JPH09130431A - 伝送線駆動回路、出力ドライバ回路及びatm−lanアダプタカード - Google Patents

伝送線駆動回路、出力ドライバ回路及びatm−lanアダプタカード

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JPH09130431A
JPH09130431A JP7309823A JP30982395A JPH09130431A JP H09130431 A JPH09130431 A JP H09130431A JP 7309823 A JP7309823 A JP 7309823A JP 30982395 A JP30982395 A JP 30982395A JP H09130431 A JPH09130431 A JP H09130431A
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output
circuit
transmission
mos transistor
atm
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JP7309823A
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Yoshiharu Nagayama
義治 永山
Kazuo Yamakido
一夫 山木戸
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ATM−LAN用の物理層インタフェースに
利用されるドライバ回路を低電圧動作させる。 【解決手段】 送信用のドライバ回路(50)は、PM
OSトランジスタとNMOSトランジスタとを直列接続
した第1及び第2の対から成るCMOS出力段(51,
52)を含み、前記PMOSトランジスタのソースは電
源電圧(Vdd)に、NMOSトランジスタのソースは
接地電位(Vss)に結合され、第1の対を構成するM
OSトランジスタの共通ドレインは一方の送信端子(T
xA)に、第2の対を構成するMOSトランジスタの共
通ドレインは他方の送信端子(TxB)に結合され、C
MOS出力段の第1の対と第2の対は相互に逆相でプッ
シュプル動作される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ATM−LANの
ための伝送線駆動回路、出力ドライバ回路及びATM−
LANアダプタカードに係り、例えば、ATM−LAN
の中で物理層インタフェースに使用される半導体集積回
路化された出力ドライバ回路に用いて当該半導体集積回
路の低電圧動作を可能とする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】イーサネットの通称で呼ばれている、L
AN(Local area network)の一つの仕様は、IEEE
(Institute of Electrical and Electronics Engineer
s)802.3によって標準化されている。そのような
標準化に適合するトランシーバとしての媒体接続ユニッ
ト(Medium attachment unit)に関し、特開平4−21
3940号公報には、伝送媒体としてのツイストペア回
線を駆動するためのCMOS形態のドライバ回路が示さ
れている。
【0003】このドライバ回路は、PMOSトランジス
タとNMOSトランジスタとを直列接続した第1の回路
と、同じくPMOSトランジスタとNMOSトランジス
タとを直列接続した第2の回路とを有する。前記各回路
の前記NMOSトランジスタのソース端子は、接地電位
以上の電位にバイアスされた基準電圧に結合され、各回
路の前記PMOSトランジスタのソース端子は、電源電
圧に結合されている。前記第1の回路に含まれるMOS
トランジスタの共通ドレイン端子は第1の出力端子とさ
れ、前記第2の回路に含まれるMOSトランジスタの共
通ドレイン端子は第2の出力端子とされる。更に、前記
双方の出力端子は終端抵抗として機能するインピーダン
スを以て接続されている。前記ドライバ回路は、入力差
動信号に基づいて、前記第1の回路と第2の回路を夫々
逆相で相補的にスイッチ動作させ、第1及び第2の出力
端子を介して、ツイストペア回線を駆動する。
【0004】更に、特開平4−213940号公報は、
前記CMOS形態のドライバ回路においては、伝送区切
り信号の終わり(ETD)に起因するバックスイング若
しくはアンダーシュート呼ばれる問題に対処することが
必要であることを示している。すなわち、前記ドライバ
回路が分離変成器を含んでいる場合、変成器の入力がE
TDによってハイに保たれると、ETDがオフにされた
とき、分離変成器は逆起電力によってバックスイングに
よるアンダーシュートを信号中に導入することになる。
このバックスイングは無意味な信号遷移であり、その期
間が長ければ、、これが受信側で伝送の初めを示す有意
の信号変化としてモニタされる虞があり、システム動作
の能率を低下させることになる。そこで、前記バックス
イングを許容範囲に抑えるために、ETDを終端すると
き、前記第1の出力端子と第2の出力端子(前記インピ
ーダンス)を短絡させるトランジスタを付加することが
必要であるとされ、それによって、IEEE802.3
による規格に適合するイーサネットのドライバ回路をC
MOS化することができる、としている。
【0005】また今日、ATM(Asynchronous Transfe
r Mode;非同期転送モード)技術のLANへの導入が進
められようとしている。ATM技術の仕様化は米国で設
立されたThe ATM Forum によって行われている。前記イ
ーサネットは、複数のLANノードが1本の伝送媒体を
共有するので、LANノードの数が多ければ多いほど一
つのLANノード当たりで使用できる帯域(情報を送る
伝送速度の幅)は減少し、多くのノードがほぼ同時に送
信しようとしている状態では全体のスループットが急激
に下がってしまうことになる。ATM技術が導入された
LAN(ATM−LANと称する)は、低速度の通信や
情報量の少ない通信から高速高帯域の通信まで、通信中
であっても帯域を自由に変えることができるATM交換
の技術が導入され、送受信が1対1対応の関係で行わ
れ、それによって、スループットを向上させた超高速転
送を実現しようとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記ATM−LANの
物理層インタフェースに対しては、伝送効率を良くする
ために、スクランブル及び符号化との関係上、伝送情報
における論理値”0”又は”1”の連続ビット数を制限
し、夫々の連続ビット数毎にその波形を規定するための
テンプレート(パルスマスク)が制定され、標準化され
ている。例えば、既に仕様書として標準化されている上
記The ATM Forum の25Mb/sのATM−LAN用の
物理層のためのテンプレートで規定する送信信号波形は
単なる矩形波ではなく比較的高い精度を要求する形状の
波形になっており、また、それによって規定される信号
振幅には例えば2V程度(zero to peak)が要求され
る。そのような仕様を想定した場合には、ATM−LA
Nの物理層インタフェースに使用される送信用のドライ
バ回路の後段にフィルタを設け、送信信号波形にそのよ
うなテンプレートで規定される信号波形を満足させるこ
とが必要である。また、前記ドライバ回路の後段には出
力インピーダンス調整用の抵抗を設けて伝送線路とのイ
ンピーダンスマッチングを図ることも当然必要になる。
【0007】上記ドライバ回路からの出力信号は上記フ
ィルタやインピーダンスによる電圧損失若しくは電圧降
下を生ずることが予想されるため、当該ドライバ回路の
電源電圧は、前記テンプレートで規定される信号振幅を
満足できるような比較的高いレベルであることが必要で
あり、むやみに低くすることはできない。
【0008】しかしながら、上記ドライバ回路は、出力
バッファとしての性質上、比較的大きな電流供給能力を
必要とするから、消費電力は電源電圧が高いほど多くな
る。このため、ATM−LAN用の物理層インタフェー
スに利用されるドライバ回路を低電圧動作させる技術を
確立しなければ、そのようなドライバ回路を含むことに
なるであろう、ATM−LAN物理層インタフェース用
の半導体集積回路の動作電源電圧を低くできないことが
明らかにされた。今日、携帯可能なところまで小型化さ
れたパーソナルコンピュータや情報通信端末では、バッ
テリー駆動などを考慮して回路の低消費電力化が重要視
されている。そのようなパーソナルコンピュータや情報
通信端末に適用されるATM−LAN用のインタフェー
ス回路若しくはICカード化されるATM−LANアダ
プタカードには上記物理層インタフェース用の半導体集
積回路が搭載されるであろうことを考慮すれば、上記ド
ライバ回路の低電圧動作は、ATM−LANアダプタカ
ードレベルでの低消費電力にも関わる、重要性を持つこ
とが本発明者によって見出された。
【0009】本発明の目的は、ATM−LAN用の物理
層インタフェースに利用されるドライバ回路を低電圧動
作させる技術を提供することにある。
【0010】本発明の別の目的は、ATM−LANシス
テムに使用する物理層インタフェース用の半導体集積回
路の電源電圧を低減可能とするATM−LAN物理レイ
ヤ用の伝送線駆動回路を提供することにある。
【0011】本発明のその他の目的は、低電圧動作可能
なICカード化されたATM−LAN用のアダプタカー
ドを提供することにある。
【0012】本発明の前記並びにその他の目的と新規な
特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるで
あろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0014】ATM−LANでは、送信回路(10)と
受信回路(11)が1対1の関係を以て伝送線(3)で
結合される。この送信回路(10)の出力ドライバ回路
(50)に対しては、その出力回路(21)を、CMO
S(相補型MOSトランジスタ回路)化して構成する。
すなわち、前記出力回路(21)は、Pチャンネル型M
OSトランジスタとNチャンネル型MOSトランジスタ
とを直列接続した第1及び第2の対から成るCMOS出
力段(51,52,57)を含み、前記Pチャンネル型
MOSトランジスタのソースは電源電圧(Vdd)に、
Nチャンネル型MOSトランジスタのソースは接地電位
(Vss)に結合され、第1の対を構成するMOSトラ
ンジスタの共通ドレインは一方の送信端子(TxA)
に、第2の対を構成するMOSトランジスタの共通ドレ
インは他方の送信端子(TxB)に結合されて、成る。
この出力回路を制御する出力制御回路(20)は、前記
電源電圧と接地電位を動作電源とし、前記CMOS出力
段の前記第1の対と第2の対を相互に逆相でプッシュプ
ル動作させる。前記出力ドライバ回路の1対の送信端子
は、出力インピーダンス調整用の抵抗(33,34)に
結合され、前記抵抗には送信波形を整形するためのフィ
ルタ(35)の入力端子に結合され、前記フィルタの出
力端子はトランス(36)の1次側が結合され(トラン
スの2次側は伝送線に結合される)、これによって、伝
送線を介して受信回路に1対1対応で接続されるATM
−LAN物理レイヤ用の伝送線駆動回路が形成される。
【0015】前記送信用の出力ドライバ回路(50)の
出力回路(21)にCMOS出力段を採用することによ
り、電源電圧側に接続されたPチャンネル型MOSトラ
ンジスタのオン状態におけるゲート・ソース間電圧は、
送信端子の電圧に依存されず、実質的に電源電圧のレベ
ルとされ、直列接続されたNMOSトランジスタをプッ
シュプル動作させる形式の出力回路に比べ、出力回路を
構成する電源電圧側のMOSトランジスタ(Q1,Q
3,Q5,Q7,Q9,Q11)のオン抵抗を小さくで
きる。したがって、出力ドライバ回路の動作電圧の低電
