JPH1097833A - 陰極線管用パネル - Google Patents
陰極線管用パネルInfo
- Publication number
- JPH1097833A JPH1097833A JP8271367A JP27136796A JPH1097833A JP H1097833 A JPH1097833 A JP H1097833A JP 8271367 A JP8271367 A JP 8271367A JP 27136796 A JP27136796 A JP 27136796A JP H1097833 A JPH1097833 A JP H1097833A
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- JP
- Japan
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- thin film
- panel
- sio
- ray tube
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた電磁波遮蔽性と反射防止性を有する陰
極線管用パネルを提供する。 【解決手段】 外表面側の第1層目に1500〜250
0Åの膜厚を有するSiO2 薄膜11が形成され、第2
層目に1000〜1500Åの膜厚を有するSnO2 薄
膜12が形成され、第3層目に500〜800Åの膜厚
を有するSiO2薄膜13が形成され、第4層目に微細
なSiO2 粒子15からなる多数の凹凸を有するSiO
2 薄膜14が形成されてなり、その各々のSiO2 粒子
15の周縁部16は隆起して中心部17が平坦を呈して
いる。
極線管用パネルを提供する。 【解決手段】 外表面側の第1層目に1500〜250
0Åの膜厚を有するSiO2 薄膜11が形成され、第2
層目に1000〜1500Åの膜厚を有するSnO2 薄
膜12が形成され、第3層目に500〜800Åの膜厚
を有するSiO2薄膜13が形成され、第4層目に微細
なSiO2 粒子15からなる多数の凹凸を有するSiO
2 薄膜14が形成されてなり、その各々のSiO2 粒子
15の周縁部16は隆起して中心部17が平坦を呈して
いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外表面に高い電磁波遮
蔽性と優れた反射防止性を有する陰極線管用パネルに関
するものである。
蔽性と優れた反射防止性を有する陰極線管用パネルに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】陰極線管は、画像が映し出されるパネル
と、その背後を形成するファンネル及びネックから構成
されている。
と、その背後を形成するファンネル及びネックから構成
されている。
【0003】陰極線管は、ネック管内に装着した電子銃
から出る電子ビームをファンネルの周りに取り付けた偏
向コイルにより偏向させているが、特にこの偏向コイル
から発生する不要電磁波が漏洩することにより、陰極線
管の周囲にある他の電子機器を誤作動させたり、或は人
体に悪影響を及ぼすおそれがある。そこで従来の陰極線
管においては、電磁波を遮蔽する性能を付与するために
パネルの外表面に導電性を有するSnO2 等の導電膜が
形成されている。
から出る電子ビームをファンネルの周りに取り付けた偏
向コイルにより偏向させているが、特にこの偏向コイル
から発生する不要電磁波が漏洩することにより、陰極線
管の周囲にある他の電子機器を誤作動させたり、或は人
体に悪影響を及ぼすおそれがある。そこで従来の陰極線
管においては、電磁波を遮蔽する性能を付与するために
パネルの外表面に導電性を有するSnO2 等の導電膜が
形成されている。
【0004】しかしながら、従来一般に供されている陰
極線管用パネルでは、その外表面に形成されている導電
膜の面抵抗(正方形当たりの抵抗値)が1×106 Ω/
□以上と高いため導電性が低く、不要電磁波を完全に遮
蔽するには不十分である。また、SnO2 の膜は、パネ
ルガラスに比べて高い屈折率を有しているので、導電性
を付与するために、単にSnO2 の膜を形成するだけで
は表面反射が大きく、画像が見えにくいという問題が生
じている。
極線管用パネルでは、その外表面に形成されている導電
膜の面抵抗(正方形当たりの抵抗値)が1×106 Ω/
