JPH10180596A - 製鋼・熱延工程のスケジューリングシステム - Google Patents

製鋼・熱延工程のスケジューリングシステム

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JPH10180596A
JPH10180596A JP35095696A JP35095696A JPH10180596A JP H10180596 A JPH10180596 A JP H10180596A JP 35095696 A JP35095696 A JP 35095696A JP 35095696 A JP35095696 A JP 35095696A JP H10180596 A JPH10180596 A JP H10180596A
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JP
Japan
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schedule
scheduling
production
day
hot rolling
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Application number
JP35095696A
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English (en)
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Teruo Korematsu
照雄 是松
Minoru Shigematsu
実 重松
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Information and Communication Systems Inc
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Information and Communication Systems Inc
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製鋼・熱延工程のスケジュールの安定性の向
上を図ることができる製鋼・熱延工程のスケジューリン
グシステムを提供する。 【解決手段】 週間・日別スケジューリング部46は、
スラブ一品単位での製造ロットについてのスケジュール
を一定期間にわたって作成する。また、状況変動に対応
するために毎日再スケジューリングを行う。当日から数
日先までのスケジュールについては、前日に定めた製造
ロットの配置と編成とを踏襲し、緊急変動に対応するた
めの製造ロットの編成の部分修正以外に関してはその変
更を認めないFIXスケジュールとし、FIXスケジュ
ール以後のスケジュールについては、前日に定めた製造
ロットの配置を踏襲し、製造ロットの編成に関してはそ
の日の最新情報に基づいて作成し直すことを認めるFR
EEスケジュールとしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば薄板製品
を製造する際に、製鋼工程及び熱延工程の各製造工程に
対するスケジュールを作成する製鋼・熱延工程のスケジ
ューリングシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、製鉄所において例えば薄板製品等
を製造する場合、生産管理のうちスケジューリングに関
する部分は、総枠的管理が主体であった。この総枠的管
理では、例えば一週間分の明細を受けると、この一週間
の中で製品を製造していた。すなわち、明細には、薄板
製品を何トン製造しなさいとか、ブリキ製品を何トン製
造しなさいとかが定められていただけであり、製品の納
入日についての情報は含まれていなかった。そして、オ
ペレータが、その一週間の中で、日別に所定の量だけ製
造できるようにスケジュールを立てていた。当然なが
ら、製鋼・熱延工程だけでも、多数の工程が含まれてお
り、各工程には設備の台数が複数ある。このため、熟練
のオペレータであっても作成できるスケジュールは、せ
いぜい二三日先までであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、製鋼工程及
び熱延工程では、実際に工場で操業する際に予め材料の
段取りを行う必要がある。材料の段取りとは、たとえば
高炉工場から製鋼工場に溶銑を運んだり、製鋼工場から
熱延工場にスラブを運んだりする材料の準備作業のこと
である。溶銑とかスラブとかの重量物については、当
然、人が手で運ぶことはできず、クレーンや台車を用い
なければならないので、その段取りには数日かかる場合
もある。このため、従来は、製鋼・熱延工程のスケジュ
ールが前日に急に変更されると、材料の段取りが遅れて
各製造工程で作業をスケジュール通りに行うことができ
ない場合があり、したがって、スケジュールの安定性に
欠けるという問題があった。
【0004】本発明は上記事情に基づいてなされたもの
であり、製鋼・熱延工程のスケジュールの安定性の向上
を図ることができる製鋼・熱延工程のスケジューリング
システムを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの請求項1記載の発明に係る製鋼・熱延工程のスケジ
ューリングシステムは、複数の工程を有する製造工程
と、前記製造工程の一定期間の製造スケジュールを立て
