JPH07267954A - 新規の3−フェニルスルホニル−3,7−ジアザビシクロ[3,3,1ノナン−化合物、その製法及び抗不整脈剤 - Google Patents
新規の3−フェニルスルホニル−3,7−ジアザビシクロ[3,3,1ノナン−化合物、その製法及び抗不整脈剤Info
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Abstract
アザビシクロ[3,3,1]ノナン−化合物を含有する
抗不整脈剤を提供する。 【構成】 一般式Ia: 〔式中、R1はアルキル基又はシクロアルキル基、R2
及びR3は低級アルキル基を示すか、R2とR3が一緒
になりアルキレン鎖を示し、R4はシアノ基、R6−O
−CO−基など、R5は水素又はハロゲン原子を示す〕
で表わされる3,7,9,9−テトラ置換の化合物。
Description
で置換されたフェニルスルホニル基を有する、3,7,
9,9−テトラ置換の3,7−ジアザビシクロ[3,
3,1]ノナン−化合物及びその塩の抗不整脈的に有効
な薬物学的有効物質としての使用及びこの物質を含有す
る製薬学的製剤並びに抗不整脈特性を有する新規の3,
7,9,9−テトラ置換の3−フェニルスルホニル−
3,7−ジアザビシクロ[3,3,1]ノナン−化合物
及びこの化合物の製造のための方法及び中間体に関す
る。
第3722134号明細書から、3−スルホニル−3,
7−ジアザビシクロ[3,3,1]ノナン−誘導体が公
知であり、これは、胃腸管において、胃の固有運動性を
調整する作用を発揮する。
効な作用物質及び改善された作用プロフィールを有する
製薬学的製剤を開発することが、本発明の課題である。
更に、重要な薬物学的特性を有する新規の3,7−ジア
ザビシクロ[3,3,1]ノナン−化合物を開発するこ
とが本発明の課題である。
ェニルスルホニル基によって3−位で置換された3,7
−ジアザビシクロ[3,3,1]ノナン−化合物群が、
心博障害の治療のための重要な薬物学的特性を有し、か
つこれを心博障害、特に頻博性不整脈の治療に好適な抗
不整脈的作用プロフィールを示すことが判った。
びヒトにおける心博障害の治療のための、抗不整脈作用
物質として、抗不整脈作用薬剤の製造のために、一般式
I:
するアルキル基又は4〜7個の炭素原子を有するシクロ
アルキルアルキル基を表わし、R2は、低級アルキル基
を表わし、かつR3は、低級アルキル基を表わすか又は
R2及びR3は、一緒になって、3〜6個の炭素原子を有
するアルキレン鎖を生成し、R4は、ハロゲン原子、ニ
トロ基、トリフルオルメチル基又はシアノ基、R6−O
−CO−基(ここで、R6は、低級アルキル基を表わ
す)、R7−SO2−NH−基(ここで、R7は、低級ア
ルキル基を表わす)、又はR8−CO−NH−基(ここ
で、R8は、低級アルキル基又はフェニル基を表わし、
これは場合により、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基
又はR9−SO2−基によって置換されており、ここで、
R9は、低級アルキル基である)又は、フェニル環の4
−位に配置されたイミダゾリル基を表わし、かつR
5は、水素原子又はハロゲン原子を表わす]の3−フェ
ニルスルホニル−3,7−ジアザビシクロ[3,3,
1]ノナン−化合物及びその生理学的に認容性の酸付加
塩が使用される。
を表わす場合には、これは直鎖状又は分枝鎖状であって
よく、かつ1〜6、殊に3〜5、特に4個の炭素原子を
有してよい。シクロアルキルアルキル基R1は、4〜
9、殊に4〜7個の炭素原子を有してよい。3〜5個の
炭素原子を有するアルキル基が、特に好適な基R1とし
て実証された。
る場合には、このアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状で
あってよく、かつ1〜4、殊に1〜3個の炭素原子を有
し、かつ特にメチル基を表わす。R2及びR3が一緒にな
ってアルキレン基を形成する場合には、これは3〜6、
