JPH06131188A - ファジィルール獲得方法およびファジィ推論システム - Google Patents

ファジィルール獲得方法およびファジィ推論システム

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JPH06131188A
JPH06131188A JP4284179A JP28417992A JPH06131188A JP H06131188 A JPH06131188 A JP H06131188A JP 4284179 A JP4284179 A JP 4284179A JP 28417992 A JP28417992 A JP 28417992A JP H06131188 A JPH06131188 A JP H06131188A
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rule
fuzzy
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error
rules
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JP4284179A
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Toshihide Ichimori
俊秀 市森
Akira Maeda
章 前田
Seiju Funabashi
誠壽 舩橋
Toshihiko Nakano
利彦 中野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • G06N7/02Computing arrangements based on specific mathematical models using fuzzy logic
    • G06N7/023Learning or tuning the parameters of a fuzzy system
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B13/00Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion
    • G05B13/02Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric
    • G05B13/0265Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric the criterion being a learning criterion
    • G05B13/0285Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric the criterion being a learning criterion using neural networks and fuzzy logic

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ファジィ応用システム構築におけるルール獲
得作業の効率向上を図る。また、ファジィの非専門家に
よるシステム構築を可能にする。 【構成】 101および102では、入力データおよび
教師データを基にファジィ推論を行ない、さらに各ルー
ル、命題の誤差を算定する。104および105では、
ファジィルールの不具合を検出する。106または10
7ではファジィルールの不具合を解消するようルールの
追加、修正、削除を行なう。 【効果】 試行錯誤を繰り返すことなく、効率的にルー
ル獲得が行なえる。またルール獲得が、IF-THENルール
の追加、修正、削除で進行するため、ファジィの非専門
家に理解しやすく、経験、知識、要求等を容易にルール
に反映できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、情報処理分野、制御分
野等、ファジィ推論を応用したシステムが用いられてい
る分野一般に関連するもので、ファジィルールの獲得方
法およびファジィ推論を応用したシステムに関する。
【従来の技術】近年、地下鉄の自動運転システムやトン
ネルの換気制御システム等、制御分野を中心にファジィ
推論を応用したシステムの開発が盛んである。ファジィ
推論は、人間の持つ経験、知識より導かれるファジィル
ールとメンバシップ関数を用いて、推論対象の入力から
推論対象の出力を推定する演算方法である。ファジィ推
論に関しては、菅野道夫著「ファジィ制御」(日刊工業
新聞社刊)に詳しい。最も一般的なファジィ推論方法の
定義として、情報処理第30巻8号第942頁から第947頁(1
989年)に記載の方法を例にとって説明する。図3にファ
ジィ推論のフローチャート、図4にファジィ推論の原理
を示す。説明では、次の2つのルールを用いる。 ルール1:IF ((x1 is small) AND (x2 is medium))
THEN (y1 is medium) ルール2:IF ((x1 is large) AND (x2 is small))
THEN (y1 is large) ファジィ推論では、まずステップ301において推論入
力x1、x2より各前件部命題適合度を算定する(図4
では401に対応)。次に求めた各前件部命題適合度の
値に対し、ステップ302で各ルール毎に入力命題適合
度のMIN演算を行ないルール前件部適合度を算定する
(同402)。そしてステップ303で出力命題にIF部
ルール適合度を乗じて各ルールのルール適合度を求め
(同403)、ステップ304で推論出力変数の各区間
毎にMAX演算を行なって合成適合度を求める(同40
4)。そしてステップ305で合成適合度について重心
計算を行い最終的に推論出力を求める(同405)。以
下ではファジィルールのことを単にルールと呼ぶ。ルー
ルを獲得する主な方式として特願平1−225421
「ファジィPI装置」(以下、従来例1と呼ぶ)および、
「ARTIFICIAL_NEURAL_NETWORK_DRIVEN-FUZZY REASONIN
G」(HideyukiTAKAGI、Isao HAYASI;Proceedings of Int
ernational Conference on FuzzyLogic & Neural Netwo
rksIIZUKA'88 pp217-pp218;1988年)(同従来例
2)、特願平2−146244「ファジィ推論パラメー
タの自動調節方法および学習状態の表示方法」(同従来
例3)、および特願平3−261826「推論制御機構
を備えたファジィ推論装置および学習方法」(従来例
4)がある。従来例1は、既に存在しているルールおよ
びメンバシップ関数を用いて、ルールの定義されていな
い空き領域を定義するものである。例えば、ファジィ推
論の入力変数Δeおよびeに対して次の5つのルールが
定義されているとする。 IF ( e is 正 ) and (Δe is 0 ) then ( 出力 i
s 正で大 ) IF ( e is 0 ) and (Δe is 0 ) then ( 出力 i
s 0 ) IF ( e is 負 ) and (Δe is 0 ) then ( 出力 i
s 負で大 ) IF ( e is 0 ) and (Δe is 負 ) then ( 出力 i
s 負で小 ) IF ( e is 0 ) and (Δe is 正 ) then ( 出力 i
s 正で小 ) ただし、ここでは省略するがルールの記述中の「0」、
「正」、「負」はそれぞれメンバシップ関数に対応し、
「正で大」、「負で大」、「正で小」、「負で小」はそ
れぞれ実数に対応している。また、ファジィ推論の定義
は合成適合度演算でMAX演算を行なった後、各ルール
の代数和を求めて推論出力とする。このルールに対応す
る領域を表で示すと図5になる。図5ではルールの存在
しない領域がいくつか存在している。今、既知のルール
Ri0、R0jがそれぞれ、 Ri,0:IF ( e is Ei ) and (Δe is ΔE0 ) th
en ( 出力 is Ai )、 R0,j:IF ( e is E0 ) and (Δe is ΔEj ) th
en ( 出力 is Bj )、 であるとする。ただし、 i,j={0,1,−1}、 ΔE0:「0」、ΔE1:「正」、ΔE-1:「負」、 E0:「0」、E1:「正」、E-1:「負」、 A0:「0」、A1:「正で大」、A-1:「負で大」、 B0:「0」、B1:「正で小」、B-1:「負で小」 である。これに対して、空き領域のルールを次式に従い
拡張する。 Ri,j:IF ( e is Ei ) and(Δe is ΔEj ) then
( 出力 is Ai+Bj)。 例えば、(i,j)=(1,1)では次のようにルール
が拡張される。 IF ( e is 正 ) and (Δe is 正 ) then ( 出力 is
正で小 + 正で大 )、 このようにルールが定義されていない領域についても、
既存のメンバシップ関数とルールを用いて新たにルール
を拡張することにより、通常のPI制御と同等の望まし
い推論出力を得ることができる。従来例2は、人工ニュ
ーラルネットワーク(以下単にニューラルネットと呼
ぶ)の学習能力によりルールを獲得する方法である。従
来例2の構成図を図6に示す。601は推論入力であ
り、602は推論入力より、各ルールのIF部の適合度
(メンバシップ関数)を計算するニューラルネット、6
03〜605は、推論入力より各ルールのTHEN部の出力
値を計算するニューラルネットである。従来例2のルー
ル獲得のフローチャートを図7に示す。まず準備として
ステップ701で推論出力Yi(0≦i≦出力数)およ
び推論入力Xi(0≦i≦入力数)を選定してニューラ
ルネットの入出力にそれぞれ割り当て、次にステップ7
02で推論入力データと好ましい出力である教師データ
の組からなる学習データを用意する。ステップ703で
先に準備しておいた学習データに対して、公知のクラス
タリングの手法を用い、各ルールに対応するクラスタに
分割する。学習データがA1、A2,・・・、Arのr個
に分割されたとすると、ルールの数はrとなる。次のス
テップ704では、図6の602、各ルールのIF部の適
合度を計算するニューラルネットの学習を行なう。60
2のニューラルネットは1個で各ルールの全てのメンバ
シップ関数を含んでいる。このニューラルネットの入出
力に学習データを提示して学習を行なう。ニューラルネ
ットの学習法は、「Paralell Distrib
uted Processing」(D.E.Rume
lhurt MIT Press)等に詳しいバックプロ
パゲーション法を用いる。i番目の学習データの推論入
力データをXi、教師データをY*iとして、ニューラル
ネットの入力には推論入力Xiをそのまま与え、ニュー
ラルネットの教師データWijとしては、 Wij = 0 :(Xi,Y*i)がAjに含まれない、 1 :(Xi,Y*i)がAjに含まれる、 を用いる。ただし添字iはi番目の学習データであるこ
と、jはルールj(クラスタAj)に対応するデータであ
ることを示す。ステップ705では、図6の603〜6
05の各ルールのTHEN部の出力値を計算するニューラル
ネットの学習を行なう。各ルールのニューラルネットの
入出力には対応するクラスタに含まれる推論入力デー
タ、教師データを与える。ステップ704〜705で、
推論入力を与えた場合に各ルールのIF部の適合度を出力
するニューラルネットと各ルールのTHEN部の出力値を出
力するニューラルネットの学習が終了する。推論時に
は、推論入力を与えて602のニューラルネットでまず
各ルールIF部の適合度Wiを求め、次に603〜605
のニューラルネットで各ルールのTHEN部の出力Oiを求
め、次式により最終的に推論出力を得る。 出力 = ΣWiOi/ΣWi 従来例3は、ファジィ推論をFLIPネット( FLIP Ne
t; Fuzzy LogicInference Procedure Network)と呼ば
れる計算ネットワークで表現し、そのネットワーク上に
ニューラルネットワークの学習法を適用することでメン
バシップ関数の形状を自動チューニングすることを特徴
とする。例えば、次の2つのルールからなる推論のFL
IPネットは図10になる。 ルール1:IF ((x1 is small) AND (x2 is medium) T
HEN (y1 is medium)。 ルール2:IF ((x1 is large) AND (x2 is small) T
HEN (y1 is large)。 各リンクは命題、ルールの記述と推論の流れを表し、右
向きの有向グラフとなっている。各ノードはファジィ推
論の演算に対応し、演算は次の5種類である。 1 命題の適合度(メンバシップ関数)を計算。 2 if部の適合度を計算。 3 ルールの適合度を計算。 4 合成適合度を計算。 5 重心(出力)を計算。 ファジィ推論は、FLIPネットを左から右へたどるこ
とで実行される。拡張バックプロパゲーション法(拡張
BP法)はニューラルネットの学習法であるバックプロ
パゲーション法をFLIPネットに適用するものであ
る。バックプロパゲーション法は「Paralell
DistributedProcessing」(D.
