JPH06239859A - アンギオテンシンii拮抗作用を有する環状化合物およびその用途 - Google Patents

アンギオテンシンii拮抗作用を有する環状化合物およびその用途

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JPH06239859A
JPH06239859A JP5229058A JP22905893A JPH06239859A JP H06239859 A JPH06239859 A JP H06239859A JP 5229058 A JP5229058 A JP 5229058A JP 22905893 A JP22905893 A JP 22905893A JP H06239859 A JPH06239859 A JP H06239859A
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JP5229058A
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Keiji Kubo
恵司 久保
Yoshiyuki Inada
義行 稲田
Tatsuhiko Naka
建彦 仲
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】一般式(Ia)で表わされる化合物またはその
塩、およびそれらを含むアンギオテンシンII拮抗剤。 〔RはC1−6アルキル基であり、窒素原子と、O,
N(H),Sなどを介して結合してもよく;Rはオキ
ソ置換もしくはチオキソ置換オキサジアゾール(もしく
はチアジアゾール)を示し;環Aは4位が基−CO−D
(D=OH,NR等;R,R=H,C1−4
アルキル)で置換されたイソオキサゾール−3−イル、
イソチアゾール−3−イル、ピラゾール−3−イル;5
位が基−CO−Dで置換されたイミダゾール−4−イ
ル、オキサゾール−4−イル、チアゾール−5−イル等
の環状基である〕。 【効果】高血圧症、心臓病、腎炎、動脈硬化などの循環
器系疾患治療剤、あるいはアルツハイマー病、老人性痴
呆症の治療剤、脳機能改善剤などとして有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた薬理作用を有する
新規な環状化合物、その合成中間体およびこれらの塩に
関する。さらに詳しくは、本発明は強力なアンギオテン
シンII拮抗作用および血圧降下作用を有し、高血圧症、
心臓病(心肥大、心不全、心筋梗塞など)、腎炎および
脳卒中などの循環器系疾患治療薬として、また脳機能改
善薬として有用な一般式
【化13】 〔式中、R1はヘテロ原子を介して結合していてもよ
く、置換されていてもよい炭化水素残基または置換され
ていてもよいアシル基を示し、R2は環構成基としてカ
ルボニル基,チオカルボニル基,酸化されていてもよい
硫黄原子またはそれらに変じうる環構成基を有する5〜
7員の置換されていてもよい複素環残基を示し、ZはC
HまたはNを示し、Xは環Yと環Wが直接または原子鎖
2以下のスペーサーを介して結合していることを示し、
環Wおよび環Yは置換されていてもよくヘテロ原子が含
まれていてもよい芳香族炭化水素残基または複素環残基
を示し、nは1または2の整数を示し、環Aは置換基を
有していてもよい5〜8員の環状基であって、その2個
の置換基が互いに結合して環を形成してもよい。〕で表
される化合物またはその塩及びこれらを含有するアンギ
オテンシンII拮抗剤に関する。
【0002】
【従来の技術】レニン−アンギオテンシン系はアルドス
テロン系と相まって全身血圧,体液量,電解質バランス
などの恒常性調節機能に関与している。またレニン−ア
ンギオテンシン系と高血圧症の関係については、強い血
管収縮作用を有するアンギオテンシンIIを生成するアン
ギオテンシンII(AII)変換酵素の阻害薬(ACE阻害
薬)の開発により明確にされている。アンギオテンシン
IIは細胞膜上のアンギオテンシンII受容体を介して血管
を収縮させ血圧を上昇させるので、その拮抗薬はACE
阻害薬と同様アンギオテンシンIIによって起る高血圧症
の治療に使用できる。これまで多数のアンギオテンシン
II類縁体例えばサララシン,〔Sar1,Ile8〕AIIなど
が強力なアンギオテンシンII拮抗作用を有することが報
告されている。しかし、ペプチド性拮抗剤は非経口投与
では作用時間が短く、経口投与では無効であることが報
告されている〔 M. A. Ondetti and D. W. Cushman,
アニュアル レポート イン メディシナル ケミスト
リー(Annual Reports inMedicinal Chemistry),
,82−91(1978)〕。一方、これらペプチド
性アンギオテンシンII拮抗薬の持つ問題点を解決するた
め、非ペプチド性アンギオテンシンII拮抗薬の研究が行
なわれている。すなわち、その先がけとなったアンギオ
テンシンII拮抗作用を有するイミダゾール誘導体が特開
昭56−71073号,同56−71074号,同57
−98270号,同58−157768号公報,USP
4,355,040およびUSP4,340,598等
に開示されている。その後、EP−0253310,E
P−0291969,EP−0324377,EP−4
03158,WO−9100277,特開昭63−23
868号公報および特開平1−117876号公報には
改良されたイミダゾール誘導体が、またEP−0323
841,EP−0409332および特開平1−287
071号公報にはピロール,ピラゾールおよびトリアゾ
ール誘導体が、また、USP4,880,804,EP
−0392317,EP−0399732,EP−04
00835および特開平3−63264号公報にはベン
ズイミダゾール誘導体が、EP−0399731にはア
ザインデン誘導体が、EP−0407342にはピリミ
ドン誘導体が、EP−0475206およびEP−04
99415にはピリジン誘導体が、さらにEP−041
1766にはキナゾリノン誘導体がアンギオテンシンII
拮抗薬として開示されている。
【0003】しかしながら、アンギオテンシンII拮抗薬
が医薬品として実用化されるためには、経口投与で強力
かつ持続的なアンギオテンシンII拮抗作用を有すること
が必要である。また、これまでの公知文献中で示されて
いるように、強力なアンギオテンシンII拮抗薬として好
ましい化学構造上の特徴はビフェニル側鎖上にテトラゾ
ール基やカルボキシル基などの酸性基を持つこととさ
れ、なかでもテトラゾール基が最も好ましいものとさ
れ、降圧剤としての臨床試験が進められている〔Y.Chri
sten, B. Waeber, J. Nussberger, R. J. Lee, P. B.
M. W. M. Timmermans, and H. R. Brunner, アメリカン
ジャーナル オブ ハイパーテンション(Am. J. Hyp
ertens.), ,350S(1991)〕。しかしなが
ら、テトラゾール環を有する化合物又はそれを合成する
時に用いるアジド化合物は従来から爆発性の危険のある
化合物として知られ、大量合成や工業化の際に大きな問
題となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、強力なアン
ギオテンシンII拮抗作用および血圧降下作用を有し、医
薬として充分実用化できる化合物であって、テトラゾー
ル基やカルボキシル基のような強い酸性基に代わりうる
複素環残基を有する新規環状化合物を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、レニン−
アンギオテンシン系の調節に働き、高血圧症、心臓病
(心肥大、心不全、心筋梗塞など)、脳卒中などの循環
器系疾患治療薬として、また、脳機能改善薬として臨床
上有用な医薬となるためには、その化合物がアンギオテ
ンシンIIレセプター拮抗作用を有しかつ経口投与で強力
で持続的なアンギオテンシンII拮抗作用および降圧作用
を有していることが必要であるとの考えのもとで鋭意研
究を重ねてきた。その結果、新規環状化合物(I)が強
いアンギオテンシンIIレセプター拮抗作用を有すると共
に、経口投与で持続的で強力なAII拮抗作用および降圧
作用を有することを見い出し、さらに研究を進め本発明
を完成した。
【0006】すなわち本発明は、(1)式
【化14】 〔式中、R1はヘテロ原子を介して結合していてもよ
く、置換されていてもよい炭化水素残基または置換され
ていてもよいアシル基を示し、R2は環構成基としてカ
ルボニル基,チオカルボニル基,酸化されていてもよい
硫黄原子またはそれらに変じうる環構成基を有する5〜
7員の置換されていてもよい複素環残基を示し、QはC
HまたはNを示し、Xは環Yと環Wが直接または原子鎖
2以下のスペーサーを介して結合していることを示し、
WおよびYは置換されていてもよくヘテロ原子が含まれ
ていてもよい芳香族炭化水素残基または複素環残基を示
し、nは1または2の整数を示し、環Aは置換基を有し
ていてもよい5〜8員の環状基であって、その2個の置
換基が互いに結合して環を形成してもよい。〕で表され
る化合物またはその塩、好ましくは(2)環Aにおいて
結合部位に隣接する原子がプロトンを放出しうる基また
は生体内でこれに変じうる基で置換された原子である上
記一般式(I)の化合物およびその塩および式(I)の
化合物またはその塩を含有す るアンギオテンシンII拮
抗剤である。本発明の一般式(I)の化合物またはその塩
において、R2が環構成基とし てカルボニル基,チオカ
ルボニル基,酸化されていてもよい硫黄原子またはそれ
らに変じうる環構成基を有する5〜7員の置換されてい
てもよい複素環残基であり、環Aにおいて結合部位に隣
接する原子がプロトンを放出しうる基または生体内でこ
れに変じうる基を置換基として有する点(特にRで2
される複素環残基)がその特徴として挙げられる。
【0007】前記一般式(I)に関してR1としての炭化
水素残基としては、例えばアルキル基、アルケニル基、
アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル
基、アリール基、アラルキル基などが挙げられるが、な
かでもアルキル基、アルケニル基およびシクロアルキル
基が好ましい。該炭化水素残基は、ヘテロ原子を介して
Qに結合していてもよく、またR1で示されるヘテロ原
子を介して結合していてもよく、置換されてい てもよ
い炭化水素残基などの置換基でさらに置換されていても
よい。R1としてのアルキル基は炭素数1〜8程度の低
級アルキル基で直鎖状、分枝状のいずれでもよく、例え
ばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、
イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、i
−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルなどがあげ
られる。R1としてのアルケニル基としては、炭素数2
〜8程度の低級アルケニル基で直鎖状、分枝状のいずれ
でもよく、例えばビニル、プロペニル、2−ブテニル、
3−ブテニル、イソブテニル、2−オクテニルなどがあ
げられる。R1としてのアルキニル基としては、炭素数
2〜8程度の低級アルキニル基で直鎖状、分枝状のいず
れでもよく、例えばエチニル、2−プロピニル、2−ブ
チニル、2−ペンチニル、2−オクチニルなどがあげら
れる。R1としてのシクロアルキル基としては、炭素数
3〜6程度の低級シクロアルキルがあげられ、例えばシ
クロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシルなどがあげられる。R1としてのシクロアルケ
ニル基としては、炭素数3〜6程度の低級シクロアルキ
ルがあげられ、例えばシクロプロペニル、シクロブテニ
ル、シクロペンチニル、シクロヘキシニルなどがあげら
れる。上記したアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基またはシクロアルキル基は水酸基、置換されていても
よいアミノ基(例、アミノ、N-低級(C1-4)アルキル
アミノ,N,N−ジ低級(C1-4)アルキルアミノな
ど)、ハロゲン、低級(C1-4)アルコキシ基,低級
(C1-4)アルキルチオ基などで置換されていてもよい。
1としてのアラルキル基は、例えばベンジル、フェネ
チルなどのフェニル−低級(C1-4)アルキルがあげら
れ、R1としてのアリール基としては、例えばフェニル
があげられる。
【0008】上記したアラルキル基またはアリール基は
そのベンゼン環上の任意の位置に、例えばハロゲン
(例、F,Cl,Brなど)、ニトロ、置換されていて
もよいアミノ基(例、アミノ,N−低級(C1-4)アル
キルアミノ,N,N−ジ低級(C1-4)アルキルアミノな
ど)、低級(C1-4)アルコキシ(例、メトキシ、エト
キシなど)、低級(C1-4)アルキルチオ(例、メチル
チオ,エチルチオなど)、低級(C1-4)アルキル
(例、メチル、エチルなど)などを有していてもよい。
上記したなかでもR1としては、置換されていてもよい
アルキルまたはアルケニル基(例、水酸基、アミノ基、
ハロゲンまたは低級(C1-4)アルコキシ基で置換され
ていてもよい低級(C1-5)アルキルまたは低級
(C2-5)アルケニル基など)が好ましい。また、上記
したR1はヘテロ原子(例えば、窒素〔N(R9)(R9
水素または低級(C1-4)アルキルを示す)〕、酸素、
硫黄〔−S(O)m−(mは0〜2の整数を示す)〕な
ど)を介して結合していてもよく、その中でも置換され
ていてもよく、ヘテロ原子を介して結合していてもよい
アルキルまたはアルケニル基(例、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、メチルアミノ、エチル
アミノ、プロピルアミノ、プロペニルアミノ、イソプロ
ピルアミノ、アリルアミノ、ブチルアミノ、イソブチル
アミノ、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、プロペニ
ルオキシ、アリルオキシ、ブトキシ、イソブトキシ、se
c−ブトキシ、t-ブトキシ、2−ブテニルオキシ、3−
ブテニルオキシ、イソブテニルオキシ、ペントキシ、イ
ソペントキシ、ヘキシルオキシ、メチルチオ、エチルチ
オ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、アリルチオ、ブ
チルチオ、イソブチルチオ、sec-ブチルチオ、t−ブチ
ルチオ、2−ブテニルチオ、3−ブテニルチオ、イソブ
テニルチオ、ペンチルチオ、イソペンチルチオ、ヘキシ
ルチオ、エトキシメチル、メトキシメチル、イソプロポ
キシメチル、t−ブトキシメチル、メチルチオメチル、
エチルチオエチル、t−ブチルチオエチルなど)が好ま
しい。R1としての置換されていてもよいアシル基とし
ては、アルカノイル基、アルケノイル基、アルキノイル
基、シクロアルキルカルボニル基、アラルキノイル基、
ベンゾイル基などが挙げられるが、なかでもアルカノイ
ル基、アルケノイル基およびシクロアルキルカルボニル
基が好ましい。該アシル基はR1で示されるヘテロ原子
を介してもよく、置換されていてもよい炭化水素残基な
どの置換基でさらに置換されていてもよい。
【0009】R1としてのアルカノイル基は炭素数1〜
8程度の低級アルカノイル基で直鎖状、分枝状のいずれ
でもよく、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル、
ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ヘ
キサノイル、ヘプタノイル、オクタノイルなどが挙げら
れる。R1としてのアルケノイル基としては、炭素数3
〜8程度の低級アルケノイル基で直鎖状、分枝状のいず
れでもよく、例えばアクリロイル、メタクリロイル、ク
ロトノイル、2−ブテノイル、3−ブテノイル、2−ペ
ンテノイル、3−ペンテノイル、2−ヘキセノイル、2
−ヘプテノイル、2−オクテノイルなどが挙げられる。
1としてのアルキノイル基としては、炭素数3〜8程
度の低級アルキノイル基で直鎖状、分枝状のいずれでも
よく、例えばプロピオロイル、2−ブチノイル、2−ペ
ンチノイル、2−オクチノイルなどが挙げられる。R1
としてのシクロアルキルカルボニル基としては、炭素数
4〜7程度の低級シクロアルキルカルボニル基で、例え
ばシクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニ
ル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボ
ニルなどが挙げられる。上記したアルカノイル基、アル
ケノイル基、アルキノイル基またはシクロアルキルカル
ボニル基は、水酸基、置換されていてもよいアミノ基
(例、アミノ、N−低級(C1-4)アルキルアミノ、
N,N−ジ低級(C1-4)アルキルアミノなど)、ハロ
ゲン、低級(C1-4)アルコキシ基、低級(C1-4)アル
キルチオ基などで置換されていてもよい。環Yおよび環
Wで示される置換されていてもよくまたヘテロ原子が含
まれていてもよい芳香族炭化水素残基または複素環残基
としては、フェニル、フェニレン等の芳香族炭化水素残
基及びピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジ
ニル、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピ
ラゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾ
フラニル、イソベンゾフラニル、インドリジニル、イソ
インドリル、3H−インドリル、インドリル、1H−イ
ンダゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、イソキノ
リル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノ
キサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニ
ルなどのN,S,Oのうちの1個または2個以上を含む
4〜7員の単環状あるいは縮合環状の複素環残基が挙げ
られ、好ましい例としてはフェニルが挙げられる。
【0010】上記環Yで示されるヘテロ原子が含まれて
いてもよい芳香族炭化水素残基または複素環残基は式R
2で表わされる置換基を有するが、R2としては以下に示
すようなN,S,Oのうちの1個または2個以上を含む
5〜7員(好ましくは、5〜6員)の単環状の置換され
ていてもよい複素環残基(好ましくは、脱プロトン化し
うる水素原子を有する含窒素複素環残基)またはそれに
変じうる基があげられる。 例えば、
【化15】 〔上記式中、gは−CH2−,−NR9−,−O−および
−S(O)m−を示し、>=Z,>=Z′および>=Z''
はそれぞれカルボニル基,チオカルボニル基または酸化
されていてもよい硫黄原子(例、S,S(O),S(O)2
など)、好ましくはカルボニルまたはチオカルボニル
基、さらに好ましくはカルボニル基を示し、mは0,1
または2の整数を示し、R9は水素原子または置換され
ていてもよい低級アルキル基を示す〕などが挙げられ
る。また、式R2で表わされる基と環Yで表わされる置
換されていてもよくまたヘテロ原子が含まれていてもよ
い芳香族炭化水素残基または複素環残基との結合は、上
記に示すような炭素−炭素結合だけでなく、上記式中
g=−NH−を示す時などは複数個存在する窒素原子の
1つを介して結合していてもよい。
【0011】例えば、
【化16】 〔上記式中、>=Z,>=Z′および>=Z''は前記と
同意義を示す。〕R2としては、オキサジアゾール環ま
たはチアジアゾール環のようなプロトンドナーとしての
−NHや −OH基とプロトンアクセプターとしてのカ
ルボニル基,チオカルボニル基またはスルフィニル基等
を同時に有する基が好ましい。また、R2で示される複
素環残基は、環上の置換基が結合して縮合環を形成して
いてもよいが、R2としては、5−6員環さらに5員環
の複素環残基が好ましい。 R2としては、とりわけ式
【化17】 〔式中、iは−O−または−S−を示し、jは>=0,
>=Sまたは−S(O)m− を示し、mは前記と同意
義。〕で示される基(なかでも、2,5−ジヒドロ−5
−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル,
2,5−ジヒドロ−5−チオキソ−1,2,4−オキサジ
アゾール−3−イル,2,5−ジヒドロ−5−オキソ−
1,2,4−チアジアゾール−3−イル)が好ましい。R
2の置換位置は、例えば環Yがフェニルである場合、オ
ルト,メタ,パラのいずれの位置でもよいが、なかでも
オルト位が好ましい。
【0012】また、上記複素環残基(R2)は下記に示
すような互変異性体が存在する。例えば、
【化18】 のようなa,bおよびcの3つの互変異性体が存在する
が式
【化19】 で示される複素環残基は上記のa,bおよびcすべてを
含むものである。上記のR2で示される複素環残基に変
じうる基としては、生理条件下(例えば、生体内酵素に
よる酸化、還元あるいは加水分解などの生体内反応な
ど)で生物学的にまたは化学的に容易に上記式で表わさ
