JPH07504897A - ネコ感染性腹膜炎ワクチンおよび調製方法 - Google Patents

ネコ感染性腹膜炎ワクチンおよび調製方法

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JPH07504897A JP5514305A JP51430593A JPH07504897A JP H07504897 A JPH07504897 A JP H07504897A JP 5514305 A JP5514305 A JP 5514305A JP 51430593 A JP51430593 A JP 51430593A JP H07504897 A JPH07504897 A JP H07504897A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ネコ感染性腹膜炎(Feline 1nfectious peritonit is 、 F I P)は、飼われている、および野生のネコ科動物に不意に発 生する散発性の疾患である。FIPは、主として飼われているネコの疾患である が、ライオン、ピューマ、ヒョウ、チーターおよびジャガーにおいて診断例があ る。FIPに罹ったことのある小型の野生のネコには、オオヤマネコおよびカラ カル、サンドキャット(sand cat)並びにバラスキャット(palla s cat)が含まれる。飼われているネコでは、この疾患は主として若い動物 に発生するが、全ての年齢のネコが罹患性である。発病率のピークは6〜12月 齢に生ずる。5〜13年齢に発病率の低下が認められ、その後にネコでは14〜 15年齢て発病率は増加する。有意な性別による傾向はない。
FIPは純粋種のネコにおいてより頻繁に発生するが、これは恐らくこれらのネ コは、より普通にネコの飼育所または多数のネコの家族集団の中で飼育されるた めである。この疾患は世界中に分布している。
FTPは、ある種のコロナウィルスにより引起こされる。コロナウィルスは、多 形性でエンベロープを有する粒子であり、平均して直径は+00nmで、−水路 のRNAを含む。ベブロマーと呼ばれる特徴的な花びら形の突起がウィルス表面 から突出している。多くの動物の種において、コロナウィルスは比較的制限され た器官親和性を有し、呼吸および/または胃腸系に感染する。経口感染の後、ウ ィルスは、十二指腸、空腸および回腸内の絨毛の成熟した尖端円柱上皮に対して 親和性を存する。
ネコに感染するコロナウィルスは、FIPを引起こすもの(FIPVs)と、無 症状乃至重篤な腸炎を誘発するもの(ネコ腸炎コロナウィルス、またはFECV s)とに分類されている。PIF’Vsは、胃腸管から逃れて別個の組織内の複 製部位に拡散するその能力の点でFECVsとは異なる。FIPVsおよびFE CVsは、単一のコロナウィルスの種類の病原性の変種を代表し得る。また、F IPVsは、FECV株の変異体として周期的に発生し得る。
FIPV、ブタの伝達性胃腸炎ウィルス(TGEV) 、イヌのコロナウィルス (CCV) 、および229E群のヒト呼吸管コロナウィルスは、コロナウィル ス科の群内の密接に関連するウィルスの抗原性クラスターを含む。FIPV、T GEVおよびCCvの主要な構造ポリペプチドは抗原的に非常に類似しているた め、これらの3つのウィルスは個々のウィルス種というより寧ろ、宿主範囲変異 体として考えられる場合もある。
ネコ感染性腹膜炎という名称は、疾患の主たる形態、内蔵漿膜および網の炎症性 の状況に言及したものである。報告されたFIPの第2の形態は、腎臓、腸間膜 リンパ節、肝臓、膵臓、中枢神経系(CNS)およびを椎、並びに目のブドウ膜 管のような実質組織器官の肉芽腫による関与を特徴とする。FIPの肉芽腫形態 は、体腔内への炎症性の滲出がないため、「乾燥」または[非滲出性」と呼ばれ ている。事例の約4分の3の場合を占める古典的なFIPは、「湿式」または「 滲出性」と呼ばれている。FIPの第3の形態は、滲出性および非滲出性の変種 の両者の特徴を組合せたものである。
滲出性FTPの臨床経過は、1〜6週間または場合によりそれ以上継続する。
疾患の発病は、慢性的で変動する発熱の出現によって先導される。発熱に伴って 、通常は体重、活力および食欲の進行性の減退がある。最後にはネコはショック に至り、死亡する。滲出性FIPのネコの90%以上に腹膜炎が見られ、事例の 約4096に胸膜炎が見られる。目やCNSのような他の器官の関与は、滲出性 疾患のネコの1096のみに臨床的に明らかであるが、幾分高い割合のものが、 これらおよび他の非漿膜部位における臨床的に隠れた病変を有し得る。
非滲出性F[’のネコは、通常は1−12週またはそれ以上病気の状態である。
滲出性形態の場合と同様に、慢性的で変動する発熱が疾患に伴う。やはり一般的 な体の状況および食欲の進行性の減退がある。ただしこれらの特徴に加えて、特 定の器官系に帰し得る徴候がある。非滲出性FIPのネコの50%に腹膜腔の病 変か認められ、1096に胸膜腔の病変が認められる。非滲出性FIPは、視覚 系またはCNSが関与する高い発病率がある点て滲出性形態とは異なる。非滲出 性FTPのネコの約3分のlがCNSに帰し得る徴候を示し、同程度の数か臨床 的に明らかな視覚疾患を育する。
FEPVが体に侵入する正確な経路は知られていない。FIPVは熱に不安定な ウィルスであり、室温で24〜48時間以内に不活性化される。自然界でFIP のネコがFIPVの唯一の起源である可能性は低い。同様に、宿主外でのFIP Vの安定性が短いとすると、汚染された媒介物が感染の起源である可能性も低い 。大半の場合、ウィルスの伝達は恐らく糞を介して、更に一般性は低いが、無症 候性のキャリヤの尿または目鼻の分泌物を介して起こる。疾患の散発性で無作為 の発生を説明するために、キャリヤのネコはウィルスを間欠的または非常に低い レベルで放出するものとし得る。
FIPVに無症候的に感染した雌ネコは、子宮内で、または新生児の期間にその 子孫を感染させ得る。子宮内で感染した子ネコは病気で生れるか、または疾患の 徴候を示さない場合もある。ただし、無症候性の感染した子ネコの中には、その 免疫応答性が損なわれるに至った場合に、後になってFIPが発現するものもあ り得る。
ネコ白血病ウィルス(FeLV)との同時感染が、FIPVに感染したネコで報 告されている。FeLV感染がFIPVの発病率を強化する機構は特に知られて いないが、文献に報告された制御された観察により、FeLV感染は確立され。
