JPH08136626A - バッテリー残存容量計及びバッテリー残存容量の演算方法 - Google Patents

バッテリー残存容量計及びバッテリー残存容量の演算方法

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JPH08136626A
JPH08136626A JP7072143A JP7214395A JPH08136626A JP H08136626 A JPH08136626 A JP H08136626A JP 7072143 A JP7072143 A JP 7072143A JP 7214395 A JP7214395 A JP 7214395A JP H08136626 A JPH08136626 A JP H08136626A
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capacity
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Maritsuto Uiriamu
マリット ウイリアム
Toshihiko Yamazaki
敏彦 山▲崎▼
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バッテリーの端子電圧を測定して逐次演算を
行うことにより高精度なバッテリーの残存容量を演算す
る方法、およびバッテリー残存容量計を得る。 【構成】 本発明の残存容量計は、1)バッテリー残存容
量計に電源を接続した後、無矛盾充電状態Qiの初期値Q0
を端子電圧Viの初期値V0から求める、2)次に、予めVi
Qiと電流Iiを関係付け、Ii、QiとQiの変動量△Qiを関係
付ける式を作成しておき、この関係に基づき、Vi, Qi
ら時間間隔△tにおける△Qiを求める、3)Qiの値を更新
する、4)更新したQi値から、残存容量あるいは燃料計標
準化残存容量を求める、4)△Qiを演算するステップへ戻
り、このプロセスを繰り返す、という演算処理を行うよ
うになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動車両の走行駆動源
等に電力を供給するバッテリーの残存容量計に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、世界で走行している車両の大部分
の駆動源は内燃機関である。内燃機関で駆動する車両を
以下の引例では略語CV(conventional vehicle)を用い
て記す。一方、バッテリーから電気モータに供給される
電気エネルギーによって駆動する車両は、現在世界で走
行している車両全体のごく一部である。この型の車両を
以下の引例では略語EV(electric vehicle)を用いて記
す。
【0003】EVの具体的な一例としての電気スクータ
ーの概略図を図3に示す。通常のCVと比べてスクータ
21に特徴的な構成装置としては、バッテリー残存容量
計1、バッテリー11、バッテリーの充電器13、モー
タ制御器15、駆動用の電気モータ17がある。
【0004】EVはまだ一般的には使用されていないた
め、EVの潜在的な購買者がEVにどのような特性を期
待するのかについてまだ明確ではない。しかし、EVの
潜在的な購買者の大部分がCVを運転した経験があるは
ずで、EVに対する期待や希望はCVの運転経験にかな
り影響されると予測される。EVの潜在的な購買者は、
現在のCVの構成装置の燃料計から得られる情報・性能
をEVの構成装置すなわち残存容量計からも同等に得ら
れることを期待し希望するだろうというのが、本発明の
発明者として我々が強く信じるところである。バッテリ
ー残存容量計に関する従来の技術について述べる前にま
ず、CVの燃料計とEVのバッテリー残存容量計とを、
相互に密接に関係する構成要素に関してそれぞれ対応さ
せ、類似点と相違点について詳しく述べることにする。
【0005】一般的にCVのエネルギー源は、内燃機関
で燃焼する液体燃料である。CVに使用する液体燃料は
燃料タンクに蓄えられる。代表的な液体燃料として、ガ
ソリン、ディーゼル油、メタノール、エタノールなどが
挙げられる。一方、EVのエネルギー源は電気エネルギ
ーである。EVに使用する電気エネルギーはバッテリー
に蓄えられる。バッテリーは、電気化学的酸化還元(レ
ドックス)反応により、バッテリーの活物質に含まれる
化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する装置で
ある。バッテリーでこの反応が起こる際、電子はある物
質から別の物質へ外部の電気回路を通り移動する。
【0006】バッテリーの主な3つの構成要素は、陽極
と陰極の2つの電極と電解液である。バッテリーを外部
負荷に接続すると、バッテリーは放電し電子が外部負荷
に流れる。一般的にEVに使用するバッテリーは再充電
可能で、バッテリーに放電電流と反対の方向で電流を流
すことにより再充電を行い、元の充電状態に戻すことが
できる。代表的な再充電可能なバッテリーとしては、鉛
蓄電池、ニッケルカドミウム電池、亜鉛臭素電池、ナト
リウム硫黄電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電
池、ニッケル鉄電池、ニッケル亜鉛電池、マンガン亜鉛
電池、銀電池、空気電池、ナトリウム硫黄電池などが挙
げられる。また、このほかに電気二重層を構成するコン
デンサ等もある。バッテリーとしては上記の様な2次電
池に限らず、種々の1次電池も採用可能である。EVに
使用するバッテリーに関する以下の記述においては、バ
ッテリーとは再充電可能型バッテリーに限らずいわゆる
電池と呼ばれる電力蓄積手段を広く包含する意味で用い
る。
【0007】CVの燃料計は、燃料タンク内の液体燃料
の残存量に正比例する変数を測定することにより残存量
を決定する。このような変数としては、燃料タンクに入
っている液体燃料の体積と重さがある。一般的に、液体
燃料の密度は温度の上昇に伴い低くなる。従って、液体
燃料の体積の測定を基に液体燃料の量を決定した場合
は、重量の測定を基にした場合より信頼性が低くなると
考えられる。しかし、CVの一般的な燃料計は、タンク
内の液体燃料の体積を測定して液体燃料の量を決定す
る。きちんとした形状の燃料タンクであれば、タンク中
の燃料液面の高さは、燃料の体積に正比例する。実際の
CVの燃料計は、このようにタンク内の液体燃料の高さ
を測って液体燃料の体積を測定することにより、その量
を決定するものが一般的である。
【0008】CVの燃料タンクでは、満と空という2つ
の状態を容易に定義することができる。満の状態では、
燃料タンクは液体燃料でほぼいっぱいに満たされ、液面
の高さは最大となっている。空の状態では燃料タンクは
空気でほぼ満たされ、ごく少量の液体燃料が残ってい
る。この状態では液面の高さは最小である。液体燃料を
タンクにいっぱいに満たしCVを作動させた場合、燃料
タンクが完全に空になるまで、液面の高さは最大から最
小まで減少していく。CVの燃料計の測定装置では、C
Vがある一定の速度で走行した場合、燃料の減少速度は
一定であり、液面減少量は走行した距離にほぼ比例す
る。CVの燃料計の表示装置では、一定の速度で走行し
た場合における走行距離に比例してほぼ直線的に減少し
ていく液体燃料の量を表わす値を表示する。
【0009】CVの燃料計の機能について分かり易く説
明するため以下に具体例を記す。CVのモータスクータ
のタンクに液体燃料をいっぱいに満たすと、時速50Km/h
r の定速走行で200kmの走行が可能である。200
kmのうちの最初の50kmを走った後、液体燃料の液
面高さは燃料タンクがいっぱいの状態の高さの3/4に
なり、燃料計の表示部はタンク内の量が3/4になった
ことを表示する。100km走行した後では液体燃料の
液面高さは燃料タンクがいっぱいの状態の高さの1/2
になり、燃料計の表示部はタンク内の量が1/2になっ
たことを表示し、150km走行した後では液体燃料の
液面高さは燃料タンクがいっぱいの状態の高さの1/4
になり、燃料計の表示部はタンク内の量が1/4になっ
たことを表示する。200km走行すると燃料タンクは
空になり、燃料計の表示部はタンクが空であると表示す
る。また、200kmの走行中に車両が数カ所で停止し
小休止をとった場合、燃料計の容量表示値は休止前と後
で変わらず同じ値である。これはバッテリ−と対比した
場合注目すべき点である。
【0010】一方、EVのバッテリー残存容量計は、バ
ッテリー内に残っている電気エネルギー量を測定する。
EV用のバッテリー残存容量計に関する当業者には周知
のように、バッテリーに残っている電気エネルギーの量
に正比例する単純な変数はない。さらにCVの燃料タン
クとは異なり、バッテリーの2つの限界状態のうち容易
に定義できるのは「満状態」のみである。バッテリーの
満状態とは、バッテリーの型に合わせ特別に設計された
充電器を用いて所定の充電手順が終了するまでバッテリ
ーを充電することにより得られる再現可能な状態であ
る。充電終了時、バッテリーの開回路電圧は最大値に達
する。12V仕様の密閉型鉛蓄電池の場合、充電後の開
回路電圧値は約13Vになる。
【0011】前述のように、バッテリーの空の状態は定
義しにくい。バッテリーの空状態を定義するために、ま
ず定電流でのバッテリーの放電について考察する。30
Ah12Vの密閉型鉛蓄電池を10Aで放電したときの
典型的な放電曲線を図9に示す。放電開始から166分
後、端子電圧の降下速度が速くなり約11Vから約10
Vまで20分以内で急速に低下する。これは電池が空の
状態になったためと考えられる。この状態は実験室で容
易に再現できる。従ってこのように、定電流放電を行い
端子電圧の減少速度が急速に速くなる時点をバッテリー
が空と定義するのは、定電流放電ができる場合において
は有効な方法である。
【0012】しかし、EVで使用するバッテリーの空の
状態を定義するためには、このような定義は十分なもの
ではない。これはEVの場合、付帯機器の使用状態、モ
ータの出力値等による負荷変動があることにより使用電
流を一義的に定めることができないためである。
【0013】以下に実際に即し詳細を説明する。EVで
は、バッテリーはモータ−制御機を通じ電気モータに電
気エネルギーを供給するが、モータ制御機は最小電圧値
以下の値では作動しない。例を挙げると、直列に接続し
た4個の12Vの密閉型鉛蓄電池を搭載した電気スクー
タの場合、モータ制御器の最低作動電圧は24V(直列
に接続した4個のバッテリーの通常電圧の1/2に相当
する。)である。この電気スクータの作動中にモータ制
御器がバッテリーに対し電力を要求し、バッテリーが必
要とする電流値に対し24Vの最低電圧値を出力できな
い場合、バッテリーは空だとみなされる。
【0014】バッテリーが低充電状態にある時にヘッド
ライトとテールライトの点灯と方向指示器の点滅、車両
の加速等の条件を同時に行なった場合には最低電圧24
V以下になる頻度が高い。このような条件が重なること
は特殊なことではなく、対面交通で右折をする時にしば
しば発生する。
【0015】バッテリーに関する当業者には周知のよう
に、上記の条件が重なってバッテリーの出力電圧が最低
電圧24V以下になっていたとしても、負荷条件を変更
することにより負荷を少なくしてバッテリー電圧を24
V以上とすることができる。つまり負荷次第で最低電圧
に達するかどうかが変わってくるわけである。例を挙げ
ると、モータ及び付帯機器の負荷を最大にしたときに2
4Vの最低電圧以下となるような初期状態で、ヘッドラ
イトとテールライトの無灯火、あるいは方向指示器の切
断、または車両の減速という対処をすると、バッテリー
電圧は24V以上になり走行が再度可能となる。しかし
車両の安全な走行のためには、ヘッドライトとテールラ
イトを点灯し、方向指示器を作動させ、対面交通で右折
する際には加速する必要があるので、バッテリー電圧が
24V以上になったとしてもこの電池の残存エネルギー
で充分かつ安全に車両を動かせるとはいえない。
【0016】EVの安全走行は非常に重要な問題である
ため、我々はEVで使用するバッテリーの空の状態を次
のように定義する。すなわち、モータ制御器がバッテリ
ーに対して電力を要求し、必要な放電電流に対する電圧
が、モータ制御器の最低電圧水準に達していないという
状態が最初に生じた時点でバッテリーを空とみなす。
【0017】EVで使用するバッテリーの満と空の状態
について適当な定義があったとしても、満と空の状態の
中間状態の残存電気エネルギーの量を把握することは、
CVの燃料タンク内の液体燃料の高さを測定するように
単純ではない。これは電気エネルギーの量に正比例する
単純な単一変数が存在しないためである。さらに、電気
エネルギー量の測定及び把握を困難にしている要因とし
て、バッテリーの有するいくつかの一般的な特性があ
る。バッテリーの一般的な特性は、主要なものとそうで
ないものの2つの分類に分けられる。EVのバッテリー
残存容量計は少なくとも主要な分類に属する一般的な特
性を認識し、これに敏感に反応するものでなければなら
ない。主要な分類に属するものと同様に、主要でない分
類に属する一般的特性をも認識しこれに反応するEVの
バッテリー残存容量計が望ましいということは言うまで
もない。これらのバッテリーの一般的な特性について、
以下に詳しく説明する。
【0018】バッテリーの一般的特性のうち主要な分類
に属するものとして以下の2つが挙げられる。
【0019】まず第一の特性としては、一定電流で放電
するバッテリーの場合、空の状態になるまでの電流の積
分値(バッテリー容量)は放電電流値が高くなるにつれ
て減少していく現象がある。30Ah12Vの密閉型鉛
蓄電池における放電電流とバッテリー容量の試験データ
と、放電電流とバッテリー容量との関係に対して経験上
フィッティングする方程式の描く曲線を図10に併せて
示す。この図では、放電電流が5Aの時は31.1Ah
で、放電電流が90Aの時には13.2Ahとなり、放
電電流の増大とともに容量が減少していく様子がわか
る。この電流の増大に伴うバッテリー容量の減少は、電
解液が電極外から電極内の細孔へと拡散していく速度が
遅いことに原因がある。放電電流値が非常に小さい場合
を除くと、通常の放電電流においては、電解液の拡散速
度が遅いため電解液に濃度勾配が生じてしまう。濃度勾
配が増大すると電解液の電気抵抗は増大する。電解液の
濃度勾配の平均値は、放電電流の増大に従い大きくな
る。従って放電電流が増大するに従って電解液の電気抵
抗は大きくなると考えられる。
【0020】電気抵抗の増大により電圧は突然に低下す
るが、電圧が突然低下するまでの放電時間は電気抵抗の
増大のしかたにより異なる。バッテリー容量は放電電流
の増大に従って減少するというバッテリーのこの1つ目
の一般的な特性は、放電電流が一定でないことの多いE
Vのバッテリーにも当てはまる。比較的一定の少電流値
でEVを走行した場合、比較的一定の大電流値で走行し
た場合よりも長距離の走行が可能となる。
【0021】バッテリーの第2の特性は、大小2通りの
異なる電流値で連続的に放電する場合、空の状態になる
までの放電電流の総量、即ち連続放電可能なバッテリー
容量は、放電電流値の大小の順番によって異なるという
ものである。6Ah12Vの密閉型鉛蓄電池を用いた場
合の実験結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】この結果を調べると、小電流で放電する前
に大電流で放電する場合の方が、小電流値で放電した後
に大電流値で放電する場合より総放電容量が多くなると
いう一般的な傾向のあることがわかる。データを詳しく
見てみると、実験1の第一段階の10Aと実験7の第二
段階の10Aでの放電量はほぼ同じであるが、放電の総
量は実験1の方が1.37Ahだけ多いということがわ
かる。さらに別の点からデータを見ると、実験6の第一
段階の1Aと実験3の第二段階の1Aでの放電量はほぼ
等しいが、放電総量は実験3の方が1.00Ahだけ多
く、さらに、実験2の第一段階の10Aと実験7の第一
段階の1Aでの放電量はほぼ等しいが、放電総量は実験
2の方が1.34Ahだけ多いということがわかる。
【0024】小電流で放電した後に大電流で放電する場
合より、小電流で放電する前に大きい電流値で放電を行
なう場合の方が総容量が大きくなるという一般的な特性
は、前述のように電解液の拡散の速度に基づいて物理的
に説明できる。最初に大電流で放電を行なう場合、電解
液の濃度勾配が大きくなる。濃度勾配が大きくなること
により、電解液の電気抵抗が大幅に増大する。放電を大
電流から小電流に変更すると電解質の速い拡散により濃
度勾配が次第に小さくなり、上記実験の時間内で小電流
放電のみによる固有の濃度勾配に充分近づく。濃度勾配
が小さくなると電気抵抗は減小する。その結果、電圧の
突然の低下の発生が遅くなり、総放電容量が比較的大き
くなる。この容量は、最初から最後まで小電流放電を行
なった場合に得られる容量より小さいが、非常に近い値
となる。
【0025】一方、最初に小電流で放電を行なった場合
は、電解液の濃度勾配はそれほど大きくはならない。濃
度勾配がそれほど大きくならないことにより、電解液の
電気抵抗は適度に増大する。小電流での放電を大電流で
の放電に変更すると、電解液の拡散速度が相対的に非常
に遅いため、濃度勾配が大きくなってしまう。濃度勾配
が大きくなると電気抵抗が増大する。その結果、電圧の
突然の低下が早まり、総放電容量は比較的小さくなる。
この容量は、最初から最後まで高い電流値で放電を行な
った場合に得られる容量より大きいが、これに非常に近
い値となる。
【0026】放電時の電流が高電流か低電流かによって
バッテリーから取り出せる容量が異なるという、この2
つ目の特性は、EVに使用するバッテリーでもよく表れ
る。EVの走行において、初め比較的大きい平均電流で
その後比較的小さい平均電流で走行する場合の方が、初
め比較的小さい電流でその後比較的大きい電流で走行す
る場合より長い距離を走行できる。
【0027】主要でない分類に属するバッテリーの一般
的特性としては以下の4つが挙げられる。まず第一の特
性は、バッテリーを空の状態まで放電した後バッテリー
を継続して放置すると電圧が回復し、引き続くさらなる
放電で付加容量が取り出せることである。このバッテリ
ー容量の付加容量は、空の状態に達したときの放電電流
の大きさや、放置後のさらなる放電での電流の大きさ、
バッテリーの放電過程、バッテリーの温度等によって異
なってくる。この特性の例を挙げる。前述のように、3
0Ah12Vの密閉型鉛蓄電池の容量は5Aの定電流放
電の場合31.1Ahで、90Aの定電流放電の場合で
は13.2Ahである。電流値90Aで放電した後バッ
テリーを数時間放置し、90Aの一定の電流で2回目の
放電を行なうと8.6Ahの付加容量を生じていたこと
がわかり、さらに数時間放置後90Aの一定電流で3回
目の放電を行なうと5.6Ahの付加容量を生ずること
がわかる。3回目の放電の後、再度バッテリーを数時間
放置した場合、90Aの一定の電流で4回目の放電をす
ると、3.7Ahの付加容量を生じていたことがわか
る。これら4回の90Aでの放電で生じた総容量である
31.1Ahは、5Aでの放電で得られる容量と同じで
ある。もちろん、バッテリーが回復した後、引き続き行
なう放電で得られる容量には限界がある。得られる総容
量に対するこの限界は、バッテリーの電極内の活物質の
量によって決まる。
【0028】放置すると回復し、付加容量が発生すると
いうバッテリーのこの一般的な特性は、前述のような電
解液の拡散の速度に基づいて物理的に説明できる。電解
液の濃度勾配による電解液の電気抵抗の増大によって空
の状態が生じた後、ある連続した時間バッテリーからは
放電しない。するとこの時間に、電極の外側から電極内
の細孔へと電解液の拡散がゆっくりと進み、電解液の濃
度勾配は、濃度勾配のない平衡状態に達するまで減少し
ていく。再度バッテリーから放電を行なった場合、一旦
平衡状態に達した電解液の抵抗値は低下しているために
放電可能な状態に成っているが、放電を開始すると再び
電解液の濃度勾配の平均的な大きさは増大し、それに伴
い電解液の電気抵抗も増大する。放電によるバッテリー
容量の減少と電解液の抵抗の増大とにより電圧は急激に
低下し、バッテリーは再び空の状態になる。ここでまた
所定時間バッテリーからの放電を休止すると、再度平衡
状態に達する。この繰り返しにより各放電段階で活物質
が非活物質に変わるため、最終的には、活物質は残らず
それ以上の容量の回復は不可能になる。
【0029】バッテリーの放電を休止した後にバッテリ
ーの付加容量が引き出せるというバッテリーのこの特性
は、EVに使用するバッテリーにも当てはまる。しか
し、バッテリーが空の状態になって回復した後、実際に
EVが走行できる距離の増加分はごくわずかであるた
め、我々はこの特性はそれほど主要ではないと考えてい
る。増加する距離が短いのは、EVのモータ制御器がバ
ッテリーの放電中に電池の定格容量に対して比較的大き
な連続的な電流を必要としないためである。電流が比較
的大きいと空の状態に達するのが早く、その結果、バッ
テリーが放電を休止している間に比較的多くのバッテリ
ー容量が回復する。放電中の電流が比較的小さい場合、
バッテリーが放電を休止している間に回復するバッテリ
ーの容量は小さい。通常の走行状態では、バッテリーが
空の状態に達したら充電し、回復後の増加容量があった
としても使用しない方がよい。この一般的な最適使用方
法に従えば、EVのバッテリーの寿命が延びるであろ
う。
【0030】主要でない分類に属する、バッテリーの第
二の特性は、ある一定の電流で放電するバッテリーの場
合、空の状態になるまでの電流の総量は温度の低下にと
もなって減少することである。この特性の例を挙げる。
30Ah12Vの密閉型鉛蓄電池を5Aの一定の電流で
放電させると、25℃で31Ah、0℃で24Ah、−
20℃で18Ahの容量を取り出すことができる。この
一般的な特性も前述のような電解液の拡散速度に基づき
物理的に説明できる。温度低下に伴うバッテリー容量の
減少は、温度低下に伴う電解液の拡散速度の低下に起因
する。即ち、温度が低下すると電解液の拡散速度の低下
により濃度勾配の平均値も大きくなり、電解液の電気抵
抗が増大するから、電解液の抵抗値は温度の低下に伴っ
て増大することとなり、その結果、バッテリー容量は減
少する。このように、バッテリー容量の空の状態は電気
抵抗の大小によってその生じ方が異なるが、温度の高低
にも依存する。
【0031】温度が低下するにつれて容量が減少すると
いうこのバッテリーの特性は、EVに使用するバッテリ
ーにも当てはまる。しかし、実際の走行では温度の影響
はごく僅かであるため、我々はこれはそれほど主要な特
性ではないと考える。30Ah12Vの密閉型鉛蓄電池
を用いた場合の前記のデータは、バッテリーを放電する
間温度を一定に保った実験条件のもとで得られたデータ
である。実際の走行では、内部抵抗加熱により放電中の
