JP7368140B2 - データ更新システム、プリンタ及び制御プログラム - Google Patents

Description

本発明は、データ更新システム、プリンタ及び制御プログラムに関する。

従来、プリンタが使用するアプリケーションやフォント等のデータを、ネットワークを経由して管理サーバから受信し、受信した更新データでプリンタのデータを更新するシステムが提案されている（特許文献１参照）。

特開２０１５－９２７６９号公報

このような従来のシステムでは、管理サーバがプリンタのデータが確実に更新されているか確認することが難しいという課題がある。また、複数のプリンタが運用されている場合は、店舗の開店時間など、複数のプリンタが同時に電源投入されたときにデータの更新を行なうため、アクセスが集中し、データを正しく受信できないという課題がある。

本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、プリンタのデータを確実に更新できる仕組みを提供することを目的とする。

本発明のある態様によれば、サーバと、プリンタと、を備え、プリンタが印字媒体への印字に用いる印字データを更新するデータ更新システムであって、プリンタは、所定のタイミングで、サーバに、サーバに記憶されている印字データ（印字用フォント、ソフトウェア、ファームウェアを除く）の一覧が記載されたリストを要求するリスト要求部と、サーバから送信されたリストを参照して、サーバに記憶されている印字データと、記憶部に記憶されている所持データとの間で差があるデータである差分データの情報の有無を判断する判断部と、リストに差分データの情報がある場合に、当該差分データの送信をサーバに要求する差分要求部と、要求した差分データをサーバから受信し、受信した差分データに基づいて記憶部に記憶されている所持データを更新する更新部と、印字が要求されたときに、更新された所持データを記憶部から読み出し、読み出した所持データを印字データとして印字媒体に印字を行う印字制御部と、を有することを特徴とする。

これによれば、プリンタが、所定のタイミングでサーバに記憶されているデータのリストを参照し、必要な差分データのみを受信するので、漏れなく、確実に、プリンタのデータを更新できる。

本発明の実施形態に係るプリンタのデータ更新システムの説明図である。 本発明が実施形態に係るプリンタの構成ブロック図である。 本発明の実施形態に係るプリンタの機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係る管理端末の機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係るクラウドサーバの機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係る初期設定処理のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る更新処理のフローチャートである。 本発明の実施形態に係るプリンタの更新システムの具体的な構成例の説明図である。

以下、添付図面に従って本発明の実施形態のプリンタのデータ更新システム１について詳説する。

図１は、本発明の実施形態に係るプリンタのデータ更新システム１の説明図である。

プリンタのデータ更新システム１は、プリンタ１０、管理端末２０、クラウドサーバ３０を備えて構成されている。

プリンタ１０は、例えば店舗や工場等の作業所に配置され、作業者の操作によりラベルを印字する。管理端末２０は、例えば本社等の事務所に配置され、管理者によってプリンタ１０の管理、特にデータの更新を行なう。クラウドサーバ３０は、ネットワーク４０上に配置され、プリンタ１０が用いるデータを管理するサーバである。

プリンタ１０は、例えばインクリボンのインクを印字媒体に転写することで印字を行う熱転写方式のプリンタである。なお、プリンタ１０の印字方式はインクジェット方式であってもよいし感熱方式であってもよい。

管理端末２０は、例えばパーソナルコンピュータにより構成される。管理端末２０は、プリンタ１０の設定、特にプリンタ１０のプログラムや印字データ等の登録、更新を行なう。なお、管理端末２０は、携帯型のモバイル端末であってもよい。

クラウドサーバ３０は、プリンタ１０で用いられるプログラムや印字データ、印字フォーマット等からなるデータを記憶するサーバであり、後述するように、プリンタ１０の求めに応じてデータをプリンタ１０に送信する。クラウドサーバ３０は、単一のハードウェアであってもよいし、一つ又は複数の物理的なハードウェア上に構築された仮想的なサーバであってもよい。

