JPH10251034A - 光学素子の成形方法および成形装置 - Google Patents

光学素子の成形方法および成形装置

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JPH10251034A
JPH10251034A JP6097597A JP6097597A JPH10251034A JP H10251034 A JPH10251034 A JP H10251034A JP 6097597 A JP6097597 A JP 6097597A JP 6097597 A JP6097597 A JP 6097597A JP H10251034 A JPH10251034 A JP H10251034A
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JP
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glass
molding
temperature
receiving
cooling
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JP6097597A
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Norio Nakatani
典雄 中谷
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/12Cooling, heating, or insulating the plunger, the mould, or the glass-pressing machine; cooling or heating of the glass in the mould

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融ガラスから得られたガラス塊を直接プレ
ス成形する場合に発生する中心部の熱だまりを抑えた光
学ガラス素子の製造を目的とする。 【解決手段】 流出ノズル2より流出するガラス流4を
受け型10にて受けてガラスゴブ12を得るとともにこ
れを冷却室7内にて所定温度まで降温させ、かつ、この
降温後のガラスゴブ12を加熱炉8内にて再度成形可能
温度まで昇温後、成形室15の上型14および受け型1
0にてプレス成形することによりガラスレンズ13を成
形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溶融ガラスを押圧成
形にてガラスレンズ等の光学素子を成形する光学素子の
成形方法および成形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、溶融ガラスを押圧成形にてガラス
レンズ等の光学ガラス素子を成形する公知例としては、
溶融状態のガラスをノズルを介して受け型上に所定重量
滴下してガラスコブを得るとともにこのガラスゴブを押
圧成形用の成形室に搬入して、ガラスゴブの粘度が10
7.5 dpa・s以下であるうちに押圧成形する成形方法
が特開平7−300319号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さて、前記特開平7−
300319号公報に開示される成形方法によれば、溶
融ガラスを受け型にて受けるとともにその受け型により
押圧成形を行う工程におけるガラス塊は、その雰囲気お
よび受け型自体によって表面から冷却されていくため、
成形されるタイミングまでに、表面と中心部との間に、
大きな温度差が生じてしまうことになる。
【0004】その結果、前記表面と中心部間に温度差を
有するガラス塊がそのままの状態で押圧成形されると成
形後の冷却過程で、中心部に大きな熱だまりが発生する
ことになり、成形された光学素子には、ヒケによるうね
りがでてしまい、高精度な光学素子を製造できないとい
う問題点がある。
【0005】因て、本発明は、かかる従来の光学素子の
成形方法における問題点を解決すべく開発されたもの
で、特に、本発明における請求項1の発明の目的は、溶
融ガラスから得られたガラス塊を押圧成形する場合に発
生する中心部の熱だまりを抑え高精度な光学ガラス素子
を製造し得る方法の提供を目的とするものである。
【0006】そして、請求項2の発明の目的は、溶融ガ
ラスから得られたガラス塊を直接押圧成形する場合に発
