JPH0636757A

JPH0636757A - バッテリパック装置

Info

Publication number: JPH0636757A
Application number: JP4192564A
Authority: JP
Inventors: Shiro Uchida; 司郎内田
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1992-07-21
Filing date: 1992-07-21
Publication date: 1994-02-10

Abstract

(57)【要約】【目的】寿命の尽きたバッテリを意図的に完全放電さ
せることにより、破棄時または分解時の安全性を保証す
るバッテリパック装置を提供することを目的としてい
る。【構成】外部力によって動作する接続機構２９を収納
体１１に設け、この接続機構２９によって正負両極の出
力端子（本実施例では固定端子２３）を強制的に電気接
続するので、破棄時に危険無く強制放電させることがで
き、分解までの一時保管時、あるいはリサイクルに伴う
分解時に、電池エネルギーを完全に空にできるため、シ
ョートによる危険性が無くなり、安全対策に効果が大で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えばビデオカメラや
移動体通信装置あるいはブック型パソコン等の携帯性装
置の電源部として用いられるバッテリパック装置に関
し、特に破棄時の安全性を改良したバッテリパック装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、各種の携帯性装置が販売され、実
用に供されているが、これらの多くは、バッテリ電池
（バッテリパック装置）をその電源部としている。この
バッテリパック装置は、ニッカド等の充電電池（バッテ
リ）を収納体（パック）に内蔵し、バッテリに電気的に
接続された正負両極の出力端子を収納体の外面に備えて
いる。

【０００３】図８は従来のバッテリパック装置の各種端
子構造を示すもので、同図（ａ）は収納体１１の外面よ
り一段低い位置に形成された出力端子１２の構造を示
し、同図（ｂ）は出力端子１２を縁取ったかたちの段差
構造を示し、同図（ｃ）は端子の露出を防ぐカバー１３
を配した構造を示す。このようなバッテリパック装置
は、これを電源とする電子機器に装着されたときに各端
子１２が接続され、電子機器にバッテリ電源が供給され
る。ところで、図８（ａ）、（ｂ）に示す端子構造で
は、段差を設けることにより出力端子１２の収納体１１
からの突出を無くしているとはいえ、出力端子１２が外
部に剥き出しになっていることに変わりはない。このた
め、出力端子１２同士が何らかの原因によりショートし
てしまう危険がある。

【０００４】そこで、例えば実開昭６１−１２７５６６
号公報等には、図８（ｃ）に示すように、出力端子をカ
バー１３によって保護したバッテリパック装置が提案さ
れている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のバッテリパック装置にあっては、出力端子を
カバーすることにより保管時の安全性が確保されるが、
一方、リサイクル時にバッテリパックを分解するときに
はパック内部の電池エネルギー残量によりショートの諸
問題が発生する。すなわち、リサイクルの法令化により
今まで以上にバッテリパックの回収、再利用が促進され
ようとしているが、電池エネルギーが完全に放電されて
おらず、残量がある場合には、分解時に金属部との接触
等によりショートし、これにより電池の発熱により火傷
の恐れや火災の危険性がある。

【０００６】そこで、請求項１記載の発明は、寿命の尽
きたバッテリを意図的に完全放電させることにより、破
棄時または分解時の安全性を保証するバッテリパック装
置を提供することを目的としている。また、請求項２記
載の発明は、所定の抵抗を有する放電ラインをスイッチ
により閉接することにより、発熱を抑えて緩やかな放電
を実現するバッテリパック装置を提供することを目的と
している。

【０００７】また、請求項３記載の発明は、放電ライン
を閉接するスイッチを溝部に納め更に蓋様部材により覆
うことにより、放電スイッチの不用意な誤用を防止する
バッテリパック装置を提供することを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
上記目的を達成するために、バッテリに接続された正負
各極の出力端子と、この出力端子をその外面に設け前記
バッテリを収納する収納体と、を備えたバッテリパック
装置において、前記収納体に外部力によって動作し前記
正負両極の出力端子を強制的に電気接続する接続機構を
備えたことを特徴とする。

【０００９】また、請求項２記載の発明は、上記目的を
達成するために、請求項１記載のバッテリパック装置に
おいて、接続機構の接続ライン上に、外部力を受けて出
力端子間の接続ラインを閉接するスイッチと、このスイ
ッチにより接続ラインを閉接した際に出力端子間に流れ
る短絡電流を緩衝する抵抗と、を備えたことを特徴とす
る。

