JPH10150532A - 画像読取り装置 - Google Patents

画像読取り装置

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Publication number
JPH10150532A
JPH10150532A JP8306247A JP30624796A JPH10150532A JP H10150532 A JPH10150532 A JP H10150532A JP 8306247 A JP8306247 A JP 8306247A JP 30624796 A JP30624796 A JP 30624796A JP H10150532 A JPH10150532 A JP H10150532A
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Application number
JP8306247A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Otsuka
博司 大塚
Akinori Yoshida
明徳 吉田
Toshimichi Iwai
利通 岩井
Kenichi Morita
賢一 守田
Makoto Araoka
真 新阜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】1点止め原稿の読取り品質を高め、用途の拡大
を図る。 【解決手段】原稿台20と光学系との間に原稿のセッテ
ィングのための開放空間が存在する構造の画像読取り装
置1において、原稿台20に置かれた原稿が1つの隅で
綴じられたm(m≧2)枚の用紙からなり、k(1≦k
<m)枚の用紙が捲られた見開き1点止め原稿DS1s
であるか否かを判別する手段と、見開き1点止め原稿D
S1sにおける(k+1)枚目の用紙の上面である原稿
面S1の湾曲状態を測定する手段と、測定された湾曲状
態に応じて原稿面の読取り画像を補正する手段とを設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、書籍、雑誌、書類
などの綴じられた原稿の読取りに好適な画像読取り装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】ブックスキャナと呼称される画像読取り
装置が商品化されている。この装置では、原稿台の上方
に撮像系が配置され、原稿台と撮像系との間に高さ数十
cmの開放空間が存在する。書籍や雑誌などの製本形態
の原稿(これを「ブック原稿」と呼称する)の読取りに
際して、ユーザーは原稿台上にブック原稿を見開いた状
態で上向きにセットする。スタートキーのオンに呼応し
て読取り対象面(原稿面)である見開き面の走査が開始
され、読み取られた画像が逐次に外部装置へ出力され
る。外部装置がプリンタであれば、リアルタイムで複写
画像が形成される。ブックスキャナを用いると、原稿台
上でページをめくることができるので、多数ページの読
取り作業の能率を高めることができる。
【0003】シート原稿と違ってブック原稿の原稿面
(読取り対象面)は湾曲している。つまり、左右方向
(見開き方向)の位置によって原稿面の高さが異なる。
このため、読取り画像にいわゆるピントボケや湾曲状態
に応じた歪みが生じる。ブックスキャナは湾曲状態(原
稿面の高さ分布)を測定し、その結果に応じてピント調
整及び歪み補正を行う。外部装置へはシート原稿を読み
取った場合と同様の画質の読取り画像が出力される。原
稿面の湾曲状態の測定方法としては、書籍における「天
(head)」と呼称される部分である端面の形状を判別す
る方法、すなわち端面を撮影して見開き方向の各位置で
の原稿の高さを算出する方法(特開平5−161002
号)、及び3次元計測で用いられているスリット光投影
法(特開平5−161002号)がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ブックスキャナは、下
向きに原稿をセットする形式の画像読取り装置と比べる
と、ステープルやクリップで1つの隅(通常は左上の
隅)を綴じた書類の読取りに便利である。下向き型の装
置においては、複数のページの読取りに際して、ユーザ
ーは、1ページの読取り毎に原稿台から書類を持ち上げ
て裏返し、ページをめくって再び書類を裏返して原稿台
に置かなければならない。自動原稿搬送装置(ADF)
を利用すればページをめくる手間は省かれるものの、ス
テープルやクリップを一旦取り外し、読取り終了後に綴
じ直しをしなければならない。特にステープルの取り外
しは面倒である。これに対して、ブックスキャナでは、
1つの隅を綴じた複数の用紙からなる“1点止め原稿”
の読取りに際しても、ブック原稿の場合と同様に原稿台
上でページをめくることができる。
【0005】しかし、従来のブックスキャナでは、一方
向のみについて原稿面の湾曲状態を測定するように構成
されていたので、1点止め原稿の読取り画像にピントボ
ケや歪みが生じてしまうという問題があった。これは、
書籍では見開き方向と直交する方向については原稿面が
ほぼ平坦であるのに対し、1点止め原稿ではページをめ
くると綴じた隅の近辺が盛り上がるように左右方向及び
前後方向に湾曲するからである。
【0006】本発明は、1点止め原稿の読取り品質を高
め、用途の拡大を図ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の装置
は、原稿を支持する原稿台と、原稿画像を電気信号に変
換する撮像系と、原稿画像を前記撮像系の撮像面に投影
する光学系とを有し、前記原稿台と前記光学系との間に
原稿のセッティングのための開放空間が存在する構造の
画像読取り装置であって、前記原稿台に置かれた原稿
が、1つの隅で綴じられたm(m≧2)枚の用紙からな
り、k(1≦k<m)枚の用紙が捲られた見開き1点止
め原稿であるか否かを判別する手段と、前記見開き1点
止め原稿における(k+1)枚目の用紙の上面である原
稿面の湾曲状態を測定する手段と、測定された湾曲状態
に応じて前記原稿面の読取り画像を補正する手段と、を
有している。
【0008】請求項2の発明の装置においては、前記湾
曲状態を測定する手段は、前記原稿面における主走査方
向及び副走査方向のそれぞれの湾曲状態を測定し、前記
読取り画像を補正する手段は、当該読取り画像における
主走査方向の歪み及び副走査方向の歪みを補正する。
【0009】請求項3の発明の装置においては、前記撮
像系は、撮像デバイスとしてのラインセンサと、原稿画
像と前記ラインセンサとを、当該ラインセンサの画素配
列と直交する方向に相対的に移動させる副走査機構とを
有し、前記光学系は、投影のピント調整を行うための機
構と有しており、測定された湾曲状態に応じて前記機構
の制御を行う手段を有している。
【0010】
【発明の実施の形態】
〔システム構成〕図1は本発明に係る複写システムCS
の構成図である。
【0011】複写システムCSは、書籍や書類の読取り
に好適なブックスキャナ1、ケーブル4を介してブック
スキャナ1と接続されたプリンタ2、及びプリント後の
用紙をステープルで綴じるステープラ3から構成されて
いる。プリンタ2は、ページプリンタであり、用紙の表
裏にそれぞれ画像をプリントするための用紙反転機構2
50を備えている。ステープラ3は、プリンタ2に取り
付けられている。
【0012】図2はブックスキャナ1の外観を示す斜視
図、図3はブックスキャナ1による読取りの模式図、図
4は見開き1点止め原稿DS1sがセッティングされた
状態を示す図である。
【0013】ブックスキャナ1は、電源回路などを収納
する本体ハウジング10、原稿を支持する暗色の原稿台
20、原稿画像を電気信号に変換する撮像ユニット3
0、及び原稿の照明を担うランプユニット40を有して
いる。原稿台20は本体ハウジング10の前面側にが配
置されている。本体ハウジング10において、前面の上
端側に操作パネルOPが設けられており、操作パネルO
Pに向かって右側の側面にメインスイッチ51が設けら
