JPH10508303A - Moraxellaの主要外層膜蛋白CD - Google Patents

Moraxellaの主要外層膜蛋白CD

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Abstract

(57)【要約】 Moraxella株、特にはM.catarrhalisのものまたはM.catarrhalisから単離可能なものに相当する単離・精製非変性外層膜蛋白CDを、その菌株の細胞塊を遠心によって破壊することで得られる細胞溶解物を分別して、ペレットと大部分の可溶性細菌蛋白を含む廃棄上清を得ることで単離する。そのペレットを選択的に抽出して、残留する可溶性蛋白、CD以外の膜蛋白ならびにリポ多糖類およびリン胞質などの他の汚染物を除去する。残留したCD含有ペレットを分散・可溶化し、次に遠心によって分別して、残留する細胞残屑を除去する。CD蛋白は診断関係の利用分野および免疫原性組成物において有用であり、特にin vivoで宿主に投与して、CD蛋白を産生するかまたは宿主においてCD蛋白と特異的に反応する抗体を誘発することができる蛋白を産生する病原菌によって引き起こされる疾患に対する予防を行う上で有用である。

Description

【発明の詳細な説明】発明の名称 Moraxellaの主要外層膜蛋白CD発明の属する技術分野 本発明は、免疫学の分野に関するものであり、詳細には、Moraxellaからの主 要外層膜蛋白CD、それの製造方法およびそれの利用に関する。発明の背景 中耳炎は、幼年期で最も一般的な病気であって、7歳以前の小児全体の約70 %が少なくとも1回は中耳炎を患ったことがある。慢性中耳炎があると、小児に おいて聴覚、言語および認識に障害が生じる場合がある。それは、Streptococcu s pneumoniae(約50%)、分類できないHaemophilus influenzae(約30%) およびMoraxella(Branhamella)catarrhalis(約20%)による細菌感染によ って引き起こされる。米国のみで、中耳炎治療のコストは、抗生物質ならびに扁 桃摘出術、咽頭扁桃切除術および鼓膜切開術管挿管などの外科的処置に対して年 間10億ないし20億ドルとなる。中耳炎は、言語能力が急速に発達している時 期に起こることから、具体的に学習および聴覚知覚に関係する発達障害が、頻回 に中耳炎を起こす小児において報告されている。 M.catarrhalisは主として、呼吸管にコロニー形成し、主に粘膜の病原体とな る。鼓膜穿刺によって得られた中耳液の培養液を用いる研究から、M.catarrhali sが中耳炎例の約20%の原因となっていることが明らかになっている(参考文 献1−本願を通じて、本発明が関係する最新技術をより詳細に説明することを目 的として、括弧内に各種参考文献を引用している。各引用についての詳細な関係 書目情報については、明細書の最後の部分で請求の範囲の直前の箇所に記載して ある。これら参考文献の開示内容については、本明細書では、本開示内容中に参 考文献によって盛り込まれている)。 M.catarrhalisによって引き起こされる中耳炎の発生率は上昇しつつある。pne umococcusおよび分類できないH.influenzaeによって引き起こされる中耳炎を予 防する方途が開発されていることから、中耳炎の原因としてのM.catarrhalisの 相対的重要度はさらに高くなるものと予想することができる。 M.catarrhalisはさらに、成人における下部呼吸管感染、特に慢性気管支炎お よび肺気腫の状態における重要な原因でもある(参考文献2、3、4、5、6、 7および8)。M.catarrhalisはさらに、小児および成人における副鼻腔炎(参 考文献9、10、11、12および13)の原因でもあり、場合によっては侵襲 性疾患を引き起こす(参考文献14、15、16、17、18および19)。 他のグラム陰性菌同様、M.catarrhalisの外層膜は、リン脂質、リポ多糖類( LPS)および外層膜蛋白(OMP)からなる。M.catarrhalisOMPのうち8 個が主要成分として確認されている。これらは文字A〜Hによって表記され、最 初が分離98kDaのOMP Aであり、最後は分子量21kDaのOMP Hで ある(参考文献20)。 M.catarrhalisで確認されている主要OMPのうち、CDという名称の見かけ 上のダブレット(doublet)は熱変性蛋白である。それの分子量は室温で55k Daであり、還元条件下に加熱すると66kDaとなる。CD特異的モノクロー ナル抗体を用いた研究で明らかになっているように、この蛋白は表面に露出して おり、各種M.catarrhalis株間で保存されている(参考文献21)。CDをコー ドする遺伝子は最近、マーフィーら(Murphy et al.)によってクローニングさ れ、大腸菌で発現されている(参考文献22)。M.catarrhalisの30個の単離 物についてのCD遺伝子中の配列に相当するオリゴヌクレオチドプローブを用い た制限マッピングにより、サザーンブロッティングアッセイで同一のパターンが 得られ、CD遺伝子の配列が保存されていることが示唆されている。 そこで、M.catarrhalisの熱変性蛋白CDは、表面に露出し保存される蛋白で あって、調べたM.catarrhalis株の全てにおいて存在する少なくとも2個のエピ トープを含むものである(参考文献21)。CD蛋白の性質は、その蛋白がM.ca tarrhalisその他のCD蛋白を産生するかあるいはCD蛋白と特異的に反応する 抗体を形成することができる蛋白を産生する病原菌によって引き起こされる疾患 の診断およびその疾患に対する予防接種において利用できることを示している。 抗原として使用するための精製CD蛋白(およびそれの精製方法)、ワクチン 、他の抗原および免疫原ならびに診断薬取得のための担体を含む免疫原性製剤を 提供することは有利であると考えられる。発明の概要 本発明は、Moraxella catarrhalisの精製主要外層膜蛋白CDおよびCD蛋白 の精製方法を提供することを目的とするものである。 本発明の1実施態様によれば、Moraxella株から単離可能な単離・精製した非 変性外層膜蛋白CDが提供される。CD蛋白は、実質的にその生構造を持ち(実 質的に、Moraxella株におけるCD蛋白の特徴的免疫原性を有するために)、M.c atarrhalis 4223またはRH408などのM.catarrhalis株から単離することがで きる。そのような単離・精製CD蛋白は、Moraxellaの非CD外層膜蛋白、リン 脂質およびリポ多糖類を実質的に含まない。 本発明はさらに、本願で提供される外層膜蛋白を免疫的に有効な量で有してな る免疫原性組成物をも提供するものである。その免疫原性組成物は、宿主に対す るin vivo投与用のワクチンとして製剤して、CD蛋白を産生するかあるいは宿 主においてCD蛋白と特異的に反応する抗体を誘発することができる蛋白を産生 する病原菌によって引き起こされる疾患に対する予防を行うことができる。詳細 には、その病原菌は、M.carrhalisである。 本発明の免疫原性組成物は、微粒子、カプセル、ISCOMまたはリポソーム 製剤として製剤することができる。その免疫原性組成物は、標的分子(targetin g molecule)と組み合わせて、免疫系の特異的細胞または粘膜表面に運搬するこ とができる。標的分子には、WO92/17167(Biotech Australia Pty.Lt d.)に記載のような菌株B12および細菌毒断片、ならびに米国特許51942 54号(Barberら)に記載のようなモノクローナル抗体などがある。本発明の免 疫原性組成物(ワクチンを含む)はさらに、1以上の他の免疫原性または免疫刺 激性の材料を含むことができ、その免疫刺激性材料は1以上のアジュバントであ ることができる。 本発明での使用に好適なアジュバントには、リン酸アルミニウム、水酸化アル ミニウム、QS21、Quil A、それらの誘導体および構成成分、ISCO M基質、リン酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化亜鉛、糖脂質類縁体、な らびにアミノ酸のオクタデシルエステル、ムラミルジペプチド、ポリホスファゼ ン、ISCOPRP、DC−chol、DDBAおよびリポ蛋白、あるいはその 他のTh1反応を誘発するアジュバントなどがあるが、これらに限定されるもの ではない。アジュバントの特定の有利な組み合わせは、1994年6月16日に 出願され、本願とともに係属中の米国特許出願第261,194号(本願の譲受 人に譲渡されており、その開示内容は参考文献として本明細書に組み込まれる) に記載されている。 