JPH09141878A - インクジェットプリンタヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェットプリンタヘッドの製造方法

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JPH09141878A
JPH09141878A JP30929995A JP30929995A JPH09141878A JP H09141878 A JPH09141878 A JP H09141878A JP 30929995 A JP30929995 A JP 30929995A JP 30929995 A JP30929995 A JP 30929995A JP H09141878 A JPH09141878 A JP H09141878A
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adhesive
substrate
film
top plate
printer head
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JP30929995A
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English (en)
Inventor
Masashi Shimozato
正志 下里
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TEC CORP
Toshiba Corp
Original Assignee
TEC CORP
Toshiba Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェットプリンタヘッドの製造工程に
おける基板と天板との接着を確実に行なう。 【解決手段】 板厚方向に分極させた少なくとも1枚の
圧電部材を含む複数の部材5,6,7を積層した基板2
に多数の溝8と側壁9とを交互に形成し、この基板2に
天板を接着するとき、接着剤17をフィルム状部材16
に薄く均一に塗布し、このフィルム状部材16における
接着剤17を塗布した面を基板2における天板との接着
面に当接させてこの接着剤17を基板2の接着面に転写
する。基板2の接着面に反りが生じていてもフィルム状
部材16がその反りに応じて撓むため、基板2の接着面
に対する接着剤17の転写を転写ムラを生じることなく
行なえ、基板2と天板との接着を良好に行なえる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オンデマンド方式
のインクジェットプリンタヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インク供給部に接続して並設した
多数の圧力室の先端にインク吐出口を有するノズル板を
固定し、印字指令に応じて圧力室内のインク圧を選択的
に高めてインク吐出口からインク滴として吐出させるよ
うにしたオンデマンド方式のインクジェットプリンタヘ
ッドが知られている。
【0003】このようなインクジェットプリンタヘッド
の製造方法としては、少なくとも一部を圧電部材で形成
した基板に多数の溝を溝加工し、この基板に天板を接着
剤で接着する方法が知られている。しかし、溝が非常に
微細であるため、基板と天板とを接着する接着剤が溝内
に入り込むことにより溝が目詰まりし、インク滴の吐出
性能を低下させるという欠点がある。
【0004】このような欠点を解決したインクジェット
プリンタヘッドの製造方法としては、特公昭60−52
951号公報に開示されたように、低粘度接着剤を平面
板上にゴムローラで均一に展延させ、溝を形成した基板
を平面板上に展延させた接着剤に押し付けてその接着剤
を基板に転写し、転写した接着剤を介して基板と天板と
を接合させて接着したものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】基板は少なくとも1枚
の圧電部材を含む複数の部材を積層して形成しているた
め、各部材の材質の違いや板厚の違い等により反りが生
じている。このような反りが生じていると、接着剤を展
延させた平面板にこの基板を押し付けたときに接着剤の
転写ムラが生じ、基板と天板とを接合させて接着したと
きに接着不良箇所ができる。特に、ラインヘッドを形成
する場合のように基板が大型になると、反りが多くなる
