JPH10142086A - 半導体圧力センサとその製造方法及びこれを用いた差圧伝送器 - Google Patents

半導体圧力センサとその製造方法及びこれを用いた差圧伝送器

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JPH10142086A
JPH10142086A JP8295085A JP29508596A JPH10142086A JP H10142086 A JPH10142086 A JP H10142086A JP 8295085 A JP8295085 A JP 8295085A JP 29508596 A JP29508596 A JP 29508596A JP H10142086 A JPH10142086 A JP H10142086A
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Japan
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pressure
diaphragm
pressure sensor
semiconductor
differential pressure
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Application number
JP8295085A
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English (en)
Inventor
Yasunori Shoji
康則 庄司
Seiichi Ukai
征一 鵜飼
Yasushi Shimizu
康司 清水
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】相対圧力を検出できるとともに、検出出力の直
線性が向上された高精度の半導体圧力センサを実現す
る。 【解決手段】シリコン基板51aの表面に高濃度不純物層5
1bが形成され不純物層51b内に円形状の差圧検出用中洞
部61、静圧検出用中洞部62、圧力導入口63、エッチング
液導入用穴部64が形成される。不純物層51bにはSiONの
絶縁膜52、シリコン膜53が形成されダイアフラム65、66
を形成し、シリコン膜53には応力を検知するピエゾ抵抗
31a〜31d、32a〜32d、温度センサ33が形成される。ダイ
アフラム65上にアルミニウム厚膜の円形状のボス57が配
置され、ボス57の周縁近傍のダイアフラム65の一部分が
固定端として働き直線性の良い出力を得られる。ダイア
フラム65上のシリコンはピエゾ抵抗31a〜31dが形成され
たリブ67を除いて薄く形成され、これにより半導体圧力
センサの圧力感度を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種プラントで圧
力などを測定する際に使用される半導体圧力センサなら
びにこれを用いた差圧伝送器に関する。
【0002】
【従来の技術】圧力を受けて変位するダイアフラム上に
感歪ゲージとしてピエゾ抵抗を使用し、圧力センサを構
成することは広く知られている。従来、この種の圧力セ
ンサはシリコン基板を裏面から深くエッチングしてダイ
アフラムを形成するバルクマイクロマシーニング技術と
呼ばれる方法で製作されてきた。
【0003】これに対して、最近はシリコン基板表面だ
けを加工することによってダイアフラムを形成するサー
フェイスマイクロマシーニング技術と呼ばれる方法を用
いた圧力センサの開発が進められている。
【0004】特開平3−202739号公報、特開平3
−202740号公報、特開平5−126661号公報
は、単結晶シリコン基板上に堆積させた薄膜を犠牲層と
してエッチングすることでダイアフラムを形成した半導
体圧力センサの例である。これらの半導体圧力センサで
は、シリコン基板の裏面加工や深いエッチングが不要と
なり、制作工程の削減、ならびに低コスト化が図られて
いる。
【0005】特に、特開平5−126661号公報に記
載された半導体圧力センサにおいては、可動ダイアフラ
ムの周辺を段差構造のないフラットな形状とすることに
より、応力集中を避けることができ、良好なセンサ特性
を得ることが可能となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のフ
ラットな形状の半導体圧力センサにおいては、犠牲層エ
ッチングの後、受圧ダイアフラム上に設けられたエッチ
ャント導入口が封止されるため、単結晶シリコン片側凹
部とダイアフラムとで構成される中洞部は密封されてし
まう。そのため、検出可能な圧力は絶対圧に限られてし
まう。
【0007】また、上記従来のフラットな形状の半導体
圧力センサにおいて、さらに、圧力検出出力の直線性の
向上により、さらに高精度の半導体圧力センサが望まれ
ている。
【0008】本発明の目的は、以上のような従来技術の
課題を解決すべく、相対圧力を検出できるとともに、検
出出力の直線性が向上された高精度の半導体圧力センサ
とその製造方法及びこれを用いた差圧伝送器を実現する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成すため、本発明は次のように構成