バッテリーは徐々に温まる。温まることによりバッテリ
ー容量に対する温度の影響は最小限になる。また電気ス
クータの実際の走行では、恐らく使用者は気温が0℃以
下の状態では使用せず、前述の30Ah12Vの最低温
度条件である−20℃という条件はほとんど実現されな
い。
【0032】主要でない分類に属するバッテリーの一般
的特性のうちの第三の特性は、バッテリーの容量は充電
と放電を繰り返すうちに減少していく(バッテリーの経
時劣化)ことである。容量の減少の速度は充電−放電の
サイクル数に関係し、またこの速度は、放電電流の大き
さ、充電状態、充電の開始時の状態(空の状態か部分的
に満充電の状態か)、放電中のバッテリーの温度、充電
中のバッテリーの温度等によって異なってくる。この一
般的特性についての物理的な説明はバッテリーの型式に
よって異なるが、一般的には、電気エネルギーに変化す
る活物質の量が減少すること、あるいは活物質が電極か
ら電気的に隔離された状態になることによって容量の減
少が起こる。
【0033】バッテリー容量が充電−放電サイクルの数
の増加に従って減少するというバッテリーのこの特性
は、EVに使用するバッテリーにも当てはまる。しか
し、実際の走行でバッテリー容量は徐々に減少し、ま
た、バッテリーの使い方によって減少の起こりかたが変
化するので、我々はこの特性を残存容量の演算として考
慮に入れる必要はないと考えている。バッテリーの耐久
期間内のある時点で、バッテリーはそれ以上再充電する
ことが不可能になり、取り替えなければならなくなる。
バッテリーの耐久期間内での容量の変化を認識し、これ
に対応することができるバッテリー残存容量計が理想で
あるが、実際にはこのような容量計を実現することは非
常に難しい。
【0034】主要でない分類に属するバッテリーの一般
的特性のうちの第四の特性は、直列に接続したバッテリ
ーの場合、新品の電池に存在するバッテリーごとの僅か
の容量ばらつきは、充電と放電を繰り返すうちにさらに
大きくなること(不均一化)である。前述のバッテリー
が寿命劣化する過程は予測不能であるため、このばらつ
きは時間が経つにつれて大きくなる。容量ばらつきはバ
ッテリーの劣化と同じ原因で増大するため、容量ばらつ
きの増大は前述のバッテリーの劣化の場合と同じ物理的
要因による。EV用として考えられる全てのバッテリー
は直列に接続されたものであるため、直列に接続した場
合のバッテリー容量のばらつきがEVでも生ずる。12
Vの標準的な密閉型鉛蓄電池も、2Vのバッテリー6個
が直列に接続されているということに注意すべきであ
る。
【0035】充電−放電サイクルの数が増えるにつれて
直列に接続したバッテリーの容量差が大きくなるという
バッテリーのこの特性は、EVに使用するバッテリーに
も当てはまる。バッテリーの劣化によりバッテリー容量
は徐々に減少し、またバッテリーによって減少の起こる
可能性は不規則であることから、我々はこの特性はそれ
ほど主要でないと考える。バッテリーの耐久期間内での
容量差の変化を認識し、これに反応することができるバ
ッテリー残存容量計が理想であるが、実際にはこのよう
な容量計を実現することは非常に難しい。
【0036】バッテリーが前記のような主要なものとそ
うでないもの両方の一般的特性を有することから、満状
態と空の状態との間でバッテリー内に残存する電気エネ
ルギーの量を簡単に把握できないということが容易に理
解できるであろう。さらに、空の状態に達するまで残存
し利用できる電気エネルギーの量を測定・表示する残存
容量計は、恐らく厳密にはEVの潜在的購買者が望みあ
るいは期待するEVのバッテリー残存容量計とは異なる
ものであろう。先に述べたように、EVの潜在的な購買
者は、現在CVの構成装置すなわち燃料計から得られる
性能と同じ性能・使い勝手をEVの残存容量計から得ら
れることを期待し希望するだろうというのが、我々が強
く信じるところである。前述のように、CVの燃料計
は、CVが一定の速度で走行した場合、その走行距離に
比例してほぼ直線的に減少する液体燃料の量を表わす値
を表示する。従ってEVの潜在的購買者は、一定の速度
で走行した場合に走行距離に比例してほぼ直線的に減少
する電気エネルギー量を表示するバッテリー残存容量計
を望み、期待するだろう。
【0037】先に述べたように、満状態と空の状態の間
に残存する電気エネルギーの量に正比例する単純な単一
変数はない。それでも、バッテリー内に残存する電気エ
ネルギーの量を決定するという目的に他より好適な単一
のあるいは複数の変数がある。電気エネルギー量を把握
するためには1つあるいは複数の変数を測定、解析する
が、一般的に、測定し解析する変数の数が多ければ多い
ほど、正確に電気エネルギー量を把握することができ
る。しかしEVの潜在的購買者は現在CVの燃料計から
得られる性能と同じ性能・使い勝手だけをバッテリー残
存容量計に期待し望んでおり、それ以上の非常に正確な
残存容量計を期待しているわけでないので、1つの変数
を測定、解析するだけの装置で充分消費者を満足させる
ことができるであろう。
【0038】バッテリーの状態を示す測定可能な変数は
次のように分類できる。
【0039】(1)バッテリーの端子電圧、(2)バッ
テリーの放電電流、(3)電解液密度、電解液屈折率、
内圧、電解液酸度、電解液粘度、相対湿度、電極吸光度
等のバッテリーの内部性質、(4)端子電圧と放電電
流、放電電流と電解液密度、端子電圧と内圧等の複合変
数。
【0040】これらの測定可能な変数の4つの分類のう
ちの1つである端子電圧は、下記のいくつかの理由から
最も好都合であると言える。まず第一に、他の分類の変
数と比較して端子電圧の測定は最も正確でまた信頼性も
高い。第二に、他の分類の変数と比較して端子電圧には
バッテリーの状態について最も有効な情報が含まれてい
る。第三に、他の分類の変数と比較して最も費用のかか
らない測定装置で測定できるということである。
【0041】周知のように、EVの初期価格はCVの2
倍になると見積られている。EVを販売に適した価格に
するようEVとCVとの費用差を最小限にするため、モ
ータ、モータ制御器、バッテリー、バッテリー充電器、
バッテリー残存容量計等のEVの主要な構成装置全てに
かかる費用を最低限に抑える必要がある。特別な構成装
置の場合、その装置から得られる性能の主要な利点を製
造コストに関連づけて示すことができなければ、その特
別な構成装置をEVに装備するか否かは費用を基準に決
定することになるだろう。
【0042】上記の理由、特に費用が安い点を鑑み、こ
れまでに入力変数としてバッテリー端子電圧のみを使用
するいくつかのバッテリー残存容量計が考案されてい
る。Eugene P. Finger と Eugene A. Sands によるU.S.
PAT. 4,193,026 (1980)では、バッテリーが適切に充電
されたとき満充電にリセットされるバッテリー残存容量
計について記述されている。この装置を満充電にリセッ
トすると基準電圧値が初期化される。放電等によりバッ
テリーの端子電圧値が瞬間的に基準電圧値以下になる
と、電圧の低下している時間を測定、積算し、メモリに
記憶する。メモリ出力は基準電圧値を修正しより低電圧
とする。メモリ出力は、バッテリーの充電状態も表わ
し、基準電圧値が低く修正されるに伴い、表示装置の出
力は満から空へ徐々に変化する。
【0043】Jean-Paul Lefebvre と Thierry Pedron
によるU.S. PAT. 4,573,126 (1986)では、バッテリーと
の初期接続時のバッテリーの無負荷電圧を測定するバッ
テリー残存容量計について記述されている。この初期電
圧は起電力に相当する。端子電圧を時間間隔tで測定
し、新た測定された電圧と起電力との差を求める。新た
な起電力は、式 E(T1) = E(T0) - f(△V)・t を用いて
算出する。関数 f(△V)は、f(△V) = I/I0 という形で
予め定められている。このf(△V)とI/I0との関係はバッ
テリーの名目上の充電状態とは無関係であると主張して
いる。
【0044】Andreas Blessing, Jochen Griss, Gerd K
ammererによるU.S. PAT. 5,151,865では、以下の段階を
経て成る方法による動作中のバッテリーのエネルギー含
量値を求めるバッテリー残存容量計について記述されて
いる。
【0045】(1)バッテリーを測定機器に接続する、
(2)測定機器を使用した測定の間バッテリーの端子電
圧を度々測定する、(3)バッテリーの相対残存容量を
供給する、(4)与えられた相対的残存容量における端
子電圧と総電流との数値の組合せのうち、少なくとも3
組の別個の組合せをメモリから検索する、(5)少なく
とも3組の別個の組合せに対応する総電流に仮定総電流
を自動的に補間する、(6)仮定総電流と測定時間を乗
じて絶対容量を計算する、(7)可能な範囲で最長の放
電時間での、仮定総電流に対応する最大容量を、記憶さ
れたバッテリーの特性を用いて導き出す、(8)初期残
存容量から最大容量に対する絶対容量の割合を減じて新
たな残存容量を計算する。この計算結果がバッテリーの
エネルギー含量になる。
【0046】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の一般的な
残存容量計では、バッテリーの消費に伴い残存容量の表
示値は小さくなっていくが、バッテリーの主要な分類に
属する特性の一部あるいは全てを考慮に入れておらず、
残存容量の計算結果はこれらの特性に適合していない。
即ち、電流が増大するにつれて容量が減少する特性、及
び容量がバッテリー放電時の連続的放電電流の大小によ
って異なる特性である。
【0047】さらに、従来のバッテリー残存容量計では
いずれも、CVでの残存容量計に相当する燃料計と同等
の性能・使い勝手を得ることができない。つまり、前記
従来の方法を用いたバッテリー残存容量計では、表示装
置が表わす値はEVが一定の速度で走行した距離に比例
してほぼ直線的には減少しない。
【0048】U.S. PAT 4,193,026に記述されているバッ
テリー残存容量計は、端子電圧の基準電圧値以下への低
下のみに反応する。これは端子電圧の低下の程度は考慮
に入れていない。電流の大きさは電圧の低下の程度に密
接に関係するため、この方法を用いるバッテリー残存容
量計は、電流の増大に伴うバッテリー容量の減少という
特性を反映していない。さらに同様のいくつかの理由か
ら、大電流と小電流での連続的な放電の組合せによるバ
ッテリー容量の違いを区別できないという問題点も有す
る。
【0049】U.S. PAT. 4,193,026に記述されているバ
ッテリー残存容量計は、等式 E(T1)= E(T0) - f(△V)・
t (f(△V) = I/I0 である)を用いて起電力を計算して
バッテリーの充電状態を把握する。この特許によると例
えば330Ahの容量のバッテリーを16.5Ahの放
電電流で放電する場合、放電終了時に表示装置は残存容
量0%の値を表示する。同じバッテリーを66Aの電流
値で放電する場合、この電流値でそれ以上放電容量が引
き出せなくなった状態で、表示装置は残存容量24%の
値を表示している。同様に、同じバッテリーを165A
の放電電流で放電する場合、この電流値でそれ以上放電
容量が引き出せなくなった状態で、表示装置は残存容量
36%の値を表示している。また、同じバッテリーを3
30Aの放電電流で放電する場合、この電流値でそれ以
上放電容量が引き出せなくなった状態で、表示装置は残
存容量45%の値を表示している。これらの例からわか
るように、この方法を用いるバッテリー残存容量計は、
電流の増大に伴うバッテリー容量の減少に対応していな
い。さらに、同様の理由から、この方法を用いるバッテ
リー残存容量計は、大電流と小電流の連続的な放電の組
合せ順序によるバッテリー容量の違いにも対応しないと
いう問題点を有する。
【0050】U.S. PAT. 5,151,865 に記述されているバ
ッテリー残存容量計は、多段階から成る方法でバッテリ
ーのエネルギー含量値を求める。この方法の最終的な段
階では、初期残存容量から最大容量に対する絶対容量の
割合を減じて新たな残存容量を計算する。一定の電流で
放電する場合、この方法を用いるバッテリー残存容量計
は、電流の増大に伴うバッテリー容量の減少に対応す
る。しかし、この方法を用いるバッテリー残存容量計
は、バッテリー放電時の大電流と小電流の連続的な放電
の組合せによるバッテリー容量の違いには対応しないと
いう問題点を有する。これは、バッテリーの充電状態が
満ちた状態でも空の状態でも、つまり放電深度に関係な
く、最大容量に対する絶対容量の割合を使用して計算が
実行されるためである。
【0051】そこで、本発明はこれまでに説明してきた
上記従来技術における種々の問題点を解決するためにな
されたものである。
【0052】本発明の目的の一つは、バッテリーの端子
電圧の測定を必要とするのみで、費用が少なく、製造工
程が単純で、信頼性のあるバッテリー残存容量計を提供
することである。
【0053】また本発明の他の目的は、バッテリーの有
する主要な2つの一般的特性のどちらをも認識した上
で、放電条件、即ち使用態様乃至は使用履歴の如何に拘
わらずバッテリーの残存容量状態を正確にまた信頼性を
もって把握できるように、いかなる使用状況に対しても
矛盾なく対応可能なバッテリー残存容量の演算方法を提
供することである。
【0054】更に、本発明の他の目的は、バッテリー容
量の残量表示を使用者の読み取りに適した特性にするこ
とである。特に、電動車両の駆動用のバッテリーの残量
表示として、使用者にとって違和感のない、或いはCV
の燃料計の表示特性に類似した特性を得ることが重要で
ある。具体的には、EVがある一定の速度で走行した場
合、走行距離に比例してほぼ直線的に減少する特性を備
えた、バッテリー残存容量に相関する値を求める方法を
提供することも本発明の目的である。
【0055】そしてまた、これらの特徴を有する演算方
法を、低コストのマイクロコンピューターで即座にまた
容易に実行できる単純なデータ処理過程として構成する
ことも本発明の目的である。
【0056】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のバッテリ
ー残存容量計は、バッテリーの端子電圧を直接若しくは
間接的に測定する電圧測定装置と、該電圧測定装置で測
定した初期端子電圧に基づいて前記バッテリーの初期充
電状態を求める充電状態初期化手段と、前記バッテリー
の放電電流量を取得する電流量取得手段と、前記バッテ
リーの前回の充電状態及び今回の前記放電電流量に基づ
いて、前記充電状態の変動量を逐次求める変動量算出手
段と、前記バッテリーの充電状態を前回の充電状態及び
前記変動量により更新する充電状態更新手段とを有する
ものである。
【0057】請求項2記載のバッテリー残存容量計は、
前記電流量取得手段を、前記電圧測定装置により逐次前
記端子電圧を測定し、該端子電圧及び前記充電状態に基
づいて測定間隔毎に前記放電電流量を推定演算する手段
とすることを特徴とする。
【0058】請求項3記載のバッテリー残存容量計は、
前記電流量取得手段を、前記充電状態をQ、前記放電電
流量に対応する平均放電電流値をI、前記端子電圧をV
とし、A,B,C,R,QZONE1 ,QZONE2 をバッテリ
ーにより定まる定数、0≦QZO NE1 ≦0.99、Q
ZONE1 ≦QZONE2 ≦0.99、0≦Q−QZONE1 、0≦
Q−QZONE2 とすると、 I=(A−B×(Q−QZONE1 )−C×(Q−
ZONE2 2 −V)÷R の式に基づいて前記放電電流量を推定する手段とするこ
とを特徴とする。
【0059】請求項4記載のバッテリー残存容量計は、
前記変動量算出手段を、前記変動量をΔQ、前記充電状
態をQ、前記放電電流量に対応する平均放電電流値を
I、測定時間間隔をΔt、f(I,Q)を、Q=0(満
充電状態)の時にはIの値に無関係に1になり、Q=1
(空充電状態)の時にはIの値が小さければほぼ1にな
り、Iの値が多きければほぼ(I÷I0 Y になり、Q
の値が0から1に増加するとともに単調に増加する関
数、I0 ,Y,Mをそれぞれバッテリーにより定まる定
数とすると、 ΔQ=(I×Δt×f(I,Q))÷M の式に基づいて前記変動量を求める手段とすることを特
徴とする。
【0060】請求項5記載のバッテリー残存容量計は、
前記電流量取得手段を、前記バッテリーから取り出され
る放電電流を測定する手段とすることを特徴とする。
【0061】請求項6のバッテリー残存容量の演算方法
は、前記変動量算出手段を、前記バッテリーの電力供給
先の制御部における処理工程とすることを特徴とする。
【0062】請求項7のバッテリー残存容量の演算方法
は、以下の段階を有するバッテリーの残存容量を求める
ためのバッテリー残存容量の演算方法である。即ち、 a) 前記バッテリーの端子電圧Vi の初期値V0 を測
定し、前記バッテリーの充電状態を示す指示値Qの初期
値Q0 を求める段階、 b) 前記初期値Q0 を求めた後、逐次前記バッテリー
の放電電流量CYi を取得する段階、 c) 前記放電電流量CYi により消費された電力に基
づく前記充電状態の指示値Qの変動量△Qi を、前回の
充電状態の指示値Qi と前記放電電流量CYi に基づい
て算出する段階、 d) 前記バッテリーの今回の指示値Qi+1 を、 式(4):Qi+1 =Qi +ΔQi により求める段階。
【0063】請求項8のバッテリー残存容量の演算方法
は、段階aにおいて、式(1):Q0 =K1 0 1+K2
0 2+・・・+Kn 0 n (式(1)中のK0 ,K1 ,K2 ,‥‥Kn はバッテリ
ーにより異なる定数である。)を用いて、前記バッテリ
ーの充電状態を示す指示値Q(バッテリーが満充電の場
合をQ=0と定義し、空の状態をQ=1と定義する)の
初期値Q0 を求めるものである。
【0064】請求項9のバッテリー残存容量の演算方法
は、段階bにおいて、前記端子電圧Vi を逐次時間間隔
△t毎に測定し、時間間隔△tにおける平均バッテリー
放電電流Ii を、 式(2):Ii ={A−B×(Qi −QZONE1 )−C×
(Qi −QZONE2 2−Vi }÷R (式(2)中のA,B,C,R,QZONE1 ,QZONE2
バッテリーにより異なる定数であり、0≦QZONE1
0.99、QZONE1 ≦QZONE2 ≦0.99である。ま
た、0≦Q−QZONE1 、0≦Q−QZONE2 である。Qi
は前回の前記バッテリーの充電状態を示す指示値であ
る。)を用いて算出するものである。
【0065】請求項10のバッテリー残存容量の演算方
法は、段階cにおいて、前記充電状態の指示値Qの変化
量△Qi を、 式(3):ΔQi ={Ii ×Δt×f(Ii ,Qi )}
÷M (式(3)中のMはバッテリーにより異なる定数であ
り、f(I、Q)は、Q=0の時にはIの値に関係なく
1になり、Qの値が0から1に増加すると同時に単調に
増加し、Q=1の時Iの値が小さければ1かほぼ1にな
り、Iの値が大きければ(I÷I0 )Y かほぼ(I÷I0 )
Y になる関数である。この関数のI0 とYはバッテリー
により異なる定数である。)、を用いて算出するもので
ある。
【0066】請求項11のバッテリー残存容量の演算方
法は、前記バッテリーの残存容量の指標値を、式
(5):残存容量=(1−Qi+1 )×n(nは任意の実
数)を用いて計算する段階を設けることを特徴とする。
【0067】請求項12のバッテリー残存容量の演算方
法は、前記指示値Qi の変動特性を前記バッテリーの電
力消費量に略比例させるための補正処理を前記指示値Q
i に施す段階を設けることを特徴とする。
【0068】請求項13のバッテリー残存容量の演算方
法は、前記補正処理を施す段階を、前記バッテリーの残
存容量を式(6):残存容量={1−h(Qi+1 )}×
n (nは任意の実数、h(Q)は、Qが0から1まで増加
すると単調に増加し、Q=0の時はh(Q)=0、Q=
1の時はh(Q)=1、Q=1/2の時は1/2<h
(Q)<31/2 /2となる関数である。)を用いて計算
する段階とすることを特徴とする。
【0069】請求項14のバッテリー残存容量の演算方
法は、前記指示値Qi 及び前記端子電圧Vi と前記変化
量ΔQi との対応表と実質的に同等のデータをメモリに
予め記憶させておき、前記段階cにおいて前記データか
ら前記変化量ΔQiを求めることを特徴とする。
【0070】請求項15のバッテリー残存容量の演算方
法は、前記段階a,b,c,dの少なくともいずれか
を、その使用データと演算結果とを対応させた対応表と
実質的に同等のデータをメモリに予め記憶させておき、
該データに基づいて処理することを特徴とする。
【0071】請求項16のバッテリー残存容量計は、上
記バッテリーの残存容量計を備えた電動車両であること
を特徴とする。
【0072】
【作用】バッテリーの状態によって変化する各種測定可
能な変数因子のうち、バッテリーの端子電圧が最も正確
で、高い信頼性を有し、また低いコストで測定できる。
従って本発明においては、本質的には端子電圧を測定
し、解析することにより残存容量を演算するように構成
されている。
【0073】本発明のバッテリー残存容量計は、単純で
コストの低い構成部品の最小数の使用で構成可能である
ため、製造は簡単であり、信頼性の高い残存容量計が製
造できる。EVとCVとのコストの差を縮めるために
は、EVの主要なあらゆる構成装置に要するコストを最
小限に抑えなければならないが、本発明のバッテリー残
存容量計は、端子電圧だけを測定し解析するので低コス
トで実現でき、EVの低コスト化に貢献する。
【0074】本発明では、バッテリーの残存容量を測定
する過程は、例えば、電圧測定装置、アナログ・デジタ
ル変換器(A/Dコンバーター)、マイクロコンピュー
ター、及び表示装置から成るハード構成により実行する
ことができる。特に、EVモータの電源等を制御するマ
イクロコンピューターを残存容量の演算・表示に共用す
る場合は、ICチップの削減によって更なる低コスト化
が実現される。本発明の一実施例では、マイクロコンピ
ューターの主な機能は電気モータに供給される電力を制
御することであり、マイクロコンピューターの第二の機
能はバッテリーの残存容量を演算表示するために必要な
プログラムを実行することである。
【0075】本発明では、いくつかの関連のある方法を
用いバッテリーの残存容量を演算する。これらの方法で
はいずれも入力変数として端子電圧を使用するが、この
いずれの方法でも、バッテリーの消費につれて表示装置
の値がなめらかにかつ精度よく減少していく。EVを同
一の条件で使用した場合、本発明の表示値は従来の技術
によるバッテリー残存容量計が示す表示値より信頼性が
高い。この信頼性の高さは、本発明がバッテリーの有す
る重要な特性、すなわち、バッテリー容量が放電電流の
増加につれて減少する点と、バッテリー容量が放電時の
連続的放電電流の大小の組合せによって異なる点を認識
し対応するアルゴリズムを内蔵し演算していることに起
