JPH0599683A - 移動体方位検出装置 - Google Patents

移動体方位検出装置

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JPH0599683A
JPH0599683A JP26079491A JP26079491A JPH0599683A JP H0599683 A JPH0599683 A JP H0599683A JP 26079491 A JP26079491 A JP 26079491A JP 26079491 A JP26079491 A JP 26079491A JP H0599683 A JPH0599683 A JP H0599683A
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JP
Japan
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moving body
time
azimuth
correction amount
angular velocity
Prior art date
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Application number
JP26079491A
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English (en)
Inventor
Koichi Eguchi
光一 江口
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Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Japan Radio Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 GPS受信機等から移動体方位データが得ら
れない場合にも移動体方位を得られるようにし、かつ、
間欠的でない移動体方位データを得られるようにする。 【構成】 FGC14を用い、感度補正及び着磁補正を
行いつつ、地磁気基準の移動体方位φm (t)を連続的
に求める。GPS受信機12からのデータ及びFGC1
4からのデータを用い、感度補正及び着磁補正を行いつ
つ、偏角φmnを求める。このφm (t)とφmnから真北
基準の移動体方位φfn(t)を求める。 【効果】 GPS受信機等から移動体方位データが得ら
れない場合にも移動体方位が得られ、間欠的でない移動
体方位データが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動体方位を検出しア
ンテナ制御装置や表示機に出力する移動体方位検出装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】NAVSTAR/GPS(navigation s
atellite/Global Positioning System)又はGLONA
SS(以下、これらを単にGPSという)受信機におい
ては、GPS衛星から送信される電波(GPS信号)に
より、当該受信機が搭載されている移動体(自動車、船
舶等)の位置を求めることができる。すなわち、移動体
から見通せる位置にある所定個数の衛星の軌道情報を用
いて当該移動体の位置を求めることができる。
【0003】また、さらに移動体の速度や方位を求める
ことが可能である。すなわち、GPS信号のドップラ効
果を利用し、移動体の速度及び方位を求めることができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ブロッ
キング(山、樹木、建物等によるGPS信号の遮蔽)が
生じている場合や、移動体が停止している場合には、G
PS受信機からは正しい移動体方位データを得ることが
できない。また、ある速度以上で走行しておりブロッキ
ングも生じていない場合であっても、GPS受信機から
の方位データが間欠的であることから、指向性アンテナ
の制御等、リアルタイムで方位データが欲しい用途には
適さない。通常、GPS受信機からの方位データ出力
は、1秒乃至はそれ以上の間隔で出力されるものであ
る。
【0005】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを課題としてなされたものであり、ブロッキングや移
動体の停止によりGPS受信機等の航法装置から移動体