される。すなわち、単結晶シリコン基板の一方の面に形
成された凹部と、この凹部開口側を覆うように上記単結
晶シリコン基板の一方の面に形成した絶縁膜と、この絶
縁膜上に配置され、少なくとも1個のピエゾ抵抗が形成
されたシリコン膜とを有し、上記絶縁膜及びシリコン膜
により、測定する圧力に応じて変位する差圧ダイアフラ
ムとする半導体圧力センサにおいて、上記差圧ダイアフ
ラムの上記単結晶シリコン基板に形成された凹部に対向
する面とは反対側の面上の領域に形成された剛体部と、
上記絶縁膜と上記単結晶シリコン基板の凹部とにより形
成された空間部に圧力を導入する導入口と備える。
【0010】圧力導入口が形成され、差圧ダイアフラム
上には、剛体部が配置されているため、相対圧力を検出
できるとともに、検出出力の直線性が向上される。
【0011】(2)好ましくは、上記(1)において、
上記差圧ダイアフラムのピエゾ抵抗が配置された所定領
域を除く領域の厚みは、ピエゾ抵抗が配置された領域の
厚みよりも小である。
【0012】差圧ダイアフラムのピエゾ抵抗が配置され
た所定領域を除く領域の厚みは、ピエゾ抵抗が配置され
た領域の厚みよりも小とすれば、検出感度を向上するこ
とができる。
【0013】(3)また、好ましくは、上記(1)にお
いて、上記単結晶シリコン基板の一方の面に形成された
凹部とは異なる他の凹部が上記単結晶シリコン基板の一
方の面に形成され、絶縁膜とシリコン膜とからなり、ピ
エゾ抵抗が配置され上記差圧ダイアフラムとは異なる静
圧ダイアフラムが上記他の凹部開口側を覆うように形成
され、上記他の凹部と静圧ダイアフラムとからなる他の
空間部であって、圧力導入口を有していない上記他の空
間部が形成される。
【0014】(4)また、好ましくは、上記(1)にお
いて、上記単結晶シリコン基板上に、温度センサが形成
されている。 (5)また、好ましくは、上記(1)において、上記差
圧ダイアフラム上には4個のピエゾ抵抗が配置され、こ
れら4個のピエゾ抵抗すべてを上記差圧ダイアフラムの
周縁部近傍に配置し、上記4個のピエゾ抵抗のうちの2
個のピエゾ抵抗をその長手方向が上記差圧ダイアフラム
の半径方向に平行となるように配置し、他の2個のピエ
ゾ抵抗をその長手方向が上記差圧ダイアフラムの接線方
向に平行となるように配置し、これら4個のピエゾ抵抗
によりホイートストンブリッジ回路を形成する。
【0015】(6)また、好ましくは、上記(1)にお
いて、上記差圧ダイアフラム上には4個のピエゾ抵抗が
配置され、これら4個のピエゾ抵抗すべてを上記剛体部
近傍に配置し、上記4個のピエゾ抵抗のうちの2個のピ
エゾ抵抗をその長手方向が上記差圧ダイアフラムの半径
方向に平行となるように配置し、他の2個のピエゾ抵抗
をその長手方向が上記差圧ダイアフラムの接線方向に平
行となるように配置し、これら4個のピエゾ抵抗により
ホイートストンブリッジ回路を形成する。
【0016】(7)また、好ましくは、上記(1)にお
いて、上記差圧ダイアフラム上には4個のピエゾ抵抗が
配置され、これら4個のピエゾ抵抗のうちの2個のピエ
ゾ抵抗を上記差圧ダイアフラムの周縁部近傍に、その長
手方向が上記差圧ダイアフラムの半径方向に平行となる
ように配置し、他の2個のピエゾ抵抗を上記剛体部近傍
に、その長手方向が上記差圧ダイアフラムの半径方向に
平行となるように配置し、これら4個のピエゾ抵抗によ
りホイートストンブリッジ回路を形成する。
【0017】(8)また、好ましくは、上記(1)にお
いて、上記差圧ダイアフラム上には4個のピエゾ抵抗が
配置され、これら4個のピエゾ抵抗のうちの2個のピエ
ゾ抵抗を上記差圧ダイアフラムの周縁部近傍に、その長
手方向が上記差圧ダイアフラムの接線方向に平行となる
ように配置し、他の2個のピエゾ抵抗を上記剛体部近傍
に、その長手方向が上記差圧ダイアフラムの接線方向に
平行となるように配置し、これら4個のピエゾ抵抗によ
りホイートストンブリッジ回路を形成する。
【0018】(9)また、好ましくは、上記(1)にお
いて、上記シリコン膜上の上記単結晶シリコン基板に形
成された凹部とは反対側の面上の領域に、圧力導入口を
有するポスト部材を固着する。
【0019】(10)また、好ましくは、上記(9)に
おいて、上記シリコン膜上の上記単結晶シリコン基板に
形成された凹部とは反対側の面上の領域に、圧力導入口
を有するポスト部材を低融点ガラスまたはパイレックス
ガラスを用いて接合する。
【0020】(11)また、好ましくは、上記(9)に
おいて、上記ポスト部材の圧力導入口が形成された面
と、上記差圧ダイアフラムとの間には、ダイアフラムが
変形しない初期状態で所定の間隔を有する。
【0021】(12)また、好ましくは、上記(9)に
おいて、上記剛体部の最大径は、上記ポスト部材の圧力
導入口の穴径よりも大きい。
【0022】(13)また、好ましくは、上記(9)に
おいて、上記差圧ダイアフラム上のピエゾ抵抗を結ぶ配
線は導電性の膜で形成されており、その配線は上記シリ
コン膜上の上記ポスト部材を固着する領域を越えて、セ
ンサ端面近傍まで延在している。
【0023】(14)また、好ましくは、上記(9)に
おいて、上記差圧ダイアフラム上のピエゾ抵抗を結ぶ配
