JPH057572A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置

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JPH057572A
JPH057572A JP3161821A JP16182191A JPH057572A JP H057572 A JPH057572 A JP H057572A JP 3161821 A JP3161821 A JP 3161821A JP 16182191 A JP16182191 A JP 16182191A JP H057572 A JPH057572 A JP H057572A
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JP
Japan
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magnetic field
pulse
gradient magnetic
magnetic resonance
flow
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JP3161821A
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English (en)
Inventor
Ikuji Seo
育弐 瀬尾
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH057572A publication Critical patent/JPH057572A/ja
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  • Indicating Or Recording The Presence, Absence, Or Direction Of Movement (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、高速血流速度を測定可能な磁
気共鳴イメージンング装置を提供することにある。 【構成】本発明は、第1の選択励起過程ST11と、第1
のフローエンコード傾斜磁場パルスGFEA を発生する
第1のフローエンコード過程STf1と、第1のデータ収
集過程ST21、第2の選択励起過程ST12と、第1のフ
ローエンコード傾斜磁場パルスGFEA と異なる第2の
フローエンコード傾斜磁場パルスGFEBを発生する第
2のフローエンコード過程STf2と、第2のデータ収集
過程ST22とからなるパルスシーケンスを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気共鳴(MR:magn
etic resonance )現象を利用して被検体(生体)の形
態情報やスペクトロスコピ―等の機能情報を得る磁気共
鳴イメ―ジング装置に関し、特に、位相法により流体の
移動速度に係る情報、例えば、血流速イメージを求める
手段を具備する磁気共鳴イメ―ジング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴イメージング装置により血流速
イメージを求める手段がある。この手段には位相法や振
幅法がある。位相法は、スライス面内の血流の動きを映
像化できる利点があり、注目されている。
【0003】以下、位相法による従来のMR血流速イメ
ージングについて説明する。すなわち、図14に示すよ
うに、被検体100中に、血管102が存在している。
この血管102内にて血液が速度vで流れているとす
る。この流れは、定常流とする。MRイメージングによ
り被検体100中にスライス領域104が設定される。
なお、血管102の伸長方向は、z軸方向であるとし、
該z軸方向は、静磁場Ho の方向と一致する。
【0004】図14の状況にあって、図15に示すパル
スシーケンスの実行により、スライス領域104におけ
る血流速情報が得られる。図15に示すパルスシーケン
スは、選択励起過程ST1 と、フローエンコード過程S
Tfと、データ収集過程ST2 とからなる。
【0005】選択励起過程ST1 は、図示しない被検体
の特定のスライス領域を磁気共鳴励起する。例えば、図
14における符号104で示されるスライス領域を磁気
