JPH1057500A - 医療用チューブ - Google Patents

医療用チューブ

Info

Publication number
JPH1057500A
JPH1057500A JP9144035A JP14403597A JPH1057500A JP H1057500 A JPH1057500 A JP H1057500A JP 9144035 A JP9144035 A JP 9144035A JP 14403597 A JP14403597 A JP 14403597A JP H1057500 A JPH1057500 A JP H1057500A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lumen
tube
main body
distal end
shrink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9144035A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3780066B2 (ja
Inventor
Maki Sekino
真樹 関野
Shin Maki
伸 牧
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP14403597A priority Critical patent/JP3780066B2/ja
Publication of JPH1057500A publication Critical patent/JPH1057500A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3780066B2 publication Critical patent/JP3780066B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
  • Endoscopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】細径で、かつチューブ先端部のみを確実に屈曲
できるカテーテルチューブを提供する。 【解決手段】カテーテルチューブ1は、チューブ本体2
を有し、その内部には、4つのルーメンが形成されてい
る。そのうちの3つのルーメン42、43、44は湾曲
機構に関するものであり、互いに近接又は接触し、且つ
カテーテル外周の近傍に列ぶように配置されている。ル
ーメン43には、牽引ワイヤー5が挿通されている。ル
ーメン42、44のカテーテルの変形可能部(先端部)
21以外の部分には、線条体71と密着巻きコイル状の
固定手段72を有する抗収縮性支持体7が収納され、カ
テーテル先端部以外の部分が湾曲することを防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、心臓、血
管、消化管、尿道、腹腔等の身体腔内に挿入して用いら
れ、挿入部位の観察や医療処置を行う医療用チューブ
(カテーテルチューブ)、特に内視鏡に用いられる生体
内挿入用の医療用チューブに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、切開などの侵襲の大きな手術が、
次第に低侵襲な手技に置き換わってきている。特に、内
視鏡を利用した、内視鏡下手術の応用分野の広がりは、
近年目を見張るものがある。いち早く広く行われるよう
になった消化器分野の適用を筆頭に、呼吸器、耳鼻咽喉
科、脳神経外科、産婦人科、整形外科など、適応例が後
を絶たない。
【0003】細型内視鏡カテーテルシステムは基本的に
患者の体内などに挿入されるカテーテル部と、術者が手
で操作する本体操作部から構成されている。カテーテル
先端部には、カテーテルを複雑な体内走向路に沿って挿
入させるため先端部を目的とする方向に導く、或いは視
野を変化させるための先端湾曲機能が付加されているこ
とが一般的である。
【0004】体外位置から医療用チューブ(カテーテル
チューブ)の先端部(以下、チューブ先端部という)を
屈曲させる方法としては、チューブ先端部を複数の節輪
を回動自在に順次連結した構成とし、ワイヤーの牽引操
作によりチューブ先端部を屈曲させる方法があるが、最
近では、内視鏡の細径化の要請に伴い、節輪を有しない
構造のカテーテルチューブが提案されている。
【0005】このようなものとしては、チューブの先端
部を除いて軸方向の抗収縮性を有する密着巻きコイルを
チューブの1つのルーメン内に収納、固定し、一方、こ
の密着巻きコイル内あるいはチューブの他のルーメン内
にワイヤーを挿通し、このワイヤーの先端をチューブ先
端部の偏心位置に固定し、ワイヤーの基端側にてワイヤ
ーの牽引操作を行うことによりチューブ先端部を体外位
置から屈曲させる構造のカテーテルチューブがある(特
開平6−343702号公報)。このカテーテルチュー
ブでは、密着巻きコイルの設置によりチューブの先端部
を除く部分の軸方向の収縮を抑えることによって、ワイ
ヤーの牽引によってチューブ先端部のみを湾曲させるよ
うにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記構造の
医療用チューブの製造にあたっては、密着巻きコイルを
収納するためのルーメンをまずチューブ本体内に形成
し、このルーメンに密着巻きコイルを所定位置まで挿入
する。そして、当該ルーメンの内面にコイルの数ケ所
(例えば、先端と基端)を固定する作業を行う。この
際、コイルの挿入作業を容易とするために、ルーメンの
径をコイルの径よりも若干大きくする必要があり、密着
巻きコイルとこのコイルを収納するルーメンとの間には
隙間が必然的に形成される。コイルの径は非常に細く、
かつ上記したようにコイルとルーメンとの間には隙間が
あるため、ルーメンに固定された箇所以外では密着巻き
コイルはわずかな外力によってルーメン内で容易に撓み
を生じる。
【0007】このようにコイルが撓んだ状態で牽引ワイ
ヤーをチューブ軸方向に牽引すると、この牽引力がコイ
ルの軸方向に対し斜めに加わるため、密着巻きコイルも
容易に湾曲する。このため、当該密着巻きコイルが配置
された部分(上記チューブの先端部を除いた部分)のチ
ューブそのものも共に湾曲してしまい、チューブ先端部
のみの所望の湾曲が得られないという問題点がある。
【0008】本発明の目的は、上記のような点に鑑みて
なされたものであって、医療用チューブ(カテーテルチ
ューブの外径を増大することなく、チューブ先端部のみ
を確実に屈曲(湾曲)させることのできる医療用チュー
ブ(カテーテルチューブ)を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、チューブ本体と、該チューブ本体のほぼ全長に渡っ
て延びたルーメンと、先端が、前記チューブ本体の先端
より所定距離基端側に位置し、前記ルーメン内にチュー
ブ本体軸方向に移動できないように設置された抗収縮性
部材と、先端が、該チューブ本体の先端付近であり、か
つ該チューブ本体内の偏心位置に固定された牽引ワイヤ
ーと、該牽引ワイヤーをチューブ本体基端方向へ牽引す
るための牽引具とを有し、該牽引ワイヤーをチューブ本
体基端方向へ牽引することにより、該チューブ本体の先
端部分が湾曲するよう構成した生体内挿入用の医療用チ
ューブであって、前記抗収縮性部材は、該抗収縮性部材
の大部分を構成し、チューブ本体軸方向に対する抗収縮
性を有する抗収縮性部材本体部と、該抗収縮性部材本体
部に接続または該抗収縮性部材本体部と一体に形成さ
れ、前記ルーメンの内面と密着し前記抗収縮性部材本体
部を前記ルーメン内に支持する固定部とを備えている医
療用チューブである。
【0010】また、上記目的を達成するものは、医療用
チューブであって、チューブ本体と、該チューブ本体の
ほぼ全長に渡って延びた第1のルーメン、第2のルーメ
ンおよび第3のルーメンと、先端が、前記チューブ本体
の先端より所定距離基端側に位置し、前記第1のルーメ
ン内にチューブ本体軸方向に移動できないように設置さ
れた第1の抗収縮性部材と、先端が、前記チューブ本体
の先端より所定距離基端側に位置し、前記第2のルーメ
ン内にチューブ本体軸方向に移動できないように設置さ
れた第2の抗収縮性部材と、前記第3のルーメン内に設
置され、かつ、先端が該チューブ本体の先端付近に止着
された牽引ワイヤーと、該牽引ワイヤーをチューブ本体
基端方向へ牽引するための牽引具とを有し、該牽引ワイ
ヤーをチューブ本体基端方向へ牽引することにより、該
チューブ本体の先端部が湾曲するよう構成され、かつ、
