JPH09254640A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH09254640A
JPH09254640A JP6801396A JP6801396A JPH09254640A JP H09254640 A JPH09254640 A JP H09254640A JP 6801396 A JP6801396 A JP 6801396A JP 6801396 A JP6801396 A JP 6801396A JP H09254640 A JPH09254640 A JP H09254640A
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vehicle
air
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heating
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Hiroaki Taniguchi
博昭 谷口
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ヒートポンプ除湿暖房とともに頭寒足熱暖房を
できるようにする。 【解決手段】空調空気通路10内の空気と熱交換する車
内側熱交換器4と、該車内側熱交換器へ供給される冷媒
の圧力を減圧する冷房用減圧手段5と、該冷房用減圧手
段に対して並列に接続された除湿用熱交換器6と、該除
湿用熱交換器へ供給される冷媒の圧力を減圧する暖房用
減圧手段7とからなる冷凍サイクルを循環する冷媒の循
環方向を変更して前記車内側熱交換器での冷媒状態を変
化させることにより、該車内側熱交換器を通過する空気
を加熱あるいは冷却するとともに、前記除湿用熱交換器
を前記空調空気通路における車内側熱交換器の上流側に
配設した自動車空調装置において、前記空調空気通路に
おける前記除湿用熱交換器6よりも下流側であって前記
車内側熱交換器4の上流側から該車内側熱交換器を経由
しない空調空気を乗員の上半身に向けて吹き出す分岐通
路16を付設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、除湿機能を備え
た車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃焼式エンジンを搭載していない電気自
動車や、エンジンの冷却損失が極めて少ない直接燃料噴
射式ディーゼルエンジン車並びにハイブリッド動力搭載
車が徐々に普及しはじめたのに伴って、エンジンの排熱
量が暖房熱源として利用できなかったり、不足するよう
になってきている。
【0003】上記のような問題を解決するものとして、
車外側熱交換器において車外空気から冷媒に吸熱した熱
を車内側熱交換器で車内空気へ放熱することにより車室
内暖房を行う冷凍サイクルを有する自動車用ヒートポン
プ式空調装置が開発されてきている。しかし、ヒートポ
ンプ式空調装置の場合、冷凍サイクルにおける冷媒の循
環方向を単純に切り換えて冷房あるいは暖房を行うこと
となっているため、暖房運転時に車内空気の湿度が高く
なると、ウィンドが曇ってしまうという不具合が生ず
る。
【0004】そこで、暖房運転時における車内空気の湿
度を低下させるために、前記冷凍サイクルに暖房運転時
に蒸発器として作用する除湿用熱交換器を接続するとと
もに配管系を工夫することによって除湿暖房を可能なら
しめるようにした車両用空調装置が提案されている(例
えば、特開平4ー151324号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公知例
の車両用空調装置においては、除湿用熱交換器を通過し
て除湿冷却された空気は、暖房運転時に凝縮器として作
用している車内側熱交換器を通過する際に加熱された
後、車室内へ吹き出されることとなっているため、除湿
は可能であっても、車室内への全ての空気吹出口からは
同温度の空調空気が吹き出されることとなり、乗員にと