方位データが得られない場合であっても、移動体の真方
位を求めることができ、アンテナ制御等リアルタイムに
移動体方位データを求める用途に適する移動体方位検出
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、感度補正量演算手段、着磁補正量
演算手段、偏角演算回路、移動体磁気方位演算回路及び
移動体真方位演算回路を備え、これらの構成部材が以下
のような演算を行うことを特徴とする。
【0007】まず、感度補正量演算手段は、移動体に固
定され地磁気の水平成分をx方向及びこれに直交するy
方向について検出するフラックスゲートコンパスから、
時刻ti (i:整数,ti ;離散値)の地磁気のx方向
成分xi 及びy方向成分yi を時系列的に入力し、xi
の時間変化を示す Δxi =xi −xi-is(is:整数) 及びyi の時間変化を示す Δyi =yi −yi-is を求め、航法装置から入力される時刻ti の移動体方位
φg i に基づき、 Δxi /(cosφg i −cosφg i-is) 及び Δyi /(sinφg i −sinφg i-is) を求め、それぞれ所定時間平均し、いずれか一方の時間
平均値を地磁気の大きさrと推定して他方の時間平均値
をrにより除することにより、x方向感度補正量α又は
y方向感度補正量βを求める。
【0008】次に、着磁補正量演算手段は、 xi −r・cosφg i 又は(xi −β・r・cosφg i )/β 及び (yi −α・r・sinφg i )/α又はyi −r・sinφg i を所定時間平均して、それぞれ着磁ベクトルのx方向成
分e又はy方向成分fと推定することにより着磁補正量
e,fを求める。
【0009】偏角演算回路は、 φg i −tan-1{(yi /α−f)/(xi −e)} 又は φg i −tan-1{(yi −f)/(xi /β−e)} を所定時間平均して、真北方向に対する地磁気方位の偏
角φmnを求める。
【0010】移動体磁気方位演算回路は、任意時刻tの
地磁気のx方向成分x(t)及びy方向成分y(t)を
時系列的に入力し、 tan-1{(y(t)/α−f)/(x(t)−e)} 又は tan-1{(y(t)−f)/(x(t)/β−e)} を演算することにより、地磁気基準の移動体方位φ
m (t)を求める。
【0011】そして、移動体真方位演算回路は、真北基
準の移動体方位φfn(t)=φmn+φm (t)を求め出
力する。
【0012】本発明の請求項2は、感度補正量演算手段
が、時刻ti 近傍の時刻tj においてフラックスゲート
コンパスから得られるx方向成分xj 及びy方向成分y
j をそれぞれ統計処理して、前記xi 及びyi を求める
ことを特徴とする。
【0013】本発明の請求項3は、移動体真方位演算回
路からφfn(t)を、移動体に搭載された角速度センサ
から任意時刻tにおける当該移動体の旋回角速度dφv
(t)/dtを、それぞれ入力し、φfn(t)及びdφ
v (t)/dtを瀘波し合成して、補正された真北基準
の移動体方位φn (t)を出力する相補的合成フィルタ
を備え、φfn(t)についての相補的合成フィルタの伝
達関数と、φv (t)についての角速度センサ及び相補
的合成フィルタの伝達関数と、の合計が、1であること
を特徴とする。
【0014】そして、請求項4は、移動体に搭載された
角速度センサから入力される任意時刻tにおける当該移
動体の旋回角速度dφv (t)/dtに不感帯を付与
し、不感帯が付与されたdφv (t)/dtを任意時刻
0 におけるφfn(t0 )を初期条件として積分し補正
された真北基準の移動体方位φn (t)を出力する積分
回路を備えることを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明においては、次のような演算が行われ、
間欠的なφg i を用いつつ、また、ブロッキングが生じ
ている場合であっても、連続的なφn (t)が得られ
る。さらに、着磁補正が小さな旋回角によって実現され
る。
【0016】ここでは、このような作用が生じる原理に
ついて、フラックスゲートコンパス(以下、FGCとい
う)の感度補正をy方向について行う場合を例にして説
明する。図1には、この場合の原理が方位関係として示
されている。
【0017】図1に示されるように、真北をON、地
磁気ベクトルをOM、時刻ti (i=0,1,2,
…)における移動体の本体(自動車であれば車体)の着
