JPH0927028A - 多階調画像の修正装置 - Google Patents

多階調画像の修正装置

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JPH0927028A
JPH0927028A JP7195948A JP19594895A JPH0927028A JP H0927028 A JPH0927028 A JP H0927028A JP 7195948 A JP7195948 A JP 7195948A JP 19594895 A JP19594895 A JP 19594895A JP H0927028 A JPH0927028 A JP H0927028A
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JP
Japan
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contour
contour line
mask
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tone image
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Application number
JP7195948A
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English (en)
Inventor
Shigeaki Shimazu
茂昭 嶋津
Soichi Kimura
宗市 木村
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
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    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像の収縮処理と膨張処理とを行なうことな
く多階調画像内の輪郭線を修正する。 【解決手段】 多階調画像内に、修正すべき領域として
のマスク領域を設定し、多階調画像を複数の閾値でそれ
ぞれ2値化することによって複数の2値画像を作成す
る。さらに、複数の2値画像のそれぞれの濃度輪郭線を
求め、収縮・膨張処理を行なうことなく各濃度輪郭線か
らマスク領域の輪郭線と重なる部分を削除する。そし
て、マスク領域の輪郭線が削除された複数の濃度輪郭線
から、修正後の多階調画像を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多階調画像を修
正する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多階調画像を修正する装置としては、例
えば、本出願人により開示された特開平6−26120
9号公報に記載されたものが知られている。この装置で
は、多階調画像を複数の2値画像に変換し、これらの複
数の2値画像に収縮処理と膨張処理を施すことによって
多階調画像内の輪郭線を修正し、画像内に含まれるキズ
を除去している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、画像の収縮処
理と膨張処理とを繰返すことによって輪郭線を修正する
と、細かい輪郭線部分が消失してしまうという問題があ
った。
【0004】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、画像の収縮処理
と膨張処理とを行なうことなく多階調画像内の輪郭線を
修正することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、第1の発明
は、多階調画像を修正する装置であって、多階調画像内
において、修正すべき領域としてのマスク領域を設定す
るマスク領域設定手段と、前記多階調画像を表わす多階
調画像データを複数の閾値でそれぞれ2値化することに
よって、複数の2値画像データを作成する2値化手段
と、前記マスク領域の輪郭線を表わすマスク輪郭ベクト
ルデータを生成するとともに、前記複数の2値画像デー
タによって表わされる各2値画像の輪郭線をそれぞれ表
わす複数の濃度輪郭ベクトルデータを生成する輪郭線抽
出手段と、前記複数の濃度輪郭ベクトルデータのぞれぞ
れについて、各濃度輪郭ベクトルデータで表わされる濃
度輪郭線と前記マスク輪郭ベクトルデータで表わされる
マスク輪郭線との複数の交点を抽出する交点抽出手段
と、前記複数の濃度輪郭ベクトルデータのそれぞれにつ
いて、各濃度輪郭ベクトルデータで表わされる濃度輪郭
線に含まれる前記複数の交点を一対ずつ接続することに
よって前記濃度輪郭線を閉図形とし、閉図形とされた濃
度輪郭線を表わす複数の修正輪郭ベクトルデータを作成
する修正手段と、前記複数の修正輪郭ベクトルデータを
多階調画像データに変換する復元手段と、を備える。
【0006】第1の発明によれば、修正手段は、各2値
画像の濃度輪郭線とマスク輪郭線との交点を一対ずつ接
続して濃度輪郭線を閉図形とするので、こうして修正さ
れた濃度輪郭線はマスク輪郭線に重なる部分やマスク輪
郭線に包含される部分を含まないものとなる。また、修
正輪郭ベクトルデータを多階調画像データに変換すれ
ば、修正された輪郭線を有する多階調画像を復元でき
る。すなわち、第1の発明によれば、収縮・膨張処理を
行なうことなく多階調画像の輪郭線を修正することがで
きる。
【0007】前記第1の発明において、前記交点抽出手
段は、各濃度輪郭線からマスク輪郭線と重なる部分を削
除する削除手段を備えることが好ましい。
【0008】こうすれば、マスク輪郭線に重なる部分を
含まない濃度輪郭線を得ることができる。
【0009】あるいは、前記交点抽出手段は、各濃度輪
郭線から、マスク輪郭線に包含された部分を削除する削
除手段を備えることが好ましい。ここで、「包含され
た」とは、互いに重なる部分と囲まれた部分とを含む意
味である。
【0010】こうすれば、マスク輪郭線に包含された部
分を含まない濃度輪郭線を得ることができる。
【0011】前記第1の発明において、前記修正手段
は、さらに、前記複数の交点の中で、互いに接続される
交点対の組み合わせを決定する交点対決定手段と、前記