ネットワーク４０は、プリンタ１０、管理端末２０及びクラウドサーバ３０を通信可能に接続するネットワークである。ネットワーク４０は、ＬＡＮ、ＷＡＮ等の広帯域通信により構成される。なお、プリンタ１０と管理端末２０との物理的距離が近い場合に、これらの間がＵＳＢ等の有線通信や、Ｗｉ－Ｆｉ等の無線通信によって通信可能に接続されていてもよい。またさらに、ＵＳＢメモリ等のフラッシュメモリにより物理的にデータを受け渡しするように構成してもよい。

図２は、本実施形態のプリンタ１０の構成ブロック図である。

プリンタ１０は、プリンタ１０にて実行される機能を司るコントローラ６０と、プラテンローラ１２、サーマルヘッド１３、電源スイッチ３１、入力部２７、表示部２８及び通信部５０を備えて構成される。

コントローラ６０は、例えば、ＣＰＵ（central processing unit：中央演算装置）５１、ＲＯＭ（read only memory）５２、ＲＡＭ（random access memory）５３、搬送制御回路５４、印字制御回路５５、ＩＯポート５９及び電源部６１を備えて構成される。これらはバス６５を介して相互に接続されており、相互に各種データの送受信が行なえるように構成されている。

ＣＰＵ５１は、ＲＯＭ５２に記憶されているプログラムを実行することによって、コントローラ６０全体を統括的に制御すると共に、各部に所要の処理や制御を実行させるコンピュータである。ＣＰＵ５１は、ＲＯＭ５２に記憶されているプログラムを実行することによって、図３で説明する各部の機能を実現する。ＣＰＵ５１が実行する各種プログラムは、例えばＣＤ－ＲＯＭや不揮発性メモリ等の非一過性の記録媒体に記憶されたものを用いてもよい。なお、ＣＰＵ５１は、現在日時を管理する時計機能も有する。

ＲＯＭ５２には、ＣＰＵ５１が読み出して実行するプログラムが記憶される。ＲＡＭ５３には、ＣＰＵ５１が実行する処理に必要なプログラム（スクリプト）や各種情報、印字に必要な印字データ、印字フォーマット、登録情報などが記憶される。

搬送制御回路５４は、ＣＰＵ５１からの指示信号に従いプラテンローラ１２の駆動モータを制御して、プラテンローラ１２の回転／停止を制御する。これにより、印字媒体及びインクリボンの搬送が制御される。

印字制御回路５５は、ＣＰＵ５１から供給される印字すべき文字、図形及びバーコードなどの印字データに対応する印字信号を生成し、生成された印字信号をサーマルヘッド１３に供給することで、印字媒体に印字が行なわれる。

ＩＯポート５９は、入力部２７及び表示部２８に接続され、ユーザによる入力部２７への操作に対応した操作信号をＣＰＵ５１に送る。また、ＩＯポート５９は、ＣＰＵ５１から供給される表示データを表示部２８に出力する。また、ＩＯポート５９は、通信部５０との間で情報を送受信し、通信部５０に接続されるネットワーク４０を介して管理端末２０及びクラウドサーバ３０と通信を行なう。

表示部２８は、例えば液晶ディスプレイにより構成される。入力部２７は、表示部２８に備えられたタッチパネルや、ボタン、ＤＩＰ－ＳＷ等により構成される。

電源部６１は、電源スイッチ３１に対する押下操作を監視し、電源スイッチ３１の操作に基づいて、各部への電力供給の実施と停止とを切り替えることにより、プリンタ１０の電源をオン／オフする。

通信部５０は、ＬＡＮ、ＷＡＮ等の通信に適した通信コントローラを備え、ＣＰＵ５１により、相手先への通信データの送信及び受信を行なう。なお、通信コントローラは、前述のように、無線通信機能を備えるものであってもよい。

図３は、本実施形態のプリンタ１０の機能ブロック図である。

プリンタ１０のコントローラ６０は、ＣＰＵ５１がプログラムを実行することにより各種アプリケーションが実行されることで、次に説明する機能を実現する。プリンタ１０は、これらの各機能により、クラウドサーバ３０から必要なデータを取得できる。

プリンタ１０は、リスト要求部１１０、判断部１２０、差分要求部１３０、更新部１４０及び記憶領域（記憶部）１５０を備える。記憶領域１５０には、プログラムや印字データ等を含むデータ２００が記憶される。