とともに接着剤の転写ムラが著しくなる。
【0006】さらに、接着剤を介して基板と天板とを接
合したとき、溝内に毛細管現象により接着剤が入り込む
という欠点がある。
【0007】そこで請求項1記載の発明は、基板に反り
が生じている場合でも基板の接着面への接着剤の転写を
転写ムラを生ずることなく行なえ、その接着剤を介して
行なう基板と天板との接着を良好に行なえるインクジェ
ットプリンタヘッドの製造方法を提供する。
【0008】請求項2記載の発明は、基板が大きくなっ
た場合でも基板の接着面への接着剤の転写を転写ムラを
生ずることなく行なえるインクジェットプリンタヘッド
の製造方法を提供する。
【0009】請求項3記載の発明は、フィルム状部材へ
の接着剤の塗布を薄く均一に行なえ、かつ、そのフィル
ム状部材から基板の接着面への接着剤の転写を良好に行
なえるインクジェットプリンタヘッドの製造方法を提供
する。
【0010】請求項4記載の発明は、溝が高密度であっ
ても、基板と天板とを接着剤を介して接合したときに毛
細管現象による溝内への接着剤の入り込みを防止できる
インクジェットプリンタヘッドの製造方法を提供する。
【0011】請求項5記載の発明は、高粘度の接着剤を
フィルム状部材に対して容易に薄く塗布できるインクジ
ェットプリンタヘッドの製造方法を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
板厚方向に分極させた少なくとも1枚の圧電部材を含む
複数の部材を積層した基板と、この基板に交互に形成し
た少なくとも一部が前記圧電部材からなる多数の側壁と
溝と、前記側壁に設けた電極と、前記溝の上部を覆う天
板と前記溝の正面部を覆うノズル板とを前記基板に接着
して形成した多数の圧力室とを有するインクジェットプ
リンタヘッドの製造方法において、接着剤をフィルム状
部材に薄く均一に塗布し、このフィルム状部材における
接着剤を塗布した面を前記基板における前記天板との接
着面に当接させてこの接着剤を前記基板の接着面に転写
し、転写した接着剤を介して前記基板と前記天板とを接
合させて接着したので、基板に反りが生じていても、接
着剤を塗布したフィルム状部材はその反りに応じて撓む
ため、基板の接着面に対する接着剤の転写を転写ムラを
生じることなく行なえ、基板と天板との接着を良好に行
なえる。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、フィルム状部材における接着剤を塗布した
面を基板の接着面に当接し、前記フィルム状部材の上に
弾性材ローラを押し当てて転動させることにより接着剤
を転写したので、フィルム状部材における接着剤の塗布
した面を基板の接着面に確実に当接させることができ、
基板が大きくなった場合でも基板の接着面への接着剤の
転写を転写ムラを生ずることなく行なえ、基板と天板と
の接着を良好に行なえる。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、フィルム状部材をオレフィン系樹脂
フィルムとしたので、このフィルム状部材への接着剤の
塗布を薄く均一に行なえ、かつ、塗布した接着剤の基板
の接着面への転写を良好に行なえる。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、溝の密度を4本/mm以上とし、粘
度が2000cps以上の高粘度の接着剤を使用したの
で、溝が高密度であっても、基板と天板とを接着剤を介
して接合したときに毛細管現象による溝内への接着剤の
入り込みを防止できる。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、高粘度の接着剤を溶剤で希釈してフィルム
状部材に薄く均一に塗布し、溶剤を揮発させた後にフィ
ルム状部材における接着剤を塗布した面を基板の接着面
に当接させて接着剤を転写したので、高粘度の接着剤を
フィルム状部材に対して容易に薄く塗布できる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
ないし図5に基づいて説明する。インクジェットプリン
タヘッド1は図1に示すように、基板2に対して天板3
とノズル板4とを接着することにより形成している。
【0018】前記基板2は、板状の部材である底板5と
2枚の圧電部材6,7とを接着して三層構造に形成す
る。前記底板5は、剛性が高く熱変形の少ないセラミッ
クスやガラスを材料として形成し、その板厚寸法を0.