れる複素環残基に変じうる基であればいずれであっても
よい。例えば、下記に示す基などがその具体的な例示と
して挙げられる。
【0013】
【化20】 上記したR10で示される基としては式−CH(R4)−
OCOR5〔式中、R4は水素、炭素数1−6の直鎖もし
くは分枝状の低級アルキル基(例、メチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、
t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチ
ルなど)、炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状の低級ア
ルケニル基または炭素数3−8のシクロアルキル基
(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ルなど)を示し、R5は炭素数1−6の直鎖もしくは分
枝状の低級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−
ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネ
オペンチルなど)、炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状
の低級アルケニル基、炭素数3−8のシクロアルキル基
(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ルなど)、炭素数3−8のシクロアルキル(例、シクロ
ペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もし
くは置換されていてもよいフェニルなどのアリール基で
置換された炭素数1−3の低級アルキル基(例、ベンジ
ル、p−クロロベンジル、フェネチル、シクロペンチル
メチル、シクロヘキシルメチルなど)、炭素数3−8の
シクロアルキルもしくは置換されていてもよいフェニル
などのアリール基で置換されていてもよい炭素数2−3
の低級アルケニル基(例、シンナミル等のビニル、プロ
ペニル、アリル、イソプロペニルなどのアルケニル部を
持つものなど)、置換されていてもよいフェニルなどの
アリール基(例、フェニル、p−トリル、ナフチルな
ど)、炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルコ
キシ基(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イ
ソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブト
キシ、t-ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチ
ルオキシ、ネオペンチルオキシなど)、炭素数2−8の
直鎖もしくは分枝状の低級アルケニロキシ基(例、アリ
ロキシ、イソブテニロキシなど)、炭素数3−8のシク
ロアルキルオキシ基(例、シクロペンチルオキシ、シク
ロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシなど)、炭素
数3−8のシクロアルキル(例、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは置換されて
いてもよいフェニルなどのアリール基で置換された炭素
数1−3の低級アルコキシ基(例、ベンジロキシ、フェ
ネチロキシ、シクロペンチルメチロキシ、シクロヘキシ
ルメチロキシなどのメトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、イソプロポキシなどのアルコキシ部を持つものな
ど)、炭素数3−8のシクロアルキル(例、シクロペン
チル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは
置換されていてもよいフェニルなどのアリール基で置換
された炭素数2−3の低級アルケニロキシ基(例、シン
ナミロキシ等のビニロキシ、プロペニロキシ、アリロキ
シ、イソプロペニロキシなどのアルケニロキシ部を持つ
ものなど)、置換されていてもよいフェノキシなどのア
リールオキシ基(例、フェノキシ、p−ニトロフェノキ
シ、ナフトキシなど)を示す〕で表わされる基、置換さ
れていてもよいアルキル(例、低級(C1-4)アルキル
など)もしくはアシル(例、低級(C2-5)アルカノイ
ル、置換されていてもよいベンゾイルなど)などが挙げ
られる。置換基R10の例としては、メチル、エチル、プ
ロピル、t−ブチル、メトキシメチル、トリフェニルメ
チル、シアノエチル、アセチル、プロピオニル、ピバロ
イロキシメチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニ
ロキシ)エチル、5−メチル−2−オキソ−1,3−ジ
オキソレン−4−イルメチル、アセトキシメチル、プロ
ピオニロキシメチル、n−ブチリロキシメチル、イソブ
チリロキシメチル、1−(エトキシカルボニロキシ)エチ
ル、1−(アセチロキシ)エチル、1−(イソブチリロキ
シ)エチル、シクロヘキシルカルボニルオキシメチル、
ベンゾイロキシメチル、シンナミルカルボキシメチル、
シクロペンチルカルボニロキシメチルなどが挙げられ
る。そのような基としては、生物学的にすなわち生理条
件下(例えば、生体内酵素による酸化、還元あるいは加
水分解などの生体内反応など)で、または化学的に容易
にもとの式
【0014】
【化21】 で表わされる複素環残基に変じうる置換基(いわゆるプ
ロドラッグ)であればいずれであってもよい。上記した
複素環残基の互変異性体(a,bおよびc)およびR10
で置換された複素環残基(a′,b′およびc′)が本
発明における置換基R2としての複素環残基に包含され
るように、前述した種々の複素環残基についても同様に
その互変異性体およびその置換体も当然本発明における
置換基R2に包含される。また、置換基R2は上記した式
10で示される基以外にさらに置換基を有していてもよ
く、例えば置換されていてもよいアルキル基(例、メチ
ル、トリフェニルメチルなど),ハロゲン(例、F,C
l,Brなど),ニトロ,シアノ,低級(C1-4)アルコ
キシ,置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ,メ
チルアミノ,ジメチルアミノなど)などの置換基が挙げ
られる。環Yおよび環Wとしては、置換されていてもよ
い芳香族炭化水素残基およびN,O,S原子を1個また
は2個以上含んでいてもよい複素環残基があげられ、具
体的にはベンゼン、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、
ピリミジン、チオフェン、フラン、ピロール、イミダゾ
ール、ピラゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール
骨格を有する芳香族炭化水素残基および複素環残基(フ
ェニル、フェニレン、ピリジル、ピラジニル、ピリダジ
ニル、ピラジニル、チエニル、フリル、ピロリル、イミ
ダゾリル、好ましくはフェニル、フェニレンなどのベン
ゼン環残基)などがあげられる。また、環Yおよび環W
で示される芳香族炭化水素残基およびN,O,S原子を
1個または2個以上含んでいてもよい複素環残基は置換
基を有していてもよく、これら置換基としては例えば、
ハロゲン(例、F,Cl,Brなど)、ニトロ、シアノ、
低級(C1-4)アルコキシ、置換されていてもよいアミ
ノ基(例、アミノ,メチルアミノ,ジメチルアミノな
ど)などが挙げられる。
【0015】Xは隣接する環W(例、フェニレン基な
ど)と環Y(例、フェニル基など)が直接または原子鎖
2以下のスペーサーを介して結合していること(好まし
くは直接結合)を示し、原子鎖2以下のスペーサーとし
ては、直鎖部分を構成する原子数が1または2である2
価の鎖であればいずれでもよく、側鎖を有していてもよ
い。具体的には低級(C1-4)アルキレン、−CO−、
−O−、−S−、−NH−、−CO−NH−、−O−C
2−、−S−CH2−または−CH=CH−などがあげ
られる。nは1または2の整数(好ましくは1)を示
す。上記したR2,W,X,Yおよびnで示される式
【化22】 で示される、たとえば、
【化23】 などが好ましい。
【0016】環Aは、少なくとも1個の不飽和結合を有
する環状炭化水素残基または複素環であり、その代表的
な環状化合物を、以下に具体的に示す。
【化24】 〔式中、hおよびkは互いに独立して−CH2−,>=
O,>=S,−S(O)m−,>N−R9,−O−,−CH
=CH−,−N=CH−,−CH=N−,−N=N−,
−CO−N(R9)−,−N(R9)−CO−,−N(R9)−
CO−N(R9′)−,−CH=CH−CO−を示し、
9′は水素または置換されていてもよい低級(C1-4
アルキル基を示し、mおよびR9は前記と同意義。〕な
どが挙げられるが、これらに限定されるものではないこ
とは言うまでもない。上記の環Aは、Qで示される原子
以外にR3で示される基例えば、プロトンを放出しうる
基または生体内でそれに変じうる基などで置換されてい
てもよい。R3の置換位置としては、Qが結合する炭素
原子の隣の位置が好ましい。
【0017】R3としてのプロトンを放出しうる基また
はそれに生体内で変じうる基としては、例えばエステル
化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基、テ
トラゾリル基、トリフルオロメタンスルホン酸アミド
(−NHSO2CF3)基、リン酸基、スルホン酸基など
が挙げられ、これらの基が置換されていてもよい低級ア
ルキル基またはアシル基などで保護されていてもよく、
生体内の生物学的すなわち生理条件下(例えば、生体内
酵素等による酸化、還元あるいは加水分解などの生体内
反応など)で、プロトンを放出しうる基またはそれに変
じうる基であればいずれでもよい。R3としてのエステ
ル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基と
しては、例えば式−CO−D〔式中、Dは水酸基、置換
されていてもよいアミノ基(例えば、アミノ、N−低級
(C1-4)アルキルアミノ、N,N−ジ低級(C1-4)ア
ルキルアミノなど)または置換されていてもよいアルコ
キシ基{例、アルキル部分が水酸基,置換されていても
よいアミノ基(例、アミノ、ジメチルアミノ、ジエチル
アミノ、ピペリジノ、モルホリノなど),ハロゲン,低
級(C1-6)アルコキシ基、低級(C1-6)アルキルチオ
基あるいは置換されていてもよいジ オキソレニル
(例、5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン
−4−イルなど)で置換されていてもよい低級
(C1-6)アルコキシ基、または式−O−CH(R4)−
OCOR5〔式中、R4は水素、炭素数1−6の直鎖もし
くは分枝 状の低級アルキル基(例、メチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチ
ル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペ
ンチルなど)、炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状の低
級アルケニル基または炭素数3−8のシクロアルキル基
(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ルなど)を示し、R5は炭素数1−6の直鎖もしくは分
枝状の低級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−
ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネ
オペンチルなど)、炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状
の低級アルケニル基、炭素数3−8のシクロアルキル基
(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ルなど)、炭素数3−8のシクロアルキル基(例、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)も
しくは置換されていてもよいフェニルなどのアリール基
で置換された炭素数1−3の低級アルキル基(例、ベン
ジル、p−クロロベンジル、フェネチル、シクロペンチ
ルメチル、シクロヘキシルメチルなど)、炭素数3−8
のシクロアルキル基もしくは置換されていてもよいフェ
ニルなどのアリール基で置換されていてもよい炭素数2
−3の低級アルケニル基(例、シンナミル等のビニル、
プロペニル、アリル、イソプロペニルなどのアルケニル
部を持つものなど)、置換されていてもよいフェニルな
どのアリール基(例、フェニル、p−トリル、ナフチル
など)、炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アル
コキシ基(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、
イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−
ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペ
ンチルオキシ、ネオペンチルオキシなど)、炭素数2−
8の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニロキシ基(例、
アリロキシ、イソブテニロキシなど)、炭素数3−8の
シクロアルキルオキシ基(例、シクロペンチルオキシ、
シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシなど)、
炭素数3−8のシクロアルキル基(例、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは置
換されていてもよいフェニルなどのアリール基で置換さ
れた炭素数1−3の低級アルコキシ基(例、ベンジロキ
シ、フェネチロキシ、シクロペンチルメチロキシ、シク
ロヘキシルメチロキシなどのメトキシ、エトキシ、n−
プロポキシ、イソプロポキシなどのアルコキシ部を持つ
ものなど)、炭素数3−8のシクロアルキル基(例、シ
クロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)
もしくは置換されていてもよいフェニルなどのアリール
基で置換された炭素数2−3の低級アルケニロキシ基
(例、シンナミロキシ等のビニロキシ、プロペニロキ
シ、アリロキシ、イソプロペニロキシなどのアルケニロ
キシ部を持つものなど)、置換されていてもよいフェノ
キシなどのアリールオキシ基(例、フェノキシ、p−ニ
トロフェノキシ、ナフトキシなど)を示す〕で表わされ
る基など}を示す〕で表わされる基などが挙げられる。
また、R3と しての置換基は、プロトンを放出しうる基
または生体内でそれに変じうる基(例、アルキル基例、
低級(C1-4)アルキル基など)もしくはアシル基(例、
低級(C2-5)アルカノイル基、置換されていてもよい
ベンゾイル基など)で保護されていてもよいテトラゾリ
ル基、トリフルオロメタンスルホン酸アミド基、リン酸
基あるいはスルホン酸基など)であってもよい。置換基
3の例としては、−COOH及びその塩、−COOM
e、−COOEt、−COOtBu、−COOPr、ピバロ
イロキシメトキシカルボニル、1−(シクロヘキシルオ
キシカルボニロキシ)エトキシカルボニル、5−メチル
−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イルメトキ
シカルボニル、アセトキシメチルオキシカルボニル、プ
ロピオニロキシメトキシカルボニル、n−ブチリロキシ
メトキシカルボニル、イソブチリロキシメトキシカルボ
ニル、1−(エトキシカルボニロキシ)エトキシカルボニ
ル、1−(アセチロキシ)エトキシカルボニル、1−(イ
ソブチリロキシ)エトキシカルボニル、シクロヘキシル
カルボニルオキシメトキシカルボニル、ベンゾイロキシ
メトキシカルボニル、シンナミロキシカルボニル、シク
ロペンチルカルボニロキシメトキシカルボニルなどが挙
げられる。そのような基としては、生物学的すなわち生
理条件下(例えば、生体内酵素による酸化、還元あるい
は加水分解などの生体内反応など)でプロトンを放出し
うる基またはそれに変じうる基であればいずれであって
もよい。R3はカルボキシル基、またはそのプロドラッ
グ体であってもよい。R3は生体内などで生物学的また
は化学的に陰イオンに変換せしめられるものであっても
よい。
【0018】また、R3が化学的に(例えば、酸化、還
元あるいは加水分解などにより)プロトンを放出しうる
基またはそれに変じうる基(例えば、保護されていても
よいカルボキシル基、テトラゾリール基、カルボアルデ
ヒド基、およびヒドロキシメチル基、およびシアノ基な
ど)である化合物は、合成中間体として有用である。上
記したなかでもR3としては、カルボキシル基、エステ
ル化されたカルボキシル基(例、メチルエステル、エチ
ルエステルまた上記した式−O−CH(R4)−OCOR5
で示される基がカルボニルと結合したエステルなど)、
保護されていてもよいテトラゾリル基、カルボアルデヒ
ド基、ヒドロキシメチル基などが好ましい。また、環A
はQおよびR3で表わされる基以外にさらに置換基を有
していてもよく、例えばハロゲン(例、F,Cl,Brな
ど)、ニトロ、シアノ、置換されていてもよいアミノ基
〔例、アミノ、N−低級(C1-4)アルキルアミノ
(例、メチルアミノなど)、N,N−ジ低級(C1-4)ア
ルキルアミノ(例、ジメチルアミノなど)、N−アリー
ルアミノ(例、フェニルアミノなど)、脂環式アミノ
(例、モルホリノ、ピペリジノ、ピペラジノ、N−フェ
ニルピペラジノなど)など〕、式−U−R6〔式中、U
は結合手、−O−,−S−または−CO−を示し、 R6
は水素,置換されていてもよい低級アルキル基(例、水
酸基、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノな
ど)、ハロゲン、ニトロ、シアノ、低級(C1-4)アル
コキシ基などで置換されていてもよい低級(C1-4)ア
ルキル基など)を示す〕で表わされる基、式−(C
21−CO−D′〔式中、D′は水素、水酸基、置換
されていてもよいアミノ基(例、アミノ、N−低級(C
1-4)アルキルアミノ、N,N−ジ低級(C1-4)アルキ
ルアミノなど)または置換されていてもよ いアルコキ
シ基〔(例、アルキル部分が水酸基、置換されていても
よいアミノ基(例、アミノ、ジメチルアミノ、ジエチル
アミノ、ピペリジノ、モルホリノなど)、ハロゲン、低
級(C1-6)アルコキシ基、低級(C1-6))アルキルチ
オ基、あるいは置換されていてもよいジオキソレニル
(例、5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン
−4−イルなど)で置換されていてもよい低級
(C1-6)アルコキシ基、または式−OCH(R7)OCO
8〔式中、R7は水素、炭素数1−6の直鎖もしくは分
枝状の低級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブ
チル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルな
ど)、または炭素数5−7のシクロアルキル基(例、シ
クロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)
を示し、R8は炭素数1−6 の直鎖もしくは分枝状の低
級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イ
ソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-
ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルな
ど)、炭素数2−8の低級アルケニル基(例、ビニル、
プロペニル、アリル、イソプロペニルなど)、炭素数5
−7のシクロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、シクロヘプチルなど)、炭素数5−7のシク
ロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロヘプチルなど)もしくはフェニルなどのアリール
基で置換された炭素数1−3の低級アルキル基(例、ベ
ンジル、p−クロロベンジル、フェネチル、シクロペン
チルメチル、シクロヘキシルメチルなど)、炭素数5−
7のシクロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、シクロヘプチルなど)もしくはフェニルなどの
アリール基で置換された炭素数2−3の低級アルケニル
基(例、シンナミル等のビニル、プロペニル、アリル、
イソプロペニルなどのアルケニル部を持つものなど)、
置換されていてもよいフェニルなどのアリール基(例、
フェニル、p−トリル、ナフチルなど)、炭素数1−6