殊に4〜5個の炭素原子を有してよい。特に、式中R2
及びR3が各々低級アルキル基、特にメチル基を表わす
ような化合物が、好適であると実証された。
には、これは直鎖状または分枝鎖状であってよく、かつ
1〜4、特に1〜3個の炭素原子を有し、かつ殊にメチ
ル基である。置換基R4は、殊に、シアノ基又はフェニ
ル環の4−位に配置されたイミダゾリル基を表わす。
塩としては、例えば、無機酸、例えば、ハロゲン化水素
酸、特に塩酸、硫酸又は燐酸との、又は有機酸、例えば
低級脂肪族モノ−又はジカルボン酸、例えばマロン酸、
マレイン酸、フマル酸、乳酸、酒石酸、酢酸又はクエン
酸との、又は有機スルホン酸、例えば低級アルカンスル
ホン酸、例えばメタンスルホン酸又は場合によりベンゾ
ール環においてハロゲン原子又は低級アルキル基によっ
て置換されたベンゾールスルホン酸、例えばp−トルオ
ールスルホン酸とのその塩が好適である。
不整脈的に有効な薬物学的作用物質としての式Iの化合
物の使用及びこの作用物質の使用下で製造された抗不整
脈作用を有する薬剤である。
するアルキル基又は4〜7個の炭素原子を有するシクロ
アルキルアルキル基を表わし、R2は、低級アルキル基
を表わし、かつR3は、低級アルキル基を表わすか又は
R2及びR3は、一緒になって、3〜6個の炭素原子を有
するアルキレン鎖を生成し、R4′は、シアノ基、R6−
O−CO−基(ここで、R6は、低級アルキル基を表わ
す)、R7−SO2−NH−基(ここで、R7は、低級ア
ルキル基を表わす)、又はR8−CO−NH−基(ここ
で、R8は、低級アルキル基又はフェニル基を表わし、
これは場合により、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基
又はR9−SO2−基によって置換されており、ここで、
R9は低級アルキル基である)、又はフェニル環の4−
位に配置されたイミダゾリル基を表わし、かつR5は、
水素原子又はハロゲン原子を表わす]の3−フェニルス
ルホニル−3,7−ジアザビシクロ[3,3,1]ノナ
ン−化合物及びその生理学的に認容性の酸付加塩は、従
来はまだ文献に記載されておらず、新規の重要な薬物学
的作用物質であり、これは同様に本発明の目的物であ
る。
されるそのほかの式Iの化合物は、前記の西ドイツ国特
許公開公報(DE−OS)第3722134号明細書に
記載された化合物の範囲に属し、これから公知のもので
ある。
ジアザビシクロ[3,3,1]ノナン−化合物及びその
酸付加塩は、本発明により、自体公知の方法で、 a) 一般式Ie:
ものであり、かつR4″′は、ハロゲン原子、ニトロ
基、トリフルオルメチル基又はシアノ基、R6−O−C
O−基(ここで、R6は前記のものである)、R7−SO
2−NH−基(ここで、R7は前記のものである)、又は
R8′−CO−NH−基(ここで、R8′は、低級アルキ
ル基を表わす]の化合物の製造のために、一般式II:
である]の化合物を、一般式III:
あり、かつYは、反応性の基を表わす]の化合物と反応
させるか、又は b) 一般式Ic:
ものである]の化合物の製造のために、一般式IV:
ものである]の化合物を、一般式V:
ものであり、かつR8″は、フェニル基を表わし、これ
は場合により、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は
R9−SO2−基(ここで、R9は低級アルキル基であ
る)によって置換されている]の化合物の製造のため
に、一般式VI:
ものである]の化合物を、一般式VII:
はヒドロキシ基又は反応性の基を表わす]の酸又は反応
性の酸誘導体でアシル化させ、かつ場合により、遊離の
式Iの化合物を、その酸付加塩に変えるか、又は酸付加
塩を、遊離の式Iの化合物に変えることによって得られ
る。
導体と式IIの3,7−ジアザビシクロ[3,3,1]
ノナン−化合物との反応は、アシル化によるスルホンア
ミド生成のための慣用法により、実施され得る。反応性
の誘導体としては、特に、式IIIb:
ある]のスルホン酸の、スルホン酸ハロゲニド、殊に−
