JPH10124343A - モデルシミュレート装置および方法、モデル作成装置および方法、情報記憶媒体 - Google Patents

モデルシミュレート装置および方法、モデル作成装置および方法、情報記憶媒体

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JPH10124343A
JPH10124343A JP27333996A JP27333996A JPH10124343A JP H10124343 A JPH10124343 A JP H10124343A JP 27333996 A JP27333996 A JP 27333996A JP 27333996 A JP27333996 A JP 27333996A JP H10124343 A JPH10124343 A JP H10124343A
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JP
Japan
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model
entity
system analysis
software
event
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JP27333996A
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Toshihiko Oda
利彦 小田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実機のソフトウェアをハードウェアが無い状
態でテストできるようにする。 【解決手段】 実機のソフトウェアを直接に関連する実
体の部分とともにオブジェクト指向分析してシステム分
析モデルを作成し、実機のソフトウェアの外部環境の少
なくとも実体の部分をオブジェクト指向分析して環境模
擬モデルを作成し、これらのモデルの同一の実体に対応
したオブジェクトの両方にイベントを入力して双方の状
態を同期して遷移させ、このイベント入力に対応したシ
ステム分析モデルの挙動をデータ出力する。実機のハー
ドウェアの役割を環境模擬モデルで実現しているので、
実機のハードウェアを要することなくソフトウェアをテ
ストすることができ、実機の開発期間を短縮するような
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モデルシミュレー
ト装置および方法、モデル作成装置および方法、情報記
憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、多機能複写機のように、ハードウ
ェアとソフトウェアとを有する機器を開発する場合、ハ
ードウェアとソフトウェアとを並行して開発することが
多い。その場合、必然的にハードウェアが存在しない状
態でソフトウェアを開発することになるので、そのソフ
トウェアの動作を実際のハードウェアで検証することは
できない。
【0003】このため、ソフトウェアを開発する場合に
は、実機のソフトウェアを直接に関連する実体の部分と
ともにオブジェクト指向分析してシステム分析モデルを
生成し、このシステム分析モデルのシミュレーションに
よりソフトウェアをテストしている。このようにオブジ
ェクト指向分析によりシミュレーションを行なうこと
は、例えば、特開平6−52143号公報や特開平7−84832号
公報に記載されており、CASE(Computer Aided Soft
ware Engineering)ツールなるソフトウェアとして商品
化もされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】実機のソフトウェアか
らシステム分析モデルを生成すれば、ハードウェアが存
在しなくともソフトウェアをテストすることができる。
【0005】しかし、実機に発生する様々な事象をシス
テム分析モデルで的確にテストすることは困難であり、
最終的にソフトウェアをハードウェアに実装してテスト
することが必要となっている。例えば、実機を製品とし
て販売した場合、一般ユーザによる誤操作、経時変化に
よる性能劣化、製造誤差による性能格差、等の不具合を
避けがたいので、これらの不具合に対するソフトウェア
の対応をテストしておく必要があるが、このような不具
合が発生した状態をシステム分析モデルで的確にテスト
することは困難である。
【0006】また、現在では上述のような不具合をソフ
トウェアにより補償することが要望されているが、この
ようなソフトウェアを、システム分析モデルのシミュレ
ートだけで開発することは困難である。このため、実際
にはハードウェアを作成してからソフトウェアを実装
し、エラー&テストの長期テストを繰り返してソフトウ
ェアを徐々に完成するようにしている。
【0007】このため、ソフトウェアの開発の負担が大
きく時間を要しており、ハードウェアが作成されてから
ソフトウェアの長期テストを実行するので、実機の開発
期間を短縮することができない。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明のモ
デルシミュレート装置は、実機のソフトウェアが直接に
関連する実体の部分とともにオブジェクト指向分析によ
りモデル化されたシステム分析モデルを記憶するシステ
ム記憶手段と、実機のソフトウェアの外部環境となる少
なくとも実体の部分がオブジェクト指向分析によりモデ
ル化された環境模擬モデルを記憶する環境記憶手段と、
前記システム分析モデルと前記環境模擬モデルとの同一
の実体に対応したオブジェクトの両方に所定のイベント
を入力して相互に対応した状態遷移を同期して発生させ
るモデル駆動手段と、イベント入力に対応した少なくと
も前記システム分析モデルの挙動をデータ出力する結果
出力手段とを有する。従って、実機のソフトウェアを直
接に関連する実体の部分とともにオブジェクト指向分析
したシステム分析モデルと、実機のソフトウェアの外部
環境をオブジェクト指向分析した環境模擬モデルとが、
システム記憶手段と環境記憶手段とに記憶されている。
この場合、システム分析モデルと環境模擬モデルとには
同一の実体に対応したオブジェクトが存在しており、こ
れらのオブジェクトにモデル駆動手段が所定のイベント
を入力して相互に対応した状態遷移を同期して発生させ
ると、このイベント入力に対応したシステム分析モデル
の挙動を結果出力手段によりデータ出力する。この出力
データは、実機のソフトウェアに外部環境に関連して発
生した所定の状態に対応しているので、ソフトウェアの
外部環境と関連した挙動が観察される。なお、本発明で
云うオブジェクトの状態遷移の同期は、システム分析モ
デルと環境模擬モデルとのシミュレーションにおける仮
想時間での同期であり、二つのオブジェクトの状態遷移
のデータ処理が実際に同時に実行されることを意味しな
い。また、本発明で云う実機の実体とは、実際に実機に
存在する物体を示し、例えば、実機が多機能複写機の場
合、用紙センサや駆動モータ等のハードウェアの他、印
刷用紙やトナー等の消費材等も含まれる。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載のモ
デルシミュレート装置であって、環境模擬モデルは、シ
ステム分析モデルの実体対応のオブジェクトを個々に継
承したサブクラスのオブジェクトを有する。従って、環
境模擬モデルがシステム分析モデルと同一の実体に対応
したオブジェクトを有することになる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載のモデルシミュレート装置であって、環境模擬モデ
ルは、自身とシステム分析モデルとの同一の実体に対応
したオブジェクトを所定の状態に遷移させるイベントを
発生するオブジェクトを有し、モデル駆動手段は、前記
環境模擬モデルの特定のオブジェクトが発生するイベン
トを前記システム分析モデルと前記環境模擬モデルとの
所定のオブジェクトに入力する。従って、システム分析
モデルと環境模擬モデルとのオブジェクトに状態遷移を
同期して発生させるイベントを、モデル駆動手段は環境
模擬モデルの特定のオブジェクトにより発生させる。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項3記載のモ
デルシミュレート装置であって、システム分析モデルと
環境模擬モデルとは、同一の実体に対応して所定の状態
に遷移するオブジェクトとして、実機での故障等のラン
ダムに発生する状態に遷移するオブジェクトを有し、こ
のオブジェクトに状態遷移を発生させるイベントを実機
での故障率等の統計的情報に基づいたタイミングで発生
するオブジェクトを、前記環境模擬モデルは有する。従
って、システム分析モデルと環境模擬モデルとの同一の
実体に対応したオブジェクトが、実機での故障等の状態
に実機での故障率等に基づいたタイミングで遷移するの
で、実機での実際の故障の状況がシステム分析モデルと
環境模擬モデルとに発生する。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項3記載のモ
デルシミュレート装置であって、各種データの入力操作
を受け付けるデータ入力手段を設け、システム分析モデ
ルと環境模擬モデルとは、同一の実体に対応して所定の
状態に遷移するオブジェクトとして、実機において所定
の入力操作が実行された状態等に遷移するオブジェクト
を有し、このオブジェクトに状態遷移を発生させるイベ
ントを前記データ入力手段の入力操作に対応して発生す
るオブジェクトを、環境模擬モデルは有する。従って、
システム分析モデルと環境模擬モデルとの同一の実体に
対応したオブジェクトは、データ入力手段に入力操作が
実行されると、これに対応して所定の入力操作が実行さ
れた状態に遷移するので、実機での実際の誤操作等の状
況がシステム分析モデルと環境模擬モデルとに発生す
る。
【0013】請求項6記載の発明は、請求項3記載のモ
デルシミュレート装置であって、システム分析モデルと
環境模擬モデルとは、同一の実体に対応して所定の状態
に遷移するオブジェクトとして、実機における連鎖した
一連の動作の状態に順次遷移する複数のオブジェクトを
有し、これらのオブジェクトに状態遷移を順次発生させ
るイベントを発生するオブジェクトを、環境模擬モデル
は有する。従って、システム分析モデルと環境模擬モデ
ルとの同一の実体に対応したオブジェクトが、実機での
連鎖した一連の動作の状態に順次遷移するので、実機で
の一連の動作が連鎖して発生した状況がシステム分析モ
デルと環境模擬モデルとに発生する。
【0014】請求項7記載の発明のモデルシミュレート
方法は、実機のソフトウェアが直接に関連する実体の部
分とともにオブジェクト指向分析によりモデル化された
システム分析モデルと、実機のソフトウェアの外部環境
となる少なくとも実体の部分がオブジェクト指向分析に
よりモデル化された環境模擬モデルとに対し、同一の実
体に対応した双方のオブジェクトの両方に所定のイベン
トを入力して相互に対応した状態遷移を同期して発生さ
せ、イベント入力に対応した少なくとも前記システム分
析モデルの挙動をデータ出力させるようにした。従っ
て、この出力データは、実機のソフトウェアに外部環境
に関連して発生した所定の状態に対応しているので、ソ
フトウェアの外部環境と関連した挙動が観察される。
【0015】請求項8記載の発明のモデル作成装置は、
実機のソフトウェアが直接に関連する実体の部分ととも
にオブジェクト指向分析によりモデル化されたシステム
分析モデルがデータ入力されるモデル入力手段と、実機
のソフトウェアの外部環境をオブジェクト指向分析によ
りモデル化した環境模擬モデルの少なくとも一部を前記
システム分析モデルの実体に対応したオブジェクトに基
づいて生成するモデル生成手段とを有する。従って、実
機のソフトウェアが直接に関連する実体の部分とともに
オブジェクト指向分析によりモデル化されたシステム分
析モデルがモデル入力手段にデータ入力されると、モデ
ル生成手段は、実機のソフトウェアの外部環境となる少
なくとも実体の部分がオブジェクト指向分析によりモデ
ル化された環境模擬モデルの少なくとも一部を、システ
ム分析モデルに対応して生成する。このように生成され
る環境模擬モデルは、システム分析モデルと同一の実体
に対応したオブジェクトを有することになり、システム
分析モデルの実体に対応したオブジェクトの全部が環境
模擬モデルに継承される。
【0016】請求項9記載の発明は、請求項8記載のモ
デル作成装置であって、モデル生成手段は、システム分
析モデルから実体対応のオブジェクトを抽出し、そのオ
