JPH05203485A - 共振周波数自動検出方法及びその装置 - Google Patents

共振周波数自動検出方法及びその装置

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JPH05203485A
JPH05203485A JP4037296A JP3729692A JPH05203485A JP H05203485 A JPH05203485 A JP H05203485A JP 4037296 A JP4037296 A JP 4037296A JP 3729692 A JP3729692 A JP 3729692A JP H05203485 A JPH05203485 A JP H05203485A
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signal
resonance frequency
phase
response signal
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JP4037296A
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English (en)
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Koichi Nakano
幸一 中野
Tadayoshi Hayazaki
忠義 早崎
Takamitsu Kashiwamura
隆光 柏村
Hideo Yoshitome
英雄 吉留
Akihiko Hasegawa
昭彦 長谷川
Yuji Tanaka
優治 田中
Toshio Iwata
俊夫 岩田
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KAGATSUU KK
Kanebo Ltd
Original Assignee
KAGATSUU KK
Kanebo Ltd
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Publication date
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的は、小型で操作性の良い共振
周波数自動検出装置を提供すると共に効率的かつ正確な
共振周波数を検出する方法を提供することにある。 【構成】 CPU1により設定された周波数範囲で合成
式発振器41が加振周波数信号VSを先ず粗く自動生成
してスピーカ32を介して材料30を加振し、その材料
30の変位を検出するセンサ31からの応答信号SRの
最大値を検出することによりCPU1はそれに対応する
周波数を粗検査共振周波数fとし、次に、その粗検査
共振周波数fの前後の所定周波数範囲で電圧制御発振
器43が加振周波数信号VSを細かく自動生成して再検
査共振周波数を求めることによりそれを材料30の共振
周波数fとし、その共振周波数fにおいて、位相チ
ェック信号発生部20が応答信号SRと加振周波数信号
VSの正相,逆相信号とを加算してレベルの比較を行な
うことにより応答信号SRの位相の検出を併せて行な
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、共振周波数自動検出
方法及びその装置に関し、例えば材料の弾性率,剛性率
等の機械的定数を動的に求める際の材料の共振周波数自
動検出方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、周波数分析器搭載による共振周波
数検出装置があるが、かかる従来の共振周波数検出装置
は、幾つかの汎用測定装置(発信器、周波数分析器、増
幅器や電気現象観察装置(オシロスコープ)等)からな
り、操作も非常に煩雑で、計測時間も長時間を要してい
た。また、装置自体も非常に大きく、可搬性が悪い欠点
があった。
【0003】また、従来、周波数走査による共振周波数
