JPH06122688A - 抗緑内障剤としての置換芳香族スルホンアミド類 - Google Patents

抗緑内障剤としての置換芳香族スルホンアミド類

Info

Publication number
JPH06122688A
JPH06122688A JP3228207A JP22820791A JPH06122688A JP H06122688 A JPH06122688 A JP H06122688A JP 3228207 A JP3228207 A JP 3228207A JP 22820791 A JP22820791 A JP 22820791A JP H06122688 A JPH06122688 A JP H06122688A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thiopyran
dihydro
thieno
dioxide
sulfonamide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3228207A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3031498B2 (ja
Inventor
John J Baldwin
ジェー.ボールドウィン ジョン
Gerald S Ponticello
エス.ポンティセロ ジェラルド
Charles N Habecker
エヌ.ハベッカー チャールズ
Harold G Selnick
ジー.セルニク ハロルド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Merck and Co Inc
Original Assignee
Merck and Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Merck and Co Inc filed Critical Merck and Co Inc
Publication of JPH06122688A publication Critical patent/JPH06122688A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3031498B2 publication Critical patent/JP3031498B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D495/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having sulfur atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D495/02Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having sulfur atoms as the only ring hetero atoms in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D495/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • A61P17/06Antipsoriatics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P27/00Drugs for disorders of the senses
    • A61P27/02Ophthalmic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P27/00Drugs for disorders of the senses
    • A61P27/02Ophthalmic agents
    • A61P27/06Antiglaucoma agents or miotics

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 上昇した眼内圧の治療に有用な芳香族スルホ
ンアミド類の提供。 【構成】 構造式を有する化合物又はその医薬的に使
用し得る塩、ならびに当該化合物又はその塩の有効量を
含有する眼高血圧症治療用眼科用製剤。 〔式中、QはCH等;ZはH,−OH,=O,−NH
等;Xは−S−,−O−;RはH,C1−5アルキ
ル;Rは−OH,−NHR(RはC1−3アルコ
キシ−C1−3アルキル、HO−C1−3アルキル)、
(置換)フェニル等であり;あるいはRとRは一緒
になって5〜7員のスピロ複素環を形成する。m=1,
2;n=0,1,2〕 【効果】 式の化合物は緑内症ならびに乾癬の治療に
有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は上昇した眼内圧の治療に有用であ
る新規な芳香族スルホンアミド類に関する。更に詳細に
は本発明は構造式:
【化2】 を有する化合物並びにその医薬的及び眼科的に使用し得
る塩に関する。本発明はまた上昇した眼内圧の治療、特
に緑内障として知られる疾病に於けるような病的な損傷
に伴う眼内圧上昇の治療に有効成分として本発明の新規
な化合物を全身的に、及び眼に使用するための医薬組成
物及びその用途に関する。
【0002】緑内障は正常機能にとっては高すぎる上昇
した眼内圧に関連する眼病で、不可逆的な視覚喪失をも
たらすことがある。これを治療せずに放置すると、緑内
障により最終的に盲目となる。眼高血圧症、即ち視神経
端損傷又は特徴的な緑内障性視野欠損によらない眼内圧
上昇は緑内障の初期症状であると多くの眼科医は考えて
いる。
【0003】従来、緑内障の治療に用いられている多く
の薬は完全に満足のいくものではなかった。事実ピロカ
ルピン及びフィゾスチグミンが出現して以来、緑内障の
治療にいくらかの進歩が見られた。最近になって医師達
は、多くのβ−アドレナリン作動性遮断薬が眼内圧を降
下させるのに有効であることに注目し始めた。これらの
薬の多くは眼内圧降下に効果があるが、慢性の眼には使
用し得ない他の特性、例えば膜安定化作用をも有してい
る。β−アドレナリン作動性遮断薬である(S)−1−
tert−ブチルアミノ−[(4−モルホリノ−1,2,5
−チアジアゾール−3−イル)オキシ]−2−プロパノ
ールは眼内圧を降下させ、且つピロカルピンに関連した
副作用が無く、更に多くの他のβ−アドレナリン作動性
遮断薬より局所麻酔性が無く、活性が長期に持続し、薬
物耐性が少ないという利点を有していることが判明し
た。
【0004】ピロカルピン、フィゾスチグミン及び前記
のβ−遮断剤は眼内圧を降下させるが、これらのどの薬
もカルボニックアンヒドラーゼ酵素を阻害し、カルボニ
ックアンヒドラーゼ経路による眼房水形成を阻害する作
用を示さない。
【0005】カルボニックアンヒドラーゼ阻害剤と呼ば
れる薬剤は、カルボニックアンヒドラーゼ酵素を阻害す
ることにより、この眼房水流入経路を遮断又は阻害す
る。このようなカルボニックアンヒドラーゼ阻害剤は、
現在経口、静脈内又は他の全身的投与経路により眼内圧
治療に用いられているが、それにより全身のカルボニッ
クアンヒドラーゼを阻害するという明白な欠点を有して
いる。このような基本的酵素の全体的な崩壊は、切迫し
た急性眼内圧上昇時又は他の薬剤が効かない場合にのみ
正当づけられる。所望の標的眼組織に対してのみカルボ
ニックアンヒドラーゼ阻害剤を向けることが望ましい
が、局所的に有効なカルボニックアンヒドラーゼ阻害剤
は臨床的には入手できない。
【0006】しかしながら、局所的に有効なカルボニッ
クアンヒドラーゼ阻害剤は、米国特許第4,386,0
98号、同第4,416,890号及び同第4,42
6,388号に報告されている。ここに報告されている
化合物は、5(及び6)−ヒドロキシ−2−ベンゾチア
ゾールスルホンアミド類及びそのアシルエステルであ
る。
【0007】更に最近では米国特許第4,677,11
5号及び同第4,797,413号に、イオウ原子に隣
接したチオピラン部分の置換基の種類として本出願の化
合物と異なるチエノチオピラン−2スルホンアミド類で
ある局所的に有効なカルボニックアンヒドラーゼ阻害剤
が記載されている。
【0008】本発明の新規な化合物は構造式:
【化3】 を有する化合物又はその医薬的に使用し得る塩である。
〔式中、Xは−S−又は−O−であり;mは1又は2で
あり;nは0、1又は2であり; Zは1)水素、 2)−OR4 {R4 は、 a)水素、又は b)置換されないか又は i)−OH、又は ii)-NR6R7(R6 及びR7 は独立して水素、C1-3 アル
キル、−CO−C1-3 アルキルであるか、又はR6 とR
7 はこれらが結合している窒素と一緒にO,S,SO又
はSO2 から選択される第2ヘテロ基を含むことができ
る5〜7員環の飽和複素環を表わす)で置換されたC
1-5 アルキルである}、 3)=O、又は 4)−NRRであり;Rは水素又はR1 であり; R1 は1)C2-7 アルケニル、 2)C2-7 アルキニル、又は 3)置換されないか又は1,2又は3個の置換基で置換
された直鎖、分枝鎖又は環状C1-6 アルキル(置換基は
独立して、 a)ハロゲン、例えばフルオロ、クロロ又はブロモ; b)ヒドロキシ; c)C1-3 アルコキシ; d)-NR6R7f)−CNである)であるか又はRとR1 はこれらが結
合している窒素と一緒にO,S,SO又はSO2 から選
択される第2ヘテロ基を含むことができる5〜7員環の
飽和複素環、例えばピロール−1−イル、ピペリジン−
1−イル、モルホリン−4−イル、チオモルホリン−1
−イル及びそのオキシド及びジオキシドを表わし;R2
は水素又はC1-5 アルキルであり; R3 は1)a)ヒドロキシ、 b)−NR8R9 (R8 は、 i)水素、又は ii)C1-3 アルキルであり; R9 は、 i)C1-3 アルコキシ−C1-3 アルキル、 ii)ヒドロキシ−C1-3 アルキル、 iii)置換されないか又はフェニル基に3個までのハロ、
ヒドロキシ、C1-3 アルキル、C1-3 アルコキシ、-CH2
NR10R11 又は-NR10R11で置換されたベンジル(R10及び
11は独立して水素、C1-3 アルキル又はC1-3 アルコ
キシ−C1-3 アルキルである)、 iv)−CO−C1-6 アルキル、 v)-(CH2)n - 複素環(複素環はN,S及びOから選択
される1個のヘテロ原子を含む5〜6員環、特にフラン
であり、複素環は置換されないか又は-CH2NR10R11 で置
換されることができる)であるか、又はR8 とR9 はこ
れらが結合している窒素と一緒にO,N,S,SO又は
SO2 から選択される第2ヘテロ基を含むことができる
5〜7員環の飽和又は不飽和複素環を表わし、 c)置換されないか又は i)ヒドロキシ、 ii)C1-3 アルコキシ、 iii)NR1011、 iv)−CN、 v)置換されないか又は A)ヒドロキシ、 B)C1-3 アルコキシ、 C)C1-5 アルキル-NR10R11、 D)ハロ例えばクロロ、フルオロ又はブロモの1個以上
で置換されたフェニル、 vi)置換されないか又は-CH2NR10R11 で置換されたO,
N及びSから選択される1個のヘテロ原子を含む飽和又
は不飽和の5〜6員環の複素環、特にフラン、 viii) −SH の1個以上で置換されたC1-5 アルコキシ、 d)置換されないか又はN,S及びOから選択される1
個のヘテロ e)−SH、 f)−CN、 h)置換されないか又は3個までの i)ヒドロキシ、 ii)C1-3 アルコキシ、 iii)C1-5 アルキル−NR1011 で置換されたフェニル、 i)O,S,SO又はSO2 から選択される第2ヘテロ
基を含むことができる5〜7員環の飽和複素環、 j)COR14(R14は i)ヒドロキシ、 ii)−NH2 、 iii)C1-5 アルコキシ、又は iv)−NR1213である)又は k)C2-5 アルケニルオキシ の1個以上で置換された−C1-5 アルキルであるか又は
2 とR3 は一緒に結合してヘテロ原子が窒素、酸素又
はイオウである5〜7員環のスピロ複素環、例えばピペ
リジン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラ
ン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、ヘキサヒドロア
ゼピン、チエパン又はオキセパンを形成し、ヘテロ原子
が窒素であるとき、ヘテロ原子は i)−C1-3 アルキル又は ii)−C1-3 アルコキシ−C1-3 アルキルで置換される
ことができる。QはR1213C(R12及びR13は独立し
て水素又はC1-4 アルキルである)である。〕。
【0009】ジヒドロチオピラン環に置換基を存在させ
ると不斉炭素を含む化合物を生じる。本発明は鏡像異性
体及びジアステレオマー及びその混合物の全てを含んで
いる。
【0010】本明細書に於て化合物の絶対配置がシス
(S,R)−として示される場合、(S)は4位に於け
る配置を表わし、(R)は6位であるチオピラン環の -
S(O)n- に隣接した炭素に於ける配置を意味する。新規
な化合物の好ましい実施態様としては、XはSであり、
mは1であり、nは2であり、Zは−NRR1 であり、
12とR13は水素である。
【0011】Rが水素であり、R1 がC1-6 アルキル、
特にC2-4 アルキルであることが好ましい。更にR2
水素又はC1-3 アルキルであり、R3 が(i)C1-5
ルコキシ−C1-5 アルキル特にエトキシエチル又はメト
キシプロピル又は(ii)ヒドロキシ−C1-5 アルコキシ
−C1-5 アルキル、特にヒドロキシエトキシエチル又は
(iii)C2-5 アルケニルオキシ−C1-5 アルキル、特に
アリルオキシメチル又はアリルオキシプロピル、又は
(iv)C1-3 アルコキシ−C1-5 アルコキシ−C1-5
ルキル特にメトキシエトキシプロピル、エトキシエトキ
シプロピル又はメトキシプロポキシプロピルであること
が好ましい。本発明の範囲内に含まれる眼科的に使用さ
れる塩としては眼科的に使用し得る酸付加塩がある。こ
れらの酸付加塩を製造するのに有用な酸としては、特に
ハロゲン酸(例えば塩酸及び臭化水素酸)、硫酸、硝酸
及びリン酸のような無機酸及びマレイン酸、フマル酸、
酒石酸、クエン酸、酢酸、安息香酸、2−アセトキシ安
息香酸、サリチル酸、コハク酸、p−アミノ安息香酸、
イセチオン酸、乳酸、p−アセトミド安息香酸、メタン
スルホン酸又はエタンジスルホン酸のような有機酸があ
る。
【0012】本発明の新規な化合物を製造する新規な方
法は、一般に最終工程として−NRR1 置換基の生成を
包含している。THF、ジエチルエーテル又は1,2−
ジメトキシエタンのようなエーテル溶媒中N−アシル基
を、ボラン−ジメチルスルフィド複合体で還元すると以
下で例示される通り、アセタミドのエチルアミドへの還
元によりアルキルアミノを生ずる。アミド出発物質は4
−アミノ化合物のアシル化によって製造することができ
る。
【化4】
【0013】アルキルアミノ基は対応する4−ヒドロキ
シ化合物から4−ヒドロキシをトルエンスルホニルクロ
リドでピリジン中約−20〜5℃に於て約3〜10時間
処理し次いでアルキルアミンを約15℃以下の温度で加
え、次いで約30〜60℃で約5〜16時間温めること
により得られる。
【化5】 4−アルキルアミンはまた4−オキソ化合物から次の図
式により製造される。
【化6】 この工程では約−20〜0℃に於けるジエチルエーテ
ル、THF、1,2−ジメトキシエタン、ベンゼン、ト
ルエン又はその混合液のような溶媒中ケト化合物の溶液
を約1モル過剰量の式 R1NH2のアミンで速かに処理し、
次いで四塩化チタニウムを滴下する。約1〜5時間後こ
の混合液を濾過し、蒸発させる。残留物を過剰量の水素
化ホウ素ナトリウムのような複合金属水素化物でC1-3
アルカノール、好ましくはメタノール中ほぼ室温で24
時間までの時間処理する。過剰の水素化物は水性酸で破
壊し、生成物を標準手法で分離する。
【0014】本発明は特に緑内障及び他の段階の上昇し
た眼内圧を治療するために液剤、軟膏、固形の水溶性挿
入剤またはゲル剤の形で眼局所投与するのに適合する製
剤に関し、約0.1〜15重量%、特に約0.5〜2重
量%の薬剤を含有し、残部は当業界でよく知られている
担体及び他の賦形剤からなる。本発明の化合物はまた乾
癬を治療するのに有用であり、従って本発明はまた乾癬
を治療するための上記製剤の局所用途に関する。
【0015】緑内障及び他の段階の上昇した眼内圧を治
療するために使用する新規な眼局所製剤に於ける薬剤
は、本発明の新規な化合物の1種を単独で又はチモロー
ルマレイン酸塩のようなβ−アドレナリン遮断剤、ピロ
カルピンのような副交感神経刺激興奮剤あるいはエナラ
プリルのようなアンギオテンシン変換酵素(ACE)阻
害剤と併用して包含する。薬剤併用はまた眼内圧を降下
させる他の薬剤、例えばクロモカリンのようなカリウム
チャンネルアゴニスト、テトラヒドロカンナビノイド又
はWIN55212−2、2−エチル−2,3−ジヒド
ロ−5−メチルピロロ[1,2,3−デ]−1,4−ベ
ンゾキサジン−6−エタンアミンのようなカンナビノイ
ド受容体に於けるアゴニスト、ドーパミンアゴニスト、
ANF又はプロストグランジンを含有させることができ
る。このような併用剤では2つの有効薬剤をほぼ同量で
存在させる。
【0016】乾癬を治療するのに用いる新規な局所製剤
中の薬剤は、本発明の新規な化合物の1種を遊離塩基形
として包含している。本発明の化合物はまた錠剤、カプ
セル剤及びエリキシル剤のような典型的な医薬製剤とし
て乾癬の治療を必要としている患者に経口投与すること
ができる。投与量は病気の種類及び程度、患者の体重及
び当業者が認める他の要因により全ての患者で異なる
が、投薬量範囲は一般に患者1人当り1日約1〜500
mgであり、1日1 〜3回に分けて投与することができ
る。好適な投薬量は患者1人当り1日約2〜100mgで
ある。
【0017】本発明の新規な1治療方法は、本発明の新
規な化合物又はその医薬製剤を投与することによって、
上昇した眼内圧を治療することを包含している。主とし
てこのような化合物を1日当り約0.1〜25mg、特に
0.1〜10mgを1日1回あるいは2〜4回の用法で眼
局所投与することにより治療する。
【0018】本発明の新規な別の治療方法は、本発明の
新規な化合物又はその医薬製剤を経口又は局所投与する
ことによって乾癬を治療することを包含している。
【0019】本明細書で使用されるα符号はトランス配
置を意味し、β符号はシス配置を意味する。但し実施例
42の場合のα符号はクロマトグラフィーカラムから溶
離する最初の化合物を意味する。
【0020】〔実施例1〕 5,6−ジヒドロ−4−N−エチルアミノ−スピロ[テ
トラヒドロピラン−4′,6(6′H)−チエノ[2,
3−b]チオピラン]−2−スルホンアミド−7,7−
ジオキシド塩酸塩 工程A
【化7】 2 下鉱油中25%KH(5.4g、0.14モル)を
THF(150ml)に加えた。この懸濁液を氷浴(0.
4℃)で冷却し、THF(45ml)中トリメチルホスホ
ンアセテート(25.2g、0.14モル)の溶液を機
械的に攪拌しながら滴下した。15分後THF(50m
l)中テトラヒドロピラン−4−オン(4.5g、0.
045モル)を濃厚懸濁液に滴下した。次に反応混合液
を室温で攪拌した。一晩攪拌した後水を加え、この混合
液を酢酸エチルで抽出した(2回)。有機抽出液を H2O
(2回)、飽和NaClで洗浄し、乾燥、濾過、濃縮乾固し
て量的収量のエステル1を得た。
【0021】工程B
【化8】 無水エタノール(150ml)と30%NaOH(70m
l)中1(19.8g、0.13モル)の溶液を2時間
加熱還流した。室温で一晩攪拌した後、この溶液を6N
HClで酸性にし、水相を酢酸エチルで抽出した(3
回)。有機抽出液を飽和NaClで逆洗浄し、乾燥、濾過、
濃縮乾固した。残留物をヘキサンで摩砕して2(18
g、100%)を得た。分析用試料をCH2Cl2−ヘキサン
から結晶化して物質を得ることにより調製し、C7H10O3
に対して分析した。mp95〜97℃。 計算値 C,59.14; H,7.09 実測値 C,59.32; H,6.81
【0022】工程C
【化9】 THF(200ml)、2−メルカプトチオフェン(1
5.0g、0.13モル)と(C2H5)3N(8ml)中2(1
8g、0.13モル)の混合液を加熱還流した。20時
間後、反応液を室温まで冷却し、酸性にした。水層を酢
酸エチルで抽出した(3回)。有機抽出液を乾燥、濾
過、濃縮乾固して量的収量の3を得た。
【0023】工程D
【化10】 3(32.7g、0.13モル)、CH2Cl2(200ml)
及びDMF(1ml)の混合液にCH2Cl2(20ml)中で塩
化オキサリル(12ml、17.4g、0.14モル)を
2 下で滴下した。室温で1時間攪拌した後、この溶液
を−25℃に冷却し、CH2Cl2(25ml)中 SnCl4(7.
5ml、12.9g、0.068モル)の溶液を滴下し
た。この溶液を室温で攪拌し、2.5時間後水を加え、
分離した。水相をCH2Cl2で洗浄した(2回)。有機抽出
液を H2O、飽和NaHCO3で洗浄し、乾燥、濾過、濃縮乾固
した。残留物をスチルカラムでシリカゲルによりクロマ
トグラフィー処理し、生成物を15%酢酸エチル/ヘキ
サンで溶離して4を11.6g(38%)を得た。
【0024】工程E
【化11】 4(2.4g、0.01モル)、CH2Cl2(20ml)と酢
酸無水物(2.8ml、3.0g、0.03モル)の混合
液を氷浴中で冷却し、H2SO4(0.6ml、1.1g、0.
01モル)を滴下した。0〜4℃で0.5時間後、この
混合液を室温で攪拌した。2時間後、固形物を濾別して
5の2.79g(85%)を得た。
【0025】工程F
【化12】 CH2Cl2(55ml)中5(13.5g、0.042モル)
の冷却溶液(−20℃)に、CH2Cl2(275ml)中 PCl
5(13.8g、0.066モル)の溶液をN2下で滴下
した。−20℃で0.5時間後、この混合液を室温で1
時間攪拌した。次に反応液を H2O(0〜4℃)に注ぎ入
れ分離し、水層を更にCH2Cl2で抽出した(2回)。有機
抽出液を乾燥し、濾過、濃縮乾固した。残留物をアセト
ンに溶解し、濃縮アンモニア水溶液に加えた。1時間後
アセトンを減圧下で除去し、残っている水相を酸性に
し、酸性エチルで抽出した(5回)。有機抽出液を乾
燥、濾過、濃縮乾固した。残留物をスチルカラムでシリ
カゲルによりクロマトグラフィー処理し、生成物を50
%酢酸エチル/ヘキサンで溶離して6の5.6g(42
%)を得た。
【0026】工程G
【化13】 無水エタノール(200ml)中6(5.6g、0.01
8モル)と NaBH4(1g、0.026モル)の混合液を
1時間加熱還流した。室温で一晩攪拌した後、エタノー
ルを減圧下で除去した。残留物を H2Oで処理し、この溶
液をpH8.5に調整した。水相を酢酸エチル(3回)で
抽し、有機抽出液を乾燥、濾過、濃縮乾固した。残留物
を CH3OH(100ml)で処理し、H2O(100ml)中オキ
ソン(19g、0.031モル)の溶液を滴下した。室
温で一晩攪拌した後、CH3OH を減圧下で除去した。得ら
れた水相を酢酸エチル(4回)で抽出し、有機抽出液を
乾燥、濾過、濃縮乾固した。残留物をn−C4H9Cl−CHCl
3 から結晶化して7の4.8g(78%)を得た。mp1
80〜2℃。 C11H15NO6S3 に対する分析 計算値 N,3.96; C,37.38; H,4.
28 実測値 N,3.94; C,37.60; H,4.
61
【0027】工程H
【化14】 2 下 CH3CN(50ml)中7(4.5g、0.013モ
ル)の溶液を、濃 H2SO4(7.7ml、14.2g、0.
19モル)を滴下しながら−20℃に冷却した。添加
後、この溶液を室温まで攪拌した。18時間後、この反
応液を氷に注ぎ入れ、15分後、pH8.5に調整した。
水相を酢酸エチル(4回)で抽出し、有機抽出液を乾
燥、濾過、濃縮乾固して8の1.2g(25%)を得
た。
【0028】工程I
【化15】 2 下THF(50ml)中8(1.2g、0.003モ
ル)の懸濁液をボランジメチルスルフィド(10M、1
05ml、0.015モル)で滴下処理した。添加後この
混合液を短路蒸留ヘッドにより60℃に加熱してジメチ
ルスルフィドを集めた。1.5時間後、この混合液を濃
縮乾固した。残留物を12N HCl(40ml)で注意して
処理し、次に加熱還流した。1.5時間後、この溶液を
室温で一晩攪拌し、次に濃縮乾固した。残留物をスチル
カラム(60mm)でシリカゲルによりクロマトグラフィ
ー処理し、生成物を10% CH3OH-CHCl3−1%水性NH
3で溶離して粗生成物0.9gを得た。この物質を CH3O
H-i-C3H7OH から塩酸塩として結晶化して9の0.7g
(56%)を得た。mp280〜282℃。 C13H12N2O5S3・HCl に対する分析 計算値 N,6.72; C,37.44; H,5.
08 実測値 N,6.42; C,37.80; H,4.
91
【0029】実施例2 5,6−ジヒドロ−6−(2−エトキシエチル)−4−
エチルアミノ−4H−チエノ[2,3−b]−チオピラ
ン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド 工程A3−(2−チエニルチオ)グルタル酸の製造
【化16】
【0030】窒素下乾燥テトラヒドロフラン(500m
l)中グルタコン酸(50.0g、0.43mol)の攪拌
溶液にトリエチルアミン(130ml、0.90mol)しか
る後2−チオフェネチオール(50.0g、0.43mo
l)を加えた。混合物を室温で週末にわたり攪拌した。混
合物を減圧濃縮し、残留油を冷6N HCl(600ml)に
注いだ。これを酢酸エチル(200及び4×100ml)
で抽出した。合わせた抽出液を飽和塩化ナトリウムで洗
浄して強酸除去し、乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。生
成物10はmp119−123℃のベージュ色固体物(1
03.4g)であった。収率は98%であった。
【0031】工程B:5,6−ジヒドロ−4H−4−オ
キソチエノ[2,3−b]チオピラン−6−酢酸塩酸塩
の製造
【化17】
【0032】乾燥塩化メチレン(400ml)中3−(2
−チエニルチオ)グルタル酸(103.4g、0.42
mol)の攪拌懸濁液にジメチルホルムアミド(3ml)を加
え、しかる後塩化オキサリル(87ml、1.0mol)を
1.25時間かけて滴下した。得られた溶液を室温で
2.5時間攪拌し、しかる後減圧濃縮した。残留油状物
を乾燥塩化メチレン(350ml)に溶解し、溶液を−7
8℃に冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸(7
4.3ml、0.84mol)を0.5時間かけて滴下し、攪
拌を−78℃で0.25時間続けた。次いで温度を1.