れている。操作パネルOPには、液晶ディスプレイ91
とともに、動作モードや読取り条件(出力用紙サイズ、
倍率、出力枚数、濃度など)を指定するためのスイッチ
が配置されている。撮像ユニット30は、原稿台20の
上方に配置され、本体ハウジング10の上面から上方に
延びた支柱12によって片持ち形式で支持されている。
ランプユニット40は、支柱12における撮像ユニット
30の下面側の位置に固定されている。原稿台20と撮
像ユニット30との間の空間80は装置外の自由空間に
対して開放されており、ブック原稿DBのセッティング
に十分な広さを有している。原稿台20と撮像ユニット
30の下面との距離は30cm以上である。原稿台20
の前面側にはアームレスト25が設けられている。
【0014】原稿台20の上面には、各種の原稿の読取
り対象面(原稿面)S1の湾曲状態を測定するための投
影ユニット18が配置されている。投影ユニット18
は、原稿台20の後方側の端縁に沿って延びる投影板1
8aと、原稿台20の右半領域内で前後方向に延びる投
影板18bとを有している。各投影板18a,18bの
表面は光沢面であり、原稿台20の上面に対する45°
の傾斜面となっている。図2の向きにブック原稿DBが
セッティングされた場合、投影板18aにブック原稿D
Bにおける見開き方向と直交する方向の片側の端面S3
が写り、投影板18bに見開き方向の片側の端面(これ
を側面と呼称する)S2が写る。そして、その状態の投
影板18a,18bが原稿画像とともに撮影される。
【0015】図2において、撮像ユニット30は、CC
Dアレイからなるラインセンサ31、結像レンズ32、
及びミラー33を有している。ミラー33と結像レンズ
32とからなる光学系OSによって、原稿画像がライン
センサ31の受光面に投影される。結像レンズ32は、
前後方向に移動可能に設けられており、AF機構(レン
ズ駆動部)132によって位置決めされる。ラインセン
サ31は、後述の副走査機構の可動体に取付けられてお
り、CCD素子の配列方向を上下方向に保った状態で左
右方向(副走査方向)M2に沿って平行移動をする。こ
の平行移動によって2次元の原稿画像の撮像が行われ
る。つまり、ブックスキャナ1においては、ラインセン
サ31の移動によって2次元の撮像面が形成されること
になる。ラインセンサ31に代えてエリアセンサを用い
た場合にはその受光面が撮像面になる。原稿画像の主走
査方向は、原稿台20上では前後方向であり、撮像面上
では上下方向である。本実施形態では、撮像ユニット3
0と上述の投影ユニット18とによって原稿面S1の湾
曲状態を測定するための撮影手段が構成されている。撮
像ユニット30を湾曲状態の測定に用いることにより、
構成の簡略化が図られている。
【0016】ブック原稿DBの読取りに際して、ユーザ
ーは原稿台20の上に左右に見開いた状態で上向きに置
く。そのとき、左右のページの境界を原稿台20の左右
方向の中心と合わせるとともに、投影板18aの下端縁
にブック原稿DBを押し当てて前後方向の位置決めを行
う。投影板18aと原稿台20との境界が原稿のセッテ
ィングの基準線とされ、その基準線の中央が基準位置と
なっている。また、図4のように見開き1点止め原稿D
S1sの読取りに際して、ユーザーは原稿面S1を原稿
台20の左右方向の中央部に配置する。ここで、見開き
1点止め原稿DS1sとは、1つの隅をステープルなど
で綴じた複数の用紙からなり、少なくとも1枚の用紙が
めくられた原稿である。見開き1点止め原稿DS1sの
原稿面S1は、めくられていない最も上側の用紙の上面
である。すなわち、m(m≧2)枚の用紙のうちk(1
≦k<m)枚目までの用紙がめくられている場合の(k
+1)枚目の用紙の上面が原稿面S1である。
【0017】図5は副走査機構131の構成図である。
副走査機構131は、電動のネジ式スライド機構であ
り、モータ311、送りネジ312、スキャナ313、
案内レール314などから構成されている。ラインセン
サ31はスキャナ313に取り付けられている。スキャ
ナ313の位置を検出するため、移動方向M2の一端側
及び他端側に位置センサとしてフォトインタラプタS3
11,S312が配置され、スキャナ313に遮光板3
15が取り付けられている。
【0018】図6はAF機構132の構成図である。A
F機構132は、電動のカム式スライド機構であり、モ
ータ321、円筒状カム322、リング状スライダ32
3、案内レール324、フォロワ325などから構成さ
れている。カム322の回転に伴ってフォロワ325を
介してカム322と係合するスライダ323が平行移動
をする。結像レンズ32はスライダ323に取り付けら
れている。スライダ323の位置に対応するカム322
の回転角度位置を検出するため、カム322の近傍に位
置センサとしてフォトインタラプタS321,S322
が配置され、カム322に遮光板326が取り付けられ
ている。 〔原稿の種類〕図7は原稿の種類の表示形態の一例を示
す図である。
【0019】ブックスキャナ1は、セッティングされた
原稿の種類を判別し、種類に応じた読取り動作を行う機
能を有している。ブックスキャナ1が判別する種類は表
1のとおりである。なお、表1は各種類に対応したフラ
グ状態をも示している。
【0020】
【表1】
【0021】表1のように原稿はノンステープル原稿と
ステープル原稿とに大別される。ステープルに代表され
る簡易綴じ用の部材で綴じられたドキュメントがステー
プル原稿であり、ステープル原稿以外の原稿がノンステ
ープル原稿である。ノンステープル原稿は、書籍や雑誌
などの本格的に製本されたドキュメントである“ブック
原稿”と、単票のドキュメントである“シート原稿”と
に分類される。一方、ステープル原稿は、用紙の1辺
(一般に左辺)に沿って離れた複数箇所(一般に2箇
所)で綴じられた“2点止め原稿”と、用紙の1つの隅
(一般に左上)で綴じられた“1点止め原稿”とに分類
される。さらに、2点止め原稿及び1点止め原稿のそれ
ぞれが、めくられていない閉じた状態であるか、少なく
とも1枚の用紙がめくられた見開き状態であるかの2種
類に分類される。つまり、ブックスキャナ1は、ブッ
ク原稿、シート原稿、閉じた2点止め原稿、見開
き2点止め原稿、閉じた1点止め原稿、見開き1点
止め原稿の6種の原稿を判別する。なお、本実施形態に
おいては、ノートブック(大学ノートなど)のように外
見上はノンステープル原稿であるが、書籍と比べて綴じ
代の幅が広い見開き原稿(これを特殊ブック原稿と呼称
する)の場合には見開き2点止め原稿と同様の読取り動
作が行われる。
【0022】操作パネルOPの液晶ディスプレイ91に
は、6種の原稿のそれぞれを表す図形Z1〜Z6が表示
され、種類の判別が終わると、読取り対象の原稿の種類
が白黒反転などによって強調表示される。図7の例で
は、ブック原稿を表す図形Z1が強調表示されている。
なお、原稿の種類の表示形態の変形例としては、各種類
に対応したLEDを設けてそれらを選択的に発光させる
形態、判別された1つの種類のみを図形や文字で表示す
る形態がある。 〔原稿の種類の判別方法〕図8はステープルstの有無
の判別における注目領域を示す図、図9は3種の見開き
原稿の高さ分布を示す図、図10は平面視形状に基づく
原稿の種類の判別方法を説明するための図、図11は見
開き1点止め原稿DS1sの一例を示す斜視図である。
【0023】ノンステープル原稿とステープル原稿とを
判別するには、読取り画像の中にステープルの像が有る
か否かを調べればよい。通常、ステープルは用紙の余白
部分に施され、ステープルの色(一般に銀色)は用紙と
異なるので、画素の濃度差に注目してステープル像を抽
出することができる。抽出に際しては、図8のように、
原稿のうちのステープルstの存在が予想される領域
(図中の斜線部分など)Esに注目領域を限定するの
が、処理効率の上で好ましい。
【0024】見開いた状態の原稿(ブック原稿を含む)
と閉じた状態の原稿(シート原稿を含む)とを判別する
には、原稿上面の副走査方向の湾曲状態(高さ分布)を
調べればよい。見開き原稿の上面は湾曲しているのに対
