JPH11325232A - 自動変速機のクラッチ油圧の制御装置と制御方法 - Google Patents

自動変速機のクラッチ油圧の制御装置と制御方法

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JPH11325232A
JPH11325232A JP11074963A JP7496399A JPH11325232A JP H11325232 A JPH11325232 A JP H11325232A JP 11074963 A JP11074963 A JP 11074963A JP 7496399 A JP7496399 A JP 7496399A JP H11325232 A JPH11325232 A JP H11325232A
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torque
automatic transmission
speed
control device
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JP11074963A
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English (en)
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Toshimichi Minowa
利通 箕輪
Tatsuya Ochi
辰哉 越智
Hiroshi Kuroiwa
弘 黒岩
Mitsuyoshi Okada
光義 岡田
Junichi Noda
淳一 野田
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】変速中にエンジントルクが急変した場合でも、
クラッチに作用する油圧を応答良く、正確に設定する。 【解決手段】自動変速機の制御装置は、エンジン出力に
結合される自動変速機における少なくとも一つのクラッ
チの係合あるいは開放を油圧により制御して変速を行う
ものであって、エンジンの負荷を代表するパラメータと
エンジンの回転数とに基づいてエンジンの出力トルクが
演算される。さらに、少なくとも演算されたエンジン出
力トルクと、エンジン回転数とからクラッチに要求され
る伝達トルクが演算される。そして、演算された伝達ト
ルクの値に応じてクラッチに作用する油圧の指令値が決
定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に用いられ
る自動変速機の制御技術に関し、特に変速の際に働かせ
るクラッチの作用油圧を電子的に制御する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動変速機は一般に、エンジンの出力軸
と結合したトルクコンバータと、トルクコンバータの出
力軸に結合された複数の変速比を有する変速機と、変速
機の変速動作の際に作動する少なくとも二つのクラッチ
とを含む。自動変速機に使用されるクラッチは一般に多
板クラッチが使用されることが多い。変速動作は、一方
のクラッチが解放となり、他方のクラッチが係合になる
間に行われる。クラッチは一般に油圧で駆動される。係
合側のクラッチの作用油圧が変わると、その伝達トルク
が変わるので、クラッチの油圧制御は重要である。
【0003】電子制御技術によりクラッチの作用油圧を
制御してクラッチの解放と係合を行う自動変速機制御が
U.S.P.No.4,922,424に記載されている。この米国特
許によれば、シフトアップ時の係合側クラットと、シフ
トダウン時の解放側クラッチの作用油圧を制御するため
の制御値をエンジン回転数と、タービン回転数と、トル
クコンバータのポンプ容量係数との値に基づいて所定の
関数式を演算して求めることが示されている。エンジン
回転数はトルクコンバータの入力軸回転数であり、ター
ビン回転数はトルクコンバータの出力軸回転数であり、
ポンプ容量係数は、トルクコンバータの特性により決ま
る。この米国特許の制御技術を使用すると、自動変速機
の長期の使用による性能変化が生じても、正確かつ確実
にクラッチの作用油圧が制御され、クラッチの伝達トル
クを自動車の運転状態に合せて最適に制御できる。
【0004】図12は、従来の技術による自動変速機に
おける自動変速の油圧クラッチの制御動作を説明する信
号ダイヤグラムである。運転者がアクセルペダルを踏み
込んで所望の巡航速度に達した後、図12の(a)の実
線で示すようにアクセル踏み込み量を一定に維持したと
する。その間に、車速と、アクセルペダル踏み込み量あ
るいはスロットル開度とで決まる変速特性に応じて変速
指令(図12の(b))が発生される。自動変速機は、例
えば図13に示すような変速特性を有する。1→2で示
す曲線が、1速から2速への変速指令の発生位置であ
り、同様に2速から3速及び3速から4速へのupshifti
ng指令曲線がそれぞれ示されている。downshifting指令
曲線か省略している。
【0005】時刻t1で2速から3速への変速指令(図
12の(b))の発生に応じて、オイルポンプからの解放
側クラッチに与えられる解放側油圧(図示せず。)は低
下し、それと同時に係合側クラッチに与えられる係合側
油圧(図12の(f))が上昇する。この係合側油圧
(f)は、係合側油圧指令値(図12の(e))に応じて
油圧系で発生される。時刻t2で、係合側油圧(f)が
十分上昇すると変速動作が開始される。時刻t2〜t5
までの期間が目標変速時間で、この期間内に変速動作を
完了することが要求される。
【0006】先に説明した従来の技術によれば、図12
の実線曲線の場合のように、変速動作中にアクセルペダ
ルの踏み込み量が一定に保たれている場合には2速から