交点対を互いに接続することによって、前記濃度輪郭線
を閉図形に形成する交点接続手段と、を備えることが好
ましい。
【0012】交点対を互いに接続することによって濃度
輪郭線を閉図形に形成するようにすれば、閉図形となる
濃度輪郭線を容易に生成できる。
【0013】前記交点対決定手段は、前記交点対を接続
する複数の接続輪郭線が互いに交差しないように前記交
点対を決定する手段を備える。
【0014】こうすれば、画像本来の濃度輪郭線とは異
なる不自然な輪郭線が生成されてしまうことを防止でき
る。
【0015】第2の発明は、多階調画像を修正する装置
であって、多階調画像内において、修正すべき領域をマ
スク領域として設定するマスク領域設定手段と、前記多
階調画像内の前記マスク領域を所定の濃度で塗りつぶす
塗りつぶし手段と、塗りつぶされたマスク領域を含む多
階調画像を表わす多階調画像データを複数の閾値でそれ
ぞれ2値化することによって、複数の2値画像データを
作成する2値化手段と、前記マスク領域の輪郭線を表わ
すマスク輪郭ベクトルデータを生成するとともに、前記
複数の2値画像データのそれぞれを、各2値画像データ
によって表わされる2値画像の輪郭線を表わす複数の濃
度輪郭ベクトルデータに変換する輪郭線抽出手段と、前
記複数の濃度輪郭ベクトルデータのぞれぞれについて、
各濃度輪郭ベクトルデータで表わされる濃度輪郭線と前
記マスク輪郭ベクトルデータで表わされるマスク輪郭線
との複数の交点を抽出するとともに、各濃度輪郭線から
前記マスク輪郭線と重なる部分を削除する交点抽出手段
と、前記複数の濃度輪郭ベクトルデータのそれぞれにつ
いて、各濃度輪郭ベクトルデータで表わされる濃度輪郭
線に含まれる前記複数の交点を一対ずつ接続することに
よって前記濃度輪郭線を閉図形とし、閉図形とされた濃
度輪郭線を表わす複数の修正輪郭ベクトルデータを作成
する修正手段と、前記複数の修正輪郭ベクトルデータを
多階調画像データに変換する復元手段と、を備える。
【0016】第2の発明によれば、多階調画像内のマス
ク領域を塗りつぶし、その多階調画像を2値化して濃度
輪郭線を生成するので、各濃度輪郭線はマスク輪郭線と
重なる部分を含むこととなる。交点抽出手段が各濃度輪
郭線から前記マスク輪郭線と重なる部分を削除し、修正
手段が交点を一対ずつ接続するので、マスク輪郭線を含
まないように修正された濃度輪郭線を得ることができ
る。また、修正輪郭ベクトルデータを多階調画像データ
に変換すれば、修正された輪郭線を有する多階調画像を
復元できる。すなわち、第2の発明によれば、収縮・膨
張処理を行なうことなく多階調画像の輪郭線を修正する
ことができる。
【0017】第3の発明は、多階調画像を修正する装置
であって、多階調画像内に、修正すべき領域としてのマ
スク領域を設定し、前記多階調画像を複数の閾値でそれ
ぞれ2値化することによって複数の2値画像を作成し、
前記複数の2値画像のそれぞれの濃度輪郭線を求め、収
縮・膨張処理を行なうことなく各濃度輪郭線から前記マ
スク領域の輪郭線と重なる部分を削除し、前記マスク領
域の輪郭線が削除された複数の濃度輪郭線から、修正後
の多階調画像を生成することを特徴とする多階調画像の
修正装置。
【0018】第3の発明によれば、収縮・膨張処理を行
なうことなく多階調画像の輪郭線を修正することができ
る。
【0019】第4の発明は、多階調画像を修正する装置
であって、多階調画像内に、修正すべき領域としてのマ
スク領域を設定し、前記多階調画像を複数の閾値でそれ
ぞれ2値化することによって複数の2値画像を作成し、
前記複数の2値画像のそれぞれの濃度輪郭線を求め、収
縮・膨張処理を行なうことなく各濃度輪郭線から前記マ
スク領域の輪郭線に包含される部分を削除し、前記マス
ク領域の輪郭線が削除された複数の濃度輪郭線から、修
正後の多階調画像を生成することを特徴とする多階調画
像の修正装置。
【0020】第4の発明によれば、収縮・膨張処理を行
なうことなく多階調画像の輪郭線を修正することができ
る。
【0021】なお、第3と第4の発明において、各濃度
輪郭線から前記マスク領域の輪郭線と重なる部分を削除
する際に、各濃度輪郭線と前記マスク領域の輪郭線との
複数の交点を求め、前記複数の交点を一対ずつ接続する
ことが好ましい。
【0022】こうすれば、輪郭線を閉図形とすることが
できる。
【0023】
【発明の他の態様】この発明は、以下のような他の態様
も含んでいる。第1の態様は、多階調画像を修正する方
法であって、(a)多階調画像内において、修正すべき
領域としてのマスク領域を設定する工程と、(b)前記
多階調画像を表わす多階調画像データを複数の閾値でそ
れぞれ2値化することによって、複数の2値画像データ
を作成する工程と、(c)前記マスク領域の輪郭線を表
わすマスク輪郭ベクトルデータを生成するとともに、前
記複数の2値画像データによって表わされる各2値画像
の輪郭線をそれぞれ表わす複数の濃度輪郭ベクトルデー
タを生成する工程と、(d)前記複数の濃度輪郭ベクト
ルデータのぞれぞれについて、各濃度輪郭ベクトルデー
タで表わされる濃度輪郭線と前記マスク輪郭ベクトルデ
ータで表わされるマスク輪郭線との複数の交点を抽出す
る工程と、(e)前記複数の濃度輪郭ベクトルデータの
それぞれについて、各濃度輪郭ベクトルデータで表わさ
れる濃度輪郭線に含まれる前記複数の交点を一対ずつ接
続することによって前記濃度輪郭線を閉図形とし、閉図
形とされた濃度輪郭線を表わす複数の修正輪郭ベクトル
データを作成する工程と、(f)前記複数の修正輪郭ベ
クトルデータを多階調画像データに変換する工程と、を
備える。
【0024】第2の態様は、多階調画像を修正する方法
であって、(a)多階調画像内において、修正すべき領
域をマスク領域として設定する工程と、(b)前記多階
調画像内の前記マスク領域を所定の濃度で塗りつぶす工
程と、(c)塗りつぶされたマスク領域を含む多階調画
像を表わす多階調画像データを複数の閾値でそれぞれ2
値化することによって、複数の2値画像データを作成す
る工程と、(d)前記マスク領域の輪郭線を表わすマス
ク輪郭ベクトルデータを生成するとともに、前記複数の
2値画像データのそれぞれを、各2値画像データによっ
て表わされる2値画像の輪郭線を表わす複数の濃度輪郭
ベクトルデータに変換する工程と、(e)前記複数の濃