本発明のさらに別の態様においては、宿主で免疫応答を発生させる方法におい て、宿主に本明細書に記載の免疫原性組成物を免疫的に有効な量で投与する段階 を有してなる方法が提供される。その免疫応答は、体液性あるいは細胞介在性の 免疫応答であることができる。その免疫応答は、宿主に対して、CD蛋白を産生 するかあるいは宿主においてCD蛋白と特異的に反応する抗体を誘発することが できる蛋白を産生する病原菌によって引き起こされる疾患の予防を行うことがで きる。疾患に対する予防を提供され得る宿主には、ヒトなどがある。 本発明のさらに別の態様においては、CD外層膜蛋白に対して特異的で、本願 で提供される免疫原性組成物によって宿主を免疫感作することで産生することが できる抗体が提供される。 本発明のさらに別の態様においては、検体中でMoraxella catarrhalis蛋白の 外層膜蛋白CDと特異的に反応する抗体の有無を測定する方法であって、 (a)CD蛋白および該蛋白と特異的に反応する検体中に存在する前記抗体を 有してなる複合体を形成するような条件下で、本願で提供されるCD蛋白と検体 とを接触させる段階;ならびに (b)前記複合体の形成を測定する段階 を有してなる方法が提供される。 本発明のさらに別の態様においては、検体中のCD蛋白の有無を測定する方法 であって、 (a)被験者を、本願で提供される免疫原性組成物で免疫感作して、CD蛋白 に特異的な抗体を産生する段階、 (b)検体と前記抗体とを接触させて、検体中に存在するCD蛋白と前記CD 蛋白特異抗体を有してなる複合体を形成する段階;ならびに (c)前記複合体の形成を測定する段階 を有してなる方法も提供される。 CD蛋白は、Moraxella catarrhalis株あるいはCD蛋白を産生するかまたは 宿主においてCD蛋白と特異的に反応する抗体を形成することができる蛋白を産 生する細菌の一部であることができる。 本発明のさらに別の態様においては、検体中でCD蛋白と特異的に反応する抗 体の有無を測定するための診断キットであって、 (a)本願で提供されるCD蛋白、 (b)前記CD蛋白と検体とを接触させて、前記CD蛋白および検体中に存在 する前記抗体とを有してなる複合体を形成する手段、ならびに (c)前記複合体の形成を測定する手段 を有してなるキットが提供される。 本発明はさらに、検体中のCD蛋白の有無を検出するための診断キットであっ て、 (a)本願で提供されるCD蛋白に特異的な抗体、 (b)該抗体と検体とを接触させて、CD蛋白およびCD特異抗体を有してな る複合体を形成する手段、ならびに (c)前記複合体の形成を測定する手段 を有してなるキットをも提供するものである。 本発明は、その別の態様において、CD蛋白を産生するかあるいは宿主におい てCD蛋白と特異的に反応する抗体を誘発することができる蛋白を産生する病原 菌によって引き起こされる疾患に対する予防のためのワクチンを製造する方法で あって、 本願で提供される免疫原性組成物を被験宿主に投与して、CD蛋白を産生する かまたは宿主においてCD蛋白と特異的に反応する抗体を形成することができる 蛋白を産生する病原菌によって引き起こされる疾患に対する予防を行うために該 組成物の各種成分の相対量および該組成物の投与頻度を求める段階;ならびに 前記の所定の投与量および投与頻度に従って被投与宿主に投与するのに好適な 剤型で免疫原性組成物を製剤する段階 を有してなる方法を提供するものである。被投与宿主はヒトであることができる 。 本発明のさらに別の態様においては、Moraxella株からの外層膜蛋白CDに特 異的なモノクローナル抗体を形成する方法であって、 (a)本願で提供される免疫原性組成物を1匹以上のマウスに投与して、1匹 以上の免疫感作マウスを得る段階、 (b)前記1匹以上の免疫感作マウスからBリンパ球を採取する段階、 (c)前記1匹以上の免疫感作マウスから採取したBリンパ球を骨髄肺細胞と 融合することで、ハイブリドーマを形成する段階、 (d)特定の抗CD蛋白抗体を産生するハイブリドーマをクローニングする段 階、 (e)前記抗CD蛋白抗体産生クローンを培養する段階、ならびに (f)前記培地から抗CD蛋白抗体を単離する段階 を有してなる方法が提供される。 本発明のさらに別の態様においては、CD蛋白を産生する菌株の単離・精製外 層膜蛋白CDを製造する方法であって、 (a)前記菌株の細胞塊を取得する段階、 (b)前記細胞塊を破壊して、細胞溶解物を得る段階、 (c)前記細胞溶解物を分別して、第1の上清と第1のペレットを得て、該第 1の上清が実質的に大部分の可溶性細菌蛋白を含有するものである段階、 (d)前記第1の上清を前記第1のペレットから分離する段階、 (e)前記第1のペレットの抽出を行って、該ペレットから実質的に全ての可 溶性蛋白およびCD蛋白以外の膜蛋白を除去して、第2の上清およびCD蛋白を 含む抽出済みペレットを得る段階、 (f)前記第2の上清を前記抽出済みペレットから分離する段階、 (g)前記抽出済みペレットを溶解させて、可溶化抽出物を得る段階、 (h)前記可溶化抽出物を分別して、CD蛋白含有上清と廃棄ペレットを得る 段階;ならびに (i)前記CD蛋白含有上清を廃棄ペレットから分離する段階 を有してなる方法が提供される。 CDタンパクを生産する細菌株は、Moraxella catarrhal isであってもよい。細胞溶解産物は遠心分離によって分画し、溶解抽出物は遠 心分離によって分画する。最初のペレットを選択的に抽出する段階は、界面活性 剤を用いた少なくとも1回の抽出(数回の抽出を含む)からなる。抽出後のペレ ットを分散させ、界面活性剤と可溶化溶媒とからなる緩衝液を用い、所定の温度 で、所定時間抽出し、抽出物を得る。緩衝液は約7から約8.5のpHを有し、 約0.1〜2重量%の界面活性剤、例えばTritonX−100および可溶化 剤として約3〜8モル、例えば4モルの尿素を含む。可溶化は、約40〜70℃ で、約10〜120分間行う。 通常、CDを含む上清はその後透析を行って界面活性剤および可溶化剤を除去 し、さらにCDタンパク溶液を非変性型として精製する。 本発明は、別の側面でMoraxella catarrhalisの非クラ ンピング株、すなわちMoraxella catarrhalis RH40 8(ATCC識別番号55,637)を提供する。このような非クランピング株 は、凝集が問題となる大規模ファーメンターで培養を行う場合特に有用である。 この非クランピング株は本発明の別の側面で、 当該抗血清により、非クランピング株のあらかじめ設定した数の細胞を殺すこ とによる補体阻害を行い、ついで 前記の抗Moraxella抗細菌活性の尺度として、あらかじめ設定した細 胞数に対する前記抗血清によって死滅した細胞の割合を測定することからなる、 抗血清の抗Moraxella抗細菌活性の測定に使用することができる。 本発明の利点は、 −CDタンパクを生産するMoraxilla catarrhalisを含む 細菌株の精製CD外膜タンパクの簡単な分離法を提供し、 −Moraxella株から単離、精製された非変性外膜タンパクCDを提供し 、 −Mocaxellaおよびそれによって感染された宿主の同定に使用する診断 キットおよび免疫学的試薬を提供することである。図面の簡単な説明 以下の図を参照し、本発明をさらに詳細に説明する。 図1は、本発明に係わるMoraxella catarrhalisからの CDタンパクの精製法を示すフローダイヤグラムである。 図2は、分離、精製したCDタンパクのSDS−PAGEによる分析結果を示 す。 図3は、M.catarrhalis全体を免疫投与することによるマウスに おけるCD−特異的抗体の生成を示す。 図4は、分離、精製したCDタンパクを免疫投与することによるマウスにおけ るCD−特異的抗体の生成を示す。 図5は、多くのM.catarrhlis株に抗原が保全されていることを示 す免疫ブロットである。 図6は、M.catarrhlis全体または分離、精製したCDタンパクの いずれかを免疫投与したマウスにおけるIgGサブクラスプロファイルの比較で ある。 図7は、M.catarrhalis全体または分離、精製したCDタンパク の免疫投与によって生成したマウス抗−血清の、M.catarrhalisの 表面に表現されたCDタンパクに対する結合能のフローサイトメトリーによって 測定した結果を示す。 図8は、分離、精製したCDタンパクの免疫投与により生成したマウス抗−C D抗血清のM.catarrhalisとその他の中耳炎病原細菌を特異的に識 別能を実証する免疫ブロットである。発明の概要 本出願において、”Moraxella菌株の外膜タンパクCD”という用語 は、各種Moraxella菌株に存在する天然のタンパクを含み、アミノ酸配 列に変異を有するタンパクを有し、または含むM.catarrhalisの外 膜タンパクCDの1群を基底するために使用する。