って快適とされている頭寒足熱暖房が行えないという不
具合が残る。
【0006】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、ヒートポンプ除湿暖房とともに頭寒足熱暖房をで
きるようにすることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明の基本構成で
は、上記課題を解決するための手段として、冷媒圧縮用
の圧縮機と、車室への空調空気通路外にあって該空調空
気通路外の空気と熱交換する車外側熱交換器と、前記空
調空気通路内にあって該空調空調通路内の空気と熱交換
する車内側熱交換器と、該車内側熱交換器へ供給される
冷媒の圧力を減圧する冷房用減圧手段と、該冷房用減圧
手段に対して並列に接続された除湿用熱交換器と、該除
湿用熱交換器へ供給される冷媒の圧力を減圧する暖房用
減圧手段とからなる冷凍サイクルを備え、前記冷凍サイ
クルを循環する冷媒の循環方向を変更して前記車内側熱
交換器での冷媒状態を変化させることにより、該車内側
熱交換器を通過する空気を加熱あるいは冷却するととも
に、前記除湿用熱交換器を前記空調空気通路における車
内側熱交換器の上流側に配設した自動車空調装置におい
て、前記空調空気通路における前記除湿用熱交換器より
も下流側であって前記車内側熱交換器の上流側から該車
内側熱交換器を経由しない空調空気を乗員の上半身に向
けて吹き出す分岐通路を付設して、除湿暖房運転時に頭
寒足熱暖房を行い得るようにしている。
【0008】本願発明の基本構成において、前記暖房用
減圧手段として減圧度が可変なものを採用した場合、分
岐通路を介して乗員上半身へ吹き出される空調空気の温
度が快適に制御できる点で好ましく、その場合におい
て、暖房運転時に前記除湿用熱交換器の下流で且つ前記
車外側熱交換器の上流となる冷媒流通路に、減圧度が可
変とされた可変式減圧手段を介設すれば、乗員上半身以
外へ吹き出される空調空気の温度が不安定になるのを防
止できる。
【0009】また、前記冷房用減圧手段を有する冷媒流
通路および前記暖房用減圧手段を有する冷媒流通路に、
冷房運転時および暖房運転時にのみ冷媒流通を許容する
逆流防止手段をそれぞれ設けた場合、冷凍サイクルにお
ける回路構成が簡略化できる点で好ましい。
【0010】また、前記分岐通路に、該分岐通路を必要
に応じて開閉するダンパを設けた場合、乗員の要求に応
じて頭寒足熱暖房が行える点で好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
【0012】第1の実施の形態 図1には、本願発明の第1の実施の形態にかかる車両用
空調装置が示されている。
【0013】この車両用空調装置は、冷媒圧縮用の圧縮
機1と、該圧縮機1の吐出側に接続された四路切換弁2
と、後述する空調空気通路10外の空気と熱交換する車
外側熱交換器3と、前記空調空調通路10内の空気と熱
交換する車内側熱交換器4と、該車内側熱交換器4へ供
給される冷媒の圧力を減圧する冷房用減圧手段5と、該
冷房用減圧手段5に対して並列に接続された除湿用熱交
換器6と、該除湿用熱交換器6へ供給される冷媒の圧力
を減圧する暖房用減圧手段7と、前記圧縮機1の吸入側
に設けられたアキュムレータ8とからなる冷凍サイクル
Aを備えている。なお、この場合、冷房用および暖房用
減圧手段5,7としては、減圧度が変化しない固定式の
減圧手段(例えば、キャピラリチューブ等)が採用され
ている。
【0014】そして、前記四路切換弁2の切換作動によ
り、前記冷凍サイクルAを循環する冷媒の循環方向を変
更(即ち、冷房運転時には圧縮機1の吐出側を車外側熱
交換器3に、吸入側を車内側熱交換器4に連通させる一
方、暖房運転時には圧縮機1の吐出側を車内側熱交換器
4に連通させ、吸入側を車外側熱交換器3に連通させる
ように変更)して前記車内側熱交換器4での冷媒状態を
変化させることにより、該車内側熱交換器4を通過する
空気を加熱あるいは冷却するように構成されている。