たFIPV免疫性を何らかの方法で妨害するという推定が導かれている。この妨 害の機構は、ネコを介入性または日和見性の感染に晒す、持続的なFeLV感染 に関連して説明された、幾つかの一般化された免疫抑制効果を伴うと推定されて いる。
経口または気管内注入によりFIPVに露呈された特定の病原体を含有しない( S P F)子ネコは、血清学的には幾つかの様式で反応する。幾つかの子ネコ は長期間の露呈の後も感染の徴候を何ら発現せず、抗体陰性のままである。感染 していても病気の徴候を発現しない子ネコは、プラトー状の抗体応答を示す一方 、FTPを発現する子ネコは、進行性の抗体力価の上昇を示す。感染した子ネコ の両者の群において、ウィルス中和抗体の存在は、免疫蛍光抗体(IFA)力価 と相関する傾向がある。しかしながら、場合により、感染したネコはウィルス中 和抗体のみを発現することがあり、IFA力価は無視してよいものとなろう。F lPVと非FTP誘発性コロナウィルス(FECV)との間の抗原的な類似性、 および自然界におけるFECV感染の遍在性のために、血清学的応答を説明する には困難が生ずる。自由にぶらつくネコの約25%がFECVに既に感染してい るか感染したままであり、ネコの飼育所および多数のネコの家族集団において特 に優勢な感染を保持している。FECVによる感染の結果、現在ではFIPV、 CCVまたはTGEVによる感染により誘発されるものと血清学的に区別し得な いコロナウィルス抗体が生産される。
FECV感染の結果として形成される抗体は、FIPVの毒性株による後の攻撃 からネコを保護しない。実際、この抗体は後の攻撃に対してネコを感受性にする ものであり、毒性のFIPVにより誘発される疾患過程を促進する。
ブタのTGEVによりネコを免疫化してFIPに対する保護を与えようとする最 初の試みは不成功であることが示されたが、FIPVによる子ブタの免疫化は、 TGEVに対する抗体生産を惹起することが知られている。今日に至るまで、殺 したFIPVによる免疫化も全く不成功であることが示されている。自己由来の 殺したワクチンから誘導される免疫性は、毒性の生きたウィルスによる攻撃に対 して殆ど常にネコをより罹患性にするものであり、結果として起こる疾患は、通 常はより重篤で電撃的に発症する。域別させたFIPVによるワクチン処理も、 市販されているこの種の製品がないことから証明されるように、不成功であるこ とが示されている。これに関しては、ゲルバーら、「温度感受性FIPVワクチ ンの鼻腔内接種によるネコ感染性腹膜炎に対する保護J 、Vacc ine、 第8巻、第536〜542頁(1990年12月)、並びに米国特許第4.29 3゜653号、第4.303.644号および第4.571,386号が参照さ れる。
ゲルバーらは、ノルデン・ラボラトリイズ(Norden Laborator ies )のネコ腎臓(NLFK)細胞系統(ノルデン・ラボラトリイズ、リン コルン、ネブラスカUSA)による組織培養に適合した毒性株(DF2−FIP V)から誘導したネコ感染性腹膜炎ウィルスワクチンを開示した。このウィルス は、NLFK細胞上での99継代の継代により域別された。最後の継代は、紫外 線照射に露呈することにより温度感受性とされた。その後温度感受性FIPVは 、更に8継代NLFK細胞上で増殖され、凍結乾燥された。この方法は、持続的 に感染した細胞系統を含むものではない。NLFK細胞は、それぞれの継代の後 毎にウィルスにより感染されている。本発明は、生きた域別したウィルスでもな く、殺したウィルスワクチンでもない。これは、FIPVにより持続的(per sistently)に感染させた培養細胞の上澄に存在する免疫原に基くもの である。ネコ感染性腹膜炎ウィルスの増殖のための組織培養による種々の方法が 報告されているが(米国特許第4゜195.130号、第4.293.653号 および第4.303.644号)、持続的に感染した細胞系統を開示するものは ない。
FIPのネコについての予後は、現在ではウィルス感染を停止させる有効な処置 がないため貧弱である。幾つかの処置処方により、注意深く選択された患者にお いて短い期間での軽減は可能である。緩和療法のための最良の患者は、FeLV に感染しておらず、良好な身体的状況にあり、良好な食欲を維持し、かつ重篤な 貧血または神経病の徴候を有さないようなFIPのネコである。残念ながら、疾 患の過程における十分な初期にこれらの評価基準に合致するものどして提示され るFIPのネコは殆どおらず、大半の罹患したネコはl−16週以内に死亡する に至る。
FTPに関する更なる情報源には、オルセンら、「ウィルス疾患の比較病原学j 第2巻、第115〜+36頁、CRCブレス社、ポカ・ラドン、フロリダ(+9 85)およびこれに引用された参考文献、並びに「ノルデン・ニュース」、19 89年秋、第15〜19頁、リンコルン、ネブラス力が含まれるが、これらの開 示を明示的にここに援用するものとする。
発明の開示 本発明の1つの目的は、ネコ感染性腹膜炎ウィルス(FIPV)により生ずる疾 患の予防のためのワクチンを提供することにある。この種のワクチンは、FIP Vにより持続的に感染された、試験管内で生産した細胞から誘導されるFIPウ ィルス前駆体免疫原を含む。本発明のワクチンを形成するウィルス免疫原の製造 に好適なのは、クラントール(Crandall)ネコ腎臓(CRFK)細胞系 統である。
よって、この発明の第2の観点は、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクシ ョン(ATCC) 、ロックビル、メリーランドに1992年9月23日に寄託 し、受託番号CRL11137を与えられたFIP感染クラントールネコ腎臓細 胞系統を含む。
この発明の第3の観点は、FTPウィルス前駆体免疫原の製造方法に関し、これ は血清を含有する生育培地中でFIP持続的感染細胞を試験管内培養し、その後 前記細胞から放出されるFIPウィルス前駆体免疫原を蓄積するのに適切な条件 下および時間の間、前記培養細胞を血清を含有しない培地に移して維持し、その 後ウィルス前駆体免疫原を含有する上澄から細胞を分離することを含む。その後 、少量で存在し得る全ゆる生きたウィルスを不活性化する薬剤を用いて、FIP ウィルス前駆体免疫原を含有する上澄を処理し、薬学的に許容し得るアジュバン トと配合してここに開示するFIPワクチンの形成を図る。
