JP7223480B2 - 4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド及びその利用 - Google Patents
4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド及びその利用 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7223480B2 JP7223480B2 JP2020153992A JP2020153992A JP7223480B2 JP 7223480 B2 JP7223480 B2 JP 7223480B2 JP 2020153992 A JP2020153992 A JP 2020153992A JP 2020153992 A JP2020153992 A JP 2020153992A JP 7223480 B2 JP7223480 B2 JP 7223480B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- equivalent
- amino acid
- group
- amino
- valine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Y—ENZYMES
- C12Y114/00—Oxidoreductases acting on paired donors, with incorporation or reduction of molecular oxygen (1.14)
- C12Y114/14—Oxidoreductases acting on paired donors, with incorporation or reduction of molecular oxygen (1.14) with reduced flavin or flavoprotein as one donor, and incorporation of one atom of oxygen (1.14.14)
- C12Y114/14013—4-(L-Gamma-glutamylamino)butanoyl-[BtrI acyl-carrier protein] monooxygenase (1.14.14.13)
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/63—Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
- C12N15/74—Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora
- C12N15/77—Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora for Corynebacterium; for Brevibacterium
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N9/00—Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
- C12N9/0004—Oxidoreductases (1.)
- C12N9/0071—Oxidoreductases (1.) acting on paired donors with incorporation of molecular oxygen (1.14)
- C12N9/0073—Oxidoreductases (1.) acting on paired donors with incorporation of molecular oxygen (1.14) with NADH or NADPH as one donor, and incorporation of one atom of oxygen 1.14.13
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12P—FERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
- C12P13/00—Preparation of nitrogen-containing organic compounds
- C12P13/005—Amino acids other than alpha- or beta amino acids, e.g. gamma amino acids
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Plant Pathology (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
1)配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列において、配列番号2で示されるアミノ酸配列の39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位、又は39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位に相当する位置におけるアミノ酸残基が下記のアミノ酸である、4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド。
(a)39位又はこれに相当する位置:システイン
(b)43位又はこれに相当する位置:ロイシン、ヒスチジン
(c)83位又はこれに相当する位置:バリン、グリシン、フェニルアラニン
(d)106位又はこれに相当する位置:アラニン、システイン、イソロイシン、スレオニン
(e)180位又はこれに相当する位置:アラニン
(f)266位又はこれに相当する位置:バリン、フェニルアラニン
(g)346位又はこれに相当する位置:ロイシン
(h)363位又はこれに相当する位置:バリン、ロイシン
(i)371位又はこれに相当する位置:フェニルアラニン
2)配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチドにおいて、配列番号2で示されるアミノ酸配列の39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位、又は39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位に相当する位置におけるアミノ酸残基が下記のアミノ酸である、4-アミノ安息香酸水酸化活性を有する変異ポリペプチドの製造方法。
(a)39位又はこれに相当する位置:システイン
(b)43位又はこれに相当する位置:ロイシン、ヒスチジン
(c)83位又はこれに相当する位置:バリン、グリシン、フェニルアラニン
(d)106位又はこれに相当する位置:アラニン、システイン、イソロイシン、スレオニン
(e)180位又はこれに相当する位置:アラニン
(f)266位又はこれに相当する位置:バリン、フェニルアラニン
(g)346位又はこれに相当する位置:ロイシン
(h)363位又はこれに相当する位置:バリン、ロイシン
(i)371位又はこれに相当する位置:フェニルアラニン
3)配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチドにおいて、配列番号2で示されるアミノ酸配列の39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位、又は39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位に相当する位置におけるアミノ酸残基を下記のアミノ酸に置換することを含む、4-アミノ安息香酸水酸化活性の向上方法。
(a)39位又はこれに相当する位置:システイン
(b)43位又はこれに相当する位置:ロイシン、ヒスチジン
(c)83位又はこれに相当する位置:バリン、グリシン、フェニルアラニン
(d)106位又はこれに相当する位置:アラニン、システイン、イソロイシン、スレオニン
(e)180位又はこれに相当する位置:アラニン
(f)266位又はこれに相当する位置:バリン、フェニルアラニン
(g)346位又はこれに相当する位置:ロイシン
(h)363位又はこれに相当する位置:バリン、ロイシン
(i)371位又はこれに相当する位置:フェニルアラニン
4)1)のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
5)4)のポリヌクレオチドを含むベクター又はDNA断片。
6)5)のベクター又はDNA断片を含有する形質転換細胞。
7)6)の形質転換細胞を培養する工程を含む、4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸類の製造方法。
本発明の4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド(「本発明のポリペプチド」と称す)は、配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列において、配列番号2で示されるアミノ酸配列の39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位、又は39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位に相当する位置におけるアミノ酸残基が下記のアミノ酸であるポリペプチドである。