クロリド及び無水物がこれに該当する。すなわち、式I
IIの化合物中の反応性基Yは、例えば、ハロゲン原
子、特に塩素原子、又はフェニル環中でR4″′及びR5
によって置換されたフェニルスルホニルオキシ基を表わ
しうる。アシル化は、反応条件下で不活性の溶剤中で、
0℃及び溶剤の沸騰温度の間の温度で行われ得る。溶剤
としては、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロルメタン
又はクロロホルム、芳香族炭化水素、例えばベンゾー
ル、トルオール又はクロルベンゾール、環状エーテル、
例えばテトラヒドロフラン又はジオキサン、ジメチルホ
ルムアミド又はこれらの溶剤の混合物が好適である。ア
シル化は、所望の場合には、酸結合剤の存在で実施でき
る。酸結合剤としては、無機塩基、特にアルカリ金属炭
酸塩又は有機塩基、特に三級の低級アルキルアミン及び
ピリジン、例えばトリエチルアミン又は4−ジメチルア
ミノピリジンが好適である。
ゾールとの反応は、自体公知の方法で、反応条件下で不
活性の有機溶剤中で、高められた温度、例えば70〜1
50℃の温度で行われ得る。溶剤としては、特にジメチ
ルスルホキシド、ジメチルホルムアミド及びアセトニト
リルが好適である。有利には、式IVの化合物を、約3
〜6当量のイミダゾールと反応させる。一般に、無機塩
基、例えばアルカリ金属炭酸塩の1〜3当量の添加下で
操作するのが有利である。
と式VIIの酸又は酸誘導体との反応は、アニリン−誘
導体のアシル化のための慣用法により実施され得る。式
IIIの反応性酸誘導体としては、特に、酸ハロゲニ
ド、特に−クロリド、及び酸無水物がこれに該当する。
この種の酸誘導体と、式VIの化合物との反応は、アミ
ド生成のための通例の反応条件下で、例えば変法a)の
ための前記の反応条件下で、実施され得る。式VIIの
酸を使用する場合には、反応は、有利に、ペプチド化学
からアミド生成に好適であると知られたカップリング試
薬の存在で、実施され得る。カップリング試薬が酸とそ
の場で反応して、反応性酸誘導体を生成させることによ
って、遊離酸を用いるアミド生成を促進させるカップリ
ング試薬の例としては、特に、アルキルカルボジイミ
ド、カルボニルジイミダゾール及びN−低級アルキル−
2−ハロゲンピリジニウム塩、例えば、N−メチル−2
−クロルピリジウムヨージドが挙げられる。カップリン
グ試薬の存在での反応は、有利に、不活性有機溶剤、例
えば、ハロゲン化炭化水素及び/又は芳香族炭化水素中
で、場合により酸結合アミンの存在で実施され得る。
混合物から単離され、かつ精製され得る。酸付加塩は、
常法で遊離塩基に変えられ、かつこれは、所望の場合に
は、公知方法で、薬物学的に認容性の酸付加塩に変えら
れ得る。
が異なっている場合には、この化合物は、キラル中心を
有し、かつ2つの光学的活性形で、又はラセミ体として
存在し得る。本発明は、この式Iの化合物のラセミ混合
物も光学的異性体も包括する。光学活性化合物は、ラセ
ミ混合物から、自体公知の方法で、通常の分割方法によ
って、例えばキラル分割物質のクロマトグラフィー分割
又は光学活性酸を用いる適当な塩の分別結晶によって、
得ることができる。エナンチオマー純粋な化合物を、相
応するエナンチオマー純粋な式IIの出発化合物から、
合成によって、製造することもできる。
開(DE−OS)第3722134号公報から公知であ
り、かつ/又はこの西ドイツ国特許公開公報(DE−O
S)に記載された方法によって、又はこの明細書中に記
載された方法と同様にして、自体公知の方法で、製造さ
れ得る。
は自体公知の方法で製造され得る。例えば、一般式I
X:
る]の芳香族化合物は、公知方法で、クロルスルホン酸
及び/又はスルホニルクロリドによって、式IIIの相
応する置換されたベンゾールスルホクロリドに変えられ
得る。
を、一般式VIII:
のスルホン酸誘導体と反応させることによって得られ
る。反応は、式IIの化合物と式IIIの化合物との反
応のための前記の条件下で行われ得る。