図面の簡単な説明 図1は、非還元および還元条件下におけるFIPV免疫原のウェスタンプロット の写真である。
図2は、非還元および還元条件下におけるプロットしていないFIPV免疫原の 銀染色の写真である。
発明を実施するための最良の形態 本発明のワクチンは、FIPVに随伴する疾患に対してネコを有効に保護する。
更に、接種したネコは、この疾患のキャリヤとして作用しない。この保護は、ワ クチンが生きたウィルスを含有しないことと併せて、発明のワクチンによりもた らされる高度に育意義な利益を強調するものである。このワクチンは生きたウィ ルスも死んだウィルスも必要とせず、寧ろウィルスに感染した細胞の産物(すな わちウィルス前駆体免疫原)であるため、非常に有効であるのみならず、その上 に実質的にリスクのないものである。
発明のFIPワクチンは、その効力を害することなく、他のネコの疾患に対して 有効なワクチンと組合せることができる。本ワクチンと組合せることのできる他 のワクチンには、例えば、ネコ白血病ウィルス(FeLV)、ネコ肉腫ウィルス (FeSV)、ネコ汎白血球減少症ウィルス(FPV)、ネコカリチウイルス( FCV)およびネコヘルペスウィルスI (FHV−1)(ネコのウィルス性鼻 腔気管炎を引起こす)に対するワクチンが含まれる。
持続的に感染した細胞から誘導されるウィルス前駆体免疫原は、FTPに随伴す る蛋白質または蛋白質前駆体(すなわち、会合していないウィルス蛋白質)であ る。ウィルス前駆体免疫原を補集する方法については、第1の工程で、FIPV に持続的に感染し得るが、FIPVが非細胞毒性である細胞系統の選択か必要で ある。更に、ウィルス前駆体免疫原を回収するために細胞系統を犠牲にしないこ とが望ましい。よって、選択する細胞系統は、FIPに持続的に感染し得るのみ ならず、ウィルス前駆体免疫原の回収に順応し、その後に生育および回収の後続 する過程のために、方法についてリサイクルを行うことのできるものともすべき である。
ウシ胎児血清のような適切な量の動物血清を添加した従来の血清を含有しない生 育培地を含む、培養のための血清を含有する生育培地に、感染した細胞を最初に 入れる。適切な血清を含有しない培地には、マツコイの58培地およびRPM1 +640培地(ギブコ、グランド・アイランド、N、 Y、 )並びに同様の従 来の培地か含まれる。この種の血清を含存しない培地に対し、適切な量の血清お よび抗生物質を従来の様式で添加する。時に応じて追加的な血清を必要に応じて 添加し、好ましくは細胞が使用した培地の容量において飽和密度に達するまで、 細胞を培養する。当業界で周知の従来の生育条件を維持する。
この方法の次の工程は、その後続する工程の際には血清を使用または添加しない 以外は、培養工程で使用したのと望ましくは実質的に同一の組成の血清を含有し ない培地に、培養した持続的感染細胞を移すことを含む。血清を含有しない培地 に一旦細胞を入れたならば、これらは明らかに正常な生育サイクルを停止し、実 質的に全てのウィルス生産が阻止される。血清を含有しない培地中で細胞が受け る厳しいストレスの結果、多量のウィルス前駆体免疫原(および恐ら(付加的な 細胞物質)か、実質的な量で細胞から放出される。本発明のワクチンに必須なの は、殺したウィルスまたは域別させた生きたウィルスではな(、この材料である 。
その後、ウィルス前駆体免疫原を含有する血清を含有しない培地を含む上澄は、 例えば遠心分離を含む従来の分離技術によって、持続的感染細胞から分離する。
その後分離した細胞系統は、血清を含存する生育培地を用い、この方法の培養工 程にリサイクルすることかできる。回収した感染細胞系統から分離したFIPウ ィルス前駆体免疫原の決定は、ドツトプロット分析により便利に行うことができ る。
FIPウィルス前駆体免疫原は、保存のために凍結乾燥するか、または直ちにワ クチンに変換することができる。選択する技術が凍結乾燥の場合、ウィルス前駆 体免疫原粉末をこの種のの形態で保存することができ、または好適な場合は、再 懸濁して非常に低い温度(例えば−67,8°〜−126,7°C)で保存する ことができる。
FIPウィルス前駆体免疫原を本発明のワクチンに変換するためには、上澄中の 低い力価の生きたウィルスを、例えばβ−プロピオラクトン、ホルマリン、グル タルアルデヒド、二成分エチレンアミンまたは熱を用いる処理により最初に不活 性化しなければならない。その後不活性化した混合物を、好ましくは最小有効量 に希釈し、薬学的に許容し得るアジュバントと配合する。従来のアジュバントに は、完全または不完全フロインドアジュバント、水酸化アルミニウム、タイル( Quil)A、EMA、DDA、TDM−スクリーン、レシチン、ミョウバン、 サポニン、および当業界で周知のこの種の他のアジュバント、並びにこれらの混 合物が含まれる。
調製したか、または他のネコのワクチンもしくは接種物と組合せたワクチンを使 用し、FIPVに随伴する疾患の予防のために、飼われている、および野生の両 者のネコ科動物に接種することができる。従来の投与の経路、例えば非経口接種 (皮下および筋肉内ワクチン接種を含む)または経口投与により、投薬量当りの ウィルス前駆体免疫原単位をネコに投与する。非経口投与が、投与の好適な経路 である。
このワクチンを用いて子ネコおよび成体ネコの両者をワクチン接種することがで き、これにより感染からの十分な保護を受けるものである。接種のための子ネコ の好適な最小齢は、大半の他のワクチンと同様に約8週であり、この時には子ネ コは離乳しており、母性抗体は消失している。よって、ワクチン接種のための示 唆される時間範囲は、6〜12週齢の期間を包含する。
以下の実施例は、本発明を実施する様式を説明するものであるが、限定するもの として解釈すべきではない。明示的に示さない限り、この場合の全ての単位はメ ートル法によるものとし、ここに引用する全ての参考文献は明示的に援用するク ラントールネコ腎臓(CrFK)細胞系統に、1 : tooに希釈したネコ感 染性原膜炎ウィルス(ATCC−VR−867、ダールバーグ(Dahlber g)株)を感染させ、37°Cて1時間インキュベートした。細胞病理学的効果 (CP E)が最大となるまで細胞を37°Cてインキュベートした。