ブジェクトを個々に継承したサブクラスのオブジェクト
を環境模擬モデルに生成する。従って、モデル生成手段
によりシステム分析モデルから実体対応のオブジェクト
が抽出され、このオブジェクトを個々に継承したサブク
ラスのオブジェクトが環境模擬モデルに生成されるの
で、この環境模擬モデルにシステム分析モデルの実体に
対応したオブジェクトの全部が継承される。
【0017】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
モデル作成装置であって、システム分析モデルは、実機
の全体的な意向や目的に対応した最上層と、実機の複数
の実体に個々に対応した最下層と、前記最上層と最下層
とを中継する中間層とを有し、モデル生成手段は、前記
システム分析モデルの少なくとも最下層の全部のオブジ
ェクトを抽出する。従って、システム分析モデルの一般
的な三層構造に基づいて実体に対応したオブジェクトが
確実に抽出される。
【0018】請求項11記載の発明は、請求項10記載
のモデル作成装置であって、各種データを表示出力する
データ出力手段を設け、各種データの入力操作を受け付
けるデータ入力手段を設け、モデル生成手段は、システ
ム分析モデルの最上層と中間層とのオブジェクトを表示
出力させてから入力操作に対応して一部を抽出する。従
って、システム分析モデルの最上層と中間層とにも実体
に対応したオブジェクトが存在する場合があるが、最上
層と中間層との全部のオブジェクトが表示出力されるの
で、ユーザが所望により実体に対応したオブジェクトを
入力操作により選択すれば、このオブジェクトが抽出さ
れて環境模擬モデルに継承される。
【0019】請求項12記載の発明は、請求項8記載の
モデル作成装置であって、実機の各種データを関連させ
て記憶したデータ記憶手段を設け、各種データを表示出
力するデータ出力手段を設け、各種データの入力操作を
受け付けるデータ入力手段を設け、モデル生成手段は、
システム分析モデルのオブジェクトの実体に関連する記
憶データを前記データ記憶手段から検出して表示出力さ
せ、この表示データに対する入力操作に対応して環境模
擬モデルにオブジェクトを生成する。従って、データ記
憶手段には実機の各種データが関連させて記憶されてお
り、ここからシステム分析モデルのオブジェクトの実体
に関連する記憶データが検出されて表示出力され、この
表示データに対する入力操作に対応して環境模擬モデル
にオブジェクトが生成されるので、この環境模擬モデル
には実機の各種データに基づいて適正なオブジェクトが
生成される。なお、本発明で云う実機の各種データは、
実機でのソフトウェアの外部環境の表現に有効なデータ
であり、専用データとして作成することも可能である
が、部品リストや消耗品リスト等の既存のデータ群を利
用することも可能である。
【0020】請求項13記載の発明は、請求項12記載
のモデル作成装置であって、モデル生成手段は、環境模
擬モデルに生成したオブジェクトに関連する所定データ
を抽出して表示出力させてから入力操作に対応して前記
環境模擬モデルにオブジェクトを生成することを繰り返
す。従って、環境模擬モデルのオブジェクトがデータ記
憶手段の順次関連する記憶データに基づいて順次生成さ
れるので、環境模擬モデルの関連する多数のオブジェク
トが実機の各種データに基づいて適正に生成される。
【0021】請求項14記載の発明は、請求項8記載の
モデル作成装置であって、モデル生成手段は、システム
分析モデルと環境模擬モデルとの同一の実体に対応した
オブジェクトを所定の状態に遷移させるイベントを発生
するオブジェクトを所定条件に従って前記環境模擬モデ
ルに生成する。従って、このように環境模擬モデルに生
成されるオブジェクトは所定のイベントを発生し、この
イベントはシステム分析モデルと環境模擬モデルとの同
一の実体に対応したオブジェクトを所定の状態に遷移さ
せる。
【0022】請求項15記載の発明は、請求項14記載
のモデル作成装置であって、システム分析モデルと環境
模擬モデルとは、同一の実体に対応して所定の状態に遷
移するオブジェクトとして、実機での故障等のランダム
に発生する状態に遷移するオブジェクトを有し、このオ
ブジェクトに状態遷移を発生させるイベントを実機での
故障率等の統計的情報に基づいたタイミングで発生する
オブジェクトを、モデル生成手段は前記環境模擬モデル
に生成する。従って、このように環境模擬モデルに生成
されるオブジェクトは、実機での故障率等に基づいたタ
イミングでイベントを発生し、このイベントはシステム
分析モデルと環境模擬モデルとの同一の実体に対応した
オブジェクトを、実機での故障等の状態に遷移させる。
【0023】請求項16記載の発明は、請求項14記載
のモデル作成装置であって、システム分析モデルと環境
模擬モデルとは、同一の実体に対応して所定の状態に遷
移するオブジェクトとして、実機において所定の入力操
作が実行された状態等に遷移するオブジェクトを有し、
このオブジェクトに状態遷移を発生させるイベントを所
定データの外部入力に対応して発生するオブジェクト
を、モデル生成手段は前記環境模擬モデルに生成する。
従って、このように環境模擬モデルに生成されるオブジ
ェクトは、所定データが外部入力されるとイベントを発
生し、このイベントはシステム分析モデルと環境模擬モ
デルとの同一の実体に対応したオブジェクトを、実機に
おいて所定の入力操作が実行された状態等に遷移させ
る。
【0024】請求項17記載の発明は、請求項14記載
のモデル作成装置であって、システム分析モデルと環境
模擬モデルとは、同一の実体に対応して所定の状態に遷
移するオブジェクトとして、実機における連鎖した一連
の動作の状態に順次遷移する複数のオブジェクトを有
し、これらのオブジェクトに連鎖した状態遷移を順次発
生させるイベントを発生するオブジェクトを、モデル生
成手段は前記環境模擬モデルに生成する。従って、この
ように環境模擬モデルに生成されるオブジェクトは所定
のイベントを発生し、このイベントはシステム分析モデ
ルと環境模擬モデルとの同一の実体に対応したオブジェ
クトを、実機での連鎖した一連の動作の状態に順次遷移
する。
【0025】請求項18記載の発明のモデル作成方法
は、実機のソフトウェアが直接に関連する実体の部分と
ともにオブジェクト指向分析してシステム分析モデルを
作成し、実機のソフトウェアの外部環境をオブジェクト
指向分析によりモデル化した環境模擬モデルの少なくと
も一部を前記システム分析モデルの実体に対応したオブ
ジェクトに基づいて生成するようにした。従って、この
ように生成される環境模擬モデルは、システム分析モデ
ルと同一の実体に対応したオブジェクトを有することに
なり、システム分析モデルの実体に対応したオブジェク
トの全部が環境模擬モデルに継承される。
【0026】請求項19記載の発明のモデル作成方法
は、実機のソフトウェアが直接に関連する実体の部分と
ともにオブジェクト指向分析によりモデル化されたシス
テム分析モデルを用意し、実機のソフトウェアの外部環
境をオブジェクト指向分析によりモデル化した環境模擬
モデルの少なくとも一部を前記システム分析モデルの実
体に対応したオブジェクトに基づいて生成するようにし
た。従って、このように生成される環境模擬モデルは、
システム分析モデルと同一の実体に対応したオブジェク
トを有することになり、システム分析モデルの実体に対
応したオブジェクトの全部が環境模擬モデルに継承され
る。
【0027】請求項20記載の発明の情報記憶媒体は、
実機のソフトウェアが直接に関連する実体の部分ととも
にオブジェクト指向分析によりモデル化されたシステム
分析モデルのソフトウェアと、実機のソフトウェアの外
部環境となる少なくとも実体の部分がオブジェクト指向
分析によりモデル化された環境模擬モデルのソフトウェ
アと、前記システム分析モデルと前記環境模擬モデルと
の同一の実体に対応したオブジェクトの両方に所定のイ
ベントを入力して相互に対応した状態遷移を同期して発
生させるためのプログラムと、イベント入力に対応した
少なくとも前記システム分析モデルの挙動をデータ出力
させるためのプログラムと、が記録されている。従っ
て、このソフトウェアをコンピュータが読み取って対応
する動作を実行すると、このコンピュータはモデルシミ
ュレート装置として機能することができる。その場合、
実機のソフトウェアに対応したシステム分析モデルと、
実機のソフトウェアの外部環境に対応した環境模擬モデ
ルとに対し、同一の実体に対応した双方のオブジェクト
の両方に所定のイベントが入力されて相互に対応した状
態遷移が同期して発生され、このイベント入力に対応し
た少なくともシステム分析モデルの挙動がデータ出力さ
れる。この出力データは、実機のソフトウェアに外部環
境に関連して発生した所定の状態に対応しているので、
実機のソフトウェアの外部環境と関連した挙動が観察さ
れる。
【0028】請求項21記載の発明の情報記憶媒体は、
実機のソフトウェアが直接に関連する実体の部分ととも
にオブジェクト指向分析によりモデル化されたシステム
分析モデルのソフトウェアと、実機のソフトウェアの外
部環境となる少なくとも実体の部分がオブジェクト指向
分析によりモデル化された環境模擬モデルのソフトウェ
アとに対し、同一の実体に対応した双方のオブジェクト
の両方に所定のイベントを入力して相互に対応した状態
遷移を同期して発生させること、イベント入力に対応し
た少なくとも前記システム分析モデルの挙動をデータ出
力させること、をコンピュータに実行させるためのプロ
グラムが記録されている。従って、このプログラムをコ
ンピュータが読み取って対応する動作を実行すると、こ
のコンピュータはモデルシミュレート装置として機能す
ることができる。このようなモデルシミュレート装置に
システム分析モデルと環境模擬モデルとのソフトウェア
を提供すれば、これらのモデルの同一の実体に対応した
双方のオブジェクトの両方に所定のイベントが入力され
て相互に対応した状態遷移が同期して発生され、このイ
ベント入力に対応した少なくともシステム分析モデルの
挙動がデータ出力される。この出力データは、実機のソ
フトウェアに外部環境に関連して発生した所定の状態に
対応しているので、実機のソフトウェアの外部環境と関
連した挙動が観察される。
【0029】請求項22記載の発明の情報記憶媒体は、
実機の外部環境をオブジェクト指向分析によりモデル化
した環境模擬モデルのソフトウェアの少なくとも一部
を、実機のソフトウェアが直接に関連する実体の部分と
ともにオブジェクト指向分析によりモデル化されたシス
テム分析モデルの実体に対応したオブジェクトに基づい
て生成することを、コンピュータに実行させるためのプ
ログラムが記録されている。従って、このプログラムを
コンピュータが読み取って対応する動作を実行すると、
このコンピュータはモデル作成装置として機能すること
ができる。このようなモデル作成装置にシステム分析モ
デルのソフトウェアを提供すれば、このシステム分析モ
デルの状態に対応したオブジェクトに基づいて環境模擬
モデルの少なくとも一部が生成されるので、このように
生成される環境模擬モデルは、システム分析モデルと同
一の実体に対応したオブジェクトを有することになる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図面に基
づいて以下に説明する。まず、本実施の形態のモデル作
成装置100およびモデルシミュレート装置101は一
体化されており、そのハードウェアとしては、データ処
理装置である一個のコンピュータシステム1が利用され
ている。
【0031】このコンピュータシステム1は、図2およ
び図3に示すように、コンピュータの主体としてCPU
(Central Processing Unit)2を有しており、このCP
U2には、バスライン3により、ROM(Read Only Mem
ory)4、RAM(Random Access Memory)5、HDD(Har
d Disc Drive)6、FD(Floppy Disc)7が装填される
FDD(FD Drive)8、CD(Compact Disc)−ROM9が
装填されるCD−ROMドライブ10、マウス11が接
続されたキーボード12、ディスプレイ13、通信I/
F(Interface)14、マイクロフォン15、スピーカ1
6、等が接続されている。
【0032】このようなコンピュータシステム1は、各
種データの外部入力を受け付けるデータ入力デバイスと
して、前記ドライブ8,9、前記マウス11および前記
キーボード12、前記通信I/F14、前記マイクロフ
ォン15、等を有しており、特に、前記マウス11、前
記キーボード12、前記マイクロフォン15は、各種デ
