JPH085449A - 衝撃波検出装置および方法,ならびに衝撃波記録器 - Google Patents

衝撃波検出装置および方法,ならびに衝撃波記録器

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JPH085449A
JPH085449A JP15967694A JP15967694A JPH085449A JP H085449 A JPH085449 A JP H085449A JP 15967694 A JP15967694 A JP 15967694A JP 15967694 A JP15967694 A JP 15967694A JP H085449 A JPH085449 A JP H085449A
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JP
Japan
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data
shock wave
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change
rate
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Application number
JP15967694A
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English (en)
Inventor
Toru Fujii
徹 藤井
Seikou Rou
世紅 労
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入力信号に含まれる衝撃波成分を正確に検出
する。 【構成】 振動センサ1からの入力信号(アナログ電気
信号)は,増幅回路2によって増幅される。増幅された
信号は,サンプリング回路3によってディジタル・デー
タに変換され,波形データ・メモリ4に一時的に記憶さ
れる。このディジタル・データは平滑化装置5によって
読出され,平滑化される。平滑化されたデータは,差分
処理装置6によって差分処理される。衝撃波の発生(立
上り)部分の差分の値は,立上り修正装置7によって修
正される。衝撃波判定装置8では,立上り修正装置7に
よって修正された差分の値としきい値とを比較すること
によって,衝撃波の発生時刻が検出される。検出された
衝撃波の発生時刻は衝撃波データ・メモリ10に記憶され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この発明は、衝撃波(物と物とが衝突する
ときに発生する波)を検出する装置および方法,ならび
に検出した衝撃波を記録する衝撃波記録器に関する。
【0002】
【従来技術】軸受等の機械装置を構成する部品から発生
する衝撃波が,単位時間あたりに何回発生するか等を分
析することによって,その部品が故障しているかどうか
または不良品かどうかを診断(検査)する故障診断装置
または製品検査装置がある。このような故障診断装置ま
たは製品検査装置には,衝撃波が発生した時刻および衝
撃波の発生個数を正確に求めるために,衝撃波検出装置
が備えられている。
【0003】従来の衝撃波検出装置は,入力される波形
データに,衝撃波を検出するためのしきい値を一つ設定
し,このしきい値を超える振幅をもった波が存在する
と,その波が衝撃波であると判定していた。または,入
力信号をシュミット・トリガ回路に与え,この回路の出
力信号がハイ・レベルになる部分が衝撃波であると判定
していた。
【0004】衝撃波検出装置に入力される波形データに
は,スパイク雑音(突発的に生じる時間幅の短い雑
音),高周波雑音(衝撃波よりも周波数の高い雑音)等
が含まれることがある。このようなスパイク雑音や高周
波雑音等がしきい値を超える振幅を持っている場合に,
従来の衝撃波検出装置はこれらの雑音も衝撃波であると
誤認してしまう。また,衝撃波は一般に減衰振動波であ
るが,衝撃波に雑音等が混入することにより,衝撃波の
一部に減衰しない部分(揺らぎ)が生じることもある。
このような揺らぎがしきい値を超える場合には,従来の
衝撃波検出装置は,一つの衝撃波を2つの衝撃波として
誤認するおそれもある。シュミット・トリガ回路を用い
た従来の衝撃波検出装置についても,同様の問題があ
る。
【0005】また,スパイク雑音や高周波雑音の振幅を
抑えるために入力波形(入力信号)に平滑化処理を施
し,その後に,上述のしきい値またはシュミット・トリ
ガ回路による衝撃波を検出する衝撃波検出装置もある。
しかし,平滑化処理を施すと,衝撃波も平滑化されるの
で,衝撃波そのものが検出できなくなるという問題があ
る。
【0006】
【発明の開示】この発明の目的は、入力信号に含まれる
衝撃波成分を正確に検出できる衝撃波検出装置および方
法,ならびに衝撃波記録器を提供することにある。
【0007】この発明による衝撃波検出装置は,衝撃波
信号を含むアナログ入力信号を一連のディジタル・デー
タに変換するサンプリング手段,上記サンプリング手段
から得られる一連のディジタル・データを平滑化する平
滑化手段,上記平滑化手段によって平滑化された一連の
ディジタル・データを,その時間的変化を表す一連の変
化率データに変換する変化率算出手段,上記一連の変化
率データのうちの連続する少なくとも2つの変化率デー
タがともにあらかじめ定められた第1のしきい値を最初
に超えた場合,および変化率データが上記第1のしきい
値以下になった後に再び連続する少なくとも2つの変化
率データがともに上記第1のしきい値を超えるごとに,
第1のしきい値を超える部分の変化率データを強調する
処理を行うことにより変化率データを修正する変化率修
正手段,上記変化率修正手段による修正後の変化率デー
タが所与の初期値に設定された第2のしきい値を超えた
場合に,この第2のしきい値を,初期値よりも大きな値
