JPH0136658B2 - - Google Patents
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- JPH0136658B2 JPH0136658B2 JP11978582A JP11978582A JPH0136658B2 JP H0136658 B2 JPH0136658 B2 JP H0136658B2 JP 11978582 A JP11978582 A JP 11978582A JP 11978582 A JP11978582 A JP 11978582A JP H0136658 B2 JPH0136658 B2 JP H0136658B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J29/00—Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
- H01J29/02—Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
- H01J29/10—Screens on or from which an image or pattern is formed, picked up, converted or stored
- H01J29/18—Luminescent screens
- H01J29/28—Luminescent screens with protective, conductive or reflective layers
Landscapes
- Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
- Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、陰極線管けい光面の形成方法、特に
金属反射膜の下地としての有機フイルムを形成す
る方法に関するものである。
金属反射膜の下地としての有機フイルムを形成す
る方法に関するものである。
従来この種のけい光面、例えばカラーブラウン
管のけい光面を形成する場合には、フエースプレ
ート内面に、電子ビームの照射を受けてそれぞれ
赤、青、緑に発光する3種のけい光体をストライ
プ状に配設し、次いでこのけい光体層の表面を有
機フイルムで被覆した後この有機フイルムの表面
にアルミニウム等の金属蒸着膜を形成し、更にベ
ーキング工程においてこのフエースプレートを加
熱して前記有機フイルムを分解除去し、前記金属
蒸着膜をけい光体層に密着させるようにしてい
る。
管のけい光面を形成する場合には、フエースプレ
ート内面に、電子ビームの照射を受けてそれぞれ
赤、青、緑に発光する3種のけい光体をストライ
プ状に配設し、次いでこのけい光体層の表面を有
機フイルムで被覆した後この有機フイルムの表面
にアルミニウム等の金属蒸着膜を形成し、更にベ
ーキング工程においてこのフエースプレートを加
熱して前記有機フイルムを分解除去し、前記金属
蒸着膜をけい光体層に密着させるようにしてい
る。
ここで、上記有機フイルムは、けい光体の粒子
性に起因するけい光体層表面の凹凸を埋めて平滑
にし、これによつて、反射膜を構成する金属蒸着
膜を均一な連続膜として形成すると共にそのけい
光体層に接する側の表面を良好な鏡面状にするた
めに使用されるもので、金属蒸着膜形成後の加熱
により分解除去されるものでなければならない。
通常は、アクリル樹脂の水性エマルジヨンを主成
分とするフイルミング液を塗布後乾燥して形成さ
れるが、その際、先ず個々のエマルジヨン粒子が
最密充填状態となり、更に粒子相互間が融合して
均一な連続体を形成し、この結果としてフイルム
状に形成される。このため、良好なフイルム形成
にはフイルミング液の均一な塗布と加熱による急
速乾燥が必要となる。
性に起因するけい光体層表面の凹凸を埋めて平滑
にし、これによつて、反射膜を構成する金属蒸着
膜を均一な連続膜として形成すると共にそのけい
光体層に接する側の表面を良好な鏡面状にするた
めに使用されるもので、金属蒸着膜形成後の加熱
により分解除去されるものでなければならない。
通常は、アクリル樹脂の水性エマルジヨンを主成
分とするフイルミング液を塗布後乾燥して形成さ
れるが、その際、先ず個々のエマルジヨン粒子が
最密充填状態となり、更に粒子相互間が融合して
均一な連続体を形成し、この結果としてフイルム
状に形成される。このため、良好なフイルム形成
にはフイルミング液の均一な塗布と加熱による急
速乾燥が必要となる。
ところが、このようにして良好な有機フイルム
を形成し、その上に良好な鏡面を有する金属蒸着
膜を形成できたとしても、次のベーキング工程で
有機フイルムを分解除去する際に、発生するガス
の抜け道がないと、上記金属蒸着膜が押上げられ
