JPH044348Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は、電球、蛍光ランプ等の管球製造工程
におけるマウントとガラスバルブとを封着するマ
ウント封着装置に関する。

（従来の技術） 従来、管球等を製造する製造工程において、通
常バツトシール方式と呼ばれているマウントとガ
ラスバルブを封着する管球用マウント封着装置
は、マウントを保持するマウントホルダとその外
周に設けられた環状のガスバーナー及び封着部成
形用の環状のバツテイング部材とから成る。マウ
ントは、マウントの排気管をマウントホルダ内に
挿入し保持させるとともにマウントホルダ上面に
マウントのフレア部を載せている。

そして、封着作業はマウントホルダを移動して
マウントをガラスバルブ内に挿入しマウントのフ
レア部と縮経されたガラスバルブ端部とを近接さ
せこの近接部を上記ガスバーナーの燃焼ガスによ
つて加熱溶融する。

上記フレア部が軟化溶融した時点で、押圧具で
あるバツテイング部材でマウントのフレア側より
押圧する。引続き押圧した封着部を加熱し溶着さ
せ、その後徐冷して封着工程を終える。

（考案が解決しようとする問題点） 上記封着工程において、前記近接部をバツテイ
ング部材によつて押圧する際、上記バツテイング
部材のバツテイング面が平面なため、封着部の軟
化したガラスがガラスバルブ下端の周方向にはみ
だすことがある。そのためガスバーナーの燃焼ガ
スがフレア部側に多く当たり、はみだし部の陰に
なるバルブ先端部にはあまり当たらず、封着部の
温度分布が一様ではなくなり、封着部に歪を生ず
る原因となる。その結果、封着部に歪が残ると口
金を接着する際や口金を接着した後に封着部に不
所望な力が加わつた場合歪に起因するクラツクが
生じやすくなる。

本考案は、前記封着部に歪を発生させる原因と
なつているバツテイング部材による押圧時の溶融
したガラスが、ガラスバルブ下端の周方向にはみ
だすことを防止することを目的としている。

（問題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案においては
マウントホルダを中心としてマウント封着用バー
ナーとこの外周にバツテイング部材を配置してな
るマウント封着装置において、上記バツテイング
部材は管球のマウント封着部に当接する面が上記
部材の中心線方向に傾斜し凹状に形成されている
管球用マウント封着装置を提供する。

（作用） バツテイング面が凹状の傾斜面を持つているバ
ツテイング部材であるため、前記近接部の溶融し
たガラスをバツテイング部材の傾斜面内で受けて
ガラスバルブ下端の周方向にはみださずに押圧で
きる。

（実施例） 第１図は、たとえば蛍光ランプの製造に用いら
れるバツトシール式のマウント封着装置における
作業ヘツドを示し、１は中空状をなすマウントホ
ルダである。２はこのホルダ１の外周に設けられ
た環状のガスバーナーで斜め上方に指向する多数
の燃焼ガス噴出ノズル７を円状に設けている。３
は、このバーナー２の外周に設けられた耐熱性の
金属やセラミツクからなる環状のバツテイング部
材で、第２図に示すようにその上面は、中心に向
け傾斜した凹状をなしている。そして、このバツ
テイング部材３の下方には、バツテイング部材３
上下駆動用の基体４が固定されている。また、５
はマウントで、マウントの排気管８をマウントホ
ルダ１内に挿入しマウントのフレア９部がマウン
トホルダ１の上面に当接した状態で保持されてい
る。

なお、図中１０は、バツテイング部材３駆動用
のレバー、６は端部１１が予め縮径された管状の
ガラスバルブである。

次に上記構成の作用を示す。マウントホルダ１
内にマウント５の排気管８を挿入し、マウントホ
ルダ１にマウント５を保持させる。ついで、ガラ
スバルブ６内にマウント５を挿入し、ガラスバル
ブ６の端部１１とマウント５のフレア９部とが近
接した状態にする。

次に、上記ガスバーナー２のノズル７から燃焼
ガスを噴出させフレア９の外周部及びガラスバル
ブ６の端部１１を加熱する。この加熱によりフレ
ア９のみ周部１２とバルブ６の端部１１が軟化溶
融した時点で一旦上記ガスバーナー２の燃焼ガス
噴出を停止するか弱くし、その状態で上記レバー
１０を矢印Ａ方向に作動させる。このレバー１０
が上昇することにより上記基体４を介し、バツテ
イング部材３も連動して上昇しその上面がマウン
ト５のフレア９外周部１２に当る。この外周部１
２をガラスバルブ６の端部１１へと押圧すること
によりフレア９とガラスバルブ６とは凹状のバツ
テイング部材３によりフレア９の外周部１２は、
ガラスバルブ６の端部１１を巻込むようにして、
溶融したガラスがはみでることはなく両者は確実
に溶着される。このあとバツテイング部材３を元
の位置に下降させて、封着部を徐冷することによ
り封着作業は終了する。

なお、本考案の上記実施例においては封着装置
の一部である単一のヘツドを取り出し説明した
が、通常はこれら構造のヘツドが等間隔に複数個
設けられた無端の装置で作業が行なわれるもので
ある。また、バツテイング部材によるフレアの外
周部のバルブの端部への押圧を一回行なつたもの
で説明したが、より確実な溶着や成形を行なうた
めに、上記バーナー加熱からバツテイング部材に
よる押圧を複数回繰り返えし行なつてもよい。

また、本考案の上記実施例では蛍光ランプの封
着装置について述べたが、蛍光ランプに限らず他
の放電ランプや電球等でもよく、さらにバルブは
管状に限らず洋梨形や球形などでもさしつかえな
い。さらにまた、上記実施例ではマウントを垂直
状態に支持した縦形封着装置の場合について述べ
たが、本考案はマウントを横形に保持した横形封
着装置にも適用が可能である。

（考案の効果） 以上詳述したように、本考案によれば、バツテ
イング部材のフレア部へ当接する面を凹状にする
ことにより従来の当接する面が平面のバツテイン
グ部材で押圧した場合より溶融したガラスのガラ
スバルブ下端の周方向へのはみだし量が減少し、
マウントのフレア部およびバルブの端部を略均一
に加熱することができ前記封着部の歪の発生率を
減少することができる。その結果、口金接着時や
接着後においての封着部のクラツク発生を減らす
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例による管球用マウ
ント封着装置の作業ヘツドを示す正面縦断面図で
第２図はバツテイング部材の縦断面図である。 １……マウントホルダ、２……ガスバーナー、
３……バツテイング部材、５……マウント、６…
…ガラスバルブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. マウントホルダを中心として、環状のガスバー
   ナーと、この外周に環状のバツテイング部材とを
   配置してなるマウント封着装置において、上記バ
   ツテイング部材は管球のマウント封着部に当接す
   る面が上記部材の中心線方向に傾斜し、凹状に形
   成されていることを特徴とする管球用マウント封
   着装置。