5〜5mmとする。前記圧電部材6,7は、板厚方向に
分極したものをその分極方向が逆向きとなるように接着
する。
【0019】前記基板2に対して溝加工を施すことによ
り、圧電部材7の上面から圧電部材6の内部に達する互
いに平行な多数の溝8とこれらの溝8を隔てる多数の側
壁9とを交互に形成する。この溝加工は、ICウエハの
切断等に用いるダイシングソーのダイヤモンドホイール
等を用いて行ない、これらの溝8を、基板2の前面側に
おいて開口し、奥側を閉塞した形状に形成する。溝8の
寸法はインクジェットプリンタヘッドの仕様により決定
するが、例えば、深さ寸法を0.2〜1mm、幅寸法を
20〜200μm、長さ寸法を5〜50mmに形成す
る。
【0020】つぎに、前記溝8と前記側壁9とを形成し
た前記基板2に対して無電解メッキ処理を施すことによ
り、側壁9の側面に電極10を形成し、及び、前記圧電
部材7の上面にこれらの電極10と連続する配線パター
ン11を形成する。さらに、この基板2を用いてインク
ジェットプリンタヘッド1を完成させたときに、電極1
0がインクと接触することを防止するために、電極10
の上に絶縁膜12を被覆する。
【0021】このようにして溝8や側壁9、及び、電極
10や絶縁膜12を形成した基板2に対し、溝8の上部
を覆うように前記天板3を接着し、及び、溝8の正面部
を覆うように前記ノズル板4を接着し、各溝8をこれら
の天板3とノズル板4とで囲むことにより多数の圧力室
13を形成する。前記ノズル板4には、各圧力室13に
連通する多数のインク吐出口14を形成し、前記天板3
の下面には、各圧力室13に連通するとともにこれらの
圧力室13にインクを供給するためのインク供給管(図
示せず)を接続するインク供給路15を形成する。
【0022】ここで、前記基板2と前記天板3との接着
工程を図2に基づいて説明する。可撓性を有するフィル
ム状部材であるPET(ポリエチレンテレフタレート)
フィルム16の一方の面に接着剤17を薄く均一に塗布
する。接着剤17としては、高粘度の接着剤、例えば、
粘度が約80000cpsである住友スリーエム社製の
二液性常温硬化型のDP−460(商品名)を使用し、
この高粘度の接着剤17に溶剤として同重量のトルエン
を混合して希釈化し、粘度が数十〜百数十cpsの混合
液とする。この混合液をPETフィルム16上にスピン
コート、ロールコート、ディップ等のコーティング法で
塗布し、塗布後にしばらく乾燥させてトルエンを揮発さ
せ、PETフィルム16上に高粘度に戻した接着剤を残
留させる。スピンコートの場合には、回転数を1000
〜5000rpmとすることにより、接着剤17を1〜
20μmの厚さに塗布することができる。
【0023】PETフィルム16に接着剤17を塗布し
た後、このPETフィルム16における接着剤17を塗
布した面を基板2における天板3との接着面に当接さ
せ、PETフィルム16の上から弾性材ローラ18を押
し当てて1〜数回転動させ、接着剤17を基板2の接着
面に転写する。
【0024】このようにして接着剤17を転写した基板
2の接着面に天板3を接合し、加圧した状態で一定時間
保持して接着剤17を硬化させることにより基板2と天
板3とを接着する。接着剤17として常温硬化型のDP
−460を使用した場合にはそのまま放置してもよい
が、65℃のオーブン内に入れて2時間以上放置すれば
完全に硬化させることができる。
【0025】ここで、基板2と天板3とを接着する際
に、溝8が接着剤17で塞がれないようにすることが必
要であり、使用する接着剤17を選定するために行なっ
た実験結果を表1〜表3に基づいて説明する。この実験
では、溝8の密度を4本/mm、8本/mm、12本/
mmとした3種類の基板2を製作し、溝8の幅と側壁9
の幅との寸法比を1:1とし、溝8の深さ寸法を幅寸法
の3倍とした。基板2の接着面への接着剤17の転写
は、接着剤17を塗布したPETフィルム16を基板2
の接着面に当接させ、その上から弾性材ローラ18を押
し当てて転動させることにより行なった。PETフィル
ム16上に塗布した接着剤17の厚さを、5μm,10
μm,15μmの3種類とした。基板2の接着面に接着
剤17を転写した後、ガラス製の天板3を接合させて接
着し、接着剤17の硬化後に接着剤17による溝8の詰
まり具合を観察した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】各表中の評価基準は、以下のことを意味す
