JPH0785809A - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

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Publication number
JPH0785809A
JPH0785809A JP22867493A JP22867493A JPH0785809A JP H0785809 A JPH0785809 A JP H0785809A JP 22867493 A JP22867493 A JP 22867493A JP 22867493 A JP22867493 A JP 22867493A JP H0785809 A JPH0785809 A JP H0785809A
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JP
Japan
Prior art keywords
ray tube
conductive lead
cathode ray
cathode
electron gun
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Pending
Application number
JP22867493A
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English (en)
Inventor
Morio Yamamoto
盛男 山本
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所定の面域を持つ導電性蒸着膜をネック部に
形成することにより、高信頼の耐電圧特性を有する陰極
線管を得る。 【構成】 陰極線管のネック部1に収容されている電子
銃の格子電極7に固着され、電子銃の各電極を保持して
いるビードガラス9の外面をとり卷いて配設されている
導電性リード15を備え、この導電性リード15を、ネ
ック部1の外側に設けられた高周波加熱装置で加熱蒸発
させネック部1の内壁面に蒸着膜17を形成するように
構成した陰極線管において、導電性リード15を、タン
タル線を芯線15aとし、これをタンタルよりも蒸気圧
が十分に高い金属15bで被覆した線材で形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は耐電圧特性を改善した
カラー陰極線管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2、図3、図4は従来の陰極線管の電
子銃を示すもので、図2は陰極線管のネック部に配設さ
れている電子銃構体を示す正面図、図3は図2のA−A
線における拡大断面図、図4は図3のB−B線における
拡大断面図である。図において、1はネック部、2はス
テム、3は電子銃構体で、陰極4、第1、第2、第3の
格子電極5、6、7、及び陽極8がその主要部をなし、
これらがビードガラス9によって所定の間隔でもって保
持されている。さらに、陽極8にはカップ10が溶着さ
れており、このカップ10はスペーサ11を介してネッ
ク部1の内部導電膜12に接続されている。13、14
はそれぞれ第2、第3格子電極6、7に接続されている
インナリードである。
【0003】以上のように構成されている電子銃構体3
を備えている陰極線管は、その動作時に、陽極8には約
25KV、第3格子電極7(中電圧電極部)には約4.
5KV、第2格子電極6には約600V、第1格子電極
5にはアース電圧、陰極4には100Vの電圧がそれぞ
れ印加されている。
【0004】このような電位分布のもとでの動作状態で
は、陰極4から電子ビームの散乱などにより発生したス
トレー電子が、陽極8の電界によって加速され、ネック
部1の内壁に衝突して正の帯電部分を形成し、この帯電
部分が、ビードガラス9とネック部1の内壁の対向部分
から陰極4の近くに移動し、陰極4や第1格子電極5な
ど低電圧電極との間で沿面放電を生じ、陰極線管駆動回
路を構成している半導体部品を破壊するという現象が生
じる。
【0005】このような沿面放電の発生防止のため、従
来の陰極線管では図3、図4に示すように、第3格子電
極7に両端が溶接され、ビードガラス9の外面をとり卷
いて、ネック部1の内壁面に対向するように配設されて
いる環状の導電性リード15を設け、陰極線管の製造工
程中において、図2に示す高周波加熱コイル16aを一
点鎖線で示した位置において加熱し、ステンレス鋼線を
銅で被覆した線材で構成されている上記環状の導電性リ
ード15を加熱して被覆層の銅を蒸発させ、対向するネ
ック部1の内壁面に導電性蒸着膜17を形成し、これに
よって沿面放電を阻止するようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、環状の導電
性リード15として、ステンレス鋼線を銅で被覆したも
のを用いた場合、ステンレス鋼線を組成している金属が
ネック部1の内面に蒸着される温度は約1400℃であ
るのに対し、銅の蒸着温度は約1250℃で、その差は
約150℃であるために、製造工程での高周波加熱コイ
ル16aの位置のばらつきによって、環状の導電性リー
ド15を加熱する加熱温度のばらつきが150℃を超え
ると、銅だけでなくステンレス鋼線を組成している成分
も蒸着し始め、ネック部1の内面に蒸着される蒸着膜1
7の面積が大きくなり、その後の高電圧処理工程におい
て、電極やネックガラスの損傷が生じるという問題があ
った。
【0007】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、加熱温度のばらつきが大きくて
も、蒸着膜面積のばらつきが小さい陰極線管を得ること
を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る陰極線管
は、陰極線管のネック部に収容されている電子銃の格子
電極に固着され、上記電子銃の各電極を保持しているビ
ードガラスの外面をとり卷いて上記ネック部の内壁面と
の間に介在するように配設されている導電性リードを備
え、上記導電性リードを、上記ネック部の外側に設けら
れた高周波加熱装置で加熱蒸発させ上記導電性リードに
対向しているネック部の内壁面に蒸着膜を形成するよう
に構成した陰極線管において、上記導電性リードを、タ