3速への変速動作は目標時間t5で完了し、そこでター
ビン回転数(図12(c))が低下する。しかし、変速動
作過程でアクセルペダルを時刻t3でさらに踏み込んで
加速状態となる場合には、破線で示すように変速期間が
目標時間を超過し変速完了が時刻t6にまで伸びる。こ
れはクラッチの摩耗や破損の原因となり、自動変速機の
変速性能の低下をもたらすので好ましくない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、この変速
動作の遅れの原因が油圧系の応答遅れに起因することを
発見し、油圧系の応答遅れがあったとしても、変速動作
の完了時間を遅くならないようにすることができる新規
な自動変速機の制御技術を開発した。
【0008】従来の技術によれば、係合側油圧指令値
(図12の(e))は、図12の(d)に示した、トルク
コンバータの実際のタービントルク(トルクコンバータ
の出力軸トルク)の値に応じてクラッチの要求伝達トル
クが決定され、さらに伝達トルクの値に応じた油圧指令
値が決められる。アクセルペダルの踏み込み量が一定で
あれば、クラッチの要求伝達トルクの変更はないため
に、油圧系において油圧指令値が与えられてから実際に
指令値の油圧になるまでの応答遅れ(t1からt2の期
間)があったとしても目標時間内に実際の油圧が油圧指
令値へ収束する。
【0009】ところが、加速動作によりエンジントルク
(負荷)が増大することに応じて、タービントルクも増
加するので、増加するクラッチの要求伝達トルクに対応
した油圧指令値の変更がなされる。しかし、加速操作
(アクセルペダル操作)と実際のエンジントルク変化ま
でには時間遅れがあることと、油圧系の応答遅れとによ
り、実際の油圧は、増加したタービントルクに基づいて
決めた新たな油圧指令値にすぐには追従しない。タービ
ントルクが増大しているにもかかわらず、油圧が十分上
昇してないと、クラッチの伝達トルクが不足し、不要な
クラッチの滑りが発生する。このために、図12の点線
に示すように変速時間の増大とクラッチの摩耗を引き起
こす。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による自動変速機
の油圧制御装置は、エンジン出力に結合される自動変速
機における少なくとも一つのクラッチの係合あるいは開
放を油圧により制御して変速を行うものであって、エン
ジンの負荷を代表するパラメータとエンジンの回転数と
に基づいてエンジンの出力トルクが演算される。さら
に、少なくとも演算されたエンジン出力トルクと、エン
ジン回転数とからクラッチに要求される伝達トルクが演
算される。そして、演算された伝達トルクの値に応じて
クラッチに作用する油圧の指令値が決定される。
【0011】本発明の実施例によれば、エンジンの負荷
を代表するパラメータは例えば、エンジンの吸入空気量
であり、あるいはスロットル開度であり、あるいは燃料
噴射パルス幅であり、あるいは基本燃料噴射量であり、
あるいはこれらのパラメータの組合せであってよい。こ
れらのパラメータはアクセルペダルの操作から時間遅れ
がほとんど無視できる程度に短く検出できる。従って、
変速指令が出た後に加速操作が行われても、タービント
ルク(エンジントルク)の増加を待つことなく、すぐに
アクセルペダルの踏み込み量に応じたクラッチの油圧指
令値が決定されるので、実際の作用油圧を変更する時間
を短くすることができて、油圧系の応答遅れを補償する
ことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づき詳細に説明する。
【0013】図1は本発明の一実施例である。図2は本
発明の詳細ブロック図である。図1において、エンジン
1は、本実施例においては4気筒エンジンである。この
エンジン1には、点火装置2が設けられている。点火装
置2は、エンジン1の気筒数に対応して4つの点火プラ
グ3を有している。エンジン1に空気を取り込むための
吸気管4には、ここを通る空気の流量を調節する電子制
御スロットル5,燃料を噴射する燃料噴射装置6および
空気流量計(エンジン負荷検出)7が設けられている。
燃料噴射装置6は、エンジン1の気筒数に対応して4つ
の燃料噴射弁8を有している。また、噴射弁8からエン
ジン1内のシリンダ(図示しない)に直接燃料を吹き込
んでも良い。電子制御スロットル5とは、アクチュエー
タ9でスロットルバルブ10を駆動し空気流量を制御す
るものである。また、通常の自動車ではスロットルバル
ブ10とアクセルペダル60が機械式ワイヤ(図示され
ていない)で連結されており、一対一で動作する。
【0014】エンジン1のクランク軸11にはフライホ
イール12が取り付けられている。フライホイール12
には、クランク軸11の回転数、すなわちエンジン回転
数Neを検出するエンジン回転数センサ13が取り付け
られている。このフライホイール12と直結されている
トルクコンバータ14は、ポンプ15,タービン16及
びステータ17から成っている。タービン16の出力
軸、つまり変速機の入力軸18は、有段式変速機19と
直結されている。ここでは、2つの摩擦係合装置22,
23を係合,解放することにより変速が実行される、い
わゆるクラッチ・ツウ・クラッチの変速機19を例とし
て説明する。変速機入力軸18には、変速機入力軸回転
数(タービン回転数)Ntを測定する変速機入力軸回転
数検出ユニット20及び変速機入力軸トルク(タービン
トルク)Ttを測定する変速機入力軸トルクセンサ33
が取り付けられている。変速機19は、遊星歯車21,
摩擦係合装置22,23から構成され、上記摩擦係合装
置22,23を係合,解放することにより歯車21の歯
車比が変化して変速が実行される。これら摩擦係合装置
22,23は、それぞれスプール弁26,27およびリ
