JPH10273537A - ポリオレフィン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂組成物

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JPH10273537A
JPH10273537A JP9077452A JP7745297A JPH10273537A JP H10273537 A JPH10273537 A JP H10273537A JP 9077452 A JP9077452 A JP 9077452A JP 7745297 A JP7745297 A JP 7745297A JP H10273537 A JPH10273537 A JP H10273537A
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oxide
laser
polyolefin
pigment
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Kenji Matsuoka
健二 松岡
Ikuo Tsutsumi
育雄 堤
Yoshio Kobayashi
義男 小林
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RONBITSUKU KK
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NIPPON PORIKEMU KK
RONBITSUKU KK
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    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/267Marking of plastic artifacts, e.g. with laser
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザー光線を用いてマーキングした場合
に、マーク色が白色で且つ基材面とのコントラストが明
瞭であり、視認性の向上したマークを形成できるレーザ
ーマーキング用の樹脂組成物を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
し、金属酸化物を主成分とする黒色系顔料(鉄黒顔料、
焼成顔料等)を0.01〜20重量部配合してポリオレ
フィン系樹脂組成物とする。これを用いた成形品の表面
にレーザーマーキングを施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、日用雑貨品、家庭
電化製品、自動車等の内装部品や外装部品、エンジンル
ーム内部品等の成形品の成形材料として用いられる黒色
系に調色されたポリオレフィン系樹脂組成物であって、
かかる成形品へ文字、図形、記号等をレーザー光線を用
いてマーキングした場合に、マーク色が白色で且つ基材
面とのコントラストが明瞭であり、視認性の向上したマ
ークを形成することのできる樹脂組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂等の樹脂材料から
なる日用雑貨品、家庭電化製品、自動車等の内装部品や
外装部品、エンジンルーム内部等の成形品には、その表
面に文字、図形、記号等をマーキングすることがしばし
ば行われる。
【0003】マーキングの方法としては、例えば熱硬化
性又はUV硬化性のインキを塗装する方法があるが、塗
布、焼き付け等に時間がかかり工程数も多いことから生
産性が低下する。また、インキの密着性不足や溶剤、薬
品等に対する耐性が不十分なことから、塗装部分が剥が
れることもあり、耐久性に問題があった。一方で、あら
かじめマーキングされたシールを貼り付けることにより
生産性の向上を図る方法もあるが、前者と同じくシール
粘着部の耐久性が問題となっている。さらには、リサイ
クルを考慮した場合、樹脂成形体に塗装したインキや粘
着剤を剥離する必要があることから、リサイクル性は乏
しかった。
【0004】これに対して、レーザー光線の照射による
マーキング(レーザーマーキング)は簡便且つ高速で行
うため、生産性が著しく向上する。このマーキングのメ
カニズムは、レーザー光線の波長に同調する黒色系顔料
をあらかじめ樹脂成形品に配合しておき、レーザーエネ
ルギーによって黒色系顔料の急激な燃焼及び蒸発を起こ
し、照射部の顔料成分のみを離脱させることにより非照
射部とのコントラストを発生させ、これによりレーザー
光線が照射された部分にのみマークを形成させるという
