JP7239644B2 - 脈管を評価付けするためのデバイス、システム、及び方法 - Google Patents

脈管を評価付けするためのデバイス、システム、及び方法 Download PDF

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Description

[0001] 本開示は、概して脈管の評価付けに関し、特に、脈管を通る流体の流れに対する閉塞又は他の制約の重篤度の評価付けに関する。本開示の態様は、一部の事例における生体脈管の評価に特に適する。例えば、本開示のいくつかの特定の実施形態は、人間の血管の狭窄を評価するために特に構成される。
[0002] 病変の原因となる虚血など、血管内の狭窄の重篤度を評価付けする技術として現在容認されている技術は、冠血流予備量比(fractional flow reserve、FFR)である。FFRは、近位側圧力測定値(狭窄の近位側で取られる)に対する遠位側圧力測定値(狭窄の遠位側で取られる)の比の計算である。FFRは、狭窄の重篤度の指標を提供し、それにより、治療が必要なほど閉塞が脈管内の血流を制限しているかどうかを判定することができる。健康な脈管内のFFRの正常値は1.00であり、対して約0.80未満の値は一般に重大とみなされ、治療を必要とする。一般的な治療の選択肢には、血管形成及びステント形成がある。
[0003] 冠動脈の血流は、(大動脈内のように)近位側で発生する圧力の変動だけでなく、遠位側の微小循環系内で発生する変動にも同時に影響を受けるという点で独特である。したがって、遠位側の冠動脈圧は、脈管の大動脈端から伝達される圧力の純粋な残りではないため、単に狭窄をはさんだ平均又はピーク圧力の低下を測定することでは、冠動脈狭窄の重篤度を正確に評価付けすることはできない。その結果、冠動脈内のFFRを有効に計算するためには、脈管内の血管抵抗を減らす必要がある。現在は、アデノシンなどの薬理学的な充血剤を投与して、冠動脈内の抵抗を低下させ、安定させている。これらの強力な血管拡張剤は、抵抗の急激な変動を減らす(主として、心臓周期の収縮期部分に関連する微小循環系抵抗を減らすことによる)ことにより、比較的安定した最小の抵抗値を得る。
[0004] しかし、充血剤の投与は常に可能である、又は望ましいとは限らない。第1に、充血剤を投与する臨床的労力は多大なものになり得る。国によっては(特に米国)、アデノシンなどの充血剤は高価であり、静脈注射(IV)で送達される場合には取得に時間がかかる。これに関して、IVで送達されるアデノシンは、一般に、事例ごとに病院薬局で混合される。アデノシンを調合し、手術エリアに運ぶには、多大な量の時間及び労力を要する可能性がある。これらの後方的な障壁は、医師がFFRを使用する決定に影響を与える可能性がある。第2に、患者の中には充血剤の使用に対して禁忌のある者があり、それらには、喘息、重篤なCOPD、低血圧、徐脈、低い心臓駆出率、最近の心筋梗塞、及び/又は充血剤の投与を妨げる他の要因がある。第3に、多くの患者は充血剤の投与を不快と感じ、これは、FFRの測定値を得るための手順の工程中に複数回にわたって充血剤を適用する必要があることによっていっそう助長される。第4に、充血剤の投与には、他の場合であれば回避される可能性のある中心静脈(例えば、中心静脈鞘)へのアクセスが必要となる場合もある。最後に、すべての患者が充血剤に対して期待通りに反応するとは限らず、事例によっては、充血剤を投与する前にそのような患者を特定することが難しい。
[0005] したがって、脈管内の閉塞、特に血管内の狭窄の重篤度を評価付けするための改良されたデバイス、システム、及び方法が依然として必要とされている。これに関して、充血剤の投与を必要としない、冠動脈内の狭窄の重篤度を評価付けするための改良されたデバイス、システム、及び方法が依然として必要とされている。
[0006] 本開示の実施形態は、脈管内の閉塞、特に血管内の狭窄の重篤度を評価付けするように構成される。いくつかの特定の実施形態では、本開示のデバイス、システム、及び方法は、充血剤を投与せずに、冠動脈内の狭窄の重篤度を評価付けするように構成される。診断ウィンドウ中に取得された脈管内圧力測定値のサブセットを使用して、圧力比を計算することができる。診断ウィンドウは、事例によっては心電図(ECG)データを利用せずに判定することができる。代わりに、そのような事例では、脈管内圧力測定値を異なる時間期間に分割することができ、各時間期間にそれぞれ関連する勾配を使用して、脈管内圧力測定値、患者の心周期、及び/又は診断ウィンドウの1つ又は複数の特徴を特定することができる。
[0007] いくつかの事例では、脈管内システムが提供される。このシステムは、患者の脈管内に導入するための大きさ及び形状とされた少なくとも1つの圧力感知器具と、少なくとも1つの圧力感知器具と通信状態にある処理ユニットとを備え、処理ユニットは、少なくとも1つの圧力感知器具が、脈管の狭窄の近位側の位置に脈管内で位置付けられている間に、少なくとも1つの圧力感知器具から、患者の少なくとも1回の心周期にわたる近位側圧力測定値を取得することと、少なくとも1つの圧力感知器具が、脈管の狭窄の遠位側の位置に脈管内で位置付けられている間に、少なくとも1つの圧力感知器具から、患者の少なくとも1回の心周期にわたる遠位側圧力測定値を取得することと、近位側圧力測定値又は遠位側圧力測定値の少なくとも1つに関連する勾配の符号の変化を特定することにより、患者の心周期内で診断ウィンドウを選択することであって、診断ウィンドウは患者の心周期の一部分のみを包含することと、診断ウィンドウ中に取得された遠位側圧力測定値と、診断ウィンドウ中に取得された近位側圧力測定値との間の圧力比を計算することと、計算された圧力比を、処理ユニットと通信状態にある表示装置に出力することと、を行うように構成される。
[0008] いくつかの実施形態では、処理ユニットは、心電図(ECG)データを使用せずに診断ウィンドウを選択するように構成される。いくつかの実施形態では、近位側及び遠位側圧力測定値は、充血剤を投与せずに取得される。いくつかの実施形態では、処理回路は、心周期内の複数の時間期間にわたって勾配を計算するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、単一の時間期間は、心周期の一部分のみを包含する。いくつかの実施形態では、心周期内の時間期間が同じ継続時間を有する。いくつかの実施形態では、処理回路は、さらなる心周期の複数の時間期間にわたる勾配を計算するようにさらに構成され、さらなる心周期の時間期間は、上記心周期の時間期間とは異なる継続時間を有する。いくつかの実施形態では、時間期間の継続時間は、心周期の継続時間に基づく。いくつかの実施形態では、時間期間の継続時間は、1つ又は複数の先行する心周期中の時間期間の継続時間に基づく。いくつかの実施形態では、連続した時間期間は、少なくとも部分的に時間的に重なり合う。いくつかの実施形態では、連続した時間期間の開始点は、少なくとも1つの圧力感知器具の獲得レートに基づいてオフセットされる。
[0009] いくつかの実施形態では、処理ユニットは、複数の時間期間にわたる勾配の計算に基づいて、勾配の符号の変化を特定するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、処理ユニットは、勾配の符号の変化に基づいて、最小圧力測定値、ピーク圧力測定値、心周期の始まり、心周期の終わり、収縮期の始まり、弛緩期の終わり、診断ウィンドウの開始点、又は診断ウィンドウの終了点、の少なくとも1つを判定するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、処理ユニットは、勾配の符号の変化に基づいて診断ウィンドウの開始点を判定するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、診断ウィンドウの開始点は、勾配の符号の変化からオフセットされる。いくつかの実施形態では、処理ユニットは、勾配の符号の変化に基づいてピーク圧力測定値を判定するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、ピーク圧力測定値は、勾配の符号の変化からオフセットされる。いくつかの実施形態では、処理ユニットは、ピーク圧力測定値に基づいて診断ウィンドウの開始点を判定するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、診断ウィンドウの開始点は、ピーク圧力測定値からオフセットされる。いくつかの実施形態では、処理ユニットは、ピーク圧力測定値の後に発生する最大の負の勾配を判定するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、処理ユニットは、最大の負の勾配に基づいて診断ウィンドウの開始点を判定するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、診断ウィンドウの開始点は、最大の負の勾配からオフセットされる。いくつかの実施形態では、処理ユニットは、勾配のさらなる符号の変化を判定するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、処理ユニットは、勾配のさらなる符号の変化に基づいて最小圧力測定値を判定するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、最小圧力測定値は、勾配のさらなる符号の変化からオフセットされる。いくつかの実施形態では、処理ユニットは、最小圧力測定値に基づいて診断ウィンドウの終了点を判定するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、診断ウィンドウの終了点は、最小圧力測定値からオフセットされる。
[00010] いくつかの実施形態では、少なくとも1つの圧力感知器具は、脈管の狭窄の近位側の位置に脈管内で位置付けられている間に近位側圧力測定値を取得するための大きさ及び形状とされた第1の圧力感知器具と、脈管の狭窄の遠位側の位置に脈管内で位置付けられている間に遠位側圧力測定値を取得するための大きさ及び形状とされた第2の圧力感知器具とを含む。いくつかの実施形態では、第1又は第2の圧力感知器具の少なくとも一方は、カテーテル、ガイドワイヤ、又はガイドカテーテルを含む。いくつかの実施形態では、第1の圧力感知器具はカテーテルであり、第2の圧力感知器具はガイドワイヤである。