度輪郭ベクトルデータのぞれぞれについて、各濃度輪郭
ベクトルデータで表わされる濃度輪郭線と前記マスク輪
郭ベクトルデータで表わされるマスク輪郭線との複数の
交点を抽出するとともに、各濃度輪郭線から前記マスク
輪郭線と重なる部分を削除する工程と、(f)前記複数
の濃度輪郭ベクトルデータのそれぞれについて、各濃度
輪郭ベクトルデータで表わされる濃度輪郭線に含まれる
前記複数の交点を一対ずつ接続することによって前記濃
度輪郭線を閉図形とし、閉図形とされた濃度輪郭線を表
わす複数の修正輪郭ベクトルデータを作成する工程と、
(g)前記複数の修正輪郭ベクトルデータを多階調画像
データに変換する工程と、を備える。
【0025】第3の態様は、多階調画像を修正する方法
であって、多階調画像内に、修正すべき領域としてのマ
スク領域を設定し、前記多階調画像を複数の閾値でそれ
ぞれ2値化することによって複数の2値画像を作成し、
前記複数の2値画像のそれぞれの濃度輪郭線を求め、収
縮・膨張処理を行なうことなく各濃度輪郭線から前記マ
スク領域の輪郭線と重なる部分を削除し、前記マスク領
域の輪郭線が削除された複数の濃度輪郭線から、修正後
の多階調画像を生成することを特徴とする。
【0026】第4の態様は、多階調画像を修正する方法
であって、多階調画像内に、修正すべき領域としてのマ
スク領域を設定し、前記多階調画像を複数の閾値でそれ
ぞれ2値化することによって複数の2値画像を作成し、
前記複数の2値画像のそれぞれの濃度輪郭線を求め、収
縮・膨張処理を行なうことなく各濃度輪郭線から前記マ
スク領域の輪郭線に包含される部分を削除し、前記マス
ク領域の輪郭線が削除された複数の濃度輪郭線から、修
正後の多階調画像を生成することを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
A.装置の構成:次に、本発明の実施の形態を実施例に
基づき説明する。図1はこの発明の一実施例としての画
像処理装置を示すブロック図である。この画像処理装置
は、CPU10と、バスライン12とを備えている。バ
スライン12には、CPU10のアドレス空間に割り当
てられた主メモリ14と補助メモリ16とが接続されて
おり、また、入出力インタフェイス30を介してキーボ
ード33と、マウス34と、カラーCRT36と、磁気
ディスク38とが接続されている。磁気ディスク38に
は多階調画像データが記憶されている。
【0028】CPU10は、主メモリ14に記憶された
ソフトウェアプログラムを実行することによって、2値
化処理部102と、輪郭線抽出部106と、塗りつぶし
処理部108と、輪郭線修正部110と、多階調画像復
元部112の各機能を実現している。輪郭線修正部11
0は、交点抽出部120と、交点対決定部122と、交
点接続部124の機能を有している。これらの機能につ
いては後述する。なお、CPU10で実現されるこれら
の各機能をハードウエアで実現するようにしてもよい。
また、これらの機能を実現するためのソフトウェアプロ
グラムは、フロッピディスクやCD−ROMなどの携帯
型記憶媒体(可搬性記憶媒体)に格納しておき、その携
帯型記憶媒体から読み出して主メモリ14に格納するよ
うにすることができる。
【0029】補助メモリ16内には、画像データバッフ
ァ20と、マスクデータバッファ22と、輪郭抽出用デ
ータバッファ24と、復元用データバッファ26等の各
種のバッファ領域が設けられている。画像データバッフ
ァ20は、多階調画像データや2値画像データを記憶す
るバッファ領域である。マスクデータバッファ22は、
多階調画像内に設定されたマスク領域を表わすマスクデ
ータを記憶するバッファ領域である。輪郭抽出用データ
バッファ24は、輪郭線抽出部106が2値画像データ
から輪郭ベクトルデータを生成する際に使用するデータ
を記憶するバッファである。また、復元用データバッフ
ァ26は、多階調画像復元部112が、修正後の輪郭ベ
クトルデータを多階調画像データに復元する際に使用す
るデータを記憶するバッファである。
【0030】B.第1実施例における輪郭修正処理の手
順:図2は、第1実施例における処理手順を示すフロー
チャートである。また、図3は、第1実施例における処
理内容を示す説明図である。図2のステップTT1で
は、処理対象となる多階調画像(以下「原画像」と呼
ぶ)をオペレータが選択してカラーCRT36に表示す
る。図3(A)は、表示されたキズDFのある原画像の
一例を示している。この実施例では、原画像はカラー画
像であり、原画像を表わす多階調画像データはRGBの
3原色の輝度データを含んでいるものとする。
【0031】ステップTT2では、図3(B)に示すキ
ズマスクDMと処理領域SAとをマウス34を用いて指
定する。キズマスクDMはキズDFを含む領域、例えば
矩形の領域であり、処理領域SAはキズマスクDMを含
む矩形の領域である。処理領域SAを表わす多階調画像
データは、補助メモリ16内の画像データバッファ20
に記憶される。多階調画像内のキズマスクDMの内部
は、塗りつぶし処理部108(図1)によって所定の濃
度(白色または黒色に相当する濃度)に塗りつぶされ
る。例えばRGBの各色の輝度が8ビットで表わされて
いる場合には、キズマスクDM内の輝度値が各色とも2
55(または0)に設定される。
【0032】ステップTT2においてキズマスクDMが
設定されると、輪郭線抽出部106がキズマスクDMの
輪郭線(「マスク輪郭線」と呼ぶ)を表わすマスク輪郭
ベクトルデータを作成して、補助メモリ16内のマスク
データバッファ22に格納する。なお、マスク輪郭ベク
トルデータは、予めマスクデータバッファ22に格納し
ておいた所定の濃度に塗りつぶしたキズマスクDMを基
に作成することが好ましい。
【0033】キズマスクDMの内部の領域は、この発明
における「マスク領域」に相当し、マウス34はマスク
領域設定手段に相当する。マスク領域は、所定の濃度で
塗りつぶすことでも得られるし、あるいは、キズを含む
領域を囲む図形の頂点を与え、それを塗りつぶしても良
い。なお、キズマスクDMはキズDFを含む領域であれ
ばよく、その形状は任意である。また、処理領域SAを
オペレータが指定せずに、キズマスクDMを含む領域
(例えばキズマスクDMに外接する矩形の領域)を処理