□以上と高いため導電性が低く、不要電磁波を完全に遮
蔽するには不十分である。また、SnO2 の膜は、パネ
ルガラスに比べて高い屈折率を有しているので、導電性
を付与するために、単にSnO2 の膜を形成するだけで
は表面反射が大きく、画像が見えにくいという問題が生
じている。
【0005】そこで、パネル表面に透明導電膜を形成し
た後、さらにその上に反射防止膜を形成することによっ
て光の表面反射をも抑える提案がなされ、具体的には、
パネルの外表面にCVD法によって200〜400Åの
膜厚のSnO2 からなる透明導電膜を形成した後、さら
にその上にSiO2 からなる反射防止膜をスピンコート
法によって形成してなる陰極線管が提案されている。
た後、さらにその上に反射防止膜を形成することによっ
て光の表面反射をも抑える提案がなされ、具体的には、
パネルの外表面にCVD法によって200〜400Åの
膜厚のSnO2 からなる透明導電膜を形成した後、さら
にその上にSiO2 からなる反射防止膜をスピンコート
法によって形成してなる陰極線管が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な陰極線管では、パネルの表面に形成されたSnO2 の
膜厚が200〜400Åと薄いために透明導電膜の面抵
抗が1×106 Ω/□と高く、不要電磁波を遮蔽するに
は不十分である。
な陰極線管では、パネルの表面に形成されたSnO2 の
膜厚が200〜400Åと薄いために透明導電膜の面抵
抗が1×106 Ω/□と高く、不要電磁波を遮蔽するに
は不十分である。
【0007】従って、本発明の目的は、優れた電磁波遮
蔽性と反射防止性を有する陰極線管用パネルを提供する
ことである。
蔽性と反射防止性を有する陰極線管用パネルを提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題及
び目的に鑑みてなされたもので、外表面側の第1層目に
1500〜2500Åの膜厚を有するSiO2 薄膜が形
成され、第2層目に1000〜1500Åの膜厚を有す
るSnO2 薄膜が形成され、第3層目に500〜800
Åの膜厚を有するSiO2 薄膜が形成され、第4層目に
微細なSiO2粒子からなる多数の凹凸を有するSiO2
薄膜が形成されてなり、その各々のSiO2 粒子の周
縁部は隆起して中心部が平坦を呈していることを特徴と
する陰極線管用パネルである。
び目的に鑑みてなされたもので、外表面側の第1層目に
1500〜2500Åの膜厚を有するSiO2 薄膜が形
成され、第2層目に1000〜1500Åの膜厚を有す
るSnO2 薄膜が形成され、第3層目に500〜800
Åの膜厚を有するSiO2 薄膜が形成され、第4層目に
微細なSiO2粒子からなる多数の凹凸を有するSiO2
薄膜が形成されてなり、その各々のSiO2 粒子の周
縁部は隆起して中心部が平坦を呈していることを特徴と
する陰極線管用パネルである。
【0009】また、第2層目のSnO2 薄膜がCVD法
によって形成され、9×102 Ω/□以下の面抵抗を有
することを特徴とする。
によって形成され、9×102 Ω/□以下の面抵抗を有
することを特徴とする。
【0010】また、第4層目のSiO2 薄膜のSiO2
粒子は、中心部の膜厚が400Å以下であり、且つ周縁
部と中心部との落差が200〜400Åであることを特
徴とする。
粒子は、中心部の膜厚が400Å以下であり、且つ周縁
部と中心部との落差が200〜400Åであることを特
徴とする。
【0011】
【作用】本発明において、透明導電膜として用いられる
第2層目のSnO2 膜は2.0の屈折率(nd)を有
し、In2 O3 薄膜に比べ、安価で性能が安定している
ことを特徴とする。
第2層目のSnO2 膜は2.0の屈折率(nd)を有
し、In2 O3 薄膜に比べ、安価で性能が安定している
ことを特徴とする。
【0012】さらに、本発明において、このSnO2 薄
膜をCVD法によって形成する理由は、CVD法は他の
コーティング法に比べて安価で大量生産に向いており、
また、透明導電膜の電磁波遮蔽性は膜の電気抵抗が小さ
い程向上するが、SnO2 薄膜をCVD法によって形成
すると膜が細かい粒子の緻密構造となり、更にこれを1
000Å以上の膜厚にすることによって、9×102 Ω
/□以下の面抵抗を有する薄膜となり、特に優れた電磁