し、閉じた原稿の上面はほぼ平坦である。また、図9
(A)のようにブック原稿DBでは原稿台20の副走査
方向の中央(基準位置)で原稿上面の傾斜の向きが反転
する。見開き2点止め原稿DS2sにおいても、図9
(B)のように基準位置又はその近辺で傾斜の向きが大
きく変化する。原稿面S1の左端が基準位置であると
き、重なり幅(原稿面S1が隠れる領域の幅)αだけ基
準位置から離れた位置が傾斜の変曲点となる。これに対
して見開き1点止め原稿DS1sでは、傾斜の向きが大
きく変化する位置(変曲点)と基準位置との距離w’が
比較的に大きい。その距離w’は、原稿面S1の幅wの
1/2より重なり幅(原稿面S1が隠れる領域の幅)β
だけ短い値(w’=w÷2−β)である。したがって、
基準位置の近辺(重なり幅α及びセッティングの誤差を
考慮して定めた範囲)に変曲点が有れば、読取り対象は
ブック原稿DB又は見開き2点止め原稿DS2sであ
る。
【0025】ブック原稿DBと見開き2点止め原稿DS
2sとを判別するには、原稿上面の副走査方向(つまり
見開き方向)の沿面距離を調べればよい。この沿面距離
は、原稿上面を平面と仮定したときの両端間距離に相当
し、高さ分布データに基づいて曲線を微小区間毎に直線
近似して全ての区間の近似値を合計する演算により算出
できる。求めた沿面距離が、一般に用いらる用紙のサイ
ズであるA3・B4などの規定サイズの幅に近く且つそ
れより短ければ、読取り対象を見開き2点止め原稿DS
2sとみなすことができる。その理由は、見開き2点止
め原稿DS2sでは、例えば原稿面S1の幅wが例えば
A4サイズの幅であったとしても、見開きサイズの幅W
はA4サイズの2倍のA3サイズの幅ではなく、A3サ
イズの幅よりも重なり幅αの2倍分(2α)だけ短くな
るからである。
【0026】見開き1点止め原稿DS1sと閉じた原稿
(シート原稿を含む)との判別には、原稿の平面視形状
の差異を利用すればよい。シート原稿・めくられていな
いステープル原稿といった閉じた原稿では、平面視形状
は原稿面と同じサイズの四角形である。これに対して、
見開き1点止め原稿DS1sの平面視形状は、図10の
ように原稿面とめくられた用紙の裏面とを合わせた形状
であって、四角形より複雑である。判別の手順は次のと
おりである。まず、原稿面の読取り画像G0から原稿の
上面の撮影像(上面像)G1を抽出する。原稿台20の
撮影像G20は暗色であるので、輝度判別によって容易
に上面像G1を抽出することができる。次に、抽出した
上面像G1における原稿台の前方側(図10の下側)の
幅を求める。例えば端縁からの距離が5cmの位置及び
10cmの位置に注目し、各位置の幅w1,w2を求
め、それらの平均値を幅の測定値とする。通常、各幅w
1,w2は等しい。前方側に注目するのは、後方側に注
目すると見開き1点止め原稿DS1sの場合に正しい原
稿サイズが得られないからである。複数箇所に注目する
ことにより誤差を軽減することができる。続いて、求め
た幅に最も近い幅の規定サイズを原稿サイズと定める。
最後に、上面像G1のサイズと原稿サイズとを比較し、
上面像G1が大きい場合、すなわち図10において上面
像G1の上側の幅が下側より大きく且つその差が所定値
以上である場合に、読取り対象を見開き1点止め原稿D
S1sと判別する。なお、以上の読取り画像G1に基づ
く判別には、原稿面S1の湾曲やセッティングの位置ず
れ(傾き)に対応した画像補正を行った後の読取り画像
G1を用いるのが好ましい。
【0027】また、見開き1点止め原稿DS1sについ
ては、主走査方向の湾曲状態を調べることにより、他の
種類の原稿と判別することができる。図11のように、
見開き1点止め原稿DS1sでは、ステープルstなど
で綴じた部分の近辺が盛り上がるように原稿面S1が湾
曲しており、副走査方向M2だけでなく主走査方向M1
においても部位によって高さが異なる。一般にめくった
方の枚数が多くなるにつれて湾曲は顕著になる。主走査
方向の湾曲状態は、投影板18bの撮影像に基づいて、
後述の副走査方向の湾曲状態の測定と同様の要領で測定
することができる。主走査方向M1の高さ分布が、原稿
台上での後方側の盛り上がったものであれば、その場合
の読取り対象は見開き1点止め原稿DS1sである。こ
のような高さ分布に基づく判別方法と、上述の平面視形
状に基づく判別方法とを併用すれば、判別の信頼性を高
めることができる。すなわち、用紙が乱雑に重なってい
たり、極端に斜めにセッティングされていたりして原稿
サイズの算出に誤りが生じたとしても、最終的に正しく
見開き1点止め原稿DS1sと他の原稿とを判別するこ
とができる。 〔高さ分布の測定〕図12は原稿面の高さ分布の測定方
法を説明するための図であり、ブック原稿DBの場合の
読取り画像と注目したラインの輝度分布とを示してい
る。図中の破線は注目したラインの位置を示している。
【0028】読取り画像G0は、ブック原稿DBの上面
の撮影像(上面像)G1、原稿台20の撮影像G20、
投影板18aの撮影像G18a、及び投影板18bの撮
影像G18bから構成されている。撮影像G18aのう
ちの像G181は、セッティングされたブック原稿DB
における主走査方向の後方側の端面S3の形状を示して
いる。撮影像G18aのうちの像(端面像)G181以
外の像180は、投影板18aに映った背景像である。
投影板18bの撮影像G18bは、ブック原稿DBにお
ける右側面の像G182を含んでいる。
【0029】上述したとおり原稿台20は暗色に着色さ
れているので、撮影像G20は他の像と比べて暗い像に
なる。また、背景像180も端面像G181と比べて暗
い像になる。したがって、輝度の大小判別によって、上
面像G1及び端面像G181を抽出することができる。
具体的には、1ライン毎に主走査方向の先頭画素から順
に輝度(画素値)を調べ、輝度が第1の閾値th1を越
える範囲の先頭側の画素位置(画素番号)n1、輝度が
第2の閾値th2(th2>th1)を越える範囲の先
頭側及び後端側の画素位置n3,n4を検出する。画素
位置n1と投影板18の前縁に対応した既知の画素位置
n2との間の画素数が、当該ラインにおける原稿面S1
の高さに対応し、画素位置n3と画素位置n4との間の
画素数が主走査方向の原稿サイズに対応する。画素数を
撮像解像度で割る演算により実際の寸法が求まる。原稿
面S1の湾曲状態、すなわち高さ分布は、全てのライン
のそれぞれにおける原稿面S1の高さを示すデータの集
合によって特定される。また、画素位置n3,n4が検
出された最初のライン及び最後のラインのそれぞれの位
置が副走査方向における原稿の両端位置に対応する。 〔画像歪みの補正〕図12において、読取り画像G0の
上面像G1の上端縁及び下端縁が湾曲しているのは、原
稿面S1の高さが一定ではないからである。つまり、撮
像面に近い被写体は遠くの被写体よりも大きく撮像され
る。また、原稿面S1が湾曲していると、画像に歪みが
生じる。そこで、ブックスキャナ1は、予備スキャンニ
ングを行って高さ分布を求めておき、本スキャンニング
時の読取り画像G0を原稿面S1の高さが一定である場
合の画像に補正する画像処理(画像歪み補正)を実施す
る。ブック原稿DB及び見開き2点止め原稿DS2sで
は、副走査方向の各所における主走査方向の高さはほぼ
一定とみなせる。これらの原稿の場合には、主走査方向
については、原稿台20の上方の一定距離(例えば5c
m)の位置の平面を基準面とし、副走査方向の各位置に
おける基準面と原稿面S1との高低差に応じて上面像G
1を変倍する。副走査方向については、微小区間毎に原
稿面S1の沿面距離と原稿台20への原稿面S1の投影
距離との比に応じて上面像G1を変倍する。一方、見開
き1点止め原稿DS1sでは、上述のように主走査方向
の高さが一定でない領域が存在するので、それに起因す
る画像歪みを補正する必要がある。
【0030】図13は見開き1点止め原稿DS1sにお
ける補正対象領域を示す図である。図中の太い実線は各
走査方向における原稿面の高さ分布を表している。副走
査方向の高さ分布における左側の湾曲部分と右側の平坦