ものである。この方法によれば、照射部(マーク部)
は、顔料成分が離脱しているだけなので、耐溶剤性、耐
薬品性及び耐久性において非常に優れており、リサイク
ル性も極めて良好である。よって、近年このようなレー
ザーマーキング法が種々検討されている。
【0005】例えば、特開平1−254743号公報に
は、二酸化チタンとカーボンブラックを樹脂に配合する
ことで樹脂へのマーキングが可能であることが開示され
ている。しかしながら、黒色系に調色されたポリオレフ
ィン系樹脂組成物にレーザーを照射しても、レーザーマ
ーク部の色は茶色〜薄茶色であり、基材色が黒色系であ
ることから基材面とマーク部とのコントラストが不足
し、マークの視認性が不十分であった。
【0006】マーク色を白色化する技術は種々検討され
ており、例えば、特開平4−246456号公報には、
ポリエステル系樹脂において、高熱伝導度のカーボンブ
ラック及び/又はグラファイトを添加することによりレ
ーザーマーク部の色を白色化する技術が開示されてい
る。また、特開平7−238210号公報では、エポキ
シ樹脂組成物において、カーボンブラック、酸化防止剤
及び青色系着色剤を一定の割合で配合することによりレ
ーザーマーク部の色を白色化する技術が開示されてい
る。しかしながら、これらの技術をポリオレフィン系樹
脂組成物に転用しても、マーク色の白色化を達成するこ
とはできない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、黒色系に調
色されたポリオレフィン系樹脂組成物であって、該組成
物からなる成形品にレーザー光線を用いてマーキングし
た場合に、マーク色が白色で且つ基材面とのコントラス
トが明瞭であり、視認性の向上したマークを形成できる
レーザーマーキング用の樹脂組成物を提供することを課
題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
を重ねた結果、ポリオレフィン系樹脂に、鉄黒顔料、焼
成顔料等の金属酸化物を主成分とする黒色系顔料を配合
することにより、レーザーマーク部が白色化し、基材面
とのコントラストが明瞭となり、マークの優れた視認性
が得られることを見出し、本発明を完成した。すなわ
ち、本発明は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
し、金属酸化物を主成分とする黒色系の顔料を0.01
〜20重量部配合してなることを特徴とする、ポリオレ
フィン系樹脂組成物を提供する。
【0009】レーザーマーキングのレーザー波長は黒色
成分に同調する性質が非常に強く、本発明のポリオレフ
ィン系樹脂組成物に用いられる黒色系顔料は、このレー
ザーエネルギーを素早く吸収し、容易に蒸発する。よっ
て、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物からなる成形
品の表面にレーザー光線を照射することによって、文
字、図形、記号等を容易且つ高速にマーキングすること
ができる。また、マーク色は顔料成分が完全に離脱した
白色であり、成形品の表面(基材面)は黒色であるた
め、コントラストが非常に明瞭で、優れた視認性を得る
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、詳細に説明する。本発明のポリオレフィン系樹脂組
成物は、ポリオレフィン系樹脂に黒色系顔料を配合して
なるものである。
【0011】(1)ポリオレフィン系樹脂 ポリオレフィン系樹脂としては、通常の樹脂成形品に用
いられる一般的なものであれば特に制限はなく、例えば
低圧法ポリエチレン、中圧法ポリエチレン、高圧法ポリ
エチレン、線状低密度ポリエチレン等のエチレン単独重
合体、もしくはエチレン・プロピレン共重合体等のエチ
レン系樹脂、立体規則性ポリプロピレン等のプロピレン
単独重合体あるいはプロピレン・エチレンブロック共重
合体等のプロピレン系樹脂、立体規則性ポリ−1−ブテ
ン、立体規則性ポリ−4−メチル−1−ペンテン等のそ
の他のα−オレフィン系樹脂等を挙げることができる。
【0012】これらの中でも、エチレン単独重合体ある
いはエチレン・プロピレン共重合体等のエチレン系樹
脂、又は、プロピレン単独重合体或いはプロピレン・エ
チレンブロック共重合体等のプロピレン系樹脂を用いる
ことが好ましい。エチレンを主体とするエチレン・プロ
ピレン共重合体の場合は、エチレン含量は95〜60重
量%程度であり、プロピレンを主体とするプロピレン・
エチレンブロック共重合体の場合は0.5〜20重量%
程度である。本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂
のMFRは、好ましくは0.1〜200g/10分程度
である。
【0013】(2)黒色系顔料 本発明で用いられる黒色系顔料は、金属酸化物を主成分
とするものであれば特に限定されるものではない。金属
酸化物としては、例えば鉄の酸化物や、クロム、コバル
ト、鉄、マンガン、チタン、銅等の金属の複合酸化物等
が挙げられる。尚、ここで金属酸化物を主成分とする顔
料とは、好ましくは金属酸化物を95重量%以上含有す
るものをいう。
【0014】好ましいものとしては、鉄の酸化物を主成
分とするものが挙げられ、具体的には、化学式Fe34
で表される酸化鉄(III)鉄(II)(四三酸化鉄)を主
成分とする鉄黒顔料を用いた場合において、本発明の効
果を顕著に発揮することができる。
【0015】また、複合酸化物を主成分とするものを用
いるのも好ましく、具体的には、クロム、コバルト、マ
ンガン、銅及び鉄からなる群から選ばれる金属の複合酸
化物を主成分とする焼成顔料を用いた場合において、本
発明の効果を顕著に発揮することができる。ここでいう
複合酸化物とは、酸化クロム、酸化コバルト、酸化マン
ガン、酸化銅及び酸化鉄のうちから選ばれる2種以上の
金属酸化物の複合体である。具体的には、酸化クロム、
酸化コバルト、酸化鉄、及び酸化マンガンからなる複合
酸化物;酸化コバルト、酸化鉄、及び酸化マンガンから
なる複合酸化物;などを挙げることができる。
【0016】前記複合酸化物を構成する各金属酸化物の
比率は特に限定されないが、好ましくは複合酸化物全体
に対し、例えば酸化コバルトが含まれる場合は20〜3
5重量%、酸化クロムが含まれる場合は25〜80重量
%、酸化マンガンが含まれる場合は5〜60重量%、酸
化銅が含まれる場合は15〜40重量%、酸化鉄が含ま
れる場合は10〜60重量%程度である。
【0017】本発明においては、金属酸化物を主成分と
する黒色系顔料として、上述した鉄黒顔料及び焼成顔料
のほかに、例えばチタンブラック(低次酸化チタン)等
を用いることもできる。鉄黒顔料及び焼成顔料は併用す
ることも可能であり、その場合においても本発明の効果
を十分に発揮することができるが、より好ましいのは鉄
黒顔料を単独で用いることである。
【0018】本発明の黒色系顔料の配合割合は、ポリオ
レフィン系樹脂100重量部に対して、0.01〜20
重量部、好ましくは0.1〜10重量部である。上記範
囲外であると、マーク色の白色化を達成することができ
ない。例えば配合量が0.01重量部未満では、基材中
の顔料成分量が不足するため、レーザーエネルギーの吸
収が不十分となり、マークが形成されにくい。一方、2
0重量部を超えるとレーザーエネルギーを過剰に吸収
し、顔料離脱時の発熱量が増大することで樹脂の変色を
引き起こす。従って、マーク部が焦げた状態で薄茶色に
なることから、視認性が低下する。
【0019】本発明で用いられる金属酸化物を主成分と
する黒色系顔料は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内
で、カーボンブラック、グラファイト等の通常用いられ
る他の黒色顔料と併用することもできる。その場合、金
属酸化物を主成分とする黒色系顔料の割合は、ポリオレ
フィン系樹脂組成物中に含まれる顔料全量に対し、30
重量%以上、さらには50重量%以上となるようにする
のが好ましい。特に、カーボンブラックと併用する場合
は、金属酸化物を主成分とする黒色系顔料は顔料全体の
50重量%以上とするのが好ましい。また、グラファイ
トと併用する場合は、金属酸化物を主成分とする黒色系
顔料は顔料全体の30重量%以上とするのが好ましい。
【0020】(3)その他の成分 本発明のポリオレフィン系樹脂組成物には、上記ポリオ
レフィン系樹脂及び黒色系顔料の他に、使用部品での実
用性能向上を図るため、以下の成分が配合されていても
よい。
【0021】(i)無機充填剤 無機充填剤は、前記ポリオレフィン系樹脂組成物を成形
体とした場合に、該成形体に強度、剛性等を付与するた
め、あるいは増量などの目的で配合されていてもよい。
本発明で使用される無機充填剤としては、酸化カルシウ
ム、酸化マグネシウム、シリカ、酸化チタン、水酸化ア
ルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、
塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、タルク、クレー、マイカ、ゼオライト、繊維状チタ
ン酸カリウム、繊維状マグネシウムオキサルフェート、
繊維状ホウ酸アルミニウム等のウィスカー類及び炭素繊
維、ガラス繊維等を挙げることができる。無機充填剤の