の直鎖もしくは分枝状の低級アルコキシ基(例、メトキ
シ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−
ブトキシ、sec-ブトキシ、t-ブトキシ、n-ペンチルオ
キシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシな
ど)、炭素数2−8の直鎖もしくは分枝状の低級アルケ
ニロキシ基(例、アリロキシ、イソブテニロキシな
ど)、炭素数5−7のシクロアルキルオキシ基(例、シ
クロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘ
プチルオキシなど)、炭素数5−7のシクロアルキル基
(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ルなど)もしくは置換されていてもよいフェニルなどの
アリール基で置換された炭素数1−3の低級アルコキシ
基(例、ベンジロキシ、フェネチロキシ、シクロペンチ
ルメチロキシ、シクロヘキシルメチロキシなどのメトキ
シ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシなどの
アルコキシ部を持つものなど)、炭素数5−7のシクロ
アルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シ
クロヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいフェ
ニルなどのアリール基で置換された炭素数2−3の低級
アルケニロキシ基(例、シンナミロキシ等のビニロキ
シ、プロペニロキシ、アリロキシ、イソプロペニロキシ
などのアルケニロキシ部を持つものなど)、置換されて
いてもよいフェノキシなどのアリールオキシ基(例、フ
ェノキシ、p−ニトロフェノキシ、ナフトキシなど)を
示す〕で表わされる基など〕を示し、lは0または1を
示す。〕で表わされる基またはアルキル基(例、低級
(C1-4)アルキルなど)もしくはアシル基(例、低級
(C2-5)アルカノイル基、置換されてい てもよいベン
ゾイルなど)で保護されていてもよいテトラゾリル基、
トリフルオロメタンスルホン酸アミド基、リン酸基ある
いはスルホン酸基などが挙げられる。これらの置換基が
環上の任意の位置に1〜2個同時に置換されていてもよ
い。またこれら置換基が2個以上ある時(好ましくは、
隣接する2個の環構成原子上に置換基がそれぞれ存在す
る時)、それらは一緒になり、互いに結合してその2個
の環構成原子とともに5−8員の芳香族炭化水素残基ま
たは複素環残基(好ましくはフェニルなどの芳香族環)
を形成していてもよい。これらの環はさらに上記で述べ
た置換基で置換されていてもよい。
【0019】環Aとしての複素環の中でも、例えば
【化25】 (好ましくは、チオフェン,ピラゾール,ピリジン,ピ
リミジン,ピラジン,キノリン,イソキノリン(とりわ
けチオフェン、ピリジン,ピリミジン、キノリン)骨
格)〔式中、R3は前記と同意義〕などが好ましい。
【0020】上記式(I)で表わされる化合物のなかで
も式
【化26】 〔式中、R1はヘテロ原子(例、O,N(H),Sな
ど)を介して結合していてもよく、置換されていてもよ
い低級(C1-6)アルキル基(好ましくは、低級
(C2-4)アルキル基)を示し、R2は置換されていても
よい低級(C1-4)アルキル基(例、メチル,トリフェ
ニルメチル,メトキシメチル,アセチルオキシメチル,
メトキシカルボニルオキシメチル,エトキシカルボニル
オキシメチル,シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ
エチル,ピバロイルオキシメチルなど)あるいはアシル
基(例、低級(C2-5)アルカノイル,ベンゾイルな
ど)で保護されていてもよいオキソ置換若しくはチオキ
ソ置換オキサジアゾールまたはチアジアゾールを示し、
また、環Aで示される環状基の例としては、
【化27】 を示し、R3は式−CO−D″〔式中、D″は水酸基、
アミノ、N−低級(C1-4)アルキルアミノ基、N,N−
ジ低級(C1-4)アルキルアミノ基またはアルキル部分
が水酸基、アミノ、ハロゲン、低級(C2-6)アルカノ
イルオキシ基(例、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ
など)、1−低級(C1-6)アルコキシカルボニル基
(例、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニル
オキシ、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシなど)
あるいは低級(C1-4)アルコキシ基で置換されていて
もよい低級(C1-4)アルコキシ基を示す〕で表わされ
る基、または低級(C1-4)アルキル基あるいはアシル
基(例、低級(C2-5)アルカノイル基、ベンゾイルな
ど)で保護されていてもよいテトラゾリルを示す〕で表
わされる化合物などが好ましい。なお、上記式(Ia)に
おいて、R2がN−ヒドロキシカルバムイミドイル(−
C(=N−OH)−NH2)である化合物は、R2がオキ
ソ置換あるいはチオキソ置換オキサジアゾリルまたはチ
アジアゾリルである化合物の合成中間体として有用であ
る。
【0021】製造法 上記一般式(I)の化合物はたとえば、以下に示すよう
な方法によって製造することができる。 反応(a)
【化28】 〔式中、A、R1、R2、Q、W、X、Yおよびnは前記
と同意義。Lはハロゲン原子または置換スルホン酸エス
テル基を示す。〕前記反応(a)は塩基存在下、アルキ
ル化剤(III)を作用させてアルキル化を行なうもので
ある。化合物(II)1モルに対して、塩基1〜3モルお
よびアルキル化剤(III)1〜3モル程度使用して、通
常アミド類(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミドなど)、スルホキシド類(例、ジメチルスルホ
キシドなど)、ニトリル類(例、アセトニトリルな
ど)、ケトン類(例、アセトン、エチルメチルケトンな
ど)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンなど)などの有機溶媒中で行なう。かかる塩基として
は、ブチルリチウム、水素化ナトリウム、t−ブトキシ
カリウム、炭酸カリウムおよび炭酸ナトリウムなどを用
いる。かかるアルキル化剤(III)としては、例えば塩
化物、臭化物およびよう化物などの置換ハロゲン化物、
例えば、p−トルエンスルホン酸エステル、ベンゼンス
ルホン酸エステルおよびメタンスルホン酸エステルなど
の置換スルホン酸エステル類などを用いる。反応条件
は、用いる塩基とアルキル化剤の組合わせによって異な
るが、通常−78℃〜100℃程度で1〜50時間程度
行なうのが好ましい。
【0022】反応(b)
【化29】 〔式中、A、R、R2、L、Q、W、X、Yおよびn
は前記と同意義。〕前記反応(b)は塩基存在下、アリ
ール化剤(V)を作用させてアリール化を行なうもので
ある。化合物(IV)1モルに対して、塩基1〜3モルお
よびアリール化剤(V)1〜3モル程度使用して、通常
アミド類(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミドなど)、スルホキシド類(例、ジメチルスルホキ
シドなど)、ニトリル類(例、アセトニトリルなど)、
ケトン類(例、アセトン、エチルメチルケトンなど)、
ケトン類(例、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど)
などの有機溶媒中で行なう。かかる塩基としては、ブチ
ルリチウム、水素化ナトリウム、t−ブトキシカリウ
ム、炭酸カリウムおよび炭酸ナトリウムなどを用いる。
かかるアリール化剤(V)としては、例えば塩化物、臭
化物およびよう化物などの置換ハロゲン化物、例えば、
p−トルエンスルホン酸エステル、ベンゼンスルホン酸
エステルおよびメタンスルホン酸エステルなどの置換ス
ルホン酸エステル類を用いる。反応条件は、用いる塩基
とアリール化剤の組合わせによって異なるが、通常−7
8℃〜100℃程度で1〜50時間程度行なうのが好ま
しい。
【0023】反応(c)
【化30】 〔式中、A、R1、W、Y、Zおよびnは前記と同意
義。〕前記反応(c)は、シアノ体(Ia)をアミドキシ
ム体(Ib)とした後、閉環することによりオキサジアゾ
ール体(Ic)を得るものである。化合物(Ib)を得る反応
において、化合物(Ia)1モルに対して、ヒドロキシル
アミンを2〜10モル程度使用して、通常の有機溶媒中
で行なう。かかる溶媒としては、アミド類(例、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)、スルホ
キシド類(例、ジメチルスルホキシドなど)、アルコー
ル類(例、メタノール、エタノールなど)、エーテル類
(例、ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、ハロゲ
ン化炭化水素類(例、塩化メチレン、クロロホルムな
ど)などを用いる。かかるヒドロキシルアミンは、無機
酸塩(例、塩酸ヒドロキシルアミンや硫酸ヒドロキシル
アミンなど)や有機酸塩(例、しゅう酸ヒドロキシルア
ミンなど)を用いる時は、適当な塩基(例、炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、トリエチルア
ミン、ナトリウムメタノラート、ナトリウムエタノラー
ト、水素化ナトリウムなど)を等量程度共存させて反応
を行なう。反応条件はその時用いる試薬や溶媒によって
異なるが、ヒドロキシアミン塩酸塩をジメチルスルホキ
シド中、ナトリウムメトキシドまたはトリエチルアミン
と処理した後、50〜100℃程度2〜24時間程度反
応させるのがよい。
【0024】このようにして得られたアミドキシム体(I
b)をクロル炭酸エステル(例、メチルエステル、エチ
ルエステルなど)と塩基存在下(例、トリエチルアミ
ン、ピリジン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなど)、
通常の有機溶媒中(例、クロロホルム、塩化メチレン、
ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ピ
リジンなど)反応させることによってo−アシル体を得
る。反応条件は、通常アミドキシム体(Ib)1モルに対
して2〜5モルのクロル炭酸エチルおよび2〜5モル程
度のトリエチルアミン存在下、テトラヒドロフラン中、
0℃〜室温程度で1〜5時間程度反応させるのがよい。
このようにして得られた、o−アシルアミドキシム体か
ら閉環体(Ic)を得る反応では、通常の有機溶媒中加熱
することによって目的化合物が容易に得られる。かかる
溶媒としては、芳香族炭化水素類(例、ベンゼン、トル
エン、キシレンなど)、エーテル類(例、ジオキサン、
テトラヒドロフランなど)やハロゲン化炭化水素類
(例、ジクロロエタン、クロロホルムなど)を用いる。
反応条件は、o−アシルアミドキシム体をキシレン中、
1〜3時間程度加熱還流するのがよい。
【0025】反応(d)
【化31】 〔式中、A、R1およびQは前記と同意義。〕上記反応
(d)は後記反応(k)で得られるアルキル化剤(X
d)で化合物(VI)とした後、加水分解してオキサジア
ゾロン(Id)を得るものである。かかる有機溶媒とし
てはエーテル類(例、ジオキサン、テトラヒドロフラン
等)、アルコール類(例、メタノール、エタノール等)
があげられる。また、かかるアルカリとしては、水酸化
ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化リチウムなどがあ
げられる。反応条件としては、化合物(VI)をジオキサ
ン中、2〜10モル程度の0.5〜1Nの水酸化ナトリ
ウム水溶液を加え、0℃〜室温程度で30分〜2時間程
度反応させるのがよい。
【0026】反応(e)
【化32】 〔式中、R1、R2、R9、Q、W、X、Yおよびnは前
記と同意義。〕前記反応(e)はエステル体(Ie)の
アルカリ加水分解によって、カルボン酸(If)を得る
ものである。化合物(Ie)1モルに対してアルカリ1
〜3モル程度使用して、通常水を含むアルコール類
(例、メタノール,エタノール,メチルセロソルブな
ど)などの溶媒中で行なう。かかるアルカリとしては、
水酸化リチウム,水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウ
ムなどが用いられる。反応条件としては、室温〜100
℃程度で1〜10時間程度で行なうが、好ましくは溶媒
の沸点程度で3〜5時間程度反応させるのがよい。
【0027】反応(f)
【化33】 中、A、R1、R2、Q、W、X、Yおよびnは前記と同
意義。R11は前記R10で示される置換されていてもよい
アルキル基を示す。〕前記反応(f)は塩基存在下、ア
ルキル化剤を作用させてアルキル化を行なうものであ
る。化合物(If)1モルに対して、塩基1〜3モルお
よびアルキル化剤1〜3モル程度使用して、通常ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスル
ホキシド、アセトニトリル、アセトン、エチルメチルケ
トンなどの溶媒中で行なう。かかる塩基としては、水素
化ナトリウム,t−ブトキシカリウム、炭酸カリウムお
よび炭酸ナトリウムなどを用いる。かかるアルキル化剤
としては、置換ハロゲン化物(例えば塩化物、臭化物お
よびよう化物など)、置換スルホン酸エステル類(例え
ば、p−トルエンスルホン酸エステルなど)などを用い
る。反応条件は用いる塩基、アルキル化剤の組合せによ
って異なるが、通常、0℃〜室温程度で1〜10時間程
度で行なうのが好ましい。また、アルキル化剤として塩
化物または臭化物を用いる時、反応を促進するためによ
う化カリウムやよう化ナトリウムを加えて行なうのが好
ましい。
【0028】反応(g)
【化34】 〔式中、A、R1、Q、W、X、Yおよびnは前記と同
意義。〕前記反応(g)は、反応(c)で得られるアミ
ドキシム体(Ib)を閉環することによりオキサチアジ
アゾール体(Ih)を得るものである。アミドキシム体
(Ib)を通常の有機溶媒中(例、ジクロロメタン,ク
ロロホルム,ジオキサン,テトラヒドロフランなど),
塩基(例、ピリジン,トリエチルアミンなど)存在下、
塩化チオニルと反応させて化合物(Ih)を得る。反応
条件はアミドキシム体(Ib)1モルに対して、1〜3
モル程度のピリジン存在下、ジクロロメタンを溶媒とし
て、0℃〜−30℃程度に冷却しながら、2〜10モル
程度の塩化チオニルを加え、30分から1時間程度反応
させるのがよい。
【0029】反応(h)
【化35】 〔式中、A、R1、LおよびQは前記と同意義。R12
低級(C1-8)アルキル基を示す。〕前記式(h)にお
いて、後記反応(l)で得られるアルキル化剤(IIIa)
で化合物(VII)とした後、ハロゲン化炭化水素類
(例、塩化メチレン,クロロホルム等)中、1〜2倍モ
ル程度のテトラフルオロほう酸トリエチルオキソニウム
と0℃〜室温程度で30分〜2時間程度反応させるとイ
ミノエーテル体(VIII)が好収率で得られる。次に、イ
ミノエーテル体(VIII)を通常の有機溶媒(例、ベンゼ
ン,トルエン,塩化メチレン,クロロホルム,ジオキサ
ン,ピリジン等)中、1〜2倍モルのクロロぎ酸エステ
ル(例、クロロメチルホルマート,クロロエチルホルマ
ート等)を1〜2倍モル程度の塩基(例、2,4,6−ト
リメチルピリジン,トリエチルアミン,ジメチルピリジ
ン,メチルピリジン,ジエチルアニリン等)存在下反応
させる。反応条件としては、トルエン中80〜100℃
程度で1〜3時間程度反応させると、N−アルコキシカ
ルボニル体(IX)が好収率で得られる。得られたN−ア
ルコキシカルボニル体(IX)をアルコール類(例、メタ
ノール,エタノール等)中、2倍モル程度のヒドロキシ
ルアミン塩酸塩と塩基(例、ナトリウムメトキシド,ナ
トリウムエトキシド,炭酸カリウム等)を反応させて閉
環させる。反応条件としては、50℃〜溶媒の沸点程度
で3〜10時間程度反応させるのが良い。
【0030】反応(i)
【化36】 〔式中、A、R1、Q、W、X、Yおよびnは前記と同
意義。〕上記反応(i)は、前記反応(c)で得られる
アミドキシム(Ib)を、閉環することによりチアジア
ゾール体(Ii)を得るものである。化合物(Ii)を得
る反応において、化合物(Ib)1モルに対して、1,
1′−チオカルボニルジイミダゾールを1〜2モル程度
使用して、1〜10当量のルイス酸(三フッ化ほう素ジ
エチルエーテル錯体,塩化第一スズ,塩化第二スズ,塩
化亜鉛,塩化第一銅,シリカゲル等)の存在下、通常の
有機溶媒中で行なう。かかる溶媒としては、エーテル類
(例、ジオキサン,テトラヒドロフランなど),ハロゲ
ン化炭化水素類(例、塩化メチレン,クロロホルムな
ど)などを用いる。または、化合物(Ib)をメタノー
ルとクロロホルムに溶解し、0℃〜室温程度でシリカゲ
ルとともに撹拌しながら1,1′−チオカルボニルジイ
ミダゾールを加えた後、室温程度で、30分〜2時間程
度反応させるのがよい。
【0031】反応(j)
【化37】 〔式中、A、R1、Q、W、X、Yおよびnは前記と同
意義。〕上記反応(j)は、前記反応(c)で得られる
アミドキシム(Ib)を閉環することによりチオケトン
体(Ij)を得るものである。化合物(Ij)を得る反応
において、化合物(Ib)1モルに対して、1,1 ′−
チオカルボニルジイミダゾールを1〜10モル程度使用
して、塩基存在下通常の溶媒中で行なう。かかる溶媒と
しては、エーテル類(例、ジオキサン,テトラヒドロフ
ランなど)、ハロゲン化炭化水素類(例、塩化メチレ
ン,クロロホルムなど)、アセトニトリル、アセトンな
どを用いる。また、塩基としては、アミン類(例、トリ
エチルアミン,ピリジン,2,6−ジメチルピリジン,
1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノン−5−エン,
1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン
など)などがあげられる。反応条件は、化合物(Ib)
をアセトニトリルに溶解させ、0℃〜室温程度で、10
分〜24時間程度反応させるのがよい。
【0032】また、上記反応(j)は、下記のような反
応条件においても実施することが出来る。化合物(I
b)1モルに対して、無水酢酸を1〜10モル程度使用
して、塩基存在下通常の溶媒中で行なう。かかる溶媒と
しては、ハロゲン化炭化水素類(例、塩化メチレン,ク
ロロホルムなど)、エーテル類(例、ジオキサン,テト
ラヒドロフランなど)などを用いる。また、塩基として
はアミン類(例、トリエチルアミン,ピリジンなど)が
挙げられる。反応条件としては、化合物(Ib)を塩化
メチレンに溶解させ、0℃〜室温程度で1〜5時間程度
反応させるのがよい。この様にして得られたO−アセチ
ルアミドキシム1モルを有機溶媒中、塩基存在下二硫化
炭素3〜10モル程度と反応させチオケトン(Ij)を
得るものである。かかる溶媒としては、アミド類(例、
N,N−ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド
など)やジメチルスルホキシドなどを用いる。また塩基
としては、水素化ナトリウムやt−ブトキシカリウムな
どが挙げられる。反応条件としては、O−アセチルアミ
ドキシムおよび二硫化炭素をジメチルホルムアミド中、
室温で撹拌しながら水素化ナトリウムを少量ずつ加え、
1〜3時間程度反応させるのがよい。以上のようにして
反応(a)〜(j)で得られた反応生成物は反応終了
後、通常の単離精製方法、例えばカラムクロマトグラフ
ィーおよび再結晶などの方法により容易に単離すること
が出来る。また、これら化合物(I)は、常法により生
理学的に許容しうる酸または塩基との塩、たとえば塩酸
塩、硫酸塩、硝酸塩などの無機酸との塩、化合物によっ
て酢酸塩、ショウ酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩など
の有機酸との塩、ナトリウム塩、カリウム塩などのアル
カリ金属との塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属
との塩に導くことができる。また原料化合物は例えば以
下に示す方法により合成することができる。
【0033】反応(k)
【化38】 〔式中、Lは前記と同意義。〕上記反応(k)は、シア
ノ体(Xa)を前記反応(c)と同様な反応条件を用い
てアミドキシム体(Xb)とした後、開環してオキサジ
アゾール体(Xc)とし、さらにハロゲン化して、化合
物(Xd)を得るものである。反応(c)と同様にし
て、化合物(Xa)から得られるアミドキシム体(Xb)
を文献記載〔F. Eloyら, ヘルベティカ ケミカ アクタ
(Helv. Chim. Acta), 49, 1430(1966)〕の方法に従っ
て、アミドキシム(Xb)1モルに対して、1〜10モ
ル程度のトリクロル酢酸無水物またはヘキサクロロアセ
トンと反応させてオキサジアゾール体(Xc)とし、得
られた化合物(Xc)をハロゲン化炭化水素(例、四塩
化炭素等)中、化合物(Xc)1モルに対して、1〜1.