ニアソレノイド28,29(調圧装置)により制御され
る。また、変速機19は出力軸24と連結されており、
軸24の回転数を検出する変速機出力軸回転数センサ2
5、いわゆる車速センサ25が取り付けられている。こ
れらの部品で自動変速機30が構成されている。
【0015】以上説明したエンジン1および自動変速機
30駆動のためのアクチュエータは、制御コントローラ
31により制御される。制御コントローラ31には、ス
ロットル開度θ,変速機入力軸回転数Nt,エンジン回
転数Ne,変速機出力軸回転数No,変速機油温Toil
,アクセルペダル踏み込み量α,加速度センサ信号
G,吸入空気量Qa,変速機入力軸トルクTo等が入力
され制御に用いられる。制御コントローラ31内のエン
ジントルク制御ユニット32は、電子制御スロットル
5,燃料噴射装置6および点火装置2への制御信号を出
力する。
【0016】制御コントローラ31は、MPUとメモリ
と及びA/Dコンバータ,D/Aコンバータ並びに外部
との間での信号の入出力を行うインターフェース(いず
れも図示しない。)とを含む。メモリは半導体メモリあ
るいは他の形態の記録媒体でよく、エンジンの制御プロ
グラムと自動変速機の制御プログラムを格納する領域
と、データの演算処理のためのデータ領域とを有する。
エンジントルク制御ユニット32と油圧演算部35とで
個別のMPUを使用してもよいし、共通のMPUを使用
することもできる。
【0017】次に、図1,図2に記載した制御ブロック
図の内容について図3,図4,図5,図6及び図7を用
いて説明する。図2は、図1に示した制御システムの内
の、油圧制御とエンジン制御に係る部分の詳細ブロック
図である。図3は本発明の実施例の制御装置を用いた場
合の2−3変速特性、図4は見方を変えた2−3変速特
性、図5はエンジントルク特性の一例、図6はメモリに
データマップの形で格納されたトルクコンバータ特性、
図7は伝達トルクとクラッチ油圧指令値の関係である。
ここでは、シフトアップ時の係合側クラッチの作用油圧
の制御方法について記述する。制御コントローラ31内
では、まず、入力軸回転数Ntと出力軸回転数Noが回
転比演算部34に入力され、変速機19の回転比gr、
いわゆるギア比が演算される。また、入力軸回転数N
t,エンジン回転数Neがポンプ容量係数演算部35及
びトルク比演算部36に入力される。係数演算部35で
は、入力軸回転数Nt,エンジン回転数Neから決まる
速度比(Nt/Ne)によりポンプ容量係数C(図6)
が演算される。同様に、トルク比演算部36でも速度比
(Nt/Ne)によりトルク比tr (図6)が演算され
る。次に、空気流量計(エンジン負荷検出)7で検出さ
れた吸入空気量Qa,エンジン回転数Ne及びトルク比
tがタービントルク演算部37に入力され、図5に示し
たエンジントルク特性から求まるエンジントルクTeと
トルク比tr を用いてタービントルクTtが演算され
る。図5のエンジントルク特性はデータマップとしてメ
モリにあらかじめ格納されている。このタービントルク
Tt及びタービン回転数Ntが伝達トルク演算部38に
入力され、式(1)により伝達トルクTcが演算され
る。 It*dNt/dt+Cd*Nt=Tt−Tc …(1) Tc=μ*R*N*(A*Pt−F) …(2) It:エンジン,トルクコンバータ慣性モーメント Cd:粘性抵抗係数 Tc:伝達トルク μ :クラッチ摩擦係数 R :クラッチ有効半径 N :クラッチ枚数 A :クラッチピストン受圧面積 F :クラッチ反力 そして、伝達トルクTcが油圧指令値演算部39に入力
され、式(2)を用いることにより、クラッチに供給す
る油圧を制御する油圧指令値Ptが演算される。また、
式(2)は図7のように表わすことができ、変速初期
(トルク相〜イナーシャ相初期)を含むイナーシャ相の
油圧指令値Ptは、横軸Tt,Ntの関数fで表すこと
ができる。つまり、上記2つの式の変速機特性(It,
Cdなど)を予め実験的に取得し、その値をメモリに記
憶しておくメモリ中の特性を読み出し、式(2)を演算
することによりPtが求まる。エンジン負荷を表わすパ
ラメータとして本発明に適用可能な信号には、吸入空気
量Qa以外に、スロットル開度信号,燃料噴射パルス幅
信号,基本燃料噴射量のいずれか、あるいはそれらの組
合せが挙げられる。
【0018】上記内容を実行した場合の例を図3を用い
て説明する。図3において、実線はアクセルペダルを一
定に保った場合の変速特性、破線は変速中にアクセルペ
ダルを踏み込んだ、つまりエンジントルクが増大した場
合の変速特性である。縦軸の上方が各パラメータの値は
増加する方向である。変速は変速指令信号の発生に伴い
解放側クラッチに供給される解放側油圧(図示しない)
が低下し、同時に係合側クラッチに供給される係合側油
圧を上昇することにより実行される。この係合側油圧
は、係合側油圧指令値により制御される。本発明の実施
例では係合側油圧指令値を吸入空気量Qaに基づき決定
された伝達トルクTcの値に応じて設定する。
【0019】また、クラッチ保護の点から変速中にクラ
ッチへの急激なトルク変化を避けるためエンジントルク
を一時的に低下させ、変速時間をある所定値以下に設定
している。実際に変速が開始されたかどうかの認識は、
変速機入出力軸回転比gr の値が変化したことを検出し
て行う。変速開始後、黒丸aからbの期間エンジントル
ク低減制御が実行される。よって、変速中の変速機出力
軸トルクが滑らかな特性を示している。ここでは、点火
時期を基準点火時期よりリタードすることによりエンジ
ントルク低下を実現している。エンジントルクの低減方
法は、他に燃料量カット,空燃比制御及び空気量制御を
実行してもよい。図2において、点火時期制御に関して
は、より一時的なエンジントルク低減は、例えばU.S.
