JPH08251094A - 衛星通信システム及び方法 - Google Patents

衛星通信システム及び方法

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JPH08251094A
JPH08251094A JP7055830A JP5583095A JPH08251094A JP H08251094 A JPH08251094 A JP H08251094A JP 7055830 A JP7055830 A JP 7055830A JP 5583095 A JP5583095 A JP 5583095A JP H08251094 A JPH08251094 A JP H08251094A
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signal
station
transmission
satellite
wave
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JP7055830A
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English (en)
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Noriaki Ishida
則明 石田
Toyoaki Uchida
豊明 内田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
    • H04B7/14Relay systems
    • H04B7/15Active relay systems
    • H04B7/185Space-based or airborne stations; Stations for satellite systems
    • H04B7/1851Systems using a satellite or space-based relay
    • H04B7/18517Transmission equipment in earth stations
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
    • H04B7/14Relay systems
    • H04B7/15Active relay systems
    • H04B7/185Space-based or airborne stations; Stations for satellite systems
    • H04B7/1851Systems using a satellite or space-based relay
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、衛星通信において複数の信号
で周波数帯域を共用することにより周波数資源を節約す
る方式を提供することにある。 【構成】図1に示すように、衛星中継器において自局が
受信する信号と同一の周波数帯域を自局の送信信号で共
用する。受信波の中から自局の送信信号を相殺する機能
を持つことで周波数帯域の共用を可能としている。 【効果】本発明によれば、周波数帯域を最大1/2まで
節約できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、衛星通信において周
波数帯域を有効に利用するための帯域共用衛星通信方式
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】衛星通信では使用出来る衛星中継器の周
波数帯域は限られており、また、使用する周波数帯域に
応じて中継器使用料を負担しなければならないため、周
波数は有効に利用しなければならない。そこで周波数を
再利用することが考えられる。
【0003】周波数の再利用の例としては、異なる衛星
を利用する場合は、地球局アンテナの指向性により二種
類の信号を分離することが出来る。同一の衛星を利用す
る場合でも水平及び垂直の直交する二つの偏波を用いる
ことで直交偏分波器の識別度により二種類の信号を分離
することが出来る。
【0004】しかし、同一衛星の同一偏波の中で、二つ
の信号が重なると分離が出来ずに二つの信号が、どちら
も受信不可能となっていた。
【0005】つまり、従来の衛星通信方式では同一衛星
の同一偏波の同一周波数の帯域を再利用して二種類の信
号を伝送すること(帯域共用)は出来なかった。
【0006】図12に従来方式の例を示す。
【0007】この例は、A,B二局間での双方向通信の
場合で、A局からB局への信号(A→B)とB局からA
局への信号(B→A)の二つの信号が有り、それぞれの
信号が重なるとどちらの信号も受信不可能となる。二つ
の信号が重ならないようにする手段として、周波数分割
多元接続(FDMA)と時分割多元接続(TDMA)が
ある。
【0008】FDMA(1)では、A,B二局が周波数
をずらして送信し、信号が重ならないようにすること
で、双方向の通信を可能にしている。従って、A局から
B局への信号の伝送に必要な帯域(BW(A→B))
と、B局からA局への信号の伝送に必要な帯域(BW
(B→A))を合わせただけの占有帯域幅(BW(A→
B)+BW(B→A))が必要になる。
【0009】TDMA(2)では、A,B二局が同期し
て、衛星上の中継器において双方の送信信号が時間的に
重ならないようにそれぞれ決められたタイミングでバー
スト的に送信する。Aの送信波が衛星に到来している間
はBの送信波が衛星に到来しないようにし、Bの送信波
が衛星に到来している間はAの送信波が衛星に到来しな
いようにする。それぞれの局は限られた時間内にまとめ
て信号を送信することになるので必要な帯域は増加し
て、結果的に、A局からB局への信号の伝送に必要な帯
域(BW(A→B))と、B局からA局への信号の伝送
に必要な帯域(BW(B→A))を合わせただけの占有
帯域幅(BW(A→B)+BW(B→A))が必要にな
る。また、複雑な同期装置が必要になる。
【0010】この他符号分割多元接続(CDMA)があ
るが、これは伝送すべき信号を高速符号で拡散するた
め、周波数有効利用の点からは望ましいものではない。
【0011】受信しようとする信号(希望波)に受信の
妨げと成る信号(干渉波)が重なった場合に、希望波を
正常に受信するための手段として、干渉補償という従来
技術がある。
【0012】衛星通信において衛星系の電波と地上系の
電波が重なって受信障害を起こす場合についての技術で
ある。これは基本的には補助的なアンテナを用いること
により、アンテナの指向性を利用して地上系の電波のみ
を受信することが出来ることに基づいている。つまり、
衛星電波受信用アンテナ(主アンテナ)のサイドローブ
特性の影響で地上系無線の電波(干渉波)が衛星からの
受信波(希望波)に重なってしまう場合、これを補償す
るために補助的に別のアンテナ(補助アンテナ)を用意
して干渉波を受信し、補助アンテナで受信した干渉波を
用いて、主アンテナの受信波の中から干渉波成分を相殺
する技術である。
【0013】以上のように、従来の衛星通信地球局は、
受信波の中から自局の送信信号を相殺する機能を持って
いないので同一の周波数帯域に複数の信号を重ねて運用
することは出来なかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、A局から
B局への信号の伝送とB局からA局への信号の伝送に同
一の周波数帯域を用いる(帯域共用)ことで、必要な帯
域を最大1/2まで、削減しようというものである。本
発明の概念図を図1に示している。このとき、従来方式
と異なり、A,B二局それぞれにとって、自局の送信信
号が正常な受信を妨げる干渉波となる。
【0015】本発明の場合には、干渉波は希望波と同一
の衛星から到来するので、アンテナの指向性を利用して
干渉波のみを受信することはできない。従来の衛星通信
地球局は、このような干渉波を除去する機能をもってい
ない。
【0016】本発明の目的は有限な周波数資源を有効利
用することが可能な帯域共用衛星通信方式を提供するこ
とにある。
【0017】本発明の目的は、周波数を有効利用するた
めに積極的に干渉をさせて周波数の再利用を図ろうとし
た時、受信波の中から自局の送信信号成分を相殺し、良
好な衛星通信が可能な帯域共用衛星通信方式を提供する
ことにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】周波数を干渉をさせて周
波数の再利用を図ろうとする場合、従来、干渉補償技術
で補償していたような地上波との干渉の場合と異なり、
アンテナの指向特性や空間ダイバーシティを用いて受信
波の中から自局送信信号のみを分離することは出来な
い。そこで、受信波の中の自局送信信号と同じ信号を生
成する手段、および、生成した信号の振幅と位相を制御
して受信波の中の自局送信信号成分を相殺する手段が必
要である。
【0019】また、衛星折り返しの伝搬遅延時間は衛星
のドリフトによって変動するので、この変動を補償する
ために自局送信信号相殺用信号の遅延時間を制御する必
要がある。
【0020】さらに、同一の周波数に二つの信号が重な
る事になるので、衛星中継器に於いて電力が制限される
場合、一つの信号当たりの電力を従来よりも最大3dB下
げなければならなくなる事が有り得る。
【0021】そこで本発明では、各地球局が自局の送信
情報を持っていることに着目し、受信波の中の自局送信
信号成分と同じ信号を生成し、生成した信号を同一振幅
かつ逆位相で受信波に加え合わせることにより、自局送
信信号成分を相殺することで同一周波数帯の他局の送信
信号を受信することを可能とした。
【0022】
【実施例】図2〜図5は本発明の概念の説明に供する説
明図であって、図2は、2局間双方向通信の例である。
同図において、両地球局に於いて衛星からS'AとS'Bが重
なった信号を受信する。地球局Aに於いてはSAを保持し
ており、SAによりS'Aを相殺し、S'Bを得る。地球局Bに
於いてはSBを保持しており、SBによりS'Bを相殺して、
S'Aを得る。
【0023】自局送信信号相殺の原理について式を用い
て説明する。
【0024】衛星から受信した信号と受信信号の中の自
局送信成分相殺用の信号を加算器にて加え合わせて相殺
を行う。加算器入力の入力及び出力に着目すると、それ
ぞれの信号は以下のようになる。
【0025】衛星から受信した信号は地球局から衛星ま
で電波が往復するのに要する時間をt0とすると式(1)のS
(t-t0)の様に表す事ができる。