共鳴励起する。このため、静磁場Ho 中に置かれた被検
体に対して90°RFパルスとスライス用傾斜磁場パル
スGs(Gz)とを印加する。以降の説明においては、
特に明示した断りがない限りは、各傾斜磁場パルスを示
す符号と、当該傾斜磁場パルスの強度を示す符号とは同
一のものを使用する。
【0006】フローエンコード過程STfは、選択励起
過程ST1 の後に実行されるものである。そして、この
フローエンコード過程STfは、磁場強度の等しい正負
一対のZ軸方向の傾斜磁場パルスであるフローエンコー
ド用傾斜磁場パルスGFEを被検体に印加する。
【0007】データ収集過程ST2 は、フローエンコー
ド過程STf の後に実行されるものである。そして、こ
のデータ収集過程ST2 は当該スライス領域からエコー
信号の如き磁気共鳴信号を収集するため、被検体に対し
て、180°RFパルス、エンコード用傾斜磁場パルス
Ge(Gy)、リード用傾斜磁場パルスGr(Gx)等
を印加する。
【0008】なお、TRはパルス繰返し間隔である。ま
た、選択励起過程ST1 とデータ収集過程ST2 とによ
り、通常のスピンエコー法のパルスシーケンスが形成さ
れる。従って、図15に示す従来の位相法によるパルス
シーケンスは、通常のスピンエコー法に、フローエンコ
ード過程STfを組合わせたものである、と考えること
ができる。
【0009】図15に示すパルスシーケンスは、1ライ
ンのデータを収集するための過程を示している。従っ
て、1スライスの画像を再構成するためのデータ群(デ
ータ数n)を得るためには、図15に示すパルスシーケ
ンスを、n回に亙って、エンコード量(Ge の強度)を
変えつつ、繰り返す。これにより、スライス領域104
における血流速情報が得られる。
【0010】上述した従来の位相法によるMR血流速イ
メージングを考察する。すなわち、静止物体に対し、フ
ローエンコード用傾斜磁場パルスGFEを印加しても、
磁気共鳴信号に位相差は生じないが、血液等の移動物体
に対してフローエンコード用傾斜磁場パルスGFEを印
加した場合にあっては、磁気共鳴信号に位相差Δφが生
じる。この位相差Δφは、図16に示されるようにして
求まる。 Δφ=−γ・v・Gz・τ2 … (1)
【0011】γは磁気回転比であり、Gzはフローエン
コード用傾斜磁場パルスGFEであるz軸傾斜磁場の強
度、vは移動体速度(血流速度)、τはフローエンコー
ド用傾斜磁場パルスGFEであるz軸傾斜磁場Gzの片
側時間を示している。また、再構成画像データρ
A (x,y)は、実際の核スピン密度分布データρ
(x,y)により次のように表される。 ρA (x,y)=exp(i・Δφ(x,y))・ρ(x,y) … (2) そして、再構成画像データρA (x,y)の実部をR
e(x,y)とし、虚部をIm(x,y)とすれば、位
相差Δφは次のような表される。 Δφ=tan-1Im(x,y)/Re(x,y) … (3) 従って、 (1)式より、移動体速度(血流速度)v
(x,y)は次の式により求めることができる。 v(x,y)=−Δφ/(γ・Gz・τ2 ) … (4)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した位
相法によるMR血流速イメージングは、位相差Δφが2
πまでは折り返し(アライジング)が起きなく、測定が
可能である。しかし、位相差Δφが2πを超えると、折
り返し(アライジング)が発生し、測定不可能である。
現在実用に供されている磁気共鳴イメージング装置にあ
っては、次のような限界が示されている。例えば、Gx
=0.1G/cm、τ=5msecの場合、測定可能な上限の
血流速度vmaxは94cm/sec である。
【0013】なお、 (1)式のΔφを2π以上とするに
は、Gz又はτを小さくすればよいが、このようにする
と、分解能の低下を招き、またS/Nの低下を招くの
で、現実的でない。従って、従来の位相法によるMR血
流速イメージングでは、心臓内の逆流の如き3m/sec
程度の対象については、測定できなく、実用性では問題
がある。そこで本発明の目的は、高速血流速度を測定可
能な磁気共鳴イメージンング装置を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
し且つ目的を達成するために次のような手段を講じた構
成としている。すなわち、請求項1に係る発明は、静磁