本出願において、第一のタン パクが免疫学的に第二のタンパクと関連があるか、同じ機能を有している場合は 、第二のタンパクの”機能的類縁体”とする。機能的類縁体は、例えばタンパク のフラグメントまたはその置換、付加または欠失変異体である。 本発明は、基本的に純粋なCD外膜タンパクの調製に使用する新規な方法を提 供する。ここに示す分離、精製した外膜タンパクCDの提供には、CDタンパク を生産するか、CDタンパク、フラグメントまたはその類縁体を特異的に識別す る抗体を生成しうるタンパクを生産するあらゆる細菌を用いると便利である。本 発明は、遺伝子組換え技術によって生産されたCDタンパクおよびCDタンパク の免疫学的性質を保持するその類縁体を含む。当該細菌は一般に病原性細菌であ り、典型的にMoraxella属、例えばMoraxella catarr halisである。これらの菌株は、一般に医療現場または細菌のカルチャーコ レクションから入手することができる。適当なM.catarrhalis株と しては、M.catarrhalis 4223およびM.catarrhal isRH408を挙げることができる。 図1は、本発明の1実施例によるM.catarrhalisからのCDタン パクの精製法を示すフローダイヤグラムである。細胞全体を従来の緩衝液条件下 で溶融させ、細胞溶融液を得る。この細胞溶融液を遠心分離し、約95%の溶存 タンパクを含む上清とペレット(PPT1)に分ける。界面活性剤を用い、この ペレットを選択的に抽出し、残った可溶性タンパクおよびCDタンパク以外の膜 タンパクをペレット(PPT1)ならびにリン脂質およびリポ多糖類等のその他 の混在物から分離する。このような選択的抽出は、従来の方法で行うことができ る。このような方法の1例として、界面活性剤によるペレットの反復抽出を挙げ ることができる。特に、最初の界面活性剤抽出はTriton X−200を用 いて行い、ついで遠心分離を行い、上清をデカントして残っている可溶性タンパ クのほとんどを除去し、別のペレット(PPT2)を得る。このようなTrit on X−200抽出は、pH約7〜8.5の緩衝液、典型的にpH 8.0のT ris緩衝液を用いて調製した約0.2〜1重量%のTriton X−200 溶液を用いて行う。 さらに、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)またはその他の適当な界面活性剤 、例えばデオキシコール酸ナトリウムを用いてPPT2の界面活性剤抽出を1回 または数回行い、ついで遠心分離を行い、上清をデカントしてCDタンパク以外 の外膜タンパクのほとんどを除去するとともにその他の混在物を除去し、別のペ レット(PPT3)を得る。このような追加抽出は、約0.1〜1重量%の界面 活性剤溶液を用いて行う。界面活性剤の濃度が高くなるとCDタンパクのある程 度の溶解が起こり、収率が低下するので、通常回避する。このような界面活性剤 溶液は、一般にpH約7〜8.5の緩衝液、典型的にpH 8.0のTris緩衝 液を用いて調製する。 PPT3を製造するために行うPPT1の界面活性剤抽出は、適当な温度範囲、 例えば約4〜30℃で行う。上記の選択抽出手順では数種類の界面活性剤を用い て行ったが、選択抽出は適切な選択抽出能を有する単一の界面活性剤を用いて行 うこともできる。 細胞溶融ペレットの界面活性剤による選択抽出で得られた固形物(PPT3) はCDタンパクおよび細胞破片を含むが、その他の細菌タンパクおよび混在物の ほとんどが除去されている。ついで、CDタンパクを固形物から可溶化し、得ら れた溶液を例えば遠心分離することにより細胞破片を除去する。このような可溶 化は、まず界面活性剤溶液を用いて固形物を分散させ、ついでタンパク可溶化剤 、例えば尿素等を用いて分散しているCDタンパクを溶解させ、遠心分離によっ て分散している細胞破片を除去することによって行う。 固形物(PPT3)を分散させるために用いる界面活性剤溶液は、従来使用さ れている界面活性剤、例えばTriton X−100をpH約7〜8.5の緩 衝液に約0.1〜2重量%になるように溶解させて調製する。使用する可溶化剤 の量は、少なくとも懸濁しているCDタンパクのほとんど全てを溶解させる量と する。例えば、尿素を用いる場合、約3〜8Mの濃度を用いることができる。可 溶化は、約40〜70℃に少なくともCDタンパクがほとんど完全に溶解するま で、例えば約10〜120分間加温することによって促進することもできる。 CDタンパク溶液を破片のペレットから分離した後、従来の方法、例えば従来 の条件下で透析を行うなどして可溶化剤を除去し、CDタンパク溶液を得る。こ の手順によって、分離、精製された非変性外膜CDタンパクの水溶液が得られる 。CDタンパク水溶液は、使用目的に応じて適当な濃度、一般に約100〜20 0μg/mLの濃度で提供することができる。それ以上濃厚な溶液も、従来の方 法を用いて調製することができる。 図2は、ここに記載した方法、典型的には図1に模式的に示す方法により精製 したCDタンパクのSDS−PAGE分析による純度分析の結果である。図2の レーン2は、M.catarrhalis細胞溶融物を示す。レーン3は、細胞 溶融液を50mM Tris緩衝液(pH8.0)で処理した後遠心分離によっ て得られた可溶性タンパクの約95%を含む上清を示す。レーン4および5は、 それぞれ細胞溶融液を50mM Tris緩衝液(pH8.0)で処理した後遠 心分離によって得られたペレットを1回および2回界面活性剤抽出して得られた 上清を示す。レーン6は、既知のタンパク分子量(55660 kDa)を有す る精製CDタンパクを示す。ここに提供する外膜CDタンパクの精製法によって 、少なくとも純度70%のCDタンパク調製物が得られる。図2のレーン6に示 す調製物の純度は、デンシトメータによる分析で、少なくとも95%であった。 図3および4は、本発明に係わる分離、精製外膜タンパクCDのマウスにおけ る免疫活性を示す。図3は、M.catarrhalis細胞全体を免疫投与し たマウスにおけるCD−特異性抗体の生産を示す。図4は、本発明に係わる精製 CDタンパクを免疫投与した場合の特異性抗体の生産を示す。これらのデータか ら明らかなように、精製CDタンパクは強い免疫活性を有し、細菌の一部として 免疫系に投与した場合のCDタンパクの免疫活性に匹敵する。 免疫組成物(ワクチンを含む)の成分として、また診断用の抗原として使用す るためには、ここに記載したように精製されたCDタンパクは、多様なMora xella catarrhalis菌株を識別または中和する抗体を有利に生 成するものでなければならない。図5(パネルA)は、ここに提供された生成C Dタンパクを免疫投与したマウスで生産されたマウス抗−CD抗血清の各種Mo raxella catarrhalisから分離したCDタンパクの識別能を 示す免疫ブロットである。試験したM.catarrhalis菌株は以下の通 りである。 図5(パネルB)も、精製CDタンパクと強い反応を示したM.catarr halisの不活性化全細胞(レーン2)またはM.catarrhalisの 各株(レーン3〜10)を免疫投与したマウスで得られた免疫血清を示す。この 図は、CDタンパクはM.catarrhalisにおける免疫活性の高いタン パクであることを示している。 図6は、M.catarrhalisの不活性化全細胞またはここに提供した 分離、精製CDタンパクを免疫投与したマウスにおける抗−CD IgGサブク ラスのプロファイルの比較である。最も顕著な反応は、IgG1およびIgG2ア イソタイプで認められた。さらに、M.catarrhalisの不活性化全細 胞と精製CDタンパクを免疫投与により得られたIgGサブクラスのプロファイ ルはよく似ていることから、ここに記載した分離、精製CDタンパクは構造的に その天然タンパクとほとんど同じであると考えられる。 図7は、M.catarrhalisに結合している抗−CD抗血清のフロー サイトメトリー分析を示す。ここに記載した分離、精製CDタンパクを免疫投与 することによって生産されたマウス抗CD抗血清のプールしたものの無傷のM. catarrhalisに対する結合能(パネルA)は、M.catarrha lisの全細胞を免疫投与した場合の抗−M.catarrhalis(パネル B)とほぼ同等であった。同じ抗−CD抗血清がCDタンパクを生産しない細菌 H.influenza(パネルD)に顕著な結合を示さなかったことから、結 合はM.catarrhalisに特異的であると考えられる。一方、プールし たマウス抗−M.catarrhalis抗血清は、M.catarrhali sと強く反応した(パネルE)。 