部分との境界の画素位置naで原稿面S1を副走査方向
に2分割し、主走査方向の高さ分布における上側の湾曲
部分と下側の平坦部分との境界の画素位置nbで原稿面
S1を主走査方向に2分割すると、原稿面S1は4つの
領域A,B1,B2,B3に分かれる。これらの領域の
うちの左上の領域Aが歪み補正の必要な“湾曲領域”で
ある。左下の領域B1、右上の領域B2、及び右下の領
域B3は、シート原稿と同様の“平坦領域”である。た
だし、平坦領域の高さは、原稿面S1の裏側の用紙の枚
数が多くなるほど大きくなる。ブックスキャナ1は、湾
曲領域Aに対して、ブック原稿DBの場合の副走査方向
の補正と同様の変倍処理を、主走査方向について実施す
る。 〔ピント調整(フォーカシング)〕ブックスキャナ1
は、上述の方法で測定した原稿面S1の高さ分布に応じ
て、本スキャンニングに際して撮影のピント調整を行
う。本実施形態では、ラインセンサ31と副走査機構1
31とによってライン順次の画像走査が行われるので、
ライン単位のピント調整が可能である。ただし、必ずし
も1ライン毎に調整する必要はなく、複数ライン毎に調
整するようにして制御の負担を軽減してもよい。AF機
構132は、副走査の進行に合わせて与えられる制御信
号に従って結像レンズ32を移動させる。基本的には、
原稿面内の各ラインの位置が高いときには結像レンズ3
2を原稿面に近づけ、逆に低いときには遠ざける。結像
レンズ32の位置は、公知の幾何学的な条件式である次
式によって算定することができる。
【0031】1/f=(1/a)+(1/b) f:結像レンズの焦点距離 a:像面距離(図3参照) b:被写界距離(図3参照) 見開き1点止め原稿DS1sの場合は、ブック原稿DB
や見開き2点止め原稿DS2sとは違ってラインの高さ
が一定ではない湾曲領域Aが存在するので、以下ような
ピント調整を行う。
【0032】図14は見開き1点止め原稿DS1sにお
ける主走査方向の高さ分布の模式図である。湾曲領域A
及び平坦領域B1のそれぞれの主走査方向の長さ(画素
数)Δn1,Δn2の大小関係に応じて、合焦の基準と
する高さを決める。平坦領域B1が比較的に広い場合、
例えば長さΔn2が全長の1/4以上(Δn1≦3Δn
2)の場合には、平坦領域B1の高さh1を注目ライン
の高さと仮定してピント調整をする。つまり、領域の全
域でピントが合う平坦領域B1を重視し、原稿全体とし
てピントボケを少なくする。湾曲領域Aが比較的に広い
場合、例えばΔn1>3Δn2)の場合には、次式で表
される高さhを注目ラインの高さと仮定してピント調整
をする。
【0033】h=h1+k・Δh (0<k<1) Δh:高低差 右辺の係数kは高さ分布に応じて設定されるパラメータ
であり、多くの場合のおおよその値は0.5である。
【0034】図15はピント調整における高さ設定方法
の一例を示す図である。図中の斜線は高さha,hbに
ピントを合わせたときの合焦範囲を示している。上述の
係数kの設定においては、結像レンズ32の焦点深度を
考慮してピントの合う領域がより広くなるようにする。
図15の例において、高さhaにピントを合わせると、
原稿面内の2箇所でピントが合い、各箇所の主走査方向
の長さはx1,x3である。一方、高さhbにピントを
合わせるときにピントの合う範囲の長さはx2である。
この例では(x1+x3)>x2であるので、高さhb
よりも高さhaにピントを合わせた方が良い。
【0035】図16はピント調整の他の例を説明するた
めの図である。上述のピント調整の説明は、本スキャン
ニングを1回だけ行う場合を前提としたものであるが、
2回の本スキャンニングを行う場合には各回毎にピント
を合わせる位置を設定する。例えば、1回目では平坦領
域B1の高さにピントを合わせ、2回目では湾曲領域A
の頂上と平坦領域B1との間の高さにピントを合わせ
る。2回目においては、上述のように湾曲状態に応じて
係数kを最適化してもよいし、係数kとして固定値(例
えば0.5)を設定してもよい。1回目の読取り画像の
うちの平坦領域B1の撮影像と、2回目の読取り画像の
うちの湾曲領域Aの撮影像とを合成して1ページ分の読
取り画像を生成することにより、本スキャンニングを1
回だけ行う場合よりも品質の高い読取り画像を得ること
ができる。なお、3回以上の本スキャンニングを実施し
て読取り品質をより高めることができるが、回数を増や
すほど読取りの所要時間は長くなる。 〔見開き1点止め原稿の重なり領域の検出〕見開き1点
止め原稿DS1sでは、原稿面S1のうちの用紙を綴じ
た隅の部分がラインセンサ31に対して隠れる。すなわ
ち、めくった用紙が原稿面S1と部部的に重なってい
る。このため、めくった用紙の裏面に画像があると、そ
の画像が不要であるにも係わらず読取り画像に含まれて
しまう。また、図11のようにめくった用紙の重なった
部分(これを“重なり領域”と呼称する)が下方に折れ
曲がっていると、読取り画像の隅に影が生じてしまう。
そこで、ブックスキャナ1は、読取り画像に基づいて重
なり領域を検出し、読取り画像のうちの重なり領域の撮
影像を消去する。具体的には、重なり領域の撮影像の画
素値を、予備スキャンニングで測定した原稿面S1の下
地濃度値に置き換える。
【0036】図17は重なり領域Ewの検出方法を示す
図である。ここでは、四角形abcdを原稿面に対応す
るサイズの領域とし、三角形aefを重なり領域Ewと
し、五角形ijkefをめくられた用紙に対応する領域
とする。まず、点bを含む副走査方向の線と、点dを含
む主走査方向の線との交点を点Aとして記憶する。次
に、点kを含む主走査方向の線と線分abとの交点を点
eとし、点iを含む副走査方向の線と線分adとの交点
を点fとする。
【0037】本実施形態では、近似的に三角形の領域を
重なり領域Ewをしているが、測距センサなどで原稿の
高さを直接に計る場合には、2次元の測定を行うことに
より正確に重なり領域Ewを特定することができる。ま
た、平面視の撮影情報に代えて又はそれとともに、投射
板18a,18bによる立体視の撮影情報から得られた
副走査方向及び主走査方向の高さ分布情報を用いて、重
なり領域Ewを特定してもよい。 〔信号処理系の構成〕図18は複写システムCSの機能
ブロック図である。
【0038】ブックスキャナ1及びプリンタ3は、それ
ぞれの制御を統括するCPU101,201を有してい
る。これらのCPU101,201はマイクロコンピュ
ータである。複写システムCSではステープラ3のステ
ープル機構305に対して、CPU101がステープル
位置・個数などの動作条件を与える。
【0039】ブックスキャナ1において、ラインセンサ
31から出力された光電変換信号は、AD変換器102
によって例えば8ビットの画像データに変換され、画素
配列順に画像処理回路103に入力される。画像処理回
路103でシェーディング補正などの処理を受けた画像
データは、さらに圧縮器104による処理を受けた後に
バッファメモリ105に一旦格納される。適時にバッフ
ァメモリ105から読み出された圧縮状態の画像データ
は、伸長器105で復元された後、メモリ107に格納
される。メモリ107は最大読取りサイズの1つの画像
の記憶が可能である。最大読取りサイズは、例えばA3
サイズ(A4サイズの書籍の見開きサイズ)である。
【0040】メモリ107の画像データ(読取り画像)
は、補正ブロック110に転送され、所定の補正処理を
受けた後に、出力画像データとして上書き形式でメモリ
107に再び格納される。補正ブロック110は、後述
のように見開き2点止め原稿DS2sのための画像シフ
トを担うA補正回路111、見開き1点止め原稿DS1
sのための画像シフト及び重なり領域Ewの画像消去を
担うB補正回路112、画像の傾きやずれを補正するた
めの回転/手動移動処理を担うC補正回路113、及
び、原稿面の湾曲に因る歪み補正を含む変倍処理を担う
D補正回路114から構成されている。また、予備スキ
ャンニング時においては、CPU101はメモリ107
から必要な画像データを取り込み、高さ分布・下地濃度
・サイズの測定、原稿の種類の判別、補正内容の設定と
いった制御に必要な処理を行う。