圧化はもとより、当該出力ドライバ回路を含むようなA
TM−LAN物理レイヤ制御用の半導体集積回路チップ
(9)を構成する内部回路の動作電源電圧を低電圧化す
ることができる。
【0016】上述のように、出力回路(21)をCMO
S化して、その構成MOSトランジスタのオン抵抗を小
さくすることにより、例えば、ATM_Forum/94-1008R5に
記載された25Mb/s(メガビット/秒)のATM−
LAN用の物理レイヤのためのテンプレートで規定され
るような所要の送信信号波形を満足するためのフィルタ
35(45)を用い、更に、出力インピーダンス調整用
の抵抗(33,34)を配置する場合にも、前記テンプ
レートで規定される信号振幅を、3.3〔V〕のよう
な、5〔V〕に比べて低い電源電圧で得ることができ
る。このように、出力回路(21)をCMOS化するこ
とは、後述するATM_Forum/94-1008R5に記載された25
Mb/sのATM−LAN用物理レイヤに適用されるP
MD半導体チップのような半導体集積回路チップ(9)
の動作電源電圧の低電圧化に最適である。また、このこ
とにより、トランス(36)の1次側コイルと2次側コ
イルの巻数比を1:1にしても、前記テンプレートを満
足する出力信号振幅をた易く得ることができるから、出
力回路に流れる動作電流を増やしてまでトランス(3
6)の2次側巻き数を増やすことを要せず、この点にお
いても、上記ATM−LAN物理レイヤ制御用の半導体
集積回路チップ(9)の低消費電力に寄与する。
【0017】前記トランスは、インダクタンスが1mH
以上、直列抵抗が5Ω以下、結合係数が0.999以
上、等価容量が5pF以下とされ、12KHz〜約16
MHzの周波数帯域を持つ。
【0018】上記ATM−LAN物理レイヤ制御用の半
導体集積回路チップ(9)への電源供給が断たれた状態
において、当該半導体チップ(9)の出力ドライバ回路
(50)の出力段を構成するPMOSトランジスタ(Q
1,Q3,Q5,Q7,Q9,Q11)のN型ウェル領
域は、電源電圧(Vdd)が供給されず、フローティン
グの状態にされる。ATM−LANにおいては、前述の
ように、送信回路と受信回路が1対1の関係を以て伝送
線に結合されているので、前記N型ウェル領域がフロー
ティングの状態にされているときでも、当該PMOSト
ランジスタ(Q1,Q3,Q5,Q7,Q9,Q11)
のドレインには、伝送線(3,4)を介して高いレベル
が供給されることはなく、当該ドレインからN型ウェル
に大きな電流が流れず、PMOSトランジスタ(Q1,
Q3,Q5,Q7,Q9,Q11)が破壊される虞はな
い。これに対し、CMOS形式の出力ドライバ回路を、
一つの伝送線に複数の出力ドライバ回路の出力端子が共
通接続されるイーサネットに適用した場合、あるノード
の出力ドライバ回路の前記N型ウェル領域がフローティ
ングの状態にされているとき、他のノードの出力動作に
よって、当該フローティングのN型ウェル領域に高いレ
ベルが供給される虞があり、イーサネットの出力ドライ
バ回路の出力段をCMOS化した場合には、当該ドレイ
ンからNウェルに大きな電流が流れて、PMOSトラン
ジスタが破壊される虞がある。
【0019】出力回路としての性質上、前記出力ドライ
バ回路(50)のCMOS出力段を構成するMOSトラ
ンジスタの電流供給能力(トランジスタサイズ)は比較
的大きくされる。このとき、前記第1及び第2の対を夫
々備えたCMOS出力段を並列に2段以上設け、前記各
段のプッシュプル動作のタイミングを相互にずらす第1
のタイミング制御手段(54)を、前記出力制御回路
(20)に採用する。これにより、CMOS出力段への
電源電圧(Vdd)の供給ライン及び接地電位(Vs
s)の供給ラインにおける単位時間当たりの電流の変化
率を低減することができるから、電源ノイズを低減する
ことができる。
【0020】前記CMOS出力段を構成するMOSトラ
ンジスタのターン・オン動作をターン・オフ動作に比べ
て遅く開始させる第2のタイミング制御手段(80,8
1,82,83)を、前記出力制御回路(20)に採用
することにより、過渡応答時にCMOS出力段に流れる
貫通電流を低減でき、この点においても、電源ノイズの
低減と低消費電力とに寄与する。
【0021】前記CMOS出力段を3段並列的に設けた
場合、第1のCMOS出力段(52)を構成するMOS
トランジスタのサイズと、第2のCMOS出力段(5
1)を構成するMOSトランジスタのサイズと、第3の
CMOS出力段(57)を構成するMOSトランジスタ
のサイズとの比を、大凡、1:2.5:6.25とし、
第1のCMOS出力段に含まれるMOSトランジスタの
ターン・オン動作に対して、第2のCMOS出力段に含
まれるMOSトランジスタのターン・オン動作を大凡3
ns遅延させ、第3のCMOS出力段に含まれるMOS
トランジスタのターン・オン動作を大凡6ns遅延させ
る遅延手段(80,81,82,83)を出力制御回路
(20)に採用することにより、電源ノイズを著しく低
減することができる。
【0022】端末装置に装着され、伝送線に結合され、
前記伝送線を介して前記端末装置に接続される他の端末
装置との間で、ATM−LANのインタフェース制御を
行う、ICカード化されたATM−LANアダプタカー
ド(200)は、ATM−LAN物理レイヤ用の送信回
路(10)及び受信回路(11)を備えたATM−LA
N物理レイヤ制御チップ(9)と、前記送信回路の出力
インピーダンスを調整するための抵抗(33,34)
と、前記抵抗に直列接続された送信波形整形用のフィル
タ(35)と、前記フィルタの出力を伝送線(3)に与
えるための送信用の結合トランス(36)と、伝送線
(4)からの受信信号を前記受信回路(11)に与える
受信用の結合トランス(47)と、ATM−LANのた
めの送信及び受信のプロトコル処理を行う制御手段(2
02,203,204,205)とをカード基板(20
1)に供える。前記ATM−LAN物理レイヤ制御チッ
プの前記送信回路(10)には上述の出力ドライバ回路
(50)を採用できる。このとき、1対の送信端子(T
xA,TxB)を備えた出力ドライバ回路(50)は、
Pチャンネル型MOSトランジスタとNチャンネル型M
OSトランジスタとを直列接続した第1及び第2の対か
ら成るCMOS出力段を複数段含み、前記各CMOS出
力段におけるPチャンネル型MOSトランジスタのソー
スは電源電圧(Vdd)に、Nチャンネル型MOSトラ
ンジスタのソースは接地電位(Vss)に結合され、第
1の対を構成するMOSトランジスタの共通ドレインは
一方の送信端子(TxA)に、第2の対を構成するMO
Sトランジスタの共通ドレインは他方の送信端子(Tx
B)に結合された出力回路(21)と、前記電源電圧と
接地電位を動作電源とし、前記各CMOS出力段の前記
第1の対と第2の対を相互に逆相でプッシュプル動作さ
せると共に、夫々のCMOS出力段のプッシュプル動作
のタイミングを相互にずらし、且つ、所定のCMOS出
力段における前記MOSトランジスタのターン・オン動
作をターン・オフ動作に比べて遅く開始させる出力制御
回路(図16の20)とを備えることができる。
【0023】PMD半導体チップ9が、3.3〔V〕の
動作電源によって、ATM_Forum/94-1008R5に記載された
25Mb/sのATM−LAN用の物理レイヤのための
テンプレートで規定される送信信号波形を満足すること
により、ATM−LAN物理レイヤ制御チップ(9)の
消費電力を例えば200mW程度に低く抑えることがで
きる。ATM−LAN物理レイヤ制御チップ(9)はA
TM−LANアダプタカード(200)の中で最も電力
消費の大きな回路部分であるから、ATM−LAN物理
レイヤ制御チップ(9)の消費電力を200mW程度に
抑えることができるならば、ATM−LANアダプタカ
ード(200)の全体的な消費電力を例えば1W程度に
低減することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
《ATM−LAN物理レイヤのシステム構成》 図2
は、ATM−LAN物理レイヤのシステム構成の一例を
示す。ATM−LANは伝送線専有型のLANである。
伝送線専有型のLANは、一つの伝送線にノードを一つ
だけ接続し、それをハブ等に集線して、交換するもので
ある。図2において、1(1a〜1i)はパーソナルコ
ンピュータ又はワークステーション等の端末装置、2
(2a〜2i)は夫々の端末装置に1対1対応されて設
けられたATM−LANインタフェース回路、3(3a
〜3i),4(4a〜4i)は伝送線、5は上記伝送線
3,4が集線されたATMハブ、6,7は高速伝送用ケ
ーブルである。
【0025】上記ATM−LANインタフェース回路2
(2a〜2i)とハブ5は、ATM−LAN用のPMD
(Physical Media Dependent;物理媒体依存)サブレー
ヤ用の半導体チップ(以下単にPMD半導体チップとも
記す)9を含み、夫々のPMD半導体チップは送信回路
10と受信回路11を備えている。上記ATM−LAN
インタフェース回路2(2a〜2i)のPMD半導体チ
ップ9とATMハブ5のPMD半導体チップ9は、相互
に一方の送信回路10の出力が他方の受信回路11の入
力に伝送線3,4で結合されている。尚、図示を省略す
るが、伝送線3,4は、超広帯域特性を持つトランス
(結合トランス)を介して送信回路10と受信回路11
に結合されるている。
【0026】前記ATMハブ5は、複数のPMD半導体
チップ9の他に、伝送経路を切り替えるためのATM交
換機としてのスイッチマトリクス12、ハブ間の伝送を
高速で行う為の多重分離装置13を備える。多重分離装
置13に結合された前記高速伝送用ケーブル6,7には
ハブ5と同様の別のハブやルータ等(図示せず)が接続
される。図より明らかなように、ATM−LANは少な
くとも物理レイヤにおいては、送信回路10と受信回路
11の間での送受信が1対1の関係で実施される為、出
力データの衝突は起こらない。
【0027】端末装置1から送信用のユーザデータがA
TM−LANインタフェース回路2に与えられると、A
TM−LANインタフェース回路2はその情報を48バ
イトに区切り、宛先ヘッダ情報として5バイトのヘッダ
を付加し、合計53バイト固定長のセルと呼ばれる単位
で当該情報を伝送線3から送信する。ATMハブ5は、
伝送線3から送られてきたセルを受信回路11で受け取
ると、セルに含まれる宛先ヘッダ情報に基づき、前記ス
イッチマトリクス12によって高速にセルを交換若しく
はルーティングする。セルはルーティングによって目的
の受信側端末装置1に向けて送り出される。目的の受信
側端末装置のATM−LANインタフェース回路2に到
着したセルは、宛先ヘッダの確認が行われ、元のユーザ
データに復元される。受信側の端末装置が送信側と同一
のATMハブ5に接続されたものでない場合には、セル
の情報は多重分離装置13を介して高速伝送用ケーブル
6に送り出される。
【0028】《PMD半導体チップ》 図3には前記P
MD半導体チップ9のブロック図が示される。PMD半
導体チップ9は、特に制限されないが、CMOS集積回
路製造技術によって、単結晶シリコンなどの1個の半導
体基板に形成されている。PMD半導体チップ9は、送
信回路10と受信回路11を含み、代表的に示された外
部端子として、一対の送信端子TxA,TxB、一対の
受信端子RxA,RxB、データ出力端子RxDAT
A、データ入力端子TxDATA、クロック入力端子T
xCLK、クロック出力端子RxCLKを有する。外部
電源端子としては、3.3〔V〕のような電源電圧Vd
dが供給される端子と、0〔V〕のような接地電位Vs
sが供給される端子が示されている。
【0029】前記送信回路10は、D型ラッチのような
フリップフロップ25、出力制御回路20、及び出力回
路21を供える。前記出力制御回路20及び出力回路2
1は送信用の出力ドライバ回路50を構成する。前記デ
ータ入力端子TxDATAから入力されたデータはクロ