領域SAとして自動的に決定しても良い。
【0034】ステップTT3では、2値化処理部102
が処理領域SA内の多階調画像データに対して2値化処
理を行なう。図4はステップTT3における2値化処理
の詳細手順を示すフローチャートである。ステップTT
31では、RGBの3色の中から対象色を1つ選択す
る。そして、ステップTT32では2値化のしきい値D
thを0に初期化し、ステップTT33ではしきい値Dth
に1が加算される。
【0035】ステップTT34では、しきい値Dthを用
いて多階調画像データを2値化することにより2値画像
データが作成される。すなわち、多階調画像データの値
がしきい値Dth未満の画素については2値画像データの
値を0(黒色を示す)とし、しきい値Dth以上の画素に
ついては2値画像データの値を1(白色を示す)とす
る。
【0036】ステップTT35では、現在のしきい値D
thを所定の最大値Dmaxと比較する。この最大値Dmax
は、画像データのビット数で規定される最大値(8ビッ
トの場合には255)である。しきい値Dthが最大値D
max に等しくない場合にはステップTT33に戻り、し
きい値Dthを1つ増加して2値化処理を繰り返す。
【0037】図5は、図3(B)の画像を2値化処理し
て得られた複数の2値画像を示す説明図である。図3
(B)の例では、簡単化するために、処理領域SA内に
おける多階調画像データDiの値が1から4の範囲にあ
るものとしている。この実施例では、多階調画像データ
は輝度を表わすので、白色のキズマスクDMの領域にお
ける多階調画像データDiの値は、多階調画像データの
最大値である4に等しい。図3(B)の多階調画像デー
タに対して、しきい値Dthを1〜4の範囲で変化させて
2値化を行なうと、図5に示す4組の2値画像が得られ
る。図5の各2値画像において、白ヌケの領域は2値画
像データDpの値が1の領域であり、斜線を付した領域
は2値画像データDpの値が0の領域である。各2値画
像において、キズマスクDMの形状の少なくとも一部が
観察されることが解る。4つの2値画像を表わす2値画
像データは、補助メモリ16内の画像データバッファ2
0に記憶される。なお、補助メモリ16の容量が不足す
る場合には、2値画像データを磁気ディスク38に一旦
保存するようにしても良い。
【0038】図4に戻り、ステップTT36ではRGB
の3色すべてについて2値化処理が終了したか否かが判
断され、終了していなければステップTT31に戻り次
の色を選択して上述した2値化処理を実行する。
【0039】こうしてRGBのすべての色について2値
化処理が終了すると、図2のステップTT4において、
輪郭線抽出部106が各2値画像データを濃度輪郭ベク
トルデータに変換する。図6は、図5に示す各2値画像
に対応する濃度輪郭ベクトルを示す概念図である。濃度
輪郭ベクトルデータは、2値画像の白色領域(図5にお
いて2値画像データDpの値が1の部分)の輪郭線
(「濃度輪郭線」と呼ぶ)を表わしている。図3(C)
は、図6に示す4つの濃度輪郭線を順次重ねて示したも
のである。
【0040】輪郭線としては、画素の中心を通る画素輪
郭線と、画素の境界を通る境界輪郭線とを使用すること
が可能である、この実施例において使用されている輪郭
線は境界輪郭線である。すなわち、この実施例における
濃度輪郭ベクトルは画素の境界輪郭線を表わすベクトル
であり、主走査方向Yに平行な垂直ベクトルと副走査方
向Xに平行な水平ベクトルのみで構成されている。但
し、境界輪郭線の代わりに画素輪郭線を用いることも可
能である。
【0041】なお、2値画像データを輪郭ベクトルデー
タに変換する処理については、例えば、従来技術として
説明した特開平6−261209号公報の第15欄第6
行〜第28欄第49行に記載されている方法を適用する
ことが可能である。
【0042】図7は、画素輪郭線と境界輪郭線とを比較
して示す説明図である。画素輪郭線は、図7(a)に示
すように画素座標Xp、Ypで規定された端点を連結し
て構成される輪郭線であり、その輪郭ベクトルは各画素
の中心を通っているものと考えることができる。一方、
境界輪郭線は、図7(b)に示すように画素間の境界の
座標(以下、「境界座標」と呼ぶ)Xb、Ybで規定さ
れた端点を連結して構成される輪郭線であり、輪郭ベク
トルは画素の境界を通っているものと考えることができ
る。
【0043】境界輪郭線は、画素輪郭線と比較して以下
のような利点を有している。 (1)画素輪郭線では1画素幅の画像領域をベクトルで
表現できないが、境界輪郭線ではこれが可能である。 (2)図7(c)に示すように、2つの画像領域が互い
に接触しているときに、境界輪郭線では輪郭線が互いに
重なるので、接触していることを容易に検出することが
できる。一方、画素輪郭線では、接触する部分における
2つの画像領域の輪郭線が互いに重ならないので、接触
していることを検出するのが困難である。 (3)解像度が異なった装置(CRT、プリンタなど)
へ出力するために間引きなどの縮小処理を行なった場合
に、画素輪郭線よりも境界輪郭線の方が縮小処理に伴う
誤差が小さい。これは、画素輪郭線では輪郭ベクトルで
表わされたルートに沿って連結された画素によって輪郭
線の形状が作成されるので輪郭線形状が1画素の大きさ
に依存してしまうのに対して、境界輪郭線では輪郭ベク
トルが輪郭線の形状自身を表わしている、という差に起
因している。 (4)上記(3)と同じ理由により、画素輪郭線では画
像データのアフィン変換や変形処理の際に誤差を生じ易
い。
【0044】図2のステップTT5では、輪郭線修正部
110(図1)が、図6に示す各濃度輪郭線を修正する
処理を実行する。この輪郭修正処理では、まず図3
(D)に示すように、マスク輪郭線と各濃度輪郭線との
交点(図3(D)に白丸で示す)を検出するとともに、
各濃度輪郭線からマスク輪郭線と重複する部分を削除す
る。次に、図3(E)に示すように、交点を一対ずつ接
続することによって、修正後の濃度輪郭線を求める。
【0045】図8は、輪郭修正処理の詳細手順を示すフ
ローチャートであり、図9はその処理内容を示す説明図
である。図9では、図6(C)に示す濃度輪郭線に対す
る処理が例示されているが、他の濃度輪郭線に対しても
同様な処理が実行される。
【0046】図8のステップT1では、交点抽出部12