イーグルの塩類を含存し、IO%熱失活ウシ胎児血清、抗生物質混合物および2 mMグルタミンを補填したイーグルの最小必須培地(MEM)を含む新鮮な生育 培地(GM)をフラスコに添加し、37°Cで培養した。3日毎に培養物を検査 し、細胞生育の小さい高部を観察した。細胞が集密状態に達するまで新鮮なGM を添加した。その後0.02596のトリプシンの添加により培養物を維持し、 フラスコから細胞を離脱させ解離させて単細胞とし、他のフラスコへと継代した 。
カバーガラス上でも細胞を生育させ、FTPモノクローナル抗体を一次試薬とし て用いる間接的免疫蛍光抗体(IIFA)技術を使用してウィルス生産について 検査した。細胞系統をそれぞれの継代においてウィルス生産についてモニターし 、5継代毎に保存のために凍結した。
11FAは次の手順に従って行った・ ■、ガラスペトリ皿中て蒸気滅菌によりカバーガラスを滅菌した。
2、CrFK−F IP細胞をGM中でカバーガラスに添加し、集密状態になる まで(通常は48時間)インキュベートした。
3 培地をデカントし、ダルベツコのカルシウム・マグネシウムを含有しないリ ン酸緩衝生理食塩水(CMF−PBS)を用いて洗浄した。
4、−20°Cのアセトンで皿を満たし、フリーザー中で10分間固定した。ア セトンを除去し、細胞を風乾し、直ちに使用するか、または[乾燥状態」て−2 0°Cて保存した。
5、カバーガラスを、1 : 1000に希釈したFIPモノクローナル抗体の 液で浸し、湿潤雰囲気中にて37℃で30分間インキュベートした。
6、CMF−PBSを用いて3回(洗浄1回当り5分間)細胞を洗浄し、乾燥し 、二次試薬を添加した。
7.1:40に希釈した、フルオレセインイソチオシアネー) (FITC)と 接合させたウサギ抗マウスTgGで二次試薬を構成した。
8、二次試薬をインキュベートし、工程5および6に記載したように洗浄を行っ た。
9、最後の洗浄の後、カバーガラスを蒸留水に浸し、風乾し、グリシン:CMF −PBSのl=1混合物中でガラスの顕微鏡用スライド上に細胞側を下にして据 付けた。
10、適切な励起体およびバリヤーフィルターを備えた紫外線エビ蛍光(epi fluorescent)顕微鏡を用いて細胞を検査した。
Il、顆粒状の澄んだ黄緑色の細胞質の蛍光により陽性の細胞を同定した。
12、非感染CrFK細胞を対照として利用した。
実施例2 ワクチンの製造のため、ウィルス試験した細胞をGM中にて大きいプラスチック のTフラスコ(75または250m1)に移し、集密状態まで37°Cでインキ ュベートした。血清を含有しないGMにより培地を取替え、37°Cで72時間 インキュベートした。24および48時間で試験のためにサンプルを取出した。
72時間で培地を補集し、遠心分離して細胞残渣を除去した。ポリエチレングリ コール1000 (アクアシトIII、カルビオケム、う・ジョラ、カリホルニ ア)を用いて4°Cて透析することにより、清澄化した上澄をl0X(10倍) に濃縮した。ドツトプロット分析により、FIP抗原についてIOX濃縮上澄を 試験し、85°Cで凍結した。
ドツトプロット分析は次のように行った:1.1×および10×のワクチン調製 物を試験した。
2.20マイクロリツトルのサンプルをニトロセルロース紙(細孔寸法45マイ クロメーター)の細片にピペットで移し、風乾した。次のサンプルを使用した。
*24時間 *48時間 *72時間(l×) *72時間(IOX) *血清を含有しないMEMのみ *72時間インキュベートした非感染CrFK細胞由来の血清を含有しないME M *FIPウィルス(1:50希釈) 3.5g/80mIPBS:20m1ツイーン20(ジグ7−ケミカル、セント ルイス、Mo、 )で5%ウシ血清アルブミン(BSA)を用いて37℃で1時 間細片をインキュベートした。
4.1+200希釈のFIPモノクローナル抗体溶液中で37℃で1時間細片を インキュベートした。
5.5%BSA−ツイーン20洗浄液中にて軌道旋回台上で3回(1回の洗浄当 り10分)細片を洗浄した。
6、二次試薬、アルカリ性ホスファターゼと接合したブドウ球菌プロティンA( l・500に希釈)と共に細片をインキュベートした。1mMBCIP濃縮物、 ImMNBT濃縮物、および10m1)リス緩衝液(キルケガード・アンド・ベ リー・ラプス社、ガイサースバーグ、Md)を含むBCIP/NBT基質中に細 片を入れ、通常は5〜10分間、所望の強度に色を発色させた。
7、細片を蒸留水に浸すことにより反応を停止した。
8、細片を風乾し、テープで封止した。
9、陰性および陽性対照と比較するに際し、暗い青色/黒色の染色につき細片を 可視化した。
混合物中に存在する生きたウィルスまたは域別した生きたウィルスの不活性化は 、蒸留脱イオン水中にて1 : 100の希釈でβ−プロピオラクトンを新たに 調製し、I :1200の終濃度でウィルス懸濁物にこれを添加し、その後37 °Cで2時間インキュベートすることにより行った。不活性化したサンプルを罹 患性のCrFK細胞上細胞値検定することにより、感染性のウィルスについて不 活性化したワクチンを試験した。感染した細胞および適切な対照の毎日の観察に よってウィルス性の細胞病理が銘記されない場合は、結果は陰性であるとした。
実施例3 FIPV持続的感染CrFK細胞のウェスタンプロットによる特徴付け:ラエミ リの系(ラエミリ・ニー:バクテリオファージT4の頭部の会合の際の構造蛋白 質の開裂、Nature、227:680−681.1970)を改変したもの を使用し、FIPV免疫原のドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル 電気泳動(SDS−PAGE)を行った。5DS−PAGEは、3.596スタ ツキングゲルおよび10%ランニングゲルを使用し、一定電流で還元または非還 元条件下で行った。トウビンらの方法(トウビン・エッチ、スタイヒリン・ティ およびゴートン・ティ:ポリアクリルアミドゲルからニトロセルロースシートへ の蛋白質の電気泳動による転写:手順と幾つかの応用、Proc、Nat。
Acad、Sci、76:4350−4355.1979)により、5DS−P AGEゲルからイモピロン(Inwnobilon ) −P (ミリボア)転 写膜への蛋白質の電気泳動による転写を行った。FIPVのダールバーグ株を一 次抗体として用いて攻撃したネコ由来のポリクローナル血清を使用してプロット を免疫染色した。
二次抗体は、アルカリ性ホスファターゼと接合したウサギ抗ネコ免疫グロブリン とした。