ック信号TxCLKに同期してフリップフロップ20に
ラッチされ、ラッチされたデータは出力制御回路20に
供給される。出力制御回路20は、それに供給されたデ
ータの論理値に従った制御信号を出力回路21に与え、
これによって出力回路21は、端子TxAを電源電圧V
ddに、端子TxBを接地電圧Vssに駆動し、或い
は、端子TxA,TxBをその逆の状態に駆動する。詳
細については後で説明するが、出力回路21の駆動時に
は、その出力動作によって生ずる電源ノイズを小さく
し、また、貫通電流を小さくする考慮が、回路構成上、
払われている。
【0030】PMD半導体チップ9に含まれる受信回路
11は、入力バッファ22、PLL回路23、出力ラッ
チ24を備える。前記受信端子RxA,RxBには抵抗
を220,221を経由してボルテージフォロア回路2
22からバイアス電圧VBが供給されており、当該受信
端子RxA,RxBに入力された信号は、波形等化器2
23によって、伝送線上で劣化した波形の整形が行われ
る。
【0031】前記PLL回路23は、位相比較器(P
C)230、周波数比較器(FC)231、信号検出回
路(E−Det)232、セレクタ(SEL)234、
チャージポンプ(C−Pump)235及び電圧制御発
振器(VCO)236を備える。周波数比較器231は
クロック端子TxCLKから入力されるクロック信号と
電圧制御発振器236から帰還されるクロック信号との
周波数差に応じた誤差信号を形成する。位相比較器23
0は波形等化器223の出力信号と電圧制御発振器23
6から帰還されるクロック信号との位相差に応じた誤差
信号を形成する。信号検出回路232は、波形等化器2
23の出力に有効な信号成分が含まれているか否かを、
例えばその信号のエネルギーに基づいて検出する。信号
検出回路232は、有効な信号を検出しているときセレ
クタ234に位相比較器230の出力を選択させ、有効
な信号を検出していないときセレクタ234に周波数比
較器231の出力を選択させる。チャージポンプ235
はセレクタ234から出力される誤差信号に応じた電流
を生成し、生成された電流は、チャージポンプ内部のロ
ーパスフィルタによって所定の電圧信号に変換される。
電圧制御発振器236は、これに供給される電圧信号の
電圧レベルに応じた発振周波数を持つ信号を出力する。
【0032】このPLL回路23は、波形等化器223
の出力信号が有効な信号でないとき、クロック端子Tx
CLKから供給されるクロック信号に対する同期化行っ
ており、その後、波形等化器223の出力信号が有効に
なったときの、位相引き込みを能率的に行うことができ
るようにされる。波形等化器223の出力信号が有効に
なると、電圧制御発振器236の出力は、波形等化器2
23の出力信号に同期化されたクロック信号とされる。
前記データラッチ24は電圧制御発振器236の出力ク
ロック信号に同期して、波形等化器223の出力信号を
ラッチする。これにより、受信データがデータ出力端子
RxDATAから出力され、且つ、それに同期したクロ
ック信号がクロック端子RxCLKから出力される。
【0033】《PMD半導体チップと伝送線との結合》
図1には、前記出力回路21の詳細な一例と共に、P
MD半導体チップ9を伝送線3,4を介して1対1対応
で接続した状態が示されている。送受信用の前記PMD
半導体チップ9は、送信状態、受信状態及び送受信状態
の3つの内の何れかの状態を選択的に採り得る。したが
って、PMD半導体チップ9の内部においては、送信回
路10と受信回路11は、同一半導体基板上において相
互に一方は他方のノイズの影響を受けることになり、特
に受信回路11は送信回路10が発生する電源ノイズの
影響を受けやすいため、送信回路10の低ノイズ化が重
要である。
【0034】図1において、伝送線3は31、32から
成るツイストペア線として示され、伝送線4は41、4
2から成るツイストペア線として図示されている。ツイ
ストペア線としては、STP(シールド付き150Ωツ
イストペア線)、UTP(非シールド100Ωツイスト
ペア線)、FTP(非シールド120Ωツイストペア
線)等を選択することができる。伝送線3によって接続
される送信回路10と受信回路11との間の伝送経路に
は、送信回路10の送信端子TxA,TxBに出力イン
ピーダンス調整用の抵抗33,34介してフィルタ35
の入力端子が結合され、フィルタ35の出力端子にはト
ランス36の1次側が結合される。このトランス36の
2次側が伝送線3(31,32)の一端に結合され、伝
送線3の他端はトランス37の1次側に結合される。こ
のトラン37の2次側は受信回路11の受信端子Rx
A,RxBに結合され、伝送線3によって接続される送
信回路10と受信回路11との間の伝送経路は受信回路
11にて終端されている。同様に、伝送線4によって接
続される送信回路10と受信回路11との間の伝送経路
には、送信回路10の送信端子TxA,TxBに出力イ
ンピーダンス調整用の抵抗43,44介してフィルタ4
5の入力端子が結合され、フィルタ45の出力端子には
トランス46の1次側が結合される。このトランス46
の2次側が伝送線4(41,42)の一端に結合され、
伝送線4の他端はトランス47の1次側に結合される。
このトラン47の2次側は受信回路11の受信端子Rx
A,RxBに結合され、伝送線4によって接続される送
信回路10と受信回路11との間の伝送経路は受信回路
11にて終端されている。尚、図1において、受信回路
11及び送信回路10の詳細はATM−LANインタフ
ェース2の側に対してだけ示しているが、ATMハブ5
に含まれる受信回路11及び送信回路10も同様に構成
されている。
【0035】《出力ドライバ回路の構成》 図1に示さ
れるように、送信回路10の出力ドライバ回路50を構
成する前記出力回路21は、例えば第2の出力段51と
第1の出力段52とを並列的に有する。第2の出力段5
1は、Pチャンネル型MOS(単にPMOSと記す)ト
ランジスタQ1とNチャンネル型MOS(単にNMOS
と記す)トランジスタQ2とを直列接続した第3のCM
OS回路と、同じくPMOSトランジスタQ3とNMO
SトランジスタQ4とを直列接続した第4のCMOS回
路とを有する。第1の出力段52は、PMOSトランジ
スタQ5とNMOSトランジスタQ6とを直列接続した
第1のCMOS回路と、同じくPMOSトランジスタQ
7とNMOSトランジスタQ8とを直列接続した第1の
CMOS回路とを有する。前記NMOSトランジスタQ
2,Q4,Q6,Q8のソース端子は、接地電位Vss
に結合され、前記PMOSトランジスタQ1,Q3,Q
5,Q7のソース端子は、電源電圧Vddに結合されて
いる。前記PMOSトランジスタQ1とNMOSトラン
ジスタQ2との共通ドレインは、前記PMOSトランジ
スタQ5とNMOSトランジスタQ6との共通ドレイン
に結合され、その結合点が一方の送信端子TxAに結合
されている。同様に、前記PMOSトランジスタQ3と
NMOSトランジスタQ4との共通ドレインは、前記P
MOSトランジスタQ7とNMOSトランジスタQ8と
の共通ドレインに結合され、その結合点が他方の送信端
子TxBに結合されている。
【0036】前記出力制御回路20は、前記フリップフ
ロップ25から出力される信号Vsの論理値を反転させ
るCMOSインバータ53、信号Vsを遅延させる遅延
回路54、及び当該遅延回路54の出力の論理値を反転
するCMOSインバータ55を含む。PMOSトランジ
スタQ7及びNMOSトランジスタQ8のゲートには信
号Vsが供給され、PMOSトランジスタQ5及びNM
OSトランジスタQ6のゲートにはCMOSインバータ
53の出力が与えられる。PMOSトランジスタQ3及
びNMOSトランジスタQ4のゲートには遅延回路54
の出力が供給され、PMOSトランジスタQ2及びNM
OSトランジスタQ1のゲートにはCMOSインバータ
55の出力が与えられる。前記遅延回路54は、信号V
sの論理値が変化されたとき、第2の出力段51を構成
するCMOS回路の過渡応答タイミングを、第1の出力
段52を構成するCMOS回路の過渡応答タイミングと
相違させるものであり、例えば偶数段のCMOSインバ
ータを直列接続して所要の遅延時間を得ることができ
る。
【0037】前記入力信号Vsが”H”レベル(電源電
圧Vddのレベル)にされると、NMOSトランジスタ
Q8及びPMOSトランジスタQ5がオン状態にされ、
PMOSトランジスタQ7及びNMOSトランジスタQ
6がオフ状態にされることによって、送信端子TxAか
らTxBに向かってトランス36の1次側コイルに電流
が流れる。続いて遅延回路54の出力が所定の遅延時間
後にハイレベルにされると、NMOSトランジスタQ4
及びPMOSトランジスタQ1がオン状態にされ、PM
OSトランジスタQ3及びNMOSトランジスタQ2が
オフ状態にされることにより、送信端子TxAからTx
Bに向かってトランス36の1次側コイルに流れる電流
が更に増大される。また、前記入力信号Vsがローレベ
ル(接地電圧Vssレベル)にされると、PMOSトラ
ンジスタQ7及びNMOSトランジスタQ6がオン状態
にされ、NMOSトランジスタQ8及びPMOSトラン
ジスタQ5がオフ状態にされることによって、送信端子
TxBからTxAに向かってトランス36の1次側コイ
ルに電流が流れる。続いて遅延回路54の出力が所定の
遅延時間後にローレベルにされると、PMOSトランジ
スタQ3及びNMOSトランジスタQ2がオン状態にさ
れ、NMOSトランジスタQ4及びPMOSトランジス
タQ1がオフ状態にされることにより、送信端子TxB
からTxAに向かってトランス36の1次側コイルに流
れる電流が更に増大される。この結果、入力信号Vsが
パルス状に変化されると、トランス36の1次側にパル
ス電圧が発生し、これに基づいてトランス36の2次側
にはコイルの巻線比に応じたパルス電圧が発生する。ト
ランス36の2次側に発生したパルス電圧は伝送線3に
伝達され、受信側のトランス37を介して受信回路11
の受信端子RxA,RxBにパルス電圧が与えられる。
受信端子RxA,RxBは、その間に配置された直列抵
抗220,221の結合点にバイアス電圧VBが与えら
れており、受信端子RxA,RxBに入力されたパルス
電圧信号は前記波形等化器223により波形整形されて
内部に取り込まれる。
【0038】《第1出力段と第1の出力段の順次駆動》
図1の出力ドライバ回路50は、上述のように、信号
Vsの変化に対して、第2の出力段51を構成するMO
Sトランジスタがオン動作及びオフ動作を開始するタイ
ミングと、第1の出力段52を構成するMOSトランジ
スタがオン動作及びオフ動作を開始するタイミングと
が、ずらされているので、電源電圧Vddの供給ライン
及び接地電位Vssの供給ラインにおける単位時間当た
りの電流の変化率を低減することができる。これによ
り、PMD半導体チップ9内部の電源電圧Vddの供給
ライン及び接地電位Vssの供給ラインにおける電源ノ
イズを低減することができる。図1の例では出力段を2
段で構成したが、そのような電源ノイズの低減という観
点においては、出力段を3段以上として出力ドライバ回
路を構成することも可能である。
【0039】《出力段のCMOS化》 図1の出力ドラ
イバ回路50を構成する出力回路21は、上述のよう
に、CMOS化されている。したがって、MOSトラン
ジスタQ1〜Q8のゲート・ソース間電圧は、トランス
36の1次側コイルに接続する送信端子TxA,TxB
の電圧の影響を受けない。図1の実施例に従えば、PM
D半導体チップ9の各内部回路の動作電源は電源電圧V
dd及び接地電圧Vssとされ、したがって、出力回路
21の動作電源は電源電圧Vdd及び接地電圧Vssと
され、出力回路21のMOSトランジスタQ1〜Q8は
そのゲートに選択的に供給される電源電圧Vdd又は接
地電圧Vssによってスイッチ制御されるから、オン状
態におけるMOSトランジスタQ1〜Q8のゲート・ソ
ース間電圧は電源電圧Vddのレベルにされる。したが