ータのリアルタイムの入力操作を受け付けるデータ入力
手段として設けられている。各種データの外部出力を実
行するデータ出力デバイスとしては、前記FDD8、前
記ディスプレイ13、前記通信I/F14、前記スピー
カ16、等を有しており、特に、前記ディスプレイ13
と前記スピーカ16は、各種データを報知出力するデー
タ出力手段として設けられている。
【0033】また、各種データを一時記憶するデータ記
憶デバイスとして、前記RAM5、前記HDD6、前記
FD7、等を有しており、予め記録されたソフトウェア
を前記CPU2に提供できる情報記憶媒体としては、前
記ROM4、前記RAM5、前記HDD6、前記FD
7、前記CD−ROM9、等を有している。なお、これ
らのディスク7,9は、コンピュータシステム1に固定
的に設けられておらず、単体で取り扱える交換自在な情
報記憶媒体として設けられている。
【0034】本実施の形態のコンピュータシステム1
は、前記CPU2に各種の処理動作を実行させるための
制御プログラムがソフトウェアとして予め設定されてお
り、このような制御プログラムは、例えば、前記CD−
ROM9に予め記録されている。このようなソフトウェ
アは前記HDD6(図示せず)に予めインストールされ
ており、前記コンピュータシステム1の起動時に前記R
AM5に複写されて前記CPU2に読み取られる。
【0035】本実施の形態のコンピュータシステム1
は、モデル作成装置100およびモデルシミュレート装
置101として機能するため、これらの装置100,1
01に個々に対応したモデル作成プログラムとモデルシ
ミュレートプログラムとが設定されている。これらのプ
ログラムを前記CPU2が読み取って対応するデータ処
理を実行することにより、各種機能が各種手段として実
現されるので、このコンピュータシステム1がモデルシ
ミュレート装置101およびモデル作成装置100とし
て機能する。
【0036】本実施の形態のモデル作成装置100は、
上述のような各種手段として、図1(a)に示すよう
に、システム記憶手段であるシステムモデルDB(Data
Base)21、環境記憶手段である環境モデルDB22、
システム編集手段であるシステムモデル編集部23、モ
デル生成手段である模擬モデル生成部24、やはりモデ
ル生成手段である模擬モデル編集部25、等を有してい
る。
【0037】一方、本実施の形態のモデルシミュレート
装置101は、図1(b)に示すように、二つの前記モ
デルDB21,22、モデル記憶手段であるモデル記憶
部26、モデル駆動手段である実行エンジン部27、結
果出力手段やデータ入力手段およびデータ出力手段とし
て機能するユーザI/F部28、等を有している。
【0038】上述のように、二つの前記モデルDB2
1,22は、モデル作成装置100とモデルシミュレー
ト装置101とで共用されており、ここでは前記RAM
5の所定の記憶領域に形成されている。前記システムモ
デルDB21には、システム分析モデル31のソフトウ
ェアがデータファイルとして記録され、前記環境モデル
DB22には、環境模擬モデル32のソフトウェアがデ
ータファイルとして記録される。
【0039】前記システム分析モデル31は、図4に示
すように、実機のソフトウェアを直接に関連する実体の
部分とともにオブジェクト指向分析によりモデル化した
ものであり、ここでは実機として複写機の給紙部を想定
している。実体とは実機に実際に存在する物体を意味し
ており、例えば、駆動モータや用紙センサ等のデバイス
の他、印刷用紙やトナー等の消費材も含まれる。前記環
境模擬モデル32は、実機である多機能複写機のソフト
ウェアの外部環境をオブジェクト指向分析によりモデル
化したものであり、その一部のオブジェクトは前記シス
テム分析モデル31の実体に対応したオブジェクトから
継承されている。
【0040】なお、ここではオブジェクト指向分析の手
法としてシェラー&メラー法が採用されているので、前
記モデル31,32は、オブジェクトモデルと状態モデ
ルとプロセスモデルとを有している。オブジェクトモデ
ルは、分析対象の実機の実体をオブジェクトとして定義
したモデルであり、状態モデルは、オブジェクトの状態
遷移を表現したモデルであり、プロセスモデルは、オブ
ジェクトのアクションをデータフローにより表現したモ
デルである。
【0041】例えば、前述のように実体が複写機の給紙
部の場合、図4に示すように、前記システム分析モデル
31には印刷用紙(シート)やシートアラームのオブジ
ェクトが存在する。印刷用紙の状態は給紙位置やジャム
等に遷移するので、図13に示すように、これに対応し
た状態モデルが印刷用紙のオブジェクトに定義されてい
る。同様にシートアラームはシートの検知に関連する各
種状態に遷移するので、図14に示すように、これに対
応した状態モデルがシートアラームのオブジェクトに定
義されている。
【0042】また、前記モデル31,32は、三層構造
に形成されており、その最上層はアクター層、中間層は
エージェント層、最下層は仮想デバイス層、と呼称され
る。アクター層には、実機の全体的な意向や目的に対応
したオブジェクトが存在しており、仮想デバイス層に
は、実機の複数の実体に個々に対応したオブジェクトが
存在しており、エージェント層には、アクター層と仮想
デバイス層とを中継するオブジェクトが存在している。
【0043】このようなオブジェクトのうち、多機能複
写機の駆動モータや印刷用紙のような、実体に対応した
ものはエンティティオブジェクトと呼称される。仮想デ
バイス層のオブジェクトは、全部がエンティティオブジ
ェクトであり、エージェント層とアクター層には、エン
ティティオブジェクトは存在する場合と存在しない場合
とがある。
【0044】各オブジェクトには、属性とメソッドとが
設定されており、属性には、対応する実体や存在する層
等の情報が設定されている。各オブジェクトは、状態を
有しており、この状態はイベントの入力により遷移す
る。イベントは、外部からオブジェクトに入力する他、
あるオブジェクトに発生させて他のオブジェクトに入力
させることもできる。
【0045】つまり、前記モデル31,32の仮想デバ
イス層には、相互に対応するエンティティオブジェクト
が存在し、前記システム分析モデル31のエージェント
層とアクター層とには、実機のソフトウェアや実体に対
応したオブジェクトが順次リンクされて配置されてい
る。しかし、前記環境模擬モデル32のエージェント層
とアクター層とには、前記システム分析モデル31に対
応したエンティティオブジェクトの他、所定のイベント
を発生するイベント発生オブジェクトが配置されてい
る。
【0046】ここで、モデル作成装置100の各部を以
下に順次説明する。まず、前記分析モデル編集部23
は、前記RAM5のプログラムに対応した前記CPU2
の所定のデータ処理により、前記システム分析モデル3
1を生成して前記システムモデルDB21に格納する。
より詳細には、前記RAM5には、ユーザのオブジェク
ト指向分析によるモデル作成を支援するためのプログラ
ムが設定されており、ユーザが前記ディスプレイ13の
表示データを確認しながら前記キーボード12を手動操
作すると、前記CPU2のデータ処理により前記システ
ム分析モデル31が作成される。
【0047】前記模擬モデル生成部24は、前記RAM
5のプログラムに対応した前記CPU2の所定のデータ
処理により、モデル入力手段として前記システムモデル
DB21から前記システム分析モデル31を取り込み、
前記環境模擬モデル32の少なくとも一部を生成して前
記環境モデルDB22に格納する。より詳細には、前記
システム分析モデル31の仮想デバイス層の全部のオブ
ジェクトを抽出し、そのサブクラスを各々定義して前記
環境模擬モデル32の仮想デバイス層のオブジェクトを
生成する。なお、このように前記システム分析モデル3
1から前記環境模擬モデル32にオブジェクトが継承さ
れる際、そのプロセスモデルは破棄されて継承されな
い。
【0048】前記模擬モデル編集部25は、前記RAM
5のプログラムに対応した前記CPU2の所定のデータ
処理により、前記環境模擬モデル32の作成に関連した
各種情報を前記ディスプレイ13に表示出力し、前記キ
ーボード12の入力操作に対応して前記環境模擬モデル
32を作成する。つまり、この環境模擬モデル32の前
記模擬モデル生成部24により仮想デバイス層が自動的
に形成されているので、前記環境模擬モデル32のエー
ジェント層とアクター層とを形成するユーザの作業を前
記模擬モデル編集部25は支援する。
【0049】より詳細には、前記システム分析モデル3
1のアクター層とエージェント層との全部のオブジェク
トを抽出し、その属性の情報とともに前記ディスプレイ
13により表示出力させる。この属性の情報によりユー
ザは実体に対応するオブジェクトを識別できるので、こ
のようなオブジェクトを前記キーボード12の入力操作
により選択し、属する層や関連するオブジェクトを指定
すると、これに対応して前記環境模擬モデル32にサブ
クラスのオブジェクトが生成される。
【0050】また、前記模擬モデル編集部25は、デー
タ記憶手段である実機情報DB(図示せず)を有してお
り、この実機情報DBには、実機の各種データが関連さ
せて記憶されている。そして、前記模擬モデル編集部2
5は、システム分析モデル31のオブジェクトの実体に
関連する記憶データを実機情報DBから検出して前記デ
ィスプレイ13に表示出力させ、この表示データに対す
る前記キーボード12の入力操作に対応して前記環境模
擬モデル32にオブジェクトを生成する。
【0051】ここで云う実機の各種データは、実機での
ソフトウェアの外部環境の特定に有効なデータであり、
例えば、部品リストや消耗品リスト等の既存のデータで
ある。そこにトナーセンサと印刷トナーとが関連して格
納されている場合、実体であるトナーセンサのオブジェ
クトは前記環境模擬モデル32の仮想デバイス層に自動
的に設定されているので、これに関連した記録データと
して印刷トナーが前記ディスプレイ13に表示出力され
る。この表示データを前記キーボード12の入力操作に
より選択して属する層を指定すると、この印刷トナーの
オブジェクトがトナーセンサのオブジェクトに自動的に
リンクされて前記環境模擬モデル32に生成される。
【0052】なお、上述のように自動的に設定されたオ
ブジェクトに基づいて前記実機情報DBの記録データか
ら前記環境模擬モデル32のオブジェクトが生成される
と、この一次オブジェクトに関連した記録データが前記
実機情報DBから再度読み出されて上述した動作が繰り
返されるので、図6に示すように、前記環境模擬モデル
32にはn次までオブジェクトが順次生成される。な
お、このように各種データの相互関係に基づいてオブジ
ェクトを順次生成する場合には、入力系のオブジェクト
と出力系のオブジェクトとが最終的にリンクする関係が
形成される。
【0053】上述のようにして前記環境模擬モデル32
にエンティティオブジェクトが設定されると、前記モデ
ル31,32の対応するエンティティオブジェクトを所
定の状態に遷移させるイベントを発生するオブジェクト
が、前記模擬モデル編集部25により前記環境模擬モデ
ル32に生成される。なお、このオブジェクトの生成も
自動的には実行されず、ユーザの作業を支援する形態で
実行される。
【0054】まず、前記モデル31,32の実体が同一
のエンティティオブジェクトは、必然的に同一の状態に
遷移することができるが、そこには実機での故障等のラ
ンダムに発生する状態に遷移するオブジェクトがある。
そこで、このオブジェクトに状態遷移を発生させるイベ
ントを、実機での故障率等の統計的情報に基づいたタイ
ミングで発生するオブジェクトを、前記模擬モデル編集
部25は前記前記環境模擬モデル32に生成する。
【0055】例えば、実体である駆動モータに対応した
エンティティオブジェクトは、故障の状態に遷移するこ
とができる。製造メーカでは駆動モータの故障率が統計
的情報として判明しているので、図7および図8に示す
ように、これに対応したタイミングでイベントを発生す
る故障のイベント発生オブジェクトを生成し、これを駆
動モータのエンティティオブジェクトにリンクさせる。
【0056】なお、図7にはオブジェクトモデル、図8
には状態モデルを示しており、これらのモデルによりイ
ベント発生オブジェクトは定義される。また、イベント
発生オブジェクトにリンクされたタイマには、故障率等
の統計的情報に基づいたタイミングが設定され、その時
間間隔は前記モデル31,32の各部と同期している
が、あくまでシミュレーションでの仮想時間なので現実
時間と一致している必要はない。
【0057】また、前記モデル31,32のエンティテ
ィオブジェクトには、所定の入力操作が実行された状態