E.Rumelhurt MIT Press)等に詳し
い。拡張BP法では、ファジィ推論実行後に出力値と教
師値を比較して出力誤差を算出し、出力誤差を小さくす
るようにメンバシップ関数の形状パラメータを修正す
る。各形状パラメータの修正量はファジィ推論の出力を
形状パラメータで偏微分した係数に出力誤差を乗じたも
のを使う。合成関数の微分則を用いれば、形状パラメー
タと出力の偏微分係数は、推論の経路に沿った各演算ノ
ードの偏微分係数の積の形となる。したがって、FLI
Pネット上で、形状パラメータの修正量を求めるには、
ファジィ推論を行って求めた出力誤差を出力ノードから
メンバシップ関数のノードまで推論時の経路逆に伝搬さ
せればよい。逆向きに伝搬させる際、各演算ノードで
は、その演算ノードの偏微分係数を出力誤差に順に乗じ
ていく。最終的にメンバシップ関数に伝搬される値はメ
ンバシップ関数の修正量となっている。FLIPネット
上で拡張BP法により修正量を求めることでメンバシッ
プ関数の高速な自動チューニングが可能になる。従来例
4の構成の例を図44に示す。従来例4では、ファジィ
推論を実行する際に入力命題の適合度に応じて、440
5の推論制御部においてメンバシップ関数の形状や各ル
ールの重要度を表すルール重み等を適応的に変更する点
に特徴がある。図44では4403の入力命題適合度の
値に応じてルール重み4407を変更する構成になって
いる。入力命題適合度とルール重みの関係は、推論制御
機構にニューラルネットの1つである多層パーセプトロ
ンまたは単層パーセプトロンを用いて学習を行なう。単
層パーセプトロンと多層パーセプトロンを図45、図4
6に示す。実際の学習では、ファジィ推論を行なった
後、従来例3で用いたFLIPネットと拡張BP法によ
り、メンバシップ関数の形状パラメータの修正量、ファ
ジィルール重みの修正量を算定する。推論制御部の多層
パーセプトロンの入力ノード4601に、入力命題適合
度の値を、ニューラルネットの出力ニューロン4604
に先に求めた修正量の値を与えて学習を行なう。学習は
3層ニューラルネットの場合にはバックプロパゲーショ
ン法を用いて行なう。ニューラルネットおよびニューラ
ルネットの学習法については,「Paralell D
istributed Processing」(D.
E.Rumelhurt MIT Press)等に詳し
い。ニューラルネットの学習を行なった後、ファジィ推
論を行なうと、入力命題の適合度に応じてルール重み等
が適応的に変更される。これにより、入力に応じたファ
ジィルール重みでファジィ推論が実行されるので精密な
推論が可能になる。ニューラルネットに単層パーセプト
ロンを用いてニューラルネットの学習法に相関学習を用
いると学習後のニューラルネットのリンクの重み450
2は、入力と出力の相関の強さを表す。したがってニュ
ーラルネットの入力にファジィ推論の入力命題適合度、
ニューラルネットの出力にファジィルール重みの修正量
を与えた場合、学習後のニューラルネットの結合重み
は、入力命題とルールの相関の強さを示している。した
がって相関の強い入力命題とルールを選び、この入力命
題をルールのIF部に加えれば、新たなルールの生成が可
能になる。
【発明が解決しようとする課題】上記従来例1では、命
題の組合せを順に調べてルールを追加する方法であるた
め、命題数、ルール数が増加した場合、ルール獲得の効
率が非常に悪くなる。そしてルールの拡張は、常に隣接
するルールの補間であるために、補間では得られないル
ール、例えば、図5で点線で囲んだルール501をこの
従来例1記載の方法で獲得することは不可能である。さ
らに、従来例1では、既存のルールに不具合が生じてい
る場合、ルールの不具合を検出して修正することは不可
能である。そして既存のルールに不具合が生じている場
合、これを用いたルールの拡張は全く無意味である。従
来例1で適用できないタイプのルール獲得およびルール
の不具合の修正の作業はユーザが試行錯誤で行なうしか
なく、ルール獲得の効率を著しく低下させる。上記従来
例2では、ニューラルネットの学習能力を用いてルール
を獲得する。ニューラルネットによる学習は、入出力デ
ータを機械的に学習させるものであり、推論対象に対す
るユーザの経験、知識、要求等を直接ルール獲得に反映
させることができない欠点がある。さらに、学習データ
に誤りや偏りがある場合、ニューラルネットはその誤り
や偏りをそのまま学習してしまう。しかも、ニューラル
ネットがブラックボックスであるためにユーザは、これ
を容易にはチェックできない。またニューラルネットが
ブラックボックスであるために、ファジィ推論の特長で
ある言語によるIF-THENルールの知識表現が不十分にし
か得られない欠点がある。このためニューラルネットに
詳しくないユーザにはどのようなルールが獲得されたの
か完全には理解できず、システムの検査、点検、保守が
困難な問題点がある。上記従来例3では、メンバシップ
関数の形状はチューニングできるが、ルールを獲得する
機能はない欠点がある。上記従来例4では、ニューラル
ネットとして3層のネットワークを用いると従来例2と
同様にブラックボックスの問題が生じる。単層のネット
ワークを用いた場合は、単に適合度と誤差の単相関を調
べるだけの能力しかないため、複数の相関を調べなけれ
ばならない場合、ルール獲得は不可能である。本発明の
第1の目的は、上記従来例1の問題点を克服し、ルール
獲得作業の効率向上を可能にする自動ルール獲得方法お
よび装置を提供することにある。本発明の第2の目的
は、上記従来例2の問題点を克服し、ルール獲得作業
が、言語による知識表現であるIF-THENルールの追加、
修正、削除で進行し、ルール獲得の過程および結果がユ
ーザにとって分かりやすく、さらにルール獲得の過程で
ユーザの経験、知識、要求等をルールに反映すること
で、ユーザに満足のいくルールの獲得を可能にするファ
ジィルール獲得方法およびファジィ推論装置を提供する
ことにある。本発明の第3の目的は、ルール獲得の過程
で、ユーザが容易にルール獲得作業を監視でき、必要な
場合には、ユーザの経験、知識、要求等を、ルールおよ
びルール獲得作業に反映するためのユーザインタフェー
スを提供することにある。本発明の第4の目的はファジ
ィ推論に不具合が生じている場合、ファジィ推論に対す
る定量的な評価を行なってルールの不具合を検出し、さ
らに不具合の内容がルールの矛盾に起因するかまたはル
ールの過不足に起因するか判別し、ルールに矛盾がある
場合にはルールの修正により矛盾を解消し、不足ルール
がある場合には既存のルールの命題の評価結果より追加
ルールを作成し、冗長なルールがある場合にはそのルー
ルを削除し、従来はユーザが試行錯誤で行なっていたル
ール間の矛盾の解消、不足ルールの追加、冗長ルールの
削除の作業を効率化することにある。ルール獲得作業
は、IF-THEN形式のルールの追加、修正、削除として進
む。ルールの矛盾、ルールの過不足の検出、矛盾を解消
するためのルールの修正、不足ルールの作成、そして冗
長ルールの削除の一連の作業をユーザに提示し、必要に
応じてユーザとの対話により作業が進行する。ここでル
ールの矛盾とは、正反対の結論になるルールの対がある
推論入力に対して同時に成立することを指す。すなわ
ち、結論部が互いに正反対であるルールの対が同程度に
推論出力に影響を与えている状態をいう。またルールの
過不足とは、推論に必要のない冗長なルールが存在する
状態およびルールが不足しているためにファジィ推論出
力値と望ましい出力である教師値の間にずれがある状態
をいう。本発明の第5の目的は、上記従来例3の欠点を
克服しメンバシップ関数に加え、さらにルールそのもの
の獲得も可能にすることにある。また、メンバシップ関
数のチューニング方法の一部とルール獲得方法の一部を
共通化することにより、メンバシップ関数のチューニン
グとルール獲得を同時に行なう場合の計算機の記憶領域
の節約、計算時間の短縮を図ることにある。本発明の第
6の目的は、従来例4の問題点を克服して、複数の適合
度と修正量の相関を調べる必要があるような、複雑な場
合についてもルール獲得を可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】本発明は、ファジィ推論
に対する入力値と望ましい出力値である教師値の組から
なる学習データに対して、推論入力値よりファジィ推論
の出力値を算定し、この推論出力値と教師値より、不具
合の生じている学習データの組を検出する手段を具備す
る。本発明は、ファジィ推論に対する入力値と望ましい
出力値である教師値を与えれば、入力値よりファジィ推
論の出力値を算定し、この出力値と教師値よりファジィ
ルールの各命題、各ルールにおける誤差を算定する手段
を具備する。本発明は、計算ネットワークで表現された
ファジィ推論に対して、メンバシップ関数の自動チュー
ニング法を応用することで、各命題の誤差に加え、各ル
ールの誤差等を算定する手段を具備する。本発明は、フ
ァジィ推論時の各命題と各ルールの適合度および誤差を
元に、ルール間の矛盾とルールの過不足を検出する手段
を具備する。本発明は、ルールに矛盾がある場合、ファ