って、トランス36のインピーダンスに比べてMOSト
ランジスタQ1〜Q8のオン抵抗を充分に小さくするこ
とが容易である。
【0040】これに対し、図4に示されるように、電源
電圧Vddと接地電位Vssを動作電源とするNMOS
トランジスタQ20,Q21の直列回路とNMOSトラ
ンジスタQ22,Q23の直列回路とが逆相でプッシュ
プル動作される出力回路を構成した場合には、NMOS
トランジスタQ20,Q22のゲート・ソース間電圧は
送信端子TxAの電圧に依存することになり、当該出力
回路及びその制御回路を単一動作電源で動作させようと
する場合には、当該NMOSトランジスタQ20,Q2
2がオン状態にされるときのゲート・ソース間電圧に電
源電圧Vddのレベルを与えることはできない。当該N
MOSトランジスタQ20,Q22がオン状態にされる
ときのゲート・ソース間電圧に電源電圧Vddのレベル
を与えてMOSトランジスタQ20,Q22のオン抵抗
を充分小さくしようとするならば、信号Vsの振幅を電
源電圧Vdd以上とし、且つインバータ56の動作電源
電圧を電源電圧Vdd以上にすることが必要になる。
【0041】例えば、βをMOSトランジスタの構成で
決まる定数、WをMOSトランジスタのゲート幅、Lを
MOSトランジスタのゲート長、VGSをMOSトラン
ジスタのゲート・ソース間電圧、VthをMOSトラン
ジスタのしきい値電圧、VDSをMOSトランジスタの
ドレイン・ソース間電圧とすると、非飽和領域における
MOSトランジスタのドレイン・ソース間電流の近似式
より、MOSトランジスタの交流的なオン抵抗Rmは、 Rm=1/{β×W/L×(VGS−Vth−VD
S)} と表すことができる。このとき、図1のCMOS化され
た出力回路21の場合には、PMD半導体チップ9の動
作電源がVddとVssの単一動作電源とされる場合に
も、VGSは電源電圧Vddのレベルにされるから、 Rm=1/{β×W/L×(Vdd−Vth−VD
S)} と表すことができる。これにより、MOSトランジスタ
Q1〜Q8のオン抵抗は、電源電圧Vddと接地電位V
ssのレベルそしてMOSトランジスタのサイズだけで
決まり、小さくすることができる。これに対し、図4の
場合、NMOSトランジスタQ20,Q22のゲート電
圧を電源電圧Vdd以上にしなければNMOSトランジ
スタQ20,Q22のゲート・ソース間電圧VGSを電
源電圧Vddのレベルにすることはできない。
【0042】したがって、出力回路を構成するMOSト
ランジスタのオン抵抗を小さくしなければならないと
き、PMD半導体チップ9を構成する内部回路の動作電
圧を低電圧化しようとするならば、出力ドライバ回路5
0の出力回路をCMOS化することが必須であると考え
られる。
【0043】《ATM−LAN物理レイヤの仕様》 次
に、図1で説明した回路構成をATM−LANの特定の
仕様に適合させる場合について説明する。ATMをユー
ザの使いやすいネットワーク構築技術として普及させる
ために設立された、前記TheATM Forum(以下ATMフォ
ーラムと記す)は、ATMの技術仕様を作成している
が、ATM−LANに関してもその分科会(Working gr
oup)が存在する。今日、25Mb/s(Mega−b
it/sec)のATM−LAN(物理レイヤにおける
データ伝送速度は32Mb/s)についても、そのイン
タフェース仕様が制定されようとしており、ここでは、
特にそれにおける物理レイヤの仕様に着目する。この仕
様(単に着目仕様と記す)は、ATMフォーラムにおい
て、未だ仕様書として標準化されるには至っていない。
【0044】図5〜図9はそのような物理レイヤに関す
る草案を示すATM_Forum/94-1008R5の第4〜第8頁に記
載されたテンプレート(パルスマスク)を示すものであ
る。その草案の著作権はATMフォーラムが保有してい
る。上記ATM−LANの物理レイヤインタフェースに
おいては、伝送効率を良くするために、スクランブル及
び符号化との関係上、伝送情報における論理値”0”又
は”1”の連続ビット数(シンボル数)を5シンボルに
制限する。テンプレートは、同一論理値のシンボル数毎
にその波形(トランスの出力波形)を規定するための規
格である。図5は同一論理値のシンボル数が1シンボル
の場合(1ビット連続データ繰返し)、図6は2シンボ
ルの場合(2ビット連続データ繰返し)、図7は3シン
ボルの場合(3ビット連続データ繰返し)、図8は4シ
ンボルの場合(4ビット連続データ繰返し)、図9は5
シンボルの場合(5ビット連続データ繰返し)を示す。
各図のテンプレートは、それが規定するシンボル数の波
形に対し、横軸は時間の相対値(%)、縦軸は振幅(ze
ro-to-peak)の相対値を示す。テンプレートは、上限波
形と下限波形を規定し、実際の出力波形はその間の波形
であればよいとされる。テンプレートが規定する波形の
横軸の実際の時間は転送レートとシンボル数から決ま
る。テンプレートが規定する波形の縦軸の実際の振幅
は、伝送線の種類に応じて規定されている振幅と縦軸の
相対値とによって決まる。例えば、ATM_Forum/94-1008R
5において、送信回路のピーク値からピーク値(peak-to
-peak)の送信振幅(Transmitter Launch Amplitude=
TLA)は、UTPの場合は2.7〔V〕<TLA<
3.4〔V〕、STPの場合は3.3〔V〕<TLA<
4.2〔V〕、FTPの場合は2.95〔V〕<TLA
<3.75〔V〕と規定されている。したがって、各テ
ンプレートにおいて、縦軸の相対値1は、伝送線の種類
で規定される前記peak-to-peakの振幅の範囲の半分の値
に相当するzero-to-peakの振幅の範囲の中心値として把
握される。
【0045】図5〜図9に示されるテンプレートを満足
する送信波形をトランス36,46の2次コイル側から
送信するために、図1に示される前記フィルタ35,4
5が設けられている。前記フィルタ35,45の一例を
図10に等価回路で示す。この回路により、送信端子T
xA,TxBから出力されるほぼ矩形のパルス信号を前
記テンプレートを満足する波形の信号に整形する。
【0046】上記ATM−LANの物理レイヤに関し、
ATM_Forum/94-1008R5は更に、送信回路のリターンロス
(Transmitter Return Loss=TRL)を規定する。リ
ターンロスは、1〜6MHzの周波数帯域では14dB
以上、6〜17MHzの周波数帯域では12dB以上、
17〜25MHzの周波数帯域では8dB以上と規定さ
れる。ここでリターンロスについて図11を参照しなが
ら説明する。図11は、理解を容易化するために(A)
に示すように、信号源Vs、信号源側のインピーダンス
r0、トランス、伝送線、負荷側のインピーダンスRLを
モデル化し、それを(B)に示されるように等価回路と
して表す。図11においてLはトランスのインダクタン
ス、rtはトランスの直列抵抗、kはトランスの結合係
数である。k・Lはトランスの主磁束によるインダクタ
ンス、(1−k)・Lは漏れインダクタンスである。信
号源Vsから負荷側を見たときのインピーダンスZL
は、 ZL=rt+jω(1−k)L+{ω2kL2(1−k)
+jωkL(rt+RL)}/(rt+RL+jωL) と表される。ここでω=2πf、fは周波数である。
【0047】上記インピーダンスZLの式において、k
≒1、ωL≫rt+RLとすると、インピーダンスZL
は、ZL≒2rt+RLに簡略化できる。
【0048】リターンロスの定義は、10・log(1
/P2)であり、P(反射率)は、P=|(r0−ZL)
/(r0+ZL)|である。したがって、ATM_Forum/94-1
008R3が規定するリターンロスを比較的容易に満足させ
るには、上記k≒1、ωL≫rt+RLの条件を満足す
る高性能なトランスを利用する事が望ましい。これを考
慮すると、実際に利用するトランス36,37,46,
47の望ましい仕様の一例は、インダクタンス(L)=
1mH、直列抵抗(rt)=5Ω、結合係数(k)=
0.999、等価容量=5pFである。尚、インダクタ
ンス(L)を1mH以上、直列抵抗(rt)を5Ω以
下、結合係数(k)を0.999以上、等価容量を5p
F以下であっても、同様に望ましい仕様とすることがで
きる。
【0049】そして、25Mb/sのATM−LAN
(物理レイヤにおけるデータ伝送速度は32Mb/s)
に利用されるトランス36,37,46,47は、12
KHz〜約16MHzの超広帯域特性が必要とされる。
帯域の下限はATM_Forum/94-1008R3に規定され、帯域の
上限は、その物理レイヤにおけるデータ伝送速度が32
Mb/sであることから決まる。
【0050】《ATM−LAN物理レイヤの仕様と出力
段のCMOS化との関係》 前述の如く、ATM_Forum/94
-1008R5に記載された25Mb/sのATM−LAN用
の物理レイヤのためのテンプレートで規定される送信信
号波形を満足するためには、図10に示されるような回
路構成のフィルタ35(45)を要し、また、トランス
36(46)からの送信信号には前記テンプレートで規
定されるようにzero-to-peakで2V程度の信号振幅が要
求される。その上、フィルタ35(45)の前段には伝
送線側とのインピーダンスマッチングを図るための抵抗
33(34)を設けて電圧反射の影響を最小限にしてお
かなければならない。
【0051】したがって、上記出力回路21から出力さ
れる信号は上記フィルタや抵抗による電圧損失若しくは
電圧降下を生ずるため、前記テンプレートで規定される
信号振幅を満足するという観点においては、当該出力回
路21の出力段を構成するMOSトランジスタはそのオ
ン抵抗が小さいほど望ましいと言える。上記したよう
に、本実施例では出力段(出力回路21)がCMOS化
されている(それを構成するMOSトランジスタのオン
抵抗が小さい)結果、そのような事情の下において、特
にPMD半導体チップ9の動作電圧の低電圧化を実現す
るのに最適である。したがって、本実施例では、電源電
圧Vddは3.3〔V〕とされている。更に、出力段
(出力回路21)がCMOS化されていること、すなわ
ち電源電圧Vdd側に接続されるMOSトランジスタの
オン抵抗が小さくされていることにより、トランス36
(46)の1次側コイルと2次側コイルの巻数比を1:
1にしても、前記テンプレートを満足する出力信号振幅
をた易く得ることができる。仮に、出力段をNMOSト
ランジスタだけで構成した場合に、NMOSトランジス
タのオン抵抗が大きくても、トランスの2次側巻き数を
増やせば、前記テンプレートを満足する出力信号振幅を
得ることは可能であるが、その分、出力段に流れる電流
量が増えることになり、低消費電力化に反する結果とな
る。本発明者は、出力ドライバ回路50を3.3〔V〕
の電源電圧Vddで駆動して上記テンプレートの送信波
形を満足する結果を、シミュレーションによって実際に
得ることができた。
【0052】《出力段に含まれるPMOSトランジスタ
の非破壊》 PMD半導体チップ9への電源供給が断た
れた状態において、当該PMD半導体チップ9の出力ド
ライバ回路50の出力段を構成するPMOSトランジス
タQ1,Q3,Q5,Q7のN型ウェル領域には、電源
電圧Vddが供給されず、フローティングの状態にされ
る。このとき、図2及び図1から明らかなように、AT
M−LANは少なくとも物理レイヤにおいては送受信が
1対1の関係で実施される為、送信回路10には別の送
信回路10からの信号は入力されない。したがって、前
記N型ウェル領域がフローティングの状態にされている
ときでも、当該PMOSトランジスタQ1,Q3,Q
5,Q7のドレインには、伝送線3を介して高いレベル
が供給されることはなく、当該ドレインからNウェルに
大きな電流が流れず、PMOSトランジスタQ1,Q
3,Q5,Q7が破壊される虞はない。送信回路10に
は自分が出力した信号の反射信号だけが入力されること
になるが、インピーダンスマッチングを図ることによっ
て出力信号の反射は低減できる。