0(図1)が、各2値画像の濃度輪郭線を表わす濃度輪
郭ベクトルデータと、マスク輪郭線を表わすマスク輪郭
ベクトルデータとから、各濃度輪郭線とマスク輪郭線と
の交点を検出する。図9(a)〜(c)に示すように、
濃度輪郭線は、元画像の濃度の輪郭線と、マスク輪郭線
とを含んでいる。従って、図9(d)に示すように、濃
度輪郭線からマスク輪郭線と重なる部分を削除すれば、
図9(e)に白丸で示すように、濃度輪郭線に開放端点
(一方が他の端点と接続されておらず、開放されている
端点)が生じる。そこで、これらの開放端点を、濃度輪
郭線とマスク輪郭線との交点として検出できる。
【0047】図10は、ステップT1における交点検出
処理の詳細内容を示す説明図である。濃度輪郭ベクトル
データは、濃度輪郭線の12個の端点P1〜P12の座
標がこの順に配列されたベクトル点列データを含んでい
る。また、マスク輪郭ベクトルデータは、マスク輪郭線
の端点P1,P6,P7,P12の座標がこの順に配列
されたデータを含んでいる。
【0048】この実施例では境界輪郭線を使用している
ので、輪郭ベクトルは、垂直線分ベクトルと水平線分ベ
クトルとで構成されている。そこで、交点検出処理で
は、まず、濃度輪郭ベクトルの線分ベクトルを、図10
(B),(C)に示すように垂直線分ベクトルと水平線
分ベクトルとにそれぞれ分離して、各線分ベクトルの始
点の座標に従ってソーティングする。また、マスク輪郭
ベクトルについても同様に、垂直線分ベクトルと水平線
分ベクトルに分離してソーティングを行なう。
【0049】次に、濃度輪郭線の垂直線分ベクトルとマ
スク輪郭線の垂直線分ベクトルとが1つずつ比較され
て、互いに重なる線分上に存在する端点が交点候補とし
て検出される。図10(B)の例では、白丸で示されて
いる端点{P1,P2,P5〜P8,P11,P12}
が交点候補である。水平線分ベクトルについても、同様
に、図10(C)に白丸で示す交点候補{P1,P6,
P7,P12}が検出される。図10(B),(C)を
比較すれば解るように、垂直線分ベクトルについて得ら
れた交点候補と、水平線分ベクトルについて得られた交
点候補には、互いに重複する交点候補{P1,P6,P
7,P12}が存在する。このような重複する交点候補
は、開放端点ではなく、濃度輪郭線とマスク輪郭線が完
全に重なっている部分の端点である。そこで、重複する
交点候補を削除すれば、図10(D)に白丸で示すよう
に、開放端点である4つの交点{P2,P5,P8,P
11}が検出される。この際、重複する交点候補{P
1,P6,P7,P12}の座標が濃度輪郭ベクトルデ
ータから削除される。この結果、濃度輪郭ベクトルで表
わされる濃度輪郭線の中で、マスク輪郭線と重複する部
分が削除されることになる。このように、この実施例に
おいては、図9(d)に示す重複する輪郭線部分の削除
と、図9(e)に示す交点の検出とがほぼ同時に行なわ
れている。
【0050】こうしてマスク輪郭線と各濃度輪郭線との
複数の交点が検出されると、図8のステップT2におい
て、交点対決定部122(図1)が交点対の組合わせを
決定する。ここで、「交点対」とは互いに接続される一
対の交点を言う。図11は、交点対の決定方法の一例を
示す説明図である。4つの交点{P2,P5,P8,P
11}を一対ずつ接続する方法としては、図11(A)
〜(C)に示す3つの方法を考えることができる。しか
し、図11(C)のように交点を接続する線分(「接続
線分」と呼ぶ)が互いに交差すると、画像本来の濃度輪
郭線とは異なる不自然な輪郭線が生成されてしまう可能
性が高い。そこで、この実施例では、接続線分が互いに
交差しないように、交点対を決定している。具体的に
は、複数の交点を交点対に組分けして、各交点対を接続
する接続線分の長さの和を求める。そして、複数の交点
を交点対に分けるあらゆる組み合わせについて、接続線
分の長さの和を比較し、その和の値が最小となる組合わ
せを選択することによって交点対を決定する。図11の
例では、その下部に示すように、図11(A)における
接続線分の長さの和が最小なので、図11(A)に示さ
れる交点対{P2,P11},{P5,P8}が選択さ
れる。
【0051】図8のステップT3では、交点接続部12
4(図1)が、図9(f),(g)に示すように各交点
対を接続線分で補間することによって、修正された濃度
輪郭線を得る。なお、この接続処理の詳細については後
述する。
【0052】輪郭修正処理の結果、図3(E)に示すよ
うに、各濃度輪郭線からマスク輪郭線と重複する部分が
削除された修正濃度輪郭線が得られる。図2のステップ
TT6では、こうして得られた複数の修正濃度輪郭線を
表わす複数の修正濃度輪郭ベクトルデータを2値画像に
復元する。図3(F)は、修正された2値画像を重ねて
示した図である。
【0053】なお、輪郭ベクトルデータを2値画像に変
換する処理については、例えば、従来技術として説明し
た特開平6−261209号公報の第11欄第39行〜
第15欄第6行に記載した方法を利用することが可能で
ある。
【0054】図2のステップTT7では、多階調画像復
元部112(図1)が2値画像から多階調画像を復元す
る。図3(F)に示すように、各2値画像の内部領域
(白色領域)における2値画像データDpの値は1なの
で、各2値画像データDpの値を画素ごとを単純に加算
するだけで、図3(G)に示す修正後の多階調画像デー
タが得られる。
【0055】このように、上記実施例では、多階調画像
を複数の2値画像に変換し、各2値画像の濃度輪郭線か
らマスク輪郭線と重なる部分を削除するとともに、濃度
輪郭線とマスク輪郭線との交点を一対ずつ接続すること
によって濃度輪郭線を修正している。すなわち、2値画
像の収縮・膨張処理と輪郭線の収縮・膨張のいずれも行
なうことなく濃度輪郭線を修正しているので、原画像に
含まれている細かい輪郭線部分を消去する可能性が従来
に比べて大幅に低減されている。
【0056】D.交点接続処理の詳細:図12は、図8
のステップT3において交点接続部124が実行する交
点接続処理の詳細手順を示すフローチャートである。ま
た、図13〜図23は、その処理内容を示す説明図であ
る。図13〜図23の上部(A)には、交点接続処理に
使用される輪郭抽出用データバッファ24(図1)内の