ジィ推論時の各命題と各ルールの適合度および誤差を用
いて、矛盾が解消するようにルールの修正を行なう手段
を具備する。また、本発明は冗長なルールが存在する場
合に冗長なルールを削除する手段と、不足しているルー
ルがある場合にファジィ推論時の各命題と各ルールの適
合度および誤差より、不足しているルールを作成、追加
する手段を具備する。本発明により、ファジィ推論に対
する入力値と望ましい推論出力値の組からなる学習デー
タを与えれば、ファジィ推論の推論出力値が算定され、
この推論出力値と教師値から各命題と各ルールの誤差が
算定され、さらにファジィ推論時の各命題および各ルー
ルの適合度と求めた誤差からルール間の矛盾およびルー
ルの過不足を検出し、ルール間の矛盾が検出された場合
にはルールを修正して矛盾を解消し、ルールの不足が検
出された場合にはファジィ推論時の各命題および各ルー
ルの適合度と先に求めた誤差から不足しているルールを
生成し、冗長なルールが検出された場合にはそのルール
を削除する手段が提供される。本発明は、ファジィ推論
に対する入力値と望ましい推論出力値の組からなる学習
データが与えられて、ファジィ推論の推論出力値が算定
され、この推論出力値と教師値から各命題と各ルールの
誤差が算定され、ファジィ推論時の各命題および各ルー
ルの適合度と求めた誤差からルール間の矛盾またはルー
ルの過不足が検出された場合、検出された内容および検
出の根拠となったデータを加工してユーザに対して提示
する手段を具備する。本発明は、ルール間の矛盾を検出
し、矛盾を解消するためにルールを修正する場合、また
冗長なルールを検出し、そのルールを削除する場合、さ
らにルールの不足を検出し、ファジィ推論時の各命題お
よび各ルールの適合度と先に求めた誤差から不足してい
るルールを生成する場合等に行なわれる各操作の内容を
ユーザに表示する手段を具備する。また必要に応じてユ
ーザの入力により、各場合の操作の内容を変更する機能
を具備する。本発明は、従来例3のメンバシップ関数自
動チューニングの機能に加え、ルール獲得を同時に行な
う機能を具備する。
【作用】本発明は、ファジィ推論に対する入力値と望ま
しい出力値である教師値を与えれば、入力値よりファジ
ィ推論の出力値を算定し、この出力値と教師値より、各
命題と各ルールにおける誤差を算定し、この誤差を基に
ルールの矛盾、ルールの過不足を調べ、修正すべき不具
合の生じているルール決定し、修正の必要な部分を特定
する。これにより、従来修正の必要な部分を特定するの
に必要であった試行錯誤の回数を大幅に削減でき、ルー
ル獲得作業の効率向上を図ることが可能になる。本発明
は、ルールの矛盾が検出された場合、ファジィ推論時の
各命題と各ルールの適合度および誤差を基に、矛盾が解
消するようルールの修正を行なう。またルールの過不足
が検出された場合、知識ベースから冗長なルールを削除
し、不足しているルールはファジィ推論時の各命題と各
ルールの適合度および誤差を基に、新たにルールを作成
し知識ベースに追加する。これにより、試行錯誤を繰り
返すことなく、ルールの追加、修正、削除を行なうこと
ができ、効率的にルール獲得作業を進めることが可能に
なる。また、常にIF-THEN形式のルールの追加、修正、
削除でルール獲得が進むため、ルール獲得の過程および
獲得されたルールがユーザに容易に理解可能になる。本
発明は、ルール獲得作業の中でルールの矛盾が検出され
た場合には、矛盾しているルールの組を、冗長なルール
が検出された場合には冗長なルールを、不足しているル
ールが検出された場合には、その不足しているルールと
重複するルールの組と重複している内容をユーザに提示
する。あわせてルールが矛盾または過不足である根拠と
なる誤差等のデータを加工してユーザに提示する。本発
明では、ルールの矛盾の検出および矛盾ルールの修正で
矛盾の解消を図る際に、修正されるルールの修正される
部分を、修正前のルールと併せてユーザに提示する。本
発明は、冗長なルールを検出し、その冗長なルールを削
除する際に、削除するルールをユーザに提示する。本発
明は、ルールの不足を検出し、新たにルールを生成し知
識ベースに追加する際、生成したルールをユーザに提示
する。本発明ではこれらに加え、追加ルールの生成およ
びルールの修正、削除の操作を行なう際にその根拠とな
った誤差等のデータを加工してユーザに提示する。ま
た、本発明は必要に応じてユーザの入力を受け付け、そ
の入力に応じて追加ルールの生成およびルールの修正、
削除の各操作の内容を変更、中止する。これによりルー
ル獲得の一連の作業がその根拠と共にユーザに示される
ため、ユーザにとってルール獲得の過程が理解しやすい
ものになる。また、教師データに誤りや偏りがある等の
原因で誤ったルール獲得が行なわれた場合でも、ユーザ
はこれを容易にチェックすることができる。さらに、ユ
ーザは、示された誤差情報を基に判断を行ない、ルール
操作を中止、変更することで、ユーザの持つ知識、経
験、要求を容易にルール獲得作業に反映させることが可
能である。これにより、ユーザの満足のいくルールを効
率的に獲得することが可能になる。本発明では、メンバ
シップ関数の自動チューニングとルール獲得を同時に実
行することが可能である。この場合、メンバシップ関数
の自動チューニング法の一部とルール獲得方法の一部を
共用できるため、それぞれ単独に実行するよりも少ない
計算資源、計算時間でメンバシップ関数のチューニング
およびルール獲得が可能になる。
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。ま
ずルール獲得方式の原理について述べ、次に簡単な例を
用いて具体的な動作を説明する。本実施例では、ファジ
ィ推論の定義として従来例で述べた情報処理第30巻8号
第942頁から第947頁(1989年)に記載の方法を例に説明を
行なうが、本発明の適用範囲はこれによって限定される
ことはない。本実施例で用いたファジィ推論の定義以外
にIF部ルール適合度演算に代数積、合成適合度演算に代
数和を用いる定義などがあり、これらについては向殿政
男著「ファジィのはなし」(日刊工業新聞社刊)等に詳
しい。また、本実施例では簡単のためルール重みは省略
して説明を行なうが、ルール重みを含む場合でも本発明
はそのまま適用可能である。本発明の第1の実施例を図
面を用いて詳細に説明する。図2は本発明の対象である
ファジィ推論システムの概要である。201のファジィ
推論実行部では、推論対象に対する入力(以下推論入力
と呼ぶ)に対してファジィ推論を実行し、推論対象の出
力(以下推論出力と呼ぶ)を求め202のファジィ推論
記憶部に各ルール、命題の適合度および推論結果等を記
憶する。203のファジィ推論評価部では、推論出力と
望ましい推論出力である教師値からファジィ推論の誤差
を算定し、算定した誤差を204のファジィ推論誤差記
憶部に記憶する。205のファジィルール獲得部はファ
ジィ推論記憶部、ファジィ推論誤差記憶部に記憶されて
いる適合度および誤差等を基にしてファジイルールの追
加、修正、削除を行なう。本発明におけるファジィ推論
実行部およびファジィ推論記憶部の構成図を図8に示
す。ファジィ推論部は、推論に必要なファジィルール他
を記憶している知識ベース802、ファジィ推論を実行
するファジィ推論実行部814、ファジィ推論の途中状
態を記憶するファジィ推論記憶部813、そして、この
他に推論入力をファジィ推論部に入力する推論入力デー
タを保持する手段である801からなる。図8中の80
1はファジィルールその他を記憶している知識ベースで
あり、例えば図9に示すような内容になっている。ファ
ジィルール部901は各ルールのIF部とTHEN部、そして
ルールの重要度を表すルール重み等が記述される。ファ
ジィセット部902は入力命題および出力命題と、それ
に対応するメンバシップ関数が記憶されている。メンバ
シップ関数は、形状を定めている形状パラメータの形で
記憶されていて、パラメータを変化させるとメンバシッ
プ関数の形状が変化する。推論条件設定部903は、フ
ァジィ推論の中で行なわれるIF部適合度、THEN部適合度
等の各適合度の算定に用いる演算を定義する。ファジィ
推論実行部814は、推論入力データ801と知識ベー
ス802のファジィルール、メンバシップ関数、ファジ
ィ推論の定義を参照してファジィ推論を実行する。すな
わち、推論入力801が入力されると、知識ベース80
2を参照して入力命題適合度算定部804で各入力命題
に対するメンバシップ関数の適合度を算定する。次にIF
部適合度算定部806は、各入力命題の適合度から、各
ルールのIF部適合度を算定する。一方811の出力命題
算定部では、出力命題に対応するメンバシップ関数の値
を算定しておき、ルール適合度算定部808で、各ルー
ル毎に、806で求めたIF部適合度の値から、ルール適
合度を算定する。続いて推論出力算定部810では、出
力変数の各区間毎に各ルールのルール適合度についてM
AX演算を行ない合成適合度を求める。そして、この合
成適合度の重心を計算し、最終的に推論出力とする。フ
ァジィ推論記憶部は、ファジィ推論実行部におけるファ