図1は、左から右に、非還元および還元条件下におけるFIPV免疫原のウェス タンプロットの写真であり、最初のレーンは分子量マーカーの対照、レーン2は パーへりオン(Parhelion )ウィルス免疫原(10−14−92)− ポリエチレングリコール沈殿させたもの、レーン3はパーへりオンウィルス免疫 原(10−26−92)−ポリエチレングリコール沈殿させたもの、レーン4は パーへりオンウィルス免疫原(CRFIP 27K)−沈殿させていないもの、 レーン5は毒性FIPV単離物(FiPV5)、およびレーン6はCrFK細胞 の対照である。
ウィルス特異的蛋白質バンドS (200kDa)、N(46kDa)およびM (28kDa)が、毒性FIPV単離物についてレーン5において見られる。更 なるバンド(70kDaおよび97kDa)がこのレーンでは明らかであるが、 これらはパーへりオンFIPV免疫プロットについてレーン2.3および4では 明らかではない。ウィルス特異的バンド(180〜190kDa)がパーへりオ ンFIPV免疫原について明らかであるが、毒性ウィルス(レーン5)の免疫プ ロットでは検出し得ない。これらは、FTPV持続的感染細胞系統には存在する が、毒性FIPV5のウィルス液には存在しない、S蛋白質の開裂生成物であろ う。
比較の目的のため、非還元および還元条件下におけるプロットしていないFIP V免疫原の銀染色を図2に示す。左から右に、最初のレーンは分子量マーカーの 対照、レーン2はパーへりオンウィルス免疫原(10−14−92)−ポリエチ レングリコール沈殿させたもの、レーン3はパーへりオンウィルス免疫原(lO −26−92)−ポリエチレングリコール沈殿させたもの、レーン4はパーへり オンウィルス免疫原(CRFIP27K)−沈殿させていないもの、レーン5は 毒性FIPV単離物(FIPV5)、およびレーン6はCr F K細胞の対照 である。ゲルのこの半分の部分は非還元条件下で流し、一方同一のサンプルを、 図の右側に示すように還元条件下で流した。
実施例4 次の手順に従い、免疫化および蛋白質の研究のために12匹のSPFネコを使用 した: *群A:4匹のネコ、ワクチン(1,0m1)の経口投与、*群B:4匹のネコ 、IOXワクチン濃縮物とセピック(Seppic) l5A50アジユバント (モナチド、パリ、フランス)とのl:1混合物を含むワクチン(1,0m1) の皮下投与、*群C:4匹のネコ、対照として免疫化していないもの。
3回投与の処方および血清サンプリング手順を行った:*0週:2週間ネコを条 件付けする、 *2週:1.Omlの血清のためにネコを予備採血する、*3週:1.Omlの 血清のためにネコを予備採血し、最初のワクチン投与量を投与する、 *4週二本コを供試採血し、2回目のワクチン投与量を投与する、*5週:ネコ を供試採血し、3回目のワクチン投与量を投与する、*6週、ネコを供試採血し 、最初のウィルスによる攻撃を投与する、*14週:ネコを供試採血し、2回目 のウィルスによる攻撃を投与する、*16週:ネコを採血し、検死する。
臨床経過および組織病理学的所見の大要を以下の表に記載する:A GU3 養 成不振、発熱、痩せ、衰弱、23dpC* 79A GFA なし、健康 生存 A GJI なし、健康 生存 A GU4 なし、健康 生存 B GA2 なし、健康 生存 B GBa なし、健康 生存 B GJ2 [麻酔死] XXX B GMI なし、健康 生存 C0M2 食欲不振、11dpC+ 17CGN6 食欲不振、18dpc+  36CGR5食欲不振 53 CGP5 食欲不振、gdpc + 、回復(13dpc 、 )、 生存2回 目の攻撃を受容せず ″″dpc=攻撃後の日数(days post challenge ) ( lおよび2)表2 0M2 17dpc 、滲出性腹膜炎、全ての内蔵器官の多重病巣壊死組繊細胞 性炎症、絨毛萎縮(回腸)、赤血球形成不全、骨髄過形成GN6 36dpc  、滲出性腹膜炎、全ての内蔵器官、脳および目の多重病巣化膿性肉芽腫症炎症、 赤血球形成不全、骨髄過形成GR517dpc 、滲出性腹膜炎、全ての内蔵器 官、脳および目の多重病巣経壁性肉芽腫症回腸炎、赤血球形成不全、骨髄過形成 FIPの臨床徴候について動物を毎日観察した。前記したデータから明らかなよ うに、最初の攻撃の後、ワクチン接種していない対照群の4匹のネコの内3匹か FIPの臨床徴候を示した。これらの3匹のネコを安楽死させた(全て瀕死の状 況で、2匹は最初の攻撃の後、3匹目は2回目の攻撃の後であった)。ワクチン 接種したネコの内、群Aの4匹のネコの内3匹、および群Bの全てのネコ(麻酔 により倒れたネコGJ2を除く)は、研究の間中ずっと健康のままだった。
群Cの対照のネコでは、FIPに典型的な病変が種々の器官で認められた。安楽 死させた3匹のネコの全ては、滲出性腹膜炎、および肝臓、腎臓および肺での多 重病巣壊死性乃至肉芽腫性炎症を有していた。ネコGM2は過怠性組繊細胞性応 答を存し、一方ネコGN6およびGR5は、主として化膿性肉芽腫性応答、より 典Y的には特発性FIPを示した。加えて、化膿性肉芽腫性病変が、より長期化 した疾患の2匹のネコの脳および目に存在したが、急性で死亡した動物には存在 しなかった。3匹のネコの全ての腸は、小腸および結腸の両者において、壊死性 残渣、白血球および粘液による腸線の穏和乃至重篤な拡張を示した。2匹のネコ では、重篤な絨毛萎縮が回腸において明らかであり、経壁性肉芽腫性腸炎が3匹 目のネコに存在していた。
よって、FIPVをネコに接種すると、重篤な特発性疾患の病原性の特徴が正確 に反復され、感染したネコは典型的な化膿性肉芽腫性応答を発病する。加えて、 このFIP株は、他の種におけるコロナウィルス性腸炎に非類似ではないが、特 発性FTPには随伴しない腸の病変を含む。
よって、前記したデータは、発明のワクチンが、高度に毒性のFIPVへの多重 露呈に対する保護を与えることを示す。はぼ100%存効であることに加えて、 発明のワクチンは、感染性のウィルス粒子の放出の危険がなく、毒性株に戻る可 能性がなく、ワクチンを他の不活性化したワクチンと容易に混合することができ る点で、従来の改変した生きたワクチンによるアプローチに対して顕著な利点を 存する。
FIPVの全ての公知の株により持続的に感染された細胞によって生産される免 疫原は、ウィルスの同種および異種の株に対する保護を与えるよう、ネコにおけ る適切な免疫応答を刺激することもできる。保護性とするためには、免疫原は、 ネコの免疫系と接触するに至る全ゆるFIPVを中和しかつ除去する、十分な粘 膜および細胞媒介免疫性を刺激するものとすべきである。