パネルCおよびFは、非免疫血清がM.catarrhalisおよびH.i nfluenzaにほとんど結合しないことを示している。このフローサイトメ トリー分析は、ここに提供した分離、精製CDタンパクを免疫投与することによ って得られた抗−CD抗体が無傷のM.catarrhalis細胞表面上のC Dタンパクを識別し、ここに提供するCDタンパクは構造的にその天然型とかな りよく似ていることを示している。 本発明の実施例によると、ここに提供する分離、精製CDタンパクは中耳炎の 病原細菌からM.catarrhalisを特異的に識別するために使用するこ とができる抗体の生成に有用である。図8は、ここに提供されたCDタンパクを 免疫投与したマウスで生産されたマウス抗−CD抗血清の特異的反応を示す免疫 ブロットである。分析に用いた細菌は、以下の通りである。 図8に示した結果から明らかなように、ここに提供するCD−特異性抗血清は 同じような臨床症状を示す病原細菌を同定し、識別する上で有用である。 下表1に示した結果は、ここに提供するCDタンパクを免疫投与することによ って生成されたマウスまたはモルモット抗−CD抗血清の2種類のM.cata rrhalis株に対する細胞溶融能である。結果から明らかなように、422 3株から分離したCDタンパクを免疫投与することによって生産された両抗血清 は、M.catarrhalis 4223株に由来する相同性の非凝集性M. catarrhalis RH408株および非相同性の非凝集性株 QS(Ce ntre Hospitalier de l’Universite Lav al, St. Foy, QuebecのDr. M. G. Barger onから提供されたもの)に対して抗菌作用を有する。モルモット免疫血清中の 抗菌力価は、きわめて高かった(1:1,024)。マウス抗CD−抗血清中の抗菌 作用は両株に対して約1:128であり、M.catarrhalis不活性化 全細胞を免疫投与することによって生産された抗−M.catarrhalis 抗血清の力価と同等であった。ここに提供する分離、精製CDタンパクの抗菌性 抗体生産能は、M.catarrhalisまたはCDタンパクを生産するか、 またはCDタンパクを特異的に識別する抗体を生成するタンパクを生産するその 他の細菌に起因する疾病を予防するためにCDタンパクをワクチンとしてin vivoで使用できることを示唆している。 すなわち、本発明の別の側面によれば、ここに提供するCDタンパクの免疫学 的に有効な量とその生理学的に許容される単体とからなるMoraxellaま たはCDタンパクを生産するか、CDを特異的に識別する抗体を誘導するタンパ クを生産するその他の病原性細菌に対するワクチンを提供するものである。また 、ここに提供するCDタンパクは、ヘプタン、多糖類またはペプチドの単体タン パクとを使用し、CDに関連しない抗原決定基とワクチンの抱合体を形成させる こともできる。 ここに提供するCDタンパクは、診断試薬、抗原または抗−CD抗体の誘導、 MoraxellaおよびCDを特異的に識別する抗体を誘導するタンパクを生 産するその他の病原性細菌による疾病に対する免疫賦与ならびにMoraxel laおよび上記のその他の細菌による感染を検出するための抗原として有用であ る。 本発明の別の実施例によると、ここに提供するCDタンパクはキメラ分子の調 製および包被細菌を含む病原性細菌に対する複合ワクチン(配糖体を含む)の調 製に単体分子として使用することができる。例えば、本発明の配糖体は、脂質オ リゴ糖(LOS)およびPRPを含む多糖類抗原を有するあらゆる細菌に起因す る疾病および感染に対する防御能の賦与に使用することができる。例えばこのよ うな病原性細菌は、Haemophilus influenzae(インフル エンザ菌)、Streptococcus pneumoniae(肺炎球菌) 、Escherichia coli(大腸菌)、Neisseria men ingitides(髄膜炎菌)、Salmonella typhi(腸チフ ス菌)、Streptococcus mutants(ミュータンス連鎖球菌 )、Cryptococcus neoformans(クリプトコックス−ネ オフォルマンス)、Klebsiella(クレブシエラ属)、Staphyl ococcus aureus(黄色ブドウ球菌)およびPseudomona s aeruginosa(緑膿菌)である。CDタンパクと抱合体を形成する 特定の抗原および当該抱合体を得る方法は、当該出願人に譲渡された公開PCT 出願WO 94/12641に記載されており、比較として本出願にも含める。 もう一つの具体例においてCD蛋白質の担体機能は、例えば腫瘍細胞の異常多 糖類に対して免疫応答を誘起するために、或いは血液治療剤や生物活性剤と接合 できる抗腫瘍抗体を作るために使用することができる。 本発明は、活性の薬剤物質、特に Moraxella に感染することによりもたらさ される疾病に対するワクチンの中の活性成分として使用するための、Moraxella 株から分離することのできる、分離精製した非変性の外膜蛋白質CDに及ぶ。 本発明の種々の具体例がワクチン接種、診断、例えば Moraxella 感染症及び CD蛋白質を特異的に識別する抗体を作り出すことのできる蛋白質を生成する他 のバクテリア性病原体による感染症の処置、及び免疫学的試薬類の創出の分野に おいて多くの用途を有する。このような用途の非制限的な記述が更に以下にあげ られている。 1.ワクチンの調製と使用 ワクチンとして使用するのに適した免疫原性組成物を、ここに記述するように CD蛋白質から作ることができる。好ましくはその抗原性物質を強く透析して望 ましくない小さな分子量の分子を除去し、及び/又は所望のビヒクルの中により 容易に調剤されるように凍結乾燥する。この免疫原性の組成物は対象体の中で免 疫応答を引き出すが、これは種々の抗CD抗体、及びオプソン化(opsonize)性 又は殺菌性の種々の抗体を含めて種々の抗体を作り出す。このワクチン接種され た対象体が Moraxella 又は他の、特異的にCD蛋白質を識別する種々の抗体を 作り出し得る蛋白質を形成するバクテリアに試験感染されるべきときは、それら 抗体はそのバクテリアに結合して不活性化する。更に、オプソン化性又は殺菌性 の抗CD抗体は別な機構によっても保護をもたらすことができる。 種々のワクチンを含む免疫原性組成物は注射可能剤として、液体溶液又はエマ ルジョンとして調製することができる。CD蛋白質はこのCD蛋白質と相容性の ある薬剤的に受容性のある種々の左薬と混合することができる。このような左薬 は水、食塩水、デキストローズ、グリセロール、エタノール及びそれらの組み合 わせを含む。それら免疫原性組成物及びワクチン類は更に、湿潤剤又は乳化剤、 pH緩衝剤或いはそれらの有効性を高める免疫助成剤のような予備的な種々の物 質を含むことができる。免疫原性組成物及びワクチン類は非経口的に、皮下又は 筋肉内注射により投与することができる。これと異なって、本発明に従い形成さ れるそれら免疫原性組成物は種々の粘膜表面において免疫応答を発現させる態様 で調剤して投与することができる。すなわち、この免疫原性組成物は、例えば経 鼻的又は経口的(胃内)経路により種々の粘膜表面へ投与することができる。こ れと異なり、坐薬及び経口用調剤を含む他の他の投与形態も望ましいであろう。 坐薬のためには結合剤及び担体は、例えばポリアルカレングリコール類又はトリ グリセリド類を含むことができる。このような坐薬はその活性成分を約 0.5 な いし約 10 %、好ましくは約1ないし2%の範囲で含む混合物から形成すること ができる。経口用調剤は、通常的に用いられる補薬類、例えば薬剤級のサッカリ ン、セルローズ及び炭酸マグネシウムを含むことができる。これらの組成物は溶 液、懸濁液、タブレット、丸薬、カプセル、徐放性調剤又は粉末の形であること ができ、そして約1ないし 95 %のCD蛋白質、好ましくは約 20 ないし約 75 %を含む。 それら免疫原性の調剤及びワクチン類は投薬用調剤と相容性のある態様で、そ して治療的に有効な、保護的な、及び免疫原性であるような量で投与される。投 与量は、例えば各個体の抗体を合成し、そして必要の場合細胞に媒介される免疫 応答を作り出す免疫系の能力を含めてその処置されるべき対象体に依存する。投 与するのに要求される活性成分の正確な量は実務者の判断に依存する。しかしな がら好適な投与量範囲は当業者により容易に決定することができ、そしてワクチ ン接種当りそのCD蛋白質のμgのオーダーであることができる。初期投与量及 び追加投与量の好適な規範も可変であるが、初期投与に引き続くいくつかの後続 投与を含むことができる。各投与量はまた投与の経路にも依存し、そしてその宿 主の大きさに従って変化する。 