【0015】前記車内側熱交換器4および除湿用熱交換
器6は、車室内前方部に形成された空調ユニットケース
9内の空調空気通路10に配設されており、上流側に除
湿用熱交換器6が、下流側に車内側熱交換器4が位置せ
しめられている。該空調ユニットケース9には、乗員の
足元付近へ空調空気を吹き出すヒート吹出口13、ウィ
ンド側へ空調空気を吹き出すデフ吹出口14および乗員
の上半身へ向けて空調空気を吹き出すベント吹出口15
が設けられており、ヒート吹出口13およびデフ吹出口
14の入口を選択して開閉するダンパ11と、ベント吹
出口15の入口を開閉するダンパ12とが付設されてい
る。
【0016】この空調空気通路10には、図示しないブ
ロアユニットにより車内空気あるいは車外空気が選択さ
れて吸引され、前記除湿用熱交換器6および車内側熱交
換器4を通過して除湿冷却後に加熱された空調空気とさ
れあるいは車内側熱交換器4を通過して冷却された空調
空気とされ、ダンパ11,12の開閉操作によってヒー
ト吹出口13、デフ吹出口14およびベント吹出口15
が選択されて車室内へ吹き出されるようになっている。
【0017】しかして、前記空調ユニットケース9に
は、前記空調空気通路10における前記除湿用熱交換器
6よりも下流側であって前記車内側熱交換器4の上流側
から該車内側熱交換器4を経由しない空調空気を前記ベ
ント吹出口15へ導く(換言すれば、乗員の上半身へ向
けて吹き出す)分岐通路16が設けられており、該分岐
通路16の入口には、該分岐通路16を必要に応じて開
閉するダンパ17が設けられている。
【0018】さらに、前記冷房用減圧手段5を有する冷
媒流通路18および前記暖房用減圧手段7を有する冷媒
流通路19には、冷房運転時および暖房運転時にのみ冷
媒流通を許容する逆流防止手段として作用する逆止弁2
0,21がそれぞれ設けられている。
【0019】上記のように構成された車両用空調装置は
次のように作用する。
【0020】(I) 暖房運転時 冷凍サイクルAは、四路切換弁2を切換作動させること
により、実線矢印で示すように、圧縮機1→四路切換弁
2→車内側熱交換器4→暖房用減圧手段7→逆止弁21
→除湿用熱交換器6→車外側熱交換器3→四路切換弁2
→アキュムレータ8→圧縮機1の順で冷媒が循環するヒ
ートポンプサイクルを構成する。このヒートポンプサイ
クルにおいては、冷媒は圧縮機1で高温高圧のガス状態
となり、車内側熱交換器4で放熱して液化し、暖房用減
圧手段7で減圧されて低温低圧となり、除湿用熱交換器
6で加熱されて一部が蒸発し、車外側熱交換器3でさら
に加熱されて大部分または全部が蒸発気化した後、アキ
ュムレータ8を経て再び圧縮機1へ還流する。
【0021】一方、空調ユニットケース9におけるダン
パ12,17は閉止され、その空調空気通路10にブロ
アユニット(図示省略)により吸引された空気は、除湿
用熱交換器6で冷却除湿された後、車内側熱交換器4で
加熱され、ダンパ11,12の開閉操作によってヒート
吹出口13、デフ吹出口14およびベント吹出口15が
選択されて車室内へ吹き出されるが、いずれの吹出口か
ら吹き出される空調空気(即ち、温風)も同じ温度であ
る。ダンパ11は、図示のように中間位置(即ち、ヒー
ト吹出口13およびデフ吹出口14がともに開状態)と
してもよいが、乗員の足元が寒い場合にはダンパ11に
よりデフ吹出口14を全閉状態としてもよく、ウィンド
が曇る場合にはダンパ11によりヒート吹出口13を全
閉状態としてもよい。
【0022】ところで、上記した暖房運転では、除湿暖
房は可能であっても、各吹出口13,14,15から吹
き出される空調空気(即ち、温風)の温度が同じである
ため、乗員の上半身(特に、顔面)がほてってきて不快
感が生じることがある。このように現象を回避するため
には、所謂頭寒足熱暖房が要求される。
【0023】この頭寒足熱暖房が要求される時には、ダ
ンパ17を開作動させる。すると、除湿用熱交換器6を
通過して冷却除湿された空気(即ち、冷風)の一部が分
岐通路16を通ってベント吹出口15から乗員の上半身