とした後に徐々に減少させていくように設定する第2の
しきい値生成手段,ならびに上記第2のしきい値が初期
値よりも大きな値にされてから徐々に減少していく期間
内に,上記変化率修正手段によって修正された変化率デ
ータが上記第2のしきい値を超えない場合には,上記変
化率データが上記初期値を超えた部分に衝撃波が存在す
ると判断する衝撃波検出手段を備えている。
【0008】この発明による衝撃波検出方法は,衝撃波
信号を含むアナログ入力信号を一連のディジタル・デー
タに変換し,上記一連のディジタル・データを平滑化
し,上記平滑化された一連のディジタル・データを,そ
の時間的変化を表す一連の変化率データに変換し,上記
一連の変化率データのうちの連続する少なくとも2つの
変化率データがともにあらかじめ定められた第1のしき
い値を最初に超えた場合,および変化率データが上記第
1のしきい値以下になった後に再び連続する少なくとも
2つの変化率データがともに上記第1のしきい値を超え
るごとに,第1のしきい値を超える部分の変化率データ
を強調する処理を行うことにより変化率データを修正
し,上記修正後の変化率データが所与の初期値に設定さ
れた第2のしきい値を超えた場合に,この第2のしきい
値を,初期値よりも大きな値とした後に徐々に減少させ
ていくように設定し,上記第2のしきい値が初期値より
も大きな値にされてから徐々に減少していく期間内に上
記修正後の変化率データが上記第2のしきい値を超えな
い場合には,上記変化率データが上記初期値を超えた部
分に衝撃波が存在すると判断するものである。
【0009】衝撃波を含むアナログ入力信号は,サンプ
リング処理によって一連のディジタル・データに変換さ
れ,その後,平滑化される。これによりアナログ入力信
号に含まれているスパイク雑音,高周波雑音等の雑音成
分が除去され,またはその振幅が小さく抑えられる。
【0010】続いて,平滑化された一連のディジタル・
データから,その時間的変化を表す一連の変化率データ
が求められる。変化率には,隣合った2つのディジタル
・データの値の差分,傾き等が含まれる。
【0011】衝撃波は一般に減衰振動波であるので,入
力信号のうちで衝撃波の存在する部分の振幅変化は大き
くなる。したがって,変化率データを求め,この値(ま
たはその絶対値)が大きくなる部分を求めることによっ
て,衝撃波の存在する可能性のある部分を特定すること
ができる。
【0012】上記一連の変化率データのうちの連続する
少なくとも2つの変化率データがともにあらかじめ定め
られた第1のしきい値(衝撃波の存在する部分を検出す
るのに適した値)を最初に超えた場合,および変化率デ
ータが第1のしきい値以下になった後に再び連続する少
なくとも2つの変化率データがともに上記第1のしきい
値を超えるごとに,第1のしきい値を超える部分の変化
率データに対して,強調処理が施され,この部分の変化
率データが修正される。強調処理の一方法として,上記
少なくとも2つの連続する変化率データのうちで第1番
目の変化率データに,この第1番目の変化率データに後
続する第2番目の変化率データを加算する方法がある。
【0013】上述したように,変化率データの値の大き
なところには衝撃波が存在する可能性がある。したがっ
て,変化率データが第1のしきい値を超える部分を検出
することによって,衝撃波の存在する可能性のある部分
が検出される。そして,第1のしきい値を超えた部分に
強調処理を施すことによって,衝撃波の存在する部分
(特に衝撃波の立上り部分)がより一層明確にされる。
【0014】次に,上記修正後の変化率データが所与の
初期値(修正後の変化率データにおいて衝撃波の立上り
部分を検出するのに適した値)に設定された第2のしき
い値を超えた場合に,この第2のしきい値は,初期値よ
りも大きな値とされた後に徐々に減少していくように設
定される。上記第2のしきい値が初期値よりも大きな値
にされてから徐々に減少していく期間内に,上記変化率
データが上記第2のしきい値を超えない場合には,上記
変化率データが上記初期値を超えた部分に衝撃波が存在
すると判断される。
【0015】衝撃波が一般に減衰振動波であることか
ら,修正された変化率データの値も衝撃波の発生後次第
に減少していく傾向をもつ。したがって,第2のしきい
値が初期値よりも大きな値とされてから徐々に減少して
いく期間内に,上記修正変化率が上記第2のしきい値を
超えない場合には,その部分に衝撃波が存在する可能性
はきわめて高いと考えることができる。これにより,入
力信号において,このような部分を検出することによっ
て衝撃波を正確に検出することができる。
【0016】また,修正された変化率データを用いて衝
撃波を検出することにより,衝撃波に含まれる揺らぎの
影響も回避することができ,1つの衝撃波を2つ以上の
別の衝撃波と誤認することも防止できる。
【0017】このようにして,この発明によると,入力
信号に雑音や揺らぎが含まれていても入力信号から衝撃
波の存在する部分を正確に検出することができる。
【0018】好ましくは,上記第2のしきい値生成手段
は,上記第2のしきい値の減少を,検出される衝撃波の
上記修正後の変化率データの減衰率に応じて行うもので
ある。修正後の変化率データの減衰率の値は,衝撃波の
伝達する媒体(製品等の部材)および衝撃波に含まれる
揺らぎの大きさを考慮して経験的に求めることができ
る。
【0019】このように,検出すべき衝撃波の修正後の
変化率データの減衰率に応じて,第2のしきい値を減少
させることにより,衝撃波に含まれる揺らぎを別の異な
る衝撃波と誤認する可能性をより一層なくすことがで
き,衝撃波のより正確な検出を行うことができる。
【0020】この発明による衝撃波記録器は,衝撃波信
号を含むアナログ入力信号を一連のディジタル・データ
に変換するサンプリング手段,上記サンプリング手段か
ら得られる一連のディジタル・データを平滑化する平滑
化手段,上記平滑化手段によって平滑化された一連のデ