等に遷移するオブジェクトもある。そこで、このような
オブジェクトに状態遷移を発生させるイベントを、所定
データの外部入力に対応して発生するオブジェクトも、
前記模擬モデル編集部25は前記環境模擬モデル32に
生成する。
【0058】例えば、実体であるドアに対応したエンテ
ィティオブジェクトは、開放の状態に遷移することがで
きる。このようなドアの開放は、一般ユーザにより任意
のタイミングで実行されるので、図9および図10に示
すように、ここでは前記キーボード12による所定のデ
ータ入力に対応してイベントを発生する開放のイベント
発生オブジェクトを生成し、これをドアのエンティティ
オブジェクトにリンクさせる。
【0059】さらに、前記モデル31,32のエンティ
ティオブジェクトには、実機における連鎖した一連の動
作の状態に順次遷移する複数のオブジェクトもある。そ
こで、これらのオブジェクトに状態遷移を順次発生させ
るイベントを発生するオブジェクトも、前記模擬モデル
編集部25は前記環境模擬モデル32に生成する。
【0060】例えば、印刷用紙の搬送に関連した複数の
エンティティオブジェクトは、印刷用紙の搬送に対応し
て状態が順次遷移するので、図11および図12に示す
ように、ここでは原因となるエンティティオブジェクト
の状態遷移をトリガとして結果のエンティティオブジェ
クトの状態を遷移させるイベント発生オブジェクトを生
成し、これを対応するエンティティオブジェクトにリン
クさせる。
【0061】つぎに、モデルシミュレート装置101の
各部を以下に順次説明する。まず、前記モデル記憶部2
6は、前記モデルDB21,22から前記モデル31,
32を読み出し、前記RAM5のワークエリアにより一
時記憶する。前記実行エンジン部27は、前記モデル3
1,32の対応するエンティティオブジェクトの両方に
所定のイベントを入力し、相互に対応した状態遷移を同
期して発生させる。前記ユーザI/F部28は、イベン
ト入力に対応した前記システム分析モデル31の挙動
を、前記ディスプレイ13の表示によりデータ出力し、
各種データの入力操作を前記キーボード12等により受
け付ける。
【0062】より詳細には、前記環境模擬モデル32
は、前述のように自身と前記システム分析モデル31と
の対応するエンティティオブジェクトを所定の状態に遷
移させるイベント発生オブジェクトを有しているので、
前記実行エンジン部27は、前記環境模擬モデル32の
特定のイベント発生オブジェクトが発生するイベントを
前記モデル31,32の所定のエンティティオブジェク
トに入力することにより、このエンティティオブジェク
トを所定の状態に遷移させる。
【0063】つまり、前記モデル31,32は、前述の
ように実機での故障等のランダムに発生する状態に遷移
するエンティティオブジェクトを有しており、このエン
ティティオブジェクトの状態を、実機での故障率等の統
計的情報に基づいたタイミングで遷移させるイベント発
生オブジェクトを、前記環境模擬モデル32は有してい
る。また、前記モデル31,32は、実機において所定
の入力操作が実行された状態等に遷移するエンティティ
オブジェクトも有しており、このエンティティオブジェ
クトの状態を、前記キーボード12等の入力操作に対応
して遷移させるイベント発生オブジェクトも、前記環境
模擬モデル32は有している。さらに、前記モデル3
1,32は、実機における連鎖した一連の動作の状態に
順次遷移する複数のエンティティオブジェクトも有して
おり、これらのエンティティオブジェクトに状態遷移を
順次発生させるイベント発生オブジェクトも、前記環境
模擬モデル32は有している。
【0064】そこで、前記実行エンジン部27は、上述
のような前記環境模擬モデル32のイベント発生オブジ
ェクトが発生するイベントを前記モデル31,32のエ
ンティティオブジェクトに入力することにより、前記モ
デル31,32の両方のエンティティオブジェクトを所
定の状態に同期して遷移させる。なお、このように一つ
のイベントを二つのオブジェクトに同期して入力するこ
とは、例えば、イベントを一方のオブジェクトに入力し
て他方のオブジェクトまで伝播させるようなことでも可
能である。
【0065】前記RAM5の所定のプログラムを前記C
PU2が読み取って対応する動作を実行することによ
り、前記実行エンジン部27には、図5に示すように、
オブジェクトDB41、インスタンスDB42、アクシ
ョン選択器43、インタープリタ44、イベント生成器
45、イベント保持部46、ディスパッチァ47、同期
管理器48、等の機能が設けられている。
【0066】前記オブジェクトDB41は、前記モデル
31,32のオブジェクトモデル(クラス情報)と状態
遷移モデルとプロセスモデル(擬似コードによるアクシ
ョン記述)に関する情報を、前記RAM5のワークエリ
アにより一時記憶する。前記インスタンスDB42は、
前記モデル31,32に基づいたシミュレートの実行時
に生成されるインスタンスを、前記RAM5のワークエ
リアにより一時記憶する。
【0067】前記アクション選択器43は、前記インス
タンスDB42に保管されている現在のインスタンスの
状態等に対応して、前記オブジェクトDB43に格納さ
れているアクションの擬似コードを前記インタープリタ
44に伝送する。このインタープリタ44は、入力され
るアクションの擬似コードを解釈して各種のイベントを
生成し、このイベントを種類に対応して前記イベント保
持部46や前記イベント生成器45に格納する。
【0068】このとき、前記インタープリタ44は、前
記インスタンスDB42に保管されているインスタンス
の状態の調査や属性値の参照および変更のイベントも発
生し、このようなイベントが発生した場合には対応する
データ処理を即座に実行する。つまり、前記インスタン
スDB42に保管されるインスタンスは、自身の属性値
を保持しており、イベントの種類により前記オブジェク
トDB43に保管されている定義情報に基づいて生成さ
れたり、新規の状態に遷移されたり、消去されたりす
る。
【0069】前記イベント生成器45は、前述した故障
等のイベントを統計的情報に基づいたタイミングで発生
させるイベントが設定され、設定されたイベントのタイ
ミングを前記イベント保持部46に通達する。このイベ
ント保持部46は、前記インタープリタ44に設定され
るイベントを前記RAM5のワークエリアにより一時記
憶し、このイベントを前記イベント生成器45から通達
されるタイミング等に対応してFIFO(First In Firs
t Out)方式で出力する。
【0070】前記ディスパッチァ47は、前記イベント
保持部46から入力されるイベントを送信するインスタ
ンスを前記オブジェクトDB41の定義情報に基づいて
判定し、前記インスタンスDB42に保管されているイ
ンスタンスの状態をイベントに対応して遷移させたり、
新規のインスタンスを生成して前記インスタンスDB4
2に格納したりする。
【0071】前記同期管理器48は、前記ディスパッチ
ァ47から入力されるイベントに対応して、前記モデル
31,32の対応するエンティティオブジェクトの状態
遷移を同期させる。つまり、発生されたイベントが前記
モデル31,32の対応するエンティティオブジェクト
の一方のみに入力される場合、同期イベントを発生して
他方のエンティティオブジェクトに入力し、これらのエ
ンティティオブジェクトの状態を一致させる。
【0072】上述のような構造の実行エンジン部27に
は、各種の動作条件が設定されている。つまり、イベン
ト入力から状態遷移の完了までのアクションは、ある時
間に一つだけ実行され、実行中のアクションが完了する
までは次のイベントの発生を受け付けない。発生したイ
ベントを所定のオブジェクトのインスタンスに入力した
結果、状態遷移が発生しないことを許容する。競合する
イベントや記憶すべきイベントが発生した場合には、そ
のイベントを状態かインスタンスにより記憶する。
【0073】アクション中に別のインスタンスの生成や
状態遷移のイベントが発生しても、そのイベントはイベ
ント保持部46で管理されるので、アクションの制御が
インスタンスに送信されるまで時間差が発生するが、こ
れも許容する。統計的なイベントが所定タイミングで発
生するとイベント保持部46の先頭に割り込まれるが、
実行中のアクションは中断されることなく最後まで実行
されるので、アクションの発生まで時間差が発生する
が、これも許容する。
【0074】上述したモデル作成装置100およびモデ
ルシミュレート装置101の各種手段は、必要により前
記キーボード12や前記スピーカ16等のハードウェア
を利用するが、その主体は前記RAM5等に記録された
ソフトウェアに対応して前記CPU2が動作することに
より実現されている。つまり、前記RAM5には、前記
モデル作成装置100とモデルシミュレート装置101
とのソフトウェアが記録されており、これらのソフトウ
ェアは動作モードの切り換えにより前記CPU2に選択
的に読み取られる。
【0075】本実施の形態のモデル作成装置100を実
現するためのソフトウェアは、前記CPU2を前記各部
23〜25として機能させるためのプログラムからな
る。このプログラムは、前述のように前記CD−ROM
9等に予め記録されており、前記HDD6にインストー
ルされてから前記RAM5に複写され、前記CPU2に
読み取られる。
【0076】前記分析モデル編集部23のプログラム
は、前記システム分析モデル31を作成するユーザの作
業を支援する各種データを前記ディスプレイ13に表示
出力させること、ユーザが前記キーボード12に入力操
作する各種データを受け付けて前記システム分析モデル
31を生成すること、前記RAM5のワークエリアに前
記システムモデルDB21を確保すること、このシステ
ムモデルDB21に上述のように生成された前記システ
ム分析モデル31を格納すること、等を前記CPU2を
実行させるよう記述されている。
【0077】前記模擬モデル生成部24のプログラム
は、前記システムモデルDB21から前記システム分析
モデル31を読み出すこと、その仮想デバイス層の全部
のオブジェクトを抽出すること、そのサブクラスを各々
定義して前記環境模擬モデル32の仮想デバイス層のオ
ブジェクトを生成すること、前記RAM5のワークエリ
アに前記環境モデルDB22を確保すること、この環境
モデルDB22に上述のように部分的に生成された前記
環境模擬モデル32を格納すること、等を前記CPU2
を実行させるよう記述されている。
【0078】前記模擬モデル編集部25のプログラム
は、前記モデルDB21,22から前記モデル31,3
2を読み出すこと、前記システム分析モデル31のアク
ター層とエージェント層との全部のオブジェクトを抽出
して属性の情報とともに前記ディスプレイ13に表示出
力させること、ユーザが前記キーボード12に入力操作
する各種データに対応して表示中のオブジェクトから前
記環境模擬モデル32にオブジェクトを生成すること、
等を前記CPU2を実行させるよう記述されている。
【0079】さらに、前記模擬モデル編集部25のプロ
グラムには、前記RAM5のワークエリアに前記実機情
報DBを確保すること、この実機情報DBに前記FD7
や前記通信I/F14等から外部入力される実機の各種
データを設定すること、前記システム分析モデル31の
オブジェクトの実体に関連する記憶データを前記実機情
報DBから検出して前記ディスプレイ13に表示出力さ
せること、この表示データに対する前記キーボード12
の入力操作に対応して前記環境模擬モデル32にオブジ
ェクトを生成すること、等を前記CPU2を実行させる
ことも記述されている。
【0080】本実施の形態のモデルシミュレート装置1
01を実現するためのソフトウェアは、上述のように前
記モデル作成装置100により作成された前記モデル3
1,32のソフトウェアと、前記CPU2を前記各部2
6〜28として機能させるためのプログラムからなる。
【0081】より詳細には、前記ユーザI/F部28の
プログラムは、モデルシミュレートの作業を支援する各
種データを前記ディスプレイ13に表示出力させるこ
と、ユーザが前記キーボード12に入力操作するモデル
シミュレートの各種データを受け付けること、等を前記
CPU2を実行させるよう記述されている。前記モデル
記憶部26のプログラムは、前記モデルDB21,22
から前記モデル31,32を読み出して前記RAM5の
ワークエリアに格納すること、等を前記CPU2を実行
させるよう記述されている。
【0082】前記実行エンジン部27のプログラムは、
前記モデル記憶部26に保持された前記モデル31,3
2の対応するエンティティオブジェクトの両方に所定の
イベントを入力し、相互に対応した状態遷移を同期して
発生させること、等を前記CPU2を実行させるよう記