る。 ○:接着剤による目詰まりが溝断面積の10%未満で良
好であり、図5(a)に示した状態である。 △:接着剤による目詰まりが溝断面積の10%以上30
%未満で使用は可能であり、図5(b)に示した状態で
ある。 ×:接着剤による目詰まりが溝断面積の30%以上で使
用不可能であり、図5(c)に示した状態である。 △*,×*:目詰まりが接着剤の量が多いために生じた
ものであり、接着剤が毛細管現象で溝内に入り込んだ生
じたものではなく、図5(d)に示した状態である。
【0030】以上の実験結果によれば、接着剤17の粘
度を2000cps以上にすれば、溝8内への毛細管現
象による接着剤17の入り込みを防止できることが判明
した。例外として、粘度が2000cpsの一液性エポ
キシ樹脂の結果が悪かったが、これは、熱硬化時に粘度
が下がり、最低粘度が約1000cpsとなるためであ
る。同様に、他の一液性エポキシ樹脂も熱硬化時には粘
度が下がるが、最低粘度が2000cps以上であった
ために良好な結果が得られた。
【0031】このような実験結果から、上述したDP−
460は使用する接着剤17として適しているが、二液
型であるために短時間で接着作業を行なわなければなら
ないという制限があり、また、油性インクを用いた場合
には耐溶剤性が劣る。そこで、接着作業時間の制約を受
けず、耐溶剤性に優れた接着剤17としては、一液加熱
硬化型の接着剤、例えば、粘度が25000cpsであ
る田岡化学工業製のAH3041W(商品名)を使用で
きる。このAH3041Wを使用する場合には、重量比
30%のトルエンで混合することにより粘度を数十〜数
百cpsとしてPETフィルム16に塗布し、乾燥させ
てトルエンを揮発させた後に基板2の接着面に転写す
る。
【0032】基板2と天板3とを接着した後は、これら
の基板2と天板3とをダイシングソーのダイヤモンドホ
イール等で切断することによりノズル板4を接着する接
着面を形成する。ノズル板4は、電鋳法、エッチング
法、レーザ加工法等により形成することができ、導電体
で形成した場合には電極10に対する絶縁膜を成膜す
る。インク吐出口14は、口径を20〜100μmと
し、その形状を流体抵抗を考慮して図4に示すように先
端部に向かうにつれて次第に縮径するテーパ状に形成す
る。
【0033】基板2及び天板3を切断して形成した接着
面へのノズル板4の接着は、上述したように接着剤17
を塗布したPETフィルム16を用いて接着面へ接着剤
17を転写し、この接着剤17を介して基板2及び天板
3とノズル板4とを接合させて接着する。なお、この接
着面には反りが生じていないため、PETフィルム16
に代えて硬質の平面板に接着剤17を塗布し、この平面
板に接着面を押し当てて接着剤17を転写してもよい。
【0034】このような構成において、このインクジェ
ットプリンタヘッド1では、圧力室13内にインクを供
給した状態で配線パターン11を介して電極10へ電圧
を印加すると、図3に示すように、圧電部材6,7で形
成した側壁9が圧力室13の容積を大きくする方向へシ
ェアモード変形し、やがて、側壁9が急激に初期位置に
復帰する。そして、側壁9が急激に初期位置に復帰した
際に、圧力室13内のインクを加圧することによりその
インクの一部がインク吐出口14からインク滴として吐
出する。このインク滴の吐出時には、クロストークを防
止するため、偶数番目の圧力室13と奇数番目の圧力室
13とを交互に加圧する。インク吐出口14は図4に示
すように、先端部に向かうにつれて次第に縮径するテー
パ状に形成してあるため、インク滴をインク吐出口14
から効率良く吐出させることができる。
【0035】ここで、基板2は底板5と2枚の圧電部材
6,7とを積層させて接着することにより形成している
ため、各部材5,6,7の材質の違いや厚さの違いが原
因となる反りを生じ、この反りは、基板2のサイズを大
きくすることに伴って大きくなる。このような反りが生
じている基板2の接着面に接着剤17を転写するため
に、接着剤17を塗布したPETフィルム16を接着面
に当接させ、その上から弾性材ローラ18を押し当てて
1〜数回転動させるという方法をとるため、接着剤17
を塗布したPETフィルム16が基板2の反りに応じて
撓み、基板2の接着面に対する接着剤17の転写を転写
ムラを生じることなく行なえる。特に、PETフィルム
16の上から弾性材ローラ18を押し当てて転動させる