【0053】《出力段のラッチアップ対策》 図12に
は図1の第2の出力段を構成するMOSトランジスタQ
1〜Q4のレイアウト図が示される。図12において6
0,61はN型ウェル領域(N−WELL)、62,6
3はP型ウェル領域(P−WELL)、64〜71はM
OSトランジスタQ1〜Q4のドレイン又はソースの電
極、72はMOSトランジスタQ1,Q2のゲート、7
3はMOSトランジスタQ3,Q4のゲート、74,7
5はPMOSトランジスタの基板給電用の電極である。
基板給電用の電極74,75には電源電圧Vddが供給
される。図13には図12のa−a線矢視断面が示され
ている。図より明らかなように、基板給電用の電極74
はP−WELL63の隣に配置され、基板給電用の電極
75はP−WELL62の隣に配置されている。図12
のレイアウトによれば、同時にONするトランジスタの
組み合わせはQ1とQ4又はQ2とQ3であり、Y方向
に電位の勾配が生じる。すなわち、N−WELL60と
P−WELL63の電位差、N−WELL61とP−W
ELL62の電位差が小さくされる。このとき、N−W
ELL60,61には、P−WEL62,63に隣接す
る領域で電極74,75から基板給電がなされているた
め、ラッチアップの防止が効果的に行われる。
【0054】《CMOS出力段の貫通電流低減》 図1
4には出力ドライバ回路50の別の構成が示される。図
14において出力回路21を構成する第2の出力段51
を構成するMOSトランジスタQ1〜Q4のサイズ(ゲ
ート幅/ゲート長)は、第1の出力段52を構成するM
OSトランジスタQ5〜Q8のサイズよりも大きくされ
る。図14の出力制御回路20は、図1と同様に第1の
出力段52の出力動作の変化に遅れて第2の出力段51
の出力を変化させるようにするが、第2の出力段51の
MOSトランジスタサイズが相対的に大きいことに鑑
み、過渡応答時に第2の出力段51に流れる貫通電流を
少なくする考慮が払われている。すなわち、第1の出力
段52に対する制御は図1の場合と同じであるが、第2
の出力段51に対しては、PMOSトランジスタへのス
イッチ制御信号φp1,φp2の立ち上がり変化の遅延
を小さく(オフタイミングを相対的に早く)、その立ち
下がり変化の遅延を大きく(オンタイミングを相対的に
遅く)し、NMOSトランジスタへのスイッチ制御信号
φn1,φn2の立ち上がり変化の遅延を大きく(オン
タイミングを相対的に遅く)、その立ち下がり変化の遅
延を小さく(オフタイミングを相対的に早く)する遅延
回路80,81を用いる。遅延回路80の入力は前記信
号Vsとされ、遅延回路81の入力は入力信号Vsとは
逆相のインバータ53の出力信号とされる。
【0055】図15には前記遅延回路80、81の回路
構成例が示される。電源電圧Vddと接地電位Vssと
の間には、それぞれインバータとして機能される、PM
OSトランジスタQ30とNMOSトランジスタQ31
の直列回路、PMOSトランジスタQ32とNMOSト
ランジスタQ34の直列回路、及びPMOSトランジス
タQ35とNMOSトランジスタQ37の直列回路が設
けられ、MOSトランジスタQ32とQ34との間には
遅延要素若しくは抵抗成分として作用するNMOSトラ
ンジスタQ33が介在され、MOSトランジスタQ35
とQ37との間には遅延要素若しくは抵抗成分として作
用するPMOSトランジスタQ36が介在されている。
MOSトランジスタQ32,Q34,Q35,Q37の
ゲートはMOSトランジスタQ30とQ31との結合点
に共通接続され、MOSトランジスタQ33のゲートは
電源電圧Vddに、MOSトランジスタQ36のゲート
は接地電位Vssに接続されている。遅延回路80にお
いて信号VsはMOSトランジスタQ30とQ31のゲ
ートに供給され、遅延回路81においてMOSトランジ
スタQ30とQ31のゲートには前記インバータ53の
出力が供給される。スイッチ制御信号φp1(φp2)
はPMOSトランジスタQ32のドレインから出力さ
れ、スイッチ制御信号φn1(φn2)はNMOSトラ
ンジスタQ37のドレインから出力される。
【0056】上記遅延回路80(81)によれば、その
入力信号Vs(インバータ53の出力)の変化は、MO
SトランジスタQ30〜Q34で成る直列2段のインバ
ータの動作遅延を経てスイッチ制御信号φp1(φp
2)に反映され、また、MOSトランジスタQ30,Q
31,Q35〜Q37で成る直列2段のインバータの動
作遅延を経てスイッチ制御信号φn1(φn2)に反映
される。このとき、スイッチ制御信号φp1(φp2)
は、MOSトランジスタQ33のオン抵抗により、立ち
上がり変化に比べて立ち下がり変化の遅延が大きくさ
れ、また、スイッチ制御信号φn1(φn2)は、MO
SトランジスタQ36のオン抵抗により、立ち下がり変
化に比べて立ち上がり変化の遅延が大きくされる。すな
わち、第2の出力段51のMOSトランジスタQ1〜Q
4は、オフ動作に比べて相対的にオン動作が遅れるよう
にされる。したがって、第2の出力段51は、出力状態
を反転するとき、直列接続されたPMOSトランジスタ
とNMOSトランジスタが同時にオン状態にされず、過
渡応答時に流れる貫通電流を低減することができる。出
力回路21には相対的に大きな駆動能力若しくは電流供
給能力が要求されるから、そのような貫通電流の低減
は、PMD半導体チップ9の低消費電力、さらには電源
ノイズの発生を著しく低減することができる。
【0057】《CMOS出力段の並列3段構成》 図1
6にはCMOS出力段を並列3段構成とした出力ドライ
バ回路50の実施例が示される。図16の出力回路21
は、図14の出力回路に対して、第3の出力段57が加
えられ、図16の出力制御回路20は、図14の出力制
御回路に対して、遅延回路82,83が加えられてい
る。
【0058】第3の出力段57は、PMOSトランジス
タQ9とNMOSトランジスタQ10とを直列接続した
第5のCMOS回路と、同じくPMOSトランジスタQ
11とNMOSトランジスタQ12とを直列接続した第
6のCMOS回路を有し、PMOSトランジスタQ9,
Q11のソースが電源電圧Vddに、NMOSトランジ
スタQ10,Q12のソースが接地電位Vssに接続さ
れている。PMOSトランジスタQ9とNMOSトラン
ジスタQ10との共通ドレインは一方の送信端子TxA
に、PMOSトランジスタQ11とNMOSトランジス
タQ12との共通ドレインは他方の送信端子TxBに結
合されている。
【0059】遅延回路82,83は図15に示される回
路と同様に構成される。遅延回路82はスイッチ制御信
号φp3をPMOSトランジスタQ11のゲートに供給
し、スイッチ制御信号φn3をNMOSトランジスタQ
12のゲートに供給する。遅延回路83はスイッチ制御
信号φp4をPMOSトランジスタQ9のゲートに供給
し、スイッチ制御信号φn4をNMOSトランジスタQ
10のゲートに供給する。PMOSトランジスタ用のス
イッチ制御信号φp3(φp4)とNMOSトランジス
タ用のスイッチ制御信号φn3(φn4)との関係は、
図15に基づいて説明した関係と同じであり、第3の出
力段57のMOSトランジスタQ9〜Q12は、オフ動
作に比べて相対的にオン動作が遅れるようにされる。ま
た、遅延回路82,83によって形成される遅延時間は
前記遅延回路80,81によって形成される遅延時間よ
りも大きくされ、第3の出力段57の動作は第2の出力
段51の動作に対して遅延されるようになっている。例
えば信号Vsがローレベルからハイレベルに変化される
と、第1の出力段52ではMOSトランジスタQ7,Q
6がターン・オン、MOSトランジスタQ8,Q5がタ
ーン・オフを開始し、続いて第2の出力段51において
MOSトランジスタQ3,Q2がターン・オン、MOS
トランジスタQ4,Q1がターン・オフを開始し、最後
に、第3の出力段57においてMOSトランジスタQ1
1,Q10がターン・オン、MOSトランジスタQ9,
Q12がターン・オフを開始する。そしてこのとき、第
2及び第3の出力段51,57では、オン状態にされる
べきMOSトランジスタのターン・オン動作はオフ状態
にされるべきMOSトランジスタのターン・オフ動作よ
りも遅れて開始される。したがって、図16のCMOS
出力段の並列3段構成は、図14のCMOS出力段の並
列2段構成よりも電源ノイズを低減することができると
考えられる。
【0060】《CMOS出力段のトランジスタサイズ比
と遅延時間との最適化》 次に上記電源ノイズに関する
シミュレーション結果について説明する。図17にはシ
ミュレーション対象回路が示される。図17に示される
回路の動作電源は、電源電圧Vdd=3.3〔V〕、接
地電位Vss=0〔V〕とする。信号Vsはハイレベル
=3.3〔V〕、ローレベル=0〔V〕とする。図17
に示されるMOSトランジスタの符号は図16とは相違
され、MB1=Q5,MB2=Q6,MB3=Q7,M
B4=Q8,MB7=Q1,MB8=Q2,MB9=Q
3,MB10=Q4,MB11=Q9,MB12=Q1
0,MB13=Q11,MB14=Q12の対応を有す
る。MB5,MB6は図16のCMOSインバータ53
を構成するMOSトランジスタを意味する。図18には
遅延回路80(DEL1)と遅延回路81(DEL2)
の構成が示され、図19には遅延回路82(DEL3)
と遅延回路83(DEL4)の構成が示されている。図
18及び図19に示される回路は図15とはトランジス
タ符号が相違されるが、図15で説明した回路構成に対
応される。
【0061】図20にはシミュレーション条件が示され
ている。シミュレーション条件は#1〜#10とされ
る。条件#1は図17とは相違され、出力回路を1段の
CMOS出力段で構成した場合であり、例えば、図17
と比べるとトランジスタサイズは相違されるが、第1の
出力段52によって出力回路を構成した場合である。条
件#2〜#10は図17、図18及び図19に示される
通りの回路を用いた場合である。図17〜図19の回路
において電源電圧Vddを3.3〔V〕、接地電位Vs
sを0〔V〕とし、入力信号Vsのハイレベルを電源電
圧レベル、そのローレベルを地電位レベルとする。
【0062】図20に示される条件#2〜条件#6は、
遅延回路80,81(DEL1,DEL2)の遅延時間
を2ns、遅延回路82,83(DEL3,DEL4)
の遅延時間を4nsというように一定化にし、その状態
で、3段のCMOS出力段を構成するトランジスタサイ
ズを段毎に相違させたものである。このシミュレーショ
ンにおいて着目する遅延時間とは、信号Vsが変化して
からPMOSトランジスタのゲート制御信号がローレベ
ルに変化されるまでの遅延時間と、NMOSトランジス
タのゲート制御信号がハイレベルに変化されるまでの遅
延時間とされる。すなわち、信号Vsが変化してからP
MOSトランジスタ又はNMOSトランジスタがターン
・オンされるまでの遅延時間に着目する。信号Vsが変
化してからPMOSトランジスタ又はNMOSトランジ
スタがターン・オフされるまでの遅延時間に対しては積
極的に制御若しくは着目しておらず、特に問題はない。
【0063】図20のトランジスタサイズ比の項目に示
されているb:c:dは第1のCMOS出力段52:第
2のCMOS出力段51:第3のCMOS出力段57を
意味する。条件#7〜#10は、3段のCMOS出力段
を構成するトランジスタサイズの段毎にトランジスタサ
イズ比を1:2.5:6.25(後で説明するように当
該サイズ比は条件#1〜#6に基づくシミュレーション
結果から得られる電源電流ノイズ量を最小にする値であ
る)にし、その場合に、遅延回路80,81(DEL
1,DEL2)の遅延時間と遅延回路82,83(DE
L3,DEL4)の遅延時間とを相違させたものであ
る。トランジスタサイズ比はゲート幅/ゲート長(W/
L)とする。上述のように、遅延回路80〜83(DE
L1〜DEL3)の遅延時間は、出力制御回路に入力さ
れる信号Vsの変化に対してPMOSトランジスタに対
してはそのゲート制御信号の立ち下がりの遅延時間、N