磁ベクトルをOQi →とすると、時刻ti においてFG
Cにより検出される地磁気の水平成分(x(ti ),y
(ti ))=(xi ,yi )は、地磁気ベクトルOM
と着磁ベクトルOQi →の合成磁気ベクトルOPi →
なる。なお、ベクトルと線分の長さを区別すると共に上
付き表示の繁雑さを避けるため、ベクトルはOPi →
と、線分の長さはOPi −等と表すこととする。
【0018】従って、FGCのx方向(例えば移動体の
進行方向)とy方向(x方向に直交する方向)の感度の
相違を無視するならば、OPi →のx成分OPx i −
i に相当し、y成分OPy i −はyi に相当する。ま
た、同様の仮定のもと、地磁気ベクトルOMi →のx成
分OMx i −をui 、y成分OMy i −をvi とおき、
着磁ベクトルOQi →のx成分OQx i −をei 、y成
分OQy i −をfi とおくならば、GPS受信機等の航
法装置による方位φg i は真北基準であるから、FGC
からのデータ(xi ,yi )は、それぞれ次のように表
せる。
【0019】xi =ui +ei =ri ・cosφg i +ei i =vi +fi =ri ・sinφg i +fi ただし、ri =r+Δri r:地磁気の水平成分の大きさ=|OM| Δri :rの測定誤差 …(1) しかし、実際にはFGCのx方向の感度とy方向の感度
が相違していることが知られている。従って、x方向の
感度を基準(すなわち1)とし、y方向の感度を未知数
αとすると、OPy i −はyi /α、OMy i −はvi
/α、OQy i はfi /αと表される。
【0020】次に、(xi ,yi )の変化を考えた場
合、当該変化は、それぞれ差分Δxi =xi −xi-is
びΔyi =yi −yi-isで表される。ここで、ti −t
i-isが十分短いならば、ほぼei =ei-is、ri =r
i-isと考えられるので、式(1)から Δxi =ri (cosφg i −cosφg i-is) …(2) となる。
【0021】上に述べたように、ri は測定誤差Δri
を含んでいる。これを順次加算し平均すれば、Δyi
打ち消されるためrを推定することができる。推定値を
r^とすると、この値は上の式(2)を変形し、
【0022】
【数1】
【0023】と表せる。
【0024】同様にして、 Δyi =(α・r)i (sinφg i −sinφg i-is) ただし、(α・r)i =α・r+Δεi Δεi :測定誤差 …(4) となり、(α・r)の推定値(α・r)^は、
【0025】
【数2】
【0026】となる。
【0027】以上のように、式(3)及び(5)に基づ
きr^及び(α・r)^を求めることができるため、式
(6)によりαの推定値α^を求めることができる。
【0028】 α^=(α・r)^/r^ …(6) なお、記述の簡単化のため、以下はr^を単にrと、α
^を単にαと、それぞれ表すこととする。このようにし
て求められたαは、感度補正量として偏角演算回路及び
移動体磁気方位演算回路に出力される。
【0029】着磁補正量演算手段は、着磁補正量e,f
を演算し、偏角演算回路及び移動体磁気方位演算回路に
出力する。この演算は、以下のようにして行う。
【0030】まず、先に述べたように、着磁ベクトルO
i →のx成分OQx i −をei 、y成分OQy i −
i /αと表すと、このei 及びfiはそれぞれ測定誤
差Δei 及びΔfi を含んでいると考えられるため、 ei =e+Δei i =f+Δfi と表せる。これを、式(1)に代入し、さらに変形する
と、 ei =xi −r・cosφg i α・fi =yi −α・r・sinφg i …(7) と表せる。ただし、ここでは、ri にかえ推定値rを用
いている。
【0031】この式(7)に基づき、式(3)及び
(5)と同様の手法によりe及びfを推定すると、推定
値e^及びf^は、次のように表せる。
【0032】
【数3】
【0033】以下、e^を単にeと、f^を単にfと、
それぞれ表すこととする。
【0034】このようにして求められた補正量(e,
f,α)は、一定時間継続して使用できる。また、従来
の着磁補正方法、例えばAB法(特開昭56−6169
号参照)においては、移動体が360°以上旋回するこ
とが望ましいといわれている。これに対し、本発明の方
法では、補正量(e,f,α)を求めるため必要な旋回
は原理的には数°で足りる。このようにして求められた
補正量(e,f,α)は、偏角演算回路に供給され、偏
角演算回路はこの補正量(e,f,α)を用いて真北方
