JPH09164674A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH09164674A
JPH09164674A JP32741695A JP32741695A JPH09164674A JP H09164674 A JPH09164674 A JP H09164674A JP 32741695 A JP32741695 A JP 32741695A JP 32741695 A JP32741695 A JP 32741695A JP H09164674 A JPH09164674 A JP H09164674A
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JP
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piezoelectric body
ink
piezoelectric
ink channel
electrode
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JP32741695A
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Hideo Yasutomi
英雄 保富
Naoki Matsui
直樹 松井
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣接するインクチャンネルにインク吐出の際
の変形の影響を与えないようにノズルを高密度に配置す
る。 【解決手段】 第1の基板と、第2の基板と、前記第1
と第2の基板の間を複数のインクチャンネルに分割する
ために配置され、その背面が当接している第1の圧電体
と第2の圧電体とからなる隔壁部と、前記各圧電体に電
圧を印加する電源とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像信号に応じて
インク滴を吐出して、紙等の記録媒体に記録するインク
ジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、第1の基板と第2の基板の間
に複数の圧電素子を並べ、前記第1と第2の基板と圧電
素子で囲まれたチャンネルを順にインクチャンネル、ダ
ミーチャンネルとしたインクジェット記録装置が知られ
ている。このようなインクジェット記録装置として、例
えば、特開平6−143564号公報に開示されたもの
のインクジェットヘッドを図11に示す。このインクジ
ェットヘッド60は、絶縁性支持基板61,62の間に
チャンネルに向かう方向に分極させた電極66を有する
圧電素子細片63が並べられ、この圧電素子細片63に
よって区切られた空間を順にインクチャンネル64、ダ
ミーチャンネル65としている。各圧電素子細片63の
両側の電極66に電圧を印加し、分極と同じ方向に電界
を発生させ細片に伸縮モードによる変形を起こさせ、イ
ンクチャンネル64からインクを吐出させる。また、ダ
ミーチャンネル65は、インクチャンネル64の側壁に
当たる圧電素子63を変形させてインクを吐出させる際
に、隣接するインクチャンネル64への圧電素子63の
変形の影響を無くすために設けられている。よって、ダ
ミーチャンネル65は、空隙となっているか、弾性部材
が充填されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記イ
ンクジェット記録装置では、圧電体細片によって区切ら
れた空間をインクチャンネル、ダミーチャンネル、イン
クチャンネルと順に繰り返しているので、インクチャン
ネル間のピッチが拡大するため、インクチャンネルに連
通されたノズル孔のピッチも拡大し、高解像度の印字を
行うためにノズルの高密度化を行なうことが非常に難し
かった。そこで、本発明においては、ノズルを高密度に
配置でき、隣接するインクチャンネルに変形の影響を与
えないようにすることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明のインクジェット記録装置は、第1の基板
と、第2の基板と、前記第1と第2の基板の間を複数の
インクチャンネルに分割するために配置され、その背面
が当接している第1の圧電体と第2の圧電体とからなる
隔壁部と、前記各圧電体に電圧を印加する電源とを有
し、該電源から前記圧電体に電圧を印加し、前記インク
チャンネルの容積を変化させ、インクチャンネル内のイ
ンクに変位を生じさせることでインクを吐出させること
を特徴とする。
【0005】このインクジェット記録装置によれば、隔