リスト要求部１１０は、プリンタ１０が予め設定された状態又は時刻となった場合に、クラウドサーバ３０に対してリストの送信を要求し、クラウドサーバ３０から送信されたリストを受信する。

本実施形態で説明する「予め設定された状態又は時刻」とは、プリンタ１０の電源スイッチ３１が操作されてプリンタ１０の電源が起動するとき（起動時に各種アプリケーションが動作可能となった直後）、プリンタ１０の電源スイッチ３１が操作されてプリンタ１０の電源が終了するとき（終了時に各種アプリケーションが終了する直前）、又は、管理者によって指示された自動更新日時になったとき、とする。なお以降は「予め設定された状態又は時刻」を「所定のタイミング」とも称する。

また、本実施形態で説明する「リスト」とは、クラウドサーバ３０に記憶された、プリンタ１０で用いられるプログラムや印字データ、印字フォーマット等のデータの一覧が記載されたものであり、例えば、ファイル名、ファイル種類、バージョン、ファイル更新日時が含まれる。

さらに、本実施形態におけるデータ２００とは、フォント、設定プログラム、印字フォーマット、表示部２８の画面レイアウト、価格、商品名等のデータベース、動画（ヘルプ動画や店舗における宣伝動画等）、及び、これらを一つのファイルに纏めたパッケージデータ、を呼ぶ。これらデータ２００はプリンタ１０の記憶領域１５０に記憶される。また、クラウドサーバ３０にも同様にこれらデータ２００が記憶されている。

なお、リスト要求部１１０は、管理端末２０から送信された設定ファイルを受信し、受信した設定ファイルに基づいて、自動更新時刻の設定を行なう機能も有する。

判断部１２０は、クラウドサーバ３０から送信されたリストを参照し、リストに含まれるファイル更新日時又はバージョンが、プリンタ１０の記憶領域１５０に既に記憶されているデータ２００（所持データ）との間に差があるもの、具体的には、リストに、更新されたデータの情報があるか否かを判断する。なお、更新されたデータは、必ずしも更新日時が新しいデータではなく、更新日時が古いものも含まれる。本実施形態では、所持データから更新されたデータ、すなわち、前の状態と違う状態のデータを「差分データ」と呼ぶ。

差分要求部１３０は、判断部１２０により差分データがあると判断された場合は、クラウドサーバ３０に、当該差分データの送信を要求する。

更新部１４０は、クラウドサーバ３０から送信された差分データを受信すると、受信した差分データに基づいて、記憶領域１５０に既に記憶されているデータ２００を更新する。

図４は、本実施形態の管理端末２０の機能ブロック図である。

管理端末２０は、プリンタ１０を管理するアプリケーションがインストールされており、このアプリケーションを実行することにより、次のような構成を実現する。このアプリケーションは、管理者からの指示が入力されるユーザインターフェースを有している。

管理端末２０は、自動更新時刻設定部２１０と、更新データ登録部２２０と、記憶領域２３０とを備える。

自動更新時刻設定部２１０は、管理者による操作に基づいて、プリンタ１０の自動更新時刻を設定する。具体的には、管理者によって自動更新時刻が指示された場合に、自動更新時刻を設定する設定ファイルをプリンタ１０に送信することで、プリンタ１０の自動更新時刻を設定できる。

更新データ登録部２２０は、プリンタ１０が用いるデータ２００をクラウドサーバ３０に登録する。管理者により更新されたデータ２００は、記憶領域２３０に記録された後、クラウドサーバ３０に送信される。

図５は、本実施形態のクラウドサーバ３０の機能ブロック図である。

クラウドサーバ３０は、プリンタ１０が用いるデータ２００を管理するアプリケーションがインストールされており、このアプリケーションを実行することにより、次のような構成を実現する。

クラウドサーバ３０は、リスト要求受信部３１０と、リスト送信部３２０と、データ送信部３３０と、記憶領域３４０とを備える。

リスト要求受信部３１０は、プリンタ１０からのリスト要求に基づいて、記憶領域３４０に記憶されているデータ２００の一覧をリストとして作成する。リストは、前述のように、クラウドサーバ３０の記憶領域３４０に記憶されているデータ２００の一覧であり、ファイル名、ファイル種類、バージョン、ファイル更新日時等が含まれる。