るいわゆる火ぶくれ現象を生じ、金属蒸着膜がけ
い光体層から遊離し、電極部に付着して耐電圧を
低下させたり剥れた部分のけい光面の発光輝度を
低下させたりする。
を形成し、その上に良好な鏡面を有する金属蒸着
膜を形成できたとしても、次のベーキング工程で
有機フイルムを分解除去する際に、発生するガス
の抜け道がないと、上記金属蒸着膜が押上げられ
るいわゆる火ぶくれ現象を生じ、金属蒸着膜がけ
い光体層から遊離し、電極部に付着して耐電圧を
低下させたり剥れた部分のけい光面の発光輝度を
低下させたりする。
このため、従来はフイルミング液に過酸化水素
とPVA化合物を添加することにより有機フイル
ムを脆化させ、けい光体層の凹凸による歪によつ
て上記有機フイルムにクラツクを生じさせてこれ
を分解ガスの抜け道としていた。
とPVA化合物を添加することにより有機フイル
ムを脆化させ、けい光体層の凹凸による歪によつ
て上記有機フイルムにクラツクを生じさせてこれ
を分解ガスの抜け道としていた。
しかしながら、このような方法では、有機フイ
ルムに生じたクラツクのため金属蒸着膜の平滑性
が失われ、その光反射効率が低下することにより
けい光面の輝度が低下することは避けられない。
のみならず、PVAは熱分解性が悪いため、ベー
キング後にけい光面に残留する未分解物の割合が
高くなるが、この残留物によつてけい光体が汚染
され、その発光能率が低下することもけい光面の
輝度を低下させる要因となつている。
ルムに生じたクラツクのため金属蒸着膜の平滑性
が失われ、その光反射効率が低下することにより
けい光面の輝度が低下することは避けられない。
のみならず、PVAは熱分解性が悪いため、ベー
キング後にけい光面に残留する未分解物の割合が
高くなるが、この残留物によつてけい光体が汚染
され、その発光能率が低下することもけい光面の
輝度を低下させる要因となつている。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、光反射効率の高い金属
反射膜を形成し、輝度の高いけい光面を得ること
が可能な陰極線管けい光面の形成方法を提供する
ことにある。
ものであり、その目的は、光反射効率の高い金属
反射膜を形成し、輝度の高いけい光面を得ること
が可能な陰極線管けい光面の形成方法を提供する
ことにある。
このような目的を達成するために、本発明は、
フイルミング液としてアクリルエマルジヨンを主
成分とし、0.01〜0.5wt%のセルロースアクリル
酸エステルを含む組成物を用いたものである。ま
た、更に0.01〜0.5wt%の水溶性高分子重合体を
添加した組成物を用いたものである。以下、実施
例を用いて本発明を詳細に説明する。
フイルミング液としてアクリルエマルジヨンを主
成分とし、0.01〜0.5wt%のセルロースアクリル
酸エステルを含む組成物を用いたものである。ま
た、更に0.01〜0.5wt%の水溶性高分子重合体を
添加した組成物を用いたものである。以下、実施
例を用いて本発明を詳細に説明する。
先ず、第1図に示すように、フエースプレート
1の内面に赤、青、緑3色のけい光体粒子2から
なるけい光体層3を形成する。これには、けい光
体スラリーを用いる方法や粘着膜に粉末けい光体
を直接付着させる方法など、公知のいずれの技術
を用いても良い。
1の内面に赤、青、緑3色のけい光体粒子2から
なるけい光体層3を形成する。これには、けい光
体スラリーを用いる方法や粘着膜に粉末けい光体
を直接付着させる方法など、公知のいずれの技術
を用いても良い。
次に、このけい光体層3の上に、下記の組成を
有するフイルミング液を塗布する。
有するフイルミング液を塗布する。
アクリルエマルジヨン 18wt%
セルロースアクリル酸エステル 0.4wt%
PVP(ポリビニールピロリドン) 0.03wt%
水 残部
塗布に際しては、第2図に示すようにけい光体
層3を形成したフエースプレート1を上向きにし
てフイルミング液6を注入する。次いでこのフエ
ースプレート1をゆつくり回転させて上記フイル
ミング液6を内面全体に拡げた後、第3図に示す
ように傾けて過剰なフイルミング液6を排出す
る。次にこのフエースプレート1を高速回転させ
てフイルミング液6の塗膜を均一に形成する。
層3を形成したフエースプレート1を上向きにし
てフイルミング液6を注入する。次いでこのフエ
ースプレート1をゆつくり回転させて上記フイル
ミング液6を内面全体に拡げた後、第3図に示す
ように傾けて過剰なフイルミング液6を排出す
る。次にこのフエースプレート1を高速回転させ
てフイルミング液6の塗膜を均一に形成する。
次いで、この塗膜を加熱乾燥して有機フイルム
4を形成する。この時、有機フイルム4は、第4
図に示すようにアクリル樹脂7からセルロースア
クリル酸エステル8が分離して海島状組織を呈す
る。ここで、海島状に分離したセルロースアクリ