MOSトランジスタに対してはそのゲート制御信号の立
ち上がりの遅延時間を意味する。図21には上記条件#
1〜#6におけるトランジスタサイズ及び遅延時間を得
るための各MOSトランジスタのサイズの条件の一例が
示されている。例えば、図20の条件#8において、遅
延回路DEL1,2の遅延時間3ns、遅延回路DEL
3,4の遅延時間6nsとあるのは、第2のCMOS出
力段51は第1のCMOS出力段52に対してPMOS
トランジスタ又はNMOSトランジスタがターン・オン
するのに3ns遅延し、第3のCMOS出力段57は第
2のCMOS出力段に対してPMOSトランジスタ又は
NMOSトランジスタがターン・オンするのに3ns遅
延することを意味する。
【0064】図22には、条件#5,#7〜#10にお
いて遅延回路DEL1〜DEL4に設定される遅延時間
を得るときのトランジスタサイズ比の一例が示される。
図22の備考欄に記載の、例えばW/L:MB18:7
倍の表記は、MOSトランジスタMB18のW/Lの値
は7であることを意味する。
【0065】シミュレーションでは上記条件に基づいて
電源電流Iddの波形を得る。例えば図23の(A)に
は条件#1でシミュレーションを行ったときの電源電流
波形が示され、図23の(B)には条件#8でシミュレ
ーションを行ったときの電源電流波形が示される。各種
条件によって得られた電源電流波形から電源ノイズを評
価するために、図24の(A)に示されるように、出力
回路の過渡応答期間に相当される期間(t2−t1)に
おける、図中の斜線部分の電流値の総量ISUMに着目
して、評価値IX=ISUM/(t2−t1)を取得す
る。したがって、IXの値が小さいほど、出力回路の過
渡応答動作において電源電流の変動(電源電流ノイズ
量)が小さいことになる。図24の(B)には上記条件
#1〜#6に対する評価値IXが示される。これによれ
ば電源電流ノイズ量が最も小さいのは条件#5である。
このような条件の出力ドライバ回路50を採用したとき
の前記トランス36からの出力電圧波形は、それによっ
て何等悪影響を受けなかった。並列3段のCMOS出力
段のトランジスタサイズ比を上記条件#5として、条件
#5,#7〜#10に関し同じくシミュレーションで取
得した評価値IXは図24の(C)に示される。これに
よれば電源電流ノイズ量が最も小さいのは条件#8であ
る。このような条件の出力ドライバ回路50を採用した
ときの前記トランス36からの出力電圧波形は、それに
よって何等悪影響を受けなかった。したがって、今回の
シミュレーション結果からすれば、条件#8のトランジ
スタサイズ比と遅延時間とを出力ドライバ回路50に採
用することにより、電源ノイズを極めて小さくすること
ができると言うことが実証される。
【0066】《ATM−LANカード》 図25にはA
TM−LANアダプタカードの一実施例が示される。同
図に示されるATM−LANアダプタカード200は、
ICカード、例えばPCMCIA(Personal Computer
Memory Card InternationalAssociation)の規格に対応
されたICカードとして構成され、前記ATM−LAN
インタフェース回路2の一例として位置付けられる。こ
のATM−LANアダプタカード200は、表面又は及
び裏面に所要の配線が施されたカード基板201に、そ
れぞれ個々に半導体集積回路化された、マイクロプロセ
ッサ202、マイクロプログラム等が格納されたファー
ムウェアとされるROM203、マイクロプロセッサの
ワーク領域とされるRAM204、ATMコントローラ
205、送信データバッファ及び受信データバッファ等
に利用されるRAM206、物理レイヤ制御チップとし
ての前記PMD半導体チップ9、及びフィルタ・トラン
ス207が実装されて構成される。ATMコントローラ
205は前記PCMCIAの規格に適合するインタフェ
ース仕様を以てパーソナルコンピュータ等の端末装置1
に着脱可能に装着される。前記フィルタ・トランス20
7はツイストペア線のような伝送線に接続される。前記
フィルタ・トランス207は図14等で説明した出力抵
抗33,34、フィルタ35及びトランス36を含んで
1チップ化されている。
【0067】ATMコントローラ205は、端末装置か
ら供給されるデータに対して、スクランブル及びコード
化の処理を経てセルを形成し多重化してPMD半導体チ
ップに9に渡す。また、ATMコントローラ205は、
PMD半導体チップ9が受信した情報を受け取ると、宛
先ヘッダの確認を行って、セルの分解及び復号化の処理
を行う。ATMコントローラ205の制御は、ROM2
03に格納されたプログラムに従ってマイクロプロセッ
サ202が行う。前記マイクロプロセッサ202、RO
M203、RAM204、ATMコントローラ205は
ATM−LANの伝送プロトコルを制御する制御手段と
して機能される。
【0068】上記PMD半導体チップ9は、前記説明か
ら明らかなように、3.3〔V〕の動作電源によって、
ATM_Forum/94-1008R5に記載された25Mb/sのAT
M−LAN用の物理レイヤのためのテンプレートで規定
される送信信号波形を満足し、また、トランス36(4
6)からの送信信号には前記テンプレートで規定される
ようにzero-to-peakで2V程度の信号振幅を満足する。
これにより、PMD半導体チップ9の消費電力を例えば
200mW程度に低く抑えることができる。PMD半導
体チップ9はATM−LANアダプタカード200の中
で最も電力消費量の大きな回路部分である。本発明者の
試算によれば、PMD半導体チップ9の消費電力を20
0mW程度に抑えることができるならば、ATM−LA
Nアダプタカード200の全体的な消費電力を1W程度
に低減できることが明らかにされた。
【0069】《実施例の作用効果》 以上説明した実施
例によれば以下の作用効果を得ることができる。
【0070】〔1〕出力ドライバ回路50の出力回路2
1をCMOS化することにより、直列接続されたNMO
Sトランジスタをプッシュプル動作させる形式の出力回
路に比べ、出力回路を構成するMOSトランジスタのオ
ン抵抗を、小さくでき、PMD半導体チップ9を構成す
る内部回路の動作電源電圧を低電圧化することができ
る。
【0071】〔2〕出力回路をCMOS化して、その構
成MOSトランジスタのオン抵抗を小さくすることによ
り、ATM_Forum/94-1008R5に記載された25Mb/sの
ATM−LAN用の物理レイヤのためのテンプレートで
規定される送信信号波形を満足するためのフィルタ35
(45)を用い、更に、出力インピーダンス調整用の抵
抗33,34を配置する場合にも、前記テンプレートで
規定される信号振幅を、3.3〔V〕のような、5
〔V〕に比べて低い電源電圧で得ることができる。この
ように、出力回路21をCMOS化することは、ATM_Fo
rum/94-1008R5に記載された25Mb/sのATM−L
AN用物理レイヤに適用されるPMD半導体チップ9の
動作電源電圧の低電圧化に最適である。また、このこと
により、トランス36(46)の1次側コイルと2次側
コイルの巻数比を1:1にしても、前記テンプレートを
満足する出力信号振幅をた易く得ることができるから、
出力回路に流れる動作電流を増やしてまでトランスの2
次側巻き数を増やすことを要せず、この点においても、
PMD半導体チップ9の低消費電力に寄与する。
【0072】〔3〕PMD半導体チップ9への電源供給
が断たれた状態において、当該PMD半導体チップ9の
出力ドライバ回路50の出力段を構成するPMOSトラ
ンジスタQ1,Q3,Q5,Q7,Q9,Q11のN型
ウェル領域は、電源電圧Vddが供給されず、フローテ
ィングの状態にされる。ATM−LANでは送信回路と
受信回路が1対1の関係を以て伝送線で結合されるか
ら、前記N型ウェル領域がフローティングの状態にされ
ているときでも、当該PMOSトランジスタQ1,Q
3,Q5,Q7,Q9,Q11のドレインには、伝送線
3を介して高いレベルが供給されることはなく、当該ド
レインからN型ウェルに大きな電流が流れず、PMOS
トランジスタQ1,Q3,Q5,Q7が破壊される虞は
ない。これに対し、CMOS形式の出力ドライバ回路
を、一つの伝送線に複数の出力ドライバ回路の出力端子
が共通接続されるイーサネットに適用した場合、あるノ
ードの出力ドライバ回路の前記N型ウェル領域がフロー
ティングの状態にされているとき、他のノードの出力動
作によって、当該フローティングのN型ウェル領域に高
いレベルが供給される虞があり、これによって、当該ド
レインからNウェルに大きな電流が流れて、PMOSト
ランジスタが破壊される虞がある。
【0073】〔4〕ATM−LAN物理レイヤの送信用
出力ドライバ回路50を、図1、図14及び図16で説
明したように、2段以上のCMOS出力段52,51,
57を並列配置し、夫々を駆動するタイミングを出力制
御回路20によって少しづつずらすことにより、電源電
圧Vddの供給ライン及び接地電位Vssの供給ライン
における単位時間当たりの電流の変化率を低減すること
ができる。これにより、PMD半導体チップ9内部の電
源電圧Vddの供給ライン及び接地電位Vssの供給ラ
インにおける電源ノイズを低減することができる。
【0074】〔5〕その場合に、図20のシミュレーシ
ョン条件と図24のシミュレーション結果からも明らか
なように、最初に出力動作される出力段に比べて後から
出力動作される出力段を構成するMOSトランジスタの
サイズを大きくする方が上記電源ノイズを小さくするこ
とができる。
【0075】〔6〕図16に示されるように、第2及び
第3の出力段51,57において、オン状態にされるべ
きMOSトランジスタのターン・オン動作を、オフ状態
にされるべきMOSトランジスタのターン・オフ動作よ
りも遅れて開始させることにより、出力団51,57に
流れる貫通電流を低減することができ、これによって、
低消費電力はもとより電源ノイズも一層低減することが
できる。
【0076】〔7〕図20のシミュレーション結果から
明らかなように、図16に示される並列3段の出力段を
有する出力回路において、第1のCMOS出力段52:
第2のCMOS出力段51:第3のCMOS出力段57
のトランジスタサイズ比を1:2.5:6.25近傍と
し、遅延回路80,81の遅延時間を3ns近傍とし、
遅延回路82,83の遅延時間を6ns近傍とする条件
によって、電源ノイズを極めて小さくすることができ
る。
【0077】〔8〕PMD半導体チップ9が、3.3
〔V〕の動作電源によって、ATM_Forum/94-1008R5に記
載された25Mb/sのATM−LAN用の物理レイヤ
のためのテンプレートで規定される送信信号波形を満足
することにより、PMD半導体チップ9の消費電力を2
00mW程度に低く抑えることができる。PMD半導体
チップ9はATM−LANアダプタカード200の中で
最も電力消費の大きな回路部分であるから、PMD半導
体チップ9の消費電力を200mW程度に抑えることが
できるならば、ATM−LANアダプタカード200の
全体的な消費電力を1W程度に低減することができる。
【0078】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲におい
て種々変更可能であることは言うまでもない。
【0079】例えば、図1の並列2段構成の出力回路に
対しても、図16の場合と同様に、オン状態にされるべ
きMOSトランジスタのターン・オン動作を、オフ状態
にされるべきMOSトランジスタのターン・オフ動作よ
りも遅れて開始させるようにする事が可能である。ま
た、出力ドライバ回路は、1段のCMOS出力段で構成
することも可能である。1段のCMOS出力段の場合に
も、それを構成するMOSトランジスタのターン・オン
動作をターン・オフ動作に対して遅延させることができ
る。
【0080】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるATM_Fo