【0026】また、自局送信信号相殺用の信号は遅延回
路による遅延をtDとすると式(2)のSS(t-tD)の様に表す
事ができる。
【0027】 S(t-t0) = S1(t-t0)exp[j{ω1(t-t0)+θ1}] + S2(t-t0)exp[j{ω2(t-t2)+θ2}] ・・・(1) SS(t-tD) = a0S1(t-tD)exp[j{ω1(t-tD)+θS+π}] = -a0S1(t-tD)exp[j{ω1(t-tD)+θ}] ・・・
(2) ここで、t−tをΔτと、t-t0をtとそれぞれ置き
直すと加算器の出力信号STは(3)式の様に表す事ができ
る。
【0028】 ST(t) = S(t) + SS(t+Δτ) = {S1(t)-a0S1(t+Δτ)exp[j{ω1Δτ+θS1}]}exp[j(ω1t+θ1)] + S2(t)exp[j{ω2(t-t2')+θ2}] ・・・(3) 但し、t2'=t2-t0とする。
【0029】(3)式に於いてΔτ≒0と見なす事が出きれ
ば、次のようになる。
【0030】 ST(t) = S1(t){1-a0cos(θS1)-ja0sin(θS1)}exp[j(ω1t+θ1)} + S2(t)exp[j{ω2(t-t2')+θ2}] ・・・(4) さらに、a0=1,θS1となるように自局送信信号相殺用
の信号の振幅と位相を制御すれば加算器の出力は次のよ
うになる。
【0031】 ST(t) = S2(t)exp[j{ω2(t-t2')+θ2}] ・・・(5) 従って、相手局の送信信号S2のみが受信できる事にな
る。
【0032】即ち本方式に於いては、Δτ≒0とする事
が必要であり、衛星の位置変動にともなう遅延時間の変
動の補償が重要になる。
【0033】衛星通信地球局において送信している自局
送信信号と衛星からの受信信号の中の自局送信信号成分
との間には衛星折り返し伝搬による時間差が有る。従っ
て、受信波の中から自局の送信信号成分を相殺するため
には、自局の送信信号の情報を衛星折り返し伝搬による
時間分(約0.24秒)だけ遅延(保持)するための記
憶手段が必要になる。これは、変調前のベースバンドデ
ータをバッファ(メモリ)に記憶することで実現出来
る。さらに、衛星のドリフトにより遅延時間は変動す
る。これはメモリから読みだしを行なうタイミングを制
御することで実現できる。バッファ(メモリ)に記憶し
て保持していたベースバンドデータを用いて変調波を生
成する。この変調波の振幅と位相を制御して受信信号の
中の自局送信信号成分と振幅が等しく位相が逆相となる
ようにして受信波に加え合わせる。こうして、受信波の
中の自局送信信号成分を相殺することができ、希望する
信号を正常に受信できる。このとき衛星からの受信波は
衛星中継器の局部発振器の周波数変動の影響を受けてい
るので自局送信信号相殺用の変調波を生成する際には受
信信号から搬送波を再生してこれを用いることで、衛星
中継器の局部発振器の周波数変動の影響を相殺出来る。
この搬送波再生に際しては、前述のA,B局の搬送波を
わずかに異ならせておくことが有効である。
【0034】遅延時間調整のために自局送信信号の信号
フォーマットを利用する事も考えられる。例えば、送信
信号をフレーム化して、フレームの位置を示すフレーム
マーカを設ける。フレームマーカを基準にして自局送信
信号を遅延した信号と受信波の中の自局送信信号との同
期を取る。さらに受信抽出クロックと相殺用変調波生成
用クロック(遅延データ読み出しタイミング)を同期さ
せることで遅延量を制御する事も可能である。
【0035】衛星折り返し伝送路(衛星中継器、自局送
受信RFフィルタ等)の帯域制限・遅延歪を等化するこ
とで自局送信成分抑圧度向上を図ることができる。
【0036】2地点間通信において双方向の情報量が同
一であれば、完全な帯域の共用が可能となり、従来の方
式に比べ半分の帯域で通信が可能となる。
【0037】一方、双方向で情報量が異なる場合には広
い方の帯域を確保すれば、帯域共用により通信が可能と
なるため、従来と異なり狭い方の帯域が不用となり、帯
域の有効利用が図れることになる。
【0038】多地点間通信についても、基本的には同報
通信を除いて2地点間通信の集合と見なせるため、各2
地点間を1つの帯域に集約することにより、帯域共用が
可能となる。
【0039】例えば、#1,2…を各地点として#1→
2を局1から局2への通信とすれば、従来形のFDMA
では、図3(1)のような帯域配置になる。これに対
し、本発明を適用すれば、図4の如くなり、帯域が約半
分で済むことになる。
【0040】従来のTDMA通信(図3(2))におい
ても、図4のような通信形態をとることにより、総合的
な帯域有効利用が図れることになる。
【0041】自局送信信号相殺用回路にて相殺用の信号
を生成する際に受信波の中から自局送信信号に対する搬
送波の再生を行なう場合、再生した搬送波と自局送信信
号の搬送波を比較することで衛星中継器での周波数偏差
を得ることが出来る。衛星中継器での周波数偏差に応じ
て、自局送信波の周波数を制御して地上での受信波の周
波数を確度良くかつ、安定にすることでシステム全体の
安定度が向上する。
【0042】また、VSATシステム(図5)は、大形
のアンテナや高出力の増幅器を有するHUB局と多数の
小形地球局とから構成される。従って、HUB局送信の
信号SHは大電力であり、各小形局から送信される信号
Vは小さい。HUB局では自局送信信号S'Hの相殺を
行なえば、各小形局からの信号S'Vは同一周波数帯域で
あったとしても容易に受信可能である。一方小形局側は
HUB局からの信号S'Hが大きいため信号相殺回路がな
くても受信できる。更には、小形局側ではHUB局から
の大信号S'Hと小形局からの小信号S'Vとが混在するこ
とになるため、小形局に適当な非線形回路(増幅器等)
を挿入することにより、非線形回路の特徴である大信号
による小信号抑圧効果を積極活用し、HUB局からの信
号受信を安定化することも可能である。
【0043】以上のように、衛星通信地球局が受信波の
中から自局送信信号成分を相殺する機能を付加すること
により同一周波数帯を用いたVSATシステムが実現で
き、周波数資源を大幅に節約することが出来る。
【0044】さらに、衛星折返し伝送路の振幅・遅延の
等化、衛星のドリフトを含む遅延時間の補正、自局送信
信号相殺用搬送波再生等を容易ならしめるために、シス
テム運用開始時に各送信局のみでの事前調整も有効であ
り、このための機能を付加することも望ましい。
【0045】また、課題に書いたように、衛星中継器に
於ける電力が制限される場合については、地球局に於い
て衛星から到来する電波の電力が小さくなる事を意味す
るので従来と同様の通信品質を得るためには、受信側の
アンテナを大きくすれば良い事になる。例えば、衛星中
継器に於いて最大3dB下げなければならない事がある。
この場合、アンテナ径を約1.4倍にすれば良い。
【0046】
【作用】本発明により、従来の衛星通信方式に比べて、
限られた周波数帯域の中に収容できる回線数が増加する
ので、周波数帯域の大幅な有効利用可能となる。
【0047】本発明を2地点間で双方向通信を行なう衛
星通信システムに適用して、周波数帯域の節約をするこ
とができる。
【0048】多地点間の衛星通信システムにも同様に適
用でき、周波数帯域の節約ができる。
【0049】さらに、VSATシステムにも適用でき、
周波数帯域の節約及びシステムの安定性向上ができる。
【0050】また、二局間双方向通信の場合、二局の送
信信号がそれぞれ重なっているため、重なった信号の片
方を復調するためには、受信波の中の復調しようとする
信号と別の信号(干渉信号)成分を補償しなければなら
ず、干渉信号の情報をもった局(干渉信号の送信局)し
か復調できない。通信を行なっている二局以外の局では
復調できないという秘話性が得られる。
【0051】本発明の更に詳細な実施例を図によって説
明する。
【0052】図6は、本発明の一実施例のブロック構成
図である。
【0053】まず、送信系について説明する。同図にお
いて、1は自局送信用ベースバンド回路、2は自局送信
用変調器、3は周波数変換器(アップコンバータ)、4
は大電力増幅器、5はアンテナである。自局送信用ベー
スバンド回路1において音声、画像、データその他の送
信情報をデジタル化し、伝送路での誤りを訂正するため
に、誤り訂正符号化を施して送信ビット列を生成し、自
局送信用変調器2に入力する。自局送信用変調器2で
は、送信ビット列を伝送路に適した変調波に変換するた
めに、送信ビット列によって自局発信器出力の搬送波に
変調をかけて、送信変調波とし、アップコンバータ3に
入力する。アップコンバータ3では、送信変調波の周波
数を衛星へ向けて電波として送信するための周波数(R
F周波数)に変換する(例えば、Kuバンドでは14G
Hz帯、Cバンドでは6GHz帯等)。周波数変換を施
した送信変調波を大電力増幅器4に入力する。大電力増
幅器4では、送信するために必要な電力にまで増幅す
る。増幅した信号を、アンテナ5に入力し、アンテナ5
から電波として衛星に向けて送信する。1から5の構成
は従来の衛星通信地球局装置の送信系と同様の構成であ
るので、その詳細説明は省略する。
【0054】次に、受信系について説明する。6は低雑
音増幅器、7は周波数変換器(ダウンコンバータ)、8
は相手局送信信号用復調器、9は相手局送信信号用ベー
スバンド回路である。各地球局が送信した信号は衛星中
継器によって周波数変換され送信とは異なった周波数帯
の電波としてアンテナ5に到来する(例えば、Kuバン
ドでは12GHz帯、Cバンドでは4GHz帯等)。ア
ンテナ5で衛星から受信した微弱な信号を低雑音増幅器
6に入力し、増幅する。低雑音増幅器6で増幅した信号
はダウンコンバータ7に入力する。ダウンコンバータ7
では、低雑音増幅器6で増幅した信号の周波数をを復調
等の処理に適した周波数(IF周波数)に変換する。周
波数変換した信号を相手局送信信号用復調器8に入力す
る。相手局送信信号用復調器8では、IF周波数の変調
波を復調して、受信ビット列に変換する。受信ビット列
を相手局送信信号用ベースバンド回路9に入力し、誤り
訂正処理等を施して、送信側の局にて送った送信情報を
得る。以上の5から9までの構成は従来の衛星通信地球
局装置の受信系と同様の構成であるので、その詳細説明
は省略する。
【0055】さらに本実施例では、自局送信信号相殺の
機能を実現するために上記のような従来の装置に対し
て、10、11、12、13、18を追加してある。1
0は自局送信波相殺信号生成用遅延(記憶)回路、11
は搬送波再生回路、12は自局送信波相殺信号生成用変