ィジタル・データを,その時間的変化を表す一連の変化
率データに変換する変化率算出手段,上記一連の変化率
データのうちの連続する少なくとも2つの変化率データ
がともにあらかじめ定められた第1のしきい値を最初に
超えた場合,および変化率データが上記第1のしきい値
以下になった後に再び連続する少なくとも2つの変化率
データがともに上記第1のしきい値を超えるごとに,第
1のしきい値を超える部分の変化率データを強調する処
理を行うことにより変化率データを修正する変化率修正
手段,上記変化率修正手段による修正後の変化率データ
が所与の初期値に設定された第2のしきい値を超えた場
合に,この第2のしきい値を,初期値よりも大きな値と
した後に徐々に減少させていくように設定する第2のし
きい値生成手段,上記第2のしきい値が初期値よりも大
きな値にされてから徐々に減少していく期間内に,上記
変化率修正手段によって修正された変化率データが上記
第2のしきい値を超えない場合には,上記変化率データ
が上記初期値を超えた部分に衝撃波が存在すると判断す
る衝撃波検出手段,ならびに上記検出された衝撃波の発
生時刻を記録する記録手段を備えている。
【0021】この衝撃波記録器においては,上述の衝撃
波検出装置および方法によって検出された衝撃波の発生
時刻が記録される。衝撃波の発生時刻として,上記修正
後の変化率データの値が第2のしきい値を超えた時点の
時刻等が用いられる。
【0022】この発明によると,衝撃波の発生時刻を自
動的に記録することができる。
【0023】
【実施例の説明】
[第1実施例]図1は,衝撃波検出装置の電気的構成を
示すブロック図である。この衝撃波検出装置は,入力す
る信号を実時間で処理して衝撃波を検出する。
【0024】振動センサ1は,軸受等の部品(製品)か
ら発生する振動波(物と物とが衝突したときに発生する
衝撃波を含む)を検知し,この振動波をアナログ電気信
号(波の振幅の値が電圧の値)として出力する。この振
動波を表すアナログ電気信号は増幅回路2に与えられ
る。増幅回路2では,振動センサ1から与えられたアナ
ログ電気信号が増幅される。増幅されたアナログ電気信
号は,サンプリング回路(A/D変換回路等)3に与え
られる。
【0025】図2(A) は,増幅回路2からサンプリング
回路3に与えられるアナログ電気信号の波形図の一例を
示している。
【0026】このアナログ電気信号には,一般に,検出
の対象となる衝撃波のほかに,スパイク雑音,高周波雑
音等が含まれている。スパイク雑音は,突発的に発生す
る時間幅の短い雑音である。高周波雑音は,衝撃波より
も周波数の高い雑音である。一つの衝撃波は,一般に発
生後減衰していく減衰振動波である。この衝撃波に雑音
等が重なることにより,「揺らぎ」が衝撃波の一部に発
生し,一つの衝撃波の一部が減衰しないこともある。
【0027】サンプリング回路3では,増幅回路2から
与えられたアナログ電気信号が,一定の時間間隔(ナイ
キスト間隔1/2f(f:衝撃波の最大周波数)以下の時間
間隔)でサンプリングされ,一連のディジタル・データ
(振幅値)xi (i:0以上の整数)に変換される。ま
た,サンプリング回路3は,時計11を参照して,ディジ
タル・データxi をサンプリングしたときの時刻ti
得る。
【0028】これらのディジタル・データxi および時
刻ti の組(以下「ディジタル波形データ」という)が
サンプリング回路3から出力され,波形データ・メモリ
(DRAM,SRAM等)4に一時的に記憶される。
【0029】波形データ・メモリ4に記憶されるディジ
タル波形データを以下に示す。
【0030】[ディジタル波形データ]={(x0
0),(x1,t1),…(xi,ti),…}
【0031】波形データ・メモリ4に記憶されたディジ
タル波形データは,平滑化装置5によって読み出され
る。読み出されたディジタル波形データには,平滑化処
理が施される。
【0032】まず,平滑化装置5は,あらかじめ定めら
れた個数(以下「平均幅」という)(w個とする)のデ
ィジタル波形データ(x0 ,t0 )〜(xw-1 ,t
w-1 )が波形データ・メモリ4に記憶されるのを待つ。
これらのw個のデータが記憶されると,平滑化装置5
は,w個のデータを読み出し,データの振幅値x0 〜x
w-1のそれぞれの絶対値を求める。続いて,平滑化装置
5は,それらの絶対値の総和を算出し,算出した総和を
平均幅wで割ることにより,ディジタル波形データを平
滑化する。
【0033】平均幅wの値として,スパイク雑音,高周
波雑音等の雑音成分の振幅を衝撃波の振幅よりも小さく
抑えるのに適した値が用いられる。平均幅wは,サンプ
リング回路3のサンプリング間隔ならびに衝撃波および
雑音の周波数等に基づいて決定される。
【0034】続いて,平滑化装置5は,あらかじめ定め
られた個数(以下「シフト量」という)(s個とする;
s≦w)のディジタル波形データをシフトさせた(x
s ,ts )〜(xs+w-1 ,ts+w-1 )のw個のデータが
波形データ・メモリ4に記憶されるのを待つ。これらの
w個のデータが記憶されると,平滑化装置5は,w個の
データを読み出し,これらのデータに対して上記と同様
の平滑化処理を施す。
【0035】シフト量sの値としては,衝撃波の立上り
部分(発生部分)が明確に現れるのに適した値が用いら
れる。
【0036】このような処理が,波形データ・メモリ4
に記憶されたディジタル波形データに対して繰り返し行
われる。
【0037】平均幅wおよびシフト量sは,平滑化装置
5にあらかじめ設定されていてもよいし,衝撃波検出処
理を行うごとに入力装置(図示略)を用いて平滑化装置
5に設定することもできる。
【0038】平滑化処理されたディジタル波形データ
(以下「平滑化波形データ」という)の振幅値(絶対
値)をyj ,振幅値yj に対応する時刻をτj (j:0
以上の整数)とそれぞれすると,振幅値yj および時刻
τj は次式(1) および(2) によってそれぞれ求められ