ジィ推論演算の経過および結果を記憶する。すなわち、
入力命題適合度記憶部803は、入力命題算定部804
で算定された各入力命題適合度の値を記憶する。805
のIF部適合度記憶部はIF部適合度算定部806で算定さ
れた各ルールのIF部適合度が記憶する。出力命題適合度
記憶部812は、出力命題適合度算定部811で算定さ
れた各出力命題の適合度を記憶する。ルール適合度記憶
部807はルール適合度算定部808で算定された各ル
ールのルール適合度を記憶する。推論出力記憶部809
は、推論出力算定部810で算定された合成適合度およ
び推論出力を記憶する。本発明では、ファジィ推論実行
時における各ルール、各命題の誤差を求め、これを基に
ルール獲得を進める。ここでルール、命題の誤差とは、
教師値と推論出力の間に誤差が生じた場合に、各ルー
ル、各命題の適合度ががどれだけその誤差に影響を与え
ているか示すものである。本実施例では、各ルール、各
誤差の算定に、従来例3のメンバシップ関数自動チュー
ニング法で用いたFLIPネットと拡張バックプロパゲ
ーション法(以下拡張BP法と呼ぶ)を応用する。本発
明ではこの拡張BP法をファジィ推論の各ルール、各命
題の誤差を求めるために利用する。各ルール、各命題の
誤差を求めるには、まず従来例3と同様にファジィ推論
を行なった後に推論出力値と望ましい推論出力値である
教師値を比較して推論誤差を求める。推論誤差としてこ
こでは教師値と推論出力の差を用いるが、他に教師値と
推論出力の差の値の2乗に差の符合を付与する等、他の
評価関数を定めることも可能である。この推論誤差を元
にこの計算ネットワークを右から左へたどることで各ル
ール、各命題の誤差を求めることができる。次にこの推
論誤差より各ルール、各命題の誤差を求める。拡張BP
法を用いる場合、推論出力を各ルール、各命題の適合度
で偏微分した係数に、推論誤差を乗じたものを各ルー
ル、各命題の誤差と考える。誤差の算定は、具体的には
計算ネットワーク上で、「偏導関数計算と丸め誤差推定
の自動化の大規模非線形方程式系への応用」(情報処
理、vol.26,no.11,pp1411-1420(1985))に記載の合成関
数の微分則を用いた方法を適用して求める。誤差は推論
の経路に沿った各演算ノードの偏微分係数の積になる。
すなわち推論誤差を、推論時と同じ経路で推論時とは逆
方向に出力ノードから伝搬させていき、伝搬させる際に
各適合度計算ノードで、そのノードに対応するの関数の
偏微分係数を出力誤差に乗じていけば、各ルール、各命
題の誤差を求めることができる。ファジィ推論評価部の
フローチャートを図11に示す。図11を順に実行して
いけば各ルール、命題の誤差が算定される。図12にフ
ァジィ推論評価部1217およびファジィ推論誤差記憶
部1216の構成図を示す。ファジィ推論評価部121
7は、の教師データ1202、知識ベース1203、フ
ァジィ推論実行部のファジィ推論出力記憶部1201、
ファジィ推論記憶部1204を参照して各ルール、各命
題の誤差を算定する。推論出力誤差算定部1206で
は、教師データ1202と推論出力記憶部1201に記
憶されている推論出力から推論誤差を算定し、さらに知
識ベース1203、ファジィ推論記憶部1204を参照
して合成適合度の誤差を算定する。ルール誤差記憶部で
は、合成適合度の誤差、知識ベース1203、ファジィ
推論記憶部1204を参照して、各ルール誤差を算定す
る。IF部ルール誤差算定部1212では、ルール誤差、
知識ベース1203、ファジィ推論記憶部1204を参
照して各ルールのIF部ルール誤差を算定する。出力命題
誤差算定部1209では、ルール誤差、知識ベース12
03、ファジィ推論記憶部1204を参照して各ルール
の出力命題誤差を算定する。入力命題誤差算定部121
3では、IF部ルール誤差、知識ベース1203、ファジ
ィ推論記憶部1204を参照して各入力命題の誤差を算
定する。ファジィ推論誤差記憶部1216は、ファジィ
推論評価部で1217で算定された各適合度の誤差を記
憶する。推論出力誤差記憶部1205では、推論出力誤
差算定部1206で算定された推論出力誤差および合成
適合度誤差を記憶する。ルール適合度誤差記憶部110
7では、ルール誤差算定部1208で算定されたルール
誤差を記憶する。IF部ルール誤差記憶部ではIF部ルール
誤差算定部1212で算定されたIF部ルール誤差を記憶
する。出力命題誤差記憶部1215では、出力命題誤差
算定部1209で算定された出力命題誤差が記憶され
る。入力命題誤差記憶部1212では、入力命題誤差算
定部1213で算定された入力命題誤差が記憶される。
次にファジィルール獲得部のフローチャートを図13に
示す。この前の段階で、ファジィ推論ファジィ推論が実
行され、ファジィ推論の途中の経過は、ファジィ推論記
憶部に記憶されているものとする。また、ファジィ推論
評価が実行され、各ルール、命題の誤差を算定され、フ
ァジィ推論誤差記憶部に記憶されているものとする。フ
ァジィルール獲得部では、まずステップ1301でファ
ジィ推論に不具合の生じた学習データの組を見つける。
ステップ1302では、ステップ1301で検出した不
具合の生じている学習データの組に対するファジィ推論
の誤差を調べ、不具合がルールの矛盾に起因するものか
ルールの過不足に起因するものか判別する。ファジィ推
論の不具合がルールの不足に起因する場合、ステップ1
303で不足しているルールを生成し、知識ベースに追
加する。冗長ルールの場合は、これを知識ベースから削
除する。不具合がルールの矛盾によるものと判定された
場合は、ステップ1304において矛盾しているルール
を修正し、矛盾を解消する。ファジィルール獲得部の構
成図を図14に示す。ファジィルール検証部1411
は、ファジィ推論誤差記憶部1402を参照して、まず
不具合ケース検出部1403で不具合の生じている学習
データの組を検出し、次に1404のルール誤差解析部
でルールの不具合の原因を検出する。ファジィルール生
成部1412は、ルールの不具合がルールの不足であっ
た場合に、ファジィ推論記憶部1401、ファジィ推論
誤差記憶部1402、知識ベース1410、参照して、
追加ルールIF部生成部1405で追加ルールのIF部を、
追加ルールTHEN部生成部1406で追加ルールのTHEN部
を生成した後、追加ルール合成部1407で追加ルール
を合成し、知識ベース1410に追加する。ルール矛盾
解消部1408は、ファジィ推論の不具合がルールの矛
盾に起因する場合、ファジィ推論記憶部1401、ファ
ジィ推論誤差記憶部1402、知識ベース1410、そ
してルール誤差解析部1404を参照して、まずIF部ル
ール比較部1408で矛盾しているルールのIF部を比較
し、次に矛盾が解消するようルール修正部1409で知
識ベースのルールの修正を行なう。図13のファジィル
ール獲得のフローチャートの各手順について具体的に説
明を行なう。まず、ステップ1301では、ファジィ推
論誤差を算定した後、拡張不具合の生じている推論入力
と教師データの組を選ぶ。最も簡単な方法としては、各
組の推論誤差を2乗値で評価し、この値が最も大きいも
のを不具合の生じている組とする。この他には、クラス
タリング手法を用いる方法がある。これは、各ルール、
各命題の適合度および誤差の値を基に、クラスタリング
手法を用いて、学習データの各組をクラスタに分割す
る。そして、各クラスタの誤差の大きさを、クラスタに
含まれる学習の組の各誤差の2乗の総和または1組当た
りの誤差の大きさなどで評価して誤差が最も大きいクラ
スタを選び、さらにそのクラスタの中で最も誤差の大き
な学習データの組を選ぶ。また、推論誤差、各ルール、
各命題の誤差等を提示した上で、ユーザが不具合の生じ
ている学習データを選択する方法もある。学習データの
組が選択されたら、ステップ1302で不具合の生じて
いる学習データの組を選び、その不具合がルールの矛盾
に起因するものか、ルールの過不足に起因するものか判
別する。ルールの矛盾とは、あるルールの対において結
論部が互いに正反対であるにも関わらず、同じように推
論出力に影響を与えている状態である。この状態を摸式
的に図154.1に示す。図は推論対象の推論入力空間(I
F部)である。斜線で示したルール1の領域1501と
ルール2の領域1502の重なりが矛盾している部分1
503である。ルール1のTHEN部は出力=1で、ルール
2は出力=0で互いに正反対であるが、斜線部1503
で、ルール1とルール2は同様に成立する。斜線部15
03における推論出力は、ルール1の出力命題とルール
2の出力命題を合成したものになるから、ルール1のTH
EN部「出力=1」と、ルール2のTHEN部「出力=0」の
平均で、0.5が出力される。したがって、教師データが
0であった場合、 推論誤差 = 0.5 - 0 = 0.5、 となり、ルールの矛盾に起因して推論誤差が生じる。こ
のルールの矛盾は、各ルールの誤差を調べることで検出
できる。図15のように矛盾したルールの対がある場
合、その対でルールの誤差の符合は逆になり、かつ誤差
の絶対値が同じ程度の大きさになる。したがって、例え