生する中心部の熱だまりを抑え、高精度な光学ガラス素
子を製造し得る装置の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の上記
目的を達成するための請求項1の発明は、ノズルから流
出する溶融ガラスを成形型などの受け部材にて受けると
ともにこの受け部材にて受けた一定重量のガラス塊を成
形型を介して押圧成形する光学素子の成形方法におい
て、前記受け部材にて溶融ガラスを受ける溶融ガラス受
け工程の終了後、前記受け部材にて受けた一定重量のガ
ラス塊の温度を所定温度まで降温させる工程と、この降
温後のガラス塊を再度成形可能温度まで昇温させる工程
と、この昇温後のガラス塊を成形型にて押圧成形する工
程とを有することを特徴とする。
【0008】また、請求項2の発明は、ノズルから流出
する溶融ガラスを成形型などの受け部材にて受けるとと
もにこの受け部材にて受けた一定重量のガラス塊を成形
型を介して押圧成形する光学素子の成形装置において、
前記ガラス塊を成形位置まで搬送する工程間に、前記ガ
ラス塊を所定温度まで降温する冷却部と、前記冷却部に
て所定温度まで降温した前記ガラス塊を再度成形可能温
度まで昇温する加熱部を設けることにより構成したこと
を特徴とする。
【0009】前記請求項1の成形方法によれば、溶融ガ
ラスを受け部材で受け、ガラス塊を製造した後、所定温
度までガラス塊を冷却することで、ガラス塊の温度分布
において、表面の温度<中心部の温度、なる温度分布を
得ることができるとともにその後の成形可能温度までの
昇温により前記ガラス塊の温度分布を、表面の温度>中
心部の温度、なる温度分布にすることができ、成形後の
冷却過程での光学素子の表面部と中心部の温度差を抑
え、均等な冷却を可能ならしめ、ヒケによるうねり等の
発生を阻止し、成形精度の低下をなくしている。
【0010】同様にして、請求項2の成形装置において
は、溶融ガラスを受け部材で受け、ガラス塊を製造した
後の成形型による押圧成形までの成形工程間に、前記ガ
ラス塊を所定の温度まで降温する冷却部と、降温後のガ
ラス塊を再度成形可能状態まで、加熱軟化する加熱部を
備え、前記成形前のガラス塊の温度分布を、ガラス塊の
製造後の冷却時の温度分布において、表面の温度<中心
部の温度、再度の昇温時の温度分布において、表面の温
度>中心部の温度とすることにより、成形後の冷却過程
での光学素子の表面部と中心部の温度差を抑え、均等な
冷却を可能ならしめヒケによるうねり等の発生を阻止
し、成形精度の低下をなくしている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
とともに説明する。
【0012】(実施の形態1)図1〜図3は本発明の実
施の形態1を示すもので、図1は成形装置の側面図、図
2は溶融ガラスを受け型にて受ける状態を示す側断面
図、図3は成形型による成形状態を示す側断面図であ
る。図1に示す成形装置は、溶融ガラスの供給部20,
冷却部21,加熱部22,成形部23および排出部24
を成形工程に沿って、配設するとともに前記各部の各ポ
イント間に受け型を搬送する搬送部25を配設して成る
ものである。
【0013】以下には、前記成形装置の各部の構成につ
いて説明する。まず、前記溶融ガラスの供給部20は、
図1において、左側部に配設した溶融ガラス3の流出槽
1と、この流出槽1により供給される溶融ガラスの受け
型10と、前記流出槽1の下側に対向して配設した搬送
皿5の昇降装置11とから構成されている。
【0014】そして、前記流出槽1の下部には流出ノズ
ル2が一体に突設されるとともに流出槽1自体がガラス
溶融炉(図示省略)の一部としての構成をなし、白金あ
るいは白金合金により形成されている。
【0015】また、前記流出槽1は、その外周に図示し
ない加熱用ヒーターおよびこれを被覆する保温用の断熱
部材を備え、流出槽1内の溶融ガラスの温度を所定の温
度に制御し得るように構成されるとともに前記流出ノズ
ル2は、前記流出槽1の外周を被覆する保温用の断熱部
材を貫通して、その外部に突出し、かつこの流出ノズル
2の温度についても、その温度をコントロールするため
の図示しない加熱装置を備えることにより構成されてい
る。
【0016】前記構成から成る溶融ガラスの供給部20
は、図2に示す如く、流出槽1内には、ガラス溶融炉内
に供給される成形材料としてのガラス材(例えば、後述
するBaK2等の材料)が溶融されて、同流出槽1に充
填されるとともにこの流出槽1内の溶融ガラス3は、流