rum/94-1008R5に記載された25Mb/sのATM−L
AN用物理レイヤに適用する場合について説明したが、
本発明はそれに限定されるものではなく、将来標準化さ
れるであろうその他のATM−LANの仕様に対しても
適用可能である。本発明は、少なくともATM−LAN
の出力ドライバ回路の出力段をCMOS化する条件のも
のに適用することができる。
【0081】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0082】ATM−LANでは、送信回路と受信回路
が1対1の関係を以て伝送線で結合され、当該送信回路
(10)の出力ドライバ回路(50)に対しては、その
出力回路(21)の出力段をCMOS化して構成するか
ら、当該CMOS出力段に含まれる電源電圧側に接続さ
れたPチャンネル型MOSトランジスタのオン状態にお
けるゲート・ソース間電圧は、送信端子の電圧に依存さ
れず、実質的に電源電圧のレベルにすることができ、直
列接続されたNMOSトランジスタをプッシュプル動作
させる形式の出力回路に比べ、出力回路を構成する電源
電圧側のMOSトランジスタ(Q1,Q3,Q5,Q
7,Q9,Q11)のオン抵抗を小さくできる。したが
って、出力ドライバ回路の動作電圧の低電圧化、そし
て、当該出力ドライバ回路を含むようなATM−LAN
物理レイヤ制御用の半導体集積回路チップ(9)を構成
する内部回路の動作電源電圧を低電圧化することができ
る。
【0083】上述のように、出力回路(21)をCMO
S化して、その構成MOSトランジスタのオン抵抗を小
さくすることにより、例えば、ATM_Forum/94-1008R5に
記載された25Mb/s(メガビット/秒)のATM−
LAN用の物理レイヤのためのテンプレートで規定され
るような所要の送信信号波形を満足するためのフィルタ
35(45)を用い、更に、出力インピーダンス調整用
の抵抗(33,34)を配置する場合にも、前記テンプ
レートで規定される信号振幅を、3.3〔V〕のような
比較的低い電源電圧で得ることができる。
【0084】出力回路(21)をCMOS化すること
は、ATM_Forum/94-1008R5に記載された25Mb/sの
ATM−LAN用物理レイヤに適用される半導体集積回
路チップ(9)の動作電源電圧の低電圧化に最適であ
る。また、このことにより、トランス(36)の1次側
コイルと2次側コイルの巻数比を1:1にしても、前記
テンプレートを満足する出力信号振幅をた易く得ること
ができるから、出力回路に流れる動作電流を増やしてま
でトランス(36)の2次側巻き数を増やすことを要せ
ず、この点においても、上記ATM−LAN物理レイヤ
制御用の半導体集積回路チップ(9)の低消費電力に寄
与することができる。
【0085】ATM−LANにおいては、イーサネット
とは異なり、送信回路と受信回路が1対1の関係を以て
伝送線に結合されているので、CMOS出力段のN型ウ
ェル領域がフローティングの状態にされているときで
も、CMOS出力段のPMOSトランジスタ(Q1,Q
3,Q5,Q7,Q9,Q11)のドレインには、伝送
線(3,4)を介して高いレベルが供給されることはな
く、当該ドレインからN型ウェルに大きな電流が流れ
ず、PMOSトランジスタ(Q1,Q3,Q5,Q7,
Q9,Q11)が破壊される虞はない。
【0086】出力回路としての性質上、前記出力ドライ
バ回路(50)のCMOS出力段を構成するMOSトラ
ンジスタの電流供給能力(トランジスタサイズ)は比較
的大きくされる。このとき、前記第1及び第2の対を夫
々備えたCMOS出力段を並列に2段以上設け、前記各
段のプッシュプル動作のタイミングを相互にずらす第1
のタイミング制御手段(54)を、前記出力制御回路
(20)に採用することにより、CMOS出力段への電
源電圧(Vdd)の供給ライン及び接地電位(Vss)
の供給ラインにおける単位時間当たりの電流の変化率を
低減することができるから、電源ノイズを低減すること
ができる。
【0087】前記CMOS出力段を構成するMOSトラ
ンジスタのターン・オン動作をターン・オフ動作に比べ
て遅く開始させる第2のタイミング制御手段(80,8
1,82,83)を、前記出力制御回路(20)に採用
することにより、過渡応答時にCMOS出力段に流れる
貫通電流を低減でき、この点においても、電源ノイズの
低減と低消費電力とに寄与する。
【0088】前記CMOS出力段を3段並列的に設けた
場合、第1のCMOS出力段(52)を構成するMOS
トランジスタのサイズと、第2のCMOS出力段(5
1)を構成するMOSトランジスタのサイズと、第3の
CMOS出力段(57)を構成するMOSトランジスタ
のサイズとの比を、大凡、1:2.5:6.25とし、
第1のCMOS出力段に含まれるMOSトランジスタの
ターン・オン動作に対して、第2のCMOS出力段に含
まれるMOSトランジスタのターン・オン動作を大凡3
ns遅延させ、第3のCMOS出力段に含まれるMOS
トランジスタのターン・オン動作を大凡6ns遅延させ
る遅延手段(80,81,82,83)を出力制御回路
(20)に採用することにより、電源ノイズを著しく低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ATM物理レイヤのためのPMD半導体チップ
を伝送線を介して1対1対応で接続した状態を以て送信
用の出力ドライバ回路の一例を示す回路図である。
【図2】ATM−LAN物理レイヤのシステム構成の一
例を示すブロック図である。
【図3】PMD半導体チップの一例ブロック図である。
【図4】NMOSトランジスタの直列回路によって構成
された比較例としての出力回路のブロック図である。
【図5】ATM_Forum/94-1008R5に記載の1ビット連続デ
ータ繰返しのテンプレートを示す説明図である。
【図6】ATM_Forum/94-1008R5に記載の2ビット連続デ
ータ繰返しのテンプレートを示す説明図である。
【図7】ATM_Forum/94-1008R5に記載の3ビット連続デ
ータ繰返しのテンプレートを示す説明図である。
【図8】ATM_Forum/94-1008R5に記載の4ビット連続デ
ータ繰返しのテンプレートを示す説明図である。
【図9】ATM_Forum/94-1008R5に記載の5ビット連続デ
ータ繰返しのテンプレートを示す説明図である。
【図10】テンプレートで規定される送信波形を満足す
るためのフィルタの一例等価回路図である。
【図11】リターンロスについての説明図である。
【図12】出力ドライな回路の出力段を構成するMOS
トランジスタのレイアウト図である。
【図13】図12のa−a線矢視断面図である。
【図14】ATM物理レイヤのためのPMD半導体チッ
プを伝送線を介して1対1対応で接続した状態を以て送
信用の出力ドライバ回路の別の例を示す回路図である。
【図15】図14の出力ドライバ回路に含まれる遅延回
路の一例回路図である。
【図16】CMOS出力段を並列3段構成とした出力ド
ライバ回路50の一例回路図である。
【図17】電源ノイズに関するシミュレーション対象回
路の等価回路図である。
【図18】シミュレーションに用いる第2のCMOS出
力段用の遅延回路の回路図である。
【図19】シミュレーションに用いる第3のCMOS出
力段用の遅延回路の回路図である。
【図20】トランジスタサイズ比と遅延時間に関する複
数のシミュレーション条件を示す説明図である。
【図21】シミュレーションの条件#1〜#6における
トランジスタサイズ比及び遅延時間を得るための各MO
Sトランジスタのサイズの条件の一例を示す説明図であ
る。
【図22】シミュレーションの条件#5,#7〜#10
で遅延回路に設定される遅延時間を得るときのトランジ
スタサイズ比の一例を示す説明図である。
【図23】シミュレーションによって得られた電源電流
波形の一例説明図である。
【図24】シミュレーションによって得られた電源電流
波形に基づいて電源電流ノイズ量を取得する手法を
(A)に、取得された電源電流ノイズ量を(B),
(C)に示す説明図である。
【図25】ATM−LANアダプタカードの一実施例ブ
ロック図である。
【符号の説明】
1(1a〜1i) 端末装置 2(2a〜2i) ATM−LANインタフェース回路 3(3a〜3i) 伝送線 4(4a〜4i) 伝送線 5 ATMハブ 9 PMD半導体チップ Vdd 電源電圧 Vss 接地電位 10 送信回路 11 受信回路 TxA,TxB 送信端子 20 出力制御回路 21 出力回路 33,34,43,44 抵抗 35,45 フィルタ 36,37,46,47 トランス 50 出力ドライバ回路 Q1,Q3,Q5,Q7,Q9,Q11 PMOSトラ
ンジスタ Q2,Q4,Q6,Q8,Q10,Q12 NMOSト
ランジスタ 51 第2の出力段 52 第1の出力段 54 遅延回路 57 第3の出力段 80,81 遅延回路 200 ATM−LANアダプタカード 201 カード基板 202 マイクロプロセッサ 203 ROM 204 RAM 205 ATMコントローラ 206 RAM 207 フィルタ・トランス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04L 12/40 H04L 11/00 320

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝送線を介して受信回路に1対1対応で
    接続されるATM−LAN物理レイヤ用の伝送線駆動回
    路であって、 1対の送信端子を備えた出力ドライバ回路と、前記1対
    の送信端子に夫々結合された出力インピーダンス調整用
    の抵抗と、前記抵抗に直列接続されたフィルタと、前記
    フィルタの出力端子に1次側が結合され、2次側が伝送
    線に結合されるトランスとを含み、 前記出力ドライバ回路は、Pチャンネル型MOSトラン
    ジスタとNチャンネル型MOSトランジスタとを直列接
    続した第1及び第2の対から成るCMOS出力段を含
    み、前記Pチャンネル型MOSトランジスタのソースは
    電源電圧に、Nチャンネル型MOSトランジスタのソー
    スは接地電位に結合され、前記第1の対を構成するMO
    Sトランジスタの共通ドレインは一方の送信端子に、前
    記第2の対を構成するMOSトランジスタの共通ドレイ
    ンは他方の送信端子に結合された出力回路と、前記電源
    電圧と接地電位を動作電源とし、前記CMOS出力段の
    前記第1の対と第2の対を相互に逆相でプッシュプル動
    作させる出力制御回路と、を備えて成るものであること
    を特徴とする伝送線駆動回路。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の対を夫々備えたCM
    OS出力段を並列に2段以上含み、前記出力制御回路は
    前記各段のプッシュプル動作のタイミングを相互にずら
    す第1のタイミング制御手段を有するものであることを
    特徴とする請求項1記載の伝送線駆動回路。
  3. 【請求項3】 前記出力制御回路は、前記MOSトラン
    ジスタのターン・オン動作をターン・オフ動作に比べて
    遅く開始させる第2のタイミング制御手段を有するもの
    であることを特徴とする請求項1記載の伝送線駆動回
    路。
  4. 【請求項4】 前記トランスは、インダクタンスが1m
    H以上、直列抵抗が5Ω以下、結合係数が0.999以
    上、等価容量が5pF以下とされ、12KHzから約1
    6MHzの周波数帯域を持つものであることを特徴とす
    る請求項1乃至3の何れか1項記載の伝送線駆動回路。
  5. 【請求項5】 前記トランスの1次側と2次側のコイル
    の巻数比が1:1であることを特徴とする請求項1乃至
    4の何れか1項記載の伝送線駆動回路。
  6. 【請求項6】 前記出力ドライバ回路の電源電圧は3.