検出装置があり、これは材料に対して周波数を走査する
ことによって共振周波数を検出する方式である。しか
し、この装置では、走査の方法が手動あるいは低速で非
能率的である。
【0004】更に、位相検出を行なう共振周波数検出装
置もあるが、これは材料の振動モードによって材料の変
位の位相(加振信号に対するセンサ応答信号の位相の正
相,逆相)も検出する必要がある。したがって、従来の
方法では、汎用の位相検出装置が必要になり、処理自体
も複雑で処理時間も多くを要していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
共振周波数検出装置の欠点に鑑み、幾つかの汎用測定装
置から成る従来の共振周波数検出装置を専用化すること
により、装置のコンパクト化、操作性の向上と処理の高
速化を図る必要がある。また、材料の種類によって加振
を自動的かつ最適に行なうことにより、高速に共振周波
数を検出することが要請されている。更には共振時の位
相検出を簡単にかつ高速に行なうことが必要である。
【0006】この発明は上述のような事情から成された
ものであり、この発明の目的は、小型で操作性の良い共
振周波数自動検出装置を提供すると共に、効率的にかつ
正確に共振周波数を検出するための方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、例えば材料
の弾性率,剛性率等の機械的定数を動的に求める際の材
料の共振周波数自動検出方法及びその装置に関するもの
であり、この発明の上記目的は、設定された周波数範囲
で加振周波数信号を先ず粗く自動生成してスピーカを介
して材料を加振し、その材料の変位を検出するセンサか
らの応答信号の最大値を検出することによりそれに対応
する周波数を粗検査共振周波数とし、次に、その粗検査
共振周波数の前後の所定周波数範囲で加振周波数信号を
細かく自動生成して再検査共振周波数を求めることによ
りそれを前記材料の共振周波数とし、その共振周波数に
おいて、前記応答信号と前記加振周波数信号の正相,逆
相信号とを加算してレベルの比較を行なうことにより前
記応答信号の位相の検出を併せて行なうことによって達
成される。
【0008】また、加振周波数信号を粗い周波数間隔で
自動生成する第1発振手段と、前記加振周波数信号を細
かい周波数間隔で自動生成する第2発振手段と、前記加
振周波数信号を音波に変換して材料に印加する印加手段
と、前記材料に対向して設けられたセンサからの応答信
号をA/D変換してピークを検出するピーク検出手段
と、前記第1発振手段に対して周波数範囲を指定し、そ
の範囲で走査された際に得られた前記各ピーク値のうち
の最大値を得て、その最大値に対応する周波数の前後の
所定周波数範囲を前記第2発振手段に指定し、その範囲
で走査された際に得られた前記各ピーク値のうちの最大
値に対応する周波数を前記材料の共振周波数として得る
ように制御を行なうCPUとを備えることによって達成
される。
【0009】
【作用】この発明にあっては、共振時における材料の最
大変位を検出するためのピーク検出回路と、加振周波数
信号に対するセンサ応答信号の位相(正相,逆相)を検
出するための位相検出回路と、自動的に加振周波数信号
を生成するマイクロプロセッサ(CPU)及びプログラ
マブル発振器とを備えた装置を構成することで、共振周
波数検出装置の専用化が図られている。また、材料の加
振を自動的かつ最適に行なうために、加振周波数信号を
自動的に生成するマイクロプロセッサと、その加振周波
数信号を発振するプログラマブル発振器とを備えた装置
で実現し、材料に対する共振を十分に行なわせるための
加振回数の設定や、正確な共振周波数を求めるための測
定平均回数の設定が可能である。
【0010】更に、先ず粗い周波数間隔で測定を行な
い、得られた共振周波数の近傍において細かい周波数間
隔で測定を行なうことにより、効率的に正確な共振周波
数が検出される。センサからの応答信号を増幅する際
に、センサからの応答信号のレベルに応じてCPUが増