調器、13は自局送信波相殺信号の振幅位相制御回路、
18は加算器である。
【0056】送信系において変調に用いた送信ビット列
(1の出力)を自局送信波相殺信号生成用遅延(記憶)
回路10にも入力する。自局送信波相殺信号生成用遅延
(記憶)回路10では、送信波が地球局から衛星に伝搬
し、衛星中継器を経て衛星から地球局まで伝搬するのに
要する時間分だけ遅延させるために、送信ビット列を記
憶し、必要なだけ遅延させた後自局送信波相殺信号生成
用変調器12へ入力する。また、受信系において7でI
F周波数に周波数変換した信号を分配して搬送波再生回
路11にも入力する。搬送波再生回路11では、IF周
波数の受信信号の中から自局送信波成分の搬送波を再生
し、自局送信波相殺信号生成用変調器12に入力する。
自局送信波相殺信号生成用変調器12では、搬送波再生
回路11から入力された搬送波にたいして自局送信波相
殺信号生成用遅延(記憶)回路10から入力された送信
ビット列を用いて送信系と同じ変調をかけて自局送信波
相殺用の変調波を生成する。自局送信波相殺用の変調波
は自局送信波相殺信号の振幅位相制御回路13へ入力す
る。自局送信波相殺信号の振幅位相制御回路13では、
自局送信波相殺用の変調波の振幅と位相を制御して受信
信号(ダウンコンバータ7から加算器18への信号)の
中の自局送信信号成分と振幅が等しくなるように、ま
た、位相が逆位相になるようにする。振幅と位相を制御
した自局送信波相殺信号を加算器18へ入力する。加算
器18では、ダウンコンバータ7からの信号と自局送信
波相殺信号の振幅位相制御回路13からの信号を加算す
る。加算器18での加算によって受信波の中の自局送信
信号成分が相殺効果により抑圧されて、相手局送信信号
成分が取り出せるため、後段の相手局送信信号用復調器
8、相手局送信信号用ベースバンド回路9が正常に動作
できるようになる。
【0057】以上のような構成で、従来の衛星通信地球
局装置に対して、自局送信信号成分相殺用の機能を付加
してある。
【0058】図7は、本発明の他の実施例のブロック構
成図である。本例では、相手局の送信信号を復調し誤り
訂正を行った結果、誤りがどの程度有ったかをフィード
バックして誤りが少なくなるように制御を行っている。
【0059】まず、送信系について説明する。1は自局
送信用ベースバンド回路、2は自局送信用変調器、3は
周波数変換器(アップコンバータ)、4は大電力増幅
器、5はアンテナである。1において音声、画像、デー
タその他の送信情報をデジタル化し、伝送路での誤りを
訂正するために、誤り訂正符号化を施して送信ビット列
を生成し、2に入力する。2では、送信ビット列を伝送
路に適した変調波に変換するために、送信ビット列によ
って自局発信器出力の搬送波に変調をかけて、送信変調
波とし、3に入力する。3では、送信変調波の周波数を
衛星へ向けて電波として送信するためRF周波数に変換
する。周波数変換を施した送信変調波を4に入力する。
4では、送信するために必要な電力にまで増幅する。増
幅した信号を5に入力し、5から電波として衛星に向け
て送信する。1から5の構成は従来の衛星通信地球局装
置の送信系と同様の構成である。
【0060】次に、受信系について説明する。6は低雑
音増幅器、7は周波数変換器(ダウンコンバータ)、8
は相手局送信信号用復調器、9は相手局送信信号用ベー
スバンド回路である。各地球局が送信した信号は衛星中
継器によって周波数変換され送信とは異なった周波数帯
の電波として5に到来する。5で衛星から受信した微弱
な信号を6に入力し、増幅する。6で増幅した信号は7
に入力する。7では、6で増幅した信号の周波数をを復
調等の処理に適したIF周波数に変換する。周波数変換
した信号を8に入力する。8では、IF周波数の変調波
を復調して、受信ビット列に変換する。受信ビット列を
9に入力し、誤り訂正処理等を施して、送信側の局にて
送った送信情報を得る。以上の5から9までの構成は従
来の衛星通信地球局装置の受信系と同様の構成である。
【0061】さらに本実施例では、自局送信信号相殺の
機能を実現するために上記のような従来の装置に対し
て、10、11、12、13、14、18を追加してあ
る。10は自局送信波相殺信号生成用遅延(記憶)回
路、11は搬送波再生回路、12は自局送信波相殺信号
生成用変調器、13は自局送信波相殺信号の振幅位相制
御回路、14は制御回路、18は加算器である。
【0062】送信系において変調に用いた送信ビット列
(1の出力)を10にも入力する。10では、送信波が
地球局から衛星に伝搬し、衛星中継器を経て衛星から地
球局まで伝搬するのに要する時間分だけ遅延させるため
に、送信ビット列を記憶し、必要なだけ遅延させた後1
2へ入力する。また、受信系において7でIF周波数に
周波数変換した信号を分配して11にも入力する。11
では、IF周波数の受信信号の中から自局送信波成分の
搬送波を再生し、12に入力する。12では、11から
入力された搬送波にたいして10から入力された送信ビ
ット列を用いて送信系と同じ変調をかけて自局送信波相
殺用の変調波を生成する。自局送信波相殺用の変調波は
13へ入力する。13では、自局送信波相殺用の変調波
の振幅と位相を制御して受信信号(7から18への信
号)の中の自局送信信号成分と振幅が等しくなるよう
に、また、位相が逆位相になるようにする。振幅と位相
を制御した自局送信波相殺信号を18へ入力する。14
には、9において誤り訂正を行った結果のビット誤り率
を入力する。ビット誤り率が増加してきたときには、自
局送信信号相殺が十分に行われていないと判断し、13
に対し振幅及び位相を変化させるよう制御を行う。この
ようにして、ビット誤り率が最小になるようにする。1
8では、7からの信号と13からの信号を加算する。1
8での加算によって受信波の中の自局送信信号成分が相
殺効果により抑圧されて、相手局送信信号成分が取り出
せるため、後段の8、9が正常に動作できるようにな
る。
【0063】以上のような構成で、従来の衛星通信地球
局装置に対して、自局送信信号成分相殺用の機能を付加
してある。また、相殺効果の判断のために自局送信信号
成分相殺用の信号の振幅位相制御部に、受信した相手局
送信信号の符号誤り情報をフィ−ドバックする機能を備
えている。
【0064】図8は、本発明の更に他の実施例のブロッ
ク構成図である。本例では、受信波の中の自局送信信号
成分相殺を行なった後の自局送信信号成分の残留分を検
出して自局送信信号成分相殺回路を制御するために相殺
回路前後の信号レベル差を利用している。
【0065】まず、送信系について説明する。1は自局
送信用ベースバンド回路、2は自局送信用変調器、3は
周波数変換器(アップコンバータ)、4は大電力増幅
器、5はアンテナである。1において音声、画像、デー
タその他の送信情報をデジタル化し、伝送路での誤りを
訂正するために、誤り訂正符号化を施して送信ビット列
を生成し、2に入力する。2では、送信ビット列を伝送
路に適した変調波に変換するために、送信ビット列によ
って自局発信器出力の搬送波に変調をかけて、送信変調
波とし、3に入力する。3では、送信変調波の周波数を
衛星へ向けて電波として送信するためRF周波数に変換
する。周波数変換を施した送信変調波を4に入力する。
4では、送信するために必要な電力にまで増幅する。増
幅した信号を5に入力し、5から電波として衛星に向け
て送信する。1から5の構成は従来の衛星通信地球局装
置の送信系と同様の構成である。
【0066】次に、受信系について説明する。6は低雑
音増幅器、7は周波数変換器(ダウンコンバータ)、8
は相手局送信信号用復調器、9は相手局送信信号用ベー
スバンド回路である。各地球局が送信した信号は衛星中
継器によって周波数変換され送信とは異なった周波数帯
の電波として5に到来する。5で衛星から受信した微弱
な信号を6に入力し、増幅する。6で増幅した信号は7
に入力する。7では、6で増幅した信号の周波数をを復
調等の処理に適したIF周波数に変換する。周波数変換
した信号を8に入力する。8では、IF周波数の変調波
を復調して、受信ビット列に変換する。受信ビット列を
9に入力し、誤り訂正処理等を施して、送信側の局にて
送った送信情報を得る。以上の5から9までの構成は従
来の衛星通信地球局装置の受信系と同様の構成である。
【0067】さらに本実施例では、自局送信信号相殺の
機能を実現するために上記のような従来の装置に対し
て、10、11、12、13、14、15、16、18
を追加してある。10は自局送信波相殺信号生成用遅延
(記憶)回路、11は搬送波再生回路、12は自局送信
波相殺信号生成用変調器、13は自局送信波相殺信号の
振幅位相制御回路、14は制御回路、15は電力検出回
路、16は電力検出回路、18は加算器である。
【0068】送信系において変調に用いた送信ビット列
(1の出力)を10にも入力する。10では、送信波が
地球局から衛星に伝搬し、衛星中継器を経て衛星から地
球局まで伝搬するのに要する時間分だけ遅延させるため
に、送信ビット列を記憶し、必要なだけ遅延させた後1
2へ入力する。また、受信系において7でIF周波数に
周波数変換した信号を分配して11にも入力する。11
では、IF周波数の受信信号の中から自局送信波成分の
搬送波を再生し、12に入力する。12では、11から
入力された搬送波にたいして10から入力された送信ビ
ット列を用いて送信系と同じ変調をかけて自局送信波相
殺用の変調波を生成する。自局送信波相殺用の変調波は
13へ入力する。13では、自局送信波相殺用の変調波
の振幅と位相を制御して受信信号(7から18への信
号)の中の自局送信信号成分と振幅が等しくなるよう
に、また、位相が逆位相になるようにする。振幅と位相
を制御した自局送信波相殺信号を18へ入力する。14
に対して、自局送信信号相殺のための加算を行う前の信
号電力に関する情報と加算を行った後の信号電力に関す
る情報を入力する。14では、加算器での減衰量を除い
て、加算前の電力から加算後の電力を引いた差が最大と
なるように13に対して振幅及び位相の制御を行う。例
えばこの電力差は、2局間通信の場合には、最大約3d
Bとなり、VSATシステムにおけるHUB局の場合に
は数dBから数十dBになる。15は加算前の信号レベ
ルを検出し14に入力する。16は加算後の信号レベル
を検出し14に入力する。15、16に関しては、IF
周波数帯に於いてAGC回路がある場合にはAGCの制
御値を利用する事で、電力検出回路を新たに設けなくて
も済む場合もある。18では、7からの信号と13から
の信号を加算する。18での加算によって受信波の中の
自局送信信号成分が相殺効果により抑圧されて、相手局