るときに、先ず注文に基づいて前記一定期間内の製造ロ
ットの配置と製造ロットの編成とを定めた製造スケジュ
ールを作成し、更に状況変動に対応するために日毎に前
記製造スケジュールを修正する際に、前記一定期間のう
ち当日から数日先までの前記製造スケジュールについて
は、製造ロットの配置の変更は認めず、製造ロットの編
成は状況変動のうちの緊急変動に対応するための部分修
正のみを認め、製造ロットの編成のやり直しを認めない
固定スケジュールとし、前記固定スケジュール以後の前
記製造スケジュールについては、製造ロットの配置の変
更は認めず、製造ロットの編成は状況変動に対応するた
めのやり直しを認める自由スケジュールとしてスケジュ
ーリングを行うスケジューリング手段と、担当者によっ
て前記スケジューリング手段が作成した前記製造スケジ
ュールの製造ロットの配置及び製造ロットの編成が訂正
されたときに、その訂正がスケジュール的に整合性がと
られているか否かを判断し、整合性がとれていないとき
には、その旨の警報を発する日別スケジュール調整手段
と、前記スケジューリング手段によるスケジューリング
の結果、及び前記日別スケジュール調整手段による訂正
の結果を記憶する記憶手段と、を具備することを特徴と
するものである。
【0006】本発明で製造ロットとは、各製造工程毎
に、同一の製造条件で製造可能なスラブを設計現品一品
単位で集めたものをいう。製造ロットは、製鋼工程で
は、キャストといい、熱延工程ではロールという。製造
ロットの編成とは、各製造工程毎に、同一の製造条件で
製造可能なスラブを設計現品一品単位で集め、その集め
たものの中でスラブ一本単位の製造順位を決めることを
いう。たとえば、キャスト編成でいえば、材質面では転
炉操業として成分範囲が同一或いは近似値のスラブであ
って、且つ、サイズ面(スラブ巾)では連続鋳造操業と
して巾移行可能なスラブを集め、その集めたものの中で
スラブを一本単位で連続鋳造の鋳造順に並べることをい
う。製造ロットの配置とは、納期等の優先順位や配置順
の制約条件等に基づいて、スケジュール上での製造ロッ
トの処理日時を定めることをいう。尚、設計現品につい
ては後述する。
【0007】当日から数日先までの製造スケジュールに
ついては、製造ロットの配置は変更せず、製造ロットの
編成は状況変動のうちの緊急変動に対応するための部分
修正のみを行い、製造ロットの編成のやり直しは行わな
い固定スケジュールとしたことにより、固定スケジュー
ルは直前になって急に大きく変更されることがないの
で、各製造工程で材料の段取りが間に合わないために作
業を行うことができないということがなくなる。また、
固定スケジュール以後の製造スケジュールについては、
製造ロットの配置は変更せず、製造ロットの編成は状況
変動に対応するためにやり直しを行う自由スケジュール
としたことにより、自由スケジュールを毎日の最新情報
に基づいて作成し直すことができ、したがって種々の状
況変動に柔軟に対応することができる。更に、緊急変動
により生ずる一の製造ロットの不足分について日毎に他
の製造ロットから補充をすることによって固定スケジュ
ールの部分修正を行う補充処理手段を設けることによ
り、固定スケジュールについて、例えば、ある注文が取
り消されたときには、他の注文により補充したり、ま
た、発生した余材をある注文に振り替えたことによって
そのスケジュール部分で製造される予定のものが在庫充
当となるときには、他の注文を割り当てることができる
ので、かかる変動に柔軟に対応して、常に製造ロットを
保証することができる。
【0008】また、日別スケジュール調整手段により、
担当者が製造ロットの配置や製造ロットの編成を訂正す
ることができるので、どのような状況変動に対しても、
対応することが可能なシステムとなる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態につい
て、図面を参照して説明する。まず、図1を参照し、製
鉄所において製造される薄板製品の製造手順について工
程別に簡単に説明する。ここで、薄板製品とは、清涼飲
料水用容器や自動車のボデー等に使用される薄い板状の
製品、例えばステンレス薄板、表面処理鋼板、電磁鋼板
などをいう。
【0010】高炉工程11から供給される溶銑は、溶銑
予備処理工程12において石灰等を入れて特性が調整さ
れ、転炉工程13において用途に合わせた品質と成分の
鋼とされる。次に、かかる溶鋼は、二次精錬工程14に
おいて脱ガス処理が施され、連続鋳造工程15において
スラブの形に固めて切断される。その後、スラブ精整工
程16においてスラブの表面の状態が整えられる。溶銑
予備処理工程12からスラブ精整工程16までの工程
を、一般に製鋼工程という。製鋼工程は、薄板製品だけ
でなく、鋼管や鋼矢板のような薄板製品以外の鉄鋼製品
にも共通の工程である。薄板製品を製造するには、スラ
ブ精整工程16から供給されるスラブを、さらに熱延工
程17に通すことにより、いわゆるホットコイルと呼ば
れる熱延鋼板を製造する。熱延工程17には、加熱炉工
程、熱間圧延工程等が含まれる。こうして得られたホッ
トコイルは、薄板工程に送られる。薄板工程は、例えば
冷間圧延工程21、焼鈍工程22、スキンパス工程2
3、めっき工程24などの他、製品に応じて数十の工程
が含まれる。
【0011】尚、本実施形態では、製鋼工程からホット
コイルを生成するまでの工程を製鋼・熱延工程という。
図2は本実施形態に係る製鋼・熱延工程のスケジューリ
ングシステムを用いた薄板製品の自動スケジューリング
システムの概要を示すブロック図である。かかる薄板製