波遮蔽性が得られるためである。
膜をCVD法によって形成する理由は、CVD法は他の
コーティング法に比べて安価で大量生産に向いており、
また、透明導電膜の電磁波遮蔽性は膜の電気抵抗が小さ
い程向上するが、SnO2 薄膜をCVD法によって形成
すると膜が細かい粒子の緻密構造となり、更にこれを1
000Å以上の膜厚にすることによって、9×102 Ω
/□以下の面抵抗を有する薄膜となり、特に優れた電磁
波遮蔽性が得られるためである。
【0013】第2層目のSnO2 薄膜の膜厚を1000
〜1500Åにする理由は、1000Åより薄い膜厚で
あると、面抵抗が9×102 Ω/□より高く、電磁波を
遮蔽するには不十分であり、また、1500Åより厚い
膜厚であると、SnO2 薄膜の屈折率が2.0とパネル
ガラスの屈折率に比べて大きいため、表面反射が大きく
なるからである。
〜1500Åにする理由は、1000Åより薄い膜厚で
あると、面抵抗が9×102 Ω/□より高く、電磁波を
遮蔽するには不十分であり、また、1500Åより厚い
膜厚であると、SnO2 薄膜の屈折率が2.0とパネル
ガラスの屈折率に比べて大きいため、表面反射が大きく
なるからである。
【0014】通常、CVD法によりパネルの表面に直接
SnO2 の薄膜を形成すると、パネルの加熱処理によ
り、ガラス中のアルカリ成分が表面に出るため、9×1
02 Ω/□以下の面抵抗を得るには、膜厚を相当厚くし
なければならない。しかしながら、第1層目にSiO2
薄膜を形成することにより、パネルの表面にアルカリ成
分が出るのを防止することが可能となる。第1層目のS
iO2 薄膜は、パネルのアルカリ成分が出るのを防止す
るとともに、干渉効果により光の表面反射を小さくする
作用がある。第1層目のSiO2 薄膜の膜厚を1500
〜2500Åにする理由は、1500Åより薄い膜厚で
あるとパネルのアルカリ成分が出るのを十分に防止しき
れず、また、2500Åより厚い膜厚であると光の干渉
効果が弱まり、表面反射が大きくなるからである。
SnO2 の薄膜を形成すると、パネルの加熱処理によ
り、ガラス中のアルカリ成分が表面に出るため、9×1
02 Ω/□以下の面抵抗を得るには、膜厚を相当厚くし
なければならない。しかしながら、第1層目にSiO2
薄膜を形成することにより、パネルの表面にアルカリ成
分が出るのを防止することが可能となる。第1層目のS
iO2 薄膜は、パネルのアルカリ成分が出るのを防止す
るとともに、干渉効果により光の表面反射を小さくする
作用がある。第1層目のSiO2 薄膜の膜厚を1500
〜2500Åにする理由は、1500Åより薄い膜厚で
あるとパネルのアルカリ成分が出るのを十分に防止しき
れず、また、2500Åより厚い膜厚であると光の干渉
効果が弱まり、表面反射が大きくなるからである。
【0015】第3層目のSiO2 薄膜は、反射防止膜と
して用いられ、その材質としてはSiO2 、MgF2 、
CaF2 、Al2 O3 等が使用可能であるが、コスト面
や膜強度等を考慮するとSiO2 (屈折率1.46)を
使用することが好ましく、その形成方法としては、スピ
ンコート法、ディップコート法のいずれかが適してい
る。第3層目のSiO2 薄膜を500〜800Åにする
理由は、本発明において第3層目のSiO2 薄膜が、前
記膜厚範囲にある時、光の干渉効果による表面反射が最
も低くなるからである。
して用いられ、その材質としてはSiO2 、MgF2 、
CaF2 、Al2 O3 等が使用可能であるが、コスト面
や膜強度等を考慮するとSiO2 (屈折率1.46)を
使用することが好ましく、その形成方法としては、スピ
ンコート法、ディップコート法のいずれかが適してい
る。第3層目のSiO2 薄膜を500〜800Åにする
理由は、本発明において第3層目のSiO2 薄膜が、前
記膜厚範囲にある時、光の干渉効果による表面反射が最
も低くなるからである。
【0016】第4層目の微細な凹凸を有するSiO2 薄
膜は、外部から光線が照射された際の拡散反射を大きく
し、逆に正反射を小さくさせることにより、防眩効果を
もたせるものである。第4層目のSiO2 粒子の周縁部
は隆起して中心部が平坦を呈していることにより防眩効
果と高い解像度の両方を同時に得ることができる。Si
O2 粒子の中心部の膜厚が400Å以下であり、且つ周