前記第1のルーメンと前記第2のルーメン間の距離は、
前記第1のルーメンと前記第3のルーメン間の距離およ
び前記第2のルーメンと前記第3のルーメン間の距離よ
りも長くなっている生体内挿入用の医療用チューブであ
って、前記第1の抗収縮性部材および前記第2の抗収縮
性部材は、該抗収縮性部材の大部分を構成し、チューブ
本体軸方向に対する抗収縮性を有する抗収縮性部材本体
部と、該抗収縮性部材本体部に接続または該抗収縮性部
材本体部と一体に形成され、前記ルーメンの内面と密着
し前記抗収縮性部材本体部を前記ルーメン内に支持する
固定部とを備えている医療用チューブである。
【0011】また、上記目的を達成するものは、医療用
チューブであって、チューブ本体と、該チューブ本体の
ほぼ全長に渡って延びた第1のルーメン、第2のルーメ
ン、第3のルーメンおよび第4のルーメンと、先端が、
前記チューブ本体の先端より所定距離基端側に位置し、
前記第1のルーメン内にチューブ本体軸方向に移動でき
ないように設置された第1の抗収縮性部材と、先端が、
前記チューブ本体の先端より所定距離基端側に位置し、
前記第2のルーメン内にチューブ本体軸方向に移動でき
ないように設置された第2の抗収縮性部材と、前記第3
のルーメン内に設置され、かつ、先端が該チューブ本体
の先端付近に止着された牽引ワイヤーと、該牽引ワイヤ
ーをチューブ本体基端方向へ牽引するための牽引具とを
有し、該牽引ワイヤーをチューブ本体基端方向へ牽引す
ることにより、該チューブ本体の先端部分が湾曲するよ
う構成し、該第4のルーメンに比べて、該第1のルーメ
ンと該第2のルーメンが該第3のルーメンに近接し、か
つ該第1のルーメンと該第2のルーメンが該第3のルー
メンを挟むように設けられており、さらに、該第1、第
2及び該第3のルーメンからなる構造と同様な構造が、
該チューブ本体の軸方向に沿って互いに離間した位置に
複数組設けられている生体内挿入用の医療用チューブで
あって、前記第1の抗収縮性部材および前記第2の抗収
縮性部材は、該抗収縮性部材の大部分を構成し、チュー
ブ本体軸方向に対する抗収縮性を有する抗収縮性部材本
体部と、該抗収縮性部材本体部に接続または該抗収縮性
部材本体部と一体に形成され、前記ルーメンの内面と密
着し前記抗収縮性部材本体部を前記ルーメン内に支持す
る固定部とを備えている医療用チューブである。
【0012】そして、前記抗収縮性部材本体部は、線状
体により形成されていることが好ましい。また、前記固
定部は、前記抗収縮性部材本体部の両端にそれぞれ設け
られていることが好ましい。さらに、前記抗収縮性部材
本体部は、例えば、硬質材料からなりかつ弾性を有する
ワイヤー、チューブまたはパイプである。また、前記抗
収縮性部材本体部は、例えば、非伸縮性かつ弾性を備え
る材料により形成された中実ワイヤーまたはパイプであ
る。そして、前記固定部は、例えば、外表面に凹凸を有
し、該凹凸が前記ルーメンの内面と嵌合して該ルーメン
内面に固定されているものである。また、前記固定部
は、例えば、コイルである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に基づき
詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明の医療用チューブ(カテー
テルチューブ)を内視鏡(ファイバースコープ)用可撓
管に適用した場合の実施例を示す全体側面図である。図
2は、図1に示す医療用チューブ(カテーテルチュー
ブ)の先端部を示す斜視図である。図3は、図1に示し
た医療用チューブの先端の正面図である。図4は、図2
中のI−I線断面図である。図5は、図3中のII−II線
断面図である。図6は、図3中のIII −III 線断面図で
ある。図7は、医療用チューブの断面構造を説明するた
めの説明図である。図8は、図6中のIV−IV線断面図で
ある。図9は、図6中のV−V線断面図である。図10
は、本発明の医療用チューブに使用される抗収縮性部材
(抗収縮性支持体)の一例の拡大斜視図である。図11
は、図10に示した本発明の医療用チューブに使用され
る抗収縮性部材の拡大正面図である。図12は、本発明
の医療用チューブに使用される抗収縮性支持体の変形例
を示す拡大斜視図である。図13は、図12に示した本
発明の医療用チューブに使用される抗収縮性部材の拡大
正面図である。
【0015】以下の説明において、図1〜図7中の右側
を「基端」、左側を「先端」という。
【0016】本発明の医療用チューブ1は、生体の管状
器官(例えば、血管内)等に挿入して用いられる生体内
挿入用の医療用チューブであり、カテーテルチューブと
言い換えることもできる。
【0017】医療用チューブ1は、チューブ本体2と、
チューブ本体2のほぼ全長に渡って延びたルーメン42
と、先端が、チューブ本体2の先端より所定距離基端側
に位置し、ルーメン42内にチューブ本体軸方向に移動
できないように設置された抗収縮性部材7と、先端が、
チューブ本体2の先端付近であり、チューブ本体2内の
偏心位置に固定された牽引ワイヤー5と、牽引ワイヤー
5をチューブ本体基端方向へ牽引するための牽引具(牽
引操作する操作ダイヤル106)とを有している。
【0018】医療用チューブ1は、牽引ワイヤー5をチ
ューブ本体2の基端方向へ牽引することにより、チュー
ブ本体2の先端部分(変形可能部)21が湾曲するよう
に構成されている。そして、抗収縮性部材7は、抗収縮
性部材の大部分を構成し、チューブ本体2の軸方向に対
する抗収縮性を有する抗収縮性部材本体部71と、抗収
縮性部材本体部71に接続または抗収縮性部材本体部7
1と一体に形成され、ルーメン42の内面と密着し抗収
縮性部材本体部71(言い換えれば、抗収縮性部材7)
をルーメン42内に支持する固定部72とを備えてい
る。
【0019】図1〜図8に示すように、本発明の医療用
チューブ(カテーテルチューブ)1は、チューブ本体2
を有する。このチューブ本体2としては、例えば、軟質
ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ウレタン、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、
シリコーンゴム、エチレンー酢酸ビニル共重合体のよう
な可撓性を有する高分子材料で形成(構成)されてい
る。
【0020】また、医療用チューブ(カテーテルチュー
ブ)1をX線透視下で確認できるようにするために、チ
ューブ本体2にX線造影性を付与しておくことが好まし
い。その方法としては、例えば、チューブ本体2の構成
材料中に、例えば、硫酸バリウム、酸化ビスマス、タン
グステン等のX線不透過物質を配合する方法、このよう
なX線不透過物質によるマーカーを埋設または表面に付
着する方法等が挙げられる。
【0021】また、挿入する体腔等に対する摺動性を向
上するために、チューブ本体2の外表面に、例えば親水
性ポリマー(例えば、無水マレイン酸共重合体)フッ素
系樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレン)のよう
な低摩擦材料をコーティングしてもよい。
【0022】チューブ本体2の先端部3には、後述する
ワイヤー牽引操作により屈曲または湾曲する変形可能部
(湾曲部)21が形成されている。チューブの基端部2
3には、変形可能部(湾曲部)21の湾曲操作を行うた
めの操作部10が設置されている。チューブ本体2の変
形可能部(湾曲部)21と基端部23との間は、中間部
22で構成されている。この中間部22は、医療用チュ
ーブ(カテーテルチューブ)1を例えば、血管、膵管の
ような管状器官に挿入したとき、当該管状器官の湾曲や
屈曲に追従して湾曲する程度の可撓性(もしくは弾性)
を有しているが、後述するワイヤー牽引操作によっては
湾曲しないように構成されている。
【0023】チューブ本体2の内部には、その長手方向
のほぼ全長に渡り、第1のルーメン42、第2のルーメ
ン44、第3のルーメン43および第4のルーメン41
が形成されている。
【0024】第4のルーメン41の先端は、チューブ本
体2の基端より先端まで伸びており、チューブ本体2の
先端面にて開口(開放)している。
【0025】また、第1のルーメン42、第2のルーメ
ン44および第3のルーメン43は、チューブ本体2の
基端より先端側に伸びており、チューブ本体2の先端よ
り所定距離基端側の位置に先端を有するように形成され
ている。つまり、第1のルーメン42、第2のルーメン
44および第3のルーメン43の先端は、チューブ本体
2の先端より若干基端側となる位置にて終了している。