述されている。これに対応して、前記ユーザI/F部2
8のデータ表示のプログラムには、イベント入力に対応
した前記システム分析モデル31の挙動を前記ディスプ
レイ13の表示によりデータ出力すること、を前記CP
U2に実行させるよう記述されている。
【0083】なお、上述のように前記モデル31,32
の対応するエンティティオブジェクトにイベントを入力
して状態を遷移させる前記実行エンジン部27のプログ
ラムは、前述のように前記環境模擬モデル32の特定の
イベント発生オブジェクトにイベントを発生させるこ
と、このイベントを前記モデル31,32の所定のエン
ティティオブジェクトに入力すること、を前記CPU2
に実行させるよう記述されている。このような前記実行
エンジン部27のプログラムは、前記オブジェクトDB
41、前記インスタンスDB42、前記アクション選択
器43、前記インタープリタ44、前記イベント生成器
45、前記イベント保持部46、前記ディスパッチァ4
7、前記同期管理器48、等に個々に対応したプログラ
ムにより構築されている。
【0084】このような構成において、本実施の形態の
コンピュータシステム1は、モード切換によりモデル作
成装置100およびモデルシミュレート装置101とし
て機能する。ある実機のソフトウェアの挙動を確認した
いような場合、まず、ユーザはコンピュータシステム1
をモデル作成装置100として動作させ、二つのモデル
31,32を作成する。
【0085】この場合、モデル作成装置100は、シス
テム分析モデル31を作成するユーザの作業の支援、完
成したシステム分析モデル31に基づいた環境模擬モデ
ル32の一部の自動的な作成、一部が自動的に作成され
た環境模擬モデル32を完成させるユーザの作業の支
援、等を順番に実行することになる。
【0086】より詳細には、ユーザは分析対象の実機の
ソフトウェアを直接に関連する実体の部分とともにオブ
ジェクト指向分析してモデル化することになり、このよ
うにシステム分析モデル31を作成するユーザの作業を
モデル作成装置100がモデル編集部23の処理動作に
より支援する。このように作成されるシステム分析モデ
ル31は、図4に示すように、アクター層とエージェン
ト層と仮想デバイス層とを有する三層構造に形成され、
モデル編集部23によりシステムモデルDB21に格納
される。
【0087】つぎに、モデル作成装置100の模擬モデ
ル生成部24は、例えば、キーボード12の所定の入力
操作をトリガとして、システムモデルDB21からシス
テム分析モデル31を取り込みんで環境模擬モデル32
の一部を自動的に生成する。つまり、前述のようにシス
テム分析モデル31の仮想デバイス層のオブジェクトは
全部が実体に対応したエンティティオブジェクトなの
で、そのサブクラスのオブジェクトが生成されて環境模
擬モデル32の仮想デバイス層に設定される。
【0088】つぎに、モデル作成装置100の模擬モデ
ル編集部25は、上述のように部分的に作成された環境
模擬モデル32をディスプレイ13に表示出力させるの
で、これを視認したユーザは模擬モデル編集部25に支
援させながら環境模擬モデル32を完成させることにな
る。まず、システム分析モデル31のエンティティオブ
ジェクトは、アクター層やエージェント層にも存在する
可能性が高く、オブジェクトがエンティティで有るか無
いかは、ユーザなら属性の情報により判別できる。
【0089】そこで、模擬モデル編集部25は、システ
ム分析モデル31のアクター層とエージェント層との全
部のオブジェクトを抽出して属性の情報とともにディス
プレイ13に表示出力させ、ユーザがキーボード12の
入力操作により特定のオブジェクトを選択すると、これ
に対応して環境模擬モデル32にサブクラスのオブジェ
クトを生成する。
【0090】また、模擬モデル編集部25は、実機の各
種データを関連させて記憶した実機情報DBを有するの
で、ここからシステム分析モデル31のオブジェクトの
実体に関連する記憶データを検出してディスプレイ13
に表示出力させ、この表示データに対するキーボード1
2の入力操作に対応して環境模擬モデル32にオブジェ
クトを生成する。さらに、このように環境模擬モデル3
2のオブジェクトが生成されると、これに関連した記録
データが実機情報DBから再度検出され、上述した動作
が繰り返されるので、図6に示すように、環境模擬モデ
ル32にはn次までエンティティオブジェクトが順次生
成される。
【0091】上述のように環境模擬モデル32のエンテ
ィティオブジェクトの生成が完成すると、これにリンク
させるイベント発生オブジェクトを生成することにな
る。この生成の作業もユーザが実行することになり、こ
の作業を模擬モデル編集部25は支援する。このように
生成されるイベント発生オブジェクトは、ここでは、統
計的、操作的、連鎖的、な特性に設定される。なお、こ
のような各種のイベント発生オブジェクトの生成は、実
際には各種の順番で実行することができる。
【0092】まず、駆動モータ等の実体に対応したモデ
ル31,32のエンティティオブジェクトには、故障等
の統計的な事象が遷移できる状態として設定されている
ので、このような状態にエンティティオブジェクトを遷
移させる統計的なイベントを発生するイベント発生オブ
ジェクトを環境模擬モデル32に生成する。
【0093】このイベント発生オブジェクトは、図7に
示すように、対応するエンティティオブジェクトにリン
クされ、図8に示すように、実機での故障率等の統計的
情報に基づいたタイミングでイベントを発生するよう設
定される。つまり、このイベント発生オブジェクトは、
オブジェクトモデルと状態遷移モデルにより定義され、
統計的確率分布モデルと統計的パラメータとが設定され
る。イベントの発生タイミングはタイマにセットされ、
このタイマもイベント発生オブジェクトにリンクされ
る。
【0094】上述のように統計的なイベント発生オブジ
ェクトの生成が完了すると、つぎに、操作的なイベント
発生オブジェクトの生成が実行される。つまり、ドア等
の実体に対応したモデル31,32のエンティティオブ
ジェクトには、開放等の操作的な事象が遷移できる状態
として設定されているので、このように状態を遷移させ
るイベントを発生するイベント発生オブジェクトを生成
する。
【0095】このイベント発生オブジェクトは、図9に
示すように、対応するエンティティオブジェクトとモデ
ルシミュレート装置101のユーザI/F部28とにリ
ンクされ、図10に示すように、ユーザI/F部28の
所定の入力操作に対応してイベントを発生するよう設定
される。
【0096】最後に、連鎖的なイベント発生オブジェク
トを生成する。例えば、印刷用紙の搬送に関連した複数
のエンティティオブジェクトには、印刷用紙の搬送に対
応して順次遷移する状態が設定されているので、これら
のエンティティオブジェクトの状態を順次連鎖させて遷
移させるイベントを発生するイベント発生オブジェクト
を生成する。
【0097】このイベント発生オブジェクトは、図11
に示すように、連鎖する動作の原因と結果とのエンティ
ティオブジェクトに介在させることになり、図12に示
すように、原因のエンティティオブジェクトの状態遷移
をトリガとして結果のエンティティオブジェクトの状態
を遷移させるイベントを発生するよう設定される。
【0098】上述のように各種のイベント発生オブジェ
クトが設定されて環境模擬モデル32の作成が完了する
と、この環境模擬モデル32は環境モデルDB22に保
管される。このようにしてモデル作成装置100による
モデル31,32の作成作業が終了すると、モデルシミ
ュレート装置101によるシステム分析モデル31のシ
ミュレート作業を実行できることになる。
【0099】その場合、モデルシミュレート装置101
のユーザI/F部28は、モデル31,32の各種デー
タをディスプレイ13に表示出力させ、キーボード13
により入力操作されるシミュレート作業の各種データを
受け付ける。例えば、シミュレート作業の開始が入力操
作されると、モデル記憶部26がモデルDB21,22
からモデル31,32を読み出して一時記憶する。
【0100】つぎに、実行エンジン部27は、実機での
ソフトウェアの動作をシステム分析モデル31にシミュ
レートさせ、実機でのソフトウェアの外部環境を環境模
擬モデル32にシミュレートさせる。このとき、環境模
擬モデル32のイベント発生オブジェクトは各種のイベ
ントを様々な条件に対応して発生し、このイベントによ
りモデル31,32の対応するエンティティオブジェク
トの状態が遷移する。このイベント入力に対応したシス
テム分析モデル31の挙動がユーザI/F部28により
ディスプレイ13に表示出力されるので、ユーザは実機
のソフトウェアの各種の挙動を外部環境と関連させて観
察することができる。
【0101】例えば、モデル31,32の時間は同期し
て進行されるので、環境模擬モデル32の統計的なイベ
ント発生オブジェクトは、所定のタイミングで統計的な
イベントを発生する。このイベントはモデル31,32
の対応するエンティティオブジェクトに入力されて状態
を遷移させるので、システム分析モデル31は実機に故
障等の統計的事象が発生した場合のソフトウェアの挙動
をシミュレートすることになる。
【0102】また、ユーザI/F部28には、システム
分析モデル31に入力できる操作のメニューも表示され
ているので、これが入力操作されると環境模擬モデル3
2の対応するイベント発生オブジェクトが操作的なイベ
ントを発生させる。このイベントもモデル31,32の
対応するエンティティオブジェクトに入力されて状態を
遷移させるので、システム分析モデル31は実機に誤操
作等の操作的事象が発生した場合のソフトウェアの挙動
をシミュレートすることになる。
【0103】さらに、システム分析モデル31の所定の
エンティティオブジェクトが特定の状態に遷移すると、
これに対応して環境模擬モデル32の連鎖的なイベント
発生オブジェクトがイベントを発生してモデル31,3
2の対応するエンティティオブジェクトに入力する。場
合によっては、このエンティティオブジェクトの状態遷
移に対応して次のイベント発生オブジェクトが連鎖的な
イベントを発生し、このイベントにより次のエンティテ
ィオブジェクトの状態が遷移する。このような複数のオ
ブジェクトの連続的な状態遷移により、システム分析モ
デル31は実機に連鎖した一連の動作が発生した場合の
ソフトウェアの挙動をシミュレートすることになる。
【0104】ここで、上述のような実行エンジン部27
の処理動作を以下に詳述する。まず、発生したイベント
はイベント保持部46に保持されるので、ディスパッチ
ァ47は保持されたイベントを順番に読み出す。このと
き、イベントの種類が判定され、イベントがオブジェク
トに送信される生成イベントの場合、オブジェクトDB
41の定義情報に基づいてインスタンスが生成され、こ
れが最初の遷移状態でインスタンスDB42に格納され
る。また、イベントがインスタンスに送信される遷移イ
ベントの場合、オブジェクトDB41の定義情報に基づ
いてインスタンスDB42のインスタンスを指定された
状態に遷移させる。
【0105】このとき、同期管理器48は、二つのモデ
ル31,32の対応するエンティティオブジェクトを監
視し、一方の状態が遷移しても他方の状態が遷移しない
場合には、これを遷移させる同期イベントを生成して入
力し、二つのモデル31,32の対応するエンティティ
オブジェクトの状態を同期させる。つまり、オブジェク
トにイベントが入力されても状態が遷移しない場合もあ
り、例えば、故障の状態に遷移している駆動モータのオ
ブジェクトは回転の状態には遷移できない。
【0106】つぎに、アクション選択器43は、インス
タンスDB42の最後に遷移したインスタンスの状態を
検出し、この状態に定義されているアクションの擬似コ
ードをオブジェクトDB41から読み出してインタープ
リタ44に伝送する。このインタープリタ44は、入力
されるアクションの擬似コードを解釈して各種のイベン
トを生成し、このイベントを種類に対応して各種の動作
を実行する。つまり、インスタンスの生成や消滅のイベ
ントの場合、または、インスタンスの状態遷移のイベン
トの場合、そのイベントをイベント保持部46に格納
し、インスタンスのアクセスのイベントの場合、インス
タンスの属性値の参照や更新を実行する。
【0107】上述したモデルシミュレート装置101
は、実機のソフトウェアの外部環境を環境模擬モデル3
2によりシミュレートし、そこに発生する各種のイベン
トによりモデル31,32の対応するエンティティオブ
ジェクトの状態を同期させて遷移させるので、システム
分析モデル31の各種の挙動を観察することができる。
このように観察される挙動は、実機で外部環境に実際に