【００１０】また、請求項３記載の発明は、上記目的を
達成するために、請求項２記載のバッテリパック装置に
おいて、収納体に略凹形状の断面溝部を形成し、この溝
部内部に収まるようにスイッチを配設し、溝部開口を蓋
様部材により覆ったことを特徴とする。

【００１１】

【作用】上記構成を有する請求項１記載の発明において
は、外部力によって動作する接続機構を収納体に設け、
この接続機構によって正負両極の出力端子を強制的に電
気接続する。また、上記構成を有する請求項２記載の発
明においては、接続機構の接続ライン上にスイッチを設
け、このスイッチが外部力を受けてスイッチングした際
に、出力端子間の接続ラインを閉接し、出力端子間に流
れる短絡電流を抵抗によって緩衝する。

【００１２】また、上記構成を有する請求項３記載の発
明においては、収納体に形成された略凹形状の断面溝部
の内部にスイッチを納め、溝部開口を蓋様部材により覆
ってスイッチを露出させない。

【００１３】

【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
図１〜４は請求項１〜３いずれかに記載された発明の一
実施例に係るバッテリパック装置を示す図であり、図１
はその断面図、図２はその斜視図、図３はその回路図、
図４はその分解斜視図である。なお、本実施例において
前述した従来例と同一の構成については、同一符号を付
してその具体的な説明を省略する。

【００１４】まず、構成を説明する。図２において、正
負各極の出力端子１２は、バッテリ２１が収納された収
納体（パック）１１の外面に設けられている。ただし、
本実施例の出力端子１２は、図１および図４に示すよう
に、スイッチ（ＳＷ）端子２２と固定端子２３とによっ
て分割構成されており、スイッチ端子２２は収納体１１
の外装を形成する上カバー１１ａに、また固定端子２３
は収納体１１のベース１１ｂに設けられている。

【００１５】スイッチ端子２２は、図１の上カバー１１
ａの裏面に形成された端子挿入部２４に、図４の圧入ボ
ッチ２５が形成された一端を嵌め込むことにより、端子
穴２６にセットされる。一方、固定端子２３は、バネ結
合により固定端子プレート２７に取り付けられて、この
固定端子プレート２７を、図４のベース１１ｂの両サイ
ドに形成された挿入ガイド溝２８にセットすることによ
り、バッテリ２１に接続される。

【００１６】このようなバッテリパック装置の断面図が
図１に示され、装置が電子機器にセットされていないと
き、例えば電池単体で保管するとき、あるいは電池単体
を携帯するとき等には、固定端子２３とスイッチ端子２
２とが接触せず、電気的に接続されてない状態となる。
このため、仮にスイッチ端子２２同士が短絡しても、バ
ッテリ２１はショートしない構造となっている。

【００１７】そして、バッテリパック装置を電子機器本
体に装着すると、本体側の接点端子とスイッチ端子２２
が接触する。このとき、本体側の接点端子は、図１中、
Ｆ方向よりスライドしてくるため、スイッチ端子２２
は、端子挿入部２４との嵌合部を支点に押し下げられ、
固定端子２３と圧接する。従って、電子機器に装着され
たバッテリパック装置は、固定端子２３およびスイッチ
端子２２を通してバッテリ２１からの電源供給が可能に
なる。

【００１８】一方、電子機器本体からバッテリパック装
置を外すと、自身のバネ性によりスイッチ端子２２が元
の位置に復帰し、固定端子２３との接触が解消される。
このため、スイッチ端子２２は、バッテリ２１と電気的
に切り離される。上記の端子構造を有する本実施例にお
いては、さらに収納体１１に外部力によって動作し、正
負両極の出力端子（本実施例では固定端子２３）を強制
的に電気接続し短絡させる接続機構２９を備える。

【００１９】具体的には、固定端子２３同士を接続する
ラインを、外部力を受けてスイッチングするスイッチ３
０によって閉接する。なお、スイッチ３０は、パック装
置の破棄時あるいは分解時に用いられる接続スイッチで
あり、それまでは図３に示すように固定端子２３間の接
続ラインを切り離した状態に維持する。また、このスイ
ッチ３０により閉接された接続ラインには、図３に示す
ように、固定端子２３間に流れる短絡電流を緩衝する抵
抗Ｒが設けられている。