壁部は、第1の圧電体と第2の圧電体からなり、その背
面が当接しており、インクチャンネルとインクチャンネ
ルとの間にダミーチャンネルがないので、インクチャン
ネルに連通されたノズルのピッチを細かく高密度にする
ことができる。
【0006】そして、前記第1基板又は第2基板の少な
くとも一方を圧電体で形成しても良い。この場合、イン
クチャンネルを構成する側面に加え、基板の一面をも変
形させることができるようになるので、作用面が大きく
なり、インクチャンネルの容積変化を大きくすることが
できる。また、作用面を大きくすることができるので、
低電圧による駆動が可能となる。さらに、1面変形させ
るか2面変形させるか、3面変形させるかによって、イ
ンクの吐出量を3段階に調節でき、階調表現が可能とな
る。
【0007】また、前記インクチャンネルの容積を変形
させる圧電体は、所定の電圧を印加したときインクチャ
ンネルの体積変化が各変形箇所毎に異なるようにしても
良い。この場合、各作用面毎にインクの吐出量を変える
ことができ、各作用面ともON/OFFの制御しかしな
くても、その組み合わせで7通りの吐出量の変化を持た
せることができ、多階調の印字を行なう際には、特に有
効である。
【0008】さらに、前記第1の圧電体と第2の圧電体
は、その分極方向が逆になるように背面の電極を介して
当接させるようにしても良い。この場合、圧電体の分極
方向が逆であるので、圧電体を変形させたとき、背面側
の圧電体を押圧する方向にはほとんど変形しないので、
隣接するインクチャンネルに影響を与えない点で特にす
ぐれている。
【0009】さらにまた、前記第1の圧電体の背面電極
と第2の圧電体の背面電極とを共通電極にしても良い。
この場合、圧電体に電圧を印加する配線の数が減り、個
々の配線を太くすることができ、また、製造が簡単にな
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1の実
施形態によるインクジェットヘッド12を取り付けたイ
ンクジェット記録装置1の全体構成を概略的に示したも
のである。このインクジェット記録装置1は大別して、
コネクタ2aを備えた電源部2と、駆動系3と、メカコ
ントローラ4と、メモリ5と、コントローラ6と、イン
ク供給部7と、スキャンキャリッジ8と、給紙部9と、
ケース10と、操作パネル11とから構成されている。
前記スキャンキャリッジ8は、通紙方向(矢符a方向)
に直交する方向(図1において図面の表裏方向)にスキ
ャン可能になっており、その内部にはブラック、シア
ン、マゼンタ、及びイエローの各色用に4つのインクジ
ェットヘッド12が通紙方向に沿い、且つノズル孔13
を下方に向けて配置されている。
【0011】前記インクジェットヘッド12は、図2に
示すように、上面には非圧電部材からなる天板14を備
え、下面にも同様に非圧電部材からなる基板15を備え
ている。この天板14と基板15とは、後述する隔壁部
24を構成する圧電体25と接着され、その固定部材と
して使用されるので、ヤング率が1.5×109N/m2
以上の材質で絶縁性を有することが望ましく、この実施
形態では、非圧電部材であるアルミナ(Al23)のプ
レートで構成されている。前記天板14と基板15の間
には、図3に示すように隔壁部24によって、複数のイ
ンクチャンネル16A,16B,16C,…が分割形成
されている。これらのインクチャンネル16は、図3に
示すように、天板14の幅方向に所定のピッチで形成さ
れ、図2に示す天板14の長手方向にそれぞれ平行に伸
びている。
【0012】インクジェットヘッド12の前面には、各
インクチャンネル16と対応する位置にノズル孔13が
形成されたノズルプレート17が接着固定されている。
また、バックプレート18が天板14と基板15の後端
部側面に接着固定されている。前記バックプレート18
の後方にはインクマニホールド19が設けられており、
図1に示すインク供給部7にインク供給路20で接続さ
れている。前記バックプレート18には、インクマニホ
ールド19からインクチャンネル16にインクを供給す
るためのインク供給口21が設けられている。隔壁部2
4の圧電体25を変形させるための電極と接続される配
線22が基板15にプリントされ、バックプレート18
後方の外部に引き出されている。このようなインクチャ
ンネル16を構成要素とするインクジェットヘッド12
が各色毎に設けられ、それぞれ支持基板23の上に固着
されて保持されている。
【0013】前記隔壁部24は、図3に示すように第1
の圧電体25aと第2の圧電体25bとで構成される圧
電体25と、各圧電体25に変位を起こさせるための電
極26とからなる。この圧電体25は、チタン酸ジルコ
