JPH0646345Y2 - 洗浄用ブラシ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、洗浄用ブラシの改良に関するものである。

〔従来の技術〕

従来の洗浄用ブラシは、ヘッド部と柄部とが一体的に形
成されていたので、ヘッド部に植設された毛が劣化した
場合には、ブラシそのものを廃棄処分にしなければなら
ず、不経済であった。

また、ヘッド部から柄部が突出しているので、梱包作業
の際に柄部が邪魔になり、また運搬するのにも不便であ
った。

また、実公昭45−405号公報に示されたバヨネット結合
を用いて、柄部とブラシ部とを着脱可能に構成したもの
が実開昭52−28362号公報に開示されている。実開昭52
−28362号公報の柄部とブラシ部との着脱構造によれ
ば、確かに、ブラシ部に植設された毛が磨耗・劣化した
場合には、ブラシ部だけ取り替えればよい。しかし、実
際の使用状態においては、散水しながらブラシでこすら
なければならず、片手で水ホースを持ち、片手でブラシ
の柄を持って作業するので、力も入れにくく不安定であ
るという問題があった。

（考案が解決しようとする課題） 本考案は、上記の点に鑑みてなされたものであって、そ
の目的とするところはヘッド部と柄部とに分解すること
ができ、しかも組み立てが容易で洗浄中に不用意に外れ
ることがなく、水ホースを持つ必要のない洗浄用ブラシ
を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために提案された本考案の洗浄用ブ
ラシは、柄部とヘッド部から成る洗浄用ブラシにおい
て、柄部の先端外周面に係止突起を突設し、柄部の先端
が挿入される挿入孔をヘッド部に形成するとともに、こ
の挿入孔の内周面に柄部の係止突起を挿通するための挿
通溝を形成し、ヘッド部の挿入孔終端の周囲部のうち、
挿通溝に対して挿入孔の周方向にずらせた部位に係止凹
部を形成し、挿通溝終端と係止凹部とを連通空所にて連
続させ、柄部の先端をヘッド部の挿入孔に挿入して回転
させることにより、係止突起が挿通溝および連通空所を
通って係止凹部に係止する構成としたことを特徴とする
ものである。

〔作用〕

本考案の洗浄用ブラシによれば、柄部の先端をヘッド部
の挿入孔に挿入して回転させることにより、係止突起が
挿通溝および連通空所を通って係止凹部に係止する構成
としたので、柄部を挿入孔に挿入して回転させると、ヘ
ッド部に取り付けることができ、また柄部を逆方向に回
転させて挿入孔から引き抜くと、ヘッド部から外すこと
ができる。

そして、洗浄の際に、ベッド部を被洗浄面に押さえ付け
ながら上下左右に移動させても、ヘッド部と柄部の結合
部分には柄部の回転させる方向の力がほとんど作用せ
ず、したがって、洗浄中に柄部がヘッド部から不用意に
外れることがなくなる。

柄部の基端のホース連結部材から連通孔と連通空所とを
介してヘッド部の前面まで連通しているので、ホース連
結部材に水ホースをつないで給水すると、ヘッド部の前
面から水が噴出する。

〔実施例〕

以下、本考案の洗浄用ブラシの実施例を図面に基づいて
説明する。

洗浄用ブラシは合成樹脂成形体であって、柄部１とヘッ
ド部２とで構成されている。

柄部１は、筒状本体11の先端および基端に結合部材12お
よびホース連結部材13を同軸上に取着して構成されてい
る。基端のホース連結部材13と先端の結合部材12とは連
通孔14によって連通接続され、連通孔14は凹所４にてヘ
ッド部２の前面に開口している。結合部材12は同軸上に
形成された大径部12aと小径部12bから成り、小径部12b
の先端部外周面から側方に向けて一対の係止突起３が突
設されており、各係止突起３の背面部には係止ダボ3aが
形成されている。

ヘッド部２の正面部の略中央には断面矩形状の凹所4aが
形成されるとともに、この凹所4aを除く正面部の略全面
には毛５が植設されている。また、ヘッド部２の背面部
の略中央から背上方に向けて挿入筒状部21が突設されて
おり、挿入筒状部21は柄部２の筒状本体11が嵌まり込む
断面円形の挿入孔６を有し、この挿入孔６の先端は凹所
4aの周壁面に開口している。挿入孔６と凹所4aの境界部
には、柄部２の結合部材12が嵌まり込む小径挿入孔61が
形成され、この小径挿入孔61の左右の内周面には係止突
起３と合致する一対の挿通溝７が小径挿入孔61の全長に
わたって形成されている。