25時間かけて15℃に高め、混合物を氷水(1500
ml)に注いだ。この混合物をオープンビーカー中窒素下
で一夜攪拌した。生成した半固体物は水溶液をデカント
することで分離した。残留固体物をエーテル(800m
l)中で攪拌したところ、黄褐色固体物が生成した。固
体物を酢酸エチルに溶解し、合わせたエーテル−酢酸エ
チル溶液を飽和塩化ナトリウムで洗浄して強酸除去し、
乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。生成物11はmp112
−117℃の黄褐色固体物(93.8g)であった。収
率は98%であった。
【0033】工程C:5,6−ジヒドロ−4−オキソ−
4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−6−酢酸エチ
ルの製造
【化18】
【0034】5,6−ジヒドロ−4−オキソ−4H−チ
エノ[2,3−b]チオピラン−6−酢酸(78.0
g、0.34mol)をジメチルホルムアミド(0.5ml)
含有乾燥塩化メチレン(450ml)中で攪拌し、塩化オ
キサリル(45ml、0.51mol)を20分間かけて滴下
した。混合物を室温で3時間攪拌し、しかる後減圧濃縮
した。残留油状物を氷冷エタノール(200ml)に溶解
した。溶液を室温で2時間攪拌し、減圧濃縮した。残留
油状物を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウ
ム、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥し、濾過し、減
圧濃縮して、液体エステル72.2gを得た。粗収率は
83%であった。
【0035】工程D:5,6−ジヒドロ−4−ヒドロキ
シ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−6−酢酸
エチルの製造
【化19】
【0036】窒素下0℃に冷却されたエタノール(30
0ml)中5,6−ジヒドロ−4−オキソ−4H−チエノ
[2,3−b]チオピラン−6−酢酸エチル(72.2
g、0.28ml)の攪拌溶液に水素化ホウ素ナトリウム
(2.65g、0.07mol)を加えた。混合物を0℃で
1.5時間攪拌し、しかる後水素化ホウ素ナトリウム
(1.32g、0.035mol)を追加した。攪拌を室温
で2時間続けた。アセトン(25ml)を加え、混合物を
減圧濃縮した。残留油状物を酢酸エチル(350ml)に
溶解し、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥し、濾過
し、減圧濃縮した。残留油状物をシリカゲル(300
g)クロマトグラフィーにより70:30ヘキサン:酢
酸エチルで精製した。アルコールを黄色固体物(48
g)として回収した。収率は66%であった。
【0037】工程E:5,6−ジヒドロ−4−メトキシ
エトキシメトキシ−4H−チエノ[2,3−b]チオピ
ラン−6−酢酸エチルの製造
【化20】
【0038】5,6−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−4H
−チエノ[2,3−b]チオピラン−6−酢酸エチル
(38.6g、0.15mol)を乾燥塩化メチレン(20
0ml)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(21.
3g、0.165mol)しかる後塩化MEM(20.6
g、0.165mol)を冷却下で加えた。混合物を室温で
一夜攪拌した。次いで水(300ml)を加えた。水層を
塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン溶液を合わせ、
飽和炭酸水素ナトリウム及び水で洗浄し、乾燥し、濾過
し、減圧濃縮した。MEMエーテルを液体(48.6
g)として得た。収率は93%であった。
【0039】工程F:5,6−ジヒドロ−6−(2−ヒ
ドロキシエチル)−4−メトキシエトキシメトキシ−4
H−チエノ[2,3−b]チオピランの製造
【化21】
【0040】窒素下0℃に冷却された無水エーテル(3
00ml)中水素化リチウムアルミニウム(7.9g、
0.21mol)の攪拌懸濁液に乾燥テトラヒドロフラン
(150ml)中5,6−ジヒドロ−4−メトキシエトキ
シメトキシ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−
6−酢酸エチル(48.6g、0.14mol)を0.75
時間かけて滴下した。混合物を0℃で1時間及び室温で
2時間攪拌した。次いでそれを0℃に冷却し、水(6m
l)、10%水酸化ナトリウム(8ml)及び水(16m
l)を慎重に滴下することで分解した。混合物を濾過
し、固体物をエーテル及びテトラヒドロフランで洗浄し
た。濾液及び洗液を合わせ、乾燥し、濾過し、減圧濃縮
した。生成物は黄色液体(40.3g)であった。収率
は95%であった。
【0041】工程G:5,6−ジヒドロ−6−(2−エ
トキシエチル)−4−メトキシエトキキシメトキシ−4
H−チエノ[2,3−b]チオピランの製造
【化22】
【0042】水素化ナトリウム(鉱油中50%分散物
7.8g、0.163mol)を窒素下石油エーテルで洗浄
して鉱油を除去し、乾燥テトラヒドロフラン(50ml)
に懸濁した。懸濁液を0℃に冷却し、攪拌しながら、乾
燥テトラヒドロフラン(150ml)に溶解された5,6
−ジヒドロ−6−(2−ヒドロキシエチル)−4−メト
キシエトキシメトキシ−4H−チエノ[2,3−b]チ
オピラン(40.0g、0.13mol)を0.5時間かけ
て加えた。混合物を0℃で更に0.5時間しかる後35
℃で0.75時間攪拌した。ヨウ化エチル(20.8m
l、0.26mol)を加え、混合物を65℃で一夜攪拌し
た。更にヨウ化エチル(20ml及び10ml)を12時間
の還流期間中に加えて、反応を終了させた。混合物を減
圧濃縮した。油−固体残渣をエーテル(200ml)に溶
解し、水洗し、乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、コハク
色油状物(40.0g)を得た。粗収率93%
【0043】工程H:5,6−ジヒドロ−6−(2−エ
トキシエチル)−4−メトキシエトキキシメトキシ−4
H−チエノ[2,3−b]チオピラン−2−スルホン
ミドの製造
【化23】
【0044】5,6−ジヒドロ−6−(2−エトキシエ
チル)−4−メトキシエトキシメトキシ−4H−チエノ
[2,3−b]チオピラン(13.9g、0.042mo
l)を乾燥テトラヒドロフラン(100ml)に溶解し、溶
液を窒素下−78℃に冷却した。次いでn−ブチルリチ
ウム(ヘキサン中2.5M20ml、0.05mol)を0.
5時間かけて滴下した。溶液を−78℃で更に1時間攪
拌した。次いで無水SO2 を混合物が酸性になるまで−
78〜−40℃で表面上に通した。攪拌を−40〜−7
8℃で2.25時間しかる後室温になるまで0.5時間
にわたり続けた。次いで溶液を減圧濃縮した。残留リチ
ウム塩を酢酸ナトリウム(9.8g、0.12mol)含有
水(75ml)に溶解し、溶液を0℃に冷却した。ヒドロ
キシルアミン−O−スルホン酸(11.3g、0.10
mol)を加え、混合物を室温で一夜攪拌した。反応混合物
を飽和炭酸水素ナトリウム(100ml)及び酢酸エチル
(200ml)で希釈した。水層を分離し、酢酸エチルで
抽出した。酢酸エチル溶液を合わせ、水洗し、乾燥し、
濾過し、減圧濃縮して、淡黄褐色固体物(15.8g)
を得た。収率91%。エタノールからの再結晶化でmp9
9−101℃の物質を得た。
【0045】工程I:5,6−ジヒドロ−6−(2−エ
トキシエチル)−4−メトキシエトキキシメトキシ−4
H−チエノ[2,3−b]チオピラン−2−スルホン
ミド−7,7−ジオキシドの製造
【化24】
【0046】5,6−ジヒドロ−6−(2−エトキシエ
チル)−4−メトキシエトキシメトキシ−4H−チエノ
[2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド(2
8.3g、0.069mol)を加温しながらエタノール
(300ml)に溶解し、水(150ml)を加えた。“オ
キソン”(oxone)(商標)(6.79g、0.11mol)
を加え、混合物を室温で4.75時間攪拌した。次いで
混合物を氷冷し、炭酸水素ナトリウムを混合物が塩基性
になるまで少しずつ加えた。混合物を濾過し、固体物を
エタノール及び酢酸エチルで洗浄した。合わせた濾液及
び洗液を減圧濃縮した。酢酸エチル(400ml)を最少
量の水と共に残渣に加えて、残留塩を溶解させた。酢酸
エチルを分離し、乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、淡黄
色油状物(28.5g)を得た。収率は93%であっ
た。
【0047】工程J:5,6−ジヒドロ−6−(2−エ
トキシエチル)−4−ヒドロキシ−4H−チエノ[2,
3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−
オキシドの製造
【化25】
【0048】5,6−ジヒドロ−6−(2−エトキシエ
チル)−4−メトキシエトキシメトキシ−4H−チエノ
[2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,
7−ジオキシド(28.4g、0.064mol)をテトラ
ヒドロフラン(50ml)に溶解し、硫酸/水の50/5
0(容量/容量)溶液(100ml)を加えた。溶液を室
温で2.5時間攪拌した。次いで溶液を炭酸水素ナトリ
ウム(200g)、氷水(100ml)に慎重に注いだ。
次いで酢酸エチル(300ml)を加え、混合物を濾過し
た。固体物を酢酸エチルで洗浄した。水層を分離し酢酸
エチルで抽出した。酢酸エチル溶液を合わせ、飽和塩化
ナトリウムで洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、
コハク色油状物(23.0g)を得た。この物質は純粋
でないが、更に精製することなく用いられた。
【0049】工程K:4−アセトアミド−5,6−ジヒ
ドロ−6−(2−エトキシエチル)−4H−チエノ
[2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,
−ジオキシドの製造
【化26】
【0050】窒素下−10℃に冷却された乾燥アセトニ
トリル(100ml)中5,6−ジヒドロ−6−(2−エ
トキシエチル)−4−ヒドロキシ−4H−チエノ[2,
3−b]チオピラン−7,7−ジオキシド(12.3
g、0.035mol)の攪拌溶液に濃硫酸(9.3ml、
0.175mol)を0.25時間かけて滴下した。溶液を
−10℃で3時間しかる後−10℃〜室温で一夜攪拌し
た。混合物を−10℃に冷却し、硫酸9.3mlを追加
し、攪拌を室温で一夜続けて反応を終了させた。次いで
溶液を氷水(200ml)に注ぎ、酢酸エチル(150及
び2×50ml)で抽出した。合わせた酢酸エチル抽出液
を飽和塩化ナトリウム、飽和炭酸水素ナトリウム及び再
度飽和塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧
濃縮して、黄褐色泡状物(6.8g)を得た。収率は4
9%であった。
【0051】工程L:5,6−ジヒドロ−6−(2−エ
トキシエチル)−4−エチルアミノ−4H−チエノ
[2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,
−ジオキシドの製造
【化27】
【0052】窒素下で加熱還流されたテトラヒドロフラ
ン(20ml)中4−アセトアミド−5,6−ジヒドロ−
6−(2−エトキシエチル)−4H−チエノ[2,3−
b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
シド(6.8g、0.017mol)の攪拌溶液にボラン−
メチルスルフィド(17ml、0.170mol)を0.5時
間かけて滴下した。反応液を還流下で2時間加熱しなが
ら、メチルスルフィドを留去した。次いで混合物を減圧
濃縮して黄色ゴム状物を得た。次いで6N HCl(30ml)
しかる後水(30ml)を加え、混合物をスチーム浴で
0.25時間加熱した。溶液を過剰の炭酸水素ナトリウ
ムで塩基性化し、酢酸エチル(300ml)で抽出した。
水溶液を酢酸エチルで再び抽出した。合わせた抽出液を
飽和塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧濃
縮して、シス及びトランス異性体の白色泡状混合物
(5.3g)を得た。シリカゲルクロマトグラフィーに
よりα−異性体2.28g及びβ異性体0.17gを得
た。α−異性体 (トランス) α−異性体の塩酸塩はα−異性体0.19gをエタノー
ル(3ml)に溶解して6Nエタノール性 HCl(0.1m
l)を加えることにより製造した。mp135−138℃
の白色 HCl塩(0.21g)を濾取した。β−異性体 (シス) β−異性体の塩酸塩はβ−異性体2.44gをエタノー
ル(15ml)に溶解して6Nエタノール性 HCl(1.2
ml)を加えることにより製造した。mp128℃以上(分
解)の白色固体物(2.0g)を濾取した。
【0053】実施例3 5,6−ジヒドロ−6−(2−エトキシエチル)−4−
エチルアミノ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン
−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシドのエナンチ
オマー 工程Aトランス(−)回転性エナンチオマー
【化28】
【0054】トランス異性体ラセミ体(3.37g、
0.009mol)を還流下でアセトニトリル(50ml)に
溶解し、ジ−p−トルオイル−D−酒石酸−水和物
(0.88g、0.002mol)を加えた。溶液を一夜放
置した。次いでそれを冷却し、濾過して、1.4gを得
た。この物質をアセトニトリルから再結晶化し、mp17
9−181℃(分解)の純粋な塩1.16gを回収し
た。[α]D 25=(+)34.8(CH3OH) 遊離塩基はその塩を酢酸エチル(25ml)及び飽和炭酸
水素ナトリウム(10ml)と共に振盪することにより製
造した。酢酸エチル溶液を飽和塩化ナトリウムで洗浄
し、乾燥し、濾過し、減圧濃縮して無色油状物0.78
gを得、これを固化させてmp123−125℃の白色固
体物を得た。[α]D 25=(−)23.4(CH3OH) 塩酸塩は遊離塩基0.74gを加温エタノール(10m
l)に溶解して6Nエタノール性HCl 0.33mlを加え
ることにより製造した。次いで溶液を等容量のエーテル
で希釈した。冷却後混合物を濾過して、mp185−18
7.5℃(分解)の白色固体物0.74gを得た。
[α]D 25=(−)5.5(CH3OH)
【0055】工程Bトランス(+)回転性エナンチオ
マーの製造
【化29】
【0056】(+)回転性エナンチオマーに富むトラン
ス異性体(1.0g、0.0026mol)を熱アセトニト
リル(10ml)に溶解し、ジ−p−トルオイル−L−酒
石酸−水和物(0.48g、0.0012mol)を加え
た。溶液を室温で一夜放置した。次いで混合物を冷却
し、濾過して、mp175−177℃の塩0.8gを得、
これをアセトニトリルからの再結晶化で0.57g得
た。mp178−180℃。[α]D 25=(−)34.8
(CH3OH) 遊離塩基はこの物質を酢酸エチル(25ml)及び飽和炭
酸水素ナトリウムと共に振盪することにより製造した。
酢酸エチル抽出液を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥
し、濾過し、減圧濃縮して粘稠油状物を得、これを固化
させてmp123−125℃の白色固体物(0.42g)
を得た。[α]D 25=(+)23.4(CH3OH) 塩酸塩は遊離塩基0.35gをエタノール(7ml)に溶
解して6Nエタノール性 HCl(0.16ml)を加えるこ
とにより製造した。等容量のエーテルによる希釈及び冷
蔵でmp185−188℃(分解)の白色固体物(0.3
9g)を得た。[α]D 25=(+)5.2(CH3OH)
【0057】工程Cシス(+)回転性エナンチオマー
の製造
【化30】
【0058】シス異性ラセミ体(1.3g、0.003
4mol)をアセトニトリル(10ml)に溶解し、ジ−p−
トルオイル−D−酒石酸(0.34g、0.00084
mol)を加えた。固体物が直ちに沈殿した。塩をアセトニ
トリル40ml及びエタノール10mlと共に還流すること
で再溶解させ、一夜放置して徐々に結晶化させた。濾過
により塩0.6gを得た。アセトニトリルからの再結晶
化でmp209−209.5℃(分解)の純粋な塩0.4
6gを得た。遊離塩基はその塩0.87g(0.667
mmol)を飽和炭酸水素ナトリウム10mlと共に振盪して
酢酸エチル25及び2×15mlで抽出することにより製
造した。合わせた酢酸エチル抽出液を飽和NaCl溶液で洗
浄し、乾燥し、濾過し、室温で減圧濃縮した。無色油状
物として遊離塩基0.52gを回収した。塩酸塩はエタ
ノール(7ml)中エタノール性塩化水素を用いて製造
し、mp198−202℃の白色固体物0.44gを得
た。[α]D 25=(+)57.64(CH3OH)
【0059】工程Dシス(−)回転性エナンチオマー
の製造
【化31】
【0060】(−)回転性エナンチオマーに富むシス異
性体(0.82g;(−)回転性エナンチオマー0.0
017mol 含有)をアセトニトリル(10ml)に溶解
し、ジ−p−トルオイル−L−酒石酸(0.34g、
0.00085mol)を加えた。直ちに沈殿が生じた。混
合物をアセトニトリル40ml及びメタノール15mlと共
に加熱し、溶液を一夜放置して徐々に結晶化させた。混
合物を濾過し、mp214−215.5℃(分解)の白色
固体物0.47gを回収した。2回目の回収で0.38
gを得、これをアセトニトリル−H2O(1:1)10mlか
ら再結晶させて、0.24gを得た。mp212−213
℃ 遊離塩基はジアステレオマー塩0.71gを飽和炭酸水
素ナトリウム15ml及び酢酸エチル15mlに溶解するこ
とにより製造した。酢酸エチルを分離し、水相を酢酸エ
チル2×15mlで再抽出した。酢酸エチル抽出液を合わ
せ、飽和NaClで洗浄し、乾燥し、濾過し、室温で減圧濃
縮した。遊離塩基0.45gを白色固体物として得た。
塩酸塩は遊離塩基0.45gを熱エタノール7mlに溶解
してやや過剰のエタノール性塩化水素/エーテル(10
ml)を加えることにより製造し、mp198−202℃の
白色固体物0.39gを得た。[α]D 25=(−)5
8.3(CH3OH)
【0061】実施例4 トランス及びシス5,6−ジヒドロ−6−エトキシメチ
ル−4−エチルアミノ−4H−チエノ[2,3−b]チ
オピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド 工程A2−(2−チエニルチオ)コハク酸の製造
【化32】
【0062】窒素雰囲気下でテトラヒドロフラン(50
ml)中マレイン酸(6.38g、0.055mol)の攪拌
溶液に2−チオフェネチオール(5.0ml、0.055
mol)及びトリエチルアミン(14.2g、0.14mol)
を加えた。混合物を一夜16時間にわたり穏やかな還流
下で攪拌した。溶媒を減圧除去し、残留油状物を3NHC
l(200ml)に注いだ。生成物を3回に分けて酢酸エ
チル(125ml)で抽出し、飽和NaCl溶液で洗浄し、Na
2SO4で乾燥した。溶液を濾過し、減圧濃縮し、HPLC
による純度95%でmp136−138.5℃の淡ベージ
ュ色固体物として生成物11.9gを得た。収率は93
%であった。
【0063】工程B:5,6−ジヒドロ−4−オキソ−
4H−チエノ[2,3−b]チオフェン−6−カルボン
酸の製造
【化33】
【0064】窒素雰囲気下で塩化メチレン(500ml)
中2−(2−チエニルチオ)コハク酸(75.5g、
0.325mol)の攪拌懸濁液にジメチルホルムアミド
(3ml)を加え、しかる後塩化オキサリル(70.7m
l、0.81mol)を0.5時間かけて滴下した。混合物
を環境温度で2.5時間攪拌し、得られた溶液を減圧濃
縮して褐色油状物を得た。次いでこの油状物の1/2を
塩化メチレン(200ml)に溶解し、約−78℃に冷却
し、攪拌しながらトリフルオロメタンスルホン酸(50
g、0.33mol)を5分間かけて滴下した。−78℃で
0.25時間後、冷却浴を取除き、温度を室温まで高め
た。4.75時間後、混合物を氷水に注いだ。塩化メチ
レン(400ml)を加え、濾過し、淡灰色固体物として
生成物(4.1g)を得た。塩化メチレン層を分離し、
水洗し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮して黒色ゴ
ム状物を得た。ゴム状物を酢酸エチル(150ml)に溶
解した。この溶液を0.25N KOH 10×50ml
で抽出した。各抽出液を酸性化し、固体物を濾過し、乾
燥した。得られた全生成物は19g、即ち収率55%で
あった。純粋生成物は182.5−184℃で溶融し
た。
【0065】工程C:N,N−ジメチル−4−オキソ−
4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−6−カルボキ
サミドの製造
【化34】
【0066】反応を窒素雰囲気下で行った。テトラヒド
ロフラン(50ml)中4−オキソ−4H−チエノ[2,
3−b]チオピラン−6−カルボン酸(10.7g、
0.05mol)の攪拌溶液にカルボニルジイミダゾール
(8.9g、0.055mol)を加えた。混合物を環境温
度で0.75時間攪拌した。無水ジメチルアミンを過剰
に存在するまで0℃で濃厚懸濁液に吹込んだ。得られた
溶液を0℃で0.75時間攪拌し、溶媒を減圧除去し
た。残留油状物を H2O(50ml)で希釈し、分離した固
体物を濾過し、乾燥して、HPLCによる純度97%で
mp126.5−128℃の生成物7.14gを得た。水
性濾液を減圧濃縮し、残留ゴム状物をクロロホルム中1
0%メタノールでシリカゲル(200g)クロマトグラ
フィーに付した。不純生成物3.15gを更に回収し
た。収率は約80%であった。
【0067】工程D:5,6−ジヒドロ−N,N−ジメ
チル−4−ヒドロキシ−4H−チエノ[2,3−b]チ
オピラン−6−カルボキサミドの製造
【化35】
【0068】5,6−ジヒドロ−N,N−ジメチル−4
−オキソ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−6
−カルボキサミド(26.2g、0.109mol)を窒素
下室温にてテトラヒドロフラン(250ml)中で攪拌
し、水素化ホウ素ナトリウム(8.25g、0.218
mol)を加えた。混合物を環境温度で4時間攪拌した。次
いでそれを氷冷し、酢酸エチル(100ml)を加え、し
かる後3N HCl(100ml)を滴下した。水層を分離
し、酢酸エチル(50ml)で抽出した。合わせた有機溶
液を飽和塩化ナトリウム及び飽和炭酸水素ナトリウムで
洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、室温で減圧濃縮し
た。生成物25はTLCによると本質的に純粋であっ
た。収率は定量的であった。
【0069】工程E:5,6−ジヒドロ−N,N−ジメ
チル−4−メトキシエトキシメトキシ−4H−チエノ
[2,3−b]チオピラン−6−カルボキサミドの製造
【化36】
【0070】塩化メチレン(500ml)中5,6−ジヒ
ドロ−N,N−ジメチル−4−ヒドロキシ−4H−チエ
ノ[2,3−b]チオピラン−6−カルボキサミド25
(63.4g、0.26mol)の攪拌溶液にジイソプロピ
ルエチルアミン(40.3g、0.312mol)しかる後
塩化MEM(38.9g、0.312mol)を加えた。混
合物を環境温度で一夜攪拌した。暗色溶液を氷水(50
0ml)に注いだ。水層を分離し、塩化メチレン(100
ml)で抽出した。塩化メチレン溶液を合わせ、冷1.5
N HCl、飽和NaHCO3及び水で洗浄し、乾燥し、濾過し、
室温で減圧濃縮した。暗コハク色油状物を得、これを放
置して固化させ、褐色固体物を得た。26の粗収量は7
9.7g(92%)であった。
【0071】工程F:5,6−ジヒドロ−6−ジメチル
アミノメチル−4−メトキシエトキシメトキシ−4H−
チエノ[2,3−b]チオピランの製造
【化37】
【0072】窒素下で氷冷された無水エーテル(200
ml)中水素化リチウムアルミニウム(11.4g、0.
20mol)の攪拌懸濁液に乾燥テトラヒドロフラン(15
0ml)中5,6−ジヒドロ−N,N−ジメチル−4−メ
トキシエトキシメトキシ−4H−チエノ[2,3−b]
チオピラン−6−カルボキサミド(80g、0.28mo
l)26の溶液を1.5時間かけて滴下した。攪拌を氷浴
温度で一夜続けた。懸濁液を氷冷し、窒素下で水(12
ml)、20%水酸化ナトリウム(9ml)及び水(42m
l)を滴下することにより反応停止させた。次いでエー
テル(100ml)を追加し、混合物を濾過した。固体物
をエーテル及び酢酸エチルで洗浄した。濾液及び洗液を
飽和塩化ナトリウム(3×50ml)で洗浄し、Na2SO4
乾燥し、濾過し、室温で減圧濃縮した。粘稠油状物(6
6.9g)を得た。27の粗収率は88%であった。
【0073】工程G:5,6−ジヒドロ−6−ジメチル
アミノメチル−4−メトキシエトキシメトキシ−4H−
チエノ[2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミ
の製造
【化38】
【0074】5,6−ジヒドロ−6−ジメチルアミノメ
チル−4−メトキシエトキシメトキシ−4H−チエノ
[2,3−b]チオピラン27(66.9g、0.21
mol)を窒素下で乾燥テトラヒドロフラン(400ml)に
溶解し、溶液を−78℃に冷却した。次いでn−ブチル
リチウム(ヘキサン中2.5Mの100.8ml、0.2
52mol)を攪拌下で1.5時間かけ滴下した。攪拌を−
78℃で更に1.5時間続け、しかる後無水SO2 を混
合物が酸性になるまで(約1時間)溶液の表面上に吹込
んだ。混合物を−78℃で2時間攪拌し、しかる後0.