5モル程度のハロゲン化剤(例、N−ブロモコハク酸イ
ミド,N−ブロモアセトアミド等)と、触媒量の反応開
始剤(例、過酸化ベンゾイル,アゾビスイソブチロニト
リル等)存在下、50℃〜溶媒の沸点程度で1〜3時間
程度加熱反応させるのがよい。この時、光照射下で行う
こともできる。
【0034】反応(l)
【化39】 〔式中、Lは前記と同意義。〕反応(l)は、カルボン
酸(Xe)を常法通りアミド(Xf)とした後、ハロゲン
体(IIIa)を得るものである。カルボン酸(Xe)を有
機溶媒(例、テトラヒドロフラン,クロロホルム,塩化
メチレン等)中、2〜5モル程度のハロゲン化剤(例、
オキザリルクロリド,チオニルクロリド等)と室温〜溶
媒の沸点程度で1〜20時間程度反応させる。この時、
触媒量のジメチルホルムアミドを加え反応を促進させる
のが好ましい。得られた酸ハロゲン化物を有機溶媒
(例、テトラヒドロフラン,ジオキサン等)中、過剰の
アンモニア水と0℃〜室温程度で、1〜10時間程度反
応させるのがよい。この様にしてアミド体(Xf)が好
収率で得られる。この様にして得られたアミド体(X
f)からハロゲン体(IIIa)を得る反応は反応(k)
に示したと同様の方法で行なうのが好ましい。
【0035】反応(m)
【化40】 〔式中、R13は前記R10で示される置換されていてもよ
いアルキル基(例、トリフェニルメチル,メトキシメチ
ル,シアノエチル等)またはt−ブチルジメチルシリル
基などを示す。Lは前記と同意義。〕反応(m)はカル
ボン酸(Xe)を常法どおりアシルイソチオシアナート
とし、アルコールと反応させてカルボニルチオカルバマ
ート(Xg)を得た後メチル化してカーボナート(Xh)
とした。さらに、化合物(Xh)をヒドロキシルアミン
と反応させた後、熱閉環させオキサジアゾール体(X
i)を得るものである。カルボン酸(Xe)からカルボ
ニルチオカルバマート(Xg)を得る反応では、(Xe)
をハロゲン化炭化水素類(例、クロロホルム,塩化メチ
レン等)中、(Xe)1モルに対して2〜5モル程度の
ハロゲン化剤(例、塩化チオニル等)と50℃〜溶媒の
沸点程度で1〜5時間程度加熱反応させ酸クロリドとす
る。得られた酸クロリドをエーテル類(例、ジオキサ
ン,テトラヒドロフラン等)中、2〜5モル程度のチオ
シアン酸塩(例、ナトリウム,カリウム塩等)と50℃
〜溶媒の沸点程度で1〜3時間程度加熱反応させイソチ
オシアナートとする。得られたイソチオシアナートを2
〜10モル程度のアルコール類(例、メタノール,エタ
ノール等)と50℃〜溶媒の沸点程度で15分〜1時間
程度加熱反応させるのが好ましい。
【0036】化合物(Xg)からイミノモノチオカルボ
ナート(Xh)を得る反応では、(Xg)1モルに対し
て、1〜2モル程度の塩基(例、NaOMe, Na2
3,K2CO3等)存在下、有機溶媒(例、メタノー
ル,エタノール,ジメチルホルムアミド(DMF),ア
セトニトリル等)中1〜2モル程度のよう化メチルと室
温〜50℃程度で10〜24時間程度反応させるのが好
ましい。化合物(Xh)からオキサジアゾール体(Xi)
を得る反応では、(Xh)1モルに対して、アルコール類
(例、メタノール,エタノール等)中1〜2モル程度の
ヒドロキシルアミンと室温〜50℃程度で10〜20時
間程度反応させた後、触媒量程度の酸(例、p−トルエ
ンスルホン酸等)存在下、有機溶媒(例、トルエン,ベ
ンゼン等)中50℃〜溶媒の沸点程度で1〜3時間程度
加熱反応することが好ましい。化合物(Xi)から脱メ
チル体(Xj)を得る反応では、過剰のピリジン塩酸塩
と(Xi)を窒素気流下150〜160℃程度で30分
〜1時間程度溶融反応させるのが好ましい。化合物(X
j)から化合物(Xk)を得る反応では、化合物(Xj)
1モルに対して、1〜2モル程度のアルキル化剤(例、
トリフェニルメチルクロリド,メトキシメチルクロリ
ド,シアノエチルクロリド等)を有機溶媒(例、クロロ
ホルム,塩化メチレン,ジオキサン,テトラヒドロフラ
ン,ピリジン等)中、1〜2モル程度の塩基(例、炭酸
カリウム,炭酸ナトリウム,トリエチルアミン,ピリジ
ン等)存在下0℃〜室温程度で1〜3時間程度反応させ
るのが好ましい。化合物(Xk)をハロゲン化して化合
物(Xl)を得る反応は、前記反応(k)における化合
物(Xc)から化合物(Xd)への反応と同様に行うこと
ができる。
【0037】反応(n)
【化41】 〔式中、Lは前記と同意義。〕反応(n)はカルボン酸
(Xe)を常法通りヒドラジド(Xm)ついでセミカルバ
ジド(Xn)とし、さらに脱水閉環してオキサジアゾロ
ン(Xo)とした後、ハロゲノ体(Xp)を得るものであ
る。カルボン酸(Xe)からヒドラジド(Xm)を得る反
応では、(Xe)を有機溶媒(例、テトラヒドロフラ
ン,クロロホルム,塩化メチレン等)中、2〜5モル程
度のハロゲン化剤(例、オキザリルクロリド,チオニル
クロリド等)と室温〜溶媒の沸点程度で1〜20時間程
度反応させる。この時、触媒量のジメチルホルムアミド
を加え反応を促進させるのが好ましい。このようにして
得られた酸クロリドを有機溶媒(例、テトラヒドロフラ
ン,ジオキサン等)中、2〜5モル程度の飽水ヒドラジ
ンと室温〜50℃程度で、1〜10時間程度反応させ
(Xm)を得る。
【0038】この様にして得たヒドラジド(Xm)から
セミカルバジド(Xn)を得る反応では、(Xm)と2〜
5モル程度のイソシアン酸塩(例、ナトリウムまたはカ
リウム塩)を、用いるイソシアン酸塩と等量の酸(例、
塩酸,硫酸等)存在下水溶液中で、0℃〜室温程度で、
1〜5時間程度反応させるのが好ましい。この様にして
得たセミカルバジド(Xn)からオキサジアゾロン(X
o)を得る反応では、(Xn)を有機溶媒(例、ベンゼ
ン,キシレン等)中、溶媒の沸点程度で5〜20時間程
度加熱反応させるのがよい。この様にして得られたオキ
サジアゾロン(Xo)からハロゲノ体(Xp)を得る反応
は前記反応(k)に示したと同様の方法によって行なう
のがよい。
【0039】かくして製造される化合物(I)およびそ
の(薬理学的に許容されうる)塩は、低毒性でアンギオテ
ンシンIIによる血管収縮および血圧上昇作用を強力に抑
制し、動物とりわけ哺乳動物(例えば、ヒト、イヌ、ウ
サギ、ラットなど)に対して血圧降下作用を示すので、
該化合物またはその塩を含有する本発明のアンギオテン
シンII拮抗剤は、高血圧症の治療剤としてのみならず、
心臓病(心肥大、心不全、心筋梗塞など)、脳卒中、腎
疾患、動脈硬化などの循環器系疾患治療剤あるいは眼圧
降下剤として有用である。また、化合物(I)は、中枢
作用によってアルツハイマー病や老人性痴呆症などの脳
機能改善 剤として有用であり、さらに抗不安作用およ
び抗うつ作用も有する。かかる医薬として用いる場合、
化合物(I)あるいはその塩は、経口的に、あるいは非
経口的に、あるいは吸入法により、あるいは直腸投入に
より、あるいは局所投入により用いることができ、医薬
品組成物あるいは製剤(例えば、粉末、顆粒、錠剤、丸
剤、カプセル剤、注射剤、坐剤、シロップ剤、エマルジ
ョン剤、エリキシル剤、懸濁剤、溶液剤など)として安
全に用いることができ、それらは少なくとも一つの本発
明の化合物を単独であるいは医薬として許容される担
体、アジュバント剤、賦形剤、補形剤及び/又は希釈剤
と混合して用いることができる。
【0040】本発明の医薬用の組成物は通常の方法に従
って製剤化することができる。本明細書において、非経
口とは、皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射、腹腔内注
射あるいは点滴法などを含むものである。注射用調剤、
例えば、無菌注射用水性懸濁物あるいは油性懸濁物は、
適当な分散化剤または湿化剤及び懸濁化剤を用いて当該
分野で知られた方法で調製されうる。その無菌注射用調
剤は、また、例えば水溶液などの非毒性の非経口投与す
ることができる希釈剤あるいは無菌注射に用いることが
できる溶剤との溶液または懸濁液であってもよい。使用
することのできるベヒクルあるいは溶剤として許される
ものとしては、水、リンゲル液、等張食塩液などがあげ
られる。さらに、通常溶剤または懸濁化溶媒として無菌
の不揮発性油も用いられうる。このためには、いかなる
不揮発性油も脂肪酸も使用でき、天然あるいは合成ある
いは半合成の脂肪性油又は脂肪酸、そして天然あるいは
合成あるいは半合成のモノあるいはジあるいはトリグリ
セリド類も含まれる。直腸投与用の坐剤は、その薬物と
適当な非刺激性の補形剤、例えば、ココアバターやポリ
エチレングリコール類といった常温では固体であるが腸
管の温度では液体で、直腸内で融解し、薬物を放出する
ものなどと混合して製造されることができる。
【0041】経口投与用の固型投与剤型としては、散
剤、顆粒剤、錠剤、丸剤、カプセル剤などの上記したも
のがあげられる。そのような剤型において、活性成分化
合物は、少なくとも一つの添加物、例えば、ショ糖、乳
糖、セルロース糖、マニトール、マルチトール、デキス
トラン、デンプン類、寒天、アルギネート類、キチン
類、キトサン類、ペクチン類、トラガントガム類、アラ
ビアゴム類、ゼラチン類、コラーゲン類、カゼイン、ア
ルブミン、合成又は半合成のポリマー類又はグリセリド
類と混合することができる。そのような剤型物はまた、
通常の如く、さらなる添加物を含むことができ、例えば
不活性希釈剤、マグネシウムステアレートなどの滑沢
剤、パラベン類,ソルビン酸などの保存剤、アスコルビ
ン酸,α−トコフェロール,システインなどの抗酸化
剤、崩壊剤、結合化剤、増粘剤、緩衝化剤、甘味付与
剤、フレーバー付与剤、パーフューム剤などがあげられ
る。錠剤及び丸剤はさらにエンテリックコーティングさ
れて製造されることもできる。経口投与用の液剤は、医
薬として許容されるエマルジョン剤、シロップ剤、エリ
キシル剤、懸濁剤、溶液剤などがあげられ、それらは当
該分野で普通用いられる不活性希釈剤、例えば水を含ん
でいてもよい。ある特定の患者の投与量は、年令、体
重、一般的健康状態、性別、食事、投与時間、投与方
法、排泄速度、薬物の組み合わせ、患者のその時に治療
を行なっている病状の程度に応じ、それらあるいはその
他の要因を考慮して決められる。投与量は対象疾患、症
状、投与対象、投与方法などによって異なるが、成人の
本態性高血圧症治療剤として投与する場合、経口投与で
は1日量1〜100mg(好ましくは1〜50mg)、静注で
は1日量0.01〜50mg(好ましくは0.1〜30mg)を
1回又は2ないし3回に分けて投与するのが好ましい。
【0042】
【実施例】以下に本発明を製剤例、実施例、実験例およ
び参考例によりさらに具体的に説明するが、これらが本
発明を制限するものでないことは、云うまでもない。 製剤例 本発明の化合物(I)を、たとえば高血圧症、心臓病、
脳卒中、腎炎などの循環器系疾患治療剤として使用する
場合、たとえば次の様な処方によって用いることができ
る。 1. カプセル剤 (1) 4−〔N−ブチル−N−〔2′−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2, 4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル〕アミノ ピリミジン−5−カルボン酸 10mg (2) ラクトース 90mg (3) 微結晶セルロース 70mg (4) ステアリン酸マグネシウム 10mg 1カプセル 180mg (1),(2),(3)および1/2量の(4)を混和した後、顆粒
化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプ
セルに封入する。 2. 錠剤 (1) 4−〔N−ブチル−N−〔2′−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2, 4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル〕アミノ ピリミジン−5−カルボン酸 10mg (2) ラクトース 35mg (3) コーンスターチ 150mg (4) 微結晶セルロース 30mg (5) ステアリン酸マグネシウム 5mg 1錠 230mg (1),(2),(3),2/3量の(4)および1/2量の(5)を混
和後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加
えて錠剤に加圧成型する。
【0043】 3. 注射剤 (1) 4−〔N−ブチル−N−〔2′−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2, 4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル〕アミノ ピリミジン−5−カルボン酸 2ナトリウム塩 10mg (2) イノシット 100mg (3) ベンジルアルコール 20mg 1アンプル 130mg (1),(2)および(3)を全量2mlになるように、 注射用水
に溶かし、アンプルに封入する。全工程は無菌状態で行
なう。 4. カプセル剤 (1) 4−〔N−ブチル−N−〔2′−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2, 4−チアジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル〕アミノピ リミジン−5−カルボン酸 10mg (2) ラクトース 90mg (3) 微結晶セルロース 70mg (4) ステアリン酸マグネシウム 10mg 1カプセル 180mg (1),(2),(3)および1/2量の(4)を混和した後、顆粒
化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプ
セルに封入する。 5. 錠剤 (1) 4−〔N−ブチル−N−〔2′−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2, 4−チアジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル〕アミノピ リミジン−5−カルボン酸 10mg (2) ラクトース 35mg (3) コーンスターチ 150mg (4) 微結晶セルロース 30mg (5) ステアリン酸マグネシウム 5mg 1錠 230mg (1),(2),(3),2/3量の(4)および1/2量の(5)を混
和後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加
えて錠剤に加圧成型する。
【0044】 6. 注射剤 (1) 4−〔N−ブチル−N−〔2′−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2, 4−チアジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル〕アミノピ リミジン−5−カルボン酸 2ナトリウム塩 10mg (2) イノシット 100mg (3) ベンジルアルコール 20mg 1アンプル 130mg (1),(2),(3)を全量2mlになるように、 注射用水に溶
かし、アンプルに封入する。全工程は無菌状態で行な
う。 7. カプセル剤 (1) 2−〔N−〔2′−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジ アゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル−N−プロピル〕アミ ノピリジン−3−カルボン酸 10mg (2) ラクトース 90mg (3) 微結晶セルロース 70mg (4) ステアリン酸マグネシウム 10mg 1カプセル 180mg (1),(2),(3)および1/2量の(4)を混和した後、顆粒
化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプ
セルに封入する。 8. 錠剤 (1) 2−〔N−〔2′−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジ アゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル−N−プロピル〕アミ ノピリジン−3−カルボン酸 10mg (2) ラクトース 35mg (3) コーンスターチ 150mg (4) 微結晶セルロース 30mg (5) ステアリン酸マグネシウム 5mg 1錠 230mg (1),(2),(3),2/3量の(4)および1/2量の(5)を混
和後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加
えて錠剤に加圧成型する。
【0045】 9. 注射剤 (1) 2−〔N−〔2′−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジ アゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル−N−プロピル〕アミ ノピリジン−3−カルボン酸 2ナトリウム塩 10mg (2) イノシット 100mg (3) ベンジルアルコール 20mg 1アンプル 130mg (1),(2),(3)を全量2mlになるように、 注射用水に溶
かし、アンプルに封入する。全工程は無菌状態で行な
う。 10.カプセル剤 (1) 2−〔N−〔2′−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−チアジア ゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル−N−プロピル〕アミノ ピリジン−3−カルボン酸 10mg (2) ラクトース 90mg (3) 微結晶セルロース 70mg (4) ステアリン酸マグネシウム 10mg 1カプセル 180mg (1),(2),(3)および1/2量の(4)を混和した後、顆粒
化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプ
セルに封入する。
【0046】 11.錠剤 (1) 2−〔N−〔2′−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−チアジア ゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル−N−プロピル〕アミノ ピリジン−3−カルボン酸 10mg (2) ラクトース 35mg (3) コーンスターチ 150mg (4) 微結晶セルロース 30mg (5) ステアリン酸マグネシウム 5mg 1錠 230mg (1),(2),(3),2/3量の(4)および1/2量の(5)を
混和後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に
加えて錠剤に加圧成型する。 12.注射剤 (1) 2−〔N−〔2′−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−チアジア ゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル−N−プロピル〕アミノ ピリジン−3−カルボン酸 2ナトリウム塩 10mg (2) イノシット 100mg (3) ベンジルアルコール 20mg 1アンプル 130mg (1),(2),(3)を全量2mlになるように、 注射用水に溶
かし、アンプルに封入する。全工程は無菌状態で行な
う。
【0047】参考例1 4−メチルビフェニル−2−カルボキサミドオキシム ヒドロキシルアミン塩酸塩(17.9g)のジメチルス
ルホキシド(120ml)溶液に、金属ナトリウム(5.
92g)と無水メタノール(50ml)より調製したナト
リウムメトキシドのメタノール溶液を加えた。室温で1
0分間撹拌した後、2′−シアノ−4−メチルビフェニ
ル(10g)を加え、反応液を100℃で5時間撹拌し
た。冷後、反応液を酢酸エチルと水で分配し、水層を酢
酸エチルで抽出した。有機層をあわせて水洗、乾燥し、
溶媒を減圧下に留去した。残さをシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製して題記化合物を白色アモルファ
ス(11.2g,96%)として得た。1 H−NMR(200MHz,CDCl3)δ:2.39(3H,s), 4.42(2
H,br s), 7.22(2H,d), 7.31-7.50(5H,m), 7.56-7.60(1
H,m). IR(KBr)cm-1:3490, 3380, 1642, 1575, 1568.
【0048】参考例2 5−トリクロロメチル−3−(4′−メチルビフェニル
−2−イル)−1,2,4−オキサジアゾール 参考例1で得た化合物(10g)のベンゼン(100m
l)溶液に無水トリクロロ酢酸(16.4g)を滴下し
た後、反応液を2時間加熱還流した。冷後、反応液を濃
縮乾固し、残さをエーテルと水で分配した。水層をエー
テルで抽出し有機層をあわせて水洗、乾燥後、溶媒を減
圧下に留去した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで精製して題記化合物を淡黄色油状物(12g,
77%)として得た。1 H−NMR(200MHz,CDCl3)δ:2.38(3H,s), 7.16(4
H,s), 7.44-7.64(3H,m),7.88-7.93(1H,m). IR(neat)cm-1:3025, 1600, 1580, 1561, 1508.
【0049】参考例3 5−トリクロロメチル−3−(4′−ブロモメチルビフ
ェニル−2−イル)−1,2,4−オキサジアゾール 参考例2で得た化合物(24.8g)の四塩化炭素(3
00ml)溶液にN−ブロモサクシニミド(12.5g)
およびα,α′−アゾビスイソブチロニトリル(1.1
5g)を加え、2時間加熱還流した。冷後、白色不溶物
をろ去し、ろ液をジクロルメタンで希釈した。有機層を
水洗、乾燥し、溶媒を減圧下に留去した。得られた残さ
をエーテル−ヘキサンから再結晶して題記化合物を無色
結晶(23.0g,76%)として得た。 融点 77−79℃ 元素分析値 C16102OBrCl3・0.5H2Oとして 1H−NMR(200MHz,CDCl3)δ:4.52(2H,s), 7.23(2
H,d), 7.38(2H,d), 7.44-7.65(3H,m), 7.91-7.95(1H,
m). IR(KBr)cm-1:1600, 1560, 1475, 1428, 1332.