リスト送信部３２０は、リスト要求受信部３１０により作成されたリストをプリンタ１０に送信する。

データ送信部３３０は、プリンタ１０からの差分データ要求に基づいて、記憶領域３４０に記録されているデータ２００から差分データを抽出し、抽出された差分データをプリンタ１０に送信する。

次に、このように構成された本実施形態のデータ更新システム１における、ファイル更新の処理を図６及び図７を用いて説明する。

図６は、プリンタ１０と管理端末２０との間で行なわれる初期設定処理のシーケンス図である。

管理端末２０は、プリンタ１０における更新処理（図７参照）の事前の準備として、プリンタ１０の自動更新時刻を設定する。具体的には、管理者が、管理端末２０で実行されているアプリケーションのユーザインターフェースを利用して、プリンタ１０の自動更新時刻を指定する（Ｓ１０）。

管理端末２０の自動更新時刻設定部２１０は、管理者からの更新時刻の指定を受け付けると、プリンタ１０の自動更新時刻を設定するための設定ファイルを作成し（Ｓ２０）、作成した設定ファイルを、プリンタ１０に送信する（Ｓ３０）。なお、管理端末２０とプリンタ１０とがＵＳＢ接続され、これにより設定ファイルを送信したり、ＵＳＢメモリによって設定ファイルを受け渡すようにしてもよい。

プリンタ１０のリスト要求部１１０は、管理端末２０から送信された設定ファイルを受信すると、設定ファイルに基づいて、自身の自動更新時刻を設定する（Ｓ４０）。

なお、自動更新時刻ではなく、管理者がプリンタ１０の起動時刻を指定し、この起動時刻にプリンタ１０が起動したときに更新処理が実行されるように設定してもよい。

図７は、プリンタ１０、管理端末２０及びクラウドサーバ３０間で行なわれる更新処理のシーケンス図である。

まず、管理端末２０は、プリンタ１０が用いるデータ２００の更新を行なう。管理端末２０において、管理者により更新されたデータが作成される（Ｓ１１０）。管理端末２０の更新データ登録部２２０は、管理者により更新されたデータをクラウドサーバ３０に送信することで、クラウドサーバ３０に登録する（Ｓ１２０）。

クラウドサーバ３０は、これを受けて、更新されたデータを記憶領域３４０に記憶する（Ｓ３１０）。

プリンタ１０において、リスト要求部１１０は、所定のタイミングとなったか否かを判定する（Ｓ２１０）。

リスト要求部１１０は、所定のタイミングであると判定した場合は、クラウドサーバ３０に対して、リストの送信を要求する（Ｓ２２０）。

クラウドサーバ３０のリスト要求受信部３１０は、プリンタ１０からリストの要求を受信すると、リスト送信部３２０にその旨を伝達する。リスト送信部３２０は、これを受けて、記憶領域３４０に記憶されているデータ２００からリストを作成し、プリンタ１０へと送信する（Ｓ３２０）。

クラウドサーバ３０からリストが送信された場合は、プリンタ１０の判断部１２０は、リストを参照し、リストに含まれる情報から、プリンタ１０の記憶領域１５０に既に記憶されている所持データから更新されたデータ（差分データ）があるか否かを判定する（Ｓ２３０）。

このとき、更新されたデータがない場合、すなわち、クラウドサーバ３０に記憶されているデータ２００とプリンタ１０の所持データとの間で差がない場合は、プリンタ１０が保持しているデータ２００は全て最新であると判断し、差分データの要求を行なうことなく、ステップＳ２１０に戻り、次回の所定のタイミングを待機する。

Ｓ２３０において、判断部１２０は、更新されたデータがあると判断した場合は、その旨を差分要求部１３０に伝達する。

プリンタ１０の差分要求部１３０は、更新されたデータがあると判断した場合は、クラウドサーバ３０に対して、データ２００のうち更新されたデータのみ（すなわち差分データ）の送信を要求する（Ｓ２４０）。

クラウドサーバ３０のデータ送信部３３０は、プリンタ１０から差分データの要求を受信すると、記憶領域３５０に記憶されたデータ２００から当該要求に含まれる差分データを抽出し、抽出された差分データをプリンタ１０に対して送信する（Ｓ３３０）。