幅利得を切り換えることが可能な増幅手段を備えること
により、低分解能なA/D変換器を採用してもその性能
に左右されず、十分なダイナミックレンジを確保でき
る。
【0011】予め装置の筐体の振動による影響を測定し
て補正データとして確保しておき、センサからの応答信
号に補正データを加味して共振周波数を求めることによ
り、筐体の振動による影響に考慮した正確な共振周波数
が検出される。共振時の位相検出を簡単にかつ高速に行
なうために、センサ応答信号と加振周波数信号の正相,
逆相信号とを加算し、そのレベルの比較を行なうことに
よって応答信号の位相(正相,逆相)の検出を行なって
いる。
【0012】
【実施例】以下、図面に基づいてこの発明の実施例につ
いて詳細に説明する。図1は、この発明の共振周波数自
動検出装置の一実施例のブロック図である。マイクロプ
ロセッサ(以下、CPUとする)1は全体の制御を行な
うようになっており、CPU1には他より手動又は自動
的に加振周波数信号VSの範囲を設定するための走査開
始(最小)周波数fmin(例えば2KHz)及び走査
終了(最大)周波数fmax(例えば10KHz)が入
力されるようになっている。また、CPU1には加振周
波数信号VSの波数(N)及びセンサ応答信号SRの
計測回数(N)も設定入力される。CPU1は、1H
z単位用の合成式発振器41に起動指令を与えることが
できるようになっていると共に、デジタル/アナログ
(D/A)変換器42を介して0.1Hz単位用の電圧
制御発振器(VCO)43に起動指令を与えることがで
きるようになっている。両者の切換えはゲート回路(図
示せず)により行なう。合成式発振器41はCPU1か
らの指令により加振周波数信号VSを出力し、それは加
振増幅器5を経てスピーカ32に送られる。一方、電圧
制御発振器43はCPU1からの指令により周波数信号
を出力し、それは低域通過フィルタ(LPF)45を介
して加振周波数信号VSとして加振増幅器5に入力され
る。電圧制御発振器43から出力された周波数信号は周
波数カウンタ44により計数され、CPU1に帰還され
る。また、加振周波数信号VSは位相チェック信号発生
部20にも入力されている。
【0013】加振増幅器5を介してスピーカ32に送ら
れた加振周波数信号VSは、そこで音波に変換されて材
料30に印加される。材料30にはセンサ31が非接触
に装着されており、センサ31からのセンサ応答信号S
Rはインピーダンス変換器6及び自動切換増幅器50を
経て加算回路7に入力される。また、加算回路7には、
位相チェック信号発生部20で生成された正転信号NS
及び反転信号RSが入力される。加算回路7の出力AS
は帯域フイルタ(BPF)8に入力され、所定の帯域を
通過した信号のみがサンプル/ホールド(S/H)回路
9に入力され、所定の間隔でサンプリングされた信号が
アナログ/デジタル(A/D)変換器11でデジタル信
号に変換されて、CPU1に入力されると共にメモリ1
2に格納される。また、A/D変換器11に入力される
信号のピークはピーク検出回路10で検出され、サンプ
ル/ホールド回路9にフィードバックされている。
【0014】ここで、自動切換増幅器50は3つの増幅
器51,52,53とそのそれぞれに対応して接続され
た選択スイッチ54,55,56とで構成されており、
CPU1からの切換コントロール信号SCにより選択ス
イッチ54,55,56のうちのいずれかがオンとなる
ようになっている。増幅器51,52,53の増幅利得
はそれぞれ50倍,5倍,1/2倍である。
【0015】また、位相チェック信号発生部20は加振
周波数信号VSを正転(そのまま通過)させる正転回路
21と、その出力をオン/オフするスイッチ手段22
と、加振周波数信号VSを反転させる反転回路23と、
その出力をオン/オフするスイッチ手段24とで構成さ
れており、スイッチ手段22及び24はCPU1によっ
てオン/オフ制御されるようになっている。
【0016】そこで、先ずこの発明の共振周波数自動検
出方法にあっては、実際の測定に先だって測定台の共振
