコンテンツ内のフィンガープリントを検出する装置、およびインストラクションを含む情報を格納するメモリ
JP2005533410A (ja) * 2002-07-09 2005-11-04 カレイドスケイプ・インコーポレイテッド デジタルコンテンツマーキング方法、デジタルコンテンツ内のフィンガープリントを検出する方法、デジタルコンテンツ、デジタルコンテンツに透かしを入れる装置、透かしを入れたデジタルコンテンツにフィンガープリントをほどこす装置、デジタルコンテンツ内のフィンガープリントを検出する装置、およびインストラクションを含む情報を格納するメモリ
JP4860149B2 (ja) * 2002-07-09 2012-01-25 カレイドスケイプ・インコーポレイテッド デジタルコンテンツマーキング方法、デジタルコンテンツ内のフィンガープリントを検出する方法、デジタルコンテンツ、デジタルコンテンツに透かしを入れる装置、透かしを入れたデジタルコンテンツにフィンガープリントをほどこす装置、デジタルコンテンツ内のフィンガープリントを検出する装置、およびインストラクションを含む情報を格納するメモリ
US8189854B2 (en) 2002-07-09 2012-05-29 Kaleidescape, Inc. Watermarking and fingerprinting digital content using alternative blocks to embed information
US8948443B2 (en) 2008-08-19 2015-02-03 Thomson Licensing Luminance evaluation
US9113231B2 (en) 2008-08-19 2015-08-18 Thomson Licensing Changeable block list
US8594366B2 (en) 2008-08-19 2013-11-26 Thomson Licensing Context-based adaptive binary arithmetic coding (CABAC) video stream compliance
US9042455B2 (en) 2008-08-19 2015-05-26 Thomson Licensing Propagation map
JP2012500567A (ja) * 2008-08-20 2012-01-05 トムソン ライセンシング 圧縮ビデオの透かし処理用の透かしの選択
US8824727B2 (en) 2008-08-20 2014-09-02 Thomson Licensing Selection of watermarks for the watermarking of compressed video
US9105091B2 (en) 2010-02-09 2015-08-11 Thomson Licensing Watermark detection using a propagation map
JPWO2013140908A1 (ja) * 2012-03-22 2015-08-03 ソニー株式会社 受信装置、受信方法、プログラム、復号処理装置、受信処理システムおよび情報処理装置
WO2013140908A1 (ja) * 2012-03-22 2013-09-26 ソニー株式会社 受信装置、受信方法、プログラム、復号処理装置、受信処理システムおよび情報処理装置
RU2633122C2 (ru) * 2012-03-22 2017-10-11 Сони Корпорейшн Устройство приема, способ приема, программа, устройство обработки дешифрования, система обработки приема и устройство обработки информации
US10044508B2 (en) 2012-03-22 2018-08-07 Saturn Licensing Llc Embedding digital watermark at the receiver end to keep track of digital content source and intended legal subscriber
JP2017500773A (ja) * 2013-11-04 2017-01-05 ナグラビジョン エス アー デジタルオーディオ或いはオーディオ並びに/又はビデオコンテンツにマークを付ける装置及び方法
JP2016034118A (ja) * 2014-07-31 2016-03-10 日本放送協会 ストリーム生成装置、受信装置、ならびにそれらのプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8406311B2 (en) System and method for embedding additional information in video data
US6208745B1 (en) Method and apparatus for imbedding a watermark into a bitstream representation of a digital image sequence
US6810131B2 (en) Information processing method and apparatus
JP4617049B2 (ja) エンコードされたデジタルビットストリームでデータを埋め込むための方法及び装置
Hartung et al. Digital watermarking of raw and compressed video
EP1529262B1 (en) Watermarking and fingerprinting digital content using alternative blocks to embed information
WO2011052992A2 (ko) 컨텐트에 워터마크를 삽입하고 삽입된 워터마크를 검출하는 방법 및 장치
JP2000513167A (ja) ディジタルビデオ信号内に補足データを埋め込む方法及び装置
EP1079627A1 (en) Copyright protection in MPEG-4 using digital watermarking
JPH11341450A (ja) 電子透かし埋め込み装置および電子透かし抽出装置
US8117634B2 (en) Media data processing apparatus and media data processing method
KR100483814B1 (ko) 동화상 부호화 장치 및 동화상 복호화 장치
WO2008147142A2 (en) Method and system of inserting watermark for h.264/avc video stream
US7418110B2 (en) Method and apparatus for compressed-domain watermarking
US7260220B2 (en) Adaptive watermarking
JP3754847B2 (ja) データ処理方法、データ処理装置およびその記憶媒体
KR20010074604A (ko) 엠피이지 비디오 스트림상의 블록 유닛 양자화를 이용한실시간 동영상 워터마크 삽입방법 및 검출방법
EP1221816A2 (en) Video transmission system, video transmission unit and method for watermarking
JP2001305957A (ja) Id情報埋め込み方法および装置ならびにid情報制御装置
JP2000253370A (ja) 電子透かし埋め込み方法および装置ならびに電子透かし埋め込み制御装置
JP2001069457A (ja) データ処理方法及びその装置
JP2000083254A (ja) 動画像符号化方法および動画像復号方法
JP2002094995A (ja) データ処理方法、データ処理装置及びデータ処理システム
WO2003054798A2 (en) Transmission and watermarking of video and images
JP2001223982A (ja) コピー回数制御用の情報を圧縮符号化データストリームに多重化する多重化装置、および多重化されたデータストリームの記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040420

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070417

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20070615

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070807