る。
【0039】 yj =(|xi・s|+|xi・s+1|+…+|xi・s+w-1|)/w ;j=i …(1) τj =(ti・s+ti・s+w-1)/2 ;j=i …(2)
【0040】平滑化波形データは,以下に示すように振
幅値yj および時刻τj の組からなる。
【0041】[平滑化波形データ]={(y0,τ0),
(y1,τ1),…(yj,τj),…}
【0042】図2(B) は,図2(A) に示す入力波形をサ
ンプリングすることにより得られたディジタル波形デー
タに平滑化処理を施した平滑化波形データの波形図を示
している。
【0043】この平滑化処理によって,ディジタル波形
データに含まれる高周波雑音,スパイク雑音等の雑音成
分が除去され,またはその振幅値が小さく抑えられる。
【0044】平滑化波形データは,平滑化装置5から差
分処理装置6に与えられる。差分処理装置6において
は,隣合った2つの平滑化波形データの振幅値の差分が
求められる。
【0045】時刻τi における振幅値の差分の値をzi
とすると,zi (i=0〜n-1 )は次式(3) および(4)
により求められる。
【0046】 z0=0 ;j=0 …(3) zj=yj−yj-1 ;j≧1 …(4)
【0047】差分処理された平滑化波形データ(以下
「差分波形データ」という)は,以下に示すように差分
値zi および時刻τi の組からなる。
【0048】[差分波形データ]={(z0,τ0),
(z1,τ1),…(zj,τj),…}
【0049】衝撃波の存在する部分は振幅変化が大き
く,差分の値(またはその絶対値)が大きくなる。した
がって,このような差分処理を行い,差分の値(または
その絶対値)が大きい部分を検出することにより,衝撃
波の存在する可能性のある部分を特定することができ
る。
【0050】図2(C) は,図2(B) に示す平滑化波形デ
ータに差分処理を施した差分波形データの波形図を示し
ている。上述したように,衝撃波の存在する部分では,
差分の値(またはその絶対値)が大きくなっている。
【0051】差分波形データは,差分処理装置6から立
上り修正装置7に与えられる。
【0052】立上り修正装置7では,差分波形データの
差分値zj が修正され,修正差分値(Zj とする)が求
められる。
【0053】図3(A) は,差分値zj の修正の様子を示
している。しきい値θd は,衝撃波の立上り部分を検出
するためのものである。このしきい値θd として,衝撃
波の立上り部分(発生時点)を検出するのに適した値が
用いられる。
【0054】連続する少なくとも2つの差分値(図3
(A) ではz3 とz4 )がともにしきい値θd を超える場
合には,これらの少なくとも2つの連続する差分値のう
ちの第1番目のもの(z3 )にこれに後続する第2番目
のもの(z4 )が加算される(Z3 =z3 +z4 )。ま
た,その後,差分値がしきい値θd 以下になった後に再
び連続する少なくとも2つの差分値がともにしきい値θ
d を超えるごとに,これらの少なくとも2つの連続する
差分値のうちの第1番目のものにこれに後続する第2番
目のものが加算される。このようにして,差分値zj
修正が行われ,修正差分値Zj が求められる。
【0055】図5〜図9は,この差分値の修正の詳細な
処理の流れを示すフローチャートである。
【0056】まず,差分波形データの差分値z0 (ステ
ップ101 )から順番にz1 ,z2 ,…zj ,…と,差分
値としきい値θd とが比較される(ステップ102 )。
【0057】比較の結果,差分値zj がしきい値θd
下の場合には(ステップ102 でNO),修正差分値Zj
差分値zj の値(Zj =zj )とされる(図6のステッ
プ109 )。続いて,zj が最後のデータでない場合には
(ステップ110 でNO),jの値が1増加させられ(ステ
ップ111 ),次の差分波形データの処理が行われる(図
5のステップ102 以降の処理)。
【0058】差分値zj が初めてしきい値θd より大き
くなり(ステップ102 でYES ),それに続く差分値z
j+1 もしきい値θd より大きい場合には(ステップ103
でNO,ステップ104 でYES ),修正差分値Zi は,時間
的に先行する差分値zj にそれに続く次の差分値zj+1
を加えた値(Zj =zj +zj+1 )とされる(ステップ
105 )。これに続く修正差分値Zj+1 は,差分値zj+1
の値(Zj+1 =zj+1 )にされる(ステップ106 )。続
いて,jの値が2増加させられ(ステップ107 でNO,ス
テップ108 ),次の差分波形データの処理が行われる。
【0059】次の差分波形データの差分値zj がしきい
値θd より大きい場合であって(図9のステップ117 で
NO),しきい値θd 以下の場合であっても(ステップ11
7 でYES ),修正差分値Zj は差分値zj の値(Zj
j )とされる(ステップ118 ,121 )。すなわち,連
続する少なくとも2つ以上の差分値がしきい値θd より
も大きい場合に,第1番目の差分値のみが修正され,第
2番目以降の差分値の修正は行われない。
【0060】差分値zj がしきい値θd 以下となった後
に(ステップ117 でYES ),再び連続した少なくとも2
つの差分値zj およびzj+1 がしきい値θd 以上となっ
た場合には(ステップ102 でYES ,ステップ103 でNO,
ステップ104 でYES ),修正差分値Zj は,Zj =zj
+zj+1 とされる(ステップ105 )。
【0061】ステップ103 ,107 ,110 および122 のい
ずれか一つで判定がYES となった場合には,差分波形デ
ータの修正処理は終了する。
【0062】修正された差分波形データ(以下「修正差
分波形データ」という)は,以下に示すように修正差分
値Zj および時刻τj の組からなる。
【0063】[修正差分波形データ]={(Z0
τ0),(Z1,τ1),…(Zj,τj),…}