場中に配置された被検体に対し、所定のパルスシーケン
スに従って、高周波磁場パルス、スライス用傾斜磁場パ
ルス、位相エンコード用傾斜磁場パルス、リード用傾斜
磁場パルスを印加し、磁気共鳴信号を収集し、磁気共鳴
に係る情報を得る磁気共鳴イメージンング装置におい
て、
【0015】特定領域を磁気共鳴励起する第1の選択励
起過程、この第1の選択励起過程の後に実行されるされ
るものであって第1のフローエンコード用傾斜磁場パル
スを発生する第1のフローエンコード過程、この第1の
フローエンコード過程の後に実行されるされるものであ
って前記特定領域から磁気共鳴信号を収集する第1のデ
ータ収集過程、この第1のデータ収集過程の後に実行さ
れるされるものであって前記特定領域を磁気共鳴励起す
る第2の選択励起過程、この第2の選択励起過程の後に
実行されるされるものであって前記第1のフローエンコ
ード用傾斜磁場パルスと異なる第2のフローエンコード
用傾斜磁場パルスを発生する第2のフローエンコード過
程、この第2のフローエンコード過程の後に実行される
されるものであって前記特定領域から磁気共鳴信号を収
集する第2のデータ収集過程からなるパルスシーケンス
と、前記パルスシーケンスを実行したとき得られる同一
位相エンコード量における2つの磁気共鳴信号の位相差
を検出する検出手段と、この検出手段により検出された
位相差データに基づき前記特定領域中に存在する流体の
移動速度データを算出する算出手段と、
【0016】前記検出手段により検出された位相差デー
タに基づく情報及び前記算出手段により算出された移動
速度データに基づく情報のうち少なくとも一方を表示す
る表示手段と、を具備してなる磁気共鳴イメージング装
置、である。
【0017】
【作用】本発明が前提とする位相法においては、磁気共
鳴信号の位相差Δφが2π以下であると、折り返しが生
じなく、移動体速度情報を得ることができる。本発明で
は、移動物体を含む領域をイメージング対称として前記
第1,第2のフローエンコード過程を含むパルスシーケ
ンスを実行する。このパルスシーケンスの実行により得
られる磁気共鳴信号は、位相差Δφ=Δφ1 −Δφ2 を
持つ。
【0018】ここで、Δφ1 は、第1の選択励起過程と
第1のフローエンコード過程と第1のデータ収集過程と
によって得られる磁気共鳴信号の位相差であり、Δφ2
は、第2の選択励起過程と第2のフローエンコード過程
と第2のデータ収集過程とによって得られる磁気共鳴信
号の位相差であり、それぞれ (1)式により定義される。
【0019】従って、Δφ1 又はΔφ2 が2π以上であ
っても、位相差の差分Δφ=Δφ1−Δφ2 が2π以下
である限りは、折り返しが生じなく、移動体速度情報を
得ることができる。この場合、Δφ1 、Δφ2 は、それ
ぞれフローエンコード用傾斜磁場パルスの片側時間τ1
,τ2 と、フローエンコード用傾斜磁場パルスの磁場
強度Gfe1 ,Gfe2 との適宜な組合わせにより規定され
る。
【0020】以上に対し、本発明においては、第1のフ
ローエンコード過程におけるフローエンコード用傾斜磁
場パルスと、第2のフローエンコード過程におけるフロ
ーエンコード用傾斜磁場パルスとは異なるものとしてい
るので、前述の折り返しが生じなく、移動体速度情報を
得ることができるための条件を満たすことになる。
【0021】
【実施例】以下本発明にかかる磁気共鳴イメージング装
置の一実施例を図面を参照して説明する。
【0022】図1において、マグネットアッセンブリ1
0は、静磁場発生装置12と、傾斜磁場コイルユニット
14と、RFコイル16とを備えている。静磁場発生装
置12は、超電導磁石、常電導磁石、永久磁石の単体又
は組合体からなる。傾斜磁場コイルユニット14は、x
軸方向に沿って線形に傾斜するパルス磁場(x軸傾斜磁
場場パルス)を発生するためのx軸傾斜磁場コイルと、
y軸方向に沿って線形に傾斜するパルス磁場(y軸傾斜
磁場場パルス)を発生するためのy軸傾斜磁場コイル
と、z軸方向に沿って線形に傾斜するパルス磁場(z軸
傾斜磁場場パルス)を発生するためのz軸傾斜磁場コイ
ルとからなる。
【0023】傾斜磁場コイルユニット14のx軸傾斜磁
場コイルは、x軸傾斜磁場電源22により励磁駆動され
る。傾斜磁場コイルユニット14のy軸傾斜磁場コイル
は、y軸傾斜磁場電源24により励磁駆動される。傾斜
磁場コイルユニット14のz軸傾斜磁場コイルは、z軸