ば最も簡単な方法として図16に示すような手順があ
る。すなわち、まずステップ1601でルールの誤差符
合が正のものと負のものと別々に、絶対値の大きさの順
に並べる。次にステップ1602〜1604で誤差が正
の符合で最も大きなものと負の符合で最も大きなものを
選ぶ。そしてステップ1605、ステップ1607でこ
の2つの誤差の絶対値の比が1に近い条件、例えば「正
符合の誤差と負符合の誤差の絶対値の比の値が0.7〜
1.4」、を満たしていれば、これを矛盾したルールと
して検出する。満たしていない場合は、誤差の絶対値が
小さくなり過ぎないようステップ1605でチェックし
ながら、誤差の絶対値が同程度の大きさで符合がことな
るルールの組を探す。矛盾しているルールをより精密に
調べたい場合は、不具合の生じている学習データの組の
検出で行なった、学習データのクラスタリングと同様の
手法を用いることもできる。クラスタリングを行なった
後、誤差が大きかった学習データのクラスタの中の任意
の学習データについて、ルール誤差の相関をとり、誤差
の絶対値が同じ程度で符合が逆になる傾向が表れたルー
ルを検出すればよい。以上の操作により矛盾したルール
が検出できなかった場合は、ルールの過不足が生じてい
ると判定する。ルールに矛盾が生じている場合は、ルー
ルの修正を行ない矛盾を解消する。ルール1とルール2
の矛盾は図17に示すように、ルール1の領域を狭め、
入力に対してルール2のみが成立するように修正するこ
とで解消できる。ルールの矛盾解消のフローチャートを
図18に示す。矛盾する2つのルールがあった場合、ま
ずステップ1801で矛盾している2つのルールのIF部
の包含関係を調べる。ステップ1802と1803また
は、ステップ1802とステップ1804で、包含して
いる方のルールのIF部を修正し、包含されている方のル
ールのIF部に当たる領域を削除する。すなわち、次のよ
うにルールの変更を行なう。 Ra → Ra ∩ -Rb ただし、Raは包含している方のルールのIF部の領域で
あり、Rbは包含されている方のルールのIF部の領域で
ある。また ̄は否定を表す。以上では簡単のためルール
の矛盾が2つのルールについて生じている場合について
述べたが、ルールの矛盾が3つ以上にわたる場合は、後
で述べるように矛盾の検出、解消を追加ルール生成と組
み合わせて、繰り返し行なうことで対応できる。ルール
の組に矛盾が発見されなかった場合、ルールに過不足が
あると判別される。まず冗長なルールが存在している場
合であるが、冗長なルールとはファジィ推論に全く関与
しなかったルールであり、推論誤差には影響を与えてい
ない。冗長ルールの検出は、学習データの各組に対して
ファジィ推論を行なって記録をとり、全く使われなかっ
たルールを削除する。実際には、ファジィルール獲得過
程におけるルールの修正、追加作業により、その直前ま
でファジィ推論に全く関与していなかったルールが新た
に関与する場合もあるので、冗長ルールの削除は、ルー
ル矛盾の解消、不足ルールの追加等を考慮して行なう。
冗長なルールは、ファジィ推論に直接には影響を与えな
いから、ルールの不具合が検出されて、かつ矛盾が発見
されなかった場合、結局ルールに不足があることにな
る。矛盾が発見されなかった場合は、不足ルールを生成
して知識ベースに追加する。追加ルールの生成では、ま
ず不足している部分をファジィ推論誤差を基に特定す
る。一般にファジィ推論では推論入力データに適合する
ルールが欠落している場合、その欠落しているルールに
近接するルールを補間して適用し、推論出力を計算す
る。このためルールの欠落に伴う誤差は、その欠落して
いる部分に近接している各ルールに分散して表れる。し
たがって、推論入力データに対して高い適合度を示し、
かつ誤差が大きかったルールをすべて選べば、それらの
ルールの交わりの部分からルールの不足箇所が検出でき
る。ルールの不足部分が検出できたら、不足箇所に近接
するルールを基に、追加するルールをIF部とTHEN部に分
けてそれぞれ生成する。図19に追加ルール生成のフロ
ーチャートを示す。予めファジィ推論、ファジィ推論評
価が実行されていて、ファジィ推論記憶部に各ルール、
命題の適合度が記憶されているものとする。まず図19
中のステップ1901で前記ファジィ推論記憶部を参照
して各入力命題の適合度を調べる。適合度が高い入力命
題はその学習の組の推論入力の状態を良く表現している
と考えられるから追加ルールのIF部の候補となる。次に
ステップ1902で前記ファジィ推論誤差記憶部を参照
して、各入力命題の誤差を調べる。入力命題の誤差が大
きいものは、学習の組の入力状態を表現できていないと
考えられるから追加ルールにするには不適当である。入
力命題のうち、適合度が大きいものを選び、その中から
誤差の大きいものを除外する。ステップ1903で残っ
た入力命題をANDで結合し追加ルールのIF部とする。こ
こで適合度が大きく、誤差が小さい入力命題を選ぶため
の基準は、ユーザがあらかじめ与えておく。例えば「入
力命題の中で誤差の絶対値が大きい方から5番目以内の
ものを除外し、適合度が0.5以上のものを3つ選
ぶ」、というように定めておく。適合度を選ぶ基準は、
これ以外にも誤差、適合度の絶対値等を基準にしても良
い。次にステップ1904で追加ルールのTHEN部を決定
する。THEN部は教師値にもっとも近い出力命題を選定す
る作業である。THEN部は、IF部と異なり命題の適合度を
使うことができないので、ステップ1904ではもっと
も誤差の小さかった出力命題を1つ選び追加ルールのTH
EN部とする。以上により不足ルールのルールのIF部、TH
EN部が生成されたのでこれを知識ベースに追加する。追
加ルール生成において、より精密に適合度、誤差を評価
したいのであれば、ルール矛盾検出で述べたように、不
具合の生じている学習データのクラスタの任意の組につ
いて調べ、クラスタに含まれる組に対する平均、総和な
どにより評価しても良い。実際のルール獲得作業は、フ
ァジィ推論実行、ファジィ推論誤差算定、ルール矛盾、
ルール過不足検出、ルール修正、追加、削除を順に繰り
返し行なう。ルール獲得が進行し、推論誤差が十分に小
さくなったら終了する。繰り返しの作業によりルール獲
得を行なうことで、例えば図20の2001に示すよう
な複雑な場合でもルール獲得を行なうことが可能であ
る。図20の場合、まず2002で不足ルールの検出、
追加により斜線の部分に対するルール3が追加される。
そして次に2003で矛盾を検出し、ルールの修正によ
りルール1とルール3が分離される。さらに2004で
矛盾の検出、ルールの修正によりルール2とルール3が
分離されルール獲得が終了する。本発明では推論出力が
1種類の場合についてのみ説明を行なったが、推論出力
が複数ある場合にも、THEN部の各主語別に上記の作業を
行なうことで簡単に適用可能である。本発明は、ファジ
ィ推論を誤差により評価して、誤差の大きな部分につい
てだけルールの追加、修正を行なため、最小限のルール
の修正、追加でファジィルールが獲得でき、従来の方法
に比べルール獲得作業が効率的に行なえる。本発明の動
作を簡単な例題をもとに説明する。例題では、簡単のた
め入出力は0または1の値である3入力1出力のモデル
を考える。モデルの入出力関係を図21に示す。モデル
の入力がファジィ推論に対する推論入力値であり、モデ
ルの出力がファジィ推論に対する教師値である。説明と
して不完全な初期ルールから始めてルールを獲得する過
程を示す。初期ルールを図22に示す。メンバシップ関
数については省略する。このルールに対応するファジィ
推論の入出力を図23に示す。ファジィ推論の推論入力
が、X=Y=Z=0の場合に教師値と異なる推論出力に
なる。学習データは、簡単のためモデルの計9通りの入
出力に対して1組ずつのデータを用意した。学習データ
は先の図21と同じに内容になる。図1は本発明による
ルール獲得のフローチャートである。本発明では、まず
準備として知識ベース編集装置により、ルールとメンバ
シップ関数の形状を知識ベースに入力し、さらに学習デ
ータを用意しておく。まずステップ101で学習データ
の各組に対してファジィ推論を行なう。ファジィ推論時
には、各命題、各ルールの適合度等をファジィ推論記憶
部に記憶する。推論出力が計算されたら、ステップ10
2で教師値と比較してする。誤差が十分に小さい場合は
終了する。そうでない場合は、ステップ103でファジ
ィ推論評価を実行する。ここでは、推論出力と教師値と
の差の2乗により推論誤差を評価する。そして推論誤差
を元に、各命題、各適合度の誤差を算定する。算定した
誤差はファジィ推論誤差記憶部に記憶する。ファジィ推
論評価が終了したらステップ104で推論誤差の値を基
に、不具合の生じている学習データの組を選ぶ。学習デ
ータの各組の推論誤差を図24に示す。推論誤差の最も
大きい組は、図24中1番目の組が1つである。この組
を対象にルール獲得を行なう。図1中のステップ105
でこの組のルール誤差からルールの矛盾の判定を行な
う。この組の各ルールの誤差を図25に示す。矛盾の判
定の規則を、 |ルールの正の誤差|/|ルールの負の誤差|≦ 0.