【0064】連続する少なくとも2つの差分値(変化
率)がしきい値θd 以上となる部分を検出することによ
って,衝撃波の存在する可能性のある部分を特定するこ
とができる。また,この特定された部分に上述の修正処
理を行うことによって,衝撃波の立上り部分の差分値を
揺らぎの部分の差分値よりも大きくすることができ,衝
撃波の立上り部分をより明確にすることができる。
【0065】しきい値θd は,立上り修正装置7にあら
かじめ設定しておくこともできるし,衝撃波の検出を行
うごとに入力装置(図示略)によって立上り検出装置7
に設定することもできる。
【0066】修正差分波形データは,立上り修正装置7
から衝撃波判定装置8に与えられる。衝撃波判定装置8
では,入力信号に衝撃波が含まれているかどうかが判定
される。
【0067】図3(B) は,入力信号に含まれる波が衝撃
波かどうかを判定するために設けられたしきい値θw
変化の様子を示している。しきい値θw は,まず衝撃波
の立上り部分を検出するために,立上り部分を検出する
のに適した初期値θw0(一定値)に設定される。この初
期値θw0の値は,上記修正差分値に基づいて経験的に定
められる。
【0068】初期値θw0と修正差分値Zj とが比較され
る。修正差分値Zj (図面ではZ3)が初期値θw0を超
えると,しきい値θw が,初期値θw0を超えた修正差分
値Z3 に対応する時刻(τ3 )とこれに続く修正差分値
4 に対応する時刻(τ4 )との間で(図面では時刻T
1 ;τ3 <T1 <τ4 ),初期値θw0から修正差分値Z
3 の値にされる。その後,しきい値θw0は,衝撃波の修
正差分値が減衰する部分を検出するのに適した減衰率
(傾き)αで,初期値θw0に向かって減少させられる。
【0069】しきい値θw が修正差分値Zj の値にされ
てから初期値θw0の値に減少するまでに,修正差分値が
しきい値θw を超えない場合には,その部分は衝撃波で
あると判断される。このような処理が,修正差分値が初
期値θw0を超えるごとに行われる。
【0070】衝撃波は,上述したように,一般に立ち上
がった後に減衰していく減衰振動波である。したがっ
て,衝撃波の差分値および修正差分値も一般に立上がっ
た後に減衰していく傾向をもつ。衝撃波の修正差分値の
減衰率および衝撃波の修正差分値における揺らぎの大き
さは,衝撃波を伝達する媒体(製品の部材)等に基づい
て経験的に求めることができる。したがって,この減衰
率および揺らぎの大きさに基づいて,減衰率αを定める
ことができる。
【0071】減衰率αを定める方法の一つとして,修正
差分値の立上り部分(座標を(Zm,τm )とする)と
揺らぎの部分(座標を(Zn ,τn )とする)の2点間
の傾きにより定める方法がある(以下の式(5) )。たと
えば,図4では,減衰率αは,2点(Z3 ,τ3 )およ
び(Z6 ,τ6 )の間の傾きとなる。
【0072】 α=(Zn−Zm)/(τn−τm) …(5)
【0073】この式(5) に基づいて減衰率αを決定した
場合には,上述したようにしきい値θw を修正差分値
(Z3 )に変化させる時刻をT1 (τ3 <T1 <τ4
とすることによって,揺らぎの差分値(Z6 )がしきい
値θw を超えないようにすることができ(図3(B) ),
揺らぎの部分を別の異なる衝撃波と誤認することを防止
できる。
【0074】減衰率αを定める方法として,上記式(5)
のように直線の傾きによって定めるもののほかに,n次
曲線(n≧2)によって定める方法もある。
【0075】図10〜図13は,上述の衝撃波判定処理の詳
細な流れを示すフローチャートである。
【0076】まず,修正微分波形データの修正差分値Z
0 (ステップ201 )から順番にZ1,Z2 ,…Zj ,…
と,修正差分値としきい値θw の初期値θw0とが比較さ
れる(ステップ202 )。
【0077】Zj ≦θw0の場合には(ステップ202 でN
O),jの値が1増加させられ(ステップ209 でNO,ス
テップ210 ),次のデータについても同様に修正差分値
j と初期値θw0とが比較される(ステップ202 )。
【0078】Zj >θw0の場合には(ステップ202 でYE
S ),修正差分値Zj に対応する時刻τj が衝撃波判定
装置8の内部メモリ(SRAM,DRAM等)(図示
略)に一時的に記憶される(ステップ203 )。
【0079】続いて,しきい値θw が,修正差分値Zj
(図3(B) ではZ3 )にされ,その後,初期値θw0に向
かって減衰率(傾き)αで減少させられる(ステップ20
4 )。
【0080】しきい値θw が修正差分値Zj にされる時
刻T1 は時刻τj (図3(B) ではτ3 )より大きく,τ
j+1 (τ4 )よりも小さい任意の値である(τi <T1
<τj+1 )。
【0081】続いて,jの値が1増加させられ(ステッ
プ205 でNO,ステップ206 ),次のデータの処理が行わ
れる。次のデータの時刻τj においてしきい値θw が初
期値θw0に戻っていない場合には(ステップ207 でN
O),修正差分値Zj と時刻τjにおけるしきい値θw
が比較される(ステップ208 )。
【0082】比較の結果,修正差分値Zj が時刻τj
おけるしきい値θw よりも小さい場合には(ステップ20
8 でYES ),次のデータについてもステップ207 および
208の処理が行われる(ステップ205 でNO,ステップ206
)。
【0083】ステップ207 における判定がYES となった
場合には,ステップ203 において衝撃波判定装置8の内
部メモリに記憶された時刻τj は,衝撃波の発生時刻で
あると判断され,この時刻τj は衝撃波データ・メモリ
(SRAM,DRAM等)10に記憶される(ステップ21
1 )。続いて,衝撃波判定装置8の内部メモリがクリア
され,この内部メモリに記憶された時刻τj が消去され
る(ステップ212 )。すなわち,しきい値θw が修正差