【００２０】さらに、スイッチ３０は、図１に示すよう
に、収納体１１（本実施例ではベース１１ｂ）に形成さ
れた略凹形状の断面溝部３１の内部に収まるように配設
される。そして、溝部３１の開口すなわち接続スイッチ
部は、シート、カバー等の蓋様部材３２により覆われ
る。なお、本バッテリパック装置は、必要であれば図３
に示すようにブレーカ３３を設けることも可能である。

【００２１】次に、作用を説明する。充電できなくなり
寿命が尽きた本バッテリパック装置を破棄する場合は、
接続スイッチ部に蓋様部材３２として設けられたシート
またはカバー等を破壊、脱却し、スイッチ３０を露出さ
せる。なお、蓋様部材３２には説明書き等が明記されて
おり、説明書きに従って一度スイッチ３０を露出させた
場合、蓋様部材３２の修復は一切できないようにする。
これは、品質保証上、バッテリ２１を空にする意図を明
確に判定するための処置である。

【００２２】このように、本実施例においては、蓋様部
材３２を用いて収納体１１の外部にスイッチ３０が露出
しないようにするので、スイッチ３０の不用意な誤用を
防止でき、破棄時にのみ確実に電池エネルギーを放電で
きる。その後、露出したスイッチ３０を押し込んでＯＮ
させると、図３に示す回路上で固定端子２３間が接続さ
れ、バッテリ２１が強制的にショートされる。なお、ス
イッチ３０は非復帰型のスイッチとし、一度接続された
短絡ラインを維持するものとする。

【００２３】このように、本実施例においては、電池破
棄時（寿命および性能劣化時）に危険無く強制放電させ
ることにより、分解までの一時保管時、あるいはリサイ
クルに伴う分解時に、電池エネルギーを完全に空にでき
るため、ショートによる危険性が無くなり、安全対策に
効果が大である。従って、例えばニッカド電池リサイク
ル条例に則ってのバッテリパック回収時の集合処理に大
きな安全性を期待できるため、リサイクル化の推進に大
きく貢献でき、啓蒙活動も大きく展開できる。

【００２４】また、スイッチ３０を用いての放電ライン
には、ある程度の定数抵抗値（例えば、１２Ｖで１Ａ程
度の電流を流すバッテリ２１であれば、１２Ω程度）を
有する固定抵抗Ｒを配設してあるので、バッテリ２１を
急激に放電させず、少しずつ放電させることができる。
従って、熱エネルギー変換を緩やかに実行し、出力端子
に発生する熱を抑えながらの放電を実現することができ
る。

【００２５】図１〜４に示すバッテリパック装置は、例
えば図５に示すビデオカメラや、図６に示すパーソナル
ワープロ等に、矢示方向にスライドさせることにより着
脱される。例えば、図６においては、ガイド爪４１に沿
って矢示方向にバッテリパック装置をスライドさせる
と、パック装置の図示していない係止突起がセット穴４
２に係止され、パック装置のスイッチ端子２２と接点端
子４３が圧接する。接点端子４３は、図７に示すよう
に、端子板４４に組み込まれた状態でパーソナルワープ
ロのパック装着部分に取り付けられている。なお、図７
中、４５はＤＣプラグである。

【００２６】このように、本バッテリパック装置におい
ては、電子機器への挿入時にスイッチ端子２２が押し下
げられることによりバッテリ２１と電気的に接続され、
また電子機器から抜き取るとスイッチ端子２２が固定端
子２３と離れてバッテリ２１との電気的接続が切り離さ
れるため、未使用時にショートすることなく、機器を損
傷させたり、電池が発熱しての危険（火傷の恐れ）が無
くなる。従って、安全対策に効果が大である。また、待
機時、電池を使用しないときには、スイッチ端子２２と
バッテリ２１が直接接触してないため、自己放電が少な
く済む。

【００２７】これに対して、図８（ｃ）に示した従来の
バッテリパック装置であれば、電子機器への装着時にカ
バー１３を押し退けて出力端子を露出させるために、電
子機器側にカバー１３を押し退ける係止部材が必要とな
り、またパック装置側には電子機器から取り外した状態
でプレート様のカバー１３を出力端子の保護位置に移動
させるスプリング等の付勢機構が必要となる。このた
め、部品点数が多く、機構的にも複雑で、使用者が誤っ
てバッテリパックを落としたり、ぶつけたりした場合に
は、部品が曲がったり破損したりする虞れがあり、信頼
性に欠けるものと思量される。また、繰り返しの使用に
機能維持ができなくなる虞れもある。