品の自動スケジューリングシステムは、スクリーニング
部31と、週間生産計画部32と、現品設計部33と、
週間・日別スケジューリング部40と、生産管制部50
と、記憶部70とを備えるものである。記憶部70は、
スクリーニング部31等の各部で処理された結果を記憶
するものである。なお図2では、図を簡略化するため
に、記憶部70を各部に対して共通なものとして描いて
いるが、週間・日別スケジューリング部40等の各部は
別個のワークステーション等により構成されているの
で、実際には記憶部70は各部毎に別個に設けられてい
る。
【0012】まず、本社などにある受注部門において需
要家から薄板製品の注文を受けると、その注文は一週間
に一度、各製鉄所に投入される。各注文の内容は、例え
ば「50tの薄板製品を何月何週に納入せよ」といった
内容である。投入された内容は、記憶部70に記憶され
る。製鉄所では、この注文に対して所定の受注処理を行
ったあと、スクリーニング部31においてスクリーニン
グ処理を行う。このスクリーニング処理では、注文され
た製品に対する品質設計や製造方法の設計等が行われ
る。すなわち、通過する各工程毎にその製造仕様を決め
る。スクリーニング部31では、製鉄所内でその製品の
管理等に必要な種々のキーなども付与する。
【0013】週間生産計画部32では、記憶部70に記
憶されたスクリーニング処理の結果に基づいて、全工程
での負荷バランスを考慮して、その週に製造する製品の
量を決める。例えば一週間当たり2000件程度の注文
が来る製鉄所の場合には、その注文の中でその週に工場
で処理できるものと処理できないものとに峻別し、処理
できないものについては、次週に処理を繰り越すといっ
た処理を行う。処理結果は、記憶部70に格納する。
【0014】現品設計部33は、最適単重によるホット
コイルの現品設計を行い、注文数量の製品を製造するた
めに必要な原材料の重量を一定の許容幅内で決める。例
えば、薄板製品の注文量が100tである場合に、ホッ
トコイルを120t製造するといった如くである。現品
設計というのは、製鋼・熱延工程の結果得られるホット
コイルの少なくともサイズ、単重及び個数を、記憶部7
0に記憶されたスクリーニング処理の結果に基づいて設
計することをいう。現品設計の結果得られたものを設計
現品という。但し、「現品」といっても、この段階の現
品は未だ製造されていない架空のものである。具体的に
は、例えば、需要家からの注文が100tの薄板製品で
あったとすると、冷間圧延工程後の製品重量は110t
必要となり、熱間圧延工程後のホットコイルは120t
必要となる。このように上流の工程にいく程、製品の重
量は多くなる。そして、この120tのホットコイルを
製造するために、例えば10tのホットコイル6本と2
0tのホットコイル3本が必要である、というような形
で一つ一つのホットコイルについて設計現品を設計す
る。すなわち、ホットコイルの現品設計は、注文総重
量、製品の単重、各工程の設備の能力(各設備によって
最大処理重量及び最小処理重量が決まっている場合があ
る。)等に基づき、ホットコイルの単重及び個数を決め
る。現品設計部33での処理結果は、記憶部70に格納
される。
【0015】ホットコイルの段階で設計現品という概念
を導入するのは以下の理由による。薄板製品の場合に
は、その基本的な性質を決めるのがホットコイルであ
る。薄板工程では、ホットコイルが略そのままの形状で
各工程に流される。薄板工程の途中で、一個のホットコ
イルが二個のものになったりするが、このことはスケジ
ュールを作成する際に大きな影響を与えることはない。
すなわち、ホットコイルの重量と個数を管理していれ
ば、薄板工程では、それ程大きな誤差は生じない。ま
た、ホットコイルとスラブとは、個数及び重量が1対1
に対応する。したがって、ホットコイルを管理すること
により、製鋼・熱延工程の材料を管理することができ
る。更に、製鋼の段階から薄板の最終工程まで、長いも
のでは20日程度かかる。このため、中間のホットコイ
ルの段階で現品設計を行い、そこを起点に、製鋼・熱延
工程、及び薄板工程の製造設計を行うことにより、薄板
製品について最適なスケジューリングを行うことができ
る。
【0016】本実施形態では、ホットコイルの設計現品
単位で製鋼・熱延工程及び薄板工程のスケジューリング
を行うことにより、従来のスケジューリングに比べて、
大幅に先行度を拡げた(長期的な)スケジューリングを
行うことができる。また、設計現品単位のスケジューリ
ングを行う為、工程単位で実操業に即した作業指示と同
等レベルのロットの編成を行うことができ、従来に比べ
て、実行精度(計画と実績との差の度合い)が極めて高
い正確なスケジューリングを行うことができる。
【0017】ところで、製鉄所の製造現場では、日々様
々な変動要因が生じる、このため、ホットコイルの設計
現品単位でスケジュールを立てても、そのスケジュール
の変更が必要となることがある。この場合の変更も本実
施形態ではホットコイルの設計現品単位で行う。また、
あるホットコイルから10tの薄板製品を作る予定だっ
たのが、実績として12tの薄板製品ができた場合に
は、残り2tを実績現品として、これらの製造予定に組
み入れてスケジュールを変更する必要があるが、その場
合もホットコイル単位で管理する。
【0018】このようにしてホットコイルの設計現品単
位で注文を管理できれば、多少の変動があるとしても、
かなり長期的なスケジュールの概要を掴むことができ
る。従来は、今後製造される薄板製品がどの需要家に出
荷されるものであるかを知るのはせいぜい3日程度先で