れは薬物学的に有効な化合物、例えば式Idの化合物の
製造のための重要な中間体である。式VIの化合物は、
相応する式I[式中、R4はアシルアミノ基R8−CO−
NH−を表わし、ここで、R8′は前記のものである]
の化合物から、アシル基R8′−CO−を、加水分解的
に離脱させることによって得られる。加水分解は、自体
公知の方法で、酸性又はアルカリ性で実施され得る。
る式Iの化合物群及びその生理学的に認容性の酸付加塩
が、抗不整脈的作用を有することが判明した。これは、
特に、III級の抗不整脈特性を示し、かつ心臓におけ
る有効不応期の延長を引き起こし、これはEKGにおけ
るQT−間隔の延長に結びつく。この化合物は、良好な
認容性、長い作用時間及び抗不整脈的に有効な用量範囲
では、心博数及び/又は血圧の治療的に不所望な影響が
現れない程に高い、徐脈及び血圧降下特性に対する抗不
整脈作用の選択性を伴う有利な作用プロフィルを有す
る。この化合物は、抗不整脈作用が頻脈条件下で特に良
好に明確に現われることで優れている。
準試験法で立証することができる。
kgの最大用量を経口(p.o.)で投与する。動物を
毒性症状について3時間慎重に観察する。投与後の72
時間に渡って、付加的に全ての症状及び死亡例を記録す
る。同様に随伴症状を観察し、かつ記録する。死亡又は
強い毒性症状が認められる場合には、その他のマウス
に、毒性症状がもはや現われなくなるまで、次第に用量
を減らして投与する。死亡又は強い毒性症状を引き起こ
す最低用量を、次のA表に、最小毒性用量として挙げ
る。A表中に挙げられた例番号は、後の製造例に関連す
る。
件下での、物質の抗不整脈特性の生体内検査 高められた心博数での、静脈内(i.v.)−投与で
の、有効不応期(=ERP)及び血圧への物質の作用
を、麻酔をかけたモルモットで検査した。動物に、完全
麻酔下で、二極性の刺激カテーテルを、頸静脈を介し
て、右心室に差し込んだ。これを介して、電気的刺激に
よって、動物の心博数を、その正常心博数の約150%
に、全検査中保持した。他方の頸静脈中に、試験物質の
静脈内(i.v.)−投与のために、カニューレを導入
した。検査中に、頸動脈において、収縮期及び拡張期の
動脈血圧(=SAP及びDAP)を、血圧計(Statham-
Drucktransducer)を介して測定した。試験物質を増加
用量で(蓄積性)、静脈内(i.v.)に投与した。最
初の用量の投与前及び各用量投与の各々8分間後に、E
RPを、二重脈博プロトコールに依り測定した。ERP
の延長が出発値の115%に達成された際の用量を、有
効用量(=ERP−ED115)として算出した。血圧降
下作用に有効な用量として、SAPがその出発値の85
%に降下された際の用量(=SAP−ED85)及びDA
Pがその出発値の85%に降下された際の用量(DAP
−ED85)が算出された。
挙げる。試験物質のために挙げた例番号は、後の製造例
に関連する。
内(in vitro)試験で、モルモットの右心室の分離した
乳頭筋での、機能的不応期の測定によって、確認するこ
とができる。
整脈作用を有し、かつ心筋の有効不応期を明らかに延長
させること、及び物質の有効な血圧降下作用は、不応期
延長に有効な用量よりも、著しく高い用量ではじめて出
現することを示している。
に基づき、頻脈性の心博障害(期外収縮、心室粗動及び
−細動)の鎮静に好適であり、かつ比較的大型の哺乳動
物及びヒトにおける心博障害の予防及び治療に使用する
ことができる。この物質は、特に、頻脈性不整脈すなわ
ち心博数の上昇を伴って現われる不整脈を防ぐことに好
適である。
当然、治療すべき症状、使用される物質及び投与形態の
種類によって変動する。しかしながら一般に、比較的大
型の哺乳動物、特にヒトへの投与には、1回量当り、
0.5〜100、特に1〜25mgの作用物質含量を有
する薬剤形が好適である。
薬学的助剤と共に、ガレヌス製剤、例えば錠剤、カプセ
ル剤、坐薬又は溶液中に含有されていてよい。このガレ
ヌス製剤は、自体公知の方法により、常用の固形又は液