出ノズル2の先端2aよりガラス流4となって流下し得
るように構成されている。
【0017】さらに、前記流出槽1の下側に配設した搬
送皿5の昇降装置11は、図示しない駆動装置の昇降軸
11aの上端部に受け型10を載置する載置部11bを
備え、前記流出槽1の流出ノズル2の軸心線上を上下方
向に昇降し得るように構成されている。
【0018】また、前記受け型10は、前記流出槽1の
流出ノズル2から流下されるガラス流4を受けるととも
に後述する成形部23の上型14(図1参照)と対をな
す下型としての構成を備えるもので、成形部23によっ
てプレス成形しようとするガラスレンズ等の光学素子の
片面に対応する形状に研磨仕上げされた成形面10aが
形成されている。
【0019】次に、図1に示す通り、冷却部21は、前
記供給部20の右側に隣接して配設した冷却室7により
構成されている。この冷却室7は、前記供給部20に
て、受け型10上に供給形成されたガラスゴブ12を所
定の温度まで冷却させる為のもので、本実施の形態にお
いては、搬入口7aより冷却室7の冷却位置(ロ)に搬
入されたガラスゴブ12を、同位置(ロ)にて室温(常
温)により一定時間待機させることで冷却するものであ
る。
【0020】また、加熱部22は、前記冷却部21の右
側に隣接せしめて配設された加熱炉8により構成されて
おり、前記冷却室7の搬出口7bより加熱炉8の搬入口
8bより、加熱位置(ハ)に搬入されたガラスゴブ12
を、再度、成形可能温度まで加熱させるためのものであ
る。
【0021】この加熱炉8は、搬入および搬出口8a,
8bを除く、外周を断熱材にて被覆するとともに抵抗線
ヒーター9および図示しない制御装置を装備することに
より炉内を所定の温度にコントロールすることができる
ように構成されている。さらに、前記成形部23は、前
記加熱部22の右側に隣接して配設された成形室15に
より構成され、この成形室15には、前記加熱炉8内に
て成形可能温度に加熱され、搬入口15aより成形位置
(ニ)に搬入されたガラスゴブ12を、受け型10の成
形面10aとともに所定形状にプレス成形する上型14
が図示しない駆動手段を介して上下動自在に保持されて
いる。
【0022】前記上型14には、受け型10の成形面1
0aと対をなす成形面14aを備えるとともに、外周に
は、コイルヒーター16が捲装されており、このコイル
ヒーター16によって上型14を任意の温度に制御し得
るように構成されている。さらに、前記搬出部24は、
前記成形部23の右側に隣接して配設された搬出アーム
18と図示しないこれの駆動装置により構成されてい
る。
【0023】そして、前記搬出アーム18は、前記成形
部23の成形室15内にて上型14および受け型10の
プレス成形にて成形されかつ充分に冷却されたガラスレ
ンズ13等の光学素子を吸着する吸着パット17を備え
ている。すなわち、前記成形室15内にてプレス成形並
びに充分な冷却工程を経た後、同成形室15内より搬出
口15bを介して搬出される受け型10上に保持される
ガラスレンズ13を吸着パット17にて吸着保持すると
ともに搬出アーム18を旋回駆動し、図示しない所定の
搬出部にガラスレンズ13を搬出することができるよう
に構成されている。
【0024】加えて、前記搬送部25は、前記受け型1
0を載置した搬送皿5を、前記供給部20、冷却部2
1、加熱部22、成形部23および搬出部24の各ポイ
ント、すなわち図1の各部のガラス供給位置(イ)、ゴ
ブ冷却位置(ロ)、ゴブ加熱位置(ハ)、成形位置
(ニ)および搬出位置(ホ)に順次搬送するとともに各
位置にて位置決めすることができるように構成された搬
送レール6および搬送レール6上を搬送皿5を移送する
駆動装置(図示省略)により構成されている。すなわ
ち、図示の前記搬送レール6は、この搬送レール6上に
乗載される搬送皿5を前記各ポイント((イ)〜
(ホ))に位置決めしつつ搬送レール6上を摺動させて
順次移送する図示しない搬送アームを装備することによ
り構成したものである。
【0025】但し、この搬送アームによる移送に換え
て、搬送レール6自体を走行するとともに各ポイント
((イ〜ホ))に搬送皿5を順次位置決めしつつ搬送す
ることも勿論可能である。尚、搬送レール6の供給部2
0のガラス供給位置(イ)には、昇降軸11aと載置部
11bが通過し得る内径の通孔6aを開孔してある。
【0026】(作用)次に、以上の構成から成る成形装
置におけるガラスレンズの製造工程にてBak2(Tg