位ONと地磁気ベクトルOMの偏角φmnを演算す
る。
【0035】この演算は、次のようにして行う。まず、
移動体の進行方向(X方向)を基準とした地磁気方位を
φm i 、航法装置により得られる移動体方位データφg
i の誤差をΔφg iとすると、φm i は次のように表せ
る。
【0036】
【数4】
【0037】従って、偏角φmnを平均により推定する
と、推定値φmn^は、
【0038】
【数5】
【0039】となる。
【0040】本来、真のφmnは、移動体の移動に伴い変
化する。式(11)により求められた推定値φmn^は、
真値φmnとは一般的には一致しない。しかし、実際のφ
mnの変化は緩やかであり、従って、式(11)に基づく
推定値φmn^は一定時間継続して使用できる。以下、こ
の推定値φmn^を単にφmnという。
【0041】一方、補正量(e,f,α)は、移動体磁
気方位演算回路に供給される。この回路は、補正量
(e,f,α)に基づき地磁気基準の移動体方位φ
m (t)を演算する。方位φm (t)は、式(10)に
おいて(xi ,yi )を連続のFGCデータ(x
(t),y(t))に置換した次の式(12)に基づき
求められる。
【0042】
【数6】
【0043】このようにして求められた任意時刻の地磁
気基準の移動体方位φm (t)は、移動体真方位演算回
路に供給される。この回路は、偏角演算回路により求め
られた偏角φmnを用い、次の式に基づき真北基準の移動
体方位φfn(t)を求める。 φfn(t)=φm (t)+φmn …(13) このように、本発明においては、任意時刻の地磁気基準
の移動体方位φm (t)が求められ、任意時刻の真北基
準の移動体方位φfn(t)が求められる。従って、アン
テナ制御等、リアルタイムに移動体方位φfn(t)を要
求する用途に適用でき、有意性が高い。また、山、樹
木、建物等によるブロッキングが生じている場合であっ
ても、方位をリアルタイムで知ることができる。
【0044】なお、上述の作用は、x方向感度補正量α
にかえy方向感度補正量を用いた場合でも同様に生じ
る。この場合、上の式(3)、(5)、(6)、
(8)、(9)、(11)及び(12)に代え、それぞ
れ以下の式を用いる必要がある。
【0045】
【数7】
【0046】 β^=(β・r)^/r^ …(6)´
【0047】
【数8】
【0048】本発明の請求項2においては、時刻ti
近傍の時点tj における(x(tj ),y(tj ))=
(xj ,yj )が統計処理され、(xi ,yi )として
用いられる。このようにしても、上述の作用が生じる。
【0049】請求項3においては、相補的合成フィルタ
によりφfn(t)とdφv (t)/dtが相補的に合成
される。すなわち、φfn(t)についての相補的合成フ
ィルタの伝達関数と、移動体の旋回角φv (t)につい
ての角速度センサ及び相補的合成フィルタの伝達関数
と、の合計が1であるため、例えばφfn(t)の精度が
低下する領域においてdφv (t)/dtによりこれを
補うことが可能になり、方位検出精度が向上する。
【0050】そして、請求項4においては、dφ
v (t)/dtに不感帯が付与される。ここにいう不感
帯付与とは、dφv (t)/dtが0近傍である場合に
おいてdφv (t)/dtを0に修正することである。
この処理が施されたdφv (t)/dtは、積分回路に
より積分される。この積分に当たって、任意時刻t0
おけるφfn(t0 )による初期設定が行われる結果、や
はり精度が向上した方位検出が実現される。
【0051】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について図面に
基づき説明する。
【0052】図2には、本発明の第1実施例に係る装置
の構成が示されている。この装置は移動体に搭載される
装置であり、次のような構成を備えている。
【0053】まず、アンテナ10によりGPS信号を受
信し、真北基準の移動体方位データφg i を間欠的に出
力するGPS受信機12を備えている。すなわち、時刻
0 においてφg 0 、次の時刻t1 においてφg 1 、…
というように、GPS受信機12から間欠的に移動体方
位データが出力される。
【0054】次に、本実施例は、地磁気の水平成分
(x,y)を検出するFGC14を備えている。FGC
14は、このFGCデータ(x,y)をアナログ出力す
る。なお、ここでは、xを移動体の進行方向の成分、y
を進行方向に直交する方向の成分とする。FGCデータ