【0050】参考例4 4′−ブロモメチルビフェニル−2−カルボキサミド 4′−メチルビフェニル−2−カルボキサミド(2.1
g)、N−ブロモコハク酸イミド(2.5g)とアゾビ
スイソブチロニトラート(AIBN;82mg)をベンゼ
ン(20ml)に加え、60−70℃で20時間かき混ぜ
た。析出した結晶をろ取、イソプロピルエーテルで洗浄
した後、水に懸濁して30分間かき混ぜた。不溶物をろ
取、乾燥した。粗結晶を酢酸エチル−メタノールより再
結晶して、無色針状晶(1.6g,55%)を得た。 融点 220−221℃(d) 元素分析値 C1412BrNOとして 1H−NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:4.75(2H,s), 7.31-
7.69(10H,m). IR(KBr)cm-1:3150, 3000, 1570, 1540, 1520, 1
500, 1300, 665.
【0051】実施例1 エチル 2−〔N−プロピル−N−〔2′−(2,5−
ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール
−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル〕アミノピ
リジン−3−カルボキシラート a) エチル 2−クロロピリジン−3−カルボキシラ
ート 2−クロロピリジン−3−カルボン酸(7.9g)と塩
化チオニル(45ml)をベンゼン(65ml)中、3時間
加熱還流した。反応液を濃縮して得られた油状物をエタ
ノール(40ml)に滴下し、さらに1時間加熱還流し
た。溶媒を留去して得られる残留物をトルエンに溶か
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して
題記化合物(8.4g,90%)を淡黄色油状物として
得た。1 H−NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.42(3H,t), 4.44(2
H,q), 7.34(1H,dd), 8.17(1H,dd), 8.52(1H,dd). b) エチル 2−プロピルアミノピリジン−3−カル
ボキシラート 実施例1a)で得た化合物(4.6g)とプロピルアミ
ン(9ml)をエタノールに溶かし、封管中100℃に6
時間加熱した。反応液を濃縮して得られた残留物を酢酸
エチルに溶かし、水酸化ナトリウム溶液で洗浄、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得た油状物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、題記
化合物(4.1g,79%)を無色油状物として得た。1 H−NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.01(3H,t), 1.38(3
H,t), 1.60-1.74(2H,m),3.48(2H,dt), 4.32(2H,q), 6.5
0(1H,dd), 8.01(1H,br), 8.12(1H,dd), 8.28(1H,dd). c) エチル 2−〔N−〔2′−(2,5−ジヒドロ
−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル)ビフェニル−4−イル〕メチル−N−プロピル〕ア
ミノピリジン−3−カルボキシラート 実施例1c)で得た化合物(0.62g)と1,3−ジメ
チル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミ
ドン(0.73g)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液
へ、ヘキサメチルジシラザン(0.72g)と1.6Mブ
チルリチウムテトラヒドロフラン溶液(2.8ml)より
調製したリチウムヘキサメチルジシラキシドを氷冷下滴
下した。10分間かき混ぜた後、参考例3で得た化合物
(2.0g)のテトラヒドロフラン(6ml)溶液を滴下
した。反応液を室温で3日間かき混ぜた後、1N塩酸
(10ml)に注ぎ込み、1N水酸化ナトリウム溶液でp
H6−7に調整した。酢酸エチルで抽出し水洗後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、得られた
粗生成物を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶して題記化
合物(0.20g,14%)を無色針状晶として得た。 融点 168−169℃ 元素分析値 C262644として 1H−NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.72(3H,t), 1.29(3
H,t), 1.42-1.61(2H,m),3.17(2H,t), 4.25(2H,q), 4.64
(2H,s), 6.61(1H,dd), 7.17(2H,d), 7.30(2H,d), 7.33-
7.57(3H,m), 7.77-7.85(2H,m), 8.07(1H,dd). IR(KBr)cm-1:1770, 1725, 1585, 1565, 1495, 1
480, 1460, 1440, 1280,1250, 1225, 1120, 1090, 106
0, 760.
【0052】実施例2 2−〔N−〔2′−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−
1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル
−4−イル〕メチル−N−プロピル〕アミノピリジン−
3−カルボン酸 実施例1c)で得た化合物(0.15g)、1N水酸化
ナトリウム(1.5ml)とメタノール(1ml)を混合
し、1.5時間加熱還流した。反応液を水で希釈し、1
N塩酸でpH3−4に調整後、クロロホルム抽出した。
抽出液を水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒
を留去し残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製し、得られた粗結晶を酢酸エチル−メタノールよ
り再結晶して題記化合物(0.11g,79%)を無色
柱状晶として得た。 融点 203−204℃ 元素分析値 C242244として 1H−NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:0.74(3H,t), 1.43-
1.61(2H,m), 3.26(2H,t), 4.74(2H,s), 6.80(1H,dd),
7.25(2H,d), 7.35(2H,d), 7.51-7.70(4H,m), 7.86-7.91
(1H,m), 8.23-8.26(1H,m). IR(KBr)cm-1:1780, 1590, 1495, 1470, 1455, 1
430, 1380, 1220, 1200,930, 880, 850, 840, 790, 76
0, 755, 740.
【0053】実施例3 エチル 2−〔N−〔2′−(2,5−ジヒドロ−5−
オキソ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ビフ
ェニル−4−イル〕メチル−N−プロピル〕アミノピリ
ジン−3−カルボキシラート a) エチル 2−〔N−(2′−シアノビフェニル−
4−イル)メチル−N−プロピル〕ピリジン−3−カル
ボキシラート 実施例1b)で得た化合物(2.0g)のN,N−ジメチ
ルホルムアミド(10ml)溶液へ60%油性水素化ナト
リウム(0.42g)を加え室温で3時間かき混ぜた
後、4′−ブロモメチル−2−シアノビフェニル(3.
1g)を加えて、さらに室温で19時間かき混ぜた。反
応液を酢酸エチルで希釈し水洗後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を留去し残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製して、題記化合物(1.3
g,34%)を無色油状物として得た。1 H−NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.81(3H,t), 1.37(3
H,t), 1.59(2H,m), 3.29(2H,t), 4.33(2H,q), 4.79(2H,
s), 6.70(1H,dd), 7.38-7.67(7H,m), 7.75(1H,dd), 7.9
1(1H,dd), 8.26(1H,dd). IR(neat)cm-1:2225, 1715, 1585, 1560, 1480, 14
70, 1445, 1410, 1365,1280, 1225, 1125, 1085, 765. b) エチル 2−〔N−〔2′−(ヒドロキシカルボ
イミドイル)ビフェニル−4−イル〕メチル−N−プロ
ピル〕ピリジン−3−カルボキシラート ヒドロキシルアミン塩酸塩(2.6g)のジメチルスル
ホキシド(DMSO)(25ml)溶液にトリエチルアミ
ン(3.8g)を加え室温で30分間かき混ぜた。反応
液にテトラヒドロフラン(50ml)を加え、析出した沈
殿をろ去、ろ液よりテトラヒドロフランを減圧留去し
た。ヒドロキシルアミンのDMSO溶液へ実施例3a)
で得た化合物(1.5g)を加え、60−65℃で2日
間かき混ぜた。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出、酢
酸エチル溶液を希塩酸で抽出した。水層を1N水酸化ナ
トリウム溶液でpH9−10に調整し、酢酸エチルで抽
出、水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
留去し残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製して、題記化合物(1.2g,75%)を無色油状
物として得た。1 H−NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.81(3H,t), 1.36(3
H,t), 1.59(2H,m), 3.30(2H,t), 4.32(2H,q), 4.38(2H,
s), 4.74(2H,s), 6.68(1H,dd), 7.30-7.60(8H,m),7.89
(1H,dd), 8.25(1H,dd). IR(neat)cm-1:1710, 1650, 1580, 1555, 1480, 14
40, 1360, 1280, 1220,1120, 1080, 760. c) エチル 2−〔N−〔2′−(2,5−ジヒドロ
−5−オキソ−1,2,4−チアジアゾール−3−イ
ル)ビフェニル−4−イル〕メチル−N−プロピル〕ア
ミノピリジン−3−カルボキシラート 実施例3b)で得た化合物(1.2g)と1,1′−チオ
カルボニルジイミダゾール(0.55g)をテトラヒド
ロフラン(6ml)に加えて室温で20分間かき混ぜた
後、溶媒を留去した。残留物を酢酸エチルに溶かし水洗
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し残
留物をテトラヒドロフラン(6ml)に溶かし三フッ化ほ
う素ジエチルエーテル錯体(0.64g)を加えて、室
温で30分間かき混ぜた。反応液を水で希釈し、酢酸エ
チルで抽出した。抽出液を水洗、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製して得た粗結晶を酢酸エチル
−ヘキサンより再結晶し、題記化合物(0.34g,2
6%)を無色針状晶として得た。 融点 134−135℃ 元素分析値 C262643Sとして 1H−NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.80(3H,t), 1.37(3
H,t), 1.53-1.64(2H,m),3.25(2H,t), 4.34(2H,q), 4.75
(2H,s), 6.70(1H,dd), 7.25(2H,d), 7.38-7.60(5H,m),
7.86-7.94(2H,m), 8.21(1H,dd), 8.43(1H,br s).
【0054】実施例4 2−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−
1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ビフェニル−
4−イル〕メチル−N−プロピルアミノ〕ピリジン−3
−カルボン酸 実施例3c)で得られた化合物(0.24g)から実施
例2と同様にして、題記化合物を無色粉末(0.18
g,78%)として得た。 融点 91−93℃ 元素分析値 C242243S・0.4H2Oとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.86(3H,t),1.43(2H,m),3.21
(2H,t),4.29(2H,s),7.18-7.59(8H,m),7.74(1H,dd),8.46
(1H,dd),8.66(1H,dd),9.65(1H,br). IR(KBr)cm-1:1695,1580,1460,1430,765.
【0055】実施例5 エチル 2−〔N−ブチル−N−〔2’−(2,5−ジ
ヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−
3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチルアミノ〕ピリ
ジン−3−カルボキシラート a) エチル 2−ブチルアミノピリジン−3−カルボ
キシラート 実施例1a)で得た化合物(2.3g)から実施例1
b)と同様にして、題記化合物を無色油状物(2.5
g,93%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.96(3H,t),1.37(3H,t),1.36
-1.72(4H,m),3.46-3.56(2H,m),4.32(2H,q),6.49(1H,d
d),7.97(1H,br),8.11(1H,dd).8.27(1H,dd). IR(neat)cm-1:3375,1690,1600,1585,1520,1295,1250,1
125. b) エチル 2−〔N−ブチル−N−(2’−シアノ
ビフェニル−4−イル)メチルアミノ〕ピリジン−3−
カルボキシラート 実施例5a)で得た化合物(2.4g)から実施例3
a)と同様にして、題記化合物を無色油状物(2.4
g,53%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.85(3H,t),1.17-1.31(2H,
m),1.37(3H,t),1.48-1.63(2H,m),3.33(2H,t),4.33(2H,
q),4.78(2H,s),6.70(1H,dd),7.38-7.77(8H,m),7.91(1H,
dd),8.26(1H,dd). IR(neat)cm-1:2230,1715,1590,1560,1480,1445,1410,1
370,1285,1250,1225,1125,1085,1060,760. c) エチル 2−〔N−ブチル−N−(2’−ヒドロ
キシカルバミミドイルビフェニル−4−イル)メチルア
ミノ〕ピリジン−3−カルボキシラート 実施例5b)で得た化合物(2.4g)から実施例3
b)と同様にして、題記化合物を無色柱状晶(1.0
g,38%)として得た。 融点 181-182℃ (クロロホルム−メタノール) 元素分析値 C263043として 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.84(3H,t),1.14-1.31(2H,
m),1.37(3H,t),1.55(2H,m),3.34(2H,t),4.33(2H,q),4.3
8(2H,brs),4.74(2H,s),6.70(1H,dd),7.31-7.60(8H,m),
7.90(1H,q),8.26(1H,dd). IR(KBr)cm-1:3480,3360,3220,1680,1660,1580,1560,14
60,1430,1380,1365,1305,1285,1260,1220,1130,1120,92
0,780,770. d) エチル 2−〔N−ブチル−N−〔2’−(2,
5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾ
ール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチルアミ
ノ〕ピリジン−3−カルボキシラート 実施例5c)で得た化合物(0.5g)とトリエチルア
ミン(0.44g)のクロロホルム(15ml)溶液へク
ロロギ酸エチル(0.24g)を滴下した。反応液を室
温で1時間かき混ぜた後、水洗、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残留物を酢酸エチ
ル(10ml)に溶かして1,5−ジアザビシクロ〔5.
4.0〕ウンデ−7−セン(0.67g)と共に2時間
加熱還流した。反応液をpH4−5に調整し、水洗、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留去し
て、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し、得られた粗生成物を酢酸エチル−ヘキサンより再
結晶して題記化合物を無色柱状晶(0.38g,73
%)として得た。 融点 146-147℃ 元素分析値 C272844として 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.84(3H,t),1.13-1.27(2H,
m),1.37(3H,t),1.47-1.62(2H,m),3.29(2H,t),4.32(2H,
q),4.70(2H,s),6.69(1H,dd),7.22-7.64(7H,m),7.84-7.9
4(2H,m),8.13(1H,dd). IR(KBr)cm-1:1775,1720,1585,1565,1495,1480,1455,14
40,1365,1280,1250,1220,1170,1120.
【0056】実施例6 2−〔N−ブチル−N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−
5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル)ビフェニル−4−イル〕メチルアミノ〕ピリジン−
3−カルボン酸 実施例5d)で得た化合物(0.25g)から実施例2
と同様にして、題記化合物を無色粉末(0.18g,7
5%)として得た。 融点 95-98℃ 元素分析値 C252444・0.5H2 Oとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.87(3H,t),1.24-1.44(4H,
m),3.41(2H,t),4.31(2H,s),7.09(2H,q),7.22(2H,d),7.3
8-7.62(4H,m),7.72(1H,dd),8.46(1H,dd),8.67(1H,dd). IR(KBr)cm-1:1780,1600,1585,1495,1470,1430,1375,94
0,760.
【0057】実施例7 メチル 2−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−
オキソ−1,2,4−オキサジチゾール−3−イル)ビ
フェニル−4−イル〕メチル−N−バレリルアミノ〕チ
オフェン−3−カルボキシラート a) メチル 2−バレリルアミノチオフェン−3−カ
ルボキシラート 塩化バレリル(1.3g)をメチル 2−アミノチオフ
ェン−3−カルボキシラート(1.6g)(Y. Kuwada
et al. ケミカル アブストラクト(Chem. Abst.) 82,
156252(1975))とトリエチルアミン(1.2g)のジク
ロロエタン(20ml)溶液へ氷冷下加え、さらに2時間
かき混ぜた。反応液を水洗し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶媒を減圧下に留去して、残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製して題記化合物を無
色油状物(2.3g,96%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.96(3H,t),1.33-1.52(2H,
m),1.68-1.83(2H,m),2.51(2H,t),3.89(3H,s),6.72(1H,d
d),7.19(1H,d),10.97(1H,brs). IR(neat)cm-1:3300,1700,1680,1550,1500,1440,1295,1
240,1200,1165,1025,700. b) メチル 2−〔N−(2’−シアノビフェニル−
4−イル)メチル−N−バレリルアミノ〕チオフェン−
3−カルボキシラート 実施例7a)で得た化合物(2.3g)から実施例3
a)と同様にして、題記化合物を無色油状物(4.0
g,95%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.85(3H,t),1.17-1.36(2H,
m),1.54-1.69(2H,m),2.19(2H,t),3.74(3H,s),4.53(2H,b
rs),5.33(1H,d),7.12(1H,d),7.30-7.49(7H,m),7.59-7.6
7(1H,m)7.75(1H,dd). IR(neat)cm-1:2220,1720,1680,1540,1480,1440,1390,1
345,1275,1230,1190,1155,1005,765,720. c) メチル 2−〔N−(2’−ヒドロキシカルバミ
ミドイルビフェニル−4−イル)メチル−N−バレリル
アミノ〕チオフェン−3−カルボキシラート 実施例7b)で得た化合物(4.0g)から実施例3
b)と同様にして、題記化合物を無色油状物(1.5
g,35%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.85(3H,t),1.17-1.36(2H,
m),1.54-1.69(2H,m),2.19(2H,t),3.69(3H,s),4.45(2H,b
rs),4.83(1H,d),4.99(1H,d),7.14(1H,d),7.20(2H,d),7.
32-7.59(7H,m). IR(neat)cm-1:1720,1650,1580,1540,1440,1390,1340,1
270,1230,1190,1155,1005,750,715. d) メチル 2−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ
−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル)ビフェニル−4−イル〕メチル−N−バレリルアミ
ノ〕チオフェン−3−カルボキシラート 実施例7c)で得た化合物(0.7g)から実施例5
d)と同様にして、題記化合物を無色柱状晶(0.50
g,68%)として得た。 融点 154-155℃ (酢酸エチル−ヘキサン) 元素分析値 C262535Sとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.86(3H,t),1.19-1.38(2H,
m),1.56-1.71(4H,m),2.25(2H,t),3.73(3H,s),4.77(1H,
d),5.08(1H,d),7.13-7.29(5H,m),7.43-7.67(4H,m),7.89
(1H,dd),8.23(1H,brs). IR(KBr)cm-1:1765,1715,1650,1460,1435,1400,1270,12
50,1220,1180,1160,940,760,730.
【0058】実施例8 2−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−
1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル
−4−イル〕メチル−N−バレリルアミノ〕チオフェン
−3−カルボン酸 実施例7d)で得た化合物(0.30g)から実施例2
と同様にして、題記化合物を無色柱状晶(0.20g,
67%)として得た。 融点 183-185℃ (分解)(クロロホルム−エーテル) 元素分析値 C252335S・H2Oとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.86(3H,t),1.16-1.38(2H,
m),1.56-1.71(2H,m),2.17-2.34(2H,t),3.79(1H,d),6.00
(1H,d),7.15-7.68(9H,m),7.92(1H,dd),9.10(1H,brs). IR(KBr)cm-1:1770,1680,1640,1450,1435,1395,1280,12
40,760,720.
【0059】実施例9 メチル 2−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−
オキソ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ビフ
ェニル−4−イル〕メチル−N−バレリルアミノ〕チオ
フェン−3−カルボキシラート 実施例7c)で得た化合物(0.80g)から実施例3
c)と同様にして、題記化合物を無色柱針晶(0.40
g,47%)として得た。 融点 116-117℃ (酢酸エチル−ヘキサン) 元素分析値 C2625342として 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.85(3H,t),1.17-1.36(2H,
m),1.46-1.69(2H,m),2.18(2H,t),3.80(3H,s),4.31(1H,
d),5.56(1H,d),7.15(1H,d),7.27(4H,s-like),7.36-7.62
(4H,m),7.92(1H,dd),8.22(1H,brs). IR(KBr)cm-1:1720,1680,1660,1540,1435,1395,1270,12
50,1155,760,720.