因する。以下に本発明のアルゴリズムの基本的な構成と
作用を説明する。
【0076】まず、本発明のいずれの手段でも、バッテ
リーの残存容量を演算するためにバッテリーの充電状態
を示す指示値Qを用いる。Qをバッテリーが満充電の状
態の時は0、バッテリーが空の状態の時は1と定義す
る。またこの指示値Qは、バッテリー放電時に伴って、
0あるいは0に近い値から使用負荷の大小に対応しなが
ら滑らかに増加し、バッテリーが空になったと同時に1
(あるいは1に近い値)となるように設定される。指示
値Qをバッテリーの充電状態を表わす信頼性の高いもの
とするためには、放電条件の履歴に影響されることなく
常に前記の設定が達成される。
【0077】以下に上記条件を満たすQ値を算出する方
法の導出を説明する。本発明では、まず指示値Qの初期
値を算出して、その初期値に対してQの変化量ΔQを加
算することによりその時点での正確なQ値を算出する。
以下の説明においては、Qの単位時間当りの変化量ΔQ
の算出式を説明することによりQの算出方法を説明す
る。
【0078】Qの変化量△Qを計算するための一つの方
法として、電流の関数として表わされる以下の一般式を
用いることができる。
【0079】△Q = (I・△t・F)/M この式は式(3)と同様の形で、Iは時間間隔△tでの
放電電流で、Mはバッテリーによって異なる定数であ
り、Fは、放電電流とバッテリー容量の関係、またはバ
ッテリー放電時の連続的放電電流の大小の組合せによる
バッテリー容量の変化を補正する補正係数である。(本
式では入力変数として電流Iを用いているが、本発明の
方法では電流Iを直接検出せず、端子電圧から電流Iを
求める場合もある。検出変数の端子電圧から電流を算出
するその方法は後述する。)上式は電流の関数であるた
め、いかなる放電をしてもQが放電の終了時を認識して
1となるためには、入力変数の電流に強く関連した補正
係数が必要となる。放電電流のみから放電終了時を認識
するためには、放電電流とバッテリー容量の関係が分か
ればよく、この関係を補正係数として取り込むことによ
り放電終了時にQは1となる。以下に放電電流と放電容
量の関係を示し、それに基づく補正係数の導出を示す。
【0080】放電電流が一定の場合は電流の増大に伴い
バッテリー容量が減少するが、これを補正する補正係数
は有名なPeukert 式から簡単に得られる。このPeukert
式は、以下の形を有する放電電流と放電時間の関係を示
す式で、様々な型のバッテリーの実験データに適合する
ことが知られている。(放電電流と放電時間とを掛け合
わせることにより放電容量が算出されるので、本式は放
電電流と放電容量の関係も同時に表している。) In ・t=D この式と記号の意味については、1984年発行 McGraw-Hi
ll 編集長 David Linden著“Handbook of Battery and
Fuel Cells ”の3-9ページに記載されている。Iは一定
の放電電流で、tは一定電流での放電が終了するまでの
時間、Dは実験に基づいて決定した定数、指数nは実験
に基づいて決定した別の定数である。
【0081】Peukert 式は以下の形に変形することがで
きる。
【0082】In-1 ・I・t=D 種々の一定電流値で放電を行い、そのデータの中で最小
の一定電流値である電流I0 で放電する場合、Peukert
式の変形式は以下の形になる。
【0083】I0 n-1・I0 ・t0 =D これら2つの式を組合せると以下の式になる。
【0084】I0 ・t0 =I・t・(I/I0 n-1 定数I0 ・t0 をMとし、式を正規化して無次元値の1
にすると、以下の式になる。
【0085】1={I・t・(I/I0 n-1 }/M Peukert 式は放電終了時までの時間tと電流Iとの関係
式であるので、放電の終了時にQは1であるという本発
明の定義を用いると、前記の式は以下の形に書き換える
ことができる。
【0086】Q={I・t・(I/I0 n-1 }/M この式は一定電流でバッテリーを放電する場合に得られ
るものであるから、電流Iの値は放電の際には定数であ
るため、時間間隔Δtの間隔でQを△Qに細分化するこ
とができる。
【0087】 △Q={I・Δt・(I/I0 n-1 }/M このように△Qを定義すると、指示値Qは放電電流とバ
ッテリー容量の関係を取り込んでおり、放電終了時にQ
は必ず1となる。また、前記の一般的な式△Q=(I・
Δt・F)/Mと比較すると、一定電流での放電に適用
できる補正係数Fは(I/I0 n-1 になる。
【0088】図10に示す30Ah12Vの密閉型鉛蓄
電池を使用した時の実験データを、Peukert 式に適合さ
せるとnの値として1.279を得た。I0 の値を5A
にすることにより、Mの値は30.9になり、補正係数
値Fは、5Aのとき1.00、10Aのとき1.21、
20Aのとき1.47、30Aのとき1.65、40A
のとき1.79、50Aのとき1.91、60Aのとき
2.01、70Aのとき2.09、80Aのとき2.1
7となる。放電電流の増大に伴いバッテリー容量は減少
するが、これを補正するためには、補正係数は電流の増
大に伴い増加しなければならない。算出した上記の補正
係数を調べると、この条件が満たされていることがわか
る。
【0089】Peukert 式に基づいたこの補正係数Fの一
般的な形は(I/I0 y と書き換えることができる
(y=n−1)。この(I/I0 y は、従来技術の残
存容量計にしばしば用いられてきた。この形の補正係数
は、Andreas Blessing, JochenGriss, Gerd Kammerer
によるU.S. PAT. 5,151,865 で用いられている。ここで
は、初めの残存容量から最大容量に対する絶対容量の割
合を引いて、新しい残存容量を算出する。
【0090】しかし、我々の実験によると一定電流の放
電の場合に実験式から得られる補正係数(I/I0 y
では、連続的放電の電流の大小の組合せによる容量の変
化は補正できないことが判明した。小さい電流値で放電
した後に大きい電流値で放電する場合より、大きい電流
値で放電した後に小さい電流値で放電する場合の方が総
容量が大きくなるという、バッテリーの第二の一般的特
徴を補正する補正係数は、単に放電電流の関数というだ
けでなく、その時の電池の状態つまりバッテリーの充電
状態も入力変数として必要である。補正係数(I/
0 y にはバッテリーの充電状態の情報は含まれず、
従って電流が変動するような放電でのバッテリー容量の
補正関数としては適当でない。
【0091】そこで本発明では、補正係数に充電状態Q
を変数として含め、充電状態に対応して補正係数が変化
するようにした。本発明の式(3)の補正係数f(I、
Q)は、放電電流Iとバッテリーの現在の充電状態Qと
の関数であり以下の特徴を有する。補正係数f(I、
Q)は、Q=0のとき、Iの値に関係なく1となる。こ
の関数は、Qが0から1に増加すると同時に単調に増加
する。また、この関数はQ=1のとき、Iの値が小さけ
れば1かほぼ1になり、Iの値が大きければ(I÷
0Y かほぼ(I÷I0Y になる。ここで、I0 およ
びYはバッテリーによって(通常はその型若しくは形式
によって)異なる定数である。
【0092】上記の特性を有する補正係数は、放電電流
値Iが比較的小さい場合、以下のように作用する。Qが
0に近いとき、すなわちバッテリーがほぼ満充電状態で
は、一定時間△tでのバッテリーの充電状態の変化量△
Qは[I・△t]÷Mにほぼ等しい。ここでMはバッテ
リーにより(通常はその型若しくは形式により)異なる
定数であり、バッテリーから無限小の放電電流で得られ
る最大容量として定義することができる。Qがほとんど
1のほぼ空の状態でもまた、一定時間△tでのバッテリ
ーの充電状態の変化量△Qは[I・△t]÷Mにほぼ等
しい。また、Qが0あるいは1以外の全てのバッテリー
の充電状態に対しても補正係数の値は1であり、時間間
隔△tの間バッテリーの充電状態の変化量△Qの値が
[I・△t]÷Mとなる。ここでPeukert 式から得られ
る補正係数(I/I0 Y を使用した場合、IがI0
ほぼ等しいという特別な場合には、補正係数の形態は前
記と同じで[I・△t]÷Mとなる。しかし、放電電流
が比較的大きい場合、本発明の補正係数は一般的にPeuk
ert式から単純に導出された補正係数(I/I0 Y
は異なった挙動を示す。本発明の補正係数は、比較的放
電電流が大きい場合(IがI0 より大きい場合)以下の
ように機能する。Qが0に近いほぼ満充電状態では、一
定時間△tでのバッテリーの充電状態の変化量△Qはほ
ぼ[I・△t]÷Mである。つまり補正係数は、Qが0
に近いほぼ満充電状態では、電流値が大小いかなる値で
あっても1かほぼ1になる。一方、Qがほとんど1のバ
ッテリーがほぼ空で放電電流値が比較的大きい場合は、
一定時間△tでのバッテリーの充電状態の変化量△Qは
ほぼ[I・△t・(I÷I0 Y ]÷M]になる。つま
り、Qがほとんど1のほぼ空の状態で放電電流値が比較
的大きい場合は、補正係数の数値の挙動はPeukert 式か
ら得た補正係数(I/I0 Y の挙動と同じである。
【0093】本発明の補正係数は、放電電流値が比較的
大きい場合、Qが0から1に増加すると同時に単調に増
加し、Peukert 式から得られる式の寄与のほとんどある
いは全くない補正係数から、Peukert 式から得られる式
の寄与の大きい補正係数へと徐々に変化していく。放電
電流値が比較的小さい場合、Qが0から1に増加すると
き、補正率は1から僅かに増加し、Peukert 式から得ら
れる式の寄与を多く含まない。
【0094】本発明の補正係数の一実施例を三次元グラ
フで表し図52に示す。一方の水平軸は電流軸でその範
囲は0から80Aまでで、もう一方の水平軸はQ軸でそ
の範囲は0から1までである。前述のように、単にPeuk
ert 式から得た(I/I0 Y という形の補正係数は、
バッテリー放電時の連続した放電電流の大小の組合せに
よるバッテリー容量の変化の補正には適当でない。これ
とは対照的に、本発明の補正係数f(I、Q)は、充電
状態の変化に対応して変化していくので、小さい電流値
で放電した後に大きい電流値で放電する場合より、小さ
い電流値で放電する前に大きい電流値で放電する場合の
方が総容量が大きくなるというバッテリーの第二の一般
的特徴を補正し得る。以下に実際の本発明の補正係数f
(I、Q)とPeukert 式のみから導出した(I/I0
Y なる形の補正係数を使用した場合のQ値の挙動を比較
する。継続的に一定電流で放電する場合、M,I0 ,Y
の値を最適化して本発明の補正係数を用いれば、Qの値
は放電終了時に1かほぼ1になり、またPeukert 式のみ
から導出した(I/I0 Y なる形の補正係数(M,
I,Yを最適化してM(PEU KERT), I0(PEUKERT), Y
(PEUKERT)とする。)を用いた場合でも、Qの値は放電
終了時に1かほぼ1になる。一方、小電流値での放電
後、大電流で放電する場合、M,I0 ,Yの値を同様に
最適化した本発明の補正係数を本発明の手段に用いる
と、Qの値は1かほぼ1になるが、Peukert 式から導出
した(I/I0 Y なる形の補正係数を用いた場合は放
電終了時にQの値は1以下になる。また大電流値での放
電後、小電流で放電する場合、M,I0 ,Yの値を同様
に最適化した本発明の補正係数を本発明の手段に用いる
とQの値は1かほぼ1になるが、Peukert 式から得た
(I/I0 Y の形の補正率を用いると、放電終了時に
はQの値は常に1より大きくなる。
【0095】以上の結果より明確であるが、本発明の補
正係数は、バッテリーの放電方法に関係なく、放電終了
時にQが1かほぼ1になるように補正作用を行なう。Pe
ukert 式に基づいた補正係数を用いると、一定電流での
放電の終了時にはQの値は1かほぼ1になるが、小電流
放電の後に大電流放電する場合の放電終了時にはQの値
は1より小さくなり、大電流放電後小電流放電する場合
の放電終了時にQの値は1より大きくなる。つまりPeuk
ert 式だけに基づいた補正係数を用いると、放電終了時
に充電状態Qが取る値は、ある1つの放電履歴状態に対
してある1つの値となるが、他の履歴状態に対してより
小さい別の値を、さらに他の履歴状態に対してはより大
きい別の値をとり、一定にはならない。いかなる放電履
歴条件でも本発明の補正係数f(I,Q)は放電終了時
にQが1かほぼ1になるように補正作用するため、指示
値Qは単にバッテリーの充電状態の一つを示すものであ
るというだけではなく、矛盾の無い、即ち、重要なバッ
テリーの特性に対して適合した充電状態を示すものとみ
なすことができる。
【0096】本発明の手段では、バッテリーの充電状態
を示す指示値Qと放電電流Iとの関数である式(3)を
用いて指示値Qの変化量ΔQを算出する。放電電流の値
は所定の検出手段をもって測定することができるが、本
発明では前述のように実際に放電電流の測定値を用い
ず、式(2)を用いて△t間のバッテリー放電電流の推
定値を演算することもできる。以下に式(2)の詳細な
説明を記す。式(2)は、放電電流Iと、測定した端子
電圧Vと、充電状態の指示値Qとの関係を表す。この式
には、バッテリーによって、例えばその型によって異な
る定数A,B,C,R,QZONE1,QZONE2が含まれる。
式(2)は周知の単純な式I=[E0 −V]÷Rを複雑
にした形である。この式でE0 は電気化学ポテンシャル
(起電力)、Rはバッテリーの内部抵抗である。E0,
Rのどちらか、あるいはE0とRのどちらの値もバッテ
リーの充電状態によって異なる(バッテリーの型によっ
て異なり方の程度も違う。)。つまり、E0およびRの
各々がQの関数として定式化されるものだが、本発明の
式(2)では、別々に分離し定式化されておらず、以下
の2つの方法を経て単純化している。第一に、Rを任意
に固定の一定値に設定する。第二にRの放電状態への依
存関係とE0の放電状態への依存関係を3項を有するE0
の近似式、 E0 =A−B・(Q−QZONE1 )−C・(Q−
ZONE2 2 にあてはめ定式化する。
【0097】上記の多項式を用いて算出される起電力E
0 のQに対する依存性は、Qの条件により3つの領域に
分類される。第1の領域はQに対して起電力が一定とな
る領域で、Q=0からQ=QZONE1 の範囲である。第2
の領域はQに対して起電力が直線的に減少する領域で、
Q=QZONE1 からQ=QZONE2 の範囲である。第3の領
域はQに対して起電力が非直線的に減少する領域で、Q
=QZONE2 からQ=1である。本発明の3つの考えられ
る実施様態において、上記多項式で表わされるE0 とQ
の関係を表わす3つのグラフを図53に示す。図53
(a)では、QZO NE1 およびQZONE2 の値はそれぞれ
0.30、0.60である。また、図53(b)ではQ
ZONE1 およびQZONE2 の値はそれぞれ0.00、0.1
0であり、図53(c)では、QZONE1 およびQZONE2
の値はそれぞれ0.00、0.95である。このよう
な、定数QZONE1 とQZONE2 の値を適切に選択して各領
域の開始と終了の限界をバッテリー特性に合わせて設定
することにより、いかなる方式のバッテリーの起電力も
多項式により定式化でき、多項式から導かれる式(2)
を用いて電流も推定することができる。等式(2)は近
似式ではあるが、Qが0から1に増加するときの電流値
を適切に導くことができる。以上のようにして測定電圧
と充電状態Qを用いることにより適切な電流値を推測す
ることができ、この電流値を使用することにより正確な
ΔQ値を遂時計算できる。次に本発明の残存容量の演算
方法では、式(5)を用いて充電状態の指示値Qのバッ
テリーの総容量に対する指標値(例えば残存容量%)を
計算し、バッテリーの残存容量として単純変換する。指
示値Qと残存容量の増減とは本質的に逆数の関係にあ
る。指示値Qはバッテリー放電時に0から1へと増加す
るが、指標値はnから0へと減少する(例えばn=10
0の残存容量%の場合は100%から0%に減少す
る。)。残存容量百分率を一例とする指標値は指示値Q
と一次式の関係にあるため、バッテリーの一般的な特質
に基づきバッテリー内に残存している電気エネルギーの
量を実際に表わしている。ここで、上記指標値は、式
(5)中のnの値を選定することにより任意のスケーリ
ングで表示することができる。例えば満充電状態を1又
は10と表示することもできる。
【0098】以上説明したように、本発明のバッテリー
残存容量を演算方法は、入力値として端子電圧のみを用
いて実現できる。この演算方法は、バッテリーの有する
重要な分類に属する2つの一般的特質を認識しこれに対
応しているため、放電条件に関係なく、バッテリーが空
の状態を正確にまた信頼性をもって把握することができ
る。
【0099】本発明では、燃料計のフルスケールに対し
て標準化された残存容量として表わされる燃料計の表示
値のように、充電状態を式(6)を用いて変換し標準化
することもできる。等式(5)と同様に、標準化のため
の式(6)を使うと充電状態の指示値と表示値とはその
増減関係が逆となる。つまり、バッテリー放電時に充電
状態の指示値が0から1に増加する時、標準化された指
標値はnから0に減少する。等式(6)において最も重
要なのは特殊関数h(Q)である。この特殊関数は、E
Vがある一定の速度で走行した距離に、若しくはバッテ
リーの出力する電力に比例してQを直線的に変化させる
補正関数とみなすことができる。Qの変化は以下の2つ
の理由で非直線的になる。その1つ目の理由は、放電電
流が一定の場合、Qの値は本質的に時間に関係して非直
線的に増加するということである。これは、バッテリー
放電時に0から1に増加するQをもとにQの変化を決定
する式(3)から導かれた結果である。2つ目の理由
は、時間の経過に従ってモーター等の出力要求に対する
放電電流が増加するということである。EVがある一定
の速度を維持するためには、電気モーターは一定の電力
値を必要とする。電力値は放電電流とバッテリーの端子
電圧の積である。あらゆるタイプのバッテリーの端子電
圧はバッテリーの放電に従って単調に減少していくの
で、ある一定の電力レベルを維持するためには放電電流
を増大させなければならない。以上二つの理由により、
EVがある一定の電力レベルで走行した(つまりある一
定の速度で走行した)場合、走行距離に対して、必然的
にQは非直線的に変化する。EVがある一定の速度で走
行した距離に関して直線的にQを変化させるようにする
ためには、補正関数h(Q)もまた必ず非直線的でなけ
ればならない。また、h(Q)の非直線的な形はQの形
と正反対でまたこれを補正するものでなければならな
い。バッテリーの一般的な特質に基づいて定義したよう
に、標準化された残存容量はバッテリー内に残存する実
際の電気エネルギー量を表わすものではないため、補正
関数h(Q)の正確な形を特定することは難しい。本発
明では、補正関数h(Q)を以下の4つの特徴を有する
関数だと定める。第一に、Qが0から1に増加すると同
時に単調に増加する。第二に、満充電状態でQとh
(Q)とが同じになるように、Q=0の時h(Q)=0
に限定される。第三に、空の状態でQとh(Q)が同じ
になるように、Q=1の時h(Q)=1に限定される。
第四に、h(Q)がQと正反対でまたこれを補足する非
直線的な形になるように、h(Q)はQ=0とQ=1と
の間の1つの点に限定される。このとき、Qが1/2の
場合、h(Q)は1/2より大きく、31/2 /2以下で
なければならない。このように定義すると、EVがある
一定の速度で走行する場合、これらの4つの要求事項を
満たす曲線は、Qの形と正反対(例えば2次微分係数の
符号が異なる)でまたこれを補足する非直線的な形にな
る。先に述べたように、h(Q)の正確な形を特定する
ことは難しい。実験データ及び実験的手段を用いること
にょり、最も適切にh(Q)の使用可能な形を決定する
ことができる。本発明の関数h(Q)の考えられる一例
をグラフとして図54に示す。水平軸はQを、垂直軸は
h(Q)をそれぞれ示す。
【0100】本発明ではまた、バッテリーの充電状態の
変化量ΔQの演算を、予め計算されメモリに記憶された
値を表わす参照用テーブルを用いて実行する。本発明の
残存容量演算手段では、変化量ΔQを段階的に逐次に演
算していく。第一の段階bでは電流を求める。第二の段
階cでは第一の段階で求めた電流を用いて変化量ΔQを
算出する。変化量ΔQを段階的に演算するプログラムを
用い、正確な値を求めることができるが、4ビット及び
8ビットのマイクロコンピューターのような低コストの
マイクロコンピューターでは、このような演算を迅速且
つ容易に処理することはできない。一方、参照用テーブ
ルを用いて無矛盾充電状態の変化量ΔQを演算するプロ
グラムでは、比較的少数の単純なプログラミングステッ
プを用いる。従って、低コストのマイクロコンピュータ
ーでも迅速且つ容易に処理することができる。参照用テ
ーブルを用いるとメモリ容量によっては精度は多少粗く
なるけれども演算速度は速くなる。
【0101】本発明では、充電状態の初期値を求める演
算及び充電状態の指示値からバッテリーの残存容量の表
示値を求める演算もまた、メモリに記憶された値を表わ
す参照用テーブルを用いて実行できる。参照用テーブル
を用いてこの値のどちらかあるいは両方を演算するプロ
グラムでは、比較的少数の単純なプログラミングステッ
プを用いる。従って、低コストのマイクロコンピュータ
ーでも迅速且つ容易に処理することができる。参照用テ
ーブルを用いるとメモリ容量によっては多少精度は粗く
なるが、演算速度は速くなる。
【0102】
【実施例】本発明の様々な特徴と、またバッテリー放電
用装置を使用して得られたデータに用いた場合これらの
特徴がどのように働くかを実施例1〜10に示す。公道
を運転した電気スクーターから得た実際の放電データを
用いた場合の本発明の残存容量計の挙動については、実
施例12〜22、25〜35に示す。
【0103】(実施例1)本発明では式(3)式(4)
を用いて、バッテリーの充電状態Qの計算を行う。まず
Qの初期値を決定後、式(3)を用い一定時間間隔Δt
における充電状態Qの変化量ΔQを計算する。この値を
式(4)を使用して古いQにΔQを加算して新しいQを
計算する。
【0104】本実施例では、式(3)中のパラメーター
が実験室の評価装置での定電流放電の実測結果と合致す
るように最適化を行う。また最適化された関数を使用す
ることにより、電流値大小の組合せにより取り出せる容
量が変化するというバッテリーの主要な特性も本発明の
演算により再現できることを記す。
【0105】まず12V30Ahの密閉型鉛蓄電池を、
5,10,20,30,40,50,60,70,80
Aの各放電電流で満状態から空の状態まで放電評価用装
置を用いて放電させた。横軸を時間の対数とし縦軸を電
圧とした放電曲線を図11に示す。放電時間と電流を掛
けることにより、各定電流値で得られるバッテリー容量
を求めた。その結果は以下の通りである。すなわち5A
