JPH07179413A - 2,4,5−トリハロシンナモニトリルおよびその製造方法 - Google Patents

2,4,5−トリハロシンナモニトリルおよびその製造方法

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JPH07179413A
JPH07179413A JP23755194A JP23755194A JPH07179413A JP H07179413 A JPH07179413 A JP H07179413A JP 23755194 A JP23755194 A JP 23755194A JP 23755194 A JP23755194 A JP 23755194A JP H07179413 A JPH07179413 A JP H07179413A
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chlorine
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Matthias Beller
マットヒアス・ベラー
Hartmut Fischer
ハルトムート・フイッシャー
Klaus Dr Forstinger
クラウス・フオルステインゲル
Ralf Dr Pfirmann
ラルフ・プフイルマン
Heinz Strutz
ハインツ・シユトルツ
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Hoechst AG
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Hoechst AG
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C253/00Preparation of carboxylic acid nitriles
    • C07C253/30Preparation of carboxylic acid nitriles by reactions not involving the formation of cyano groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C255/00Carboxylic acid nitriles
    • C07C255/01Carboxylic acid nitriles having cyano groups bound to acyclic carbon atoms
    • C07C255/32Carboxylic acid nitriles having cyano groups bound to acyclic carbon atoms having cyano groups bound to acyclic carbon atoms of a carbon skeleton containing at least one six-membered aromatic ring
    • C07C255/35Carboxylic acid nitriles having cyano groups bound to acyclic carbon atoms having cyano groups bound to acyclic carbon atoms of a carbon skeleton containing at least one six-membered aromatic ring the carbon skeleton being further substituted by halogen atoms, or by nitro or nitroso groups

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2,4,5- トリハロシンナモニトリルおよ
びその製造方法 【構成】 式I 【化1】 (上式中、R1 ,X,YおよびZは明細書に記載された
意味を有する)で表される上記の2,4,5- トリハロ
シンナモニトリルは、式II 【化2】 (上式中、R1 は前記の意味を有する)で表される化合
物を、パラジウム触媒、塩基および場合によっては溶媒
および/または安定化配位子および/またはアンモニウ
ム塩の存在下に、式III 【化3】 (上式中、X,YおよびZは前記の意味を有し、そして
Aはヨウ素、臭素または塩素である)で表される化合物
と80〜200℃の温度において反応せしめることによ
って得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化シンナモニ
トリルおよびそれらの製造方法に関する。上記の化合物
は、医薬、除草剤および殺菌剤用の有効成分の製造にお
ける中間体として工業的に重要である。
【0002】
【従来の技術】本発明によって新規に製造された化合物
は、ケイ皮酸エステルまたはシンナムアルデヒドを経由
する従来の手段によっては多大の困難性を伴ってのみ製
造可能である。何となれば、この反応手段に必要な実際
の出発物質は、対応するトリハロベンズアルデヒドであ
るからである〔この点に関してはホーベン- ワイル第E
5巻第362頁、第1348頁(Houben Weyl, Vol. E
5,p362,1348)参照〕。
【0003】従って、合成の変法は、アクリロニトリル
のアクリ−化である。パラジウム化合物を触媒として使
用するこの反応は、ヘック(R. F. Heck)の研究以来原理
的に知られており、その研究の包括的な概説は、「有機
合成におけるパラジウム試薬」アカデミック・プレス社
1985年刊(Palladium Reagents in Organic Synthes
is, Academie Press N.Y.(1985))および「有機
反応第27巻第345−390頁(1982)(Organic
Reactions、27,345−390(1982)に見出
されうる。使用されるオレフイン成分は、好ましくはア
クリルエステルおよびオレフインであるが、一方アクリ
ロニトリルを用いる反応は、数例において試みられてい
るにすぎない。例えば、ヘックら(R. F. Heck et al.)