【0041】メモリ107に格納された出力画像データ
は、プリンタ2のデータ変換部202に転送される。デ
ータ変換部202は、出力画像データを作像のための2
値データに変換してプリントヘッド203に送る。プリ
ントヘッド203とプリントエンジン204との連系動
作により、読取り画像がプリントアウトされる。両面コ
ピーモードの場合には、1枚の記録用紙の表裏にそれぞ
れ読取り画像がプリントされる。そして、指定に応じて
プリント後の記録用紙がステープラ3によって綴じられ
て、又は綴じられずに排出される。
【0042】なお、ブックスキャナ1のCPU101に
は、操作パネルOP、スイッチ群50、副走査機構13
1、AF機構132、ランプ制御回路140などが接続
されている。スイッチ群50には、メインスイッチ51
とともに、スタートスイッチ、ステープル止めの要否選
択のためのステープルスイッチが含まれる。ラインセン
サ31及びCPU101を含む信号処理系の各構成要素
には、タイミング制御回路109から必要なクロックが
供給される。 〔見開き2点止め原稿の画像シフト〕図19はA補正回
路111の機能の模式図、図20はA補正回路111の
ブロック図である。図19(B)〜(D)における太い
実線の枠がメモリ107の画像格納域を示し、斜線が原
稿の撮影像を示している。
【0043】見開き2点止め原稿DS2sにおいては、
図19(A)のように左方向へめくった用紙の実質の幅
dが用紙の幅wよりも重なり幅αだけ小さい。そこで、
ブック原稿DBの場合と同様のレイアウトのプリント結
果を得るために、重なり幅αを考慮して図19(B)〜
(D)のように読取り画像を2分割して左右に振り分け
る。要領としては、まず、メモリ107からの読出しの
開始ラインを2α分だけシフトさせる。これにより仮想
的に読取り画像の全体が左にシフトする〔図19(B)
(C)〕。次に、メモリ107への書込みを読出し順に
進め、幅dに対応したライン数分まで進んだ時点で以降
のラインのデータに対して2α分の遅延を行う。遅延期
間においては、メモリ107に下地濃度データを書き込
む。そして、遅延させたラインのデータをメモリ107
に書き込む〔図19(D)〕。
【0044】A補正回路111は、メモリ107からの
読出しと並行してラインクロックCKをカウントするセ
ッタブルカウンタ501、メモリ107から読み出され
た画像データD107を遅延させる遅延回路502、及
び遅延された画像データD107又は下地データDwを
メモリ107に出力するセレクタ503から構成されて
いる。セッタブルカウンタ501は、カウント値とCP
U101からの指定値(重なり幅α及び幅d)とに応じ
て、図20(B)が示す値の遅延量CT及びセレクト信
号SEを遅延回路502及びセレクタ503の制御信号
として出力する。セレクタ503には、CPU101か
ら下地データDwが与えられる。
【0045】CPU101は、メモリ107における画
像格納域の先頭アドレスから2α分だけシフトしたアド
レスを開始アドレスとし、その開始アドレスから画像格
納域の最終アドレス(N)までの画像データD107を
読み出す。これと並行してセレクタ503の出力データ
を、先頭アドレスから最終アドレスまでの画像格納域に
出力順に上書きする。 〔見開き1点止め原稿の画像シフト〕図21はB補正回
路112の機能の模式図、図22はB補正回路112の
ブロック図である。
【0046】見開き1点止め原稿DS1sにおいては、
用紙の端縁ではなく左右の中央付近を原稿台20の基準
位置と合わせるようにセッティングされるので、読取り
画像のうちの原稿の撮影像は図21のように読取り範囲
の右端から左へずれている。そこで、プリントに際して
画像の一部が欠けないようにするため、ブックスキャナ
1には、ずれ量Δyに対応する右方への画像シフトを行
うB補正回路112が設けられている。
【0047】B補正回路112は、メモリ107からの
読出しと並行してラインクロックCKをカウントするセ
ッタブルカウンタ521、メモリ107からの画像デー
タD107とCPU101からの下地データDwの一方
を選択するセレクタ522、及びセレクタ522によっ
て選択されたデータを遅延させてメモリ107に出力す
る遅延回路523から構成されている。セッタブルカウ
ンタ501は、カウント値とCPU101からの指定値
(重なり幅α及び幅d)とに応じて、所定のセレクト信
号SEをセレクタ503に与える。遅延回路523に
は、CPU101から遅延量Δyが与えられる。 〔ステープル原稿のコピー〕図23は3種のステープル
原稿のコピー形態を示す図である。
【0048】本実施形態の複写システムCSは、ステー
プル原稿に対して原稿と同様にステープルで綴じた複製
を作成する機能を有している。原稿が見開き1点止め原
稿DS1sであれば読取り画像をプリントした用紙の左
上隅を綴じ、見開き2点止め原稿DS2sであれば左辺
部分を綴じる。この機能は、会議用の配付資料などの複
数部の書類を作成する作業に最適である。通常、ユーザ
ーは原稿と同様の複製を望む場合には原稿の表紙部分の
読取りから始める。つまり、1つのステープル原稿に対
する初回の読取りにおいては、原稿の種類が“閉じた2
点止め原稿”又は“閉じた1点止め原稿”となり、2回
目以降において“見開き2点止め原稿”又は“閉じた1
点止め原稿”となる。したがって、見開き状態では、撮
影像の解析によるステープル検出は不可能であるが、閉
じた状態のときのステープル検出の結果を記憶しておく
ことにより、見開き原稿がステープル原稿であるか否か
の推定をすることができる。
【0049】めくった用紙の裏面が空白となる見開き2
点止め片面原稿DS2saの場合には、歪み補正などの
画像処理を経た読取り画像G1の右半分G1Rが、倍率
に応じたサイズ(等倍では見開きサイズの半分)の記録
用紙Pにプリントされる。めくった用紙の裏面にも画像
が存在する見開き2点止め両面原稿DS2saの場合に
は、コピーモードによって動作が異なる。片面コピーモ
ードであれば、読取り画像G1の左半分G1Lと右半分
G1Rとが順に異なる記録用紙Pにプリントされる。両
面コピーモードであれば、読取り画像G1の左半分G1
Lと次の読取り画像G1’の右半分G1Rとが同一の記
録用紙Pの表裏に振り分けてプリントされる。また、見
開き1点止め原稿DS1sの場合には、上述の画像シフ
トを経た読取り画像G1の右半分G1Rが記録用紙Pに
プリントされる。 〔システム制御〕次に、フローチャートに基づいて複写
システムCSにおける制御を説明する。
【0050】図24はブックスキャナ1のCPU101
が実行するメイン処理のフローチャートである。このメ
イン処理は、ユーザーが何らかの操作を行ったときに、
操作に呼応した割込み処理として実行される。
【0051】まず、割込みを禁止して以降の操作を受け
付けない状態とし(#1)、フラグなどの初期化を行う
(#2)。操作されたスイッチ(SW)を判別し、操作
に対応した処理を行う(#4,#6〜#10)。処理が
終われば割込み禁止を解除して割込みルーチンから抜け
る(#5)。スタートスイッチがオンされた場合は、原
稿画像を読み取ってプリンタ2へ画像データを送る読取
り制御を実行する(#4)。ステープルスイッチがオン
された場合は、ステープラ3の制御のためのステープル
処理を実行する(#6)。用紙スイッチに対しては、記
録用紙Pのサイズの設定を循環形式で切り換える(#
7)。設定の選択肢は「オート」「A4」「A3」の3
つである。原稿スイッチに対しては、原稿モードの設定
を切り換える(#8)。選択肢は「オート判別」「片
面」の2つである。ここで、片面モードは見開き1点止
め原稿DS1sに適したモードであり、オート判別モー
ドはCPU101が原稿の種類を判別して動作条件を設
定するモードである。また、コピーモードスイッチのオ
ンに呼応してコピーモード切換え処理を実行する(#
9)。以上の各スイッチ以外のスイッチが操作された場
合は、その他の処理を実行する。
【0052】図25は図24のコピーモード切換え処理
サブルーチンのフローチャートである。まず、コピーモ
