JPH09156349A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH09156349A
JPH09156349A JP32063595A JP32063595A JPH09156349A JP H09156349 A JPH09156349 A JP H09156349A JP 32063595 A JP32063595 A JP 32063595A JP 32063595 A JP32063595 A JP 32063595A JP H09156349 A JPH09156349 A JP H09156349A
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JP
Japan
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air
passage
air passage
vehicle
regeneration
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Pending
Application number
JP32063595A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Nonoyama
浩司 野々山
Kazufumi Yomo
四方  一史
Yukio Kamimura
上村  幸男
Hikari Sugi
光 杉
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車室内の絶対湿度を上昇させることなく、パ
ージ風の熱を車室内暖房に有効利用する。 【解決手段】 ファンケース2、第1通路19、ヒータ
ケース4、および吹出ダクト5にて構成される主空気通
路のうち、乾燥剤ユニット15の下流側でかつヒータコ
ア9の上流側部位と、第2通路20および排出ダクト1
8にて構成される再生用空気通路のうち、乾燥剤ユニッ
ト15の下流側部位とを交差させ、この交差させた部分
に、上記両空気通路中の空気を熱交換させる熱交換器1
7を設ける。これによって、上記再生用空気通路中を流
れる高温のパージ風の熱が、熱交換器17を通じて、上
記主空気通路中のヒータコア9よりも上流側の空気に与
えられるので、ヒータコア9の暖房負荷が軽減し、暖房
能力が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用空調装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】十分な暖房能力を確保しにくい車両(デ
ィーゼル車、電気自動車等)においては、暖房負荷を軽
減するために内気循環モードとして、少しでも暖房能力
を向上させたいという要望が強い。しかし、このように
内気循環モードにすると、車室内の絶対湿度が上昇して
いくので、窓ガラスが曇る等の問題が発生する。
【0003】このような問題に対処する従来技術とし
て、図8に示すように、乾燥剤収納ケース3内に第1お
よび第2の乾燥剤ユニット15a、15bを設け、内気
中の水分をこの乾燥剤ユニット15a、15bにて吸着
させて、車室内への吹出風を低湿度とすることによっ
て、窓ガラスの防曇と暖房能力の向上という上記要望を
満足するようにしたものがある。
【0004】しかし、上記乾燥剤ユニット15a、15
bは、長時間使用していくと次第に水分吸着能力が落ち
ていく。そこで、図8のものは、乾燥剤収納ケース3内
に、さらに3つの通路切換ドア27〜29と1つのヒー
タ16とを設け、通路切換ドア27〜29の位置を図8
(a)の位置にして、第1の乾燥剤ユニット15aを除
湿用として第2の乾燥剤ユニット15bを再生用とした
り、通路切換ドア27〜29を図8(b)の位置にし
て、第1の乾燥剤ユニット15aを再生用として第2の
乾燥剤ユニット15bを除湿用とすることによって、両
乾燥剤ユニット15a、15bを繰り返し使用できるよ
うにしている。
【0005】つまり、通路切換ドア27〜29が図8
(a)の位置のときは、ファン8からの風の一部は第1
の乾燥剤ユニット15aによって除湿される。そして、
この除湿風は車室内に吹き出される。また、ファン8か
らの風の残りは、ヒータ16によって加熱された後、第