PatentNo.5,573,476 に記載の方法が利用できる。但
し、空燃比の値が大きい領域で運転される、いわゆる筒
内噴射エンジンを含むリーンバーンエンジンで点火時期
リタード制御を実行すると失火が生じ、目的とするトル
ク低減制御が困難であるので、代りに燃料量制御(空燃
比制御)あるいは空気量制御を用いる。
【0020】次に、破線で示す加速操作を行った場合に
ついて説明する。変速中の黒丸cの時点でアクセルペダ
ルが操作された場合は、エンジントルクの上昇に応じて
係合側油圧を上昇させてクラッチの伝達トルクを増加さ
せる必要がある。しかし、係合側指令値がリニアソレノ
イド28,29に与えられてから実際にクラッチに供給
される係合側油圧が指令値と同じに達するまでには遅れ
がある。
【0021】よって、従来の技術のようにトルクコンバ
ータ特性と実際のトルクコンバータ速度比などから求ま
るトルク、あるいはトルクセンサによるトルクなどを用
いて油圧指令値を決定した場合は、エンジントルクの上
昇に対し実際の係合側油圧が遅れるためクラッチが滑る
といった問題が発生する。
【0022】そこで、本発明のようにエンジン負荷に対
応する制御パラメータ(Q)をベースとして求めた伝達
トルクを用いて係合側油圧指令値を決定する方式では、
アクセルペダルの操作(f)とほぼ同時に係合側油圧指
令値(l)が変化(黒丸c)しエンジントルクの変化
(黒丸d)よりも早く実際にクラッチに供給される係合
側油圧(m)を上昇させることが可能になる。よって、
変速が黒丸e付近で終了し、かつアクセルペダル操作時
の変速機出力軸トルク(o)が運転者の意図通りに変化
する。同時に点火時期(n)リタードも黒丸eの点で終
了する。
【0023】上記のように、エンジン負荷を表わす制御
パラメータを用いた油圧指令値の設定は、油圧制御応答
性の点では優れている。次に、タービントルクTtの推
定精度をさらに向上する実施例について説明する。ター
ビントルクを推定するためのエンジン負荷を決める。図
5のエンジン特性には、エアコンのコンプレッサー,オ
ルタネータなどの補機負荷が含まれていない。また、エ
ンジン自体の経年変化が大きいため、例えば2年使用後
のエンジン特性と5年使用後のエンジン特性ではタービ
ントルク推定値Ttが異なる。そこで、補機負荷及び経
年変化を考慮したトルク検出部による推定トルク値の補
正が必要になる。そこで、図1及び図2のタービントル
ク補正部40を設けた。まず、トルク比演算部36で得
られたトルクtと容量係数演算部35で得られたポンプ
容量係数Cが第二のタービントルク演算部41に入力さ
れ、式(3)を用いて第二のタービントルクTt2が演算
される。このトルクコンバータ特性より求まる第二のタ
ービントルクTt2は、 Tt2=t(Nt/Ne)*{c(Nt/Ne)*Ne*Ne−k1*dNt /dt} …(3) t :トルクコンバータトルク比(Nt/Neの関数) c :トルクコンバータポンプ容量係数(Nt/Neの
関数) k1:補正定数 補機負荷の効果を含んでおり、さらに経年変化による推
定値の変化も小さいため、エンジン負荷により推定した
タービントルクの補正には有効である。よって、タービ
ントルクと第二のタービントルクを補正部40へ入力
し、その偏差をタービントルク演算部37に入力してエ
ンジン負荷から求めたタービントルクの値に加えること
により補正する。この補正は、図4(黒丸q,p)に示
すように変速指令信号発生部42をトリガーとして変速
時に毎回実行することにより、最新のトルク補正ができ
る。また、トルク補正は、変速指令信号が発生してから
実際の変速が開始するまでの期間中いつでも良いが、実
際の変速開始に近づければ近いほどトルク補正精度が向
上する。
【0024】以上は、トルクコンバータが設けられてい
る自動変速機搭載車においてできるトルク補正である。
トルク補正はトルクコンバータを使用しない運転域(ロ
ックアップ時)、及びトルクコンバータのない自動変速
機を有する自動車でも行うことができる。例えば、U.