傾斜磁場電源26により励磁駆動される。
【0024】RFコイル16は、励起用の高周波磁場パ
ルスを発生する送信コイルと、被検体から誘起した磁気
共鳴信号を検出する受信コイルとからなる。このRFコ
イル16は、送信コイルと受信コイルとを単独で保有す
るものであるが、この他に、一つのコイルが送信コイル
と受信コイルとを兼用している形式のRFコイル、送信
コイルだけの形式のRFコイル、受信コイルだけの形式
のRFコイル等、各種各様のものがある。
【0025】RFコイル16は、高周波磁場パルスを発
生するため送信器18により送信駆動される。また、R
Fコイル16により検出された磁気共鳴信号は、受信器
20に与えられる。
【0026】送信器20、x軸傾斜磁場電源22、y軸
傾斜磁場電源24、z軸傾斜磁場電源26は、シーケン
サ28により制御される。すなわち、シーケンサ28
は、図2に示す手順、詳しくは図4,図8,図9,図1
0,図11,図12,図13に示すパルスシーケンスを
実施する。ここで、図3に示す本発明の手順を説明す
る。本発明の手順は、図4,図8,図9,図10,図1
1,図12,図13に示すパルスシーケンスを包括的に
示したものである。
【0027】本発明の手順は、ステップS1 と、ステッ
プS2 とからなる。ステップS1 は、位相エンコード量
つまり位相エンコード用傾斜磁場パルスGe の強度(y
軸傾斜磁場場パルスGyの強度)をパルス繰返し毎に変
更すると共に位相エンコードの回数を計数する。ステッ
プS2 は、第1の選択励起過程であるステップS21と、
第1のフローエンコード過程であるステップS22と、第
1のデータ収集過程であるステップS23と、第2の選択
励起過程であるステップS24と、第2のフローエンコー
ド過程であるステップS25と、第2のデータ収集過程で
あるステップS26とからなる。
【0028】従って、位相エンコード用傾斜磁場パルス
Ge の強度(y軸傾斜磁場場パルスGyの強度)を変更
しつつステップS2 を、n回繰返すことにより、1画像
の再構成に必要な磁気共鳴信号群が得られる。この場
合、同一位相エンコードにおいては、2つの磁気共鳴信
号が得られる。すなわち、ステップS2 を、n回繰返す
ことにより、nレベルからなる位相エンコードによる2
n個の磁気共鳴信号が得られるが、平均化処理等の算術
処理によりnレベルからなる位相エンコードによるn個
の磁気共鳴信号が求められる。これら磁気共鳴信号群
は、スライス像等の通常の診断画像を得るための再構成
処理に使用されると共に血流速像の生成処理に使用され
る。
【0029】ステップS2 の具体的な一例を図4を参照
して説明する。図4は、スピンエコー法を基本とするパ
ルスシーケンスである。ステップS21による第1の選択
励起過程ST11は、被検体の特定領域を磁気共鳴励起す
る。すなわち、静磁場Ho 中に置かれた被検体に対して
90°RFパルスH1 と、スライス用傾斜磁場パルスG
s(Z軸傾斜磁場パルスGz)とを印加して、被検体の
特定のスライス領域を磁気共鳴励起する。
【0030】ステップS22による第1のフローエンコー
ド過程STf1は、強度+Gfe1 且つ時間幅τ1 の正傾斜
磁場パルスと、強度−Gfe1 且つ時間幅τ1 の負傾斜磁
場パルスとを組合わせた第1のフローエンコード用傾斜
磁場パルスGFE1 (z軸傾斜磁場強度Gz)を、被検
体に印加する。
【0031】ステップS23による第1のデータ収集過程
ST21は、被検体に対し、180°RFパルスH2 を印
加し、エンコード用傾斜磁場パルスGe(y軸傾斜磁場
パルス)を印加し、リード用傾斜磁場パルスGr(x軸
傾斜磁場パルス)を印加して、第1の磁気共鳴信号(エ
コー信号)を収集する。
【0032】ステップS23による第2の選択励起過程S
T12は、前記第1の選択励起過程ST11のときと同じ被
検体特定領域を磁気共鳴励起する。すなわち、静磁場H
o 中に置かれた被検体に対して90°RFパルスH1
と、スライス用傾斜磁場パルスGs(Z軸傾斜磁場パル
スGz)とを印加して、被検体の特定のスライス領域を
磁気共鳴励起する。
【0033】ステップS24による第2のフローエンコー
ド過程STf2は、強度+Gfe1 且つ時間幅τ2 (τ1 と
τ2 とは異なる。)の正傾斜磁場パルスと、強度−Gfe
1 且つ時間幅τ2 の負傾斜磁場パルスとを組合わせた第
2のフローエンコード用傾斜磁場パルスGFE2 (z軸