5時間かけて室温まで加温した。得られた溶液を減圧濃
縮して、過剰のSO2 及びテトラヒドロフランを除去し
た。得られたリチウム塩を酢酸ナトリウム(58.4
g、0.59mol)含有水(300ml)に溶解した。ヒド
ロキシルアミン−O−スルホン酸(59.4g、0.5
25mol)を加え、しかる後酢酸ナトリウム(16g、
0.2mol)を追加してpH5.0に調整した。混合物を室
温で一夜攪拌し、しかる後氷冷し、炭酸水素ナトリウム
で塩基性化し、濾過した。濾液を20%メタノール−ク
ロロホルム(500及び2×200ml)で抽出し、固体
物を20%メタノール−クロロホルムで洗浄して生成物
を除去した。これらの溶液を合わせ、飽和塩化ナトリウ
ムで洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。生成物を
油状物(70.9g)として得た。28の収率は85%
であった。エタノールからの再結晶化でmp132−13
4℃の物質を得た。
【0075】工程H:5,6−ジヒドロ−6−メチレン
−4−メトキシエトキシメトキシ−4H−チエノ[2,
3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−
オキシドの製造
【化39】
【0076】5,6−ジヒドロ−6−ジメチルアミノメ
チル−4−メトキシエトキシメトキシ−4H−チエノ
[2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド(3
9.7g、0.10mol)を加温しながらエタノール(3
00ml)に溶解した。溶液を水(150ml)で希釈し、
20℃に冷却し、オキソン(92.2g、0.15mol)
を加えた。混合物を環境温度で3時間攪拌した。更にオ
キソン(25g、0.04mol)を加え、攪拌を1.5時
間続けた。次いで混合物を酢酸エチル(300ml)及び
炭酸水素ナトリウム(82g、1.0mol)に注いで中和
した。混合物を濾過し、固体物を酢酸エチルで洗浄し
た。濾液及び洗液を室温で減圧濃縮した。油状残渣を酢
酸エチルに溶解し、溶液を飽和炭酸水素ナトリウム及び
飽和塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥し、濾過し、室温で
減圧濃縮した。生成物は粘稠なコハク色油状物(31.
4g)であった。30の収率は82%であった。
【0077】工程I:5,6−ジヒドロ−6−エトキシ
メチル−4−メトキシエトキシメトキシ−4H−チエノ
[2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−7
7−ジオキシドの製造
【化40】
【0078】ナトリウム球(2.0g、0.088mol)
を窒素下で乾燥エタノール(100ml)に加えた。混合
物をナトリウムが完全に反応するまで(0.5時間)攪
拌した。このナトリウムエトキシド溶液をテトラヒドロ
フラン(50ml)中5,6−ジヒドロ−6−メチレン−
4−メトキシエトキシメトキシ−4H−チエノ[2,3
−b]チオピラン−2−スルホンアミド30(15.3
g、0.04mol)の冷溶液に数分間かけて加えた。得ら
れた溶液を環境温度で1時間攪拌した。次いで混合物を
6N HCl(15ml、0.09mol)で酸性化し、飽和炭酸
水素ナトリウム(25ml)を慎重に加えた。塩基性溶液
を減圧濃縮し、油状残渣をクロロホルム(150ml)及
び水(50ml)に溶解した。水層を分離し、クロロホル
ム(2×40ml)で抽出した。合わせたクロロホルム溶
液を水洗し、乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。コハク色
ゴム状物(15.5g)を得た。31の収率は89%で
あった。
【0079】工程J:5,6−ジヒドロ−6−エトキシ
メチル−4−ヒドロキシ−4H−チエノ[2,3−b]
チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシ
の製造
【化41】
【0080】5,6−ジヒドロ−6−エトキシメチル−
4−メトキシエトキシメトキシ−4H−チエノ[2,3
−b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオ
キシド31(15.5g、0.036mol)をテトラヒド
ロフラン(100ml)に溶解し、溶液を0℃で攪拌しな
がら、硫酸−水(1/1容量/容量200ml)を0.7
5時間かけて滴下した。混合物を環境温度で2.75時
間攪拌した。次いでそれを攪拌しながら酢酸エチル(3
00ml)、氷及び炭酸水素ナトリウム(336g、4.
0mol)に注いだ。中和混合物を濾過し、固体物を酢酸エ
チル(500ml)で洗浄した。水層を分離し、酢酸エチ
ル(2×75ml)で抽出した。合わせた酢酸エチル溶液
を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧
濃縮した。生成物は淡黄褐色固体泡状物(10.9g)
であった。32の収率は89%であった。
【0081】工程K:5,6−ジヒドロ−6−エトキシ
メチル−4−エチルアミノ−4H−チエノ[2,3−
b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
シド(シス及びトランス異性体)の製造
【化42】
【0082】5,6−ジヒドロ−6−エトキシメチル−
4−ヒドロキシ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラ
ン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド(4.2
5g、0.0123mol)を乾燥ピリジン(25ml)に溶
解し、溶液を−10℃に冷却した。p−トルエンスルホ
ニルクロリド(5.14g、0.027mol)を加え、混
合物を−10℃で5時間攪拌した。無水エチルアミン
(26ml、0.4mol)を加え、混合物を室温で2時間攪
拌した。最後に70%エチルアミン(32ml、0.40
mol)を加え、混合物を50℃で一夜加熱した。暗色混合
物を減圧濃縮し、残留油状物を酢酸エチル(100ml)
及び飽和炭酸水素ナトリウム(100ml)に溶解した。
水層を分離し、酢酸エチルで抽出した。合わせた酢酸エ
チル溶液を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥し、濾過
し、減圧濃縮した。得られた油状物はシス及びトランス
異性体の2:1混合物であったが、これをシリカゲルク
ロマトグラフィーにより7.5%メタノール−クロロホ
ルムで分離した。全収量は2.43gであった。33の
収率は54%であった。α−異性体 低極性側のトランス異性体はロウ様固体物であった。HC
l 塩は145−148℃(分解)で溶融した。β−異性体 高極性側のシス異性体はmp154−157℃の白色固体
物であった。HCl 塩は229−231℃(分解)で溶融
した。
【0083】実施例5 5,6−ジヒドロ−6−エトキシメチル−4−エチルア
ミノ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−2−ス
ルホンアミド−7,7−ジオキシドのエナンチオマー 工程Aトランス(−)回転性エナンチオマーの製造
【化43】
【0084】ラセミトランス(α−異性体)−5,6−
ジヒドロ−6−エトキシメチル−4−エチルアミノ−4
H−チエノ[2,3−b]チオピラン−2−スルホンア
ミド−7,7−ジオキシド(1.15g、3.12mmo
l) を熱アセトニトリル(10ml)に溶解し、ジ−p−
トルオイル−L−酒石酸−水和物(0.325g、0.
78mmol) を加えた。溶液を室温で一夜放置した。濾過
で白色固体物塩(0.83g)を得た。アセトニトリル
から3回の再結晶化で純粋な塩0.32gを得た。
[α]D 25=(−)57.5(CH3OH) 遊離塩基はその塩0.76gを酢酸エチル(25ml)及
び飽和炭酸水素ナトリウム(10ml)と共に振盪するこ
とにより製造した。水層を分離し、酢酸エチルで抽出し
た。合わせた酢酸エチル溶液を飽和塩化ナトリウムで洗
浄し、乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、無色油状物
(0.5g)を得た。[α]D 25=(−)25.2(CH
3OH) 油状物はエタノール(5ml)に溶解して6Nエタノール
性HCl(0.22ml)を加えることで塩酸塩に変換し
た。混合物を冷却し、濾過し、mp202.5−204℃
の白色固体物(0.43g)として塩酸塩を得た。
[α]D 25=(−)1.7(CH3OH)
【0085】工程Bトランス(+)回転性エナンチオ
マーの製造
【化44】
【0086】(+)回転性エナンチオマーに富む5,6
−ジヒドロ−6−エトキシメチル−4−エチルアミノ−
4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−2−スルホン
アミド−7,7−ジオキシドのトランス異性体(0.8
7g、24mmol)を熱アセトニトリル(10ml)に溶解
し、ジ−p−トルオイル−D−酒石酸(0.48g、
1.2mmol)を加えた。溶液を室温で一夜放置した。濾
過で白色固体物塩(0.65g)を得た。アセトニトリ
ルからの再結晶化で純粋な塩0.56gを得た。[α]
D 25=(+)58.5(CH3OH) 遊離塩基はその塩を酢酸エチル(25ml)及び飽和炭酸
水素ナトリウム(10ml)と共に振盪することにより製
造した。水層を分離し、酢酸エチルで抽出した。合わせ
た酢酸エチル溶液を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥
し、濾過し、減圧濃縮して、無色油状物(0.42g)
を得た。油状物はエタノール(7ml)に溶解して6Nエ
タノール性 HCl(0.20ml)を加えることで塩酸塩に
変換した。混合物を冷却し、エーテル(40ml)で希釈
し、濾過し、mp202−204℃の白色固体物(0.3
6g)として塩酸塩を得た。[α]D 25=(+)1.2
(CH3OH)
【0087】実施例6 5,6−ジヒドロ−6−メトキシメチル−4−(n−プ
ロピルアミノ)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラ
ン−2−スルホンアミド 7,7−ジオキシド(トラン
ス異性体とシス異性体) 工程A: 5,6−ジヒドロ−4−メトキシエトキシメ
トキシ−6−メトキシメチル−4H−チエノ〔2,3−
b〕チオピラン−2−スルホンアミド 7,7−ジオキ
シドの製造
【化45】 窒素下かきまぜて無水メタノール(150ml)にナトリ
ウム(1.7g、0.075mol )を少量ずつ加えた。
溶液となった後、この溶液を、メタノール(55ml)に
溶かした5,6−ジヒドロ−4−メトキシエトキシメト
キシ−6−メチレン−4H−チエノ〔2,3−b〕チオ
ピラン−2−スルホンアミド 7,7−ジオキシド(1
2.43g、0.032mol )に窒素下かきまぜて加え
た。20時間後、反応混合物を氷で冷し、6N塩酸(1
9ml)で酸性にし、飽和重炭酸ナトリウム溶液で塩基性
にした。混合物を減圧で濃縮しメタノールを除き、水性
油懸濁液を酢酸エチル(2×150ml)で抽出した。飽
和重炭酸ナトリウム溶液、飽和塩化ナトリウム溶液で洗
い、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧で蒸発し、粘
稠油状生成物12.40g(93%)を得、これを精製
することなく次の工程に使った。
【0088】工程B: 5,6−ジヒドロ−4−ヒドロ
キシ−6−メトキシメチル−4H−チエノ〔2,3−
b〕チオピラン−2−スルホンアミド 7,7−ジオキ
シドの製造
【化46】 テトラヒドロフラン(90ml)中の5,6−ジヒドロ−
4−メトキシエトキシメトキシ−6−メトキシメチル−
4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホン
アミド 7,7−ジオキシド(12.4g、0.030
mol )の溶液を−5℃に冷し、かきまぜ、温度を5℃以
下に保ちながら水(90ml)中の濃硫酸(90ml)の溶
液を滴下した。−5℃で1時間、常温で3時間かくはん
後、混合物を酢酸エチル(360ml)中の重炭酸ナトリ
ウム(300g)と氷のかくはん懸濁液に加えた。混合
物を塩基性にするため飽和重炭酸ナトリウム溶液を定期
的に加え、30分後、濾過し、固体を酢酸エチルで3回
洗った。集めた濾液と洗液を水洗し、硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧で蒸発し、無定形生成物7.79g(79
%)を得、これを精製することなく次の工程に使った。 工程C: trans −および cis−5,6−ジヒドロ−6
−メトキシメチル−4−(n−プロピルアミノ)−4H
−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミ
ド 7,7−ジオキシド(α−異性体とβ−異性体)の
製造
【化47】 乾燥ピリジン(25ml)中の5,6−ジヒドロ−4−ヒ
ドロキシ−6−メトキシメチル−4H−チエノ〔2,3
−b〕チオピラン−2−スルホンアミド 7,7−ジオ
キシド(3.50g、0.011mol )のかくはん溶液
を窒素下−10℃に冷し、p−トルエンスルホニルクロ
リド(4.77g、0.025mol )を一度に加えた。
−10℃で5時間かくはん後、混合物をさらに−20℃
に冷し、温度を0℃以下に保ちながらn−プロピルアミ
ン(18.3g、0.31mol )を滴下した。混合物を
常温で1.5時間、50℃で19時間かきまぜた。反応
混合物を減圧で濃縮し、残留物を酢酸エチル(200m
l)と飽和重炭酸ナトリウム溶液(100ml)間に分配
した。水層を分離し、酢酸エチル(2×100ml)で抽
出した。集めた酢酸エチル抽出液を水で2回洗い、減圧
で約75mlに濃縮した。この溶液を3N塩酸(2×50
ml)で抽出し、水(50ml)で洗った。集めた酸抽出液
と水洗液を重炭酸ナトリウムで塩基性にし、酢酸エチル
(3×250ml)で抽出した。集めた抽出液を3回水洗
し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧で蒸発し、異性体混
合物の黄かっ色固体残留物2.20g(54%)を得
た。この残留物を100mm径のスチルカラムでシリカゲ
ルでクロマトグラフを行い、まずクロロホルム/メタノ
ール/水酸化アンモニウム(95:5:0.5)290
0mlで溶出し、ついでクロロホルム/メタノール/水酸
化アンモニウム(90:10:1)で溶出しα−異性体
(trans)0.39g、β−異性体 (cis)1.00gを得
た。トランス異性体(0.39g、0.0011mol )
を無水エタノール(10ml)に溶かし、4.8Nエタノ
ール性塩酸(0.3ml)を加え、溶液を無水エーテルで
濁りはじめるまで希釈し、塩酸塩0.26gを得た。融
点約150℃(分解)。 分析 C12H20N2O5S3・ HClに対する計算値: C, 35.39 ; H, 5.23 ; N, 6.92 . 実測値: C, 35.70 ; H, 5.28 ; N, 6.64 。 シス異性体(1.00g、0.0027mol )を無水エ
タノール(25ml)と無水メタノール(10ml)に加温
して溶かし、溶液を約15mlに濃縮し、4.8Nエタノ
ール性塩酸(0.8ml)を加え、溶液を無水エーテルで
濁りはじめるまで希釈し塩酸塩0.81gを得た。融点
218〜221℃。 分析 C12H20N2O5S3・ HClに対する計算値: C, 35.39 ; H, 5.23 ; N, 6.92 実測値: C, 35.25 ; H, 5.26 ; N, 6.90 . PMRにより、α−異性体は trans−配置で、β−異性
体は cis−配置であることがわかった。
【0089】実施例7 5,6−ジヒドロ−6−エトキシメチル−4−(n−プ
ロピルアミノ)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラ
ン−2−スルホンアミド 7,7−ジオキシド(トラン
ス異性体とシス異性体)
【化48】 乾燥ピリジン(25ml)中の、相当する6−メトキシメ
チル類似体の製造のため実施例6に記載した通りで製造
した5,6−ジヒドロ−6−エトキシメチル−4−ヒド
ロキシ−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−
スルホンアミド7,7−ジオキシド(4.00g、0.
0017mol )のかくはん溶液を窒素下−10℃に冷
し、p−トルエンスルホニルクロリド(4.96g、
0.026mol )を一度に加えた。−10℃で5時間か
くはん後、混合物を−20℃に冷し、温度を0℃以下に
保ちながらn−プロピルアミン(19.6g、0.33
mol)を滴下した。混合物を常温で1時間、50℃で1
8時間かきまぜた。反応混合物を減圧で濃縮し、残留物
を酢酸エチル(200ml)と飽和重炭酸ナトリウム溶液
(100ml)間に分配した。水層を分離し、酢酸エチル
(2×100ml)で抽出した。集めた酢酸エチル抽出液
を水洗し、約75mlに減圧で濃縮した。この溶液を3N
塩酸(2×50ml)で抽出し、1回水洗した。集めた酸
抽出液と水洗液を重炭酸ナトリウムで塩基性にし、酢酸
エチル(3×250ml)で抽出した。3回水洗し、硫酸
ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧で蒸発し、異性体混合
物の赤色油状残留物3.18g(71%)を得た。この
油状残留物を100mm径のスチルカラムでシリカゲルで
クロマトグラフを行い、まずクロロホルム/メタノール
/水酸化アンモニウム(95:5:0.5)2600ml
で溶出し、ついでクロロホルム/メタノール/水酸化ア
ンモニウム(90:10:1)で溶出した。異性体混合
物を含む画分を80mm径のスチルカラムで再びクロマト
グラフを行い、クロロホルム/メタノール/水酸化アン
モニウム(95:5:0.5)で溶出し、最終的にα−
異性体0.69gとβ−異性体1.53gを得た。α−
異性体(0.69g、0.0018mol )を無水エタノ
ール(5ml)に溶かし、4.8Nエタノール性塩酸
(0.5ml)を加え、溶液を無水エーテルで濁りはじめ
るまで希釈し、塩酸塩0.32gを得た。融点123℃
(分解)。 分析 C13H22N2O5S3・ HClに対する計算値: C, 37.27 ; H, 5.53 ; N, 6.69 . 実測値 C, 37.19 ; H, 5.68 ; N, 6.57 。 β−異性体(1.53g、0.0040mol )を無水エ
タノール(10ml)に溶かし、4.8Nエタノール性塩
酸(1.3ml)を加え、溶液を無水エーテルで濁りはじ
めるまで希釈し、塩酸塩1.52gを得た。融点110
℃(分解)。 C13H22N2O5S3・ HClに対する計算値: C, 37.27 ; H, 5.53 ; N, 6.69 実測値 C, 36.95 ; H, 5.63 ; N, 6.59 。 PMRで調べるとα−異性体はtrans 立体配置を有しそ
してβ−異性体はcisであることが解った。表1に示し
た実施例に記載のものと本質的に同一操作を使い、表1
の次の化合物を製造した。表1
【化49】
【表1】
【表2】
【表3】 また、前記の操作により次の化合物も製造できる。3 1 CH3CH2O(CH2)2- -(CH2)2-S-CH2CH3 (CH3)2N(CH2)2-O-(CH2)2- -(CH2)2OCH3 C6H5-CH2OCH2- -(CH2)2-N(CH3)2 (HO-C6H4)CH2OCH2- -(CH2)2-CN [3-(CH3)2NCH2-4-OH-C6H3]CH2OCH2- -CH2CH3 [3-(CH3)2NCH2-4-OH-C6H3]CH2O(CH2)2- -CH2CH3 NC-(CH2)2O(CH2)2- -(CH2)2OCH3 CH3SCH2- -(CH2)2N(CH3)2 F(CH2)2NHCH2- -(CH2)2OCH3 HO-C6H4CH2NHCH2- -(CH2)3OCH3 NCCH2- -(CH2)3OH HOC6H4- -(CH2)2OH フリル -(CH2)3OCH3 [3-(CH3)2NCH2-4-OH-C6H3]CH2- -(CH2)3OH CH3O(CH2)4OCH2- -(CH2)3F CH3CH2OCH2- -(CH2)4OCH3 HO(CH2)2O(CH2)5 -CH2CH2CH3 HOCH2CH2OCH2- -CH2CH2CH3 CH3CH2CH2NHCH2- -CH2CH3 CH3OCH2CH2NHCH2 -CH2CH2CH3 CH3S-CH2- (1) -CH2CH3 HOCH2CH2S-CH2- -CH2CH3 CH3OCH2CH2S-CH2- -CH2CH2CH3 [4-HO-3-(CH3)2NCH2-C6H3]-CH2OCH2- -CH2CH2CH3 [5-(CH3)2NCH2-furyl-2]-CH2-O-CH2CH2- -CH2CH2CH3 CH3CH2CH2OCH2CH2- -CH2CH3 HOCH2CH2OCH2CH2- -CH2CH2CH3 [4-HO-3-(CH3)2NCH2-C6H3]-CH2OCH2CH2- -CH2CH2CH3 ────────────────────────────────── (1) この化合物を、メタ過ヨウ素酸ナトリウムおよびオ
キソン(登録商標名)で酸化すると、夫々相当するスル
ホキシドとスルホンを与える。
【0090】実施例8 cis−5,6−ジヒドロ−6−エトキシメチル−4−
(n−プロピルアミノ)−4H−チエノ〔2,3−b〕
チオピラン−2−スルホンアミド 7,7−ジオキシド
の鏡像体 工程A: cis(+)−鏡像体の製造 アセトニトリル(60ml)中の5,6−ジヒドロ−6−
エトキシメチル−4−(n−プロピルアミノ)−4H−
チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド
7,7−ジオキシド( cis、β−異性体)(3.5
g、0.0092mol )の溶液にジ−p−トルオイル−
D−酒石酸−水和物(0.93g、0.0023mol )
を加えた。常温で一夜放置後、白色固体生成物を集め、
乾燥し、アセトニトリル/メタノールからさらに2回再
結晶し、分割した塩2.1gを得た。この生成物を飽和
重炭酸塩溶液で処理し遊離塩基に変え、酢酸エチルで4
回抽出した。集めた酢酸エチル抽出液を飽和塩化ナトリ
ウムで洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧で濃縮し、
塩基1.8gを得た。エタノール性塩化水素を使い塩酸
塩に変えると、結晶性分析試料を得た。融点160−1
61℃(分解)。 C13H22N2O5S3・ HClに対する計算値: C, 37.27 ; H, 5.53 ; N, 6.69 実測値 C, 37.48 ; H, 5.60 ; N, 6.71 メタノール中塩酸塩の〔α〕D 25=+ 59.24°。
【0091】工程B: cis(−)−鏡像体の製造 右旋性鏡像体分離からの集めた母液を減圧で濃縮した。
残留物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で処理し、酢酸エチ
ルで5回抽出した。集めた抽出液を水洗し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、減圧で蒸発し、遊離塩基1.9gを得
た。アセトニトリル(60ml)中の上記塩基の溶液をジ
−p−トルオイル−L−酒石酸(0.93g、0.00
24mol )で処理した。常温で一夜放置後、白色固体生
成物を集め、乾燥し、アセトニトリル/メタノールから
更に2回再結晶し、分割した塩2.0gを得た。この塩
を飽和重炭酸ナトリウム溶液で処理し遊離塩基に変え、
酢酸エチルで4回抽出した。水洗し、硫酸ナトリウムで
乾燥後、溶液を減圧で蒸発し、塩基1.2gを得た。エ
タノール性塩化水素を使い結晶性塩酸塩に変え、分析試
料を得た。融点157−90℃(分解)。 C13H22N2O5S3・ HClに対する計算値: C, 37.27 ; H, 5.53 ; N, 6.69 実測値 C, 37.41 ; H, 5.86 ; N, 6.34 。 メタノール中塩酸塩として〔α〕D 25=− 65.23°。
【0092】実施例9 5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−6−(2−メト
キシエチル)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン
−2−スルホンアミド 7,7−ジオキシド 工程A: 5,6−ジヒドロ−4−(メトキシエトキシ
メトキシ)−6−(2−メトキシエチル)−4H−チエ
ノ〔2,3−b〕チオピランの製造
【化50】 水素化ナトリウム(鉱油中の50%ディスパージョン、
2.4g、0.05mol )を窒素下石油エーテルを使い
洗い鉱油をなくし、乾燥テトラヒドロフラン(25ml)
に懸濁した。この懸濁液を0℃に冷し、かきまぜ乾燥テ
トラヒドロフラン(25ml)に溶かした5,6−ジヒド
ロ−6−(2−ヒドロキシエチル)−4−(メトキシエ
トキシメトキシ)−4H−チエノ(2,3−b)チオピ
ラン11.2g(0.037mol )を迅速に加えた。最
後に、ヨウ化メチル14.2g(0.10mol )を加
え、混合物を常温で一夜かきまぜた。生成白色懸濁液を
室温で減圧で濃縮し、テトラヒドロフランを除いた。淡
黄色残留物を酢酸エチル(150ml)と水(50ml)に
入れた。酢酸エチル溶液を分離し、飽和 NaCl で洗い、
乾燥し、濾過し、減圧で濃縮し、淡黄色油として生成物
を得た(11.2g、95%収率)。
【0093】工程B: 5,6−ジヒドロ−4−(メト
キシエトキシメトキシ)−6−(2−メトキシエチル)
−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホ
ンアミドの製造
【化51】 5,6−ジヒドロ−4−(メトキシエトキシメトキシ)
−6−(2−メトキシエチル)−4H−チエノ〔2,3
−b〕チオピラン(11.2g、0.035mol )を乾
燥テトラヒドロフラン(100ml)に溶かし、溶液を窒
素下−78℃に冷した。ついでn−ブチルリチウム(ヘ
キサン中2.5M溶液16.8g、0.042mol )を
0.5時間で滴下した。溶液を−78℃でさらに1時間
かきまぜた。混合物が酸性となるまで、−78〜−40
℃で溶液の表面に無水二酸化硫黄をバブルした。−40
〜−78℃で 2 1/4 時間かくはんを続け、ついで0.