縁部と中心部との段差が200〜400Åであることに
より、防眩効果をもちつつ、光の干渉効果により表面反
射が低いものとなる。SiO2 粒子の中心部の膜厚を4
00Å以下にする理由は、400Åより大きいと、表面
反射が著しく大きくなるためである。また、SiO2 粒
子の周縁部と中心部との落差を200〜400Åにする
理由は、200Åより小さいと防眩効果が得られず、ま
た400Åより大きいと光の干渉効果が得られず表面反
射が大きいものになるからである。
膜は、外部から光線が照射された際の拡散反射を大きく
し、逆に正反射を小さくさせることにより、防眩効果を
もたせるものである。第4層目のSiO2 粒子の周縁部
は隆起して中心部が平坦を呈していることにより防眩効
果と高い解像度の両方を同時に得ることができる。Si
O2 粒子の中心部の膜厚が400Å以下であり、且つ周
縁部と中心部との段差が200〜400Åであることに
より、防眩効果をもちつつ、光の干渉効果により表面反
射が低いものとなる。SiO2 粒子の中心部の膜厚を4
00Å以下にする理由は、400Åより大きいと、表面
反射が著しく大きくなるためである。また、SiO2 粒
子の周縁部と中心部との落差を200〜400Åにする
理由は、200Åより小さいと防眩効果が得られず、ま
た400Åより大きいと光の干渉効果が得られず表面反
射が大きいものになるからである。
【0017】尚、第2層目の薄膜を構成するSnO2 に
は、抵抗値を下げる目的で少量のSbO3 を添加するこ
とが可能である。
は、抵抗値を下げる目的で少量のSbO3 を添加するこ
とが可能である。
【0018】
【実施例】以下、本発明の陰極線管用パネルを実施例に
基づいて詳細に説明する。
基づいて詳細に説明する。
【0019】図1は本発明の陰極線管用パネルの縦断面
図、図2はSiO2 粒子の拡大断面図である。
図、図2はSiO2 粒子の拡大断面図である。
【0020】このパネルガラス10(屈折率1.53
6)の外表面には、第1層目として1900Åの膜厚を
有するSiO2 薄膜11(屈折率1.46)が形成さ
れ、第2層目として1100Åの膜厚を有するSnO2
薄膜12(屈折率2.0)が形成され、また、第3層目
として600Åの膜厚を有するSiO2 の薄膜13(屈
折率1.46)が形成され、さらには、第4層目として
微細な凹凸を有するSiO2 の薄膜14が形成されてい
る。図2に示すように、第4層目のSiO2 薄膜14の
各々のSiO2 粒子15は、その周縁部16が隆起して
中心部17が平坦を呈しており、中心部17の膜厚は4
00Å以下、周縁部16と中心部17との落差は200
〜400Åである。
6)の外表面には、第1層目として1900Åの膜厚を
有するSiO2 薄膜11(屈折率1.46)が形成さ
れ、第2層目として1100Åの膜厚を有するSnO2
薄膜12(屈折率2.0)が形成され、また、第3層目
として600Åの膜厚を有するSiO2 の薄膜13(屈
折率1.46)が形成され、さらには、第4層目として
微細な凹凸を有するSiO2 の薄膜14が形成されてい
る。図2に示すように、第4層目のSiO2 薄膜14の
各々のSiO2 粒子15は、その周縁部16が隆起して
中心部17が平坦を呈しており、中心部17の膜厚は4
00Å以下、周縁部16と中心部17との落差は200
〜400Åである。
【0021】このパネルガラス10の外表面への各薄膜
の形成は以下のような方法によって行った。
の形成は以下のような方法によって行った。
【0022】まず、パネルガラスを洗浄、乾燥させ、予
熱した状態で回転させながら、その上にSiO2 含有の
アルコール溶液を滴下し、これを自然乾燥させた後に焼
成することによってSiO2 薄膜11を形成した。
熱した状態で回転させながら、その上にSiO2 含有の
アルコール溶液を滴下し、これを自然乾燥させた後に焼
成することによってSiO2 薄膜11を形成した。
【0023】その後、このSiO2 薄膜11を形成した
パネルガラス10を予熱しておき、この外表面にジメチ
ル2塩化錫と3塩化アンチモンの混合蒸気(Sb/Sn
=1/100)を吹きつけ、常圧のCVD法によってS
bがドープされたSnO2 薄膜12を形成した。
パネルガラス10を予熱しておき、この外表面にジメチ
ル2塩化錫と3塩化アンチモンの混合蒸気(Sb/Sn
=1/100)を吹きつけ、常圧のCVD法によってS