2の乾燥剤ユニット15bを通り、第2の乾燥剤ユニッ
ト15b中の水分を放出させる。これによって、第2乾
燥剤ユニット15bが再生される。そして、この水分を
含んだ風(以下、パージ風という)は車室外に放出され
る。
【0006】また、通路切換ドア27〜29を図8
(b)の位置とすると、ファン8からの風の一部は第2
乾燥剤ユニット15bにて除湿される。そして、この除
湿風は車室内に吹き出される。また、ファン8からの風
の残りは、ヒータ16によって加熱された後、第1の乾
燥剤ユニット15aを通り、第1の乾燥剤ユニット中1
5aの水分を放出させる。これによって、第1の乾燥材
ユニット15aが再生される。そして、パージ風は車室
外に放出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記パージ
風は、ヒータ16によって加熱された温風であるので、
非常に高温(例えば60℃〜80℃)である。従って、
このパージ風の熱を車室内暖房に利用すれば、上記のよ
うに十分な暖房能力を確保しにくい車両には非常に有効
となる。
【0008】しかし、図8のものは、パージ風をそのま
ま車室外に放出している。従って、このパージ風の熱が
車室内暖房に全く利用されていない。また、パージ風は
高湿度であるため、このパージ風をそのまま車室内に吹
き出すようにすると、車室内の絶対湿度が上昇して、窓
ガラスの曇りが発生してしまう。従って、このパージ風
を車室内に吹き出すということはできない。
【0009】そこで本発明は、上記問題に鑑み、車室内
の絶対湿度を上昇させることなく、上記パージ風の熱を
車室内暖房に有効利用することのできる車両用空調装置
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1〜4記載の発明は、車室内に通ずる主空気
通路(2、19、4、5)内のうち、水分吸着手段(1
5)の下流側でかつ暖房用熱交換器(9)の上流側にお
ける空気と、車室外に通ずる再生用空気通路(20、1
8)内のうち、上記水分吸着手段(15)の下流側にお
ける空気とを熱交換する熱交換手段(17)を設けたこ
とを特徴としている。
【0011】これによると、主空気通路(2、19、
4、5)を介して車室内へ吹き出される空気中の水分
は、この主空気通路(2、19、4、5)内に設けられ
た水分吸着手段(15)によって吸着される。そして、
この主空気通路(2、19、4、5)内の水分吸着手段
(15)が、水分吸着量が多くなって除湿能力が落ちて
きた場合には、切換手段(22)によって、この水分吸
着手段(15)が再生用空気通路(20、18)内に設
けられるように切り換えれば、この再生用空気通路(2
0、18)内に切り換えられた水分吸着手段(15)
は、加熱手段(16)によって加熱された温風によって
再生される。
【0012】また、上記再生用空気通路(20、18)
内で再生された水分吸着手段(15)は、切換手段(2
2)によって、主空気通路(2、19、4、5)内に設
けられるように切り換えられることによって、再びこの
主空気通路(2、19、4、5)内の空気中の水分を吸
着する。ところで、上記再生用空気通路(20、18)
内で水分吸着手段(15)を再生する風(パージ風)
は、加熱手段(16)によって温められた温風であるの
で、多くの熱を持っている。
【0013】このパージ風は、再生用空気通路(20、
18)内の水分吸着手段(15)を通過した後、上記熱
交換手段(17)を通じて、主空気通路(2、19、
4、5)内の、水分吸着手段(15)の下流側でかつ暖
房用熱交換器(9)の上流側における空気と熱交換され
る。従って、この暖房用熱交換器(9)の上流側におけ
る主空気通路(2、19、4、5)内の空気はさらに高
温となるので、上記熱交換器(17)を通じて上記熱交
換をしない場合に比べて、暖房用熱交換器(9)におけ
る暖房負荷が軽減する。つまり、暖房能力が向上する。
【0014】なお、再生用空気通路(20、18)は車
室外に通じており、上記パージ風は車室外に放出され
る。このように、本発明では、車室外に放出されるパー
ジ風が持っている熱の一部を回収して、車室内暖房に利
用し、暖房能力を向上させることができるので、十分な
暖房能力を確保しにくい車両には非常に有効となる。ま
た、パージ風は車室外に放出されるので、このパージ風
によって車室内絶対湿度が上昇するといった問題はな