による影響を除去するための補正データを獲得すること
を可能としている。すなわち、測定台の共振の情報を測
定可能な全周波数帯域(スピーカ32の周波数特性範
囲)についてサンプリングする。図5は、その補正測定
(キャリブレーション)の手順を示すフローチャートで
ある。
【0017】先ず、走査範囲の確認を行なう(ステップ
S21)。すなわち、装置全体についてはその走査可能
範囲(例えば50〜32000Hz)について測定が可
能であるが、スピーカ32の周波数特性を越えて走査す
ると、スピーカ32の破壊を招くので、走査可能範囲は
スピーカ32の周波数特性の範囲内になければならな
い。したがって、その測定可能範囲はスピーカ32の周
波数特性の範囲内にあるか否かを判断し(ステップS2
2)、なければ“キャリブレーション不可能”と表示し
て処理を終了する(ステップS31)。一方、測定範囲
をスピーカ32の周波数特性の範囲内とすることが可能
な場合は、次に測定パラメータを設定する(ステップS
23)。ここで、この補正測定時には例えば次の如く固
定的とする。
【0018】 ・測定範囲; 標準(800〜24000Hz) 高周波型(5000〜32000Hz) 低周波型(50〜10000Hz) のいずれかひとつ ・自動切換増幅器50の増幅利得設定;L(50倍),
M(5倍),S(1/2倍),AUTOのうちのL ・加振増幅器5の増幅利得設定;0〜−60dBのうち
の0dBで最大 ・加振周波数信号VSの波数(N); 50回 ・センサ応答信号SRの計測回数(N); 20回 設定された測定範囲について1Hzごとに測定を行なう
(ステップS24)。測定は成功したか否かを判断する
(ステップS25)。測定中に入力オーバがあった場合
はその測定は失敗とする。そこで、失敗の場合にはステ
ップS31に移行して表示して終了する。一方、成功で
あった場合は、測定データをメモリ12内の補正データ
エリアに転送する(ステップS26)。尚、補正データ
エリアは32Kバイトあり、0〜32000Hzについ
て1Hzごとに1バイト割り当てる。
【0019】補正データエリアに格納したデータを、設
定されている測定周波数範囲にしたがってメモリ12内
の測定データエリアに転送する(ステップS27)。測
定データエリアとは、本来の測定データが格納されるべ
きエリアである。次に、測定データエリアに格納されて
いる補正データを加振増幅器5についての増幅利得の設
定値にしたがって補正する(ステップS28)。この補
正は数1による。
【0020】
【数1】 補正データ=補正データ/10exp(−X1/20) ここで、X1:加振増幅器5についての増幅利得の設定
値 測定データエリアに格納されている補正データを自動切
換増幅器50についての増幅利得の設定値にしたがって
補正する(ステップS29)。この補正は数2による。
【0021】
【数2】 補正データ=補正データ/10exp(−X2/20) ここで、X2:自動切換増幅器50についての増幅利得
の設定値 最後に、補正測定を正常終了したことを示すフラグをセ
ットする(ステップS30)。尚、ここで操作されるフ
ラグは補正用のデータがメモリ上にあることを示す意味
でも使用される。また、補正データとフラグデータは電
源を切ると消去される。
【0022】図2は、この発明の共振周波数自動検出方
法の検出処理手順を示すフローチャートである。図3
は、一周波数についての計測手順の詳細を示すフローチ
ャートである。図4は、自動切換増幅器50による増幅
利得自動切換えに対する測定データの補正の手順を示す
フローチャートである。
【0023】スタートスイッチを押すことにより検出処
理のプログラムが起動される。先ず、測定パラメータを
各ハードウェアに設定する(ステップS1)。前述の測
定範囲(走査開始周波数fmin及び走査終了周波数f
max),自動切換増幅器50の増幅利得設定,加振増
幅器5の増幅利得設定,加振周波数信号VSの波数(N
),センサ応答信号SRの計測回数(N)である。
次に、筐体の共振に対するデータ補正を行なうか否かを