7 と定めておくと、図25では誤差の符合がふであるルー
ルが存在しないためルールの矛盾は検出されない。した
がってルールの不足が生じていると判定され、不足ルー
ルの生成を行なうため、動作はステップ107に移る。
ステップ107において、まず不足ルールのIF部を生成
する。図26に各入力命題の適合度および誤差を示す。
IF部の生成は、各命題の中から誤差が少なくて適合度の
高いものを選びANDで結合する操作である。本実施例の
場合、IF部生成の規則を次のように定める。 a)誤差の生じている入力命題を除外する。 b)適合度が0.5以上の命題を全て選択し、ANDで結
合する。 これにしたがうと追加ルールのIF部は、(X=0 AND
Y=0 AND Z=0)、となる。また、出力命題の誤差
は図27に示す値であるから、THEN部は、誤差の最も少
ない出力命題を1つ選べばよい。すなわち、(出力=
1)。以上より、追加するルールは、 IF (X=0 AND Y=0 AND Z=0) THEN (出力=
1)、 となる。このルールをルール5として、新たに知識ベー
スに追加する。ルールの追加が終了すると、再びステッ
プ101に戻り、ファジィ推論を実行する。2回目のフ
ァジィ推論の誤差を図28に示す。推論誤差がまだ大き
いので2回目のルール獲得を行なう。ステップ104に
おいて不具合の生じている学習データの組みを検出す
る。図28によれば、1番目の組で大きな誤差が生じて
いる。この組の各ルールの誤差を図29に示す。図2中
のステップ105で、ルール3とルール5に矛盾が生じ
ていることが検出される。動作は、ステップ106に移
り、ルール3とルール5の矛盾を解消するルーチンに入
る。ステップ106では、まずルール3とルール5のIF
部の領域の比較が行なわれる。ルール5のIF部の領域は
ルール3のIF部の領域に含まれているから、知識ベース
の中のルール3のIF部を次のように修正する。 ルール3のIF部:(X=0 AND NOT(X=0 AND Y=0
AND Z=0) ) これは、((X=0 AND Y=1) OR (X=0 AND
Z=1))と等価であるから、ルール3は、次のように
修正される。 IF ((X=0 AND Y=1) OR (X=0 AND Z=
1)) THEN (出力=0) ルール3を修正した後再び、ステップ101に戻る。以
上のようにルール獲得を続けると次のようにルールが修
正されていく。修正後のルールは、引用符(’)をつけて
示す。 (3回目のルール獲得) 矛盾解消:ルール2とルール5が矛盾。ルール2を修
正。 ルール2':IF (X=1 AND Y=0)OR (Z=1 AND
Y=0)THEN (出力=0) (4回目のルール獲得) 矛盾解消:ルール1とルール5が矛盾。ルール1を修
正。 ルール1':IF (Y=1 AND X=0) OR (Z=1 AND
X=0)THEN (出力=0) 以上により、最終的に次に示すようなルールが獲得され
る。 ルール1':IF (Y=1 AND X=0) OR (Z=1 AND
X=0)THEN (出力=0) ルール2':IF (X=1 AND Y=0)OR (Z=1 AND
Y=0)THEN (出力=0) ルール3':IF (X=1 AND Z=0) OR (Y=1 AND
Z=0)THEN (出力=0) ルール4 :IF (X=1 AND Y=1 AND Z=1)THEN
(出力=1) ルール5 :IF (X=0 AND Y=0 AND Z=0)THEN
(出力=1) このルールに対応する推論誤差は、図30であるからル
ールは完全に獲得されている。上記実施例では、学習デ
ータの1組分についてファジィ推論を行なった後、ファ
ジィ推論誤差を算定し、これを学習データの全ての組に
ついて行なうことを仮定していた。学習データが多い場
合には、記憶領域の節約、計算時間の短縮のため、まず
全ての学習データの組についてファジィ推論を行なって
推論出力の誤差についてのみ算定しておき、その後に推
論出力の誤差が大きい組についてだけファジィ推論誤差
を求めても良い。本発明の実施例は、例えば図31に示
すようなハードウエアシステムで構成することができ
る。すなわち、中央処理装置3101と、記憶装置31
02、およびマウス3103とキーボード3104、デ
ィスプレイ装置3105等からなる計算機システムであ
る。記憶装置3102は、中央処理装置3101の動作
プログラムを格納すると共に、前記ファジィ推論記憶
部、ファジィ推論誤差記憶部、学習データ記憶部、知識
ベース記憶部に対応する記憶領域を設ける。中央処理装
置3101は前記動作プログラムを実行することによ
り、ルール獲得装置を実現する。マウス3103および
キーボード3104等の入力手段は中央処理装置310
1の入力制御手段であると共に、学習データ入力制御手
段3106、知識ベース編集手段3107、そして第2
の実施例で述べる、獲得したルールの内容を変更する獲
得ルール変更手段の機能を実現する。なお、図示はして
いないが、学習データ、知識ベース等は外部記憶装置か
ら取り込んだり、バスラインを介して他の装置から転送
するようにしてもよい。ディスプレイ装置3105は、
前記中央処理装置3101とで知識ベース編集手段、獲
得ルール修正手段を実現すると共に、第2の実施例で述
べる、ルール獲得作業過程をユーザへ提示する機能およ
びユーザとの対話機能を実現する。本発明の第2の実施
例について説明する。本発明では、ユーザに分かりやす
い形でルール獲得作業が進行し、ルール獲得作業の中で
ユーザの経験、知識を十分に活用できるよう、ルールの
矛盾、ルールの過不足の検出、矛盾を解消するためのル
ールの修正、不足ルールの作成、そして冗長ルールの削
除の一連の作業をユーザに提示し、必要に応じてユーザ
との対話により作業が進行する。作業の進行のフローチ
ャートを図32に示す。図32中ステップ3201で学
習データを基にファジィ推論を行ない、ステップ320
2で推論出力、教師値、および推論誤差を図33のよう
な表形式で表示する。この表はデータの性質およびユー
ザの要求に応じて図示することが可能である。例えばフ
ァジィ推論の対象が時系列データの場合は、図34のよ
うな形で推論出力、教師値、推論誤差をディスプレイの
画面上に表示する。ステップ3204では、ファジィ推
論を行なった後に、上記実施例で説明した方法で不具合
の生じている学習データの組が選定される。選定された
学習データの組は、ステップ3205で図34に示すよ
うにハイライト等の手段で画面上に表示してユーザに表
示する。ファジィ推論結果が図34のようにグラフ化さ
れている場合は、図35のようにグラフの画面上で色の
変化等の手段で不具合の生じている学習データの組が表
示される。さらにユーザは、3214において、ファジ
ィ推論結果の画面上でマウス等により指定することで任
意の推論結果に対する入力データを図35のように同一
または別個の画面上に表示することができる。入力デー
タの性質によりグラフ形式で表示することも可能であ
る。そして、ユーザは、選定された組に不満がある場
合、ステップ3215において図35または図36の画
面上でマウス等を用いて直接他の組を指定することがで
きる。不具合の生じている学習データの組が選定される
と、ステップ3207で、その不具合の原因がルールの
矛盾のためかルールの過不足のためか判別する。不具合
の原因がルールの矛盾の場合、知識ベースの中の矛盾し
たルールを図37に示すような形式で表示してユーザの
確認を促す。さらに、この矛盾を解消するために行なっ
たルールの修正を、修正前のルールと同一のまたは別個
の画面に図37に示すような形式で表示する。ルールの
修正がユーザの要求に反する場合、ユーザはキーボー
ド、マウス等を用いてルールの修正内容を変更すること
ができる。また、ユーザは必要に応じてルールの矛盾と
判別された根拠となったデータ、ルール修正の根拠とな
ったデータを表形式またはグラフ形式等で、同一のまた
は別個の画面に図37のように表示させることができ
る。ステップ3207で不具合の原因がルールの不足に
あると判別された場合は、図38に示すように、生成し
た追加ルールを追加前の知識ベースと同一のまたは別個
の画面に表示してユーザの確認を促す。追加ルールの内
容が、ユーザの要求に反する場合、ユーザはキーボー
ド、マウス等を用いて追加ルールの修正内容を修正でき
る。また、ユーザは追加ルール生成の根拠となったデー
タ、例えば各ルール、命題の適合度および誤差等を表形
式またはグラフ形式等で追加前の知識ベース、追加ルー
ルと同一のまたは別個の画面に表示させることができ
る。また、冗長なルールが検出された場合は、図は省略
するが、同様に削除前されるルールを画面上に表示し、
ユーザに確認を促す。削除するルールがユーザの意に反
する場合ユーザはマウス等を用いてルールの削除を中止
することができる。知識ベースに対するルールの追加、
修正が確定した後、結論部の同じルールのIF部をORで結
合して一つにまとめ、さらに追加、修正のあったルール
の追加、修正のあった部分を図39に示すようにハイラ
イト等の手段で加工し、画面上に表示する。これはルー
ルを整理して、ユーザに分かりやすい形で提供するため
である。上記実施例ではファジィルール獲得の全ての手
順について順に画面に表示し、さらにユーザの確認を促
すことを仮定していたが、実際にはこれらの表示または
確認の作業のうちいくつかを省略することも可能であ
る。例えば、図40に示すように、ファジィ推論結果を
画面に表示した後にユーザが不具合の生じている部分を
マウス等で指示すれば、その部分の誤差を解消するため
の知識ベースの修正を同時に画面に表示することも可能
である。以上により、ファジィルール獲得作業を、言語
で記述されたIF-THENルールの追加、修正作業で行なう
ことが可能になる。これによりファジィ推論の知識のな
いユーザでも、獲得されたルールを理解することが可能
になり、検査、点検、保守が容易になる。また、ルール
の追加、修正がある場合、追加、修正の内容はその根拠
となったデータと共に画面に表示される。このため、ユ
ーザはファジィ推論の知識を持っていなくても、追加、
修正、削除されるルールの妥当性を見極めることがで
き、誤ったルールが獲得されそうになった場合、これを
容易に防ぐことができる。また、ユーザは必要に応じ