ン酸鉛(以下PZTと呼ぶ)からなり、該圧電体25
は、分極方向が図3に矢印D1,D2で示す前記天板14
及び基板15と平行な方向になるように配置されてい
る。
【0014】前記電極26は、圧電体25のインクチャ
ンネル16に対向する面に設けられた表面電極26a
と、第1の圧電体25aと第2の圧電体25bとが背中
あわせになっている面に設けられた背面電極26bとか
らなる。該電極26に電圧を印加し、圧電体25の背面
とインクチャンネル対向面との方向、即ち分極方向と同
じ方向に電界Eがかけられると、電界Eの方向と同じ方
向に圧電体25がd33モードで変位するようにされて
いる。この隔壁部24の電極26は、ワイヤーボンディ
ング等の方法で前記配線22に接続されている。この接
続された配線22を介してインクジェットヘッド12外
に設けられたコントローラ6から画像信号に対応して電
圧が印加される。
【0015】この隔壁部24と前記天板14と基板15
との接着は、圧電体25の変位を妨げない弾性接着を行
なう。この実施形態では、基板15と圧電体25とはコ
ニシ株式会社のE30H接着剤で厚みが25μm程度の
接着層27を設けて接着した。尚、この接着剤の変わり
にセメダイン株式会社のニトリル系540(エラストマ
ー接着剤)を用いても良い。
【0016】ここで、本実施形態においては、第1の圧
電体25aに図4中矢符D1で示される分極方向と、第
2の圧電体25bに図4中矢符D2で示す分極方向は、
180度反転させて配列している。圧電体をこのように
配列することによって、第1の圧電体25aの背面電極
26bと第2の圧電体25bの背面電極26bを共通に
する(例えば接地する)ことができる。このため、イン
クチャンネル16側の表面電極26aのみをコントロー
ルすることによって、各々の圧電体25の変位を制御で
きる。背面電極26bを別々にすることは、電極間を絶
縁する必要が生じてそのスペースが必要となり、ノズル
孔13の高密度化の障害となるので好ましくない。
【0017】また、前記基板15、天板14、圧電体2
5及び電極26、ノズルプレート17等からなるインク
チャンネル16内の表面でインクと直接接触する部分に
ついては、絶縁性のオーバーコート処理を施しておく。
これにより、電極26の耐久性が向上するとともに、隔
壁部24の圧電体25にインクが浸透して低抵抗化し、
実効電圧がかからなくなり変形量が低下すると言った不
都合を防止する。このオーバーコート処理は、樹脂を塗
布またはスプレーするか、無機物をスパッタリングやC
VDで付着させる。さらに、インクジェットヘッド12
の剛性を増させるために、インクジェットヘッド12の
両端部分において天板14と基板15とを確実に接着す
るようにしても良い。
【0018】次に、図4を参照して、インクチャンネル
16からインクを吐出する際の動作について述べる。こ
こでは説明の簡便化のため、マルチチャンネルの内の1
チャンネルの動作のみ図示した。電圧を印加する前の状
態の圧電体25を実線41で示す。第1の圧電体25a
の分極方向は図中に矢印D1で示す方向であり、第2の
圧電体25bの分極方向は図中に矢印D2で示す方向で
ある。各々の圧電体25a、25bの背面の電極26b
は接地されているので、それぞれインクチャンネル側の
電極26aに負の電圧を印加する。すると、第1の圧電
体25aは、矢印E1方向に電界が形成され、図中に破
線42aで示す形に変形する。第2の圧電体25bも矢
印E2方向に電界が形成され、図中に破線42bで示す
形に変形する。
【0019】その結果、インクチャンネル16の容積が
急激に減少し、インクチャンネル16に充填されたイン
クが加圧され、前述のノズルプレート17に設けられた
ノズル孔13からインク滴が吐出される。本実施形態で
は、圧電体25と天板14及び圧電体25と基板15の
間は、前述した弾性を有する接着剤で接着層27を形成
して接着されている。よって、圧電体25の変形時にも
接着層27が弾性変形を起こして圧電体25の変形を大
きく規制することなく、又、圧電体25と他の部材との
接着状態を保つので、インクがインクチャンネル16外
に回り込むことがない。したがって、圧力のロスも少な
く効率良くインク滴を吐出することができる。さらに、
圧電体25aは、隣接するインクチャンネル16の圧電
体25bと背面で当接しており、圧電体25bは、隣接
するインクチャンネル16の圧電体25aと背面で当接
してその変形が規制されている。したがって、電圧を印
加したとき各圧電体25は、隣接するインクチャンネル
に影響を与えることなく、それぞれ対面するインクチャ
ンネル側に変形する。
【0020】次に、電圧の印加を終えると第1の圧電体