[00011] いくつかの事例では、患者の脈管を評価する方法が提供される。この方法は、患者の脈管内に導入するための大きさ及び形状とされた少なくとも1つの圧力感知器具と通信状態にある処理ユニットで、少なくとも1つの圧力感知器具が脈管の狭窄の近位側の位置に脈管内で位置付けられている間に、患者の少なくとも1回の心周期にわたる近位側圧力測定値を受け取るステップと、少なくとも1つの圧力感知器具が脈管の狭窄の遠位側の位置に脈管内で位置付けられている間に、患者の少なくとも1回の心周期にわたる遠位側圧力測定値を、処理ユニットで受け取るステップと、処理ユニットを使用して、近位側圧力測定値又は遠位側圧力測定値の少なくとも1つに関連する勾配の符号の変化を特定することにより、患者の心周期内で診断ウィンドウを選択するステップであって、診断ウィンドウは患者の心周期の一部分のみを包含する、ステップと、処理ユニットを使用して、診断ウィンドウ中に取得された遠位側圧力測定値と、診断ウィンドウ中に取得された近位側圧力測定値との間の圧力比を計算するステップと、処理ユニットを使用して、計算された圧力比を、処理ユニットと通信状態にある表示装置に出力するステップとを含む。
[00012] いくつかの実施形態では、診断ウィンドウを選択するステップは、心電図(ECG)データを使用することを含まない。いくつかの実施形態では、近位側圧力測定値を取得するステップ及び遠位側圧力測定値を取得するステップは、充血剤を投与することを含まない。いくつかの実施形態では、上記方法は、処理回路を使用して、心周期内の複数の時間期間にわたって勾配を計算するステップをさらに有する。いくつかの実施形態では、単一の時間期間は、心周期の一部分のみを包含する。いくつかの実施形態では、心周期内の時間期間が同じ継続時間を有する。いくつかの実施形態では、上記方法は、さらなる心周期の複数の時間期間にわたる勾配を計算するステップをさらに有し、さらなる心周期の時間期間は、上記心周期の時間期間とは異なる継続時間を有する。いくつかの実施形態では、時間期間の継続時間は、心周期の継続時間に基づく。いくつかの実施形態では、時間期間の継続時間は、1つ又は複数の先行する心周期中の時間期間の継続時間に基づく。いくつかの実施形態では、連続した時間期間は、少なくとも部分的に時間的に重なり合う。いくつかの実施形態では、連続した時間期間の開始点は、少なくとも1つの圧力感知器具の獲得レートに基づいてオフセットされる。
[00013] いくつかの実施形態では、上記方法は、処理ユニットを使用して、複数の時間期間にわたって計算された勾配に基づいて、勾配の符号の変化を特定するステップをさらに有する。いくつかの実施形態では、上記方法は、処理ユニットを使用して、勾配の符号の変化に基づいて、最小圧力測定値、ピーク圧力測定値、心周期の始まり、心周期の終わり、収縮期の始まり、弛緩期の終わり、診断ウィンドウの開始点、又は診断ウィンドウの終了点、の少なくとも1つを判定するステップをさらに有する。いくつかの実施形態では、上記方法は、処理ユニットを使用して、勾配の符号の変化に基づいて診断ウィンドウの開始点を判定するステップをさらに有する。いくつかの実施形態では、診断ウィンドウの開始点は、勾配の符号の変化からオフセットされる。いくつかの実施形態では、上記方法は、処理ユニットを使用して、勾配の符号の変化に基づいてピーク圧力測定値を判定するステップをさらに有する。いくつかの実施形態では、ピーク圧力測定値は、勾配の符号の変化からオフセットされる。いくつかの実施形態では、上記方法は、処理ユニットを使用して、ピーク圧力測定値に基づいて診断ウィンドウの開始点を判定するステップをさらに有する。いくつかの実施形態では、診断ウィンドウの開始点は、ピーク圧力測定値からオフセットされる。いくつかの実施形態では、上記方法は、処理ユニットを使用して、ピーク圧力測定値の後に発生する最大の負の勾配を判定するステップをさらに有する。いくつかの実施形態では、上記方法は、処理ユニットを使用して、最大の負の勾配に基づいて診断ウィンドウの開始点を判定するステップをさらに有する。いくつかの実施形態では、診断ウィンドウの開始点は、最大の負の勾配からオフセットされる。いくつかの実施形態では、上記方法は、処理ユニットを使用して、勾配のさらなる符号の変化を判定するステップをさらに有する。いくつかの実施形態では、上記方法は、処理ユニットを使用して、勾配のさらなる符号の変化に基づいて最小圧力測定値を判定するステップをさらに有する。いくつかの実施形態では、最小圧力測定値は、勾配のさらなる符号の変化からオフセットされる。いくつかの実施形態では、上記方法は、処理ユニットを使用して、最小圧力測定値に基づいて診断ウィンドウの終了点を判定するステップをさらに有する。いくつかの実施形態では、診断ウィンドウの終了点は、最小圧力測定値からオフセットされる。
[00014] いくつかの実施形態では、上記方法は、第1の圧力感知器具を、患者の脈管の狭窄の近位側の脈管内に導入するステップと、第2の圧力感知器具を、患者の脈管の狭窄の遠位側の脈管内に導入するステップとをさらに有する。いくつかの実施形態では、近位側圧力測定値を受け取るステップは、第1の圧力感知器具が脈管の狭窄の近位側の位置に脈管内で位置付けられている間に、近位側圧力測定値を受け取るステップを含み、遠位側圧力測定値を受け取るステップは、第2の圧力感知器具が脈管の狭窄の遠位側の位置に脈管内で位置付けられている間に、遠位側圧力測定値を受け取るステップを含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、計算された圧力比に基づいて治療の選択肢を特定するステップと、特定された治療の選択肢を行うステップとをさらに有する。
[00015] 本開示のさらなる態様、特徴、及び利点は、以下の詳細な説明から明らかになろう。
[00016] 本開示の例示的実施形態について、添付図面を参照して説明する。
[00017] 本開示の一実施形態による狭窄のある脈管の模式的な透視図である。 [00018] 図1の断面線2-2に沿った図1の脈管の一部分の模式的な部分断面透視図である。 [00019] 本開示の一実施形態による、器具が中に位置付けられた図1及び図2の脈管の模式的な部分断面透視図である。 [00020] 本開示の一実施形態によるシステムの模式的な概略図である。 [00021] 本開示の一実施形態による、診断ウィンドウを特定するように注釈が付けられた、脈管内の測定圧力及び速度のグラフ表現である。 [00022] ECG信号を使用して圧力波形、心周期、及び/又は診断ウィンドウの特徴を特定するグラフ表現である。 [00023] 図6の特徴に基づいて特定された診断ウィンドウのグラフ表現である。 [00024] 本開示の別の実施形態による、図6の特徴に基づいて特定された診断ウィンドウのグラフ表現である。 [00025] 圧力波形の区間のグラフ表現である。 [00026] 対になったグラフ表現であり、上のグラフ表現は、圧力波形の区間単位の分析を図示し、下のグラフ表現は、各区間に関連する圧力波形の勾配を図示する図である。 [00027] 図10のグラフ表現と同様であるが、下のグラフ表現の区間勾配波形が図10の区間勾配波形に対してシフトされた、対になったグラフ表現である。 [00028] 区間勾配波形を使用して、圧力波形、心周期、及び/又は診断ウィンドウの特徴を特定するグラフ表現である。 [00029] 図12の特徴に基づいて診断ウィンドウを特定するグラフ表現である。 患者の脈管を評価する方法800の流れ図を示す。
[00031] 本開示の原理の理解を助ける目的で、次いで図面に示された実施形態を参照し、特定の文言を使用して実施形態を説明する。ただし、本開示の範囲への限定が意図されるものではないことが理解される。本開示が関係する当業者が通常想到するような、記載されるデバイス、システム、及び方法への改変及びさらに他の変更、並びに本開示の原理のさらに他の応用が十分に企図され、本開示に含まれる。詳細には、1つの実施形態に関して記載される特徴、構成要素、及び/又はステップは、本開示の他の実施形態に関して記載される特徴、構成要素、及び/又はステップと組み合わせてよいことが十分に企図される。ただし、簡潔のために、これらの組み合わせの多数の繰り返しは個別には記載されない。
[00032] 図1及び図2を参照すると、本開示の一実施形態による、狭窄のある脈管100が示されている。これに関して、図1は、脈管100の模式的な透視図であり、一方、図2は、図1の断面線2-2に沿った脈管100の一部分の部分断面透視図である。図1をより詳細に参照すると、脈管100は、近位部分102及び遠位部分104を含む。管腔106が、脈管100の長さに沿って、近位部分102と遠位部分104との間を延びている。これに関して、管腔106は、流体が脈管を通って流れることができるように構成される。事例によっては、脈管100は全身血管である。いくつかの特定の事例では、脈管100は冠動脈である。そのような事例では、管腔106は、脈管100を通る血液の流れを助けるように構成される。
[00033] 示されるように、脈管100は、近位部分102と遠位部分104との間に狭窄108を含んでいる。狭窄108は、一般に、結果として脈管100の管腔106を通る流体の流れの制約を生じる、閉塞又は他の構造的構成物を表す。本開示の実施形態は、限定しないが、冠動脈、末梢(これらに限定されないが、下肢、頚動脈、及び神経血管を含む)、腎臓、並びに/又は静脈を含む、各種の脈管用途で使用するのに適する。脈管100が血管である場合、狭窄108は、限定しないが、線維、線維脂質(線維脂肪)、壊死性コア、石灰化(高密度カルシウム)、血液、新鮮血栓、及び成熟血栓などのプラーク成分を含むプラーク堆積の結果である場合がある。一般に、狭窄の組成は、評価される脈管の種類に依存する。これに関して、本開示の概念は、結果として流体流の低下を生じさせる実質的に任意の種類の閉塞又は脈管の他の狭窄化に適用可能であることが理解される。
[00034] 図2をより詳細に参照すると、脈管100の管腔106は、狭窄108の近位側の直径110と、狭窄の遠位側の直径112とを有する。事例によっては、直径110及び112は互いとほぼ等しい。これに関して、直径110及び112は、狭窄108と比較した管腔106の健康な部分、又は少なくともより健康な部分を表すことが意図される。したがって、管腔106のこれらのより健康な部分は、ほぼ一定の円筒形の輪郭を持つものとして図示されており、その結果、管腔の高さ又は幅が直径として参照されている。ただし、多くの事例では、管腔106のこれらの部分も、狭窄108よりも程度が小さいものの、プラーク堆積、非対称の輪郭、及び/又は他の不規則性を有し、したがって円筒形の輪郭を持たないことが理解される。そのような事例では、直径110及び112は、管腔の相対的な大きさ又は断面積を表すと理解され、円形の断面輪郭を示唆しない。