(x,y)は、ADコンバータ16によりディジタル値
に変換される。
【0055】これら移動体方位データφg i 及びディジ
タルのFGCデータ(x,y)は、移動体方位演算回路
18に取り込まれる。移動体方位演算回路18は、これ
らに基づき真北基準の移動体方位φfn(t)を求め出力
する。
【0056】図3には、移動体方位演算回路18の構成
が示されている。この図に示されているように、移動体
方位演算回路18は、偏角演算回路20、感度補正及び
着磁補正演算回路22、移動体磁気方位演算回路24及
び移動体真方位演算回路26から構成されている。
【0057】偏角演算回路20は、移動体方位データφ
g i 、FGCデータ(xi ,yi )及び補正量(e,
f,α)に基づき、式(11)により真北に対する地磁
気の偏角φmnを求める。ここに、(xi ,yi )は、移
動体方位データφg i とほぼ同時刻ti におけるFGC
データである。
【0058】補正量のうちαは感度補正量、(e,f)
は着磁補正量である。感度補正及び着磁補正演算回路2
2は、移動体方位データφg 0 ,φg 1 ,φg 2 ,…を
GPS受信機12から入力し、またADコンバータ16
を介してFGC14からFGCデータ(x(t),y
(t))を入力し、感度補正量αは前述の式(3)、
(5)、(6)に則り、着磁補正量(e,f)は式
(8)、(9)に則り、それぞれ演算して求める。ただ
し、is=1とする。感度補正及び着磁補正演算回路2
2は、補正量(e,f,α)を偏角演算回路20の他、
移動体磁気方位演算回路24にも供給する。
【0059】移動体磁気方位演算回路24は、任意時刻
tにおけるFGCデータ(x(t),y(t))及び補
正量(e,f,α)に基づき磁北を基準とした移動体方
位、すなわち地磁気基準の移動体方位φm (t)を式
(12)に則り求める。移動体真方位演算回路26は、
偏角φmn及び地磁気基準の移動体方位φm (t)に基づ
き、式(13)に則り真北基準の移動体方位φfn(t)
を求め出力する。出力される真北基準の移動体方位φfn
(t)は外部に出力され、例えば表示やアンテナ制御に
用いられる。
【0060】FGC14のx方向とy方向の感度差を無
視できる場合には、α=1に設定し、感度補正及び着磁
補正演算回路22は以上のような演算を省略する。ま
た、y方向を基準とし、x方向の感度差をβとして、同
様の演算を行っても良い。この場合、次に説明する着磁
補正量(e,f)以下の演算にも対応する変更を加える
必要がある(式(3)´〜(12)´参照)。
【0061】さらに、時刻ti におけるFGCデータ
(x(ti),y(ti ))をそのまま(xi ,yi
として用いるのに代え、移動平均値をもって(xi ,y
i )として用いることも可能である。
【0062】すなわち、時刻ti の近傍の時点tj (j
=p,p+1,…q;ただしp,qは自然数)における
FGCデータ(x(tj ),y(tj ))を(xj ,y
j)と表すこととすると、移動平均値は以下のように表
せる。
【0063】
【数9】
【0064】ただし、M=p−q+1であり、aj 及び
j は重みである。この移動平均値のうち式(14)の
値をxi 、式(15)の値をyi として、前述のような
手法により補正量(e,f,α)、偏角φmn、地磁気基
準の移動体方位φm (t)、真北基準の移動体方位φfn
(t)を演算することができる。
【0065】図4には、本発明の第2実施例に係る装置
の構成が示されている。この実施例は、第1実施例に角
速度センサ28、ADコンバータ30及び相補的合成フ
ィルタ32を付加した構成である。角速度センサ28は
移動体の旋回角速度を検出するセンサであり、検出値は
ADコンバータ30によりディジタル値に変換され角速
度dφv /dtとして相補的合成フィルタ32に出力さ
れる。
【0066】この角速度dφv /dtは、移動体方位の
時間変化率を表している。従って、これを積分すれば、
積分開始時点の移動体方位を基準とした移動体方位の変
化量となる。相補的合成フィルタ32は、角速度dφv
/dtを積分するとともに、移動体方位演算回路18に
より求められる真北基準の移動体方位φfnと加算し、真
北基準の移動体方位φn (t)として出力する。相補的
合成フィルタ32の移動体方位演算回路18側から見た
伝達関数をG1 、ADコンバータ30側から見た伝達関
数をG2 (角度センサ28の伝達関数sを含める)とし
た場合、相補的合成フィルタ32の特性は、移動体方位