は、ジャーナルオブ・オーガニック・ケミストリー第4
3巻第2945頁(1978年)(J. Org. Chem.43
2945(1978)にブロモアニリンまたはヨードア
ニリンからp- アミノシンナモニトリルを合成する実験
を記載している。その際、後者は53%の収率をもたら
すが、一方ブロモ化合物は、目的生成物を与えない。p
- ホルミルシンナモニトリルの製造は、ジャーナル・オ
ブ・オーガノメタリック・ケミストリー第258巻(1
983年)第101頁(J. Organomet. Chem.258(1
983),101)に記載されているが、そこには共役
しうる置換基を有しない臭化アリールの反応性は、限ら
れていることもまた指摘されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この群の物質の一般的
な重要性およびその広範囲にわたる用途のゆえに、それ
らの可能な応用範囲を補足するのみならず、また物質の
性質を微調整することによって応用範囲を豊富にしかつ
拡大するために、上記の群から新規な化合物を提供する
ことは、価値ある課題である。更に、これらの新規化合
物は、すでに上に述べたような重要性を有する二次製品
の製造のための追加的な道を開くものであ
【0005】る。
【課題を解決するための手段】上記の課題は、式I
【0006】
【化4】
【0007】(上式中、R1 は水素、直鎖状または枝分
れ鎖状C1-C12アルキル、フッ素、塩素またはフエニル
であり、その際フエニル基は置換されていないかまたは
場合によってはC1-C4 アルキルまたはC1-C2 アルコ
キシによって置換されており、そしてX,YおよびZは
同一または相異なるものであってフッ素、塩素または臭
素である)で表される2,4,5- トリハロシンナモニ
トリルによって解決される。
【0008】式(I)において、R1 が水素またはメチ
ルであり、そしてX,YおよびZがフッ素または塩素で
ある化合物が重要である。式(I)において、X,Yお
よびZがフッ素である化合物は、また特にR1 が水素ま
たはメチルである場合に興味がもたれる。
【0009】更に、式(I)においてXおよびYが塩素
であり、そしてZがフッ素であるかまたはXおよびZが
フッ素でありそしてXが塩素である化合物は、特にR1
が水素またはメチルである場合が重要である。
【0010】これらのハロゲン化シンナモニトリルは、
式(II)
【0011】
【化5】
【0012】(上式中、R1 は前記の意味を有する)で
表されるアクリロニトリルまたは置換アクリロニトリル
を、パラジウム触媒、塩基および場合によっては溶媒お
よび/または安定化配位子および/またはアンモニウム
塩の存在下に、式III
【0013】
【化6】
【0014】(上式中、X,YおよびZは前記の意味を
有し、そしてAはヨウ素、臭素または塩素である)で表
される化合物と80〜200℃の温度において反応せし
めることによって有利に製造されうる。
【0015】一般に、基X,YおよびZの置換の型に関
係なく、Aがヨウ素原子であるようなハロゲン化アリー
ルを使用することが可能である。基X,YおよびZがフ
ッ素または塩素原子のみである場合には、臭化アリール
を使用することが好ましい。Y=Z=フッ素でありそし
てX=塩素である好ましい置換の型の場合には、Aは有
利には同様に塩素であってもよい。
【0016】反応は、一般に溶液中で実施される。好適
な不活性溶媒は、脂肪族または芳香族の炭化水素、クロ
ロ- またはジクロロベンゼン、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、ジ- 、トリ- またはテトラグリム、アニソー
ルのようなエーテル類、アセトニトリル、イソブチロニ
トリルまたはベンゾニトリルのようなニトリル、または
ブタノールまたは2- エチルヘキサノールのようなアル
コールでありうる。しかしながら、ジメチルまたはジエ
チルスルホキシド、脂肪族カルボン酸のN,N- ジアル
キルアミド、またはアルキル化ラクタムのような極性
の、非プロトン性溶媒を使用することが好ましい。特に
好適な溶媒は、N,N- ジメチルアセトアミド、N,N
- ジメチルホルムアミドおよびN- メチルピロリドンで
ある。
【0017】反応中にハロゲン化水素が離脱されるので
塩基を添加することによってそれを捕捉することが有利
である。好適な塩基は、C2-C6 アルキル基を有するト
リアルキルアミンのような第三級アミン、ピペリジン、
ピペラジンまたはモルホリンのような環状第二級アミ
ン、および脂肪族または芳香族カルボン酸の、または炭
酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、例えば
酢酸ナトリウム、酢酸カリウムまたは酢酸カルシウムお
よび炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムである。
【0018】反応は、可溶性のパラジウム化合物によっ
て均一にそして不均一なパラジウム触媒によって促進さ
れる。適当な可溶性パラジウム化合物は、酢酸パラジウ
ムまたは臭化パラジウムおよびアルカリ金属塩またはア
ンモニウム塩として容易に入手しうるテトラクロロ-お
よびテトラブロモパラデートである。その他の極めて好
適な触媒前駆物質は、塩化パラジウムとアセトニトリ
ル、ベンゾニトリルまたはトリフエニルホスフインとの
錯体、あるいはテトラキス(トリフエニルホスフイン)
パラジウムのようなゼロ価パラジウムの錯体である。
【0019】反応溶液中の活性な触媒を安定化するため
に、錯化剤を添加することも有利でありうる。この目的
に適した化合物は、ニトリル、2,2- ビピリジルまた
はo- フエナントロリンのような窒素含有配位子、ある
いはホスフアイトである。ホスフインおよび第四級アン
モニウム塩を使用することが好ましく、それらは単独
で、または組合せにおいてパラジウム触媒の安定化およ
び活性化をもたらす。
【0020】特に好適な単座のモノホスフインは、トリ
アリールホスフイン、ジアルキルアリールホスフイン、
ジアリールホスフイン、ジアリールアルキルホスフイン
およびトリアルキルホスフインであり、その際、アルキ
ル基は1ないし12個の炭素原子を有し、そしてアリー
ル基はフエニルまたはナフチル基であり、それらはそれ
ぞれC1-C4-アルキル、C1-C3 アルコキシまたはSO
3 Naで置換されていてもよい。
【0021】例としては、トリフエニルホスフイン、ト
リ -o- およびトリ -p- トリルホスフイン、トリ(メ
トキシフエニル)ホスフイン、トリ(m- スルホナート
- フエニル)ホスフイン、トリシクロヘキシルホスフイ
ン、トリイソプロピルホスフインおよびジイソプロピル
フエニルホスフインがある。単座ホスフインのうちで、
トリフエニルホスフイン、トリ -o- トリルホスフイン
およびトリシクロヘキシルホスフインが特に好ましく使
用される。
【0022】キレート化ビスホスフインを単独で、また
はモノホスフインとの混合物として使用することが有利
であり、その場合にはビス(ジフエニルホスフイノ)エ
タンまたはビス(ジフエニルホスフイノ)プロパンが好
ましく使用される。
【0023】臭化アンモニウムまたは塩化アンモニウム
の添加が触媒反応の進行に極めて有利な影響を与える。
反応混合物中において極めて容易に溶解しそして安定性
が高いゆえに、第四級アンモニウム塩が好ましく、そし
て反応すべきハロゲン化アリールを基準にして1ないし
100mol%の量で触媒系に添加されうる。特に好適
であることが立証されたものは、テトラエチル- 、テト
ラブチル- 、テトラヘキシル- 、メチルトリオクチル-
、ベンジルトリエチル- およびベンジルトリブチルア
ンモニウムクロライドおよび対応するブロマイドであ
る。
【0024】活性な触媒は、好ましくは、各成分から反
応溶液中で、あるいは直前に別の溶液中で形成され、単
離することも複雑な製造法も必要としない。使用される
パラジウムの量は、ハロゲン化アリールを基準にして
0.01ないし5mol%、好ましくは0.2ないし
1.0mol%である。
【0025】不均一なパラジウム触媒は、金属パラジウ
ム、パラジウム黒または担体物質上に固定されたパラジ
ウムである。担体物質としていかなる不活性の固体でも
使用されうる。その例としては、活性炭、酸化アルミニ
ウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、アルミノケイ酸
塩、炭酸カリウム、硫酸バリウムおよび炭酸カルシウム
がある。特に好適な担体物質は、活性炭、酸化アルミニ
ウム、二酸化ケイ素および二酸化チタンである。
【0026】この方法の実施は、一連の変法を可能にす
る。最も簡単な変法は、全部の成分を反応フラスコ内に
入れ、そしてこの混合物を必要な温度に十分な時間保つ
ことにある。
【0027】アクリロニトリル誘導体が特定の重合性を
有する場合には、これらの誘導体を反応中に計量送入す
ることによって選択性の改善が得られる。実験室におい
て通例であるよりも明らかに大きなバッチの場合には、
安全の理由で反応熱の放散の制御が可能なように反応を
調節することが必要である。これは、例えば、反応条件
下に、場合によっては触媒前駆物質と同時に、計量送入
される液体有機塩基を使用することによって実施されう