【0060】実施例10 2−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−
1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ビフェニル−
4−イル〕メチル−N−バレリルアミノ〕チオフェン−
3−カルボン酸 実施例9で得た化合物(0.25g)から実施例2と同
様にして、題記化合物を無色結晶(87mg,33%)と
して得た。 融点 148-149℃ (クロロホルム−エーテル) 元素分析値 C2523342・0.25CHCl3
して 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.87(3H,t),1.21-1.40(2H,
m),1.57-1.72(2H,m),2.17-2.40(2H,t),3.75(1H,d),6.03
(1H,d),7.03-7.20(5H,m),7.34(1H,d),7.40-7.61(3H,m),
7.93(1H,dd),10.06(1H,brs). IR(KBr)cm-1:1700,1680,1535,1455,1430,1395,1280,12
60,1180,760,720.
【0061】実施例11 メチル 5−メチル−2−〔N−ブチリル−N−〔2’
−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキ
サジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチ
ルアミノ〕チオフェン−3−カルボキシラート a) メチル 2−ブチリルアミノ−5−メチルチオフ
ェン−3−カルボキシラート メチル 2−アミノ−5−メチルチオフェン−3−カル
ボキシラート(2.6g)(Y.Kuwada et al. ケミカル
アブストラクト(Chem. Abst.) 82, 156252(1975))
のピリジン(20ml)溶液へ酪酸無水物(2.8g)を
氷冷下滴下後、反応液を60℃で18時間かき混ぜた。
反応液を濃縮、残留物を酢酸エチルに溶かし水洗、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精
製して、題記化合物を褐色油状物(2.2g,62%)
として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.01(3H,t),1.69-1.88(2H,
m),2.37(3H,d),2.46(2H,t),3.86(3H,s),6.82(1H,t),10.
86(1H,brs). IR(neat)cm-1:3300,1670,1560,1540,1450,1385,1275,1
230,1200,1175. b) メチル 5−メチル−2−〔N−ブチリル−N−
(2’−シアノビフェニル−4−イル)メチルアミノ〕
チオフェン−3−カルボキシラート 実施例11a)で得た化合物(2.2g)から実施例3
a)と同様にして、題記化合物を黄色油状物(3.9
g,100%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.89(3H,t),1.61-1.72(2H,
m),2.20(2H,t),2.40(3H,d),3.70(3H,s),4.55(1H,d),5.2
7(1H,d),7.03(1H,d),7.35(2H,d),7.40-7.52(4H,m),7.64
(1H,dt),7.76(1H,dd). IR(neat)cm-1:2220,1720,1675,1440,1390,1250,1190,1
165,760. c) メチル 5−メチル−2−〔N−ブチリル−N−
(2’−ヒドロキシカルバミミドイルビフェニル−4−
イル)メチルアミノ〕チオフェン−3−カルボキシラー
ト 実施例11b)で得た化合物(3.0g)から実施例3
b)と同様にして、題記化合物を無色油状物(1.7
g,53%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.89(3H,t),1.60-1.72(2H,
m),2.20(2H,t),2.41(3H,d),3.65(3H,s),4.45(2H,brs),
4.88(2H,s),6.99(1H,t),7.22(2H,d),7.35-7.61(7H,m). IR(neat)cm-1:3480,3370,1720,1660,1580,1560,1490,1
440,1380,1340,1250,1190,1165,1005,760. d) メチル 5−メチル−2−〔N−ブチリル−N−
〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4
−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イ
ル〕メチルアミノ〕チオフェン−3−カルボキシラート 実施例11c)で得た化合物(0.70g)から実施例
5d)と同様にして、題記化合物を無色針状晶(0.4
5g,61%)として得た。 融点 156-157℃ (酢酸エチル−ヘキサン) 元素分析値 C262535Sとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.91(3H,t),1.68(2H,m),2.26
(2H,t),2.44(3H,d),3.66(3H,s),4.52(1H,d),5.24(1H,
d),7.09-7.29(5H,m),7.43-7.54(2H,m),7.63(1H,dd),7.8
7(1H,dd),8.45(1H,bsr). IR(KBr)cm-1:1760,1715,1645,1490,1460,1440,1400,13
90,1380,1250,1235,1190,1160,940,760.
【0062】実施例12 5−メチル−2−〔N−ブチリル−N−〔2’−(2,
5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾ
ール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチルアミ
ノ〕チオフェン−3−カルボン酸 実施例11d)で得た化合物(0.25g)から実施例
2と同様にして、題記化合物を無色柱状晶(0.17
g,71%)として得た。 融点 210-211℃ (分解)(酢酸エチル−ヘキサン) 元素分析値 C252335Sとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.89(3H,t),1.57-1.76(2H,
m),2.22-2.35(2H,m),2.50(3H,d),3.76(1H,d),5.95(1H,
d),6.80(1H,m),7.20(4H,s-like),7.41-7.55(2H,m),7.62
(1H,dd),7.90(1H,dd),9.20(1H,brs). IR(KBr)cm-1:1760,1680,1600,1560,1495,1470,1460,13
75,1340,1270,1255,1240,1180,1005,995,950,840,780,7
60,740,725.
【0063】実施例13 メチル 5−メチル−2−〔N−ブチリル−N−〔2’
−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−チア
ジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル
アミノ〕チオフェン−3−カルボキシラート 実施例11c)で得た化合物(0.90g)から実施例
3c)と同様にして、題記化合物を無色柱状晶(0.3
4g,35%)として得た。 融点 131-132℃ (酢酸エチル−ヘキサン) 元素分析値 C2625342として 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.88(3H,t),1.66(2H,m),2.19
(2H,t),2.41(3H,d),3.75(3H,s),4.41(1H,d),5.39(1H,
d),7.04(1H,m),7.17-7.62(7H,m),7.90(1H,dd),8.35(1H,
brs). IR(KBr)cm-1:1720,1690,1660,1555,1485,1460,1435,14
00,1345,1250,1225,1190,1165,1005,760.
【0064】実施例14 5−メチル−2−〔N−ブチリル−N−〔2’−(2,
5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−チアジアゾー
ル−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチルアミノ〕
チオフェン−3−カルボン酸 実施例13で得た化合物(0.20g)から実施例2と
同様にして、題記化合物を無色柱状晶(0.15g,8
3%)として得た。 融点 193-195℃ (分解)(酢酸エチル−ヘキサン) 元素分析値 C2523342として 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.91(3H,t),1.55-1.78(2H,
m),2.27-2.46(2H,m),2.50(3H,d),3.70(1H,d),6.01(1H,
d),6.75(1H,m),7.06(2H,d),7.17(2H,d),7.40-7.62(3H,
m),7.92(1H,dd),10.09(1H,brs). IR(KBr)cm-1:1680,1555,1490,1460,1435,1380,1340,12
60,1240,1180,760,720.
【0065】実施例15 エチル 4−〔N−ブチル−N−〔2’−(2,5−ジ
ヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−
3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル〕アミノピリ
ミジン−5−カルボキシラート a)4’−ブチルアミノメチル−2−シアノビフェニル 4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニル(10.0
g)のテトラヒドロフラン(100ml)溶液にブチルア
ミン(26.8g)を加えて室温で3時間撹拌した。反
応液を濃縮し、水で希釈した後クロロホルムで抽出し
た。水洗後乾燥して、溶媒を減圧下溜去した。得られた
残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して
題記化合物を淡黄色油状物(10.7g,定量的)とし
て得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.93(3H,t),1.28~1.60(4H,
m,),2.68(2H,t),3.86(2H,s),7.39~7.56(6H,m),7.64
(1H,dt),7.76(1H,dd). IR(neat)cm-1:2220,1480,760. b) エチル 4−クロロピリミジン−5−カルボキシ
ラート 文献(A. R. Todd and F. Bergel, ジャーナル オブ
ケミカル ソサエティー(J. Chem. Soc., 364(1937))
に従い合成したエチル 3,4−ジヒドロ−4−オキソ
ピリミジン−5−カルボキシラート(3.54g)とト
リエチルアミン(2.13g)の混合物にオキシ塩化リ
ン(21ml)を氷冷下滴下した後1.5時間加熱還流し
た。反応液を濃縮乾固し、残さを氷水に注いだ。クロロ
ホルムおよび飽和重曹水を加え分液した。有機層を飽和
重曹水で洗浄した後乾燥し、溶媒を減圧下溜去した。得
られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製して題記化合物を淡黄色油状物(3.42g,86
%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.44(3H,t),4.47(2H,q),9.
08(1H,s),9.13(1H,s). c) エチル 4−〔N−ブチル−N−(2’−シアノ
ビフェニル−4−イル)メチル〕アミノピリミジン−5
−カルボキシラート 実施例15b)で得た化合物(5.53g)とトリエチ
ルアミン(6.34g)のテトラヒドロフラン(50m
l)溶液に実施例15a)で得た化合物(3.90g)の
テトラヒドロフラン(20ml)溶液を加え室温で2時間
撹拌した。反応液を水で希釈した後酢酸エチルで抽出し
た。水洗後乾燥し、溶媒を減圧下溜去した。得られた残
さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して淡
黄色油状物(8.77g,定量的)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.89(3H,t),1.18~1.36(5H,
m),1.54-1.69(2H,m),3.47(2H,t),4.29(2H,q),4.88
(2H,s),7.34(2H,d),7.40~7.78(6H,m),8.59(1H,s),
8.63(1H,s). IR(neat)cm-1:2230,1715,1575,1535,1145,765. d) エチル 4−〔N−ブチル−N−(2’−ヒドロ
キシカルバミミドイルビフェニル−4−イル)メチルア
ミノ〕ピリミジン−5−カルボキシラート 実施例15c)で得た化合物(4.00g)から実施例
3b)と同様にして、題記化合物を淡黄色油状物(0.
82g,11%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.89(3H,t),1.21-1.37(2H,
m),1.33(3H,t),1.53-1.68(2H,m),3.48(2H,t),4.29
(2H,q),4.41(2H,brs),4.84(2H,s),7.22-7.60(8H,
m),8.59(1H,s),8.62(1H,s). IR(neat)cm-1:1730,1715,1575,1540,1370,1240,1145. e) エチル 4−〔N−ブチル−N−〔2’−(2,
5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾ
ール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチルアミ
ノ〕ピリミジン−5−カルボキシラート 実施例15c)で得られた化合物(0.78g)から実
施例5d)と同様にして、題記化合物を無色粉末(0.
30g,35%)として得た。 融点 65−69℃(分解) 元素分析値 C262754・0.3H2Oとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.89(3H,t),1.21-1.36(2H,
m),1.34(3H,t),1.52-1.67(2H,m),3.44(2H,t),4.29
(2H,q),4.83(2H,s),7.26(4H,s-like),7.42(1H,dd),
7.51(1H,dt),7.62(1H,dt),7.83(1H,dd),8.40(1H,
s),8.43(1Hs). IR(KBr)cm-1:1780,1730,1715,1590,1540,1505,1495,14
75,1460,1285,1240,1145,1070,935,765.
【0066】実施例16 4−〔N−ブチル−N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−
5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル)ビフェニル−4−イル〕メチルアミノ〕ピリミジン
−5−カルボン酸 実施例15e)で得た化合物(0.28g)とテトラヒ
ドロフラン(8ml)−水(4ml)に懸濁液に水酸化リチ
ウム1水和物(0.17g)を加え70℃で24時間撹
拌した。反応液を1N塩酸でpH4にした後、酢酸エチ
ルで抽出した。水洗後、乾燥し溶媒を減圧下溜去した。
得られた粗結晶をクロロホルム−メタノール−ヘキサン
で再結晶して題記化合物を無色結晶(0.12g,46
%)として得た。 融点 143−147℃(分解) 元素分析値 C242354・0.5H2Oとして 1H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:0.83(3H,t),1.10-1.62(2H,
m),1.47-1.62(2H,m),3.42(2H,t),4.89(2H,s),7.29(4
H,s-like),7.51~7.73(4H,m),8.49(1H,s),8.56(1H,
s). IR(KBr)cm-1:1775,1635,1585,1545,1535,1345,765.
【0067】実施例17 エチル 4−〔N−〔〔2’−(2,5−ジヒドロ−5
−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)
ビフェニル−4−イル〕メチル〕−N−プロピルアミ
ノ〕−2−メチルピリミジン−5−カルボキシラート a) 4’−プロピルアミノメチル−2−シアノビフェ
ニル 4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニル(5.4
g)から実施例15a)と同様にして、題記化合物を淡
黄色油状物(4.8g,96%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.95(3H,t),1.47-1.66(2H,
m,),2.65(2H,t),3.86(2H,s),7.38~7.78(8H,m). IR(neat)cm-1:2220,1480,1460,144
0,760. b) エチル 4−〔N−〔(2’−シアノビフェニル
−4−イル)メチル〕−N−プロピルアミノ〕−2−メ
チルピリミジン−5−カルボキシラート 文献(A. R. Todd and F. Bergel, ジャーナル オブ
ケミカル ソサエティー(J. Chem. Soc.), 364(193
7))に従い合成したエチル 3,4−ジヒドロ−4−オキ
ソ−2−メチルピリミジン−5−カルボキシラート
(3.45g)とトリエチルアミン(4.78g)のN,
N−ジメチルホルムアミド(30ml)溶液にp−トルエ
ンスルホニルクロリド(3.78g)を加え室温で30
分間撹拌した。実施例17a)で得た化合物(4.30
g)のトルエン(5ml)溶液を加えさらに室温で16時
間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、水で希釈した後酢
酸エチルで抽出した。水洗後乾燥し、溶媒を減圧下溜去
して得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製して題記化合物を黄色油状物(4.99g,7
0%)を得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.85(3H,t),1.32(3H,t),1.
54-1.74(2H,m),2.54(3H,s),3.40(2H,t),4.28(2H,
q),4.89(2H,s),7.34~7.78(8H,m),8.54(1H,s). IR(neat)cm-1:1715,1575,1540,1535,1510,1435,1090,7
60. c) エチル 4−〔N−〔(2’−ヒドロキシカルバ
ミミドイルビフェニル−4−イル)メチル〕−N−プロ
ピルアミノ〕−2−メチルピリミジン−5−カルボキシ
ラート 実施例17b)で得た化合物(4.49g)から実施例
3b)と同様にして、題記化合物を無色粉末(2.49
g,51%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.84(3H,t),1.32(3H,t),1.
54-1.72(2H,m),2.53(3H,s),3.41(2H,t),4.28(2H,
q),4.41(2H,s),4.85(2H,s),7.24~7.59(8H,m),8.53
(1H,s). d) エチル 4−〔N−〔〔2’−(2,5−ジヒド
ロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−
イル)ビフェニル−4−イル〕メチル〕−N−プロピル
アミノ〕−2−メチルピリミジン−5−カルボキシラー
ト 実施例17c)で得た化合物(0.80g)から実施例
5d)と同様にして、題記化合物を淡黄色針状晶(0.
60g,70%)として得た。 融点 176−177℃(酢酸エチル−ヘキサン) 元素分析値 C262754として 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.82(3H,t),1.32(3H,t),1.
50~1.68(2H,m),2.28(3H,s),3.33(2H,t),4.28(2H,
q),4.83(2H,s),7.19(4H,s-like),7.41(1H,dd),7.52
(1H,dt),7.62(1H,dt),7.83(1H,dd),8.06(1H,s). IR(KBr)cm-1:1780,1725,1715,1585,1535,1440,1430,12
60,1090,765.
【0068】実施例18 4−〔N−〔〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ
−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニ
ル−4−イル〕メチル〕−N−プロピルアミノ〕−2−
メチルピリミジン−5−カルボン酸 実施例17d)で得た化合物(0.45g)から実施例
2と同様にして、題記化合物を無色結晶(0.40g,
87%)として得た。 融点 182−186℃(クロロホルム−メタノール) 元素分析値 C242354・0.5H2Oとして 1H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:0.76(3H,t),1.45~1.64(2
H,m),2.41(3H,s),3.38(2H,t),4.88(2H,s),7.27(2H,
d),7.33(2H,d),7.50~7.74(4H,m),8.42(1H,s). IR(KBr)cm-1:1775,1635,1585,1545,1535,1345,765.
【0069】実施例19 エチル 4−〔N−〔〔2’−(2,5−ジヒドロ−5
−オキソ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ビ
フェニル−4−イル〕メチル〕−N−プロピルアミノ〕
−2−メチルピリミジン−5−カルボキシラート 実施例17c)で得た化合物(0.80g)から実施例
3c)と同様にして、題記化合物を無色針状晶(91m
g)として得た。 融点 173〜175℃(酢酸エチル−ヘキサン) 元素分析値 C262753Sとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.83(3H,t),1.33(3H,t),1.
50~1.69(2H,m),2.41(3H,s),3.33(2H,t),4.28(2H,
q),4.87(2H,s),7.19(2H,d),7.28(2H,d),7.38(1H,d
d),7.46~7.61(2H,m),7.85(1H,dd),8.27(1H,s). IR(KBr)cm-1:1720,1700,1585,1540,1450,1435,1260,10
90.
【0070】実施例20 4−〔N−〔〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ
−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ビフェニル
−4−イル〕メチル〕−N−プロピルアミノ〕−2−メ
チルピリミジン−5−カルボン酸 実施例19で得た化合物(0.07g)から実施例16
と同様にして、題記化合物を無色結晶(55mg,81
%)として得た。 融点 219〜220℃(分解) 元素分析値 C242353S・H2Oとして 1H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:0.76(3H,t),1.44-1.62(2
H,m),2.41(3H,s),3.35(2H,t),4.85(2H,s),7.20(2H,
d),7.29(2H,d),7.46-7.66(4H,m),8.42(1H,s). IR(KBr)cm-1:1685,1640,1535,1340.
【0071】実施例21 エチル 4−〔N−〔〔2’−(2,5−ジヒドロ−5
−チオキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル)ビフェニル−4−イル〕メチル〕−N−プロピルア
ミノ〕−2−メチルピリミジン−5−カルボキシラート 実施例17c)で得た化合物(0.40g)のアセトニ
トリル(10ml)溶液に1,1’−チオカルボニルジイ
ミダゾ−ル(0.24g)、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕−7−ウンデセン(0.54g)を加
え、室温で1時間撹拌した。反応液を水で希釈し、1N
塩酸でpH4とした。酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水
で洗浄後、乾燥し溶媒を減圧下溜去した。得られた残留
物をカラムクロマトグラフィーで精製し、得られた粗結
晶を酢酸エチル−ヘキサンで再結晶して題記化合物を淡
黄色針状晶(0.26g)として得た。 融点 170〜172℃ 元素分析値 C262753S・0.5H2Oとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.83(3H,t),1.34(3H,t),1.