あったものが、ホットコイルの設計現品単位で注文を管
理することにより、多少のスケジュール変更はあるもの
の、例えば20日程度先までの製品がどの需要家に出荷
されるものであるかを把握することができる。
【0019】図2の週間・日別スケジューリング部40
は、薄板工程の週間・日別上りスケジューリング部41
と、薄板工程の週間・日別下りスケジューリング部42
と、薄板工程の日別・実行スケジューリング部43と、
製鋼・熱延工程の週間・日別スケジューリング部46
と、製鋼・熱延工程の合成処理部47と、製鋼・熱延工
程の日別スケジュール調整部48とを有する。
【0020】週間・日別スケジューリング部40では、
薄板工程及び製鋼・熱延工程の一定期間(約一週間)先
までの製造スケジュール(以下、単にスケジュールとも
称する。)を作成すると共に、状況変動に応じて日毎に
その製造スケジュールを修正する再スケジューリングを
行う。まず、薄板工程の週間・日別上りスケジューリン
グ部41において、現品設計部33で設計したホットコ
イルの設計現品に基づいて、薄板工程についてのスケジ
ューリングを行う。このスケジューリングは、納期を考
慮して、薄板工程の下流側から順次上流側に上るように
して行われる。スケジューリングを行った結果、いつ熱
延をして欲しいかという要求が設計現品単位ででき上が
る。この要求は、「ホットコイル(HC)要求」という
形で製鋼・熱延工程の週間・日別スケジューリング部4
6に渡される。週間・日別スケジューリング部46で
は、この要求を基準にして、製鋼・熱延工程についての
スケジューリングを行う。尚、「HC要求」は、新規で
注文が投入される一週間毎に週間・日別スケジューリン
グ部46に送られる。
【0021】製鋼・熱延工程の方では、薄板以外の製品
についても作業を行っているので、必ずしもこの要求通
りのスケジュールを組んでホットコイルを供給すること
はできない。このため、週間・日別スケジューリング部
46では、その要求に基づいてスケジューリングを試み
るが、その結果、要求通りの供給ができない場合には、
その旨の回答を「ホットコイル(HC)供給予定」とい
う形で薄板工程の週間・日別下りスケジューリング部4
2に返す。ここで、この「HC供給予定」もホットコイ
ルの設計現品単位で返される。すると、週間・日別下り
スケジューリング部42は、「HC供給予定」に基づい
て、薄板工程のスケジューリングをもう一回やり直す。
このスケジューリングは、薄板工程の上流側から順次下
流側に下るようにして行われる。ここで、初めて、薄板
工程の意思と製鋼・熱延工程の意思とがつながった形で
週間・日別スケジュールができ上がる。すなわち、従来
は、製鋼・熱延工程と薄板工程とは、スケジュール的に
は、別個のものとなっていたが、本実施形態では、製鋼
・熱延工程と薄板工程との一貫したスケジュールを作成
することができる。また、週間・日別スケジューリング
部40は、設備・操業・品質・工程制約等のすべての条
件を取り込んでスケジュールを作成している。このた
め、ここで作成されたスケジュールは、それをそのまま
作業命令に置き換えて使用することができる程度にま
で、高い精度のものである。
【0022】薄板工程の週間・日別下りスケジューリン
グ部42で作成されたスケジュールは、日別・実行スケ
ジューリング部43に送られる。日別・実行スケジュー
リング部43は、最新の設計現品及び実績現品に関する
情報や、週間・日別スケジューリング部46から毎日送
られる「HC供給予定」に基づいて、薄板工程につい
て、毎日再スケジューリングを行う。この再スケジュー
リングの作業は、コンピュータで自動的に行っている。
日別・実行スケジューリング部43においてスケジュー
ルが作成されたら、毎日、その翌日分のスケジュールを
生産管制部50に供給する。
【0023】次に、製鋼・熱延工程の週間・日別スケジ
ューリング部46で作成されるスケジュールについて説
明する。週間・日別スケジューリング部46は、まずホ
ットコイルの要求に基づいて、スラブ一品単位での製造
ロットについてのスケジュールを一定期間(約一週間)
にわたって作成する。ここで、製造ロットとは、各製造
工程毎に、同一の製造条件で製造可能なスラブを設計現
品一品単位で集めたものをいう。また、製造ロットは、
転炉工程から連続鋳造工程までの製鋼工程ではキャスト
と称し、加熱炉工程から熱間圧延工程までの熱延工程で
はロールと称する。キャストは、材質面では転炉操業と
して成分範囲が同一或いは近似値のスラブであって、サ
イズ面(スラブ巾)では連続鋳造操業として巾移行可能
なスラブを集めたものである。尚、キャストの単位は、
転炉の炉容の整数倍の量で決められる。一方、ロール
は、材質面では加熱炉操業として加熱温度が同一或いは
近似値のスラブであって、サイズ面(ホットコイルの厚
みと巾)では圧延操業として厚さ・巾移行可能なスラブ
を集めたものである。尚、ロールの単位は、圧延に使用
するロールの寿命の範囲内の処理量によって決められ
る。
【0024】本実施形態では、上記の一定期間にわたる
スケジュールを、図3(a)に示すように、FIXスケ
ジュール及びFREEスケジュールという二つの階層に
分けている。FIXスケジュールは当日から数日先まで
のスケジュールであり、FREEスケジュールはFIX
スケジュール以降のスケジュールである。FIXスケジ
ュールについては、週間・日別スケジューリング部46
が毎日再スケジューリングを行う際に、前日に定めた製
造ロットの配置と編成とを踏襲し、状況変動のうちの緊
急変動に対応するための製造ロットの編成の部分修正以