FIPVの公知の株には次のものが含まれる:FI PV−UCDI : ペダ ーセン、エヌシー、ボイμ、ジエイエフ、フロイド、ケー:組織培養で増殖した ネコ感染性腹膜炎ウィルスを利用する子ネコにおける感染の研究、Am、J、V et、Res、42:363−367.1981 F TPV−TN406 ペダーセン、エヌシー、ブラック、ジェイダブリュ: 弱毒性の生きたウィルスまたは準致死量の毒性ウィルスを使用する、ネコ感染性 腹膜炎に対するネコの免疫化の試み、Am、 J、 Ve t、 Res、44 :229−234.1983 FIPV−79−1146ベダーセン、エヌシー、エバーマン、ジェイエフ、マ カイマン、エージエイ、オツド、アールエルニネココロナウイルス単離物79− 1146および79−1683の病原性の研究、Am、J、 Vet、Res、 45:2580−2585.198FTPV−Nor 15 エバーマン、ジェ イエフ、バウムガートナー、エル、オツドら:ネコ感染性腹膜炎ウィルス単離物 の特徴、Vet、Pathol、18:256−265.1981 FIPV−UCD4 ペダーセン、エフシー:ネコ感染性腹膜炎ウィルスの3つ の新しい株:FIPV−UCD2、FIPV−UCD3およびF IPV−UC D4を用いる実験的研究、The Comp、Cont、Educ、7:100 1−1011S 1985ネココロナウイルス(腸内性)ATCCVR−989 、株WSU−79−168(3)(FIPNOR15株と交差反応する)ネコ感 染性腹膜炎(ネココロナウィルス)ATCCVR−867ダ一ルバーグ株 ネコ感染性腹膜炎、ATCCVR−990、株WSU79−1146ネコ感染性 腹膜炎、ATCCVR−2004、株DF2ネコ感染性腹膜炎、ATCCVR− 2009、株NW−12種類の実験、生体内および試験管内試験を使用してこの 種のワクチンを試験することができる。
試験管内試験のためには、ネコにワクチンをワクチン接種しく21日間の間隔で 2回)、同種のFIPV株を用いて少なくとも2回攻撃させるべきである。ネコ は、2回目のワクチン接種の後144回目攻撃ウィルスに露呈し、臨床症候、体 温、血液の状況(白血球計数、赤血球充填容積および特異形t!りおよび攻撃露 呈による死亡について、約56日間の攻撃後の期間の間モニターすべきである。
攻撃後約568目に、生残ったワクチン接種体および対照、更に処理を受けてい ない(naive )対照に2回目の攻撃を行い、最初の攻撃の後で記載したよ うに、最初の攻撃露呈後112日間モニターすべきである。2回目の生体内試験 は前記したように行うべきであるが、攻撃ウィルスとして異種FIPV株を使用 するものとする。FIPVワクチンについて効力があると考えられるためには、 同種および異種の攻撃ウィルス株に対して、ワクチン接種体における少なくとも 70%の保護率が与えられるべきである。試験管内試験のためには、ワクチン接 種したネコ由来の血清を使用し、異なるFIPV株の抗原性関係を決定すること ができる。ネコ血清の2倍希釈物をミクロ力価検定プレート中で調製する。異な るFIPV株を希釈して約1007CIDs。を含有するものとし、希釈した血 清の穴に等しい容量を添加するものとする。プレートを37°Cで1週間インキ ュベートし、その後ウィルス細胞病原性効果(CPE)を検査する。それぞれの FIPV株についての血清力価は、CPEを阻害する血清の最高の希釈として決 定する。それぞれのFIPV株についての血清力価を比較すると類似している筈 であり、ネコの血清が全ての異種FIPV株を等しく中和し得ることを示すもの とする。これは、ワクチン免疫原は全てのFIPV株に対して共通であり、全て のFIPV株に対してワクチン接種したネコを保護し得ることを示し得るもので ある。
実施例5 CrFK (クラントールネコ腎臓)細胞系統(p181)を、アメリカン・タ イプ・カルチャー・コレクション(ATCC)から凍結した状態で受取った。細 胞を含有するアンプルを37°Cの水浴中で迅速に解凍し、75平方センチのフ ラスコに直ちに移した(エージの塩(Earle’ s 5alts )を含む 20m1のイーグルの最小必須培地(MEM−E)で、10%熱失活(56°C )ウシ胎児血清、2mMのし一グルタミン、1%ピルビン酸ナトリウム、および 50μg/ml硫酸ゲンタマイシンを補填したもの(CM))。湿潤した5%C 0295%空気のインキュベーター内で集密状態まで、37°Cて細胞をインキ ュベートした。
0.25%トリプシン溶液を用いて細胞を分離することにより、l:3の分割比 率て約3〜4日毎に細胞を継代した。CMを注ぎ出し、3.0mlのトリプシン を添加したMEM−Eで単層表面を洗浄し、単層を揺り動かして細胞表面を液で 浸した。ピペットにより約0.5mlを残してトリプシンを除去した。数分後、 細胞は寄集められ始め、細胞表面から分離した。その後細胞を予備加温(37° C)シたCMに再懸濁し、細胞単層を激しく濯ぎ、細胞か細胞の基部マトリック スから開放されるまで、フラスコの内側に対してピペットで上下させた。懸濁し た細胞を3つの別のフラスコに等しく分割し、37°Cでインキュベートした。
この手順を繰返し、189継代目に、元は感染性腹膜炎のネコの肝臓から単離さ れ、ATCCから受取った(ATCCVR−867)ネコ感染性腹膜炎(FLP )のダールバーグ株の凍結アンプルを迅速に解凍し、氷水に浸漬した。アンプル の内容物を冷却(4°C)シたMEM−E中で1:lOOに希釈し、1.Oml の希釈したウィルスをCrFKの3つのフラスコのそれぞれに添加し、37℃で インキュベートし、位相差照明に設定した倒立顕微鏡を用いて200×の倍率で 毎日観察した。
感染後(post−i口fection、 p、i、) 5日で多核細胞の形成 が認められ、上澄をフラスコから除去し、プールし、1.Omlの両分で凍結し 、力価検定するまで一85°Cで保存した。幾つかのフラスコをトリプシン処理 し、細胞を計数し、細胞保存剤として10%ジメチルスルホキシド(DMSO) を補填した冷却したCMに再懸濁し、凍結するまで1度/分の温度の制御した凍 結の速度で凍結し、その時点で保存のために細胞を液体窒素に浸漬した。持続的 に感染した細胞を含有する他のフラスコはCMで満たし、更に37°Cでインキ ュベートし、非感染細胞と同様に継代した。