47-1.65(2H,m),2.08(3H,s),3.30(2H,t),4.35(2H,
q),4.70(2H,s),7.03(2H,d),7.14(2H,d),7.45-7.68
(3H,m),7.81-7.84(1H,m),8.00(1H,s). IR(KBr)cm-1:1725,1590,1545,1535,1450,1340,1305,12
55,1090.
【0072】実施例22 4−〔N−〔〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−チオキ
ソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェ
ニル−4−イル〕メチル〕−N−プロピルアミノ〕−2
−メチルピリミジン−5−カルボン酸 実施例21で得た化合物(0.20g)から実施例2と
同様にして、題記化合物を無色結晶(0.14g)とし
て得た。 融点 212〜214℃(分解)(クロロホルム−メタ
ノール) 元素分析値 C242353S・0.8H2Oとして 1H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:0.78(3H,t),1.48~1.66(2
H,m),2.45(3H,s),3.42(2H,t),4.91(2H,s),7.23(2H,
d),7.31(2H,d),7.47~7.57(2H,m),7.62~7.70(2H,m),
8.50(1H,s). IR(KBr)cm-1:1640,1540,1490,1340,1295,775.
【0073】実施例23 エチル 3−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−
オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビ
フェニル−4−イル〕メチル−N−プロピルアミノ〕−
1−メチルピラゾール−4−カルボキシラート a) エチル 3−〔N−(2’−シアノビフェニル−4
−イル)メチルアミノ〕−1−メチルピラゾール−4−
カルボキシラート エチル 3−アミノ−1−メチルピラゾール−4−カル
ボキシラート(P. Schmidt et al. ヘルベティカ ヘミ
カ アクター(Helv. Chim. Acta.), 1959, 42, 34
9.)(2.30g)、 炭酸カリウム(1.88g)のN,N
−ジメチルホルムアミド(70ml)溶液に、 4−ブロモ
メチル−2’−シアノビフェニル(4.81g)を少し
ずつ加えた。 溶媒を減圧下に留去したのち残留物に氷
水、 次いで炭酸カリウム水溶液を加えた。 酢酸エチルで
抽出したのち、 水、 飽和食塩水で洗浄した。 硫酸マグネ
シウムで乾燥後、 溶媒を減圧留去して得られた粗結晶を
酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶し題記化
合物を白色結晶(3.7g,76%)として得た。 融点 151−152℃ 元素分析値 C212042として 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.32(3H,t),3.74(3H,s),4.25
(2H,q),4.58(2H,d),5.73(1H,bd),7.33-7.70(8H,m),7.75
(1H,d). IR(nujol)cm-1:3390、2220,1685,1565,1555,1365,1245,
1160,1120. b) エチル 3−〔N−(2’−シアノビフェニル−
4−イル)メチル−N−プロピルアミノ〕−1−メチル
ピラゾール−4−カルボキシラート ジイソプロピルアミン(1.05ml)のテトラヒドロフ
ラン(10ml)溶液に−10℃でn−ブチルリチウム
(1.6Mヘキサン溶液, 4.1ml)を加え、 −10℃〜
−5℃で30分間撹拌した。 反応液に−78℃で、実施
例23a)で得られた化合物(1.80g)のテトラヒ
ドロフラン(15ml)溶液を滴下した。 反応液を30分
間撹拌し、 同温度でよう化プロピル(0.73ml)のテ
トラヒドロフラン(3ml)溶液を滴下した。 反応液を室
温に戻し、さらに2時間撹拌した。反応液を飽和塩化ア
ンモニウム水溶液に注ぎ、 酢酸エチルで抽出した。 抽出
液を水および飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶媒を減圧留去したのち、残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製し、題記化合物を油
状物(1.75g,87%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.84(3H,t),1.30(3H,t),1.50
-1.75,(2H,m),3.18-3.33(2H,m),3.75(3H,s),4.24(2H,
q,),4.62(2H,s),7.36-7.80(9H,m). IR(neat)cm-1:2960,2220,1700,1550,1500,1475,1440,13
65,1300,1245,1160,1090. c) エチル 3−〔N−(2’−ヒドロキシカルバミ
ミドイルビフェニル−4イル)メチル−N−プロピルア
ミノ〕−1−メチルピラゾール−4−カルボキシラート 実施例23b)で得た化合物(1.80g)から実施例
3b)と同様にして、題記化合物を無色結晶(1.08
g,55%)として得た。 融点 171−173℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) 元素分析値 C242953・0.2H2Oとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.82(3H,t),1.30(3H,t),1.46
-1.69(2H,m),3.14-3.28(2H,m),3.73(3H,s),4.23(2H,q),
4.40(2H,bds),4.59(2H,s),7.29-7.62(8H,m),7.74(1H,
s). IR(neat)cm-1:3470,3350,1680,1640,1595,1545,1495,12
55,1190,1100,920,770. d) エチル 3−〔N−(2’−メトキシカルボニルオキシ
カルバミミドイルビフェニル−4−イル)メチル−N−
プロピルアミノ〕−1−メチルピラゾール−4−カルボ
キシラート 実施例23c)の化合物(0.68g)およびトリエチ
ルアミン(0.26ml)のテトラヒドロフラン(20m
l)溶液に、 0℃でクロロ炭酸メチル(0.15ml)を加
え、 室温で2時間撹拌した。 溶媒を減圧留去し、 酢酸エ
チル(20ml)を加え、 水および飽和食塩水で洗浄し
た。 硫酸マグネシウムで乾燥したのち、 溶媒を減圧留去
して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製して題記化合物を粉末(0.72g,93
%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.82(3H,t),1.30(3H,t),1.48
-1.75(2H,m),3.22(2H,t-like),3.75(3H,s),3.90(3H,s),
4.24(2H,q),4.59(4H,bds),7.28-7.57(7H,m),7.65(1H,
d),7.76(1H,s). IR(KBr)cm-1:3470,3340,2950,1760,1700,1630,1550,150
0,1540,1390,1235,1160. e) エチル 3−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ
−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル)ビフェニル−4−イル〕メチル−N−プロピルアミ
ノ〕−1−メチルピラゾール−4−カルボキシラート 実施例23d)の化合物(0.70g)と1,8−ジアザ
ビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン(0.63m
l)の酢酸エチル(30ml)溶液を1.5時間加熱還流し
た。 反応液を10%硫酸水素カリウム水溶液、 水、飽和
食塩水で逐次洗浄したのち、 硫酸マグネシウムで乾燥し
た。 溶媒を減圧留去し、 得られた粗結晶を酢酸エチル−
イソプロピルエーテルから再結晶して、 題記化合物を無
色結晶(0.56g, 86%)として得た。 融点 182-183℃ 元素分析値 C252754・0.2H2Oとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.84(3H,t),1.31(3H,t),1.44
-1.65(2H,m),3.14-3.28(2H,m),3.60(3H,s),4.23(2H,q),
4.47(2H,s),7.17-7.68(7H,m),7.73(1H,s),7.86(1H,dd),
8.64(1H,bd). IR(nujol)cm-1:1775,1710,1565,1520,1490,1325,1245,1
175,1130,1100,935,875,765.
【0074】実施例24 3−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−
1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル
−4−イル〕メチル−N−プロピルアミノ〕−1−メチ
ルピラゾール−4−カルボン酸 実施例23e)で得た化合物(0.23g)から実施例
2と同様にして、題記化合物を無色結晶(0.16g,
76%)として得た。 融点 124-126℃ 元素分析値 C232354・0.2AcOEt・0.2hexan
eとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.93(3H,t),1.48-1.70(2H,
m),3.13-3.27(2H,m),3.86(3H,s),4.19(2H,s),7.12-7.31
(4H,m),7.40-7.53(2H,m),7.56-7.68(1H,m),7.77(1H,d),
7.93(1H,s),8.96(1H,bd). IR(nujol)cm-1:1770,1670,1565,1510,1410,1310,1240,1
175,1135,1105,940.
【0075】実施例25 エチル 3−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−
オキソ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ビフ
ェニル−4−イル〕メチル−N−プロピルアミノ〕−1
−メチルピラゾール−4−カルボキシラート 実施例23c)で得られた化合物(0.44g)から実施
例3c)と同様にして、題記化合物を無色結晶(0.1
8g, 38%)として得た。 融点 147−149℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) 元素分析値 C252753Sとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.83(3H,t),1.30(3H,t),1.46
-1.64(2H,m),3.23(2H,t-like),3.71(3H,s),4.24(2H,q),
4.56(2H,s),7.23(2H,d),7.34-7.62(5H,m),7.74(1H,s),
7.90(1H,dd),8.42(1H,bd). IR(nujol)cm-1:1715,1690,1565,1520,1445,1165,1090.
【0076】実施例26 3−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−
1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ビフェニル−
4−イル〕メチル−N−プロピルアミノ〕−1−メチル
ピラゾール−4−カルボン酸 実施例25で得た化合物(0.12g)から実施例2と
同様にして、標題化合物を無色結晶(0.10g,90
%)として得た。 融点 110−112℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) 元素分析値 C232353S・0.1 iPr2Oとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.79(3H,t),1.38-1.63(2H,
m),2.96-3.14(2H,m),3.81(3H,s),4.27(2H,s),7.14-7.63
(7H,m),7.74(1H,s),7.80(1H,d),9.40(1H,bd). IR(nujol)cm-1:1695,1560,1550,1505,1160,760.
【0077】実施例27 エチル 3−〔N−ブチリル−N−〔2’−(2,5−
ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチルアミノ〕−1
−メチルピラゾール−4−カルボキシラート a) エチル 3−〔N−ブチリル−N−(2’−シア
ノビフェニル−4−イル)メチルアミノ〕−1−メチル
ピラゾール−4−カルボキシラート 実施例23a)で得た化合物(1.80g)、 トリエチ
ルアミン(1.4ml)および4−ジメチルアミノピリジ
ン(0.31g)の1,2−ジクロロエタン(50ml)溶
液へ、 0℃で塩化ブチリル(1.04ml)を滴下した。
反応液を終夜撹拌したのち溶媒を留去し、 残留物に酢酸
エチルを加え、 水、 10%硫酸水素カリウム水溶液、
水、 飽和食塩水で逐次洗浄した。 硫酸マグネシウムで乾
燥後、 溶媒を留去して得られた粗結晶を酢酸エチル−イ
ソプロピルエーテルから再結晶して、題記化合物を無色
結晶(1.85g,86%)として得た。 融点 118−119℃ 元素分析値 C252643として 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.86(3H,t),1.28(3H,t),1.45
-1.78(2H,m),2.14(2H,t),3.87(3H,s),4.20(2H,q),4.93
(2H,s),7.31-7.68(7H,m),7.73(1H,d),7.87(1H,s). IR(nujol)cm-1:2225,1705,1660,1545,1500,1285,1245,1
165,1135,1110,1045,770. b) エチル 3−〔N−ブチリル−N−(2’−ヒド
ロキシカルバミミドイルビフェニル−4−イル)メチル
アミノ〕−1−メチルピラゾール−4−カルボキシラー
ト 実施例27a)で得た化合物(1.07g)から実施例
3b)と同様にして、題記化合物を粉末(0.50g,
43%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.86(3H,t),1.26(3H,t),1.54
-1.75(2H,m),2.18(2H,t),3.88(3H,s),4.15(2H,q),4.29
(2H,bds),4.90(2H,s),7.20-7.50(7H,m),7.55(1H,d),7.8
6(1H,s). IR(neat)cm-1:3460,3370,2970,1715,1705,1650,1635,15
45,1495,1370,1240,1170,1130,1040. c) エチル 3−〔N−ブチリル−N−〔2’−
(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサ
ジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル
アミノ〕−1−メチルピラゾール−4−カルボキシラー
ト 実施例27b)で得た化合物(0.49g)から実施例
5d)と同様にして、題記化合物を粉末(0.45g,
88%)として得た。 元素分析値 C262755・0.2H2Oとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.89(3H,t),1.31(3H,t),1.56
-1.87(2H,m),2.16(2H,t-like),3.90(3H,s),4.12(2H,q),
4.92(2H,bd),7.13-7.33(4H,m),7.43-7.70(3H,m,7.83(1
H,d),8.12(1H,s),9.18(1H,bd). IR(nujol)cm-1:1780,1715,1665,1640,1545,1495,1400,1
305,1220,1170,1130,1105,1040,940,760.
【0078】実施例28 3−〔N−ブチリル−N−〔2’−(2,5−ジヒドロ
−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル)ビフェニル−4−イル〕メチルアミノ〕−1−メチ
ルピラゾール−4−カルボン酸 実施例27c)で得た化合物(0.35g)から実施例
2と同様にして、題記化合物を無色結晶(0.27g,
83%)として得た。 融点 220−222℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) 元素分析値 C242355として 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.85(3H,t),1.50-1.73(2H,
m),2.08(2H,t),3.97(3H,s),4.90(2H,bd),7.20(2H,d),7.
31-7.67(5H,m),7.88(1H,s),8.02(1H,d). IR(nujol)cm-1:3190,1790,1700,1660,1545,1500,1400,1
255,1215,1165,1140,935,760.
【0079】実施例29 エチル 3−〔N−ブチリル−N−〔2’−(2,5−
ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)ビフェニル−4−イル〕メチルアミノ〕−1
−メチルピラゾール−4−カルボキシラート 実施例27b)で得られた化合物(0.25g)から実
施例3c)と同様にして、題記化合物を粉末(0.14
g, 52%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.87(3H,t)1.30(3H,t),1.52-
1.74(2H,m),2.15(2H,t),3.88(3H,s),4.21(2H,q),4.92(2
H,s),7.16-7.63(7H,m),7.83-7.92(1H,m),7.94(1H,s),8.
70(1H,bd). IR(neat)cm-1:3130,3060,2960,1700,1545,1495,1440,13
95,1305,1260,1215,1170,1125,1100.
【0080】実施例30 3−〔N−ブチリル−N−〔2’−(2,5−ジヒドロ
−5−オキソ−1,2,4−チアジアゾール−3−イ
ル)ビフェニル−4−イル〕メチルアミノ〕−1−メチ
ルピラゾール−4−カルボン酸 実施例29で得た化合物(0.14g)から実施例2と
同様にして、題記化合物を無色結晶(79mg, 61%)
として得た。 融点 217−219℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) 元素分析値 C242354Sとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.87(3H,t),1.54-1.76(2H,
m),2.16(2H,t),3.98(3H,s),4.89(2H,bd),7.09-7.24(4H,
m),7.32-7.40(1H,m),7.44-7.62(2H,m),7.79(1H,s),7.95
(1H,dd),9.48(1H,bd). IR(nujol)cm-1:3200,1720,1695,1660,1540,1505,1395,1
250,1210,1160,1135,760.
【0081】実施例31 エチル 5−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−
オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビ
フェニル−4−イル〕メチル−N−プロピルアミノ〕−
1−メチルピラゾール−4−カルボキシラート a) エチル 5−(2’−シアノビフェニル−4−イ
ル)メチルアミノ−1−メチルピラゾール−4−カルボ
キシラート エチル 5−アミノ−1−メチルピラゾール−4−カル
ボキシラート(1.69g)(P. Schmidt et al. ヘル
ベティカ キミカ アクター(Helv. Chim. Acta.),19
59, 42, 349.)のトラヒドロフラン(30ml)溶液に0
℃で水素化ナトリウム(約60%油性,0.48g)を
加え、室温で1時間撹拌した。 反応液に0℃で、 4−ブ
ロモメチル−2’−シアノビフェニル(3.27g)を
少しずつ加え、 室温で終夜撹拌した。 反応液を飽和塩化
アンモニウム水溶液に注ぎ酢酸エチルで抽出したのち、
水、 飽和食塩水で洗浄した。 硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を減圧留去して得られた粗結晶を酢酸エチル−
イソプロピルエーテルから再結晶し題記化合物を無色結
晶(2.47g, 69%)として得た。 融点 107−108℃ 元素分析値 C21H20N4O2として 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.33(3H,t),3.78(3H,s),4.27
(2H,q),4.53(2H,bds),6.18(1H,bd),7.40-7.72(8H,m),7.
74-7.83(1H,m). IR(nujol)cm-1:3330,3050,2225,1675,1585,1540,1480,
1220,1170,1080,1040,770,760. b) エチル 5−〔N−(2’−シアノビフェニル−
4−イル)メチル−N−プロピルアミノ〕−1−メチル
ピラゾール−4−カルボキシラート 実施例31a)で得られた化合物(0.51g)のN,
N−ジメチルホルムアミド(3ml)溶液0℃で水素化ナ
トリウム(約60%油性,68mg)を加え、室温で30
分間撹拌した。 反応液に0℃で、 ヨウ化プロピル(0.
17ml)を加え、室温で1時間撹拌した。 反応液に飽和
塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した
のち、 水、 飽和食塩水で洗浄した。 硫酸マグネシウム
で乾燥後、溶媒を減圧留去したのち、 残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製し、 題記化合物を油
状物(0.39g, 69%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.86(3H,t),1.30-1.52(2H,
m),1.40(3H,t),3.04-3.18(2H,m),3.60(3H,s),4.32(2H,
s),4.33(2H,q),7.29-7.53(6H,m),7.57-7.68(1H,m),7.71
-7.78(1H,m),7.85(1H,s). IR(neat)cm-1:2960,2870,2220,1705,1540,1480,1375,12
25,1195,1045. c) エチル 5−〔N−(2’−ヒドロキシカルバミ
ミドイルビフェニル−4−イル)メチル−N−プロピル
アミノ〕−1−メチルピラゾール−4−カルボキシラー
ト 実施例31b)で得た化合物(1.30g)から実施例
3b)と同様にして、題記化合物を油状物(0.28g,
20%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.90(3H,t),1.32-1.54(2H,
m),1.39(3H,t),3.17(2H,t),3.47(3H,s),4.28(2H,s),4.3
3(2H,q),4.51(2H,bds),7.17(2H,d),7.23-7.60(6H,m),7.
81(1H,s). IR(neat)cm-1:3480,3360,2970,1735,1705,1645,1545,14
90,1375,1240,1195,1150. d) エチル 5−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ
−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル)ビフェニル−4−イル〕メチル−N−プロピルアミ
ノ〕−1−メチルピラゾール−4−カルボキシラート 実施例31c)で得た化合物(0.28g)から実施例
5d)と同様にして、題記化合物を無色結晶(0.22
g, 76%)として得た。 融点 174−175℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) 元素分析値 C252754として 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.87(3H,t),1.27-1.50(2H,
m),1.35(3H,t),3.09(2H,t),3.55(3H,s),4.25(2H,q),4.2
6(2H,s),7.23(4H,s-like),7.36-7.66(3H,m),7.74(1H,
s),7.80(1H,dd),8.85(1H,bd). IR(nujol)cm-1:1755,1700,1600,1545,1485,1430,1250,1
195,1050,950,765.