    3ボルトであることを特徴とする請求項1乃至5の何れ
    か1項記載の伝送線駆動回路。
  7. 【請求項7】 伝送線を介して受信回路に1対1対応で
    接続されるATM−LAN物理レイヤ用の出力ドライバ
    回路であって、 Pチャンネル型MOSトランジスタとNチャンネル型M
    OSトランジスタとを直列接続した第1及び第2の対を
    夫々備えたCMOS出力段を複数段含み、各CMOS出
    力段の前記Pチャンネル型MOSトランジスタのソース
    は電源電圧に、Nチャンネル型MOSトランジスタのソ
    ースは接地電位に結合され、各段における前記第1の対
    を構成するMOSトランジスタの共通ドレインは一方の
    送信端子に、各段における前記第2の対を構成するMO
    Sトランジスタの共通ドレインは他方の送信端子に結合
    された出力回路と、 前記電源電圧と接地電位とを動作電源とし、前記各CM
    OS出力段の前記第1の対と第2の対を相互に逆相でプ
    ッシュプル動作させると共に、前記複数のCMOS出力
    段のプッシュプル動作のタイミングを相互にずらす出力
    制御回路と、を備えて成るものであることを特徴とする
    出力ドライバ回路。
  8. 【請求項8】 伝送線を介して受信回路に1対1対応で
    接続されるATM−LAN物理レイヤ用の出力ドライバ
    回路であって、 Pチャンネル型MOSトランジスタとNチャンネル型M
    OSトランジスタとを直列接続した第1及び第2の対を
    夫々備えた複数のCMOS出力段を含み、各CMOS出
    力段の前記Pチャンネル型MOSトランジスタのソース
    は電源電圧に、Nチャンネル型MOSトランジスタのソ
    ースは接地電位に結合され、各CMOS出力段における
    前記第1の対を構成するMOSトランジスタの共通ドレ
    インは一方の送信端子に、各段における前記第2の対を
    構成するMOSトランジスタの共通ドレインは他方の送
    信端子に結合された出力回路と、 前記電源電圧及び接地電位を動作電源とし、各CMOS
    出力段の前記第1の対と第2の対を相互に逆相でプッシ
    ュプル動作させると共に、所定のCMOS出力段におけ
    る前記MOSトランジスタのターン・オン動作をターン
    ・オフ動作に比べて遅く開始させる出力制御回路と、を
    備えて成るものであることを特徴とする出力ドライバ回
    路。
  9. 【請求項9】 前記第1及び第2の対から成るCMOS
    出力段を3段並列的に供え、 前記出力制御回路は、第1のCMOS出力段に含まれる
    MOSトランジスタのターン・オン動作に対して、第2
    のCMOS出力段に含まれるMOSトランジスタのター
    ン・オン動作を第1の時間だけ遅延させる第1の遅延手
    段と、第2のCMOS出力段に含まれるMOSトランジ
    スタのターン・オン動作に対して、第3のCMOS出力
    段に含まれるMOSトランジスタのターン・オン動作を
    第2の時間だけ遅延させる第2の遅延手段とを備えて成
    るものであることを特徴とする請求項8記載の出力ドラ
    イバ回路。
  10. 【請求項10】 前記第1及び第2の対から成るCMO
    S出力段を3段並列的に供え、第1のCMOS出力段を
    構成するMOSトランジスタのサイズと、第2のCMO
    S出力段を構成するMOSトランジスタのサイズと、第
    3のCMOS出力段を構成するMOSトランジスタのサ
    イズとの比が、大凡、1:2.5:6.25とされ、 前記出力制御回路は、前記第1のCMOS出力段に含ま
    れるMOSトランジスタのターン・オン動作に対して、
    前記第2のCMOS出力段に含まれるMOSトランジス
    タのターン・オン動作を大凡3nsだけ遅延させ、前記
    第3のCMOS出力段に含まれるMOSトランジスタの
    ターン・オン動作を大凡6nsだけ遅延させる遅延手段
    を備えて成るものであることを特徴とする請求項8記載
    の出力ドライバ回路。
  11. 【請求項11】 端末装置に装着され、伝送線に結合さ
    れ、前記伝送線を介して前記端末装置に接続される他の
    端末装置との間で、ATM−LANのインタフェース制
    御を行う、ICカード化されたATM−LANアダプタ
    カードであって、 ATM−LAN物理レイヤ用の送信回路及び受信回路を
    備えたATM−LAN物理レイヤ制御チップと、前記送
    信回路の出力インピーダンスを調整するための抵抗と、
    前記抵抗に直列接続された送信波形整形用のフィルタ
    と、前記フィルタの出力を伝送線に与えるための送信用
    の結合トランスと、伝送線からの受信信号を前記受信回
    路に与える受信用の結合トランスと、ATM−LANの
    ための送信及び受信のプロトコル処理を行う制御手段と
    をカード基板に供え、 前記ATM−LAN物理レイヤ制御チップの前記送信回
    路は、前記抵抗に結合された1対の送信端子を備えた出
    力ドライバ回路を含み、 前記出力ドライバ回路は、Pチャンネル型MOSトラン
    ジスタとNチャンネル型MOSトランジスタとを直列接
    続した第1及び第2の対から成るCMOS出力段を含
    み、前記Pチャンネル型MOSトランジスタのソースは
    電源電圧に、Nチャンネル型MOSトランジスタのソー
    スは接地電位に結合され、前記第1の対を構成するMO
    Sトランジスタの共通ドレインは一方の送信端子に、前
    記第2の対を構成するMOSトランジスタの共通ドレイ
    ンは他方の送信端子に結合された出力回路と、前記電源
    電圧と接地電位を動作電源とし、前記CMOS出力段の
    前記第1の対と第2の対を相互に逆相でプッシュプル動
    作させる出力制御回路と、を供えて成るものであること
    を特徴とするATM−LANアダプタカード。
  12. 【請求項12】 端末装置に装着され、伝送線に結合さ
    れ、前記伝送線を介して前記端末装置に接続される他の
    端末装置との間で、ATM−LANのインタフェース制
    御を行う、ICカード化されたATM−LANアダプタ
    カードであって、 ATM−LAN物理レイヤ用の送信回路及び受信回路を
    備えたATM−LAN物理レイヤ制御チップと、前記送
    信回路の出力インピーダンスを調整するための抵抗と、
    前記抵抗に直列接続された送信波形整形用のフィルタ
    と、前記フィルタの出力を伝送線に与えるための送信用
    の結合トランスと、伝送線からの受信信号を前記受信回
    路に与える受信用の結合トランスとATM−LANのた
    めの送信及び受信のプロトコル処理を行う制御手段とを
    カード基板に供え、 前記ATM−LAN物理レイヤ制御チップの前記送信回
    路は、前記抵抗に結合された1対の送信端子を備えた出
    力ドライバ回路を含み、 前記出力ドライバ回路は、Pチャンネル型MOSトラン
    ジスタとNチャンネル型MOSトランジスタとを直列接
    続した第1及び第2の対から成るCMOS出力段を複数
    段含み、前記各CMOS出力段におけるPチャンネル型
    MOSトランジスタのソースは電源電圧に、Nチャンネ
    ル型MOSトランジスタのソースは接地電位に結合さ
    れ、前記第1の対を構成するMOSトランジスタの共通
    ドレインは一方の送信端子に、前記第2の対を構成する
    MOSトランジスタの共通ドレインは他方の送信端子に
    結合された出力回路と、前記電源電圧と接地電位を動作
    電源とし、前記各CMOS出力段の前記第1の対と第2
    の対を相互に逆相でプッシュプル動作させると共に、夫
    々のCMOS出力段のプッシュプル動作のタイミングを
    相互にずらし、且つ、所定のCMOS出力段における前
    記MOSトランジスタのターン・オン動作をターン・オ
    フ動作に比べて遅く開始させる出力制御回路と、を供え
    て成るものであることを特徴とするATM−LANアダ
    プタカード。
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