傾斜磁場強度Gz)を、被検体に印加する。
【0034】ステップS25による第2のデータ収集過程
ST22は、被検体に対し、180°RFパルスH2 を印
加し、第1のデータ収集過程ST21のときと同じエンコ
ード用傾斜磁場パルスGe(y軸傾斜磁場パルス)を印
加し、リード用傾斜磁場パルスGr(x軸傾斜磁場パル
ス)を印加して、第2の磁気共鳴信号(エコー信号)を
収集する。
【0035】ステップS2 を繰返すことにより得られる
磁気共鳴信号は、受信器20にて増幅処理、位相検波処
理,アナログ/ディジタル変換処理が施される。従っ
て、後述するコンピュータシステム30の記憶装置32
には、nレベルからなる位相エンコードによる2n個の
磁気共鳴信号が記憶される。
【0036】コンピュータシステム30は、シーケンサ
28を制御する。また、コンピュータシステム30は受
信器2から磁気共鳴信号を受ける。コンピュータシステ
ム30は、磁気共鳴信号群に対して、所定の再構成技
法、例えばフーリエ変換法により再構成処理を施し、ス
ライス像等の画像を得る。
【0037】コンピュータシステム30の詳細を図3を
参照して説明する。本実施例装置のコンピュータシステ
ム30は、記憶装置32と、再構成ユニット34と、デ
ィスプレイ36と、位相差検出回路38と、速度データ
算出回路40と、血流速像作成回路42とからなる。記
憶装置32と、再構成ユニット34と、ディスプレイ3
6とは、通常の装置にも同様に備わっている。
【0038】記憶装置32はnレベルからなる位相エン
コードによる2n個の磁気共鳴信号が記憶される。再構
成ユニット34はデータ記憶装置32に記憶された磁気
共鳴データ群を呼出し、該磁気共鳴データ群に基づき被
検体のスライス像やスペクトロスコピ―やスペクトロス
コピック像等を作成する。ディスプレイ36は再構成ユ
ニット34で作成されたスライス像やスペクトロスコピ
―やスペクトロスコピック像等を表示する。位相差検出
回路38は同一位相エンコード毎の位相差Δφを検出す
る。 Δφ=−γ・v・Gz(τ1 2 −τ2 2
【0039】ここで、τ1 は第1のフローエンコード用
傾斜磁場パルスGFE1 (z軸傾斜磁場強度Gz)の片
側時間、τ2 は第2のフローエンコード用傾斜磁場パル
スGFE2 (z軸傾斜磁場強度Gz)の片側時間を示し
ている。図4における第1のフローエンコード用傾斜磁
場パルスGFE1 、第2のフローエンコード用傾斜磁場
パルスGFE2 は、図5により容易に理解できる。
【0040】以降の説明においては、第1のフローエン
コード用傾斜磁場パルスはGFEAとして示し、この第
1のフローエンコード用傾斜磁場パルスGFEA と、磁
場強度及び時間幅のうち少なくとも一方が異なる第2の
フローエンコード用傾斜磁場パルスはGFEB として示
す。速度データ算出回路40は、各画素毎に血流速度v
を算出する。 v=−Δφ/(γ・Gz(τ1 2 −τ2 2 ))
【0041】血流速像作成回路42は、血流速度vに基
き速度分布像を作成し、又は、位相差Δφに基き位相分
布像を作成する。これら速度分布像、又は、位相分布像
は、ディスプレイ36に表示される。
【0042】次に本実施例における高速血流の検出法の
詳細を説明する。すなわち、第1のフローエンコード過
程STf1の第1のフローエンコード用傾斜磁場パルスG
FEA による第1の磁気共鳴信号の位相差Δφ1 は次の
ようになる。 Δφ1 =−γ・v・Gz・τ1 2 …(4)
【0043】また、第2のフローエンコード過程STf2
の第2のフローエンコード用傾斜磁場パルスGFEB
よる第2の磁気共鳴信号の位相差Δφ2 は次のようにな
る。 Δφ2 =−γ・v・Gz・τ2 2 …(5) さらに、両者の位相差Δφは次のようになる。 Δφ=−γ・v・Gz(τ1 2 −τ2 2 ) …(6) この両者の位相差Δφは、式 (1)のτと比べると、τ1
、τ2 を設定したことにより、τ1 2 −τ2 2 <<τ
とすることができる。例えば、Gz=0.1G/cm、
τ1 =5msec、τ2 =4.5msec、v=3m/sec とすれ
ば、Δφの絶対値|Δφ|は、次のようになる。 |Δφ|=2.67×108 ×300 ×0.1 ×104 ×(5 2 −4.5 2 )×10-6 =3.8 =1.2 π となり、2π以下である
から、心臓内の逆流の如き流速が3m/sec であっても、
測定可能である。