本発明に従う免疫原性組成物の中のCD抗原の濃度は一般に約1ないし 95 % である。ただ1つの病原体の抗原性物質を含むワクチンは1価ワクタンである。 いくつかの病原体の抗原性物質を含むワクチンは組み合わせワクチンであり、そ してこれらも本発明に含まれる。このような組み合わせワクチンは、例えば種々 の病原体からの、又はその同じ病原体の種々の株からの、或いは種々の病原体の 組み合わせからの物質を含む。 それら抗原が、燐酸緩衝された食塩水の中の約 0.05 ないし 0.1 %の溶液と して一般に用いられる免疫助成剤とともに一緒に投与されるときは免疫原性を大 きく改善することができる。種々の免疫助成剤は抗原の免疫原性を高めるけれど も、それ自身免疫原性である必要はない。各免疫助成剤はその投与部位の近傍に 局部的にその抗原を保持することよって、抗原のその免疫系の各細胞へのゆっく りとした徐放を助けて貯蔵所効果を作り出すように作用することができる。種々 の免疫助成剤はまた、その免疫系の細胞を或る抗原貯蔵所へ引きつけてそのよう な細胞を免疫応答が引き出されるように刺激することもできる。 種々の免疫刺激剤又は免疫助成剤が、例えば種々のワクチンに対する宿主免疫 応答を改善するために多年にわたり用いられてきた。リポポリサッカリドのよう な、内来的な免疫助成剤は通常、ワクチンとして使用される殺菌され、又は弱毒 化されたバクテリアの成分である。外来的な免疫助成剤は典型的には各抗原に非 共有結合的に結合された免疫モジュレータであり、そして宿主の免疫応答を高め るように調剤される。すなわち、非傾向的に投与された各抗原に対する免疫応答 を高める種々の免疫助成剤が確認されている。しかしながらこれら免疫助成剤の 若干は毒性であって望ましくない副作用を引き起こす場合があって、人又は多く の動物においてそれらを使用するのを不適当にする。実際に、水酸化アルミニウ ム及び燐酸アルミニウム(総合的に通常アラムと称される)のみが人及び獣医用 のワクチンにおいて免疫助成剤として慣用的に用いられている。アラムの、ジフ テリアやテタヌストキソイドに対する抗体応答を上昇させる効果性はよく確認さ れており、そして HBsAg ワクチンがアラムにより免疫助成されている。アラム の有用性は若干の適用対象についてよく知られているけれども、これは制限を有 する。例えば、アラムはインフルエンザワクチン接種には無効であり、そして細 胞媒介免疫応答を非一定的に誘起させる。それらアラムで免疫助成された種々の 抗原により引き出される抗体はマウスにおいては主として IgG1 アイソタイプで あり、これは若干のワクチン性剤による保護に対しては最適ではない。 広範囲の外来的免疫助成剤が種々の抗原に対する強い免疫応答を引き起こすこ とができる。これらは、種々の膜蛋白質抗原に錯化したサポニン類(免疫刺激性 錯化物)、鉱物油を含むプルロニックポリマー、鉱物油中の殺菌されたマイコバ クテリア、フロイントの完全アジュバント、ムラミルジペプチド(MDP)やリ ポポリサッカリド(LPS)のようなバクテリア性生成物、並びにリピドA及び 種々のリポソームを含む。 液性免疫応答(HIR)及び細胞媒介免疫(CMI)を効率的に誘起させるた めに種々の免疫原が種々の免疫助成剤の中で乳化される。多くの免疫助成剤は毒 性であり、そして肉芽腫、急性や慢性の炎症(フロイントの完全アジュバント: FCA)、細胞溶解(サポニン類及びプルロニックポリマー)及び発熱原性、関 節炎及び前部ぶどう膜炎(LPS及びMDP)を誘起する。FCAは優れた免疫 助成剤であって実験において広く用いられているけれども、これを人及び獣医用 のワクチンにおいて使用することはその毒性のために許可されていない。 理想的な免疫助成剤の望ましい特性は下記のようであり、すなわち (1) 毒性がないこと、 (2) 長く永続する免疫応答を励起する能力があること、 (3) 製造が簡単で長期間の貯蔵において安定であること、 (4) 所望の場合、種々の経路により投与された種々の抗原に対してCMI及び HIRの両方を引き出す能力があること、 (5) 他の免疫助成剤との相乗効果があること、 (6) 抗原を与える細胞(APC)の数と選択的に相互作用できること、 (7) 適当なTH1 又はTH2 細胞特異的免疫応答を特異的に引き出すことができ ること、及び (8) 種々の抗原に対して適当な抗体アイソタイプ水準(例えばIgA)を選択的に 上昇させ得ること である。 1989 年8月8日に Lockhoff 等に与えられ、ここに参照文献として採用され る米国特許第 4,855,283 号は N-グリコシルアミド、N-グリコシル尿素及び N-グリコシルカルバメートを含むグリコリピド類似体を免疫モジュレータ又は免 疫助成剤として記述しているが、これらの各々はその糖残基においてアミノ酸で 置換されている。すなわち、Lockhoff 等(米国特許第 4,855,283 号、及び参 考文献27)はグリコスフィンゴリピド類及びグリコグリセロリピド類のような 天然産のグリコリピド類に構造的な類似性を示す N-グリコリピド類似体がヘル ペスシンプレックスウィルスワクチン及びシュードラビースウィルスワクチンの 両方において強い免疫応答を引き出し得ることを報告している。天然産のリピト 残基の機能を模倣するために、長鎖状アルキルアミン類と、アノマー性炭素原子 を介してその糖に直接結合している脂肪酸とから若干のグリコリピドが合成され ている。 Moloney に与えられて本特許権者自身に譲渡されてここで参考文献として採用 される米国特許 第4,258,029 号はオクタデシルチロシン塩酸塩(OTH)がテ タヌストキソイド及びホルマリンで不活性化した I、II 及び III 型ポリオミ エリチスウィルスワクチンと錯化したときに免疫助成剤として作用したことを記 述している。また、Nixon-George 等(参考文献24)は組換えB型肝炎ウイル ス表面抗原と錯化した種々の芳香族アミノ酸のオクチデシルエステルがB型肝炎 ウィルスに対する宿主の免疫応答を高めたことを報告している。 種々の合成ペプチドのリピド化もそれらの免疫原性を高めるのに用いられてい る。すなわち、Wiesmuller(参考文献25)はトリパルミチル−S−グリセリル −システイニルセリルセリン免疫助成剤に結合させた、口蹄病ウィルス蛋白質と 相同の配列を含むペプチドがグラム陰性菌からのリポ蛋白質のN末端部の合成的 類似体であることを記述している。更に、Deres 等(参考文献26)は、リポペ プチドに N-パルミチル-S-[2,3-ビス(パルミチルオキシ)-(2RS)-プロピル-[R] −システイン(TPC)を結合させることによって、ウィルス特異性の細胞毒性 Tリンパ球にインフルエンザウィルスの核蛋白質から導かれた修飾された合成ペ プチドを含む合成リポペプチドワクチンを生体内で組み入れることを報告してい る。 2.イムノアッセ 本発明のCD蛋白質は、抗バクテリア性、抗 Moraxella 性及び抗CD性の抗 体の検出のための、従来技術において公知の、酵素と結合させたイムノソルベン トアッセイ(ELISA)、RIA及び他の、非酵素結合抗体を結合するアッセ イ又は操作を含む種々の種々のイムノアッセイにおける抗原として、種々の抗C D抗体の発現のための免疫原として有用である。ELISA法においてはこのC D蛋白質は、例えばポリスチレンのマイクロタイタープレートの窪のような、蛋 白質を結合できる表面のような選ばれた表面の上に固定化される。不十分に吸着 されたCD蛋白質を除くために洗浄した後、その試験試料について抗原的に中性 であることが知られている牛血清アルブミン(BSA)の溶液のような非特異的 な蛋白質をその選ばれた表面に結合させることができる。これはその固定化する 表面の上の非特異的な吸着部位をブロックし、そしてそのようにしてその表面へ の抗血清の非特異的な結合によってもたらされる背景値の低下を許容する。 次に、その固定化用表面を、免疫性錯体(抗原/抗体)の形成に導くような態 様で、臨床的又は生物学的な物質等のような処理されるべき試料と接触させる。 これは試料を、例えばBSA、牛ガンマグロブリン(BGG)及び/又は燐酸緩 衝された食塩水(PBS)/トウイーンの溶液のような稀釈剤で稀釈することを 含む。次にその試料を約 25 ないし 37 ℃のオーダーのような温度において2時 間から4時間までにわたりインキュベートする。インキュベーションに続いてそ の試料と接触した表面を免疫錯化されない物質を除くために洗浄する。この洗浄 操作はPBS/トウイーン或いは硼酸緩衝液のような溶液で洗浄することを含む ことができる。その試験試料とその結合されたCD蛋白質との特異的な免疫錯体 の形成及び引き続く洗浄に続いて、その免疫錯体形成の発生、及び更にその量を も、その免疫錯体をその第1抗体についての特異性を有する第2抗体にさらすこ とによって決定することができる。