外については、その変更を認めない。すなわち、FIX
スケジュールは、その大枠を変えず、緊急変動があった
分だけ部分修正をするものである。ここで、状況変動
は、製造工程の実際の操業変動を含むものであり、ま
た、緊急変動は、注文の取消、在庫充当、緊急注文を含
むものである。一方、FREEスケジュールについて
は、週間・日別スケジューリング部46が毎日再スケジ
ューリングを行う際に、前日に定めた製造ロットの配置
を踏襲し、製造ロットの編成に関してはその日の最新情
報に基づいて作成し直すことを認めている。すなわち、
FREEスケジュールは、製造ロットの編成を最初から
全部やり直し、他の変動を全部吸収しようとするもので
ある。
【0025】製造ロットの配置とは、納期等の優先順位
や配置順の制約条件等に基づいて、スケジュール上での
製造ロットの処理日時を定めることをいう。また、製造
ロットの編成とは、各製造工程毎に、同一の製造条件で
製造可能なスラブを設計現品一品単位で集め、その集め
たものの中でスラブ一本単位の製造順位を決めることを
いう。例えば、キャスト編成でいえば、材質面では転炉
操業として成分範囲が同一或いは近似値のものであっ
て、且つ、サイズ面(スラブ巾)では連続鋳造操業とし
て巾移行可能なものを集めたものであり、その集めたも
のの中でスラブを一本単位で連続鋳造工程の鋳造順に並
べたものである。
【0026】また、週間・日別スケジューリング部46
には、補充処理部46aが含まれる。補充処理部46a
は、緊急変動により生ずる一の製造ロットの不足分につ
いて日毎に他の製造ロットから補充をすることによって
FIXスケジュールの部分修正を行うものである。これ
により、例えば、ある注文が取り消されたときには、他
の注文により補充したり、また、発生した余材をある注
文に振り替えたことによってそのスケジュール部分で製
造される予定のものが在庫充当となるときには、他の注
文を割り当てることができる。更に、緊急注文がある
と、自動的にその注文を割り込ませて追加することがで
きる。
【0027】尚、日毎に、FREEスケジュールのうち
最も早い日のスケジュールについては、オペレータが日
別スケジュール調整部48で、最新の情報に基づいて、
製造ロットの配置及び製造ロットの編成の見直しを行
い、FREEスケジュールからFIXスケジュールへの
変更を行う。本実施形態では、製鋼・熱延工程のスケジ
ュールを作成する対象期間を、製鋼工程にあっては、最
大11日間、最小5日間とし、熱延工程にあっては最大
16日間、最小10日間としている。これは注文の投入
が一週間サイクルでなされるため、注文の投入直後は対
象期間が最も長くなり、以後日毎に対象期間が短くな
り、次の注文の投入直前が最も短くなるからである。製
鋼工程と熱延工程のスケジュール期間が違うのは、製鋼
工程で出片されたスラブを熱延工程が使用するまでの期
間を5日間と設定(標準工期)しているからであり、こ
のため、熱延工程のスケジュール期間が製鋼工程のスケ
ジュール期間よりも5日間長くなっている。また、FI
Xスケジュールの期間としては、足元から4〜5日間と
し、人の意思で休日等を考慮して自由に決定できるもの
としている。FREEスケジュールの期間としては、残
りの期間全てとしている。
【0028】このように製鋼・熱延工程のスケジュール
をFIXスケジュールとFREEスケジュールに分けて
いるのは、以下の理由による。スケジュールを作成する
上で、毎日スケジューリングをやり直すときに、新規に
全部作り変えていくことにすると、昨日作ったスケジュ
ールと今日作ったスケジュールとが全く変わってしまう
ことがある。この場合、二つの大きな問題がある。まず
第一に、薄板工程では、予定していた鋼種と異なるもの
が当日になって急に熱延工程から送られると、納期管理
上の問題が発生することや薄板工程のスケジュールが乱
れて作業が一時停止してしまうことがある。第二に、実
際の製造現場では操業をするときに、いろいろな材料の
段取りを行う必要がある。材料の段取りとは、たとえば
高炉工場から製鋼工場に溶銑を運んだり、製鋼工場から
熱延工場にスラブを運んだりする材料の準備作業のこと
である。この段取りは、特に、製鋼・熱延工程のスケジ
ュールを作成する際に、重要な要素となる。製鋼・熱延
工程の各工程におけるスラブ等の中間物は大変な重量物
であるため、材料の段取りに通常二三日を要するからで
ある。このため、スケジュールが前日になって急に変更
されると、各工程では作業を行うことができないことが
ある。したがって、かかる不都合が生じないように、そ
の日から数日先までのスケジュールについては、原則と
して製造ロットの編成と配置とを固定したFIXスケジ
ュールとし、それより先のスケジュールについては、い
ろいろな状況の変化に柔軟に対応できるように、その時
の優先順位にしたがって再度、製造ロットの編成を変更
できるFREEスケジュールとしている。
【0029】尚、薄板工程のスケジュールについては、
FIXスケジュールを採用しておらず、FREEスケジ
ュールとして取り扱っている。薄板工程では、材料の段
取りに数日を要することがないので、前日に翌日のスケ
ジュールを変更しても何ら問題がないからである。生産
管制部50は、薄板工程の日別・実行スケジューリング
部43から供給された翌日分のスケジュール、及び製鋼
・熱延工程の日別スケジュール調整部48から送られた
翌日分のスケジュールに基づいて、それぞれの工程の各
設備60に毎日、作業指示を与える。また、生産管制部
50は、各工程における実績結果の収集を行い、例えば