S.Patent No.4,627,312に示すような2軸式同時噛み
合いのマニュアル変速機構を自動化した自動変速機など
ではトルクコンバータがない。このような自動車では、
変速機構の入力軸に設置されたトルクセンサ33から得
られるトルク信号Toを用いて、変速機の入力軸トルク
の補正をする必要がある。トルクセンサにより得られる
トルク値はトルクコンバータ特性より推定したトルク値
よりもさらに精度が高い。さらに、前述した係合側油圧
指令値Ptを演算するために用いられるタービントルク
Ttは、全てエンジントルクTeとして扱う必要があ
る。それゆえ、伝達トルク演算のためには、エンジント
ルクTeとエンジン回転数Neを用いる必要がある。
【0025】図14は、トルクコンバータを持たない自
動変速機の制御システムのブロック図である。トルクコ
ンバータの代わりにクラッチ101がエンジンの出力軸
11と変速機19の入力軸18との間に結合されてい
る。クラッチ101は電磁クラッチあるいは多板クラッ
チであり、図示しない電磁ソレノイドや他の駆動装置に
より係合あるいは解放される。変速機19は、基本的に
図1に示したものと同一であり、油圧で制御されるクラ
ッチ22,23を有する。係合側クラッチの油圧指令値
Ptの計算方法は、基本的に図1のシステムの場合と同
じである。但し、この実施例ではタービントルクTtの
代わりに、エンジントルクTeを油圧指令値の計算に使
用する。エンジントルク演算部104で、エンジントル
クTeを吸入空気量Qaと図5のマップから決定する。
吸入空気量Qaから求めたエンジントルクTeはオルタ
ネータやエアーコンディショナのコンプレッサーのよう
な付属部品の負荷分を含んでない。付属部品の負荷によ
る影響と、エンジンの経年変化による図5の特性の変化
を補償するために、エンジントルク補正部103では、
吸入空気量Qaから決定したエンジントルクTeをトル
クセンサ33で検出した実際のエンジントルク(第2の
エンジントルク)Te′により補正する。第2のエンジ
ントルク演算部102では変速機19の入力軸18に取
り付けたトルクセンサ33からの信号により第2のエン
ジントルクである実エンジントルクTe′を求める。
【0026】次に、図4によりタービントルクの補正に
ついて説明する。実線はアクセルペダルを一定に保った
場合の変速特性,破線及び網点は変速中にアクセルペダ
ルを踏み込んだ場合の変速特性である。変速中アクセル
ペダルを踏み込まれた場合、エンジン負荷より求めたタ
ービントルクTt(g)は、アクセルペダルの変化(f)に
対しほとんど同時に変化する。よって、タービントルク
Tt(g)及びタービン回転数Nt(h)から求まる伝達ト
ルクTc(i)も同時に変化し、係合側油圧指令値Pt
(l)も伝達トルクTc(i)に応じて変化する(黒丸
c)。また、係合側油圧指令値Ptは伝達トルクTc
(i)をベースに決定されるため、タービン回転数Ntの
変化(h)によっても変化する。これに対し、実際のタ
ービントルクTtにほぼ一致する第二のタービントルク
Tt2(j)は、速度比(Nt/Ne)(k)から演算される
ため、アクセルペダルを踏み込まれた場合、黒丸dの時
点でやっと変化し始める。よって、クラッチに供給され
る実際の係合側油圧Ptの変化が、第二のタービントル
クTt2の変化よりも早くなり、クラッチの滑りを大きく
することなく変速が完了できる。以上の結果、本発明は
第二のタービントルクTt2を演算するためのベースとな
る速度比の変化よりも早く、係合側油圧指令値が変化す
れば良いことが分かる。油圧指令値は、制御コントロー
ラ31から出力されるPWM(Pulse Width Modulatio
n)信号,電圧信号,前記ソレノイドからの電流値など
のいずれかである。
【0027】次に、図8と図9を参照してはクラッチ摩
擦係数が変化した場合の変速制御方法の実施例を説明す
る。図9はクラッチ摩擦係数特性である。図9におい
て、クラッチ入出力軸回転差がゼロの時は、クラッチが
完全に係合している状態であり、完全に解放している場
合は回転差が最大となる。シフトアップ時の係合側クラ
ッチは、最大側から回転差がスタートし油圧上昇に伴い
回転差が小さくなる。破線は、新品のクラッチの摩擦係
数、実線は経年変化した後の摩擦係数である。変速中の
変速機出力軸トルクは、クラッチの摩擦係数の変化によ
り変動する。そこで、クラッチ前後の回転差が大きい
時、つまり図8の変速初期(黒丸a)に係合側油圧指令
値を図7の摩擦係数μの変化に応じて切り換える必要が
ある。これにより、滑らかな変速機出力軸トルクが得ら
れ、良好な変速特性が実現できる。これも式(1),式
(2)より得られる伝達トルクをベースとして油圧指令
値を決定しているからである。
【0028】以上の内容は、アクセルペダル踏み込み量
が一定でシフトアップする場合を例にして説明してき
た。しかし、変速にはアクセルペダル踏み込み量が変化
してシフトダウンする場合も存在する。以下、シフトダ
ウンを例にした油圧制御ロジックを説明する。
【0029】図10はシフトダウン時の変速特性、図1
1はタービントルク補正方法の詳細である。
【0030】図10において、一般的にシフトダウンま
たはキックダウンはアクセルペダルが踏み込まれた場合
に実行される。まず、アクセル踏み込み量αに応じて変
速指令信号が発生し、エンジン回転数Neが上昇する。
同時にトルクコンバータ速度比が変化し始める。しか
し、タービン回転数はイナーシャ相、つまり変速開始時
期から変化する。そこで、シフトダウン時のクラッチ供
給油圧を設定する場合、エンジン負荷に基づき求めたタ