判断する(ステップS2)。そのデータ補正を行なわな
い場合には測定データエリアの内容をクリアし(ステッ
プS3)、データ補正を行なう場合には、クリアせずに
直接ステップS4に移行する。前述の補正測定を実行し
た場合には測定データエリアに補正のためのデータが格
納されているので、クリアすればデータ補正は行なわれ
ないことになる。
【0024】最初の粗検出の場合、CPU1は合成式発
振器41を選択起動して入力された走査開始の周波数f
minから1Hzごとに検出処理を行なう。その一周波
数についての測定処理(ステップS4)においては、合
成式発振器41は加振周波数信号VSを出力し、その加
振周波数信号VSは加振増幅器5に入力されて増幅され
る。この加振増幅器5の増幅利得はCPU1によって制
御される。増幅された信号はスピーカ32を駆動し、発
生した音波で材料30が加振される(ステップS4
1)。
【0025】材料30の微小な変位を捉える非接触変位
センサ31からの応答信号SRはインピーダンス変換器
6に入力され、高入力インピーダンスで受けて低インピ
ーダンスで出力される。インピーダンス変換器6から出
力されるセンサ応答信号は自動切換増幅器50に入力さ
れ、この自動切換増幅器50においては、例えば最初の
設定で“AUTO”が設定されている場合、CPU1か
らの切換コントロール信号SCによりオンにされた選択
スイッチに対応する増幅器により増幅が行なわれる。こ
こで、“AUTO”の場合、CPU1は非接触変位セン
サ31により検出された信号のレベルに応じて選択スイ
ッチを切り換えるように切換コントロール信号SCを制
御する。これは、A/D変換器11の分解能が非接触変
位センサ31のそれよりも劣っている場合に、非接触変
位センサ31の信号レベルを3つの領域に分けてそれぞ
れについてA/D変換器11のダイナミックレンジをカ
バーするように増幅利得を切り換えることにより、低分
解能なA/D変換器を採用してもその性能に左右され
ず、十分なダイナミックレンジを確保するためである。
この実施例の場合、非接触変位センサ31の出力信号範
囲5mV〜5Vを3つの範囲5mV〜50mV、50m
V〜500mV、500mV〜5Vに分割してそれぞれ
に50倍、5倍、1/2倍の増幅利得を割り当ててい
る。
【0026】増幅された信号は加算回路7に入力され
る。この加算回路7は、非接触変位センサ31からの応
答信号SRと加振周波数信号VSとの位相が正相かある
いは逆相であるかを判別するために、センサ応答信号S
Rと基準信号としての正転信号NS,反転信号RSを加
算する処理と、単に入力信号の増幅処理を行なう2つの
モードがあり、周波数走査時は後者の処理を行なう。こ
のモードの選択はCPU1の制御によって行なわれる。
次に、低周波やノイズ及び高周波ノイズをカットするた
めに帯域フイルタ8に入力され、A/D変換を行なうた
めの前処理回路であるS/H回路9に入力される。更
に、非接触変位センサ31からのアナログ信号をデジタ
ル値に変換するためにA/D変換器11でA/D変換処
理を行なう(ステップS42)。
【0027】ここで、A/D変換のタイミング信号を生
成するために、ピーク検出回路10でセンサ応答信号S
Rのピーク値を捉える信号を生成する。この検出信号を
用いて、センサ応答信号SRのデジタル変換をA/D変
換器11で行なうが、計測回数が予め設定されている計
測回数Nと等しくなるまで上記動作を繰り返す(ステ
ップS43)。A/D変換器11の出力はそのときの自
動切換増幅器50の増幅利得と共に測定データエリアに
全て記憶され、更にその平均値がCPU1により算出さ
れて記憶される(ステップS44)。尚、補正を行なう
ためサンプルしたデータから測定データエリア上のデー
タを引き算してから格納する。
【0028】一周波数での測定が終了したら、その周波
数が走査終了周波数fmax以上か否かを判断し(ステ
ップS5)、そうでない場合は走査周波数を1Hz増加
させて(ステップS6)測定処理を繰り返す。一方、走
査周波数がfmax以上であった場合は、自動切換増幅