[00035] 図2に示されるように、狭窄108はプラーク堆積114を含み、それが脈管100の管腔106を狭めている。事例によっては、プラーク堆積114は、均一又は対称の輪郭を有さず、そのために、そのような狭窄の血管造影による評価は信頼性が低くなる。図示される実施形態では、プラーク堆積114は、上方部分116及び反対側の下方部分118を含む。これに関して、下方部分118は、上方部分116と比べて増大した厚さを有し、その結果、狭窄108の近位側及び遠位側の管腔の部分に対して、非対称及び非均一な輪郭となっている。示されるように、プラーク堆積114は、流体が管腔106を通って流れるために利用できる空間を減らしている。詳細には、管腔106の断面積は、プラーク堆積114によって減っている。上方部分116と下方部分118との間の最も狭い箇所で、管腔106は高さ120を有し、これは、狭窄108の近位側の直径110及び遠位側の直径112に対して減少した大きさ又は断面積を表す。プラーク堆積114を含む狭窄108は、本質的に例示的であり、決して制限的なものとは考えるべきでないことに留意されたい。これに関して、狭窄108は、他の事例では、管腔106を通る流体の流れを制限する他の形状及び/又は組成を有することが理解される。脈管100は、図1及び図2では単一の狭窄108があるものと図示され、以下の実施形態の説明は、主として単一の狭窄のコンテキストで行うが、それでも、本明細書に記載されるデバイス、システム、及び方法は、複数の狭窄領域がある脈管にも同様の用途を有することが理解される。
[00036] 次いで図3を参照すると、本開示の一実施形態による、器具130及び132が中に位置付けられた脈管100が示される。一般に、器具130及び132は、脈管内に位置付けられるような大きさ及び形状とされた、任意の形態のデバイス、器具、又はプローブである。図示される実施形態では、器具130は一般にガイドワイヤを表し、一方器具132は一般にカテーテルを表す。これに関して、器具130は器具132の中央管腔を通って延びる。ただし、他の実施形態では、器具130及び132は他の形態を取る。これに関して、器具130及び132は、いくつかの実施形態では同様の形態である。例えば、事例によっては、器具130及び132の両方がガイドワイヤである。他の事例では、器具130及び132の両方がカテーテルである。一方、器具130及び132は、図示される実施形態などのいくつかの実施形態では互いに異なる形態であり、その場合、器具の一方がカテーテルであり、他方がガイドワイヤである。さらに、事例によっては、器具130及び132は、図3の図示される実施形態に示されるように、互いと同軸に配設される。他の事例では、器具の一方が、他方の器具の偏心した管腔を通って延びる。さらに他の事例では、器具130及び132は横に並んで延びる。いくつかの特定の実施形態では、器具の少なくとも一方が、迅速交換カテーテルなどの迅速交換デバイスである。そのような実施形態では、他方の器具は、バディワイヤ(buddy wire)、又は迅速交換デバイスの導入及び除去を助けるように構成された他のデバイスである。さらに、他の事例では、2つの別々の器具130及び132の代わりに、単一の器具が利用される。これに関して、単一の器具は、いくつかの実施形態では器具130及び132両方の機能(例えば、データの獲得)の態様を組み込む。
[00037] 器具130は、脈管100についての診断情報を取得するように構成される。これに関して、器具130は、脈管についての診断情報を得るように構成された、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他の監視要素を含む。診断情報には、圧力、流量(速度)、画像(超音波(例えば、IVUS)、OCT、熱、及び/又は他の撮像技術を使用して取得される画像を含む)、温度、及び/又はそれらの組み合わせ、の1つもしく複数が含まれる。1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他の監視要素は、事例によっては、器具130の遠位部分の近くに位置付けられる。これに関して、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他の監視要素は、事例によっては、器具130の遠位端134から、30cm未満、10cm未満、5cm未満、3cm未満、2cm未満、及び/又は1cm未満のところに位置付けられる。事例によっては、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他の監視要素の少なくとも1つは、器具130の遠位端に位置付けられる。
[00038] 器具130は、脈管100内の圧力を監視するように構成された少なくとも1つの要素を含む。圧力監視要素は、圧抵抗圧力センサ、圧電圧力センサ、容量圧力センサ、電磁気圧力センサ、流体カラム(流体カラムは、器具とは別個の流体カラムセンサと連通しているか、及び/若しくは流体カラムの近位側の器具の一部分に位置付けられる)、光学圧力センサ、並びに/又はそれらの組み合わせの形態を取ることができる。事例によっては、圧力監視要素の1つ又は複数の機能は、半導体及び/又は他の好適な製造技術を使用して製造される固体状態の構成要素として実施される。好適な圧力監視要素を含む商業的に入手可能なガイドワイヤ製品の例には、限定しないが、いずれもVolcano Corporationから入手可能な、PrimeWire PRESTIGE(登録商標)圧力ガイドワイヤ、PrimeWire(登録商標)圧力ガイドワイヤ、及びComboWire(登録商標)XT圧力及びフローガイドワイヤ、並びに、いずれもSt.Jude Medical,Inc.から入手可能な、PressureWire(商標)Certus ガイドワイヤ、及びPressureWire(商標)Aerisガイドワイヤが含まれる。一般に、器具130の大きさは、遠位側圧力の読み取り値に影響する、狭窄を横切る流体流に著しく影響せずに狭窄108を通して位置付けられるような大きさである。したがって、事例によっては、器具130は、0.018”以下の外側直径を有する。いくつかの実施形態では、器具130は、0.014”以下の外側直径を有する。
[00039] 器具132も脈管100についての診断情報を取得するように構成される。事例によっては、器具132は、器具130と同じ診断情報を取得するように構成される。他の事例では、器具132は、器具130とは異なる診断情報を取得するように構成され、それには、追加的な診断情報、より少ない診断情報、及び/又は代替の診断情報が含まれる。器具132によって取得される診断情報は、圧力、流量(速度)、画像(超音波(例えば、IVUS)、OCT、熱、及び/若しくは他の撮像技術を使用して取得される画像を含む)、温度、並びに/又はそれらの組み合わせ、の1つ又は複数を含む。器具132は、この診断情報を取得するように構成された1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他の監視要素を含む。これに関して、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他の監視要素は、事例によっては、器具132の遠位部分の近くに位置付けられる。これに関して、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他の監視要素は、事例によっては、器具132の遠位端136から、30cm未満、10cm未満、5cm未満、3cm未満、2cm未満、及び/又は1cm未満のところに位置付けられる。事例によっては、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他の監視要素の少なくとも1つは、器具132の遠位端に位置付けられる。
[00040] 器具130と同様に、器具132も、脈管100内の圧力を監視するように構成された少なくとも1つの要素を含む。圧力監視要素は、圧抵抗圧力センサ、圧電圧力センサ、容量圧力センサ、電磁気圧力センサ、流体カラム(流体カラムは、器具とは別個の流体カラムセンサと連通しているか、及び/若しくは流体カラムの近位側の器具の一部分に位置付けられる)、光学圧力センサ、並びに/又はそれらの組み合わせの形態を取ることができる。事例によっては、圧力監視要素の1つ又は複数の機能は、半導体及び/又は他の好適な製造技術を使用して製造される固体状態の構成要素として実施される。いくつかの実施形態では、Millarカテーテルが利用される。圧力監視要素に使用するのに適した現在入手可能なカテーテル製品には、PhilipsのXper Flex Cardio Physiomonitoring System、GEのMac-Lab XT及びXTi血行動態記録システム、SiemensのAXIOM Sensis XP VCll、McKessonのHorizon Cardiology Hemo、及びMennenのHorizon XVu Hemodynamic Monitoring Systemの1つ又は複数が含まれ、事例によっては器具132に利用することができる。
[00041] 本開示の態様によれば、器具130及び132の少なくとも一方は、狭窄108の遠位側の脈管100内の圧力を監視するように構成され、器具130及び132の少なくとも一方は、狭窄の近位側の脈管内の圧力を監視するように構成される。これに関して、器具130、132は、脈管100内の圧力を監視するように構成された少なくとも1つの要素を、デバイスの構成に基づいて、必要に応じて狭窄108の近位側及び/又は遠位側に位置付けることができるような大きさ及び形状とされる。これに関して、図3は、狭窄108の遠位側の圧力を測定するのに適した位置138を図示する。これに関して、位置138は、事例によっては、狭窄108の遠位端部から5cm未満、3cm未満、2cm未満、1cm未満、5mm未満、及び/又は2.5mm未満のところにある(図2に示されるように)。図3は、狭窄108の近位側の圧力を測定するのに適した複数の位置も図示する。これに関して、位置140、142、144、146、及び148は各々、事例によっては狭窄の近位側の圧力を監視するのに適した位置を表す。これに関して、位置140、142、144、146、及び148は、狭窄108の近位端部から様々に異なる距離に位置付けられ、この距離は、20cm超から約5mm以下までの範囲である。一般に、近位側圧力測定は、狭窄の近位端部から間隔を空ける。したがって、事例によっては、近位側圧力測定値は、狭窄の近位端部から、脈管の管腔の内側直径以上の距離のところで取られる。冠動脈の圧力測定のコンテキストでは、近位側圧力測定値は、一般に、脈管の近位側部分内の、狭窄の近位側、且つ大動脈の遠位側の位置で取られる。ただし、冠動脈の圧力測定のいくつかの特定の事例では、近位側圧力測定値は、大動脈内の箇所から取られる。他の事例では、近位側圧力測定値は、冠動脈の根又は小孔で取られる。