データが示されており、また、下部(B)には処理対象
として輪郭ベクトルを示している。
【0057】図13は交点接続処理の初期状態を示して
いる。図13(B)に示す輪郭ベクトルは、12個の端
点P1〜P12によって構成されており、これらの端点
の座標は、図13(A)の中央に示されているように、
ベクトル点列バッファに記憶されている。また、図13
(B)においてそれぞれ破線で囲まれている5組の交点
対{P16,P1},{P3,P14},{P3,P
4},{P6,P11},{P10,P7}が検出され
ている。交点対を表わす交点対データは、交点対データ
バッファに記憶されている。
【0058】輪郭ベクトルの各線分ベクトルの向きは決
まっており、交点対を接続する線分ベクトルもこの向き
に従うことになる。そこで、各交点対の2つの交点を区
別するために、交点対を補間する線分ベクトルが出てゆ
く交点を「出力交点」と呼び、補間する線分ベクトルが
入ってくる交点を「入力交点」と呼ぶ。例えば、交点対
{P16,P1}については、交点P16が出力交点、
交点P1が入力交点である。図13(A)の左端におい
ては、括弧{}内の左側を出力交点POUT ,右側を入力
交点PINとしている。
【0059】図13(A)の右端にある「検出ベクトル
バッファ」は、交点接続処理において追跡された端点で
構成される輪郭ベクトルデータを一時的に格納するバッ
ファである。後述するように、交点接続処理では、輪郭
ベクトルの端点の列を追跡して行きながらその点列を検
出ベクトルバッファに格納しておき、その点列が閉図形
を構成した場合に、検出ベクトルバッファ内の点列の座
標が閉輪郭ベクトルデータとして出力される。
【0060】図13(A)に示すように、交点対の接続
処理を開始する以前の初期状態では、交点対データ{P
OUT ,PIN}と、ベクトル点列データと、が輪郭抽出用
データバッファ24に記憶されている。なお、検出ベク
トルバッファに記載されている「NULL」という文字
は、何も記憶されていないことを示している。
【0061】図12のステップS1では、交点対の入力
交点PINのいずれか1つを、輪郭ベクトルの追跡に使用
する開始点として選択する。図14は、ステップS1に
おいて、第1の交点対{P16,P1}の入力交点P1
が開始点として選択された状態を示している。すなわ
ち、ステップS1では、追跡の開始点である入力交点P
1の座標が検出ベクトルバッファに格納される。なお、
入力交点PINを追跡の開始点として選択する理由は、入
力交点からベクトル点列を追跡して行けば、開始点に対
応する出力交点POUT が現われた時に、閉輪郭ベクトル
が形成されたことを容易に検出できるからである。な
お、図14〜図23においては、ベクトル点列の中で追
跡された端点には下線が付されている。
【0062】図12のステップS2では、ベクトル点列
(図14(A)の中央部)を追跡して次の端点を検出ベ
クトルバッファに追加し、ステップS3では、その端点
が出力交点であるか否かを調べる。そして、出力交点で
なければステップS2に戻り、ベクトル点列の追跡を継
続する。図15は、開始点P1から3番目の端点P3ま
で追跡した状態を示している。この第3の端点P3は、
出力端点であることが交点対データバッファに登録され
ている。この場合には、図12のステップS4が実行さ
れて、その出力交点に対応する入力交点まで追跡をジャ
ンプする。図16は、ステップS4において端点P3に
対応する入力交点P14が検出ベクトルバッファに追加
された状態を示している。なお、検出ベクトルバッファ
に格納された端点の列は、線分ベクトルで順次接続され
て行く端点の列を示している。従って、図16の検出ベ
クトルバッファのデータで表わされる輪郭線では、図1
6(B)に示すように端点P3と端点P14とが線分ベ
クトルで直接接続されている。
【0063】図12のステップS5では、ステップS4
でジャンプした先の入力交点が、輪郭ベクトルの開始点
P1と一致しているか否かが調べられる。開始点P1と
一致していなければステップS2に戻り、ベクトル点列
の追跡が継続される。図16の状態では、入力点列P1
4は開始点P1とは異なるので、ベクトル点列の追跡が
継続される。
【0064】図17は、図16の状態の後、ステップS
2,S3を繰返して端点P16までベクトル点列が追跡
された状態を示している。端点P16は、出力交点であ
ることが交点対データバッファに登録されているので、
ステップS4において、対応する入力交点P1まで追跡
をジャンプする。図18は、出力交点P16から対応す
る入力交点P1までジャンプした状態を示している。こ
の入力交点P1は、検出ベクトルバッファに記憶されて
いる輪郭ベクトルの開始点と一致しているので、この輪
郭ベクトルは閉図形を構成している。そこで、この場合
には、図12のステップS5からステップS6に移行す
る。
【0065】ステップS6では、交点対データバッファ
とベクトル点列バッファから点列が削除され、また、検
出ベクトルバッファ内のベクトルデータが出力される。
図19は、ステップS6の処理結果を示している。すな
わち、ステップS6の処理では、検出ベクトルバッファ
に含まれている端点のデータが交点対データバッファと
ベクトル点列バッファから削除され、また、検出ベクト
ルバッファに格納されているベクトルデータが、閉輪郭
ベクトルデータとして輪郭ベクトルデータメモリに出力
される。なお、輪郭ベクトルデータメモリも、図1に示
す輪郭抽出用データバッファ24内に確保されている。
ベクトルデータの出力が終了すると、検出ベクトルバッ
ファ内のデータは削除される。
【0066】図12のステップ7では、ベクトル点列バ
ッファが空になったか否かが判断される。ベクトル点列
バッファが空でなければ、ステップS1に戻り、新たな
開始点を選択してベクトル点列の追跡を継続する。
【0067】図20は、端点P4を開始点とする第2の
閉輪郭ベクトルが形成された状態を示しており、図21
は、第2の閉輪郭ベクトルを構成する端点のデータが交
点対データバッファとベクトル点列バッファから削除さ
れ、検出ベクトルバッファ内の閉輪郭ベクトルデータが
出力される状態を示している。
【0068】図22は、端点P7を開始点とする第3の
閉輪郭ベクトルが形成された状態を示しており、図23