第1のルーメン42、第2のルーメン44および第3の
ルーメン43の先端の先端よりチューブ本体2の先端ま
での距離は、1〜2mm程度が好適である。
【0026】第4のルーメン41には、医療用チューブ
(カテーテルチューブ)1を挿入する管状器官内を観察
する観察器具としての光ファイバー束9が収納されてい
る。この光ファイバー束9は、管状器官の内壁へレーザ
ー光を照射する等の医療処置にも使用することができ
る。
【0027】光ファイバー束9は、図8に示すように、
送光用ファイバー(ライトガイドファイバー)91およ
び受光用ファイバー(イメージガイドファイバー)92
で構成されている。光ファイバー束9は、これらの光フ
ァイバーを例えば、エポキシ、アクリル、シリコーンゴ
ム等の樹脂で固めて束状としたものである。送光用ファ
イバー91および受光用ファイバー92は、石英ガラ
ス、多成分ガラス、プラスチックス等よりなる光ファイ
バーで構成されている。
【0028】また、光ファイバー束9の先端には、観察
部位からの反射光を集光するレンズ93が装着され、こ
の部分はルーメン41の先端の開口付近に位置してい
る。尚、光ファイバー束9は、ルーメン41に対し、固
定的に設置されているのが好ましいが、ルーメン41に
対し摺動可能とし、光ファイバー束9の先端部がルーメ
ン41の先端開口より出没自在とすることもできる。
【0029】操作部10の基端側(図1中右側)の図示
しない光源より発せられた光は、送光用ファイバー91
内を伝達し、その先端から観察部分へ照射される。その
反射光は、レンズ93で集光され、受光用ファイバー9
2の先端より取り込まれ、集光された光はファイバー9
2内を伝達され、操作部10の基端側の受像部(図示せ
ず)ヘと導かれる。
【0030】また、ルーメン41と光ファイバー束9と
の間に間隙がある場合には、この間隙より、管状器官内
に流体を注入、あるいは、管状器官内から流体を吸引す
ることができる。
【0031】特に、光ファイバー束9がルーメン41に
対し、固定的に設置されていない場合には、ルーメン4
1と光ファイバー束9の間隙を用いて、管状器官内に流
体を注入、あるいは、管状器官内から流体を吸引が容易
である。具体的には、このルーメン41は、医療用チュ
ーブ(カテーテルチューブ)1を挿入、留置した管状器
官内へ薬液等を投与するのに用いることができる。さら
には、このルーメン41は、内視鏡により管状器官内を
観察する場合に、視界の妨げとなる血液、胆汁等の体液
を押し出すための透明液体(例えば、生理食塩水、ぶど
う糖液)を噴射するフラッシュ用チャンネルとしても用
いることができる。また、ルーメン41は上記の他、ガ
イドワイヤー、医療処置・診断具等の挿通用チャンネル
として用いることもできる。医療処置・診断具として
は、例えば、鉗子類、細胞診ブラシ、注射針、高周波、
超音波、電気水圧衝撃波等を発するプローブ類(結石破
砕用)、各種センサーおよびその導線が挙げられる。
【0032】第1のルーメン42および第2のルーメン
44は、変形可能部(湾曲部)21の湾曲操作の際に中
間部22および基端部23の湾曲を防止する抗収縮性部
材(抗収縮性支持体)7を収納するためのルーメンであ
る。また、第3のルーメン43は変形可能部(湾曲部)
21を湾曲させるためのワイヤー5を収納するためのル
ーメンである。
【0033】これらのルーメン42、43、44は、チ
ューブ本体2の横断面において、それぞれチューブ本体
2の外周近傍に、互いに近接した位置に形成されてお
り、且つルーメン43はルーメン42と44に挟まれる
位置にある。言い換えれば、これらルーメンは、第1の
ルーメン42と第2のルーメン44間の距離は、第1の
ルーメン42と第3のルーメン43間の距離および第2
のルーメン44と第3のルーメン43との間の距離より
も長くなるように配置されている。 そして、ルーメン
42、43、44の先端は、それぞれ閉塞されている。
【0034】中間部22および基端部23におけるルー
メン42、44内には、それぞれ、抗収縮性部材7が収
納されている。抗収縮性部材は、抗収縮性支持体と言い
換えることもできる。抗収縮性部材7は、軸方向におけ
る抗収縮性を有する線状体(もしくは線条体)により形
成された抗収縮性部材本体部(線条体)71を備える。
さらに、抗収縮性部材本体部(線条体)71の先端およ
び基端には、それぞれ接続または一体に成形された、平
板状の線材を螺旋状にほとんど隙間なく巻回した密着巻
き平板コイルよりなる固定部(もしくは固定手段)72
が設けられている。これらの抗収縮性部材(抗収縮性支
持体)7の本体部(線条体)71は、その長手方向には
実質的に収縮しない抗収縮性を有しており、ワイヤー5
の牽引に伴うチューブ本体2の収縮、湾曲を防止する。
【0035】図6、図10および図11に拡大して示す
ように、本実施例において、第1および第2の両抗収縮
性部材(抗収縮性支持体)7の抗収縮性部材本体部(線
条体)71は、中実のワイヤーから構成されている。抗
収縮性部材7は、本体部71が、チューブ本体2の中間
部22に位置するように、各ルーメン内に挿入されてい
る。この本体部71の先端および末端のそれぞれに接続
する形で密着巻き平板コイルからなる固定部(固定手
段)72がそれぞれ設けられている。
【0036】抗収縮性部材本体部(線条体)71は、長
手方向(軸方向)には抗収縮性を有するが、ある程度弾
性的に湾曲できる材料により形成されている。その構成
材料としては、例えば、SUS304、SUS316、
SUS312等のオーステナイト系ステンレス鋼、マル
エージングステンレス鋼、析出硬化ステンレス鋼等のス
テンレス鋼、Ni−Ti系合金等の超弾性合金、Cu−
Zn合金、Cu−Sn合金のような銅系合金、炭素鋼、
タングステン鋼、アルミニウム、白金などの各種弾性金
属や、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リアリレート、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエ
チレン、ポリエステル、ポリイミド等の各種硬質樹脂が
使用できる。好ましくは、上記超弾性合金、オーステナ
イト系ステンレス鋼である。このような硬質の材料で抗
収縮性部材本体部(線条体)71を弾性に形成すること
により、チューブ本体2の中間部22が適度な剛性と柔
軟性を兼ね備えるものとなる。このようなチューブ本体
2では、血管等の管状器官への挿入操作等の操作を容易
に行うことができる。
【0037】また、本発明において、抗収縮性部材本体
部(線条体)71の形状は図示の中実のワイヤーに限定
されず、軸方向の抗収縮性を有する中空のパイプまたは
チューブであってもよい。そのようなチューブまたはパ
イプとする場合でも、その構成材料としては前記したも
のが好適に用いられる。
【0038】本実施例の固定部(固定手段)72a,7
2bは、密着巻きコイルから形成されている。固定部7
2の外周面には、コイルを形成する平板もしくは線材が
密着巻されているが、それらの巻き目には、若干のコイ
ルとコイルの隙間が形成されている。このため、固定部
72は、この隙間により形成された凹凸が形成されてい
る。
【0039】そして、第1の抗収縮性部材および第2の
抗収縮性部材の固定部(固定手段)72aは、チューブ
本体2の変形可能部(湾曲部)21と中間部22との境
界部24付近にそれぞれ位置し、かつ、ルーメン42お
よびルーメン44の内面に固定されている。また、第1
の抗収縮性部材および第2の抗収縮性部材の固定部72
bは、基端部23付近にそれぞれ位置し、かつ、それぞ
れの固定部72bはルーメン42、44の内面に固定さ
れている。
【0040】固定部72a,72bのチューブ本体2の
ルーメン42,44への固定は、ルーメン42,44内
に抗収縮性部材7をそれぞれ挿入した後、チューブ本体
2の境界部24及び基端部23の外周面をそれぞれ、例
えば熱収縮チューブ(図示せず)で被覆した状態で加
熱、加圧(締め付け)することにより行う子とができ
る。このチューブ本体2の境界部24及び基端部23の
加熱により、チューブ本体2の形成材料が溶融または軟
化し、ルーメン42、44の内腔が狭くなり、ルーメン
42、44のチューブ本体外周側の内壁面が内側に突出
するよう変形して、各固定部(固定手段)72の外面に
形成されている凹凸部に押圧、嵌合密着し、それらの摩
擦力により、各固定部(固定手段)72がルーメン4
2、44に対し固定される。これにより、抗収縮性部材
本体部(線条体)71は、ルーメン42、44内に支持
され、これより離脱しない。