発生する各種状況に対するソフトウェアの挙動を反映し
ているので、これを観察することによりソフトウェアの
不具合等を検出することができる。
【0108】しかも、このようにシステム分析モデル3
1の状態を遷移させるイベントが環境模擬モデル32に
設定されており、これらのモデル31,32は同期して
シミュレートされるので、ソフトウェアの動作を外部環
境と関連させてテストすることができる。つまり、実機
のハードウェアを作成することなくソフトウェアをテス
トすることができるので、ソフトウェアとハードウェア
とを並行に開発することが可能となり、実機の開発期間
を大幅に短縮することができる。
【0109】なお、上述のように実機のソフトウェアを
シミュレートする場合、イベントを単発的に発生させる
よりも、所定のシナリオに従ってイベントを順次発生さ
せることが好ましい。例えば、実機として複写機の給紙
部を想定し、そのコントローラのプログラムをシミュレ
ートするならば、湿った印刷用紙によるジャムの発生等
をシナリオとして設定することが現実的である。このよ
うなジャムは統計的な事象と考えることができ、このジ
ャムにより用紙センサが検知エラーを発生することは連
鎖的な事象と考えることができる。
【0110】つまり、環境模擬モデル32の印刷用紙の
エンティティオブジェクトに統計的なイベント発生オブ
ジェクトがジャムのイベントを入力すると、印刷用紙の
エンティティオブジェクトの状態は搬送中からジャムに
遷移する。この状態遷移をトリガとして連鎖的なイベン
ト発生オブジェクトが検知エラーのイベントを用紙セン
サのエンティティオブジェクトに入力するので、この用
紙センサのエンティティオブジェクトの状態は検索中か
らエラー検知に遷移する。
【0111】このような環境模擬モデル32のエンティ
ティオブジェクトの状態遷移は、システム分析モデル3
1でも同期して発生されるので、ユーザは実機にジャム
が発生した場合のソフトウェアの挙動をシステム分析モ
デル31によりシミュレートすることができる。また、
このようなシミュレート作業の実行中に、所望のタイミ
ングでドア開放等の操作的なイベントを発生させること
もできるので、実機のハードウェアを要することなくソ
フトウェアの性能を良好にテストすることができる。
【0112】なお、上述のようなシナリオのシミュレー
ションにおけるモデル31,32の挙動を以下に順番に
例示する。 1.システム分析モデル31:搬送プロセスから通達さ
れるイベントにより、駆動モータのエンティティオブジ
ェクトの状態が停止から回転に遷移 2.環境模擬モデル32:状態同期のイベントの発生に
より、駆動モータのエンティティオブジェクトの状態が
停止から回転に遷移 3.環境模擬モデル32:統計的なイベントの発生によ
り、駆動モータのエンティティオブジェクトの状態が回
転から故障に遷移 4.環境模擬モデル32:因果的なイベントの発生によ
り、印刷用紙のエンティティオブジェクトの状態が搬送
中からジャムに遷移 5.環境模擬モデル32:印刷用紙から通達されるイベ
ントにより、用紙センサのエンティティオブジェクトの
状態が検査中からエラー検知に遷移 6.システム分析モデル31:状態同期のイベントの発
生により、用紙センサのエンティティオブジェクトの状
態が検査中からエラー検知に遷移 7.システム分析モデル31:用紙センサから通達され
るイベントにより、シートアラームのオブジェクトの状
態が異常無しからジャム検知に遷移 8.システム分析モデル31:シートアラームから通達
されるイベントにより、 印刷用紙のエンティティ
オブジェクトの状態が搬送中からジャムに遷移。
【0113】なお、本発明は上記形態に限定されるもの
ではなく、各種の変形を許容する。例えば、本実施の形
態では、モデル作成装置100とモデルシミュレート装
置101とを一個のコンピュータシステム1に実現し、
その動作モードを切り換えることにより各装置100,
101を機能させることを例示したが、これらの装置1
00,101を相互に別体の装置として構築することも
可能である。
【0114】また、本実施の形態では、RAM5等にソ
フトウェアとして記録されているプログラムに従ってC
PU2がデータ処理を実行することにより、モデル作成
装置100とモデルシミュレート装置101との各種手
段が実現されることを例示した。しかし、このような各
種手段の各々を固有のハードウェアとして製作すること
も可能であり、一部をソフトウェアとしてRAM5等に
記録するとともに一部をハードウェアとして製作するこ
とも可能である。また、所定のソフトウェアが記録され
たRAM5等や各部のハードウェアを、例えば、ファー
ムウェアとして製作することも可能である。
【0115】また、本実施の形態では、ソフトウェアが
CD−ROM9からHDD6にインストールされてRA
M5に複写され、このRAM5からCPU2が読み取る
ことを例示したが、このようにソフトウェアをCPU2
に提供する情報記憶媒体は、CPU2がアクセスできる
ものであれば良い。例えば、このようなソフトウェアを
CD−ROM9等からCPU2に利用させることや、予
めROM4に固定的に記録しておくことも可能であり、
複数の情報記憶媒体に分散させておくことも可能であ
る。
【0116】また、このようなモデル作成装置100と
モデルシミュレート装置101との各種手段を実現する
ためのプログラムを、複数のソフトウェアの組み合わせ
により実現することも可能であり、その場合、単体の製
品となる情報記憶媒体には必要最小限のソフトウェアの
みを記録しておけば良い。例えば、オペレーティングシ
ステムが実装されているコンピュータシステムに、CD
−ROM9等の情報記憶媒体によりアプリケーションソ
フトを提供するような場合、モデル作成装置100とモ
デルシミュレート装置101との各種手段を実現するた
めのソフトウェアは、アプリケーションソフトとオペレ
ーティングシステムとの組み合わせで実現されるので、
オペレーティングシステムに依存する部分のソフトウェ
アはアプリケーションソフトの情報記憶媒体から省略す
ることができる。
【0117】また、このように情報記憶媒体に記録した
ソフトウェアをコンピュータに供給する手法は、その情
報記憶媒体をコンピュータに直接に装填することに限定
されない。例えば、上述のようなソフトウェアをホスト
コンピュータの情報記憶媒体に記録し、このホストコン
ピュータを通信ネットワークにより端末コンピュータに
接続し、ホストコンピュータからデータ通信により端末
コンピュータにソフトウェアを供給することも可能であ
る。
【0118】この場合、端末コンピュータが自身の情報
記憶媒体にソフトウェアをダウンロードした状態でスタ
ンドアロンのデータ処理を実行することも可能である
が、ソフトウェアをダウンロードすることなくホストコ
ンピュータとのリアルタイムのデータ通信によりデータ
処理を実行することも可能である。この場合、ホストコ
ンピュータと端末コンピュータとを通信ネットワークに
より接続したシステム全体が、本発明のモデル作成装置
100とモデルシミュレート装置101とに相当するこ
とになる。
【0119】特に、本発明ではモデル作成装置100が
作成するモデル31,32をモデルシミュレート装置1
01が利用するので、これらの装置100,101を別
体に形成して通信ネットワークにより接続することは現
実的である。さらに、この通信ネットワークにデータベ
ースサーバを接続し、このデータベースサーバにモデル
31,32等を保管させれば、各装置100,101を
有効に利用することができる。
【0120】
【発明の効果】請求項1記載の発明のモデルシミュレー
ト装置は、実機のソフトウェアが直接に関連する実体の
部分とともにオブジェクト指向分析によりモデル化され
たシステム分析モデルを記憶するシステム記憶手段と、
実機のソフトウェアの外部環境となる少なくとも実体の
部分がオブジェクト指向分析によりモデル化された環境
模擬モデルを記憶する環境記憶手段と、システム分析モ
デルと環境模擬モデルとの同一の実体に対応したオブジ
ェクトの両方に所定のイベントを入力して相互に対応し
た状態遷移を同期して発生させるモデル駆動手段と、イ
ベント入力に対応した少なくともシステム分析モデルの
挙動をデータ出力する結果出力手段とを有することによ
り、実機のソフトウェアに対応したシステム分析モデル
とハードウェアに対応した環境模擬モデルとの同一の実
体に対応したオブジェクトの状態を同期して遷移させる
ことができ、そのシステム分析モデルの挙動を観察する
ことができるので、実機のハードウェアを要することな
くソフトウェアをテストすることができ、実機の開発期
間を短縮するようなことができる。
【0121】請求項2記載の発明のモデルシミュレート
装置では、環境模擬モデルは、システム分析モデルの実
体対応のオブジェクトを個々に継承したサブクラスのオ
ブジェクトを有することにより、環境模擬モデルがシス
テム分析モデルと同一の実体に対応したオブジェクトを
有することになり、環境模擬モデルがソフトウェアの外
部環境を良好に反映する。
【0122】請求項3記載の発明のモデルシミュレート
装置では、環境模擬モデルは、自身とシステム分析モデ
ルとの同一の実体に対応したオブジェクトを所定の状態
に遷移させるイベントを発生するオブジェクトを有し、
モデル駆動手段は、環境模擬モデルの特定のオブジェク
トが発生するイベントをシステム分析モデルと環境模擬
モデルとの所定のオブジェクトに入力することにより、
システム分析モデルと環境模擬モデルとのオブジェクト
の状態を同期して遷移させるイベントを環境模擬モデル
のオブジェクトが発生するので、実機でソフトウェアの
外部環境に発生する事態を環境模擬モデルに設定してお
くことができ、各種の事象によるソフトウェアの挙動を
現実的にシミュレートすることができる。
【0123】請求項4記載の発明のモデルシミュレート
装置では、システム分析モデルと環境模擬モデルとは、
同一の実体に対応して所定の状態に遷移するオブジェク
トとして、実機での故障等のランダムに発生する状態に
遷移するオブジェクトを有し、このオブジェクトに状態
遷移を発生させるイベントを実機での故障率等の統計的
情報に基づいたタイミングで発生するオブジェクトを、
環境模擬モデルは有することにより、システム分析モデ
ルと環境模擬モデルとの同一の実体に対応したオブジェ
クトを、実機での統計的情報に基づいたタイミングで統
計的に発生する状態に遷移させることができるので、実
機での故障等の状況を現実的にシミュレートすることが
できる。
【0124】請求項5記載の発明のモデルシミュレート
装置では、各種データの入力操作を受け付けるデータ入
力手段を設け、システム分析モデルと環境模擬モデルと
は、同一の実体に対応して所定の状態に遷移するオブジ
ェクトとして、実機において所定の入力操作が実行され
た状態等に遷移するオブジェクトを有し、このオブジェ
クトに状態遷移を発生させるイベントをデータ入力手段
の入力操作に対応して発生するオブジェクトを、環境模
擬モデルは有することにより、システム分析モデルと環
境模擬モデルとの同一の実体に対応したオブジェクト
を、所望の入力操作により所定の入力操作が実行された
状態に遷移させることができるので、実機での誤操作等
の状況を現実的にシミュレートすることができる。
【0125】請求項6記載の発明のモデルシミュレート
装置では、システム分析モデルと環境模擬モデルとは、
同一の実体に対応して所定の状態に遷移するオブジェク
トとして、実機における連鎖した一連の動作の状態に順
次遷移する複数のオブジェクトを有し、これらのオブジ
ェクトに状態遷移を順次発生させるイベントを発生する
オブジェクトを、環境模擬モデルは有することにより、
システム分析モデルと環境模擬モデルとの同一の実体に
対応したオブジェクトを、実機での連鎖した一連の動作
の状態に順次遷移させることができるので、実機での一
連の動作が連鎖して発生した状況を現実的にシミュレー
トすることができる。
【0126】請求項7記載の発明のモデルシミュレート
方法は、実機のソフトウェアが直接に関連する実体の部
分とともにオブジェクト指向分析によりモデル化された
システム分析モデルと、実機のソフトウェアの外部環境
となる少なくとも実体の部分がオブジェクト指向分析に
よりモデル化された環境模擬モデルとに対し、同一の実
体に対応した双方のオブジェクトの両方に所定のイベン
トを入力して相互に対応した状態遷移を同期して発生さ
せ、イベント入力に対応した少なくともシステム分析モ
デルの挙動をデータ出力させるようにしたことにより、
実機のソフトウェアに対応したシステム分析モデルとハ
ードウェアに対応した環境模擬モデルとの同一の実体に
対応したオブジェクトの状態を同期して遷移させること