に向けて吹き出され、残りが車内側熱交換器4で加熱さ
れた後、ヒート吹出口13およびデフ吹出口14から車
室内へ吹き出される。
【0024】従って、乗員は、上半身へ向けて吹き出さ
れる空気(即ち、冷風)によって頭寒を感じ、足元に吹
き出される空気(即ち、温風)によって足熱を感じるこ
ととなり、補助ヒータ等を用いることなく頭寒足熱暖房
が可能となる。また、エアミックスダンパも不要とな
る。しかも、除湿用熱交換器6により冷却除湿された空
気を直接乗員の上半身に向けて吹き出すこととなってい
るため、大能力の除湿用熱交換器を採用する必要がなく
なり、除湿用熱交換器の小型化・薄型化を図ることが可
能となり、車室内空間の拡大および対衝突性の向上に大
いに寄与する。
【0025】(II) 冷房運転時 冷凍サイクルAは、四路切換弁2を切換作動させること
により、点線矢印で示すように、圧縮機1→四路切換弁
2→車外側熱交換器3→冷房用減圧手段5→逆止弁20
→車内側熱交換器4→四路切換弁2→アキュムレータ8
→圧縮機1の順で冷媒が循環するヒートポンプサイクル
を構成する。このヒートポンプサイクルにおいては、冷
媒は圧縮機1で高温高圧のガス状態となり、車外側熱交
換器3で放熱して液化し、冷房用減圧手段5で減圧され
て低温低圧となり、車内側熱交換器4で蒸発気化した
後、アキュムレータ8を経て再び圧縮機1へ還流する。
【0026】一方、空調ユニットケース9におけるダン
パ17は閉止され、その空調空気通路10にブロアユニ
ット(図示省略)により吸引された空気は、車内側熱交
換器4で冷却され、ダンパ11,12の開閉操作によっ
てヒート吹出口13、デフ吹出口14およびベント吹出
口15が選択されて車室内へ吹き出される。ダンパ11
は中間位置(即ち、ヒート吹出口13およびデフ吹出口
14がともに開状態)としてもよいが、必要に応じてヒ
ート吹出口13あるいはデフ吹出口14を全閉状態とし
てもよい。
【0027】第2の実施の形態 図2ないし図4には、本願発明の第2の実施の形態にか
かる車両用空調装置が示されている。
【0028】この場合、暖房用減圧手段7として、冷媒
循環サイクル作動中に減圧度を変更できる可変式のもの
を採用している。このような可変式減圧手段の例として
は、図3に示す電磁式膨張弁がある。その他の構成は、
第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略す
る。
【0029】この暖房用減圧手段7は、弁本体22内の
弁孔23に直交する方向から侵入するニードル弁体24
を備えており、該ニードル弁体24の侵入度により弁孔
23の開度(換言すれば、減圧度)が変更できるように
なっている。前記ニードル弁体24は、スプリング25
によりバックアップされるとともに、アクチュエータと
して作用するソレノイド26の磁力変化(換言すれば、
供給電圧変化)により進退せしめられることとなってい
る。符号27は前記弁孔23の入口側と出口側とを連通
する均圧通路である。
【0030】そして、この暖房用減圧手段7の制御は、
図4に示すように、空調コントロールパネルに設けられ
た温度設定器28からの設定温度信号と、除湿用熱交換
器6における冷媒圧力を検出する冷媒圧力検出器29か
らの検出圧力信号とを制御ユニット30で演算し、該制
御ユニット30からの制御信号により暖房用減圧手段7
の減圧度を制御するアクチュエータであるソレノイド2
6を駆動することにより行われることとなっている。な
お、暖房用減圧手段7の減圧度制御アクチュエータの制
御は、図5に示す特性図(設定温度ー除湿用熱交換器冷
媒圧力特性図)に基づいて行われる。
【0031】例えば、乗員が温度設定器28により設定
温度を高めに設定した場合には、制御ユニット30は、
暖房用減圧手段7の減圧度が小さくなるように制御し、
これによって除湿用熱交換器6の冷媒蒸発圧力を高めに
制御し、除湿用熱交換器6の冷媒蒸発温度を高めに制御
する。従って、頭寒足熱暖房を行う場合に、分岐通路1
6を通ってベント吹出口15から乗員の上半身に向けて