分値Zj にされてから初期値θw0に戻るまでの間に,修
正差分値がしきい値θw を超えなかった場合には,ステ
ップ203 において内部メモリに記憶された時刻τj が衝
撃波の発生時刻であると判断され,この発生時刻が衝撃
波データ・メモリ10に記憶される。
【0084】続いて,jの値が1増加させられ,次のデ
ータについてステップ202 からの処理が行われる(ステ
ップ209 でNO,ステップ210 )。
【0085】しきい値θw が修正差分値Zj にされてか
ら初期値θw0に戻るまでの間に,修正差分値Zj がしき
い値θw を超えた場合には(ステップ208 でNO),衝撃
波判定装置8の内部メモリはクリアされ,この内部メモ
リに記憶された時刻τj は消去される(ステップ213
)。すなわち,この場合には,内部メモリに記憶され
た時刻τj は衝撃波の発生時刻でないと判断され,この
内部メモリに記憶された時刻は衝撃波データ・メモリ10
に記憶されない。
【0086】続いて,しきい値θw が初期値θw0に戻る
まで,修正差分データがスキップされる(処理を受けず
に飛ばされる)(ステップ214 〜216 )。
【0087】しきい値θw が初期値θw0に戻ると(ステ
ップ216 でYES ),再びステップ202 からの処理が繰り
返され,衝撃波の発生時刻の検出が行われる。
【0088】ステップ205 ,209 および214 のいずれか
一つにおいて,判定がYES となった場合には,全ての修
正差分波形データの処理が終了したことになるので,衝
撃波の判定処理は終了する。
【0089】このように検知しきい値θw を,衝撃波の
立上り部分の修正微分データZj から初期値θw0にまで
減少させることによって,衝撃波の存在する部分を正確
に検出することができる。また,衝撃波に含まれる揺ら
ぎを別の衝撃波と誤認することを回避できる。
【0090】しきい値θw の初期値θw0は,上記立上り
修正装置7のしきい値θd と同じ値にすることもでき
る。また,この初期値θw0は,衝撃波判定装置8にあら
かじめ設定されていてもよいし,衝撃波の検出処置を行
うごとに,入力装置(図示略)によって設定することも
できる。
【0091】減衰率αも,衝撃波判定装置8にあらかじ
め設定しておくこともできるし,衝撃波の検出を行うご
とに入力装置(図示略)によって衝撃波判定装置8に設
定することもできる。また,衝撃波の中には振幅の大き
なものと小さなものがあるが,衝撃波を伝達する媒体が
同じであれば衝撃波の大小(振幅の大小)に関わらず減
衰率αは同じである。したがって,一つの減衰率αを設
定しておくことによって,振幅の大きな衝撃波も小さな
衝撃波も検出することができる。
【0092】このようにして,この衝撃波検出装置によ
って,衝撃波の発生時刻を正確に検出することができ
る。また,衝撃波データ・メモリ10に記憶されている衝
撃波の発生時刻の個数をカウントすることによって,衝
撃波の発生個数を知ることもできる。
【0093】この衝撃波検出装置において,波形データ
・メモリ4,平滑化装置5,差分処理装置6,立上り修
正装置7,衝撃波判定装置8および衝撃波データ・メモ
リ10を,一つのコンピュータ・システム(マイクロコン
ピュータを含む)およびソフトウェアによって実現する
こともできるし,複数台のコンピュータ・システムおよ
びソフトウェアによって実現することもできる。
【0094】上記差分処理装置6においては,差分では
なく,差分の値をさらに時間間隔(τj −τj-1 )で割
った傾きを求めてもよい。また,上述したような実時間
処理ではなくて,波形データ・メモリ4にディジタル波
形データがすべて記憶されるのを待ってから,上記平滑
化処理,差分処理等を行うこともできる。さらに,増幅
回路2とサンプリング回路3との間にロー・パス・フィ
ルタを置き,このフィルタによってアナログ電気信号に
含まれるスパイク雑音,高周波雑音等を取り除くまたは
低減することもできる。この場合に,平滑化装置5を省
くこともできる。
【0095】また,衝撃波データ・メモリ10に,衝撃波
データとして,時刻τ0 ,τ1 ,…τj ,…の各時刻に
対応させて,その時刻が衝撃波の発生時刻であると判断
された場合には1を,発生時刻でないと判断された場合
には0をそれぞれ記憶することもできる。
【0096】[第2実施例]図14は,衝撃波検出装置を
搭載した衝撃波記録器の平面図である。図15は,この衝
撃波記録器の内部構造の概略を示す縦断面図である。図
16は,この衝撃波記録器の内部構造の概略を示す横断面
図である。
【0097】この衝撃波記録器には,検査の対象となる
製品(機械等)に取り付けるための取付孔22を有する取
付板21が設けられている。この取付板21には,ケース23
が固定されている。ケース3の内部は,仕切板24によっ
て上下2室に区分されている。
【0098】ケース3の内部の下室には,電源用電池3
0,この電池30が振動によってはずれたときの電源保証
用コンデンサ25,および振動センサ・ホルダ26に固定さ
れた振動センサ1a〜1cが配設されている。振動センサ1a
は上下方向(x方向)の振動を,振動センサ1bは左右方
向(y方向)の振動を,振動センサ1cは前後方向(z方
向)の振動をそれぞれ検知する。これらの振動センサ1a
〜1cは,導線ケーブル27a 〜27c を介して衝撃波検出装
置40の増幅回路2(後述)に電気的に接続されている。
【0099】上室には,衝撃波検出装置40,この装置40
に電源を供給するためのスイッチ37,パラメータを設定
するためのつまみ31,32等が設けられている。
【0100】電源スイッチ37は,この衝撃波記録器の電
源をオン/オフするスイッチである。開始/停止スイッ
チ28は,衝撃波の検出処理を開始/停止するためのスイ
ッチである。このスイッチ28が「STOP」の位置から「ST
ART 」の位置に切り換えられると,衝撃波検出装置40は
衝撃波の検出を開始する。スイッチ28が「START 」の位