[00042] 次いで図4を参照すると、本開示の一実施形態によるシステム150が示されている。これに関して、図4は、システム150の模式的な概略図である。示されるようにシステム150は器具152を含む。これに関して、事例によっては、器具152は、上述の器具130及び132の少なくとも一方として使用するのに適する。したがって、事例によっては、器具152は、一部の事例において器具130及び132に関して上記で論じたものと同様の特徴を備える。図示される実施形態では、器具152は、遠位部分154と、遠位部分の近くに位置付けられた筐体156とを有するガイドワイヤである。これに関して、筐体156は、器具152の遠位端からおよそ3cmの間隔が空けられている。筐体156は、脈管についての診断情報を取得するように構成された、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他の監視要素を収納するように構成される。図示される実施形態では、筐体156は、少なくとも、器具152が位置付けられる管腔内の圧力を監視するように構成された圧力センサを収容する。軸158が、筐体156から近位方向に延びている。トルクデバイス160が、軸158の近位部分を覆って位置付けられ、軸158の近位部分に結合されている。器具152の近位端部部分162は、コネクタ164に結合されている。ケーブル166が、コネクタ164からコネクタ168まで延びている。事例によっては、コネクタ168は、インターフェース170にプラグ接続されるように構成される。これに関して、インターフェース170は、事例によっては患者インターフェースモジュール(PIM)である。事例によっては、ケーブル166は、無線接続に置き換えられる。これに関して、器具152とインターフェース170間の様々な通信経路を利用することができ、それらには、物理接続(電気、光学、及び/若しくは流体接続を含む)、無線接続、並びに/又はそれらの組み合わせが含まれることが理解される。
[00043] インターフェース170は、接続174を介して通信的にコンピューティングデバイス172に結合されている。コンピューティングデバイス172は、一般に、本開示内で論じられる処理及び分析技術を行うのに適した任意のデバイスを表す。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス172は、プロセッサ、ランダムアクセスメモリ、及び記憶媒体を備える。これに関して、特定の事例によっては、コンピューティングデバイス172は、本明細書に記載されるデータの獲得及び分析に関連するステップを実行するようにプログラムされる。したがって、データの獲得、データの処理、器具の制御、及び/又は本開示の他の処理態様若しくは制御態様に関係するステップは、コンピューティングデバイスからアクセス可能な非一時的コンピュータ可読媒体に、又はその中に記憶された対応する命令を使用して、コンピューティングデバイスによって実施されることが理解される。事例によっては、コンピューティングデバイス172はコンソールデバイスである。一部の特定の事例では、コンピューティングデバイス172は、いずれもVolcano Corporationから入手可能なs5(商標)Imaging System又はs5i(商標)Imaging Systemと同様である。事例によっては、コンピューティングデバイス172は携帯型である(例えば、手持ち型、車付きカート載置型等)。さらに、事例によっては、コンピューティングデバイス172は複数のコンピューティングデバイスを含むことが理解される。これに関して、本開示の種々の処理態様及び/又は制御態様は、複数のコンピューティングデバイスを使用して、別個に、又は予め決められたグループ分けの中で実施できることが特に理解される。複数のコンピューティングデバイスにまたがる、下記で説明する処理態様及び/又は制御態様の分割及び/又は組み合わせは、本開示の範囲内にある。
[00044] コネクタ164、ケーブル166、コネクタ168、インターフェース170、及び接続174は共に、器具152の1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他の監視要素と、コンピューティングデバイス172との間の通信を助ける。ただし、この通信経路は本質的に例示的であり、決して制限的なものと考えるべきではい。これに関して、器具152とコンピューティングデバイス172間の任意の通信経路を利用することができ、それらには、物理接続(電気、光学、及び/若しくは流体接続を含む)、無線接続、並びに/又はそれらの組み合わせが含まれることが理解される。これに関して、接続174は事例によっては無線であることが理解される。事例によっては、接続174は、ネットワーク(例えば、イントラネット、インターネット、遠隔通信ネットワーク、及び/又は他のネットワーク)上の通信リンクを含む。これに関して、コンピューティングデバイス172は、事例によっては、器具152が使用されている動作エリアから遠隔に位置付けられることが理解される。接続174に、ネットワークを通じた接続を含めることにより、コンピューティングデバイスが隣の部屋にあるか、隣の建物にあるか、又は別の州/国にあるかに関係なく、器具152と遠隔のコンピューティングデバイス172間の通信を助けることができる。さらに、器具152とコンピューティングデバイス172間の通信経路は、事例によってはセキュリティが保護された接続であることが理解される。さらには、事例によっては、器具152とコンピューティングデバイス172間の通信経路の1つ又は複数の部分を通じて通信されるデータは、暗号化されることが理解される。
[00045] システム150は器具175も含む。これに関して、事例によっては、器具175は、上述の器具130及び132の少なくとも一方として使用するのに適する。したがって、事例によっては、器具175は、一部の事例において器具130及び132に関して上記で論じたものと同様の特徴を備える。図示される実施形態では、器具175はカテーテル型のデバイスである。これに関して、器具175は、脈管についての診断情報を取得するように構成された、器具の遠位部分の近くにある、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他の監視要素を含む。図示される実施形態では、器具175は、器具175が位置付けられる管腔内の圧力を監視するように構成された圧力センサを含む。器具175は、接続177を介してインターフェース176と通信状態にある。事例によっては、インターフェース176は、血行動態監視システム、又はSiemens AXIOM Sensis、Mennen Horizon XVu、及びPhilips Xper IM Physiomonitoring 5などの他の制御デバイスである。1つの特定の実施形態では、器具175は、その長さに沿って延びる流体カラムを含む圧力感知カテーテルである。そのような実施形態では、インターフェース176は、カテーテルの流体カラムに流体結合された止血弁、止血弁に流体結合されたマニホルド、及び必要に応じてこれらの構成要素間に延びて構成要素同士を流体結合する配管を備える。これに関して、カテーテルの流体カラムは、弁、マニホルド、及び配管を介して圧力センサと流体連通している。事例によっては、圧力センサはインターフェース176の一部である。他の事例では、圧力センサは、器具175とインターフェース176の間に位置付けられた別個の構成要素である。インターフェース176は、接続178を介してコンピューティングデバイス172に通信的に結合されている。
[00046] 器具152とコンピューティングデバイス172の間の接続と同様に、インターフェース176並びに接続177及び178は、器具175の1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他の監視要素と、コンピューティングデバイス172との間の通信を助ける。ただし、この通信経路は本質的に例示的であり、決して制限的なものと考えるべきでない。これに関して、器具175とコンピューティングデバイス172間の任意の通信経路を利用することができ、それらには、物理接続(電気、光学、及び/若しくは流体接続を含む)、無線接続、並びに/又はそれらの組み合わせが含まれることが理解される。これに関して、接続178は事例によっては無線であることが理解される。事例によっては、接続178は、ネットワーク(例えば、イントラネット、インターネット、遠隔通信ネットワーク、及び/又は他のネットワーク)上の通信リンクを含む。これに関して、コンピューティングデバイス172は、事例によっては、器具175が使用されている動作エリアから遠隔に位置付けられることが理解される。接続178に、ネットワークを通じた接続を含めることにより、コンピューティングデバイスが隣の部屋にあるか、隣の建物にあるか、又は別の州/国にあるかに関係なく、器具175と遠隔のコンピューティングデバイス172間の通信を助けることができる。さらに、器具175とコンピューティングデバイス172間の通信経路は、事例によってはセキュリティが保護された接続であることが理解される。さらには、事例によっては、器具175とコンピューティングデバイス172間の通信経路の1つ又は複数の部分を通じて通信されるデータは、暗号化されることが理解される。
[00047] 本開示の他の実施形態では、システム150の1つ又は複数の構成要素は含まれないか、異なる構成/順序で実施されるか、及び/又は代替のデバイス/機構に置き換えられることが理解される。例えば、事例によっては、システム150は、インターフェース170及び/又はインターフェース176を含まない。そのような事例では、コネクタ168(又は器具152若しくは器具175と通信状態にある他の同様のコネクタ)は、コンピューティングデバイス172に関連付けられたポートにプラグ接続される。或いは、器具152、175は、コンピューティングデバイス172と無線通信する。一般的に、器具152、175のいずれか又は両方と、コンピューティングデバイス172との間の通信経路は、中間ノードがない(すなわち直接の接続)か、器具とコンピューティングデバイスの間に1つの中間ノードがあるか、又は器具とコンピューティングデバイスの間に複数の中間ノードがある。
[00048] 本開示のいくつかの実施形態では、心拍周期又は診断ウィンドウの一部分の間に取得される脈管内圧力測定値の比が計算される。例えば、図5は、1心周期の時間期間を通じた脈管内の圧力(mmHgで測定される)を表すグラフ222と、同じ心周期を通じた脈管内の流体の速度(misで測定される)を表すグラフ224とを有するグラフ表現220を含む。図5は、診断ウィンドウ236を特定するように注釈が付けられている。診断ウィンドウは、充血剤又は他の負荷技術を使用することなく脈管系内の抵抗(例えば、圧力を速度で割る)が低下する患者の心拍周期の部分を特定する。すなわち、診断ウィンドウ236は、安静状態の患者の心拍周期のうち、自然に低下し、比較的一定した抵抗を持つ部分に対応する。