【0044】上記の実施例においては、第1,第2のフ
ローエンコード過程STf1,STf2においては、異なる
時間幅τ1 ,τ2 であり且つ同一の磁場強度Gfe1 の第
1,第2のフローエンコード用傾斜磁場パルスGFEA
(GFE1 ),GFEB (GFE2 )を使用したが、図
6に示すように、異なる磁場強度Gfe1 ,Gfe2 であり
且つ同一の時間幅τ1 の第1,第2のフローエンコード
用傾斜磁場パルスGFEA (GFE1 ),GFEB (G
FE3 )を使用してもよい。この場合、 ΔφA =−γ・v・GzA ・τ1 2 ΔφB =−γ・v・GzB ・τ1 2 GzA は磁場強度Gfe1 であり、GzB は磁場強度Gfe
2 である。両者の位相差Δφは、 Δφ=ΔφA −ΔφB =−γ・v・τ1 2 (GzA −GzB ) となり、Δφ<<2πとなるように、第1,第2のフロ
ーエンコード用傾斜磁場パルスの強度GzA (Gfe1
)、GzB (Gfe2 )を選定すればよい。
【0045】また、図7に示すように、異なる磁場強度
Gfe1 ,Gfe3 であり且つ異なる時間幅τ1 ,τ3 の第
1,第2のフローエンコード用傾斜磁場パルスGFEA
(GFE1 ),GFEB (GFE4 )を使用してもよ
い。第1の実施例は、スピンエコー法を基本とするもの
であるが、図8,図9,図10,図11,図12,図1
3に示すパルスシーケンスであってもよい。図8は、フ
ィールドエコー法を基本とする本発明に係るパルスシー
ケンスを示す図である。図9は、インバーションリカバ
リー法を基本とする本発明に係るパルスシーケンスを示
す図である。図10〜図13は、いずれもエコープラナ
ー法を基本とする本発明に係るパルスシーケンスを示す
図である。
【0046】図10は、90°−180°パルス系列を
利用し、連続波である位相エンコード用傾斜磁場を使用
するエコープラナー法を基本とする本発明に係るパルス
シーケンスを示す図である。
【0047】図11は、90°−180°パルス系列を
利用し、パルス波である位相エンコード用傾斜磁場を使
用するエコープラナー法を基本とする本発明に係るパル
スシーケンスを示す図である。
【0048】図12は、90°パルス系列を利用し、連
続波である位相エンコード用傾斜磁場を使用する、エコ
ープラナー法を基本とする本発明に係るパルスシーケン
スを示す図である。
【0049】図13は、90°パルス系列を利用し、パ
ルス波である位相エンコード用傾斜磁場を使用する、エ
コープラナー法を基本とする本発明に係るパルスシーケ
ンスを示す図である。本発明は上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変
形して実施できるものである。
【0050】
【発明の効果】本発明においては、第1のフローエンコ
ード過程におけるフローエンコード用傾斜磁場パルス
と、第2のフローエンコード過程におけるフローエンコ
ード用傾斜磁場パルスとは異なるものとしているので、
前述の折り返しが生じなく、移動体速度情報を得ること
ができるための条件を満たすことになる。以上のよう
に、本発明によれば、高速血流速度を測定可能な磁気共
鳴イメージンング装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気共鳴イメーシング装置の構成を示
す図。
【図2】図1におけるシーケンサの動作手順を示す流れ
図。
【図3】図1におけるコンピュータシステムの詳細を示
す図。
【図4】スピンエコー法を基本とする本発明に係るパル
スシーケンスを示す図。
【図5】本発明におけるフローエンコード傾斜磁場パル
スの第1例を示す波形図。
【図6】本発明におけるフローエンコード傾斜磁場パル
スの第2例を示す波形図。
【図7】本発明におけるフローエンコード傾斜磁場パル
スの第3例を示す波形図。
【図8】フィールドエコー法を基本とする本発明に係る
パルスシーケンスを示す図。
【図9】インバーションリカバリー法を基本とする本発
明に係るパルスシーケンスを示す図。
【図10】90°−180°パルス系列を利用し、連続
波である位相エンコード用傾斜磁場を使用するエコープ
ラナー法を基本とする本発明に係るパルスシーケンスを
示す図。
【図11】90°−180°パルス系列を利用し、パル
ス波である位相エンコード用傾斜磁場を使用するエコー
プラナー法を基本とする本発明に係るパルスシーケンス
を示す図。