ができ、そのシステム分析モデルの挙動を観察すること
ができるので、実機のハードウェアを要することなくソ
フトウェアをテストすることができ、実機の開発期間を
短縮するようなことができる。
【0127】請求項8記載の発明のモデル作成装置は、
実機のソフトウェアが直接に関連する実体の部分ととも
にオブジェクト指向分析によりモデル化されたシステム
分析モデルがデータ入力されるモデル入力手段と、実機
のソフトウェアの外部環境をオブジェクト指向分析によ
りモデル化した環境模擬モデルの少なくとも一部をシス
テム分析モデルの実体に対応したオブジェクトに基づい
て生成するモデル生成手段とを有することにより、実機
のソフトウェアに対応したシステム分析モデルを作成し
て入力すれば、実機のハードウェアに対応した環境模擬
モデルの少なくとも一部がシステム分析モデルに対応し
て自動的に生成されるので、システム分析モデルのシミ
ュレートに有効な環境模擬モデルの作成の負担を軽減す
ることができる。
【0128】請求項9記載の発明のモデル作成装置で
は、モデル生成手段は、システム分析モデルから実体対
応のオブジェクトを抽出し、そのオブジェクトを個々に
継承したサブクラスのオブジェクトを環境模擬モデルに
生成することにより、システム分析モデルと環境模擬モ
デルとに同一の実体に対応したオブジェクトが自動的に
生成されるので、実機のソフトウェアの外部環境を良好
に反映した環境模擬モデルを容易に作成することができ
る。
【0129】請求項10記載の発明のモデル作成装置で
は、システム分析モデルは、実機の全体的な意向や目的
に対応した最上層と、実機の複数の実体に個々に対応し
た最下層と、最上層と最下層とを中継する中間層とを有
し、モデル生成手段は、システム分析モデルの少なくと
も最下層の全部のオブジェクトを抽出することにより、
システム分析モデルの一般的な三層構造に基づいて実体
に対応したオブジェクトを確実に抽出することができ、
実機のソフトウェアの外部環境を良好に反映した環境模
擬モデルを容易に作成することができる。
【0130】請求項11記載の発明のモデル作成装置で
は、各種データを表示出力するデータ出力手段を設け、
各種データの入力操作を受け付けるデータ入力手段を設
け、モデル生成手段は、システム分析モデルの最上層と
中間層とのオブジェクトを表示出力させてから入力操作
に対応して一部を抽出することにより、システム分析モ
デルの最上層と中間層から実体に対応したオブジェクト
を抽出するユーザの作業を支援することができるので、
実機のソフトウェアの外部環境を良好に反映した環境模
擬モデルを容易に作成することができる。
【0131】請求項12記載の発明のモデル作成装置で
は、実機の各種データを関連させて記憶したデータ記憶
手段を設け、各種データを表示出力するデータ出力手段
を設け、各種データの入力操作を受け付けるデータ入力
手段を設け、モデル生成手段は、システム分析モデルの
オブジェクトの実体に関連する記憶データをデータ記憶
手段から検出して表示出力させ、この表示データに対す
る入力操作に対応して環境模擬モデルにオブジェクトを
生成することにより、実機のソフトウェアの外部環境を
反映した環境模擬モデルを作成するユーザの作業を、既
存の実機の各種データに基づいて支援することができる
ので、実機のソフトウェアの外部環境を良好に反映した
環境模擬モデルを容易に作成することができる。
【0132】請求項13記載の発明のモデル作成装置で
は、モデル生成手段は、環境模擬モデルに生成したオブ
ジェクトに関連する所定データを抽出して表示出力させ
てから入力操作に対応して環境模擬モデルにオブジェク
トを生成することを繰り返すことにより、実機での各種
データの関連に基づいて環境模擬モデルに順次関連した
オブジェクトを設定することができるので、実機のソフ
トウェアの外部環境を良好に反映した環境模擬モデルを
容易に作成することができる。
【0133】請求項14記載の発明のモデル作成装置で
は、モデル生成手段は、システム分析モデルと環境模擬
モデルとの同一の実体に対応したオブジェクトを所定の
状態に遷移させるイベントを発生するオブジェクトを所
定条件に従って環境模擬モデルに生成することにより、
システム分析モデルと環境模擬モデルとのオブジェクト
の状態を同期して遷移させるイベントを環境模擬モデル
のオブジェクトに設定することができるので、実機でソ
フトウェアの外部環境に発生する事態を環境模擬モデル
に設定しておくことができ、実機のソフトウェアの外部
環境を良好に反映した環境模擬モデルを容易に作成する
ことができる。
【0134】請求項15記載の発明のモデル作成装置で
は、システム分析モデルと環境模擬モデルとは、同一の
実体に対応して所定の状態に遷移するオブジェクトとし
て、実機での故障等のランダムに発生する状態に遷移す
るオブジェクトを有し、このオブジェクトに状態遷移を
発生させるイベントを実機での故障率等の統計的情報に
基づいたタイミングで発生するオブジェクトを、モデル
生成手段は環境模擬モデルに生成することにより、シス
テム分析モデルと環境模擬モデルとのオブジェクトの状
態を、実機での統計的情報に基づいたタイミングで統計
的に発生する状態に遷移させるイベントを、環境模擬モ
デルのオブジェクトに設定することができるので、実機
でソフトウェアの外部環境に発生する事態を環境模擬モ
デルに設定しておくことができ、実機のソフトウェアの
外部環境を良好に反映した環境模擬モデルを容易に作成
することができる。
【0135】請求項16記載の発明のモデル作成装置で
は、システム分析モデルと環境模擬モデルとは、同一の
実体に対応して所定の状態に遷移するオブジェクトとし
て、実機において所定の入力操作が実行された状態等に
遷移するオブジェクトを有し、このオブジェクトに状態
遷移を発生させるイベントを所定データの外部入力に対
応して発生するオブジェクトを、モデル生成手段は環境
模擬モデルに生成することにより、システム分析モデル
と環境模擬モデルとのオブジェクトの状態を、所望の入
力操作に対応して所定の入力操作が実行された状態に遷
移させるイベントを、環境模擬モデルのオブジェクトに
設定することができるので、実機でソフトウェアの外部
環境に発生する事態を環境模擬モデルに設定しておくこ
とができ、実機のソフトウェアの外部環境を良好に反映
した環境模擬モデルを容易に作成することができる。
【0136】請求項17記載の発明のモデル作成装置で
は、システム分析モデルと環境模擬モデルとは、同一の
実体に対応して所定の状態に遷移するオブジェクトとし
て、実機における連鎖した一連の動作の状態に順次遷移
する複数のオブジェクトを有し、これらのオブジェクト
に連鎖した状態遷移を順次発生させるイベントを発生す
るオブジェクトを、モデル生成手段は環境模擬モデルに
生成することにより、システム分析モデルと環境模擬モ
デルとの複数のオブジェクトの状態を、連鎖した一連の
動作の状態に順次遷移させるイベントを、環境模擬モデ
ルのオブジェクトに設定することができるので、実機で
ソフトウェアの外部環境に発生する事態を環境模擬モデ
ルに設定しておくことができ、実機のソフトウェアの外
部環境を良好に反映した環境模擬モデルを容易に作成す
ることができる。
【0137】請求項18記載の発明のモデル作成方法
は、実機のソフトウェアが直接に関連する実体の部分と
ともにオブジェクト指向分析してシステム分析モデルを
作成し、実機のソフトウェアの外部環境をオブジェクト
指向分析によりモデル化した環境模擬モデルの少なくと
も一部をシステム分析モデルの実体に対応したオブジェ
クトに基づいて生成するようにしたことにより、実機の
ソフトウェアに対応したシステム分析モデルに基づい
て、実機のハードウェアに対応した環境模擬モデルの少
なくとも一部を自動的に生成することができるので、シ
ステム分析モデルのシミュレートに有効な環境模擬モデ
ルを容易に作成することができる。
【0138】請求項19記載の発明のモデル作成方法
は、実機のソフトウェアが直接に関連する実体の部分と
ともにオブジェクト指向分析によりモデル化されたシス
テム分析モデルを用意し、実機のソフトウェアの外部環
境をオブジェクト指向分析によりモデル化した環境模擬
モデルの少なくとも一部をシステム分析モデルの実体に
対応したオブジェクトに基づいて生成するようにしたこ
とにより、実機のソフトウェアに対応したシステム分析
モデルに基づいて、実機のハードウェアに対応した環境
模擬モデルの少なくとも一部を自動的に生成することが
できるので、システム分析モデルのシミュレートに有効
な環境模擬モデルを容易に作成することができる。
【0139】請求項20記載の発明の情報記憶媒体は、
実機のソフトウェアが直接に関連する実体の部分ととも
にオブジェクト指向分析によりモデル化されたシステム
分析モデルのソフトウェアと、実機のソフトウェアの外
部環境となる少なくとも実体の部分がオブジェクト指向
分析によりモデル化された環境模擬モデルのソフトウェ
アと、システム分析モデルと環境模擬モデルとの同一の
実体に対応したオブジェクトの両方に所定のイベントを
入力して相互に対応した状態遷移を同期して発生させる
ためのプログラムと、イベント入力に対応した少なくと
もシステム分析モデルの挙動をデータ出力させるための
プログラムと、が記録されていることにより、このソフ
トウェアをコンピュータが読み取って対応する動作を実
行すると、このコンピュータはモデルシミュレート装置
として機能することができ、その場合、実機のソフトウ
ェアに対応したシステム分析モデルとハードウェアに対
応した環境模擬モデルとの同一の実体に対応したオブジ
ェクトの状態を同期して遷移させることができ、そのシ
ステム分析モデルの挙動を観察することができるので、
実機のハードウェアを要することなくソフトウェアをテ
ストすることができ、実機の開発期間を短縮するような
ことができる。
【0140】請求項21記載の発明の情報記憶媒体は、
実機のソフトウェアが直接に関連する実体の部分ととも
にオブジェクト指向分析によりモデル化されたシステム
分析モデルのソフトウェアと、実機のソフトウェアの外
部環境となる少なくとも実体の部分がオブジェクト指向
分析によりモデル化された環境模擬モデルのソフトウェ
アとに対し、同一の実体に対応した双方のオブジェクト
の両方に所定のイベントを入力して相互に対応した状態
遷移を同期して発生させること、イベント入力に対応し
た少なくとも前記システム分析モデルの挙動をデータ出
力させること、をコンピュータに実行させるためのプロ
グラムが記録されていることにより、このプログラムを
コンピュータが読み取って対応する動作を実行すると、
このコンピュータはモデルシミュレート装置として機能
することができ、このようなモデルシミュレート装置に
システム分析モデルと環境模擬モデルとのソフトウェア
を提供すれば、これらのモデルの同一の実体に対応した
オブジェクトの状態を同期して遷移させることができ、
そのシステム分析モデルの挙動を観察することができる
ので、実機のハードウェアを要することなくソフトウェ
アをテストすることができ、実機の開発期間を短縮する
ようなことができる。
【0141】請求項22記載の発明の情報記憶媒体は、
実機の外部環境をオブジェクト指向分析によりモデル化
した環境模擬モデルのソフトウェアの少なくとも一部
を、実機のソフトウェアが直接に関連する実体の部分と
ともにオブジェクト指向分析によりモデル化されたシス
テム分析モデルの実体に対応したオブジェクトに基づい
て生成することを、コンピュータに実行させるためのプ
ログラムが記録されている。従って、このプログラムを
コンピュータが読み取って対応する動作を実行すると、
このコンピュータはモデル作成装置として機能すること
ができ、このようなモデル作成装置にシステム分析モデ
ルのソフトウェアを提供すれば、実機のハードウェアに
対応した環境模擬モデルの少なくとも一部がシステム分
析モデルに対応して自動的に生成されるので、システム
分析モデルのシミュレートに有効な環境模擬モデルの作
成の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のモデルシミュレート装置
とモデル作成装置との論理的構造を示す模式図である。
【図2】モデルシミュレート装置とモデル作成装置との
ハードウェアのコンピュータシステムの物理的構造を示
す模式図である。
【図3】コンピュータシステムの外観を示す斜視図であ
る。
【図4】システム分析モデルと環境模擬モデルとの論理
的構造を示す模式図である。
【図5】モデル駆動手段である実行エンジン部の論理的
構造を示す模式図である。
【図6】システム分析モデルに基づいて環境模擬モデル
を作成する手順を示す模式図である。