プリンタ１０の更新部１４０は、クラウドサーバ３０から差分データが送信された場合は、これを受信する。更新部１４０は、受信した差分データを記憶領域１５０のデータ２００へと上書きして記録して、記憶領域１５０の所持データを更新する。

このとき、更新部１４０は、更新されたデータを差分データにより上書きするのではなく、旧データをそのまま保持した上で差分データを所持データとして使用するように設定してもよい。このようにすることで、更新されたデータに問題や不都合があった場合に、保存されている旧データを用いて、以前の状態に戻すことが可能となる。

以上のような処理によって、プリンタ１０は、所定のタイミングでクラウドサーバ３０にリストを要求し、リストから更新されたデータのみ抽出し、これを差分データとしてクラウドサーバ３０に要求する。クラウドサーバ３０は、差分データのみを送信する。このような処理により、漏れなく、確実に、プリンタ１０のデータ２００を更新することができる。

なお、差分要求部１３０は、更新されたデータ２００が複数ある場合は、複数のデータを差分データとして同時に送信されるよう要求してもよいし、複数のデータ２００を異なるタイミングで送信されるように要求してもよい。

一例として、差分要求部１３０は、業務に必要なデータ（重要度の高いデータ）を業務開始前に受信しておき、業務に関して重要度の低いデータを、業務時間の終了後に改めて送信するように要求してもよい。また、データサイズが大きく更新に時間がかかるデータよりも、データサイズが小さいデータを優先して更新するように要求してもよい。このように制御することで、業務に必要なデータを優先的に更新することができ、業務に支障を与えないようにすることができる。

図８は、本実施形態のプリンタのデータ更新システム１の具体的な構成例を示す説明図である。

作業所１００には、複数台（５台）のプリンタ１０が備えられている。管理端末２０、クラウドサーバ３０及びネットワーク４０の構成は前述した図１と同様である。

ここで、これら５台のプリンタ１０の自動更新時刻が全て同一に設定されている場合を考える。例えば、店舗の開店時間や業務開始時間などに一斉にプリンタ１０の電源が投入されるような業務形態を想定する。

この場合は、プリンタ１０の電源が投入されることにより自動更新時刻のタイミングとなった場合に、５台のプリンタ１０の全てがクラウドサーバ３０にリストを要求し、更新されたデータがある場合は差分データをクラウドサーバ３０に要求する。

このように、同時に複数台のプリンタ１０がクラウドサーバ３０に対するデータの送受信を行なった場合に、これらの間のネットワーク４０にアクセスが集中し、データを正しく送受信できない可能性があるという問題がある。

そこで、本実施形態では、管理者により、各プリンタ１０における所定のタイミングを異ならせるように設定することができる。例えば、各プリンタ１０が３分間隔でクラウドサーバ３０に対して更新処理を行なうように自動更新時刻を設定することができる。このとき、複数のプリンタ１０にそれぞれ優先順位を設定し、優先順位の高いプリンタ１０から先に更新処理を行なうように設定することもできる。なお、プリンタ１０には、それぞれ独自のＩＤが設定されており、管理者はこのＩＤに基づいて、自動更新時刻を設定する。

このように構成することにより、一つの作業所において複数のプリンタ１０が同時にクラウドサーバ３０に対してデータの送受信を行なうことがなくなり、ネットワーク４０のアクセスの集中が避けられるので、各プリンタ１０が正しくデータ更新を行なうことができる。さらに、作業所が複数ある場合であっても、これら作業所それぞれに備えられる複数のプリンタ１０によるアクセスの集中が避けられるので、各プリンタ１０が正しくデータ更新を行なうことができる。

さらに、管理者により所定のタイミングを管理することができるので、プリンタ１０が複数運用されている場合であっても、各プリンタ１０のデータ２００を適切に更新、管理することができる。