【0082】実施例32 5−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−
1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル
−4−イル〕メチル−N−プロピルアミノ〕−1−メチ
ルピラゾール−4−カルボン酸 実施例31d)で得た化合物(0.14g)から実施例
2と同様にして、題記化合物を無色結晶(0.11g,
83%)として得た。 融点 197−198℃(酢酸エチル−イソプロピルエ
ーテルから再結晶) 元素分析値 C232354・0.2H2O として 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.89(3H,t),1.32-1.53(2H,
m),3.12(2H,t),3.76(3H,s),4.14(2H,s),7.13(2H,d),7.2
0-7.37(3H,m),7.44-7.65(2H,m),7.81(1H,s),8.06(1H,d
d),9.06(1H,bd). IR(nujol)cm-1:3170,1750,1715,1545,1490,1230,1190.
【0083】実施例33 エチル 2−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−
オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビ
フェニル−4−イル〕メチル−N−プロピルアミノ〕キ
ノリン−3−カルボキシラート a) エチル 2−プロピルアミノキノリン−3−カル
ボキシラート エチル 2−クロロキノリン−3−カルボキシラート
(1.1g)(K.Shimizuet al., 薬学雑誌, 87, 672(19
67))とプロピルアミン(1.8g)のエタノール(20
ml)溶液を封管中、95℃で8時間加熱した。反応液を
減圧下に濃縮し、残留物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液を加えクロロホルム抽出した。抽出液を無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、溶媒を留去して得られる残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、題記
化合物を黄色油状物(0.98g,80%)として得
た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.05(3H,t),1.44(3H,t),1.64
-1.83(2H,m),3.53-3.65(2H,m),4.39(2H,q),7.12-7.20(1
H,m),7.53-7.67(3H,m),7.97(1H,brs),8.63(1H,s). IR(neat)cm-1:3375,2955,1690,1620,1285,1200. b) エチル 2−〔N−(2’−シアノビフェニル−
4−イル)メチル−N−プロピルアミノ〕キノリン−3
−カルボキシラート 実施例33a)で得た化合物(1.2g)から実施例2
3b)と同様にして、題記化合物を黄色油状物(1.3
g,64%)として得た。1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.83(3H,t),1.41(3H,t),1.55
-1.74(2H,m),3.35(2H,t),4.38(2H,q),4.92(2H,s),7.23-
7.78(12H,m),8.33(1H,s). IR(neat)cm-1:2960,2220,1720,1620,1590,1490,1475,1
430,1225,1200,1070,755. c) エチル 2−〔N−(2’−ヒドロキシカルバミ
ミドイルビフェニル−4−イル)メチル−N−プロピル
アミノ〕キノリン−3−カルボキシラート 実施例33b)で得た化合物(1.3g)から実施例3
b)と同様にして、題記化合物を黄色粉末(0.77
g,53%)として得た。 融点 61-67℃1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.82(3H,t),1.40(3H,t),1.53
-1.73(2H,m),3.34(2H,t),4.33-4.43(4H,m),4.88(2H,s),
7.23-7.74(12H,m),8.23(1H,s). IR(neat)cm-1:3480,3370,1710,1620,1595,1490,1430,1
205. d) エチル 2−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ
−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル)ビフェニル−4−イル〕メチル−N−プロピルアミ
ノ〕キノリン−3−カルボキシラート 実施例33c)で得た化合物(0.35g)から実施例
5d)と同様にして、題記化合物を淡黄色柱状晶(0.
27g,72%)として得た。 融点 155-156℃ (イソプロパノール) 元素分析値 C302844として 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.83(3H,t),1.41(3H,t),1.55
-1.74(2H,m),3.34(2H,t),4.38(2H,q),4.90(2H,s),7.23-
7.87(12H,m),8.34(1H,s). IR(nujol)cm-1:3130,1780,1670,1490,750.
【0084】実施例34 2−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−
1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル
−4−イル〕メチル−N−プロピルアミノ〕キノリン−
3−カルボン酸 実施例33d)で得た化合物(0.20g)から実施例
2と同様にして、題記化合物を黄色粉末(0.14g,
75%)として得た。 元素分析値 C282444・0.5H2Oとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.93(3H,t),1.45-1.63(2H,
m),3.53(2H,t),4.40(2H,s),7.05(2H,d),7.20(2H,d),7.3
8-7.92(6H,m),7.88(1H,d),8.08(2H,t),9.12(1H,s). IR(nujol)cm-1:1780,1620,1590,760.
【0085】実施例35 エチル 2−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−
オキソ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ビフ
ェニル−4−イル〕メチル−N−プロピルアミノ〕キノ
リン−3−カルボキシラート 実施例33c)で得た化合物(0.42g)のジクロロ
メタン(5ml)溶液へ1,1’−チオカルボニルジイミ
ダゾール(0.18g)のジクロロメタン(3ml)溶液
を氷冷下滴下し15分間かき混ぜた後、反応液へクロロ
ホルム(32ml)、シリカゲル(メルク、Art7734,4
g)とメタノール(8ml)を加え室温でさらに15時間
かき混ぜた。シリカゲルをろ去し、ろ液を減圧下に濃
縮、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
り精製した。得られた生成物をイソプロピルエーテルか
ら再結晶して、題記化合物を黄色柱状晶(0.19g,
42%)として得た。 融点 124-125℃ 元素分析値 C302843Sとして C(%) H(%) N(%) S(%) 計算値: 68.68; 5.38; 10.68; 6.11 測定値: 68.50; 5.34; 10.71; 6.061 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.82(3H,t),1.42(3H,t),1.55
-1.72(2H,m),3.32(2H,t),4.40(2H,q),7.24-7.73(11H,
m),8.00(1H,d),8.15(1H,brs),8.34(1H,s). IR(nujol)cm-1:1715,1665,1500,1200,1065,750.
【0086】実施例36 2−〔N−〔2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−
1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ビフェニル−
4−イル〕メチル−N−プロピルアミノ〕キノリン−3
−カルボン酸 実施例35で得た化合物(0.12g)から実施例2と
同様にして、題記化合物を黄色粉末(0.11g,93
%)として得た。 融点 118-124℃ 元素分析値 C282443S・2/3H2Oとして 1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.87(3H,t),1.40-1.58(2H,
m),3.32(2H,t),4.42(2H,s),7.19(2H,d),7.29-7.90(9H,
m),7.99(1H,d),8.11(1H,d),8.96(1H,brs),9.06(1H,s). IR(nujol)cm-1:1695,1620,1590,760.
【0087】実験例1 アンギオテンシン受容体へのア
ンギオテンシンII結合阻害効果 〔実験方法〕Douglasらの方法〔エンドクロノロジー(E
ndocrinology),102,685−696(197
8)〕を改変してアンギオテンシンII(A−II)受
容体結合阻害実験を行った。ウシ副腎の皮質よりA−I
I受容体膜分画を調製した。本発明化合物(10-6Mま
たは10-7M)および125I−アンギオテンシンII(125
I−AII)(2.44kBq/50μl)を受容体膜
分画に加えて、室温にて1時間インキュベートした。結
合と遊離の125I−AIIをフィルター (Whatman GF/
B filter)により分離し、受容体に結合した125I−A
IIの放射活性を計測した。 〔実験結果〕本発明化合物に関する実験成績を表に示
す。
【0088】実験例2 AII昇圧反応に対する本発明
化合物の抑制効果 〔実験方法〕 Jcl:SDラット(9週令、雄)を用いた。実験前
日、ペントバルビタールNa麻酔下に大腿動脈および静
脈に留置カニューレをほどこし、実験直前まで絶食、水
自由摂取の条件下で飼育した。実験当日、動脈カニュー
レを血圧トランスジューサに接続し、平均血圧をポリグ
ラフで記録した。薬物投与前に対照になるA−II(1
00ng/kg)の静脈内投与による昇圧反応を求め
た。薬物を経口投与し、その後各測定点においてA−I
Iを静脈内投与し、同様に昇圧反応を求め薬物投与前お
よび投与後の反応を比較して抑制率を求めた。 〔実験結果〕本発明化合物に関する実験成績を〔表1〕
に示す。
【表1】
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/41 ABU 7431−4C 31/415 ACV 7431−4C 31/44 AEQ 7431−4C 31/505 ABN 7431−4C C07D 401/12 7602−4C 403/12 7602−4C 405/12 7602−4C 417/12 213 9051−4C 215 9051−4C 231 9051−4C 239 9051−4C 333 9051−4C 471/04 104 Z 7019−4C 106 Z 7019−4C C 7019−4C H 7019−4C 107 A 7019−4C E 7019−4C 7019−4C 113 7019−4C 114 A 7019−4C 117 7019−4C 119 7019−4C 121 7019−4C 487/04 136 7019−4C 137 7019−4C 138 7019−4C 139 7019−4C 140 7019−4C 141 7019−4C 144 7019−4C 149 7019−4C 150 7019−4C 152 7019−4C 153 7019−4C 491/048 7019−4C 493/04 101 C 9165−4C 495/04 101 9165−4C 103 9165−4C 498/04 101 8415−4C 103 8415−4C 513/04 325 8415−4C //(C07D 417/12 213:00 8217−4C 285:00) 9284−4C

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 〔式中、R1はヘテロ原子を介して結合していてもよ
    く、置換されていてもよい炭化水素残基または置換され
    ていてもよいアシル基を示し、R2は環構成基としてカ
    ルボニル基,チオカルボニル基,酸化されていてもよい
    硫黄原子またはそれらに変じうる環構成基を有する5〜
    7員の置換されていてもよい複素環残基を示し、QはC
    HまたはNを示し、Xは環Yと環Wが直接または原子鎖
    2以下のスペーサーを介して結合していることを示し、
    環Wおよび環Yは置換されていてもよくヘテロ原子が含
    まれていてもよい芳香族炭化水素残基または複素環残基
    を示し、nは1または2の整数を示し、環Aは置換基を
    有していてもよい5〜8員の環状基であって、その2個
    の置換基が互いに結合して環を形成してもよい。〕で表
    される化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】環Aにおいて結合位に隣接するの原子が、
    プロトンを放出しうる基または生体内でこれに変じうる
    基で置換された炭素原子である請求項1の化合物または
    その塩。
  3. 【請求項3】R1が、N(R9)〔式中、R9は水素または
    低級(C1-4)アルキルを示す〕、酸素または−S(O)m
    −〔式中、mは0〜2の整数を示す〕を介して結合して
    いてもよく、水酸基、置換されていてもよいアミノ基、
    ハロゲン、低級(C1-4)アルコキシ基または低級(C
    1-4)アルキルチオ基で置換されていてもよいアルキル
    基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、
    アリール基、アラルキル基である請求項1記載の化合物
    またはその塩。
  4. 【請求項4】R1が、水酸基、置換されていてもよいア
    ミノ基、ハロゲン、低級(C1-4)アルコキシ基または
    低級(C1-4)アルキルチオ基で置換されていてもよいア
    ルキル基またはアルケニル基である請求項1記載の化合
    物またはその塩。
  5. 【請求項5】R1が、水酸基、アミノ基、N−低級(C
    1-4)アルキルアミノ基,N,N−ジ低級(C1-4)アル
    キルアミノ基、ハロゲン、低級(C1-4)アルコキシ基
    または低級(C1-4)アルキルチオ基で置換されていても
    よい低級(C1-8)アルキル基または低級(C2-8)アル
    ケニル基である請求項1記載の化合物またはその塩。
  6. 【請求項6】R1が、水酸基、置換されていてもよいア
    ミノ基、ハロゲン、低級(C1-4)アルコキシ基または
    低級(C1-4)アルキルチオ基で置換されていてもよいア
    ルカノイル基、アルケノイル基、アルキノイル基、シク
    ロアルキルカルボニル基、アラルキノイル基、ベンゾイ
    ル基である請求項1記載の化合物またはその塩。
  7. 【請求項7】R1が、水酸基、アミノ基、N−低級(C
    1-4)アルキルアミノ基,N,N−ジ低級(C1-4)アル
    キルアミノ基、ハロゲン、低級(C1-4)アルコキシ基
    または低級(C1-4)アルキルチオ基で置換されていても
    よい低級(C1-8)アルカノイル基、低級(C3-8)アル
    ケノイル基および低級(C4-7)シクロアルキルカルボ
    ニル基である請求項1記載の化合物またはその塩。
  8. 【請求項8】R1が、低級(C1-8)アルカノイル基であ
    る請求項1記載の化合物またはその塩。
  9. 【請求項9】R2が、置換されていてもよい脱プロトン
    化しうる水素原子を有する5〜7員の単環状含窒素複素
    環残基またはそれに変じうる基である請求項1記載の化
    合物またはその塩。
  10. 【請求項10】R2が、次式 【化2】 〔式中、gは−CH2−,−NR9−(式中、R9は水素
    原子または置換されていてもよい低級アルキル基を示
    す),酸素原子または−S(O)m−(式中、mは0,1
    または2の整数を示す)を示し、>=Z,>=Z′およ
    び>=Z''はそれぞれカルボニル基,チオカルボニル基
    または酸化されていてもよい硫黄原子を示す〕から選ば
    れる含窒素複素環残基である請求項1記載の化合物また
    はその塩。
  11. 【請求項11】R2が、次式 【化3】 〔式中、iは−O−または−S−を示し、jは>=0,
    >=Sまたは−S(O)m− (式中、mは0〜2の整数を
    示す)を示す〕で表される基である請求項1記載の化合
    物またはその塩。
  12. 【請求項12】R2が、2,5−ジヒドロ−5 −オキソ
    −1,2,4−オキサジアゾール−3−イル,2,5−ジ
    ヒドロ−5−チオキソ−1,2,4−オキサジアゾール−
    3−イルまたは2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,
    4−チアジアゾール−3−イルである請求項1記載の化
    合物またはその塩。
  13. 【請求項13】環Yおよび環Wが互いに独立して、ハロ
    ゲン、ニトロ,シアノ,置換されていてもよいアミノ基
    または低級(C1-4)アルコキシ基で置換されていても
    よいフェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニ
    ル、ピラジニル、チエニル、フリル、ピロリル、イミダ
    ゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリ
    ル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、インドリジ
    ニル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリ
    ル、1H−インダゾリル、プリニル、4H−キノリジニ
    ル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリ
    ジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル
    またはプテリジニルである請求項1記載の化合物または
    その塩。
  14. 【請求項14】環Wがフェニレン基である請求項1記載
    の化合物またはその塩。
  15. 【請求項15】環Yがフェニル基である請求項1記載の
    化合物またはその塩。
  16. 【請求項16】nが1である請求項1記載の化合物また
    はその塩。
  17. 【請求項17】環Aが次式 【化4】 〔式中、h及びkは、互いに独立して−CH2−,>=
    0,>=S,−S(O)m−(式中、mは0〜2の整数を
    示す),−NR9−(式中、R9は水素原子または置換さ
    れていてもよい低級アルキル基を示す),−O−,−C
    H=CH−,−N=CH−,−CH−N(R9)−(式
    中、R9は前記と同意義),−N=N−,−N(R9)−C
    O−N(R9´)(式中、R9´は水素原子または置換され
    ていてもよい低級アルキル基を示し、R9は前記と同意
    義),−CH=CH−CO−を示す〕から選ばれる環状
    基である請求項1記載の化合物またはその塩。
  18. 【請求項18】環Aが次式 【化5】 〔式中、R3はプロトンを放出しうる基またはそれに変
    じうる基を示す〕から選ばれる環状基である請求項1ま
    たは2記載の化合物またはその塩。
  19. 【請求項19】環Aが次式 【化6】 〔式中、R3はプロトンを放出しうる基またはそれに変
    じうる基を示す〕から選ばれる環状基である請求項1記
    載の化合物またはその塩。
  20. 【請求項20】環Aがチオフェン、ピラゾール、ピリジ
    ン、ピラジン、キノリン、ピリミジンまたはイソキノリ
    ン環基である請求項1記載の化合物またはその塩。
  21. 【請求項21】R3がエステル化またはアミド化されて
    いてもよいカルボキシル基、テトラゾリル基、トリフル
    オロメタンスルフォン酸アミド基、リン酸基またはスル
    フォン基である請求項18記載の化合物またはその塩。
  22. 【請求項22】R3が、式:−CO−D〔式中、Dは水
    酸基、置換されていてもよいアミノ基または置換されて
    いてもよい低級アルコキシ基を示す〕で表される基であ
    る請求項21記載の化合物またはその塩。
  23. 【請求項23】R3がエステル化されていてもよいカル
    ボキシル基である請求項18記載の化合物またはその
    塩。
  24. 【請求項24】Xが、結合手、低級(C1-4)アルキレ
    ン、−CO−、−O−、−S−、−NH−、−CO−N
    H−、−O−CH2−、−S−CH2−または−CH=C
    H−である請求項1記載の化合物またはその塩。
  25. 【請求項25】Xが、結合手である請求項1記載の化合
    物またはその塩。
  26. 【請求項26】R2,環W,環Y,Xおよびnで示され
    る式 【化7】 が 【化8】 である請求項1記載の化合物またはその塩。
  27. 【請求項27】R2,環W,環Y,Xおよびnで示され
    る式 【化9】 が 【化10】 から選ばれる基である請求項1記載の化合物またはその
    塩。
  28. 【請求項28】式 【化11】 〔式中、R1は水酸基、アミノ基、N−低級(C1-4)ア
    ルキルアミノ基,N,N−ジ低級(C1-4)アルキルアミ
    ノ基、ハロゲン、低級(C1-4)アルコキシ基または低
    級(C1-4)アルキルチオ基で置換されていてもよい低級
    (C1-8)アルキル基または低級(C1-8)アルカノイル
    基を示し、R2は低級(C1-4)アルキルまたはアシル基
    で保護されていてもよいオキソ置換またはチオキソ置換
    オキサジアゾリルまたはチアジアゾリル基を示し、環A
    は次式 【化12】 〔式中、R3は、式:−CO−D(式中、Dは水酸基、
    アミノ基、N−低級(C1-4)アルキルアミノ基,N,N
    −ジ低級(C1-4)アルキルアミノ基あるいは水酸基、
    アミノ基、低級(C2-6)アルカノイロキシ基,1−低
    級(C1-6)アルコキシカルボニル基、低級(C1-4)ア
    ルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基も
    しくは低級(C1-4)アルキルまたはアシル基で保護さ
    れていてもよいテトラゾリル基を示す〕から選ばれる環
    状基を示す〕で表される化合物またはその塩。
  29. 【請求項29】環Aがチオフェン、ピラゾール、ピリジ
    ン、キノリンまたはピリミジン環である請求項28記載
    の化合物またはその塩。
  30. 【請求項30】R3がエステル化されていてもよいカル
    ボキシル基である請求項28記載の化合物またはその
    塩。
  31. 【請求項31】請求項1記載の化合物またはその薬理学
    的に許容されうる塩を含有するアンギオテンシンII拮抗
    剤。
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US6797207B2 (en) 1997-12-16 2004-09-28 Asahi Kasei Emd Corporation Process for producing organic thin film
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