送信信号成分が取り出せるため、後段の8、9が正常に
動作できるようになる。
【0069】以上のような構成で、従来の衛星通信地球
局装置に対して、自局送信信号成分相殺用の機能を付加
してある。また、受信波の中の自局送信信号成分相殺を
行なった後の自局送信信号成分の残留分を検出して自局
送信信号成分相殺回路を制御するために相殺回路前後の
信号レベル差を利用している。
【0070】図9は、本発明の更に他の実施例のブロッ
ク構成図である。本例では、伝送路歪を補償して、自局
送信信号成分相殺効果を高めるためのトレーニング機能
を持っている。衛星中継器および自局の送受信RF系を
含んだ衛星折り返し伝送路の歪み特性を等化して相殺用
の信号を生成する。このとき通信を開始する以前に片方
の局ずつ送信を行い自局送信信号を衛星折り返しで受信
する。この間に相殺用信号を通す適応フィルタに学習さ
せて、相殺効果が最大となるようにフィルタの係数を最
適化する。双方の局が通信開始以前にこの動作を行うこ
とでより十分に相殺を行なうことができ、受信誤り率特
性を向上することが出来る。
【0071】まず、送信系について説明する。1は自局
送信用ベースバンド回路、2は自局送信用変調器、3は
周波数変換器(アップコンバータ)、4は大電力増幅
器、5はアンテナである。1において音声、画像、デー
タその他の送信情報をデジタル化し、伝送路での誤りを
訂正するために、誤り訂正符号化を施して送信ビット列
を生成し、2に入力する。2では、送信ビット列を伝送
路に適した変調波に変換するために、送信ビット列によ
って自局発信器出力の搬送波に変調をかけて、送信変調
波とし、3に入力する。3では、送信変調波の周波数を
衛星へ向けて電波として送信するためRF周波数に変換
する。周波数変換を施した送信変調波を4に入力する。
4では、送信するために必要な電力にまで増幅する。増
幅した信号を5に入力し、5から電波として衛星に向け
て送信する。1から5の構成は従来の衛星通信地球局装
置の送信系と同様の構成である。
【0072】次に、受信系について説明する。6は低雑
音増幅器、7は周波数変換器(ダウンコンバータ)、8
は相手局送信信号用復調器、9は相手局送信信号用ベー
スバンド回路である。各地球局が送信した信号は衛星中
継器によって周波数変換され送信とは異なった周波数帯
の電波として5に到来する。5で衛星から受信した微弱
な信号を6に入力し、増幅する。6で増幅した信号は7
に入力する。7では、6で増幅した信号の周波数をを復
調等の処理に適したIF周波数に変換する。周波数変換
した信号を8に入力する。8では、IF周波数の変調波
を復調して、受信ビット列に変換する。受信ビット列を
9に入力し、誤り訂正処理等を施して、送信側の局にて
送った送信情報を得る。以上の5から9までの構成は従
来の衛星通信地球局装置の受信系と同様の構成である。
【0073】さらに本実施例では、自局送信信号相殺の
機能を実現するために上記のような従来の装置に対し
て、10、11、12、13、14、17、18を追加
してある。10は自局送信波相殺信号生成用遅延(記
憶)回路、11は搬送波再生回路、12は自局送信波相
殺信号生成用変調器、13は自局送信波相殺信号の振幅
位相制御回路、14は制御回路、17は適応フィルタ、
18は加算器である。
【0074】送信系において変調に用いた送信ビット列
(1の出力)を10にも入力する。10では、送信波が
地球局から衛星に伝搬し、衛星中継器を経て衛星から地
球局まで伝搬するのに要する時間分だけ遅延させるため
に、送信ビット列を記憶し、必要なだけ遅延させた後1
2へ入力する。また、受信系において7でIF周波数に
周波数変換した信号を分配して11にも入力する。11
では、IF周波数の受信信号の中から自局送信波成分の
搬送波を再生し、12に入力する。12では、11から
入力された搬送波にたいして10から入力された送信ビ
ット列を用いて送信系と同じ変調をかけて自局送信波相
殺用の変調波を生成する。自局送信波相殺用の変調波は
17へ入力する。17は、自局送信信号が衛星折り返し
の伝送路で受ける歪に対して、自局送信信号相殺用の信
号に同じ歪を与えて波形を等しくする事で相殺の効果を
高めようとするものである。17では、14からの制御
を受けながらフィルタの特性を変化させて、自局送信信
号相殺効果が最大となる様にする。17のフィルタ特性
を最適化する事は、双方向の通信を開始する以前に片方
の局ずつ送信して自局送信信号のみを受信しながら行う
事でより完全となる。17の出力を13に入力する。1
3では、自局送信波相殺用の変調波の振幅と位相を制御
して受信信号(7から18への信号)の中の自局送信信
号成分と振幅が等しくなるように、また、位相が逆位相
になるようにする。振幅と位相を制御した自局送信波相
殺信号を18へ入力する。14には、加算後の信号及び
9からの誤り訂正情報を入力する。14は、自局送信信
号相殺効果が最大となるように13及び17を制御す
る。18では、7からの信号と13からの信号を加算す
る。18での加算によって受信波の中の自局送信信号成
分が相殺効果により抑圧されて、相手局送信信号成分が
取り出せるため、後段の8、9が正常に動作できるよう
になる。
【0075】以上のような構成で、従来の衛星通信地球
局装置に対して、自局送信信号成分相殺用の機能を付加
してある。また、伝送路歪を補償して、自局送信信号成
分相殺効果を高めるためのトレーニング機能を持ってい
る。
【0076】図10及び図11は、本発明の各実施例に
使用する位相制御回路の一例を示す図である。本発明を
実現するために自局送信信号相殺用信号の位相及び振幅
を制御する必要がある。振幅の制御は通常の可変減衰器
や可変増幅器を用いる事で容易に実現できる。位相の制
御は、IF周波数において行うことも可能である。ま
た、自局送信信号相殺用の変調器をデジタル変調器で構
成した場合、デジタル演算により位相制御を行なう事も
可能である。図10はIF周波数において位相制御を行
う回路の例であり、図11はデジタル演算により位相制
御を行う回路の例である。
【0077】図10について説明する。位相を回転させ
るべき信号をS(t)とする。S(t)をθだけ回転させる演算
は、式(6)の様に表される。
【0078】 S(t)exp(jθ) = S(t)cosθ+S(t)jsinθ ・・・(6) 図10はこの式を実現する回路を示している。24は入
力信号つまりS(t)であり、19の分配器で分配する。2
0は90°移相器であり式(6)第2項のjを表している。
22は乗算器、25は乗算信号(cosθ)であり、2
2の出力が式(6)第1項をあらわしている。23は乗算
器、26は乗算信号(sinθ)であり、23の出力が
式(6)第2項をあらわしている。21の合成器で加えあ
わせることによって、27の出力信号S(t)exp(jθ)を得
ている。
【0079】次に、図11について説明する。
【0080】変調器の入力信号は42の入力信号(I)
および43の入力信号(Q)がある。42は遅延回路2
8により遅延された後デジタルフィルタ29により波形
整形される。29の出力をI(t)とする。同様に43は遅
延回路30により遅延された後デジタルフィルタ31に
より波形整形される。31の出力をQ(t)とする。32が
位相回転演算回路をあらわしており、32の出力を34
のD/A変換器によりアナログ信号に変換して、出力信
号47を得ている。44は位相制御入力(θ)であり、
これを33の係数記憶回路により45の乗算係数(co
sθ)および46の乗算係数(sinθ)に変換する。
32の動作を具体的に説明する。32の入力信号をS(t)
とすると、式(7)の様に表せる。
【0081】S(t) = I(t)+jQ(t) ・・・(7) S(t)の位相をθだけ回転させる演算は式(8)の様に表す
ことができる。
【0082】 S(t)exp(jθ) = (I(t)+jQ(t))(cosθ+jsinθ) = (I(t)cosθ-Q(t)sinθ)+j(I(t)sinθ+Q(t)cosθ) ・・・(8) 図11の32は式(8)を表している。35から38は係
数乗算器でありその出力はそれぞれ、式(8)の第1項か
ら第4項までを表している。それらを39、40、41
の加算器によって加えあわせて、S(t)exp(jθ)を得てい
る。以上のように位相回転演算回路を構成することがで
きる。
【0083】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、占有帯域
幅が従来方式に比べ最大で1/2にまで減少出来るた
め、運用コスト(衛星中継器使用料)が大幅に低減出来
る上、貴重な周波数資源の有効利用に寄与することが出
来る。
【0084】本発明の方式を実現する装置は従来の衛星
通信装置に対し、簡易な回路を付加するだけで構成で
き、運用コスト(衛星中継器使用料)の大幅な削減効果
が得られる。
【0085】さらに、本発明の一実施例であるVSAT
方式では、HUB局にて自局送信信号を相殺する際に、
受信した自局送信信号の搬送波の周波数によって衛星中
継器での周波数偏差がわかるのでこれを補償するように
自局の送信周波数を制御することが可能であり、この場
合、各VSAT局の受信周波数を安定化できるためシス
テムの安定性が増す。
【0086】また、双方が広い周波数帯域を必要とす
る、高速2地点間双方向通信に対しては特に有効であ
る。
【0087】なお、二局間双方向通信の場合には自局送
信情報が無いと相殺できないことにより、秘話性をもた
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念図である。
【図2】本発明の一実施例の動作説明図である。
【図3】多地点間通信における説明図である。
【図4】多地点間通信における本発明の説明図である。
【図5】VSATシステムの説明図である。
【図6】本発明の一実施例を示すブロック構成図であ
る。
【図7】本発明の一実施例を示すブロック構成図であ
る。
【図8】本発明の他の実施例を示すブロック構成図であ
る。
【図9】本発明の更に他の実施例を示すブロック構成図
である。
【図10】本発明の実施例に使用する位相制御回路の一
例を示す図である。
【図11】本発明の実施例に使用する位相制御回路の一
例を示す図である。
【図12】従来例の概念図である。
【符号の説明】
1.自局送信用ベースバンド回路、2.自局送信用変調
器、3.周波数変換器(アップコンバータ)、4.大電
力増幅器、5.アンテナ、6.低雑音増幅器、7.周波
数変換器(ダウンコンバータ)、8.相手局送信信号用
復調器、9.相手局送信信号用ベースバンド回路、1
0.自局送信波相殺信号生成用遅延(記憶)回路11.