配合量は、前記ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
して、一般に1〜60重量部、好ましくは20〜60重
量部である。
【0022】(ii)ゴム成分 ゴム成分は、前記成形体に耐衝撃性等を付与するために
配合されていてもよい。本発明で用いられるゴム成分と
しては、エチレン・プロピレン共重合ゴム(EPM)、
エチレン・1−ブテン共重合ゴム、エチレン・プロピレ
ン・1−ブテン共重合ゴム、エチレン・プロピレン・非
共役ジエン共重合ゴム(EPDM)、エチレン・1−ブ
テン・非共役ジエン共重合ゴム、エチレン・プロピレン
・1−ブテン・非共役ジエン共重合ゴム、エチレン・オ
クテン共重合ゴム(ダウケミカル社製、商品名エンゲー
ジ等)などのポリオレフィン系ゴム、スチレン・ブタジ
エン共重合体等のスチレン系ゴム等を挙げることができ
る。
【0023】これらのゴム成分の中でも、エチレン・プ
ロピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン・プロピレン
・非共役ジエン共重合ゴム(EPDM)等のポリオレフ
ィン系ゴムを用いることが好ましい。これらゴム成分
は、100℃で測定したムーニー粘度(ML1+4)が通
常10〜200、好ましくは30〜150の範囲のもの
が使用される。ゴム成分の配合量は、前記ポリオレフィ
ン系樹脂100重量部に対して、一般に1〜40重量
部、好ましくは10〜40重量部である。
【0024】(iii)添加剤 添加剤は、前記成形体の成形加工性、環境適応性を向上
させるために配合されていてもよい。本発明に用いられ
る添加剤としては、酸化防止剤、帯電防止剤、光安定
剤、紫外線吸収剤、中和剤、金属腐食抑制剤、滑剤、難
燃剤、核剤、分散剤、加工性安定剤、流動性改良剤等を
挙げることができる。これらは、目的に応じて種類、配
合量等を適宜選択して用いることができる。
【0025】(4)ポリオレフィン系樹脂組成物の調製 本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、上述したポリ
オレフィン系樹脂及び黒色系顔料に、必要に応じて前記
無機充填剤、ゴム成分、添加剤等を混合することによっ
て調製される。混合方法は特に限定されず、公知の方法
が採用されるが、ポリオレフィン系樹脂と黒色系顔料と
を特に十分に混合するために、溶融混練を行うのが好ま
しい。溶融混練は、通常の混練機、例えば押出機やバン
バリーミキサー、スーパーミキサー、ロール、ブラベン
ダープラストグラフ、ニーダーなどを用いて行うことが
できる。押出機、特に二軸押出機を用いて混練すること
が好ましい。上記溶融混練は、一般に常圧下、180〜
260℃、好ましくは190〜230℃の温度で行われ
る。
【0026】(5)成形加工 本発明のポリオレフィン系樹脂組成物から所望の成形品
へ成形加工する方法は特に限定されず、例えば押出成
形、プレス成形、射出成形、ブロー成形等を用いること
ができる。これらの成形加工法の中でも、射出成形法を
用いた場合に、表面光沢、面一性等の表面外観が優れた
成形品を形成することができるため、本発明の効果を顕
著に発揮することができる。
【0027】(6)レーザーマーキング 本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は所望の成形品へ
成形加工した後、表面にレーザー光線を照射することに
よって、文字、図形、記号等を容易且つ高速にマーキン
グすることが可能である。マーキングに使用するレーザ
ーの種類としては特に限定はなく、炭酸ガスレーザー、
エキシマレーザー、アルゴンレーザー等の気体レーザ
ー、ルビーレーザー、半導体レーザー、YAGレーザー
等の固体レーザーが可能である。より好ましくは、レー
ザー波長が1.06μmのNd:YAGレーザー(Yttr
ium・Alminium・Garnet単結晶にNd+3イオンをドープ
した構造体)が用いられる。
【0028】このレーザー波長は、黒色成分に同調する
性質が非常に強く、本発明に用いられる金属酸化物の黒
色系顔料は、このレーザーエネルギーを素早く吸収し、
蒸発することが容易となる。更に、このレーザー波長に
おいては、ポリオレフィン系樹脂自身のレーザーエネル
ギー吸収がほとんどないことから、樹脂成分の燃焼、劣
化が起こりにくく、実用部品としての性能を損なうこと
がない。マーク色は、顔料成分が完全に離脱した白色で
あり、基材面は黒色であるため、コントラストが非常に
明瞭で、優れた視認性を得ることができる。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