い。
【0015】特に、請求項4記載の発明は、請求項1な
いし3いずれか1つ記載の発明における車両用空調装置
を、車室内後席側空間を空調する装置として適用したこ
とを特徴としている。ところで、前席側空間を空調する
車両用空調装置に上記のような水分吸着手段(15)を
設ける場合、その大きな目的は、フロントガラスへの吹
出風の湿度を下げることである。言い換えると、前席乗
員足元への吹出風は、多少湿度が高くてもそれほど問題
はなく、従って、この足元への吹出風に上記パージ風を
混ぜてもそれほど問題はない。
【0016】一方、本発明のように、後席側空間を空調
する車両用空調装置に上記のような水分吸着手段(1
5)を設ける場合、その大きな目的は、水分吸着手段
(15)にて車室内全体の湿度を下げることである。従
って、前席側空間を空調する車両用空調装置に比べて、
上記パージ風を車室内に吹き出すことができないという
制約が大きい。
【0017】このように、後席側空間を空調する車両用
空調装置においては、パージ風を車室内に吹き出すこと
ができないという制約が大きいため、上記熱交換手段
(17)を通じて、パージ風の熱の一部を回収して車室
内暖房に利用することの効果が、前席側空間を空調する
車両用空調装置に比べて、より大きなものとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)次に、本発明を、寒冷地向けのワンボ
ックス型ディーゼル車用空調装置として適用した第1実
施形態について、図1〜4に基づいて説明する。本実施
形態は、図示しないフロントエアコンユニットにて車室
内前席側空間を空調するとともに、図1に示すリアヒー
タユニットにて車室内後席側空間の暖房を行う。以下、
このリアヒータユニットの構成について図1を用いて説
明する。
【0019】この図1において、リヤヒータユニット1
は、ファンケース2と、乾燥剤収納ケース3と、ヒータ
ケース4と、吹出ダクト5とがそれぞれ、例えば爪形状
によって直列に接続されて構成されている。また、乾燥
剤収納ケース3を取り外したときに、上記ファンケース
2とヒータケース4とを簡単に接続できる構成にもなっ
ている。
【0020】ファンケース2には、内気を吸入する内気
吸入口6が形成されている。そして、このファンケース
2内には、ファンモータ7(送風手段)にて回転駆動さ
れるファン8(送風手段)が設けられている。乾燥剤収
納ケース3内の構造については後述する。ヒータケース
4内には、このヒータケース4内の空気を加熱するヒー
タコア9(暖房用熱交換器)が設けられている。このヒ
ータコア9は、ヒータケース9内の空気がこのヒータコ
ア9をバイパスするバイパス通路10が形成されるよう
にして設けられており、内部にエンジンの冷却水が流
れ、この冷却水を熱源としてヒータケース4内の空気を
加熱する熱交換器である。
【0021】このヒータコア9の空気上流側には、ヒー
タコア9を通る冷風量とバイパス通路10を通る冷風量
との割合を調節するエアミックスドア11が配設されて
いる。このエアミックスドア11は、その駆動手段21
(具体的にはサーボモータ、図4参照)によって駆動さ
れる。吹出ダクト5には、リアフット開口部12が形成
されている。そして、このリアフット開口部12には、
図示しないリアフットダクトが接続されており、このリ
アフットダクト内に導入された空調風は、このリアフッ
トダクトの下流端であるリアフット吹出口から、後席乗
員の足元に向けて吹き出される。
【0022】上記乾燥剤収納ケース3内には、第1およ
び第2仕切り板13、14、乾燥剤ユニット(水分吸着
手段)15、ヒータ(加熱手段)16、および熱交換器
(熱交換手段)17が設けられており、さらにこの乾燥
剤収納ケース3には、車室外に連通する排出ダクト18
が接続されている。上記第1仕切り板13は、乾燥剤収
納ケース3の内壁面との間に所定の間隙が設けられてい
るため、ファン8からの空気は、第1および第2仕切り
板13、14によって区画形成された第1および第2通
路19、20内に分かれて導入されるようになってい
る。
【0023】また、乾燥剤ユニット15は、第1通路1
9と第2通路20とにまたがるようにして、第1仕切り
板13と第2仕切り板14とに挟まれた状態で設けられ
ている。以下、この乾燥剤ユニット15の構成につい