る。
【0028】この反応には80〜200℃の温度が必要
である。臭化アリールは、80〜160℃、好ましくは
120〜140℃で反応するが、塩化アリールは、12
0〜200℃、好ましくは140〜180℃の温度を必
要とする。
【0029】高い転化率を得るために必要な時間は1な
いし16時間である。
【0030】
【実施例】
例1 2,4- ジクロロ -5- フルオロシンナモニトリル 1- ブロモ -2,4- ジクロロ -5- フルオロベンゼン
24.4g(0.1mol)、炭酸ナトリウム(粉砕、
乾燥したもの)12.7g(0.1mol)およびアク
リロニトリル10.6g(0.2mol)をジメチルア
セトアミド40molと共に反応フラスコに装入する。
別個に、ジメチルアセトアミド30mol中の酢酸パラ
ジウム0.224g(1.0mmol)およびテトラエ
チルアンモニウムブロマイド10.5g(0.05mo
l)の溶液を調製する。次にこの溶液を上記の他の成分
の懸濁物に撹拌下に添加し、この混合物を135℃に加
熱する。3時間にわたって定量的な転化率が達成され
る。
【0031】反応溶液をまず濾過し次いで冷水500m
l中に注入する。目的生成物を淡褐色の固体として分離
し、このものをフイルター上に採取し、そして乾燥す
る。粗生成物をシクロヘキサンから再結晶する。
【0032】一次生成物は、シス異性体36%およびト
ランス異性体64%よりなる。結晶化により、フラクシ
ョン1 :12.7g(理論量の56%)が得られ、溶
媒の濃縮後にフラクション2 :9.0g(理論量の4
1%)が結晶する。フラクション1においては、トラン
ス異性体は、94%まで濃縮されている。
【0033】質量スペクトルにより、両方の異性体につ
いてM=215の名目モル質量(35Clアイソトープを
基準にして)が確認される。 H NMR スペクトル
【0034】
【化7】
【0035】Ha=5.78/5.95ppm Jab
17Hz Hb=7.63/7.79ppm
【0036】
【化8】
【0037】Ha=5.60/5.73ppm Jab
12.5Hz Hb=7.85/7.96ppm 例2 2,4- ジクロロ -5- フルオロシンナモニトリル この化合物は、ホスフインで安定化された触媒系を使用
することによっても製造されうる。
【0038】1- ブロモ -2,4- ジクロロ -5- フル
オロベンゼン12.2g(0.05mol)、酢酸ナト
リウム5.0g(0.06mol)およびアクロニトリ
ル5.4g(0.1mol)をDMAc15mlと共に
反応フラスコ内に装入する。
【0039】ジメチルアセトアミド10ml中にパラジ
ウム110mg(0.5mmol)を溶解し、そしてト
リフエニルホスフイン264mg(1.0mmol)お
よびビス(ジフエニルホスフイノ)エタン(DIPHO
S)200mg(0.5mmol)を添加する。室温に
おける短い撹拌の後に、Pd(II)-ホスフイン錯体が
形成される。
【0040】この溶液を出発物質の混合物に添加し、そ
して全バッチを140℃に加熱する。8時間後に、95
%の転化率が達成された。反応混合物を精製するため
に、それをメチルt- ブチルエーテルで希釈し、生成物
を水と共に振りまぜることによって抽出し、そして有機
相を濃縮する。残存する粗生成物をシクロヘキサンから
再結晶せしめる。10.0g(理論量の76%)の収量
が達成された。
【0041】ガスクロマトグラフィーおよびH NMR
スペクトルによって示されているように、この生成物
は、シスおよびトランス異性体の分布および純度に関し
て例1による物質と同一である。 例3 2,4,5- トリフルオロシンナモニトリル 2,4,5- トリフルオロブロモベンゼン10.6g
(0.05mol)、酢酸ナトリウム5.0g(0.0
6mol)およびアクリロニトリル5.4g(0.01
mol)をジメチルアセトアミド20mlと共に反応フ
ラスコ内に装入する。
【0042】別個にジメチルアセトアミド30ml中
の、酢酸パラジウム224mg(0.1mmol)、ト
リフエニルホスフイン524mg(0.2mmol)お
よびビス(ジフエニルホスフイノ)エタン(=DIPH
OS)400mg(0.1mmol)から触媒溶液を調
製する。
【0043】触媒成分が溶解されそして黄色のパラジウ
ム錯体が形成された後に、この溶液を上記のバッチに添
加し、そしてこのバッチを十分に撹拌しながら140℃
に加熱する。
【0044】7時間の間に86%の転化率が達成され
る。唯一の生成物は、所望の2,4,5- トリフルオロ
シンナモニトリルであり、それはシスおよびトランス異
性体の約40:60の混合物として得られる。