【0041】また、固定手段を上述したようにコイルと
することにより、極めて簡単な構成で抗収縮性支持体の
固定を確実かつ容易に行うことができる。
【0042】固定部(固定手段)72の抗収縮性部材本
体部(線条体)71に対する設置位置は、抗収縮性部材
本体部(線条体)71の先端と基端に限定されず、例え
ば抗収縮性部材本体部(線条体)71の途中に設けても
よい。なお、固定部72は、上記の通り抗収縮性部材本
体部(線条体)71の先端と基端の2カ所に設け固定す
るのが好ましい。
【0043】抗収縮性部材(抗収縮性支持体)7の固定
部(固定手段)72の固定方法は、前記の方法に限らな
い。例えば、チューブ本体2の境界部24または基端部
23付近において、かしめ部材によるかしめにより各抗
収縮部材7を締め付けて、ルーメン42、44の内面を
固定部(固定手段)72の外表面の凹凸に密着もしくは
くい込ませて固定する方法等を採用してもよい。又更
に、ルーメン42、44の内面と各抗収縮部材7の外周
面との固定を確実にするために、これらの間に接着剤
(充填材)等を介在させてもよい。
【0044】また、本実施例の抗収縮性部材7の固定部
(固定手段)72と抗収縮性部材本体部(線条体)71
との接続は、例えば、両者の端面を接着剤(充填材)に
より接着する方法により行うことができる。また、抗収
縮性部材7の固定部72と抗収縮性部材本体部71との
接続は、抗収縮性部材本体部(線条体)71の端部を細
径に形成し、この細径化した端部を固定部(固定手段)
72のコイルの内腔に挿通し、当該端部の外周面とコイ
ルの内面とを接着剤(充填材)を用いて接着することに
より行うことができる。
【0045】また、この実施例の医療用チューブでは、
ルーメン42およびルーメン44は、変形可能部21内
まで延びており、かつ、ルーメン42およびルーメン4
4の先端と抗収縮性部材7の固定部72aの先端との間
は、軸方向に延びる空隙となっている。つまり、医療用
チューブ1は、変形可能部21内に延びる抗収縮性部材
7の固定部72aが存在しない空間を備えている。この
ため、牽引ワイヤ5が牽引された際の変形可能部21の
変形(湾曲もしくは屈曲)をより確実なものとしてい
る。
【0046】抗収縮性部材本体部(線条体)71の外径
等の寸法は、その構成材料やチューブ本体2の横断面形
状、寸法、構成材料等の諸条件により異なる。例えば、
抗収縮性部材本体部71として、円形断面のステンレス
鋼材を用いる場合、その外径は、0.05〜1.0mm程
度、特に、0.3〜0.35mm程度とするのが好まし
い。
【0047】また、ルーメン42、ルーメン44の内径
は、抗収縮性部材本体部(線条体)71の外径の1.0
〜2.0倍程度とするのが好ましく、1.01〜1.4
倍程度とするのがより好ましい。ルーメン42およびル
ーメン44の内径が抗収縮性部材本体部(線条体)71
の外径の1.0倍以上であれば、抗収縮性部材本体部
(線条体)71をルーメン42およびルーメン44内に
挿入することが容易である。また、ルーメン42および
ルーメン44の内径が抗収縮性部材本体部71の外径の
2.0倍以下であれば、チューブ本体2が外径もあまり
大きくならず、かつ、抗収縮性部材本体部(線条体)7
1がルーメン42およびルーメン44内で大きく撓み蛇
行することもなく、ワイヤー5を基端側(手元側)へ牽
引したときに中間部22が湾曲することがない。
【0048】また、抗収縮性部材(抗収縮性支持体)7
の全長に対する固定部(固定手段)72の占める割合と
しては、固定部(固定手段)72の占める割合が小さす
ぎる(短すぎる)と固定が不十分となり、また固定部
(固定手段)72の占める割合を大きくする(長くす
る)と、抗収縮性部材(抗収縮性支持体)7のより多く
の部分についてルーメン42およびルーメン44の内面
との固定作業を行うこととなり製造工程が煩雑となる。
抗収縮性部材7の全長に対する固定部72が占める割合
としては、0.1〜10%程度、より好ましくは0.6
〜1.0%程度であるとよい。具体的には、抗収縮性部
材7の全長に対する固定部72a,72bの1つが占め
る割合が、0.1〜10%程度、より好ましくは0.6
〜1.0%程度であることが好ましい。また、抗収縮性
部材7の全長に対する2つの固定部72aおよび固定部
72bが占める割合が、0.2〜20%程度、より好ま
しくは、1.2〜2.0%程度であることが好ましい。
【0049】なお、本発明において、固定部(固定手
段)としては図12および図13に示すような構成とし
てもよい。図12および図13に示す抗収縮性部材(抗
収縮性支持体)80は、抗収縮性部材本体部(線条体)
81を構成するワイヤー(パイプまたはチューブでもよ
い)の先端部および基端部の外表面に凹凸を備えてい
る。この凹凸形成部分が、固定部(固定手段)82を構
成している。このような凹凸の形成は、抗収縮性部材本
体部(線条体)81を構成するワイヤーの外表面をヤス
リ等で削ったり、レーザー等で切削加工する等により行
うことができる。またこのような構成によれば、抗収縮
性部材本体部(線条体)と固定部(固定手段)とが一体
成形されており、両者の接合部分がないため、固定部
(固定手段)が抗収縮性部材本体部(線条体)から脱落
することまた固定部と本体部の境界部分で折れること等
の虞れがない。
【0050】また、図示しないが、固定部(固定手段)
の外表面に形成される凹凸としては、前記したもののほ
か、例えば螺旋状あるいは抗収縮性部材本体部(線条
体)の長軸に平行に形成された溝形状などでもよい。
【0051】第3のルーメン43内には、変形可能部
(湾曲部)21を牽引して湾曲させるためのワイヤー5
が挿通されている。そして、ワイヤー5の先端51は、
ルーメン43の閉塞された部分(ルーメン43の先端と
チューブ本体2の先端との間)に埋設、固定されてい
る。ワイヤー5は、その先端51は、チューブ先端部3
の先端面に露出しないように配設されている。
【0052】ワイヤー5の先端51は、それぞれチュー
ブ本体2の中心軸から偏心した位置(言い換えれば、チ
ューブ本体2の断面の中心より外面側によった位置)に
固定されている。具体的には、ワイヤー5の先端51
は、チューブ本体2の外周付近に固定されている。その
ため、ワイヤー5を基端側へ牽引すると、変形可能部
(湾曲部)21は、その牽引したワイヤーの先端のある
側へ湾曲する。
【0053】なお、ワイヤー5としては、多く(頻)の
牽引操作により断線を生じることがない程度の強度およ
び耐久性を有し、また、伸びの少ないものが好ましい。
ワイヤー5の形成材料としては、例えば、ステンレス
鋼、超弾性合金等の金属線や、ポリアミド、ポリエチレ
ン、ポリアリレート、ポリエステル、ポリイミド等の高
張力樹脂繊維、カーボンファイバ等による単線や繊維束
が挙げられる。
【0054】また、ワイヤー5の外径は、その構成材料
やチューブ本体2の横断面形状、寸法、構成材料等の諸
条件により異なる。ワイヤー5を、例えば、ポリアリレ
ート製の撚り線またはステンレス鋼の単線で構成した場
合、その外径は30〜500μm程度、特に、50〜3
00μm程度とするのが好ましい。
【0055】以上述べたように、本実施例の医療用チュ
ーブ(カテーテルチューブ)1においては、前記した特
開平6−343702号公報に開示された医療用チュー
ブ(カテーテルチューブ)と異なり、抗収縮性部材(抗
収縮性支持体)7および牽引ワイヤー5をそれぞれ別の
ルーメンに収納した構造としている。これにより、抗収
縮性部材(抗収縮性支持体)、牽引ワイヤーおよびそれ
らを収納するルーメンのそれぞれをより細径に形成でき
るため、医療用チューブ(カテーテルチューブ)1の細
径化を容易に図ることができる。
【0056】特に、本発明の医療用チューブは、上記の
ような構成を備えるため、外径2mm未満、特に、1.
0〜1.8mm程度の細径のものとすることができる。
このような、いわゆるマイクロチューブであり、かつ、
先端部を確実に湾曲させることができるのは、本発明の
医療用チューブが上述した構成を備えるからである。
【0057】抗収縮性部材(抗収縮性支持体)7を収納
する第1のルーメン42および第2のルーメン44は、
第3のルーメン43に対して極めて近接した状態に設け
ることが好ましい。具体的には、第1のルーメン42お
よび第2のルーメン44のそれぞれと第3のルーメン4
3との離間距離(言い換えれば、ルーメン間のチューブ
本体2の厚み)が、0.2mm以下、より好ましくは
0.1〜0.2mm 程度であるとよい。この程度とす
れば、ワイヤー5の牽引による中間部22の湾曲(撓
み)が生じ難く、変形可能部(湾曲部)21のみが確実