て、ルール獲得の各手順でIF-THENルールの上で、対話
的にルールを修正できる。このため、ユーザの経験、知
識、要求等を容易にルールに反映することが可能にな
り、ユーザの満足のいく知識ベースが得られやすくな
る。本発明の第3の実施例について説明する。図40に
本発明を用いたファジィ推論システムを示す。本発明の
ファジィ推論システムは、ファジィ推論に対する入力デ
ータと望ましい推論出力である教師データからなる学習
データの入力部4001と、ファジィルールおよびメン
バシップ関数等を記憶する知識ベース記憶部4009
と、知識ベースを参照して入力データに対してファジィ
推論を行ない、推論出力を算定するファジィ推論実行部
4003と、ファジィ推論実行時の各適合度を記憶する
ファジィ推論記憶部4004と、推論出力と教師データ
を比較してファジィ推論誤差を算定し、ファジィ推論誤
差から各ルール、命題の誤差を算定するファジィ推論評
価部4006と、ファジィ推論評価部で算定した各ルー
ル、命題の誤差を記憶するファジィ推論誤差記憶部40
07と、ファジィ推論記憶部、ファジィ推論誤差記憶部
および学習データを参照してメンバシップ関数の自動チ
ューニングを行なうメンバシップ関数自動チューニング
部4008と、ファジィ推論記憶部、ファジィ推論誤差
記憶部および学習データを参照してファジィルール獲得
を行なうファジィルール獲得部4005と、ファジィ推
論誤差等をユーザに提示してユーザの入力を受けつける
ユーザインターフェイス部4002からなる。このうち
メンバシップ関数自動チューニング部は、前記拡張BP
法により得られる各命題の誤差を基にメンバシップ関数
の形状を自動チューニングを行なうものである。このフ
ァジィ推論システムの動作について説明する。動作のフ
ローチャートを図41に示す。まず図41中ステップ4
041で、学習データ入力部に学習データを入力する。
次にステップ4102で、ファジィ推論実行部でファジ
ィ推論を行ない推論出力を算定する。推論出力を算定し
た後に、ステップ4103で教師データを用いて推論誤
差を算定する。算定した推論誤差が予め与えた許容範囲
内であれば終了する。推論誤差が許容範囲外であればフ
ァジィ推論に修正を加えて、推論誤差の減少を試みる。
ここで修正を加える内容は、メンバシップ関数の形状の
チューニングとルールの獲得である。この例では、まず
ステップ4104でメンバシップ関数のチューニングを
行ないその後にステップ4106でファジィルール獲得
を行なう。まず、ステップ4104においてメンバシッ
プ関数のチューニングを行なう。メンバシップ関数のチ
ューニングのフローチャートを図42に示す。まずステ
ップ4201でファジィ推論を実行する。ステップ42
02で推論出力を評価し、推論誤差が許容範囲であれば
終了する。そうでない場合は、ファジィ推論評価を実行
し、推論誤差から各ルール、命題の誤差を算定する。そ
してステップ4104で、各命題の誤差からメンバシッ
プ関数の形状を表現している各形状パラメータの誤差を
求める。学習データの全ての組に対して各形状パラメー
タ毎の誤差の和が求められたら、これに学習係数を乗じ
て各形状パラメータの修正量とする。ステップ4205
でこの修正量を元の形状パラメータに足し合わせて形状
パラメータの修正を行なう。形状パラメータの1回の修
正は微小量に設定しておき、ステップ4201からステ
ップ4205を繰り返し行なうことで各形状パラメータ
が極小値に収束するようにする。パラメータ値が収束し
たら、その時点の形状パラメータを新たな形状パラメー
タとして知識ベースを更新する。メンバシップ関数のチ
ューニング後に、ステップ4105で推論誤差の評価を
行なう。ファジィ推論誤差の値がまだ許容範囲外にある
場合は、ファジィルール獲得を実行する。ファジィ推論
記憶部およびファジィ推論誤差記憶部には、メンバシッ
プ関数の自動チューニングで既に学習データの各組に対
する各ルール、命題の適合度および誤差が記憶されてい
る。したがってファジィ推論実行およびファジィ推論評
価の計算を省くことができる。前記実施例1で述べたよ
うに各ルール、命題の適合度および誤差からルールの追
加、修正、削除を行ない知識ベースを更新する。ルール
獲得作業は、ディスプレイ等によりユーザに提示し、必
要に応じてユーザの要求等をマウス、キーボード等より
受けつける。ルール獲得の1回の動作でルールの追加、
修正、削除が1回行なわれる。ルール獲得を行った後、
推論誤差を評価する。ルール獲得後の推論誤差が許容範
囲内になれば終了する。そうでなければ再びステップ4
104に戻りメンバシップ関数の誤差をチューニングす
る。本実施例では、メンバシップ関数のチューニングを
行なった後にルール獲得を行なったが、これとは逆にル
ール獲得を行なった後にメンバシップ関数のチューニン
グを行なっても良い。また、メンバシップ関数のチュー
ニングとルール獲得を同時に行なっても良い。本実施例
により、メンバシップ関数の自動チューニングに加え、
ファジィルール獲得が同時に可能になるので、ファジィ
推論システム構築の効率が向上できる。また、本発明で
は、メンバシップ関数の自動チューニング方法の一部
と、ルール獲得方法の一部を共通化するため、計算資源
および計算時間を節約することができる。
【発明の効果】本発明のルール獲得方式により、従来試
行錯誤で行なわれていたルール獲得作業が自動化でき、
ルール獲得作業の効率が向上する効果がある。また本発
明のルール獲得方式では、ルール獲得作業が、言語によ
る知識表現であるIF-THENルールの追加、修正、削除で
進行するため、ルール獲得の過程および結果がユーザに
とって理解しやすく、最終的に得られるファジィ推論シ
ステムの検査、点検、保守が容易になる効果がある。さ
らにルール獲得作業の過程で、ユーザの経験、知識、要
求等がルールに反映できるため、ユーザに満足のいくル
ール獲得が可能になる効果もある。本発明のファジィ推
論システムにより、メンバシップ関数の自動チューニン
グとルール獲得が同時に行なえるため、ファジィ推論シ
ステムの構築に必要な労力が大幅に削減される効果があ
る。また、本発明では、メンバシップ関数の自動チュー
ニング方法の一部と、ルール獲得方法の一部を共通化す
るため、メンバシップ関数のチューニングとルール獲得
に必要な計算資源および計算時間を節約することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のルール獲得方式のフローチャートの一
例である。
【図2】本発明のファジィ推論装置の構成の一例であ
る。
【図3】一般的なファジィ推論のフローチャートであ
る。
【図4】一般的なファジィ推論の原理図である。
【図5】従来例1におけるルール獲得の説明図および獲
得できないルールの例である。
【図6】従来例2のルール獲得方式の構成図である。
【図7】従来例2のルール獲得方式のフローチャートで
ある。
【図8】本発明の第1の実施例の中のファジィ推論実行
部の構成図である。
【図9】本発明で用いる知識ベースの一例である。
【図10】従来例3のメンバシップ関数自動チューニン
グで用いるファジィ推論の計算ネットワークの原理を示
す図である。
【図11】本発明の第1の実施例のファジィ推論評価部
のフローチャートである。
【図12】本発明の第1の実施例のファジィ推論評価部
およびファジィ推論誤差記憶部の構成図である。
【図13】本発明の第1の実施例のファジィ推論評価部
のフローチャートである。
【図14】本発明の第1の実施例のファジィ推論評価部
の構成図である。
【図15】ファジィルール間に矛盾が生じている状態の
摸式図である。
【図16】本発明の第1の実施例のファジィルール獲得
方式におけるファジィルールの矛盾の発見のフローチャ
ートである。
【図17】ファジィルール間の矛盾の解消を示した摸式
図である。
【図18】本発明の第1の実施例のファジィルール獲得
方式におけるファジィルールの矛盾の解消のフローチャ
ートである。
【図19】本発明の第1の実施例のファジィルール獲得
方式における、不足しているファジィルールの生成のフ
ローチャートである。
【図20】本発明の第1の実施例のファジィルール獲得
方式における、複雑なルール獲得の原理図である。
【図21】本発明の第1の実施例で用いた検証用モデル
の入出力である。
【図22】本発明の第1の実施例のルール獲得の初期ル
ールである。
【図23】本発明の第1の実施例のルール獲得の初期ル
ールの入出力である。
【図24】本発明の第1の実施例の初期ルールによるフ
ァジィ推論結果である。
【図25】本発明の第1の実施例の初期ルールに対する
ルール誤差である。
【図26】本発明の第1の実施例の初期ルールに対する
入力命題の適合度および誤差である。
【図27】本発明の第1の実施例の初期ルールに対する
出力命題の誤差である。
【図28】本発明の第1の実施例における一回目のルー
ル獲得後のファジィ推論結果である。
【図29】本発明の第1の実施例における一回目のルー
ル獲得後のルール誤差である。
【図30】本発明の第1の実施例におけるルール獲得終
了後のファジィ推論結果である。
【図31】本発明のハードウェアによる構成の一例であ
る。
【図32】本発明の第2の実施例におけるファジィルー
ル獲得作業のフローチャートである。
【図33】本発明の第2の実施例におけるファジィ推論
結果の表示画面の一例である。
【図34】本発明の第2の実施例におけるファジィ推論
結果の表示画面の一例である。
【図35】本発明の第2の実施例における、不具合の生
じている学習データの選択結果表示画面の一例および、
推論入力データの表示画面の一例である。
【図36】本発明の第2の実施例における、不具合の生
じている学習データの選択結果表示画面の一例である。
【図37】本発明の第2の実施例の、ファジィルールの
修正結果表示画面の一例、および修正前のルールの表示
画面の一例、および修正の根拠の表示画面の一例であ
る。
【図38】本発明の第2の実施例の、不足していたファ
ジィルールの生成結果の表示画面の一例、および追加ル
ールに近接しているルールの表示画面の一例、および追
加ルール生成の根拠の表示画面の一例である。
【図39】本発明の第2の実施例の、知識ベースの変更
確定後の、変更内容表示画面の一例、および変更前の状