搬送波再生回路12.自局送信波相殺信号生成用変調
器、13.自局送信波相殺信号の振幅位相制御回路、1
4.制御回路15.電力検出回路、16.電力検出回
路、17.適応フィルタ、18.加算器、19.分配
器、20.90°移相器、21.合成器、22.乗算
器、23.乗算器、24.入力信号、25.乗算信号
(cosθ)、26.乗算信号(sinθ)、27.出
力信号、28.遅延器、29.デジタルフィルタ、3
0.遅延器、31.デジタルフィルタ、32.位相回転
演算回路、33.係数記憶回路、34.D/A変換器、
35.係数乗算器、36.係数乗算器、37.係数乗算
器、38.係数乗算器、39.加算器、40.加算器、
41.加算器、42.入力信号(I)、43.入力信号
(Q)、44.位相制御入力(θ)、45.乗算係数
(cosθ)、46.乗算係数(sinθ)、47.出
力信号、48.自局信号相殺回路。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 衛星通信システム及び方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、衛星通信におい
て周波数帯域を有効に利用することが可能な衛星通信方
式、システム及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】衛星通信では使用出来る衛星中継器の周
波数帯域は限られており、また、使用する周波数帯域に
応じて中継器使用料を負担しなければならないため、周
波数は有効に利用しなければならない。そこで周波数を
再利用することが考えられる。周波数の再利用の例とし
ては、異なる衛星を利用する場合は、地球局アンテナの
指向性により二種類の信号を分離することが出来る。同
一の衛星を利用する場合でも水平及び垂直の直交する二
つの偏波を用いることで直交偏分波器の識別度により二
種類の信号を分離することが出来る。
【0003】しかし、同一衛星の同一偏波の中で、二つ
の信号が重なると分離が出来ずに二つの信号が、どちら
も受信不可能となる問題があった。
【0004】つまり、従来の衛星通信方式では同一衛星
の同一偏波の同一周波数の帯域を再利用して二種類の信
号を伝送すること(帯域共用)は出来なかった。
【0005】図12に従来方式の例を示す。
【0006】この例は、A,B二局(地球局)間での双
方向通信の場合で、A局からB局へ送られる信号S
A(A→B)とB局からA局へ送られる信号SB(B→
A)の二つの信号が有り、それぞれの信号の帯域が重な
るとどちらの信号も受信不可能となる。二つの信号が重
ならないようにする手段として、周波数分割多元接続
(FDMA)と時分割多元接続(TDMA)がある。
【0007】FDMA(1)では、図12(1)に示す
ようにA,B二局が送信信号SA,SBの周波数をずらし
て送信し、信号が重ならないようにすることで、双方向
の通信を可能にしている。従って、A局からB局への信
号の伝送に必要な帯域(BW(A→B))と、B局から
A局への信号の伝送に必要な帯域(BW(B→A))を
合わせただけの占有帯域幅(BW(A→B)+BW(B
→A))が必要になる。
【0008】TDMA(2)では、図12(2)に示す
ようにA,B二局が同期して、衛星上の中継器において
双方の送信信号SA,SBが時間的に重ならないようにそ
れぞれ決められたタイミングでバースト的に送信する。
A局の送信波が衛星に到来している間はB局の送信波が
衛星に到来しないようにし、B局の送信波が衛星に到来
している間はA局の送信波が衛星に到来しないようにす
る。それぞれの局は限られた時間内にまとめて信号を送
信することになるので必要な帯域は増加して、結果的
に、A局からB局への信号SAの伝送に必要な帯域(B
W(A→B))と、B局からA局への信号SBの伝送に
必要な帯域(BW(B→A))を合わせただけの占有帯
域幅(BW(A→B)+BW(B→A))が必要にな
る。また、複雑な同期装置が必要になる。
【0009】この他符号分割多元接続(CDMA)があ
るが、これは伝送すべき信号を高速符号で拡散するた
め、周波数有効利用の点からは望ましいものではない。
【0010】受信しようとする信号(希望波)に受信の
妨げと成る信号(干渉波)が重なった場合に、希望波を
正常に受信するための手段として、干渉補償という従来
技術がある。
【0011】衛星通信において衛星系の電波と地上系の
電波が重なって受信障害を起こす場合についての技術で
ある。これは基本的には補助的なアンテナを用いること
により、アンテナの指向性を利用して地上系の電波のみ
を受信することが出来ることに基づいている。つまり、
衛星電波受信用アンテナ(主アンテナ)のサイドローブ
特性の影響で地上系無線の電波(干渉波)が衛星からの
受信波(希望波)に重なってしまう場合、これを補償す
るために補助的に別のアンテナ(補助アンテナ)を用意
して干渉波を受信し、補助アンテナで受信した干渉波を
用いて、主アンテナの受信波の中から干渉波成分を相殺
する技術である。
【0012】以上のように、従来の衛星通信地球局は、
受信波の中から自局の送信信号(衛星折り返し信号)を
相殺する機能を持っていないので同一の周波数帯域に複
数の信号を重ねて運用することは出来なかった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、A局から
B局への信号の伝送とB局からA局への信号の伝送に同
一の周波数帯域を用いる(帯域共用)ことを可能とし、
必要な帯域を最大1/2まで、削減しようというもので
ある。本発明の概念図を図1に示している。このとき、
従来方式と異なり、A,B二局(地球局)それぞれにと
って、自局の送信信号(衛星折り返し信号)が正常な受
信を妨げる干渉波となる。
【0014】本発明の場合には、干渉波は希望波と同一
の衛星から到来するので、アンテナの指向性を利用して
干渉波のみを受信することはできない。従来の衛星通信
地球局は、このような干渉波を除去する機能をもってい
ない。
【0015】本発明の目的は有限な周波数資源を有効利
用(帯域共用)することが可能な衛星通信方式、システ
ム及び方法を提供することにある。
【0016】本発明の目的は、周波数を有効利用するた
めに積極的に干渉をさせて周波数の再利用を図ろうとし
た時、受信波の中から自局の送信信号成分(衛星折り返
し信号)を相殺し、良好な衛星通信が可能な衛星通信方
式、システム及び方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】周波数を干渉をさせて周
波数の再利用を図ろうとする場合、従来、干渉補償技術
で補償していたような地上波との干渉の場合と異なり、
アンテナの指向特性や空間ダイバーシティを用いて受信
波の中から自局送信信号(SA又はSB)のみを分離する
ことは出来ない。そこで、受信波の中の自局送信信号と
同じ信号を生成する手段、および、生成した信号の振幅
と位相を制御して受信波の中の自局送信信号成分を相殺
する手段が必要である。
【0018】また、衛星折り返し信号の伝搬遅延時間は
衛星のドリフトによって変動するので、この変動を補償
するために自局送信信号(衛星折り返し信号)相殺用信
号の遅延時間を制御する必要がある。
【0019】さらに、同一の周波数に二つの信号が重な
る事になるので、衛星中継器に於いて電力が制限される
場合、一つの信号当たりの電力を従来よりも最大3dB下
げなければならなくなる事が有り得る。
【0020】そこで本発明では、各地球局が自局の送信
情報を持っていることに着目し、受信波の中の自局送信
信号成分と同じ信号を生成し、生成した信号を同一振幅
かつ逆位相で受信波に加え合わせることにより、自局送
信信号成分を相殺することで同一周波数帯の他局の送信
信号を受信することを可能とした。
【0021】
【発明の実施の形態】図2〜図5は本発明の概念の説明
に供する説明図であって、図2は、2局間双方向通信の
例である。同図において、両地球局A,Bに於いて衛星
からS'AとS'Bが重なった信号を受信する。地球局Aに於
いては信号SAを保持しており、信号SAにより衛星折り返
し信号S'Aを相殺し、地球局B、衛星からの送信信号S'B
を得る。地球局Bに於いては信号SBを保持しており、信
号SBにより衛星折り返し信号S'Bを相殺して、地球局
A、衛星からの送信信号S'Aを得る。
【0022】自局送信信号(衛星折り返し信号)相殺の
原理について式を用いて説明する。
【0023】衛星から受信した信号S'A+S'Bと該受信信
号の中の自局送信成分相殺用の信号(S'A又はS'B)を加
算器にて加え合わせて相殺を行う。加算器の入力及び出
力に着目すると、それぞれの信号は以下のようになる。
【0024】衛星から受信した信号(S'A+S'B)は地球
局A又はBから衛星まで電波が往復するのに要する時間
をt0とすると式〔数1〕のS(t)の様に表す事ができる。
【0025】また、自局送信信号相殺用の信号は遅延回
路による遅延をtDとすると式〔数2〕のSS(t)の様に表
す事ができる。
【0026】
【数1】 受信信号 S(t) = S1(t-t0)exp[j{ω1(t-t0)+θ1}] + S2(t-t2)exp[j{ω2(t-t2)+θ2}]
【0027】
【数2】 相殺用信号 SS(t) = a0S1(t-tD)exp[j{ω1(t-tD)+θS+π}] = -a0S1(t-tD)exp[j{ω1(t-tD)+θS}] ここで、t0-tDをΔτと、t-t0をtとそれぞれ置き直すと
加算器の出力信号STは〔数3〕式の様に表す事ができ
る。
【0028】
【数3】 ST(t)= S(t) + SS(t) = {S1(τ)-a0S1(τ+Δτ)exp[j{ω1Δτ+θS1}]}exp[j(ω1τ+θ1)] + S2(τ-τ2')exp[j{ω2(τ-τ2')+θ2}] 但し、τ2'=t2-t0とする。
【0029】〔数3〕式に於いてΔτ≒0と見なす事が
出きれば、次のようになる。
【0030】
【数4】 ST(t) = S1(τ){1-a0cos(θS1)-ja0sin(θS1)}exp[j(ω1τ+θ1)} + S2(τ-τ2')exp[j{ω2(τ-τ2')+θ2}] さらに、a0=1,θS1となるように自局送信信号相殺用
の信号の振幅と位相を制御すれば加算器の出力は次のよ
うになる。
【0031】
【数5】 ST(t) = S2(τ-τ2')exp[j{ω2(τ-τ2')+θ2}] 従って、相手局の送信信号S2(S'A又はS'B)のみが受信
できる事になる。
【0032】即ち本方式に於いては、Δτ≒0とする事
が必要であり、衛星の位置変動にともなう遅延時間の変
動の補償が重要になる。
【0033】衛星通信地球局において送信している自局
送信信号と衛星からの受信信号の中の自局送信信号成分
との間には衛星折り返し伝搬による時間差が有る。従っ
て、受信波の中から自局の送信信号成分を相殺するため
には、自局の送信信号の情報を衛星折り返し伝搬による
時間分(約0.24秒)だけ遅延(保持)するための記
憶手段が必要になる。これは、変調前のベースバンドデ
ータをバッファ(メモリ)に記憶することで実現出来
る。さらに、衛星のドリフトにより遅延時間は変動す
る。これはメモリから読みだしを行なうタイミングを制
御することで実現できる。バッファ(メモリ)に記憶し
て保持していたベースバンドデータを用いて変調波を生
成する。この変調波の振幅と位相を制御して受信信号の
中の自局送信信号成分と振幅が等しく位相が逆相となる
ようにして受信波に加え合わせる。こうして、受信波の
中の自局送信信号成分を相殺することができ、希望する
信号を正常に受信できる。このとき衛星からの受信波は
衛星中継器の局部発振器の周波数変動の影響を受けてい
るので自局送信信号相殺用の変調波を生成する際には受
信信号から搬送波を再生してこれを用いることで、衛星