器50による増幅利得の自動切換えに対する補正処理を
行なう(ステップS7)。その処理においては、図4に
示すように先ずその補正処理を行なうか否かを判断し
(ステップS71)、行なわない場合はそのままその処
理を抜け、行なう場合は自動切換増幅器50の設定が
“AUTO”であるか否かを判断する(ステップS7
2)。“AUTO”の場合は、個々の測定データに対応
した自動切換増幅器50の増幅利得にしたがってその個
々の測定データを補正し(ステップS73)、“AUT
O”でない場合はそのままその処理を抜ける。
【0029】このようにして粗検査が終了したら、記憶
した値から最大値を求め、最大値を検出したときの周波
数を粗検査共振周波数fとする(ステップS8)。
【0030】次に、細検査を行なうため、例えば(f
−2)Hzを走査開始周波数fmin、(f+2)H
zを走査終了周波数fmaxとしてCPU1に設定する
(ステップS9)。細検査の場合は、CPU1はゲート
回路を切り換えて電圧制御発振器43を選択起動し,入
力された走査開始の周波数(f−2)Hzから0.1
Hzごとに(f+2)Hzまで検出処理を行なう。す
なわち、粗検査の場合と同様、一周波数についての測定
処理を行ない(ステップS10)、走査周波数が走査終
了周波数fmaxつまり(f+2)Hz以上か否かを
判断し(ステップS11)、そうでない場合は走査周波
数を0.1Hz増加させて(ステップS12)処理を繰
り返す。尚、この細検査の場合には走査範囲が狭いので
共振周波数を求める上では筐体の共振による影響はほと
んどなくその補正を考慮する必要はない。
【0031】一方、走査周波数がfmax以上であった
場合は、粗検査の場合と同様に自動切換増幅器50によ
る増幅利得の自動切換えに対する補正処理を行なう(ス
テップS13)。このようにして細検査が終了したら、
測定データエリアに記憶した値から最大値を求め、最大
値を検出したときの周波数を材料30の共振周波数f
として求める(ステップS14)。
【0032】ところで、材料30の機械的定数の一つで
ある剛性率を求める場合、共振時の振幅と位相の両方を
計測する必要がある。位相の検出では、材料の加振信号
に対してセンサ応答信号の位相が正相か、あるいは逆相
であるかを高速に判断する必要がある。このための装置
が位相チェック信号発生部20である。位相チェック信
号発生部20は、入力されたスピーカ加振用の加振周波
数信号VSから、反転回路23と正転回路21によって
加振周波数信号VSに対して逆相と正相の信号RS,N
Sを生成する。これらの信号NS及びRSは加算回路7
に入力され、CPU1の制御によってセンサ応答信号S
Rとの加算が行なわれる。加算したこれら2つの信号の
レベル比較を行ない、センサ応答信号SRの位相(正
相,逆相)の検出を行なう(ステップS15)。
【0033】その詳しい処理内容を図6に示す。すなわ
ち、自動切換増幅器50からのセンサ応答信号SRは加
算回路71及び72に入力され、正転信号NSは加算回
路71に、反転信号RSは加算回路72にそれぞれ入力
され、加算回路71の加算信号Aと加算回路72の加算
信号Bとが比較回路73で比較される。そして、A>B
であれば正相と判定し、A<Bであれば逆相と判定す
る。
【0034】一方、正確な共振周波数fを求める方法
として、材料30を十分に加振することと、センサ応答
信号SRの瞬時値を求めるのではなく幾つかの平均値か
ら正確な値を求めることとが必要である。図7の部分
(A)が加振波形であり、その波数をNとする。ま
た、図7の部分(B)がセンサ応答信号SRの計測を示
し、その計測回数をNとする。この発明の共振周波数
検出装置では、波数Nと計測回数Nを前もってCP
U1に入力することにより(ステップS1)、正確な共
振周波数fを求めることが可能になった。
【0035】尚、上述した実施例においては、自動切換
増幅器50における増幅利得の切換えを3段としたがこ
れに限られることはなく何段であってもよい。また、粗
検査,細検査の測定周波数間隔をそれぞれ1Hz,0.