ことにより、基板2が大型になるとともに反りが大きく
なった場合でも接着剤17の転写を良好に行なえる。こ
のようにして基板2の接着面への接着剤17の転写を転
写ムラを生ずることなく均一に行なえるため、基板2と
天板3との接着を確実に行なえる。
【0036】つぎに、この接着剤17の転写を行なうに
あたり、PETフィルム16を用いたのは以下の理由に
よる。転写効率だけを考慮すれば、接着剤17が付着し
にくいフッ素樹脂等のほうがよいが、例えば、テフロン
フィルムに接着剤17を塗布しようとすると、接着剤1
7が玉状になって均一に塗布することができない。一
方、塗布厚の均一性だけを考慮すれば、親接着剤性のあ
る材料、例えば、ポリイミドフィルムを用いればよい
が、その場合には基板2の接着面への転写効率が悪くな
り、転写ムラの原因になる。そこで、PETやPP(ポ
リプロピレン)やPE(ポリエチレン)等のオレフィン
系樹脂フィルムを用いることにより、塗布厚の均一性と
転写効率とがともに良好になる。
【0037】なお、本実施の形態では、高粘度の接着剤
17をPETフィルム16に塗布するためにトルエン等
の溶剤で希釈した場合を例に挙げて説明したが、希釈せ
ずにスクリーン印刷法で印刷してもよい。このスクリー
ン印刷法を用いれば、10〜30μmの厚さに塗布する
ことができる。
【0038】つぎに、本発明の第二の実施の形態を図6
に基づいて説明する。前述した実施の形態と同一部分は
同一符号を付けて異なる部分について説明する(以下、
同様)。本実施の形態のインクジェットプリンタヘッド
1aは、2枚の圧電部材6a,7aを積層して接着する
ことにより基板2aを形成したものである。このように
すれば、基板2aを同一材料の部材のみを接着して形成
するため、基板2aの反りを低減させることができる。
但し、厚さが極端に異なる等の理由から依然として反り
が生じ、この基板2aの接着面に接着剤17を転写する
場合にはPETフィルム16と弾性材ローラ18とを用
いる。
【0039】つぎに、本発明の第三の実施の形態を図7
に基づいて説明する。本実施の形態のインクジェットプ
リンタヘッド1bは、底板5と圧電部材6bと弾性を有
する樹脂部材19とを積層して接着することにより基板
2bを形成したものである。電圧の印加により圧電部材
6bがシェアモード変形するとき、樹脂部材19は圧電
部材6bに引きずられるようにして変形する。
【0040】このインクジェットプリンタヘッド1bに
よれば、使用する圧電部材6bが1枚となり、コストダ
ウンを図ることができる。樹脂部材19としては、平板
を使用してもよく、又は、接着層を硬化させて形成して
もよい。樹脂部材19の中に無機フィラー等を混入させ
ることにより、基板2bの反りを小さくすることができ
る。
【0041】つぎに、本発明の第四の実施の形態を図8
に基づいて説明する。本実施の形態のインクジェットプ
リンタヘッド1cは、図7に示したインクジェットプリ
ンタヘッド1bと同様に、底板5と圧電部材7bと樹脂
部材19とを積層して接着することにより基板2cを形
成したものであるが、圧電部材7bと樹脂部材19とを
上下逆にして積層したものである。
【0042】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、基板に反
りが生じている場合でも基板の接着面への接着剤の転写
を転写ムラを生ずることなく行なえ、その接着剤を介し
て行なう基板と天板との接着を良好に行なえる。
【0043】請求項2記載の発明によれば、基板が大き
くなった場合でも基板の接着面への接着剤の転写を転写
ムラを生ずることなく行なえる。
【0044】請求項3記載の発明によれば、フィルム状
部材への接着剤の塗布を薄く均一に行なえ、かつ、その
フィルム状部材から基板の接着面への接着剤の転写を良
好に行なえる。
【0045】請求項4記載の発明によれば、溝が高密度
であっても、基板と天板とを接着剤を介して接合したと
きに毛細管現象による溝内への接着剤の入り込みを防止
できる。
【0046】請求項5記載の発明によれば、高粘度の接
着剤をフィルム状部材に対して容易に薄く塗布できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態のインクジェットプ
リンタヘッドを一部を破断して示す斜視図である。
【図2】基板の接着面への接着剤の転写工程を示す正面
図である。
【図3】圧電部材のシェアモード変形状態を示す縦断正