態の表示画面の一例である。
【図40】本発明の第2の実施例の、ユーザの操作によ
り直接、学習データを指定してルール獲得を行なう場合
の操作画面の一例である。
【図41】本発明の第3の実施例のファジィ推論システ
ムの構成図である。
【図42】本発明の第3の実施例のファジィ推論システ
ムのフローチャートである。
【図43】本発明の第3の実施例で用いるメンバシップ
関数の自動チューニングのフローチャートである。
【図44】従来例4のファジィ推論装置の構成図であ
る。
【図45】従来例4のファジィ推論装置の推論制御部に
用いる単層パーセプトロンの原理図である。
【図46】従来例4のファジィ推論装置の推論制御部に
用いる多層パーセプトロンの原理図である。
【符合の説明】
501…拡張不可能なルール。
フロントページの続き (72)発明者 中野 利彦 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ファジィ推論に対する入力値と望ましい推
    論出力である教師値からなる学習データを入力してファ
    ジィ推論を行ない、さらにファジィ推論出力と教師値か
    ら推論誤差を求め、該推論誤差から各ルールおよび各命
    題の誤差を算定し、ファジィ推論時の各ルールおよび各
    命題それぞれの適合度または上記各命題の誤差の1つ以
    上を用いて、ファジィルールの不具合を検出し、検出し
    た不具合がルールの矛盾であった場合に各ルールおよび
    各命題それぞれの適合度または誤差の1つ以上を参照し
    てファジィルールを修正して矛盾の解消を行ない、検出
    したルールの不具合がルールの不足であった場合に各ル
    ールおよび各命題それぞれの適合度および誤差の1つ以
    上を参照して不足しているルールを生成し、検出したル
    ールの不具合がルールの冗長であった場合に冗長なルー
    ルを削除し、所望のルールを獲得することを特徴とする
    ファジィルール獲得方法。
  2. 【請求項2】上記検出する処理は、検出した不具合がフ
    ァジィルールの矛盾に起因するかまたはファジィルール
    の過不足に起因するかの判別に、各ルールの誤差の比較
    を行なって、各ルールのうち、誤差の絶対値が同程度の
    大きさで符合が異なるものを矛盾ルールと判別し、さら
    に矛盾ルールが存在しない場合にはルールの不足である
    と判別する処理を含む請求項1項記載のファジィルール
    獲得方法。
  3. 【請求項3】上記解消する処理は、ファジィルールの不
    具合が、ファジィルールの矛盾に起因すると判別された
    場合に、矛盾しているルールのIF部に対応する領域を比
    較し、領域が大きい方のルールのIF部を修正することで
    ルールの矛盾を解消する処理からなる請求項1項記載の
    ファジィルール獲得方法。
  4. 【請求項4】上記生成する処理は、ファジィルールの不
    具合が、ファジィルールの不足に起因すると判別された
    場合、ファジィ推論時の各IF部命題の適合度と誤差の比
    較を行ない、誤差が少なく、適合度の高いIF部を選びだ
    してANDで結合し、不足しているルールのIF部を生成す
    る処理を含む請求項1項記載のファジィルール獲得方
    法。
  5. 【請求項5】上記ファジィルールの不具合が、ファジィ
    ルールの不足に起因すると判別された場合、ファジィ推
    論時の各THEN部命題の誤差を比較し、最も誤差の小さか
    ったTHEN部命題を選んで不足しているルールのTHEN部を
    生成する処理を含む請求項1項記載のファジィルール獲
    得方法。
  6. 【請求項6】上記削除する処理は、ファジィ推論に関与
    しなかったルールを、冗長なルールとして検出し、削除
    する処理からなる請求項1項記載のファジィルール獲得
    方法。
  7. 【請求項7】上記獲得する処理は、1回のファジィルー
    ル獲得処理ではルールの追加、修正、削除の操作を1回
    行ない、この操作を繰り返すことでルール獲得を行なう
    処理からなる請求項1項記載のファジィルール獲得方
    法。
  8. 【請求項8】ファジィルール、メンバシップ関数および
    ファジィ推論の定義を記憶する知識ベース記憶手段と、
    ファジィ推論に対する入力をファジィ推論を実行するフ
    ァジィ推論実行手段と、ファジィ推論時の各ルールおよ
    び各命題の適合度を記憶するファジィ推論記憶手段と、
    ファジィ推論の推論出力と望ましい推論出力である教師
    値から推論誤差を計算し、推論誤差から各ルール、各命
    題の誤差を算定するファジィ推論評価手段と、ファジィ
    推論評価手段で計算した各ルールおよび各命題の誤差を
    記憶するファジィ推論誤差記憶手段と、推論誤差からル
    ール不具合の生じている学習データの組を検出する不具
    合学習データ検出手段と、各ルールおよび各命題それぞ
    れの適合度および誤差の1つ以上を用いてルールの不具
    合を検出するルール不具合検出手段と、検出したルール
    の不具合がルールの矛盾であった場合にファジィ推論記
    憶手段およびファジィ推論誤差記憶手段を参照して知識
    ベースのルールを修正して矛盾を解消するルール矛盾解
    消手段と、検出したルールの不具合がルールの不足であ
    った場合にファジィ推論記憶手段およびファジィ推論誤
    差記憶手段を参照して不足しているルールを生成し知識
    ベースに追加する不足ルールの生成追加手段と、検出し
    たルールの不具合がルールの冗長であった場合に冗長な
    ルールを削除する手段とを兼ね備えたことを特徴とする
    ファジィ推論システム。
  9. 【請求項9】上記不具合学習データ検出手段は、不具合
    学習データを検出した際に、教師値と推論出力、推論誤
    差の一覧を表形式、グラフ形式等に加工して表示した上
    で、選定された不具合学習データの組をハイライト等で
    強調表示し、さらにユーザの要求がある場合には、矛盾
    の根拠となったデータおよび学習データを表形式等に加
    工して表示する手段と、ユーザが選定された学習データ
    の組に不満を持つ場合には、学習データの一覧表示の上
    で、マウス等のポインティング手段を用いて視覚的に選
    択する手段とを含む請求項8項記載のファジィ推論シス
    テム。
  10. 【請求項10】上記ルール不具合検出手段は、検出した
    ルールの不具合がルールの矛盾に起因する場合には、矛
    盾しているルールの組を表示し、さらにユーザの要求が
    ある場合には、矛盾の根拠となったデータを表形式等に
    加工して表示する手段と、ユーザが矛盾しているルール
    の組に不満を持つ場合には、この内容を変更する手段と
    を含む請求項8項記載のファジィ推論システム。
  11. 【請求項11】上記ルール不具合検出手段は、検出した
    不具合がルールの矛盾に起因するものであった場合、ル
    ールの矛盾が解消するようルールの修正を行ない、修正
    後のルールを修正前のルールと同時または別々に表示
    し、さらにユーザの要求がある場合には、ルール修正の
    根拠となったデータを表形式等に加工して表示する手段
    と、ユーザがルール修正の内容に不満を持つ場合には、
    これを変更する手段とを含む請求項8項記載のファジィ
    推論システム。
  12. 【請求項12】上記ルール不具合検出手段は、検出した
    不具合がルールの不足に起因する場合、不足しているル
    ールを生成して表示し、さらにユーザの要求がある場合
    には、ルール生成の根拠となったデータを表形式等に加
    工して表示する手段と、ユーザがルール修正の内容に不
    満を持つ場合には、生成されたルールの内容を変更する
    手段とを含む請求項8項記載のファジィ推論システム。
  13. 【請求項13】ファジィ推論に対する入力値と望ましい
    推論出力である教師値からなる学習データを入力してフ
    ァジィ推論を行ない、さらにファジィ推論出力と教師値
    から推論誤差を求め、この推論誤差から各命題の誤差を
    求め、各命題の誤差から修正量を求めてメンバシップ関
    数の形状を自動チューニング算定する方法とファジィル
    ール獲得方法を組み合わせて行ない、ファジィ推論の誤
    差が最小になるメンバシップ関数の形状とファジィルー
    ルを同時に求めることを特徴とするファジィ推論方法。
  14. 【請求項14】上記組み合わせて行う処理は、まずメン
    バシップ関数の自動チューニングを行ない、次にファジ
    ィルール獲得を行なう処理からなる請求項13項記載の
    ファジィ推論方法。
  15. 【請求項15】上記組み合わせて行う処理は、まずファ
    ジィルール獲得を行ない、次にメンバシップ関数の自動
    チューニングを行なう処理からなる請求項13項記載の
    ファジィ推論方法。
  16. 【請求項16】上記組み合わせて行う処理は、1回のフ
    ァジィルール獲得でルールの追加、修正、削除を1回行
    ない、ファジィルール獲得を1回行なった後にメンバシ
    ップ関数の自動チューニングを行ない、これを推論誤差
    が小さくなるまで繰り返し行なう処理からなるファジィ
    推論方法。
  17. 【請求項17】上記組み合わせて行う処理は、メンバシ
    ップ関数の自動チューニングを行なっ後に、ファジィル
    ール獲得を行ない、1回のルール獲得ではルールの追
    加、修正、削除を1回行ない、これを推論誤差が小さく
    なるまで繰り返し行なう処理からなる請求項13項記載
    のファジィ推論方法。
  18. 【請求項18】上記組み合わせて行う処理は、メンバシ
    ップ関数の自動チューニング法とファジィルール獲得方
    法の一部を共通化する処理を含むファジィ推論方法。
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