状の賦形剤、例えば、乳糖、澱粉又はタルク又は流動パ
ラフィンの使用下で、及び/又は、常用の製薬学的助
剤、例えば錠剤崩壊剤、溶解助剤又は保存剤の使用下で
製造されてよい。
本発明はこの範囲に限定されるものではない。
ホニル]−9,9−ジメチル−3,7−ジアザビシクロ
[3,3,1]ノナン ジクロルメタン30ml中の7−(n−ブチル)−9,
9−ジメチル−3,7−ジアザビシクロ[3,3,1]
ノナン2.37gの溶液に、ジクロルメタン20ml中
の4−シアノベンゾールスルホン酸クロリド2.5gの
溶液を、氷冷下で滴加した。その後に、冷却を除去し、
かつ反応混合物を1時間室温で撹拌した。その際、表題
化合物の塩酸塩が白色沈殿として析出した。結晶を吸引
濾取し、かつ60℃で真空乾燥箱中で乾燥させた。融点
98〜99℃を有する7−(n−ブチル)−3−[(4
−シアノフェニル)−スルホニル]−9,9−ジメチル
−3,7−ジアザビシクロ[3,3,1]ノナン−塩酸
塩2.5gが得られた。
ニル)−スルホニル]−9,9−ジメチル−3,7−ジ
アザビシクロ[3,3,1]ノナン ジクロルメタン700ml中の7−(n−ブチル)−
9,9−ジメチル−3,7−ジアザビシクロ[3,3,
1]ノナン39.3g及びトリエチルアミン29mlの
溶液に、ジクロルメタン100ml中の4−アセトアミ
ドスルホン酸クロリド43.7gの溶液を、氷冷下で、
滴加した。反応混合物を更に2時間室温で撹拌した。そ
の後に、反応混合物に、後処理のために水を添加し、か
つ混合物をジクロルメタンで2回抽出した。合一したジ
クロルメタン相を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、かつ
濃縮させた。残渣として、7−(n−ブチル)−3−
[(4−アセチルアミノフェニル)−スルホニル]−
9,9−ジメチル−3,7−ジアザビシクロ[3,3,
1]ノナン42.4gが得られた。
20ml中に溶かした。この溶液に、アセトン20ml
中の酒石酸1.1gの溶液を、氷冷下で、添加した。そ
の際、表題化合物の酒石酸水素塩が結晶として生成し
た。結晶を吸引濾取し、かつ真空乾燥箱中で50℃で乾
燥させた。融点130℃を有する表題化合物の酒石酸一
水素塩3.6gが得られた。
ル)−フェニル−スルホニル]−9,9−ジメチル−
3,7−ジアザビシクロ[3,3,1]ノナン A) ジクロメタン40ml中の7−(n−ブチル)−
9,9−ジメチル−3,7−ジアザビシクロ[3,3,
1]ノナン7.8gの溶液に、ジクロルメタン10ml
中の4−フルオルベンゾールスルホン酸クロリド7.2
gの溶液を、氷冷下で、滴加した。その後に、氷冷を除
去し、かつ反応混合物を1時間室温で撹拌した。後処理
のために、反応混合物に、重炭酸ナトリウム水溶液を添
加し、かつジクロルメタンで2回抽出した。合一したジ
クロルメタン抽出物を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、
かつ濃縮させた。7−(n−ブチル)−3−[(4−フ
ルオルフェニル)−スルホニル]−9,9−ジメチル−
3,7−ジアザビシクロ[3,3,1]ノナン12.9
gが得られた。
炭酸カリウム5.8g及びイミダゾール2.4gを、ジ
メチルスルホキシド200ml中で、10時間、120
℃に加熱した。引続いて、反応混合物を冷却し、炭酸カ
リウムを濾別し、かつ濾液を濃縮させた。残った残渣
に、水酸化ナトリウム水溶液を加え、かつジクロルメタ
ンで2回抽出した。合一したジクロルメタン抽出物を、
硫酸マグネシウムで乾燥させかつ濃縮させた。油状残渣
として残った粗製の表題化合物を、溶離剤として酢酸エ
チルエステルの使用下で、アルミナ(Tonerde)を介す
るクロマトグラフィーによって、精製した。融点148
〜150℃を有する7−(n−ブチル)−3−[(4−
イミダゾル−1−イル−フェニル)−スルホニル]−
9,9−ジメチル−3,7−ジアザビシクロ[3,3,
1]ノナン4.2gが得られた。