試験試料が人起源のものであるときは、この 第2抗体は人免疫グロブリン及び一般に IgG に対する特異性を有する抗体であ る。検出手段を提供するために、この第2抗体は、例えば適当な発色性の基材と ともにインキュベートしたときに発色を生ずる酵素活性のような関連する活性を 有することができる。次に定量化を、例えば分光光度計を用いて発色の程度を測 定することにより達成することができる。生物学的寄託物 ここで記述され、かつ参照される Branhamella catarrhalis 株 RH408 は、 ブダペスト協定に従い、そして本願の出願に先立って米国メリーランド州ロック ビルの 12301 Parklawn Drive 所在の American Type Culture Collection(A TCC)に寄託された。Branhamella catarrhalis 株 RH408 は既に表示番号N o.55,637 及び提出日 1994 年 12 月 13 日が与えられている。この寄託され た株の試料はこの米国特許出願に基づく特許の付与に際して公衆に入手可能とな る。ここに記述し、かつ特許請求される発明は寄託された株によってその範囲が 制限されるものではなく、と言うのはその寄託された具体例は本発明の説明のみ を目的としているからである。非凝集性であってこの出願に記述されたと同じ識 別のための特徴を有するいかなる等価の、又は類似の株も本発明の範囲に含まれ るものである。 実施例 以上の開示は本発明を一般的に説明するものである。より完全な理解は、下記 の特別な諸例を参照することにより得ることができる。これらの例はもっぱら説 明のためにのみ記述されており、そして本発明の範囲を限定しようとするもので はない。事情が示唆でき、又は便利となり得るときに種々の変形及び種々の等価 の置換が意図される。種々の特別な用語がここで用いられているが、これらの用 語は説述を目的とするものであってなんらの制限を目的としたものではない。 この開示及びこれらの例において用いられているけれども明瞭には説明されて いない分子起源論、蛋白質生化学及び用いた免疫学の種々の方法は科学的文献に 充分に報告されており、そして当業者の能力に充分含まれるものである。例1 この例は M.catarrhalis の成育を説明するものである。 M.catarrhalis 株 4223 を 20 mlのブレインハート浸出(BHI)ブイヨ ンの中に接種した。この培養液を 37 ℃において曝気しながら1夜インキュベー トした。鉄を制限した条件のもとでの成育のためにその1夜培養液1mlを、25 μmのEDDAを含む 20 mlのBHIブイヨンの中に接種し、そしてこの培養 液を 37 ℃において約3ないし4時間にわたり成育した。中間ログ相(A578>0. 5)まで成育した細胞を 10,000 Gにおいて 20 分間遠心分離することにより捕 集した。そのペレットを例3に記述するようにCD蛋白質の抽出のために用いた 。例2 この例は M.catarrhalis の非凝縮性の株 RH408 の発生を示す。 M.catarrhalis 株 4223 を 20 mlのBHIブイヨンの含まれたいくつかの フラスコの中に接種し、そしてこれらの培養液を 37 ℃において振盪(170 rpm )しながら1夜インキュベートした。各1夜培養液の5mlを個別の1mlの管 の中に移し、そして室温において3ないし8時間にわたり乱されないようにその ままにしておいてバクテリアを沈降させた。各培養培地の透明になった上相の 1 00μlを、25 mlのPHIブイヨンに接種いるために用い、そしてそれら培養 液を上記のように 37 ℃において1夜インキュベートした。この操作を、透明に なった培地の 25 μlを用いて6回繰り返してそれぞれ1夜の培養のために 25 mlのBHIに接種した。各非凝集性のバクテリアの培養液を3時間毎の間隔で A578 の測定により同定してそのように操作された株の沈降速度をもとのM.cata rrhalls 株 4223 の培養液のそれと比較した。M.catarrhalis RH408 を含む非 凝集性の突然変異体はその3時間の間に凝集しなかった。BHI寒天プレートの 上で株 RH408 は全ての非凝集性株に典型的なコロニー形態を有した。例3 この例はCD蛋白質の抽出及び精製を示す。 CD蛋白質を第1図に一般的に示す操作によって M.catarrhalis から分離し た。例1に記述したように作られた 250 mlの培養液からの M.catarrhalis の細胞ペレットをpH 8.0 の 50 mM のトリス−HCl 40 mlの中に再分散さ せ、そして音波照射(3× 10 分、70 %装荷率)により粉砕した。その抽出液 を 20,000 Gにおいて遠心分離し、そしてその得られた、M.catarrhalis から の可溶性蛋白質を 95 %よりも多く含む上澄液は捨てた。 残留したペレット(PPT1)を、最初 0.5 %のトリトン X-100 及び 10 m M のEDTAを含んでいる 50 mM のpH 8.0 のトリス 40 mlの中で、そ して次に 0.5 %のSDSを含んでいる 50mM のpH8.0 のトリス 40 mlの 中で2度抽出した。これら2つの抽出は残りの可溶性蛋白質並びにCD蛋白質を 除く膜蛋白質の大部分を除去する。 上記の抽出から得られたペレット(PPT3)をCDの精製のための出発物質 として使用した。このペレットを 0.5 %のトリトン X-100、10 mM のEDT Aを含んでいる 50 mM のpH 8.0 のトリスの中に再懸濁させた。その得られ た懸濁液に6Mの濃度まで尿素を加え、そして次にその懸濁液を 60 ℃において 30 分間加熱してそのCD蛋白質を可溶化させた。20,000 Gにおいて 30 分間 遠心分離した後、その得られた上澄液は均一な精製CD蛋白質を含んでおり、そ してそのペレットから分離された。その精製CD蛋白質溶液をpH 8.0 の 50 mM のトリスに対して1夜透析して尿素を除去し、そして次に更に 20,000 Gに おいて 30 分間遠心分離して溶液から出てきたいかなる沈殿物も除去した。この ような条件のもとでそのCD蛋白質は可溶性のままに留まった。その最終調剤の 中のCDの量はBCA蛋白質アッセイにより約 100 μg/mlであると求めら れ、そしてそのCD蛋白質の純度はSDS−PAGE分析(第2図参照)及びデ ンシトメトリーにより評価された。第2図に示したCD蛋白質の純度は約 95 % であった。SDS−PAGE分析は、その作られたCD蛋白質がそのような蛋白 質について知られている 55 ないし 60 KDa の分子量を有していることを確認し た(参考文献21)。この精製されたCD蛋白質のこの同一性は、臭化シアン分 解破片のアミノ酸配列分析により、発表されている配列(参考文献22)と比較 して確認された。この精製したCD蛋白質は -20 ℃において貯蔵した。例4 この例は精製CD蛋白質を用いてのマウス及びモルモットの免疫感作を示す。 5匹の Balb/c マウスのいくつかの群に第1、第 29 及び第 43 日目に、不活 性化M.catarrhalis(約 105 個の細胞)か、又は例3に記述したように作られ た精製CD蛋白質(0.3μgないし10μg)かを AlPO4(1投与当り 1.5 mg )の存在のもとに皮下的に(s.c.)3回注射した。第 14、28、42、及び 56 日目にその抗CD抗体力価をEIAによって分析するために各血液試料を採取 した。 2匹のモルモット(ケベック州 Charles River)のいくつかの群を第1日目に 完全なフロイントのアジュバント(CFA)の中で乳化させた精製CD蛋白質の 10 μgの投与により筋肉内的に(i.m.)免疫化した。第 14 及び第 29 日 目に各動物に不完全なフロイントのアジュバント(IFA)の中で乳化させた蛋 白質の同量を追加投与した。第 42 日目にその抗血清の殺菌的活性を分析するた めに血液試料を採取した。例5 この例はマウスの抗血清中の抗C/D抗体の決定のためのEIAを示す。 EIAを、Panrzutti 等(参考文献23)により記述されたと本質的に同様に 実施した。マイクロタイタの各窪をCD蛋白質の1μgで室温において 16 時間 にわたり被覆した。次に各プレートをPBSの中の 0.1 %(w/v)の牛血清 アルブミンでブロックした。各マウス血清を順次稀釈し、各窪に加え、次いで室 温において1時間にわたりインキュベートした。西洋わさびペルオキシダーゼに 抱合させた山羊の抗マウス IgG (Fc 特異性)抗体の親和性精製した F(ab’)2 断片を第2抗体として用いた。