JPH04135234U - 飲料抽出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 抽出時にノズルの周囲から液体や空気の漏出
を防止する。 【構成】 抽出原料を入れたパック１を把持部材１１
ａ、１１ｂによって把持し、上方からパック１にノズル
１２を穿刺して熱湯を注入する場合において、把持部材
１１ａ、１１ｂの案内溝１４の内側及びノズル１２のテ
ーパ状の基部に、弾性部材１５、１６をそれぞれ取り付
け、弾性部材１５、１６同志の嵌合によりノズル１２の
周囲を密封する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、珈琲、紅茶、緑茶等の抽出原料を封入したパックの内部に液体を注 入して飲料を抽出する飲料抽出装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、長期保存のために、密閉性を有するパックに珈琲、紅茶、緑茶等の 抽出原料を封入し、使用時に上方から熱湯を注入し、飲料を抽出するものが知ら れている。例えば、二重構造にしたパックを用い、外側の袋体の上方に設けた注 湯口から注入した熱湯が、内部の濾過部に収納した珈琲等の抽出原料を通過して 飲料として抽出され、袋体の下部を開口した排出部から排出されるものが知られ ている。

【０００３】 また、本出願人は既にパックの上部からノズルを穿刺して、内部に熱湯を注入 する装置を提案している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、何れの場合においても、パックに熱湯を注入する際、或いは抽出効率 を高めるために注湯後に圧力を高めた空気を注入すると、空気がノズルの周囲か ら漏出し抽出効率を損う虞れがある。

【０００５】 本考案の目的は、上述の問題を解消し、抽出中に注入部から液体や気体が洩出 しないようにする飲料抽出装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案に係る飲料抽出装置においては、抽出原 料を入れた濾過部を内蔵し密閉性を有する袋体から成るパックを挟着により固定 する固定手段と、前記パックの上部から内部にノズルを穿刺する手段とを有し、 前記固定手段の内側及び前記ノズルの基部にゴム等の弾性部材を取り付け、前記 ノズルを前記パック内に穿刺した状態で前記ノズルの基部を前記固定手段により 密封状態で挟持し、前記ノズルを介して前記パック内に液体を注入することを特 徴とするものである。

【０００７】

【作用】

上述の飲料抽出装置は、押圧部材の内側及びノズルの基部にゴム等の弾性部材 を取り付けて、抽出時にノズルの周囲を弾性部材により密閉し、液体や気体の漏 出を防止する。

【０００８】

【実施例】

本考案を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。 図１は本考案に係る飲料抽出装置で使用するパック１０の正面図であり、図２ はＸ−Ｘ線に沿った断面図である。パック１においては、水や空気に対して密閉 性を有する例えば合成樹脂製シートから成る長方形の袋体２の内部に、袋体２を 横切るように不織布から成る濾過シート３が設けられ、この濾過シート３内には 例えば焙煎した珈琲豆を粉砕した抽出原料４が収納されている。濾過シート３は 縦断面Ｖ字状又はＵ字状とされ、その両端３ａ、３ｂは袋体２の内側に例えば熱 溶着の手段などにより接着されている。そして、袋体２の下部の排出部５は、熱 可塑性を有し熱湯により剥離する特性を有する接着剤によって封止されている。 また、必要に応じて袋体２の上端部には飲料抽出装置に係止するための係止孔６ が設けられている。

【０００９】 また、図３、図４の変形例は図１、図２に対応しており、袋体２の下端の排出 部５は折り返されていて、使用に際しては下端部をカッタ等により切断して開封 するようにされている。

【００１０】 図５は飲料抽出装置１０の一部の斜視図を示し、駆動機構、熱湯生成手段、空 気圧縮手段等は図示を省略している。この飲料抽出装置１０は、パック１を把持 するための一対の角棒状の把持部材１１ａ、１１ｂと、パック１内に熱湯を供給 するための注射針状のノズル１２を有する熱湯供給部１３とを有している。矢印 方向に移動自在の把持部材１１ａ、１１ｂには、ノズル１２を案内するためのテ ーパ部を有する半円状の案内溝１４がそれぞれ設けられ、案内溝１４の内側には ゴムや合成樹脂からなる弾性部材１５が張り付けられており、把持部材１１ａ、 １１ｂを合わせると案内溝１４は合致してテーパ孔を有する円孔状となるように されている。また、ノズル１２のテーパ状の基部にもゴムや合成樹脂から成る弾 性部材１６が取り付けられている。更に、把持部材１１ａにはパック１の係止孔 ６を係止するための突起１７が設けられ、把持部材１１ｂにはこの突起１７を受 け入れる凹部１８が設けられている。

【００１１】 図５に示すように、パック１の係止孔６を把持部材１１ａの突起１７に係止す ることによって、パック１を把持部材１１ａに取り付けた後に、把持部材１１ａ 、１１ｂの間隔を狭めてパック１を固定する。この状態で熱湯供給部１３が下降 し、ノズル１２によって袋体２の上部を穿刺し、更にノズル１２は図６に示すよ うにパック１内に進入し停止する。ノズル１２の周囲及びその基部は把持部材１ １ａ、１１ｂに取り付けた弾性部材１５と、ノズル１２の基部に設けた弾性部材 １６との密着によって、完全に密封されることになる。そして、ノズル１２を介 して熱湯をパック１内に注ぎ込み、更に圧力を高めた空気を注入すると、熱湯は 圧力を掛けられながら抽出原料４、濾過シート３を高速で濾過して、下部の排出 部５の接着剤を熱及び圧力により剥離して袋体２の下端を開放し、この排出部５ から珈琲液として下方に置いたカップ１９内に排出されることになる。この際に 、ノズル１２の周囲は弾性部材１５、１６により密封されているために、熱湯や 空気が漏出することはない。

【００１２】 なお、図２に示すように、排出部５において袋体２を折り返している場合には 、熱湯の注入前に排出部５をカッタなどにより開封しておく必要があることは云 うまでもない。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明したように本考案に係る飲料抽出装置は、抽出時にノズルの周囲をゴ ム等の弾性部材により密封するので、液体や気体がこの部分から漏出する虞れが なく、抽出効率が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】使用するパックの正面図である。

【図２】Ｘ−Ｘ線に沿った断面図である。

【図３】パックの変形例の正面図である。

【図４】Ｙ−Ｙ線に沿った断面図である。

【図５】飲料抽出装置の斜視図である。

【図６】ノズルをパック内に挿入した状態の断面図であ
る。

【符号の説明】

１ パック ２ 袋体 ３ 濾過シート ４ 抽出原料 ５ 排出部 ６ 係止孔 １１ａ、１１ｂ 把持部材 １２ ノズル １３ 熱湯供給部 １５、１６ 弾性部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 抽出原料を入れた濾過部を内蔵し密閉性
   を有する袋体から成るパックを挟着により固定する固定
   手段と、前記パックの上部から内部にノズルを穿刺する
   手段とを有し、前記固定手段の内側及び前記ノズルの基
   部にゴム等の弾性部材を取り付け、前記ノズルを前記パ
   ック内に穿刺した状態で前記ノズルの基部を前記固定手
   段により密封状態で挟持し、前記ノズルを介して前記パ
   ック内に液体を注入することを特徴とする飲料抽出装
   置。