478℃、SP627℃)、外径16mm、肉厚3mm
の両凸レンズを成形する場合について説明する。
【0027】溶融ガラスの供給部20の流出槽1内には
1100℃に保たれた溶融ガラス3が満たされており、
流出ノズル2は920℃(ガラスが切れる最低温度付
近)に保たれている。そして、受け型10は搬送レール
6によって供給位置(イ)に搬送される搬送皿5を介し
て流出ノズル2の下方で搬送皿5の載置部5a上に載置
された状態で溶融ガラス3の流出タイミングまで待機し
ている。溶融ガラス3の流出タイミングになったら、受
け型10は図示しない駆動装置の作動により駆動軸11
の上昇に伴って載置部11aに受け型10が載置されつ
つ上昇し、受け型10の成形面10aが流出ノズル2の
先端から8mmの位置まで上昇する(この受け型10の
上昇位置はゴブのサイズにより任意に設定される)。
【0028】また、前記受け型10は溶融ガラス3を成
形面10aにて受けるのに先立って、受けた溶融ガラス
3がしわになったり、あるいは溶融ガラス3が成形面1
0aに融着したりしない温度に受け型10が加温されて
いる。通常、ガラスの転移点より少し低い温度(Tgか
らTg−60℃ぐらい)であるが、ガラス塊の大きさ、
受け型の材質、形状により異なる。
【0029】さて、前記受け型10の上昇後、図2に示
すように流出ノズル2から溶融ガラス3を受け型10の
成形面10a上に1.8g流出させ、溶融ガラス3が切
れるまで待って、ガラスゴブ12を作る。ガラスゴブ1
2作成後、受け型10は図示しない駆動装置11の作動
により昇降軸11aが下降することで再度搬送皿5の載
置部5a上に載置される。また、昇降軸11aは、搬送
レール6の通孔6aを介して搬送レール6の下側に下降
し、搬送皿5aの移動を妨げない位置まで退避する。
【0030】その後、受け型10は図示されない駆動手
段の駆動により搬送皿5が搬送レール6上を移動するこ
とにより、冷却部21の冷却室7内に移送されて、冷却
位置(ロ)にて停止し、同位置(ロ)にて20秒間待機
し、ガラスゴブ12の中心温度が転移点もしくは転移点
温度付近になるまで冷却する。この冷却時間はガラスの
種類、ガラスゴブ12の形状、プレス成形するレンズの
形状により設定される。
【0031】その後、搬送皿5がさらに搬送レール6上
を移動することで受け型10は加熱部22の加熱炉8内
に搬送されて加熱位置(ハ)に停止され900℃に設定
された加熱炉8内で25秒間加熱されることにより、ガ
ラスゴブ12の表面を軟化点もしくは軟化点付近の成形
可能温度に加熱する。この加熱温度と時間はガラスの種
類、ゴブの形状、プレス成形するレンズの形状により設
定される。
【0032】加熱終了後、搬送皿5がさらに搬送レール
6上を移動することで受け型10は成形部23の成形室
15内に搬送され成形位置(ニ)に停止する。受け型1
0が成形位置(ニ)に搬入された後、図3に示すように
460℃(ガラス転移点より若干低い温度)に加熱され
た上型14が下降し受け型10の成形面10aと上型1
4の成形面14aによりガラスゴブ12は30kgf/
mmの圧力で10秒間プレス成形される、この工程でプ
レス成形されるガラスレンズ13は上下型3,4から熱
を奪われ、全体が転移点以下になるまで冷却される。プ
レス成形を終えた後、上型14は上昇して、受け型10
にガラスレンズ13が成形される。
【0033】この成形工程終了後、受け型10は搬送皿
5の移送によりガラスレンズ13の搬出部24の搬出位
置(ホ)まで搬送され、受け型10上のガラスレンズ1
3は搬出部24のアーム18の吸着パット17により吸
着され受け型10から取り出されて、図示しない搬出ケ
ース等に収納される。そして、ガラスレンズ13が取り
出された後、受け型10は再度搬送レール6上を移動す
る搬送皿5により前記流出ノズルに下側まで搬送され
て、前記供給位置(イ)に至り、再び前述したガラス成
形工程を繰り返す。
【0034】(効果)以上の成形装置によるガラスレン
スの成形には、溶融ガラス3の供給部20におけるガラ
スゴブ12の製造後、特に次順の冷却部21の冷却室7
内にての冷却工程によって受け型10のガラスゴブ12
の中心温度が転移点温度付近の温度となるまで冷却され
ることで、同ガラスゴブ12の温度分布を、表面の温度
<中心部の温度、とするとともにその後の加熱部22の
加熱炉8内にて、ガラスゴブ12の表面を軟化点付近の
成形可能温度に加熱することにより、その温度分布を、
表面の温度>中心部の温度、とすることができる。従っ