イルアミノ)−フェニル)−スルホニル]−9,9−ジ
メチル−3,7−ジアザビシクロ[3,3,1]ノナン A) 7−(n−ブチル)−3−[(4−アセチルアミ
ノフェニル)−スルホニル]−9,9−ジメチル−3,
7−ジアザビシクロ[3,3,1]ノナン(製造、例2
参照)5.1g及び水酸化カリウム1.5gを、エタノ
ール100ml中で、6時間還流加熱させた。その後
に、反応混合物を冷却し、水を加え、かつジエチルエー
テルで2回抽出した。合一したエーテル抽出物を、硫酸
マグネシウムで乾燥させ、かつ濃縮させた。7−(n−
ブチル)−3−[(4−アミノフェニル)−スルホニ
ル]−9,9−ジメチル−3,7−ジアザビシクロ
[3,3,1]ノナン4.0gが得られ、これをそれ以
上精製せずに、次の反応工程で使用した。
シアノベンゾイルクロリド0.63gを、ジクロルメタ
ン20ml中に溶かした。反応混合物を、1時間室温で
反応させた。後処理のために、反応混合物を水酸化ナト
リウム水溶液の添加によって、アルカリ性に保った。そ
の後に、水相を分離し、かつジクロルメタンで2回抽出
した。合一したジクロルメタン相を、硫酸マグネシウム
で乾燥させ、かつ濃縮させた。結晶性残渣として得た粗
製表題化合物を、ジエチルエーテルから再結晶させ、か
つ得られた結晶を60℃で真空乾燥箱中で乾燥させた。
融点145℃を有する7−(n−ブチル)−3−[(4
−(4−シアノベンゾイルアミノ)−フェニル)−スル
ホニル]−9,9−ジメチル−3,7−ジアザビシクロ
[3,3,1]ノナン1.3gが得られた。
た式Iの化合物も製造することができる。
スルホニル]−9,9−ジメチル−3,7−ジアザビシ
クロ[3,3,1]ノナン−塩酸塩を含有する錠剤 錠剤1個当り、次の組成で錠剤を製造した: 7−(n−ブチル)−3−[(4−シアノフェニル)−スルホニル] −9,9−ジメチル−3,7−ジアザビシクロ[3,3,1]ノナン −塩酸塩 20mg トウモロコシ澱粉 60mg 乳糖 135mg ゼラチン(10%の溶液として) 6mg 作用物質、トウモロコシ澱粉及び乳糖を、10%のゼラ
チン溶液で粘稠液にした。このペースト状物を粉砕し、
かつ生成した顆粒を、適当な薄板上にのせ、かつ45℃
で乾燥させた。乾燥した顆粒を粉砕機に通し、かつ混合
機中で、更なる次の助剤: 滑石 5mg ステアリン酸マグネシウム 5mg トウモロコシ澱粉 9mg と混合し、かつその後に240mgの錠剤に打錠した。
Claims (8)
- 【請求項1】 一般式Ia: 【化1】 [式中、R1は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル
基又は4〜7個の炭素原子を有するシクロアルキルアル
キル基を表わし、R2は、低級アルキル基を表わし、か
つR3は、低級アルキル基を表わすか又はR2及びR
3は、一緒になって、3〜6個の炭素原子を有するアル
キレン鎖を生成し、R4′は、シアノ基、R6−O−CO
−基(ここで、R6は低級アルキル基を表わす)、R7−
SO2−NH−基(ここで、R7は低級アルキル基を表わ
す)、又はR8−CO−NH−基(ここで、R8は低級ア
ルキル基又はフェニル基を表わし、これは場合により、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又はR9−SO2−基
によって置換されており、ここで、R9は低級アルキル
基である)、又はフェニル環の4−位に配置されたイミ
ダゾリル基を表わし、かつR5は、水素原子又はハロゲ
ン原子を表わす]の化合物及びその生理学的に認容性の
酸付加塩。 - 【請求項2】 一般式Ib: 【化2】 [式中R1、R2、R3及びR5は、請求項1記載のもので
あり、かつR4″は、シアノ基、R6−O−CO−基(こ
こで、R6は請求項1に記載のものである)、R7−SO
2−NH−基(ここで、R7は請求項1に記載のものであ
る)、又はR8′−CO−NH−基(ここで、R8′は低
級アルキル基を表わす)を表わす]の化合物を製造する