に屈曲もしくは湾曲する。
【0058】なお、抗収縮性部材(抗収縮性支持体)7
を収納するルーメンは、一つでもよいが、図示のように
ワイヤー5収納するルーメン43を挟むように2つ設け
ることが好ましい。なお、ここで言う挟むとは、第3の
ルーメン43が完全に第1のルーメン42と第2のルー
メン44との間に位置するものを言うものではなく、第
1のルーメン42と第2のルーメン44間の距離が、第
1のルーメン42と第3のルーメン43間の距離および
第2のルーメン44と第3のルーメン43間の距離より
も長くなっていることを示すものである。
【0059】これにより、ワイヤー5の牽引力が抗収縮
性部材(抗収縮性支持体)7に対して完全にはその軸方
向に作用しないことによって生じる抗収縮性部材(抗収
縮性支持体)7のワイヤー5側への湾曲を、両抗収縮性
部材(抗収縮性支持体)7同士が互いに打ち消し合うた
め、中間部22が湾曲することなく、変形可能部(湾曲
部)21のみを確実に屈曲させることができる。
【0060】また、抗収縮部材のルーメンとワイヤーの
ルーメンを分離し医療用チューブ(カテーテルチュー
ブ)の外周付近(外面付近)に互いに近接するように位
置させることにより、チューブ本体の外径をより細径化
することができる。これにより、より細径の体腔部位
に、医療用チューブを挿入することが可能となる。
【0061】特に、この実施例の医療用チューブでは、
メインルーメンである第4のルーメン41が、チューブ
本体2の中心より外面側に寄った位置(言い換えれば、
偏心した位置)となるように形成されている。このた
め、第4のルーメン41の外側にチューブ本体2の肉厚
部分と肉薄部分が形成される。そして、第3のルーメン
は、この肉厚部分のほぼ中央に形成されている。このた
め、第4のルーメン41と第3のルーメン43の中心を
結ぶ線が、チューブ本体2のほぼ中心を通るようになっ
ている。そして、第1のルーメン42および第2のルー
メン44は、チューブ本体2の肉厚部分であり、かつ、
第3のルーメン43とそれぞれが隣り合うように配置さ
れている。このような配置形態とすることにより、チュ
ーブ本体2の内壁部分(第4のルーメン41が形成され
ていない部分)を有効に利用できるので、チューブ本体
2を細径のものとすることができる。
【0062】チューブ本体2の外周部(外周面近傍)に
は、チューブ本体2の少なくとも基端部23および中間
部22に、各ルーメン41〜44の集合体を囲むよう
に、管状の補強材6が埋設されている。本実施例では、
補強材6は、基端部23および中間部22に設置される
とともに、変形可能部(湾曲部)21の途中まで延長し
てもよい。これにより、変形可能部(湾曲部)21にお
ける曲げ剛性が先端へ向かって減少するように設定する
ことができる。つまり、変形可能部21の基端部分内
に、補強体6の先端部分を位置させることにより、変形
可能部21の先端部分は、基端部分に比べて柔軟とする
ことができる。
【0063】この補強材6としては、例えば、ステンレ
ス、超弾性合金等の金属材料や、ポリアミド、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、A
BS樹脂等の樹脂材料、カーボンファイバー、グラスフ
ァイバー等よりなる線状体で構成されたものが好適であ
る。特に、補強体6としては、この線状体を交差させて
網状に形成した編組体で構成されたものが好ましい。
【0064】このような補強材6の設置により、医療用
チューブ(カテーテルチューブ)1のねじり剛性が高ま
り、基端部23側での回転操作の際、基端側23におい
て与えた回転力が先端部3側へ確実に伝達される。この
ため、医療用チューブとして、トルク伝達性が向上す
る。さらに、補強体6を設けることにより、チューブ本
体2が湾曲したとき、特に急角度に湾曲したとき、それ
に伴ってルーメン41〜44が閉塞または狭窄すること
を防止する。また、補強材6の先端位置の設定により、
変形可能部(湾曲部)21における剛性を他段階に調整
することができ、ワイヤー操作による変形可能部(湾曲
部)21における、湾曲、屈曲をより容易かつ適正な形
状で行うことができる。
【0065】なお、捕強材6の先端の位置は、図4、図
5および図6に示すように、変形可能部21の基端部で
あり、抗収縮性部材7の固定部72aが設けられている
部分に位置するように設けてもよい。つまり、この補強
体6の先端により、境界部24(変形可能部21の基
端)が形成されるものとしてもよい。さらに、捕強材6
の先端の位置は、中間部22の途中であってもよい。
【0066】また、図示しているように、抗収縮性部材
7の固定部72aの先端を変形可能部21の途中まで延
長させ、固定部72aの先端を変形可能部21に位置さ
せてもよい。これにより、医療用チューブ1の変形可能
部21と中間部22との間の剛性の差異を少なくするこ
とができ、医療用チューブ1の操作をスムーズに行うこ
とができる。
【0067】図1に示すように、医療用チューブ(カテ
ーテルチューブ)1の基端側に接続された操作部10
は、操作部本体101を有し、操作部本体101の先端
部に形成されたマニホールド部102にチューブ本体2
の基端部23が挿入されて、固定されている。また、操
作部本体101の基端側には、把持部103が形成され
ており、把持部103の基端部には、内視鏡の光ファイ
パー束9をチューブ(図示せず)を介して第4のルーメ
ン41へ挿入するためのコネクタ104が装着されてい
る。また、把持部103には、斜め方向に分岐した分岐
部(図示せず)が形成され、分岐部の端部には、例え
ば、液体をチューブ(図示せず)を介して第4のルーメ
ン41へ注入するコネクタ105が装着されている。
【0068】操作部本体101のマニホールド部102
と把持部103との間には、ワイヤー5を牽引操作する
操作ダイヤル106が回転可能に支持されている。この
操作ダイヤル106の回転軸には、図示しない巻き取り
リールが固着され、操作ダイヤル106と一体的に回転
する。ワイヤー5の基端側は、第3のルーメン43の基
端から露出して操作部本体101内を通り、巻き取りリ
ールに互いに反対方向に巻き付けられている。これによ
り、操作ダイヤル106を例えば図1中時計回りに回転
させると、ワイヤー5が牽引され、ワイヤー5が緊張し
て変形可能部(湾曲部)21が図1中上方へ湾曲する。
【0069】このように変形可能部(湾曲部)21を所
望の方向に湾曲させることにより、光ファイバー束9を
介して管状器官内の観察を広範囲に行うことができる。
また、ルーメン41を介して液体の注入、吸引、その他
医療処置等を行うこともでき、特に、それらを広範囲で
行うこともできる。
【0070】以上、本発明の医療用チューブ(カテーテ
ルチューブ)を図示の実施例に基づき説明したが、本発
明は、これに限定されるものではない。
【0071】本発明の医療用チューブ(カテーテルチュ
ーブ)において、各ルーメンの数や配置は、図示の構成
のものに限定されず、例えば、第1のルーメン42もし
くは第2のルーメン44の少なくとも一方が存在しない
ものや、ルーメン41〜44に加え、他の1または2以
上のルーメンが付加されているものであってもよい。
【0072】例えば、図示の例では、一本のワイヤー5
を設けた構成としたが、本発明はこれに限定されず、チ
ューブ本体2の変形可能部(湾曲部)21を2以上の方
向に屈曲させるために、複数本のワイヤー5を設けるこ
ともできる。すなわち、チューブ本体2の横断面内(壁
内部)において、かつ軸方向に(横断面内の周方向に)
沿って所定の間隔で複数のルーメン(図示せず)を設
け、これらのルーメン内にそれぞれ牽引ワイヤー5を収
納し、各ワイヤー5の先端をそれぞれチューブ本体2の
横断面内の異なる偏心位置に固定した構成としてもよ
い。このようにすれば、任意の1本のワイヤー5または
任意(一部)複数本のワイヤー5を一度に牽引操作する
ことによって、チューブ本体2の変形可能部(湾曲部)
21を所望の方向へ屈曲もしくは湾曲させることが可能
となる。
【0073】例えば、チューブ本体2の壁内に軸方向
(横断面内の周方向に)に沿って延びる4つのルーメン
をほぼ等間隔に設け、これらのルーメン内にそれぞれ牽
引ワイヤー5を収納し、各ワイヤー5の先端をそれぞれ
チューブ本体2の先端付近にて固定した構成とする。こ
のようにすれば、各ワイヤー5を単独で牽引すれば、変
形可能部(湾曲部)21を引っ張られたワイヤー5に応
じた4つの方向(上、下、左、右方向)へ屈曲もしくは
湾曲させることが可能となる。また、隣接する2つのワ
イヤー5を同時に引張すれば、引張するワイヤー5の組