ービントルクTtをベースとして実行される。また、タ
ービントルクTtの補正を第二のタービントルク(実タ
ービントルク)で行っている。しかし、タービントルク
Ttの変化と第二のタービントルクTt2の変化時期が大
きく異なっている。これは、タービントルクTtがエン
ジン負荷をベースとして演算されるのに対し、第二のタ
ービントルクは応答遅れのある回転数をベースとして演
算されるためである。よって、変速指令信号が発生した
時にトルク補正(P′とq′の比較)を実行すると大き
な補正誤差が生じ高精度のトルク補正ができなくなって
しまう。よって、図11のように補正実行判断部51を
設ける必要がある。つまり、エンジン負荷が変化したか
否か、つまりアクセルペダル踏み込み量αの変化速度d
α/dtを踏み込み量変化速度演算部50で演算し、判
断部51に入力する。判断部51では、アクセルの変化
速度dα/dtが判断定数k2(踏み込み量が変化した
か否かを判断するための基準定数)以上かどうかを判断
し、踏み込み量が変化したと判断した場合は“否:
0”、変化していないと判断した場合は“可:1”を出
力する。この判断結果がタービントルク補正部4012
に入力され、“可:1”の場合はタービントルクの偏差
ΔTeにタービントルクTtと第二のタービントルクT
t2の偏差を代入し、“否:0”の場合はΔTeにゼロ、
またはアクセルペダルが変化しないアップシフトでの補
正値((Tt−Tt2)n-1)を代入する。なお、(Tt−
Tt2)n は現在の偏差で(Tt−Tt2)n-1は前回の偏差
である。以下伝達トルクTcの演算は図1,図2の実施
例と同様である。以上の制御ロジックを適用した場合、
アクセルペダルが変化しないアップシフトでは、トルク
補正を実施し、シフトダウン,足離しアップシフトのよ
うなアクセルペダルが変化した場合のトルク補正が禁止
され、ダウンシフト時などはアクセルペダルが変化しな
いアップシフトでの補正値((Tt−Tt2)n-1)を用いるた
め良好な油圧設定が可能になる。
【0031】以上の結果、アクセルペダルが変化した場
合のトルク補正誤差が防止でき、高精度の油圧制御が実
現できる。
【0032】本発明においては、変速機19としては2
軸平歯車や、遊星歯車を有するものを採用することがで
きる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、変速中に実際のエンジ
ントルクが急変した場合でも、クラッチに作用する油圧
を応答良く、正確に設定し、変速特性を満足させ、かつ
滑りによるクラッチ破損を防止することができる。
【0034】自動変速機の小型,軽量化及び制御性能向
上の面からワンウェイクラッチを除去し、且つ電気的に
クラッチ作用油圧を直接制御しクラッチの解放,係合を
実行する変速機制御システムの確立が重要となってきて
いる。このようなシステムでは、クラッチ作用油圧を精
度良く制御し、変速中のトルク変動(ショック)を抑制
することが不可欠である。そのため、自動変速機のagin
g が生じた場合でも正確かつ遅れなくクラッチ作用油圧
が決定され、クラッチの伝達トルクを運転状態に合わせ
て最適に制御できることが要求される。本発明による自
動変速機の制御システムは上記要求を満足させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による油圧制御装置を備えた自
動変速機の制御システムのブロック図である。
【図2】図1に示した油圧制御装置とエンジン制御部の
詳細なブロック図。
【図3】本発明の実施例による油圧制御装置における2
−3速変速時の各部の信号を示す。
【図4】本発明の実施例による油圧制御装置におけるト
ルク補正を行う場合の2−3速変速時の各部の信号を示
す。
【図5】エンジン回転数と吸入空気量とをパラメータと
するエンジントルク特性図。
【図6】トルクコンバータの特性図。
【図7】クラッチの伝達トルクと油圧指令値との関係を
示す。
【図8】クラッチの経年変化によりクラッチの摩耗係数
が変化した場合の変速制御の各部の信号。
【図9】クラッチの摩擦係数特性図。
【図10】シフトダウン時の油圧制御装置の各部の信
号。
【図11】本発明の実施例の油圧制御装置におけるトル
ク値の補正を行うための処理ブロック図。
【図12】従来の技術によるクラッチの油圧制御装置の
各部の信号を示す。
【図13】自動変速機の変速プログラムの一例を示す。
【図14】本発明の実施例によるトルクコンバータのな
い自動変速機の制御システムのブロック図を示す。
【符号の説明】
1…エンジン、7…エンジン負荷検出手段、19…変速
機、20…変速機入力軸回転数検出手段、22…摩擦係
合装置、28…リニアソレノイド、30…自動変速機、
32…エンジントルク制御手段、34…回転比演算手
段、36…トルク比演算手段、37…タービントルク演
算手段、38…伝達トルク演算手段、39…油圧指令値
演算手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16H 59:42 59:68 63:12 (72)発明者 黒岩 弘 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 岡田 光義 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 野田 淳一 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン出力に結合される自動変速機にお