ードを切り換える(#9A)。選択肢は「片面」「両
面」の2つである。再読取りフラグをイニシャルリセッ
トし(#9B)、原稿モードをチェックする(#9
C)。原稿モードが片面モードであれば、そのままリタ
ーンする。オート判別モードの場合は、続いてコピーモ
ードをチェックし(#9D)、両面コピーモードであれ
ば再読取りフラグをセットする(#9E)。再読取りフ
ラグは、見開き原稿の左右の各ページを記録用紙の表裏
に振り分けて又は見開きサイズの記録用紙の片面に並べ
てプリントする動作の要否を示すものである。
【0053】図26は図24のステープル処理サブルー
チンのフローチャートである。まず、以前の読取り時の
セット/リセット状態が保持されている一点止めフラグ
ST1pをリセットする(#6A)。最新のステープル
検出の結果が2点止めであれば、記録用紙Pに対するス
テープル位置として、ステープル検出時に記憶されたス
テープル位置と同等の位置に設定する(#6B、#6
C)。そして、ステープラ3を駆動して記録用紙Pを綴
じてリターンする。一方、ステープル検出の結果が1点
止めであれば、記録用紙Pに対するステープル位置を原
稿と同等の位置に設定して記録用紙Pを綴じる(#6
E、#6F)。そして、一点止めフラグST1pをセッ
トしてリターンする(#6G)。
【0054】図27は図24の読取り制御サブルーチン
の概略のフローチャートである。ランプ制御部140に
対して点灯を指示し(#4A)、予備スキャンニングの
制御を行う(#4B)。続いてメモリ107から読取り
画像を取り込んで原稿の種類を判別する原稿検出ルーチ
ンを実行する(#4C)。ピント調整を含む本スキャン
ニングの制御を行い(#4D)、本スキャンニングで得
られた読取り画像を補正する画像処理を行う(#4
E)。照明ランプの消灯を指示し(#4F)、データ出
力処理を実行してリターンする(#4G)。
【0055】以下、読取り制御ルーチンの中で本発明に
深く係わる処理(サブルーチン)の内容をさらに詳しく
説明する。図28は図27の原稿検出サブルーチンの概
略のフローチャートである。
【0056】まず、投影板18aの撮影像に基づいて原
稿の主走査方向の端面の形状を検出し、副走査方向の高
さ分布を測定する(#31)。次に、投影板18bの撮
影像に基づいて原稿の副走査方向の端面の形状を検出
し、主走査方向の高さ分布を測定する(#31)。続い
て、原稿台20と原稿との濃度差を利用して平面視の原
稿サイズを測定し(#33)、画素値を度数分布(濃度
ヒストグラム)を求めて下地濃度を測定する(#3
4)。その後、測定の結果を用いて原稿の種類を判別し
(#35)、判別の結果を操作パネルOPの液晶ディス
プレイ上に表示する(#36)。
【0057】図29及び図30は図28における原稿の
種類判別サブルーチンのフローチャートである。図29
のように、副走査方向の高さ分布データに基づいて図9
で説明したように中央付近に湾曲の変曲点が存在するか
否かをチェックする(#501)。
【0058】変曲点が有れば、湾曲面を平面に引き延ば
す演算により副走査方向の原稿サイズを求め(#50
2)、B4・A3などの規定サイズと比較する(#50
3)。原稿サイズが規定サイズと同等であれば、今回の
読取りの対象をブック原稿DBと判定し、ブックフラグ
BKをセットする(#504)。そして、ブック原稿D
Bに対応したブック処理を実行し(#505)、副走査
方向の歪みの補正内容を設定してリターンする(#50
6)。ステップ#503で原稿サイズが規定サイズより
小さい場合は、ステープルフラグSTをチェックする
(#507)。ステープルフラグSTがセットされてい
るときは、読取り対象を見開き2点止め原稿DS2sと
判定し、2点止めフラグST2をセットする(#50
8)。ステープルフラグSTがセットされていないとき
は、読取り対象を特殊ブック原稿と判定し、特殊ブック
フラグBK2をセットする(#510)。見開き2点止
め原稿であっても特殊ブック原稿であっても見開き2点
処理(#509)を実行して上述のステップ#506へ
進む。
【0059】一方、ステップ#501で変曲点が中央付
近にない場合には、図30のように原稿領域を決定する
サブルーチン(#511)を実行し、原稿の平面形状と
規定の形状とを比較する(#512)。原稿が規定形状
(長方形)であれば、ステップ#519へ進み、原稿の
一部の領域Es(図8参照)を対象にステープルの検出
を行う。ステープルがあれば、読取り対象を閉じたステ
ープル原稿と判定し、ステープルフラグをセットする
(#520、#521)。そして、ステープルの像を消
去して見栄えを良くするためのステープル補正処理(#
522)を実行する。ステープルが検出されなかった場
合は、読取り対象をシート原稿と判定し、シートフラグ
PLをセットする(#518)。そして、シート原稿の
ためのシート処理(#518)を実行する。
【0060】ステップ#512で原稿が規定形状でなけ
れば、主走査方向の高さ分布をチェックする(#51
3)。上述したように平面視形状による判別の不確かさ
を補うためである。原稿台20上での手前側が低く後方
側(図13の上側)が高いときに、読取り対象を見開き
1点止め原稿DS1sと判定し、1点止めフラグST1
sをセットする(#514)。そして、後述の見開き1
点処理(#515)と、主走査方向の歪みの補正内容を
設定する処理(#516)とを実行して図29のステッ
プ#506へ進む。ステップ#513で上述の分布パタ
ーンでない場合は読取り対象をシート原稿と判定する
(#517)。
【0061】図31は図30の原稿領域の決定サブルー
チンのフローチャートである。原稿台20と原稿との輝
度の差を利用して読取り画像のうちの原稿領域(原稿
面)を判定する(#511A)。続いて原稿領域の端縁
の走査方向に対する傾きの度合いを検出し、補正データ
を算出する(#511B)。そして、C補正回路113
に画像データを送って読取り画像に対する斜め補正を行
う(#511C)。見開き1点止め原稿DS1sではブ
ック原稿DBなどと比べて位置決めが難しく、傾くこと
が多い。次に斜め補正後の読取り画像に基づいて、図1
0で説明したように原稿領域の下端から5cmの位置の
幅w1、及び10cmの位置の幅w2を測定し、原稿サ
イズを決定する(#511D、#511E、#511
F)。そして、決定したサイズの原稿領域の隅(左上端
及び右上端)に対応した座標、すなわちメモリ107の
アドレスを記憶する(#511G)。
【0062】図32は図29の見開き2点処理サブルー
チンのフローチャートである。まず、副走査方向(横)
及び主走査方向(縦)の原稿サイズを検出し(#509
A)、縦横の比を基準に原稿サイズに最も近い規定サイ
ズを決定する(#509B)。最後に副走査方向におけ
る規定サイズと原稿サイズとの差Δwを求めて重なり幅
α(=Δw/2)を算出する(#509C)。重なり幅
αはA補正回路111による画像シフトに用いられる。
【0063】図33は図30の見開き1点処理サブルー
チンのフローチャートである。まず、図17で説明した
要領で重なり領域Ewを検出し(#515A)、重なり
領域Ewに対する補正データを生成する(#515
B)。そして、主走査方向の高さ分布データを後処理の
ために準備してリターンする(#515C)。
【0064】図34は図30のステープル補正処理サブ
ルーチンのフローチャートである。ステープル検出で得
たデータから消去すべきステープル像の範囲を特定し
(#522A)、補正領域の始点アドレスと終点アドレ
スとを記憶する(#522B)。
【0065】図35は図27の本スキャンニングサブル
ーチンのフローチャートである。読取り対象が見開き1
点止め原稿DS1sでなければ、副走査方向の高さ分布
に応じてピント調整のレンズ移動量を算出し、撮影の副
走査の進行に合わせて結像レンズ32を移動させてピン
ト調整を行う(#41、#42、#43)。これに対し
て、読取り対象が見開き1点止め原稿DS1sの場合に
は、副走査方向及び主走査方向の高さ分布に応じてレン
ズ移動量を算出し、撮影の副走査の進行に合わせてピン