反応はテトラメチルベンチジン(TMB/H2O2 )を用いて展開させ、そして吸光度を 450 nmにおいて(参照波長として 540 nmを用いて)Flow Multiskan MCCマイクロプレートリーダーの中で測定 した。抗血清の反応性力価は稀釈の逆数として定義したが、予備免疫血清試料で 得られたそれよりも吸光度の2倍の上昇を一定的に示す。例6 この例はマウスの血清の中の抗CD IgG の従属群を決定するためのEIAを 示す。 マイクロタイタの各窪を精製CDの1μgで被覆した。免疫性研究(例4に記 述した通りの)からのマウス血清試料の各最終ブリードをプールしてEIAにお いて試験した。西洋わさびペルオキシダーゼに抱合させたラットの抗マウス Ig G1、IgG2a、IgG2b抗体及び西洋わさびペルオキシダーゼに抱合させたラビットの 抗マウス IgG3をEIAにおける試薬として用いた。各抱合体の使用稀釈度は交 叉反応性を除くために精製抗体従属群を用いて決定した。各反応性力価は例5に おけるそれとして記述したように決定した。例7 この例は流動サイトメトリー分析を示す。 M.catarrhalis 株 RH408 を例1に記述したと同様に約2×104 Cfu/ml まで育成し、そして次に100 μlの部分量を、1%BSAの含まれたBPS( 4mM のMa2HPO4・7H2O、1.5mM の KH2PO4、140mM のNaCl、7 mM のKCl、pH 7.3)の中に1/500 に稀釈した 200 μlの各抗血清と混合した。各試料を次 に4℃において30分間インキュベートした。H.influenxzae 株12 も2×104 Cfu/mlまで成育させ、同じ抗血清とともにインキュベートし、そして負のコ ントロールとして用いた。追加的ないくつかのコントロールはいかなる1次抗血 清も存在しない抱合体のみを用いたインキュベーション含んだ。1次インキュベ ーションの後でバクテリアを1%のBSAの含まれたPBSで2回洗浄し、そし て次に 200 μlの、親和性精製した山羊抗マウスイムノグロブリン−DTAF (オンタリオ州 Mississaga の Jackson ImmunoResearch Labs,Inc.)と混合し た。バクテリアを4℃において30分間その抱合体とともにインキュベートし、P BS/BSAの中で2回洗浄し、そして1%のパラホルムアルデヒドの中に再懸 濁させた。着色させたバクテリアの蛍光を Coulter Elite 流動サイトメータを 用いて評価した。各分析において1万個のバクテリアを評価した。アルゴンレー ザーを用い、そして 525 nmのところの発光信号を捕集した。抗体結合の水準 は対数スケール基準の蛍光の平均チャンネルとして表わした。例8 この例はM.catarrhalis に対する殺菌的評価を示す。 抗血清のいくつかの試料(25 μl)を 56 ℃に 30 分間加熱して補体活性を 除き、そして 0.1 %のBSA(VBS)を含むベロナール緩衝液(NaCl 8.0 g /l、NaHCO3 0.25g/l、Na バルビツレート 0.30g/l、バルビツール酸0.45 g/l、 MgCl2・6H2O 0.1g/l,CaCl2・2H2O 0.05g/l)の中に1:8に稀釈し、次いで 96 個の窪の Nune マイクロタイタープレートの第1窪に加えた。VBSの中の各抗 血清の1連の2倍稀釈物を残余の窪の中に入れた。A578>0.5まで成育させたバ クテリア細胞をVBSの中で1: 200,000 に稀釈し、そしてこのバクテリア懸 濁液の各 25 μlの部分量を各窪に加えた。モルモット補体(MDの Walkersvi lle の Biowhittaker)をVBSの中に1: 10 に稀釈し、そしてこの溶液の 25 μlを各窪に加えて反応を開始させた。各プレートを 37 ℃において 60 分間イ ンキュベートし、そして次に各反応混合物の 50 μlを 2.2 %の Mueller-Hint on ブイヨン及び 1.5 %の寒天を含む Mueller-Hinton の寒天プレートの上に 塗布した。37℃において 48 時間インキュベートした後、各コロニーを計数して 殺菌性力価(予備免疫血清を含むコントロールと比較して50 %よりも多いバク テリアを殺菌できる抗血清の最高稀釈度の逆数)を求めた。 開示の要約 この開示の要約として、本発明は Moraxella 株から単離されたものであるか 、又はこれに相当するものである、分離精製された非変性外膜蛋白質及びこのも のをバクテリアの株から分離する方法を提供するものである。種々の変法が本発 明の範囲内で可能である。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1996年11月18日 【補正内容】 23.検体中でMoraxella catarrhalis蛋白の外層膜蛋白CDと特異的に反応 する抗体の有無を測定する方法であって、 (a)CD蛋白および該蛋白と特異的に反応する検体中に存在する前記抗体を 有してなる複合体を形成するような条件下で、請求項1記載のCD蛋白と検体と を接触させる段階;ならびに (b)前記複合体の形成を測定する段階 を有してなる方法。 24.検体中のCD蛋白の有無を測定する方法であって、 (a)被験者を、請求項8記載の免疫原性組成物で免疫感作して、CD蛋白に 特異的な抗体を産生する段階、 (b)検体と前記抗体とを接触させて、検体中に存在するCD蛋白と前記CD 蛋白特異抗体を有してなる複合体を形成する段階;ならびに (c)前記複合体の形成を測定する段階 を有してなる方法。 25.検体中のCD蛋白が、 (a)Moraxella catarrhalis株あるいは (b)CD蛋白を産生するかまたは宿主においてCD蛋白と特異的に反応する 抗体を形成することができる蛋白を産生する細菌 の一部である請求項23記載の方法。 26.検体中でCD蛋白と特異的に反応する抗体の有無を測定するための診断 キットであって、 (a)請求項1記載のCD蛋白、 (b)前記CD蛋白と検体とを接触させて、前記CD蛋白および検体中に存在 する前記抗体とを有してなる複合体を形成する手段、ならびに (c)前記複合体の形成を測定する手段 を有してなる診断キット。 27.検体中のCD蛋白の有無を検出するための診断キットであって、 (a)請求項19記載の抗体、 (b)該抗体と検体とを接触させて、CD蛋白およびCD特異抗体を有してな る複合体を形成する手段、ならびに (c)前記複合体の形成を測定する手段 を有してなる診断キット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 16/12 C07K 16/12 C12N 1/20 C12N 1/20 A C 15/02 C12P 21/00 B C12P 21/00 G01N 33/50 T G01N 33/50 33/53 D 33/53 33/569 F 33/569 C12N 15/00 C //(C12P 21/00 C12R 1:01) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),AL,AM,AT,AU,BB,BG,BR,B Y,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES ,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LK,LR,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, TJ,TM,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ハークネス、ロビン イー. カナダ国 エム2ケー 1ビー8 オンタ リオ州 ウイロウダール シェパード ア ヴェニュー イースト 640 アパートメ ント 1706番 (72)発明者 マイアーズ、リサ イー. カナダ国 エヌ1イー 2エックス5 オ ンタリオ州 ゲルフ エリザベス ストリ ート 187 (72)発明者 マクギネス、アーシュラ カナダ国 エル4エス 1ジー3 オンタ リオ州 リッチモンド ヒル アルマ コ ート 6 (72)発明者 クライン、マイケル エイチ. カナダ国 エム2ピー 1ビー9 オンタ リオ州 ウイロウダール ムンロ ブール ヴァード 16