5時間で室温にした。溶液を減圧で濃縮した。残存リチ
オ塩を酢酸ナトリウム(8.2g、0.10mol )を含
む水(75ml)に溶かし、溶液を0℃に冷した。ヒドロ
キシルアミン−O−スルホン酸(9.5g、0.084
mol )を加え、混合物を室温で一夜かきまぜた。反応混
合物を飽和重炭酸ナトリウム(100ml)、酢酸エチル
(200ml)で希釈した。水層を分離し、酢酸エチルで
抽出した。酢酸エチル溶液を集め、水洗し、乾燥し、濾
過し、減圧で濃縮し、こはく色液(13.1g、94
%)を得た。 工程C: 5,6−ジヒドロ−4−(メトキシエトキシ
メトキシ)−6−(2−メトキシエチル)−4H−チエ
ノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド
7,7−ジオキシドの製造
【化52】 5,6−ジヒドロ−4−(メトキシエトキシメトキシ)
−6−(2−メトキシエチル)−4H−チエノ〔2,3
−b〕チオピラン−2−スルホンアミド(13.1g、
0.033mol )をエタノール(150ml)に溶かし、
水(75ml)を加えた。このかきまぜた濁った溶液にオ
キソン(30.7g、0.05mol )を加えた。常温で
3時間かくはん後、さらにオキソン7.7gを加えた。
さらに1.5時間かくはんを続け、ついで過剰の重炭酸
ナトリウムを少しずつ加えて混合物を塩基性にした。混
合物を濾過し、固体を酢酸エチルとエタノールで洗っ
た。濾液と洗液を室温で減圧で濃縮した。残存黄色ガム
を酢酸エチル(250ml)と水(50ml)に入れた。酢
酸エチル溶液を分離し、飽和 NaCl で洗い、乾燥し、濾
過し、室温で減圧で濃縮し、淡黄色油12.3g(86
%)を得た。
【0094】工程D: 5,6−ジヒドロ−4−ヒドロ
キシ−6−(2−メトキシエチル)−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド 7,
7−ジオキシドの製造
【化53】 5,6−ジヒドロ−4−(メトキシエトキシメトキシ)
−6−(2−メトキシエチル)−4H−チエノ〔2,3
−b〕チオピラン−2−スルホンアミド 7,7−ジオ
キシド(12.0g、0.028mol )をテトラヒドロ
フラン25mlに溶かし、硫酸/水(50:50 vol/vo
l )50mlを加えた。溶液を常温で4時間かきまぜた。
ついで、溶液を酢酸エチル(300ml)中の重炭酸ナト
リウム(200g)の懸濁液にあけた。混合物を中和
後、濾過した。固体を酢酸エチルとテトラヒドロフラン
で洗い、濾液と洗液を室温で減圧で濃縮した。残存油を
酢酸エチル(150ml)に溶かし、飽和 NaCl で洗い、
乾燥し、濾過し、室温で減圧で濃縮し、白色固体フォー
ム9.16g(95%)を得た。
【0095】工程E: 4−アセトアミド−5,6−ジ
ヒドロ−6−(2−メトキシエチル)−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド 7,
7−ジオキシドの製造
【化54】 5,6−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−(2−メトキ
シエチル)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−
2−スルホンアミド 7,7−ジオキシド(8.86
g、0.026mol )を乾燥アセトニトリル(85ml)
および塩化メチレン(40ml)に溶かした。濃硫酸(2
4ml、0.45mol )を−5〜−10℃で1時間で滴下
した。冷却浴中で氷がとけ、温度が室温に上ったら、溶
液を一夜かきまぜた。24時間後反応溶液を氷と水30
0mlにあけた。混合物がわずかに塩基性となるまで、固
体重炭酸ナトリウムを加えた。ついで水300mlを加え
塩を溶かし、酢酸エチル150mlおよび3×100mlで
抽出した。集めた抽出液を飽和 NaCl 溶液で洗い、乾燥
し、濾過し、室温で減圧で濃縮し、淡黄色固体4.4g
(44%)を得た。
【0096】工程F: 5,6−ジヒドロ−4−エチル
アミノ−6−(2−メトキシエチル)−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド 7,
7−ジオキシド(シスおよびトランス異性体)
【化55】 テトラヒドロフラン(45ml)中の4−アセトアミド−
5,6−ジヒドロ−6−(2−メトキシエチル)−4H
−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミ
ド 7,7−ジオキシド(4.4g、0.0115mol
)のかくはん溶液を窒素下還流まで加熱し、これにボ
ラン/ジメチルスルフィド錯体(10M錯体5ml、0.
05mol )を約20分で加えた。かくはんを還流下3時
間、室温で一夜とさらに5時間続け、室温で減圧で濃縮
した。白色残留物にメタノール(50ml)を注意して加
えた。生成溶液を無水HCl ガスで飽和し、還流下1時間
かきまぜた。溶液を減圧で濃縮し、残留物を酢酸エチル
(50ml)と飽和重炭酸ナトリウム(20ml)に入れ
た。酢酸エチル溶液を分離し、飽和 NaCl で洗い、乾燥
し、濾過し、減圧で濃縮した。この操作で白色ガム状フ
ォームとしてシスおよびトランス異性体混合物(3.2
g)を得た。これを7.5%メタノール/クロロホルム
を使いシリカゲル(300g)でクロマトグラフを行っ
た。混合画分(0.87g)を5%メタノール/エーテ
ルを使い再びクロマトグラフを行った。α−異性体(mp
132−134℃)1.62gとβ−異性体(mp 1
67−169℃)0.35gを得た。エタノール性HCl
を使い、エーテルで希釈し、α(trans)−およびβ−異
性体 (cis)ラセミ化合物の塩酸塩をつくった。夫々、融
点は173〜175℃、264.5〜266℃であっ
た。
【0097】実施例10 5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−6−(3−メト
キシプロピル)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラ
ン−2−スルホンアミド 7,7−ジオキシド 工程A: 5−カルボメトキシ−3−チエニルチオペン
タン酸の製造
【化56】 乾燥THF(430ml)中の2−メルカプトチオフェン
(29g、0.25mol )、5−カルボメトキシ−2−
ペンテン酸(40g、0.25mol )、トリエチルアミ
ン(18.6ml、0.134mol )の溶液を3時間還流
加熱した。THFを減圧で蒸発し、残留物を酢酸エチル
に溶かし、冷2 N HCl、 H2O、食塩水で洗い、 Na2SO4
で乾燥し、減圧で蒸発し、表題の化合物63gを得、精
製することなく工程Bで使った。 工程B: 6−(2−カルボメトキシエチル)−5,6
−ジヒドロ−4−オキソ−4H−チエノ〔2,3−b〕
チオピランの製造
【化57】 CH2Cl2(600ml)およびジメチルホルムアミド(1m
l)中の工程Aからの化合物(63g、0.252mol
)の溶液を N2 雰囲気中でCH2Cl2(50ml)中の塩化
オキサリル(22.4ml、0.26mol )で20分で処
理した。反応混合物を25℃で2時間かきまぜ、−10
℃に冷し、CH2Cl2(50ml)中のSnCl4 (14.5ml、
0.125mol )で20分で処理した。反応混合物を0
℃で1時間かきまぜ、激しくかきまぜた氷と水300ml
にあけた。CH2Cl2層を飽和 NaHCO3 、食塩水で洗い、 N
a2SO4 で乾燥し、減圧で蒸発させた。 SiO2 でフラッシ
ュクロマトグラフを行い、酢酸エチル/ヘキサン(1:
3 vol/vol )で溶出し、精製した。
【0098】工程C: 6−(2−カルボエトキシエチ
ル)−5,6−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−4H−チエ
ノ〔2,3−b〕チオピランの製造
【化58】 エタノール(460ml)中の工程Bからの化合物(4
0.0g、0.156mol )の溶液を N2 雰囲気中0℃
に冷し、ホウ水素化ナトリウム(1.90g、0.05
mol )で処理した。反応混合物を25℃で18時間かき
まぜ、ついでエタノールを減圧で蒸発した。残留物を酢
酸エチルに溶かし、氷/水、飽和 NaHCO3、食塩水で洗
い、 Na2SO4 で乾燥した。酢酸エチルを蒸発させ、油と
して表題の化合物42gを得た。
【0099】工程D: 6−(2−カルボエトキシエチ
ル)−5,6−ジヒドロ−4−(メトキシエトキシメト
キシ)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピランの製造
【化59】 CH2Cl2(350ml)中の工程Cからの生成物(46.8
g、0.172mol )のかくはん溶液を氷浴で冷し、
N,N−ジイソプロピルエチルアミン(47.4ml、
0.272mol )とメトキシエトキシメチルクロリド
(31.2ml、0.273mol )で処理した。反応混合
物を25℃で18時間かきまぜ、氷/水、飽和NaHC
O3 、食塩水で洗い、 Na2SO4 で乾燥した。CH2Cl2を蒸
発し、黄色油状物として表題の化合物58.6gを得
た。
【0100】工程E: 5,6−ジヒドロ−6−(3−
ヒドロキシプロピル)−4−(メトキシエトキシメトキ
シ)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピランの製造
【化60】 ジエチルエーテル(55ml)を N2 雰囲気中氷浴で冷し
た。水素化アルミニウムリチウム(3.93g、0.1
04mol )をかきまぜで懸濁し、THF(78ml)中の
工程Dからの生成物(29.3g、0.0814mol )
の溶液を0〜3℃で1.5時間で加えた。反応混合物を
25℃で18時間かきまぜ、氷中で冷し、水(4.15
ml)を0.5時間で注意して滴加し、ついで20% NaO
H (3.1ml)を、最後に水(14.5ml)を滴下し
た。かくはんを0.5時間続け、析出塩を濾過し、エー
テルでゆすいだ。集めた有機相を Na2SO4 で乾燥し、減
圧で蒸発し、黄色油として生成物25gを得た。
【0101】工程F: 5,6−ジヒドロ−4−(メト
キシエトキシメトキシ)−6−(3−メトキシプロピ
ル)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピランの製造
【化61】 水素化ナトリウム(鉱油中50%、4.8g、0.10
mol )を石油エーテルでゆすぎ、 N2 下にTHFを含む
500mlフラスコに移した。懸濁液をかきまぜ氷中で冷
し、THF(80ml)中の工程Eからの化合物(25
g、0.079mol )を20分で加えた。反応混合物を
0.5時間かきまぜ、ついでヨウ化メチル(30.2
g、0.21mol )を加え、25℃で18時間かきまぜ
た。大部分のTHFを蒸発させた。残留物を酢酸エチル
に溶かし、水、食塩水で洗い、 Na2SO4 で乾燥し、減圧
で溶剤を蒸発し、黄色油として生成物25gを得た。
【0102】工程G: 5,6−ジヒドロ−4−(メト
キシエトキシメトキシ)−6−(3−メトキシプロピ
ル)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−ス
ルホンアミドの製造
【化62】 N2 下THF(220ml)中の工程Eからの化合物(2
5g、0.075mol)の溶液をかきまぜて−78℃に
冷した。ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、39m
l、0.098mol )を15分で加え、−78℃で1時
間かきまぜた。窒素入口を SO2ガス入口に代え、 SO2
スを反応混合物表面に15分導入した。その間温度は−
55℃に上り、ついで−78℃に戻った。−78℃で2
時間、ついで20℃で0.5時間かきまぜた。減圧で溶
剤を蒸発し、残留物を氷中がかきまぜ、水(175ml)
中の酢酸ナトリウム(19.2g、0.234mol )の
溶液を加え、ついでヒドロキシルアミン−O−スルホン
酸(22.2g、0.197mol )を加えた。反応混合
物を25℃で1時間かきまぜ、ついでわずかに塩基性と
なるまで飽和 NaHCO3 で処理し、酢酸エチルで抽出し、
食塩水で洗い、 Na2SO4 で乾燥し、減圧で蒸発し生成物
28gを得た。酢酸エチル/ヘキサンで結晶化後、融点
は114℃であった。 分析 C16H25NO6S3 に対する計算値: C, 43.78 ; H, 6.12 ; N, 3.40 実測値 C, 43.35 ; H, 5.88 ; N, 3.45
【0103】工程H: 4−アセトアミド−5,6−ジ
ヒドロ−6−(3−メトキシプロピル)−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミドの製造
【化63】 アセトニトリル(125ml)中の工程Gからの生成物
(14.0g、0.034mol )のかくはん懸濁液を1
5℃に冷し、濃硫酸(18.1ml)で15分で処理し
た。反応混合物を25℃で4時間かきまぜ、ついで氷/
水(500ml)にあけ、固体 NaHCO3 を加え塩基性にし
た。酢酸エチル(700ml)を加え、析出塩を濾過で除
き、酢酸エチル溶液を食塩水で洗い、 Na2SO4 で乾燥
し、減圧で蒸発し、帯赤かっ色ガムとして生成物13g
を得た。
【0104】工程I: 4−アセトアミド−5,6−ジ
ヒドロ−6−(3−メトキシプロピル)−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド 7,
7−ジオキシドの製造
【化64】 温エタノール(130ml)中の工程Hからの生成物(1
3g、0.035mol)の溶液に水(66ml)を加え
た。オキソン(32.8g、0.053mol )を加え、
混合物を25℃で18時間かきまぜた。固体 NaHCO3
加え中和し、塩を濾過し、エタノールで洗い、溶剤を減
圧で蒸発した。残留物を酢酸エチル(150ml)に溶か
し、飽和 NaHCO3 、食塩水で洗い、 Na2SO4 で乾燥し、
減圧で蒸発した。 SiO2 でクロマトグラフを行い、 CHC
l3/CH3OH (10:1)で溶出し、生成物8.7gを得
た。
【0105】工程J: 5,6−ジヒドロ−4−エチル
アミノ−6−(3−メトキシプロピル)−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド 7,
7−ジオキシドの製造
【化65】 THF(45ml)中の工程Iからの生成物(8.7g、
0.022mol )のかくはん溶液を N2 雰囲気中還流ま
で加熱した。ボラン/ジメチルスルフィド錯体(22m
l、0.22mol )を15分で加え、反応混合物を4時
間還流し、ついで氷浴中で冷した。メタノール(22m
l)を0.5時間で滴下し、減圧で溶剤を蒸発した。フ
ラスコを再び氷で冷し、6 N HCl(82ml)を徐々に加
えた。酸性溶液を水蒸気浴上で0.5時間加熱し、蒸発
乾固し、酢酸エチル(700ml)に溶かし、食塩水で洗
い、 Na2SO4 で乾燥し、減圧で蒸発し、シスおよびトラ
ンス生成物の混合物8gを得た。これを CHCl3/CH3OH
(10:1)で溶出しクロマトグラフィーで分離した。
各異性体をエタノール性 HClでその塩酸塩に変えた。 mp(trans 体・HCl ):212−214℃ mp(cis 体・HCl ):251−252℃ 分析 C13H22N2O5S3・HCl に対する計算値: C, 37.27 ; H, 5.53 ; N, 6.69 実測値 (trans) C, 37.49 ; H, 5.63 ; N, 6.7
4 実測値 ( cis ) C, 37.58 ; H, 5.45 ; N, 6.6
8 。
【0106】工程K: trans−ジアステレオマーの分
割 アセトニトリル(40ml)中の工程Jからの trans−生
成物(3.67g、9.6mmol)のかくはん温溶液に、
ジ−p−トルオイル−D−酒石酸水和物(960mg、
2.4mmol)を加えた。混合物を冷し、塩を濾過し、新
しい温アセトニトリル(40ml)中でスラリーにし、冷
し、濾過した。得られた塩を飽和 NaHCO3および酢酸エ
チルで処理した。酢酸エチル溶液を水、食塩水で洗い、
Na2SO4 で乾燥し、減圧で蒸発した。残存塩基を熱エタ
ノール(50ml)に溶かし、過剰のエタノール性HCl で
処理した。溶液を冷し、濾過し、 trans(+)−生成物
塩酸塩半水和物1.3gを得た。mp233−235℃。 分析 C13H22N2O5S3・HCl ・1/2 H2O として計算値: C, 36.48 ; H, 5.65 ; N, 6.35 実測値 C, 36.67 ; H, 5.56 ; N, 6.56 。 〔α〕D 25 = +12.1°(CH3OH) trans (+)−異性体の分割からのアセトニトリル濾液
を蒸発乾固し、酢酸エチルと飽和 NaHCO3 間に分配し
た。酢酸エチル層を食塩水で洗い、 Na2SO4 で乾燥し、
減圧で蒸発し、遊離塩基2.3g(6mmol)を得た。こ
れを熱アセトニトリル50mlに溶かし、ジ−p−トルオ
イル−L−酒石酸水和物(1.21g、3mmol)で処理
し、ついで一夜冷凍した。塩を濾過し、温アセトニトリ
ル(30ml)中にスラリーにし、冷し、濾過し、乾燥し
た。生成塩を酢酸エチルと飽和 NaHCO3 間に分配した。
酢酸エチル溶液を食塩水で洗い、 Na2SO4 で乾燥し、減
圧で蒸発した。生成塩基をエタノール(50ml)に溶か
し、過剰のエタノール性塩酸で処理し、濾過し、 trans
(−)−鏡像体塩酸塩半エタノラート1.6gを得た。 分析 C13H22N2O5S3・HCl ・1/2 EtOHとして計算値: C, 38.04 ; H, 5.93 ; N, 6.34 実測値 C, 38.26 ; H, 6.11 ; N, 6.15 。 〔α〕D 25 = −12.2°(CH3OH) trans(−)−塩基190mgをエタノール(5ml)に溶
かし、わずかに過剰のイセチオン酸を加えた。エーテル
で処理し trans(−)−鏡像体イセチオン酸塩を得た。 分析 C13H22N2O5S3・C2H6O4S に対する計算値: C, 35.42 ; H, 5.55 ; N, 5.51 実測値: C, 35.51 ; H, 5.47 ; N, 5.28 。
【0107】実施例11 5,6−ジヒドロ−6−(3−メトキシプロピル)−4
−プロピルアミノ−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピ
ラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド 段階A: 5,6−ジヒドロ−6−(3−メトキシプロピル)−4
−プロピオンアミド−4H−チエノ〔2,3−b〕−チ
オピラン−2−スルホンアミドの製造
【化66】 プロピオニトリル(125ml)中5,6−ジヒドロ−4
−メトキシエトキシメトキシ)−6−(3−メトキシプ
ロピル)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2
−スルホンアミド(12.6g、0.307モル)の攪
拌懸濁物を15℃へ冷却し、5分間にわたって濃 H2SO4
(16.3ml)で処理した。反応混合物を25℃で3時
間攪拌し、氷 H2Oへ注いだ。これを、固体 NaHCO3 で塩
基性とし、酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、 N
a2SO4 上で乾燥させ、真空下蒸発させて、生成物12.
4gを得た。段階B: 5,6−ジヒドロ−6−(3−メトキシプロピル)−4
−プロピオンアミド−4H−チエノ〔2,3−b〕チオ
ピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシ
【化67】 ホットエタノール(120ml)中段階Aからの生成物の
攪拌溶液へ、水(60ml)を加え、オキソン(Oxone)
(登録商標)(30g、0.049モル)を5分間にわ
たって加えた。反応混合物を25℃で3時間攪拌し、固
体 NaHCO3 で中性化した。塩をロ過し、エタノール及び
酢酸エチルでリンスし、有機溶媒を減圧下蒸発させた。
残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和 NaHCO3 、ブラインで
洗浄し、 Na2SO4 上で乾燥させた。酢酸エチルを真空下
蒸発させ、残渣を、CHCl3-CH3OH (10:1)で溶出す
る SiO2 上でのクロマトグラフィーにかけ、生成物9g
を得た。段階C: 5,6−ジヒドロ−6−(3−メトキシプロピル)−4
−プロピルアミノ−4H−チエノ〔2,3−b〕−チオ
ピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシドの製
【化68】 N2 下、段階Bからの化合物(9.0g、0.022モ
ル)をTHF(45ml)に溶解し、還流下加熱し、ブラ
イン−メチルスルフィド複合体(22ml、0.22モ
ル)で15分間にわたって処理した。反応混合物を4時
間還流下で加熱し、氷浴にて冷却し、50分にわたっ
て、CH3OH (27ml)でゆっくり処理した。1時間後、
溶媒を真空下蒸発させ、残渣を氷中で冷却し、6 N HCl
(82ml)でゆっくり処理した。HCl 溶液を蒸気浴上で
1/2時間加熱し、次いで、減圧下蒸発乾固させた。残渣
を飽和 NaHCO3 で塩基性とし、酢酸エチルへ抽出し、ブ
ラインで洗浄し、 Na2SO4 上で乾燥させ、真空下蒸発さ
せた。シス−,トランス−異性体を、 CHCl3−CH3OH
(10:1)で溶出する SiO2 上でのクロマトグラフィ
ーにより分離し、エタノール性HCl 及びエーテルで処理
することにより、それらの塩酸塩へ転化させた。m.p.ト
ランス:231〜232℃ シス=274〜275℃ 分析: C14H24N2O5S3・HCl に対する計算値 C 38.83 ; H, 5.82 ; N, 6.47 実測値:トランス C 38.73 ; H 5.67 ; N
6.38 シス C 38.92 ; H 5.79 ; N 6.38段階D: トランス5,6−ジヒドロ−6−(3−メトキシプロピ
ル)−4−プロピルアミノ−4H−チエノ〔2,3−
b〕−チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオ
キシドの分割 2−プロパノール(20ml)中段階Cからのトランス生
成物(1.4g、3.54ミリモル)の加温溶液へ、ジ
−p−トルオイル−D−酒石酸ヒドレート(0.71
g、1.76ミリモル)を加えた。溶液を冷凍し、得ら
れた塩を2−プロパノールで3度(3×30ml)再結晶
化した。得られた塩を、飽和 NaHCO3 で処理し、酢酸エ
チルで抽出し、ブラインで洗浄し、 Na2SO4 上で乾燥さ
せ、真空下蒸発させた。得られた塩基をエタノール性HC
l 及びエーテルで処理し、トランス(+)生成物ヒドロ
クロリド520mgを得た。 m.p.=215〜217℃ 分析:C14H24N2O5S ・ HClに対する計算値. C 38.83 , H 5.82 , N 6.47 実測値 C 38.99 , H 5.71 , N 6.44 〔α〕D 25 = +12.2°(CH3OH) 2−プロパノールロ液を合体し、蒸発乾固させた。残渣
を飽和 NaHCO3 と酢酸エチル間に分配した。後者をブラ
インで洗浄し、 Na2SO4 上で乾燥させ、真空下蒸発させ
た。塩基(3.8g、7.1ミリモル)をホット2−プ
ロパノールに溶解し、ジ−p−トリオイル−2−酒石酸
(1.43g、3.55ミリモル)で処理し、冷却し
た。得られた塩を2−プロパノールから3度再結晶化し
(3×40ml)、前記のごとく、塩基へ、次いでヒドロ
クロリドへ転化し、トランス(−)エナンチオマーヒド
ロクロリド320mgを得た。m.p.=218〜220℃ 分析:C14H24N2O5S3・ HClに対する計算値. C 38.83 , H 5.82 , N 6.47 実測値(トランス(−)) C 38.56 , H 5.71 ,
N 6.41 〔α〕D 25 = −12.3°(CH3OH)
【0108】実施例12 トランス−5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−6−
〔3−(2−メトキシエトキシ)プロピル〕−4H−チ
エノ〔2,3−b〕−チオピラン−2−スルホンアミド
−7,7−ジオキシドのエナンチオマー 段階A: トランス,(+)回転エナンチオマーヒドロクロリドの
製造
【化69】 標題化合物のサンプル(2.8g、6.6mM)を、ジ−
p−トルオイル−D−酒石酸(1.27g、3.3mM)
を含むホット酢酸エチル(120ml)に溶解した。7日
間放置の後、白色結晶塩をロ過し、酢酸エチル(100
ml)から再結晶化し、塩960mgを得た。これを水性 N
aHCO3 と酢酸エチル間に分配し、後者をブラインで洗浄
し、 Na2SO4 上で乾燥させ、真空下蒸発させた。残渣を
エタノール(8ml)に溶解し、わずかに過剰の6Nエタ
ノール性HCl 、次いでエーテルで、濁りが出るまで処理
し、一晩冷凍した。白色結晶をロ過し、エーテルでリン
スし、乾燥させて、(+)標題化合物530mgを得た。
融点は177〜9℃であった。 分析:C15H26N2O6S3・ HClに対する計算値. C 38.91 , H 5.88 , N 6.05 実測値 C 38.90 , H 5.96 , N 6.39段階B: トランス(−)回転エナンチオマーヒドロクロリドの製造 6262 (トランス異性体) (トランス異性体) (−)回転エナンチオマー (+)塩からの酢酸エチルロ液を合体し、水性 NaHCO3
及びブラインで洗浄し、 Na2SO4 上で乾燥させ、真空下
蒸発させて、(−)濃化フリー塩基2.0gを得た。こ
れを、ジ−p−トルオイル−L−酒石酸(953mg)を
含むホット酢酸エチルに溶解した。冷却後、結晶を、ロ
過し、次いで、 EtOAc(70ml)から再結晶化した。塩
を水性炭酸水素ナトリウムと EtOAc間に分配し、後者を
ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空
下蒸発させた。残渣をエタノール(5ml)に溶解し、わ
ずかに過剰の6Nエタノール性HCl 、次いでエーテル
で、濁りが出るまで処理し、次いで冷凍した。白色結晶
をロ過し、エーテルでリンスし、乾燥させて、(−)標
題化合物380mgを得た。融点は177〜9℃であっ
た。 分析: C15H26N2O6S3・HCl に対する計算値 C 38.91 , H 5.88 , N 6.05 実測値 C 38.83 , H 5.94 , N 5.93
【0109】実施例13 5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−6−(2−ヒド
ロキシエトキシ)−メチル−4H−チエノ〔2,3−
b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
シドヒドロクロリドトランス異性体
【化70】 窒素下、CH2Cl2(50ml)中18−クラウン6(7.9
2g、0.03モル)及び NaI(5g、0.033モ
ル)を室温で攪拌した。5分後、反応物を0〜4℃へ冷
却し、トランス−5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ
−6−(2−メトキシエトキシ)メチル−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,
7−ジオキシド(2.1g、0.005モル)のエーテ
ル溶液を加えた。加えた後、反応物を室温で0.5時間
攪拌し、−78℃へ冷却し、CH2Cl2(1M、25ml、
0.025モル)中BBr3を加えた。加えた後、反応物
を3時間かけて0℃まで加温した。次いで、混合物を濃
縮乾固し、残渣を6 N HCl(40ml)で処理した。蒸気
浴中で5分加熱した後、反応物を冷却し、 NaHCO3 で p
H 8.5まで中和した。得られた混合物を、 EtOAc(3
x)で抽出し、有機抽出物を乾燥させ、ロ過し、濃縮乾
固させた。残渣をスティル(still)シリカゲルカラムで
のクロマトグラフィーにより、2.5〜5.0%水性 N
H3とともに25〜50%メタノール−クロロホルムで溶
出することにより、精生成物を得た。材料を、 EtOH か
らHCl 塩として結晶化して、標題化合物280mg(13
%)を得た。m.p.157〜9℃ 分析: C12H20N2O6S3・HCl に対する計算値. C 34.24 , H 5.03 , N 6.66 実測値 C 34.57 , H 5.25 , N 6.49
【0110】実施例14 (−)5,6−ジヒドロ−6−(3−ヒドロキシプロピ
ル)−4−プロピルアミノ−4H−チエノ〔2,3−
b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
シドヒドロクロリド,トランス異性体
【化71】 (−)5,6−ジヒドロ−6−(3−メトキシプロピ
ル)−4−プロピルアミノ−4H−チエノ〔2,3−
b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
シドヒドロクロリド,トランス異性体(2.6g、6.