[00049] 診断ウィンドウ236と同時に起こる心拍周期の部分を利用して、充血剤又は患者の心臓への他の負荷を使用せずに、患者の脈管の狭窄を評価することができる。詳細には、狭窄をはさんだ圧力比(例えば、遠位側圧力を近位側圧力で割る)が、1回又は複数の心拍に対応する診断ウィンドウ236に相当する時間期間にわたって計算される。計算された圧力比は、事例によっては、診断ウィンドウにわたる平均である。計算された圧力比を閾値又は所定値と比較することにより、医師又は他の治療を行う医療関係者は、必要な場合にはどのような治療を施与すべきかを判断することができる。これに関して、事例によっては、計算された圧力比が閾値(例えば、0.00~1.00のスケールで0.80)を上回ることは、第1の治療モード(例えば、無治療、薬物療法等)を示し、一方、計算された圧力比が閾値を下回ることは、第2のより侵襲的な治療モード(例えば、血管形成、ステント等)を示す。事例によっては、閾値は、固定された、事前に設定された値である。他の事例では、閾値は、特定の患者及び/又は患者の特定の狭窄に合わせて選択される。これに関して、特定の患者のための閾値は、経験データ、患者の特性、患者の病歴、医師の選好、利用可能な治療選択肢、及び/又は他のパラメータ、の1つ又は複数に基づくことができる。診断ウィンドウの特定や診断ウィンドウの特徴等を含む診断ウィンドウの様々な態様については、2012年4月30日に出願された米国出願第13/460,296号、名称「Devices, Systems, and Methods for Assessing a Vessel」に記載され、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
[00050] 次いで図6~図8を参照すると、本開示による、ECG信号との関連で診断ウィンドウの開始点及び/又は終了点を判定するための技術の様々なグラフ表現が示されている。図6のグラフ表現700は、近位側圧力波形302、遠位側圧力波形304、及び関連するECG波形705を示している。近位側圧力波形302及び遠位側圧力波形304は、脈管系内で取得された近位側及び遠位側圧力測定値を表している。ECG波形705は、近位側及び遠位側圧力測定値が取得されるのと同時に取得される患者のECG信号を表している。これに関して、図6~図8の波形302、304、705は、図示される生理学的属性がどのように概ね時間的に一致するかを示すように配置されている。
[00051] 再度図6を参照すると、コンピューティングデバイスは、ECG波形705に基づいて、診断ウィンドウ、圧力波形302、304、及び/又は患者の心周期の特徴を特定することができる。例えば、ECG波形705中のR波のピークを使用して、コンピューティングデバイスは、各心周期の最小圧力値又は谷701、703を特定することができる。詳細には、ECG波形705中のR波のピークは、遠位側圧力波形304中の最小圧力値701に対応する時間702に発生している。ECG波形705中のR波の次のピーク(次の心周期に対応する)は、遠位側圧力波形304中の最小圧力値703に対応する時間704に発生している。これに関して、最小圧力値701は心周期(n)に対応し、最小圧力値703は次の心周期(n+1)に対応する。時間702は、心周期(n)の始まり及び/又は収縮期(n)の始まりに対応する。時間704は、心周期(n)の終わり、次の心周期(n+1)の始まり、弛緩期(n)の終わり、及び/又は収縮期(n+1)の始まりに対応する。この説明では遠位側圧力波形304について具体的に述べるが、近位側圧力波形302も同様に利用できることが理解される。一般には、ECG信号の少なくとも1つの特定可能な特徴(限定しないが、P波の開始、P波のピーク、P波の終わり、PR間隔、PR区間、QRS群の始まり、R波の開始、R波のピーク、R波の終わり、QRS群の終わり(J点)、ST区間、T波の開始、T波のピーク、及びT波の終わりを含む)を利用して、診断ウィンドウのその開始点及び/又は終了点を選択し、近位側又は遠位側圧力波形302、304の特徴を特定すること等ができる。これについては、例えば、2012年4月30日に出願された米国出願第13/460,296号、名称「Devices, Systems, and Methods for Assessing a Vessel」に記載され、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
[00052] 次いで図7を参照すると、ECG信号を使用して特定された圧力波形の特徴に基づいて診断ウィンドウを選択するグラフ表現711が示されている。事例によっては、診断ウィンドウ716の開始点710及び/又は終了点714は、固定量の時間708、712を、ECG信号の特定可能な特徴に加算又は減算することによって判定される。これに関して、固定量の時間708、712は、事例によっては、心周期706の百分率とすることができる。これに関して、診断ウィンドウ又は無波期間716は、最小圧力値701、703に基づいて特定することができる。例えば、最小圧力値701と703との間の時間期間706は、心周期の継続時間に対応する。コンピューティングデバイスは、診断ウィンドウ716の開始点710を、時間702から、全心周期時間706の固定百分率のところに位置付けるように選択することができる。すなわち、診断ウィンドウの開始点710は、最小圧力値701の時間702から期間708だけオフセットすることができる。コンピューティングデバイスは、診断ウィンドウ716の終了点714を、時間704から、全心周期時間706の固定百分率のところに位置付けるように選択することができる。すなわち、診断ウィンドウの終了点714は、次の最小圧力値703の時間704から期間712だけオフセットすることができる。期間708、712の一方、他方、又は両方は、全心周期時間706の百分率として表現することができ、その百分率には、約5%~約95%、約10%~約50%、約20%~40%の値、例えば、15%、20%、25%、30%、35%、40%、及び/又はそれより大きい値及び小さい値両方の他の好適な値が含まれる。
[00053] 次いで図8を参照すると、本開示の別の実施形態による、ECG信号を使用して特定された圧力波形の特徴に基づいて診断ウィンドウを選択するグラフ表現721が示されている。これに関して、診断ウィンドウ又は無波期間732は、最小圧力値701、703に基づいて特定することができる。最小圧力値701から開始して、コンピューティングデバイスは、遠位側圧力波形304中のピーク圧力値720を特定することができる。コンピューティングデバイスは、ピーク圧力値720の後に発生する最大負/下方勾配値722を特定することができる。最大負/下方勾配値722は、圧力波形304が最も速い率で低下する時を特定する。診断ウィンドウ732は、最大下方勾配値722と次の最小圧力値703との間の期間734内で選択することができる。これに関して、コンピューティングデバイスは、診断ウィンドウ732の開始点726を、時間723から、期間734の固定百分率のところに位置付けるように選択することができる。すなわち、診断ウィンドウの開始点726は、最大下方勾配値722の時間723から期間724だけオフセットすることができる。コンピューティングデバイスは、診断ウィンドウ732の終了点730を、時間704から、期間734の固定百分率のところに位置付けるように選択することができる。すなわち、診断ウィンドウの終了点730は、次の最小圧力値703の時間704から期間728だけオフセットすることができる。期間724、728の一方、他方、又は両方は、期間734の百分率として表現することができ、その百分率には、約10%~約90%、約12%~約40%、約15%~30%の値、例えば、15%、20%、25%、並びに/又はそれより大きい値及び小さい値両方の他の好適な値が含まれる。例えば、期間724は期間734の25%とすることができ、期間728は期間734の15%とすることができる。
[00054] 次いで図9~図14を参照すると、診断ウィンドウの開始点及び/又は終了点を判定する技術の様々なグラフ表現が示されている。詳細には、図9~図14に記載されるアルゴリズムは、圧力波形の区間単位の分析を使用して、心周期の特徴(例えば、心周期の始まり/終わり)、及び/又は圧力波形自体の特徴(例えば、最小圧力値、ピーク圧力値等)を特定する。そして、特定された特徴に基づいて診断ウィンドウが選択される。これに関して、ECG信号は、診断ウィンドウ、圧力波形の特徴、及び/又は心周期の特徴を特定するためには使用されない。そのため、有利な点として、ECG信号を取得することに伴って患者が経験する不快感を回避することができる。
[00055] 次いで図9を参照すると、遠位側圧力波形705のグラフ表現731が示されている。本明細書に記載されるように、波形705は、脈管系内に配設された脈管内デバイスによって取得される遠位側圧力測定値に基づく。この説明では遠位側圧力波形について具体的に述べるが、近位側圧力波形も同様に利用できることが理解される。また、図9及びその他の箇所における波形は滑らかなものとして示されるが、波形は離散した圧力測定値を含むことが理解される。
[00056] 圧力波形705の区間740aが図9に示される。区間740aは、圧力波形705の一部分、圧力波形705に関連する圧力測定値のサブセット、及び/又は圧力波形705に関連する時間期間を特定する。本明細書に記載されるように、期間単位又は区間単位の分析を使用して、心周期及び/又は圧力波形自体の特徴を特定する。事例によっては、時間期間、期間、及び/又は区間は、本明細書の説明では同義で使用される場合もある。時間期間又は区間740aは区間幅(SW)を有する。すなわち、区間740aに関連する圧力測定値は所与の時間にわたって取得される。例えば、区間740aの幅又は継続時間は、心周期継続時間未満であり、心周期の一部分のみを包含することができる。様々な実施形態において、心周期継続時間と比較した区間740aの継続時間は、およそ10%~およそ90%、およそ10%~およそ50%、およそ10%~およそ40%であり、20%、25%、30%、33%、35%、並びに/又はそれより大きい値及び小さい値両方の他の好適な値などの値を含む。事例によっては、心周期継続時間はおよそ1秒とすることができる。例えば、区間740aの継続時間は、およそ0.1秒~およそ0.9秒、およそ0.1秒~およそ0.5秒、およそ0.1秒~およそ0.4秒であり、0.2秒、0.25秒、0.3秒、0.33秒、0.35秒、並びに/又はそれより大きい値及び小さい値両方の他の好適な値などの値を含むことができる。いくつかの実施形態では、区間740aの幅又は継続時間は、心周期ごとに変化する。例えば、異なる心周期に関連する時間期間は、異なる継続時間を有する。これに関して、区間740aの継続時間は、ユーザにより手動で、又はコンピューティングデバイスにより自動的に調節することができる。例えば、区間740aの継続時間は、心周期の心周期継続時間に基づくことができる。これに関して、心周期継続時間は、連続したピーク圧力値、連続した最小圧力値等の間の継続時間と表現することができる。例えば、継続時間が患者の心臓リズムに合わせて適合するように、心周期(n)の区間740aの継続時間は、1つ又は複数のそれより前の心周期(n-1、n-2等)の継続時間に基づくことができる。いくつかの実施形態では、時間期間の継続時間は、1つ又は複数の先行する心周期中の時間期間の継続時間に基づく。例えば、区間740aの継続時間は、それより前の区間継続時間の平均とすることができる。すなわち、区間740aの継続時間は、複数の以前の区間継続時間の平均とすることができる。考慮される以前の区間の数は、ユーザにより手動で変更可能、調節可能であるか、及び/又はコンピューティングデバイスにより自動的に調節可能とすることができる。いくつかの実施形態では、区間740aの幅又は継続時間は、その区間中に取得される圧力測定値の量によって定義することができる。いくつかの実施形態では、区間740aの継続時間は、最大継続時間及び最小継続時間によって範囲が定められる。いくつかの実施形態では、(例えば心周期に対する)区間740aの継続時間は、脈管内システムの製造時に最適化され、他の実施形態では、区間の継続時間は、脈管内手順の前、その最中、及び/又はその後に調節することができる。