線はシリコンの高濃度不純物層で形成されており、その
配線は上記シリコン膜上の上記ポスト部材を固着する領
域を越えて、センサ端面近傍まで延在している。
【0024】(15)また、上記(1)から(14)の
半導体圧力センサを有する差圧伝送器において、第1測
定圧力が印加される第1ダイアフラムと、この第1ダイ
アフラムを介して第1測定圧力を上記差圧ダイアフラム
の一方面側に伝達する第1圧力伝達流体が封入された第
1受圧室と、第2測定圧力が印加される第2ダイアフラ
ムと、この第2ダイアフラムを介して第2測定圧力を上
記差圧ダイアフラムの他方面側に伝達する第2圧力伝達
流体が封入された第2受圧室とを備え、上記第1及び第
2受圧室の圧力が、上記半導体圧力センサの上記差圧ダ
イアフラムに直接伝達される。
【0025】半導体圧力センサ自体に正負両過大圧に対
する機械的なストッパ、つまり、剛体部が形成されてい
るため、過大圧力がかかった場合にセンサを保護する特
別な構造を伝送器本体に設ける必要がなく、製作が容易
になり、伝送器としての出力特性をより安定にすること
ができる。
【0026】(16)また、半導体圧力センサの製造方
法において、単結晶シリコン基板の表面付近にp型高濃
度不純物層を形成し、上記p型高濃度不純物層の部分領
域にn型不純物層を形成し、上記n形不純物層の上を覆
う耐エッチング性の絶縁膜を形成し、上前耐エッチング
性の絶縁膜を貫通して上記n型不純物層へ到達するエッ
チング液導入口を少なくとも1個形成し、上記エッチン
グ液導入口を通してエッチング液を注入し、上記n型不
純物層を犠牲層エッチングして、単結晶シリコン基板に
凹部を形成し、上記n型不純物層の上記凹部に対向する
面とは、反対側の面に厚膜の剛体部を形成する。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は、本発明における第1の実
施形態である半導体圧力センサの概略上面図であり、図
2は、図1のA−B−C−D−E線に沿った概略断面図
である。図1及び図2において、n型単結晶シリコン基
板51aの表面領域にボロンを注入したp型高濃度不純
物層51bが形成されている。このp型高濃度不純物層
51b内には円形状の差圧検出用中洞部(凹部)61、
静圧検出用中洞部62、圧力導入口63ならびにエッチ
ング液導入用穴部64といった各空間領域が形成されて
いる。
【0028】そして、p型高濃度不純物層51b上には
SiONの絶縁膜52、その上にn型単結晶シリコン膜
53が形成されており、この2層の膜が、圧力を受けて
変位するダイアフラム65、66を形成している。
【0029】また、上記n型単結晶シリコン膜53上に
は圧力を受けてダイアフラムが変形した際の応力を検知
するピエゾ抵抗31a〜31d、32a〜32dおよび
温度センサ33が形成されている。アルミニウム厚膜5
4はエッチング液導入用穴部64を埋めるためのもので
ある。34はp型高濃度不純物層の配線、35はアルミ
ニウムの配線、1〜12はアルミニウムのコンタクトパ
ッドである。
【0030】ダイアフラム65上の中央部には、アルミ
ニウム厚膜で形成されたボス57が配置されている。こ
のボス57は円形状であり、円形状の差圧検出用中洞部
61の径より小の径を有している。このボス57をダイ
アフラム65上に配置することにより、ボス57の周縁
近傍のダイアフラム65の一部分が固定端として働くよ
うになるため、より直線性の良い出力を得ることができ
る。
【0031】さらに、ダイアフラム65上のシリコン
を、ピエゾ抵抗31a〜31dが形成された部分領域6
7を除いて薄く形成されている。つまり、差圧ダイアフ
ラム65のピエゾ抵抗が配置された所定領域を除く領域
の厚みは、ピエゾ抵抗が配置された領域の厚みよりも小
である。
【0032】このピエゾ抵抗が形成された部分領域67
をリブと呼ぶ。このリブ67は、中洞部61の周辺部分
から、ダイアフラム65のボス57が配置された周縁部
分までとを結ぶ4つの橋状の形状となっている。このよ
うに、リブ67を除いて、ダイアフラム65を薄く形成
することにより、半導体圧力センサの出力の直線性を維
持しながら圧力感度を向上させることができる。
【0033】図3(a)〜(d)は、上述した半導体圧
力センサの製造工程を示す図である。図3の(a)にお
いて、ダイアフラム支持基板51aは、n型シリコン単
結晶からなり、この支持基板51aの上面には、例えば
ボロンを拡散して形成されたp型高濃度不純物層51b
の領域が形成される。そして、このp型高濃度不純物層
51b内の部分領域に、更に例えばリンをイオン注入し
てn型不純物層55を形成する。
【0034】図1の例では差圧検出用中洞部61、静圧
検出用中洞部62、圧力導入口63の部分が、n型高濃
度不純物層55の形成領域となる。これら不純物層51
b、55を形成した後、ダイアフラム支持基板51b上
に、例えばSiONといった絶縁膜52をCVDで堆積
させる。この絶縁膜52はSiONの他、SiO2、S
iN、Al23であってもよい。
【0035】絶縁膜52の上にn型単結晶シリコンを貼
り合わせた後、グラインディングしてシリコン膜53を
形成する。このシリコン膜53はエピタキシャル成長さ
せても構わないし、ポリシリコンを堆積させても構わな