て、図2を用いて詳述する。この乾燥剤ユニット15は
図2(a)に示す構成をしており、具体的には、図2
(b)に示すように、一対のケーシング15aと2個の
乾燥剤パック15bとから成る。このケーシング15a
は、中空円筒部15cの底部に格子状部15dを設け、
かつ中央を板部材15eで2つに仕切った構成となって
おり、また、上記乾燥剤パック15bは、空気中の水分
を吸着する球状の乾燥剤(具体的にはシリカゲル、図示
しない)を布または多孔質部材でくるんだものであり、
半円柱状の形状をなしている。
【0024】そして、この2個の乾燥剤パック15b
を、一方のケーシング15aの、板部材15eで仕切ら
れた両方の部屋にそれぞれ嵌め込み、その後、他方のケ
ーシング15aを、上記一方のケーシング15aに対向
させながら接着剤等で接合することによって、乾燥剤ユ
ニット15が形成される。また、乾燥剤ユニット15に
は、上記中空円筒部15cの円周方向に沿ってこの乾燥
材ユニット15を回転駆動する駆動手段22(切換手段
および移動手段、具体的にはサーボモータ、図4参照)
が連結されている。
【0025】ヒータ16は、第2通路20内のうち、乾
燥剤ユニット15よりも空気上流側に配設され、通電さ
れたときに空気を加熱する。熱交換器17は、第1通路
19からヒータケース4内に流れる空気と、第2通路2
0から排出ダクト18に流れる空気とを熱交換する。以
下、この熱交換器17の構成について、図3を用いて詳
述する。
【0026】図3に示すように、熱交換器17は、波状
のコルゲートフィン17aを、その向きを交互に変えな
がら積層することによって構成されている。これによっ
て、第1通路19からヒータケース4へ通ずる空気通路
と、第2通路20から排出ダクト18へ通ずる空気通路
とが区画形成されており、この両空気通路を流れる空気
が、互いに混ざらずに熱交換されるようになっている。
【0027】なお、本実施形態では、請求項1記載の発
明でいう主空気通路を、ファンケース2、第1通路1
9、ヒータケース4、および吹出ダクト5にて構成して
おり、再生用空気通路を、第2通路20および排出ダク
ト18にて構成している。また、本実施形態では、上記
主空気通路のうち乾燥剤ユニット15の下流側でかつヒ
ータコア9の上流側における部位と、上記再生用空気通
路のうち乾燥剤ユニット15の下流側における部位とが
互いに交差した形態となっており、この交差した部分に
上記熱交換器17が配設された形態となっている。
【0028】次に、図4を用いて本実施形態の制御系の
構成を説明する。ファンモータ7、ヒータ16、サーボ
モータ21、22を制御する制御装置23には、車室内
後席に設けられた空調パネル24、および第2通路20
内における乾燥剤ユニット15前後の空気湿度を検出す
る第1、第2湿度センサ25、26からの信号がそれぞ
れ入力される。そして、この制御装置23は、上記空調
パネル24および両センサ25、26からの信号に基づ
いて、所定の演算を行い、この演算結果に基づいて、フ
ァンモータ7、ヒータ16、サーボモータ21、22へ
制御信号を出力する。
【0029】次に、本実施形態の作動を説明する。空調
パネル24上に設けられた図示しないリアヒータ作動ス
イッチ、温度調節スイッチ等からの信号が入力される
と、制御装置23は、ファン8を所定回転数で駆動し、
エアミックスドア11を所定開度として、車室内後席側
空間の空調を開始するとともに、ヒータ16を通電状態
とする。
【0030】このとき、上記フロントエアコンユニット
が内気循環モードで空調運転していれば、乗員の吐息、
汗等で車室内の絶対湿度が上昇していくが、車室内気
は、リアヒータユニット1の第1通路19を通るとき
に、この第1通路19中の乾燥剤ユニット15にその水
分が吸着される。従って、車室内気の湿度上昇が抑えら
れる。
【0031】ここで、第1通路19中の乾燥剤ユニット
15は、次第に水分吸着量が多くなって除湿能力が落ち
てくる。このとき、第1湿度センサ25の検出値と第2
湿度センサ26の検出値との差が所定値以上となること
から、制御装置23は、この状態が所定時間(例えば1
分)以上続いたことを検出すると、サーボモータ22を
制御して、乾燥剤ユニット15を180度回転させる。
つまり、それまで第1通路19内に配設されていた乾燥
剤ユニット15を第2通路20内に移動させ、かつそれ