吹き出される空調空気(即ち、冷風)の温度が高めに制
御されることとなる。一方、乗員が温度設定器28によ
り設定温度を低めに設定した場合には、制御ユニット3
0は、暖房用減圧手段7の減圧度が大きくなるように制
御し、これによって除湿用熱交換器6の冷媒蒸発圧力を
低めに制御し、除湿用熱交換器6の冷媒蒸発温度を低め
に制御する。従って、頭寒足熱暖房を行う場合に、分岐
通路16を通ってベント吹出口15から乗員の上半身に
向けて吹き出される空調空気(即ち、冷風)の温度が低
めに制御されることとなる。
【0032】ところで、温度設定器28による設定温度
を変化させないのに、気温や走行速度の変動によって除
湿用熱交換器6の冷媒圧力が変動し、乗員の上半身へ向
けて吹き出される空調空気(即ち、冷風)の温度が変動
すると、乗員が不快に感じることがある。そのため、除
湿用熱交換器6の冷媒圧力検出器29からの検出圧力信
号を制御ユニット30で演算し、暖房用減圧手段7の減
圧度を制御するアクチュエータ(即ち、ソレノイド2
6)の動きを補正することによって乗員の上半身へ向け
て吹き出される空調空気(即ち、冷風)の温度が変動す
るのを防止するようにしている。
【0033】なお、均一暖房を行う場合にも、除湿用熱
交換器6の冷媒蒸発温度が上記のように制御されること
により、設定温度に従って除湿用熱交換器6の冷媒蒸発
温度が変化するのであるが、設定温度を高めにすると冷
媒蒸発温度が高めとなり、設定温度を低めにすると冷媒
蒸発温度が低めとなるので、第1の実施の形態における
ように固定式の暖房用減圧手段を用いた場合に比べる
と、空調空気(即ち、冷風)の相対湿度が一定する方向
の制御となるところから弊害が発生しにくく、むしろ乗
員の呼吸器系の健康上から好ましい制御となる。また、
冷房運転時には、暖房用減圧手段7は冷媒圧力に関与し
ないため、可変式のものを採用したことによる影響は生
じない。
【0034】その他の作用効果は、第1の実施の形態に
おけると同様なので重複を避けて説明を省略する。
【0035】第3の実施の形態 図6および図7には、本願発明の第3の実施の形態にか
かる車両用空調装置が示されている。
【0036】この場合、暖房運転時に除湿用熱交換器6
の下流で且つ車外側熱交換器3の上流となる冷媒流通路
31には、減圧度が可変とされた可変式減圧手段32が
介設されている。該可変式減圧手段32としては、第2
の実施の形態における暖房用減圧手段7と同様な構造の
電磁式膨張弁が採用される。その他の構成は、第1の実
施の形態におけると同様なので説明を省略する。
【0037】そして、この可変式減圧手段32の制御
は、図7に示すように、空調コントロールパネルに設け
られた温度設定器28からの設定温度信号と、除湿用熱
交換器6における冷媒圧力を検出する冷媒圧力検出器2
9からの検出圧力信号と、空調コントロールパネルに設
けられた運転切換スイッチ33からの冷媒循環モード選
定信号と、車内側熱交換器4における冷媒圧力を検出す
る冷媒圧力検出器34からの検出冷媒圧力信号とを制御
ユニット30で演算し、該制御ユニット30からの制御
信号により暖房用減圧手段7の減圧度を制御するアクチ
ュエータと可変式減圧手段32の減圧度を制御するアク
チュエータとを駆動することにより行われることとなっ
ている。なお、可変式減圧手段32の減圧度制御アクチ
ュエータの制御は、図8に示す特性図(設定温度ー車内
側熱交換器冷媒圧力特性図)に基づいて行われる。
【0038】例えば、乗員が温度設定器28により設定
温度を高めに設定した場合には、第2の実施の形態にお
けると同様な制御を制御ユニット30により暖房用減圧
手段7に対しては行うのに伴って、頭寒足熱暖房を行う
場合に乗員の上半身に向かって分岐通路16を通ってベ
ント吹出口15から吹き出される空調空気(即ち、冷
風)は高めに制御される一方、車外側熱交換器3の吸熱
能力が低下して冷媒循環サイクルの暖房能力が低下し、
乗員の足元へヒート吹出口13から吹き出される空調空
気(即ち、温風)の温度が低くなり過ぎる場合が生じ
る。