て、前記冷却部20および加熱部21における冷却工程
と加熱工程によって成形前のガラスゴブ12の表面と中
心部間の温度差が是正される結果、成形後の冷却過程で
発生していたヒケによるうねり等の発生を解消すること
ができ、成形ガラスレンズ13の成形精度を向上かつ安
定し得るものである。すなわち、前述の各工程を経て成
形されたガラスレンズ13の面精度は形状誤差0.3μ
m以内にでき上がり、非常に良好なものであり、連続的
に安定した成形レンズが得られた。
【0035】(実施の形態2) (構成)図4は本実施の形態2の成形装置における冷却
部を示す正面図である。図4の冷却部30は受け型10
に供給された直後のガラスゴブ12の上面に先端が向け
られたノズル19が冷却室7内に設置されるとともに、
各ノズル19はN2などの非酸化性ガスの発生装置(図
示省略)に接続されていて、ガラスゴブ12の上面に非
酸化性ガスを噴出することにより強制的にガラスゴブ1
2を冷却できるようになっている。これ以外は前記第1
の実施の形態と同一の構成から成る成形装置を用いるも
ので、図4中の構成中の同一構成部分は、同一番号を付
し、その他の構成の説明を省略する。
【0036】(作用)上記構成の成形装置を用いての成
形は前記実施の形態1と同様であるが、冷却部30での
ガラスゴブ12の冷却方法のみが異なり、他は同様の成
形方法でガラスレンズ13が製造される。次に本実施の
形態におけるガラスレンズの製造工程にてBak2(T
g478℃、SP627℃)、外径21mm、肉厚5m
mの両凸レンズを成形する場合について説明する。
【0037】流出槽1内には1100℃に保たれた溶融
ガラス3が満たされており、流出ノズル2は920℃に
保たれている。受け型10は流出ノズル2の下方で搬送
皿5の載置部5a上に載置された状態で溶融ガラス3の
流出タイミングまで供給位置(イ)にて待機している。
溶融ガラス3の流出タイミングになったら、受け型10
は図示しない駆動装置の作動により昇降軸11aの上昇
することで載置部11aに受け型10が載置され、成形
面10aが流出ノズル2の先端から10mmの位置まで
上昇する(この受け型10の上昇位置はゴブのサイズに
より任意に設定される)。なお、受け型10は前記第1
の実施の形態と同様、所要の温度に加温されている。
【0038】受け型10の上昇後、図2に示すように流
出ノズル2から溶融ガラス3を受け型10の成形面10
a上に2.7g流出させ、溶融ガラス3が切れるまで待
って、ガラスゴブ12を作る。ガラスゴブ12作成後、
受け型10は図示しない駆動装置の作動により昇降軸1
1aが下降することで搬送皿5の載置部5a上に載置さ
れる。
【0039】その後、受け型10は図示されない駆動手
段の駆動により搬送皿5が搬送レール6上を移動するこ
とにより、冷却部30の冷却位置(ロ)まで移動する。
受け型10の移動終了後、ノズル19から室温(25℃
程度)に設定されたN2ガスをガラスゴブ12の上面に
7秒間噴出させてガラスゴブ12の中心温度を転移点も
しくは転移点付近の温度まで冷却させる。(この冷却時
間はガラスの種類、ゴブの形状、プレス成形するレンズ
の形状により設定される。)
【0040】その後、搬送皿5の移動することで受け型
10は加熱部21の加熱炉8内に搬送され、900℃に
設定された加熱炉8内で25秒間加熱して、ガラスゴブ
12の表面を軟化点もしくは軟化点付近の成形可能温度
にする。この加熱温度はガラスの種類、ゴブの形状、プ
レス成形するレンズの形状により設定される。
【0041】加熱終了後、搬送皿5が移動することで受
け型10は成形部23の成形室15内に搬送される。受
け型10が成形位置(ニ)に搬入された後、図3に示す
ように460℃(ガラス転移点より若干低い温度)に加
熱された上型14が下降し受け型10の成形面10aと
上型14の成形面14aによりガラスゴブ12は45k
gf/mmの圧力で12秒間プレス成形される、この工
程でガラスレンズ13は型から熱を奪われ、全体が転移
点以下になるまで冷却される。プレスを終えた後、上型
14は上昇して、受け型10にガラスレンズ13ができ
る。
【0042】この成形工程終了後、受け型10はガラス
レンズ13の搬出部24まで搬送され、ガラスレンズ1
3は搬出部24のアーム18の吸着パット17に吸着さ
れ、受け型10から取り出され、図示しない搬出ケース
等に収納される。ガラスレンズ13が取り出された後、
受け型10は流出ノズル2の下の供給位置(イ)まで搬