0mM)(実施例1に記載のごとく製造された)を、酢酸
エチルと水性炭酸水素ナトリウム間に分配することによ
りフリー塩基に転化した。酢酸エチルをブラインで洗浄
し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下蒸発させた。
窒素下、18−クラウン6(11.7g、42mM)を塩
化メチレン(30ml)に溶解した。ヨウ化ナトリウム
(7.05g、47mM)を攪拌しながら加え、次いで、
塩化メチレン(60ml)中フリー塩基の溶液を加えた。
反応混合物を−50℃へ冷却し、次いで、塩化メチレン
(35ml)中1Mボロントリブロミドで、15分間処理
した。反応混合物を3時間かけて、+5℃まで加温し、
次いで溶媒を真空下蒸発させた。残渣を、6 N HCl(3
0ml)で処理し、次いで、蒸気浴上で5分間加熱した。
反応混合物を氷中で冷却し、 H2O(30ml)で処理し、
固体炭酸水素ナトリウムで中和し、次いで、酢酸エチル
で抽出した(2×100ml)。酢酸エチルをブラインで
洗浄し、 Na2SO4 上で乾燥させ、真空下蒸発させた。残
渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけた(CH
Cl3-CH3OH - 10:1)。該当する分画を真空下蒸発さ
せ、残渣をエタノール(20ml)に溶解し、6Nエタノ
ール性HCl で酸性化し、濁りが出るまでエーテルで処理
し、次いで、一晩冷凍した。白色固体をロ過し、エーテ
ルでリンスし、乾燥させた。これにより、標題化合物8
00mg、33%を得た。融点は257〜9℃であった。 分析: C13H22N2O5S3・HCl に対する計算値. C 37.26 , H 5.53 , N 6.69 実測値 C 37.03 , H 5.40 , N 6.63
【0111】実施例15 (+)5,6−ジヒドロ−6−(3−ヒドロキシプロピ
ル)−4−エチルアミノ−4H−チエノ〔2,3−b〕
チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド
ヒドロクロリド,トランス異性体
【化72】 出発材料として、トランス(+)−5,6−ジヒドロ−
4−エチルアミノ−6−(3−メトキシプロピル)−4
H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンア
ミド−7,7−ジオキシドヒドロクロリド(実施例10
で製造)0.56g(1.3mM)を用いること以外実施
例14に説明されたものと実質的に同一な方法により、
標題化合物製造した。これにより、標題化合物263mg
(48%)を得、融点は263〜4℃であった。 分析: C12H20N2O5S3・HCl に対する計算値. C 35.59 , H 5.23 , N 6.92 実測値 C 35.56 , H 4.97 , N 6.83
【0112】実施例16 (−)−5,6−ジヒドロ−6−(3−ヒドロキシプロ
ピル)−4−エチルアミノ−4H−チエノ〔2,3−
b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
シドヒドロクロリド,トランス異性体 出発材料として、トランス(−)−5,6−ジヒドロ−
4−エチルアミノ−6−(3−メトキシプロピル)−4
H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンア
ミド−7,7−ジオキシドヒドロクロリド(実施例10
において製造)0.85g(2.0mM)を用いること以
外実施例14に説明されたものと実質的に同一な方法に
より、標題化合物を製造した。これにより標題化合物2
40mg(29%)を得、融点は、263℃であった。 分析: C12H20N2O5S3・HCl ・0.5 H2Oに対する計算値. C 34.82 , H 5.36 , N 6.76 実測値 C 34.59 , H 5.36 , N 6.37
【0113】実施例17 5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−6−(2−フル
フリルチオエチル)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオ
ピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシドヒド
ロクロリド,トランス異性体 段階A: 6−ブロモエチル−5,6−ジヒドロ−4−エ
チルアミノ−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−
2−スルホンアミド−7,7−ジオキシドヒドロブロミ
,トランス異性体
【化73】 5,6−ジヒドロ−6−(2−エトキシエチル)−4−
エチルアミノ−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン
−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシドのトランス
異性体(5.9g、0.0154モル)(実施例2にて
製造)を、中間体化合物6−(2−ヒドロキシエチル)
が、薄層クロマトグラフィーにより示されるごとく、6
−(2−ブロモエチル)生成物へ完全に転化されるまで
(3〜5日)、48%臭化水素酸(100ml)とともに
蒸気浴温度で攪拌した。反応混合物を60℃浴温度で真
空下濃縮した。淡黄褐色の定量可能量の標題化合物7.
7gを得た。段階B: 5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−6−
(2−フルフリルチオエチル)−4H−チエノ〔2,3
−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオ
キシドヒドロクロリド,トランス異性体
【化74】 反応を窒素雰囲気下で行った。水素化ナトリウム(0.
48g、鉱油中50%分散液0.01モル)を、乾燥石
油エーテルで洗浄した。次いで、ジメチルホルムアミド
(10ml)を加え、懸濁物を、フルフリルメルカプタン
(1.0ml、0.01モル)を加えつつ、室温で攪拌し
た。即時の反応により、ブラウン溶液を生じた。溶液を
室温で半時間攪拌し、6−(2−ブロモエチル)−5,
6−ジヒドロ−4−エチルアミノ)−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,
7−ジオキシドヒドロブロミド、トランス異性体(1.
0g、0.002モル)を加え、室温で45分攪拌し
た。次いで、反応混合物を、6 NHCl(2ml)で酸性化
し、過剰の炭酸水素ナトリウムで塩基性化した。混合物
を高真空下50℃浴温度で蒸発乾固させた。残渣のガム
を酢酸エチル(25ml)とともにシェイクした。混合物
をロ過し、固体を酢酸エチルで洗浄した。合体した酢酸
エチル溶液を水で洗浄し、乾燥させ、ロ過し、真空下濃
縮して、粘性こはく油(1.0g)を得た。シリカゲル
上でのクロマトグラフィーにより、油状物としての純粋
生成物(700mg)を得た。ヒドロクロリド塩を、エタ
ノール性塩化水素を用いて製造し、白色固体570mgを
得た。メタノール−エーテルからの再結晶により424
mgを得た。m.p.=196〜198.5℃ 分析: C16H22N2O5S4・HCl に対する計算値. C 39.45 , H 4.76 , N 5.75 実測値 C 39.45 , H 4.70 , N 5.77 。
【0114】実施例18 5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−6−(2−ヒド
ロキシエチルチオエチル)−4H−チエノ〔2,3−
b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
シドヒドロクロリド,トランス異性体
【化75】 メルカプトエタノール(0.84ml、0.012モル)
がフルフリルメルカプタンに代えて用いられる以外、実
施例17の段階Bのものと実質的に同一な方法により標
題化合物を製造した。シリカゲル上でのクロマトグラフ
ィーにより、油状物の純粋生成物400mgを得、これを
白色固体へ、固形化した。融点は、140〜142℃で
あった。ヒドロクロリド塩を、エタノール性塩化水素を
用いて製造し、メタノール−エーテルから再結晶化し
た。m.p.=130〜140℃(分解) 分析: C13H22N2O5S4・HCl に対する計算値 C 34.62 , H 5.14 , N 6.21 実測値 C 35.04 , H 5.44 , N 6.00
【0115】実施例19 5,6−ジヒドロ−4−プロピルアミノ−6−(3−ブ
ロモプロピル)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラ
ン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシドヒドロブ
ロミド,トランス異性体
【化76】 出発材料として、5,6−ジヒドロ−6−(3−メトキ
シプロピル)−4−プロピルアミノ−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,
7−ジオキシドを用いる以外、実施例17の段階Aのも
のと実質的に同一な方法により、標題化合物を定量可能
収量で製造した。融点=223〜225℃ 分析: C13H21N2BrO4S4・HBr に対する計算値. C 32.40 , H 4.60 , N 5.81 実測値 C 32.50 , H 3.73 , N 5.71
【0116】実施例20 使用された6−ブロモエチル化合物に代えて、トランス
(S,S)5,6−ジヒドロ−4−プロピルアミノ−6
−(3−ブロモプロピル)−4H−チエノ〔2,3−
b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
シドヒドロブロミド(実施例19で製造)を用い、使用
されたフルフリルメルカプタンに代えて、表IIに記載の
化合物を用いること以外、実施例17の段階Bのものと
実質的に同一な方法により、表IIにも記載されるよう
な、対応する(S,S)6−(3−置換−プロピル)化
合物を生成した。
【化77】
【0117】実施例21 5,6−ジヒドロ−(S)−4−プロピルアミノ−
(S)−6−(3−メタンスルフィニルプロピル)−4
H−チエノ〔2,3−b〕−チオピラン−2−スルホ
アミド−7,7−ジオキシドヒドロクロリド,トランス
異性体
【化78】 メタノール50ml中5,6−ジヒドロ−(S)−4−プ
ロピルアミノ−(S)−6−(3−チオメトキシプロピ
ル)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−ス
ルホンアミド−7,7−ジオキシドヒドロクロリド
(1.19g、2.65ミリモル)の溶液を、水50ml
中 NaIO4(0.49g、2.32ミリモル)の溶液で滴
下処理した。溶液を5分攪拌し、次いで、真空下濃縮し
てメタノールを除去した。得られた水溶液を、二酸化硫
黄ガスで4分バブルすることにより処理した。溶液の容
量を、ロータリーエバポレーションにより真空下半分に
減少させ、残留混合物の pH を、 NaHCO3 で8とした。
混合物を全量125mlの酢酸エチルで抽出し、飽和水性
NaCl で洗浄した。有機相を乾燥させ (MgSO4)、ロ過
し、真空下濃縮乾固した。薄層分析(シリカ、クロロホ
ルム中15%メタノール)により、混合物であることを
示した。次いで、これを、フラッシュクロマトグラフィ
ー(シリカ、クロロホルム中15%メタノール)を用い
て分離した。所望の生成物をエタノール中でヒドロクロ
リドへ転化し、溶媒を真空下除去して、安定な白色あわ
状物0.55g(48%)を得た。 m.p.=110℃(分解) 〔α〕D 25=−13.7°(CH3OH) 分析: C14H24N2O5S4・HCl ・ H2O・C2H5OH に対する計算値. C 36.39 , H 6.11 , N 5.30 実測値 C 36.17 , H 5.84 , N 5.3
【0118】実施例22 5,6−ジヒドロ−(S)−4−プロピルアミノ−
(S)−6−(3−メタンスルフォニルプロピル)−4
H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホン
ミド−7,7−ジオキシドヒドロクロリド,トランス異
性体
【化79】 25mlメタノール中5,6−ジヒドロ−(S)−4−
プロピルアミノ−(S)−6−(3−チオメトキシプロ
ピル)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−
スルホンアミド−7,7−ジオキシドヒドロクロリド
(1.17g、2.61mmol)の溶液を1.0ml水中Na
2WO4(0.086g、0.26mmol)の溶液で処理し、
続いて30%H2O2800μlを加えた。得られた混合物
を45℃2.5時間攪拌した。生成混合物を25℃に冷
却し、次に過剰のNaHSO3で処理し、15分間攪拌した。
二酸化イオウガスを溶液に2分間泡立て、NaHCO3を使用
して溶液のpHをpH8に調整した。溶液を酢酸エチル全量
75mlを用いて抽出した。有機相を乾燥し(Na2S
O4)、濾過し、真空乾固した。薄層分析(シリカ、クロ
ロホルム中10%メタノール)は一成分を示めした。生
成物をエタノール中塩酸塩に変換し、溶媒を真空中除去
し、安定な白色泡状物0.70g(56%)を得、融点
は140℃(分解)であった。 〔α〕D 25=−14.3°(CH3OH ) C14242 6 4 ・HCl・2/3C2 5 OHに
関する分析: 計算値:C,35.99,H,5.71,N,5.4
8、 実測値:C,36.36,H,5.56,N,5.3
9。
【0119】実施例23 5,6−ジヒドロ−4−プロピルアミノ−6−(3−
(4−(1−オキソ)−チオモルホリニル)プロピル)
−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホ
ンアミド−7,7−ジオキシドジヒドロクロリド,トラ
ンス(−)異性体
【化80】 実施例21に記載された操作を実質的に使用して、ただ
し、出発材料としてトランス(S,S)5,6−ジヒド
ロ−4−プロピルアミノ−6−(3−(4−チオモルホ
リニル)プロピル)−4H−チエノ〔2,3−b)チオ
ピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシドに置
き換えて、標記化合物を得た。融点=227℃。
【0120】実施例24 5,6−ジヒドロ−4−プロピルアミノ−6−(3−
(4−(1−ジオキソ)−チオモルホリニル)プロピ
ル)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−
ルホンアミド−7,7−ジオキシドジヒドロクロリド
【化81】 実施例22に記載された操作を実質的に使用して、ただ
し、出発材料としてトランス(S,S)5,6−ジヒド
ロ−4−プロピルアミノ−6−(3−(4−チオモルホ
リニル)プロピル)−4H−チエノ〔2,3−b)チオ
ピラン−2−スルフォンアミド−7,7−ジオキシドに
置き換えて標記化合物を製造した。融点=200℃。
【0121】実施例25 5,6−ジヒドロ−(S)−4−プロピルアミノ−
(S)−6−(3−(2−ヒドロキシ−エチルスルフィ
ニル)プロピル)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピ
ラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシドヒドロ
クロリド,トランス異性体
【化82】 実施例21に記載された操作を実質的に使用して、ただ
し、出発材料としてトランス(S,S)5,6−ジヒド
ロ−4−プロピルアミノ−6−(3−(2−ヒドロキシ
エチルチオ)プロピル)−4H−チエノ〔2,3−b)
チオピラン−2−スルフォンアミド−7,7−ジオキシ
ドに置き換えて標記化合物を製造した。融点=120
℃。
【0122】実施例26 5,6−ジヒドロ−(S)−4−プロピルアミノ−
(S)−6−(4−ブチルアミド)−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルフォンアミド−
7,7−ジオキシドヒドロクロリド,トランス異性体
【化83】 40ml1:1THF/MeOH中トランス(S,S)5,6
−ジヒドロ──4−プロピルアミノ−6−(4−ブチロ
ニトリル)−4H−チエノ〔2,3−b)チオピラン−
2−スルフォンアミド−7,7−ジオキシド(1.4
g、3.5mmol)の溶液を6N NaOH 2mlおよび30%
H2O2 400μlで処理した。室温で1時間後、別の6
N NaOH 2mlを別の30% H2O2 400μlと共に加え
た。混合物を室温で一夜中攪拌した。反応液を飽和重炭
酸ナトリウムに注ぎ、酢酸エチル(3×100ml)で抽
出した。酢酸エチル層を合わせ、MgSO4 で乾燥し、濾過
し、真空中で濃縮した。残留物は10%MeOH/CHCl3
使用したシリカゲルによるクロマトグラフィー処理し、
480mg遊離塩基を得た。塩酸塩をEtOH中で発生させ、
そして固体物を集め、真空中で乾燥した。融点=246
〜250℃。 C14233 5 3 ・HClに関する分析計算値: 計算値:C,37.70,H,5.42,N,9.43 実測値:C,37.66,H,5.35,N,9.09
【0123】実施例27 1−(2−メトキシエチル)−スピロピペリジン−4,
6′−(6′H)−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−
4′−(5′H)−ヒドロキシ−7′,7′−ジオキシ
ド−2′−スルフォンアミド 工程A :N−ベンゾイル−4−カルボキシメチル−4−
(2−チエノチオ)ピペリジンの製造
【化84】 THF(400ml)中21.2g(182mmol)2−メ
ルカプトチオフェンおよび40g(163mmol)N−ベ
ンゾイル−4−(カルボキシメチリデン)ピペリジンの
溶液を8.4g(11.6ml、83mmol)トリエチルア
ミンで処理し、5時間還流加熱した。反応混合物を乾固
し、酢酸エチルおよび0.5N HClで分配した。次に水
性相を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相をMgSO4
乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を酢酸エチ
ルから結晶化し、55g(93%)の生成物を得、融点
は185〜187℃であった。1 H NMR (CDCl3)δ 7.4 (d,1H), 7.38 (S,5H), 7.25 (m,
1H), 7.05 (m, 1H), 4.45 (m,1H), 3.6 (m,3H), 2.6
(S,2H), 1.8 (m,4H)。 C1819NO3 2 に関する元素分析: 計算値:N,3.87;C,59.80;H,5.2
9、 実測値:N,3.84;C,60.07;H,5.1
7。
【0124】工程B:1−(ベンゾイル)−スピロ(ピ
ペリジン−4,6′(6′H)チエノ〔2,3−b〕−
チオピラン)−4′(5′H)−オンの製造
【化85】 800ml CH2Cl2 中42g(110mmol)N−ベンゾイ
ル−4−(酢酸)−4−(2−メルカプトチオフェン)
の攪拌懸濁液を2mlジメチルホルムアミド、次に16.
6g(127mmol)塩化オキサリルで10℃において処
理した。次に得られた溶液を52.2g(348mmol)
トリフルオロメタンスルホン酸で処理し、室温までゆっ
くり加温した。反応液は異質になり、そして700ml C
H2Cl2 で希釈し、攪拌を容易にした。反応液を3時間室
温で攪拌し、次に2LH2O に注いだ。層を分離し、水性
相を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相をMgSO4
乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を酢酸エチ
ルから結晶化し、38.4gの生成物を得た。融点=1
45〜147℃。1 H NMR (CDCl3)δ 7.45 (d,1H), 7.40 (S, 5H), 7.05
(d, 1H), 4.6-4.4 (m, 1H), 3.7-3.65 (m, 1H), 3.5-3.
25 (m, 2H), 2.9-2.8 (m, 2H), 2.3-1.6 (m, 4H)。
【0125】工程C:1−ベンゾイル−スピロ(ピペリ
ジン−4,6′−(6′H)−チエノ−〔2,3−b〕
−チオピラン)−4′−(5′H)−オン−7′,7′
−ジオキシドの製造
【化86】 50mlTHF中4g(11.7mmol)1−ベンゾイル−
スピロ(ピペリジン−4,6′−(6′H)−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン)−4′−(5′H)−オン
の溶液をH2O 中オキソンTM(OXONETM)の溶液(5
0ml H2O中10.82g、17.6mmol)で10℃にお
いて処理し、室温までゆっくりと加温した。室温で4時
間後、反応混合物を200ml飽和 NaHCO3 に注ぎ、酢酸
エチルで抽出した。合わせた有機物を無水MgSO4 で乾燥
し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル(1:1酢
酸エチル/ヘキサン)による残留物のクロマトグラフィ
ーにより2.2gの生成物を得、融点は170〜172
℃であった。1 H NMR (CDCl3)δ 7.60 (d, J=5 Hz, 1H), 7.50 (S, J=
5 Hz, 1H), 7.41 (m, 5H), 4.45-4.2 (m, 1H), 4.10-3.
80 (m,1H), 3.6-3.35 (m,2H), 3.34 (s, 2H), 2.50-2.2
0 (m, 2H), 2.0-1.65 (m, 2H) 。
【0126】工程D:スピロ−(ピペリジン−4,6′
−(6H′)−チエノ〔2,3−b〕チオピラン)−
4′−(5′H)−オン−7′,7′−ジオキシドヒド
ロクロリドの製造
【化87】 エタノール(200ml)中1−ベンゾイル−スピロ(ピ
ペリジン−4,6′−(6′H)−チエノ〔2,3−
b〕チオピラン)−4′(5H)−オン−7′,7′−
ジオキシド(10g、26.6mol )の溶液を100ml
6N HClで処理し、24時間加熱還流した。反応液を室
温まで冷却し、固体物を集め、4.4gの標記化合物を
得、融点は110℃であった。1 H NMR (DMSO) δ 9.4 (m, 1H), 9.0 (m, 1H), 8.18
(d, J=5 Hz, 1H), 7.55 (d, J=5 Hz, 1H), 3.70-3.6
(m, 2H), 3.55 (s, 2H), 3.4-3.0 (m, 4H), 2.40-2.25
(m, 2H), 2.09-1.95 (m, 2H)。
【0127】工程E:1−(2−メトキシエチル)−ス
ピロ−ピペリジン−4,6′−(6′H)−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−4′−(5′H)−オン−
7′,7′−ジオキシドの製造
【化88】 アセトニトリル(100ml)中スピロピペリジン−4,
6′−(6′H)−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−
4′−(5′H)−オン−7′,7′−ジオキシドヒド
ロクリロド(300g、9.75mmol)の混合物に重炭
酸ナトリウム(1.0g,12mmol)および2−ブロモ
エチルメチルエーテル(1.6g、15mmol)を加え、
得られた混合物を40時間65℃に加熱した。反応混合
物を水および希釈HCl で中性になるまで希釈した。水性
相を酢酸エチル(2×100ml)で抽出し、合わせた抽
出物を水性塩化アンモニウムで洗浄し、MgSO4 /NaHCO3
で乾燥した。溶媒を真空中蒸留により除去し、オレンジ
色油状物としての生成物2.2g(68%)を得た。1 H NMR (CDCl3)δ 7.81 (d, J=5 Hz, 1H), 7.50 (d, J=
5 Hz,1H), 3.52 (t, J=6Hz, 2H), 3.35 (s, 3H), 3.30
(s, 2H), 2.99-2.90 (m, 2H), 2.65 (t, J=6 Hz, 2H),
2.50-2.30 (m, 4H), 1.90-1.80 (m, 2H) 。
【0128】工程F:1−(2−メトキシエチル)−ス
ピロ−ピペリジン−4,6′−(6′H)−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−4′−(5′H)−ヒドロ
キシ−7′,7′−オキシドの製造
【化89】 絶対エタノール(50ml)およびテトラヒドロフラン
(30ml)中1−(2−メトキシ)−スピロピペリジン
−4,6′−(6′H)−チエノ〔2,3−b〕チオピ
ラン−4′−(5′H)−オン−7′,7′−ジオキシ
ド(2.2g、6.7mmol)の溶液にホウ化水素ナトリ
ウム(0.42g、11mmol)をゆっくりと室温で加
え、得られた溶液を室温で1.5時間攪拌した。反応混
合物を氷および希釈HCl で冷却した。水性相を10N N
aOH および水性NaHCO3で中性にし、酢酸エチル(5×3
0ml)で抽出した。合わせた抽出物をMgSO4 /NaHCO3
乾燥した。溶媒を真空中蒸留により除去し、黄色泡状物
として生成物2.0g(90%)を得た(融点=114
〜117℃)。1 H NMR (DMSO中TMS からのδ): 7.98 (d, 1H, J=5.1H),
7.20 (d, 1H, J=5.1 Hz), 5.86 (d, 1H, J=6.6 Hz ),
4.79-4.76 (m, 1H), 3.43 (t, 2H, J=5.6 Hz), 3.23
(s, 3H), 2.88-2.82 (bm, 2H), 2.68-2.50 (m, 4H), 2.