何らかの理由により、当日の作業ができなかったときに
は、その変更されたスケジュールを合成処理部47に送
る。
【0030】合成処理部47は、生産管制部50が有す
る製鋼・熱延工程のスケジュールと、製鋼・熱延工程の
週間・日別スケジューリング部46が有するスケジュー
ルとの合成処理を行う。これは、日別スケジュール調整
部48から生産管制部50に送られたスケジュールにつ
いては、生産管制部50で実際の製造状況に基づいて上
記のように変更されることがあるので、その変更の内容
を週間・日別スケジューリング部46のスケジュールに
反映させるために行われるものである。すなわち、週間
・日別スケジューリング部46が有するスケジュールの
うち、生産管制部50が各工程にすでに作業指示として
送った分に対応するスケジュールを、生産管制部50が
有するスケジュールで優先的に置き換える。
【0031】合成処理部47で合成されたスケジュール
は、日別スケジュール調整部48に送られる。本実施形
態では、日別スケジュール調整部48としてワークステ
ーションを用いており、このワークステーションには、
オペレータがある程度離れた距離からでも視認できるよ
うなカラーのグラフィックディスプレーが接続されてい
る。製鋼・熱延工程のスケジュールは、工程管理表とし
て、このグラフィックディスプレーに表示される。ま
た、かかるグラフィックディスプレーは、薄板工程の日
別・実行スケジューリング部43とも接続されており、
薄板工程のスケジュールも表示される。かかる工程管理
表は、各工程毎に、どの材料がどのような経過でどのよ
うに加工されていくかを時間単位で時系列的に表したも
のである。
【0032】日別スケジュール調整部48では、週間・
日別スケジュール部46で作成され、合成処理部47で
合成されたスケジュールを基に、注文の変動や材料の変
動があったときなどに、オペレータがスケジュール調整
を行う。スケジュール調整にあたっては、合成されたス
ケジュールが変動でスケジュール規制から外れているも
のを訂正し、納期上急ぐものについてはスラブ一品単位
に繰上処理を行う。すなわち、ワークステーションを介
して、製造ロットの編成・配置の訂正(追加、取消)を
行いスケジュールの成立性を図るものである。注文の変
動の例としては、注文の追加・取消や注文納期等の変更
がある。注文納期の変更には、ユーザからの納期の繰り
上げ・繰り下げの要求があった場合だけでなく、薄板工
程におけるチャンスの繰り上げ・繰り下げがあった場合
も含まれる。例えば、めっき工程におけるめっきチャン
スに変更があったときには、そのチャンスを逃すと、次
のチャンスが来るまでに厳しいもので三ヶ月待たなけれ
ばならないことがある。この場合は、そのめっきチャン
スに間に合わせるために、その注文についてはそれと紐
付けられている現品を変更して、他の先行するスケジュ
ールで製造される現品に紐付ける旨を指示する。また、
材料の変動の例としては、操業変動、歩留りの低下、分
譲材料の受入れ予定日の変更等が挙げられる。操業変動
とは、増減産でスケジュールの繰り上げ・繰り下がりが
生じ、材料供給が変動し、降格で規格に適合したものが
製造できず、不合が生じた場合である。歩留の低下と
は、計画した材料で目的の製品の数量が確保できない場
合である。この場合、現品設計部33では材料不足分に
ついて、余材からの充当か、新規の現品設計を行う。
【0033】また、日別スケジュール調整部48は、オ
ペレータからの指示により訂正した結果が、スケジュー
ル的に整合性がとられているかどうかを判断する。整合
性がとられていないと判断されると、アラームが発せら
れる。この場合には、オペレータは再度、指示を与える
ことになる。尚、注文の変動や材料の変動についての最
新情報を記憶部70に記憶しておき、週間・日別スケジ
ューリング部46が、かかる情報に基づいて自動的に調
整処理を行うようにしてもよい。
【0034】日別スケジュール調整部48は、毎日、翌
日分のスケジュールを生産管制部50に供給する。ま
た、日別スケジュール調整部48で調整された結果は、
週間・日別スケジューリング部46に送られる。週間・
日別スケジューリング部46は、日別スケジュール調整
部48の調整結果に基づいて、次回からは、この調整を
行った最新のスケジュールに基づいてスケジューリング
を行う。週間・日別スケジューリング部46によるスケ
ジューリングの結果、及び日別スケジュール調整部48
での調整結果は、記憶部70に格納される。
【0035】次に、本実施形態において製鋼・熱延工程
のスケジュールが毎日どのように処理されるかその処理
手順について説明する。図3は合成処理部47における
合成処理の内容を説明するための図、図4は日別スケジ
ューリング調整部48における処理の内容を説明するた
めの図である。いま、N−1日において、製鋼・熱延工
程の週間・日別スケジューリング部46が、図3(a)
に示すような製鋼・熱延工程のスケジュールを有すると
する。N−1日の時点では、かかるスケジュールのう
ち、N日からN+3日までの分がFIXスケジュールで
あり、N+4日から残りの部分がFREEスケジュール
である。また、(N−1日)分のスケジュールは前日、
すなわちN−2日にすでに生産管制部50に送ってお
り、生産管制部50はこれに基づいて製鋼・熱延工程の
各工程に作業指示を発行している。(N日)分のスケジ
ュールは今日、すなわちN−1日に生産管制部50に送
られる。
【0036】図3(b)にN−1日の夜22時の時点で
のスケジュールを示す。各製造工程は、毎日、生産管制
部50からの作業指示に基づいて稼働している。その実