【図12】90°パルス系列を利用し、連続波である位
相エンコード用傾斜磁場を使用する、エコープラナー法
を基本とする本発明に係るパルスシーケンスを示す図。
【図13】90°パルス系列を利用し、パルス波の位相
エンコード用傾斜磁場を使用する、エコープラナー法を
基本とする本発明に係るパルスシーケンスを示す図。
【図14】位相法による血流速イメージングの原理を示
す模式図。
【図15】従来の位相法による血流速イメージングを実
施するためのパルスシーケンスを示す図。
【図16】従来の位相法におけるフローエンコード傾斜
磁場パルスの作用を示す図。
【符号の説明】
10…マグネットアッセンブリ、12…静磁場発生装
置、14…傾斜磁場コイルユニット、16…RFコイ
ル、18…送信器、20…受信器、22…x軸傾斜磁場
電源、24…y軸傾斜磁場電源、26…z軸傾斜磁場電
源、28…シーケンサ、30…コンピュータシステム、
32…記憶装置、34…再構成ユニット、36…ディス
プレイ、38…位相差検出回路、40…速度データ算出
回路、42…血流速像作成回路。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 7831−4C A61B 5/05 376 9118−2J G01N 24/08 Y

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 静磁場中に配置された被検体に対し、所
    定のパルスシーケンスに従って、高周波磁場パルス、ス
    ライス用傾斜磁場パルス、位相エンコード用傾斜磁場パ
    ルス、リード用傾斜磁場パルスを印加し、磁気共鳴信号
    を収集し、磁気共鳴に係る情報を得る磁気共鳴イメージ
    ンング装置において、 特定領域を磁気共鳴励起する第1の選択励起過程、この
    第1の選択励起過程の後に実行されるされるものであっ
    て第1のフローエンコード用傾斜磁場パルスを発生する
    第1のフローエンコード過程、この第1のフローエンコ
    ード過程の後に実行されるされるものであって前記特定
    領域から磁気共鳴信号を収集する第1のデータ収集過
    程、この第1のデータ収集過程の後に実行されるされる
    ものであって前記特定領域を磁気共鳴励起する第2の選
    択励起過程、この第2の選択励起過程の後に実行される
    されるものであって前記第1のフローエンコード用傾斜
    磁場パルスと異なる第2のフローエンコード用傾斜磁場
    パルスを発生する第2のフローエンコード過程、この第
    2のフローエンコード過程の後に実行されるされるもの
    であって前記特定領域から磁気共鳴信号を収集する第2
    のデータ収集過程からなるパルスシーケンスと、 前記パルスシーケンスを実行したとき得られる同一位相
    エンコード量における2つの磁気共鳴信号の位相差を検
    出する検出手段と、 この検出手段により検出された位相差データに基づき前
    記特定領域中に存在する流体の移動速度データを算出す
    る算出手段と、 前記検出手段により検出された位相差データに基づく情
    報及び前記算出手段により算出された移動速度データに
    基づく情報のうち少なくとも一方を表示する表示手段
    と、 を具備してなる磁気共鳴イメージング装置。
JP3161821A 1991-07-02 1991-07-02 磁気共鳴イメージング装置 Pending JPH057572A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6837092B1 (en) 2000-02-10 2005-01-04 Hutchinson Technology Incorporated Method for adjusting a head suspension parameter
US7275408B1 (en) 2003-04-08 2007-10-02 Hutchinson Technology Incorporated Scanning beam suspension adjustment
US7309073B2 (en) 2002-08-22 2007-12-18 Nsk, Ltd. Steering system

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