ト調整を行う(#41、#44、#43)。
【0066】図36は図27の画像処理サブルーチンの
フローチャートである。まず、予備スキャンニングの段
階で算出した補正データに基づいて、本スキャンニング
で得た読取り画像に対してC補正回路113による斜め
補正を行う(#51)。次に、D補正回路114によっ
て原稿面S1の湾曲に因る歪みを補正する(#52)。
その際、見開き1点止め原稿DS1sについては湾曲領
域Aに限定して補正を行うことにより処理時間を短縮す
る。歪み補正の後、A補正回路111及びB補正回路1
12に対して下地データDwを出力し(#53)、原稿
の種類に応じて以下のように所定の処理を行う。
【0067】2点止めフラグST2sがセットされてい
るときは、見開き2点止め原稿DS2sの画像シフトを
行うために、上述のようにアドレスをシフトさせてメモ
リ107の読出しを行うとともに、A補正回路111に
対して補正パラメータ(α、d)を与えて補正を指示す
る(#54、#55、#56)。そして、白紙部分をコ
ピーする無駄を避けるため、補正された読取り画像の左
半分における画像の有無を判別し(#57)、左半分が
白紙であれば2点止めフラグST2sをリセットしてリ
ターンする(#59)。これにより右半分のみがプリン
トされることになる。左半分が白紙でなければ2点止め
フラグST2sのセットしたままリターンする。
【0068】ステップ#54で2点止めフラグST2s
がリセット状態であれば、続いてステープルフラグST
をチェックする(#60)。ステープルフラグSTがセ
ットされている場合は、記憶されているステープル像の
位置(座標)を読み出して、ステープル像を消去する画
像補正を実行してリターンする(#61、#62)。
【0069】また、ステップ#60でステープルフラグ
STがリセット状態であれば、続いて1点止めフラグS
T1sをチェックする(#63)。1点止めフラグST
1sがセットされている場合は、見開き1点止め原稿D
S1sの画像シフトを行うために、メモリ107の読出
しを行うとともに、B補正回路112に対して補正パラ
メータ(a,w)を与えて補正を指示する(#64、#
65)。
【0070】図37は図36の歪み補正サブルーチンの
フローチャートである。フラグにより原稿の種類をチェ
ックし(#52A)、見開き1点止め原稿DS1sでな
ければ、副走査方向の高さ分布データ(DC1)に基づ
いて読取り画像を変倍データを算出する(#52F)。
これに対して、見開き1点止め原稿DS1sの場合に
は、副走査方向の高さ分布データ(DC1)及び主走査
方向高さ分布データ(DC2)に基づいて湾曲領域A
(図13参照)を算定する(#52B)。そして、湾曲
領域Aに対する主走査方向の変倍データ及び副走査方向
の変倍データを順に算出する(#52C、#52D)。
このように原稿の種類に応じて変倍量を設定した後、D
補正回路114によって画素毎に変倍する(#53
E)。ここで、補正の変形例として次のように補正量を
設定する方法を採用してもよい。主走査方向及び副走査
方向での変倍処理の補正量の算出に際して、DC1はD
C2の関数〔DC1=f(DC2) 〕となり、DC2はDC
1の関数〔DC2=f(DC1) 〕となるのは、歪みの様相
から想像できる。したがって、補正量を近似的に DC1’=DC1×K2,DC2’=DC2×K1と
し、 K2=DC2/DC2max K1=DC1/DC1m
axとして規格化し、0<K1,K2≦1とすることが
できる。すなわち1を越えるとき1におさえこむ。DC
1max,DC2maxは、見開き1点止め原稿DS1
sにおいて起こり得る最大の湾曲度合いに対する補正量
のデータである。
【0071】図38は図27のデータ出力サブルーチン
のフローチャートである。プリンタ2へのデータ出力の
可否をチェックし、可能であれば制御データ及びメモリ
107の画像データをプリンタ2へ送るデータ出力制御
を行う(#71、#72)。プリンタ2が入力禁止状態
であれば、入力待機状態になるのを待つ。ここでの制御
データは、用紙選択モード(オート/指定サイズ)、
原稿の形態(片面/両面)、コピーモード(片面/
両面)、ステープルフラグSTの状態、2点止めフ
ラグST2sの状態である。
【0072】図39〜図41はプリンタ2のCPU10
2が実行するプリント制御のフローチャートである。こ
のルーチンは、ブックスキャナ1からのデータ出力信号
に呼応して割込み形式で実行される。
【0073】CPU201は、ブックスキャナ1からの
制御データ及び画像データを受入れてメモリ107と同
様の容量のメモリに格納する(#201)。そして、プ
リント途中での新たなデータ入力を防止するために、一
旦、ブックスキャナ1に対してデータ出力を禁止する
(#202)。
【0074】用紙選択モードがオートでなければ、ユー
ザーの指定した用紙サイズに応じて出力サイズ(プリン
トサイズ)を設定するAMS(自動倍率選択)モードの
処理を実行し、ブックスキャナ1からの画像データに基
づいて出力サイズのプリントデータを作成する(#20
3、#206、#207)。用紙選択モードがオートで
あり、ステープルフラグSTがリセット状態であれば、
原稿サイズに応じて適切な用紙サイズを設定し(#20
4、#205)、ステップ#207へ進んでプリントデ
ータを作成する。
【0075】用紙選択モードがオートであり且つステー
プルフラグSTがセット状態であれば、図40のステッ
プ213に進み、出力サイズとして一般的な用紙サイズ
であるA4サイズを設定する。そして、2点止めフラグ
ST2sがリセット状態であれば、読取り画像の右半分
をプリント対象に設定してステップ#207へ進む(#
214、#216)。2点止めフラグST2sがセット
状態であり且つ片面原稿の場合にも右半分をプリント対
象とする(#214〜#216)。2点止めフラグST
2sがセット状態であり且つ両面原稿の場合には、コピ
ーモードをチェックする(#217)。片面コピーであ
れば、読取り画像の左半分をプリント対象に設定し(#
218)、その旨を示すフラグLFTをセットし(#2
19)、ステップ#207へ進む。両面コピーであれ
ば、左半分をプリント対象に設定し(#220)、フラ
グLFTをセットすることなくステップ#207へ進
む。
【0076】図39のステップ#207でプリント対象
の画像に対応したプリントデータを作成した後、両面コ
ピーに係わる片面完了フラグをチェックする(#20
8)。片面完了フラグがリセット状態であれば、以前に
設定したサイズの記録用紙Pを給紙し(#209)、プ
リントヘッド203にプリントデータを出力するととも
にプリントエンジン204を駆動するプリント動作(コ
ピー)を開始する(#210、#211)。片面完了フ
ラグがセット状態であれば、給紙を行わずにプリントデ
ータを出力してコピーを開始する。そして、コピーの終
了を待って図41のステップ#221へ進む。
【0077】ステップ#221ではコピーモードをチェ
ックする。片面コピーであれば、プリント済の記録用紙
Pの排紙を行う(#222)。排紙の後にフラグLFT
をチェックし、リセット状態であれば、1回の読取りに
対するプリントが完了したことになるので、ブックスキ
ャナ1からのデータの入力禁止を解除し、すなわちブッ
クスキャナ1に対して新たなデータ出力を許可し(#2
29)、割込みルーチンを抜ける。フラグLFTがセッ
ト状態であれば、フラグLFTをリセットし(#22
4)、読取り画像の右半分をプリント対象に設定して図
39のステップ#207へ戻る。
【0078】ステップ#221で両面コピーであれば、
続いて片面完了フラグをチェックする(#226)。片
面完了フラグがリセット状態であれば、用紙反転機構2
50を駆動して既に第1面のプリントが終わった記録用
紙Pを第2面のプリントのための待機位置にセットし
(#227)、片面完了フラグのリセット(#228)
及び上述のデータ出力許可(#229)を実行して割込
みルーチンを抜ける。また、ステップ#226で片面完
了フラグがセット状態であれば、片面完了フラグのリセ
ット(#230)及び排紙制御(#231)を実行して