    ける少なくとも一つのクラッチの係合あるいは開放を油
    圧により制御して変速を行うための自動変速機の制御装
    置であって、 前記エンジンの負荷を代表するパラメータと前記エンジ
    ンの回転数とに基づいて前記エンジンの出力トルクを演
    算するエンジントルク演算手段と、 少なくとも演算された前記エンジン出力トルクと前記エ
    ンジン回転数とに係わるパラメータから前記クラッチに
    要求される伝達トルクを演算する伝達トルク演算手段
    と、 演算された前記伝達トルクの値に応じて前記クラッチに
    作用する油圧の指令値を決定する指令値演算手段とを有
    する自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の制御装置において、前記自
    動変速機はトルクコンバータを有し、前記油圧指令値演
    算手段は、前記エンジンの出力トルクの変更が指示され
    た時に、前記トルクコンバータの入力軸回転数と出力軸
    回転数との比の変化よりも早く前記油圧指令値を決定す
    る自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の制御装置において、前記自
    動変速機が前記エンジンの出力軸と結合したトルクコン
    バータを有し、前記伝達トルク演算手段は、 前記エンジン回転数と前記トルクコンバータの出力軸回
    転数とに基づき前記トルクコンバータのトルク比を計算
    する手段と、 前記エンジンの出力トルクと前記トルク比とに基づき前
    記トルクコンバータの出力軸トルクを計算するタービン
    トルク演算手段と、 少なくとも前記トルクコンバータの前記出力軸トルクと
    出力軸回転数とから前記クラッチに要求される伝達トル
    クを計算する手段とを有する自動変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の制御装置において、前記エ
    ンジントルク演算手段は、前記エンジンの負荷を代表す
    るパラメータとして前記エンジンの吸入空気量の値を取
    り込む手段と、エンジン回転数と吸入空気量の値に応じ
    て定めたエンジントルクの値を示すデータマップとを有
    する自動変速機の制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の自動変速機の制御装置を備
    えたエンジンの制御装置において、前記エンジンの負荷
    を代表するパラメータを検出する負荷検出装置と前記エ
    ンジン回転数を検出する回転検出手段とを有し、前記負
    荷を代表するパラメータは、前記エンジンの吸入空気量
    と、スロットル開度と、前記エンジンの燃料噴射時間
    と、燃料噴射量の内の少なくともいずれかである自動変
    速機の制御装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載のエンジンの制御装置におい
    て、前記負荷を代表するパラメータは、前記エンジンの
    吸入空気量と、スロットル開度と、前記エンジンの燃料
    噴射時間と、燃料噴射量の内の少なくともいずれかある
    いはそれらの組合せである自動変速機の制御装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の制御装置において、前記自
    動変速機がトルクコンバータを有し、前記制御装置はさ
    らに、 前記エンジン回転数と前記トルクコンバータの出力軸回
    転数とを用いて前記トルクコンバータのポンプ容量係数
    を演算する手段と、 前記ポンプ容量係数と前記エンジン回転数とに基づき第
    2のエンジン出力トルクを演算する手段と、 前記自動変速機の変速開始信号を発生する手段と、 前記変速開始信号の発生から実際の変速動作が行われる
    までの間で、前記エンジントルク演算手段で得られたエ
    ンジン出力トルクと前記第2のエンジン出力トルクとの
    偏差に応じて、前記エンジントルク演算手段で得られた
    エンジン出力トルクの値を補正する手段とを有する自動
    変速機の制御装置。
  8. 【請求項8】請求項3記載の制御装置はさらに、 前記エンジン回転数と前記トルクコンバータの出力軸回
    転数とを用いて前記トルクコンバータのポンプ容量係数
    を演算する手段と、 前記トルク比と前記ポンプ容量係数と前記エンジン回転
    数とに基づき前記トルクコンバータの第2の出力軸トル
    クを演算する手段と、 前記自動変速機の変速開始信号を発生する手段と、 前記変速開始信号の発生から実際の変速動作が行われる
    までの間で、前記タービントルク演算手段で得られた出
    力軸トルクと前記第2の出力軸トルクとの偏差に応じ
    て、前記タービントルク演算手段で得られた出力軸の値
    を補正する手段とを有する自動変速機の制御装置。
  9. 【請求項9】請求項8記載の制御装置はさらに、前記自
    動変速機を備えた自動車のアクセルペダルの操作に関連
    する情報を得る手段と、前記アクセルペダル操作に関連
    する情報が所定の条件の場合に、前記タービントルクの
    補正手段による補正処理を許可する手段を有する自動変
    速機の制御装置。
  10. 【請求項10】請求項9記載の制御装置において、前記
    アクセルペダルの操作に関連する情報を得る手段は、ア
    クセルペダルの踏み込み量を示す信号を取り込み単位時