【0045】この生成物は、まず反応溶液をジクロロメ
タンで希釈しそして次に水で抽出を行うことによって反
応溶液から単離される。CH2 Cl2 中の溶液を濃縮し
そして最後にこの濃縮物を蒸留する。目的生成物の沸点
は、0.1mbarにおいて65℃であり、融点=94
〜97℃。
【0046】質量スペクトルによりM=183のモル質
量が両方の異性体について確認される。H NMRスペ
クトルによって構造が確認される。
【0047】
【化9】
【0048】Ha=5.86/6.04ppm Jab
17Hz Hb=7.30/7.49ppm
【0049】
【化10】
【0050】Ha=5.54/5.66ppm Jab
12.5Hz Hb=6.95/7.09ppm 例4 2,4- ジクロロ -5- フルオロ(α- メチル)シンナ
モニトリル 1- ブロモ -2,4- ジクロロ -5- フルオロベンゼン
24.4g(0.1mol)、炭酸ナトリウム12.7
g(0.12mol)およびメタクリルニトリル13.
4g(0.2mol)をジメチルアセトアミド40ml
と共に反応フラスコ内に装入する。別個にジメチルアセ
トアミド30ml中、酢酸パラジウム0.224g
(1.0mmol)およびテトラエチルアンモニウムブ
ロマイド10.5g(0.05mol)の溶液を調製す
る。この溶液を上記の他の成分の懸濁物に十分な撹拌下
に添加し、そして次に反応混合物を135℃に加熱す
る。2時間後にガスクロマトグラフィーによって定量的
転化率を確認する。
【0051】反応混合物をメチルt- ブチルエーテルで
希釈し、水と振りまぜることによって生成物を抽出し、
そして有機相を蒸留することによって精製する。蒸留に
よって溶媒を除去した後に、粗生成物が残留する。この
ものを減圧下に蒸留する;沸点 1=105℃。
【0052】単離された物質は、質量スペクトルに基い
てすべてM=229(35Clアイソトープに基いて)の
モル質量を有する3種の異性体よりなる。H NMRス
ペクトルによれば、以下の構造が確認される: 異性体A、68%:
【0053】
【化11】
【0054】Ha=2.20ppm(ダブレット) Hb=7.70/7.78ppm 異性体B、29%
【0055】
【化12】
【0056】Ha=2.04ppm(ダブレット) Hb=7.14/7.26ppm 異性体C、2%
【0057】
【化13】
【0058】Ha=5.74/6.0ppm Hb=3.64ppm
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 (72)発明者 クラウス・フオルステインゲル ドイツ連邦共和国、65451 ケルステルバ ッハ、ベルクストラーセ、38 (72)発明者 ラルフ・プフイルマン ドイツ連邦共和国、64347 グリースハイ ム、カールストラーセ、1ツエー (72)発明者 ハインツ・シユトルツ ドイツ連邦共和国、61250 ウジンゲン、 ラントラート− ベックマン− ストラー セ、1

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I 【化1】 (上式中、 R1 は水素、直鎖状または枝分れ鎖状C1-C12アルキ
    ル、フッ素、塩素またはフエニルであり、その際フエニ
    ル基は置換されていないかまたは場合によってはC1-C
    4 アルキルまたはC1-C2 アルコキシによって置換され
    ており、 そしてX、YおよびZは同一または相異なるものであっ
    て、フッ素、塩素または臭素である)で表される2,
    4,5- トリハロシンナモニトリル。
  2. 【請求項2】 R1 が水素またはメチルであり、そして
    X、YおよびZがフッ素または塩素である請求項1に記
    載の化合物。
  3. 【請求項3】 X、YおよびZがフッ素である請求項1
    または2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 XおよびYが塩素でありそしてZがフッ
    素である請求項1または2に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 YおよびZがフッ素でありそしてXが塩
    素である請求項1または2に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の化合物を製造すべく、
    式(II) 【化2】 (上式中、R1 は前記の意味を有する)で表される化合
    物を、パラジウム触媒、塩基および場合によっては溶媒
    および/または安定化配位子および/またはアンモニウ