25a、第2の圧電体25bともに破線42で示す状態
から元の実線41で示す状態に戻る。このときインクチ
ャンネル16内は容積の膨張による圧力の減少が起こ
り、インク供給口21からこれに見合う量、即ち吐出し
た量のインクが補給される。以上のように電圧のON−
OFFを印字内容に応じた規定のパルス波の組み合わせ
で各インクチャンネル16の圧電体25に与えることに
より、マルチノズルによる印字が可能となる。
【0021】次にインクジェットヘッド12の製造方法
について、図5から図9を参照して説明する。第1の製
法として、各インクチャンネル16毎に個別に接着して
いた天板14と圧電体25とを一体化して部品点数を減
らすことにより、組み立て性を向上させた部品を用いる
製法を示す。まず初めに、図5(a)に示すように、ア
ルミナ等からなる天板14に、前述した接着剤を全面に
所定の厚み(25μm)を持たせて塗布して接着層27
を設け、その上に矢印D方向に分極方向をもつPZTか
らなる圧電体25を取り付け一体化させる。
【0022】次に、天板14と圧電対25を一体化させ
た部品をダイサー等の切削加工手段を用いて、図5
(b)に示すように圧電体25及び天板14との接着層
27を含めて切削して、圧電体25を個々に独立させ
る。続いて、各圧電体25に電極26を取り付ける。ま
ず、圧電体25の後方約1/3の部分、即ち図6に示す
ようにバックプレート18が取り付けられる側の圧電体
25の後方部分36と、天板14部分についてマスキン
グを施す。そして、圧電体のマスキングを施していない
面にスパッタリングやメッキ法等によりAuまたは(N
i,Cr)膜を付着させ、電極26を形成する。その
後、圧電体25の上面部30にスパッタリング等で形成
された金属膜の部分を研磨または切削により取り除く。
【0023】以上のようにして、図7にその正面図を示
すように、その両面に電極26を設けた圧電体25と、
天板14とを一体化させた一体化部品31を作成する。
この一体化部品31を2つ準備して、一方を反転させ、
櫛歯状に突出している圧電体25を互いに嵌め合わせ、
幅方向にずらせて圧電体25に付着させた電極26同士
を当接させる。この状態で電極26からワイヤーボンデ
ィング等の方法で外部に配線し、圧電体25の上面部3
0と天板14とを前述した接着剤で接着層27の幅を持
たせて接着する。このとき、同じもののうち一方を反転
させて嵌め合わせているので、隣合う圧電体同士は、そ
の分極方向が逆になる。尚、電極26同士が当接してい
る面については、特に接着する必要はない。
【0024】以上のようにして、図3に示す断面のイン
クチャンネル16が形成され、これにノズルプレート1
7と、バックプレート18及びインクマニホールド19
を取り付けインクジェットヘッド12ができる。第1の
製法のように天板14と圧電体25とを一体化させた部
品を作製することにより、圧電体25を高精度に天板1
4と基板15の間に位置決めして接着する必要がなくな
り、組み立てが非常に容易になる。
【0025】次に第2の製法について述べる。まず、図
5(a)と同様にして、図8(a)に示すようにあらか
じめ矢印D方向に分極した圧電体25と天板14とを低
弾性の接着剤で接着して積層体32を作成する。ここ
で、図5(a)に示す前述の方法と異なるところは天板
14の長さがインクチャンネル16の長さの1/2つま
り、圧電体25の分極方向と直交する方向の長さの1/
2になっており、圧電体25と天板14との接着面積が
1/2になっているところである。続いて、前記製法と
同様に圧電体25と低弾性の接着層27とを一緒に切削
し、図8(b)に示すように櫛歯状の部品33に加工す
る。
【0026】櫛歯状に加工された部品33の圧電体25
の側面にスパッタリング等の方法で(Cu/Ni)の膜
を作り電極26を形成する。こうして得られた図8
(b)に示す電極26が付着された部品を2つ作成し、
一方を180度回転させて接合すれば、図8(c)に示
すように対向する側壁の圧電体25の分極方向が180
度反転した圧電体25と天板14の一体部品34が得ら
れる。この図8(c)に示す一体部品の電極26にワイ
ヤーボンディング等の方法で結線し、この一体部品34
の圧電体25の底面に基板15を接着すれば、図3に示
す断面のインクチャンネル16が形成される。これにノ
ズルプレート17と、バックプレート18及びインクマ
ニホールド19を取り付けインクジェットヘッド12が
できる。この第2の方法により作成すると、基板15を
後から取り付けるので、電極26の結線が容易に行える
という効果を有する。
【0027】本実施形態では、隣接するインクチャンネ
ル16の隔壁部24を構成する圧電体25について、そ