    間当たりの前記踏み込み量の変化率を演算する手段を含
    み、前記補正処理を許可する手段は、前記変化率が所定
    の基準値よりも少ない場合に前記補正処理を許可する自
    動変速機の制御装置。
  11. 【請求項11】請求項1記載の制御装置はさらに、前記
    伝達トルクの値に応じた油圧指令値の値を示すデータマ
    ップを有し、該データマップは前記クラッチの摩擦係数
    の値に応じて変化する油圧指令値を有する自動変速機の
    制御装置。
  12. 【請求項12】エンジン出力に結合されたトルクコンバ
    ータ付き自動変速機における少なくとも一つのクラッチ
    の係合あるいは開放を油圧により制御して変速を行うた
    めの自動変速機の制御装置であって、 前記エンジンの回転数を示す信号を取り込む手段と、 前記エンジンの負荷を代表するパラメータの信号を取り
    込む手段と、 前記トルクコンバータの出力軸回転数を示す信号を取り
    込む手段と、 前記エンジンの回転数と前記トルクコンバータの出力軸
    回転数とに基づいて前記トルクコンバータの入出力軸間
    の速度比を計算する手段と、 前記エンジンの負荷を代表するパラメータの値と前記エ
    ンジン回転数とに応じて前記クラッチに作用する油圧の
    指令値を変更する指令値演算手段とを有し、前記エンジ
    ンの出力トルクの変更の指示に応じて、前記エンジンの
    負荷を代表するパラメータの値の変化があると、演算さ
    れた前記油圧指令値の変化が前記速度比の変化よりも早
    い自動変速機の制御装置。
  13. 【請求項13】エンジン出力に結合された自動変速機に
    おける少なくとも一つのクラッチの係合あるいは開放を
    油圧により制御して変速を行うための自動変速機の制御
    装置であって、 前記エンジンの回転数を示す信号を取り込む手段と、 前記エンジンの負荷を代表するパラメータを取り込む手
    段と、 前記自動変速機の出力軸回転数を示す信号を取り込む手
    段と、 前記エンジンの回転数と前記自動変速機の出力軸回転数
    とに基づいて前記自動変速機の入出力軸間の速度比を計
    算する手段と、 前記エンジンの負荷を代表するパラメータの値と前記エ
    ンジン回転数とに応じて前記クラッチに作用する油圧の
    指令値を変更する指令値演算手段とを有し、前記エンジ
    ンの出力トルクの変更の指示に応じて、前記エンジンの
    負荷を代表するパラメータの値の変化があると、演算さ
    れた前記油圧指令値の変化が前記速度比の変化よりも早
    い自動変速機の制御装置。
  14. 【請求項14】エンジン出力に結合される自動変速機に
    おける少なくとも一つのクラッチの係合あるいは開放を
    油圧により制御して変速を行うための自動変速機の制御
    方法であって、 前記エンジンの負荷を代表するパラメータと前記エンジ
    ンの回転数とに基づいて前記エンジンの出力トルクを演
    算し、 少なくとも演算された前記エンジン出力トルクと前記エ
    ンジン回転数とに係わるパラメータから前記クラッチに
    要求される伝達トルクを演算し、 演算された前記伝達トルクの値に応じて前記クラッチに
    作用する油圧の指令値を決定する自動変速機の制御方
    法。
  15. 【請求項15】請求項14記載の制御方法において、前
    記自動変速機がトルクコンバータを有する場合に、前記
    エンジンの出力トルクの変更が指示された時に、前記ト
    ルクコンバータの入力軸回転数と出力軸回転数との比の
    変化よりも早く前記油圧指令値を決定する自動変速機の
    制御方法。
  16. 【請求項16】請求項14記載の制御方法において、前
    記自動変速機が前記エンジンの出力軸と結合したトルク
    コンバータを有する場合に、前記伝達トルク演算ステッ
    プは、 前記エンジン回転数と前記トルクコンバータの出力軸回
    転数とに基づき前記トルクコンバータのトルク比を計算
    するステップと、 前記エンジンの出力トルクと前記トルク比とに基づき前
    記トルクコンバータの出力軸トルクを計算するステップ
    と、 少なくとも前記トルクコンバータの前記出力軸トルクと
    出力軸回転数とから前記クラッチに要求される伝達トル
    クを計算するステップとを含む自動変速機の制御方法。
  17. 【請求項17】請求項14記載の制御方法はさらに、前
    記エンジンの回転数を検出するステップと、前記エンジ
    ンの負荷を代表するパラメータとして前記エンジンの吸
    入空気量の値を取り込むステップと、前記エンジン回転
    数と吸入空気量の値に応じて定めたエンジン出力トルク
    の値を示すデータマップを参照して前記エンジン出力ト
    ルクの値を決定するステップとを有する自動変速機の制
    御方法。
  18. 【請求項18】請求項14記載の制御方法はさらに、前
    記エンジンの負荷を代表するパラメータを検出するステ
    ップと、前記エンジン回転数を検出するステップとを有
    し、前記負荷を代表するパラメータは、前記エンジンの
    吸入空気量と、スロットル開度と、前記エンジンの燃料
    噴射時間と、燃料噴射量の内の少なくともいずれかであ
    る自動変速機の制御方法。
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