免疫蛍光抗体検定(IFA)および免疫プロット検定(IB)により持続性をモ ニターした。ウィルスまたはウィルス抗原生産について細胞系統をモニターする のにIFAを使用する一方、上澄中に放出されたウィルスまたはウィルス蛋白質 を検出するのにTBを用いた。ポリクローナルおよびモノクローナル抗体の両者 を用いた。二次抗体は、フルオレセインイソチオシアネートと接合させた抗一種 IGGとした。適切なバリヤーおよび励起体フィルターを用いてエビ蛍光顕微鏡 技術を使用し、ニコンの蛍光顕微鏡を用いて、メタノ−固定し染色した細胞を検 査した。持続的感染細胞は、特異的な細胞質性の澄んだ黄緑色の蛍光を放射する ものとして決定した。
生育培地条件およびインキュベート時間を変化させることにより、通常の生育条 件を使用した場合より大量に、持続的感染細胞からウィルス蛋白質か後に放出さ れることを認めた。このことはワクチン製造の基本となった。集密状態の細胞培 養物を、ウシ胎児血清を含有しないMEM−Hに入替え、37℃で72時間イン キュベートした。インキュベート期間の終りに際し、上澄をプールし、ボエチレ ングリコール6000 (PE06000)に対する透析によりIOXに濃縮し た。最初は改変したラエメリの免疫プロット技術により、濃縮した上澄をウィル ス抗原について試験し、その後陽性および陰性の試験上澄を洗剤で処理してウィ ルスおよび非ウィルス蛋白質を可溶化し、ドデシル硫酸ナトリウムを用いたポリ アクリルアミドスラブゲル(SDS−PAGE)中に調製した穴に装填した。
バーネットにより記載されたように、材料を電気泳動してニトロセルロース膜上 に転写プロットした。分離した蛋白質を、ポリクローナル抗FIPV血清または モノクローナル抗体(ウィルス蛋白質に特異的)と反応させた。FIPVに対し て特異的に結合した免疫グロブリンは、ヤギ抗一種(ネコまたはマウス)免疫グ ロブリン−ビオチン−アビジンアルカリ性ホスファターゼ接合体との順次の反応 により視覚化し、BCIP/NBTホスファターゼの市販基質系中で発現させた 。
ウェスタンプロット検定は、分離したウィルス蛋白質を検出するものである。
コロナウィルスの構造蛋白質は、次の分子量を存する6つの構造蛋白質よりなる ものとして現在同定されている: 記号 MW 3 180.000(スパイク糖蛋白質)Sl 90.000 (N末端S開裂 生成物)32 90.000 (C末端S開裂生成物)HE 65.000(ヘ マグルチニン−エステラーゼ糖蛋白質)M 2O−30KD(一体化膜蛋白質) N 5O−60KD(ヌクレオカプシド蛋白質)図1は、ワクチン産物は、公知 のウィルス産物の内の2つ、30.0OOKDのMWを有するもの(M蛋白質) および50〜60.000MWのもの(N蛋白質)を与えるものであることを示 す。MおよびN蛋白質の間のMWを有するなお未同定の第3の蛋白質も、これら の実験条件下で生産される。FIPVの1146およびダールバーグ株の両者を 用いて類似するパターンが認められた。
膜融合に関与すると共に重要な抗原性部位を担持する大きいスパイク糖蛋白質( S、SlおよびS2)は、コロナウィルス棟内て並びに種間て長さおよび組成か 驚く程変動する。よって、これらの蛋白質は、FIPV株による同種または異種 の攻撃に対して保護する良好なワクチンを与え得ない。ベネマら(ベネマ、エッ チ、デグルート、アール、ハーバ−、ディ、バージネック、エムおよびスノクー ン、ジエイ、ネコ感染性腹膜炎ウィルスの膜およびヌクレオカプシド蛋白質の一 次構造および子ネコにおける組換えワクチニアウィルスの免疫原性、Virol ogV181 :327−335 (1991))は、FIPVの融合性スパイ ク蛋白質をワクチニアウィルスのゲノムに組換え、子ネコを免疫化した。このワ クチンは低い力価の中和抗体を顕現させたが、毒性ウィルスにより攻撃された場 合は、ワクチニアのベクター株で免疫化した子ネコより早く死亡を招いた。
一体化した構成員の糖蛋白質(M)は、内部疎水性配列を使用して膜内での移行 を指向させることが示されている。全てのコロナウィルスが、ヌクレオカプシド (N)と相互作用する膜(M)蛋白質を含有する。これはウィルス粒子の会合に 関与し、感染した細胞からのウィルスの出芽の部位を決定する役割を果たす。
よって、現存する公知の株、公になっていない大学や会社の研究室の所存株、お よびなお発見されるべきFIPVの株から調製したFIPVサブユニ・ノドワク チンは、前記した手順て調製したワクチンを用いた場合、保護性の免疫性を顕現 させると推定して妥当てあろう。
本手順に従ってFIPVの前記した株のいずれかから調製したワクチンは、FI PVの同種または異種株由来の、後の制御された毒性ウィルスの攻撃に対して免 疫化した子ネコを保護するのに効力を有し得る。FIPVワクチン接種したネコ の約8096か、所定の攻撃に対して保護され得る。野生の状況下におけるウィ ルスによる負荷は攻撃投与より小さい可能性が非常に大きいため、免疫化された 子ネコは、実験室条件下より大きい保護率を有し得る。
実施例6 以下の実験は、本発明のワクチンが、DF−2株ネコ感染性腹膜炎ウィルスによ る多重の攻撃に対してネコを保護することを示した。
次の手順に従った: 10匹のネコ ワクチン接種 121日 ワクチン接種 114日 DF2による攻1!+10匹のワクチン接種体、5匹の対照攻撃後1〜21日: 温度、臨床観察 攻撃後14.28.42およヒ56 日:WBC,pcv、特異形態156日 攻撃 生存体(ワクチン接種体+対照) 5匹の処理を受けていない対照 攻撃後57〜78:温度、臨床観察 攻撃後70.84.98および112日:WBC,PCV、特異形態攻撃後11 2日で終了 動物 品種/資質 バーラン・スプラーグ・ダウレイ(Harlan Sprague  Dawley )ネコ 数:40 齢/性別・ 9〜14週齢 起源: バーラン・スブラーグ・ダウレイ実験の設計 群= IOワクチン接種体 5対照 鍵となる 操作口: 試験旧 処理 0 採血/ワクチン接種 2I 採血/ワクチン接種 35 採血/攻撃 20匹のワクチン接種体、5匹の対照 35−36 臨床症状の観察/記録 WBC%pvc、特異形態 採血/攻撃 生存体 5匹の対照 91−112 臨床症状の観察/記録 WBC,PVC,特異形態 147 終了 測定した バラメーター二臨床症状、WBC,PVC,特異形態試験材料 ワクチン: KVネコ感染性腹膜炎ウィルスワクチン接種経路: 皮下 投与: 2回(それぞれ1m1) 間隔= 21日 サンプル: 血液サンプル 処理: 血清を補集 保存: ≦−20°C 配送: シャトル 攻撃: 毒性攻撃ウィルス、DF−2株攻撃方法: a、1. 