演算回路18の出力の精度が低下する周波数領域で|G
1 |が小さくかつ|G2 |が大きく、所要の周波数領域
においてG1 +G2 =1が成り立つように設定されてい
る(特願平2−240413号、特願平3−3297号
参照)。
【0067】このような相補的な特性により、移動体方
位演算回路18による真北基準の移動体方位φfnの精度
が低下する周波数領域においても、角速度センサ28に
よる角速度dφv /dtにより補って、より高精度に真
北基準の移動体方位を求めることができる。
【0068】図5には、本発明の第3実施例に係る装置
の構成が示されている。この実施例においては、第2実
施例における相補的合成フィルタ32に代え積分回路3
4を設けている。
【0069】積分回路34は、角速度dφv /dtに不
感帯付与処理を施した上で積分し、真北基準の移動体方
位φn (t)として出力する。不感帯付与処理とは、角
速度dφv /dtが0近傍の値であった場合にこれを0
として取り扱う処理であり、これにより、角速度検出に
係る誤差が低減される(特願平2−175014号参
照)。また、角速度dφv /dtを積分した値は、積分
開始時点の移動体方位を基準とした移動体方位の変化量
となるため、積分回路34の積分出力を真北基準の移動
体方位φn (t)とするためには適当な初期値を与えて
やらねばならない。本実施例においては、初期設定は、
移動体方位演算回路18から出力される方位φfnにより
行われる。このような構成により、角速度積分型の方位
検出を安定に行うことが可能になる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
FGCから得られる地磁気の水平成分xi ,yi 及び航
法装置からの移動体方位φg i に基づきFGCの感度補
正量を求め、これを用いて時間平均により着磁ベクトル
を推定し、着磁補正を行うようにしたため、従来のAB
法のように移動体を大きく旋回させることなく、着磁補
正を行うことができる。また、感度補正量αもしくは
β、着磁補正量e,f及び航法装置からの移動体方位φ
g i に基づき偏角φmnを時間平均により推定し、一方で
FGCにより得られる連続な地磁気の水平成分x
(t),y(t)に基づき地磁気基準のφm (t)を求
めてφmn及びφm(t)から真北基準の移動体方位φfn
(t)を得るようにしたため、連続的に移動体方位デー
タを得ることができ、例えばブロッキングにより航法装
置からの移動体方位φg i が得られなくなった場合に対
応でき、アンテナ制御等リアルタイムにデータが要求さ
れる用途にも好適な装置が実現される。
【0071】請求項2によれば、移動平均によりxi
i が求められるため、より精度が向上する。
【0072】請求項3によれば、相補的合成フィルタを
用いて角速度センサの出力を相補的に用いるようにした
ため、精度がより向上する。
【0073】そして、請求項4によれば、不感帯付与機
能を有する積分回路を用い、さらに移動体真方位演算回
路の出力により初期設定を行うようにしたため、より精
度良く好適に方位を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の演算原理を示す方位図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】移動体方位演算回路の構成を示すブロック図で
ある。
【図4】本発明の第2実施例に係る装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図5】本発明の第3実施例に係る装置の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
10 アンテナ 12 GPS受信機 14 フラックスゲートコンパス(FGC) 18 移動体方位演算回路 20 偏角演算回路 22 感度補正及び着磁補正演算回路 24 移動体磁気方位演算回路 26 移動体真方位演算回路 28 角速度センサ 32 相補的合成フィルタ 34 積分回路 φg i GPS受信機による移動体方位データ (x,y) FGCデータ e,f,α 補正量 φm (t) 地磁気基準の移動体方位 φmn 偏角 φfn(t) FGCによる真北基準の移動体方位 φv 角速度 φn 相補的合成又は積分後の真北基準の移動体方位

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体に固定され地磁気の水平成分をx