ル酸エステル8は、第5図に示すようにアクリル
樹脂7に対して凹部を形成し、境界に断層を生じ
る。
4を形成する。この時、有機フイルム4は、第4
図に示すようにアクリル樹脂7からセルロースア
クリル酸エステル8が分離して海島状組織を呈す
る。ここで、海島状に分離したセルロースアクリ
ル酸エステル8は、第5図に示すようにアクリル
樹脂7に対して凹部を形成し、境界に断層を生じ
る。
従つて、次にこの有機フイルム4の上にアルミ
ニウム蒸着膜5を形成した時、このアルミニウム
蒸着膜5には上記断層部において隙間5aが生じ
る。このため、次のベーキングによる有機フイル
ム4の分解除去工程において、分解ガスはこの隙
間5aから抜け、アルミニウム蒸着膜5を押し上
げることはない。他方、上記セルロースアクリル
酸エステル8の分離によつて有機フイルム4の表
面に生じる凹凸は極めて微細なものであるため、
アルミニウム蒸着膜5の平滑性は殆んど損われ
ず、それによる光反射効率の低下は極めて小さ
い。従つて、輝度の高いけい光面を得ることがで
きる。
ニウム蒸着膜5を形成した時、このアルミニウム
蒸着膜5には上記断層部において隙間5aが生じ
る。このため、次のベーキングによる有機フイル
ム4の分解除去工程において、分解ガスはこの隙
間5aから抜け、アルミニウム蒸着膜5を押し上
げることはない。他方、上記セルロースアクリル
酸エステル8の分離によつて有機フイルム4の表
面に生じる凹凸は極めて微細なものであるため、
アルミニウム蒸着膜5の平滑性は殆んど損われ
ず、それによる光反射効率の低下は極めて小さ
い。従つて、輝度の高いけい光面を得ることがで
きる。
このように有機フイルム4が海島状組織を形成
するのは、アクリル樹脂と相溶性の悪いセルロー
スアクリル酸エステルをフイルミング液に含有さ
せたため、これが乾燥過程で分離して来ることに
よる。従つて、同じくアクリル樹脂に対して相溶
性の悪い他の多糖類等を含有させて用いても類似
の効果が期待できるが、上述したようにセルロー
スアクリル酸エステルを用いた場合には、例えば
セルロースのみを用いた場合に比較して火ぶくれ
防止効果が格段に優れていることが確認された。
第6図にこの様子を示す。即ち、第6図は火ぶく
れ防止効果のアクリル酸化合割合依存性を示し、
火ぶくれ防止効果は1〜5の5段階評価とし、
2.5を合否の境とした。同図中イ,ロ,ハはそれ
ぞれセルロースの含有量が0.6wt%、0.4wt%、
0.2wt%の場合を示すが、いずれにおいてもアク
リル酸化合割合が増すほど火ぶくれ防止効果が優
れていることが分る。また、この場合、アクリル
酸を化合させた形をとることにより、エマルジヨ
ン中に添加するセルロース自体としての添加量は
1/3程度に減少させることができる結果、アクリ
ルエマルジヨンに比較して熱分解し難いセルロー
スの未分解残留物によつて生じるけい光体発光能
率の低下を大幅に改善することができた。
するのは、アクリル樹脂と相溶性の悪いセルロー
スアクリル酸エステルをフイルミング液に含有さ
せたため、これが乾燥過程で分離して来ることに
よる。従つて、同じくアクリル樹脂に対して相溶
性の悪い他の多糖類等を含有させて用いても類似
の効果が期待できるが、上述したようにセルロー
スアクリル酸エステルを用いた場合には、例えば
セルロースのみを用いた場合に比較して火ぶくれ
防止効果が格段に優れていることが確認された。
第6図にこの様子を示す。即ち、第6図は火ぶく
れ防止効果のアクリル酸化合割合依存性を示し、
火ぶくれ防止効果は1〜5の5段階評価とし、
2.5を合否の境とした。同図中イ,ロ,ハはそれ
ぞれセルロースの含有量が0.6wt%、0.4wt%、
0.2wt%の場合を示すが、いずれにおいてもアク
リル酸化合割合が増すほど火ぶくれ防止効果が優
れていることが分る。また、この場合、アクリル
酸を化合させた形をとることにより、エマルジヨ
ン中に添加するセルロース自体としての添加量は
1/3程度に減少させることができる結果、アクリ
ルエマルジヨンに比較して熱分解し難いセルロー
スの未分解残留物によつて生じるけい光体発光能
率の低下を大幅に改善することができた。
また、前記組成においてPVPを加えたことに
より、上述したようなアクリル樹脂とセルロース
アクリル酸エステルとの相分離の速さを制御する
ことが可能となつた。即ち、例えばアクリル樹脂
にセルロースを添加したのみでは、フイルミング
液を調合した後、それをフエースプレートに注入
する前の段階、例えば圧送中もしくは注入タンク
内にある間に、アクリル樹脂とセルロースが相分
離を起こしてしまい、フエースプレートに注入し
た時には最早所望の相分離が起こらず、火ぶくれ
が生じてしまうことがあつた。これに対し、上述
したようなPVPや、PVA(ポリビニールアルコー
ル)その他の水溶性高分子重合体を適量添加する