ンタル線を芯線とし、これをタンタルよりも蒸気圧が十
分に高い金属で被覆した線材で形成したものである。
【0009】
【作用】この発明における導電性リードは、芯線に対し
て十分蒸気圧の高い被覆金属層を有しているため、高周
波加熱装置で被覆金属層をネック部内壁に蒸着させる際
に、導電性リードに対する加熱温度にばらつきが生じて
も、芯線まで蒸発させるには及ばない範囲に温度のばら
つきを抑え易く、蒸着膜面積のばらつきの少ない陰極線
管を得ることができる。
【0010】
【実施例】
実施例1.図1は図4に相当する本発明の電子銃構体の
一部拡大断面図である。環状の導電性リード15は、タ
ンタル線で構成される芯線15aと、これを覆っている
アルミニウムの被覆金属層15bで構成されている。そ
の他の構成は図4のものと同様である。
【0011】このような環状の導電性リード15を備え
た陰極線管は、その排気工程において、図2に示した高
周波加熱コイル16bによる電極加熱の実施時に、蒸着
膜17はアルミニウムの被覆金属層15bの蒸発により
形成される。電極加熱は、高周波加熱コイル16bに周
波数350KHz、電流約0.8A、電圧約2.3KV
を約8分間印加して行われる。
【0012】ここで、タンタルの蒸発開始温度は約30
00℃であり、アルミニウムのそれである約1200℃
に比べて約1800℃高いので、高周波コイル16bの
ように位置のばらつきにより加熱温度のばらつきが大き
くなっても、芯線15aを蒸発させることなく、芯線1
5aを被覆しているアルミニウム15bのみで蒸着膜1
7を形成させることができる。
【0013】このことをさらに詳しく説明する。金属の
蒸気圧は、通常、温度とともに高くなる特性を有してお
り、タンタル及びアルミニウムについては次のようにな
る(日本真空KK編、真空ハンドブック1992年版、
P145〜148参照)。 タンタル アルミニウム 1000℃での蒸気圧(Torr); 10-8 以下 1.8×10-4 2000℃での蒸気圧(Torr); 2×10-8 65 アルミニウムの被覆金属層15bの蒸気圧はタンタルの
芯線15aのそれに比べて非常に高いことを示してい
る。
【0014】 タンタル アルミニウム 温度差 蒸気圧が10-3Torr になる温度(℃) ; 約2800 約1000 約1800 蒸気圧が10-2Torr になる温度(℃) ; 約3050 約1150 約1900 同蒸気圧での温度差は非常に大きな値であるから、高周
波加熱コイルの位置のばらつきによる蒸着温度のばらつ
きが大きくなっても、芯線15aが蒸着されにくいこと
を示している。
【0015】もしこのとき、蒸着膜17の面積が大きく
なって、図3に示すように、第3格子電極7に近い面域
20内に達すると、陰極線管の製造工程で施される高電
圧処理中に、陽極8と第3格子電極7とが蒸着膜17を
介して激しく放電し、ネック部1にクラックを生じさせ
たり、陽極8が高温になり陽極8を構成している金属が
蒸発して蒸着膜を形成し、さらに激しい放電を誘発する
という悪循環を生じて陰極線管を損傷するに至らせるこ
とがある。従って、蒸着膜17が形成される面域を制限
する必要があるが、アルミニウムの被覆金属層15bの
厚さを0.05〜0.5μmの範囲に制限することによ
り、適当な面域をもつ蒸着膜17を形成することがで
き、陽極8と第3格子電極7との間の放電を防止でき
る。
【0016】なお、実施例1においては、芯線15aに
被覆金属層としてアルミニウムを被覆する場合について
説明したが、この被覆金属層は芯線15aよりも十分に
蒸気圧の高い金属であればアルミニウムに限定されるも
のではない。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明は陰極線管のネッ
ク部内壁に金属蒸着膜を形成するための導電性リード
を、タンタル線を芯線とし、タンタルよりも十分蒸気圧
の高い金属で被覆した線材で構成したので、排気工程に
おいて、高周波加熱コイルの位置のばらつきにより加熱
温度が上記被覆金属層の蒸着温度を大幅に超えることが
あっても、タンタルが蒸着されることはなく、蒸着膜の
面域のばらつきが少なくなり、高信頼性の耐電圧特性を
有する陰極線管が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る実施例1の要部断面図であ
る。
【図2】 従来の電子銃を示す正面図である。
【図3】 図2のA−A線における拡大断面図である。
【図4】 図3のB−B線における拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ネック部 2 ステム 3 電子銃構体 4 陰極 5 第1格子電極 6 第2格子電極 7 第3格子電極 8 陽極 9 ビードガラス 10 カップ 11 スペーサ 12 内部導電膜 13 インナリード 14 インナリード 15 環状の導電性リード 15a タンタルからなる芯線 15b 被覆金属層 16a 高周波加熱コイル 16b 高周波加熱コイル 17 蒸着膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極線管のネック部に収容されている電
    子銃の格子電極に固着され、上記電子銃の各電極を保持
    しているビードガラスの外面をとり卷いて上記ネック部
    の内壁面との間に介在するように配設されている導電性
    リードを備え、上記導電性リードを、上記ネック部の外
    側に設けられた高周波加熱装置で加熱蒸発させ上記導電
    性リードに対向しているネック部の内壁面に蒸着膜を形
    成するように構成した陰極線管において、上記導電性リ
    ードを、タンタル線を芯線とし、この芯線をタンタルよ
    りも蒸気圧が十分に高い金属で被覆した線材で形成した
    ことを特徴とする陰極線管。
  2. 【請求項2】 導電性リードの被覆金属層がアルミニウ
    ムであることを特徴とする請求項1記載の陰極線管。
  3. 【請求項3】 導電性リードの被覆金属層の厚さが0.
    05〜0.5μmであることを特徴とする請求項1記載
    の陰極線管。
JP22867493A 1993-09-14 1993-09-14 陰極線管 Pending JPH0785809A (ja)

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