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.Moraxella株または該菌株の機能的類縁物から単離することができる単離 ・精製非変性外層膜蛋白CD。 2.前記Moraxella株におけるCD蛋白の特徴的免疫原性を有する請求項1記 載のCD蛋白。 3.Moraxella株がMoraxella catarrhalisである請求項2記載のCD蛋白。 4.前記菌株が、Moraxella catarrhalis RH408である請求項3記載のCD蛋 白。 5.約70重量%以上の純度を有する請求項1記載のCD蛋白。 6.約95重量%以上の純度を有する請求項5記載のCD蛋白。 7.水溶液の形の請求項2記載のCD蛋白。 8.請求項1記載の外層膜蛋白を免疫的に有効な量で含有する免疫原性組成物 。 9.宿主に対するin vivo投与用のワクチンとして製剤して、CD蛋白を産生 するかあるいは宿主においてCD蛋白と特異的に反応する抗体を誘発することが できる蛋白を産生する病原菌によって引き起こされる疾患に対する予防を行う請 求項8記載の免疫原性組成物。 10.病原菌がMoraxella株である請求項9記載の免疫原性組成物。 11.菌株がMoraxella catarrhalisである請求項10記載の免疫原性組成物 。 12.さらに1以上の他の免疫原性または免疫刺激性材料を有してなる請求項 11記載の免疫原性組成物。 13.1以上の他の免疫刺激性材料が1以上のアジュバントである請求項12 記載の免疫原性組成物。 14.1以上のアジュバントが、リン酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、 QS21、Quil Aまたはそれらの誘導体もしくは成分、リン酸カルシウム 、水酸化カルシウム、水酸化亜鉛、糖脂質類縁体、アミノ酸のオクタデシルエス テル、ムラミルジペプチド、リポ蛋白、ポリホスファゼン、ISCOM基質、I SCOPRP、DC−cholならびにDDBAからなる群から選択される請求 項13記載の免疫原性組成物。 15.宿主が霊長類である請求項14記載の免疫原性組成物。 16.霊長類がヒトである請求項15記載の免疫原性組成物。 17.微粒子、カプセル、ISCOMまたはリポソーム製剤として製剤される 請求項9記載の免疫原性組成物。 18.免疫系の特異的細胞または粘膜表面への運搬のために標的分子と組み合 わせた請求項9記載の免疫原性組成物。 19.請求項8記載の免疫原性組成物によって宿主を免疫感作することで産生 することができるMoraxellaの外層膜CD蛋白に特異的な抗体。 20.宿主で免疫応答を発生させる方法において、宿主に請求項8記載の免疫 原性組成物を免疫的に有効な量で投与する段階を有してなる方法。 21.前記免疫応答が、体液性または細胞介在性の免疫応答である請求項20 記載の方法。 22.前記免疫応答が、宿主に対して、CD蛋白を産生するかまたは宿主にお いてCD蛋白と特異的に反応する抗体を誘発することができる蛋白を産生する病 原菌によって引き起こされる疾患の予防を行うものである請求項21記載の方法 。 23.検体中でMoraxella catarrhalis蛋白の外層膜蛋白CDと特異的に反応 する抗体の有無を測定する方法であって、 (a)CD蛋白および該蛋白と特異的に反応する検体中に存在する前記抗体を 有してなる複合体を形成するような条件下で、請求項1記載のCD蛋白と検体と を接触させる段階;ならびに (b)前記複合体の形成を測定する段階 を有してなる方法。 24.検体中のCD蛋白の有無を測定する方法であって、 (a)被験者を、請求項8記載の免疫原性組成物で免疫感作して、CD蛋白に 特異的な抗体を産生する段階、 (b)検体と前記抗体とを接触させて、検体中に存在するCD蛋白と前記CD 蛋白特異抗体を有してなる複合体を形成する段階;ならびに (c)前記複合体の形成を測定する段階 を有してなる方法。 25.検体中のCD蛋白が、 (a)Moraxella catarrhalis株あるいは (b)CD蛋白を産生するかまたは宿主においてCD蛋白と特異的に反応する 抗体を形成することができる蛋白を産生する細菌 の一部である請求項23記載の方法。 26.検体中でCD蛋白と特異的に反応する抗体の有無を測定するための診断 キットであって、 (a)請求項1記載のCD蛋白、 (b)前記CD蛋白と検体とを接触させて、前記CD蛋白および検体中に存在 する前記抗体とを有してなる複合体を形成する手段、ならびに (c)前記複合体の形成を測定する手段 を有してなる診断キット。 27.検体中のCD蛋白の有無を検出するための診断キットであって、 (a)請求項17記載の抗体、 (b)該抗体と検体とを接触させて、CD蛋白およびCD特異抗体を有してな る複合体を形成する手段、ならびに (c)前記複合体の形成を測定する手段 を有してなる診断キット。 28.CD蛋白を産生するかあるいは宿主においてCD蛋白と特異的に反応す る抗体を誘発することができる蛋白を産生する病原菌によって引き起こされる疾 患に対する予防のためのワクチンを製造する方法であって、 請求項8記載の免疫原性組成物を被験宿主に投与して、CD蛋白を産生するか または宿主においてCD蛋白と特異的に反応する抗体を形成することができる蛋 白を産生する病原菌によって引き起こされる疾患に対する予防を行うために該組 成物の各種成分の相対量および該組成物の投与頻度を求める段階;ならびに 前記の所定の投与量および投与頻度に従って被投与宿主に投与するのに好適な 剤型で免疫原性組成物を製剤する段階 を有してなる製造方法。 29.投与宿主がヒトである請求項28記載の方法。 30.Moraxella株からの外層膜蛋白CDに特異的なモノクローナル抗体を形 成する方法であって、 (a)請求項8記載の免疫原性組成物を1匹以上のマウスに投与して、1匹以 上の免疫感作マウスを得る段階、 (b)前記1匹以上の免疫感作マウスからBリンパ球を採取する段階、 (c)前記1匹以上の免疫感作マウスから採取したBリンパ球を骨髄腫細胞と 融合することで、ハイブリドーマを形成する段階、 (d)特定の抗CD蛋白抗体を産生するハイブリドーマをクローニングする段 階、 (e)前記抗CD蛋白抗体産生クローンを培養する段階、ならびに (f)前記培地から抗CD蛋白抗体を単離する段階 を有してなる方法。 31.CD蛋白を産生する菌株の単離・精製外層膜蛋白CDを製造する方法で あって、 (a)前記菌株の細胞塊を取得する段階、 (b)前記細胞塊を破壊して、細胞溶解物を得る段階、 (c)前記細胞溶解物を分別して、第1の上清と第1のペレットを得て、該第 1の上清が実質的に大部分の可溶性細菌蛋白を含有するものである段階、 (d)前記第1の上清を前記第1のペレットから分離する段階、 (e)前記第1のペレットの選択的抽出を行って、該ペレットから実質的に全 ての可溶性蛋白およびCD蛋白以外の膜蛋白を除去して、第2の上清およびCD 蛋白を含む抽出済みペレットを得る段階、 (f)前記第2の上清を前記抽出済みペレットから分離する段階、 (g)前記抽出済みペレットを溶解させて、可溶化抽出物を得る段階、 (h)前記可溶化抽出物を分別して、CD蛋白含有上清と廃棄ペレットを得る 段階;ならびに (i)前記CD蛋白含有上清を廃棄ペレットから分離する段階 を有してなる方法。 32.前記菌株がMoraxella株である請求項31記載の方法。 33.前記菌株が、Moraxella catarrhalisである請求項31記載の方法。 34.前記細胞溶解物をそれの遠心によって分別し、可溶化抽出物をそれの遠 心によって分別する請求項31記載の方法。 35.第1のペレットを選択的に抽出する段階が、1以上の界面活性剤抽出を 有してなる請求項34記載の方法。 36.前記第1のペレットの抽出段階が、複数の界面活性剤抽出を有してなる 請求項35記載の方法。 37.前記抽出済みペレットを、該抽出済みペレットの可溶化を行って可溶化 抽出物を提供するだけの温度および時間で、界面活性剤および可溶化剤を含む緩 衝液に分散させ、その液によって可溶化する請求項35記載の方法。 38.前記緩衝液が約7〜約8.5のpHを有し、界面活性剤を約0.1〜約 2重量%含有し、前記可溶化剤としての尿素を約3〜約8Mで含有する請求項3 7記載の方法。 39.界面活性剤が、トリトンX−100である請求項38記載の方法。 40.前記可溶化を、約40〜約70℃で約10〜約120分間行う請求項3 8記載の方法。 41.引き続きCD含有上清を透析して前記界面活性剤および可溶化剤を除去 して、さらに純粋な非変性形のCD蛋白溶液を得る請求項40記載の方法。 42.Moraxella catarrhalis RH408(ATCC指定番号55637)の確認 特性を有するMoraxella catarrhalis菌株。 43.抗血清の抗Moraxella抗殺菌活性を測定する方法において、 前記抗血清によって請求項40記載の非凝集株の所定数の細胞の補体介在殺菌 を実施する段階、ならびに 前記抗Moraxella抗殺菌活性の尺度として前記抗血清によって殺菌された前記 所定数の細胞の割合を測定する段階 を有してなる方法。
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