【００２８】そこで、本バッテリパック装置のように、
スイッチ端子２２および固定端子２３により簡略な出力
端子１２を構成することで、パック装置の未使用時（保
管時、取り外し時）にショートを防止することができ
る。このため、ショートにより電池が全て放電してしま
い、使いたいときに使えないという不具合を防止でき
る。また、ショートすると、たとえ寿命保証内であって
も再充電できないような損傷を受けることがあるが、本
バッテリパック装置によれば、ショートを防止できるた
め、機器を損傷させたり、電池の発熱による火傷等の危
険を防止することができる。従って、充電されたパック
装置を使用しないときの安全性を、簡略な構造で且つ長
期的に保証することができる。

【００２９】なお、以上の実施例ではバッテリパック装
置を例示して出力端子１２（スイッチ端子２２および固
定端子２３）の構造を説明したが、本端子構造は例えば
カーアダプタやＡＣアダプタ等に用いても構わない。ま
た、以上の実施例では固定端子２３を短絡する接続機構
２９を説明したが、従来よりの出力端子１２を接続機構
２９によって短絡するよう構成しても構わない。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１記載の発
明に係るバッテリパック装置によれば、外部力によって
動作する接続機構を収納体に設け、この接続機構によっ
て正負両極の出力端子を強制的に電気接続するので、破
棄時に危険無く強制放電させることができ、分解までの
一時保管時、あるいはリサイクルに伴う分解時に、電池
エネルギーを完全に空にできるため、ショートによる危
険性が無くなり、安全対策に効果が大である。

【００３１】また、請求項２記載の発明に係るバッテリ
パック装置によれば、接続機構の接続ライン上にスイッ
チを設け、このスイッチが外部力を受けてスイッチング
した際に、出力端子間の接続ラインを閉接し、出力端子
間に流れる短絡電流を抵抗によって緩衝するので、熱エ
ネルギー変換を緩やかに実行し、出力端子に発生する熱
を抑えながらの放電を実現することができる。

【００３２】また、請求項３記載の発明に係るバッテリ
パック装置によれば、収納体に形成された略凹形状の断
面溝部の内部にスイッチを納め、溝部開口を蓋様部材に
より覆ってスイッチを露出させないので、スイッチの不
用意な誤用を防止でき、破棄時にのみ確実に電池エネル
ギーを放電できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１〜３いずれかに記載された発明の一実
施例に係るバッテリパック装置を示す断面図である。

【図２】図１に示すバッテリパック装置の斜視図であ
る。

【図３】図１に示すバッテリパック装置の回路図であ
る。

【図４】図１に示すバッテリパック装置の分解斜視図で
ある。

【図５】図１に示すバッテリパック装置が装着されるビ
デオカメラを示す図であり、同図（ａ）、（ｂ）はその
装着例、同図（ｃ）は取り外し例である。

【図６】図１に示すバッテリパック装置が装着されるパ
ーソナルワープロを示す図である。

【図７】図６に示すパーソナルワープロのパック装着部
分を示す構成図であり、同図（ａ）はその分解斜視図、
同図（ｂ）は接点端子部分の拡大図である。

【図８】従来のバッテリパック装置の各種端子構造を示
すもので、同図（ａ）は収納体の外面より一段低い位置
に形成された出力端子の構造を示し、同図（ｂ）は出力
端子を縁取ったかたちの段差構造を示し、同図（ｃ）は
端子の露出を防ぐカバーを配した構造を示す。

【符号の説明】１１収納体（パック）１２出力端子２１バッテリ２２スイッチ端子２３固定端子２９接続機構３０スイッチ３１溝部３２蓋様部材Ｒ抵抗

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】バッテリに接続された正負各極の出力端子
と、この出力端子をその外面に設け前記バッテリを収納する
収納体と、を備えたバッテリパック装置において、前記収納体に外部力によって動作し前記正負両極の出力
端子を強制的に電気接続する接続機構を備えたことを特
徴とするバッテリパック装置。
【請求項２】請求項１記載のバッテリパック装置におい
て、接続機構の接続ライン上に、外部力を受けて出力端子間の接続ラインを閉接するスイ
ッチと、このスイッチにより接続ラインを閉接した際に出力端子
間に流れる短絡電流を緩衝する抵抗と、を備えたことを
特徴とするバッテリパック装置。
【請求項３】請求項２記載のバッテリパック装置におい
て、収納体に略凹形状の断面溝部を形成し、この溝部内部に収まるようにスイッチを配設し、溝部開口を蓋様部材により覆ったことを特徴とするバッ
テリパック装置。