の分極方向をインクチャンネル16に向かう方向にし
て、隣接する圧電体25の分極方向をそれぞれ逆向きに
して背面同士を合わせて配置し、有効にインクチャンネ
ル16側に変位のエネルギーを集中させることで、ダミ
ーチャンネルを設けることなく、隣接するインクチャン
ネル16に対して連動変位を影響のないレベル以下にす
ることが可能となった。
【0028】更に、多階調印字等でより高精度な圧電体
25の変位制御が必要な際には、複数のインクチャンネ
ル16のうち奇数番目のインクチャンネル16aからイ
ンクを吐出するときは、隣接する偶数番目のインクチャ
ンネル16bからの吐出を休止して、奇数番目のインク
チャンネル16aからの吐出終了後に偶数番目のインク
チャンネル16bからの吐出を行なう。以上のように奇
数番目のインクチャンネル16aと偶数番目のインクチ
ャンネル16bとを交互に吐出させれば、休止状態にあ
る隣のインクチャンネル16の圧電体が駆動されないた
め、一種の隔壁がわりになり連動変位は完全に無視でき
るようになる。
【0029】図9に第2の実施形態の構成を示す。この
第2の実施形態の前記第1の実施形態との違いは、天板
14及び基板15についても分極した圧電体25を用い
て構成した点にある。これにより、第2の実施形態で
は、上下左右の4壁面をインク吐出の駆動源として用い
ることができ、インクチャンネルの容積変化量のさらな
る増大が図れる。よって、インクチャンネル内の容積量
の変化を多段階制御することが可能となる。
【0030】したがって、この実施形態によると、多階
調印字に必要な高精度且つ再現性に影響を与えるインク
の吐出量を多段階に制御することが容易になる。一つの
インクチャンネル16については4つの圧電体25を有
する。この1インクチャンネル16内の4個の圧電体2
5のON/OFFを組み合わせると、各圧電体25の体
積変化量を意図的に変えることにより、容易にインクチ
ャンネル16内の体積量の多段階制御を行え、2×2×
2×2で16通りの体積変化量(変化なしを含む)を選
択することができる。
【0031】続いて、多段階の体積変化の制御方法を説
明する。インクチャンネル16の側壁を構成する4つの
圧電体P,Q,R,Sは、電極26に所定の電圧を印加
することにより、p,q,r,s(μm)変位するとす
る。また、各々の圧電体の作用面積をT1、T2,T3
4(μm2)とする。以上より、各圧電体P,Q,R,
Sのインクチャンネル16内での体積の変化量は、pT
1、qT2,rT3,sT4(μm3)となる。それぞれの
体積変化量の値を意図的に異なる値に調整しておく。
【0032】体積変化量を異ならせる方法としては、p
〜sの変位量を変更するか、又はT1〜T4の作用面積を
変更するか、又はそれらを組み合わせることが考えられ
る。変位量の変更は、電極に印加される電圧を変更する
か圧電体の組成を変更することによって対応する。作用
面積の変更は、チャンネル寸法の変更及び電極26の面
積の変更によって調整可能となる。以上によって、吐出
なしを含めて16段階の制御が可能となる。又仮に、1
つの圧電体で3通りの変位を実現すれば、理論上は34
で81段階の階調表現が可能となる。
【0033】図10に第3の実施形態を示す。この第3
の実施形態は、前記第2の実施形態と同様にインクチャ
ンネル16の上下左右の4方向の壁面を圧電体25で構
成したものである。第2の実施形態との違いは、天板1
4及び基板15の隔壁部24を接着した隔壁部左右の隔
壁近傍付近に、隔壁に沿って切り溝35を入れた点にあ
る。この切り溝35を設けることにより、上下の連続す
る天板14や基板15に電圧を印加して変位させたと
き、溝で区切られた所から先の連動変位が押えられ、且
つ電圧を印加した部分の変位量を増大させることができ
る。したがって、天板14や基板15を変位させたとし
ても、隣接するインクチャンネル16部分への連動変位
を押えることができるので、隣接するインクチャンネル
16をダミーチャンネルとする必要なく、インクジェッ
トヘッドを作成することができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクジ
ェット記録装置によると圧電体で側壁を構成したにもか
かわらず、従来例のごとく隣接チャンネルの連動変位を
防止するため、交互にダミーチャンネルを設ける必要が
なく、インクノズルの高密度化が可能になる。また、複
数の側面を圧電体で形成することにより、容易に多段階
の階調制御を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェットヘッドを用いたイン
クジェット記録装置の概略構成図である。