で30.91Ah,10Aで27.79Ah,20Aで
22.78Ah,30Aで19.57Ah,40Aで1
8.02Ah,50Aで17.16Ah,60Aで1
5.45Ah,70Aで15.04 Ah,80Aで1
3.80Ahであった。
【0106】次に式(3)及び式(4)を用い満充電状
態Q=0から空の充電状態Q=1となるまでの経過時間
を上記実験の各電流値で計算する。放電電流と放電時間
を掛け合わせることにより計算上の放電量が算出でき
る。各電流での本発明を用いた計算上の放電量と実測で
の容量を合致させるように、式(3)中の各パラメータ
をパーソナルコンピューター上で、多数のデータ群を計
算処理するいわゆる表計算ソフト(以下スプレッドシー
トプログラムと記述する)を用い最適化を行なった。
(本実施例は定電流放電であるから放電時間が一致すれ
ば放電容量も一致するので、実際のパラメータ最適化に
は放電時間を一致させるようにする。)式(3)中の関
数f(I、Q)は我々の発明した関数であり以下のよう
に表される。
【0107】f(I、Q)=(1−Q)+Q×(I/I
0 )Y /{1−exp[−(I/I0 Y]} この関数はQが0から1に増加すると同時に単調に増加
する。またQ=0の時にIの値に関係なく1かほぼ1と
なり、Q=1の時にIの値が小さければ1かほぼ1にな
り、Iの値が大きければ(I÷I0 Y かほぼ(I÷I
0 Y になる。
【0108】計算において80,70,60,50,4
0,30,20Aで放電した時の△Qを0.1分毎に計
算した。放電電流が10Aの場合はΔQを0.2分毎に
計算し、5Aの場合は0.4分毎にした。各時間間隔後
に、古いQの値に△Qを加えて新しいQの値を再計算し
た。Qが1となったときの計算上での放電時間と実測の
放電終了までの放電時間を一致させるため、各定電流放
電での実測放電終了時間におけるQを計算し、その計算
値が1に近づくように、パラメーターI0 ,Y,Mを調
整した。(各電流値で計算されたQ値と1の差をとり、
それらの自乗和が最小となるようにパラメータを最適化
した。)この結果、I0 ,Y,Mの最適な値はそれぞれ
4.02A,0.624,40.61Ahとなった。
【0109】最適化されたパラメーターを用いて再度本
発明による残存容量の演算方法にて、80,70,6
0,50,40,30,20,10,5Aの各定電流
で、Q=0から始まりQ=1の値に達するまでの放電時
間を計算した。前記と同じ時間間隔を放電時間の計算に
用いた。算出した放電時間と電流とを掛けて、各電流値
でのバッテリー容量を計算した。これらの結果を表2に
示す。また、実測データも表2の中に示す。表からわか
るように、算出したバッテリー容量と実測したバッテリ
ー容量はほとんど同じ値である。
【0110】前記と同じI0 ,Y,Mの最適値を用い、
バッテリーを2つの異なる電流で連続的に放電するとい
う2つの条件で、Qが0から1に達するまでに必要な時
間を計算した。まず第1の条件では、バッテリーを5A
の放電電流で放電容量が10Ahになるまで放電し、次
に80Aの放電電流で空の状態になるまで放電する。第
2の条件では、まずバッテリーを80Aの放電電流で放
電容量が10Ahになるまで放電し、次に5Aの放電電
流で空の状態になるまで放電する。放電電流が80Aの
場合はΔtを0.1分として計算し、放電電流が5Aの
場合はΔtを0.4分として計算した。どちらの条件で
も、バッテリー容量は放電の第二段階の放電時間と放電
電流値との積に10Ahを足して計算した。この結果5
Aの電流で放電した後80Aの電流で放電した時、算出
したバッテリー容量は17.5Ahだった。80Aの電
流で放電した後5Aの電流で放電した時では、算出した
バッテリー容量は22.8Ahだった。この結果は、バ
ッテリーの有する2つめの重要な一般的特質と一致して
いる。実測ではこの一般的特質の示すように、大電流で
放電した後に小電流で放電する場合の方が、小電流で放
電した後に大電流値で放電する場合より総容量が大きく
なる。明らかに、80Aで放電した後に5Aで放電した
ときの容量22.8Ahは、5Aで放電した後に80A
で放電した時の容量17.5Ahより大きい。
【0111】(実施例2)前記実施例1において関数f
(I,Q)の替わりに、以下に示す関数 f(I,Q)=(Q×I/I0 Y /TANH[(Q×I/
0 Y ] を用いて変化量ΔQを計算した。この関数は、Qが0か
ら1に増加すると同時に単調に増加し、Q=0の時Iの
値に関係なく1かほぼ1になり、Q=1のときIが小さ
ければ1かほぼ1になり、Iの値が大きければ(I÷I
0 Y かほぼ(I÷I0 Y になる。
【0112】まず実施例1と同じ方法を用い実測値との
比較により、I0 ,Y,Mの最適な値を求めた。これら
の値はそれぞれ、2.97A,0.462,38.89
Ahだった。これらの値を用いて、実施例1で述べたよ
うに放電電流が80,70,60,50,40,30,
20,10,5Aの場合の定電流放電でのバッテリー容
量を算出した。これらの結果は表2に示す。表からわか
るように、算出したバッテリー容量と実験で得られたバ
ッテリー容量とはほとんど同値であり良く一致してい
る。
【0113】上記のI0 ,Y,Mの最適な値を用いて、
実施例1のように、5Aでの放電後に80Aの放電を行
なった場合と、80Aでの放電後に5Aの放電を行なっ
た場合のそれぞれのバッテリー容量を算出した。5Aで
放電した後80Aで放電した時、算出したバッテリー容
量は18.0Ahであり、80Aで放電した後5Aで放
電した時では、算出したバッテリー容量は21.4Ah
だった。この結果は大電流で放電した後に小電流で放電
する場合の方が、小電流で放電した後に大電流値で放電
する場合より総容量が大きくなるという、バッテリーの
有する2つめの重要な一般的特質と一致している。
【0114】(実施例3)前記実施例1において関数f
(I,Q)の替わりに、以下に示す関数 f(I、Q)=(1−Q2 )+Q2 ×(I/I0 Y
(1−exp[−1×(I/I0 Y]) を用いて変化量ΔQを計算した。この関数は、Qが0か
ら1に増加すると同時に単調に増加し、Q=0の時Iの
値に関係なく1かほぼ1になり、Q=1のときIが小さ
ければ1かほぼ1になり、Iの値が大きければ(I÷I
0 Y かほぼ(I÷I0 Y になる。
【0115】まず実施例1と同じ方法を用い実測値との
比較により、I0 ,Y,Mの最適な値を求めた。これら
の値はそれぞれ、6.20A,0.929,34.37
Ahだった。これらの値を用いて、実施例1で述べたよ
うに放電電流が80,70,60,50,40,30,
20,10,5Aの場合の定電流放電でのバッテリー容
量を算出した。これらの結果は表2に示す。表からわか
るように、算出したバッテリー容量と実験で得られたバ
ッテリー容量はほとんど同値であり良く一致している。
【0116】上記のI0 ,Y,Mの最適な値を用いて、
実施例1のように、5Aでの放電後に80Aの放電を行
なった場合と、80Aでの放電後に5Aの放電を行なっ
た場合のそれぞれのバッテリー容量を算出した。5Aで
放電した後80Aで放電した時、算出したバッテリー容
量は16.0Ahであり、80Aで放電した後5Aで放
電した時では、算出したバッテリー容量は26.3Ah
だった。この結果は、大電流で放電した後に小電流で放
電する場合の方が、小電流で放電した後に大電流値で放
電する場合より総容量が大きくなるという、バッテリー
の有する2つめの重要な一般的特質と一致している。
【0117】(実施例4)前記実施例1において関数f
(I,Q)の替わりに、以下に示す関数 f(I、Q)=COS(Q)+SIN(Q)×(I/I0 Y
/TANH[(I/I0 )Y] を用いて変化量ΔQを計算した。この関数は、Qが0か
ら1に増加すると同時に単調に増加し、Q=0の時Iの
値に関係なく1かほぼ1になり、Q=1のときIが小さ
ければ1かほぼ1になり、Iの値が大きければ(I÷I
0 Y かほぼ(I÷I0 Y になる。
【0118】まず実施例1と同じ方法を用い実測値との
比較により、I0 ,Y,Mの最適な値を求めた。これら
の値はそれぞれ、3.98A,0.653,44.97
Ahだった。これらの値を用いて、実施例1で述べたよ
うに放電電流が80,70,60,50,40,30,
20,10,5Aの場合の定電流放電でのバッテリー容
量を算出した。これらの結果は表2に示す。表からわか
るように、算出したバッテリー容量と実験で得られたバ
ッテリー容量はほとんど同値であり良く一致している。
【0119】上記のI0 ,Y,Mの最適な値を用いて、
実施例1のように、5Aでの放電後に80Aの放電を行
なった場合と、80Aでの放電後に5Aの放電を行なっ
た場合のそれぞれのバッテリー容量を算出した。5Aで
放電した後80Aで放電した時、算出したバッテリー容
量は17.3Ahであり、80Aで放電した後5Aで放
電した時では、算出したバッテリー容量は22.7Ah
だった。この結果は、大電流で放電した後に小電流で放
電する場合の方が、小電流で放電した後に大電流値で放
電する場合より総容量が大きくなるという、バッテリー
の有する2つめの重要な一般的特質と一致している。
【0120】(実施例5)前記実施例1において関数f
(I,Q)の替わりに、以下に示す関数 f(I、Q)=(1−Q1/2 )+Q1/2 ×(I/I0
Y /{1−exp[−(I/I0 Y]} を用いて変化量ΔQを計算した。この関数は、Qが0か
ら1に増加すると同時に単調に増加し、Q=0の時Iの
値に関係なく1かほぼ1になり、Q=1のときIが小さ
ければ1かほぼ1になり、Iの値が大きければ(I÷I
0 Y かほぼ(I÷I0 Y になる。
【0121】まず実施例1と同じ方法を用い実測値との
比較により、I0 ,Y,Mの最適な値を求めた。これら
の値はそれぞれ、3.97A,0.516,44.44
Ahだった。これらの値を用いて、実施例1で述べたよ
うに放電電流が80,70,60,50,40,30,
20,10,5Aの場合の定電流放電でのバッテリー容
量を算出した。これらの結果は表2に示す。表からわか
るように、算出したバッテリー容量と実験で得られたバ
ッテリー容量はほとんど同値であり良く一致している。
【0122】上記のI0 ,Y,Mの最適な値を用いて、
実施例1のように、5Aでの放電後に80Aの放電を行
なった場合と、80Aでの放電後に5Aの放電を行なっ
た場合のそれぞれのバッテリー容量を算出した。5Aで
放電した後80Aで放電した時、算出したバッテリー容
量は18.5Ahであり、80Aで放電した後5Aで放
電した時では、算出したバッテリー容量は20.4Ah
だった。この結果は、大電流で放電した後に小電流で放
電する場合の方が、小電流で放電した後に大電流値で放
電する場合より総容量が大きくなるという、バッテリー
の有する2つめの重要な一般的特質と一致している。
【0123】(比較例1)本比較例では実施例1におけ
る関数f(I,Q)の代わりに関数 f(I)=(I/I0 Y /TANH[ (I/I0 Y] を用いて充電状態の変化量ΔQを計算した。この関数は
Q値の変化を考慮に入れておらず、従って本発明の範囲
外である。
【0124】まず実施例1と同じ方法を用い実測値との
比較により、I0 ,Y,Mの最適な値を求めた。これら
の値はそれぞれ、6.50A,0.406,39.14
Ahだった。これらの値を用いて、実施例1で述べたよ
うに放電電流が80,70,60,50,40,30,
20,10,5Aの場合のバッテリー容量を算出した。
この結果を表2に示す。表からわかるように、算出した
バッテリー容量と実験から得たバッテリー容量はほとん
ど同値である。この結果だけみると、上記の関数fはQ
を考慮する必要はなく、Q=0の時にIの値に関係なく
1かほぼ1になり、Qが0から1に増加すると同時に単
調に増加しまた、Q=1の時にIの値が小さければ1か
ほぼ1になり、Iの値が大きければ(I÷I0 Y かほ
ぼ(I÷I0 Y になる本発明の構成を備える必要は全
くない。
【0125】しかし、関数f(I)=(I/I0 Y
TANH[(I/I0 Y]を用いた場合、放電容量の計算結
果は、バッテリーの第二番目の重要な一般的特質を反映
しない。前記の定電流放電で最適化したパラメータ
0 ,Y,Mを有する関数f(I)を用い、実施例1に
述べたように、5Aでの放電後80Aの放電した場合
と、80Aでの放電後に5Aの放電した場合のバッテリ
ー容量を算出した。5Aで放電した後80Aで放電した
場合のバッテリー容量は19.7Ahであり、80Aで
放電した後に5Aで放電した場合のバッテリー容量は1
8.7Ahだった。この結果は前述の実施例1〜5で得
られた結果とは対照的である。関数f(I)=(I/I
0 Y /TANH[(I/I0 Y]を用いた場合、大電流で
放電した後に小電流で放電する場合の方が、小電流で放
電した後に大電流値で放電する場合より総容量が小さく
なる。従って、この関数は実施例1〜5で用いた関数と
異なり、バッテリーを異なる電流で連続的に放電する場
合には不適切だということが明白である。
【0126】
【表2】
【0127】実施例1〜5では、本発明の範囲内である
各々異なる関数f(I、Q)を使用した。それぞれの関
数が異なるため、フィッテングしたパラメーターI0
Y,Mと、計算から得た容量と実験から得た容量との一
致の度合は、関数ごとに異なる。しかし、全ての関数が
同じ一般的特質を有するため、各関数のフィッティング
したパラメーターと一致の度合はかなり似かよってい
る。実施例1〜5では、I0 の値の範囲は2.97から
6.20までで、Yの値の範囲は0.462から0.9
29であり、Mの範囲は34.37から44.97であ
る。各関数を用いた場合の一致の度合を総合的に評価す
るために、各電流値における測定容量と実施例の計算容
量の残差自乗和を各実施例で計算した。最も一致性が低
い実施例3の残差自乗和は、最も一致性の高い実施例5
の残差自乗和の約5.6倍である。実施例1〜5での2
段階放電で、大電流で放電した後に小電流で放電する場
合の方が、小電流で放電した後に大電流値で放電する場
合より総放電容量が大きくなるという、バッテリーの有
する第二番目の一般的特質に大体一致する結果が得られ
た。
【0128】以下の実施例6〜8では、本発明の範囲内
である関数f(I、Q)を、6Ah12Vの密閉型鉛蓄
電池を使用した場合の表1の実験データにフィッティン
グすることにより、バッテリーの有する第二番目の一般
的特質と数値が一致していることが明らかになる。
【0129】(実施例6)本実施例では実施例1と同じ
計算過程により残存容量の指示値Qを算出する。
【0130】但し本実施例では、式(3)中のパラメー
ターの最適化に当り、実施例1では定電流放電での実測
値を使用したのに対し、表1の異なる電流値の組合せに
よる連続した放電での結果を使用して行なう点が異な
る。また(3)式中の補正関数としては、 f(I、Q)=(1−Q2 )+Q2 ×(I/I0 Y
{1−exp[−(I/I0 Y]} を使用した。この関数はQ=0の時Iの値に関係なく1
かほぼ1になり、Qが0から1に増加すると同時に単調
に増加し、Q=1の時Iの値が小さければ1かほぼ1に
なり、Iの値が大きければ(I÷I0 Y かほぼ(I÷
0 Y になる。
【0131】実験ではまず12V6Ahの密閉型鉛蓄電
池を、前記表1にあるように大小2つの異なる一定の電
流値で、満状態から空の状態まで連続的に放電した。8
組の異なる条件での連続的な放電容量は表1に示すとお
りである。
【0132】実施例1と同じ方法でパーソナルコンピュ
ーターのスプレッドシートプログラムを用いて各パラメ
ータの最適化を行なった。最適化にあたり、Qの初期値
を0とした。また10Aでの放電の場合一定時間間隔を
0.06分にし、1Aでの放電の場合は0.6分にし
て、式(3)から△Qを算出した。各一定時間間隔後に
先のQの値に△Qを加えてQの値を再計算する。8組の
放電が終了した時点で1とQの値との残差自乗和が最小
になるように、パラメーターI0 ,Y,Mを最適化し
た。
【0133】上述の関数の場合、I0 ,Y,Mの最適な
値はそれぞれ、6.23A,3.08,3.85Ahだ
った。これらの値を用いて、8組の各々の場合での、Q
=0から始まりQ=1に達するまでに必要な時間を計算
した。前記で関数を最適化する際に用いた時間間隔と同
じ時間間隔を用いて放電時間を計算した。第一段階の放
電時間は実測値を用い、計算されたQ=0から始まりQ
=1に達するまでに必要な放電時間から第一段階の時間
を減ずることにより第2段階の放電時間が算出できる。
各々の場合バッテリー容量は、実際の放電実験における
第一段階の放電量に、算出された第二段階のの放電時間
と実際の放電電流値との積を加えて算出した。
【0134】この結果を表3に示す。また、実験データ
も表3の中に含まれている。表からわかるように、算出
したバッテリー容量と実験から得たバッテリー容量は概
ね同値である。実験4を除いて、算出した値と実験から
得た値との差は0.25Ah以下になっている。
【0135】(実施例7)実施例6の補正関数を以下の
式に変え、表1の実測値に適合するように式中のパラメ
ーターをパーソナルコンピューターのスプレッドシート
プログラムを用いて最適化した。
【0136】f(I、Q)=(Q×I/I0 Y /TANH
[ (Q×I/I0 Y] この関数はQ=0の時Iの値に関係なく1かほぼ1にな
り、Qが0から1に増加すると同時に単調に増加し、Q
=1の時Iの値が小さければ1かほぼ1になり、Iの値
が大きければ(I÷I0 Y かほぼ(I÷I0 Y にな
る。
【0137】実施例6で述べた一般的な手段を用いて、
0 ,Y,Mの最適な値を求めた。この値はそれぞれ
3.87A,1.79,3.78Ahだった。これらの
最適な値を用いて、実施例6で述べたように8回の別々
の放電で得たバッテリー容量を算出した。この結果は表
3に示す通りである。表からわかるように、算出したバ
ッテリー容量と実験から得たバッテリー容量は概ね同値
である。実験4を除いて、算出した値と実験から得た値
との差は0.15Ah以下になっている。
【0138】(実施例8)実施例6の補正関数を以下の
式に変え、表1の実測値に適合するように式中のパラメ
ーターをパーソナルコンピューターのスプレッドシート
プログラムを用いて最適化した。
【0139】f(I,Q)=(1−Q3 )+Q3 ×(Q
×I/I0 Y /TANH[ (I/I0 Y] この関数はQ=0の時Iの値に関係なく1かほぼ1にな
り、Qが0から1に増加すると同時に単調に増加し、Q
=1の時Iの値が小さければ1かほぼ1になり、Iの値
が大きければ(I÷I0 Y かほぼ(I÷I0 Y にな
る。
【0140】実施例6に述べた一般的な手段を用いて、
0 ,Y,Mの最適な値を求めた。この値はそれぞれ
5.34A,2.94,3.78Ahだった。この値を
用いて、実施例6で述べたように8回の別々の放電で得
たバッテリー容量を算出した。この結果は表3に示す通
りである。表からわかるように、算出したバッテリー容
量と実験から得たバッテリー容量は概ね同値である。実
験4を除いて、算出した値と実験から得た値との差は
0.15Ah以下になっている。
【0141】(比較例2)実施例6の補正関数を以下の
式に変え、表1の実測値に適合するように式中のパラメ
ーターをパーソナルコンピューターのスプレッドシート
プログラムを用いて最適化した。
【0142】 f(I)=(I/I0 Y /TANH[ (I/I0 Y] この関数はQの値に関係がなく、従って本発明の範囲外
である。
【0143】実施例6で述べた一般的な手段を用いて、
0 ,Y,Mの最適な値を求めた。この値はそれぞれ
3.03A,0.042,4.20Ahであった。この
値を用いて、実施例6で述べたように8回の別々の放電
で得たバッテリー容量を算出した。この結果は表3に示
す通りである。表からわかるように、算出したバッテリ
ー容量と実験から得たバッテリー容量とはほとんど一致
していない。8回全ての実験で、算出した値と実験から
得た値との差が最低でも0.40Ahになる。
【0144】
【表3】
【0145】実施例6〜8においては、本発明の請求項
3の範囲内である3つの異なる関数f(I、Q)を用い
た。関数はそれぞれ異なるため、最適化したパラメータ
ーI0 ,Y,Mと、計算から得た容量と実験から得た容
量との合致の度合は、関数ごとに異なる。しかし、全て
の関数が同じ一般的特質を有するため、最適化したパラ
メーターと合致の度合はかなり似かよっている。実施例
6〜8では、I0 の値の範囲は3.87から6.23
で、Yの値の範囲は1.79から3.08であり、Mの
値の範囲は3.78から3.85である。実施例6の実
験4及び実験5を除いて、全ての計算結果は、大電流で
放電した後に小電流で放電する場合の方が小電流で放電
した後に大電流値で放電する場合より総容量が大きくな
るという、バッテリーの有する第二番目の一般的特質と
一致する。
【0146】これとは対照的に比較例2では、計算結果
から、容量はバッテリーを大小2つの異なる一定電流で
連続的に放電する場合、連続的放電の放電電流の順序に
対応して変化しないということがわかる。実施例1〜5
及び6〜8からわかるように、バッテリーの有する2つ
の重要な一般的特質のどちらにも一致するように、関数
f(I、Q)は本発明の範囲内でなければならない。
【0147】(実施例9)本実施例9では本発明の残存
容量の演算方法の中で特に式(2)を用いてバッテリー
の放電電流Iを推定することの有効性を示すために、実
測と計算された放電曲線の比較を行なう。
【0148】本実施例及び実施例10では、実施例1〜
5で使用した12V30Ahの密閉型鉛蓄電池を用い同
じ放電データを使用する。放電電流が5,10,20,
30,40,50,60,70,80Aの場合の、対数
目盛りにプロットした放電時間とバッテリー端子電圧と
の関係を図11に示す。これら9通りの一定電流で放電
した場合は当然放電電流がわかっているため、式(2)
を変形し、電圧を用いて間接的に式(2)の有用性を示
すことが適当である。式(2)を、バッテリーの端子電
圧がIとQの関数になるように簡単に変形したものを式
(7)として示す。
【0149】式(7):Vi =A−B・(Qi −Q
ZONE1 )−C・(Qi −QZONE2 2 −Ii ・R 式(7)は式(2)を簡単に変形したものであるため、
本発明の制限と同じ制限が適用される。従って、式
(2)及び式(7)では、A,B,C,R,QZONE 1
ZONE2 はバッテリーにより異なる定数であり、Q
ZONE1 はバッテリーにより異なるが0から0.99の範
囲に、QZONE2 は同様にバッテリーにより異なるがQ
ZONE1 から0.99の範囲にある。また、2つの項(Q
i −QZONE1 )及び(Qi −QZONE2 )は0以上であ
る。
【0150】パーソナルコンピューターのスプレッドシ
ートプログラムを用いて、式(7)を実測データにフィ
ッティングさせた。フィッティングにあたっては、まず
式中の定数QZONE1 及びQZONE2 をそれぞれ任意に0.