い。
【0036】次に、図3の(b)において、シリコン膜
上にボロンを注入してピエゾ抵抗31a〜31d、32
a〜32d、33と、ボロン高濃度不純物層34及びア
ルミニウム配線35を形成する。
【0037】その後、図3の(c)において、シリコン
膜53上をホトレジスト56で保護し、圧力を受けて変
位するダイアフラム領域とは異なった領域にエッチング
液導入用穴部64を形成し、この穴部64を通して、例
えばヒドラジンを用いてシリコンのエッチングを行う。
ヒドラジンはn型シリコンに対するSiON、p型高濃
度不純物シリコンの選択比が大きく、差圧検出用中洞部
61、静圧検出用中洞部62、圧力導入口63の領域を
選択的にエッチング除去することができる。
【0038】次に、図3の(d)において、n型不純物
層のエッチングが終了したらエッチング液を取り除き、
シリコン膜53上を覆っていたホトレジスト56を除去
してエッチング液導入用穴部64を、例えばアルミニウ
ム厚膜54で埋める。この時、圧力導入口63をもつダ
イアフラム65は差圧検出用ダイアフラムとなり、圧力
導入口をもたないダイアフラム66は静圧検出用ダイア
フラムとなる。
【0039】そして、このアルミニウム厚膜のボス57
が、エッチング導入用穴部64を塞ぐ工程で同時に形成
される。さらに、ダイアフラム65のうち、リブ67を
除く部分が薄くなるように処理される。
【0040】なお、アルミニウムの膜厚57を形成する
ためには、上記工程(d)以外の別工程を設けても構わ
ないし、アルミニウム以外の材料を使用しても差し支え
ない。また、ダイアフラム65のリブ67を除く部分に
薄いダイアフラムを作る方法は、図6に示すように、ダ
イアフラム65上におけるリブ以外のシリコン部分を完
全に除去する方法や、図7に示すように、ダイアフラム
65上におけるリブ67以外のシリコン部分を完全に除
去した後でさらに絶縁膜を薄くする方法もある。
【0041】上記差圧センサ用ダイアフラム65及びそ
の外側に形成された4個の静圧センサ用ダイアフラム6
6のそれぞれの表面付近に形成されたp型のピエゾ抵抗
31a〜31d、32a〜32dは、応力に対して最も
高感度な<110>方向に作り込まれる。
【0042】ピエゾ抵抗は、長手方向に引張応力がはた
らいた場合には、抵抗値が増加する。この方向に配列し
たゲージをLゲージと呼ぶ。また、横手方向に引張応力
がはたらいた場合には、抵抗値が減少する。この方向に
配列したゲージをTゲージと呼ぶ。
【0043】図1の例では差圧検出用ダイアフラム65
上のピエゾ抵抗31a〜31dの4個をすべてダイアフ
ラム65の支持部近傍に配置し、長手方向がダイアフラ
ム65の半径方向に平行となる2個のLゲージ31a、
31c、長手方向がダイアフラム65の接線方向に平行
となる2個のTゲージ31b、31dを配列する。ま
た、静圧検出用ダイアフラム66上にLゲージ32a、
32c、Tゲージ32b、32dをそれぞれ1個ずつ配
置している。
【0044】ピエゾ抵抗31a〜31d、32a〜32
dは、図4に示すように2組のホイートストンブリッジ
回路を構成する。ここで、差圧検出用ダイアフラム65
とピエゾ抵抗31a〜31dとで構成されるブリッジ回
路を差圧センサ、静圧検出用ダイアフラム66とピエゾ
抵抗32a〜32dとで構成されるブリッジ回路を静圧
センサと呼ぶ。
【0045】ダイアフラム65、66に圧力が印加され
ると、それぞれのダイアフラム65、66がたわみ、ダ
イアフラム65、66上に形成されたピエゾ抵抗で構成
される各ブリッジ回路が上面と下面の圧力差にほぼ比例
したセンサ出力V1、V2を発生する。
【0046】ここで、図4におけるVは励起電圧であ
る。この時、差圧センサはセンサチップの上面と下面の
圧力差(差圧)を測定するのに対し、静圧センサはセン
サチップの上面と密閉された一定圧力部分との圧力差
(上面側の静圧)を測定することになる。
【0047】一方、ダイアフラム65、66と同一基板
上に集積化される温度センサ33も同様にボロン等を拡
散することで形成されるが、応力変化に対してほとんど
抵抗変化を示さない<100>方向に配列することで、
温度に対してのみ感度をもたせるようにする。温度セン
サ33は、図4に示したように差圧センサ、静圧センサ
のピエゾ抵抗ブリッジ回路と結線される。
【0048】ピエゾ抵抗31a〜31d、32a〜32
dの配列間ならびにアルミニウムのコンタクトパッド1
〜12への配線には、高濃度にボロン等を拡散したp型
不純物拡散層34とアルミニウムの配線35とを併用す
る。p型不純物拡散層を用いた配線方法により、アルミ
配線等を用いたときに生じる温度ヒステリシスを小さく
することができる。
【0049】本実施形態では、第1ダイアフラム65の
外側や、ピエゾ抵抗31a〜31d、32a〜32dか
ら離れた場所など、温度ヒステリシスの影響が比較的小
さい場所については、抵抗値の小さいアルミニウム配線
を使用しているが、この他、ボンディングパッドを除く
全ての配線をシリコンの高濃度不純物層とする配線方法
も可能である。つまり、差圧ダイアフラム65上のピエ
ゾ抵抗を結ぶ配線を導電性の膜で形成し、その配線はシ
リコン膜53上の後述するポスト部材を固着する領域を