ことにより、相分離速さを有効に制御できること
が確認された。第7図は、縦軸にセルロースアク
リル酸、横軸にPVPの添加量をとつて相分離制
御効果を示したもので、同図中イ,ロ,ハはそれ
ぞれエマルジヨンが16wt%、18wt%、20wt%の
場合を示し、各線より下側が24時間経つても相分
離を生じない成分領域である。同図からも明らか
なように、このような水溶性高分子重合体を添加
することにより、調合後フエースプレートに注入
するまでの間は相分離を起こすことなく、フエー
スプレートに注入塗布した後の乾燥過程で生じる
エマルジヨン濃縮状態においてのみ相分離を起こ
させることができる。
より、上述したようなアクリル樹脂とセルロース
アクリル酸エステルとの相分離の速さを制御する
ことが可能となつた。即ち、例えばアクリル樹脂
にセルロースを添加したのみでは、フイルミング
液を調合した後、それをフエースプレートに注入
する前の段階、例えば圧送中もしくは注入タンク
内にある間に、アクリル樹脂とセルロースが相分
離を起こしてしまい、フエースプレートに注入し
た時には最早所望の相分離が起こらず、火ぶくれ
が生じてしまうことがあつた。これに対し、上述
したようなPVPや、PVA(ポリビニールアルコー
ル)その他の水溶性高分子重合体を適量添加する
ことにより、相分離速さを有効に制御できること
が確認された。第7図は、縦軸にセルロースアク
リル酸、横軸にPVPの添加量をとつて相分離制
御効果を示したもので、同図中イ,ロ,ハはそれ
ぞれエマルジヨンが16wt%、18wt%、20wt%の
場合を示し、各線より下側が24時間経つても相分
離を生じない成分領域である。同図からも明らか
なように、このような水溶性高分子重合体を添加
することにより、調合後フエースプレートに注入
するまでの間は相分離を起こすことなく、フエー
スプレートに注入塗布した後の乾燥過程で生じる
エマルジヨン濃縮状態においてのみ相分離を起こ
させることができる。
なお、上述した実施例においては、セルロース
アクリル酸エステルの含有量を0.4wt%、PVPの
含有量を0.03wt%としたが、これらはそれぞれ
0.01〜0.5wt%の範囲内であれば、良好な結果を
得ることができる。また、アクリルエマルジヨン
は10〜20wt%程度が好適である。
アクリル酸エステルの含有量を0.4wt%、PVPの
含有量を0.03wt%としたが、これらはそれぞれ
0.01〜0.5wt%の範囲内であれば、良好な結果を
得ることができる。また、アクリルエマルジヨン
は10〜20wt%程度が好適である。
以上説明したように、本発明によれば、アクリ
ルエマルジヨンを主成分とし、セルロースアクリ
ル酸エステルを0.01〜0.5wt%添加したフイルミ
ング液を用いたことにより、セルロースアクリル
酸エステルがアクリル樹脂中に海島状に相分離し
て有機フイルムに断層が形成され、金属反射膜を
形成した時にこの断層部に生じる隙間が有機フイ
ルム分解の際にガスの抜け道となるため、火ぶく
れを生じることなく、光反射効率の高い金属反射
膜が得られ、輝度の高い良好なけい光面を形成す
ることができるという効果を有する。また、アク
リルエマルジヨンに比較して熱分解性の悪いセル
ロース自体としての含有量は、海島状組織を形成
するための添加物としてセルロース自体を用いる
場合に比較して少なくなるため、有機フイルムの
熱分解性が向上し、未分解の残留物に起因するけ
い光体の発光能率の低下が小さくなるという利点
もある。更に、PVP等の水溶性高分子重合体を
添加したフイルミング液を用いることにより、製
造過程で生じる相分離を制御してそれを最も有効
に生じさせることができるため、容易に量産化が
行なえるという効果をも有する。
ルエマルジヨンを主成分とし、セルロースアクリ
ル酸エステルを0.01〜0.5wt%添加したフイルミ
ング液を用いたことにより、セルロースアクリル
酸エステルがアクリル樹脂中に海島状に相分離し
て有機フイルムに断層が形成され、金属反射膜を
形成した時にこの断層部に生じる隙間が有機フイ
ルム分解の際にガスの抜け道となるため、火ぶく
れを生じることなく、光反射効率の高い金属反射
膜が得られ、輝度の高い良好なけい光面を形成す
ることができるという効果を有する。また、アク
リルエマルジヨンに比較して熱分解性の悪いセル
ロース自体としての含有量は、海島状組織を形成
するための添加物としてセルロース自体を用いる
場合に比較して少なくなるため、有機フイルムの
熱分解性が向上し、未分解の残留物に起因するけ
い光体の発光能率の低下が小さくなるという利点
もある。更に、PVP等の水溶性高分子重合体を
添加したフイルミング液を用いることにより、製
造過程で生じる相分離を制御してそれを最も有効
に生じさせることができるため、容易に量産化が
行なえるという効果をも有する。
