JPH07190932A - レーザ発光分光分析方法及び装置 - Google Patents

レーザ発光分光分析方法及び装置

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JPH07190932A
JPH07190932A JP33363293A JP33363293A JPH07190932A JP H07190932 A JPH07190932 A JP H07190932A JP 33363293 A JP33363293 A JP 33363293A JP 33363293 A JP33363293 A JP 33363293A JP H07190932 A JPH07190932 A JP H07190932A
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JP
Japan
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sample
analyzed
laser
light
emission spectroscopic
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JP33363293A
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English (en)
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Wataru Tanimoto
亘 谷本
Akira Yamamoto
山本  公
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】試料の元素濃度分布を迅速に分析できるレーザ
発光分光分析方法を提供する。 【構成】レーザ発振器10から放出されたレーザ光12
をシリンドリカルレンズ14により線状に集光し、試料
16の表面に線状に集光照射する。試料16の表面の位
置を表す位置情報をもった励起光18を、凹面鏡20に
より分光器22の入射スリット24に集光し、分光器2
2に取り込み分光し、スペクトル30の強度を検出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被分析試料の表面にレ
ーザ光を照射してこの被分析試料の元素濃度分布を分析
するレーザ発光分光分析方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼業では鋼板の組成分布を分析するこ
とによって、鋼板の性能の向上を図ったり、現場工程で
の各種トラブルに対応している。また、板やシート形状
の製品を製造する製造業でも、完成した製品や製造途中
の製品の組成分布を迅速に知ることは、製品の性能や製
造歩留りなどを決定するなどの重要な意味をもち、この
ため組成分布が分析されている。
【0003】鋼板などの被分析試料の組成分布を分析す
る原始的方法としては、被分析試料を複数個に分割し
て、各々を湿式分析などで分析する方法が知られてい
る。しかし、この方法では、工程中で試料の分割ができ
ないときは分析できない、機械的に分割できない小さな
領域での元素濃度分布は分析できない、機械的な分割に
よって汚れが被分析試料に付着すると正確な分析ができ
ない、及び、機械的な分割処理では時間がかかりすぎて
所定時間内に分析できない等の問題がある。 これらの
問題に対して、従来は、分析領域が微小のときには、各
種の表面分析手法(EMPA、AES、SIMS等)を
用いて、ライン分析や面分析することによって元素組成
の分布を分析していた。ところが、これらの表面分析手
法では、分析装置に備えられた試料室に被分析試料を設
置して分析する必要があり、試料採取が容易でないとき
は用いることができない。さらに、試料採取してから分
析結果が得られるまでには長時間を必要とする。このた
め、分析結果に応じて操業条件を決定する場合、その待
ち時間のため多大なロスを生じるという問題がある。
【0004】また、分析領域が微小領域でないときは、
例えば特開昭62−43559号公報に開示されている
リンプリントなどの湿式法が用いられる。この方法は、
測定対象の元素に対して発色反応を示す試薬を紙などに
吸湿させ、その紙を試料表面に載せ、一定時間経過後に
紙上で発色した色の分布から試料の元素濃度を分析する
方法である。この方法では、測定対象の元素と反応する
試薬を用いる必要があるため、元素が不明の場合は適用
できず、また稼動中のラインでは適用できないという問
題がある。しかも、試薬を紙に染み込ませるなどの準備
が必要なため、迅速に分析結果が得られないという問題
がある。
【0005】そこで、被分析試料の表面にレーザをスキ
ャンさせて分光分析する方法が考えられる。この方法に
よれば、上記した従来の方法に比べ比較的迅速に試料を
分析できるという利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば搬送中
の鋼板の表面を分析して操業条件にフィードバックする
ためには、上記のレーザをスキャンさせて分光分析する
方法でも分析に時間がかかりすぎるという問題がある。
特に、レーザをスキャンさせる距離が長くなると、その
距離に応じて分析時間も長くなるという問題がある。
【0007】本発明は、上記事情に鑑み、分析する試料
の領域が長くなっても迅速に分析できるレーザ発光分光