越えて、センサ端面近傍まで延在するように構成するこ
ともできる。
【0050】次に、図5を用いてダイアフラム65に圧
力が印加された場合のセンサの動作について説明する。
ダイアフラム65の上部と下部との間で圧力差が生じた
場合、上部がより高圧力ならば図5の(a)に示すよう
にダイアフラム65が変形する。これは、ダイアフラム
65の支持部とボス57の近傍とがともに固定端として
働くためである。ダイアフラム65の変形時に、ピエゾ
抵抗31a〜31dが作り込まれているダイアフラム表
面付近に発生する応力は、図5の(b)に示すようにな
る。
【0051】ダイアフラム65上では、ダイアフラム6
5支持部近傍、つまり、差圧検出用中洞部61の周縁部
で最大の引張応力σ2が発生し、剛体部57の近傍で最
大の圧縮応力が発生する。図5の(a)に示すように、
ダイアフラム65の外径をX、ボス57の外径をY、ダ
イアフラム65の厚さをhとすれば、差圧ΔPが印加さ
れたとき引張応力σ2は次式(1)で表される。 σ2=3(X2−Y2)ΔP/(16h2) −−−(1) 図1に示したように、ダイアフラム65の支持部近傍に
それぞれLゲージ、Tゲージを2個ずつ配置した場合に
は、差圧センサの出力V1は次式(2)で表される。 V1=(1/2)・π44(1−ν)σ2・V −−−(2) ただし、νはポワソン比、π44は剪断のピエゾ抵抗係
数、Vは励起電圧である。
【0052】ここで、従来技術のように、ダイアフラム
65にボスを形成していない場合に、ダイアフラム65
に圧力が印加された場合のセンサの動作について図18
を用いて説明する。ダイアフラムの上部と下部との間で
圧力差が生じた場合、上部がより高圧力ならば図18の
(a)に示すようにダイアフラムが変形する。ダイアフ
ラム変形時に、ピエゾ抵抗が作り込まれているダイアフ
ラム表面付近に発生する応力は、図18の(b)に示す
ようになる。
【0053】ダイアフラム上では、ダイアフラム支持部
近傍で最大の引張応力σ1が発生し、中央部近傍で最大
の圧縮応力が発生する。図18の(a)に示すように、
ダイアフラムの外径をX、ダイアフラムの厚さをhとす
れば、差圧ΔPが印加されたときの引張応力σ1は次式
(3)で表される。 σ1=3X2ΔP/(16h2) −−−(3) 図1に示すように、ダイアフラムの支持部近傍にそれぞ
れLゲージ、Tゲージを2個ずつ配置した場合には、差
圧センサの出力V1は次式(4)で表される。 V1=(1/2)・π44(1−ν)σ1・V −−−(4) 通常、ダイアフラムに差圧△Pが印加された場合、この
差圧△Pが一定値以上となると、半導体圧力センサの出
力の直線性が損なわれる。つまり、上記(1)式及び
(3)式に示した、引張応力σ1、σ2が所定値以上とな
ると、出力V1の直線性が損なわれる。
【0054】ここで、上記式(1)と(3)とを比較す
ると、同一の差圧△Pが印加されたとすると、引張応力
σ1よりも引張応力σ2の方が小さな値となる(σ1/σ2
=X2/(X2−Y2))。
【0055】したがって、同一測定範囲内の差圧△Pに
関しては、図1、図2に示すように、ダイアフラム65
上にボス57が形成されている本発明の実施形態の方
が、半導体圧力センサの出力の直線性に優れることが理
解できる。
【0056】上述したように、本発明の第1の実施形態
においては、圧力導入口63が形成され、ダイアフラム
65上の中央部には、アルミニウム厚膜で形成されたボ
ス57が配置されているため、相対圧力を検出できると
ともに、検出出力の直線性が向上された高精度の半導体
圧力センサとその製造方法を実現することができる。
【0057】さらに、ダイアフラム65上のシリコン
を、ピエゾ抵抗31a〜31dが形成された部分領域で
あるリブ67を除いて薄く形成したので、検出出力の直
線性を維持しながら圧力感度を向上させることができ
る。
【0058】図8は、本発明における第2の実施形態で
ある半導体圧力センサの概略上面図であり、図9は、図
8のA−B−C−D−E線に沿った概略断面図である。
この第2の実施形態においては、ダイアフラム65上に
形成されるピエゾ抵抗31a〜31dの配置方向の組合
せが図1の例とは異なっている。つまり、図8及び図9
に示すように、差圧センサ用ダイアフラム65上のピエ
ゾ抵抗4個、31a〜31dをすべて剛体部(ボス)5
7の近傍に配置している。
【0059】そして、ピエゾ抵抗31a〜31dの中の
31aと31cとの2個を長手方向がダイアフラム65
の半径方向に平行となるように配置し、ピエゾ抵抗31
bと31cの2個を長手方向がダイアフラム65の接線
方向に平行になるように配置している。その他の構成
は、第1の実施形態と同様となっている。この第2の実
施形態においても、第1の実施形態と同様な効果を奏す
ることができる。
【0060】図10は、本発明における第3の実施形態
である半導体圧力センサの概略上面図であり、図11
は、図10のA−B−C−D−E線に沿った概略断面図
である。この第3の実施形態においては、差圧センサ用
ダイアフラム65上のピエゾ抵抗4個31a〜31dの
うちの31a及び31cとの2個をダイアフラム65の
支持部近傍に配置している。そして、残りの2個31
b、31dを剛体部57の近傍に配置し、ピエゾ抵抗3