[00057] 次いで図10を参照すると、圧力波形705の期間単位の分析を示すグラフ表現751が示されている。また、各区間に関連する圧力波形705の勾配を示す区間勾配波形707も示されている。本開示の態様によると、圧力波形705の勾配の期間単位の分析を使用して、心周期の特徴(例えば、心周期の始まり/終わり)、及び/又は圧力波形自体の特徴(例えば、最小圧力値、ピーク圧力値等)を特定する。一般に、動脈血圧波形の中には特定のパターンが存在する。圧力波形の最大値(ピーク)及び最小値(谷)などのパターンを使用して、心周期と、心周期中の無波診断期間とを特定することができる。規則的な心周期を持つ健康な脈管系の場合は、圧力信号中に最小のアーチファクトがある。そのため、圧力波形のピーク及び谷は、大規模なフィルタリング処理の助けなく、単に最小値及び最大値を見つけることによって検出することができる。しかし、疾患のある心臓から得られる圧力信号は、通例、異常な心臓の働き(例えば、不整脈、心室性期外収縮等)及び/又は圧力測定(例えば、圧力感知脈管内デバイスの引き戻し)の結果生じる動きアーチファクトによって歪んでいる。したがって、通例は、それらの破損を取り除き、ピーク及び谷を明瞭に視覚化するためのクリーンな圧力信号を得るために、複雑なフィルタリング手順が必要となる。これに関して、本明細書に記載されるアルゴリズムは、有利な点として、疾患のある脈管系であっても、大規模な信号フィルタリングハードウェア又はソフトウェアを必要とせずに、心周期及び/又は圧力波形の特徴のロバストな特定を可能にする。
[00058] 図10は、複数の期間区間740a、740b、740cを図示する。区間740a~740cは、圧力波形705を分析するために使用される区間の総数の一部分に過ぎないことが理解される。いくつかの実施形態では、各区間740a~740cの幅又は継続時間は、所与の心周期に関して同じである。例えば、単一の心周期に関連する時間期間は同じ継続時間を有する。いくつかの実施形態では、区間740a~740cの各々は、時間的に連続しているか、又は隣り合うことができる。例えば、区間740a、740b、740cの開始点、中点、及び/又は終了点は、時間的に隣り合っている。例えば、後続する圧力サンプルのたびに、異なる区間の始まりが定義される。区間740a~740cの各々は、開始時間、終了時間、及び/又は中点時間によって定義することができる。連続した区間は、約0.001秒~約0.5秒、約0.001秒~0.1秒の間の期間、並びに/又は、連続した圧力測定間の時間を含む、それより大きい値及び小さい値両方の他の好適な値により隔てられることができる。いくつかの実施形態では、連続した時間期間又は区間の開始点は、脈管内圧力感知デバイスの獲得レートに基づいてオフセットすることができる。例えば、データは、5msごとに1msにわたって、及び/又は他の好適なレートで、圧力感知器具から獲得することができる。連続した時間期間は、そのような実施形態では約5msオフセットすることができ、及び/又は異なる実施形態では他の好適な時間だけオフセットすることができる。いくつかの実施形態では、区間740a~740cは時間的に重なり合っている。これに関して、区間740a~740cは、任意の好適な時間量だけ重なり合ってよい。いくつかの実施形態では、重なりに関連する時間期間は、ユーザにより手動で、又はコンピューティングデバイスにより自動的に調節することができる。いくつかの実施形態では、重なりは、圧力測定値の量で定義することができる。図10に図示される区間740a~740c間の重なりは例示的なものであり、それよりも大きい時間及び小さい時間両方の他の重なり時間が企図されることが理解される。
[00059] 区間勾配波形707は、圧力波形705の各時間期間又は区間(区間740a~740cなど)の勾配のグラフである。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイスは、各圧力サンプルで計算された圧力波形705の勾配を計算することができる。勾配は、区間の平均勾配、区間の瞬時勾配(例えば、開始点、中点、及び/若しくは終了点における)、並びに/又は他の好適な数量である。例えば、勾配は、2つの圧力測定値の変化/差を、それら2つの圧力測定値間の時間の変化/差で割った値として計算することができる。これに関して、区間幅が十分に広く、平均勾配が区間の総継続時間にわたって計算されると、勾配は、有利な点として、異常な脈管系条件や圧力測定による動きアーチファクトの結果生じる、歪んだ高い周波数ピーク及び低い周波数ピークに反応しにくくなる。いくつかの実施形態では、平均勾配が計算されるサンプル箇所は、区間の真ん中のサンプル又はその近傍である。例えば、区間の中点における平均勾配は、区間の開始点と終了点との間の圧力測定値の変化/差を、開始点と終了点との間の時間の変化/差で割った値として計算される。図10に図示されるように、区間勾配波形707の値は、例えば圧力波形705の各区間の平均勾配が判定されるとき、圧力波形705に沿って変化する。事例によっては、区間勾配波形707の符号又は極性は、正と負との間で切り替わる(又はその逆)。
[00060] 複数の時間期間又は区間745a、745b、745c、745d、745e、745fの勾配も、図10に図示される。これに関して、区間745a~745fの各々は、圧力波形705上の各自に関連する圧力測定値を範囲とする線形区間によって表される。すなわち、線形区間の長さは、区間745a~745fの継続時間又は幅に対応することができる。区間740a~740cに関して説明したように、所与の心周期に関して、区間745a~745fは、等しい幅を持つか、又は同じ時間量を範囲とする。線形区間はまた、区間745a~745fに関連する平均勾配と合致するような角度にされることも示されている。例えば、区間745aは、圧力波形705のうち、概して正の勾配を持つ部分を範囲とする。それに対応して、区間745aの線形区間は、概して正の勾配を持つものと示されている。区間745b~745fは、圧力波形705のうち、正の勾配、ゼロ勾配、及び/又は負の勾配を持つ異なる部分を様々な形で範囲とする。ゼロ勾配又は負の勾配部分の影響が増すにつれて(圧力波形705の右に向かって)、線形区間は、区間745aよりも正の度合いが低い勾配になるものと図示されている。例えば、区間745b、745cは、圧力波形705のうち、ゼロ勾配及び負の勾配を持つ部分を範囲とする。そのため、区間745b、745cに関連する線形区間は、圧力波形705のうち正の勾配を持つ部分のみを範囲とする区間745aに関連する線形区間と比較して、より正の度合いが低い勾配を持つ。区間745dは、圧力波形705のうち、ゼロの平均勾配を持つ部分を範囲とする。そのため、線形区間はゼロ勾配を持つものと図示されている。区間745e及び745fは、圧力波形705のうち、負の勾配を持つ比較的大きい部分を範囲としており、そのため、対応する線形区間は負の勾配を持つ。それに対応する勾配値が区間勾配波形707にプロットされている。一般に、区間745a~745fの勾配は、矢印713で示される方向に変化する。圧力波形705のうち区間745a~745fが範囲とする部分は、勾配符号の変化を含んでいる。これは、区間745a~745fの線形区間の勾配が正から負に変化することによって図示される。同様に、区間745a~745fのエリアに対応する区間勾配波形707は、正で開始し、ゼロの線を交差し、負になる。
[00061] 次いで図11を参照すると、グラフ表現741(図10)と同様の圧力波形705及び区間勾配波形707を含むグラフ表現751が示されている。グラフ表現751は、区間勾配波形707から期間742だけオフセットされた区間勾配波形709も含んでいる。これに関して、区間勾配が区間740aの真ん中又はその近傍にある圧力サンプルの前後で計算される実施形態では、期間742は、計算遅延に対応する可能性がある。そのため、そのような実施形態では、最初の区間勾配は、区間740aの継続時間のおよそ半分の後に初めて計算される。一般に、期間742は、区間幅の倍数(a*SW)として表現することができる。これに関して、倍数は、種々の実施形態において、1より大きいか、1に等しいか、又は1未満となる(a>1、a=1、又はa<1)ことができる。例えば、倍数(a)は、約0.01~約0.99、約0.1~約0.9、約0.3~約0.7とすることができ、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、並びに/又はそれより大きい値及び小さい値両方の他の好適な値などの値を含むことができる。図11は、区間勾配波形707の値をシフトすることによって計算遅延を補償できることを図示している。例えば、勾配744aは、期間742に等しい時間だけ方向743にシフトされ、それにより勾配744bが得られる。シフトされた区間勾配波形709は、区間勾配波形707に関するすべての値が同様に修正されたときに得られる。いくつかの実施形態では、診断ウィンドウ、心周期、及び/又は圧力波形の特徴を特定する本明細書に記載されるアルゴリズムは、シフトされた波形709を利用する。
[00062] 次いで図12を参照すると、圧力波形705及び区間勾配波形709を含むグラフ表現761が示されている。また、特徴グラフ711も図示されており、これは、圧力波形705の最小値(谷)及び最大値(ピーク)が発生する時を特定する。これに関して、図12及び他の箇所における波形705、709、711は、時間的な一致又は1つ又は複数の生理学的属性の同時の発生を示すように配置されている。本開示の態様によれば、圧力波形705の最小値762、766及び最大値764、768は、区間勾配波形709の中でいつ符号が変化するかに基づいて特定される。圧力波形705の最小値762(n-1)は、心周期(n-1)の始まり及び/又は収縮期(n-1)の始まりに対応することができる。次の最小値766(n)は、心周期(n-1)の終わり、弛緩期(n-1)の終わり、心周期(n)の始まり、及び/又は収縮期(n)の始まりに対応することができる。そのため、心周期の特徴も、区間勾配波形709の中でいつ符号が変化するかに基づいて特定することができる。それに対応して、診断ウィンドウ(例えば、始まり、終わり等)は、区間勾配波形709の中でいつ符号が変化するかに基づいて選択することができる。