1,0.45と固定した。本発明では(Q−QZONE1
を0以上と定義しているため、Qの値が0から0.1の
範囲である場合(Q−QZONE1 )の値は負の値となるが
これを0とする。同様に、(Q−QZONE2 )も0以上と
定義しているため、Qが0から0.45の範囲である場
合、(Q−QZONE2 )の値も0とする。このように設定
した結果、Qの値が0から0.1へ増加する時、(Q−
ZONE1 )は0のままだが、Qの値が0.1から1に増
加する時(Q−QZONE1 )は0から0.9へ直線的に増
加する。同様に、Qの値が0から0.45に増加する
時、(Q−QZONE2 )は0のままだが、Qの値が0.4
5から1に増加する時、(Q−QZONE2 )は0から0.
55に直線的に増加する。
【0151】式(7)のフィッティングでは指示値Qの
値も必要となる。本発明の演算方法ではまず式(1)で
Qの初期値を設定後、式(2)を用い電流を計算し、式
(3)でΔQを計算し、式(4)で新しいQを計算す
る。本実施例で、放電実験は満充電状態からであるの
で、Qの初期値は0である。式(3)中の電流値は実測
値を用いる。式(3)に実施例4で用いた関数と同じ関
数、 f(I、Q)=COS (Q)+SIN (Q)×(I/I0
Y /TANH[ (I/I0 Y] を代入して△Qを算出した。パラメーターI0 ,Y,M
の最適な値はそれぞれ、実施例4で求めた値と同じで
3.98A,0.653,44.97Ahとなった。式
(7)のフィッティングの際、放電電流が80,70,
60,50Aの場合は一定時間間隔を0.1分とし、4
0Aの場合は0.2分、30Aの場合は0.25、20
Aの場合は0.4分、10Aの場合は1分、5Aの場合
は2分として△Qを算出した。各一定時間間隔後に、先
のQの値に△Qを加えてQの値を再計算した。以上で式
(7)中のQ値が計算される。
【0152】9回の放電時間全域で、算出した端子電圧
Vの値と実験から得た実際の端子電圧との差が最小にな
るように、パラメーターA,B,C,Rを調整する事に
より、式(7)を実測値にフィッティングした。上述の
条件で、A,B,C,Rの最適な値はそれぞれ12.4
9V,1.386V,2.10V,0.02027Ωだ
った。
【0153】次にこれらの値を用いて、9通りの一定放
電電流それぞれの場合の、前述の一定時間ごとの端子電
圧を算出した。放電電流が80Aの場合の、算出した端
子電圧及び実験から得た端子電圧と時間との関係を図1
2(a)に表わす。同様に、算出した端子電圧及び実験
から得た端子電圧と時間との関係を、放電電流が70A
の場合図13(a)、60Aの場合図14(a)、50
Aの場合図15(a)、40Aの場合図16(a)、3
0Aの場合図17(a)、20Aの場合図18(a)、
10Aの場合図19(a)、5Aの場合図20(a)に
各々表す。これらの図からわかるように、算出した端子
電圧と実験により得た端子電圧とはほとんど一致してい
る。
【0154】従って、関数f(I、Q)=COS (Q)+
SIN (Q)×(I/I0 Y /TANH[ (I/I0 Y]及
び、選択されたQZONE1 及びQZONE2 値を使用すると、
式(7)は、I及びQを用いてバッテリーの端子電圧を
推定する関数としては非常に有効であることが判明す
る。式(7)は式(2)を簡単に変形したものであるた
め、式(2)は、V及びQを用いてバッテリーの放電電
流Iを算出する関数として非常に有効なものといえる。
【0155】(比較例3)本比較例では実施例9中にお
いて本発明の式(3)の関数f(I、Q)を用いず、比
較例1で用いた関数f(I)=(I/I0 Y /TANH[
(I/I0 Y]を用い、実測された放電曲線と計算され
た放電曲線との比較を行なう。
【0156】パーソナルコンピューターのスプレッドシ
ートプログラム及び前述の実施例9の一般的な手段を用
いて、12V30Ahの鉛蓄電池を一定電流で放電した
データに式(7)を再度フィッティングする。実施例9
と比較するために、QZONE1を0.1、QZONE2 を0.
45と同じ値に定める。比較例1に示したように、上記
関数の定数I0 ,Y,Mに6.50A,0.406,3
9.14Ahという最適な値を当てはめ、放電電流が一
定の場合の容量を算出すると、算出したバッテリー容量
と実験から得たバッテリー容量はほとんど一致する。し
かし比較例1に示したように、関数f(I)=(I/I
O Y /TANH[ (I/I0 Y]は、バッテリーの重要な
第二番目の一般的特質を表現しない。
【0157】実施例9に述べた一般的な手段を用いて、
A,B,C,Rの最適な値を求めた。これらの値はそれ
ぞれ12.46V,0.900V,3.47V,0.0
1810Ωである。これらの値を用いて、9通りの一定
電流で放電した場合の、先に実施例9で述べた一定時間
間隔ごとの端子電圧を算出した。放電電流が80Aの場
合の、算出した端子電圧及び実験から得た端子電圧と時
間との関係を図12(b)に表わす。同様の、算出した
端子電圧及び実験から得た端子電圧と時間との関係を、
放電電流が70Aの場合図13(b)、60Aの場合図
14(b)、50Aの場合図15(b)、40Aの場合
図16(b)、30Aの場合図17(b)、20Aの場
合図18(b)、10Aの場合図19(b)、5Aの場
合図20(b)に各々表す。これらの図からわかるよう
に、算出した端子電圧と実験により得た端子電圧はよく
一致している。
【0158】従って、式(7)及び前述の任意の値であ
るQZONE1 とQZONE2 を用いて算出した端子電圧と実験
から得た端子電圧とを一致させるためには、Q=0の時
Iの値に関係なく1かほぼ1になり、Qが0から1に増
加すると同時に単調に増加し、Q=1の時Iの値が小さ
ければ1かほぼ1になり、Iの値が大きければ(I÷I
0 Y かほぼ(I÷I0 Y になる関数f(I、Q)を
用いて算出したQの値を用いる必要は全くない。しか
し、比較例1及び比較例2に示すように、本発明の範囲
外であるf(I)=(I/I0 Y /TANH[ (I/
0 Y]のような関数を用いると、その結果はバッテリ
ーの重要な第二番目の一般的特質を表現しないものとな
る。
【0159】この比較例から、式(7)はI及びQの関
数としてバッテリーの端子電圧の推定には有用である
が、Qに対しては敏感でないことがわかる。式(7)は
式(2)を簡単に変形したものであるため、式(2)も
V及びQからバッテリーの放電電流Iを算出する関数と
しては有効だということになる。また式(7)を変形し
た式(2)もQ値に対しては敏感でないということにな
る。
【0160】(実施例10)本実施例では実施例9で使
用した関数f(I、Q)を f(I、Q)=(Q×I/I0 Y /TANH[ (Q×I/
0 Y] に変更し、実施例9と同様に式(2)を用いる有効性を
評価した。
【0161】パーソナルコンピューターのスプレッドシ
ートプログラムと実施例9で述べた一般的な手法を用い
て、12V30Ahの鉛蓄電池を一定電流で放電した場
合のデータに式(7)を再度フィッティングする。この
実施例では、任意の値QZONE 1 とQZONE2 を0とする。
この場合Qがいかなる値でも、(Q−QZONE1 )はQに
等しい。同様に、Qがいかなる値でも(Q−QZONE2
はQに等しい。式(7)をフィッティングする際に必要
なQ値を算出するために、式(3)に実施例2で用いた
関数f(I、Q)=(Q×I/I0 Y /TANH[ (Q×
I/I0 Y]を代入して△Qを算出した。パラメータI
0 ,Y,Mの最適な値は実施例2で求めた値と同じであ
り、それぞれ2.97A,0.462,38.89Ah
である。
【0162】前述の条件での関数(7)をフィッティン
グすると、A,B,C,Rの最適な値はそれぞれ12.
51V,0.405V,1.43V ,0.01962
Ωだった。これらの値を用いて、9通りの一定電流で放
電した場合の、先に実施例9で述べた一定時間間隔ごと
の端子電圧を算出した。放電電流が80Aの場合の、算
出した端子電圧及び実験から得た端子電圧と時間との関
係を図21(a)に表わす。同様に、算出した端子電圧
及び実験から得た端子電圧と時間との関係を、放電電流
が70Aの場合図22(a)、60Aの場合図23
(a)、50Aの場合図24(a)、40Aの場合図2
5(a)、30Aの場合図26(a)、20Aの場合図
27(a)、10Aの場合図28(a)、5Aの場合図
29(a)に各々表す。これらの図からわかるように、
算出した端子電圧と実験により得た端子電圧は良く一致
している。
【0163】従って、関数f(I、Q)=(Q×I/I
0 Y /TANH[ (Q×I/I0 Y]、及び、選択された
ZONE1 及びQZONE2 値を使用すると、式(7)は、I
及びQを用いてバッテリーの端子電圧を推定する関数と
しては非常に有効であることが判明する。式(7)は式
(2)を簡単に変形したものであるため、式(2)は、
V及びQを用いてバッテリーの放電電流Iを算出する関
数として非常に有効であることが解る。
【0164】(比較例4)本比較例では実施例9中にお
いて本発明の式(3)の関数f(I、Q)を用いず、比
較例1で用いた関数f(I)=(I/I0 Y /TANH[
(I/I0 Y]を用い、実測と計算された放電曲線の比
較を行なう。
【0165】パーソナルコンピューターのスプレッドシ
ートプログラム及び前述の実施例9の一般的な手段を用
いて、12V30Ahの鉛蓄電池を一定電流で放電した
データに式(7)を再度フィッティングする。実施例1
0と比較するために、QZONE 1 及びQZONE2 を0と同じ
値に固定する。比較例1に示したように、上記関数の定
数I0 ,Y,Mに6.50A,0.406,39.14
Ahという最適な値を当てはめ、放電電流が一定の場合
の容量を算出すると、算出したバッテリー容量と実験か
ら得たバッテリー容量はほとんど一致する。しかし比較
例1に示したように、関数f(I)=(I/IO Y
TANH[ (I/I0 Y]は、バッテリーの重要な第二番目
の一般的特質を表現しない。
【0166】実施例9に述べた一般的な手段を用いて、
A,B,C,Rの最適な値を求めた。これらの値はそれ
ぞれ12.41V,−0.378V,2.09V,0.
01810Ωである。これらの値を用いて、9通りの一
定電流で放電した場合の、先に実施例9で述べた一定時
間間隔ごとの端子電圧を算出した。放電電流が80Aの
場合の、算出した端子電圧及び実験から得た端子電圧と
時間との関係を図21(b)に表わす。同様に、算出し
た端子電圧及び実験から得た端子電圧と時間との関係
を、放電電流が70Aの場合図22(b)、60Aの場
合図23(b)、50Aの場合図24(b)、40Aの
場合図25(b)、30Aの場合図26(b)、20A
の場合図27(b)、10Aの場合図28(b)、5A
の場合図29(b)に各々表す。
【0167】これらの各図からわかるように、算出した
端子電圧と実験により得た端子電圧はよく一致してい
る。しかし、実施例10の計算結果と実験結果の一致の
度合より、本項の計算結果と実験結果の一致の度合が僅
かに低い。
【0168】比較例3で述べたように、式(7)及び前
述の任意の値であるQZONE1 とQZO NE2 を用いて算出し
た端子電圧と実験で得た端子電圧とを一致させるために
は、Q=0の時Iの値に関係なく1かほぼ1になり、Q
が0から1に増加すると同時に単調に増加し、Q=1の
時Iの値が小さければ1かほぼ1になり、Iの値が大き
ければQ=1の時(I÷I0 Y かほぼ(I÷I0 Y
になる関数f(I、Q)を用いて算出したQの値を用い
る必要は全くない。しかし、比較例1及び比較例2に示
すように、本発明の範囲外であるf(I)=(I/
0 Y /TANH[ (I/I0 Y]のような関数を用いる
と、その結果はバッテリーの第二番目の重要な一般的特
質を表現しない。
【0169】比較例3と同じく、この比較例から、式
(7)はI及びQの関数としてバッテリーの端子電圧の
推定に有用であるが、Qに対しては敏感でないことがわ
かる。式(7)は式(2)を簡単に変形したものである
ため、式(2)はV及びQからバッテリーの放電電流I
を算出する関数としては有効だということになり、また
式(7)を変形した式(2)はQ値に対しては敏感でな
いということになる。
【0170】(実施例11)以下の実施例では、本発明
を公道で運転した電気スクーターから得た実際の放電デ
ータで実証した例について記述している。また前記の実
施例で詳しく述べたように、本発明の概念については以
下の実施例の中でも記述している。
【0171】実験で使用した本発明のバッテリー残存容
量計1を搭載した電気スクーター21の略図を図3に示
す。本発明に関する構成装置を挙げると、バッテリー残
存容量計1、バッテリー11、バッテリー充電器13、
モーター制御器15、電気モーター17がある。電気ス
クーター用のバッテリーは直列に接続した4つの12V
30Ahの密閉型鉛蓄電池を用いた。これらの鉛蓄電池
は、実施例1〜5及び実施例9、10で使用したものと
同じ型である。
【0172】電気スクーターのバッテリー残存容量を演
算するための装置の一具体例を図1に示す。このバッテ
リー残存容量計は、電圧測定装置3、アナログ・デジタ
ルコンバーター(A/Dコンバーター)5、マイクロコ
ンピューター7、表示装置9から成る。電圧測定装置は
バッテリー11の2つの端子と接続されている。ROM
及びRAMを有するマイクロコンピューター7は、バッ
テリーの残存容量または燃料計標準化残存容量を算出す
るプログラムを実行する。プログラムステップ及び/又
は、データ値、データ表はROMに格納される。表示装
置9への入力値として用いるマイクロコンピューター7
からの出力値は、(1)バッテリーの総容量に対する百
分率として表わされるバッテリー残存容量に正比例す
る、もしくは、(2)燃料計のフルスケールに対する百
分率として表わされるバッテリーの燃料計標準化残存容
量に正比例する。
【0173】本発明の表示装置9の一具体例を図4に示
す。これは指針を有する燃料計で、Fと表示された満充
電状態の位置25が100%で、4分の3の位置27が
75%、2分の1の位置29が50%、4分の1の位置
31が25%、Eと表示された空の位置33が0%を示
す。
【0174】電気スクーターのバッテリー残存容量を演
算するための装置の他の具体例を図2に示す。この図に
は、EVの構成装置のモーター制御器15と電気モータ
ー17も含まれている。バッテリー残存容量計1は、電
圧測定装置3、アナログ・デジタルコンバーター(A/
Dコンバーター)5、マイクロコンピューター7、表示
装置9で構成される。電圧測定装置3はバッテリー11
の2つの端子と接続されている。ROMおよびRAMを
有するマイクロコンピューター7は、主に電気モーター
17に供給される電力を制御する目的で用いる。この具
体例では、マイクロコンピューター7は、電流を感知し
またはローター位置を感知しそれをフィードバックする
ことにより三相インバーター19を制御する。マイクロ
コンピューター7は、バッテリーの残存容量か若しくは
燃料計標準化残存容量を算出するプログラムステップを
実行する目的で副次的に用いる。プログラムステップ、
及び/又は、データ値、データ表はROMに格納され
る。表示装置9の入力値として用いるマイクロコンピュ
ーター7からの出力値は、(1)バッテリーの総容量に
対する百分率として表わされるバッテリーの残存容量に
正比例する、若しくは(2)燃料計のフルスケールに対
する百分率として表わされるバッテリーの燃料計標準化
残存容量に正比例する。
【0175】本発明を遂行するにあたり、マイクロコン
ピューターが実行するプログラムステップを図5のフロ
ーチャートに示す。最初のステップでは、ブロック41
に示すように、EVとバッテリー残存容量計に電力が供
給される。ブロック43に示すように、電力供給後、短
時間経過(遅延)させる。この時間は、(ノイズ等の急
激な電圧変化がない)安定した初期端子電圧値を得るた
めに充分な長さを有する。この短時間が経過した後、ブ
ロック45にあるように初期端子電圧値V0 を測定す
る。次のステップでは、式(1)を用いてバッテリーの
充電状態の初期値Q0 を算出する。このQ0 の値はRA
Mに格納される。Qの初期値の算出はブロック47で行
なわれる。
【0176】次の一連のステップはEVとバッテリー残
存容量計への電力の供給が中断し、プログラムが停止す
るまで繰り返される。この一連の第一ステップでは、ブ
ロック49に示すように端子電圧Vi を測定する。次に
ブロック51に示すように式(2)を用いてバッテリー
放電電流Ii を推定し、次にブロック53に示すように
式(3)を用いて一定時間△tで消費した充電状態指示
値の変化量△Qi を算出する。次のステップではブロッ
ク55に示すように、式(4)を用いて現在RAMに格
納されているQi の値に△Qi を加え、新たなQi+1
値をRAMに格納し、充電状態Qの値を更新する。次
に、バッテリーの総容量に対する百分率として表わされ
るバッテリー残存容量を式(5)を用いて算出する。残
存容量の算出はブロック57に示す。繰り返される一連
の最後のステップでは、バッテリーの総容量に対する百
分率として表わされる残存容量に正比例するように、表
示装置の入力値として用いるマイクロコンピューターか
らの出力値を演算する。この表示値割付ステップはブロ
ック59に示す。プログラムは、端子電圧Vを測定後一
連のステップを行い、電圧測定後一定時間Δt経過して
ブロック49に戻り、再度端子電圧Vを測定する。この
時間間隔調整ステップをブロック61に示す。
【0177】上述の、本発明を遂行するマイクロコンピ
ューターが実行するプログラムステップをマイクロコン
ピューターのROMにロードした。本発明のバッテリー
残存容量計を搭載した電気スクーターの場合、式、定
数、及び/又はデータ表もROMに格納した。充電状態
Qの初期値を求めるために、以下の形の式を格納した。
【0178】Q0=13−0.25V0(ここで、式
(1)において、K0=13, K1=-0.25volt-1である。) 推定放電電流を求めるために以下の形の式を格納した。
【0179】Ii ={50−5・(Qi −0.2)−4
0・(Qi −0.7)2 ーVi }÷0.09 ここで、式(2)において、A=50V,B=5V,C
=40V,R=0.09Ω,QZONE1 =0.2,Q
ZONE2 =0.7である。またQi の値が0から0.2に
増加するとき(Qi −QZONE1 )は変化せず0のままだ
が、Qi の値が0.2から1に増加するとき(Qi −Q
ZONE1 )は0から0.8まで直線的に増加する。同様
に、Qi の値が0から0.7に増加すると(Qi −Q
ZONE2 )は変化せず0のままだが、Qi の値が0.7か
ら1に増加すると(Qi −QZONE2 )は0から0.3に
直線的に増加する。推定放電電流を求めるために以下の
形の式を用いた。
【0180】△Qi =[Ii ・1・f(Ii 、Qi )]
÷140400 ここで、f(I、Q)=(Q*I/3)0.47/TANH[
(Q*I/3)0.47] である。また、式(3)におい