分析方法及び装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のレーザ発光分光分析方法は、線状に集光され
たレーザ光を被分析試料の表面に照射して励起光を発生
させ、該励起光を分光して該励起光のスペクトルを得、
該スペクトルの波長と強度に基づいて、前記線状のレー
ザ光が照射された場所の元素の濃度分布を分析すること
を特徴とするものである。
【0009】また、上記目的を達成するための本発明の
レーザ発光分光分析方法は、レーザ光をシリンドリカル
レンズにより線状に集光して被分析試料の表面に照射
し、該被分析試料の表面で励起発光した光を凹面鏡、ス
リット、回折格子を用いることにより該被分析試料の位
置情報を保存したまま分光し、3次元光検出器で位置と
各元素のスペクトル強度を測定することを特徴とするも
のである。
【0010】また、上記目的を達成するための本発明の
レーザ発光分光分析装置は、レーザ光を線状に集光して
被分析試料の表面に照射する光学系と、該照射により発
生した励起光を分光する分光器と、該分光器で得られた
スペクトルの波長と強度に基づいて、前記線状のレーザ
光が照射された場所の元素の濃度分布を分析する分析器
とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】ここで、上記光学系としてシリンドリカル
レンズ(円筒面レンズ)を用いることが好ましい。ま
た、上記分析器としてCCDカメラを備えた3次元光検
出器を用いることが好ましい。ここでCCD(char
ge coupled device)カメラとは固体
回路化した電荷転送素子(CCD)を備えたカメラを意
味する。
【0012】
【作用】本発明のレーザ発光分光分析方法によれば、レ
ーザ光を線状に集光して被分析試料の表面に照射して励
起光を発生させるので、この励起光には、被分析試料の
表面の位置を表す位置情報が保存されている。従って、
この励起光を分光して分析することにより、レーザ光が
線状に照射された場所の元素濃度分布を迅速に知ること
ができる。線状のレーザ光の長さを長くすると分析でき
る試料の領域は長くなるが、分光に要する時間や分析に
要する時間はレーザ光の照射される長さに依らずほぼ一
定なので迅速に分析できる。
【0013】本発明のレーザ発光分光分析装置によれ
ば、レーザ光を線状に集光する光学系により被分析試料
の表面に線状のレーザ光が照射され励起光を発生する。
この励起光には、被分析試料の表面の位置を表す位置情
報が保存されている。従って、この励起光を分光して分
析することにより、レーザ光が線状に照射された場所の
元素濃度分布を迅速に知ることができる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明のレーザ発光分
光分析方法とこの方法を実施するレーザ発光分光分析装
置の一実施例を説明する。図1はレーザ発光分光分析装
置を示す概略構成図、図2は被分析試料に線状のレーザ
光が照射されている状態を示す説明図、図3は分光器を
示す概略構成図である。
【0015】レーザ発振器10から放出されたレーザ光
12は、シリンドリカルレンズ14などの集光レンズに
より線状に集光され、試料16の表面に線状に集光照射
される。ここで、シリンドリカルレンズ14に入射する
レーザ光が円形の場合は、矩形のマスクを通過させてレ
ーザ光を矩形にした後、シリンドリカルレンズ14に入
射すればよい。
【0016】レーザ光12の照射によって励起発光した
光(以下、励起光18と記す)は、試料16の表面の位
置を表す位置情報をもったまま、凹面鏡20などの集光
ミラーにより分光器22の入射スリット24に集光さ
れ、分光器22に取り込まれる。試料16の表面上の位
置情報(図3の紙面では横方向)が分光器22の入射ス
リット24の長手方向(図3の紙面では縦方向)となる
ような凹面鏡20を用いた。ここでは、入射スリット2
4に入射される光が、試料面上で20mmの長さとなる
ような倍率にした。
【0017】分光器22に導入された励起光18は、反
射鏡26で反射された後、回折格子28によってスペク
トル30に分散される。このとき、縦の長さLが試料1
6の位置に対応し、分散された横Wにおける各位置が波
長に対応する。CCDカメラを備えた3次元光検出器3
2を用いて、このスペクトル30の強度を検出する。3
次元光検出器32からの信号をコンピュータ34で処理
し、例えば、X軸を試料16の位置、Y軸を波長、Z軸
を各位置および波長でのスペクトル強度としてプロット
すれば、試料16のどの場所にどの元素が多く分布して
いるのか判る。従って、本発明のレーザ発光分光分析装
置によれば、レーザ光を試料に線状に集光照射できるの
で、試料表面の各位置毎に全元素を同時に分析できる。
尚、画像データや元素の分布マップなどを計算し、CR
T(図示せず)などに出力するようにしてもよい。
【0018】図1に示した装置を連続鋳造機の近くに据
え付けて、連続鋳造した鋼塊の元素の分布をオンライン
で分析した。鋼塊の表面に線状にレーザ光を集光する方
法としては、図2に示すように、シリンドリカルレンズ
14を用い試料16の表面で線状となるようにレーザ光
を集光し鋼塊表面に照射する方法を採用した。図4は、
連続鋳造した鋼塊の現場での分析結果を示すグラフであ
り、レーザ光を鋼塊表面で20mmの長さに集光した。
スペクトルの強度測定は、256×256画素のCCD
カメラにより行った。図4にはC、Si、Mn、S、F
eの各元素にそれぞれ対応する波長でのスペクトル強度
を示している。図より100画素目の位置(測定エッジ
(レーザ照射部分の端部)から7.8mmの位置(20