は、第3の閉輪郭ベクトルを構成する端点のデータが交
点対データバッファとベクトル点列バッファから削除さ
れ、検出ベクトルバッファ内の閉輪郭ベクトルデータが
出力される状態を示している。
【0069】このように、交点の接続処理では、ベクト
ル点列を追跡してゆき、閉図形を表わす輪郭ベクトルが
得られた際に、そのベクトルデータを1組の閉輪郭ベク
トルデータとしてメモリに格納している。この結果、図
13(B)の例のように、同じ2値画像内において閉図
形となる複数の輪郭線が形成されるような場合にも、交
点対を接続しつつ、閉輪郭ベクトルを容易に抽出してい
くことができる。
【0070】E.第2実施例:図24は、第2実施例に
おける処理内容を示す説明図であり、図3に対応する図
である。第2実施例の処理手順は、図2のフローチャー
トに示されている処理手順と同じである。但し、以下に
説明するように、ステップTT3〜TT5の処理内容が
第1実施例と若干異なる。
【0071】第2実施例におけるキズマスクDMの設定
方法は第1実施例と同じであり、従って、図24
(A),(B)は図3(A),(B)と同じものであ
る。第2実施例における2値化処理と輪郭抽出処理は、
第1実施例と次の点で異なる。すなわち、第2実施例に
おいては、図24(C)に示されているように、キズマ
スクを含まない元の多階調画像がそのまま2値化され、
その輪郭ベクトルデータが作成される。キズマスクのマ
スク輪郭を表わす輪郭ベクトルデータは、第1実施例と
同様に、別個に作成される(図24(D))。そして、
輪郭修正処理では、各2値画像の濃度輪郭線の中で、キ
ズマスクのマスク輪郭線に包含される部分が削除される
とともに、各濃度輪郭線とマスク輪郭線との交点が求め
られる(図24(E))。ここで、「包含する」とは、
囲まれた部分と重なり合う部分とを含む意味である。こ
のように、各濃度輪郭線からマスク輪郭線に包含される
部分を削除するようにすれば、第1実施例において、各
濃度輪郭線からマスク輪郭線と重なる部分を削除した場
合と同じ結果が得られる。すなわち、図24(E)の状
態は、第1実施例における交点検出処理(図8のステッ
プT1)が終了した状態と同じである。これ以降の処理
は、第1実施例と同じである。
【0072】第2実施例によれば、多階調画像内のキズ
マスクDMの領域を塗りつぶすことなく、輪郭線を修正
することができるという利点がある。但し、第1実施例
では、2値画像がキズを含まないので、2値画像の濃度
輪郭線が第2実施例に比べて単純になり、輪郭修正処理
をより高速に行なうことができるという利点がある。
【0073】F.変形例:なお、この発明は上記の実施
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0074】(1)図25は、交点対の接続方法の種々
の変形例を示す説明図である。図25(A)では、出力
交点POUT と入力交点PINとの間が、直線状の1つの線
分ベクトルで接続(補間)されている。図25(B)で
は、階段状の垂直線分ベクトルと水平線分ベクトルとの
組み合わせによって接続されている。この階段の1段の
サイズは、1画素の幅としてもよく、また、数画素の幅
に設定することも可能である。図25(C)では、1本
の垂直線分ベクトルと1本の水平線分ベクトルとで接続
されている。交点対の接続方法としては、これ以外にも
種々の方法が考えられるが、この発明では、この中のい
ずれの方法で接続してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例としての画像処理装置を示
すブロック図。
【図2】実施例における処理手順を示すフローチャー
ト。
【図3】第1実施例における処理内容を示す説明図。
【図4】ステップTT3における2値化処理の詳細手順
を示すフローチャート。
【図5】多階調画像を2値化して得られた複数の2値画
像に示す平面図。
【図6】各2値画像に対応する輪郭ベクトルを示す概念
図。
【図7】2値画像における画素輪郭線と境界輪郭線とを
比較して示す説明図。
【図8】ステップTT5における輪郭修正処理の手順を
示すフローチャート。
【図9】ステップTT5における輪郭修正処理の内容を
示す説明図。
【図10】ステップT1における交点検出処理の内容を
示す説明図。
【図11】交点対の決定方法の一例を示す説明図。
【図12】交点接続処理の詳細手順を示すフローチャー
ト。
【図13】交点接続処理の処理内容を示す説明図。
【図14】交点接続処理の処理内容を示す説明図。
【図15】交点接続処理の処理内容を示す説明図。
【図16】交点接続処理の処理内容を示す説明図。
【図17】交点接続処理の処理内容を示す説明図。
【図18】交点接続処理の処理内容を示す説明図。
【図19】交点接続処理の処理内容を示す説明図。
【図20】交点接続処理の処理内容を示す説明図。
【図21】交点接続処理の処理内容を示す説明図。
【図22】交点接続処理の処理内容を示す説明図。
【図23】交点接続処理の処理内容を示す説明図。
【図24】第2実施例における処理内容を示す説明図。
【図25】交点対の接続方法の種々の変形例を示す説明
図。
【符号の説明】
10…CPU 12…バスライン 14…主メモリ 16…補助メモリ 20…画像データバッファ 22…マスクデータバッファ 24…輪郭抽出用バッファ 26…復元用データバッファ 30…入出力インタフェイス 33…キーボード 34…マウス 36…カラーCRT 38…磁気ディスク 104…ランデータ変換部 106…輪郭線抽出部 108…塗りつぶし処理部 110…輪郭線修正部 112…多階調画像復元部 120…交点抽出部 122…交点対決定部 124…交点接続部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多階調画像を修正する装置であって、 多階調画像内において、修正すべき領域としてのマスク
    領域を設定するマスク領域設定手段と、 前記多階調画像を表わす多階調画像データを複数の閾値
    でそれぞれ2値化することによって、複数の2値画像デ
    ータを作成する2値化手段と、 前記マスク領域の輪郭線を表わすマスク輪郭ベクトルデ
    ータを生成するとともに、前記複数の2値画像データに
    よって表わされる各2値画像の輪郭線をそれぞれ表わす