中継器の局部発振器の周波数変動の影響を相殺出来る。
この搬送波再生に際しては、前述のA,B局の搬送波を
わずかに異ならせておくことが有効である。
【0034】遅延時間調整のために自局送信信号の信号
フォーマットを利用する事も考えられる。例えば、送信
信号をフレーム化して、フレームの位置を示すフレーム
マーカを設ける。フレームマーカを基準にして自局送信
信号を遅延した信号と受信波の中の自局送信信号との同
期を取る。さらに受信抽出クロックと相殺用変調波生成
用クロック(遅延データ読み出しタイミング)を同期さ
せることで遅延量を制御する事も可能である。
【0035】衛星折り返し伝送路(衛星中継器、自局送
受信RFフィルタ等)の帯域制限・遅延歪を等化するこ
とで自局送信成分抑圧度向上を図ることができる。
【0036】2地点間通信において双方向の情報量が同
一であれば、完全な帯域の共用が可能となり、従来の方
式に比べ半分の帯域で通信が可能となる。
【0037】一方、双方向で情報量が異なる場合には広
い方の帯域を確保すれば、帯域共用により通信が可能と
なるため、従来と異なり狭い方の帯域が不用となり、帯
域の有効利用が図れることになる。
【0038】多地点間通信についても、基本的には同報
通信を除いて2地点間通信の集合と見なせるため、各2
地点間を1つの帯域に集約することにより、帯域共用が
可能となる。
【0039】例えば、#1,2…を各地点として#1→
2を局1から局2への通信とすれば、従来形のFDMA
では、図3(1)のような帯域配置になる。これに対
し、本発明を適用すれば、図4の如くなり、帯域が約半
分で済むことになる。
【0040】従来のTDMA通信(図3(2))におい
ても、図4のような通信形態をとることにより、総合的
な帯域有効利用が図れることになる。
【0041】自局送信信号相殺用回路にて相殺用の信号
を生成する際に受信波の中から自局送信信号に対する搬
送波の再生を行なう場合、再生した搬送波と自局送信信
号の搬送波を比較することで衛星中継器での周波数偏差
を得ることが出来る。衛星中継器での周波数偏差に応じ
て、自局送信波の周波数を制御して地上での受信波の周
波数を確度良くかつ、安定にすることでシステム全体の
安定度が向上する。
【0042】図5は、VSATシステムに応用した時の
例を示し、VSATシステムは、大形のアンテナや高出
力の増幅器を有するHUB局と多数の小形地球局(VS
AT)とから構成される。従って、HUB局送信の信号
Hは大電力であり、各小形局から送信される信号SV
小さい。HUB局では自局送信信号(衛星折り返し信
号)S'Hの相殺を行なえば、各小形局から衛星を介して
送られてくる信号S'Vは信号SHと同一周波数帯域であ
ったとしても容易に受信可能である。一方小形局側はH
UB局からの信号S'Hが大きいため信号相殺回路がなく
ても受信できる。更には、小形局側ではHUB局からの
大信号S'Hと小形局からの小信号S'Vとが混在すること
になるため、小形局に適当な非線形回路(増幅器等)を
挿入することにより、非線形回路の特徴である大信号に
よる小信号抑圧効果を積極活用し、HUB局からの信号
受信を安定化することも可能である。
【0043】以上のように、衛星通信地球局が受信波の
中から自局送信信号成分を相殺する機能を付加すること
により同一周波数帯を用いたVSATシステムが実現で
き、周波数資源を大幅に節約することが出来る。
【0044】さらに、衛星折返し伝送路の振幅・遅延の
等化、衛星のドリフトを含む遅延時間の補正、自局送信
信号相殺用搬送波再生等を容易ならしめるために、シス
テム運用開始時に各送信局のみでの事前調整も有効であ
り、このための機能を付加することも望ましい。
【0045】また、課題に書いたように、衛星中継器に
於ける電力が制限される場合については、地球局に於い
て衛星から到来する電波の電力が小さくなる事を意味す
るので従来と同様の通信品質を得るためには、受信側の
アンテナを大きくすれば良い事になる。例えば、衛星中
継器に於いて最大3dB下げなければならない事がある。
この場合、アンテナ径を約1.4倍にすれば良い。
【0046】本発明により、従来の衛星通信方式に比べ
て、限られた周波数帯域の中に収容できる回線数が増加
するので、周波数帯域の大幅な有効利用可能となる。
【0047】本発明を2地点間で双方向通信を行なう衛
星通信システムに適用して、周波数帯域の節約をするこ
とができる。
【0048】多地点間の衛星通信システムにも同様に適
用でき、周波数帯域の節約ができる。
【0049】さらに、VSATシステムにも適用でき、
周波数帯域の節約及びシステムの安定性向上ができる。
【0050】また、二局間双方向通信の場合、二局の送
信信号がそれぞれ重なっているため、重なった信号の片
方を復調するためには、受信波の中の復調しようとする
信号と別の信号(干渉信号)成分を補償しなければなら
ず、干渉信号の情報をもった局(干渉信号の送信局)し
か復調できない。通信を行なっている二局以外の局では
復調できないという秘話性が得られる。
【0051】本発明の更に詳細な実施例を図によって説
明する。
【0052】図6は、本発明の一実施例のブロック構成
図である。
【0053】まず、送信系について説明する。同図にお
いて、1は自局送信用ベースバンド回路、2は自局送信
用変調器、3は周波数変換器(アップコンバータ)、4
は大電力増幅器、5はアンテナである。自局送信用ベー
スバンド回路1において音声、画像、データその他の送
信情報をデジタル化し、伝送路での誤りを訂正するため
に、誤り訂正符号化を施して送信ビット列を生成し、自
局送信用変調器2に入力する。自局送信用変調器2で
は、送信ビット列を伝送路に適した変調波に変換するた
めに、送信ビット列によって自局発信器出力の搬送波に
変調をかけて、送信変調波とし、アップコンバータ3に
入力する。アップコンバータ3では、送信変調波の周波
数を衛星へ向けて電波として送信するための周波数(R
F周波数)に変換する(例えば、Kuバンドでは14G
Hz帯、Cバンドでは6GHz帯等)。周波数変換を施
した送信変調波を大電力増幅器4に入力する。大電力増
幅器4では、送信するために必要な電力にまで増幅す
る。増幅した信号を、アンテナ5に入力し、アンテナ5
から電波として衛星に向けて送信する。1から5の構成
は従来の衛星通信地球局装置の送信系と同様の構成であ
るので、その詳細説明は省略する。
【0054】次に、受信系について説明する。6は低雑
音増幅器、7は周波数変換器(ダウンコンバータ)、8
は相手局送信信号用復調器、9は相手局送信信号用ベー
スバンド回路である。各地球局が送信した信号は衛星中
継器によって周波数変換され送信とは異なった周波数帯
の電波(S'V+S'H)としてアンテナ5に到来する(例
えば、Kuバンドでは12GHz帯、Cバンドでは4G
Hz帯等)。アンテナ5で衛星から受信した微弱な信号
を低雑音増幅器6に入力し、増幅する。低雑音増幅器6
で増幅した信号はダウンコンバータ7に入力する。ダウ
ンコンバータ7では、低雑音増幅器6で増幅した信号の
周波数をを復調等の処理に適した周波数(IF周波数)
に変換する。周波数変換した信号を相手局送信信号用復
調器8に入力する。相手局送信信号用復調器8では、I
F周波数の変調波を復調して、受信ビット列に変換す
る。受信ビット列を相手局送信信号用ベースバンド回路
9に入力し、誤り訂正処理等を施して、送信側の局にて
送った送信情報を得る。以上の5から9までの構成は従
来の衛星通信地球局装置の受信系と同様の構成であるの
で、その詳細説明は省略する。
【0055】さらに本実施例では、自局送信信号相殺の
機能を実現するために上記のような従来の装置に対し
て、10、11、12、13、18を追加してある。1
0は自局送信波相殺信号生成用遅延(記憶)回路、11
は搬送波再生回路、12は自局送信波相殺信号生成用変
調器、13は自局送信波相殺信号の振幅位相制御回路、
18は加算器である。
【0056】送信系において変調に用いた送信ビット列
(1の出力)を自局送信波相殺信号生成用遅延(記憶)
回路10にも入力する。自局送信波相殺信号生成用遅延
(記憶)回路10では、送信波SHが地球局から衛星に
伝搬し、衛星中継器を経て衛星から地球局まで伝搬
(S'H)するのに要する時間分だけ遅延させるために、
送信ビット列を記憶し、必要なだけ遅延させた後自局送
信波相殺信号生成用変調器12へ入力する。また、受信
系において7でIF周波数に周波数変換した信号
(S'V,S'H)を分配して搬送波再生回路11にも入力
する。搬送波再生回路11では、IF周波数の受信信号
の中から自局送信波成分の搬送波(S'H)を再生し、自
局送信波相殺信号生成用変調器12に入力する。自局送
信波相殺信号生成用変調器12では、搬送波再生回路1
1から入力された搬送波(S'H)にたいして自局送信波
相殺信号生成用遅延(記憶)回路10から入力された送
信ビット列(S'H)を用いて送信系と同じ変調をかけて
自局送信波相殺用の変調波を生成する。自局送信波相殺
用の変調波は自局送信波相殺信号の振幅位相制御回路1
3へ入力する。自局送信波相殺信号の振幅位相制御回路
13では、自局送信波相殺用の変調波(S'H)の振幅と
位相を制御して受信信号(ダウンコンバータ7から加算
器18への信号)の中の自局送信信号成分(S'H)と振
幅が等しくなるように、また、位相が逆位相になるよう
にする。振幅と位相を制御した自局送信波相殺信号(−
S'H)を加算器18へ入力する。加算器18では、ダウ
ンコンバータ7からの信号(S'V+S'H)と自局送信波
相殺信号の振幅位相制御回路13からの信号(−S'H
を加算する。加算器18での加算によって受信波の中の
自局送信信号成分が相殺効果により抑圧されて、相手局
送信信号成分が取り出せるため、後段の相手局送信信号
用復調器8、相手局送信信号用ベースバンド回路9が正
常に動作できるようになる。
【0057】以上のような構成で、従来の衛星通信地球
局装置に対して、自局送信信号成分相殺用の機能を付加
してある。
【0058】図7は、本発明の他の実施例のブロック構
成図である。本例では、相手局の送信信号を復調し誤り
訂正を行った結果、誤りがどの程度有ったかをフィード
バックして誤りが少なくなるように制御を行っている。
【0059】まず、送信系について説明する。1は自局
送信用ベースバンド回路、2は自局送信用変調器、3は
周波数変換器(アップコンバータ)、4は大電力増幅
器、5はアンテナである。1において音声、画像、デー
タその他の送信情報をデジタル化し、伝送路での誤りを
訂正するために、誤り訂正符号化を施して送信ビット列
を生成し、2に入力する。2では、送信ビット列を伝送
路に適した変調波に変換するために、送信ビット列によ
って自局発信器出力の搬送波に変調をかけて、送信変調
波とし、3に入力する。3では、送信変調波の周波数を
衛星へ向けて電波として送信するためRF周波数に変換
する。周波数変換を施した送信変調波を4に入力する。
4では、送信するために必要な電力にまで増幅する。増
幅した信号を5に入力し、5から電波として衛星に向け
て送信する。1から5の構成は従来の衛星通信地球局装
置の送信系と同様の構成である。
【0060】次に、受信系について説明する。6は低雑
音増幅器、7は周波数変換器(ダウンコンバータ)、8
は相手局送信信号用復調器、9は相手局送信信号用ベー
スバンド回路である。各地球局が送信した信号は衛星中
継器によって周波数変換され送信とは異なった周波数帯
の電波として5に到来する。5で衛星から受信した微弱
な信号を6に入力し、増幅する。6で増幅した信号は7
に入力する。7では、6で増幅した信号の周波数をを復
調等の処理に適したIF周波数に変換する。周波数変換
した信号を8に入力する。8では、IF周波数の変調波
を復調して、受信ビット列に変換する。受信ビット列を
9に入力し、誤り訂正処理等を施して、送信側の局にて