    ム塩の存在下に、式(III) 【化3】 (上式中、X、YおよびZは前記の意味を有し、そして
    Aはヨウ素、臭素または塩素である)で表される化合物
    と80〜200℃の温度において反応せしめることを特
    徴とする上記請求項1に記載の化合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 Aが臭素またはヨウ素、特にヨウ素であ
    る請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 使用される溶媒が脂肪族炭化水素、芳香
    族炭化水素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、テト
    ラヒドロフラン、ジオキサン、ジグリム、トリグリムま
    たはテトラグリム、アニソール、アセトニトリル、イソ
    ブチロニトリル、ベンゾニトリル、ブタノ−ルまたは2
    - エチルヘキサノール、特にジメチルスルホキシド、ジ
    エチルスルホキシド、脂肪族カルボン酸のN,N- ジア
    ルキルアミド、アルキル化ラクタム、好ましくはN,N
    - ジメチルアセトアミド、N,N- ジメチルホルムアミ
    ドまたはN- メチルピロリドンである請求項6または7
    に記載の方法。
  9. 【請求項9】 使用される塩基が第三級アミンおよび/
    または脂肪族または芳香族カルボン酸あるいは炭酸のア
    ルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、特にC2-C6
    アルキルアミン、環状第二級アミン、好ましくはピペリ
    ジン、ピペラジンまたはモルホリン、酢酸ナトリウム、
    酢酸カリウム、酢酸カルシウムおよび/または炭酸ナト
    リウムあるいは炭酸カリウムである請求項6〜8のうち
    のいずれか一つに記載の方法。
  10. 【請求項10】 使用されるパラジウム触媒が可溶性パ
    ラジウム化合物、特に酢酸パラジウム、塩化パラジウ
    ム、臭化パラジウム、テトラクロロパラデート、テトラ
    ブロモパラデート、二塩化パラジウムとアセトニトリ
    ル、ベンゾニトリルまたはトリフエニルホスフインとの
    錯体、あるいはテトラキス(トリフエニルホスフイン)
    パラジウムである請求項6〜9のうちのいずれか一つに
    記載の方法。
  11. 【請求項11】 使用されるパラジウム触媒が不均一パ
    ラジウム触媒、特に白金黒または担体物質上のパラジウ
    ムである請求項6〜9のうちのいずれか一つに記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 使用される担体物質が活性炭、酸化ア
    ルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化チタ
    ン、アルミノケイ酸塩、炭酸カリウム、硫酸バリウムま
    たは炭酸カルシウム、特に活性炭、酸化アルミニウム、
    酸化ケイ素または二酸化チタンである請求項11に記載
    の方法。
  13. 【請求項13】 使用される安定化配位子がニトリル、
    アミン、ホスフインまたはホスフアイト、特にアリール
    ホスフインまたはアルキルホスフイン、好ましくはトリ
    フエニルホスフイン、トリ -o- トリルホスフインまた
    はトリシクロヘキシルホスフインである請求項6〜10
    のうちのいずれか一つに記載の方法。
  14. 【請求項14】 使用されるアンモニウム塩が第四級ア
    ンモニウムブロマイドまたはクロライド、特にテトラエ
    チル- 、テトラブチル- 、テトラヘキシル-、メチルト
    リオクチル- 、ベンジルトリエチル- および/またはベ
    ンジルトリブチルアンモニウムクロライドまたはそれら
    の対応するブロマイドである請求項6〜13のうちのい
    ずれか一つに記載の方法。
  15. 【請求項15】 ハロゲン化アリールを基準にしてアン
    モニウム塩1ないし100mol%を使用する請求項1
    〜14のうちのいずれか一つに記載の方法。
  16. 【請求項16】 ハロゲン化アリールを基準にしてパラ
    ジウム触媒0.01ないし5mol%、特に0.2ない
    し1mol%を使用する請求項1〜15のうちのいずれ
    か一つに記載の方法。
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