第1図は本発明の一実施例を説明するためのけ
い光面の断面図、第2図および第3図は同じくフ
エースプレートの断面図、第4図および第5図は
有機フイルムの拡大平面図および一部断面図、第
6図はセルロースアクリル酸エステルの火ぶくれ
防止効果を表わす実験データの一例を示すグラ
フ、第7図はポリビニールピロリドンの相分離抑
制効果を表わす実験データの一例を示すグラフで
ある。 1……フエースプレート、3……けい光体層、
4……有機フイルム、5……アルミニウム蒸着
膜、6……フイルミング液、7……アクリル樹
脂、8……セルロースアクリル酸エステル。
い光面の断面図、第2図および第3図は同じくフ
エースプレートの断面図、第4図および第5図は
有機フイルムの拡大平面図および一部断面図、第
6図はセルロースアクリル酸エステルの火ぶくれ
防止効果を表わす実験データの一例を示すグラ
フ、第7図はポリビニールピロリドンの相分離抑
制効果を表わす実験データの一例を示すグラフで
ある。 1……フエースプレート、3……けい光体層、
4……有機フイルム、5……アルミニウム蒸着
膜、6……フイルミング液、7……アクリル樹
脂、8……セルロースアクリル酸エステル。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 フエースプレートの内面にけい光体層、有機
フイルム、金属反射膜を順次形成した後、このフ
エースプレートを加熱して前記有機フイルムを分
解除去し、金属反射膜をけい光体層に密着させる
陰極線管けい光面の形成方法において、有機フイ
ルムは、アクリルエマルジヨンを主成分としかつ
0.01〜0.5wt%のセルロースアクリル酸エステル
を含む組成物からなるフイルミング液をけい光体
層に塗布後乾燥して形成することを特徴とする陰
極線管けい光面の形成方法。 2 フエースプレートの内面にけい光体層、有機
フイルム、金属反射膜を順次形成した後、このフ
エースプレートを加熱して前記有機フイルムを分
解除去し、金属反射膜をけい光体層に密着させる
陰極線管けい光面の形成方法において、有機フイ
ルムは、アクリルエマルジヨンを主成分としかつ
0.01〜0.5wt%のセルロースアクリル酸エステル
および0.01〜0.5wt%の水溶性高分子重合体を含
む組成物からなるフイルミング液をけい光体層に
塗布後乾燥して形成することを特徴とする陰極線
管けい光面の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11978582A JPS5912537A (ja) | 1982-07-12 | 1982-07-12 | 陰極線管けい光面の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11978582A JPS5912537A (ja) | 1982-07-12 | 1982-07-12 | 陰極線管けい光面の形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5912537A JPS5912537A (ja) | 1984-01-23 |
JPH0136658B2 true JPH0136658B2 (ja) | 1989-08-01 |
Family
ID=14770157
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11978582A Granted JPS5912537A (ja) | 1982-07-12 | 1982-07-12 | 陰極線管けい光面の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5912537A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01111631A (ja) * | 1987-10-24 | 1989-04-28 | Toru Hanatani | 収縮フィルムによる包装方法 |
KR920010099B1 (ko) * | 1989-07-06 | 1992-11-14 | 삼성전관 주식회사 | 안료부착 형광체의 제조방법 |
KR100313102B1 (ko) * | 1994-10-25 | 2001-12-28 | 김순택 | 음극선관용필르밍액조성물및이를사용한스크린막의제조방법 |
-
1982
- 1982-07-12 JP JP11978582A patent/JPS5912537A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5912537A (ja) | 1984-01-23 |
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