【0039】これに対して、可変式減圧手段32の減圧
度は制御ユニット30により大きめに制御される。これ
によって、車外側熱交換器3の冷媒蒸発圧力が、第2の
実施の形態における場合に比べて低めに制御されるの
で、車外側熱交換器3の吸熱能力が向上して冷媒循環サ
イクルの暖房能力が向上し、乗員の足元へヒート吹出口
13から吹き出される空調空気(即ち、温風)の温度が
十分に上昇する。
【0040】また、乗員が温度設定器28により設定温
度を低めに設定した場合には、第2の実施の形態におけ
ると同様な制御を制御ユニット30により暖房用減圧手
段7に対して行うことによって、暖房用減圧手段7の減
圧度だけでも車外側熱交換器3の冷媒蒸発圧力が十分に
下がる。
【0041】これに対して、可変式減圧手段32の減圧
度は制御ユニット30により小さめに制御される。これ
によって、車外側熱交換器3の冷媒蒸発圧力が第2の実
施の形態におけると同等に制御されるので、車外側熱交
換器3の吸熱能力が必要以上に向上することがなくな
り、乗員の足元へヒート吹出口13から吹き出される空
調空気(即ち、温風)の温度が必要以上に上昇すること
がなくなる。
【0042】一方、温度設定器28による設定温度を変
化させないのに、気温や走行速度の変動によって除湿用
熱交換器6の冷媒圧力が変動し、乗員の上半身へ向けて
吹き出される空調空気(即ち、冷風)の温度が変動する
と、乗員が不快に感じることがある。そのため、車内側
熱交換器4の冷媒圧力検出器34からの検出圧力信号
(即ち、冷媒凝縮圧力=圧縮機1の吐出圧力)を制御ユ
ニット30で演算し、可変式減圧手段32の減圧度を制
御するアクチュエータの動きを補正することによって乗
員の足元へ向けて吹き出される空調空気(即ち、温風)
の温度が変動するのを防止するようにしている。
【0043】なお、均一暖房を行う場合にも、車内側熱
交換器4の冷媒凝縮温度が上記のように制御されること
により、乗員の足元へ向けて吹き出される空調空気(即
ち、温風)の温度が安定した状態で制御される。また、
冷房運転時には、運転切換スイッチ33からの冷媒循環
モード選定信号を受けて制御ユニット30が可変式減圧
手段32を全開状態に固定する制御を行い、可変式減圧
手段32を採用したことによる影響の発生を防止するよ
うにしてもよいし、暖房用のプログラムとは別途に冷房
用プログラムを制御ユニット30に格納しておいて、車
内側熱交換器4の冷媒圧力信号に基づいて、可変式減圧
手段32の減圧度を制御するアクチュエータに、冷房に
適した作動を行わせるようにしてもよい。
【0044】その他の作用効果は、第1の実施の形態に
おけると同様なので重複を避けて説明を省略する。
【0045】上記各実施の形態においては、ヒートポン
プサイクルのみを有する車両用空調装置について説明し
たが、本願発明は、エンジン冷却水の保有する熱により
冷媒を加熱する冷媒加熱器を併設したヒートポンプサイ
クルにも適用可能である。
【0046】
【発明の効果】本願発明によれば、冷凍サイクルにおけ
る冷媒の循環方向を切り換えて冷房あるいは暖房を行う
とともに、暖房運転時に除湿用熱交換器により空調空気
通路へ吸い込まれる空気を冷却除湿するものにおいて、
前記除湿用熱交換器を通過し且つ車内側熱交換室を経由
しない空調空気(即ち、冷風)を分岐通路を介して乗員
の上半身に向けて吹き出すようにしたので、補助ヒータ
等を用いる必要のない極めて簡易な構成で頭寒足熱暖房
を行うことができるという優れた効果がある。
【0047】また、エアミックスダンパも不要となる。
しかも、除湿用熱交換器により冷却除湿された空気を直
接乗員の上半身に向けて吹き出すこととなっているた
め、大能力の除湿用熱交換器を採用する必要がなくな
り、除湿用熱交換器の小型化・薄型化を図ることが可能
となり、車室内空間の拡大および対衝突性の向上に大い
に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態にかかる車両用空
調装置を示す概略構成図である。