以上述べたように、本実施形態によれば、クラウドサーバ３０と、プリンタ１０と、を備え、プリンタ１０の設定を更新するデータ更新システム１が構築されている。プリンタ１０は、所定のタイミングで、クラウドサーバ３０に対してリストを要求するリスト要求部１１０と、クラウドサーバ３０から送信されたリストに、記憶領域１５０に記憶されたデータ２００との差がある差分データの情報の有無を判断する判断部１２０と、差分データの情報がある場合に、当該差分データの送信をクラウドサーバ３０に要求する差分要求部１３０と、要求した差分データをクラウドサーバ３０から受信し、受信した差分データに基づいて記憶領域１５０のデータ２００を記憶する更新部１４０と、を有する。

本実施形態は、このような構成により、所定のタイミングで、クラウドサーバ３０にリストを要求し、リストから、更新されたデータのみ抽出し、これを差分データとしてクラウドサーバ３０に要求することができる。クラウドサーバ３０は、差分データのみを送信する。このような処理により、漏れなく、確実に、プリンタ１０のデータ２００を更新することができる。

以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。

上記実施形態では、プリンタ１０がリストを要求し、クラウドサーバ３０が要求に基づいてリストを送信し、プリンタ１０がリストから差分データの有無を判断して、差分データを要求するように構成したが、この処理をクラウドサーバ３０側で行なうように構成してもよい。すなわち、プリンタ１０からリストの要求が送信されたとき、クラウドサーバ３０が、作成したリストから既にプリンタ１０が所持している所持データとの間で差がある差分データの有無を判断し、差分データがある場合に、クラウドサーバ３０がこれをプリンタ１０に送信するように構成してもよい。

また、本実施形態のプリンタ１０、管理端末２０及びクラウドサーバ３０が実行する各構成（例えば、判断部１２０、リスト送信部３２０、データ送信部３３０等）は、ネットワーク４０上に存在するいずれか一つ又は複数のコンピュータにおいて実行されるプログラムによって構成することができる。このコンピュータ上でソフトウェアが実行されることで、各構成が実現される。

１ データ更新システム
１０ プリンタ
１２ プラテンローラ
１３ サーマルヘッド
２０ 管理端末
２７ 入力部
２８ 表示部
３０ クラウドサーバ
３１ 電源スイッチ
４０ ネットワーク
５０ 通信部
５１ ＣＰＵ
５２ ＲＯＭ
５３ ＲＡＭ
５４ 搬送制御回路
５５ 印字制御回路
５９ ＩＯポート
６０ コントローラ
６１ 電源部
６５ バス
１００ 作業所
１１０ リスト要求部
１２０ 判断部
１３０ 差分要求部
１４０ 更新部
１５０ 記憶領域
２００ データ
２１０ 自動更新時刻設定部
２２０ 更新データ登録部
２３０ 記憶領域
３１０ リスト要求受信部
３２０ リスト送信部
３３０ データ送信部
３４０ 記憶領域

Claims (11)