て、△t=1sec ,M=39Ah・3600sec/hr,I
0 =3A,Y=0.47である。
【0181】本発明の手段を説明する以下の実施例で
は、表示状態を計算機上で評価するために、電気スクー
ターを作動させている時、端子電圧データを1秒間隔で
収集しICカードに格納した。
【0182】実施例12〜20では同一のスクーターを
用いた。別々の日に実施例12〜20での走行データを
連続的に収集した。実施例21および22では同じモデ
ルだが異なる個体のスクーターを使用した。実施例21
および22では、それぞれの走行データを2日間にわた
り収集した。運転者と運転方法は走行ごとに異なった。
ヘッドライトを点灯させた状態と点灯させない状態でテ
スト走行を行った。いずれのケースでも、走行前にバッ
テリーは満充電の状態だった。
【0183】実施例12〜17および実施例20の走行
コースは、湖周辺の一般道路を用いた。このコースは比
較的平坦で、信号機の数も少なかった。以下の引用例で
はこのコースことを湖周コースと記述する。実施例1
8,実施例19では急な丘の公道の上り下りを3回繰り
返す周回コースを使用した。このコースは湖周コースに
比較して殆ど信号機がない。以下の引用例ではこのコー
スを坂道コースと記述する。実施例21、実施例22で
は大都市部の公道を用いた。このコースはかなり多くの
信号機を有する。以下の引用例ではこのコースのことを
市街地コースと記述する。
【0184】(実施例12)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯しない状態で湖周コースを2周運転させた。こ
の時、電源は切れなかった。(このスクーターは、モー
ター制御器がバッテリーに対し電力を要求し、必要とす
る電流に対して端子電圧が最低水準28V以下になると
電源が切れる。)図30で、走行時間(秒)と端子電圧
の関係を図の下側に示す。端子電圧の目盛りは左の縦軸
である。また図30では、バッテリーの総容量に対する
百分率(残存容量%)として表わされる時間(秒)経過
に伴う残存容量の減少の状態を本発明を用い計算し上側
に示す。残存容量%の目盛りは右の縦軸である。以下の
実施例13〜22においても走行データーに基づき同様
な残存容量の演算を行い同様に図示する。図30から明
らかなように、運転終了後、バッテリー容量の約15%
が残っている。この残存容量の計算結果は、走行で電源
が切れなかったという事実とよく一致する。残存容量%
は、放電の後半で徐々に速度を増しながら滑らかに減少
していく。この表示動作はバッテリーに実際に残存する
電気エネルギー量をよく反映していると考えられる。バ
ッテリー容量の表示値が、EVのある一定の速度で走行
した距離に従ってほぼ一次的に減少するようにするため
には、燃料計を標準化する必要がある。以下の実施例1
3〜22でも同様なことが言える。
【0185】(実施例13)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯しない状態で湖周コース2周運転させた。この
時電源は切れなかった。図31に本実施例に係わる、走
行時間と端子電圧および残存容量%の関係を示す。
【0186】図31から明らかなように、運転終了後、
バッテリー容量の約31%が残っている。この残存容量
の計算結果は、走行で電源が切れなかったという事実と
よく一致する。残存容量%は、放電の後半で僅かに速度
を増しながら滑らかに減少していく。この表示動作はバ
ッテリーに実際に残存する電気エネルギー量をよく反映
していると考えられる。
【0187】(実施例14)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯した状態で湖周コースを2周運転させた。この
時電源は切れなかった。図32に本実施例に係わる、走
行時間と端子電圧および残存容量%の関係を示す。
【0188】図32から明かなように、運転終了後に残
存するバッテリー容量は1%に満たない。残存容量の計
算結果は、電源が切れなかったが殆ど切れ掛けていたと
いう事実とよく一致する。この場合では電源は切れない
が、電源が切れる状態に非常に近い。残存容量%は、放
電の後半で僅かに速度を増しながら滑らかに減少してい
く。この表示動作はバッテリーに実際に残存する電気エ
ネルギー量をよく反映していると考えられる。
【0189】(実施例15)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯した状態で湖周コースを2周運転させた。電源
は切れなかった。図33に本実施例に係わる、走行時間
と端子電圧および残存容量%の関係を示す。
【0190】図33から明らかなように、運転終了後、
バッテリー容量の約20%が残っている。この残存容量
の計算結果は、走行で電源が切れなかったという事実と
よく一致する。残存容量%は、放電の後半でかなり大き
く速度を増して滑らかに減少していく。この表示動作は
バッテリーに実際に残存する電気エネルギーの量を反映
すると考えられるが、これは後半の運転者は前半の運転
者よりバッテリーに対して多くの電力を要求したものと
考えられる。
【0191】(実施例16)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯しない状態で湖周コースを2周運転させた。約
5300秒経過した時点で電源が切れた。電源が切れた
後、スクーターを再始動させ、コースの残りの距離をゆ
っくりと運転した。図34に本実施例に係わる、走行時
間と端子電圧および残存容量%の関係を示す。
【0192】図34から明らかなように、5350秒で
バッテリー容量は0%になる。この残存容量の計算結果
は、走行の最後に電源が切れたという事実とよく一致す
る。残存容量%は、放電の後半で僅かに速度を増しなが
ら滑らかに減少していく。この表示動作はバッテリーに
実際に残存する電気エネルギー量をよく反映していると
考えられる。
【0193】(実施例17)スクーターを、前半はヘッ
ドライトを点灯させない状態で、後半は点灯した状態
で、湖周コースを2周運転させた。この時、電源は切れ
なかった。図35に本実施例に係わる、走行時間と端子
電圧および残存容量%の関係を示す。
【0194】図35から明らかなように、運転終了時に
はおよそ5%の残存容量が残っていた。この残存容量の
計算結果は、走行の最後に電源が切れなかったという事
実とよく一致する。残存容量%は、放電の後半で僅かに
速度を増しながら滑らかに減少していく。この表示動作
はバッテリーに実際に残存する電気エネルギー量をよく
反映していると考えられる。
【0195】(実施例18)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯しない状態で坂道コースを3周運転させた。約
4000秒で電源が切れた。電源が切れた後スクーター
を再始動させ、大部分が坂道のコースの残りの距離をゆ
っくりと運転した。図36に本実施例に係わる、走行時
間と端子電圧および残存容量%の関係を示す。
【0196】図36から明らかなように、4000秒で
バッテリー容量は0%になる。この残存容量の計算結果
は、走行の最後に電源が切れたという事実とよく一致す
る。残存容量%は、コースを1周する毎に速度を増して
滑らかに減少していく。特に大電力を要する坂道コース
の場合、この表示動作はバッテリーに実際に残存する電
気エネルギー量をよく反映して減少していると考えられ
る。
【0197】(実施例19)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯した状態で坂道コースを3周運転させた。この
時、電源は切れなかった。図37に本実施例に係わる、
走行時間と端子電圧および残存容量%の関係を示す。
【0198】図37から明らかなように、運転終了後、
バッテリー容量の約15%が残っている。この残存容量
の計算結果は、走行の最後に電源が切れなかったという
事実とよく一致する。残存容量%は、コースを1周する
毎に速度を増して滑らかに減少していく。特に大電力を
要する坂道コースの場合、この表示動作はバッテリーに
実際に残存する電気エネルギー量をよく反映して減少し
ていると考えられる。
【0199】(実施例20)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯しない状態で湖周コースを2周運転させた。こ
の時、電源は切れなかった。図38に本実施例に係わ
る、走行時間と端子電圧および残存容量%の関係を示
す。
【0200】図38から明かなように、運転終了後に1
5%の残存するバッテリー容量がある。この残存容量の
計算結果は、走行の最後に電源が切れなかったという事
実とよく一致する。残存容量%は、放電の後半で僅かに
速度を増しながら滑らかに減少していく。この表示動作
はバッテリーに実際に残存する電気エネルギー量をよく
反映していると考えられる。
【0201】(実施例21)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯した状態で市街地コースを運転させた。約61
00秒で電源が切れた。電源が切れた後、スクーターを
再始動させ、コースの残りの距離をゆっくりと運転し
た。図39に本実施例に係わる、時間と端子電圧および
残存容量%の関係を示す。
【0202】図39から明らかなように、6100秒で
バッテリー容量は0%になる。この残存容量の計算結果
は、走行の最後に電源が切れたという事実とよく一致す
る。残存容量%は、放電の後半で僅かに速度を増しなが
ら滑らかに減少していく。この表示動作はバッテリーの
実際に残存する電気エネルギー量をよく反映していると
考えられる。
【0203】(実施例22)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯した状態で市街地コースを運転させた。約50
00秒で電源が切れた。電源が切れた後、スクーターを
再始動させ、コースの残りの距離をゆっくりと運転し
た。図40に本実施例に係わる、走行時間と端子電圧お
よび残存容量%の関係を示す。
【0204】図40から明らかなように、5000秒で
バッテリー容量は0%になる。この残存容量の計算結果
は、走行の最後に電源が切れたという事実とよく一致す
る。残存容量%は、放電の後半で僅かに速度を増しなが
ら滑らかに減少していく。この表示動作はバッテリーに
実際に残存する電気エネルギー量をよく反映していると
考えられる。
【0205】実施例12〜22のいずれの場合でも、バ
ッテリーに残存する実際の電気エネルギー量を表わす正
確な残存容量%の値が得られた。いずれの場合でも、残
存容量%は、放電の後半で僅かに速度を増しながら滑ら
かに減少していった。実施例16,18,21,22の
四例では、本発明の手段により、電源が切れた時に起こ
るバッテリーの空の状態が正確に表示された。他の七例
では、試験走行が終了した時点でそれぞれ対応する残存
容量が表示された。
【0206】(実施例23)本発明の実施にあたって、
マイクロコンピューターが実行するプログラムステップ
を図6のフローチャートに示す。最初のステップでは、
ブロック65に示すように、EVとバッテリー残存容量
計に電力が供給される。ブロック67に示すように、電
力供給後、短時間経過(遅延)させる。この時間は、
(ノイズ等の急激な電圧変化がない)安定した初期端子
電圧値を得るために充分な長さを有する。この短時間が
経過した後、ブロック69にあるように初期端子電圧値
0 を測定する。次のステップでは、式(1)を用いて
充電状態の初期値Q0 を算出する。このQ0 の値はRA
Mに格納される。Qの初期値の算出はブロック71で行
なわれる。
【0207】次の一連のステップは、EVおよびバッテ
リー残存容量計への電力の供給が中断し、プログラムが
停止するまで、繰り返される。この一連の第一ステップ
では、ブロック73にあるように端子電圧Vi を測定す
る。次に、VとQに対する充電状態の変化量△Q値を表
す複数の行または列を有する表から、△Qi の離散値を
読み出す。この表の1つの列あるいは行は、使用する電
圧範囲を離散的に分割しその代表値を配値してある、も
う一方の行あるいは列はQを離散的に分割して配置して
ある。表の内容は式(2)および(3)を用い計算し
た。この表を参照するステップはブロック75に示す。
次のステップではブロック77に示すように、式(4)
を用いて現在RAMに格納されているQi の値に△Qi
を加え、新たなQi+1 の値をRAMに格納し、充電状態
指示値Qの値を更新する。次に、バッテリーの総容量に
対する百分率として表わされるバッテリー残存容量を式
(5)を用いて算出する。残存容量の算出はブロック7
9に示す。繰り返される一連の最後のステップでは、バ
ッテリーの総容量に対する百分率として表わされる残存
容量に正比例するように、表示装置の入力値として用い
るマイクロコンピューターからの出力値を演算する。こ
の表示値割付ステップはブロック81に示す。プログラ
ムは、端子電圧Vを測定後一連のステップを行い、電圧
測定後一定時間Δt経過してブロック73に戻り、再度
端子電圧Vを測定する。この時間調整ステップをブロッ
ク83に示す。
【0208】上述の本発明を遂行するマイクロコンピュ
ーターが実行するプログラムステップをマイクロコンピ
ューターのROMにロードした。本発明のバッテリー残
存容量計を搭載した電気スクーターでは、式、定数、及
び/又はデータ表もROMに格納した。また充電状態Q
の初期値を求めるために、式(1)に具体的な定数を代
入した以下の式を格納し用いた。
【0209】Q0 =13−0.25V0 (式(1)に
おいて、K0 =13, K1 =-0.25 volt-1) 充電状態の変化量△Qを求めるために、複数の電圧値お
よびQ値に対応する複数の行列から成るΔQ値の表を格
納した。表中の電圧は50Vから30Vの範囲であり、
0.05V間隔で分割してある。またQ値は、0から1
の範囲で0.05間隔で分割してある。この表の各数値
は、式(2)および(3)に具体的な定数を代入した以
下の式から得た。
【0210】Ii =[50−5・(Qi −0.2)−4
0・(Qi −0.7)2 −Vi ]÷0.09 (式(2)において、A=50V,B=5V,C=40
V,R=0.09Ω,QZONE1 =0.2,QZONE2
0.7である。) △Qi=[Ii・1・f(Ii 、Qi )]÷140400 ここで、f(I、Q)=(Q×I/3)0.47/TANH[
(Q×I/3)0.47] である。(式(3)において、△
t=1sec ,M=39Ah・3600sec/hr,I0 =3
A,Y=0.47である。) 式(2)では、Qi の値が0から0.2に増加すると
(Qi −QZONE1 )は変化せず0のままだが、Qi の値
が0.2から1に増加すると(Qi −QZONE1 )は0か
ら0.8に一次的に増加する。同様に、Qi の値が0か
ら0.7に増加すると(Qi −QZONE2 )は変化せず0
のままだが、Qi の値が0.7から1に増加すると(Q
i −QZONE2 )は0から0.3に一次的に増加する。
【0211】前述の本発明の残存容量の演算方法を、実
施例12〜22で述べたものと同じ電気スクーターから
得たデータに適用した。図30〜40の上側に示したも
のと同様の、時間(秒)と残存容量%の関係が得られ
た。充電状態の変化量△Qを求めるために、マイクロコ
ンピュータ等を用いた計算による方法では非常に多くの
計算過程を要するが、この手段では参照用テーブルを用
いるため、そのプログラムステップは短時間で実行でき
る。プログラムが簡単で処理が速いため、より機能が簡
単で、低価格のマイクロコンピューターを使用して実行
することができる。また、マイクロコンピューターの主
要な機能が電気モーターに供給される電力を制御するこ
とである場合でも、データ処理速度は非常に重要である
ので、この方式は有効である。
【0212】(実施例24)本発明を遂行するにあた
り、マイクロコンピューターが実行するプログラムステ
ップを図7のフローチャートに示す。最初のステップで
は、ブロック87に示すように、EVとバッテリー残存
容量計に電力が供給される。ブロック89に示すよう
に、電力供給後、短時間経過(遅延)させる。この時間
は、(ノイズ等の急激な電圧変化がない)安定した初期
端子電圧値を得るために充分な長さを有する。この短時
間が経過した後、ブロック91にあるように初期端子電
圧値V0 を測定する。次のステップでは、式(1)を用
いて充電状態の初期値Q0 を算出する。このQ0 の値は
RAMに格納される。Qの初期値の算出はブロック93
で行なわれる。次の一連のステップは、EVとバッテリ
ー残存容量計への電力の供給が中断し、プログラムが停
止するまで、繰り返される。この一連の第一ステップで
は、ブロック95に示すように端子電圧Vi を測定す
る。次にブロック97に示すように式(2)を用いて推
定バッテリー放電電流Ii を算出し、次にブロック99
に示すように式(3)を用いて一定時間△tで消費した
充電状態指示値の変化量△Qi を算出する。次のステッ
プではブロック101に示すように、式(4)を用いて
現在RAMに格納されているQi の値に△Qi を加え、
新たなQi+1 の値を算出しRAMに格納し、充電状態Q
の値を更新する。次に、式(6)を用いて、燃料計のフ
ルスケールに対する百分率として表わされるバッテリー
の燃料計標準化残存容量を算出する。燃料計標準化残存
容量の計算はブロック103に示す。この一連のステッ
プの中の最後のステップでは、表示装置への入力値とし
て用いるマイクロコンピューターからの出力値を、燃料
計のフルスケールに対する百分率として表わされるバッ
テリーの燃料計標準化残存容量に正比例するように決定
する。この表示値割付けのステップをブロック105に
示す。プログラムは、端子電圧Vを測定後一連のステッ
プを行い、電圧測定後一定時間Δt経過してブロック9
5に戻り、再度端子電圧Vを測定する。この時間間隔調
整ステップをブロック107に示す。
【0213】上述の本発明を遂行するマイクロコンピュ
ーターが実行するプログラムステップをマイクロコンピ
ューターのROMにロードした。本発明のバッテリー残
存容量計を搭載した電気スクーターでは、式、定数、及
び/又はデータ表もROMに格納した。また充電状態Q
の初期値を求めるために、(1)式に具体的な定数を代
入した以下の式を格納し用いた。
【0214】Q0 =13−0.25V0 (式(1)に
おいて、K0=13, K1=-0.25 volt-1) また、電流値を推定するために(2)式に実際の定数を
代入し、これを格納し用いた。
【0215】Ii =[50−5・(Qi −0.2)−4
0・(Qi −0.7)2 −Vi ]÷0.09 (式(2)において、A=50V,B=5V,C=40
V,R=0.09Ω,QZONE1 =0.2,QZONE2
0.7である。) 本式では、Qi の値が0から0.2に増加すると(Qi
−QZONE1 )は変化せず0のままだが、Qi の値が0.
2から1に増加すると(Qi −QZONE1 )は0から0.
8に一次的に増加する。同様に、Qi の値が0から0.