【図2】本願発明の第2の実施の形態にかかる車両用空
調装置を示す概略構成図である。
【図3】本願発明の第2の実施の形態にかかる車両用空
調装置における暖房用減圧手段の具体例を示す断面図で
ある。
【図4】本願発明の第2の実施の形態にかかる車両用空
調装置における暖房用減圧手段の制御系を示すブロック
図である。
【図5】本願発明の第2の実施の形態にかかる車両用空
調装置における暖房用減圧手段の減圧度制御例を示す設
定温度ー除湿用熱交換器冷媒圧力特性図である。
【図6】本願発明の第3の実施の形態にかかる車両用空
調装置を示す概略構成図である。
【図7】本願発明の第3の実施の形態にかかる車両用空
調装置における暖房用減圧手段および可変式減圧手段の
制御系を示すブロック図である。
【図8】本願発明の第3の実施の形態にかかる車両用空
調装置における可変式減圧手段の減圧度制御例を示す設
定温度ー車内側熱交換器冷媒圧力特性図である。
【符号の説明】
1は圧縮機、2は四路切換弁、3は車外側熱交換器、4
は車内側熱交換器、5は冷房用減圧手段、6は除湿用熱
交換器、7は暖房用減圧手段、10は空調空気通路、1
1,12はダンパ、13はヒート吹出口、14はデフ吹
出口、15はベント吹出口、16は分岐通路、17はダ
ンパ、18,19は冷媒流通路、20,21は逆流防止
手段(逆止弁)、31は冷媒流通路、32は可変式減圧
手段、Aは冷凍サイクル。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒圧縮用の圧縮機と、車室への空調空
    気通路外にあって該空調空気通路外の空気と熱交換する
    車外側熱交換器と、前記空調空気通路内にあって該空調
    空調通路内の空気と熱交換する車内側熱交換器と、該車
    内側熱交換器へ供給される冷媒の圧力を減圧する冷房用
    減圧手段と、該冷房用減圧手段に対して並列に接続され
    た除湿用熱交換器と、該除湿用熱交換器へ供給される冷
    媒の圧力を減圧する暖房用減圧手段とからなる冷凍サイ
    クルを備え、前記冷凍サイクルを循環する冷媒の循環方
    向を変更して前記車内側熱交換器での冷媒状態を変化さ
    せることにより、該車内側熱交換器を通過する空気を加
    熱あるいは冷却するとともに、前記除湿用熱交換器を前
    記空調空気通路における車内側熱交換器の上流側に配設
    した自動車空調装置であって、前記空調空気通路におけ
    る前記除湿用熱交換器よりも下流側であって前記車内側
    熱交換器の上流側から該車内側熱交換器を経由しない空
    調空気を乗員の上半身に向けて吹き出す分岐通路を付設
    したことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記暖房用減圧手段として減圧度が可変
    なものを採用したことを特徴とする前記請求項1記載の
    車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 暖房運転時に前記除湿用熱交換器の下流
    で且つ前記車外側熱交換器の上流となる冷媒流通路に
    は、減圧度が可変とされた可変式減圧手段を介設したこ
    とを特徴とする前記請求項2記載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記冷房用減圧手段を有する冷媒流通路
    および前記暖房用減圧手段を有する冷媒流通路には、冷
    房運転時および暖房運転時にのみ冷媒流通を許容する逆
    流防止手段をそれぞれ設けたことを特徴とする前記請求
    項1ないし請求項3のいずれか一項記載の車両用空調装
    置。
  5. 【請求項5】 前記分岐通路には、該分岐通路を必要に
    応じて開閉するダンパを設けたことを特徴とする前記請
    求項1ないし請求項4のいずれか一項記載の車両用空調
    装置。
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