送され、再びガラス成形工程を繰り返す。
【0043】(効果)また、特に本実施の形態によれ
ば、実施の形態1に比し強制的な冷却によりガラスレン
ズの成形工程にかかる時間も短時間で行え、しかも、ガ
ラスの種類、ゴブの形状並びにプレス成形レンズの形状
に対応した適切な冷却条件を選定し得る利点を有する。
【0044】以上の説明から明らかな通り、本実施の形
態においても実施の形態1と同様にして、成形前のガラ
スゴブ12を冷却部30および加熱部24により冷却お
よび加熱することによってその温度分布を是正し、成形
後の冷却工程に発生するヒケによるうねり等の発生を解
消し、高精度なガラスレンズの成形を実現することがで
きるものである。すなわち、前述の各成形工程により成
形されたガラスレンズ13の面精度は形状誤差0.3μ
m以内にでき上がり、非常に良好なもので連続的に安定
した成形レンズが得られた。
【0045】
【発明の効果】本発明の請求項1の光学素子の成形方法
によれば、ガラス塊のプレス成形後の冷却過程できる表
面部と中心部との間に発生する温度差を低減することが
できる為、成形された光学素子の面精度がヒケによって
悪化することがなく、高精度な光学素子を製造すること
がてきる。
【0046】また、本発明の請求項2の光学素子の成形
装置によれば、ガラス塊のプレス成形後の冷却過程でで
きる表面部と中心部との間に発生する温度差を低減する
ことができる為、成形された光学素子の面精度がヒケに
よって悪化することがない、高精度な光学素子を安定し
て連続的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形装置の側面図。
【図2】溶融ガラスの供給状態を示す断面図。
【図3】成形状態を示す断面図。
【図4】冷却部の正面図。
【符号の説明】
1 流出槽 2 流出ノズル 3 溶融ガラス 4 ガラス流 6 搬送レール 7 冷却室 8 加熱炉 9 抵抗線ヒータ 10 受け型 11 昇降装置 12 ガラスゴブ 14 上型 15 成形室 16 コイルヒーター 17 吸着パット 18 搬出アーム 19 ノズル 20 溶融ガラスの供給部 21 冷却部 22 加熱部 23 成形部 24 搬出部 25 搬送部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルから流出する溶融ガラスを成形型
    などの受け部材にて受けるとともにこの受け部材にて受
    けた一定重量のガラス塊を成形型を介して押圧成形する
    光学素子の成形方法において、 前記受け部材にて溶融ガラスを受ける溶融ガラス受け工
    程の終了後、前記受け部材にて受けた一定重量のガラス
    塊の温度を所定温度まで降温させる工程と、この降温後
    のガラス塊を再度成形可能温度まで昇温させる工程と、
    この昇温後のガラス塊を成形型にて押圧成形する工程と
    を有することを特徴とする光学素子の成形方法。
  2. 【請求項2】 ノズルから流出する溶融ガラスを成形型
    などの受け部材にて受けるとともにこの受け部材にて受
    けた一定重量のガラス塊を成形型を介して押圧成形する
    光学素子の成形装置において、 前記ガラス塊を成形位置まで搬送する工程間に、前記ガ
    ラス塊を所定温度まで降温する冷却部と、前記冷却部に
    て所定温度まで降温した前記ガラス塊を再度成形可能温
    度まで昇温する加熱部を設けることにより構成したこと
    を特徴とする光学素子の成形装置。
JP6097597A 1997-03-14 1997-03-14 光学素子の成形方法および成形装置 Withdrawn JPH10251034A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004059425A (ja) * 2002-07-27 2004-02-26 Carl-Zeiss-Stiftung 光学部品をブランクプレスする方法
JP2009263228A (ja) * 2009-06-29 2009-11-12 Hoya Corp プレス成形用プリフォームの製造方法、製造装置および光学素子の製造方法
JP2019012743A (ja) * 2017-06-29 2019-01-24 住友電気工業株式会社 超電導マグネット、超電導マグネットの運転方法および検査装置

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