bがドープされたSnO2 薄膜12を形成した。
【0024】次いで、このパネルガラス10を予熱した
状態で回転させながら、その上にSiO2 含有のアルコ
ール溶液を滴下し、これを自然乾燥させた後に焼成する
ことによって、SiO2 の薄膜13を形成した。
状態で回転させながら、その上にSiO2 含有のアルコ
ール溶液を滴下し、これを自然乾燥させた後に焼成する
ことによって、SiO2 の薄膜13を形成した。
【0025】次いで、このパネルガラス10を40〜5
0℃に昇温加熱し、SiO2 薄膜13の上にSiO2 固
形分1.5〜2.0%のSiO2 を含むエタノール溶液
をスプレーコート法により、2.7kg/cm3 のスプ
レー圧で、パネルガラス10の最外表面に吹き付けた。
この際、パネルガラス10の外表面に吹き付けられたS
iO2 を含むエタノール溶液は液滴となり、パネルガラ
ス10の外表面に当たることにより、その周縁部16が
隆起し、中心部17は椀形状を呈するが、パネルガラス
10の外表面が40〜50℃にあることにより瞬時には
乾燥せず、周縁部16から中心部17に亙る変形が生じ
て中心部17が平坦化した後、乾燥、固化する。その結
果、周縁部16が隆起して中心部17が平坦を呈したS
iO2 粒子15となる。このパネルガラス10を450
℃で30分焼成することにより、上記の微小なSiO2
粒子15からなる凹凸を呈するSiO2 被膜14を形成
した。
0℃に昇温加熱し、SiO2 薄膜13の上にSiO2 固
形分1.5〜2.0%のSiO2 を含むエタノール溶液
をスプレーコート法により、2.7kg/cm3 のスプ
レー圧で、パネルガラス10の最外表面に吹き付けた。
この際、パネルガラス10の外表面に吹き付けられたS
iO2 を含むエタノール溶液は液滴となり、パネルガラ
ス10の外表面に当たることにより、その周縁部16が
隆起し、中心部17は椀形状を呈するが、パネルガラス
10の外表面が40〜50℃にあることにより瞬時には
乾燥せず、周縁部16から中心部17に亙る変形が生じ
て中心部17が平坦化した後、乾燥、固化する。その結
果、周縁部16が隆起して中心部17が平坦を呈したS
iO2 粒子15となる。このパネルガラス10を450
℃で30分焼成することにより、上記の微小なSiO2
粒子15からなる凹凸を呈するSiO2 被膜14を形成
した。
【0026】こうして作製した陰極線管用パネルの面抵
抗を測定したところ、本実施例の陰極線管用パネルは3
×102 Ω/□の低い面抵抗を有しており、優れた電磁
波遮蔽性を有していた。
抗を測定したところ、本実施例の陰極線管用パネルは3
×102 Ω/□の低い面抵抗を有しており、優れた電磁
波遮蔽性を有していた。
【0027】また、本実施例の陰極線管用パネルの40
0〜700nmの波長における反射率を測定し、その結
果を図3に示した。図3においては、外表面が未処理の
陰極線管用パネルガラス(屈折率1.536)を比較例
としている。図3のグラフから明らかなように、本実施
例の陰極線管用パネルの反射曲線は、広波長域に亙って
全般的に低い反射率を有しており、優れた反射防止性を
有していた。
0〜700nmの波長における反射率を測定し、その結
果を図3に示した。図3においては、外表面が未処理の
陰極線管用パネルガラス(屈折率1.536)を比較例
としている。図3のグラフから明らかなように、本実施
例の陰極線管用パネルの反射曲線は、広波長域に亙って
全般的に低い反射率を有しており、優れた反射防止性を
有していた。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によると、優れた電
磁波遮蔽性と反射防止性を有する陰極線管用パネルを得
ることが可能である。
磁波遮蔽性と反射防止性を有する陰極線管用パネルを得
ることが可能である。
【図1】本発明の実施例の陰極線管用パネルの縦断面図
である。
である。
【図2】SiO2 粒子の拡大断面図である。
【図3】本発明の実施例の陰極線管用パネルの反射率を
示すグラフである。
示すグラフである。
10 パネルガラス 11、13、14 SiO2 薄膜 12 SnO2 薄膜 15 SiO2 粒子 16 周縁部 17 中心部
Claims (3)
- 【請求項1】 外表面側の第1層目に1500〜250
0Åの膜厚を有するSiO2 薄膜が形成され、第2層目