置から「STOP」の位置に切り換えられると,衝撃波検出
装置40は衝撃波の検出を終了する。表示灯29は,スイッ
チ28が「START 」の位置にあるときに点灯し,衝撃波の
検出が行われていることを示す。
【0101】設定つまみ31は,衝撃波検出装置40を構成
する立上り修正装置7(後述)のしきい値θd および検
知しきい値発生装置9(後述)の検知しきい値θw の初
期値θw0を設定するためのものである。設定つまみ32
は,検知しきい値発生装置9の減衰率(傾き)αを設定
するためのものである。時刻設定用ダイヤル33は,時計
11(後述)の時刻を設定するものであり,セット・ボタ
ン34を押下することによって,このダイヤル33に設定さ
れた時刻が時計11にセットされる。
【0102】コネクタ38には通信用ケーブルが接続され
る。この通信用ケーブルを介して,衝撃波記録器によっ
て記録された衝撃波データが,コンピュータ等の外部装
置に転送される。送信ボタン35を押下すると,このデー
タ転送が開始される。
【0103】消去ボタン36を押すと,衝撃波検出装置40
の衝撃波データ・メモリ10(後述)に記憶されたデータ
が消去される。
【0104】図17は,衝撃波記録器に搭載された衝撃波
検出装置40の電気的構成を示すブロック図である。第1
実施例における図1と同じものには同じ符号が付けられ
ている。
【0105】第1実施例(図1)と異なるところは,コ
ネクタ38からコンピュータ等の外部装置へデータを転送
するための送信装置12が設けられていることである。ま
た,増幅回路2,サンプリング回路3等がx方向からの
振動波,y方向からの振動波およびz方向からの振動波
をそれぞれ処理することである。
【0106】時計11の時刻は,上述したように時刻設定
用ダイヤル33およびセット・ボタン34によってセットさ
れる。立上り修正装置7のしきい値θd および衝撃波判
定装置8のしきい値θw の初期値θw0(θd とθw0には
同じ値が設定される)が設定つまみ31によって設定され
る。また,衝撃波判定装置8には設定つまみ32によって
減衰率αが設定される。
【0107】x方向の振動センサ1a,y方向の振動セン
サ1bおよびz方向の振動センサ1cによってそれぞれ検知
された振動波は,アナログ電気信号として増幅回路2に
それぞれ与えられる。増幅回路2,サンプリング回路
3,平滑化装置5,差分処理装置6,立上り修正装置
7,および衝撃波判定装置8は,上述した第1実施例と
同じ処理を行う。
【0108】波形データ・メモリ4には,x方向の振動
センサ1aの振動波をサンプリングしたディジタル・デー
タ,y方向の振動センサ1bの振動波をサンプリングした
ディジタル・データ,およびz方向の振動センサ1cの振
動波をサンプリングしたディジタル・データがそれぞれ
区別されて記憶される。また,衝撃波データ・メモリ10
には,x方向からの衝撃波の発生時刻,y方向からの衝
撃波の発生時刻,およびz方向からの衝撃波の発生時刻
がそれぞれ区別されて記憶される。
【0109】送信ボタン35が押されると,送信装置12
は,衝撃波データ・メモリ10に記憶されているデータ
(衝撃波の発生時刻)を,コネクタ38を介してコンピュ
ータ等の外部の装置に送信する。
【0110】このように,この衝撃波記録器では,x方
向,y方向およびz方向の3方向からの衝撃波をそれぞ
れ記録することができる。また,記録されたデータを外
部の装置に転送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における衝撃波検出装置の電気的構
成を示すブロック図である。
【図2】(A) は,増幅回路2から出力されるアナログ電
気信号の波形図の一例を示す。(B) は,(A) に示す入力
波形をサンプリングすることにより得られたディジタル
波形データに平滑化処理を施した平滑化波形データの波
形図を示す。(C) は,(B) に示す平滑化波形データに差
分処理を施した差分波形データの波形図を示す。
【図3】(A) は,差分値に修正の様子を示す。(B) は,
検知しきい値を変化させることによって,修正差分波形
データから衝撃波を検出する様子を示す。
【図4】減衰率αの一例を示す。
【図5】修正差分値Zi を求める処理の流れを示すフロ
ーチャートである
【図6】修正差分値Zi を求める処理の流れを示すフロ
ーチャートである
【図7】修正差分値Zi を求める処理の流れを示すフロ
ーチャートである
【図8】修正差分値Zi を求める処理の流れを示すフロ
ーチャートである
【図9】修正差分値Zi を求める処理の流れを示すフロ
ーチャートである
【図10】衝撃波判定装置の処理の流れを示すフローチ
ャートである。
【図11】衝撃波判定装置の処理の流れを示すフローチ
ャートである。
【図12】衝撃波判定装置の処理の流れを示すフローチ
ャートである。
【図13】衝撃波判定装置の処理の流れを示すフローチ
ャートである。
【図14】衝撃波検出装置を搭載した衝撃波記録器の平
面図である。
【図15】衝撃波記録器の内部構造の概略を示す縦断面
図である。
【図16】衝撃波記録器の内部構造の概略を示す横断面
図である。
【図17】第2実施例における衝撃波検出装置の電気的
構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c 振動センサ 3 サンプリング回路 5 平滑化装置 6 差分処理装置 7 立上り修正装置 8 衝撃波判定装置 10 衝撃波データ・メモリ 11 時計

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衝撃波信号を含むアナログ入力信号を一
    連のディジタル・データに変換するサンプリング手段,
    上記サンプリング手段から得られる一連のディジタル・
    データを平滑化する平滑化手段,上記平滑化手段によっ
    て平滑化された一連のディジタル・データを,その時間
    的変化を表す一連の変化率データに変換する変化率算出