36-2.28 (m, 4H), 1.98 (bt, 2H, J=13 Hz) 1.72 (bt,
2H, J=13 Hz)。
【0129】工程G:1−(2−メトキシエチル)−ス
ピロ−ピペリジン−4,6′−(6′H)−チエノ
〔2,3−b)チオピラン−4′−(5′H)−ヒドロ
キシ−7′,7′−ジオキシド−2′−スルホンアミド
の製造
【化90】 テトラヒドロフラン(50ml)中1−(2−メトキシエ
チル)−スピロ−ピペリジン−4,6′−(6′H)−
チエノ〔2,3−b〕チオピラン−4′−(5′H)−
ヒドロキシ−7′,7′−ジオキシド(1.61g、
4.85mmol)の溶液にヘキサン中1.5M溶液として
n−ブチルリチウム(7.0ml、10.0mmol)を−7
8℃で加え、得られた溶液を−78℃で10分間攪拌し
た。無水SO2 ガスを液体表面へ吹くことにより、反応混
合物がpH=1になるまで、この溶液に無水SO2 ガスを加
えた。次に溶液を室温まで加温し、溶媒を真空中蒸留に
より除去し、オレンジ色の半固体物を得た。残留物を水
に溶解し、この溶液にヒドロキシルアミン−O−スルホ
ン酸(2.84g、25.1mmol)および酢酸ナトリウ
ム(3.60g、26.5mmol)を加え、混合物を室温
で3時間攪拌した。反応混合物を水性飽和 NaHCO3 で希
釈し、酢酸エチル(4×50ml)で抽出した。合わせた
抽出物をMgSO4 で乾燥し、溶媒を真空中蒸留により除去
した。生成物をシリカゲル(0.040〜0.063m
m)および溶離剤として10%メタノール/塩化メチレ
ンを使用して精製し、融点=181〜184℃(分解)
を有する灰色がかった白色の固体物1.42g(88
%)を得た。1 H NMR (DMSO中TMS からのδ): 8.07 (s, 2H), 7.59
(s, 1H), 6.05 (d, 1H, J=6.6 Hz ), 4.80 (m, 1H), 3.
43 (t, 2H, J=5.7 Hz), 3.23 (s, 3H), 2.84-2.70(m, 2
H), 2.65 (m, 1H), 2.52 (t, 2H, J=5.6 Hz), 2.42-2.2
4 (m, 3H), 2.02-1.94 (m, 2H), 1.78-1.73 (m, 2H)。 C14222 3 6 に関する分析計算値: C,40.96;H,5.40;N,6.83。 実測値:C,40.86;H,5.30;N,6.7
5。
【0130】実施例28 1−プロピル−スピロピペリジン−4,6′−(6′
H)−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−4′−(5′
H)−ヒドロキシ−7′,7′−ジオキシド−2′−ス
ルホンアミド 工程A :1−プロピル−スピロピペリジン−4,6′−
(6′H)−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−4′−
(5′H)−オン−7′,7′−ジオキシドの調
【化91】 スピロピペリジン−4,6′−(6′H)−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−4′−(5′H)−オン−
7′,7′−ジオキシド塩酸塩(3.00g,9.75
mmol)(実施例27、工程A−D記載の方法により調
製)と NaHCO3 (2.46g,29.2mmol)を125
mlのアセトンに懸濁し、アルゴン雰囲気下で1−ブロモ
プロパン(1.4ml,14.62mmol)で処理した。反
応混液を50℃に加熱し24時間攪拌した。反応混液は
25℃まで冷却した後、減圧乾固した。残渣は200ml
の酢酸エチルと100mlの水で分配した。有機層を50
mlの飽和塩水で洗い、MgSO4 で乾燥し、濾過し、減圧下
で濃縮して黄色の油状物質2.43g(79.5%)が
得られた。1 H NMR (CDCl3)δ: 7.60 (1H, d, J=5.1 Hz), 7.48 (1
H, d, J=5.1 Hz), 3.33 (2H, s ), 2.86-2.93 (2H, m),
2.22-2.47 (6H, m), 1.85 (2H, d, J=13.5 Hz),1.46-
1.54 (2H, m), 0.90 (3H, t, J=7.32 Hz)。
【0131】工程B:1−プロピル−スピロピペリジン
−4,6′−(6′H)−チエノ〔2,3−b〕チオピ
ラン−4′−(5′H)−ヒドロキシ−7′,7′−ジ
オキシド−2′−スルホンアミドの調製
【化92】 化合物90の単離を単離しないことを除けば実施例2
7、工程FおよびGに記載の方法と実質的に同一の方法
により、標題化合物が得られた。m.p.=184℃
(塩酸塩として)。
【0132】実施例29 1−(2−メトキシエチル)−スピロピペリジン−4,
6′−(6′H)−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−
4′−(5′H)−プロピルアミノ−7′,7′−ジオ
キシド−2′−スルホンアミド2塩酸塩 工程A :1−(2−メトキシエチル)−スピロピペリジ
ン−4,6′−(6′H)−チエノ〔2,3−b〕チオ
ピラン−4′−(5′H)−メタンスルホニルオキシ−
7′,7′−ジオキシド−2−スルホンアミドの調製
【化93】 1−(2−メトキシエチル)−スピロピペリジン−4,
6′−(6′H)−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−
4′−(5′H)−ヒドロキシ−7′,7′−ジオキシ
ド−2′−スルホンアミド(0.158g,0.385
mmol)を無水テトラヒドロフラン(3.5ml)に溶解
し、トリエチルアミン(0.12ml,0.087g,
0.86mmol)および無水メタンスルホン酸(0.14
g,0.78mmol)を何回かに分けて加え、できた溶液
を室温で24時間攪拌した。反応混液は飽和 NaHCO3
溶液で希釈し、酢酸エチル(4×25ml)で抽出した。
抽出液を合し、MgSO4 / NaHCO3 で乾燥したのち溶媒を
減圧留去した。生成物はシリカゲル(0.040−0.
063mm)のフラッシュクロマトグラフィ(溶出液4−
20%メタノール/塩化メチレン)で精製し、黄色の油
状物質として80.3mg(43%)が得られた。1 H NMR (δ from TMS in DMSO): 8.17 (s, 2H), 7.62
(s, 1H), 6.05 (t, 1H, J=5.7 Hz), 3.47(s, 3H), 3.43
(t, 2H, J=5.6 Hz), 3.22 (s, 3H), 2.94-2.72 (m, 4
H), 2.55 (bm, 2H), 2.36 (bm, 2H), 2.03 (bm, 2H), b
m, (2H) 。
【0133】工程B:1−(2−メトキシエチル)−ス
ピロピペリジン−4,6′−(6′H)−チエノ〔2,
3−b〕チオピラン−4′−(5′H)−プロピルアミ
ノ−7′,7′−ジオキシド−2′−スルホンアミド2
塩酸塩の調製
【化94】 アセトニトリル4.0mlに1−(2−メトキシエチル)
−スピロピペリジン−4,6′−(6′H)−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−4′−(5′H)−メタン
スルホニルオキシ−7′,7′−ジオキシド−2′−ス
ルフォンアミド(0.213g,0.436mmol)を溶
解し、これにプロピルアミン(1.5ml,1.1g,1
8mmol)を加え、得られた溶液を65℃で24時間加熱
した。反応混液を飽和 NaHCO3 水溶液で希釈し、酢酸エ
チル(4×30ml)で抽出した。抽出液を合し、MgSO4
/ NaHCO3 で乾燥したのち溶媒を減圧留圧するとオレン
ジ色のオイルが得られた。生成物はシリカゲル(0.0
40−0.063mm)のフラッシュクロマトグラフィ
(溶出液8−10%メタノール/塩化メチレン)で精製
し、オフホワイトの泡状物質として0.101g(0.
223mmol,51%)が得られた。エタノール/エチル
エーテルから塩酸塩として結晶化させると、白色固体と
して89mgが得られた。mp=265−268℃(分
解)。1 H NMR (δ from TMS in DMSO): 10.56 (bs, 1H), 10.1
7 (bs, 1H), 9.80 (bs,1H), 8.44(s, 1H), 8.26 (s, 2
H), 4.89 (bm, 1H), 3.76-3.73 (bm, 2H), 3.68(m, 1
H), 3.50-3.30 (m, 8H), 3.07-3.05 (m, 2H), 2.75-2.3
0 (m, 4H), 2.08-1.98 (m, 2H), 1.90-1.60 (m, 2H),
0.96 (t, 3H, J=7.4 Hz)。 実験式 C17293 5 3 ・2HCl・0.1C2
6 O・0.6H2 O 計算値 C,38.26;H,6.12;N,7.78 測定値 C,38.28;H,5.93;N,7.7
7。
【0134】実施例30 4−エチルアミノ−6−(4−メトキシベンジル)チエ
ノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−
7,7−ジオキシド塩酸塩、トランス異性体 工程A :チエノ〔2,3−b〕チオピラン−4−オン−
7,7−ジオキシド−エチレン−ケタルの調製
【化95】 チエノ〔2,3−b〕チオピラン−4−オン(50
g),エチレングリコール(100ml)、p−トルエン
スルホン酸(1g)、トルエン(1.5L)の混合物を
ディーンスタークの装置で常に水を除きながら6時間還
流した。反応混液を冷却したのち、飽和 NaHCO3 水溶液
を加え、相を分離させた。有機相を NaHCO3溶液(50
0ml)で2回抽出し、水層をEtOAc で逆抽出した(2×
500ml)。有機層を合し、飽和 NaCl 溶液で洗浄し
(3×300ml)、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾
過して溶媒を留去し、ついで残渣を1−クロロブタンか
ら再結晶化し46gのオフホワイトの固体が得られた。
mp=134−137℃。
【0135】工程B:6−(4−メトキシベンジル)チ
エノ〔2,3−b〕チオピラン−4−オン−7,7−ジ
オキシド−エチレン−ケタルの調製
【化96】 リチウムビス(トリメチルシリル)アミドのTHF溶液
(1M,220ml,0.22mol )を、工程Aの生成物
(50g,0.20mol )をTHF(750ml)に溶解
して−60℃に冷却した液に加えた。溶液はこの温度で
1時間攪拌した後、4−メトキシベンジルクロリド(2
9.8ml,0.22mol )をTHF(250,ml)に溶
解した液を滴下して加えた。反応混液をさらに2時間−
60℃で攪拌し、液温を25℃に戻し、H2O (65ml)
を加えた。減圧下でTHFを留去し、ヘキサンを残渣に
加えて生じた白色固体を濾過で集め真空下、40℃で乾
燥して62.7gを得た。1−クロロブタンから再結晶
化させた標品はmp160℃であった。実験式C1718
5 2 (366.44)に対する 計算値 C,55.72;H,4.95。 実測値 C,55.83;H,4.91。
【0136】工程C:6−(4−メトキシベンジル)−
2−スルファモイル−チエノ〔2,3−b〕チオピラン
−4−オン−7,7−ジオキシド−エチレン−ケタルの
調製
【化97】 工程Bの生成物(62.7g,0.17mol )を乾燥T
HF(1500ml)に溶解した液を−78℃に保ち攪拌
しながらブチルリチウム(69.2ml,ヘキサン中2.
5M 溶液、0.173mol )溶液を加えた。この反応
混液を−78℃でさらに1時間攪拌した。ついで亜硫酸
ガスを反応混液の表面に15分間導入した。室温まで温
度を戻した後THFを真空下で除き残渣を10%酢酸ナ
トリウム水溶液250mlに溶解した。ヒドロキシルアミ
ン−O−スルホン酸(28.8g)を加え溶液を1晩攪
拌した。析出した固体を濾過して集め1−クロロブタン
中で摩砕し空気乾燥することにより19.2gのオフホ
ワイトの固体が得られた。生成物はフラッシュクロマト
グラフィ(シリカゲル、EtOAc /ヘキサン1:1)で精
製し、ジクロロエタンから再結晶させてmp220−2
22℃の標品が得られた。 実験式 C1719NO7 3 (445.528)にたい
する 計算値 C,45.83;H,4.30;N,3.14 実測値 C,45.87;H,4.19;N,3.12
【0137】工程D:6−(4−メトキシベンジル)−
4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−ス
ルホンアミド−7,7−ジオキシドの調製
【化98】 工程Cの産物(11.6g,0.026mol )、6N塩
酸200ml、THF200mlを混合し、2時間還流し
た。THFを真空下で留去し、残った水性の混合物をH2
O 200mlで希釈してEtOAc で抽出した(3×300m
l)。有機層を合し、H2O と塩水で洗浄し、無水 MgSO4
で乾燥し、濾過し、溶媒を除いた後、粗精製物を1−ク
ロロブタンで処理し、ジクロロエタン中で摩砕して9.
0gのオフホワイトの固体が得られた。95%エタノー
ルから再結晶させた標品はmp216−218℃であっ
た。 実験式 C1515NO6 3 (401.48)に対する 計算値 C,44.87;H,3.77;N,3.4
9。 実測値 C,44.81;H,3.65;N,3.4
7。
【0138】工程E:cis −4−ヒドロキシ−6−(4
−メトキシベンジル)−チエノ〔2,3−b〕チオピラ
ン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシドの調製
【化99】 工程Dの産物(8.85g,0.022mol )をCH3OH
(500ml)に溶解した液を攪拌しながらボロヒドリド
ナトリウム(0.83g,0.022mol )を何回かに
分けて加えた。加え終った後、反応混液はさらに45分
間攪拌し、H2O50mlで処理した。真空下でCH3OH を除
き、残渣を3N塩酸150mlとEtOAc 200mlで処理し
た。有機層を3N塩酸と塩水で洗浄し、無水 MgSO4で乾
燥した。濾過して真空下で溶媒を除くと、ベージュ色の
固体9.2gが得られた。ジクロロエタンから再結晶さ
せた標品のmpは175−177℃であった。 実験式 C1517NO6 3 (403.498)に対す
る 計算値 C,44.65;H,4.25;N,3.4
7。 実測値 C,44.51;H,3.94;N,3.4
4。
【0139】工程F:N,N−ジメチル−N′−〔cis
−4−ヒドロキシ−6−(4−メトキシベンジル)−チ
エノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホニル〕−ホ
ルムアミジンの調製
【化100】 工程Eの産物(9.0g,0.022mol )とジメチル
ホルムアミドジメチルアセタール(4.1ml,0.03
1mol )をCH3CN (200ml)に溶解し、室温で1時間
攪拌した。溶媒を留去し、残渣を1H塩酸とEtOAc で分
配した。EtOAc層をH2O と塩水で洗浄し、無水 MgSO4
乾燥した。濾過して溶媒を留去すると黄色の泡状物質が
得られ、これを1−クロロブタン中で摩砕した。得られ
た淡黄色の固体を50℃で乾燥すると9.0gが得ら
れ、mpは170−172℃であった。 実験式 C18222 6 3 (458.58)に対す
る 計算値 C,47.14;H,4.84;N,6.1
1。 実測値 C,47.12;H,4.82;N,6.0
3。
【0140】工程G:N,N−ジメチル−N′−〔cis
−4−メタンスルホニルオキシ−6−(4−メトキシベ
ンジル)−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スル
ホニル〕−ホルムアミジンの調製
【化101】 工程Fの産物(8.6g,0.019mol )とEt3N
(3.3ml、0.024mol )をTHF150mlに溶解
し、攪拌しながら無水メタンスルホン酸(3.97g,
0.023mol )を何回かにわけて加えた。6時間後、
さらにEt3N(1ml)と無水メタンスルホン酸2gを加
え、混液を1晩攪拌した。反応混液にさらにEt3N(2m
l)を加えて24時間攪拌した。溶媒を留去し、残渣をH
2O (300ml)とEtOAc (350ml)で分配した。EtO
Ac 層をH2O と塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥した。濾
過して溶媒を留去するとベージュ色の泡状物質10.7
gが得られた。ジクロロエタンから再結晶させた標品の
mpは155−156℃であった。 実験式 C19242 8 4 に対する 計算値 C,42.52;H,4.51;N,5.2
2。 実測値 C,42.51;H,4.46;N,5.1
4。
【0141】工程H:N,N−ジメチル−N′−〔tran
s −4−アジド−6−(4−メトキシベンジル)−チエ
ノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホニル〕−ホル
ムアミジンの調製
【化102】 工程Gの産物(10.6g,0.019mol )とアジ化
ナトリウム(1,72g、0.026mol )をDMSO
(250ml)に溶解し、室温で1時間攪拌した。反応混
液をH2O (200ml)で希釈し、EtOAc で抽出した(2
×400ml)。EtOAc 層をH2O と塩水で洗浄し、無水Mg
SO4 で乾燥した。濾過して溶媒を留去するとベージュ色
の泡状物質9.1gが得られた。mp.252℃。
【0142】工程I:trans 4−エチルアミノ−6−
(4−メトキシベンジル)チエノ〔2,3−b〕チオピ
ラン−2−スルフォンアミド−7,7−ジオキシド塩酸
塩の調製
【化103】 工程Hの産物(8.9g,0.018mol )をTHF
(650ml)に溶解し、攪拌しながらトリフェニルホス
フィン(4.8g,0.018mol )を何回かに分けて
加えた。添加終了後、反応混液を室温でさらに4時間攪
拌した。アセトアルデヒド(20ml,0.36mol )を
加え1晩攪拌を続けた。NaBH4 (13.6g,0.36
mol )とEtOH(150ml)の混液を攪拌しながら、上記
の反応液を加えさらに1時間攪拌した。過剰のNaBH4
5mlの3N塩酸を加えて破壊し、THFとEtOHは留去し
た。得られた水溶液をEtOAc で抽出した。EtOAc 層をH2
O と塩水で洗浄し、無水MgSO4 で乾燥した。濾過し、溶
媒を留去し、フラッシュクロマトグラフィ(シリカゲ
ル、CHCl3 /MeOH, 95:5)で精製すると1.03g
のオフホワイトの固体が得られた。この標品をメタノー
ル性塩化水素で塩酸塩に変換した。mp252℃。 実験式 C17222 5 3 +HCl(467.02
7) 計算値 C,43.72;H,4.96;N,5.9
9。 実測値 C,43.37;H,5.04;N,5.8
5。
【0143】実施例31 トランス−4−エチルアミノ−6−(4−メトキシベン
ジル)−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホ
ンアミド−7,7−ジオキシド
【化104】 表記化合物(22.2g、0.051mol )のアセトン
400ml中の溶液を、ジ−p−トルオイル−D−(+)
−酒石酸(19.7g、0.051mol )のアセトン4
00ml中の温溶液に添加した。得られた温溶液を濾過
し、室温にまで徐冷した。得られた固体を集め、アセト
ンから2回再結晶して、融点199℃の白色固体8.0
9gを得た。HPLC分析は、1つの対掌体塩を示し
た。アセトン濾液を再処理して、対掌体的にかなり純粋
なものをさらに5.42g得た。これらの固体をまとめ
て、NaHCO3溶液とEtOAc との間に分配した。EtOAc 層を
水洗し、食塩水で洗い、Na2SO4上で乾燥した。乾燥後、
濾液を減圧下で蒸発乾固して、融点161〜163℃、
〔α〕=−30.3゜の固体6.65gを得た。
【0144】実施例32 4−エチルアミノ−6−(4−ヒドロキシベンジル)チ
エノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−
7,7−ジオキシド塩酸塩、トランス、(−)異性体
【化105】 BBr3のCH2Cl2中の溶液(45ml、1M、0.045mol
)を、(−)トランス−4−エチルアミノ−6−(4
−メトキシベンジル)−チエノ(2,3−b〕チオピラ
ン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド(6.6
5g、0.015mol )のCH2Cl2(200ml)中の溶液
へ、0℃において撹拌しながら滴下した。1時間後に、
室温においてCH2Cl2中のBBr3 (1M)の5mlをさらに
加え、さらに1時間撹拌を続けた。水100mlを滴下
し、NaOHの10%水溶液で水層のpHを7.5に調節し
た。得られた混合物をEtOAc で抽出し(3×400m
l)、有機層をまとめ、水洗し、食塩水で洗い、Na2SO4
上で乾燥した。乾燥した濾液を真空下で蒸発乾固して、
オフ・ホワイトの固体6.6gを得た。これをメタノー
ル性塩化水素で処理し、EtOH−エーテルから再結晶して
融点185〜190℃の塩酸塩を得た。 元素分析、C16H20N2O5S3+HCl(453.001)として 計算値─C、42.42;H、4.67;N、6.18 分析値─C、42.49;H、4.90;N、6.13 〔α〕D 25=−11.7゜(C=1.075、CH3OH)
【0145】実施例33 4−エチルアミノ−6−(4−ヒドロキシベンジル)チ
エノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−
7,7−ジオキシド塩酸塩、トランス異性体
【化106】 実施例32において述べたと実質的に同じ手順によっ
て、ただしトランス(−)の代りにトランス異性体の対
掌ラセミ体を出発物質として用いて、表記の化合物を得
た。融点>265℃ 元素分析、C16H20N2O5S3+HCl(453.001)として 計算値─C、42.42;H、4.67;N、6.18 分析値─C、42.08;H、4.59;N、5.86
【0146】実施例34 6−(3−ジメチルアミノメチル−4−ヒドロキシベン
ジル)−4−エチルアミノ−チエノ〔2,3−b〕チオ
ピラン−2−スルホンアミドジ塩酸塩、トランス、
(−)異性体
【化107】 (−)トランス4−エチルアミノ−6−(4−ヒドロキ
シベンジル)チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−ス
ルホンアミド−7,7−ジオキシド(6.63g、0.