0ml、経口 抑制剤: ケタミンHCI (5mg/lb)結果を以下の表に示す。表3は、 ワクチン接種の前に、試験群のそれぞれのネコは、陰性のウィルス血清中和力価 を有していたことを示し、ネコ感染性腹膜炎ウィルスまたはネコ腸炎コロナウィ ルスのいずれかの株に以前に露呈されたものはなかったことを意味する。2回目 のワクチン接種の後であるがウィルスによる攻撃の前に、10匹の試験対象の全 ては種々の程度のウィルスに対する抗体を生産していた。抗体力価は非常に低( 、これは望ましい。ワクチン処理に対する高い抗体応答は、ネコがウィルスに対 する更なる露呈に感受性となったことを示すことがよく知られている。抗体力価 が高かったならば(すなわち1024または204B)、これはFIPV攻撃後 の早々の死亡の高い可能性を示すものであり得た。有効なFIPVワクチンは、 抗体に媒介される機構ではなく、細胞に媒介される免疫機構により作動すると見 られる。したがって、表3のlll3および4は、陽性の結果(すなわち低い抗 体力価)を予備的に示すものである。
ネコ感染性腹膜炎ウィルスワクチン免疫原性試験投与110 NEG 4 12 8 112 NEG 64 128 +14 NEG NEG 128 118 NEG 16 256 126 NEG NEG 2 132 NEo 8 128 141 NEG <2 4 163 NEG 8 16 173 NEo 2 128 175 NEG NEG 8 *完全なウィルス中和を生起した血清の最高の希釈として表したウィルス血清中 和力価。
表4は、10匹の対象の内8匹が最初の攻撃で生残った、すなわち80%の保護 を示す。8匹の生存体の内、7匹が2回目の攻撃で生残った(すなわち87゜5 %の保護)。
ネコ感染性腹膜炎ウィルスワクチン免疫原性試験投与カルバボールアジュバント DF−2攻撃−皮下(最初の攻撃) 173 + 21 *22回目攻撃露呈後の死亡を示す。
表5 ネコ感染性腹膜炎ウィルスワクチン免疫原性試験投与カルバボールアジュバント DF−2攻撃−皮下(最初の攻撃) 116 + 22 129 (+) 188 *2回目の攻撃露呈後の死亡を示す。
表5は元の対照群に関係するものであり、最初の攻撃の後に5匹のワクチン接種 していないネコの内3匹が死亡したことを示す。2匹の生存体の内、1匹はDF −2FIPVによる2回目の攻撃の18日後に死亡した。処理を受けていない5 匹の対照の内3匹は、2回目の攻撃実験で使用したウィルスに対する露呈の結果 死亡した。このデータは、本発明のワクチンが、ネコ感染性腹膜炎ウィルスの毒 性単離物による多重攻撃に対する有意義な保護を与えることを示す。
q) フロントベージの続き (51)Int、C1,’ 識別記号、庁内整理番号Cl2P 21100 A  9282−4B//(C12P 21100 C12R1:91) I

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.試験管内で培養したFIP持続的感染細胞から誘導したFIP免疫原。
  2. 2.細胞が、クランドールネコ腎臓細胞で構成される請求項1記載のFIP免疫 原。
  3. 3.血清を含有しない生育培地から回収した請求項1記載のFIP免疫原。
  4. 4.前記FIP持続的感染細胞が、血清を含有する生育培地中で培養された後に 、前記血清を含有しない生育培地に移されたものである請求項3記載のFIP免 疫原。
  5. 5.前記細胞が、ATCC受託番号CRL−11137で指定される細胞系統に 由来するものである請求項2記載のFIP免疫原。
  6. 6.ネコ感染性腹膜炎ウイルスワクチンの製造方法であって、FIPVに持続的 に感染した細胞を血清を含有する生育培地中で培養し、前記持続的感染細胞を血 清を含有しない生育培地に移し、前記持続的感染細胞を分離して上澄を回収し、 上澄中の生きたウイルスを不活性化することを含む、ネコ感染性腹膜炎ウイルス ワクチンの製造方法。
  7. 7.前記培養細胞が、クランドールネコ腎臓細胞で構成される請求項6記載の方 法。
  8. 8.前記培養細胞が、ATCC受託番号CRL−11137で指定される細胞系 統に由来するものである請求項7記載の方法。
  9. 9.前記上澄を凍結乾燥し、この結果得られる粉末を回収する請求項6記載の方 法。
  10. 10.薬学的に許容し得るアジュバントを用いて前記ワクチンを希釈する請求項 6記載の方法。
  11. 11.FIP罹患性哺乳動物の免疫化のためのワクチン組成物であって、予めウ イルス不活性化処理に供せられ、薬学的に許容し得るアジュバントと配合した、 試験管内で培養したFIP持続的感染細胞から誘導した、免疫化に有効な量の上 澄を含むワクチン組成物。
  12. 12.前記細胞が、クランドールネコ腎臓細胞で構成される請求項11記載のF IPワクチン。
  13. 13.前記持続的感染細胞が、血清を含有しない生育培地中で培養される請求項 11記載のFIPワクチン。
  14. 14.前記FIP持続的感染細胞が、血清を含有する生育培地中で培養された後 に、前記血清を含有しない生育培地に移されたものである請求項13記載のFI Pワクチン。
  15. 15.前記細胞が、ATCC受託番号CRL−11137で指定される細胞系統 に由来するものである請求項12記載のFIPワクチン。
  16. 16.請求項11記載のワクチンを前記哺乳動物に非経口的に接種することを含 む、FIP罹患性哺乳動物を免疫化する方法。
  17. 17.前記哺乳動物がネコである請求項16記載の方法。
  18. 18.前記哺乳動物が、接種の際に約6〜12週齢である請求項16記載の方法 。
  19. 19.請求項15記載のワクチンを前記哺乳動物に接種する請求項16記載の方 法。
  20. 20.前記薬学的に許容し得るアジュバントが、完全または不完全フロインドア ジュバント、水酸化アルミニウム、タイルA、EMA、DDA、TDM−スクワ レン、レシチン、ミョウバン、サポニン、およびこれらの混合物よりなる群から 選択される請求項16記載の方法。
  21. 21.ATCC受託番号CRL−11137で指定されるFIPVにより持続的 に感染されたクランドール賢臓細胞系統。
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