    手段,上記一連の変化率データのうちの連続する少なく
    とも2つの変化率データがともにあらかじめ定められた
    第1のしきい値を最初に超えた場合,および変化率デー
    タが上記第1のしきい値以下になった後に再び連続する
    少なくとも2つの変化率データがともに上記第1のしき
    い値を超えるごとに,第1のしきい値を超える部分の変
    化率データを強調する処理を行うことにより変化率デー
    タを修正する変化率修正手段,上記変化率修正手段によ
    る修正後の変化率データが所与の初期値に設定された第
    2のしきい値を超えた場合に,この第2のしきい値を,
    初期値よりも大きな値とした後に徐々に減少させていく
    ように設定する第2のしきい値生成手段,ならびに上記
    第2のしきい値が初期値よりも大きな値にされてから徐
    々に減少していく期間内に,上記変化率修正手段によっ
    て修正された変化率データが上記第2のしきい値を超え
    ない場合には,上記変化率データが上記初期値を超えた
    部分に衝撃波が存在すると判断する衝撃波検出手段,を
    備えている衝撃波検出装置。
  2. 【請求項2】 上記第2のしきい値生成手段は,上記第
    2のしきい値の減少を,検出される衝撃波の上記修正後
    の変化率データの減衰率に応じて行うものである,請求
    項1に記載の衝撃波検出装置。
  3. 【請求項3】 衝撃波信号を含むアナログ入力信号を一
    連のディジタル・データに変換し,上記一連のディジタ
    ル・データを平滑化し,上記平滑化された一連のディジ
    タル・データを,その時間的変化を表す一連の変化率デ
    ータに変換し,上記一連の変化率データのうちの連続す
    る少なくとも2つの変化率データがともにあらかじめ定
    められた第1のしきい値を最初に超えた場合,および変
    化率データが上記第1のしきい値以下になった後に再び
    連続する少なくとも2つの変化率データがともに上記第
    1のしきい値を超えるごとに,第1のしきい値を超える
    部分の変化率データを強調する処理を行うことにより変
    化率データを修正し,上記修正後の変化率データが所与
    の初期値に設定された第2のしきい値を超えた場合に,
    この第2のしきい値を,初期値よりも大きな値とした後
    に徐々に減少させていくように設定し,上記第2のしき
    い値が初期値よりも大きな値にされてから徐々に減少し
    ていく期間内に上記修正後の変化率データが上記第2の
    しきい値を超えない場合には,上記変化率データが上記
    初期値を超えた部分に衝撃波が存在すると判断する,衝
    撃波検出方法。
  4. 【請求項4】 衝撃波信号を含むアナログ入力信号を一
    連のディジタル・データに変換するサンプリング手段,
    上記サンプリング手段から得られる一連のディジタル・
    データを平滑化する平滑化手段,上記平滑化手段によっ
    て平滑化された一連のディジタル・データを,その時間
    的変化を表す一連の変化率データに変換する変化率算出
    手段,上記一連の変化率データのうちの連続する少なく
    とも2つの変化率データがともにあらかじめ定められた
    第1のしきい値を最初に超えた場合,および変化率デー
    タが上記第1のしきい値以下になった後に再び連続する
    少なくとも2つの変化率データがともに上記第1のしき
    い値を超えるごとに,第1のしきい値を超える部分の変
    化率データを強調する処理を行うことにより変化率デー
    タを修正する変化率修正手段,上記変化率修正手段によ
    る修正後の変化率データが所与の初期値に設定された第
    2のしきい値を超えた場合に,この第2のしきい値を,
    初期値よりも大きな値とした後に徐々に減少させていく
    ように設定する第2のしきい値生成手段,上記第2のし
    きい値が初期値よりも大きな値にされてから徐々に減少
    していく期間内に,上記変化率修正手段によって修正さ
    れた変化率データが上記第2のしきい値を超えない場合
    には,上記変化率データが上記初期値を超えた部分に衝
    撃波が存在すると判断する衝撃波検出手段,ならびに上
    記検出された衝撃波の発生時刻を記録する記録手段,を
    備えている衝撃波記録器。
JP15967694A 1994-06-20 1994-06-20 衝撃波検出装置および方法,ならびに衝撃波記録器 Pending JPH085449A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100688301B1 (ko) * 2004-08-31 2007-03-02 요코가와 덴키 가부시키가이샤 Ic 테스터
JP2008270948A (ja) * 2007-04-17 2008-11-06 Sharp Corp 情報端末装置、その装置の制御方法、その装置の制御のプログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体
CN105928609A (zh) * 2016-05-25 2016-09-07 国网宁夏电力公司固原供电公司 Gis设备振动信号检测仪

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JP2008270948A (ja) * 2007-04-17 2008-11-06 Sharp Corp 情報端末装置、その装置の制御方法、その装置の制御のプログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体
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