[00063] 区間勾配波形709の符号は、時間747、749、753、755に変化する。詳細には、区間勾配波形709の符号は、時間747及び753に正から負に変化する。区間勾配波形709の中の箇所746、750は、これらの正から負への符号の変化に対応する。圧力波形705の最小値762、766は、区間勾配波形709の符号が正から負に変化する箇所に基づいて特定することができる。例えば、最小値762は、符号の変化746に関連する時間747より前に、時間763に発生することができる。一実施形態では、時間763は、時間747よりも区間幅の半分前のところで発生する。そのため、最小値762は符号の変化746からオフセットされている。一般に、正から負への符号の変化と最小圧力測定値とを隔てる期間754は、区間幅の倍数(b*SW)とすることができる。これに関して、倍数は、種々の実施形態において、1より大きいか、1に等しいか、又は1未満となる(b>1、b=1、又はb<1)ことができる。例えば、倍数(c)は、約0.01~約2、約0.1~約0.9、約0.3~約0.7とすることができ、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、並びに/又はそれより大きい値及び小さい値両方の他の好適な値などの値を含むことができる。同様に、最小値766は、符号の変化750に関連する時間753より前に、時間767に発生することができる。そのため、最小値766は符号の変化750からオフセットされている。時間753、767を隔てる期間758は、区間幅の倍数とすることができる。これに関して、最小値762、766は異なる心拍周期に関連するので、期間754、758は事例によっては異なる場合がある。
[00064] 区間勾配波形709の値は、時間749及び755に負から正に変化する。区間勾配波形709の中の箇所748、752は、これらの負から正への符号の変化に対応する。圧力波形705の最大値764、768は、区間勾配波形709の符号が負から正に変化する箇所に基づいて特定することができる。例えば、最大値764は、符号の変化748に関連する時間749より前に、時間765に発生することができる。一実施形態では、時間765は、時間749よりも区間幅の125%前に発生する。そのため、最大値764は、符号の変化748からオフセットすることができる。一般に、負から正への符号の変化とピーク圧力測定値とを隔てる期間756は、区間幅の倍数(c*SW)とすることができる。これに関して、倍数は、種々の実施形態において、1より大きいか、1に等しいか、又は1未満となる(c>1、c=1、又はc<1)ことができる。例えば、倍数(c)は、約0.1~約2、約1~約2、約1.1~約1.5とすることができ、1.1、1.2、1.25、1.3、1.35、1.4、並びに/又はそれより大きい値及び小さい値両方の他の好適な値などの値を含むことができる。同様に、最大値768は、符号の変化752に関連する時間755より前に、時間775に発生することができる。そのため、最大値768は、符号の変化752からオフセットすることができる。時間755、775を隔てる期間760は、区間幅の倍数である。これに関して、最大値764、768は異なる心拍周期に関連するので、期間756、760は事例によっては異なる場合がある。
[00065] 特徴グラフ711は、圧力波形705の最小値(谷)及び最大値(ピーク)の箇所を図示している。これに関して、心周期(n-1)に関連する谷(n-1)770は、正から負への符号の変化746よりも期間754だけ前に発生する時間763と一致している。次の心周期(n)に関連する谷(n)774は、正から負への符号の変化750よりも期間758だけ前に発生する時間767と一致している。心周期(n-1)に関連するピーク(n-1)764は、負から正への符号の変化748よりも期間756だけ前に発生する時間765と一致している。次の心周期(n)に関連するピーク(n)768は、負から正への符号の変化752よりも期間760だけ前に発生する時間775と一致している。
[00066] 次いで図13を参照すると、診断ウィンドウ792を選択するグラフ表現771が示されている。診断ウィンドウ792の開始点794及び/又は終了点796は、勾配の符号の変化に基づいて選択することができる。例えば、診断ウィンドウは、圧力波形の勾配中の符号の変化に基づいて特定された最小値762、766及び最大値764、768を使用して選択することができる。いくつかの実施形態では、診断ウィンドウ792の開始点794は、ピーク圧力測定値からオフセットすることができ、終了点796は最小圧力測定値からオフセットすることができる。いくつかの実施形態では、開始点794及び/又は終了点796は、異なる勾配符号の変化に基づいて選択することができる。例えば、開始点794は、負から正への勾配符号の変化に基づいて選択することができ、終了点796は、正から負への勾配符号の変化に基づいて選択することができる。いくつかの実施形態では、開始点794は、負から正への符号の変化からオフセットすることができ、終了点796は、正から負への符号の変化からオフセットすることができる。
[00067] いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイスは、最大又はピーク圧力値764の後に発生する最大負/下方勾配780を特定することができる。診断ウィンドウ792は、最大負/下方勾配値780と次の最小圧力値766との間の期間789内で選択することができる。これに関して、コンピューティングデバイスは、診断ウィンドウ792の開始点794を、時間784から、期間789の固定百分率のところに位置付けるように選択することができる。すなわち、診断ウィンドウの開始点794は、最大負/下方勾配値780の時間784から期間788だけオフセットすることができる。コンピューティングデバイスは、診断ウィンドウ792の終了点796を、時間786から、期間789の固定百分率のところに位置付けるように選択することができる。すなわち、診断ウィンドウの終了点796は、次の最小圧力値766の時間786から期間790だけオフセットすることができる。期間788、790の一方、他方、又は両方は、期間789の百分率として表現することができ、その百分率には、約10%~約90%、約12%~約40%、約15%~30%の値、例えば、15%、20%、25%、並びに/又はそれより大きい値及び小さい値両方の他の好適な値が含まれる。例えば、期間788は期間789の25%とし、期間790は期間789の15%とすることができる。
[00068] 次いで図14を参照すると、患者の脈管を評価する方法800の流れ図が示されている。図示されるように、方法800は多数の列挙されるステップを含むが、方法800の実施は、列挙されるステップの前、後、及び間に追加のステップを含んでもよい。実施によっては、列挙されるステップの1つ又は複数を省略するか、又は異なる順序で行ってもよい。方法800のステップの1つ又は複数は、コンピューティングデバイス172(図4)などの処理ユニット又はプロセッサによって行われる。方法800のステップの1つ又は複数は、心臓病専門医又は他の医療専門家などのユーザによって行うことができる。
[00069] ステップ805で、方法800は、第1の脈管内圧力感知器具を患者の脈管の狭窄の近位側の脈管内に導入することを含む。いくつかの実施形態では、圧力センサを備えたカテーテル、ガイドワイヤ、又はガイドカテーテルを、器具の少なくとも一部分(例えば圧力センサを含む部分)が脈管の狭窄の近位側に位置付けられるように、例えば冠動脈に挿入することができる。ステップ810で、方法800は、第2の脈管内圧力感知器具を脈管の狭窄の遠位側の脈管に導入することを含む。いくつかの実施形態では、圧力センサを備えたカテーテル、ガイドワイヤ、又はガイドカテーテルを、器具の少なくとも一部分(例えば圧力センサを含む部分)が脈管の狭窄の遠位側に位置付けられるように、例えば冠動脈に挿入することができる。いくつかの実施形態では、狭窄の近位側に位置付けられる脈管内圧力感知器具はカテーテル又はガイドカテーテルであり、狭窄の遠位側に位置付けられる脈管内圧力感知器具はガイドワイヤである。
[00070] ステップ815で、方法800は、脈管内処理システムのコンピューティングデバイスで、第1及び第2の脈管内圧力感知器具によってそれぞれ取得された近位側及び遠位側圧力測定値を受け取ることを含む。コンピューティングデバイスは、第1及び第2の脈管内圧力感知器具と通信状態にある。近位側及び遠位側圧力測定値は、患者の1回又は複数の心周期の間に取得することができる。近位側及び遠位側圧力測定値は、患者に充血剤を投与することなく取得することができる。
[00071] ステップ820で、方法800は、脈管内処理システムのコンピューティングデバイスにより、患者の心周期内で診断ウィンドウを選択することを含む。診断ウィンドウは、患者の心周期の一部分のみを包含する。いくつかの実施形態では、診断ウィンドウを選択することは、例えば心周期の始まりを特定するために心電図(ECG)データを使用することを含まない。診断ウィンドウは、近位側圧力測定値又は遠位側圧力測定値の少なくとも1つに関連する勾配の符号の変化を特定することによって選択することができる。これに関して、方法800は、複数の時間期間にわたって勾配を計算することを含むことができる。いくつかの実施形態では、単一の時間期間は、心周期の一部分のみを包含する。いくつかの実施形態では、単一の心周期に関連する時間期間が、同じ継続時間を有する。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス又は処理ユニットが、複数の心周期の時間期間にわたる勾配を計算する。第1の心周期に関連する時間期間は、第2の心周期に関連する時間期間とは異なる継続時間を有することができる。いくつかの実施形態では、時間期間の継続時間は、1つ又は複数の先行する心周期内の時間期間の継続時間に基づく。いくつかの実施形態では、時間期間の継続時間は、それより前の時間期間の継続時間の平均に基づく。いくつかの実施形態では、連続した時間期間は、少なくとも部分的に時間的に重なり合う。いくつかの実施形態では、連続した時間期間の開始点は、少なくとも1つの圧力感知器具の獲得レートに基づいてオフセットされる。