み合わせにより、前記4方向からそれぞれ45°の角度
をなす4つの方向への屈曲もしくは湾曲させることが可
能となり、合計8つの方向へ変形可能部(湾曲部)21
を変形(屈曲もしくは湾曲)させることができる。さら
には、隣接する2つのワイヤー5のそれぞれの引張力を
変えて操作すれば、チューブ本体2の変形可能部(湾曲
部)21を任意の方向へ屈曲させることが可能となる。
このように、チューブ本体2の変形可能部(湾曲部)2
1を多数の方向へ自在に屈曲可能とすれば、血管等の管
状器官内における観察の視野や医療処置を施すことがで
きる領域が広がる。また、観察の視野の方向や医療処置
の部位を変更する際に、チューブ本体2を回転する等の
操作を行うことなく、これらのことが容易にかつ短時間
で行うことができる。
【0074】また、抗収縮性部材(抗収縮性支持体)7
についても、前記した構成に限定されず、3本以上の抗
収縮性部材(抗収縮性支持体)7を設けることもでき
る。すなわち、チューブ本体2の壁内に軸方向(横断面
内において周方向)に沿って所定の間隔で複数のルーメ
ン(図示せず)を設け、これらのルーメン内にそれぞれ
抗収縮性部材(抗収縮性支持体)7を収納した構成とす
ることができる。
【0075】さらに、ワイヤー5を上記したように複数
本設ける場合においては、図示した構成のような位置関
係となるようにワイヤー5を収納する各ルーメンを挟む
ように互いに近接又は接触した位置に形成された一対の
抗収縮性部材を収納するためのルーメンを、チューブ本
体2の外周に沿って互いに離間した位置に複数組設ける
(例えば、ワイヤーを4本設ける場合は、それらの両側
に位置する一対のルーメンを4組、計8つの抗収縮性
(支持体)部材収納用ルーメンを設ける)構成とするの
が好ましい。これにより、チューブ本体2の中間部22
が湾曲することなく、変形可能部(湾曲部)21のみを
確実に多数の方向へ屈曲させることができ、血管等の管
状器官内における観察の視野や医療処置を施すことがで
きる領域が広がり、また、観察の視野の方向や医療処置
の部位を変更する際に、チューブ本体2を回転する等の
操作を行うことなく、容易にかつ短時間で行うことがで
きる。
【0076】また、抗収縮性部材本体部(線条体)71
をパイプ又はチューブなどの管状に形成した場合は、抗
収縮性部材本体部(線条体)71の内腔に牽引ワイヤー
5を挿通した構成とし、抗収縮性部材(抗収縮性支持
体)7を収納するルーメンと牽引ワイヤを収納するルー
メンを同じとしてもよい。
【0077】また、本発明の医療用チューブ(カテーテ
ルチューブ)は、チューブ本体2の先端に、作動流体の
注入・排出により拡張・収縮するバルーン(図示せず)
を設けたバルーンカテーテルとすることもできる。この
場合、バルーン内へ作動流体を供給するためのルーメン
を付加することが必要となる。
【0078】なお、本発明の医療用チューブ(カテーテ
ルチューブ)の用途は、前述した内視鏡用の医療用チュ
ーブ(カテーテルチューブ)に限らず、例えば、アブレ
ーションカテーテル、心拍出量測定用カテーテル等の各
種カテーテルチューブや、腹腔鏡下手術等に用いられる
トロカール管などの各種管体等に適用することができ
る。
【0079】また、本発明は別な表現をすれば、以下の
ものである。
【0080】(1) 本発明は、管状器官等に挿入して
用いられるカテーテルチューブであって、チューブ本体
と、該チューブ本体のほぼ全長に渡って延びた少なくと
も1つのルーメンと、該チューブ本体の先端付近を残し
て、前記ルーメン内にチューブ本体軸方向に移動できな
いように設置された少なくとも一つの抗収縮性支持体
と、先端が該チューブ本体の先端付近でチューブ本体の
偏心位置に固定された少なくとも一つの牽引ワイヤー
と、該牽引ワイヤーをチューブ本体基端方向へ牽引しう
る牽引具とを有し、該牽引ワイヤーをチューブ本体基端
方向へ牽引することにより、該チューブ本体の先端部分
が湾曲するよう構成したカテーテルチューブであって、
前記抗収縮性支持体は、その大部分がチューブ本体軸方
向の抗収縮性を有する線条体により形成されるととも
に、線条体と接続または一体化し、前記ルーメンの内面
に固定されて前記線条体を前記ルーメン内に支持する固
定手段を備えていることを特徴とするカテーテルチュー
ブである。
【0081】(2) 本発明は、管状器官等に挿入して
用いられるカテーテルチューブであって、チューブ本体
と、該チューブ本体のほぼ全長に渡って延びた第1、第
2および第3のルーメンと、該チューブ本体の先端付近
を残して、前記第1、第2の各々のルーメン内にチュー
ブ本体軸方向に移動できないように設置された抗収縮性
支持体と、先端が該チューブ本体の先端付近に止着さ
れ、前記第3のルーメン内に設置された少なくとも一つ
の牽引ワイヤーと、該牽引ワイヤーをチューブ本体基端
方向へ牽引しうる牽引具とを有し、該牽引ワイヤーをチ
ューブ本体基端方向へ牽引することにより、該チューブ
本体の先端部が湾曲するよう構成し、該第1のルーメン
と該第2のルーメンが該第3のルーメンを挟むように設
けられたカテーテルチューブであって、前記抗収縮性支
持体は、その大部分がチューブ本体軸方向の抗収縮性を
有する線条体により形成されるとともに、該線条体と接
続または一体化し、前記ルーメンの内面に固定されて前
記線条体を前記ルーメン内に支持する固定手段を備えて
いることを特徴とするカテーテルチューブである。
【0082】(3) また、本発明は、管状器官等に挿
入して用いられるカテーテルチューブであって、チュー
ブ本体と、該チューブ本体のほぼ全長に渡って延びた第
1、第2、第3および第4のルーメンと、該チューブ本
体の先端付近を残して、該第1、第2の各々のルーメン
内にチューブ本体軸方向に移動できないように設置され
た抗収縮性支持体と、先端が該チューブ本体の先端付近
に止着され、該第3のルーメン内に設置された少なくと
も一つの牽引ワイヤーと、該牽引ワイヤーをチューブ本
体基端方向へ牽引しうる牽引具とを有し、該牽引ワイヤ
ーをチューブ本体基端方向へ牽引することにより、該チ
ューブ本体の先端部分が湾曲するよう構成し、該第4の
ルーメンに比べて、該第1のルーメンと該第2のルーメ
ンが該第3のルーメンを挟むように互いに近接又は接触
した位置に設けられ、且つ該第1、第2及び該第3のル
ーメンからなる構造と同様な構造が該チューブ本体の外
周に沿って互いに離間した位置に複数組設けられている
カテーテルチューブであって、該抗収縮性支持体は、そ
の大部分がチューブ本体軸方向の抗収縮性を有する線条
体により形成されるとともに、該線条体と接続し、前記
ルーメンの内面に固定されて前記線条体を前記ルーメン
内に支持する固定手段を備えていることを特徴とするカ
テーテルチューブである。
【0083】(4) 前記固定手段は、前記線条体の両
端に2つ設けられていることを特徴とする上記(1)な
いし(3)のいずれかに記載のカテーテルチューブ。
【0084】(5)前記線条体は、硬質材料からなりか
つ弾性を有するワイヤー、チューブまたはパイプである
ことを特徴とする上記(1)ないし(4)のいずれかに
記載のカテーテルチューブ。
【0085】(6) 前記固定手段は、外表面に凹凸を
有し、該凹凸が前記ルーメンの内面と嵌合して該ルーメ
ン内面に固定されていることを特徴とする上記(1)な
いし(5)のいずれかに記載のカテーテルチューブ。
【0086】(7) 前記固定手段はコイルである上記
(6)に記載のカテーテルチューブ。
【0087】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の医療用チュ
ーブ(カテーテルチューブ)によれば、比較的細径の医
療用チューブ(カテーテルチューブ)において、チュー
ブ先端部のみを確実に屈曲させることができる。
【0088】また、抗収縮性支持体を弾性を有する線条
体で構成した場合は、カテーテルチューブ本体が適度の
剛性と柔軟性とを兼ね備えるため、カテーテルチューブ
の管状器官内への挿入操作において、操作を容易に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の医療用チューブを内視鏡(フ
ァイバースコープ)用医療用チューブに適用した場合の
実施例を示す全体側面図である。
【図2】図2は、図1に示す医療用チューブの先端部を
示す斜視図である。
【図3】図3は、図1に示した医療用チューブの先端の
正面図である。
【図4】図4は、図2中のI−I線断面図である。
【図5】図5は、図3中のII−II線断面図である。
【図6】図6は、図3中のIII −III 線断面図である。