1Hzとしたがこれに限られることはない。更に、細検
査の周波数幅を(f−2)Hz〜(f+2)Hzと
したがこれも一例である。
【0036】
【発明の効果】以上のようにこの発明の共振周波数自動
検出方法及びその装置によれば、小型で操作性が良いと
共に、効率的にかつ正確に共振周波数を検出することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の共振周波数自動検出装置の一実施例
のブロック図である。
【図2】この発明の共振周波数自動検出方法の検出処理
手順を示すフローチャートである。
【図3】一周波数についての計測手順の詳細を示すフロ
ーチャートである。
【図4】自動切換増幅器50による増幅利得自動切換え
に対する測定データの補正の手順を示すフローチャート
である。
【図5】補正測定の手順を示すフローチャートである。
【図6】位相検出の原理を説明するための図である。
【図7】材料の加振とセンサ応答信号の計測を説明する
ための図である。
【符号の説明】
1 CPU 5 加振増幅器 6 インピーダンス変換器 7 加算回路 8 帯域フィルタ 9 サンプル/ホールド回路 10 ピーク検出回路 11 アナログ/デジタル変換器 12 メモリ 20 位相チェック信号発生部 30 材料 31 センサ 32 スピーカ 41 合成式発振器 42 デジタル/アナログ変換器 43 電圧制御発振器 44 周波数カウンタ 45 低域通過フィルタ 50 自動切換増幅器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早崎 忠義 大阪市都島区友渕町一丁目5番90号 鐘紡 株式会社開発研究所内 (72)発明者 柏村 隆光 大阪市都島区友渕町一丁目5番90号 鐘紡 株式会社開発研究所内 (72)発明者 吉留 英雄 大阪市都島区友渕町一丁目5番90号 鐘紡 株式会社開発研究所内 (72)発明者 長谷川 昭彦 石川県河北郡津幡町太田に140 かがつう 株式会社金沢工場内 (72)発明者 田中 優治 石川県河北郡津幡町太田に140 かがつう 株式会社金沢工場内 (72)発明者 岩田 俊夫 石川県河北郡津幡町太田に140 かがつう 株式会社金沢工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設定された周波数範囲で加振周波数信号
    を先ず粗く自動生成してスピーカを介して材料を加振
    し、その材料の変位を検出するセンサからの応答信号の
    最大値を検出することによりそれに対応する周波数を粗
    検査共振周波数とし、次に、その粗検査共振周波数の前
    後の所定周波数範囲で加振周波数信号を細かく自動生成
    して再検査共振周波数を求めることによりそれを前記材
    料の共振周波数とし、その共振周波数において、前記応
    答信号と前記加振周波数信号の正相,逆相信号とを加算
    してレベルの比較を行なうことにより前記応答信号の位
    相の検出を併せて行なうようにしたことを特徴とする共
    振周波数自動検出方法。
  2. 【請求項2】 予め装置の筐体の振動による影響を測定
    して補正データとして確保しておき、前記応答信号に前
    記補正データを加味して前記粗検査共振周波数を求める
    ようにした請求項1に記載の共振周波数自動検出方法。
  3. 【請求項3】 加振周波数信号を粗い周波数間隔で自動
    生成する第1発振手段と、前記加振周波数信号を細かい
    周波数間隔で自動生成する第2発振手段と、前記加振周
    波数信号を音波に変換して材料に印加する印加手段と、
    前記材料に対向して設けられたセンサからの応答信号を
    A/D変換してピークを検出するピーク検出手段と、前
    記第1発振手段に対して周波数範囲を指定し、その範囲
    で走査された際に得られた前記各ピーク値のうちの最大
    値を得て、その最大値に対応する周波数の前後の所定周
    波数範囲を前記第2発振手段に指定し、その範囲で走査
    された際に得られた前記各ピーク値のうちの最大値に対
    応する周波数を前記材料の共振周波数として得るように
    制御を行なうCPUとを備えるようにしたことを特徴と
    する共振周波数自動検出装置。
  4. 【請求項4】 前記センサからの応答信号を増幅する増
    幅手段を備え、その増幅手段は互いに増幅利得が異なり
    切換えが可能な複数の増幅部を有し、前記CPUが前記
    センサからの応答信号のレベルに応じて前記増幅部の1
    つを選択して切り換えるようにした請求項3に記載の共
    振周波数自動検出装置。
  5. 【請求項5】 前記ピーク検出手段の前段に、前記加振
    周波数信号の正相,逆相信号を加算してレベルの比較を
    行なうことによって前記応答信号の位相を判別する位相
    判別手段を設けた請求項3に記載の共振周波数自動検出
    装置。
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Cited By (4)

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