【図7】統計的なイベントを発生するオブジェクトのオ
ブジェクトモデルを示す模式図である。
【図8】統計的なイベントを発生するオブジェクトの状
態モデルを示す模式図である。
【図9】操作的なイベントを発生するオブジェクトのオ
ブジェクトモデルを示す模式図である。
【図10】操作的なイベントを発生するオブジェクトの
状態モデルを示す模式図である。
【図11】連鎖的なイベントを発生するオブジェクトの
オブジェクトモデルを示す模式図である。
【図12】連鎖的なイベントを発生するオブジェクトの
状態モデルを示す模式図である。
【図13】実体であるシート(印刷用紙)のオブジェクト
の状態モデルを示す模式図である。
【図14】シートアラームのオブジェクトの状態モデル
を示す模式図である。
【符号の説明】
2 コンピュータ 4〜7,9 情報記憶媒体 11,12 データ入力手段 13 データ出力手段 21 システム記憶手段 22 環境記憶手段 24,25 モデル生成手段 27 モデル駆動手段 28 結果出力手段、データ入力手段、データ出力手

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実機のソフトウェアが直接に関連する実
    体の部分とともにオブジェクト指向分析によりモデル化
    されたシステム分析モデルを記憶するシステム記憶手段
    と、実機のソフトウェアの外部環境となる少なくとも実
    体の部分がオブジェクト指向分析によりモデル化された
    環境模擬モデルを記憶する環境記憶手段と、前記システ
    ム分析モデルと前記環境模擬モデルとの同一の実体に対
    応したオブジェクトの両方に所定のイベントを入力して
    相互に対応した状態遷移を同期して発生させるモデル駆
    動手段と、イベント入力に対応した少なくとも前記シス
    テム分析モデルの挙動をデータ出力する結果出力手段
    と、を有することを特徴とするモデルシミュレート装
    置。
  2. 【請求項2】 環境模擬モデルは、システム分析モデル
    の実体対応のオブジェクトを個々に継承したサブクラス
    のオブジェクトを有することを特徴とする請求項1記載
    のモデルシミュレート装置。
  3. 【請求項3】 環境模擬モデルは、自身とシステム分析
    モデルとの同一の実体に対応したオブジェクトを所定の
    状態に遷移させるイベントを発生するオブジェクトを有
    し、モデル駆動手段は、前記環境模擬モデルの特定のオ
    ブジェクトが発生するイベントを前記システム分析モデ
    ルと前記環境模擬モデルとの所定のオブジェクトに入力
    することを特徴とする請求項1または2記載のモデルシ
    ミュレート装置。
  4. 【請求項4】 システム分析モデルと環境模擬モデルと
    は、同一の実体に対応して所定の状態に遷移するオブジ
    ェクトとして、実機での故障等のランダムに発生する状
    態に遷移するオブジェクトを有し、このオブジェクトに
    状態遷移を発生させるイベントを実機での故障率等の統
    計的情報に基づいたタイミングで発生するオブジェクト
    を、前記環境模擬モデルは有することを特徴とする請求
    項3記載のモデルシミュレート装置。
  5. 【請求項5】 各種データの入力操作を受け付けるデー
    タ入力手段を設け、システム分析モデルと環境模擬モデ
    ルとは、同一の実体に対応して所定の状態に遷移するオ
    ブジェクトとして、実機において所定の入力操作が実行
    された状態等に遷移するオブジェクトを有し、このオブ
    ジェクトに状態遷移を発生させるイベントを前記データ
    入力手段の入力操作に対応して発生するオブジェクト
    を、環境模擬モデルは有することを特徴とする請求項3
    記載のモデルシミュレート装置。
  6. 【請求項6】 システム分析モデルと環境模擬モデルと
    は、同一の実体に対応して所定の状態に遷移するオブジ
    ェクトとして、実機における連鎖した一連の動作の状態
    に順次遷移する複数のオブジェクトを有し、これらのオ
    ブジェクトに連鎖した状態遷移を順次発生させるイベン
    トを発生するオブジェクトを、環境模擬モデルは有する
    ことを特徴とする請求項3記載のモデルシミュレート装
    置。
  7. 【請求項7】 実機のソフトウェアが直接に関連する実
    体の部分とともにオブジェクト指向分析によりモデル化
    されたシステム分析モデルと、実機のソフトウェアの外
    部環境となる少なくとも実体の部分がオブジェクト指向
    分析によりモデル化された環境模擬モデルとに対し、同
    一の実体に対応した双方のオブジェクトの両方に所定の
    イベントを入力して相互に対応した状態遷移を同期して
    発生させ、イベント入力に対応した少なくとも前記シス
    テム分析モデルの挙動をデータ出力させるようにしたこ
    とを特徴とするモデルシミュレート方法。
  8. 【請求項8】 実機のソフトウェアが直接に関連する実
    体の部分とともにオブジェクト指向分析によりモデル化
    されたシステム分析モデルがデータ入力されるモデル入
    力手段と、実機のソフトウェアの外部環境をオブジェク
    ト指向分析によりモデル化した環境模擬モデルの少なく
    とも一部を前記システム分析モデルの実体に対応したオ
    ブジェクトに基づいて生成するモデル生成手段と、を有
    することを特徴とするモデル作成装置。
  9. 【請求項9】 モデル生成手段は、システム分析モデル
    から実体対応のオブジェクトを抽出し、そのオブジェク
    トを個々に継承したサブクラスのオブジェクトを環境模
    擬モデルに生成することを特徴とする請求項8記載のモ
    デル作成装置。
  10. 【請求項10】 システム分析モデルは、実機の全体的
    な意向や目的に対応した最上層と、実機の複数の実体に
    個々に対応した最下層と、前記最上層と最下層とを中継
    する中間層とを有し、モデル生成手段は、前記システム
    分析モデルの少なくとも最下層の全部のオブジェクトを
    抽出することを特徴とする請求項9記載のモデル作成装
    置。
  11. 【請求項11】 各種データを表示出力するデータ出力
    手段を設け、各種データの入力操作を受け付けるデータ
    入力手段を設け、モデル生成手段は、システム分析モデ
    ルの最上層と中間層とのオブジェクトを表示出力させて
    から入力操作に対応して一部を抽出することを特徴とす
    る請求項10記載のモデル作成装置。
  12. 【請求項12】 実機の各種データを関連させて記憶し
    たデータ記憶手段を設け、各種データを表示出力するデ
    ータ出力手段を設け、各種データの入力操作を受け付け
    るデータ入力手段を設け、モデル生成手段は、システム
    分析モデルのオブジェクトの実体に関連する記憶データ
    を前記データ記憶手段から検出して表示出力させ、この
    表示データに対する入力操作に対応して環境模擬モデル
    にオブジェクトを生成することを特徴とする請求項8記
    載のモデル作成装置。
  13. 【請求項13】 モデル生成手段は、環境模擬モデルに
    生成したオブジェクトに関連する所定データを抽出して
    表示出力させてから入力操作に対応して前記環境模擬モ
    デルにオブジェクトを生成することを繰り返すことを特
    徴とする請求項12記載のモデル作成装置。
  14. 【請求項14】 モデル生成手段は、システム分析モデ
    ルと環境模擬モデルとの同一の実体に対応したオブジェ
    クトを所定の状態に遷移させるイベントを発生するオブ
    ジェクトを所定条件に従って前記環境模擬モデルに生成
    することを特徴とする請求項8記載のモデル作成装置。
  15. 【請求項15】 システム分析モデルと環境模擬モデル
    とは、同一の実体に対応して所定の状態に遷移するオブ
    ジェクトとして、実機での故障等のランダムに発生する
    状態に遷移するオブジェクトを有し、このオブジェクト
    に状態遷移を発生させるイベントを実機での故障率等の
    統計的情報に基づいたタイミングで発生するオブジェク
    トを、モデル生成手段は前記環境模擬モデルに生成する
    ことを特徴とする請求項14記載のモデル作成装置。
  16. 【請求項16】 システム分析モデルと環境模擬モデル
    とは、同一の実体に対応して所定の状態に遷移するオブ
    ジェクトとして、実機において所定の入力操作が実行さ
    れた状態等に遷移するオブジェクトを有し、このオブジ
    ェクトに状態遷移を発生させるイベントを所定データの
    外部入力に対応して発生するオブジェクトを、モデル生
    成手段は前記環境模擬モデルに生成することを特徴とす
    る請求項14記載のモデル作成装置。
  17. 【請求項17】 システム分析モデルと環境模擬モデル
    とは、同一の実体に対応して所定の状態に遷移するオブ
    ジェクトとして、実機における連鎖した一連の動作の状
    態に順次遷移する複数のオブジェクトを有し、これらの
    オブジェクトに連鎖した状態遷移を順次発生させるイベ
    ントを発生するオブジェクトを、モデル生成手段は前記
    環境模擬モデルに生成することを特徴とする請求項14
    記載のモデル作成装置。
  18. 【請求項18】 実機のソフトウェアを直接に関連する
    実体の部分とともにオブジェクト指向分析してシステム
    分析モデルを作成し、実機のソフトウェアの外部環境を
    オブジェクト指向分析によりモデル化した環境模擬モデ
    ルの少なくとも一部を前記システム分析モデルの実体に
    対応したオブジェクトに基づいて生成するようにしたこ
    とを特徴とするモデル作成方法。
  19. 【請求項19】実機のソフトウェアが直接に関連する実
    体の部分とともにオブジェクト指向分析によりモデル化
    されたシステム分析モデルを用意し、実機のソフトウェ
    アの外部環境をオブジェクト指向分析によりモデル化し
    た環境模擬モデルの少なくとも一部を前記システム分析
    モデルの実体に対応したオブジェクトに基づいて生成す
    るようにしたことを特徴とするモデル作成方法。
  20. 【請求項20】 実機のソフトウェアが直接に関連する
    実体の部分とともにオブジェクト指向分析によりモデル
    化されたシステム分析モデルのソフトウェアと、実機の
    ソフトウェアの外部環境となる少なくとも実体の部分が
    オブジェクト指向分析によりモデル化された環境模擬モ
    デルのソフトウェアと、前記システム分析モデルと前記
    環境模擬モデルとの同一の実体に対応したオブジェクト
    の両方に所定のイベントを入力して相互に対応した状態
    遷移を同期して発生させるためのプログラムと、イベン
    ト入力に対応した少なくとも前記システム分析モデルの
    挙動をデータ出力させるためのプログラムと、が記録さ
    れていることを特徴とする情報記憶媒体。
  21. 【請求項21】 実機のソフトウェアが直接に関連する
    実体の部分とともにオブジェクト指向分析によりモデル
    化されたシステム分析モデルのソフトウェアと、実機の
    ソフトウェアの外部環境となる少なくとも実体の部分が
    オブジェクト指向分析によりモデル化された環境模擬モ
    デルのソフトウェアとに対し、同一の実体に対応した双
    方のオブジェクトの両方に所定のイベントを入力して相
    互に対応した状態遷移を同期して発生させること、イベ
    ント入力に対応した少なくとも前記システム分析モデル
    の挙動をデータ出力させること、をコンピュータに実行
    させるためのプログラムが記録されていることを特徴と
    する情報記憶媒体。
  22. 【請求項22】 実機の外部環境をオブジェクト指向分
    析によりモデル化した環境模擬モデルのソフトウェアの
    少なくとも一部を、実機のソフトウェアが直接に関連す
    る実体の部分とともにオブジェクト指向分析によりモデ
    ル化されたシステム分析モデルの実体に対応したオブジ
    ェクトに基づいて生成することを、コンピュータに実行
    させるためのプログラムが記録されていることを特徴と
    する情報記憶媒体。
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