7に増加すると(Qi −QZONE2 )は変化せず0のまま
だが、Qi の値が0.7から1に増加すると(Qi −Q
ZONE2 )は0から0.3に一次的に増加する。
【0216】充電状態の変化量△Qi を推定するために
(3)式に実際の定数を代入し、これを格納し用いた。
【0217】△Qi =[Ii ・1・f(Ii 、Qi )]
÷140400 ここで、f(I、Q)=(Q×I/3)0.47/TANH[
(Q×I/3)0.47] である。(式(3)において、△
t=1sec ,M=39Ah・3600sec/hr,I0=3
A,Y=0.47) 燃料計標準化残存容量を求めるために、以下の形の式
(6)を用いる。
【0218】燃料計標準化残存容量%=(1−h
(Qi))・100% この式で、h(Qi )=0.35Qi +0.65{1−
(1−Qi 2 1/2である。
【0219】この関数は、Q=0のとき0、Qが0から
1に増加すると同時に単調に増加し、Q=1のとき1で
ある。Qが1/2のときのh(Q)の値は、1/2より
大きく、31/2 /2より小さい0.738である。
【0220】上述の本発明の実施様態を説明する以下の
実施例では、実施例12〜22で述べたものと同じ、電
気スクーターから得たデータを使用した。
【0221】(実施例25)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯しない状態で湖周コースを2周運転した。この
時、電源は切れなかった。図41では、走行時間(秒)
と端子電圧の関係を図の下側に示す。端子電圧を示すの
は左側の目盛りである。また図41では、本実施例の電
圧データに基づき、本発明の残存容量の演算方法を用い
燃料計のフルスケールに対する百分率(燃料計標準化残
存容量燃料%)として表わされる燃料計標準化残存容量
の減少を計算し、時間(秒)との関係を図の上側に示
す。燃料計標準化残存容量%の指示値は右側の目盛りで
ある。以下の実施例26〜35においても各実施例にお
ける走行データに基づき残存容量を計算し同様な目盛り
で表示を行なう。
【0222】図41から明らかなように、運転終了後、
燃料計標準化残存容量として約5%残っている。この残
存容量の計算結果は、走行の最後に電源が切れなかった
という事実とよく一致する。燃料計標準化残存容量%は
滑らかに、また時間に関してほぼ直線的に減少してい
く。残存容量計の表示が半分になった時間から、コース
を1周するのに約3700秒要したと推測される。これ
は、実際の総走行時間7900秒のおおよそ半分であ
る。EVが比較的一定のスピードで走行していたことを
考慮に入れると、燃料計標準化残存容量%は、EVが走
行した距離に対してほぼ直線的に減少することがわか
る。
【0223】(実施例26)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯しない状態で湖周コースを2周運転させた。こ
の時、電源は切れなかった。図42に本実施例に係わる
走行時間と端子電圧および燃料計標準化残存容量%の関
係を示す。
【0224】図42から明らかなように、運転終了後、
燃料計標準化残存容量として約15%残っている。この
残存容量の計算結果は、走行の最後に電源が切れなかっ
たという事実とよく一致する。燃料計標準化残存容量%
は滑らかに、また時間に関してほぼ直線的に減少してい
く。残存容量計の表示が半分になった時間から、コース
を1周するのに約2800秒要したと推測される。これ
は、実際の総走行時間6500秒のおおよそ半分であ
る。EVが比較的一定のスピードで走行していたことを
考慮に入れると、燃料計標準化残存容量%は、EVが走
行した距離に対してほぼ直線的に減少することがわか
る。
【0225】(実施例27)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯しない状態で湖周コースを2周運転させた。こ
の時、電源は切れなかった。図43に本実施例に係わる
走行時間と端子電圧および燃料計標準化残存容量%の関
係を示す。
【0226】図43から明らかなように、運転終了後に
残存する燃料計標準化残存容量は1%に満たない。この
残存容量の計算結果は、電源は切れないが、電源が切れ
る状態に非常に近いという事実とよく一致する。燃料計
標準化残存容量%は滑らかに、また時間に関してほぼ直
線的に減少していく。残存容量計の表示が半分になった
時間から、コースを1周するのに約2600秒要したと
推測される。これは、実際の総走行時間5800秒のお
およそ半分である。EVが比較的一定のスピードで走行
していたことを考慮に入れると、燃料計標準化残存容量
%は、EVが走行した距離に対してほぼ直線的に減少す
ることがわかる。
【0227】(実施例28)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯した状態で湖周コースを2周運転させた。この
時、電源は切れなかった。図44に本実施例に係わる走
行時間と端子電圧および燃料計標準化残存容量%の関係
を示す。
【0228】図44から明らかなように、運転終了後、
燃料計標準化残存容量の約10%が残っている。この残
存容量の計算結果は、電源が切れなかったという事実と
よく一致する。湖周コースの1周目では、燃料計標準化
残存容量%は滑らかに、また時間に対して一次的に減少
する。また湖コースの2周目でも、燃料計標準化残存容
量%は滑らかにまた時間に対して一次的に減少する。2
周目での容量の減少速度は1周目の速度のおおよそ2倍
になる。これは、2周目の運転者が1周目の運転者より
速い速度で運転し、単位時間当りより多くの電力を消費
したため電池の残存容量の減少速度が速くなった為であ
る。
【0229】(実施例29)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯しない状態で湖コースを2周運転させた。この
時、約5300秒の時点で電源が切れた。電源が切れた
後、スクーターを再始動させ、残りの距離をゆっくりと
運転した。図45に本実施例に係わる走行時間と端子電
圧および燃料計標準化残存容量%の関係を示す。
【0230】図45から明らかなように、本発明の残存
容量計のバッテリー残存容量指示値は5350秒で0%
になる。電源が停止した時に表示値が0%となったこと
は、本演算方法が実際とよく一致していることを示す。
燃料計標準化残存容量%は、滑らかにまた時間に関して
一次的に減少していく。残存容量計の表示が半分になっ
た時間から、コースを1周するのに約2600秒要した
と推測される。これは、実際に電源が切れるまでの総走
行時間のおおよそ半分である。EVが比較的一定のスピ
ードで走行していたことを考慮に入れると、燃料計標準
化残存容量%は、EVが走行した距離に対してほぼ一次
的に減少することがわかる。
【0231】(実施例30)スクーターを、前半はヘッ
ドライトを点灯しない状態で、後半はヘッドライトを点
灯した状態で、湖コースを2周運転させた。図46に本
実施例に係わる走行時間と端子電圧および燃料計標準化
残存容量%の関係を示す。
【0232】図46に見られるように、走行終了後に約
1%の燃料計標準化残存容量が残っている。この残存容
量の計算結果は、電源が切れなかったという事実とよく
一致する。燃料計標準化残存容量%は、滑らかにまた時
間に関して一次的に減少していく。残存容量計の表示が
半分になった時間から、コースを1周するのに約340
0秒要したと推測される。これは、実際の総走行時間7
100秒のおおよそ半分である。EVが比較的一定のス
ピードで走行していたことを考慮に入れると、燃料計標
準化残存容量%は、EVが走行した距離に対してほぼ一
次的に減少することがわかる。
【0233】(実施例31)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯しない状態で、坂道コースを3周運転させた。
この時、約4000秒経過した時点で電源が切れた。電
源が切れた後、スクーターを再始動させ、大部分が坂道
のコースの残りの距離をゆっくりと運転した。図47に
本実施例に係わる走行時間と端子電圧および燃料計標準
化残存容量%の関係を示す。
【0234】図47から明らかなように、本発明の残存
容量計のバッテリー残存容量指示値は4000秒で0%
になる。電源が停止した時に表示値が0%となったこと
は、本演算方法が実際とよく一致していることを示す。
燃料計標準化残存容量%は、滑らかに、またコースを3
周する中でスクーターが坂道を登っている時間に関係し
てほぼ一次的に減少していく。同様にこの燃料計標準化
残存容量%は、滑らかに、またコースを3周する中でス
クーターが坂道を下っている時間に関係してほぼ一次的
に減少していく。
【0235】(実施例32)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯した状態で、坂道コースを3周運転させた。こ
の走行中電源は切れなかった。図48に本実施例に係わ
る走行時間と端子電圧および燃料計標準化残存容量%の
関係を示す。
【0236】図48から明らかなように、運転終了後、
約5%のバッテリー容量が残っている。この残存容量の
計算結果は、電源が切れなかったという事実とよく一致
する。燃料計標準化残存容量%は、滑らかに、またコー
スを3周する中でスクーターが坂道を登っている時間に
関係してほぼ一次的に減少していく。同様にこの燃料計
標準化残存容量計%は、滑らかに、またコースを3周す
る中でスクーターが坂道を下っている時間に関係してほ
ぼ一次的に減少していく。
【0237】残存容量計の表示が1/3になった時間か
ら、コースを1周するのに約1200秒要することが推
測される。これは実際の総走行時間4500秒のおおよ
そ1/3である。また同様に、残存容量計からコースを
2周するのに約3400秒要することが推測されるが、
これは実際の総走行時間4500秒のおおよそ2/3で
ある。EVが比較的一定のスピードで走行していたこと
を考慮に入れると、燃料計標準化残存容量%は、EVが
走行した距離に対してほぼ一次的に減少することがわか
る。
【0238】(実施例33)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯しない状態で湖周コースを2周運転させた。こ
の時、電源は切れなかった。図49に本実施例に係わる
走行時間と端子電圧および燃料計標準化残存容量%の関
係を示す。
【0239】図49から明らかなように、運転終了後、
燃料計標準化残存容量の約5%が残っている。この残存
容量の計算結果は、電源が切れなかったという事実とよ
く一致する。燃料計標準化残存容量%は滑らかに、また
時間に対して一次的に減少する。残存容量計の表示が半
分になった時間から、コースを1周するのに約4200
秒要したと推測される。これは、実際の総走行時間71
00秒のおおよそ半分である。
【0240】EVが比較的一定のスピードで走行してい
たことを考慮に入れると、燃料計標準化残存容量%は、
EVが走行した距離に対してほぼ一次的に減少すること
がわかる。
【0241】(実施例34)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯した状態で市街地コースを運転した。この時、
約6100秒経過した時点で電源が切れた。電源が切れ
た後、スクーターを再始動させ、コースの残りの距離を
ゆっくりと運転した。図50に本実施例に係わる走行時
間と端子電圧および燃料計標準化残存容量%の関係を示
す。
【0242】図50から明らかなように、本発明の残存
容量計のバッテリー残存容量指示値は6100秒で0%
になる。電源が停止した時に表示値が0%となったこと
は、本演算方法が実際のバッテリーに適合していること
を示す。料計標準化残存容量%は滑らかに、また時間に
対して一次的に減少する。残存容量計の表示が半分にな
った時間から、コースを1周するのに約3400秒要し
たと推測される。これは、実際に電源が切れるまでの総
走行時間のおよそ半分である。EVが比較的一定のスピ
ードで走行していたことを考慮に入れると、燃料計標準
化残存容量%は、EVが走行した距離に対してほぼ一次
的に減少することがわかる。
【0243】(実施例35)スクーターを、ヘッドライ
トを点灯した状態で市街地コースを運転した。この時、
約5000秒経過した時点で電源が切れた。電源が切れ
た後、スクーターを再始動させ、コースの残りの距離を
ゆっくりと運転した。図51に本実施例に係わる走行時
間と端子電圧および燃料計標準化残存容量%の関係を示
す。
【0244】図51から明らかなように、本発明の残存
容量計のバッテリー残存容量指示値は5000秒で0%
になる。電源が停止した時に表示値が0%となったこと
は、本演算方法が実際とよく一致していることを示す。
料計標準化残存容量%は滑らかに、また時間に対して一
次的に減少する。残存容量計の表示が半分になった時間
から、コースを1周するのに約2600秒要したと推測
される。これは、実際に電源が切れるまでの総走行時間
のおよそ半分である。EVが比較的一定のスピードで走
行していたことを考慮に入れると、燃料計標準化残存容
量%は、EVが走行した距離に対してほぼ一次的に減少
することがわかる。
【0245】実施例25〜35のいずれの場合でも、E
Vの一定の速度で走行した距離に比例してほぼ一次的に
減少していく高精度な燃料計標準化残存容量%値を求め
ることができた。実施例29,31,34,35の4つ
の実施例では、請求項5の手段により、電源が切れた時
に起こるバッテリーが空の状態が正確に表示された。他
の7つの実施例では、試験走行が終了した時点でそれぞ
れの場合の燃料計標準化残存容量が表示された。
【0246】(実施例36)本発明を遂行するにあた
り、マイクロコンピューターが実行するプログラムステ
ップを図8のフローチャートに示す。最初のステップで
は、ブロック111に示すように、EVとバッテリー残
存容量計に電力が供給される。ブロック43に示すよう
に、電力供給後、短時間経過(遅延)させる。この時間
は、(ノイズ等の急激な電圧変化がない)安定した初期
端子電圧値を得るために充分な長さを有する。この短時
間が経過した後、ブロック115にあるように初期端子
電圧値V0 を測定する。次のステップでは、式(1)を
用いて充電状態の初期値Q0 を算出する。このQ0 の値
はRAMに格納される。Qの初期値の算出はブロック1
17で行なわれる。
【0247】次の一連のステップは、EVとバッテリー
残存容量計への電力の供給が中断し、プログラムが停止
するまで、繰り返される。この一連の第一ステップで
は、ブロック119にあるように端子電圧Vi を測定す
る。次に、VとQに対する充電状態△Q値を表す複数の
行または列を有する表から、△Qi の離散値を読みだ
す。この表の1つの列あるいは行は、使用する電圧範囲
を離散的に分割しその代表値を配値してある、もう一方
の行あるいは列はQを離散的に分割して配置してある。
表の内容は式(2)および(3)を用い計算した。この
表を参照するステップをブロック121に示す。次のス
テップではブロック123に示すように、式(4)を用
いて現在RAMに格納されているQi の値に△Qi を加
え、新たなQi+1 の値をRAMに格納し、充電状態Qの
値を更新する。次に、燃料計のフルスケールに対する百
分率として表わされる燃料計標準化残存容量を一般的な
式(6)を用いて算出する。
【0248】燃料計標準化残存容量の算出はブロック1
25に示す。繰り返される一連の最後のステップでは、
燃料計のフルスケールに対する百分率として表わされ
る、燃料計標準化残存容量に正比例するように、表示装
置の入力値として用いるマイクロコンピューターからの
出力値を演算する。この表示値割付ステップはブロック
127に示す。プログラムは、端子電圧Vを測定後一連
のステップを行い、電圧測定後一定時間Δt経過してブ
ロック119に戻り、再度端子電圧Vを測定する。この
時間調整ステップをブロック129に示す。
【0249】上述の本発明を遂行するにあたり、マイク
ロコンピューターが実行するプログラムステップをマイ
クロコンピューターのROMにロードした。本発明のバ
ッテリー残存容量計を搭載した電気スクーターでは、
式、定数、及び/又はデータ表もROMに格納した。ま
た無矛盾充電状態Qの初期値を求めるために、(1)式
に具体的な定数を代入した以下の式を格納し用いた。
【0250】Q0 =13−0.25V0 (式(1)に
おいて、K0=13, K1=-0.25 volt-1) 充電状態の変化量△Qを求めるために、複数の行、列か
ら成る表に離散的な△Q値を格納した。この表の行また
は列の一方の項目は電圧で、50Vから30Vの範囲を
0.05V間隔で分割してある。もう一方の行あるいは
列の項目はQ値で、0から1のQ範囲を0.05間隔で
の値で分割してある。各々の電圧とQ値の組合せにΔQ
値が対応して表を構成している。各ΔQ値は、式(2)
および(3)に具体的な定数を代入した以下の式を用い
算出した。
【0251】Ii =[50−5・(Qi −0.2)−4
0・(Qi −0.7)2 −Vi ]÷0.09 (式(2)において、A=50V,B=5V,C=40
V,R=0.09Ω,QZONE1 =0.2,QZONE2
0.7である。) △Qi =[Ii ・1・f(Ii 、Qi )]÷14040
0 ここで、f(I、Q)=(Q*I/3)0.47/TANH[
(Q*I/3)0.47] である。(式(3)において、△
t=1sec ,M=39Ah・3600sec/hr,I0 =3
A,Y=0.47である。) 式(2)では、Qi の値が0から0.2に増加する間
(Qi −QZONE1 )は変化せず0のままだが、Qi の値
が0.2から1に増加すると(Qi −QZONE1 )は0か
ら0.8に一次的に増加する。同様に、Qi の値が0か
ら0.7に増加する間(Qi −QZONE2 )は変化せず0
のままだが、Qi の値が0.7から1に増加すると(Q
i −QZONE2 )は0から0.3に一次的に増加する。
【0252】前記実施例25〜35で使用した電気スク
ーターから得たデータを用い、上述のデータテーブルを
用いた方法を実施した。図44〜54の上部に示すもの
と同様な走行時間(秒)と燃料計標準化残存容量の関係
が得られた。式(3)を示す表は、充電状態の変化量△
Qを格納するので、煩雑な計算を有する計算工程を省略
する。従って残存容量の演算は速やかに実行される。プ
ログラムが簡単になり演算速度が速くなるため、簡単で
より低価格なマイクロコンピューターの使用で充分とな
る。特に、マイクロコンピューターを電気モーターの駆
動制御回路と残存容量の演算に併用し、かつ駆動制御を
主要な使用目的とする場合には速やかなデーター計算速
度は非常に有効である。
【0253】上述の第一の手段(図5のフローチャー
ト)と第二の手段(図6のフローチャート)では、充電
状態Q0 の初期値は式(1)を用いて算出し、バッテリ
ー残存容量は式(5)を用いて算出した。本発明の他の
実施様態を実行する場合には、この計算ステップのどち
らかあるいは両方に代わって、表を参照するステップを
用いる。充電状態Q0 の初期値を求めるため、一定範囲
のV0 を離散的に区切りそれに対応する離散的なQ0
値を表から読み取る。この表の各々のQ0 の値は式
(1)を用い算出した。同様に、バッテリーの残存容量
を求めるために、離散的に区切られた充電状態Qに各々
対応する離散的な残存容量値の表から値を読み取る。こ
の表の各々の残存容量値は式(5)を用い計算した。上
述の第一、第二のどちらの手段にも予め計算した参照用
表を用いると、プログラムのステップはより簡単になり
迅速な処理が可能になる。プログラムが簡単になり演算
速度が速くなるため、簡単でより低価格なマイクロコン
ピューターの使用で充分となる。マイクロコンピュータ
ーを電気モーターの駆動制御回路と残存容量の演算に併
用し、かつ駆動制御を主要な使用目的とする場合には速
やかなデーター計算速度は非常に有効である。
【0254】上述の第三の手段(図7のフローチャー
ト)と第四の手段(図8のフローチャート)では、充電
状態Q0 の初期値は式(1)を用いて算出し、燃料計標
準化残存容量百分率は式(6)を用いて算出した。本発
明の別の実施様態を実行する場合には、この計算ステッ
プのどちらかあるいは両方に代わって、表を参照するス
テップを用いる。充電状態Q0 の初期値を求めるため、
一定範囲のV0 を離散的に区切りそれに対応する離散的
なQ0 の値を表から読み取る。この表の各々のQ0 の値
は式(1)を用い算出した。同様に、燃料計標準化残存
容量百分率を求めるために、離散的に区切られた充電状
態Qに各々対応する離散的な燃料計標準化残存容量百分
率の表から値を読み取る。この表の各々の残存容量値は
式(6)を用い計算した。上述の第三、第四のどちらの
手段にも予め計算した参照用表を用いると、プログラム
のステップはより簡単になり迅速な処理が可能になる。
プログラムが簡単になり演算速度が速くなるため、簡単
でより低価格なマイクロコンピューターの使用で充分と
なる。マイクロコンピューターを電気モーターの駆動制
御回路と残存容量の演算に併用し、かつ駆動制御を主要
な使用目的とする場合には速やかなデーター計算速度は
非常に有効である。
【0255】(実施例37)前記の各実施例においては
鉛畜電池に対する残存容量の演算について述べてきた
が、本発明はリチウムイオン電池等の他の電池系にも応
用が可能である。またバッテリーの電力を供給する先の
機器としても上述したスクータ等の電動車両に限らず、
電池を使用するものなら何でもよい。
【0256】以下の実施例では、使用電池としてリチウ
ムイオン電池を使用し、接続負荷として携帯型コンピュ
ータを使用した。コンピュータの実際の使用データをも
とに本発明の効果を記述する。
【0257】残存容量計の装置構成自体は実施例11の
図1と同じである。図1中のマイクロコンピューターは
残存容量計専用でもいいし、また携帯型コンピュータの
マイクロコンピューターを共用してもよい。
【0258】本発明を遂行するにあたり、マイクロコン
ピューターが実行するプログラムステップは実施例11
の図5のフローチャートと同じである。ただしフローチ
ャート中の各定数値は、鉛畜電池の場合とは異なる。本
実施例ではまず各定数をリチウムイオン電池用に最適化
を施した。以下に最適化を施した各定数を含む本演算の
数式を示す。
【0259】充電状態Qの初期値を求めるために、以下
の形の式を使用した。
【0260】Q0 =106.75−58.34V0+1
1.91V0 2−1.061V0 3+0.03453V0 4 (式(1)において、K0 =106.75,K1 =−5
8.34volt-12 =11.91volt-2 ,K3 =−
1.061volt-3 ,K4 =0.03453volt-4であ
る。) 推定放電電流を求めるために、以下の形の式を格納し
た。
【0261】Ii =[8.17−1.2Qi −3.5
(Qi −0.36)2 ーVi ]÷0.39 ここで、式(2)において、A=8.17V,B=1.
2V,C=3.5V,R=0.39Ω,QZONE1 =0.
0,QZONE2 =0.36である。Qi の値が0から0.