1. サーバと、プリンタと、を備え、前記プリンタが印字媒体への印字に用いる印字データを更新するデータ更新システムであって、
   前記プリンタは、
   所定のタイミングで、前記サーバに、前記サーバに記憶されている前記印字データ（印字用フォント、ソフトウェア、ファームウェアを除く）の一覧が記載されたリストを要求するリスト要求部と、
   前記サーバから送信された前記リストを参照して、前記サーバに記憶されている前記印字データと、記憶部に記憶されている所持データとの間で差があるデータである差分データの情報の有無を判断する判断部と、
   前記リストに前記差分データの情報がある場合に、当該差分データの送信を前記サーバに要求する差分要求部と、
   要求した前記差分データを前記サーバから受信し、受信した前記差分データに基づいて前記記憶部に記憶されている前記所持データを更新する更新部と、
   印字が要求されたときに、更新された前記所持データを前記記憶部から読み出し、読み出した前記所持データを前記印字データとして前記印字媒体に印字を行う印字制御部と、を有する、
   データ更新システム。
2. 請求項１に記載のデータ更新システムであって、
   前記所定のタイミングは、前記プリンタの電源起動時又は電源終了時である、
   データ更新システム。
3. 請求項１に記載のデータ更新システムであって、
   前記所定のタイミングは、予め前記プリンタに設定された日時である、
   データ更新システム。
4. 請求項１から３のいずれか一つに記載のデータ更新システムであって、
   前記サーバは、
   前記プリンタに所持させる前記印字データを記憶し、
   前記プリンタから前記リストの要求があった場合は、記憶されている前記印字データの一覧を前記リストとして送信し、
   前記プリンタから前記差分データの送信が要求された場合は、当該差分データを前記プリンタに送信する、
   データ更新システム。
5. 請求項１から４のいずれか一つに記載のデータ更新システムであって、
   前記所定のタイミングを前記プリンタに設定する管理端末、を更に備える、
   データ更新システム。
6. 請求項１から５のいずれか一つに記載のデータ更新システムであって、
   前記サーバは、ネットワーク上に仮想的に構築されるクラウドサーバである、
   データ更新システム。
7. 請求項１から６のいずれか一つに記載のデータ更新システムであって、
   前記プリンタを複数備え、
   複数の前記プリンタのうち少なくとも一つの前記所定のタイミングが、他の前記プリンタの前記所定のタイミングとは異なるように設定される、
   データ更新システム。
8. 請求項１から７のいずれか一つに記載のデータ更新システムであって、
   前記差分要求部は、前記差分データが二以上である場合に、少なくとも一つの前記差分データを前記サーバから送信するように要求し、さらに、異なる時刻で、他の前記差分データを前記サーバから送信するように要求する、
   データ更新システム。
9. 所定のタイミングでサーバに、前記サーバに記憶されている印字データ（印字用フォント、ソフトウェア、ファームウェアを除く）の一覧が記載されたリストを要求するリスト要求部と、
   前記サーバから送信された前記リストを参照して、前記サーバに記憶されている前記印字データと、記憶部に記憶されている所持データとの間で差があるデータである差分データの情報の有無を判断する判断部と、
   前記リストに前記差分データの情報がある場合に、当該差分データの送信を前記サーバに要求する差分要求部と、
   要求した前記差分データを前記サーバから受信し、受信した前記差分データに基づいて前記記憶部に記憶されている前記所持データを更新する更新部と、
   印字が要求されたときに、更新された前記所持データを前記記憶部から読み出し、読み出した前記所持データを前記印字データとして印字媒体に印字を行う印字制御部と、を有する、
   プリンタ。
10. サーバと、プリンタと、を備え、前記プリンタが印字媒体への印字に用いる印字データを更新するデータ更新システムであって、
    前記サーバは、
    所定のタイミングで、前記プリンタから要求された、前記サーバに記憶されている前記印字データ（印字用フォント、ソフトウェア、ファームウェアを除く）の一覧が記載されたリストの要求を受信するリスト要求受信部と、
    前記要求に基づいて、前記サーバの記憶部に記憶されている前記印字データを参照して、前記サーバに記憶されている前記印字データと、前記プリンタの記憶部に既に記憶されている所持データと、の間で差があるデータである差分データの有無を判断する判断部と、
    前記差分データの情報がある場合に、当該差分データを前記プリンタに送信する送信部と、を有し、
    前記プリンタは、前記差分データを前記サーバから受信し、受信した前記差分データに基づいて前記プリンタの前記記憶部に記憶されている前記所持データを更新し、更新された前記所持データを前記プリンタの前記記憶部から読み出し、読み出した前記所持データを前記印字データとして前記印字媒体に用いて印字を行う、
    データ更新システム。
11. プリンタのコンピュータが実行可能な制御プログラムであって、
    所定のタイミングでサーバに、前記サーバに記憶されている印字データ（印字用フォント、ソフトウェア、ファームウェアを除く）一覧が記載されたリストを要求する手順と、
    前記サーバから送信された前記リストを参照して、前記サーバに記憶されている前記印字データと、記憶部に記憶されている所持データとの間で差があるデータである差分データの情報の有無を判断する手順と、
    前記リストに前記差分データの情報がある場合に、当該差分データの送信を前記サーバに要求する手順と、
    要求した前記差分データを前記サーバから受信し、受信した前記差分データに基づいて前記記憶部に記憶されている前記所持データを更新する手順と、
    印字が要求されたときに、更新された前記所持データを前記記憶部から読み出し、読み出した前記所持データを前記印字データとして印字媒体に印字を行う手順と、
    を、前記コンピュータに実行させる、
    制御プログラム。

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