に1000〜1500Åの膜厚を有するSnO2 薄膜が
形成され、第3層目に500〜800Åの膜厚を有する
SiO2 薄膜が形成され、第4層目に微細なSiO2 粒
子からなる多数の凹凸を有するSiO2 薄膜が形成され
てなり、その各々のSiO2 粒子の周縁部は隆起して中
心部が平坦を呈していることを特徴とする陰極線管用パ
ネル。 - 【請求項2】 第2層目のSnO2 薄膜がCVD法によ
って形成され、9×102 Ω/□以下の面抵抗を有する
ことを特徴とする請求項1記載の陰極線管用パネル。 - 【請求項3】 第4層目のSiO2 薄膜のSiO2 粒子
は、中心部の膜厚が400Å以下であり、且つ周縁部と
中心部との落差が200〜400Åであることを特徴と
する請求項1記載の陰極線管用パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8271367A JPH1097833A (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | 陰極線管用パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8271367A JPH1097833A (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | 陰極線管用パネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1097833A true JPH1097833A (ja) | 1998-04-14 |
Family
ID=17499089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8271367A Pending JPH1097833A (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | 陰極線管用パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1097833A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2533331A3 (en) * | 2007-07-17 | 2013-04-10 | Nexeon Limited | Structured particles composed of silicon or a silicon-based material and method of fabricating thereof |
US9583762B2 (en) | 2006-01-23 | 2017-02-28 | Nexeon Limited | Method of fabricating fibres composed of silicon or a silicon-based material and their use in lithium rechargeable batteries |
US9871249B2 (en) | 2007-05-11 | 2018-01-16 | Nexeon Limited | Silicon anode for a rechargeable battery |
-
1996
- 1996-09-20 JP JP8271367A patent/JPH1097833A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9583762B2 (en) | 2006-01-23 | 2017-02-28 | Nexeon Limited | Method of fabricating fibres composed of silicon or a silicon-based material and their use in lithium rechargeable batteries |
US9871249B2 (en) | 2007-05-11 | 2018-01-16 | Nexeon Limited | Silicon anode for a rechargeable battery |
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