尚、各実施例における各物性の評価方法は以下の通りで
ある。
【0030】(I)評価材料の作製 以下に示す黒色系顔料、ポリオレフィン系樹脂成分、無
機充填剤、及びゴム成分を、各々表1に示す配合比率に
てスーパーミキサーを用いて混合した後、二軸押出機で
溶融混練を行い、着色ペレットを作製した。次に、得ら
れた着色ペレットを用いて、射出成形機にて100mm
×100mm×2mmtの平板状の成形品を作製し、レ
ーザーマーキング性能評価用の成形体とした。
【0031】1)鉄黒顔料:四三酸化鉄(Fe34)を
98重量%含有する鉄黒顔料 2)焼成顔料:酸化クロム、酸化コバルト、酸化マンガ
ン、及び酸化鉄からなる複合酸化物からなる焼成顔料
(酸化クロムの割合:26〜50重量%) 3)ファーネスカーボン:平均粒径20nm 4)高熱伝導度カーボン:熱伝導率8.1cal/cm・sec
・℃ 5)グラファイトカーボン:平均粒径200nm 6)ポリオレフィン系樹脂成分:ポリプロピレン(プロ
ピレン・エチレンブロック共重合体:プロピレン含量は
5重量%) 7)無機充填剤:タルク(平均粒径10μm)、ガラス
繊維(直径10μm、長さ3mm) 8)ゴム成分:EPM[100℃で測定したムーニー粘
度(ML1+4):70]
【0032】(II)レーザーマーキング性能の評価方
法 上記方法にて作製した成形体に、下記条件にてレーザー
マーキングを施し、マーク部と基材面の明度差及び視認
性を評価した。評価結果を表1に示す。
【0033】1)マーキング条件 装置:日本電気(株)製、レーザーマーカエンジンSL
475H 波長:1.06μm(Nd:YAGレーザー) 周波数:10Hz 出力:6W アパーチャ径:2.0mmφ スキャンスピード:700mm/sec
【0034】2)コントラスト性 レーザーマーク部と基材面の明度を各々測定し、その明
度差(△L*)を求めた。△L*値が大きいほどコント
ラストが明瞭と判断できる。測定装置は日本電色工業
(株)製、MMP−300A測定機を用いた。
【0035】3)視認性 目視による官能評価を実施した。判定基準は、○:極め
て良好、△:良好、△:不良、×:極めて不良、とし
た。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】表1より明らかな通り、ポリオレフィン
系樹脂に鉄黒顔料、焼成顔料等の金属酸化物を主成分と
する黒色系顔料を配合することによって、レーザーマー
キングを施したマーク部の色が白色となり、且つ基材面
とのコントラストも明瞭となることから、マークの視認
性を著しく向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 義男 三重県四日市市川尻町1000番地株式会社ロ ンビック複合樹脂事業部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
    し、金属酸化物を主成分とする黒色系顔料を0.01〜
    20重量部配合してなることを特徴とする、ポリオレフ
    ィン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記黒色系顔料が、鉄の酸化物を主成分
    とすることを特徴とする、請求項1記載のポリオレフィ
    ン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記黒色系顔料が、クロム、コバルト、
    マンガン、銅および鉄からなる群から選ばれる金属の複
    合酸化物を主成分とすることを特徴とする、請求項1記
    載のポリオレフィン系樹脂組成物。
JP9077452A 1997-03-28 1997-03-28 ポリオレフィン系樹脂組成物 Pending JPH10273537A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9077452A JPH10273537A (ja) 1997-03-28 1997-03-28 ポリオレフィン系樹脂組成物
EP98105626A EP0867466A1 (en) 1997-03-28 1998-03-27 Polyolefin resin composition for laser marking

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9077452A JPH10273537A (ja) 1997-03-28 1997-03-28 ポリオレフィン系樹脂組成物

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