送った送信情報を得る。以上の5から9までの構成は従
来の衛星通信地球局装置の受信系と同様の構成である。
【0061】さらに本実施例では、自局送信信号相殺の
機能を実現するために上記のような従来の装置に対し
て、10、11、12、13、14、18を追加してあ
る。10は自局送信波相殺信号生成用遅延(記憶)回
路、11は搬送波再生回路、12は自局送信波相殺信号
生成用変調器、13は自局送信波相殺信号の振幅位相制
御回路、14は制御回路、18は加算器である。
【0062】送信系において変調に用いた送信ビット列
(1の出力)を10にも入力する。10では、送信波が
地球局から衛星に伝搬し、衛星中継器を経て衛星から地
球局まで伝搬するのに要する時間分だけ遅延させるため
に、送信ビット列を記憶し、必要なだけ遅延させた後1
2へ入力する。また、受信系において7でIF周波数に
周波数変換した信号を分配して11にも入力する。11
では、IF周波数の受信信号の中から自局送信波成分の
搬送波を再生し、12に入力する。12では、11から
入力された搬送波にたいして10から入力された送信ビ
ット列を用いて送信系と同じ変調をかけて自局送信波相
殺用の変調波を生成する。自局送信波相殺用の変調波は
13へ入力する。13では、自局送信波相殺用の変調波
の振幅と位相を制御して受信信号(7から18への信
号)の中の自局送信信号成分と振幅が等しくなるよう
に、また、位相が逆位相になるようにする。振幅と位相
を制御した自局送信波相殺信号を18へ入力する。14
には、9において誤り訂正を行った結果のビット誤り率
を入力する。ビット誤り率が増加してきたときには、自
局送信信号相殺が十分に行われていないと判断し、13
に対し変調器12の変調波の振幅及び位相を変化させる
よう制御を行う。このようにして、ビット誤り率が最小
になるようにする。18では、7からの信号と13から
の信号を加算する。18での加算によって受信波の中の
自局送信信号成分が相殺効果により抑圧されて、相手局
送信信号成分が取り出せるため、後段の8、9が正常に
動作できるようになる。
【0063】以上のような構成で、従来の衛星通信地球
局装置に対して、自局送信信号成分相殺用の機能を付加
してある。また、相殺効果の判断のために自局送信信号
成分相殺用の信号の振幅位相制御部に、受信した相手局
送信信号の符号誤り情報をフィ−ドバックする機能を備
えている。
【0064】図8は、本発明の更に他の実施例のブロッ
ク構成図である。本例では、受信波の中の自局送信信号
成分相殺を行なった後の自局送信信号成分の残留分を検
出して自局送信信号成分相殺回路を制御するために相殺
回路前後の信号レベル差を利用している。
【0065】まず、送信系について説明する。1は自局
送信用ベースバンド回路、2は自局送信用変調器、3は
周波数変換器(アップコンバータ)、4は大電力増幅
器、5はアンテナである。1において音声、画像、デー
タその他の送信情報をデジタル化し、伝送路での誤りを
訂正するために、誤り訂正符号化を施して送信ビット列
を生成し、2に入力する。2では、送信ビット列を伝送
路に適した変調波に変換するために、送信ビット列によ
って自局発信器出力の搬送波に変調をかけて、送信変調
波とし、3に入力する。3では、送信変調波の周波数を
衛星へ向けて電波として送信するためRF周波数に変換
する。周波数変換を施した送信変調波を4に入力する。
4では、送信するために必要な電力にまで増幅する。増
幅した信号を5に入力し、5から電波として衛星に向け
て送信する。1から5の構成は従来の衛星通信地球局装
置の送信系と同様の構成である。
【0066】次に、受信系について説明する。6は低雑
音増幅器、7は周波数変換器(ダウンコンバータ)、8
は相手局送信信号用復調器、9は相手局送信信号用ベー
スバンド回路である。各地球局が送信した信号は衛星中
継器によって周波数変換され送信とは異なった周波数帯
の電波として5に到来する。5で衛星から受信した微弱
な信号を6に入力し、増幅する。6で増幅した信号は7
に入力する。7では、6で増幅した信号の周波数をを復
調等の処理に適したIF周波数に変換する。周波数変換
した信号を8に入力する。8では、IF周波数の変調波
を復調して、受信ビット列に変換する。受信ビット列を
9に入力し、誤り訂正処理等を施して、送信側の局にて
送った送信情報を得る。以上の5から9までの構成は従
来の衛星通信地球局装置の受信系と同様の構成である。
【0067】さらに本実施例では、自局送信信号相殺の
機能を実現するために上記のような従来の装置に対し
て、10、11、12、13、14、15、16、18
を追加してある。10は自局送信波相殺信号生成用遅延
(記憶)回路、11は搬送波再生回路、12は自局送信
波相殺信号生成用変調器、13は自局送信波相殺信号の
振幅位相制御回路、14は制御回路、15は電力検出回
路、16は電力検出回路、18は加算器である。
【0068】送信系において変調に用いた送信ビット列
(1の出力)を10にも入力する。10では、送信波が
地球局から衛星に伝搬し、衛星中継器を経て衛星から地
球局まで伝搬するのに要する時間分だけ遅延させるため
に、送信ビット列を記憶し、必要なだけ遅延させた後1
2へ入力する。また、受信系において7でIF周波数に
周波数変換した信号を分配して11にも入力する。11
では、IF周波数の受信信号の中から自局送信波成分の
搬送波を再生し、12に入力する。12では、11から
入力された搬送波にたいして10から入力された送信ビ
ット列を用いて送信系と同じ変調をかけて自局送信波相
殺用の変調波を生成する。自局送信波相殺用の変調波は
13へ入力する。13では、自局送信波相殺用の変調波
の振幅と位相を制御して受信信号(7から18への信
号)の中の自局送信信号成分と振幅が等しくなるよう
に、また、位相が逆位相になるようにする。振幅と位相
を制御した自局送信波相殺信号を18へ入力する。14
に対して、自局送信信号相殺のための加算を行う前の信
号電力に関する情報と加算を行った後の信号電力に関す
る情報を入力する。14では、加算器での減衰量を除い
て、加算前の電力から加算後の電力を引いた差が最大と
なるように13に対して振幅及び位相の制御を行う。例
えばこの電力差は、2局間通信の場合には、最大約3d
Bとなり、VSATシステムにおけるHUB局の場合に
は数dBから数十dBになる。15は加算前の信号レベ
ルを検出し14に入力する。16は加算後の信号レベル
を検出し14に入力する。15、16に関しては、IF
周波数帯に於いてAGC回路がある場合にはAGCの制
御値を利用する事で、電力検出回路を新たに設けなくて
も済む場合もある。18では、7からの信号と13から
の信号を加算する。18での加算によって受信波の中の
自局送信信号成分が相殺効果により抑圧されて、相手局
送信信号成分が取り出せるため、後段の8、9が正常に
動作できるようになる。
【0069】以上のような構成で、従来の衛星通信地球
局装置に対して、自局送信信号成分相殺用の機能を付加
してある。また、受信波の中の自局送信信号成分相殺を
行なった後の自局送信信号成分の残留分を検出して自局
送信信号成分相殺回路を制御するために相殺回路前後の
信号レベル差を利用している。
【0070】図9は、本発明の更に他の実施例のブロッ
ク構成図である。本例では、伝送路歪を補償して、自局
送信信号成分相殺効果を高めるためのトレーニング機能
を持っている。衛星中継器および自局の送受信RF系を
含んだ衛星折り返し伝送路の歪み特性を等化して相殺用
の信号を生成する。このとき通信を開始する以前に片方
の局ずつ送信を行い自局送信信号を衛星折り返しで受信
する。この間に相殺用信号を通す適応フィルタに学習さ
せて、相殺効果が最大となるようにフィルタの係数を最
適化する。双方の局が通信開始以前にこの動作を行うこ
とでより十分に相殺を行なうことができ、受信誤り率特
性を向上することが出来る。
【0071】まず、送信系について説明する。1は自局
送信用ベースバンド回路、2は自局送信用変調器、3は
周波数変換器(アップコンバータ)、4は大電力増幅
器、5はアンテナである。1において音声、画像、デー
タその他の送信情報をデジタル化し、伝送路での誤りを
訂正するために、誤り訂正符号化を施して送信ビット列
を生成し、2に入力する。2では、送信ビット列を伝送
路に適した変調波に変換するために、送信ビット列によ
って自局発信器出力の搬送波に変調をかけて、送信変調
波とし、3に入力する。3では、送信変調波の周波数を
衛星へ向けて電波として送信するためRF周波数に変換
する。周波数変換を施した送信変調波を4に入力する。
4では、送信するために必要な電力にまで増幅する。増
幅した信号を5に入力し、5から電波として衛星に向け
て送信する。1から5の構成は従来の衛星通信地球局装
置の送信系と同様の構成である。
【0072】次に、受信系について説明する。6は低雑
音増幅器、7は周波数変換器(ダウンコンバータ)、8
は相手局送信信号用復調器、9は相手局送信信号用ベー
スバンド回路である。各地球局が送信した信号は衛星中
継器によって周波数変換され送信とは異なった周波数帯
の電波として5に到来する。5で衛星から受信した微弱
な信号を6に入力し、増幅する。6で増幅した信号は7
に入力する。7では、6で増幅した信号の周波数をを復
調等の処理に適したIF周波数に変換する。周波数変換
した信号を8に入力する。8では、IF周波数の変調波
を復調して、受信ビット列に変換する。受信ビット列を
9に入力し、誤り訂正処理等を施して、送信側の局にて
送った送信情報を得る。以上の5から9までの構成は従
来の衛星通信地球局装置の受信系と同様の構成である。
【0073】さらに本実施例では、自局送信信号相殺の
機能を実現するために上記のような従来の装置に対し
て、10、11、12、13、14、17、18を追加
してある。10は自局送信波相殺信号生成用遅延(記
憶)回路、11は搬送波再生回路、12は自局送信波相
殺信号生成用変調器、13は自局送信波相殺信号の振幅
位相制御回路、14は制御回路、17は適応フィルタ、
18は加算器である。
【0074】送信系において変調に用いた送信ビット列
(1の出力)を10にも入力する。10では、送信波が
地球局から衛星に伝搬し、衛星中継器を経て衛星から地
球局まで伝搬するのに要する時間分だけ遅延させるため
に、送信ビット列を記憶し、必要なだけ遅延させた後1
2へ入力する。また、受信系において7でIF周波数に
周波数変換した信号を分配して11にも入力する。11
では、IF周波数の受信信号の中から自局送信波成分の
搬送波を再生し、12に入力する。12では、11から
入力された搬送波にたいして10から入力された送信ビ
ット列を用いて送信系と同じ変調をかけて自局送信波相
殺用の変調波を生成する。自局送信波相殺用の変調波は
17へ入力する。17は、自局送信信号が衛星折り返し
の伝送路で受ける歪に対して、自局送信信号相殺用の信
号に同じ歪を与えて波形を等しくする事で相殺の効果を
高めようとするものである。17では、14からの制御
を受けながらフィルタの特性を変化させて、自局送信信
号相殺効果が最大となる様にする。17のフィルタ特性
を最適化する事は、双方向の通信を開始する以前に片方
の局ずつ送信して自局送信信号のみを受信しながら行う
事でより完全となる。17の出力を13に入力する。1
3では、自局送信波相殺用の変調波の振幅と位相を制御
して受信信号(7から18への信号)の中の自局送信信
号成分と振幅が等しくなるように、また、位相が逆位相
になるようにする。振幅と位相を制御した自局送信波相
殺信号を18へ入力する。14には、加算後の信号及び
9からの誤り訂正情報を入力する。14は、自局送信信
号相殺効果が最大となるように13及び17を制御す
る。18では、7からの信号と13からの信号を加算す
る。18での加算によって受信波の中の自局送信信号成