まで第2通路20内に配設されていた乾燥剤ユニット1
5を第1通路19内に移動させる。
【0032】その結果、それまで第1通路19中で水分
を吸着していた乾燥剤ユニット15は、第2通路20中
のヒータ16で加熱された温風によって再生される。ま
た、第1通路内19内には、第2通路20内にて再生さ
れた乾燥剤ユニット15が配設されるので、この再生さ
れた乾燥剤ユニット15にて、再び第1通路19を流れ
る内気中の水分を吸着する。
【0033】ところで、第2通路20にて乾燥剤ユニッ
ト15を再生した風(パージ風)は、ヒータ16によっ
て温められた温風であるので、高温(例えば60〜80
℃)となっている。従って、この温風が熱交換器17を
通ることによって、第1通路19からヒータケース4へ
流れる内気は、熱交換器17の通過前は例えば28℃で
あるのが、熱交換器17を通過後には、上記温風との熱
交換によって、例えば34℃位まで高くなる。
【0034】従って、従来のようにパージ風をそのまま
車室外に放出する場合に比べて、ヒータコア9における
暖房負荷が軽減でき、暖房能力を向上させることができ
る。以上説明したように、本実施形態によると、車室外
に放出されるパージ風が持っている熱の一部を回収し
て、車室内暖房に利用し、暖房能力を向上させることが
できるので、本実施形態のように、十分な暖房能力を確
保しにくい車両には非常に有効となる。
【0035】また、パージ風は車室外に放出されるの
で、このパージ風によって車室内絶対湿度が上昇すると
いった問題はない。また、フロントエアコンに乾燥剤ユ
ニット15を設ける場合、その大きな目的は、フロント
ガラスへの吹出風の湿度を下げることである。言い換え
ると、前席乗員足元への吹出風は、多少湿度が高くても
それほど問題はなく、従って、この足元への吹出風に上
記パージ風を混ぜてもそれほど問題はない。
【0036】一方、本実施形態のようにリアヒータユニ
ット1に乾燥剤ユニット15を設ける場合、その大きな
目的は、乾燥剤ユニット15にて車室内全体の湿度を下
げることである。従って、フロントエアコンに比べて、
パージ風を車室内に吹き出すことができないという制約
が大きい。このように、リアヒータユニット1において
は、パージ風を車室内に吹き出すことができないという
制約が大きいため、熱交換器17を通じて、パージ風の
熱の一部を回収して車室内暖房に利用することの効果
が、フロントエアコンに比べて、より大きなものとな
る。
【0037】また、本実施形態では、ファンケース2
と、乾燥剤収納ケース3と、ヒータケース4とが、それ
ぞれ着脱可能となっているので、このうちの乾燥剤ユニ
ット3を外して、ファンケース2とヒータケース4とを
直接接続するようにすることによって、標準地向けの仕
様にすることができる。このような標準地向けの仕様の
場合、乾燥剤収納ケース3が無い分、リアヒータユニッ
ト1にて車室内の除湿を行いないが、その分は、フロン
トエアコンユニットの方で外気導入割合を多くすれば良
い。
【0038】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態について、図5および図6を用いて説明する。な
お、本実施形態と上記第1実施形態と異なるのは乾燥剤
収納ケース3内の構造のみであるので、この乾燥剤収納
ケース3内の構造について説明する。乾燥剤収納ケース
3内に第1および第2の乾燥剤ユニット15a、15
b、通路切換ドア27〜29、ヒータ16が設けられて
いる。そして、通路切換ドア27〜29の位置を図5の
位置にして、第1の乾燥剤ユニット15aを除湿用とし
て第2の乾燥剤ユニット15bを再生用としたり、通路
切換ドア27〜29を図6の位置にして、第1の乾燥剤
ユニット15aを再生用として第2の乾燥剤ユニット1
5bを除湿用とすることによって、両乾燥剤ユニット1
5a、15bを繰り返し使用できるようにしている。
【0039】つまり、通路切換ドア27〜29が図5の
位置のときは、ファン8からの風の一部は、ファンケー
ス2、第1の乾燥剤ユニット15a、熱交換器17、ヒ
ータケース4、および吹出ダクト5にて構成される主空
気通路を介して、後席乗員の足元に吹き出される。そし
て、この主空気通路を通る空気は、第1の乾燥剤ユニッ
ト15aによって除湿される。
【0040】また、ファン8からの風の残りは、ファン