016mol )、ホルムアルデヒド(0.6ml、0.00
8mol )およびジメチルアミンの40%水溶液(2.7
ml、0.024mol )のEtOH(50ml)中の混合物を一
晩還流下に加熱した。揮発成分を真空下で除去し、残渣
を水(200ml)で希釈した。得られた水溶液(pH8)
をEtOAc (5×200ml)で抽出した。抽出物を集め、
食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥した。濾過し乾燥して真空
下において溶剤を除去し、6.9gの残渣を得た。これ
をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、CHCl3
/MeOH/H2O :90:9:1)にかけて、表記の化合物
を遊離塩基として3.69g{〔α〕D 25=−21.8
゜(C=0.84;MeOH)}と回収出発物質3.38g
とを得た。メタノール性塩酸を用いて遊離塩基をジ塩酸
塩に変換し、EtOHから再結晶して融点188〜193℃
の物質を得た。 元素分析、C19H27N3O5S3+2HCl +H2O(564.47)
として 計算値─C、40.42;H、5.54;N、7.44 分析値─C、40.13;H、5.20;N、7.46 〔α〕D 25=+1.32゜(C=1.35、MeOH)
【0147】実施例35 6−(3−ジメチルアミノメチル−4−ヒドロキシベン
ジル)−4−エチルアミノ−チエノ(2,3−b)チオ
ピラン−2−スルホンアミドジ塩酸塩、トランス異性体
【化108】 実施例34において述べたと実質的に同じ手順によっ
て、ただしトランス(−)の代りにトランス異性体の対
掌ラセミ体を出発物質として用いて、表記の化合物を得
た。融点:275℃ 元素分析、C19H27N3O5S3+2HCl(546.55)として 計算値─C、41.75;H、5.35;N、7.69 分析値─C、41.73;H、5.57;N、7.31
【0148】実施例36 4−エチルアミノ−6−テトラヒドロフルフリル−チエ
ノ〔2,3−b〕−チオピラン−2−スルホンアミド−
7,7−ジオキシド水素マレイン酸塩、トランス異性体 実施例30において述べたと実質的に同じ手順によっ
て、ただし工程Bにおいて用いた4−メトキシベンジル
クロリドの代りにテトラヒドロフルフリル・トリフルオ
ロメタンスルホナートを用い、工程Hにおいて最終製品
を塩酸塩に変換する代りにマレイン酸塩に変換して、融
点が198〜199℃の表記の化合物を得た。 元素分析、C14H22N2O5S3・C4H4O4として 計算値─C、42.34;H、5.13;N、5.49 分析値─C、42.32;H、5.11;N、5.34
【0149】実施例37 5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−6−〔3−(イ
ミダゾール−1−イル)プロピル〕−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,
7−ジオキシドジ塩酸塩、トランス異性体 工程A :5,6−ジヒドロ−4−プロピルアミノ−6−
(3−ブロモプロピル)−4H−チエノ〔2,3−b〕
チオピラン−2−スルホンアミド7,7−ジオキシド臭
化水素酸塩、トランス異性体
【化109】 実施例17の工程Aにおいて述べたと実質的に同じ手順
によって、ただし出発物質として5,6−ジヒドロ−6
−メトキシプロピル−4−エチルアミノ−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,
7−ジオキシドを用いて表記の化合物を得た。工程B :5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−6−
〔3−(イミダゾール−1−イル)プロピル−4H−チ
エノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−
,7−ジオキシドジ塩酸塩、トランス異性体
【化110】 実施17の工程Bにおいて述べたと実質的に同じ手順に
よって、ただしそこにおける6−ブロモエチル化合物の
代りに前記の工程Aの生成物を使用し、またフルフリル
メルカプタンの代りにイミダゾールを用いて、表記の化
合物を得た。融点>200℃(分解を伴なう) 元素分析、C15H22N4O4S3・2HCl ・0.5H2O として 計算値─C、35.99;H、5.03;N、11.2
0 分析値─C、35.74;H、4.81;N、10.9
【0150】実施例38 5,6−ジヒドロ−(S)−4−エチルアミノ−(S)
−6−(3−シアノプロピル)−4H−チエノ〔2,3
−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオ
キシド塩酸塩、トランス異性体
【化111】 実施例37の工程Bにおいて述べたと実質的に同じ手順
によって、ただしそこにおいて使用されている6−ブロ
モプロピル化合物のトランス・ラセミ化合物の代りにト
ランス(S,S)異性体を、またそこにおいて使用され
ているイミダゾールの代りにシアン化ナトリウムを用い
て、表記の化合物を得た。融点:213〜215℃ 元素分析、C13H19N3O4S3・HCl として 計算値─C、37.72;H、4.63;N、10.1
5 分析値─C、37.45;H、4.77;N、9.92
【0151】実施例39 5,6−ジヒドロ−6−アリルオキシメチル−4−エチ
ルアミノ−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2
−スルホンアミド−7,7−ジオキサイドハイドロクマ
ロライド 工程A: 5,6−ジヒドロ−6−アリルオキシメチル
ツホウホメトキシエトキシメトキシ−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,
7−ジオキサイド
【化112】 ナトリウム(4.6g,0.20m)を窒素下で撹拌し
ながらアリルアルコール110mlに少しずつ加えた。溶
液の変化後その溶液を5,6−ジシヒドロ−4−メトキ
シエトキシメトキシ−6−メチレン−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,
7−ジオキサイド(32.5g,0.085m)に加
え、テトラヒドロフラン75mlに溶解させた。外界温度
で21h撹拌の後、反応混合物を氷中で冷却し、6N塩
酸(90ml,0.24m)で酸性化しそれから飽和重炭
酸ナトリウム溶液で塩基性化した。混合物を真空下で濃
縮し残渣を酢酸エチル600mlとH2O 250ml間に分配
した。水性層を分離し酢酸エチルで抽出した(250ml
×2回)。合わせた酢酸エチル層を塩水で2回洗浄し硫
酸ナトリウムで乾燥し真空下で濃縮して粘性の油状生成
物33.1g(88%)を得た。
【0152】工程B: 5,6−ジヒドロ−6−アリル
オキシメチル−4−ヒドロキシ−4H−チエノ〔2,3
−b〕チオピラン−スルホンアミド−7,7−ジオキサ
イド
【化113】 テトラヒドロフラン230ml中5,6−ジヒドロ−6−
アリルオキシメチル−4−メトキシエトキシメトキシ−
4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホン
アミド−7,7−ジオキサイド(33.0g,0.07
5m)の溶液を−5℃に冷却し、撹拌しているところに
温度を5℃以下に維持しながら水230ml中濃硫酸23
0mlの溶液を45min かけて滴下で加えた。−5℃で1
hそれから外界温度で3h撹拌した後、混合物を氷と酢
酸エチル900ml中重炭酸ナトリウム750gの撹拌さ
れている懸濁液にゆっくりと加えた。30min 後、飽和
硫酸ナトリウムの間欠的な添加により混合物を塩基性に
し、濾過し固体を酢酸エチルで洗浄した。合わせた濾液
と洗液をH20で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥
し、真空下で濃縮して不定形の生成物25.9g(98
%)を得た。
【0153】工程C: 5,6−ジヒドロ−6−アリル
オキシメチル−4−エチルアミノ−4H−チエノ〔2,
3−b〕チオピラン−スルホンアミド−7,7−ジオキ
サイド
【化114】 乾燥ピリジン65ml中5,6−ジヒドロ−6−アリルオ
キシメチル−4−ヒドロキシ−4H−チエノ〔2,3−
b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジキサ
イド(12.5g,0.035m)を窒素下で−10℃
に冷却しp−トルエンスルホニルクロライド(14.7
g,0.077m)を一度に加えた。−10℃で5h撹
拌の後、混合物をさらに−20℃に冷却し、温度を−2
0℃と−10℃間に維持しながら70%水性エチルアミ
ン150mlを45mim かけて加えた。混合物を外界温度
で15hそれから50℃で16.5h撹拌してから、真
空下で濃縮した。残渣を酢酸エチル600mlと飽和重炭
酸ナトリウム溶液300ml間に分配し、水性層を分離し
酢酸エチルで抽出した(300ml×2回)。合わせた酢
酸エチル抽出物をH2O で2回洗浄し真空下で約250ml
に濃縮した。溶液を3N塩酸で抽出し(150ml×2
回)、H2O 150mlで洗浄した。合わせた酸抽出物とH2
O 洗液を硫酸ナトリウムで塩基性化し、酢酸エチルで抽
出した(350ml×3回)。合わせた抽出物をH2O で2
回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し真空下で濃縮して生
成物6.3g(47%)を異性体混合物として得た。
5,6−ジヒドロ−6−アリルオイキシメチル−4−エ
チルアミノ−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−
2−スルホンアミド−7,7−ジオキサイド6.2gの
異性体混合物を直径100mmのスティルカラム上のシリ
カゲルクロマトグラフィに付し、クロロホルム/メタン
/水酸化アンミニウム95:5:0.5で溶出した。異
性体の混合物を含む画分を再クロマトグラフ処理した
後、純粋なβ−異性体1.6gに伴って純粋なα−異性
体の1.2gの総量を得た。α−異性体(1.2g,
0.0032m)を無水エタノーメ10mlに溶解させ、
エタノール性塩化水素(1.0ml,0.0060m)を
加え、溶液を無水エーテルで初期懸濁にまで希釈した。
得られた塩化水素塩を無水エタノール10ml−無水エー
テル8mlから再結晶させ、融点148−150℃のα−
異性体の分析のサンプル0.881gを得た。 分析:C13H20N2O5S3・HCl としての計算値: C 37.45; H 5.08; N 6.72 測定値: C 37.21; H 5.04; N 6.69 β−異性体(1.6g,0.0042m)を無水エタノ
ール10mlに溶解させ、Nエタノール性塩化水素(1.
2ml,0.0071m)を加え溶液を無水エーテルで初
期曇り液にまで希釈した。生成物を無水エタノール10
ml−無水エーテル12mlから再結晶させβ−異性体の分
析的に純粋な塩化水素塩1.13gを得た。融点204
−205.5℃。 分析:C13H20N2O5S3・HCl としての計算値: C 37.45; H 5.08; N 6.72 測定値: C 37.75; H 4.72; N 6.89
【0154】実施例40 5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−6−(3−ヒド
ロキシプロポキシ)メチル−4H−チエノ〔2,3−
b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
サイド ハイドロクロライド(α−異性体) 工程A:5,6−ジヒドロ−6−アリルオキシメチル−
4−メトキシエトキシメトキシ−4H−チエノ〔2,3
−b〕チオピラン
【化115】 鉱油中50%の懸濁液(7.2g,0.15m)の水素
化ナトリウムをヘキサンで洗浄し鉱油を除去した。洗浄
された固体を乾燥ジメチルホルムアミド100mlに懸濁
させ、窒素雰囲気中で外界温度で撹拌し、乾燥ジメチル
ホルムアミド100ml中5,6−ジヒドロ−6−ヒドロ
キシメチル−4−メトキシエトキシメトキシ−4H−チ
エノ〔2,3−b〕チオピラン35.0g(0.12
m)を10min かけて加えた。外界温度で1.5hの撹
拌の後、アリルブロマイド29.0g(0.24m)を
15min かけて加え、混合物を外界温度で16h撹拌し
た。反応混合物を真空下で濃縮し、残渣を6N塩化水素
30mlを含むH2O 250mlに懸濁させた。混合物を酢酸
エチルで抽出し(300ml、及び250ml×2回)、合
わせた抽出物を塩水、飽和重炭酸ナトリウム、10%重
亜硫酸ナトリウム、塩水で連続的に洗浄し、そして硫酸
ナトリウムで乾燥した。濾過後、濾液を真空下で濃縮
し、生成物36.94g(93%)を褐色の流動性油と
して得た。
【0155】工程B: 5,6−ジヒドロ−6−アリル
オキシメチル−4−メトキシエトキシメトキシ−4H−
チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド
【化116】 乾燥テトラヒドロフラン75ml中5,6−ジヒドロ−6
−アリルオキシメチル−4−メトキシエトキシメトキシ
−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン13.2g
(0.040m)を窒素下で撹拌しながら−78℃に冷
却し、1.6Mn−ブチルリチウム30ml(0.048
m)を温度を−60℃以下に維持しながら30min かけ
て加えた。−78℃で1h撹拌した後、二酸化硫黄を温
度を−45℃以下に維持しながら反応混合物の表面上を
1hにわたって間欠的に通過させた。混合物を−78℃
で1h撹拌しそれから30min かけて外界温度にまで暖
まるに任せた。混合物を真空下で濃縮し、残渣を酢酸ナ
トリウム9.0g(0.11m)を含むH2O で処理し、
氷浴で撹拌し冷却しながらヒドロキシアミン−O−流酸
11.3g(0.10m)を10min かけて加えた。追
加の酢酸ナトリウム3.1g(0.038m)を加え、
混合物を外界温度で17h撹拌した。飽和重炭酸ナトリ
ウム溶液80mlを加え、混合物をクロロホルムで抽出し
た(200ml及び150ml×2回)。合わせた抽出物を
塩水で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で
濃縮して粘性の褐色油状生成物15.43g(94%)
を得た。これをさらに精製することなしに次の反応に利
用した。
【0156】工程C: 5,6−ジヒドロ−4−アセト
アミド−6−アリルオキシメチル−4H−チエノ〔2,
3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド
【化117】 アセトニトリル105ml中5,6−ジヒドロ−6−アリ
ルオキシメチル−4−メトキシエトキシメトキシ−4H
−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミ
ド12.6gを窒素下で撹拌しながら0℃に冷却し、3
0.4g(0.31ml)を30min かけて滴下して加え
た。混合物を0℃で30min それから外界温度で22h
撹拌した。混合物を氷水225ml中に注ぎ、重炭酸ナト
リウム135gのゆっくりとした添加によって塩基性に
し、酢酸エチルによって抽出した(300ml及び150
ml×2回)。合わせた抽出物を塩水で洗浄し、硫酸ナト
リウムで乾燥し真空下で濃縮して重量8.59g(70
%)の黄褐色固体生成物を得た。
【0157】工程D: 5,6−ジヒドロ−4−アセト
アミド−6−(3−ヒドロキシプロポキシ)メチル−4
H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンア
ミド
【化118】 乾燥テトラヒドロフラン125ml中5,6−ジヒドロ−
4−アセトアミド−6−アリルオキシメチル−4H−チ
エノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド
2.5g(0.0069m)を0℃に冷却し窒素下で撹
拌しながら1.0Mボラン−テトラヒドロフラン錯体3
0ml(0.030m)を5min かけて添加した。外界温
度で30min 撹拌した後、追加の1.0Mボラン−テト
ラヒドロフラン錯体6mlを一度に加え、外界温度での反
応を30min さらに続けた。反応混合物を−5℃に冷却
し、5N水酸化ナトリウム14ml(0.07m)を滴下
で加えた。さらに10%過酸化水素3.97g(0.0
35m)をゆっくりと加えた。外界温度で16h撹拌し
た後、10%硫酸ナトリウム15mlを加えた。混合物を
6N塩酸12mlで酸性化し、それから飽和重炭酸ナトリ
ウムで塩基性化した。真空下で濃縮し30℃以下でテト
ラヒドロフランを除去し、水性懸濁液を酢酸エチルで抽
出した(75ml×3回)。合わせた抽出物を塩水で洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥し真空で蒸発させて生成物
1.74g(66%)を得た。
【0158】工程E: 5,6−ジヒドロ−4−アセト
アミド−6−(3−ヒドロキシプロポキシ)メチル−4
H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンア
ミド−7,7−ジオキサイド
【化119】 エタノール15ml及びH2O 6ml中5,6−ジヒドロ−4
−アセトアミド−6−(3−ヒドロキシプロポキシ)メ
チル−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−ス
ルホンアミド1.60g(0.0042m)をOXON
E(商標)3.07g(0.0050m)で外界温度で
3h撹拌した。追加のOXONE(商標)0.65gを
加え、さらに1.5h撹拌を続けた。混合物を重炭酸ナ
トリウムで塩基性にし、濾過した。濾液を真空かで濃縮
しエタノールを除去し、水性懸濁液が残った。濾過され
た固体は酢酸エチル100mlで洗浄され、洗液は上述の
水性懸濁液の抽出に用いた。水性層は分離され酢酸エチ
ルで抽出された(75ml×2回)。合わせた抽出物は塩
水で洗浄し硫酸ナトウムで乾燥した。真空下で蒸発させ
生成物0.77g(45%)を得た。
【0159】工程F: 5,6−ジヒドロ−4−エチル
アミノ−6−(3−ヒドロキシプロポキシ)メチル−4
H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンア
ミド−7,7−ジオキサイド(α−異性体)
【化120】 乾燥テトラヒドロフラン10ml中5,6−ジヒドロ−4
−アセトアミド−6−(3−ヒドロキシプロポキシ)メ
チル−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−ス
ルホンアミド−7,7−ジオキサイド0.75g(0.
0018m)の溶液を窒素下で外界温度で撹拌し20mi
n かけて10Mボラン−メチルサルファイド錯体1.8
ml(0.018m)を加えた。混合物を2h環流し、そ
れからさらに2hの連続的な加熱でジメチルサルファイ
ドをVigreauxカラムを通して留出させた。氷−アセトン
浴で冷却しながら、無水メタノール2mlの滴下による添
加によって過剰のボラン−メチルサルファイドを分解
し、6N塩酸9mlを加えた。混合物を30min 撹拌しな
がら蒸気浴で加熱しそれから真空下で濃縮しテトラヒド
ロフランとメタノールを除去した。水性懸濁液に酢酸エ
チル15mlを加え、重炭酸ナトリウムで塩基性化した。
水性層を酢酸エチルで再抽出し(25ml×2回)、合わ
せた抽出物を飽和重炭酸ナトリウムと塩水とで連続的に
洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥し真空下で濃縮して油
状生成物0.56g(78%)を得た。40mm径スティ
ルカラム上のシリカゲルクロマトグラフィで、クロロホ
ルム/メタノール/水酸化アンモニウム90:10:1
で溶出してα−異性体0.18gを得、無水エタノール
3mlに溶解させ、5.95Nエタノール性塩化水素0.
1mlで処理した。そして無水エーテルで初期懸濁にまで
希釈した。得られた結晶性塩酸塩は0.14gであっ
た。約120℃で融解した(分解をともなって)。 分析:C13H22N2O6S3・HCl としての計算値: C 35.89; H 5.33; N 6.44 測定値: C 35.63; H 5.40; N 6.26
【0160】実施例41 (−)−4−アミノ−5,6−ジヒドロ−6−(3−メ
トキシプロピル)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピ
ラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド塩酸
塩、トランス異性体
【化121】 4−アセトアミド−5,6−ジヒドロ−6−(3−メト
キシプロピル)−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラ
ン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド(7.3
g)(実施例10、工程A乃至I記載の手順と実質的に
同じ手順を使用して合成した)、メタノール(70ml)
及び6N・HCl (70ml)の溶液を18時間沸点に加熱
し、その後減圧下で20mlになるまで濃縮した。反応液
をNaHCO水溶液でアルカリ性として酢酸エチル
(2×80ml)で抽出した。有機層を塩水で洗浄し、
Na2SO4で乾燥し、減圧で濃縮した。残渣をエタノール
(20ml)から再結晶してシス異性体を除去した。得ら
れた製品を熱エタノールに再溶解し、過剰のエタノール
性HCl とエーテルで処理して、融点262℃の標記化合
物1.0gを得た。 元素分析(C11H18N2O5S3・HCl として) 計算値 C:33.79;H:4.90;N:7.17 測定値 C:34.11;H:4.85;N:7.0
6。
【0161】実施例42 5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−6−メトキシメ
チル−6−プロピル−4H−チエノ〔2,3−b〕チオ
ピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド塩酸
【化122】 工程A:5,6−ジヒドロ−7,7−ジオキソ−6−エ
トキシカルボニル−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピ
ラン−4−オン・エチレンケタール 5,6−ジヒドロ−7,7−ジオキソ−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−4−オン・エチレンケター
ル(12.3g、50mmol)の乾燥THF(250ml)
溶液に撹拌しながら、窒素雰囲気下、−30℃でリチウ
ムビス(トリメチルシリル)アミドのヘキサン溶液(1
M、110ml、110mmol)を5〜10分間に加えた。
−30℃で0.5時間後、炭酸ジエチル(9.8g、8
3mmol)のTHF(25ml)溶液を加え、反応液を10
℃に温まるまで放置した。反応液を10%NH4Cl 溶液
(500ml)と混合し、THFを減圧で除去した。得ら
れた水溶液をEtOAc (3×300ml)で抽出した。抽出
した有機層を集めてH2O (2×100ml)、塩水(2×
150ml)で洗浄し、乾燥(Na2SO4) した。溶媒を除去
して、1−クロロブタンから残渣(11.3g)を再結
晶して精製標記化合物(mp131℃)を得た。 元素分析(C12H14O6S2として) 計算値 C:45.27; H:4.43 測定値 C:44.91; H:4.32。
【0162】工程B:5,6−ジヒドロ−7,7−ジオ
キソ−6−エトキシカルボニル−6−プロピル−4H−
チエノ〔2,3−b〕チオピラン−4−オン・エチレ
ケタール
【化123】 工程Aの製品(3.18g、10mmol)のDMF(10
ml)溶液をDMF(30ml)中の水素化ナトリウム
(0.50g、60%分散体、12.5mmol)に撹拌下
に加えた。添加完了後反応液を0.5時間撹拌し、臭化
プロピル(1.35g、11mmol)をピペットで加え
た。更に2時間周囲温度で撹拌し、臭化プロピル(1.
35g、11mmol)を追加した。更に18時間撹拌し、
反応液をH2O (1.50ml)で希釈し、エーテル(3×
75ml)で抽出した。抽出液を集めて、H2O (2×10
0ml)、塩水(2×50ml)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)
した。溶媒を減圧で除去し、不透明白色ガム状物を得
た。ヘキサンで摩砕して2.6gの標記化合物を白色固
体として取出し、直ちに次の工程に使用した。
【0163】工程C:5,6−ジヒドロ−7,7−ジオ
キソ−6−ヒドロキシメチル−6−プロピル−4H−チ
エノ〔2,3−b〕チオピラン−4−オン・エチレン
タール
【化124】 水素化リチウムアルミニウム(356mg)のエーテル
(15ml)の撹拌冷却懸濁液に、工程Bの製品(2.6
g)のDMF(15ml)溶液を45分間に加えた。反応
液を25℃で一夜撹拌し、氷中で冷却した。その後、ゆ
っくりとH2O (0.357ml)、6N・NaOH(0.44
6ml)、さらにH2O (1.25ml)で処理した。塩を濾
別し、溶液をNa2SO4で乾燥し、減圧で濃縮して1.2g
の標記化合物を黄色油状物として得た。
【0164】工程D:5,6−ジヒドロ−7,7−ジオ
キソ−6−メトキシメチル−6−プロピル−4H−チエ
ノ〔2,3−b〕チオピラン−4−オン・エチレンケ
ール
【化125】 窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(油中50%、230
mg)を撹拌下に冷却したTHF(8ml)に懸濁した。
5,6−ジヒドロ−7,7−ジオキソ−6−ヒドロキシ
メチル−6−プロピル−4H−チエノ〔2,3−b〕チ
オピラン−4−オン・エチレンケタール(1.3g)の
THF(5ml)溶液を0.5時間に加えた。反応混合物
を25℃で0.5時間撹拌し、沃化メチル(1.2g)
を加えた。1時間後、反応混合物を氷中で冷却し、メタ
ノール(1ml)を5分間に加えた。溶媒を留去し、残渣
を酢酸エチルに溶解し、H2O 、塩水で洗浄し、乾燥(Na
2SO4) し、真空中で濃縮した。酢酸エチル−ヘキサンか
ら再結晶して1.2gの精製標記化合物(mp90〜92
℃)を得た。
【0165】工程E:5,6−ジヒドロ−7,7−ジオ
キソ−6−メトキシメチル−6−プロピル−4H−チエ
ノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−
−オン・エチレンケタール
【化126】 窒素雰囲気下、5,6−ジヒドロ−7,7−ジオキソ−
6−メトキシメチル−6−プロピル−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−4−オン・エチレンケター
ル(10.3g)のTHF(90ml)溶液を撹拌し−7
8℃に冷却した。THF(16.2ml)中2.5N・ブ
チルリチウムを20分間に加えた。撹拌を20分間続
け、窒素導入をSO2 導入に換え、SO2 を温度が−57℃
に上昇しそれからから−78℃に戻る様な速度で加え
た。冷却浴を取り除き撹拌を1時間続けた。溶媒を真空
中で留去し、残渣を氷浴中で撹拌し、H2O (72ml)中
酢酸ナトリウム(7.9g)の溶液、ついでヒドロキシ
アミン−O−スルホン酸(9.2g)で処理した。撹拌
を45分間続け、溶液をNaHCO3水溶液でアルカリ性とし
て、酢酸エチルで抽出した。その抽出液を塩水で洗浄し
て、乾燥(Na2SO4)した。濃縮して11gの標記化合物
を得た。精製することなしに次の工程に使用した。
【0166】工程F:5,6−ジヒドロ−7,7−ジオ
キソ−6−メトキシメチル−6−プロピル−4H−チエ
ノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−
−オン
【化127】 5,6−ジヒドロ−7,7−ジオキソ−6−メトキシメ
チル−6−プロピル−4H−チエノ〔2,3−b〕チオ
ピラン−2−スルホンアミド−4−オン・エチレンケタ
ール(11g)、THF(150ml)と6N・HCl (1
50ml)の溶液を45分間沸点に加熱した。THFを真
空中で留去した。酸性水溶液を酢酸エチルで抽出した。
有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮
した。残渣を塩化ブチルで摩砕して8gの標記化合物を
白色固体(mp197℃)として得た。
【0167】工程G:5,6−ジヒドロ−4−ヒドロキ
シ−6−メトキシメチル−6−プロピル−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7
7−ジオキシド
【化128】 メタノール(400ml)中の5,6−ジヒドロ−7,7
−ジオキソ−6−メトキシメチル−6−プロピル−4H
−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミ
ド−4−オン(8g)の懸濁液に、撹拌しながら硼水素
化ナトリウム(0.83g)を5分間に加えた。0.5
時間後、メタノールを留去した。残渣を酢酸エチルに溶
解し、2N・HCl 、H2O 、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥
した。真空中で濃縮して、8.6gの標記化合物を泡状
物として得た。
【0168】工程H:N′−(5,6−ジヒドロ−4−
ヒドロキシ−6−メトキシメチル−6−プロピル−4H
−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホニル
−N,N−ジメチルホルムアミジン−7,7−ジオキシ
【化129】 5,6−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−メトキシメチ
ル−6−プロピル−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピ
ラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド(8.
6g)とジメチルホルムアミドジメチルアセタール
(4.3ml)のアセトニトリル(400ml)溶液を1.