1a〜31dの長手方向が、ダイアフラム65の半径方
向に平行になるように配置している。その他の構成は、
第1の実施形態と同様となっている。この第3の実施形
態においても、第1の実施形態と同様な効果を奏するこ
とができる。
【0061】図12は、本発明における第4の実施形態
である半導体圧力センサの概略上面図であり、図13
は、図12のA−B−C−D−E線に沿った概略断面図
である。この第4の実施形態においては、差圧センサ用
ダイアフラム65上のピエゾ抵抗4個31a〜31dの
うちの31a及び31cの2個をダイアフラム65の支
持部近傍に配置している。そして、残りの2個のピエゾ
抵抗31b及び31dを剛体部57の近傍に配置し、こ
れらピエゾ抵抗31a〜31dの長手方向がダイアフラ
ム65の接線方向に平行になるように配置している。そ
の他の構成は、第1の実施形態と同様となっている。こ
の第4の実施形態においても、第1の実施形態と同様な
効果を奏することができる。
【0062】上述した本発明の第1〜第4の実施形態で
ある半導体圧力センサは、図14に示すように、センサ
チップの製造プロセス完了の後、圧力導入口68をもつ
Fe−Ni合金等からなるポスト58に固着される。図
14の(A)は、半導体圧力センサの上面を示し、図1
4の(B)は、半導体圧力センサにポスト58が固着さ
れた場合の概略断面を示す。
【0063】この図14の例においては、ポスト58と
センサチップとの間に低融点ガラス59を挟み込んで接
合を行なっている。もちろん低融点ガラスの代わりにパ
イレックスガラスを挟み込んで接合を行なっても構わな
い。
【0064】ここで、ポスト58のセンサチップ側端面
71とダイアフラム65上の剛体部57との間には、あ
る程度のクリアランス72をとっておく。低融点ガラス
やパイレックスガラスの膜厚が十分大きければ、図14
に示すように、ポスト58のセンサチップ側端面71は
フラットにすることができる。
【0065】しかしながら、低融点ガラスやパイレック
スガラスの膜厚を十分大きくできない場合には、図15
に示すように、ポスト58の接合面73をポスト58の
センサチップ側端面71よりも高くすることでクリアラ
ンス(所定の間隔)72を形成することができる。
【0066】剛体部57の最大径が、接合されたポスト
58の圧力導入口68の径をよりも大きくなるようにす
れば、センサに圧力導入口63から過大圧がかかった場
合にポスト58のセンサチップ側端面71と剛体部57
とが接触するため、機械的なストッパとなる利点があ
る。
【0067】なお、圧力導入口68からの過大圧につい
ては差圧センサ用中洞部61の下面が機械的なストッパ
となる。また、ピエゾ抵抗を結ぶアルミニウムの配線3
5は、低融点ガラスとn型単結晶シリコン膜53の接合
部分74よりも外側まで引き出しておく。もちろんこの
場合も配線はアルミニウムでなくシリコンの高濃度不純
物層であっても構わない。
【0068】圧力センサは、この後、図16に示すよう
に出力取り出し用金具(シール金具)75に溶接あるい
は接着され、センサのコンタクトパッド1〜12と出力
取り出し用端子76とがリードワイヤ77で接続され
る。この金具75はハーメチックシールによって気密構
造となっている。
【0069】上述した本発明の半導体圧力センサを用い
た差圧伝送器の一実施形態を図17に示す。図17にお
いて、シール金具に組み込まれた圧力センサを差圧伝送
器受圧部81に組み込む。高圧力(第1測定圧力)側の
シールダイアフラム(第1ダイアフラム)82aと低圧
力(第2測定圧力)側のシールダイアフラム(第2ダイ
アフラム)82bとに印加された圧力は、シリコーンオ
イル等の圧力伝達流体83を通してセンサチップ84に
伝達する。過大圧に対する機械的ストッパーをセンサチ
ップ自体にもたない従来の差圧伝送器では、伝送器本体
に機械的ストッパーとなるセンターダイアフラムを形成
する等の対策が必要であった。
【0070】つまり、シールダイアフラム82a、82
bに印加された過大圧力が、圧力伝達流体を介してセン
サチップに直接伝達された場合には、センサチップが破
損する可能性があるため、シールダイアフラム82a、
82bとセンサチップとの間に、センターダイアフラム
を配置し、シールダイアフラム82a、82bに印加さ
れた圧力が、センターダイアフラムを介して、センサチ
ップに伝達されるように構成する必要があった。
【0071】このようなセンターダイアフラムを伝送器
本体に設ける構成とすることは、製作工程が複雑になる
だけでなく、伝送器出力のドリフトや温度ヒステリシス
等の主原因となってしまっていた。
【0072】これに対して、本発明による半導体圧力セ
ンサは、圧力センサ自体に正負両過大圧に対する機械的
なストッパ、つまり、剛体部57が形成されているた
め、過大圧力がかかった場合にセンサチップを保護する
特別な構造を伝送器本体に設ける必要がなく、製作が容
易になり、伝送器としての出力特性をより安定にするこ
とができる。
【0073】センサ出力は、FPC(フレキシブルプリ
ント回路)85を通して信号処理部へ伝達する。本発明
の差圧伝送器の場合、差圧、静圧、温度の3種類の出力
信号をMPX(マルチプレクサ)86を介して選択的に