ケース2、第2の乾燥剤ユニット15b、排出ダクト1
8にて構成される再生用空気通路を介して、車室外に放
出される。そして、この再生用空気通路を通る空気は、
ヒータ16によって加熱された後、第2の乾燥剤ユニッ
ト15bを通り、第2の乾燥剤ユニット15b中の水分
を放出させる。これによって、第2乾燥剤ユニット15
bが再生される。
【0041】また、通路切換ドア27〜29を図6の位
置とすると、ファン8からの風の一部は、ファンケース
2、第2の乾燥剤ユニット15b、熱交換器17、ヒー
タケース4、および吹出ダクト5にて構成される主空気
通路を介して、後席乗員の足元に吹き出される。そし
て、この主空気通路を通る空気は、第2の乾燥剤ユニッ
ト15bによって除湿される。
【0042】また、ファン8からの風の残りは、ファン
ケース2、第1の乾燥剤ユニット15a、排出ダクト1
8にて構成される再生用空気通路を介して、車室外に放
出される。そして、この再生用空気通路を通る空気は、
ヒータ16によって加熱された後、第1の乾燥剤ユニッ
ト15aを通り、第1の乾燥剤ユニット15a中の水分
を放出させる。これによって、第1乾燥剤ユニット15
aが再生される。
【0043】このように、本実施形態では、通路切換ド
ア27〜29にて、請求項1記載の発明でいう切換手段
を構成している。また、上記主空気通路のうち乾燥剤ユ
ニット15の下流側でかつヒータコア9の上流側におけ
る部位と、上記再生用空気通路のうち乾燥剤ユニット1
5の下流側における部位とが互いに交差した形態となっ
ており、この交差した部分に上記熱交換器17が配設さ
れた形態となっている。
【0044】以上のような本実施形態においても、車室
外に放出されるパージ風が持っている熱の一部を回収し
て、車室内暖房に利用し、暖房能力を向上させることが
できるので、十分な暖房能力を確保しにくい車両には非
常に有効となる。 (第3実施形態)図7に示すように、リアエアコンユニ
ット30に本発明を適用しても良い。なお、図中31は
蒸発器、32は吹出モードドア、33は天井ダクト、3
4は天井吹出口である。
【0045】本実施形態においても、車室外に放出され
るパージ風が持っている熱の一部を回収して、車室内暖
房に利用し、暖房能力を向上させることができるので、
十分な暖房能力を確保しにくい車両には非常に有効とな
る。 (他の実施形態)上記各実施形態では、第1湿度センサ
25の検出値と第2湿度センサ26の検出値との差が、
所定時間続けて所定値以上となったときに、乾燥剤ユニ
ット15を回転させたり、ドア27〜29を駆動するよ
うにしたが、乾燥剤ユニット15の下流側の第2湿度セ
ンサ26の検出値が所定の湿度となってからの時間が所
定時間となったときに、上記乾燥剤ユニット15や各ド
ア27〜29を駆動するようにしても良い。
【0046】また、上記各実施形態では、通電されたと
きに空気を加熱するヒータ16にて、上記再生用空気通
路内の乾燥剤ユニット15を再生するようにしたが、こ
のヒータ16の代わりに、例えば温水式熱交換器のよう
なものを用いて、上記乾燥剤ユニット15を再生するよ
うにしても良い。また、上記各実施形態では、乾燥剤ユ
ニット15内の乾燥剤の材質をシリカゲルとしたが、ゼ
ロライトとしても良い。
【0047】また、上記各実施形態は、ディーゼル車用
空調装置に適用した例であるが、電気自動車に用いても
良く、これらのように、暖房熱源を確保しにくい車両に
用いた場合に特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態のリアヒータユニット1の
全体構成を概略的に示した図である。
【図2】(a)は上記第1実施形態の乾燥剤ユニット1
5の外観を示す斜視図であり、(b)はこの乾燥剤ユニ
ット15の分解図である。
【図3】上記第1実施形態の熱交換器17の外観を示す
斜視図である。
【図4】上記第1実施形態の制御系のブロック図であ
る。
【図5】本発明第2実施形態のリアヒータユニット1の
全体構成を概略的に示した図である。
【図6】上記第2実施形態のリアヒータユニット1の全
体構成を概略的に示した図である。
【図7】本発明第3実施形態のリアエアコンユニット3
0の全体構成を概略的に示した図である。
【図8】従来の車両用空調装置の構成の一部を概略的に
示した図である。
【符号の説明】
1…リアヒータユニット、2…ファンケース(主空気通