【図7】図7は、医療用チューブの断面構造を説明する
ための説明図である。
【図8】図8は、図5中のIV−IV線断面図である。
【図9】図9は、図5中のV−V線断面図である。
【図10】図10は、本発明の医療用チューブに使用さ
れる抗収縮性支持体の拡大斜視図である。
【図11】図11は、図10に示した本発明の医療用チ
ューブに使用される抗収縮性部材の拡大正面図である。
【図12】図12は、本発明の医療用チューブに使用さ
れる抗収縮性支持体の変形例を示す拡大斜視図である。
【図13】図13は、図12に示した本発明の医療用チ
ューブに使用される抗収縮性部材の拡大正面図である。
【符号の説明】
1 カテーテルチューブ 2 チューブ本体 21 変形可能部(湾曲部) 22 中間部 23 基端部 24 境界部 3 チューブ先端部 41〜44 ルーメン 5 ワイヤー 51 ワイヤー先端 6 補強材 7 抗収縮性部材(抗収縮性支持体) 71 抗収縮性部材本体部(線条体) 72 固定部(固定手段) 9 光ファイバー束 91 送光用ファイバー 92 受光用ファイバー 93 レンズ 10 操作部 101 操作部本体 102 マニホールド部 103 把持部 104,105 コネクタ 106 操作ダイヤル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チューブ本体と、該チューブ本体のほぼ
    全長に渡って延びたルーメンと、先端が、前記チューブ
    本体の先端より所定距離基端側に位置し、前記ルーメン
    内にチューブ本体軸方向に移動できないように設置され
    た抗収縮性部材と、先端が、該チューブ本体の先端付近
    であり、かつ該チューブ本体内の偏心位置に固定された
    牽引ワイヤーと、該牽引ワイヤーをチューブ本体基端方
    向へ牽引するための牽引具とを有し、該牽引ワイヤーを
    チューブ本体基端方向へ牽引することにより、該チュー
    ブ本体の先端部分が湾曲するよう構成した生体内挿入用
    の医療用チューブであって、前記抗収縮性部材は、該抗
    収縮性部材の大部分を構成し、チューブ本体軸方向に対
    する抗収縮性を有する抗収縮性部材本体部と、該抗収縮
    性部材本体部に接続または該抗収縮性部材本体部と一体
    に形成され、前記ルーメンの内面と密着し前記抗収縮性
    部材本体部を前記ルーメン内に支持する固定部とを備え
    ていることを特徴とする医療用チューブ。
  2. 【請求項2】 チューブ本体と、該チューブ本体のほぼ
    全長に渡って延びた第1のルーメン、第2のルーメンお
    よび第3のルーメンと、先端が、前記チューブ本体の先
    端より所定距離基端側に位置し、前記第1のルーメン内
    にチューブ本体軸方向に移動できないように設置された
    第1の抗収縮性部材と、先端が、前記チューブ本体の先
    端より所定距離基端側に位置し、前記第2のルーメン内
    にチューブ本体軸方向に移動できないように設置された
    第2の抗収縮性部材と、前記第3のルーメン内に設置さ
    れ、かつ、先端が該チューブ本体の先端付近に止着され
    た牽引ワイヤーと、該牽引ワイヤーをチューブ本体基端
    方向へ牽引するための牽引具とを有し、該牽引ワイヤー
    をチューブ本体基端方向へ牽引することにより、該チュ
    ーブ本体の先端部が湾曲するよう構成され、かつ、前記
    第1のルーメンと前記第2のルーメン間の距離は、前記
    第1のルーメンと前記第3のルーメン間の距離および前
    記第2のルーメンと前記第3のルーメン間の距離よりも
    長くなっている生体内挿入用の医療用チューブであっ
    て、前記第1の抗収縮性部材および前記第2の抗収縮性
    部材は、該抗収縮性部材の大部分を構成し、チューブ本
    体軸方向に対する抗収縮性を有する抗収縮性部材本体部
    と、該抗収縮性部材本体部に接続または該抗収縮性部材
    本体部と一体に形成され、前記ルーメンの内面と密着し
    前記抗収縮性部材本体部を前記ルーメン内に支持する固
    定部とを備えていることを特徴とする医療用チューブ。
  3. 【請求項3】 チューブ本体と、該チューブ本体のほぼ
    全長に渡って延びた第1のルーメン、第2のルーメン、
    第3のルーメンおよび第4のルーメンと、先端が、前記
    チューブ本体の先端より所定距離基端側に位置し、前記
    第1のルーメン内にチューブ本体軸方向に移動できない
    ように設置された第1の抗収縮性部材と、先端が、前記
    チューブ本体の先端より所定距離基端側に位置し、前記
    第2のルーメン内にチューブ本体軸方向に移動できない
    ように設置された第2の抗収縮性部材と、前記第3のル
    ーメン内に設置され、かつ、先端が該チューブ本体の先
    端付近に止着された牽引ワイヤーと、該牽引ワイヤーを
    チューブ本体基端方向へ牽引するための牽引具とを有
    し、該牽引ワイヤーをチューブ本体基端方向へ牽引する
    ことにより、該チューブ本体の先端部分が湾曲するよう
    構成し、該第4のルーメンに比べて、該第1のルーメン
    と該第2のルーメンが該第3のルーメンに近接し、かつ
    該第1のルーメンと該第2のルーメンが該第3のルーメ
    ンを挟むように設けられており、さらに、該第1、第2
    及び該第3のルーメンからなる構造と同様な構造が、該
    チューブ本体の軸方向に沿って互いに離間した位置に複
    数組設けられている生体内挿入用の医療用チューブであ
    って、前記第1の抗収縮性部材および前記第2の抗収縮
    性部材は、該抗収縮性部材の大部分を構成し、チューブ
    本体軸方向に対する抗収縮性を有する抗収縮性部材本体
    部と、該抗収縮性部材本体部に接続または該抗収縮性部
    材本体部と一体に形成され、前記ルーメンの内面と密着
    し前記抗収縮性部材本体部を前記ルーメン内に支持する
    固定部とを備えていることを特徴とする医療用チュー
    ブ。
  4. 【請求項4】 前記抗収縮性部材本体部は、線状体によ
    り形成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の
    医療用チューブ。
  5. 【請求項5】 前記固定部は、前記抗収縮性部材本体部
    の両端にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求
    項1ないし4のいずれかに記載の医療用チューブ。
  6. 【請求項6】 前記抗収縮性部材本体部は、硬質材料か
    らなりかつ弾性を有するワイヤー、チューブまたはパイ
    プであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか
    に記載の医療用チューブ。
  7. 【請求項7】 前記抗収縮性部材本体部は、非伸縮性か
    つ弾性を備える材料により形成された中実ワイヤーまた
    はパイプである請求項1ないし5のいずれかに記載の医
    療用チューブ。
  8. 【請求項8】 前記固定部は、外表面に凹凸を有し、該
    凹凸が前記ルーメンの内面と嵌合して該ルーメン内面に
    固定されている請求項1ないし7のいずれかに記載の医
    療用チューブ。
  9. 【請求項9】 前記固定部は、コイルである請求項1な
    いし8のいずれかに記載の医療用チューブ。
JP14403597A 1996-06-03 1997-06-02 医療用チューブ Expired - Fee Related JP3780066B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14403597A JP3780066B2 (ja) 1996-06-03 1997-06-02 医療用チューブ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14007296 1996-06-03
JP8-140072 1996-06-03
JP14403597A JP3780066B2 (ja) 1996-06-03 1997-06-02 医療用チューブ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1057500A true JPH1057500A (ja) 1998-03-03
JP3780066B2 JP3780066B2 (ja) 2006-05-31