績は、毎日、夜22時で一旦締められる。この時点で
は、生産管制部50は、(N日)分のスケジュールに基
づいて、各製造工程にすでに作業指示を発行している。
週間・日別スケジューリング部46は、N−1日の夜2
2時からN日の朝7時までの間に、現品設計部33から
の情報に基づいて、スケジュールを作成する。すなわ
ち、かかる情報に基づいて、すでに作成しているFIX
・FREEスケジュールの見直しを行う。尚、週に一度
新規に注文が投入された場合は、このスケジュールに引
き続いて一週間分のスケジュールが作成されることにな
る。
【0037】各製造工程は、夜間においても休まず稼働
しており、その実績は、N日の朝7時に締められる。そ
の後、合成処理部47は、週間・日別スケジューリング
部46が有するスケジュール(図3(b))と、生産管
制部50が有するスケジュール(図3(c))との合成
処理を行い、図3(d)に示すようなスケジュールを作
成する。すなわち、週間・日別スケジューリング部46
が有するスケジュールのうち、生産管制部50がすでに
作業指示を各製造工程に発行した分に対応するスケジュ
ールを、生産管制部50が有するスケジュールで優先的
に置き換える。これにより、生産管制部50でのスケジ
ュールの変更内容が合成処理後のスケジュールに反映さ
れることになる。このとき、合成処理部47は、例え
ば、N−1日に一部作業が休止になったため、生産管制
部50がその休止分の作業を(N日)分のスケジュール
にずれ込ませた場合は、(N+1日)分以降のスケジュ
ールにおいても、スケジュールを順次ずらす処理を行
う。こうして合成されたスケジュールは、日別スケジュ
ール調整部48に送られ、工程管理表として、グラフィ
ックディスプレーに表示される。
【0038】図4に上記のようにして合成されたスケジ
ュールを示す。図4において、縦長の楕円形は、製鋼工
程においてはキャスト単位を表し、熱延工程においては
ロール単位を表す。また、黒い色の楕円形は、すでに各
設備60に作業指示が送られたFIXスケジュールを表
し、濃い色の楕円形は、生産管制部50に送られたが、
各設備60にはまだ作業指示が送られていないFIXス
ケジュールを表す。薄い色の楕円形は、週間・日別スケ
ジューリング部46が有するFIXスケジュールを表
し、白い色の楕円形は、FREEスケジュールを表す。
【0039】図4の上段に示すように、N日の朝には、
(N日)分のFIXスケジュールはすでに前日に生産管
制部50に送られ、作業指示が発行されているので、各
製造工程は、かかる作業指示に基づいて稼働する。オペ
レータは、N日の昼頃に、グラフィックディスプレーに
表示された工程管理表を見ながら、注文の変動や材料の
変動により生じた製造ロットの不足や配置順の不整合に
対し、製造ロットの編成の訂正や製造ロットの配置の訂
正をする旨の指示を与える。たとえば、図4の中段に示
すように、(N+1日)分のFIXスケジュールのう
ち、キャストS6,S8 について、N+2日以降のスケ
ジュールに配置していた他のキャストS29,S39が納期
上急ぐことが判明したため、これらのキャストS29,S
39を割り込みで追加したので、キャストS6 ,S8 をN
+1日のスケジュールから外すことを指示する。そし
て、オペレータは、その配置の訂正に伴って、更に他の
キャストの配置や外されたキャストの配置の訂正を指示
する。日別スケジュール調整部48は、かかる指示に基
づいて、整合性がとられているかどうかを判断し、整合
性がとられていれば、指示通りにスケジュールを調整す
る。その後、図4の下段に示すように、N日の夕方に、
日別スケジュール調整部48は、(N+1日)分のスケ
ジュールを選択し、これを生産管制部50に送る。生産
管制部50は、この(N+1日)分のスケジュールに基
づいて、各製造工程に作業指示を送る。また、オペレー
タは、(N+4日)分のFREEスケジュールについて
FREEスケジュールをFIXスケジュールに変更する
指示によって、(N+4日)分のFREEスケジュール
はFIXスケジュールに変わる。こうして調整されたス
ケジュールは週間・日別スケジューリング部46に送ら
れ、週間・日別スケジューリング部46では、この調整
されたスケジュールに基づいて次回からの製造スケジュ
ールを作成する。
【0040】以上で一日における一連のスケジュール処
理が終了し、毎日同様の処理が繰り返し行われることに
なる。本実施形態の製鋼・熱延工程のスケジューリング
システムでは、当日から数日先までのスケジュールにつ
いては、製造ロットの配置は変更せず、製造ロットの編
成は状況変動のうちの緊急変動に対応するための部分修
正のみを行い、製造ロットの編成のやり直しは行わない
FIXスケジュールとしたことにより、FIXスケジュ
ールは直前になって急に大きく変更されることがないの
で、各製造工程で材料の段取りが間に合わないために作
業を行うことができないということがなくなる。また、
FIXスケジュール以後のスケジュールについては、製
造ロットの配置は変更せず、製造ロットの編成は状況変
動に対応するためにやり直しを行うFREEスケジュー
ルとしたことにより、FIXスケジュールとの継続性を
保証することができると共に、FREEスケジュールを
毎日の最新情報に基づいて作成し直すことによって、種
々の状況変動に柔軟に対応することができる。更に、緊
急変動により生ずる一の製造ロットの不足分について日
毎に他の製造ロットから補充をすることによって固定ス
ケジュールの部分修正を行う補充処理部を設けることに
より、FIXスケジュールについて、例えば、ある注文