    複数の濃度輪郭ベクトルデータを生成する輪郭線抽出手
    段と、 前記複数の濃度輪郭ベクトルデータのぞれぞれについ
    て、各濃度輪郭ベクトルデータで表わされる濃度輪郭線
    と前記マスク輪郭ベクトルデータで表わされるマスク輪
    郭線との複数の交点を抽出する交点抽出手段と、 前記複数の濃度輪郭ベクトルデータのそれぞれについ
    て、各濃度輪郭ベクトルデータで表わされる濃度輪郭線
    に含まれる前記複数の交点を一対ずつ接続することによ
    って前記濃度輪郭線を閉図形とし、閉図形とされた濃度
    輪郭線を表わす複数の修正輪郭ベクトルデータを作成す
    る修正手段と、 前記複数の修正輪郭ベクトルデータを多階調画像データ
    に変換する復元手段と、を備える多階調画像の修正装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の多階調画像の修正装置で
    あって、 前記交点抽出手段は、 各濃度輪郭線からマスク輪郭線と重なる部分を削除する
    削除手段を備える、多階調画像の修正装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の多階調画像の修正装置で
    あって、 前記交点抽出手段は、 各濃度輪郭線から、マスク輪郭線に包含された部分を削
    除する削除手段を備える、多階調画像の修正装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の多階調画像を修
    正する装置であって、 前記修正手段は、さらに、 前記複数の交点の中で、互いに接続される交点対の組み
    合わせを決定する交点対決定手段と、 前記交点対を互いに接続することによって、前記濃度輪
    郭線を閉図形に形成する交点接続手段と、を備える多階
    調画像の修正装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の多階調画像を修正する装
    置であって、 前記交点対決定手段は、 前記交点対を接続する複数の接続輪郭線が互いに交差し
    ないように前記交点対を決定する手段を備える、多階調
    画像の修正装置。
  6. 【請求項6】 多階調画像を修正する装置であって、 多階調画像内において、修正すべき領域をマスク領域と
    して設定するマスク領域設定手段と、 前記多階調画像内の前記マスク領域を所定の濃度で塗り
    つぶす塗りつぶし手段と、 塗りつぶされたマスク領域を含む多階調画像を表わす多
    階調画像データを複数の閾値でそれぞれ2値化すること
    によって、複数の2値画像データを作成する2値化手段
    と、 前記マスク領域の輪郭線を表わすマスク輪郭ベクトルデ
    ータを生成するとともに、前記複数の2値画像データの
    それぞれを、各2値画像データによって表わされる2値
    画像の輪郭線を表わす複数の濃度輪郭ベクトルデータに
    変換する輪郭線抽出手段と、 前記複数の濃度輪郭ベクトルデータのぞれぞれについ
    て、各濃度輪郭ベクトルデータで表わされる濃度輪郭線
    と前記マスク輪郭ベクトルデータで表わされるマスク輪
    郭線との複数の交点を抽出するとともに、各濃度輪郭線
    から前記マスク輪郭線と重なる部分を削除する交点抽出
    手段と、 前記複数の濃度輪郭ベクトルデータのそれぞれについ
    て、各濃度輪郭ベクトルデータで表わされる濃度輪郭線
    に含まれる前記複数の交点を一対ずつ接続することによ
    って前記濃度輪郭線を閉図形とし、閉図形とされた濃度
    輪郭線を表わす複数の修正輪郭ベクトルデータを作成す
    る修正手段と、 前記複数の修正輪郭ベクトルデータを多階調画像データ
    に変換する復元手段と、を備える多階調画像の修正装
    置。
  7. 【請求項7】 多階調画像を修正する装置であって、 多階調画像内に、修正すべき領域としてのマスク領域を
    設定し、 前記多階調画像を複数の閾値でそれぞれ2値化すること
    によって複数の2値画像を作成し、 前記複数の2値画像のそれぞれの濃度輪郭線を求め、 収縮・膨張処理を行なうことなく各濃度輪郭線から前記
    マスク領域の輪郭線と重なる部分を削除し、 前記マスク領域の輪郭線が削除された複数の濃度輪郭線
    から、修正後の多階調画像を生成することを特徴とする
    多階調画像の修正装置。
  8. 【請求項8】 多階調画像を修正する装置であって、 多階調画像内に、修正すべき領域としてのマスク領域を
    設定し、 前記多階調画像を複数の閾値でそれぞれ2値化すること
    によって複数の2値画像を作成し、 前記複数の2値画像のそれぞれの濃度輪郭線を求め、 収縮・膨張処理を行なうことなく各濃度輪郭線から前記
    マスク領域の輪郭線に包含される部分を削除し、 前記マスク領域の輪郭線が削除された複数の濃度輪郭線
    から、修正後の多階調画像を生成することを特徴とする
    多階調画像の修正装置。
  9. 【請求項9】 請求項7または8記載の多階調画像を修
    正する装置であって、 各濃度輪郭線から前記マスク領域の輪郭線と重なる部分
    を削除する際に、各濃度輪郭線と前記マスク領域の輪郭
    線との複数の交点を求め、前記複数の交点を一対ずつ接
    続する、多階調画像の修正装置。
JP7195948A 1995-07-07 1995-07-07 多階調画像の修正装置 Pending JPH0927028A (ja)

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JP7195948A JPH0927028A (ja) 1995-07-07 1995-07-07 多階調画像の修正装置
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EP96110914A EP0752683A3 (en) 1995-07-07 1996-07-05 Process for changing a multi-tone image

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