【図2】 第1の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドの要部長手方向の側面断面図である。
【図3】 第1の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドの幅方向即ち図2と直交する方向のの要部断面図で
ある。
【図4】 第1の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドの幅方向の断面を用いた動作説明図である。
【図5】 第1の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドの天板と圧電体の一体部品加工方法を示した図であ
り、(a)は、天板に圧電体を接着した図で、(b)
は、圧電体を切削している図である。
【図6】 天板に短冊状に圧電体が取り付けられた第1
の実施形態におけるインクジェットヘッド構成部品の一
部を切り出した斜視図である。
【図7】 電極を有する短冊状に圧電体が天板に取り付
けられた第1の実施形態におけるインクジェットヘッド
構成部品の断面図である。
【図8】 第1の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドの天板と圧電体の一体部品の第2の加工方法を示し
た図であり、(a)は、天板に圧電体を接着した図で、
(b)は、圧電体を切削している図で、(c)は、分極
方向が反転した圧電体が短冊状に取り付けられた天板一
体型の構成部品の斜視図である。
【図9】 第2の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドの幅方向の要部断面図である。
【図10】 第3の実施の形態におけるインクジェット
ヘッドの一部のインクチャンネルを取り出した概略断面
図である。
【図11】 従来のインクジェットヘッドの幅方向の要
部断面図である。
【符号の説明】
1…インクジェット記録装置、2…電源部、12…イン
クジェットヘッド、13…ノズル孔、14…天板(第1
の基板)、15…基板(第2の基板)、16…インクチ
ャンネル、24…隔壁部、25…圧電体、26…電極。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の基板と、 第2の基板と、 前記第1と第2の基板の間を複数のインクチャンネルに
    分割するために配置され、その背面が当接している第1
    の圧電体と第2の圧電体とからなる隔壁部と、 前記各圧電体に電圧を印加する電源とを有し、 該電源から前記圧電体に電圧を印加し、前記インクチャ
    ンネルの容積を変化させ、インクチャンネル内のインク
    に変位を生じさせることでインクを吐出させることを特
    徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の基板又は前記第2の基板の少
    なくとも一方は、電圧を印加することによって変形する
    圧電体からなることを特徴とする請求項1に記載のイン
    クジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記各圧電体は、変形させるべく電圧を
    印加したときインクチャンネルの容積変化が異なるよう
    に変形量が異なることを特徴とする請求項1又は2に記
    載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の圧電体と第2の圧電体は、そ
    の分極方向が逆になるように背面の電極を介して当接し
    ている請求項1乃至3に記載のインクジェット記録装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第1の圧電体の背面の電極と第2の
    圧電体の背面の電極とが共通電極になっていることを特
    徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
JP32741695A 1995-12-15 1995-12-15 インクジェット記録装置 Pending JPH09164674A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006147840A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Ngk Insulators Ltd 圧電/電歪デバイス

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