2点止めフラグをチェックする(#232)。2点止め
フラグがセットされているときは、読取り画像の右半分
をプリント対象に設定し(#233)、図39のステッ
プ#207へ戻る。2点止めフラグがリセットされてい
るときは、上述のステップ#229へ進む。
【0079】以上の実施形態によれば、投影ユニット1
8を設けて撮像ユニット30を原稿面S1、端面S3、
及び側面の撮影に兼用するようにしたので、構成の簡略
化と高さ測定の高精度化とを図ることができる。ただ
し、本発明はこのような構成に限定されない。撮像ユニ
ット30とは別に、端面及び側面をそれぞれ撮影するた
めの光学系及び撮像デバイスを組み込んでもよい。原稿
の右側面を写す投射板18bを設けたのは、一般の文書
が横書きであって、左側をステープルで綴じる場合が多
いからである。ただし、縦書き文書のように右側を綴じ
た原稿が多い場合には、左側面を写す投影板を設けても
よい。側面を写す投影板18bを左右方向に移動可能と
して原稿に当接できるようにし、又は前後方向の位置決
めと同様に投影板18bを左右の位置決めの基準とすれ
ば、より鮮明に側面を撮影することができる。
【0080】
【発明の効果】請求項1乃至請求項3の発明によれば、
1点止め原稿の読取り品質を高め、用途の拡大を図るこ
とができる。
【0081】請求項3の発明によれば、撮影のピント調
整を最適化して読取り品質をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複写システムの構成図である。
【図2】ブックスキャナの外観を示す斜視図である。
【図3】ブックスキャナによる読取りの模式図である。
【図4】見開き1点止め原稿がセッティングされた状態
を示す図である。
【図5】副走査機構の構成図である。
【図6】AF機構の構成図である。
【図7】原稿の種類の表示形態の一例を示す図である。
【図8】ステープルの有無の判別における注目領域を示
す図である。
【図9】3種の見開き原稿の高さ分布を示す図である。
【図10】平面視形状に基づく原稿の種類の判別方法を
説明するための図である。
【図11】見開き1点止め原稿の一例を示す斜視図であ
る。
【図12】原稿面の高さ分布の測定方法を説明するため
の図である。
【図13】見開き1点止め原稿における補正対象領域を
示す図である。
【図14】見開き1点止め原稿における主走査方向の高
さ分布の模式図である。
【図15】ピント調整における高さ設定方法の一例を示
す図である。
【図16】ピント調整の他の例を説明するための図であ
る。
【図17】重なり領域の検出方法を示す図である。
【図18】複写システムの機能ブロック図である。
【図19】A補正回路の機能の模式図である。
【図20】A補正回路のブロック図である。
【図21】B補正回路の機能の模式図である。
【図22】B補正回路のブロック図である。
【図23】3種のステープル原稿のコピー形態を示す図
である。
【図24】ブックスキャナのCPUが実行するメイン処
理のフローチャートである。
【図25】図24のコピーモード切換え処理サブルーチ
ンのフローチャートである。
【図26】図24のステープル処理サブルーチンのフロ
ーチャートである。
【図27】図24の読取り制御サブルーチンの概略のフ
ローチャートである。
【図28】図27の原稿検出サブルーチンの概略のフロ
ーチャートである。
【図29】図28における原稿の種類判別サブルーチン
のフローチャートである。
【図30】図28における原稿の種類判別サブルーチン
のフローチャートである。
【図31】図30の原稿領域の決定サブルーチンのフロ
ーチャートである。
【図32】図29の見開き2点処理サブルーチンのフロ
ーチャートである。
【図33】図30の見開き1点処理サブルーチンのフロ
ーチャートである。
【図34】図30のステープル補正処理サブルーチンの
フローチャートである。
【図35】図27の本スキャンニングサブルーチンのフ
ローチャートである。
【図36】図27の画像処理サブルーチンのフローチャ
ートである。
【図37】図36の歪み補正サブルーチンのフローチャ
ートである。
【図38】図27のデータ出力サブルーチンのフローチ
ャートである。
【図39】プリンタのCPUが実行するプリント制御の
フローチャートである。
【図40】プリンタのCPUが実行するプリント制御の
フローチャートである。
【図41】プリンタのCPUが実行するプリント制御の
フローチャートである。
【符号の説明】
1 ブックスキャナ(画像読取り装置) 20 原稿台 30 撮像ユニット(撮像系) 31 ラインセンサ 80 空間(開放空間) 101 CPU 114 D補正回路(歪みを補正する手段) 131 副走査機構 132 AF機構(ピント調整を行うための機構) DS1s 見開き1点止め原稿 OS 光学系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩井 利通 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 守田 賢一 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 新阜 真 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿を支持する原稿台と、原稿画像を電気
    信号に変換する撮像系と、原稿画像を前記撮像系の撮像
    面に投影する光学系とを有し、前記原稿台と前記光学系
    との間に原稿のセッティングのための開放空間が存在す
    る構造の画像読取り装置であって、 前記原稿台に置かれた原稿が、1つの隅で綴じられたm
    (m≧2)枚の用紙からなり、k(1≦k<m)枚の用
    紙が捲られた見開き1点止め原稿であるか否かを判別す
    る手段と、 前記見開き1点止め原稿における(k+1)枚目の用紙
    の上面である原稿面の湾曲状態を測定する手段と、 測定された湾曲状態に応じて前記原稿面の読取り画像を
    補正する手段と、を有したことを特徴とする画像読取り
    装置。
  2. 【請求項2】前記湾曲状態を測定する手段は、前記原稿
    面における主走査方向及び副走査方向のそれぞれの湾曲
    状態を測定し、 前記読取り画像を補正する手段は、当該読取り画像にお
    ける主走査方向の歪み及び副走査方向の歪みを補正する
    請求項1記載の画像読取り装置。
  3. 【請求項3】前記撮像系は、 撮像デバイスとしてのラインセンサと、 原稿画像と前記ラインセンサとを、当該ラインセンサの
    画素配列と直交する方向に相対的に移動させる副走査機
    構とを有し、 前記光学系は、投影のピント調整を行うための機構と有
    しており、 測定された湾曲状態に応じて前記機構の制御を行う手段
    を有した請求項1又は請求項2記載の画像読取り装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6970592B2 (en) 2000-09-04 2005-11-29 Fujitsu Limited Apparatus and method for correcting distortion of input image
US7027178B2 (en) 1999-04-14 2006-04-11 Canon Kabushiki Kaisha Code generation method, terminal apparatus, code processing method, issuing apparatus, and code issuing method
US7418126B2 (en) 2002-07-02 2008-08-26 Fujitsu Limited Image distortion correcting method and apparatus, and storage medium
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