    方向及びこれに直交するy方向について検出するフラッ
    クスゲートコンパスから、時刻ti (i:整数,ti
    離散値)の地磁気のx方向成分xi 及びy方向成分yi
    を時系列的に入力し、xi の時間変化を示す Δxi =xi −xi-is(is:整数) 及びyi の時間変化を示す Δyi =yi −yi-is を求め、航法装置から入力される時刻ti の移動体方位
    φg i に基づき、 Δxi /(cosφg i −cosφg i-is) 及び Δyi /(sinφg i −sinφg i-is) を求め、それぞれ所定時間平均し、いずれか一方の時間
    平均値を地磁気の大きさrと推定して他方の時間平均値
    をrにより除することにより、x方向感度補正量α又は
    y方向感度補正量βを求める感度補正量演算手段と、 xi −r・cosφg i 又は(xi −β・r・cosφg i )/β 及び (yi −α・r・sinφg i )/α又はyi −r・sinφg i を所定時間平均して、それぞれ着磁ベクトルのx方向成
    分e又はy方向成分fと推定することにより着磁補正量
    e,fを求める着磁補正量演算手段と、 φg i −tan-1{(yi /α−f)/(xi −e)} 又は φg i −tan-1{(yi −f)/(xi /β−e)} を所定時間平均して、真北方向に対する地磁気方位の偏
    角φmnを求める偏角演算回路と、 任意時刻tの地磁気のx方向成分x(t)及びy方向成
    分y(t)を時系列的に入力し、 tan-1{(y(t)/α−f)/(x(t)−e)} 又は tan-1{(y(t)−f)/(x(t)/β−e)} を演算することにより、地磁気基準の移動体方位φ
    m (t)を求める移動体磁気方位演算回路と、 真北基準の移動体方位φfn(t)=φmn+φm (t)を
    求め出力する移動体真方位演算回路と、 を備えることを特徴とする移動体方位検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の移動体方位検出装置にお
    いて、 感度補正量演算手段が、 時刻ti 近傍の時刻tj においてフラックスゲートコン
    パスから得られるx方向成分xj 及びy方向成分yj
    それぞれ統計処理して、前記xi 及びyi を求めること
    を特徴とする移動体方位検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の移動体方位検出装置にお
    いて、 移動体真方位演算回路からφfn(t)を、移動体に搭載
    された角速度センサから任意時刻tにおける当該移動体
    の旋回角速度dφv (t)/dtを、それぞれ入力し、
    φfn(t)及びdφv (t)/dtを瀘波し合成して、
    補正された真北基準の移動体方位φn (t)を出力する
    相補的合成フィルタを備え、 φfn(t)についての相補的合成フィルタの伝達関数
    と、φv (t)についての角速度センサ及び相補的合成
    フィルタの伝達関数と、の合計が、1であることを特徴
    とする移動体方位検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の移動体方位検出装置にお
    いて、 移動体に搭載された角速度センサから入力される任意時
    刻tにおける当該移動体の旋回角速度dφv (t)/d
    tに不感帯を付与し、不感帯が付与されたdφv (t)
    /dtを任意時刻t0 におけるφfn(t0 )を初期条件
    として積分し補正された真北基準の移動体方位φ
    n (t)を出力する積分回路を備えることを特徴とする
    移動体方位検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002243836A (ja) * 2001-02-22 2002-08-28 Yupiteru Ind Co Ltd 車載用目標物検出装置及びマイクロ波検出器
CN111344590A (zh) * 2018-01-30 2020-06-26 古野电气株式会社 雷达天线装置以及方位测定方法
CN111344590B (zh) * 2018-01-30 2024-05-24 古野电气株式会社 雷达天线装置以及方位测定方法

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