また、ヘッド部２には凹所4aと連通する貫通孔4bが形成
されており、この貫通孔4bは小径挿入孔61の中心線の延
長線上に位置するようにしている。

凹所4aのうち、小径挿入孔61の開口部61aの上下の周囲
部は係止凹所８として構成されている。また、凹所4aの
うち、挿通溝７の終端と係止凹部８とを連通する部位は
連通空所９として構成されている。また、小径挿入孔61
の開口部61aの上下に位置する凹所4aの周壁面には係止
溝8aが形成されている。

10はストッパーであって、柄部１の係止突起３の係止ダ
ボ3aをヘッド部２の係止凹所８の係止溝8aに係合する位
置で係止突起３と係当するものであって、小径挿入孔６
の開口部61aの周囲部の凹所４の周壁面から突設されて
いる。

以上のようにして構成される洗浄用ブラシの柄部１とヘ
ッド部２とを連結するには、第１図のように係止突起３
を挿通溝７に合致させた状態で、柄部１の先端をヘッド
部２の挿入孔６に挿入して、係止突起６をヘッド部２の
凹所4a内に突出させ、その後、第２図のように柄部１を
柄部１の軸心を中心に90°回転させて、柄部１の係止突
起３を連通空所９を通して係止凹部８に係止させるとと
もに、係止突起３をストッパー10に係当して係止ダボ3a
を係止溝8aに係合させる。このように、柄部１をヘッド
部２に連結した状態では、柄部１の係止突起３および係
止ダボ3aとがヘッド部２の係止凹部８および係止溝8aに
それぞれ係合する。また、柄部１をヘッド部２から外す
には、柄部１を逆方向に回転させて柄部１をヘッド部２
の挿入孔６から引き抜くのである。

また、柄部１のホース連結体13に水ホースを連結する
と、水が柄部１のホース連結部材13から連通孔14とヘッ
ド部２の凹所４を通ってヘッド部２の前面から噴出し、
被洗浄面に水を吹き付けながら洗浄することができ、こ
のときヘッド部２の貫通孔4bからも水が抜けるので、柄
部１内の水圧を下げることができ、したがって水ホース
との連結部やヘッド部２との結合部から水が漏れること
がなくなる。

〔考案の効果〕

上記の説明からも明らかように本考案の洗浄用ブラシに
よれば、柄部をヘッド部の挿入孔に挿入して回転させる
ことによりヘッド部に取り付けることができ、逆に、柄
部を逆方向に回転させて挿入孔から引き抜くと、ヘッド
部から外すことができるので、ヘッド部と柄部とに分解
することができ、したがってヘッド部の植毛が劣化して
もヘッド部のみを新しいものに取り替えれば良くなり、
経済性に優れたものとなる。しかもヘッド部に対する柄
部の着脱がワンタッチで行えるので、取り替え作業は主
婦や子供であっても容易に行うことができる。

また、洗浄の中にヘッド部と柄部の結合部分に加わる力
は、柄部を回転する方向にほとんど作用しないので、洗
浄中に柄部がヘッド部から不用意に外れることがなくな
る。

ホース連結部材を設け、柄部の内部に連通孔を設けたの
で、水ホースを持っていなくても被洗浄面に水を吹きつ
けながら洗浄することができ、両手で柄部を持って安定
した状態で作業できるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の洗浄用ブラシの実施例の分解した状態
を示す側断面図、第２図は同上の組み立て状態を示す側
断面図、第３図（ａ）（ｂ）は同上のヘッド部の正面図
および裏面図、第４図は第１図のＡ−Ａ断面図、第５図
は同上の柄部の結合部材の平面図、第６図は同上の全体
斜視図である。 （符号の説明） １……柄部 ２……ヘッド部 ３……係止突起 4a……凹所 ６……挿入孔 ７……挿通溝 ８……係止凹所 ９……連通空所 14……連通孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】柄部とヘッド部から成る洗浄用ブラシにお
   いて、柄部の基端にホース連結部材を設け、柄部の基端
   のホース連結部材から先端まで連通孔を設け、柄部の先
   端外周面に係止突起を突設し、柄部の先端が挿入される
   挿入孔をヘッド部に形成し、この挿入孔は、挿通空所を
   介してヘッド部の前面に開口させるとともに、この挿入
   孔の内周面に柄部の係止突起を挿通するための挿通溝を
   形成し、ヘッド部の挿入孔終端の周囲部のうち、挿通溝
   に対して挿入孔の周方向にずらせた部位に係止凹部を形
   成し、挿通溝終端と係止凹部とを連通空所にて連続さ
   せ、柄部の先端をヘッド部の挿入孔に挿入して回転させ
   ることにより、係止突起が挿通溝および挿通空所を通っ
   て係止凹部に係止するとともに、柄部の基端のホース連
   結部材から連通孔と連通空所とを介してヘッド部の前面
   まで連通する構成としたことを特徴とする洗浄用ブラ
   シ。