取り込む。次に、PGA(プログラマブルゲインアン
プ)87によって出力信号を増幅し、A/D変換器88
でディジタル信号に変換して、MPU(マイクロプロセ
ッサ)89に送信する。MPU89は、差圧、静圧、温
度センサの各特性が格納されたROM90のデータに基
づいてセンサ出力を補正演算し、差圧、静圧、温度のそ
れぞれの値を算出する。
【0074】こうして得られた値は、再びD/A変換器
91でアナログ信号に変換し、V/I変換器92を介し
て高精度なアナログ信号、ディジタル信号あるいはアナ
ログ、ディジタル信号が重畳した信号を出力する。
【0075】以上のように、本発明の実施形態における
差圧伝送器によれば、圧力導入口が形成され、ダイアフ
ラム上の中央部にボスが配置されているとともに、ダイ
アフラムをリブを除いて薄く形成されている半導体圧力
センサを有しているので、検出出力の直線性を維持しな
がら圧力感度が向上された差圧伝送器を実現することが
できる。
【0076】さらに、半導体圧力センサ自身に正負両過
大圧に対する機械的ストッパ(剛体部57)が形成され
ているので、過大圧力が印加された場合のセンサチップ
を保護する特別な構造を伝送器本体に設ける必要がな
く、伝送器本体の構造が簡素化でき、出力特性が安定し
た高精度の差圧伝送器を実現することができる。
【0077】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、次のような効果がある。圧力導入口が形成
され、差圧ダイアフラム上の中央部には、アルミニウム
厚膜で形成されたボスが配置されているため、相対圧力
を検出できるとともに、検出出力の直線性が向上された
高精度の半導体圧力センサとその製造方法を実現するこ
とができる。
【0078】また、差圧ダイアフラム上のシリコンを、
ピエゾ抵抗が形成された部分領域であるリブを除いて薄
く形成したので、検出出力の直線性を維持しながら圧力
感度を向上させることができる。
【0079】また、差圧検出器において、半導体圧力セ
ンサ自身に正負両過大圧に対する機械的ストッパが形成
されているので、過大圧力が印加された場合のセンサチ
ップを保護する特別な構造を伝送器本体に設ける必要が
なく、伝送器本体の構造が簡素化できるとともに、検出
出力の直線性を維持しながら圧力感度が向上された差圧
伝送器を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1の実施形態である半導体圧
力センサの概略上面図である。
【図2】図1のA−B−C−D−E線に沿った概略断面
図である。
【図3】図1の例の半導体圧力センサの製作工程図であ
る。
【図4】図1の例における半導体圧力センサのピエゾ抵
抗の結線図である。
【図5】図1の例において圧力が印加された時のダイア
フラムの変形ならびに表面付近に発生する応力分布を示
す図である。
【図6】図1に示した半導体圧力センサのダイアフラム
におけるリブ以外のシリコン部分を完全に除去した例を
示す図である。
【図7】図1に示した半導体圧力センサのダイアフラム
におけるリブ以外のシリコン部分を完全に除去し、さら
に絶縁膜を薄くした例を示す図である。
【図8】本発明における第2の実施形態である半導体圧
力センサの概略上面図である。
【図9】図8のA−B−C−D−E線に沿った概略断面
図である。
【図10】本発明における第2の実施形態である半導体
圧力センサの概略上面図である。
【図11】図10のA−B−C−D−E線に沿った概略
断面図である。
【図12】本発明における第3の実施形態である半導体
圧力センサの概略上面図である。
【図13】図12のA−B−C−D−E線に沿った概略
断面図である。
【図14】本発明の半導体圧力センサをポスト58に固
着した例を示す図である。
【図15】本発明の半導体圧力センサをポスト58に固
着した他の例を示す図である。
【図16】本発明の半導体圧力センサを出力取り出し用
金具に組み込んだ状態を示す図である。
【図17】本発明の半導体圧力センサを用いた差圧伝送
器の一実施形態を示す図である。
【図18】従来の半導体圧力センサにおいて圧力が印加
された時のダイアフラムの変形ならびに表面付近に発生
する応力分布を示す図である。
【符号の説明】
1〜12 複合センサ出力取り出し用アルミコンタクト
パッド 31a〜31d 差圧検出用ダイアフラム上ピエゾ抵抗 32a〜32d 静圧検出用ダイアフラム上ピエゾ抵抗 33 温度センサ用ゲージ 34 p型高濃度不純物層配線 35 アルミニウム配線 51a n型単結晶シリコン基板 51b p型高濃度不純物層 52 SiON絶縁膜 53 n型単結晶シリコン膜 54 穴埋め用アルミニウム厚膜 55 n型不純物層 56 ホトレジスト 57 ボス 58 ポスト 59 低融点ガラス 61 差圧検出用中洞部 62 静圧検出用中洞部 63 単結晶シリコン側圧力導入口 64 エッチング液導入用穴部 65 差圧検出用ダイアフラム 66 静圧検出用ダイアフラム 67 リブ 68 ポスト側圧力導入口 71 ポストのセンサチップ側端面 72 ポストのセンサチップ側端面とダイアフラム上剛
体部とのクリアランス 73 ポストと低融点ガラスとの接合面 74 低融点ガラスとn型単結晶シリコン膜との接合面 75 ハーメチックシール 76 出力取り出し用端子 77 リードワイヤ 81 差圧伝送器受圧部 82a 高圧力側シールダイアフラム 82b 低圧力側シールダイアフラム 83 圧力伝達流体 84 センサチップ 85 フレキシブルプリント回路 86 マルチプレクサ 87 プログラマブルゲインアンプ 88 A/D変換器 89 マイクロプロセッサ 90 ROM 91 D/A変換器 92 V/I変換器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単結晶シリコン基板の一方の面に形成され
    た凹部と、この凹部開口側を覆うように上記単結晶シリ
    コン基板の一方の面に形成した絶縁膜と、この絶縁膜上
    に配置され、少なくとも1個のピエゾ抵抗が形成された
    シリコン膜とを有し、上記絶縁膜及びシリコン膜によ
    り、測定する圧力に応じて変位する差圧ダイアフラムと
    する半導体圧力センサにおいて、 上記差圧ダイアフラムの上記単結晶シリコン基板に形成
    された凹部に対向する面とは反対側の面上の領域に形成
    された剛体部と、 上記絶縁膜と上記単結晶シリコン基板の凹部とにより形
    成された空間部に圧力を導入する導入口と備えることを
    特徴とする半導体圧力センサ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の半導体圧力センサにおい
    て、上記単結晶シリコン基板の一方の面に形成された凹
    部とは異なる他の凹部が上記単結晶シリコン基板の一方
    の面に形成され、絶縁膜とシリコン膜とからなり、ピエ
    ゾ抵抗が配置され上記差圧ダイアフラムとは異なる静圧
    ダイアフラムが上記他の凹部開口側を覆うように形成さ
    れ、上記他の凹部と静圧ダイアフラムとからなる他の空
    間部であって、圧力導入口を有していない上記他の空間
    部が形成されたことを特徴とする半導体圧力センサ。
  3. 【請求項3】請求項1記載の半導体圧力センサにおい
    て、上記シリコン膜上の上記単結晶シリコン基板に形成
    された凹部とは反対側の面上の領域に、圧力導入口を有
    するポスト部材を固着したことを特徴とする半導体圧力
    センサ。
  4. 【請求項4】請求項3記載の半導体圧力センサにおい
    て、上記差圧ダイアフラム上のピエゾ抵抗を結ぶ配線は
    導電性の膜で形成されており、その配線は上記シリコン
    膜上の上記ポスト部材を固着する領域を越えて、センサ
    端面近傍まで延在していることを特徴とする半導体圧力
    センサ。
  5. 【請求項5】請求項1から4記載のうちのいずれか一項
    記載の半導体圧力センサを有する差圧伝送器において、
    第1測定圧力が印加される第1ダイアフラムと、この第
    1ダイアフラムを介して第1測定圧力を上記差圧ダイア
    フラムの一方面側に伝達する第1圧力伝達流体が封入さ
    れた第1受圧室と、第2測定圧力が印加される第2ダイ
    アフラムと、この第2ダイアフラムを介して第2測定圧
    力を上記差圧ダイアフラムの他方面側に伝達する第2圧
    力伝達流体が封入された第2受圧室とを備え、上記第1
    及び第2受圧室の圧力が、上記半導体圧力センサの上記
    差圧ダイアフラムに直接伝達されることを特徴とする差
    圧伝送器。
  6. 【請求項6】半導体圧力センサの製造方法において、 単結晶シリコン基板の表面付近にp型高濃度不純物層を
    形成し、 上記p型高濃度不純物層の部分領域にn型不純物層を形
    成し、 上記n形不純物層の上を覆う耐エッチング性の絶縁膜を
    形成し、 上前耐エッチング性の絶縁膜を貫通して上記n型不純物
    層へ到達するエッチング液導入口を少なくとも1個形成
    し、 上記エッチング液導入口を通してエッチング液を注入
    し、上記n型不純物層を犠牲層エッチングして、単結晶
    シリコン基板に凹部を形成し、 上記n型不純物層の上記凹部に対向する面とは、反対側
    の面に厚膜の剛体部を形成することを特徴とする半導体
    圧力センサの製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015033669A1 (ja) * 2013-09-06 2015-03-12 日立オートモティブシステムズ株式会社 力学量測定装置およびそれを用いた圧力センサ
JP2015184036A (ja) * 2014-03-20 2015-10-22 株式会社東芝 圧力センサ、マイクロフォン、血圧センサおよびタッチパネル
JP2016024222A (ja) * 2014-07-16 2016-02-08 株式会社デンソー 光走査装置
CN106404237A (zh) * 2015-07-29 2017-02-15 浙江盾安人工环境股份有限公司 压力传感器芯片及制备方法、绝压传感器芯片
KR20200012728A (ko) 2018-07-27 2020-02-05 아즈빌주식회사 압력 센서

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