[00072] 方法800は、複数の時間期間にわたって計算された勾配に基づいて、勾配の符号の変化を特定することを含むことができる。すなわち、それぞれ複数の区間に関連する勾配は、極性又は符号が正から負に、又は負から正に変化し得る。方法800は、勾配の符号の変化に基づいて、最小圧力測定値、ピーク圧力測定値、心周期の始まり、心周期の終わり、収縮期の始まり、弛緩期の終わり、診断ウィンドウの開始点、及び/又は診断ウィンドウの終了点を判定することを含むことができる。
[00073] いくつかの実施形態では、診断ウィンドウは、勾配の符号が変化する心周期中の時間に基づいて選択することができる。コンピューティングデバイス又は処理ユニットが、勾配の符号の変化に基づいて診断ウィンドウの開始点を判定することができる。診断ウィンドウの開始点は、勾配の符号の変化からオフセットすることができる。いくつかの実施形態では、勾配の符号の変化に基づいてピーク圧力測定値を判定することができる。ピーク圧力測定値は、勾配の符号の変化からオフセットすることができる。コンピューティングデバイス又は処理ユニットが、ピーク圧力測定値に基づいて診断ウィンドウの開始点を判定することができる。診断ウィンドウの開始点は、ピーク圧力測定値からオフセットすることができる。いくつかの実施形態では、方法800は、ピーク圧力測定値の後に発生する最大の負の勾配を判定することをさらに含む。例えば、最大の負の勾配点は、特定されたピーク圧力測定値(心周期n-1)と、次の特定された最小圧力測定値(心周期n)との間で発生する可能性がある。コンピューティングデバイス又は処理ユニットが、最大の負の勾配に基づいて診断ウィンドウの開始点を判定することができる。診断ウィンドウの開始点は、最大の負の勾配からオフセットすることができる。
[00074] いくつかの実施形態では、方法800は、勾配の第2の又はさらなる符号の変化を判定することをさらに含む。コンピューティングデバイス又は処理ユニットが、勾配のさらなる符号の変化に基づいて最小圧力測定値を判定することができる。最小圧力測定値は、勾配のさらなる符号の変化からオフセットすることができる。コンピューティングデバイス又は処理ユニットが、最小圧力測定値に基づいて診断ウィンドウの終了点を判定することができる。診断ウィンドウの終了点は、最小圧力測定値からオフセットすることができる。
[00075] ステップ825で、方法800は、脈管内処理システムのコンピューティングデバイスにより、受け取られた遠位側圧力測定値の中から、診断ウィンドウ中に取得された複数の遠位側圧力測定値を特定することを含む。複数の遠位側圧力測定値は、選択された診断ウィンドウに基づいて選択され、受け取られた遠位側圧力測定値のサブセットである。ステップ825は同様に、脈管内処理システムのコンピューティングデバイスにより、受け取られた近位側圧力測定値の中から、診断ウィンドウ中に取得された複数の近位側圧力測定値を特定することを含む。複数の近位側圧力測定値は、選択された診断ウィンドウに基づいて選択され、受け取られた近位側圧力測定値のサブセットである。診断ウィンドウ中に取得された複数の圧力測定値を特定する例が、2012年4月30日に出願された米国出願第13/460,296号、名称「Devices,Systems,and Methods for Assessing a Vessel」に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[00076] ステップ830で、方法800は、コンピューティングデバイスにより、診断ウィンドウ中に取得された複数の遠位側圧力測定値の平均と、診断ウィンドウ中に取得された複数の近位側圧力測定値の平均との間の圧力比を計算することを含む。圧力比を計算する一例が、2012年4月30日に出願された米国出願第13/460,296号、名称「Devices,Systems,and Methods for Assessing a Vessel」に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[00077] ステップ835で、方法800は、計算された圧力比を、コンピューティングデバイスと通信状態にある表示装置に出力することを含む。いくつかの実施形態では、近位側圧力測定値と遠位側圧力測定値は、圧力比が計算される前に、(時間に関して)位置合わせされる。これについては、例えば、2014年1月16日に出願された米国出願第14/157,404号、名称「Devices, Systems, and Methods for Assessing a Vessel」、及び/又は、2012年4月30日に出願された米国出願第13/460,296号、名称「Devices, Systems, and Methods for Assessing a Vessel」に記載されており、これらはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。例えば、位置合わせは、ユーザが脈管内システムによって提供される正規化オプションを選択するときに行うことができる。正規化が命じられると、5回目の周期まで、心臓周期ごとに近位側圧力測定値と遠位側圧力測定値の相互相関を取ることにより、ずれの量が計算される。正規化を完了するために、心臓周期ごとの圧力測定値を、5回の周期の平均だけシフトすることができる。
[00078] ステップ840で、方法800は、計算された圧力比に基づいて治療の選択肢を特定することを含む。例えば、治療の選択肢は、無治療、薬物療法、血管形成及び/又はステント形成などの経皮冠動脈形成術(percutaneous coronary intervention、PCI)、冠動脈バイパスグラフト術(coronary artery bypass grafting、CABG)手順、及び/又は上述の選択肢の組み合わせを含む他の好適な臨床介入とすることができる。ステップ845で、方法800は、特定された治療の選択肢を行うことを含む。
[00079] 当業者は、上記の装置、システム、及び方法は様々なやり方で修正可能であることも認識されよう。したがって、当業者は、本開示によって包含される実施形態は、上記の特定の例示的実施形態に限定されないことを理解されよう。これに関して、説明のための実施形態を示し、説明したが、上述の開示では幅広い修正、変更、及び置き換えが企図される。そのような変形は、本開示の範囲から逸脱することなく、上述の内容に加えることができることが理解される。したがって、添付の特許請求の範囲は、広く、本開示と矛盾しない形で解釈するのが妥当である。

Claims (16)

  1. 脈管内圧力感知器具との通信のためのプロセッサを備えるシステムであって、
    前記プロセッサは、
    前記脈管内圧力感知器具が脈管内で位置付けられている間に、前記脈管内圧力感知器具から、患者の心周期の圧力測定値を取得し、
    前記心周期に対し、前記圧力測定値の複数の勾配を計算し、
    第1の符号から第2の符号への前記複数の勾配の符号の第1の変化を判定し、
    前記第2の符号から前記第1の符号への前記複数の勾配の符号の第2の変化を判定し、
    前記符号の第1の変化及び前記符号の第2の変化に基づいて、前記心周期内で診断ウィンドウを選択し、
    前記診断ウィンドウ中に取得された前記圧力測定値のサブセットに基づいて、圧力比を計算し、
    計算された前記圧力比を、前記プロセッサと通信状態にある表示装置に出力する、システム。
  2. 前記プロセッサは、
    前記符号の第1の変化に基づいて前記診断ウィンドウの開始点を判定し、
    前記符号の第2の変化に基づいて前記診断ウィンドウの終了点を判定する、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記プロセッサは、
    前記符号の第1の変化に基づいて前記圧力測定値のピーク圧力測定値を判定し、
    前記ピーク圧力測定値の後に発生する前記複数の勾配の最大の負の勾配を判定し、
    前記最大の負の勾配に基づいて前記診断ウィンドウの前記開始点を判定する、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記プロセッサは、
    同じ区間継続時間にわたって前記複数の勾配の各々を計算し、
    前記符号の第1の変化が生じた時間よりも、第1の乗数前記区間継続時間に乗じることで求めた期間だけ前に前記ピーク圧力測定値を判定する、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記プロセッサは、前記診断ウィンドウの前記開始点が前記最大の負の勾配から第1の期間だけオフセットされるように、前記開始点を判定する、請求項4に記載のシステム。
  6. 前記プロセッサは、前記符号の第2の変化に基づいて前記心周期内の最小圧力測定値を判定し、
    前記診断ウィンドウの前記終了点が前記最小圧力測定値から第2の期間だけオフセットされるように、前記終了点を判定する、請求項5に記載のシステム。
  7. 前記第1の期間の継続時間は前記第2の期間の継続時間とは異なる、請求項6に記載のシステム。
  8. 前記プロセッサは、
    前記符号の第2の変化が生じた時間よりも、前記第1の乗数とは異なる第2の乗数前記区間継続時間に乗じることで求めた期間だけ前に前記最小圧力測定値を判定する、請求項6に記載のシステム。
  9. 前記プロセッサは、前記複数の勾配を、第3の乗数前記区間継続時間に乗じることで求めた期間だけ前に時間的にシフトさせる、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記プロセッサは、更に、
    第1の区間継続時間にわたって前記複数の勾配の各々を計算し、
    さらなる心周期のさらなる複数の勾配を計算し、前記プロセッサは、前記第1の区間継続時間とは異なる第2の区間継続時間にわたって前記さらなる複数の勾配の各々を計算する、請求項1に記載のシステム。
  11. 前記プロセッサは、前記心周期の継続時間に基づいて前記第2の区間継続時間を判定する、請求項10に記載のシステム。
  12. 前記プロセッサは、複数の対応する時間期間の前記複数の勾配を計算し、連続した時間期間は、少なくとも部分的に時間的に重なり合う、請求項1に記載のシステム。
  13. 前記プロセッサは、更に、前記符号の第1の変化又は前記符号の第2の変化の少なくとも1つに基づいて、最小圧力測定値、ピーク圧力測定値、前記心周期の始まり、前記心周期の終わり、収縮期の始まり、弛緩期の終わり、前記診断ウィンドウの開始点、又は前記診断ウィンドウの終了点、のうちの少なくとも1つを判定する、請求項1に記載のシステム。
  14. 前記脈管内圧力感知器具を更に備える、請求項1に記載のシステム。
  15. 前記脈管内圧力感知器具は、カテーテル又はガイドワイヤのうちの少なくとも1つを備える、請求項14に記載のシステム。
  16. 前記診断ウィンドウは、前記患者の前記心周期の一部分のみを包含する、請求項1に記載のシステム。
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