5時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣を酢酸エチルに
溶解し、1N・HCl 、H2O 及び塩水で洗浄し、Na2SO4
乾燥して、9.6gの標記化合物を油状物として得た。
【0169】工程I:N′−(5,6−ジヒドロ−4−
メタンスルホニルオキシ−6−メトキシメチル−6−プ
ロピル−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−
スルホニル)−N,N−ジメチルホルムアミジン−7,
7−ジオキシ
【化130】 N′−(5,6−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−メト
キシメチル−6−プロピル−4H−チエノ〔2,3−
b〕チオピラン−2−スルホニル)−N,N−ジメチル
ホルムアミジン−7,7−ジオキシド(9.6g)のT
HF(175ml)溶液にトリエチルアミン(3.9ml)
及び無水メタンスルホン酸を加えた。3時間後THFを
留去し、残渣をH2O (100ml)で処理し、酢酸エチル
で抽出した(2×100ml)。有機層を塩水で洗浄し、
Na2SO4上で乾燥した。真空中で濃縮して、9gの標記化
合物を油状物として得た。
【0170】工程J:N′−(4−アジド−5,6−ジ
ヒドロ−6−メトキシメチル−6−プロピル−4H−チ
エノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホニル)−
N,N−ジメチルホルムアミジン−7,7−ジオキシド
【化131】 窒素雰囲気下N′−(5,6−ジヒドロ−4−メタンス
ルホニルオキシ−6−メトキシメチル−6−プロピル−
4H−チエノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホニ
ル)−N,N−ジメチルホルムアミジン−7,7−ジオ
キシド(9g)のDMSO(230ml)溶液をナトリウ
ムアジド(1.62g)で処理し、そして25℃で3時
間撹拌した。更にナトリウムアジド(0.6g)を加
え、2時間撹拌を継続した。反応混合物を氷水(300
ml)中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した(2×150m
l)。抽出液をH2O 、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し
た。真空中で濃縮して、7.7gの標記化合物を泡状物
として得た。
【0171】工程K:N′−(4−アミノ−5,6−ジ
ヒドロ−6−メトキシメチル−6−プロピル−4H−チ
エノ〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホニル)−
N,N−ジメチルホルムアミジン−7,7−ジオキシド
【化132】 N′−(4−アジド−5,6−ジヒドロ−6−メトキシ
メチル−6−プロピル−4H−チエノ〔2,3−b〕チ
オピラン−2−スルホニル)−N,N−ジメチルホルム
アミジン−7,7−ジオキシド(7.7g)及びトリフ
ェニルフォスフィン(4.7g)のTHF(230ml)
溶液を25℃で20時間撹拌した。水(70ml)を加
え、そして反応混合物を5時間沸点に加熱した。THF
を真空中で留去し、水層を酢酸エチルで抽出した。その
抽出液を塩水で洗浄し、乾燥した(Na2SO4)。真空中で
濃縮して、7.4gのα及びβ異性体の混合物を得た。
このα及びβ異性体はCHCl3 −CH3OH(22:1)で溶離
するシリカゲル・クロマトグラフィーによって分離され
た。
【0172】工程L:4−アミノ−5,6−ジヒドロ−
6−メトキシメチル−6−プロピル−4H−チエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド−7,
−ジオキシド塩酸塩
【化133】 N′−(4−アミノ−5,6−ジヒドロ−6−メトキシ
メチル−6−プロピル−4H−チエノ〔2,3−b〕チ
オピラン−2−スルホニル)−N,N−ジメチルホルム
アミジン−7,7−ジオキシド(300mg)のTHF
(25ml)及び6N・HCl (10ml)溶液を沸点で5時
間加熱した。THFを真空中で留去し、残渣をNaHCO3
アルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を塩水
で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、真空中で濃縮した。残渣
をエタノール(3ml)に溶解し、やや過剰のエタノール
性HCl 、次にエーテルで処理し、一晩冷蔵して標記化合
物を得た。 元素分析(C12H20N2O5S3・HCl ・1/4 C2H5OH とし
て) 計算値C:36.05;H;5.44;N;6.73 測定値(α異性体)C:36.15;H;5.10;
N;6.76。 元素分析(C12H20N2O5S3・HCl として) 計算値C:35.59;H;5.23;N;6.92 測定値(β異性体)C:35.61;H;5.12;
N;6.94。
【0173】実施例43 5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−6−メトキシメ
チル−6−プロピル−4H−チエノ〔2,3−b〕チオ
ピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド塩酸
【化134】 アセトアルデヒド(0.42ml)を窒素雰囲気下でN′
−(4−アミノ−5,6−ジヒドロ−6−メトキシメチ
ル−6−プロピル−4H−チエノ〔2,3−b〕チオピ
ラン−2−スルホニル)−N,N−ジメチルホルムアミ
ジン−7,7−ジオキシド(2.3g)のTHF(28
ml)溶液に添加した。45分後にこの反応混合物を0℃
に冷却した水素化ホウ素ナトリウム(1.07g)のエ
タノール(28ml)の撹拌懸濁液へ滴下した。30分後
にこの反応を3規定HCl で停止させ、THFとエタノー
ルを真空下蒸発させた。残留物をNaHCO3で塩基性にし、
酢酸エチルで抽出した。食塩水洗浄、Na2SO4乾燥、真空
下蒸発させ、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー
(CHCl3 −CH3OH 18:1)により精製した。適切な分
画を蒸発し、残留物をエタノール(8ml)に溶解し、次
に微かに過剰のエタノール性HCl 次いでエーテルで処理
することにより標記化合物1.2gを得た。 C14H24N2O5S3・HCl ・1/2 C2H5OHとしての元素分析: 計算値 C,39.50;H,6.18;
N,6.14 実測値(α−異性体)C,39.83;H,5.81;
N,6.43 実測値(β−異性体)C,39.41;H,5.80;
N,6.42
【0174】実施例44 6−(3−(ジ−2−メトキシエチル)アミノメチル−
4−ヒドロキシベンジル)−4−エチルアミノチエノ
〔2,3−b〕チオピラン−2−スルホンアミド二塩酸
塩、トランス異性体 実質的に、実施例35に記載した方法と同一の手順を用
いて、但し、ジメチルアミンの代わりにジ−(2−メト
キシエチル)アミンを使用して標記化合物を製造した。
融点150〜165℃。 C23H35N3O7S3・2HCl ・H2O としての元素分析: 計算値 C,43.35;H,6.17;N,6.60 実測値 C,43.09;H,5.85;N,6.53
【0175】実施例45 医薬組成物 活性化合物 1mg 15mg 一塩基性リン酸ナトリウム2H2O 9.38mg 6.10mg 二塩基性リン酸ナトリウム12H2O 28.48mg 16.80mg 塩化ベンザルコニウム 0.10mg 0.10mg 注射水 1.0mg 1.0mg 活性化合物、リン酸緩衝塩及び塩化ベンザルコニウムを
水に添加して溶解させる。この混合物のpHを6.8に調
整し、希釈する。この混合物を電離放射線により殺菌す
る。 活性化合物 5mg 軟性パラフィン 1g 活性化合物と軟性パラフィンを無菌的に混合する。
【0176】活性化合物 1mg ヒドロキシプロピルセルロース 12mg 眼の挿入剤は、上記活性成分の粉末混合物を149℃
(300゜F)、843kg/cm2 (12,000 lbs)
の圧力で1〜4分間圧縮せしめることによりカルバープ
レス上で調製される圧縮加工フィルムから製造する。こ
のフィルムは圧力下で圧盤中に冷却水を循環させること
により冷却される。次に、眼の挿入剤は棒状パンチを使
用してこのフィルムから個別に切り出される。個々の挿
入剤をバイアル中に入れ、次にこのバイアルを湿性キャ
ビネット中に2〜4日間保つ(相対湿度88%、30
℃)。湿性ギャビネットから取り出した後、このバイア
ルに栓をしてキャップを付ける。次に水和挿入剤を含む
バイアルを121℃(250゜F)で0.5時間オートク
レーブで処理する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C07D 495/20 311:00 7252−4C 333:00 7252−4C 335:00) 7252−4C (C07D 495/20 221:00 7431−4C 333:00 7252−4C 335:00) 7252−4C (C07D 495/04 333:00 7252−4C 335:00) 7252−4C (C07D 495/04 333:00 7252−4C 337:00) 7252−4C (C07D 495/04 307:00 7252−4C 335:00) 7252−4C (C07D 495/04 337:00) 7252−4C (72)発明者 ジェラルド エス.ポンティセロ アメリカ合衆国,19446 ペンシルヴァニ ア,ランスデール,スプリング ヴァレー ロード 2045 (72)発明者 チャールズ エヌ.ハベッカー アメリカ合衆国,19446 ペンシルヴァニ ア,ランスデール,オークエンド アヴェ ニュー 361 (72)発明者 ハロルド ジー.セルニク アメリカ合衆国,19002 ペンシルヴァニ ア,アムブラー,ロイス ロード 1232

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造式: 【化1】 で表わされる化合物又はその医薬的に使用し得る塩。
    〔式中、 Xは−S−又は−O−であり;mは1又は2であり;n
    は0、1又は2であり; Zは1)水素、 2)−OR4 {R4 は、 a)水素、又は b)置換されないか又は i)−OH、又は ii)-NR6R7(R6 及びR7 は独立して水素、C1-3 アル
    キル、−CO−C1-3 アルキルであるか、又はR6 とR
    7 はこれらが結合している窒素と一緒にO,S,SO又
    はSO2 から選択される第2ヘテロ基を含むことができ
    る5〜7員環の飽和複素環を表わす)で置換されたC
    1-5 アルキルである}、 3)=O、又は 4)−NRRであり; Rは水素又はR1 であり; R1 は1)C2-7 アルケニル、 2)C2-7 アルキニル、又は 3)置換されないか又は1、2又は3個の置換基で置換
    された直鎖、分枝鎖又は環状C1-6 アルキル(置換基は
    独立して、 a)ハロゲン、例えばフルオロ、クロロ又はブロモ; b)ヒドロキシ; c)C1-3 アルコキシ; d)-NR6R7f)−CNである)であるか、又はRとR1 はこれらが
    結合している窒素と一緒にO,S,SO又はSO2 から
    選択される第2ヘテロ基を含むことができる5〜7員環
    の飽和複素環を表わし;R2 は水素又はC1-5 アルキル
    であり; R3 は1)a)ヒドロキシ、 b)−NR8R9 (R8 は、 i)水素、又は ii)C1-3 アルキルであり; R9 は、 i)C1-3 アルコキシ−C1-3 アルキル、 ii)ヒドロキシ−C1-3 アルキル、 iii)置換されないか又はフェニル基に3個までのハロ、
    ヒドロキシ、C1-3 アルキル、C1-3 アルコキシ、-CH2
    NR10R11 又は-NR10R11で置換されたベンジル(R10及び
    11は独立して水素、C1-3 アルキル又はC1-3 アルコ
    キシ−C1-3 アルキルである)、 iv)−CO−C1-6 アルキル、又は v)-(CH2)n - 複素環(複素環はN,S及びOから選択
    される1個のヘテロ原子を含む5〜6員環、特にフラン
    であり、複素環は置換されないか又は-CH2NR10R11 で置
    換されることができる)であるか、又はR8 とR9 はこ
    れらが結合している窒素と一緒にO,N,S,SO又は
    SO2 から選択される第2ヘテロ基を含むことができる
    5〜7員環の飽和又は不飽和複素環を表わし、 c)置換されないか又は i)ヒドロキシ、 ii)C1-3 アルコキシ、 iii)NR1011、 iv)−CN、 v)置換されないか又は A)ヒドロキシ、 B)C1-3 アルコキシ、 C)C1-5 アルキル-NR10R11、又は D)ハロ の1個以上で置換されたフェニル、 vi)置換されないか又は-CH2NR10R11 で置換されたO,
    N及びSから選択される1個のヘテロ原子を含む飽和又
    は不飽和の5〜6員環の複素環、 viii) −SH の1個以上で置換されたC1-5 アルコキシ、 d)置換されないか又はN,S及びOから選択される1
    個のヘテロ e)−SH、 f)−CN、 h)置換されないか又は3個までの i)ヒドロキシ、 ii)C1-3 アルコキシ、又は iii)C1-5 アルキル−NR1011 で置換されたフェニル、 i)O,S,SO又はSO2 から選択される第2ヘテロ
    基を含むことができる5〜7員環の飽和複素環、 j)COR14(R14は i)ヒドロキシ、 ii)−NH2 、又は iii)C1-5 アルコキシ、又は iv)−NR1213である)、又は k)C2-5 アルケニルオキシの1個以上で置換された−
    1-5 アルキルであるか;又はR2 とR3 は一緒に結合
    してヘテロ原子が窒素、酸素又はイオウである5〜7員
    環のスピロ複素環を形成し、ヘテロ原子が窒素であると
    き、ヘテロ原子は、 i)−C1-3 アルキル、又は ii)−C1-3 アルコキシ−C1-3 アルキルで置換される
    ことができ;QはR1213C(R12及びR13は独立して
    水素又はC1-4 アルキルである)である。〕
  2. 【請求項2】 XがSであり、Zは -NRR1であり、Qは
    -CH2-である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 mが1である請求項2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 nが2である請求項3記載の化合物。
  5. 【請求項5】 Rが水素であり、R1 がC1-6 アルキル
    である請求項4記載の化合物。
  6. 【請求項6】 R2 が水素又はC1-3 アルキルであり、
    3 がC1-5 アルコキシ−C1-5 アルキル又はヒドロキ
    シ−C1-5 アルコキシ−C1-5 アルキル、C1-5 アルコ
    キシ−C1-5 アルコキシ−C1-5 アルキル、ヒドロキシ
    −C1-5 アルキルアミノ−C1-5 アルキル、ヒドロキシ
    −C1-5 アルキルチオ−C1-5 アルキル又はC2-5 アル
    ケニルオキシ−C1-5 アルキルである請求項5記載の化
    合物。
  7. 【請求項7】 a)5,6−ジヒドロ−6−(2−エト
    キシエチル)−4−エチルアミノ−4H−チエノ[2,
    3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジ
    オキシド; b)5,6−ジヒドロ−6−エトキシメチル−4−エチ
    ルアミノ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−2
    −スルホンアミド−7,7−ジオキシド; c)5,6−ジヒドロ−6−メトキシメチル−4−(n
    −プロピルアミノ)−4H−チエノ[2,3−b]チオ
    ピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド; d)5,6−ジヒドロ−6−(3−メトキシプロピル)
    −4−(メチルアミノ)−4H−チエノ[2,3−b]
    チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシ
    ド; e)5,6−ジヒドロ−6−(3−メトキシプロピル)
    −4−(n−プロピルアミノ)−4H−チエノ[2,3
    −b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオ
    キシド; f)5,6−ジヒドロ−4H−4−エチルアミノ−6−
    (3−メトキシプロピル)−チエノ[2,3−b]チオ
    ピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド; g)5,6−ジヒドロ−6−(3−メトキシプロピル)
    −4−プロピルアミノ−4H−チエノ[2,3−b]チ
    オピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド; h)5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−4H−6−
    (2−ヒドロキシエチルアミノ)メチルチエノ[2,3
    −b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオ
    キシド; i)5,6−ジヒドロ−6−アリルオキシメチル−4−
    エチルアミノ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン
    −2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド; j)5,6−ジヒドロ−6−(3−アリルオキシ)プロ
    ピル−4−プロピルアミノ−4H−チエノ[2,3−
    b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
    シド; k)5,6−ジヒドロ−6−[3−(2−メトキシ)エ
    トキシ]プロピル−4−プロピルアミノ−4H−チエノ
    [2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,
    7−ジオキシド; l)5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−6−[3−
    (2−メトキシ)エトキシ]プロピル−4H−チエノ
    [2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,
    7−ジオキシド; m)5,6−ジヒドロ−6−[3−(2−エトキシ)エ
    トキシ]プロピル−4−プロピルアミノ−4H−チエノ
    [2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,
    7−ジオキシド; n)5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−6−[2−
    (2−ヒドロキシエチルチオ)エチル]−4H−チエノ
    [2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,
    7−ジオキシド; o)5,6−ジヒドロ−4−プロピルアミノ−6−(2
    −メトキシエトキシ)メチル−4H−チエノ[2,3−
    b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
    シド; p)5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−4H−6−
    (2−ヒドロキシエチル)アミノメチルチエノ[2,3
    −b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオ
    キシド; q)5,6−ジヒドロ−6−(3−ヒドロキシプロピ
    ル)−4−プロピルアミノ−4H−チエノ[2,3−
    b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
    シド; r)4−アミノ−5,6−ジヒドロ−6−(3−メトキ
    シプロピル)−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン
    −2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド; s)5,6−ジヒドロ−6−[2−(2−メトキシ)エ
    トキシ]エチル−4−エチルアミノ−4H−チエノ
    [2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,
    7−ジオキシド; t)5,6−ジヒドロ−6−[3−(3−メトキシ)プ
    ロポキシ]プロピル−4−プロピルアミノ−4H−チエ
    ノ[2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−
    7,7−ジオキシド;又は u)5,6−ジヒドロ−4−プロピルアミノ−6−[3
    −(2−ヒドロキシエチルチオ)プロピル]−4H−チ
    エノ[2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−
    7,7−ジオキシド;又はその医薬的に使用し得る塩で
    ある請求項6記載の化合物。
  8. 【請求項8】5,6−ジヒドロ−6−(2−エトキシエ
    チル)−4−エチルアミノ−4H−チエノ[2,3−
    b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
    シド;5,6−ジヒドロ−4H−4−エチルアミノ−6
    −(3−メトキシプロピル)チエノ[2,3−b]チオ
    ピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド;
    5,6−ジヒドロ−6−(3−メトキシプロピル)−4
    −プロピルアミノ−4H−チエノ[2,3−b]チオピ
    ラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド;5,
    6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−4H−6−(2−ヒ
    ドロキシエチル)アミノメチルチエノ[2,3−b]チ
    オピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド;
    5,6−ジヒドロ−6−アリルオキシメチル−4−エチ
    ルアミノ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−2
    −スルホンアミド−7,7−ジオキシド;5,6−ジヒ
    ドロ−6−(3−アリルオキシ)プロピル−4−プロピ
    ルアミノ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−2
    −スルホンアミド−7,7−ジオキシド;5,6−ジヒ
    ドロ−6−[3−(2−メトキシ)エトキシ]プロピル
    −4−プロピルアミノ−4H−チエノ[2,3−b]チ
    オピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド;
    5,6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−6−[3−(2
    −メトキシ)エトキシ]プロピル−4H−チエノ[2,
    3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジ
    オキシド;5,6−ジヒドロ−6−[3−(2−エトキ
    シ)エトキシ]プロピル−4−プロピルアミノ−4H−
    チエノ[2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド
    −7,7−ジオキシド;5,6−ジヒドロ−4−エチル
    アミノ−6−[2−(2−ヒドロキシエチルチオ)エチ
    ル]−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−2−ス
    ルホンアミド−7,7−ジオキシド又は5,6−ジヒド
    ロ−4−プロピルアミノ−6−(2−メトキシエトキ
    シ)メチル−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−
    2−スルホンアミド−7,7−ジオキシドのトランスジ
    オステレオマーである請求項7記載の化合物。
  9. 【請求項9】 5,6−ジヒドロ−6−(2−エトキシ
    エチル)−4−エチルアミノ−4H−チエノ[2,3−
    b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
    シド;5,6−ジヒドロ−4H−4−エチルアミノ−6
    −(3−メトキシプロピル)−チエノ[2,3−b]チ
    オピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド;
    5,6−ジヒドロ−6−(3−メトキシプロピル)−4
    −プロピルアミノ−4H−チエノ[2,3−b]チオピ
    ラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド;5,
    6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−4H−6−(2−ヒ
    ドロキシエチルアミノ)−メチルチエノ−[2,3−
    b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
    シド;5,6−ジヒドロ−6−(3−アリルオキシ)プ
    ロピル−4−プロピルアミノ−4H−チエノ[2,3−
    b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
    シド;5,6−ジヒドロ−6−[3−(2−メトキシ)
    エトキシ]プロピル−4−プロピルアミノ−4H−チエ
    ノ[2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−
    7,7−ジオキシド;5,6−ジヒドロ−6−[3−
    (2−エトキシ)エトキシ]プロピル−4−プロピルア
    ミノ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−2−ス
    ルホンアミド−7,7−ジオキシド;5,6−ジヒドロ
    −6−(3−ヒドロキシプロピル)−4−プロピルアミ
    ノ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−2−スル
    ホンアミド−7,7−ジオキシド;4−アミノ−5,6
    −ジヒドロ−6−(3−メトキシプロピル)−4H−チ
    エノ[2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−
    7,7−ジオキシド;5,6−ジヒドロ−6−[2−
    (2−メトキシ)エトキシ]エチル−4−エチルアミノ
    −4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−2−スルホ
    ンアミド−7,7−ジオキシド;5,6−ジヒドロ−6
    −[3−(2−メトキシ)エトキシ]プロピル−4−エ
    チルアミノ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン−
    2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド;5,6−ジ
    ヒドロ−6−[3−(3−メトキシ)プロポキシ]プロ
    ピル−4−プロピルアミノ−4H−チエノ[2,3−
    b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキ
    シド又は5,6−ジヒドロ−4−プロピルアミノ−6−
    [3−(2−ヒドロキシエチルチオ)プロピル]−4H
    −チエノ[2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミ
    ド−7,7−ジオキシドのトランス−(S,S)−鏡像
    異性体である請求項7記載の化合物。
  10. 【請求項10】 5,6−ジヒドロ−6−(2−エトキ
    シエチル)−4−エチルアミノ−4H−チエノ[2,3
    −b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオ
    キシド;5,6−ジヒドロ−4H−4−エチルアミノ−
    6−(3−メトキシプロピル)チエノ[2,3−b]チ
    オピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド;
    5,6−ジヒドロ−6−(3−メトキシプロピル)−4
    −プロピルアミノ−4H−チエノ[2,3−b]チオピ
    ラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド;5,
    6−ジヒドロ−4−エチルアミノ−4H−6−(2−ヒ
    ドロキシエチルアミノ)メチルチエノ−[2,3−b]
    チオピラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシ
    ド;5,6−ジヒドロ−6−アリルオキシメチル−4−
    エチルアミノ−4H−チエノ[2,3−b]チオピラン
    −2−スルホンアミド−7,7−ジオキシド又は5,6
    −ジヒドロ−4−プロピルアミノ−6−(2−メトキシ
    エトキシ)メチル−4H−チエノ[2,3−b]チオピ
    ラン−2−スルホンアミド−7,7−ジオキシドのシス
    −ジアステレオマーである請求項7記載の化合物。
  11. 【請求項11】 5,6−ジヒドロ−6−(3−メトキ
    シプロピル)−4−プロピルアミノ−4H−チエノ
    [2,3−b]チオピラン−2−スルホンアミド−7,
    7−ジオキシドである請求項9記載の化合物。
  12. 【請求項12】 眼科的に使用し得る担体と請求項1記
    載の化合物の抗眼高血圧有効量を包含している眼高血圧
    症の治療のための眼科用製剤。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の化合物の抗眼高血圧有
    効量を治療を必要としている患者に眼局所投与すること
    を特徴とする眼高血圧症の治療方法。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の化合物の有効量を治療
    を必要としている患者に局所投与することを特徴とする
    乾癬の治療方法。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の化合物の有効量を治療
    を必要としている患者に経口投与することを特徴とする
    乾癬の治療方法。
JP3228207A 1990-04-12 1991-04-12 抗緑内障剤としての置換芳香族スルホンアミド類 Expired - Lifetime JP3031498B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US50780590A 1990-04-12 1990-04-12
US67813891A 1991-04-04 1991-04-04
US507805 1991-04-04
US678138 1991-04-04

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06122688A true JPH06122688A (ja) 1994-05-06
JP3031498B2 JP3031498B2 (ja) 2000-04-10

Family

ID=27055986

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3228207A Expired - Lifetime JP3031498B2 (ja) 1990-04-12 1991-04-12 抗緑内障剤としての置換芳香族スルホンアミド類

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5308863A (ja)
JP (1) JP3031498B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5646142A (en) * 1994-07-08 1997-07-08 Alcon Laboratories, Inc. Thiophene sulfonamides useful as carbonic anhydrase inhibitors
US5510347A (en) * 1994-09-09 1996-04-23 Alcon Laboratories, Inc. Thienothiadiazine sulfonamides useful as carbonic anhydrase inhibitors
US5464831A (en) * 1994-09-09 1995-11-07 Alcon Laboratories, Inc. Thienothiadiazine sulfonamides useful as carbonic anhydrase inhibitors

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4619939A (en) * 1980-07-09 1986-10-28 University Of Florida Process for reducing intraocular pressure
US4797413A (en) * 1986-05-14 1989-01-10 Merck & Co., Inc. Thieno thiopyran sulfonamide derivatives, pharmaceutical compositions and use
US4677115A (en) * 1984-12-12 1987-06-30 Merck & Co., Inc. Antiglaucoma thieno-thiopyran and thieno-thiepin sulfonamide derivatives, compositions, and method of use thereof
US4863922A (en) * 1984-12-12 1989-09-05 Merck & Co., Inc. Substituted aromatic sulfonamides as antiglaucoma agents, compositions and use
DE3678736D1 (de) * 1985-03-01 1991-05-23 Hoechst Roussel Pharma Labdanderivate, verfahren zu deren herstellung und deren verwendung als arzneimittel.
US5120757A (en) * 1989-07-31 1992-06-09 Merck & Co., Inc. Substituted aromatic sulfonamides as antiglaucoma agents
IE911192A1 (en) * 1990-04-12 1991-10-23 Merck & Co Inc Substituted aromatic sulfonamides as antiglaucoma agents
US5045561A (en) * 1990-04-12 1991-09-03 Merck & Co., Inc. Substituted furan sulfonamides as antiglaucoma agents

Also Published As

Publication number Publication date
US5308863A (en) 1994-05-03
JP3031498B2 (ja) 2000-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4863922A (en) Substituted aromatic sulfonamides as antiglaucoma agents, compositions and use
US4797413A (en) Thieno thiopyran sulfonamide derivatives, pharmaceutical compositions and use
AU655924B2 (en) Thiophene sulfonamides useful as carbonic anydrase inhibitors
US4677115A (en) Antiglaucoma thieno-thiopyran and thieno-thiepin sulfonamide derivatives, compositions, and method of use thereof
US4847289A (en) Thiophene sulfonamide antiglaucoma agents
KR0182610B1 (ko) 녹내장 치료제로서의 치환된 방향족 설폰아미드
US4808595A (en) Furopyridine sulfonamides and their opthalmological compositions
US5091409A (en) 4-alkylamino-6-(C3-5 -hydrocarbyl)thieno[2,3-B]thiopyran-2-sulfonamide-7,7-dioxides
JP3031498B2 (ja) 抗緑内障剤としての置換芳香族スルホンアミド類
US4820848A (en) Substituted aromatic sulfonamides as antiglaucoma agents
US4824968A (en) Substituted aromatic sulfonamides as antiglaucoma agents
EP0307084B1 (en) Substituted thieno(2,3-b)thiophene-2-sulfonamides as antiglaucoma agents
US5045561A (en) Substituted furan sulfonamides as antiglaucoma agents
US4806562A (en) Substituted thieno[2,3-b]thiophene-2-sulfonamides as antiglaucoma agents
US5334591A (en) Tricyclic thienothiopyran carbonic anhydrase inhibitors
US5216020A (en) Substituted 4,5-dihydrothieno(2,3-b)thiophene-2-sulfonamides and 6,6-dioxides thereof
JPH075602B2 (ja) 置換ジヒドロチエノ−チオフェン−2−スルホンアミド及びそのジオキサイド

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000105