分が相殺効果により抑圧されて、相手局送信信号成分が
取り出せるため、後段の8、9が正常に動作できるよう
になる。
【0075】以上のような構成で、従来の衛星通信地球
局装置に対して、自局送信信号成分相殺用の機能を付加
してある。また、伝送路歪を補償して、自局送信信号成
分相殺効果を高めるためのトレーニング機能を持ってい
る。
【0076】図10及び図11は、本発明の各実施例に
使用する位相制御回路の一例を示す図である。本発明を
実現するために自局送信信号相殺用信号の位相及び振幅
を制御する必要がある。振幅の制御は通常の可変減衰器
や可変増幅器を用いる事で容易に実現できる。位相の制
御は、IF周波数において行うことも可能である。ま
た、自局送信信号相殺用の変調器をデジタル変調器で構
成した場合、デジタル演算により位相制御を行なう事も
可能である。図10はIF周波数において位相制御を行
う回路の例であり、図11はデジタル演算により位相制
御を行う回路の例である。
【0077】図10について説明する。位相を回転させ
るべき信号をS(t)とする。S(t)をθだけ回転させる演算
は、式〔数6〕の様に表される。
【0078】
【数6】S(t)exp(jθ) = S(t)cosθ+S(t)jsinθ 図10はこの式を実現する回路を示している。24は入
力信号つまりS(t)であり、19の分配器で分配する。2
0は90°移相器であり式〔数6〕第2項のjを表して
いる。22は乗算器、25は乗算信号(cosθ)であ
り、22の出力が式〔数6〕第1項をあらわしている。
23は乗算器、26は乗算信号(sinθ)であり、2
3の出力が式〔数6〕第2項をあらわしている。21の
合成器で加えあわせることによって、27の出力信号S
(t)exp(jθ)を得ている。
【0079】次に、図11について説明する。
【0080】変調器の入力信号は42の入力信号(I)
および43の入力信号(Q)がある。42は遅延回路2
8により遅延された後デジタルフィルタ29により波形
整形される。29の出力をI(t)とする。同様に43は遅
延回路30により遅延された後デジタルフィルタ31に
より波形整形される。31の出力をQ(t)とする。32が
位相回転演算回路をあらわしており、32の出力を34
のD/A変換器によりアナログ信号に変換して、出力信
号47を得ている。44は位相制御入力(θ)であり、
これを33の係数記憶回路により45の乗算係数(co
sθ)および46の乗算係数(sinθ)に変換する。
32の動作を具体的に説明する。32の入力信号をS(t)
とすると、式〔数7〕の様に表せる。
【0081】
【数7】S(t) = I(t)+jQ(t) S(t)の位相をθだけ回転させる演算は式〔数8〕の様に
表すことができる。
【0082】
【数8】 S(t)exp(jθ) = (I(t)+jQ(t))(cosθ+jsinθ) = (I(t)cosθ-Q(t)sinθ)+j(I(t)sinθ+Q(t)cosθ) 図11の32は式〔数8〕を表している。35から38
は係数乗算器でありその出力はそれぞれ、式〔数8〕の
第1項から第4項までを表している。それらを39、4
0、41の加算器によって加えあわせて、S(t)exp(jθ)
を得ている。以上のように位相回転演算回路を構成する
ことができる。
【0083】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、占有帯域
幅が従来方式に比べ最大で1/2にまで減少出来るた
め、運用コスト(衛星中継器使用料)が大幅に低減出来
る上、貴重な周波数資源の有効利用に寄与することが出
来る。
【0084】本発明の方式を実現する装置は従来の衛星
通信装置に対し、簡易な回路を付加するだけで構成で
き、運用コスト(衛星中継器使用料)の大幅な削減効果
が得られる。
【0085】さらに、本発明の一実施例であるVSAT
方式では、HUB局にて自局送信信号を相殺する際に、
受信した自局送信信号の搬送波の周波数によって衛星中
継器での周波数偏差がわかるのでこれを補償するように
自局の送信周波数を制御することが可能であり、この場
合、各VSAT局の受信周波数を安定化できるためシス
テムの安定性が増す。
【0086】また、双方が広い周波数帯域を必要とす
る、高速2地点間双方向通信に対しては特に有効であ
る。
【0087】なお、二局間双方向通信の場合には自局送
信情報が無いと相殺できないことにより、秘話性をもた
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念図である。
【図2】本発明の一実施例の動作説明図である。
【図3】多地点間通信における説明図である。
【図4】多地点間通信における本発明の説明図である。
【図5】VSATシステムの説明図である。
【図6】本発明の一実施例を示すブロック構成図であ
る。
【図7】本発明の一実施例を示すブロック構成図であ
る。
【図8】本発明の他の実施例を示すブロック構成図であ
る。
【図9】本発明の更に他の実施例を示すブロック構成図
である。
【図10】本発明の実施例に使用する位相制御回路の一
例を示す図である。
【図11】本発明の実施例に使用する位相制御回路の一
例を示す図である。
【図12】従来例の概念図である。
【符号の説明】 1…自局送信用ベースバンド回路、 2…自局送信用変調器、 3…周波数変換器(アップコンバータ)、 4…大電力増幅器、 5…アンテナ、 6…低雑音増幅器、 7…周波数変換器(ダウンコンバータ)、 8…相手局送信信号用復調器、 9…相手局送信信号用ベースバンド回路、 10…自局送信波相殺信号生成用遅延(記憶)回路、 11…搬送波再生回路、 12…自局送信波相殺信号生成用変調器、 13…自局送信波相殺信号の振幅位相制御回路、 14…制御回路、 15…電力検出回路、 16…電力検出回路、 17…適応フィルタ、 18…加算器、 19…分配器、 20…90°移相器、 21…合成器、 22…乗算器、 23…乗算器、 24…入力信号、 25…乗算信号(cosθ)、 26…乗算信号(sinθ)、 27…出力信号、 28…遅延器、 29…デジタルフィルタ、 30…遅延器、 31…デジタルフィルタ、 32…位相回転演算回路、 33…係数記憶回路、 34…D/A変換器、 35…係数乗算器、 36…係数乗算器、 37…係数乗算器、 38…係数乗算器、 39…加算器、 40…加算器、 41…加算器、 42…入力信号(I)、 43…入力信号(Q)、 44…位相制御入力(θ)、 45…乗算係数(cosθ)、 46…乗算係数(sinθ)、 47…出力信号、 48…自局信号相殺回路。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】双方向衛星通信において、各送信局は衛星
    に向けて送信する信号の一部を分割し、その分割された
    信号を略衛星往復の時間だけ遅延させ、衛星で中継され
    た後自局で受信された信号と合成することにより、受信
    された自局信号を相殺する回路を各送信局が具備するこ
    とにより、複数の信号で同一の周波数帯域を共用し、各
    々の信号周波数の一部又は全部が重なるように送信する
    ことにより周波数資源を節約する衛星通信方式。
  2. 【請求項2】N個の衛星通信地球局からなる衛星通信方
    式において、通信が行なわれている各2局毎に所要の周
    波数帯域を割当て、N局全てに請求項1で述べた自局信
    号相殺回路を具備せしめることにより、各2局毎に同一
    周波数帯域を共用可能とし、各々の信号周波数の一部又
    は全部が重なるように送信することにより周波数資源を
    節約する衛星通信方式。
  3. 【請求項3】回線設定要求に応じてA,B2局間に所要
    時間双方向の衛星回線を割当てる衛星通信方式に於い
    て、AからB又はBからAの何れか広い方の帯域を割当
    て狭い方の帯域を広い方の帯域と共用することを特徴と
    する請求項1の衛星通信方式。
  4. 【請求項4】回線設定要求に応じてA,B2局間に所要
    時間双方向の同一帯域幅を割当てる衛星通信方式に於い
    て、単一の所要帯域を割当てることによりA,B両局が
    同時に周波数スペクトラムの全部又は一部を重複させて
    帯域を共用することを特徴とする請求項1の衛星通信方
    式。
  5. 【請求項5】大型の地球局(HUB局)と複数の小型地
    球局(VSAT)からなるVSAT型衛星通信方式に於
    いて、HUBに請求項1で述べた自局信号相殺回路を具
    備せしむることにより、HUB局からの送信信号とVS
    ATからの送信信号とで同一の周波数帯域を共用し、各
    々の信号周波数の一部又は全部が重なるように送信する
    ことにより周波数資源を節約する衛星通信方式。
  6. 【請求項6】請求項5に於いて、各VSATにも自局信
    号相殺回路を具備せしめた衛星通信方式。
  7. 【請求項7】請求項5に於いて、VSAT局で受信され
    る信号のうちHUB局からの信号は、VSAT局からの
    信号に比べ十分大電力であることから、各VSAT局の
    受信機に非線形回路(増幅器、振幅制限器など)を用い
    て非線形に基づく大信号による小信号抑圧を生ぜしめる
    ことによりHUB局からの受信信号の品質を向上せしめ
    る衛星通信方式。
  8. 【請求項8】衛星通信用地球局設備として、送信信号の
    一部を分離する回路、その分離した信号を衛星折り返し
    伝搬時間だけ遅延させる回路、自ら送信して衛星経由で
    受信した信号から搬送波を再生する回路、該再生搬送波
    に遅延回路により遅延された信号で変調する回路、該変
    調波の搬送波位相並びに振幅を可変ならしめる回路、位
    相、振幅を調整された変調波と衛星経由で受信した信号
    を合成する回路並びに合成された信号が略相殺されるよ
    う制御しうる回路とから成る自局信号相殺回路。
  9. 【請求項9】請求項1の衛星通信方式において、請求項
    8の搬送波再生を容易ならしめるため、各送信周波数を
    意図的に若干異ならしめる衛星通信方式。
  10. 【請求項10】請求項9で、発呼局が僅かに高い周波
    数、着呼局が僅かに低い周波数(この逆も可)へと異な
    らせる、又は各局に順位を与えて周波数を異ならしめ
    る、又は乱数により周波数を異ならしめる等一定の規則
    により各送信周波数を異ならしめる衛星通信方式。
  11. 【請求項11】請求項8に於いて、再生搬送波の電力レ
    ベルに応じて振幅を可変ならしめる自局信号相殺回路。
  12. 【請求項12】請求項8に於いて、合成回路出力の相手
    局からの信号(目的とする受信信号)の信号品質(符号
    誤り率等)を監視しその情報により搬送波位相、振幅並
    びに遅延回路の遅延時間を調整する自局相殺回路。
  13. 【請求項13】請求項8に於いて、遅延回路としてバッ
    ファメモリを使用して衛星折り返し時間を遅延せしめ必
    要に応じバッファメモリの読み出しのタイミングを制御
    することにより衛星のドリフトに伴う遅延時間の変動を
    補正可能ならしめる自局信号相殺回路。
  14. 【請求項14】請求項8に於いて、送信信号から分離さ
    れた信号系に衛星折り返し伝送路の振幅遅延周波数特性
    と等価の回路を挿入することにより自局信号の相殺度を
    高めることを可能とする自局信号相殺回路。
  15. 【請求項15】請求項8に於いて、搬送波位相、振幅並
    びに遅延時間の補正及び搬送波再生を容易ならしめるた
    め、通信開始前に各局毎に送信を行うプレトレーニング
    機構。
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