Family

ID=26472704

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14403597A Expired - Fee Related JP3780066B2 (ja) 1996-06-03 1997-06-02 医療用チューブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3780066B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001526944A (ja) * 1997-12-30 2001-12-25 カーディマ・インコーポレイテッド 屈曲可能なガイド・カテーテル
JP2003508110A (ja) * 1999-09-01 2003-03-04 カーディマ・インコーポレイテッド 電気外科の切断器具
JP2006334399A (ja) * 2005-05-19 2006-12-14 Biosense Webster Inc 遠位先端部方向付けシースを備えた操向性カテーテル
JP2007029739A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Ethicon Endo Surgery Inc 電気活性ポリマーを用いた可撓性アクセスポート
JP2007136208A (ja) * 2006-11-21 2007-06-07 Olympus Corp 医療用カプセル内視鏡
JP2008508987A (ja) * 2004-08-09 2008-03-27 ボストン サイエンティフィック サイムド, インコーポレイテッド 光ファイバー画像化カテーテル
US9339173B2 (en) 2004-03-23 2016-05-17 Boston Scientific Scimed, Inc. In-vivo visualization system
US9913573B2 (en) 2003-04-01 2018-03-13 Boston Scientific Scimed, Inc. Endoscopic imaging system
JPWO2017006375A1 (ja) * 2015-07-09 2018-04-19 川崎重工業株式会社 手術用ロボット
JP2022512850A (ja) * 2018-10-29 2022-02-07 キヤノン ユーエスエイ,インコーポレイテッド 医用装置のための支持構造及びその製造方法
CN116510154A (zh) * 2023-04-17 2023-08-01 南京肯特复合材料股份有限公司 一种医用聚四氟乙烯三腔管及其制备方法
US11819192B2 (en) 2004-03-23 2023-11-21 Boston Scientific Scimed, Inc. In-vivo visualization system
US11918198B2 (en) 2018-12-28 2024-03-05 DePuy Synthes Products, Inc. Steerable locking catheter

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001526944A (ja) * 1997-12-30 2001-12-25 カーディマ・インコーポレイテッド 屈曲可能なガイド・カテーテル
JP2003508110A (ja) * 1999-09-01 2003-03-04 カーディマ・インコーポレイテッド 電気外科の切断器具
US9913573B2 (en) 2003-04-01 2018-03-13 Boston Scientific Scimed, Inc. Endoscopic imaging system
US11324395B2 (en) 2003-04-01 2022-05-10 Boston Scientific Scimed, Inc. Endoscopic imaging system
US10765307B2 (en) 2003-04-01 2020-09-08 Boston Scientific Scimed, Inc. Endoscopic imaging system
US11832793B2 (en) 2004-03-23 2023-12-05 Boston Scientific Scimed, Inc. Vivo visualization system
US11819192B2 (en) 2004-03-23 2023-11-21 Boston Scientific Scimed, Inc. In-vivo visualization system
US11064869B2 (en) 2004-03-23 2021-07-20 Boston Scientific Scimed, Inc. In-vivo visualization system
US9339173B2 (en) 2004-03-23 2016-05-17 Boston Scientific Scimed, Inc. In-vivo visualization system
JP2008508987A (ja) * 2004-08-09 2008-03-27 ボストン サイエンティフィック サイムド, インコーポレイテッド 光ファイバー画像化カテーテル
US10058236B2 (en) 2004-08-09 2018-08-28 Boston Scientific Scimed, Inc. Fiber optic imaging catheter
US9215970B2 (en) 2004-08-09 2015-12-22 Boston Scientific Scimed, Inc. Fiber optic imaging catheter
US9433751B2 (en) 2005-05-19 2016-09-06 Biosense Webster (Israel) Ltd. Steerable catheter with distal tip orientation sheaths
US8376990B2 (en) 2005-05-19 2013-02-19 Biosense Webster, Inc. Steerable catheter with distal tip orientation sheaths
JP2006334399A (ja) * 2005-05-19 2006-12-14 Biosense Webster Inc 遠位先端部方向付けシースを備えた操向性カテーテル
JP2007029739A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Ethicon Endo Surgery Inc 電気活性ポリマーを用いた可撓性アクセスポート
JP2007136208A (ja) * 2006-11-21 2007-06-07 Olympus Corp 医療用カプセル内視鏡
JPWO2017006375A1 (ja) * 2015-07-09 2018-04-19 川崎重工業株式会社 手術用ロボット
JP2022512850A (ja) * 2018-10-29 2022-02-07 キヤノン ユーエスエイ,インコーポレイテッド 医用装置のための支持構造及びその製造方法
US11918198B2 (en) 2018-12-28 2024-03-05 DePuy Synthes Products, Inc. Steerable locking catheter
CN116510154A (zh) * 2023-04-17 2023-08-01 南京肯特复合材料股份有限公司 一种医用聚四氟乙烯三腔管及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3780066B2 (ja) 2006-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0815895B1 (en) Tubular medical device
JP5362708B2 (ja) 可撓性内視鏡
US8579802B2 (en) Flexible endoscope with modifiable stiffness
JP2010527653A (ja) トルクに強い連接する中空デバイス
JP3775831B2 (ja) カテーテルチューブ
US20100324482A1 (en) Torqueable and Deflectable Medical Device Shaft
US20090160112A1 (en) Structure for use as part of a medical device
JP3780066B2 (ja) 医療用チューブ
JP2022509462A (ja) 医療器具用の挿入ユニット及びその挿管システム
JP3628385B2 (ja) カテーテルチューブ
EP2268187B1 (en) Flexible endoscope with core member
JP3712750B2 (ja) 医療用チューブ
JP3549264B2 (ja) カテーテルチューブ
JP3727407B2 (ja) カテーテルチューブ
JP3895755B2 (ja) 医療用チューブ
JP4101323B2 (ja) 医療用チューブ
JPH10328306A (ja) 医療用チューブ
JPH0533736U (ja) カテーテル
WO1998019732A1 (en) Steerable instrument for use in medical procedures
JP3632932B2 (ja) カテーテルチューブ
JPH065763Y2 (ja) カテーテル形ファイバスコープ
JPH0511878Y2 (ja)
JP3998291B2 (ja) 医療用チューブ
JPH09154950A (ja) カテーテルチューブ
JP7487319B2 (ja) カテーテル、及び、再開通カテーテルシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051108

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060306

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100310

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100310

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110310

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110310

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120310

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130310

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130310

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140310

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees