JPH10129165A - 情報担体及びその製造方法 - Google Patents

情報担体及びその製造方法

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JPH10129165A
JPH10129165A JP9023775A JP2377597A JPH10129165A JP H10129165 A JPH10129165 A JP H10129165A JP 9023775 A JP9023775 A JP 9023775A JP 2377597 A JP2377597 A JP 2377597A JP H10129165 A JPH10129165 A JP H10129165A
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JP9023775A
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Kyoichi Kohama
京一 小浜
Ryuzo Fukao
隆三 深尾
Kazuo Takasugi
和夫 高杉
Kazuhiko Omichi
和彦 大道
Toshinobu Sueyoshi
俊信 末吉
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価にして耐環境性及び耐久性並びに美観に
優れた情報担体を提供すること、及びこのような情報担
体を容易かつ安価に製造する方法を提供する。 【解決手段】 ICチップ1及び当該ICチップに接続
されたコイル2を不織布にて構成された基体3内に埋設
する。基体の表面にはカバーシート4,5を一体不可分
に接合する。印刷は基体の表面又はカバーシートの裏面
に施す。その製造方法は、片面にカバーシートが接合さ
れた2枚の不織布の間に、ICチップ及びコイルを挾ん
でローラ又はプレスに送り込み、前記2枚の不織布を熱
圧して、その接合面を自己接合又はウェブ中に混合され
た接合剤(低融点の合成樹脂繊維を含む。)により接合
する。このようにして得られた情報担体の原反を位置決
めし、所定部分を切断して所定形状及び所定寸法の情報
担体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報の記憶、表
示、処理等を行なう搭載部品を基体に担持してなる情報
担体とその製造方法とに係り、特にICチップとコイル
を用いた非接触形の情報担体とその製造方法とに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ICチップと電源供給用及び
/又は情報信号伝送用の部品を基体に担持して成り、情
報の記憶やリーダ・ライタとの間の情報のやり取りとを
行う情報担体が種々提案されている。この種の情報担体
は、例えば預金情報、保険情報、定期券情報、免許証情
報、健康情報、身分証明情報等の個人情報の記憶や、工
場における製品管理情報の記憶、それに商品流通業界に
おける商品管理情報の記憶に使用されるか、あるいは使
用が検討されている。
【0003】図20及び図21は、従来より知られてい
るこの種の情報担体の一例を示す図であって、図20は
情報担体の一部破断した平面図、図21は図20のB−
B断面図である。これらの図において、符号100はI
Cチップ、符号101はICチップ100に接続された
コイル、符号102はこれらICチップ100及びコイ
ル101を担持する基体、符号103は基体102を構
成する樹脂、符号104は樹脂103の補強体、符号1
05,106は基体102の表裏面に接着層110を介
して接着されたカバーシートを示している。
【0004】これらの図から明らかなように、本例の情
報担体は、補強体104に開口された切抜き孔104a
にICチップ100及びコイル101を収納し、切抜き
孔104a内を樹脂103にて封止すると共に、当該樹
脂103を補強体104に含浸させて、基体102を形
成している。かように、本例の情報担体は、補強体10
4に切抜き孔104aを開口し、当該切り抜き孔104
a内にICチップ100及びコイル101を収納するの
で、切抜き孔104aのサイズをコイル101のサイズ
に合わせて適度の大きさに調整することによって、基体
102に対するコイル101の設定位置を正確に規制す
ることができ、外部機器との間で、電力の受給及び信号
の授受を高能率に行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記公知例
に係る情報担体は、補強体104に開孔された切抜き孔
104a内にICチップ100及びコイル101を収納
し、切抜き孔104aの内外を樹脂103にて硬化する
ので、補強体104を有しない切抜き孔104aの内部
の強度が低く、曲げなどの不正な外力を受けたとき、切
抜き孔104aの内部に応力が集中して基体102が割
れやすいという問題がある。
【0006】また、所要の切抜き孔104aが開孔され
た補強体104にICチップ100及びコイル101を
正確にセットした後、切抜き孔104a内の樹脂封止と
補強体104に対する樹脂の含浸並びに硬化を行わなく
てはならないので、製造工程が複雑になり、安価な情報
担体を製造することが難しいという問題もある。特に、
各種の情報担体を同一ラインで生産する場合において
は、収納するICチップ100及びコイル101の大き
さに応じて切抜き孔104aの大きさが異なる各種の補
強体104を用意しなくてはならないので、生産工程が
さらに複雑になり、情報担体の製造コストが高価にな
る。
【0007】また、前記公知例に係る情報担体は、補強
体104がガラス繊維を平織して成る織物などで形成さ
れているため、補強体104を切断して切抜き孔104
aを開口すると、その切断面からガラス繊維がほつれ出
し、図22に示すようにほつれたガラス繊維107が切
抜き孔104aの内部に突出したり、補強体104の上
方又は下方に廻り込むといった現象を生じる。
【0008】かように、ほつれたガラス繊維107が切
抜き孔104a内に突出すると、図22のC−C断面で
ある図23に示すように、ICチップ100及び/又は
コイル101とガラス繊維107とが重なりあう部分の
厚さが、基体102の厚さよりも大きくなり、基体10
2、ひいてはカバーシート105,106の表面の平面
度が劣化するといった不都合が惹起される。また、ほつ
れたガラス繊維107が補強体104の上方又は下方に
廻り込むと、該部の厚さが、基体102の他の部分の厚
さよりも大きくなって、やはりカバーシート105,1
06の平面度が悪くなる。そして、カバーシート10
5,106の平面度が悪くなると、美観や使い心地が悪
くなって商品価値が低下すると共に、情報担体形成後に
カバーシート105,106の表面に例えば所有者の顔
写真を印刷するタイプの情報担体においては、顔写真を
鮮明に印刷できないという不都合を生じる。
【0009】なお、ガラス繊維を平織して成る織物は厚
さ方向にほとんど圧縮できないので、基体102を押圧
しても基体102の厚さむらを解消できないばかりか、
却ってICチップ100やコイル101を破損する原因
にもなりかねない。また、切抜き孔104a内にICチ
ップ100及びコイル101を挿入するに先立ち、切断
面よりほつれたガラス繊維107を樹脂で固める等のほ
つれ止めを施せば上記の不都合を解消できるが、その分
情報担体の製造工程が複雑化し、情報担体の製造コスト
が上昇するので、好ましい方法とはいえない。
【0010】さらに、前記公知例に係る情報担体は、基
体102の表裏面に接着層110を介してカバーシート
105,106を接着する構造になっているので、表面
状態が良好な情報担体を歩留よく製造することが困難
で、情報担体がコスト高になりやすいばかりでなく、片
面で0.1mm厚程度の接着層110を要するため、情
報担体の薄形化を図ることが難しいという問題がある。
また、基体102及びカバーシート105,106の材
質によっては、高い接着強度を得ることができず、使用
中あるいは形態中にカバーシート105,106が基体
102から剥離するという問題も発生する。例えば、カ
バーシート105,106としてポリエチレンテレフタ
レート(以下、「PET」と略称する。)又はポリエチ
レンナフタレート(以下、「PEN」と略称する。)を
用いた場合、カバーシート105,106と接着層11
0との間で剥離が生じやすく、実用性が問題になる。
【0011】加えて、前記公知例に係る情報担体は、カ
バーシート105,106として、印刷性及び接着性が
良好なポリ塩化ビニルが一般に用いられるが、ポリ塩化
ビニルは燃焼時に塩素ガスを発生するため、これを用い
た情報単体は地球環境の保護に悪影響を及ぼすおそれが
あり、より環境性に優れた情報担体の開発が嘱望されて
いる。カバーシート105,106としてPET又はP
ENを用いれば、燃焼時にも塩素ガスが発生せず、地球
環境にやさしい情報単体を作製できるが、PET又はP
ENは前記したように接着性が悪いため、そのままでは
情報単体のカバーシートとして利用できない。また、P
ET又はPENは印刷性が悪いため、PET又はPEN
をもってカバーシート105,106を形成すると、き
れいなデザイン印刷が施された情報単体を作製すること
が難しい。
【0012】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたものであって、その目的は、製造が容易で耐久性
及び美観に優れ、かつ所要の印刷をきれいに施すことが
可能な情報担体を提供すること、及びこのような情報担
体を容易かつ安価に製造可能な製造方法を提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するため、情報担体に関しては、所要の形状及び寸
法を有する基体と、該基体の表面に設けられた合成樹脂
製のカバーシートと、前記基体に担持された搭載部品と
を備えた情報担体において、前記基体を厚さ方向への圧
縮性又は変形性を有する面状部材の圧縮体又は変形体を
もって構成すると共に、当該基体と前記カバーシートと
を基体材料又はカバーシート材料の一部を用いて一体不
可分に張り合わせ、前記カバーシートを前記基体の表面
に当該基体を構成する樹脂材料の一部を用いて一体に張
り合わせ、前記搭載部品を前記基体を部分的に圧縮又は
変形させることによって形成される窪み内に埋設すると
いう構成にした。
【0014】前記基体を構成する面状部材としては、単
体で熱圧着性を有する織物、編物又は不織布を用いるこ
ともできるし、合成樹脂を含浸することによって圧縮後
の硬化性が付与された織物、編物、不織布、紙又は皮革
を用いることもできる。さらには、溶剤処理等の化学的
処理や加熱処理等の物理的処理することによって厚さ方
向への変形性及び他の部材との圧着性が付与された合成
樹脂シートを用いることもできる。
【0015】ここで、単体で熱圧着性を有する織物、編
物又は不織布としては、各単繊維が融点の異なる2以上
の部分からなる所謂コンジュゲート繊維を素材繊維とす
るもの、又は融点が異なる2種以上の合成樹脂繊維の混
紡体又は混合体からなるもの、それにガラス繊維、カー
ボン繊維、ケプラー繊維、化学繊維、天然繊維又はこれ
らの組合せを素材繊維とし、素材繊維間を樹脂バインダ
にて接合したものなどを用いることができる。一方、合
成樹脂を含浸することによって圧縮後の硬化性が付与さ
れた織物、編物、不織布又は紙として、ガラス繊維、カ
ーボン繊維、ケプラー繊維、化学繊維、天然繊維又はこ
れらの組合せを素材繊維とするものを用いることができ
る。前記不織布としては、公知に属する全ての構造の不
織布を用いることができる。公知に属する不織布として
は、例えば、溶融紡糸された合成樹脂フィラメントを開
繊して得られるランダムな繊維をもってウェブが構成さ
れたもの、原料ポリマの溶液を噴射することによって微
細な網状構造をもつ合成樹脂繊維のウェブが構成された
ものなどを挙げることができる。
【0016】情報担体にデザイン印刷等の印刷を施すに
際しては、カバーシートの表面に直接印刷を施すほか、
カバーシートの下地となる基体に必要な印刷を施し、当
該印刷の内容が前記カバーシートを透過して外部から目
視できるようにすることもできる。このようにすると、
カバーシート材料として印刷性の悪いPET樹脂又はP
EN樹脂を用いた場合にも、きれいなデザイン印刷を容
易かつ耐久性良く情報担体に施すことができる。
【0017】情報担体のケーシング材料、特に基体及び
カバーシートの材料としては、地球環境の保護の観点よ
り、焼却時に塩素ガスその他の有害物質を排出しないも
のを用いることが好ましい。かかる観点より、基体の合
成樹脂部分及びカバーシートは、PET樹脂又はPEN
樹脂をもって形成することが好ましい。この場合、情報
担体のケーシングを容易にするため、前記基体の合成樹
脂部分を構成する合成樹脂材料として低融点PET樹脂
又はPEN樹脂を用いると共に、前記カバーシートとし
て高融点PET樹脂膜又はPEN樹脂膜を用いることが
できる。
【0018】情報担体にデザイン印刷等の印刷を施すに
際しては、カバーシートの表面に直接印刷を施すほか、
カバーシートの下地となる基体に必要な印刷を施し、当
該印刷の内容が前記カバーシートを透過して外部から目
視できるようにすることもできる。このようにすると、
カバーシート材料として印刷性の悪いPET樹脂又はP
EN樹脂を用いた場合にも、きれいなデザイン印刷を容
易かつ耐久性良く情報担体に施すことができる。また、
カバーシート材料としてPET樹脂膜又はPEN樹脂膜
を用いる場合には、基体との接着性を改善するため、P
ET樹脂膜又はPEN樹脂膜の接着面側に微細な凹凸を
形成することが好ましい。また、PET樹脂膜又はPE
N樹脂膜の表面に直接印刷を施す場合には、印刷性を改
善するため、その表面に微細な凹凸を形成することが好
ましい。なお、PET樹脂膜又はPEN樹脂膜の表裏両
面に微細な凹凸を形成する場合には、接着性を改善する
ための粗面の粗さを印刷性を改善するための粗面の粗さ
よりも粗くする方が各機能を有効に発揮する上で好まし
い。
【0019】基体に担持される搭載部品としては、必要
に応じて、ICチップ、ICモジュール、データ及び/
又は電源の非接触伝送手段、データ及び/又は電源の伝
送用電極端子、コンデンサ、抵抗器、太陽電池、液晶表
示装置、イメージ表示体、光記録媒体、光磁気記録媒体
及びリーダ・ライタの担体設定部に情報担体を高精度に
位置付けるためのマグネット又は強磁性体から選択され
る少なくともいずれか1種の部品、又はこれらの部品と
他の部品との組合せ等がある。これらの搭載部品は、基
体の厚さ方向の中間部に埋設し、基体の表面及び裏面を
平面状に形成することもできるし、これらの搭載部品を
基体の片面に形成された窪み内に埋設し、当該埋設され
た搭載部品の表面を含む前記基体の表面及び裏面を平面
状に形成することもできる。
【0020】前記搭載部品の前記基体への搭載は、前記
基体の部品搭載面に所要の回路パターンを直接形成し、
当該回路パターンと前記搭載部品である電子部品の入出
力端子とを電気的に接続することによって行うことがで
きる。この場合、前記回路パターンの一部に、データ及
び/又は電源の非接触伝送手段としてのコイルを形成す
ることもできる。
【0021】かように、所要の搭載部品を厚さ方向への
圧縮性又は変形性を有する面状部材の圧縮体又は変形体
をもって構成される基体内に埋設すると、基体に切抜き
孔を開口する必要がないので、曲げなどの不正な外力を
受けたときにも基体の一部に応力が集中することがな
く、情報担体の強度及び耐久性が高められる。また、基
体に切抜き孔を開口しないので、切断面からほつれ出し
た繊維が搭載部品と重なりあったり、基体の上方又は下
方に回り込むと言った減少を生じることがない。よっ
て、基体の表裏面を平坦に形成することができ、情報担
体の美観を良好なものにできると共に、基体の表面或い
は当該基体の表面に被着されるカバーシートの表面に所
有者の顔写真等を印刷するタイプの情報担体において
は、当該顔写真等を鮮明に印刷できる。
【0022】一方、前記情報担体の製造方法に関して
は、情報担体の構成に応じて、以下のような製造方法を
採ることができる。
【0023】第1のカバーシートの上に厚さ方向への
圧縮性又は変形性を有する第1の面状部材を重ねる工程
と、当該第1の面状部材の上に所要の搭載部品を載置す
る工程と、当該搭載部品が載置された第1の面状部材の
上にこれと同種又は異種の厚さ方向への圧縮性又は変形
性を有する第2の面状部材を重ねる工程と、当該第2の
面状部材の上に第2のカバーシートを重ねる工程と、こ
れらの積層体に厚さ方向の圧縮力を負荷して前記各構成
部材を一体化すると共に前記第1及び第2の面状部材の
圧縮体又は変形体内に前記搭載部品を埋設する工程と、
前記積層体を切断する工程を含んで所定形状及び所定寸
法の情報担体を得る。
【0024】第1のカバーシートの上に厚さ方向への
圧縮性又は変形性を有する面状部材を重ねる工程と、当
該面状部材の上に所要の搭載部品を載置する工程と、当
該搭載部品が載置された面状部材の上に第2のカバーシ
ートを重ねる工程と、これらの積層体に厚さ方向の圧縮
力を負荷して前記各構成部材を一体化すると共に前記面
状部材の圧縮体又は変形体内に前記搭載部品を埋設する
工程と、前記積層体を切断する工程を含んで所定形状及
び所定寸法の情報担体を得る。
【0025】厚さ方向への圧縮性又は変形性を有する
面状部材の片面にカバーシート材料の溶融体をコーティ
ングし、冷却後、前記面状部材とカバーシートとが一体
不可分に構成されたシート状部材を作製する工程と、当
該シート状部材の圧縮性又は変形性を有する面に搭載部
品を載置する工程と、当該シート状部材の搭載部品載置
面に圧縮性又は変形性を有する面を下向きにして前記シ
ート状部材と同種の他のシート状部材を重ねる工程と、
これらの積層体に厚さ方向の圧縮力を負荷して前記各構
成部材を一体化すると共に前記面状部材の圧縮体又は変
形体内に前記搭載部品を埋設する工程と、前記積層体を
切断する工程を含んで所定形状及び所定寸法の情報担体
を得る。
【0026】厚さ方向への圧縮性又は変形性を有する
面状部材の片面にカバーシート材料の溶融体をコーティ
ングし、冷却後、前記面状部材とカバーシートとが一体
不可分に構成されたシート状部材を作製する工程と、当
該シート状部材の圧縮性又は変形性を有する面に搭載部
品を載置する工程と、当該搭載部品が載置されたシート
状部材の上にカバーシートを重ねる工程と、これらの積
層体に厚さ方向の圧縮力を負荷して前記各構成部材を一
体化すると共に前記面状部材の圧縮体又は変形体内に前
記搭載部品を埋設する工程と、前記積層体を切断する工
程を含んで所定形状及び所定寸法の情報担体を得る。
【0027】前記〜の製造方法においては、前記基
体を構成する面状部材として、単体で熱圧着性を有する
織物、編物又は不織布を用いることもできるし、合成樹
脂を含浸することによって圧縮後の硬化性が付与された
織物、編物、不織布、紙又は皮革を用いることもでき
る。また、化学的処理又は物理的処理することによって
厚さ方向への変形性及び他の部材との圧着性が付与され
た合成樹脂シートを用いることもできる。
【0028】前記の各製造方法によると、いずれも基体
に切抜き孔を開口する必要がなく、切抜き孔の切断面か
らほつれ出した繊維の固定も不要になることから、情報
担体の製造が簡略化され、情報担体の製造コストを低減
できる。特に、搭載部品の種類や大きさが異なる各種の
情報担体を製造する場合には、搭載部品の種類や大きさ
に応じて異なる種類の面状部材を用意する必要がないの
で、各種の情報担体の生産性が大幅に改善され、大きな
製造コストの低減効果を得ることができる。
【0029】また、基体のもとになる面状部材は、部品
搭載後に厚さ方向に押圧されるが、これらの面状部材は
厚さ方向への圧縮性又は変形性に富むので、部品搭載後
に厚さ方向に押圧しても、搭載部品に過大な外力を与え
ることがない。また、厚さ方向への圧縮性又は変形性に
富むことから、部品が搭載された面状部材を厚さ方向に
押圧すると、搭載部品の設定部については大きな圧縮又
は変形を生じ、他の部分については小さな圧縮又は変形
を生じるので、面状部材に予め透孔や凹みを形成してお
かなくても搭載部品を基体内に埋設することができ、か
つ基体の表面を平坦に形成することができる。
【0030】さらに、情報担体の基体とカバーシートと
を接着層を介さずに張り合わせるので、これらの各部材
を接着層を介して張り合わせる場合に比べて、情報担体
の薄形化と低コスト化とを図ることができる。
【0031】なお、前記及びの製造方法において
は、面状部材の片面にカバーシート材料の溶融体をコー
ティングすることによって、面状部材の表面にこれと一
体化されたカバーシートを形成したが、さらに当該カバ
ーシートの表面に他の合成樹脂膜を重ねることによっ
て、カバーシートを2層に形成することもできる。
【0032】また、前記及びの製造方法は、面状部
材の片面にカバーシート材料の溶融体をコーティングす
るので、面状部材である織物等のカバーシート被着面に
カバーシート材料の一部が侵入し、前記及びの製造
方法に比べてより一層面状部材とカバーシートとが強固
に接合される。よって、例えばPETやPENのように
接着性の悪い材料を織物等又はカバーシートとして用い
た場合にも、基体とカバーシートとの剥離防止効果が高
く、情報担体の耐久性をより一層高めることができる。
【0033】また、搭載部品としてICチップ及びコイ
ルが基体内に埋設された情報担体については、基体及び
カバーシートの積層体を切断して所定形状及び所定寸法
の情報担体を得る際に、前記積層体内に埋設されたコイ
ルの位置決め方法として、当該コイルに電源及び/又は
情報信号を伝送する位置決め用コイルと両コイル間の電
源及び/又は情報信号の伝送効率を測定する伝送効率測
定器とを備えたカッタに前記ICチップ及びコイルが埋
設された積層体を送り込み、前記伝送効率測定器にて前
記両コイル間で伝送される電源及び/又は情報信号の伝
送効率を測定し、当該伝送効率が最大になる点に前記積
層体を固定して前記カッタにて前記積層体の所定部分を
切断するという方法を採ることができる。
【0034】かかる方法によると、基体に対するコイル
の設定位置を正確に制御することができるので、電源及
び/又は情報信号の伝送効率に優れた非接触情報担体を
製造することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明に係る情報担体の第1例
を、図1〜図6に基づいて説明する。図1は本例に係る
情報担体の一部破断した平面図、図2は図1のA−A拡
大断面図、図3は本例の情報担体に適用されるICチッ
プ及びコイルの第1例を示す平面図、図4は本例の情報
担体に適用されるICチップ及びコイルの第2例を示す
平面図、図5は印刷面の構成を示す情報担体の一部破断
した平面図、図6はカバーシートの一部断面図である。
【0036】図1及び図2から明らかなように、本例の
情報担体は、ICチップ1と、当該ICチップ1に接続
され、図示しないリーダライタから前記ICチップ1へ
の電源の供給を非接触で受けると共に当該図示しないリ
ーダライタとの間で情報信号の伝送を非接触で行うコイ
ル2とを不織布の熱圧着体をもって構成された基体3の
内部に埋設し、当該基体3の表面及び裏面に上カバーシ
ート4及び下カバーシート5を貼着した構成になってい
る。
【0037】ICチップ1及びコイル2は、図3に示す
ように基板に搭載されていない状態で用いることもでき
るし、図4に示すように基板6に搭載・固定された状態
で用いることもできる。基板6としては、金属板で形成
されたもの、合成樹脂板で形成されたもの、不織布で形
成されたもの、紙で形成されたもの、皮革で形成された
もの、繊維の織物又は編物等を用いることができる。
【0038】前記基体3を構成する不織布としては、公
知に属する全ての不織布を用いることができる。例えば
ガラス繊維、カーボン繊維、ケプラー繊維、化学繊維、
天然繊維又はこれらの組合せからなる既製の短繊維をも
ってウェブが構成された不織布を用いることもできる
し、溶融紡糸された合成樹脂フィラメントを開繊して得
られるランダムな繊維をもってウェブが構成された不織
布や、原料ポリマの溶液を噴射することによって微細な
網状構造をもつ合成樹脂繊維のウェブが構成された不織
布など、繊維原料から直ちに繊維が紡糸される不織布を
用いることもできる。なお、かかる合成樹脂繊維のウェ
ブをもつ不織布の製造方法には、スパンボンド法、メル
トブロー法、フラッシュスピニング法などがある。ま
た、作製されたウェブの接合方式には、サーマルボンド
法やラテックスボンド法がある。合成樹脂繊維によって
ウェブが構成された不織布を用いる場合には、繊維間の
接合を容易にするため、高融点の合成樹脂繊維と低融点
の合成樹脂繊維との混合体をもってウェブが構成された
ものを用いることができる。
【0039】これらの各不織布のうち、少なくとも一部
に低融点の合成樹脂が含まれていて単体で熱圧着性を有
するものについては、そのまま基体3の原料として用い
ることができる。一方、低融点の合成樹脂が含まれてお
らず、単体で熱圧着性を有しないものについては、不織
布作製後に低融点樹脂を含浸することによって熱圧着性
を付与し、基体3の原料として用いることができる。
【0040】上カバーシート4は、例えばPETやPE
N等の樹脂材料をもって前記基体3とほぼ同形同大に形
成され、その表面には、当該情報担体の商品名やメーカ
ー名その他のロゴなどが表示される。また、当該上カバ
ーシート4の表面には、必要に応じて、カード所有者の
顔写真等のイメージ情報が表示される。下カバーシート
5は、同じくPETやPEN等の樹脂材料をもって前記
基体3とほぼ同形同大に形成され、その表面には、当該
情報担体の取扱上の注意事項や発行元との取決め事項等
が表示される。これら各カバーシート4,5の表面に必
要な表示を行う方法としては、各カバーシート4,5の
表面に直接印刷を施すほか、図5に示すように、基体3
の表面及び裏面に必要な印刷を施し、透明なカバーシー
ト4,5を通してこれらの表示を外部から目視できるよ
うにしても良い。また、カバーシート4,5の裏面に印
刷を施し、当該印刷面を基体3に接合することによっ
て、印刷された表示内容を外部から目視できるようにす
ることもできる。このようにすると、印刷内容が摩擦に
よって剥離しないので、塩化ビニル等に比べて印刷性が
劣るPETやPENをカバーシート材料として用いた場
合にも、実用上問題を生じることがない。
【0041】なお、カバーシート4,5の裏面には、基
体3への接合性を高めるため、図6に示すように、微細
な凹凸を形成することが好ましい。この場合、カバーシ
ート4,5の裏面4a,5aには、基体3との実質的な
接合面積を増加して接合性を高めるため、JISが定め
る砥粒粒度の400番〜1000番に相当する凹凸を形
成することが好ましい。また、カバーシート4,5の表
面に直接印刷を施す場合には、印刷性を高めるため、カ
バーシート4,5の表面にも微細な凹凸を形成すること
が好ましい。この場合、カバーシート4,5の表面4
b,5bには、インクの乗りを良くして印刷性を高める
ため、JISが定める砥粒粒度の3000番〜1000
0番に相当する凹凸を形成することが好ましい。かかる
カバーシートの製造方法としては、直径が0.1μm〜
数十μmのフィラー(砥粒などを用いることができ
る。)を静電塗布によりカバーシートの原反シートに埋
め込む方法、カバーシート材料に前記フィラーを混練す
る方法、それに原反シートの表面を砥粒で研摩する方法
などを挙げることができる。
【0042】これらの上カバーシート4及び下カバーシ
ート5は、前記基体3の表面に、カバーシート材料及び
/又は基体材料、例えばこれらに含まれる低融点樹脂を
利用して一体不可分に張り合わされる。したがって、上
カバーシート4と基体3との間、及び下カバーシート5
と基体3との間には、図1に示すように、カバーシート
材料と基体材料との混合層4B,5Bが形成される。
【0043】なお、前記実施例においては、ICチップ
1及びコイル2のみを基体3内に埋設したが、本発明の
要旨はこれに限定されるものではなく、ICモジュー
ル、抵抗器、太陽電池、液晶表示装置、イメージ表示
体、光記録媒体、光磁気記録媒体、万引き防止用タグ等
の他の部品を搭載することもできる。
【0044】以下、上記実施形態例に係る情報担体の製
造方法を、図7〜図14に基づいて説明する。図7は製
造方法の第1例を説明するための分解断面図、図8はコ
イルの位置決め方法を示す断面図、図9は製造方法の第
2例を説明するための分解断面図、図10は基体の積層
構造が異なる他の情報担体を例示する断面図、図11は
基体の一部が強化された情報担体の断面図、図12は製
造方法の第3例を説明するための分解断面図、図13は
製造方法の第4例を説明するための分解断面図、図14
はオーバーレイを有する情報担体の断面図である。
【0045】〈製造方法の第1例〉図7に示すように、
下カバーシート5の上に、単体で自己接合力即ち熱圧着
性を有する不織布3Aを重ねる。次いで、当該不織布3
A上にICチップ1及び当該ICチップ1に接続された
コイル2を位置決めして載置する。さらに、ICチップ
1及びコイル2が載置された不織布3A上に、これと同
種の不織布3Aを重ねる。また、当該ICチップ1及び
コイル2の上に重ねられた不織布3A上に上カバーシー
ト4を重ねる。この積層体に加熱下で厚さ方向の圧縮力
を負荷し、各部材を不織布3A中に含まれる低融点樹脂
を利用して熱圧着すると共に、不織布3A内にICチッ
プ1及びコイル2を埋設する。なお、図7においては、
単体で熱圧着性を有する不織布3Aとして、高融点PE
Tからなる心材7aの外周に低融点PETからなる被覆
7bが施された繊維からなるものが例示されており、こ
の場合には、低融点PET被覆7bを介して各繊維間の
熱圧着と、2枚の不織布3Aの接合と、カバーシート
4,5と不織布3Aとの接合が行われる。熱圧着性を有
する不織布3Aを熱圧着しただけでは基体3の剛性及び
カバーシート4,5の接合力が不足する場合には、基体
3に樹脂を含浸し、剛性の向上及び接合力の向上を図る
こともできる。また、ICチップ設定部の強度が不足す
る場合には、ICチップ設定部の周囲にのみ樹脂を含浸
し、強度の向上を図ることもできる。最後に、前記コイ
ル2を位置決めし、熱圧着された積層体を切断して、所
定形状及び所定寸法の情報担体を得る。この場合、図8
に示すように、基体3内に埋設されたコイル2に電源及
び/又は情報信号を伝送する位置決め用コイル11と両
コイル2,11間の電源及び/又は情報信号の伝送効率
を測定する伝送効率測定器12とを備えたカッタ13に
前記ICチップ1及びコイル2が埋設された基体3を送
り込み、前記伝送効率測定器12にて前記両コイル2,
11間で伝送される電源及び/又は情報信号の伝送効率
を測定し、当該伝送効率が最大になる点に前記基体3を
固定して前記カッタ13にて前記基体3の所定部分を切
断するというコイルの位置決め方法を採ることができ
る。このようにすると、基体3に対するコイル2の設定
位置を正確にすることができるので、電源及び/又は情
報信号の伝送効率に優れた非接触情報担体を製造するこ
とができる。その他、前記基体3に予め設けられた位置
決めマークを、切断装置に設けられた位置決めマークに
合わせるといった方法を採ることもできる。
【0046】〈製造方法の第2例〉図9に示すように、
下カバーシート5の上に、例えば天然繊維や高融点樹脂
をもってウェブが形成され、単体では熱圧着性を有しな
い不織布3Bを重ねる。次いで、当該不織布3Bに熱硬
化性樹脂、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂、あるいは硬化
剤硬化樹脂などの接合剤(図示省略)を含浸させる。次
いで、当該結合剤が含浸された不織布3B上にICチッ
プ1及び当該ICチップ1に接続されたコイル2を位置
決めして載置する。さらに、ICチップ1及びコイル2
が載置された不織布3B上に、同じく単体では熱圧着性
を有しない不織布3Bを重ねる。次いで、当該ICチッ
プ1及びコイル2の上に重ねられた不織布3Bにも前記
接合剤と同種の接合剤(図示省略)を含浸させた後に、
当該不織布上に上カバーシート4を重ねる。この積層体
に厚さ方向の圧縮力を負荷すると共に、基体に含浸され
た結合剤を硬化する処理を施して、各構成部材を結合剤
を介して一体化し、かつ第1及び第2の不織布3A,3
B内にICチップ1及びコイル2を埋設する。最後に、
前記コイル2を位置決めし、一体化された積層体を切断
して、所定形状及び所定寸法の情報担体を得る。積層体
を切断する際のコイルの位置決め方法としては、図8に
示した方法を採ることができる。
【0047】なお、前記第1例及び第2例の情報担体製
造方法においては、ICチップ1及びコイル2を介して
2枚の不織布3A又は3Bを重ねたが、より一層の薄形
化及び低コスト化が要求される情報担体については、図
10(a)に示すように、いずれか一方の不織布3A又
は3Bを省略することもできる。反対に、より一層の耐
久性及び信頼性を要求される情報担体については、図1
0(b)に示すように、より多数枚の不織布3A又は3
Bを重ねることもできる。この場合、同種の不織布どう
しを重ねあわせることもできるし、異種の不織布どうし
を重ねあわせることもできる。また、前記第1例及び第
2例の情報担体製造方法においては、基体3の内部を均
一に構成したが、図11に示すように、基体3を構成す
る不織布の種類や不織布に含浸させる樹脂を部分的に変
更することによって、基体3の内部を不均一な構成にす
ることもできる。図11は、基体3のICチップ設定部
の周囲3bに他の部分3aに含浸する樹脂よりも硬化後
の剛性が高い樹脂を含浸することにより、ICチップ1
の破壊防止効果を強化した情報担体を示している。
【0048】〈製造方法の第3例〉図12に示すよう
に、単体で熱圧着性を有する不織布、例えば高融点PE
Tからなる心材7aの外周に低融点PETからなる被覆
7bが施された繊維をもって形成された不織布3Aの片
面にカバーシート材料の溶融体をコーティングし、コー
ティングされたカバーシート材料の一部を不織布3Aの
表層部に侵入させて不織布3Aとカバーシート4との界
面に混合層4Bを形成した後、カバーシート4の表面を
ローラ等で平滑化すると共に、コーティングされたカバ
ーシート材料を冷却することにより、不織布3Aとカバ
ーシート4とが一体不可分に構成された第1のシート状
部材61を作製する。また、これと同様の方法により、
不織布3Aとカバーシート5とが混合層5Bを介して一
体不可分に構成された第2のシート状部材62を作製す
る。次いで、第2のシート状部材62の不織布3A上に
ICチップ1及び当該ICチップ1に接続されたコイル
2を位置決めして載置した後、ICチップ1及びコイル
2が載置された第2のシート状部材62の上に、不織布
3Aを下向きにして第1のシート状部材61を重ねる。
この積層体に加熱下で厚さ方向の圧縮力を負荷し、不織
布3Aを構成する繊維に含まれる低融点PETを利用し
て、各繊維間の熱圧着ならびに重ね合わされた2枚の不
織布の接合を行うと共に、不織布3A内へのICチップ
1及びコイル2の埋設を行う。なお、熱圧着性を有する
不織布3Aを熱圧着しただけでは基体3の剛性及びカバ
ーシート4,5の接合力が不足する場合には、基体3に
樹脂を含浸し、剛性の向上及び接合力の向上を図ること
もできる。また、ICチップ設定部の強度が不足する場
合には、ICチップ設定部の周囲にのみ樹脂を含浸し、
強度の向上を図ることもできる。最後に、前記コイルを
位置決めし、不織布とカバーシートと搭載部品の積層体
を切断して、所定形状及び所定寸法の情報担体を得る。
積層体を切断する際のコイルの位置決め方法としては、
図8に示した方法を採ることができる。
【0049】〈製造方法の第4例〉図13に示すよう
に、単体で熱圧着性を有しない不織布、例えば天然繊維
や高融点の合成繊維などでウェブが形成された不織布3
Bの片面にカバーシート材料の溶融体をコーティング
し、コーティングされたカバーシート材料の一部を不織
布3Bの表層部に侵入させて不織布3Bとカバーシート
4との界面に混合層4Bを形成した後、カバーシート4
の表面をローラ等で平滑化すると共にコーティングされ
たカバーシート材料を冷却することにより、不織布3B
とカバーシート4とが一体不可分に構成された第1のシ
ート状部材61を作製する。また、これと同様の方法に
より、不織布3Bとカバーシート5とが混合層5Bを介
して一体不可分に構成された第2のシート状部材62を
作製する。次に、前記第2のシート状部材62の片面に
露出する不織布3B上に熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、
光硬化性樹脂、あるいは硬化剤硬化樹脂などの接合剤を
含浸させる。しかる後に、当該樹脂が含浸された不織布
3B上にICチップ1及び当該ICチップ1に接続され
たコイル2を位置決めして載置する。さらに、ICチッ
プ1及びコイル2が載置された第2のシート状部材62
の上に、同じく不織布3Bに熱硬化性樹脂、熱可塑性樹
脂、光硬化性樹脂、あるいは硬化剤硬化樹脂などの接合
剤が含浸された第1のシート状部材61を、不織布3B
を下向きにして重ねる。この積層体に厚さ方向の圧縮力
を負荷すると共に、基体に含浸された結合剤を硬化する
処理を施して、各構成部材を結合剤を介して一体化し、
かつ第1及び第2のシート状部材の中に前記搭載部品を
埋設する。最後に、前記コイル2を位置決めし、シート
状部材と搭載部品の積層体を切断して、所定形状及び所
定寸法の情報担体を得る。積層体を切断する際のコイル
2の位置決め方法としては、図8に示した方法を採るこ
とができる。
【0050】なお、前記第3例及び第4例の情報担体製
造方法においては、説明を容易化するために第1及び第
2のシート状部材61,62を用いたが、同一構成のシ
ート状部材を積層させることも勿論可能である。
【0051】また、前記第3例及び第4例の情報担体製
造方法においては、2枚のシート状部材を積層したが、
より一層の薄形化及び低コスト化が要求される情報担体
については、いずれか一方のシート状部材を省略するこ
ともできる。この場合には、シート状部材を有しない面
にカバーシートを貼着することが好ましい。
【0052】さらに、前記第3例及び第4例の情報担体
製造方法においては、不織布3A,3Bの片面にカバー
シート材料をコーティングすることによって上カバーシ
ート4及び下カバーシート5を形成したが、この方法に
よっては膜厚が小さなカバーシートしか形成できない。
したがって、より膜厚が大きなカバーシートを設ける必
要がある場合には、図14に示すように、カバーシート
材料をコーティングすることによって形成される上カバ
ーシート4及び下カバーシート5の表面に、オーバーレ
イ9を設けることができる。この場合、オーバーレイ9
は、カバーシート材料と同種又は異種の樹脂材料をもっ
て形成することができ、不織布3A,3Bにコーティン
グされたカバーシート材料を利用して上カバーシート4
及び下カバーシート5の表面に接合することもできる
し、他の接着剤を介して上カバーシート4及び下カバー
シート5の表面に接着することもできる。
【0053】次に、本発明に係る情報担体の第2例を、
図15及び図16に基づいて説明する。図15は本例に
係る情報担体の平面図であり、図16は使用状態の断面
図である。
【0054】これらの図から明らかなように、本例の情
報担体は、外部機器31に備えられたコイル32に対し
て基体3に搭載されたコイル2を正確に対向させるため
の磁性位置決め手段21を基体3上に搭載したことを特
徴とする。外部機器31に担体位置決め手段33として
マグネットが付設される場合には、基体3には磁性位置
決め手段21として強磁性体が搭載され、外部機器31
に担体位置決め手段33として強磁性体が搭載される場
合には、基体3には磁性位置決め手段21としてマグネ
ットが搭載される。
【0055】なお、図15では磁性位置決め手段21が
枠形に形成され、かつ基体3の外周部に沿って配置され
ているが、磁性位置決め手段21の形状及び配置につい
てはこれに限定されるものではなく、任意の形状の磁性
位置決め手段21を任意の配置で基体3上に搭載するこ
とができる。本例に係る情報担体は、基体3のもとにな
る不織布へのICチップ1及びコイル2の搭載時に磁性
位置決め手段21を併せて搭載することによって製造す
ることができる。その他の部分については、上記の各実
施形態例に係る情報担体と同じであるので、重複を避け
るため、説明を省略する。
【0056】本例の情報担体は、前記第1実施形態例に
係る情報担体と同様の効果を有するほか、基体3にマグ
ネットや強磁性体等の磁性位置決め手段21を搭載した
ので、図16に示すように、当該磁性位置決め手段21
との間で磁気的な吸引力を及ぼしあう担体位置決め手段
33が備えられた外部機器31に装着した場合、基体3
に搭載されたコイル2と外部機器31に備えられたコイ
ル32とが自動的にかつ高精度に対向され、電力の受給
効率及び信号授受の正確度が高められる。
【0057】次いで、本発明に係る情報担体の第3例
を、図17及び図18に基づいて説明する。図17は本
例に係る情報担体の要部断面図であり、図18は本例の
情報担体の製造方法説明図である。
【0058】図17から明らかなように、本例の情報担
体は、基体3上に直接回路パターン41を形成し、当該
回路パターン41に搭載部品である電子部品11aを接
続したことを特徴とする。前記回路パターン41は、例
えばパターン印刷によって形成することができ、データ
及び/又は電源の非接触伝送手段としてのコイルを含め
ることもできる。また、電子部品11aの接続部には図
に示すごときバンプ41aがを形成されていても良い。
回路パターン41と電子部品、例えばICチップ1との
接続は、図18に示すように、定盤51上に所要の回路
パターン41が形成された不織布42を回路パターン4
1の形成面を上向きにして載置し、回路パターン41上
の所定位置にICチップ1を位置決めして搭載した後、
当該ICチップ1の上面に押圧板52を押し当て、不織
布42を厚さ方向に熱圧することによって行うことがで
きる。その他の部分については、上記各実施形態例に係
る情報担体と同じであるので、重複を避けるため、説明
を省略する。なお、必要によっては、定盤51上に載置
された不織布42の回路パターン41上にICチップ1
を搭載した後、当該ICチップ1の上方から回路パター
ン41を有しない不織布を重ねあわせ、これら2枚の不
織布を厚さ方向に熱圧することもできる。
【0059】本例の情報担体は、前記第1実施形態例に
係る情報担体と同様の効果を有するほか、基体3上に直
接回路パターン41を形成し、当該回路パターン41に
搭載部品である電子部品を接続するので、別途形成され
たICモジュールや絶縁基板等を補強体上に搭載する場
合に比べて部品点数を減少することができ、情報担体の
製造コストを低減することができる。
【0060】なお、本発明は、基体材料として厚さ方向
への圧縮性又は変形性を有する面状部材を用い、当該面
状部材の圧縮性又は変形性を利用して基体内部に搭載部
品を埋設したことを特徴とするものであって、情報担体
を構成する各部材の形状、構造、寸法、材質、製造方法
等が前記実施形態例に限定されるものではない。以下
に、本発明の他の実施形態例を列挙する。
【0061】前記各実施形態例においては、基体3の
素材として不織布を用いたが、厚さ方向への圧縮性又は
変形性を有するものであれば、不織布のほか織物、編
物、紙、皮革、それに溶剤塗布等の化学的処理又は加熱
等の物理的処理によって厚さ方向への変形性及び他信剤
との圧着性が付与された合成樹脂シートなどを用いるこ
ともできる。熱圧着性を有する織物や編物としては、低
融点のバインダー繊維が混紡されたものや、織物や編物
を構成する素材繊維として、断面内に融点が異なる2以
上の部分を有するコンジュゲート繊維を用いたものを挙
げることができる。勿論、前記バインダー繊維として当
該コンジュゲート繊維を用いることもできる。図19
に、従来より知られている各種のコンジュゲート繊維の
断面構造を示す。図中のハッチング部は高融点部を示
し、白抜き部は低融点部を示している。低融点のバイン
ダー繊維が混紡された織物や編物を熱圧すると、バイン
ダー繊維の全部又は一部が融けて高融点の繊維に融着す
るので、熱圧着体である基体3を構成することができ
る。また、織物や編物の素材繊維としてコンジュゲート
繊維を用いた場合には、熱圧によってコンジュゲート繊
維の低融点部どうしが融けあうので、やはり熱圧着体で
ある基体3を構成することができる。
【0062】前記各実施形態例においては、搭載部品
が基体3及びカバーシート4,5にて構成される本体内
に完全に埋設された情報担体とその製造方法について説
明したが、基体3及びカバーシート4,5の積層構造、
ならびにカバーシート4,5の形状等を工夫することに
よって、搭載部品の一部が本体より露出した情報担体を
得ることもできる。これを応用すれば、データ及び/又
は電源伝送用の電極端子が基体3の表面に露出された接
触式の情報担体を作製することができる。
【0063】前記各実施形態例においては、基体3へ
の搭載部品としてICモジュール1及びコイル2を例示
したが、これらに代えて、又はこれらと共に、ICチッ
プ、コイル以外の非接触伝送手段、コンデンサ、抵抗
器、太陽電池、液晶表示装置、光記録媒体、光磁気記録
媒体などを搭載することもできる。
【0064】前記各実施形態例においては、基体3と
カバーシート4,5との接合を基体材料又はカバーシー
ト材料の一部を用いて行い、カバーシート4,5とオー
バーレイとの接合をカバーシート材料の一部を用いて行
ったが、これらの接合を別途用意された接着剤を介して
行うこともできる。
【0065】その他、前記各実施例においては、カー
ド状の情報担体を図に例示したが、本例の要旨はこれに
限定されるものではなく、例えばコイン状など任意の形
状の情報担体の製造に応用することができる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
情報担体の構成に関しては、搭載部品を厚さ方向への圧
縮性又は変形性を有する面状部材の圧縮体又は変形体に
て構成される基体内に埋設するという構成にしたので、
基体のもとになる不織布や織物等に切抜き孔を開口する
必要がなく、曲げなどの不正な外力を受けたときにも基
体の一部に応力が集中することがないので、情報担体の
強度及び耐久性を高めることができる。また、基体に切
抜き孔を開口しないので、切断面からほつれ出した繊維
が搭載部品と重なりあったり、基体の上方又は下方に廻
り込むといった現象を生じることがなく、基体の表裏面
を平坦に形成することができるので、情報担体の美観を
良好なものにできると共に、基体の表面あるいは当該基
体の表面に被着されるカバーシートの表面に所有者の顔
写真等を印刷するタイプの情報担体においては、当該顔
写真等を鮮明に印刷できる。
【0067】また、基体の表面及び裏面に接着層を介さ
ずにカバーシートを形成するタイプの情報担体について
は、前記の効果を有するほか、情報担体の薄形化と低コ
スト化とを図ることができる、基体とカバーシートとの
剥離が防止され情報担体の耐久性を高めることができ
る、さらには、基体の表面に接着層を介してカバーシー
トを接着する場合に比べて情報担体のケーシングを容易
化することができ、表面状態が良好な情報担体を歩留よ
く製造することができるという効果を有する。
【0068】さらに、基体材料やカバーシート材料とし
てPETやPEN等の燃焼時に塩素ガス等の有害物質を
発生しない材料を用いた情報担体については、地球環境
の保全を図ることができる。PETやPEN等は、印刷
性及び他の部材との接合性が塩化ビニルよりも劣るが、
基体又はカバーシートの裏面に必要な印刷を施せば、印
刷面の摩耗を防止できるので、印刷性の悪さを実質上回
避することができる。また、基体材料及びカバーシート
材料の混合層を形成すれば、基体とカバーシートとを一
体不可分に張り合わせることができるので、接合性の悪
さを実質上回避することができる。
【0069】一方、情報担体の製造方法に関しては、基
体のもとになる不織布や織物等の上に所要の搭載部品を
配置した後、これらを厚さ方向に加圧することによって
基体の成形と基体内への搭載部品の埋設とを行なうよう
にしたので、情報担体の製造が簡略化され、情報担体の
製造コストを低減できる。特に、搭載部品の種類や大き
さが異なる各種の情報担体を製造する場合にも、搭載部
品の種類や大きさに応じて異なる基体材料を用意する必
要がないので、各種の情報担体の生産性が大幅に改善さ
れ、大きな製造コストの低減効果を得ることができる。
【0070】さらに、コイルの位置決め方法に関して
は、基体内に埋設されたコイルとカッタに備えられたコ
イルとの間で電源及び/又は情報信号を伝送し、伝送効
率が最大になる点に基体を固定して基体の所定部分を切
断するという方法を採ったので、基体に対するコイルの
設定位置を正確に制御することができ、電源及び/又は
情報信号の伝送効率に優れた非接触情報担体を製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態例に係る情報担体の一部破断した
平面図である。
【図2】図1のA−A拡大断面図である。
【図3】第1実施形態例に係る情報担体に適用されるI
Cチップ及びコイルの第1例を示す平面図である。
【図4】第1実施形態例に係る情報担体に適用されるI
Cチップ及びコイルの第2例を示す平面図である。
【図5】第1実施形態例に係る情報担体の印刷面の構成
を示す情報担体の一部破断した平面図である。
【図6】カバーシートの一部断面図である。
【図7】情報担体製造方法の第1例を説明するための分
解断面図である。
【図8】コイルの位置決め方法を示す断面図である。
【図9】情報担体製造方法の第2例を説明するための分
解断面図である。
【図10】基体の積層構造が異なる他の情報担体を例示
する断面図である。
【図11】基体の一部が強化された情報担体の断面図で
ある。
【図12】情報担体製造方法の第3例を説明するための
分解断面図である。
【図13】情報担体製造方法の第4例を説明するための
分解断面図である。
【図14】オーバーレイを有する情報担体の断面図であ
る。
【図15】第2実施形態例に係る情報担体の一部破断し
た平面図である。
【図16】第2実施形態例に係る情報担体の使用状態の
断面図である。
【図17】第3実施形態例に係る情報担体の要部断面図
である。
【図18】第3実施形態例に係る情報担体の製造方法説
明図である。
【図19】コンジュゲート繊維の断面図である。
【図20】従来例に係る情報担体の一部破断した平面図
である。
【図21】図20のB−B断面図である。
【図22】従来技術の不都合を説明するための情報担体
の一部破断した平面図である。
【図23】図22のC−C断面図である。
【符号の説明】
1 ICチップ 2 コイル 3 基体 4 上カバーシート 5 下カバーシート 11 位置決め用コイル 12 伝送効率測定器 13 カッタ 21 磁性位置決め手段 31 外部機器 32 コイル 33 担体位置決め手段 41 回路パターン 42 不織布 51 定盤 52 押圧板 61,62 シート状部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大道 和彦 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 末吉 俊信 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所要の形状及び寸法を有する基体と、当
    該基体の表面に設けられた合成樹脂製のカバーシート
    と、前記基体に担持された搭載部品とを備えた情報担体
    において、前記基体を厚さ方向への圧縮性又は変形性を
    有する面状部材の圧縮体又は変形体をもって構成すると
    共に、当該基体と前記カバーシートとを基体材料又はカ
    バーシート材料の一部を用いて一体不可分に張り合わ
    せ、前記搭載部品を前記基体を部分的に圧縮又は変形さ
    せることによって形成される窪み内に埋設したことを特
    徴とする情報担体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の情報担体において、前
    記基体を構成する面状部材として、単体で熱圧着性を有
    する織物、編物又は不織布を用いたことを特徴とする情
    報担体。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の情報担体において、前
    記基体を構成する面状部材として、合成樹脂を含浸する
    ことによって圧縮後の硬化性が付与された織物、編物、
    不織布、紙又は皮革を用いたことを特徴とする情報担
    体。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の情報担体において、前
    記基体を構成する面状部材として、化学的処理又は物理
    的処理することによって厚さ方向への変形性及び他の部
    材との圧着性が付与された合成樹脂シートを用いたこと
    を特徴とする情報担体。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の情報担体において、前
    記単体で熱圧着性を有する織物、編物又は不織布とし
    て、コンジュゲート繊維を素材繊維とするものを用いた
    ことを特徴とする情報担体。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の情報担体において、前
    記単体で熱圧着性を有する織物、編物又は不織布とし
    て、融点が異なる2種以上の合成樹脂繊維の混紡体又は
    混合体を用いたことを特徴とする情報担体。
  7. 【請求項7】 請求項2に記載の情報担体において、前
    記単体で熱圧着性を有する織物、編物又は不織布とし
    て、ガラス繊維、カーボン繊維、ケプラー繊維、化学繊
    維、天然繊維又はこれらの組合せを素材繊維とし、素材
    繊維間を樹脂バインダにて接合したものを用いたことを
    特徴とする情報担体。
  8. 【請求項8】 請求項3に記載の情報担体において、前
    記合成樹脂を含浸することによって圧縮後の硬化性が付
    与された織物、編物、不織布又は紙として、ガラス繊
    維、カーボン繊維、ケプラー繊維、化学繊維、天然繊維
    又はこれらの組合せを素材繊維とするものを用いたこと
    を特徴とする情報担体。
  9. 【請求項9】 請求項3又は8に記載の情報担体におい
    て、前記合成樹脂として、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹
    脂、光硬化性樹脂、硬化剤硬化樹脂のいずれかを用いた
    ことを特徴とする情報担体。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の情報
    担体において、前記基体に必要な印刷を施し、当該印刷
    の内容が前記カバーシートを透過して外部から目視でき
    るようにしたことを特徴とする情報担体。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の情報担体において、
    前記基体及びカバーシートが、焼却時に塩素ガスを排出
    しない材料をもって形成されていることを特徴とする情
    報担体。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の情報担体におい
    て、前記基体の合成樹脂部分及びカバーシートが、ポリ
    エチレンテレフタレート樹脂又はポリエチレンナフタレ
    ート樹脂をもって形成されていることを特徴とする情報
    担体。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載の情
    報担体において、前記搭載部品が前記基体の厚さ方向の
    中間部に埋設され、前記基体の表面及び裏面が平面上に
    形成されていることを特徴とする情報担体。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12のいずれかに記載の情
    報担体において、前記搭載部品が前記基体の片面に形成
    された窪み内に埋設され、当該埋設された搭載部品の表
    面を含む前記基体の表面及び裏面が平面上に形成されて
    いることを特徴とする情報担体。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14のいずれかに記載の情
    報担体において、前記搭載部品が、ICチップ、ICモ
    ジュール、データ及び/又は電源の非接触伝送手段、デ
    ータ及び/又は電源の伝送用電極端子、コンデンサ、抵
    抗器、太陽電池、液晶表示装置、イメージ表示体、光記
    録媒体、光磁気記録媒体及びリーダ・ライタの担体設定
    部に情報担体を高精度に位置付けるためのマグネット又
    は強磁性体から選択される少なくともいずれか1種の部
    品、又はこれらの部品と他の部品との組合せであること
    を特徴とする情報担体。
  16. 【請求項16】 請求項1〜14のいずれかに記載の情
    報担体において、前記基体の部品搭載面に所要の回路パ
    ターンを直接形成し、当該回路パターンと前記搭載部品
    中である電子部品の入出力端子とを電気的に接続したこ
    とを特徴とする情報担体。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の情報担体におい
    て、前記回路パターンにデータ及び/又は電源の非接触
    伝送手段としてのコイルが含まれていることを特徴とす
    る情報担体。
  18. 【請求項18】 第1のカバーシートの上に厚さ方向へ
    の圧縮性又は変形性を有する第1の面状部材を重ねる工
    程と、当該第1の面状部材の上に所要の搭載部品を載置
    する工程と、当該搭載部品が載置された第1の面状部材
    の上にこれと同種又は異種の厚さ方向への圧縮性又は変
    形性を有する第2の面状部材を重ねる工程と、当該第2
    の面状部材の上に第2のカバーシートを重ねる工程と、
    これらの積層体に厚さ方向の圧縮力を負荷して前記各構
    成部材を一体化すると共に前記第1及び第2の面状部材
    の圧縮体又は変形体内に前記搭載部品を埋設する工程
    と、前記積層体を切断して所定形状及び所定寸法の情報
    担体を得る工程とを含むことを特徴とする情報担体の製
    造方法。
  19. 【請求項19】 第1のカバーシートの上に厚さ方向へ
    の圧縮性又は変形性を有する面状部材を重ねる工程と、
    当該面状部材の上に所要の搭載部品を載置する工程と、
    当該搭載部品が載置された面状部材の上に第2のカバー
    シートを重ねる工程と、これらの積層体に厚さ方向の圧
    縮力を負荷して前記各構成部材を一体化すると共に前記
    面状部材の圧縮体又は変形体内に前記搭載部品を埋設す
    る工程と、前記積層体を切断して所定形状及び所定寸法
    の情報担体を得る工程とを含むことを特徴とする情報担
    体の製造方法。
  20. 【請求項20】 厚さ方向への圧縮性又は変形性を有す
    る面状部材の片面にカバーシート材料の溶融体をコーテ
    ィングし、冷却後、前記面状部材とカバーシートとが一
    体不可分に構成されたシート状部材を作製する工程と、
    当該シート状部材の圧縮性又は変形性を有する面に搭載
    部品を載置する工程と、当該シート状部材の搭載部品載
    置面に圧縮性又は変形性を有する面を下向きにして前記
    シート状部材と同種の他のシート状部材を重ねる工程
    と、これらの積層体に厚さ方向の圧縮力を負荷して前記
    各構成部材を一体化すると共に前記面状部材の圧縮体又
    は変形体内に前記搭載部品を埋設する工程と、前記積層
    体を切断して所定形状及び所定寸法の情報担体を得る工
    程とを含むことを特徴とする情報担体の製造方法。
  21. 【請求項21】 厚さ方向への圧縮性又は変形性を有す
    る面状部材の片面にカバーシート材料の溶融体をコーテ
    ィングし、冷却後、前記面状部材とカバーシートとが一
    体不可分に構成されたシート状部材を作製する工程と、
    当該シート状部材の圧縮性又は変形性を有する面に搭載
    部品を載置する工程と、当該搭載部品が載置されたシー
    ト状部材の上にカバーシートを重ねる工程と、これらの
    積層体に厚さ方向の圧縮力を負荷して前記各構成部材を
    一体化すると共に前記面状部材の圧縮体又は変形体内に
    前記搭載部品を埋設する工程と、前記積層体を切断して
    所定形状及び所定寸法の情報担体を得る工程とを含むこ
    とを特徴とする情報担体の製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項18〜21のいずれかに記載の
    情報担体の製造方法において、前記基体を構成する面状
    部材として、単体で熱圧着性を有する織物、編物又は不
    織布を用いたことを特徴とする情報担体の製造方法。
  23. 【請求項23】 請求項18〜21のいずれかに記載の
    情報担体の製造方法において、前記基体を構成する面状
    部材として、合成樹脂を含浸することによって圧縮後の
    硬化性が付与された織物、編物、不織布、紙又は皮革を
    用いたことを特徴とする情報担体の製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項18〜21のいずれかに記載の
    情報担体の製造方法において、前記基体を構成する面状
    部材として、化学的処理又は物理的処理することによっ
    て厚さ方向への変形性及び他の部材との圧着性が付与さ
    れた合成樹脂シートを用いたことを特徴とする情報担体
    の製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項18〜24のいずれかに記載の
    情報担体の製造方法において、前記搭載部品としてデー
    タ及び/又は電源の非接触伝送手段としてのICチップ
    及びコイルを搭載し、前記積層体を切断して所定形状及
    び所定寸法の情報担体を得る際、前記面状部材内に埋設
    されたコイルに電源及び/又は情報信号を伝送する位置
    決め用コイルと両コイル間の電源及び/又は情報信号の
    伝送効率を測定する伝送効率測定器とを備えたカッタに
    前記非接触伝送手段としてのコイルが埋設された積層体
    を送り込み、前記伝送効率測定器にて前記両コイル間で
    伝送される電源及び/又は情報信号の伝送効率を測定
    し、当該伝送効率が最大になる点に前記積層体を固定し
    て前記カッタにて前記積層体の所定部分を切断すること
    を特徴とする情報担体の製造方法。
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