路)、3…乾燥剤収納ケース、4…ヒータケース(主空
気通路)、5…吹出ダクト(主空気通路)、7…ファン
モータ(送風手段)、8…ファン(送風手段)、9…ヒ
ータコア(暖房用熱交換器)、15…乾燥剤ユニット
(水分吸着手段)、16…ヒータ(加熱手段)、17…
熱交換器(熱交換手段)、17a…コルゲートフィン、
18…排出ダクト(再生用空気通路)、19…第1通路
(主空気通路)、20…第2通路(再生用空気通路)、
22…サーボモータ(切換手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉 光 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内に通ずる主空気通路(2、19、
    4、5)と、 車室外に通ずる再生用空気通路(20、18)と、 前記主空気通路(2、19、4、5)と前記再生用空気
    通路(20、18)とに空気流を発生する送風手段
    (7、8)と、 前記主空気通路(2、19、4、5)と前記再生用空気
    通路(20、18)とに設けられ、空気中の水分を吸着
    する水分吸着手段(15)と、 前記再生用空気通路(20、18)内のうち前記水分吸
    着手段(15)の上流側部位に設けられ、空気を加熱す
    る加熱手段(16)と、 前記主空気通路(2、19、4、5)内に設けられ、こ
    の主空気通路(2、19、4、5)内の空気を加熱する
    暖房用熱交換器(9)と、 前記主空気通路(2、19、4、5)内に設けられた前
    記水分吸着手段(15)が前記再生用空気通路(20、
    18)内に設けられるように切り換え、かつ前記再生用
    空気通路(20、18)内に設けられた前記水分吸着手
    段(15)が前記主空気通路(2、19、4、5)内に
    設けられるように切り換える切換手段(22)と、 前記主空気通路(2、19、4、5)内のうち前記水分
    吸着手段(15)の下流側でかつ前記暖房用熱交換器
    (9)の上流側における空気と、前記再生用空気通路
    (20、18)内のうち前記水分吸着手段(15)の下
    流側における空気とを熱交換する熱交換手段(17)と
    を備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記切換手段(22)は、前記主空気通
    路(2、19、4、5)内に設けられた水分吸着手段
    (15)を前記再生用空気通路(20、18)内に移動
    させ、かつ前記再生用空気通路(20、18)内に設け
    られた水分吸着手段(15)を前記主空気通路(2、1
    9、4、5)内に移動させる移動手段であることを特徴
    とする請求項1記載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記主空気通路(2、19、4、5)の
    うち前記水分吸着手段(15)の下流側でかつ前記暖房
    用熱交換器(9)の上流側における部位と、前記再生用
    空気通路(20、18)のうち前記水分吸着手段(1
    5)の下流側における部位とが互いに交差しており、 前記熱交換手段(17)は、前記交差した部分に前記両
    空気通路(2、19、4、5)(20、18)を区画形
    成するようにして、波状のフィン(17a)を交互に積
    層することによって構成されたことを特徴とする請求項
    1または2記載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 車室内後席側空間を空調することを特徴
    とする請求項1ないし3いずれか1つ記載の車両用空調
    装置。
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US6205805B1 (en) 1998-01-13 2001-03-27 Denso Corporation Motor vehicle dehumidifier with drying agent and drying agent regenerative control
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