mm÷256画素×100画素目=7.8mm))に
は、Si、Mn、Sが表面に付着していることが判る。
また、200画素目の位置(測定エッジから15.6m
mの位置)には、C、Siが表面に付着していることが
判る。また、両地点での表面汚れのため、Feの強度は
低下しているのが判る。このように、本発明のレーザ発
光分光分析方法によれば、連続鋳造した鋼塊などの移動
物体を所定の長さ全てに渡り、全元素を同時に分析でき
る。
【0019】本実施例では、図2に示したように、レー
ザ光をシリンドリカル型のレンズでライン状に集光照射
したが、複数のレーザ光をライン状に集光照射してもよ
い。また、図3に示したような分光器を使用したが、各
位置からの励起光を複数の光ファイバで複数の分光器に
より分光分析してもよい。また、回折格子に代えてプリ
ズムを用いてもよい。また、スペクトル強度を測定する
ためにCCDカメラを用いたが、フォトダイオードアレ
イなどの検出器を測定したい元素の波長の範囲だけに設
置してもよい。さらに、レーザ光を20mmの長さに集
光したが、照射用の光学系や受光用の光学系の倍率を適
宜選定すれば、数μm〜数mの領域のライン分析ができ
る。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明のレーザ発光
分光分析方法によれば、レーザ光を線状に集光して被分
析試料の表面に照射して励起光を発生させるので、この
励起光には被分析試料の表面の位置を表す位置情報が保
存されており、この励起光を分光して分析することによ
り、レーザ光が線状に照射された場所の元素濃度分布を
迅速に知ることができる。また、線状のレーザ光の長さ
を長くすると分析できる距離は長くなるが、分光に要す
る時間や分析に要する時間はレーザ光の照射される長さ
に依らずほぼ一定なので迅速に分析できる。
【0021】従って、試料の前処理や試薬の準備のため
時間がかかったり、微小な領域しか分析できないという
従来の問題を解決でき、大気中で元素の分布状態を容易
に直接リアルタイムで分析できる。また、レーザをスキ
ャンさせる方法に比べ、スキャンする距離にもよるが、
約1/10の時間で分析できる。また、本発明のレーザ
発光分光分析装置によれば、レーザ光を線状に集光する
光学系により被分析試料の表面に線状のレーザ光が照射
され励起光が発生するので、この励起光には、被分析試
料の表面の位置を表す位置情報が保存されている。従っ
て、この励起光を分光して分析することにより、レーザ
光が線状に照射された場所の元素濃度分布を迅速に知る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ発光分光分析装置を示す概略構
成図である。
【図2】被分析試料に線状のレーザ光が照射されている
状態を示す説明図である。
【図3】図1のレーザ発光分光分析装置の分光器を示す
概略構成図である。
【図4】図1のレーザ発光分光分析装置を用いて現場で
分析した、連続鋳造した鋼塊の分析結果を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
10 レーザ発振器 12 レーザ光 14 シリンドリカルレンズ 16 試料 18 励起光 20 凹面鏡 22 分光器 24 入射スリット 26 反射鏡 28 回折格子 32 3次元光検出器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線状に集光されたレーザ光を被分析試料
    の表面に照射して励起光を発生させ、 該励起光を分光して該励起光のスペクトルを得、 該スペクトルの波長と強度に基づいて、前記線状のレー
    ザ光が照射された場所の元素の濃度分布を分析すること
    を特徴とするレーザ発光分光分析方法。
  2. 【請求項2】 レーザ光をシリンドリカルレンズにより
    線状に集光して被分析試料の表面に照射し、 該被分析試料の表面で励起発光した光を凹面鏡、スリッ
    ト、回折格子を用いることにより該被分析試料の位置情
    報を保存したまま分光し、 3次元光検出器で位置と各元素のスペクトル強度を測定
    することを特徴とするレーザ発光分光分析方法。
  3. 【請求項3】 レーザ光を線状に集光して被分析試料の
    表面に照射する光学系と、 該照射により発生した励起光を分光する分光器と、 該分光器で得られたスペクトルの波長と強度に基づい
    て、前記線状のレーザ光が照射された場所の元素の濃度
    分布を分析する分析器とを備えたことを特徴とするレー
    ザ発光分光分析装置。
JP33363293A 1993-12-27 1993-12-27 レーザ発光分光分析方法及び装置 Withdrawn JPH07190932A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002524732A (ja) * 1998-09-04 2002-08-06 ジェネレーション・テクノロジー・リサーチ・ピーティーワイ・リミテッド 石炭用に適したレーザ誘起イオン化分光器

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002524732A (ja) * 1998-09-04 2002-08-06 ジェネレーション・テクノロジー・リサーチ・ピーティーワイ・リミテッド 石炭用に適したレーザ誘起イオン化分光器

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