面図である。
【図4】インク吐出口の形状を示す縦断側面図である。
【図5】接着剤の種類による溝の目詰まり状態を示す説
明図である。
【図6】本発明の第二の実施の形態のインクジェットプ
リンタヘッドを示す縦断正面図である。
【図7】本発明の第三の実施の形態のインクジェットプ
リンタヘッドを示す縦断正面図である。
【図8】本発明の第四の実施の形態のインクジェットプ
リンタヘッドを示す縦断正面図である。
【符号の説明】 1,1a,1b,1c インクジェットプリンタヘッ
ド 2,2a,2b,2c 基板 5,6,7,6a,7a,6b,7b,19 部材 8 溝 9 側壁 10 電極 13 圧力室 16 フィルム状部材 17 接着剤 18 弾性材ローラ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板厚方向に分極させた少なくとも1枚の
    圧電部材を含む複数の部材を積層した基板と、この基板
    に交互に形成した少なくとも一部が前記圧電部材からな
    る多数の側壁と溝と、前記側壁に設けた電極と、前記溝
    の上部を覆う天板と前記溝の正面部を覆うノズル板とを
    前記基板に接着して形成した多数の圧力室とを有するイ
    ンクジェットプリンタヘッドの製造方法において、接着
    剤をフィルム状部材に薄く均一に塗布し、このフィルム
    状部材における接着剤を塗布した面を前記基板における
    前記天板との接着面に当接させてこの接着剤を前記基板
    の接着面に転写し、転写した接着剤を介して前記基板と
    前記天板とを接合させて接着したことを特徴とするイン
    クジェットプリンタヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 フィルム状部材における接着剤を塗布し
    た面を基板の接着面に当接し、前記フィルム状部材の上
    に弾性材ローラを押し当てて転動させることにより接着
    剤を転写したことを特徴とする請求項1記載のインクジ
    ェットプリンタヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 フィルム状部材をオレフィン系樹脂フィ
    ルムとしたことを特徴とする請求項1又は2記載のイン
    クジェットプリンタヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 溝の密度を4本/mm以上とし、粘度が
    2000cps以上の高粘度の接着剤を使用したことを
    特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットプリン
    タヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 高粘度の接着剤を溶剤で希釈してフィル
    ム状部材に薄く均一に塗布し、溶剤を揮発させた後にフ
    ィルム状部材における接着剤を塗布した面を基板の接着
    面に当接させて接着剤を転写したことを特徴とする請求
    項4記載のインクジェットプリンタヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8869204B2 (en) 1996-05-03 2014-10-21 Starsight Telecast, Inc. Method and system for displaying advertisements in an electronic program guide
US9113107B2 (en) 2005-11-08 2015-08-18 Rovi Guides, Inc. Interactive advertising and program promotion in an interactive television system
US9215504B2 (en) 2006-10-06 2015-12-15 Rovi Guides, Inc. Systems and methods for acquiring, categorizing and delivering media in interactive media guidance applications

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