ために、一般式II: 【化3】 [式中、R1,R2及びR3は、請求項1に記載のもので
ある]の化合物を、一般式IIIa: 【化4】 [式中、R4″及びR5は、前記のものであり、かつY
は、反応性の基を表わす]の化合物と反応させ、かつ場
合により、遊離の化合物を、その酸付加塩に変えるか、
又は酸付加塩を遊離の化合物に変えることを特徴とす
る、3−フェニルスルホニル−3,7−ジアザビシクロ
[3,3,1]ノナン−化合物又はその酸付加塩の製
法。 - 【請求項3】 一般式Ic: 【化5】 [式中R1、R2、R3及びR5は、請求項1に記載のもの
である]の化合物を製造するために、一般式IV: 【化6】 [式中R1、R2、R3及びR5は、請求項1に記載のもの
である]の化合物を、式V: 【化7】 のイミダゾールと反応させ、かつ場合により、遊離の化
合物を、その酸付加塩に変えるか、又は酸付加塩を遊離
の化合物に変えることを特徴とする、3−フェニルスル
ホニル−3,7−ジアザビシクロ[3,3,1]ノナン
−化合物又はその酸付加塩の製法。 - 【請求項4】 一般式Id: 【化8】 [式中R1、R2、R3及びR5は、請求項1に記載のもの
であり、かつR8″はフェニル基を表わし、これは場合
により、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又はR9−
SO2−基によって置換されており、ここで、R9は低級
アルキル基である]の化合物を製造するために、一般式
VI: 【化9】 [式中R1、R2、R3及びR5は、請求項1に記載のもの
である]の化合物を一般式VII: 【化10】 [式中、R8″は前記のものであり、かつXはヒドロキ
シ基又は反応性の基を表わす]の酸又は反応性の酸誘導
体でアシル化させ、かつ場合により、遊離の化合物をそ
の酸付加塩に変えるか、又は酸付加塩を遊離の化合物に
変えることを特徴とする、3−フェニルスルホニル−
3,7−ジアザビシクロ[3,3,1]ノナン−化合物
又はその酸付加塩の製法。 - 【請求項5】 比較的大型の哺乳動物及びヒトにおける
心博障害の治療のための薬剤組成物において、一般式
I: 【化11】 [式中、R1は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル
基又は4〜7個の炭素原子を有するシクロアルキルアル
キル基を表わし、R2は、低級アルキル基を表わし、か
つR3は、低級アルキル基を表わすか又はR2及びR
3は、一緒になって、3〜6個の炭素原子を有するアル
キレン鎖を生成し、R4は、ハロゲン原子、ニトロ基、
トリフルオルメチル基又はシアノ基、R6−O−CO−
基(ここで、R6は、低級アルキル基を表わす)、R7−
SO2−NH−基(ここで、R7は、低級アルキル基を表
わす)、又はR8−CO−NH−基(ここで、R8は、低
級アルキル基又はフェニル基を表わし、これは場合によ
り、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又はR9−SO2
−基によって置換されており、ここで、R9は低級アル
キル基である)、又はフェニル環の4−位に配置された
イミダゾリル基を表わし、かつR5は、水素原子又はハ
ロゲン原子を表わす]の3−フェニルスルホニル−3,
7−ジアザビシクロ[3,3,1]ノナン−化合物及び
その生理学的に認容性の酸付加塩を含有することを特徴
とする、抗不整脈剤。 - 【請求項6】 式中のR1が、3〜5個の炭素原子を有
するアルキル基を表わし、かつR2及びR3が各々低級ア
ルキル基を表わす化合物を含有する、請求項5に記載の
薬剤。 - 【請求項7】 式中のR4が、シアノ基又はフェニル環
の4−位に配置されたアミダゾリル基を表わす化合物を
含有する、請求項5又は6記載の薬剤。 - 【請求項8】 請求項5に記載の化合物の抗不整脈的に
有効な量及び常用の製薬学的助剤及び/又は賦形剤を含
有することを特徴とする抗不整脈剤。
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