36に増加すると(Qi −QZONE2 )は変化せず0のま
まだが、Qi の値が0.36から1に増加すると(Qi
−QZONE2 )は0から0.64に直線的に増加する。
【0262】充電状態の変化量を求めるために、以下の
形の式を用いた。
【0263】 △Qi =[Ii ・1・f(Ii 、Qi )]÷4716 ここで、f(I、Q)=(Q*I/1)0.65/TANH[
(Q*I/1)0.65] である。また、式(3)におい
て、△t=1sec ,M=1.31Ah・3600sec/h
r,I0 =1A,Y=0.65である。
【0264】本発明の手段を説明する以下の実施例で
は、表示状態を計算機上でを評価するために、携帯コン
ピューターを作動させている時、端子電圧データを1秒
間隔で収集しICカードに格納した。使用前にバッテリ
ーは満充電の状態として、コンピューターによる計算、
画面のスクロール、プリンターの使用を織りまぜた一般
的な使用状況を再現して作動させた。一般的に携帯コン
ピューターは、ハードディスク等の各部の保護、あるい
は使用者のし係り中の仕事の保護のため特定電圧になる
と警告を発して一定時間経過後強制的に作業を中止す
る。本実施例ではこのような強制的な作業中止になるま
で作業を続行した。
【0265】図55に本実施例に係わる稼働時間と端子
電圧及び残存容量%の関係を示す。図55から明らかな
ように、動作終了後、バッテリー容量の約4%が残って
いる。この残存容量の計算結果は、携帯コンピューター
の動作可能電圧が設計よりも僅かに高くなっていたため
に僅かのバッテリー容量を残して強制停止したことによ
るものである。しかしながら、この容量表示はほぼ携帯
コンピューターの動作特性と合致しており、動作可能電
圧が設計通りであるならば、実際のバッテリー容量と高
い一致性を示すであろう。この残存容量%は放電の後半
で徐々に速度を増しながら滑らかに減少していく。現状
のシステムにおいても、この表示動作はバッテリーに実
際に残存する電気エネルギー量をよく反映していると考
えられる。
【0266】なお、図55に示した端子電圧のデータ
は、開始後約9000秒余りで付属のプリンタが動作不
能になり、その後はプリンタを作動させずに本体の動作
のみを実施した様子を表している。
【0267】この実施例においても、上記の実施例に示
したように、残存容量の式計算部分を予め作成された表
に置き換えることにより、簡易的かつ迅速に演算を行う
ことができる。また、残存容量表示の燃料計標準化を行
うことにより、仕事量(電力消費量)に対する残存容量
の減少の仕方をより直線的にすることができる。
【0268】(実施例38)前述の実施例においては、
電流IはQ値と測定電圧値Vより計算したが、各種セン
サー又は検出回路を使用して直接あるいは間接的に測定
し、本発明演算中に使用しても良い。電流測定は、ホー
ル素子あるいはシャント抵抗等の検出部を使い直接測定
する方法、モーターの回転速度等を検出する等の間接的
な電流検出方法、使用機器の各部分の使用電流を予め測
定し使用状態に応じ使用電流を演算する方法等が採用可
能である。
【0269】以下の実施例では実施例11、12の電圧
だけを検出演算する方法に電流検出機構を加えた場合の
実施例を示す。実施例では電気スクーターから得た実際
の放電データで実証した例について記述している。使用
電池、大まかな装置構成は実施例11と同じである。電
流検出部を加えた変更後の構成の一具体例を図56に示
す。このバッテリー残存容量計は、電圧測定装置3、ア
ナログ・デジタルコンバーター(A/Dコンバーター)
5、マイクロコンピューター7、表示装置9、さらにホ
ール素子等の検出部を含む電流検出装置4から成る。例
えばホール素子により検出された信号は電流測定装置4
にて電流値として換算され、A/Dコンバーター5を通
じてマイクロコンピューター7に入力される。マイクロ
コンピューター7では、上記実施例と同様にして残存容
量の演算が行われる。
【0270】電気スクーターのバッテリー残存容量を演
算するための装置の他の具体例を図57に示す。この図
57は、実施例11中で説明した図2にホール素子等の
検出部を含む電流検出装置4を加えた形で構成される。
【0271】本発明を遂行するにあたり、マイクロコン
ピューターが実行するプログラムステップを図58のフ
ローチャートに示す。図58のフローチャートは図5の
フローチャートとほぼ同様だが、図5のブロック51に
示す式(2)によるIi の推定演算の代わりに、ブロッ
ク52において実際に放電電流を測定する。
【0272】上述のマイクロコンピューター7が実行す
べきプログラムステップをマイクロコンピューター7の
ROMにロードした。本発明のバッテリー残存容量計を
搭載した電気スクーターの場合、式、定数、及び/又は
データ表もROMに格納し、また、充電状態Qの初期値
を求めるために、以下の形の式を格納した。
【0273】Q0 =13−0.25V0 (式(1)にお
いて、K0=13, K1=-0.25 volt-1)充電状態Qの変化量
を求めるために、以下の形の式を用いた。
【0274】△Qi =[Ii ・1・f(Ii 、Qi )]
÷140400 ここで、f(I、Q)=(Q*I/3)0.47/TANH[
(Q*I/3)0.47] である。また、式(3)におい
て、△t=1sec ,M=39Ah・3600sec/hr,I
0 =3A,Y=0.47である。
【0275】本発明の手段を説明する以下の実施例で
は、表示状態を計算機上でを評価するために、電気スク
ーターを作動させている時、端子電圧データを1秒間隔
で収集しICカードに格納した。いずれのケースでも、
走行前にバッテリーは満充電の状態だった。
【0276】本実施例での走行コースは、前述の湖周コ
ースで、湖周辺の一般道路を用いた。このコースは比較
的平坦で、信号機の数も少なかった。
【0277】スクーターを、ヘッドライトを点灯しない
状態で湖周コースを2周運転させた。この時、電源は切
れなかった。
【0278】図59に、走行時間(秒)と残存容量
(%)及び放電電流との関係を示す。残存容量のスケー
ルは右の縦軸に示し、放電電流のスケールは左の縦軸で
示している。
【0279】図59から明らかなように、運転終了後、
バッテリー容量の約9%が残っている。この残存容量の
計算結果は、走行で電源が切れなかったという事実とよ
く一致する。残存容量%は、放電の後半で徐々に速度を
増しながら滑らかに減少していく。この表示動作はバッ
テリーに実際に残存する電気エネルギー量をよく反映し
ていると考えられる。バッテリー容量の表示値が、EV
のある一定の速度で走行した距離に従ってほぼ一次的に
減少するようにするためには、表示値を燃料計と同等の
表示特性、即ち、消費電力に対して直線的に(一定の割
合で)表示が変化するように、表示値を標準化する、前
述の燃料計標準化を行う必要がある。
【0280】なお上記の各実施例に示したように、残存
容量計の計算部分を予め作成された表に置き換えること
により、簡易的かつ迅速に演算を行うことができる。ま
た、残存容量表示を燃料計標準化を行うことにより、走
行距離に対する残存容量の減少の仕方がより直線的(比
例的)になることは明らかである。
【0281】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下の効果を奏する。
【0282】請求項1若しくは請求項7によれば、端子
電圧を測定することによりバッテリーの充電状態を特定
し、この充電状態と放電電流量とに基づいて充電状態の
変動量を求めることにより、バッテリーの充電状態と放
電電流量の双方によって初めて定まるバッテリーの放電
深度に応じて充電状態を特定することができるので、バ
ッテリーの2つの主要な放電特性に適合した高精度の残
存容量を求めることができる。これらの算出内容は低コ
ストのマイクロコンピューターで迅速且つ容易に実行で
きる単純なデータ処理ステップからなるため、製造コス
トを低減した安価な残存容量表示を得ることができる。
【0283】請求項2若しくは請求項9によれば、放電
電流量を端子電圧から推定演算して求めることにより、
バッテリーの状態変数として安定かつ定コストで検出可
能なバッテリーの端子電圧のみを測定すればよいため、
信頼性が高くなり、しかも検出回路の簡略化、構成部品
の削減等により製造コストを低減することができる。
【0284】請求項3若しくは請求項8によれば、バッ
テリーの放電特性を2つの定数QZO NE1 及びQZONE2
よって定めるとともに、バッテリー毎に定められる他の
定数を設定することにより、精度良く放電電流量を求め
ることができる。
【0285】請求項4若しくは請求項10によれば、所
定の特性を持つように限定された関数f(I,Q)を用
いたΔQ=(I×Δt×f(I,Q))÷Mの式に従っ
て充電状態の変動量を求めることにより、確実にかつ精
度良く充電状態の変動量を算出することができ、高精度
の残存容量結果を得ることができる。
【0286】請求項5によれば、電流量取得手段は、放
電電流を測定する測定手段によっても構成することがで
きる。
【0287】請求項6によれば、バッテリーの電力供給
先の制御部において充電状態の変動量を求めることによ
り、残存容量の演算処理等に要する構成部品に起因する
製造コストを低減することができる。
【0288】請求項11によれば、満充電状態の時にQ
=0、空の充電状態の時にQ=1とした場合に、バッテ
リーの充電状態の指示値Qを、残存容量を示す指標値に
変換することができる。
【0289】請求項12によれば、上記指示値Qの変動
特性をバッテリーの電力消費量に略比例させるための補
正処理を施すことにより、電力消費量に応じた残存容量
の表示が可能になり、燃料計と同等の表示特性を得るこ
とができる。
【0290】請求項13によれば、関数h(Q)によっ
て、指示値Qの表示特性を燃料計の表示特性と同等のも
のに補正することができ、使用者の感覚に適合した残存
容量の表示特性を得ることができる。
【0291】請求項14によれば、段階cにおいて非常
に多くの計算を行うプログラミングステップの代わりに
対応表に基づいたデータを用いることにより、本手段の
プログラムステップを迅速に処理する事ができる。
【0292】請求項15によれば、段階a,b,c,d
の少なくともいずれかにおいて対応表に基づいたデータ
を用いることにより、演算結果を迅速に得ることができ
る。
【0293】請求項16によれば、本発明を電動車両に
適用させることにより、電動車両の特性に適したバッテ
リー残存容量計を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のバッテリー残存容量計の全体の回路
構成を示す概略図である。
【図2】本実施例のバッテリー残存容量計(モーター制
御機のマイクロコンピューターを兼用したもの)の全体
の回路構成を示す概略図である。
【図3】本実施例を搭載した電気スクーターの概略図で
ある。
【図4】本実施例の表示装置の外観を示す正面図であ
る。
【図5】本発明の実施例の処理工程を示すフローチャー
トである。
【図6】本発明の別の実施例の処理工程を示すフローチ
ャートである。
【図7】本発明の更に別の実施例の処理工程を示すフロ
ーチャートである。
【図8】本発明の更に異なる実施例の処理工程を示すフ
ローチャートである。
【図9】30Ah12Vの鉛バッテリーの10Aの定電
流放電特性を示す線図である。
【図10】30Ah12Vの鉛バッテリーのバッテリー
放電電流値と放電容量の関係を示す図である。
【図11】30Ah12Vの鉛バッテリーを用い、80
A,70A,60A,50A,40A,30A,20
A,10A, 5Aの定電流放電した場合の、対数目盛
りを用いて表わした時間と放電電圧曲線の関係を表わす
図である。
【図12】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた80
Aの定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した
放電電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例9
の手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放電
電圧の関係図、(b)は、比較例3の手段に基づいた時
間と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図13】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた70
Aの定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した
放電電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例9
の手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放電
電圧の関係図、(b)は、比較例3の手段に基づいた時
間と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図14】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた60
Aの定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した
放電電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例9
の手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放電
電圧の関係図、(b)は、比較例3の手段に基づいた時
間と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図であ
る。
【図15】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた50
Aの定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した
放電電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例9
の手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放電
電圧の関係図、(b)は、比較例3の手段に基づいた時
間と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図16】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた40
Aの定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した
放電電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例9
の手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放電
電圧の関係図、(b)は、比較例3の手段に基づいた時
間と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図17】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた30
Aの定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した
放電電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例9
の手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放電
電圧の関係図、(b)は、比較例3の手段に基づいた時
間と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図18】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた20
Aの定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した
放電電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例9
の手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放電
電圧の関係図、(b)は、比較例3の手段に基づいた時
間と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図19】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた10
Aの定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した
放電電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例9
の手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放電
電圧の関係図、(b)は、比較例3の手段に基づいた時
間と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図20】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた5A
の定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した放
電電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例9の
手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放電電
圧の関係図、(b)は、比較例3の手段に基づいた時間
と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図21】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた80
Aの定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した
放電電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例1
0の手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放
電電圧の関係図、(b)は、比較例4の手段に基づいた
時間と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図22】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた70
Aの定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した
放電電圧の関係図。ここで、(a)は、実施例10の手
段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放電電圧
の関係図、(b)は、比較例4の手段に基づいた時間と
実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図23】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた60
Aの定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した
放電電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例1
0の手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放
電電圧の関係図、(b)は、比較例4の手段に基づいた
時間と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図24】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた50
Aの定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した
放電電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例1
0の手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放
電電圧の関係図、(b)は、比較例4の手段に基づいた
時間と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図25】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた40
Aの定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した
放電電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例1
0の手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放
電電圧の関係図、(b)は、比較例4の手段に基づいた
時間と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図26】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた30
Aの定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した
放電電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例1
0の手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放
電電圧の関係図、(b)は、比較例4の手段に基づいた
時間と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図27】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた20
Aの定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した
放電電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例1
0の手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放
電電圧の関係図、(b)は、比較例4の手段に基づいた
時間と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図28】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた10
Aの定電流放電での、時間と実験的放電電圧・算出した
放電電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例1
0の手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放
電電圧の関係図、(b)は、比較例4の手段に基づいた
時間と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図29】30Ah12Vの鉛バッテリーを用いた5A
の定電流放電での時間と実験的放電電圧・算出した放電
電圧の関係図である。ここで、(a)は、実施例10の
手段に基づいた時間と実験的放電電圧・算出した放電電
圧の関係図、(b)は、比較例4の手段に基づいた時間
と実験的放電電圧・算出した放電電圧の関係図。
【図30】実施例12における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と残存容量%の関係(右縦軸)
を示すグラフである。
【図31】実施例13における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と残存容量%の関係(右縦軸)
を示すグラフである。
【図32】実施例14における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と残存容量%の関係(右縦軸)
を示すグラフである。
【図33】実施例15における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と残存容量%の関係(右縦軸)
を示すグラフである。
【図34】実施例16における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と残存容量%の関係(右縦軸)
を示すグラフである。
【図35】実施例17における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と残存容量%の関係(右縦軸)
を示すグラフである。
【図36】実施例18における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と残存容量%の関係(右縦軸)
を示すグラフである。
【図37】実施例19における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と残存容量%の関係(右縦軸)
を示すグラフである。
【図38】実施例20における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と残存容量%の関係(右縦軸)
を示すグラフである。
【図39】実施例21における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と残存容量%の関係(右縦軸)
を示すグラフである。
【図40】実施例22における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と残存容量%の関係(右縦軸)
を示すグラフである。
【図41】実施例25における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と燃料計標準化残存容量%の関
係(右縦軸)を示すグラフである。
【図42】実施例26における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と燃料計標準化残存容量%の関
係(右縦軸)を示すグラフである。
【図43】実施例27における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と燃料計標準化残存容量%の関
係(右縦軸)を示すグラフである。
【図44】実施例28における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と燃料計標準化残存容量%の関
係(右縦軸)を示すグラフである。
【図45】実施例29における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と燃料計標準化残存容量%の関
係(右縦軸)を示すグラフである。
【図46】実施例30における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と燃料計標準化残存容量%の関
係(右縦軸)を示すグラフである。
【図47】実施例31における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と燃料計標準化残存容量%の関
係(右縦軸)を示すグラフである。
【図48】実施例32における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と燃料計標準化残存容量%の関
係(右縦軸)を示すグラフである。
【図49】実施例33における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と燃料計標準化残存容量%の関
係(右縦軸)を示すグラフである。
【図50】実施例34における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と燃料計標準化残存容量%の関
係(右縦軸)を示すグラフである。
【図51】実施例35における走行時間と端子電圧の関
係(左縦軸)、走行時間と燃料計標準化残存容量%の関
係(右縦軸)を示すグラフである。
【図52】本発明の式(3)中の補正係数f(Ii ,Q
i )の変化状態における具体例を示す3次元図である。
【図53】QとE0 の関係の具体的例を示すグラフ(E
0 は以下の多項式で近似される、E0 =A−B・(Q−
ZONE1 )−C・(Q−QZONE2 2 )であり、(a)
ZONE1 =0.3、QZONE2 =0.6の場合、(b)Q
ZONE1 =0.00、QZONE 2 =0.10の場合、(c)
ZONE1 =0.00、QZONE2 =0.95の場合であ
る。
【図54】本発明の式(6)中の燃料計標準化関数h
(Qi)の変化状態の一例を示すグラフである。
【図55】実施例37における携帯コンピュータの稼働
時間と放電電流の関係(左縦軸)、稼働時間と残存容量
%の関係(右縦軸)を示すグラフである。
【図56】実施例38における電流検出部を備えたバッ
テリー残存容量計の全体の回路構成を示す概略図であ
る。
【図57】実施例38におけるバッテリー残存容量計
(モーター制御機のマイクロコンピューターを兼用した
もの)の全体の回路構成を示す概略図である。
【図58】実施例38における処理工程を示すフローチ
ャートである。
【図59】実施例38における走行時間と端子電圧との
関係(左縦軸)、走行時間と残存容量%の関係(右縦
軸)を示すグラフである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図52
【補正方法】変更
【補正内容】
【図52】

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッテリーの端子電圧を直接若しくは間
    接的に測定する電圧測定装置と、該電圧測定装置で測定
    した初期端子電圧に基づいて前記バッテリーの初期充電
    状態を求める充電状態初期化手段と、前記バッテリーの
    放電電流量を取得する電流量取得手段と、前記バッテリ
    ーの前回の充電状態及び今回の前記放電電流量に基づい
    て、前記充電状態の変動量を逐次求める変動量算出手段
    と、前記バッテリーの充電状態を前回の充電状態及び前
    記変動量により更新する充電状態更新手段とを有するこ
    とを特徴とするバッテリー残存容量計。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記電流量取得手段
    は、前記電圧測定装置により逐次前記端子電圧を測定
    し、該端子電圧及び前記充電状態に基づいて測定間隔毎
    に前記放電電流量を推定演算する手段であることを特徴
    とするバッテリー残存容量計。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記電流量取得手段
    は、前記充電状態をQ、前記放電電流量に対応する平均
    放電電流値をI、前記端子電圧をVとし、A,B,C,
    R,QZONE1 ,QZONE2 をバッテリーにより定まる定
    数、0≦QZONE 1 ≦0.99、QZONE1 ≦QZONE2
    0.99、0≦Q−QZONE1 、0≦Q−QZO NE2 とする
    と、 I=(A−B×(Q−QZONE1 )−C×(Q−
    ZONE2 2 −V)÷R の式に基づいて前記放電電流量を推定する手段であるこ
    とを特徴とするバッテリー残存容量計。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記変動量算出手段
    は、前記変動量をΔQ、前記充電状態をQ、前記放電電
    流量に対応する平均放電電流値をI、測定時間間隔をΔ
    t、f(I,Q)を、Q=0(満充電状態)の時にはI
    の値に無関係に1になり、Q=1(空充電状態)の時に
    はIの値が小さければほぼ1になり、Iの値が多きけれ
    ばほぼ(I÷I0 Y になり、Qの値が0から1に増加
    するとともに単調に増加する関数、I0 ,Y,Mをそれ
    ぞれバッテリーにより定まる定数とすると、 ΔQ=(I×Δt×f(I,Q))÷M の式に基づいて前記変動量を求める手段であることを特
    徴とするバッテリー残存容量計。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記電流量取得手段
    は、前記バッテリーから取り出される放電電流を測定す
    る手段であることを特徴とするバッテリー残存容量計。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記変動量算出手段
    は、前記バッテリーの電力供給先の制御部における処理
    工程であることを特徴とするバッテリー残存容量計。
  7. 【請求項7】 以下の段階を有するバッテリーの残存容
    量を求めるためのバッテリー残存容量の演算方法; a) 前記バッテリーの端子電圧Vi の初期値V0 を測
    定し、前記バッテリーの充電状態を示す指示値Qの初期
    値Q0 を求める段階、 b) 前記初期値Q0 を求めた後、逐次前記バッテリー
    の放電電流量CYi を取得する段階、 c) 前記放電電流量CYi により消費された電力に基
    づく前記充電状態の指示値Qの変動量△Qi を、前回の
    充電状態の指示値Qi と前記放電電流量CYi に基づい
    て算出する段階、 d) 前記バッテリーの今回の指示値Qi+1 を、 式(4):Qi+1 =Qi +ΔQi により求める段階。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記段階aでは、 式(1):Q0 =K1 0 1+K2 0 2+・・・+Kn
    0 n (式(1)中のK0 ,K1 ,K2 ,‥‥Kn はバッテリ
    ーにより異なる定数である。)を用いて、前記バッテリ
    ーの充電状態を示す指示値Q(バッテリーが満充電の場
    合をQ=0と定義し、空の状態をQ=1と定義する)の
    初期値Q0 を求めることを特徴とするバッテリー残存容
    量の演算方法。
  9. 【請求項9】 請求項7において、前記段階bでは、前
    記端子電圧Vi を逐次時間間隔△t毎に測定し、時間間
    隔△tにおける平均バッテリー放電電流Ii(Ii =CY
    i /Δt)を、 式(2):Ii ={A−B×(Qi −QZONE1 )−C×
    (Qi −QZONE2 2−Vi }÷R (式(2)中のA,B,C,R,QZONE1 ,QZONE2
    バッテリーにより異なる定数であり、0≦QZONE1
    0.99、QZONE1 ≦QZONE2 ≦0.99である。ま
    た、0≦Q−QZONE1 、0≦Q−QZONE2 である。Qi
    は前回の前記バッテリーの充電状態を示す指示値であ
    る。)を用いて算出することを特徴とするバッテリー残
    存容量の演算方法。
  10. 【請求項10】 請求項7において、前記段階cでは、
    前記時間間隔△tで消費された電力に基づく前記充電状
    態の指示値Qの変化量△Qi を、 式(3):ΔQi ={Ii ×Δt×f(Ii ,Qi )}
    ÷M (式(3)中のMはバッテリーにより異なる定数であ
    り、f(I、Q)は、Q=0の時にはIの値に関係なく
    1になり、Qの値が0から1に増加すると同時に単調に
    増加し、Q=1の時Iの値が小さければ1かほぼ1にな
    り、Iの値が大きければ(I÷I0 )Y かほぼ(I÷I0 )
    Y になる関数である。この関数のI0 とYはバッテリー
    により異なる定数である。)、を用いて算出することを
    特徴とするバッテリー残存容量の演算方法。
  11. 【請求項11】 請求項8において、前記バッテリーの
    残存容量の指標値を、 式(5):残存容量=(1−Qi+1 )×n (nは任意の実数)を用いて計算する段階を有すること
    を特徴とするバッテリー残存容量の演算方法。
  12. 【請求項12】 請求項7において、前記指示値Qi
    変動特性を前記バッテリーの電力消費量に略比例させる
    ための補正処理を前記指示値Qi に施す段階を有するこ
    とを特徴とするバッテリー残存容量の演算方法。
  13. 【請求項13】 請求項8において、前記補正処理を施
    す段階は、前記バッテリーの残存容量を、 式(6):残存容量={1−h(Qi+1 )}×n (nは任意の実数、h(Q)は、Qが0から1まで増加
    すると単調に増加し、Q=0の時はh(Q)=0、Q=
    1の時はh(Q)=1、Q=1/2の時は1/2<h
    (Q)<31/2 /2となる関数である。)を用いて計算
    する段階であることを特徴とするバッテリー残存容量の
    演算方法。
  14. 【請求項14】 請求項9において、前記指示値Qi
    び前記端子電圧Viと前記変化量ΔQi との対応表と実
    質的に同等のデータをメモリに予め記憶させておき、前
    記段階cにおいて前記データから前記変化量ΔQiを求
    めることを特徴とするバッテリー残存容量の演算方法。
  15. 【請求項15】 請求項7において、前記段階a,b,
    c,dの少なくともいずれかを、その使用データと演算
    結果とを対応させた対応表と実質的に同等のデータをメ
    モリに予め記憶させておき、該データに基づいて処理す
    ることを特徴とするバッテリー残存容量の演算方法。
  16. 【請求項16】 請求項1のバッテリー残存容量計を備
    えた電動車両。
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