が取り消されたときには、他の注文により補充したり、
また、発生した余材をある注文に振り替えたことによっ
てそのスケジュール部分で製造される予定のものが在庫
充当となるときには、他の注文を割り当てることができ
るので、かかる変動に柔軟に対応して、常に製造ロット
を保証することができる。
【0041】尚、本発明は上記の実施形態に限定される
ものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が
可能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、当
日から数日先までの製造スケジュールについては、製造
ロットの配置は変更せず、製造ロットの編成は状況変動
のうちの緊急変動に対応するための部分修正のみを行
い、製造ロットの編成のやり直しは行わない固定スケジ
ュールとしたことにより、固定スケジュールは直前にな
って急に大きく変更されることがないので、各製造工程
で材料の段取りが間に合わないために作業を行うことが
できないということがなくなり、また、固定スケジュー
ル以後の製造スケジュールについては、製造ロットの配
置は変更せず、製造ロットの編成は状況変動に対応する
ためにやり直しを行う自由スケジュールとしたことによ
り、自由スケジュールを毎日の最新情報に基づいて作成
し直すことによって、種々の状況変動に柔軟に対応する
ことができ、したがって、製造スケジュールの安定性の
向上を図ることができる製鋼・熱延工程のスケジューリ
ングシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】製鉄所において製造される薄板製品の製造手順
について工程別に説明するための図である。
【図2】本実施形態に係る製鋼・熱延工程のスケジュー
リングシステムを用いた薄板製品の自動スケジューリン
グシステムの概要を示すブロック図である。
【図3】合成処理部における合成処理の内容を説明する
ための図である。
【図4】日別スケジュール調整部における処理の内容を
説明するための図である。
【符号の説明】
11 高炉工程 12 溶銑予備処理工程 13 転炉工程 14 二次精錬工程 15 連続鋳造工程 16 スラブ精整工程 17 熱延工程 21 冷間圧延工程 22 焼鈍工程 23 スキンパス工程 24 めっき工程 31 スクリーニング部 32 週間生産計画部 33 現品設計部 40 週間・日別スケジューリング部 41 薄板工程の週間・日別上りスケジューリング部 42 薄板工程の週間・日別下りスケジューリング部 43 薄板工程の日別・実行スケジューリング部 46 製鋼・熱延工程の週間・日別スケジューリング
部 46a 補充処理部 47 製鋼・熱延工程の合成処理部 48 製鋼・熱延工程の日別スケジュール調整部 50 生産管制部 60 各設備 70 記憶部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の工程を有する製造工程と、 前記製造工程の一定期間の製造スケジュールを立てると
    きに、先ず注文に基づいて前記一定期間内の製造ロット
    の配置と製造ロットの編成とを定めた製造スケジュール
    を作成し、更に状況変動に対応するために日毎に前記製
    造スケジュールを修正する際に、前記一定期間のうち当
    日から数日先までの前記製造スケジュールについては、
    製造ロットの配置の変更は認めず、製造ロットの編成は
    状況変動のうちの緊急変動に対応するための部分修正の
    みを認め、製造ロットの編成のやり直しを認めない固定
    スケジュールとし、前記固定スケジュール以後の前記製
    造スケジュールについては、製造ロットの配置の変更は
    認めず、製造ロットの編成は状況変動に対応するための
    やり直しを認める自由スケジュールとしてスケジューリ
    ングを行うスケジューリング手段と、 担当者によって前記スケジューリング手段が作成した前
    記製造スケジュールの製造ロットの配置及び製造ロット
    の編成が訂正されたときに、その訂正がスケジュール的
    に整合性がとられているか否かを判断し、整合性がとれ
    ていないときには、その旨の警報を発する日別スケジュ
    ール調整手段と、 前記スケジューリング手段によるスケジューリングの結
    果、及び前記日別スケジュール調整手段による訂正の結
    果を記憶する記憶手段と、 を具備することを特徴とする製鋼・熱延工程のスケジュ
    ーリングシステム。
  2. 【請求項2】 前記状況変動は、前記製造工程の実際の
    操業変動を含むものであることを特徴とする請求項1記
    載の製鋼・熱延工程のスケジューリングシステム。
  3. 【請求項3】 前記緊急変動は、注文の取消、在庫充
    当、緊急注文を含むものであることを特徴とする請求項
    1又は2記載の製鋼・熱延工程のスケジューリングシス
    テム。
  4. 【請求項4】 前記スケジューリング手段は、前記緊急
    変動により生ずる一の製造ロットの不足分について日毎
    に他の製造ロットから補充をすることによって前記固定
    スケジュールの部分修正を行う補充処理手段を含むもの
    であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の製鋼
    ・熱延工程のスケジューリングシステム。
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