(a)39位又はこれに相当する位置:システイン
(b)43位又はこれに相当する位置:ロイシン、ヒスチジン
(c)83位又はこれに相当する位置:バリン、グリシン、フェニルアラニン
(d)106位又はこれに相当する位置:アラニン、システイン、イソロイシン、スレオニン
(e)180位又はこれに相当する位置:アラニン
(f)266位又はこれに相当する位置:バリン、フェニルアラニン
(g)346位又はこれに相当する位置:ロイシン
(h)363位又はこれに相当する位置:バリン、ロイシン
(i)371位又はこれに相当する位置:フェニルアラニン
斯かるポリペプチドは、基準となるポリペプチド、すなわち配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列からなるポリペプチドにおいて、配列番号2で示されるアミノ酸配列の39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位、又は39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位に相当する位置におけるアミノ酸残基が上記(a)~(i)のアミノ酸に置換された、4-アミノ安息香酸水酸化活性を有する変異ポリペプチドである。
4-アミノ安息香酸水酸化活性は、後述する実施例に示すとおり、本発明のポリペプチドを産生する微生物を培養し、生成する4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸量をHPLC等により測定することによって決定することができる。
(a)39位又はこれに相当する位置:システイン
(b)43位又はこれに相当する位置:ロイシン、ヒスチジン
(c)83位又はこれに相当する位置:バリン、グリシン、フェニルアラニン
(d)106位又はこれに相当する位置:アラニン、システイン、イソロイシン、スレオニン
(e)180位又はこれに相当する位置:アラニン
(f)266位又はこれに相当する位置:バリン、フェニルアラニン
(g)346位又はこれに相当する位置:ロイシン
(h)363位又はこれに相当する位置:バリン、ロイシン
(i)371位又はこれに相当する位置:フェニルアラニン
ここで、配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチドは、本発明のポリペプチドの「親」ポリペプチドである。
「親」ポリペプチドは、そのアミノ酸残基に所定の変異がなされることにより、本発明のポリペプチドとなる基準ポリペプチドを指す。
斯かるHFM122は、本出願人により、4-アミノ安息香酸水酸化活性を有することが見出されている(特願2018-171849)。
本発明において、親ポリペプチドのアミノ酸残基を変異させる手段としては、当技術分野で公知の各種変異導入技術を使用することができる。例えば、親ポリペプチドのアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチド(以下、親遺伝子ともいう)において、変異すべきアミノ酸残基をコードするヌクレオチド配列を、変異後のアミノ酸残基をコードするヌクレオチド配列に変異させることにより、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを得ることができる。
得られた本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドはベクターに組み込むことができる。当該ポリヌクレオチドを含有するベクターは、発現ベクターである。また好ましくは、該ベクターは、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを宿主微生物に導入することができ、かつ宿主微生物内で該ポリヌクレオチドを発現することができる発現ベクターである。好ましくは、該ベクターは、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、及びこれと作動可能に連結された制御領域を含む。該ベクターは、プラスミド等の染色体外で自立増殖及び複製可能なベクターであってもよく、又は染色体内に組み込まれるベクターであってもよい。
上記ベクター又はDNA断片には、4-アミノ安息香酸類を生合成するために必要なポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が含まれていてもよい。4-アミノ安息香酸類を生合成するために必要なポリペプチドとしては、例えば、4-アミノ-4-デオキシコリスミ酸シンターゼ(4-amino-4-deoxychorismate synthase, pabAB)や4-アミノ-4-デオキシコリスミ酸リアーゼ(4-amino-4-deoxychorismate lyase, pabC)等が挙げられる。
本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含むベクターを宿主へ導入するか、又は本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含むDNA断片を宿主のゲノムに導入することにより、本発明の形質転換細胞を得ることができる。
斯かる形質転換細胞は、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが発現可能なように導入された細胞であり、当該ポリヌクレオチドの発現が強化された細胞、ひいては本発明のポリペプチドの発現が強化された細胞であると言える。
中でも、4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸類の生合成の基質となる4-アミノ安息香酸類を供給できる微生物が好ましく、4-アミノ安息香酸類の供給能が強化された微生物がより好ましい。微生物の4-アミノ安息香酸類の供給能を強化する方法としては、例えば、4-アミノ安息香酸類を生合成するために必要なポリペプチドをコードするポリヌクレオチド及びこれと作動可能に連結された制御領域を含むベクターを微生物に導入する方法や、微生物が本来有する4-アミノ安息香酸類を生合成するために必要なポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの制御領域を強発現プロモーターに置換する方法などが挙げられる。
すなわち、配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチドにおいて、配列番号2で示されるアミノ酸配列の39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位、又は39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位に相当する位置におけるアミノ酸残基を下記のアミノ酸に置換する変異は、4-アミノ安息香酸水酸化活性向上に有用であり、ひいては4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸類の生産性の向上に有用である。
(a)39位又はこれに相当する位置:システイン
(b)43位又はこれに相当する位置:ロイシン、ヒスチジン
(c)83位又はこれに相当する位置:バリン、グリシン、フェニルアラニン
(d)106位又はこれに相当する位置:アラニン、システイン、イソロイシン、スレオニン
(e)180位又はこれに相当する位置:アラニン
(f)266位又はこれに相当する位置:バリン、フェニルアラニン
(g)346位又はこれに相当する位置:ロイシン
(h)363位又はこれに相当する位置:バリン、ロイシン
(i)371位又はこれに相当する位置:フェニルアラニン
そして、本発明の形質転換細胞は、4-アミノ安息香酸水酸化活性が向上されたポリペプチドの産生菌であり、有用な4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸類の生産株である。
本発明の4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸類の製造方法は、本発明の形質転換細胞を培養する工程を含み、培地中から4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸類を回収することにより4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸類を取得できる。
本発明において、4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸類としては、具体的には下記の一般式(1):
で示される4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸誘導体が挙げられる。
R2で示される官能基としては、水素原子、ヒドロキシ基(-OH)、メトキシ基(-OCH3)、フッ素原子(-F)又はメチル基(-CH3)が好ましい。
R1及びR2は、共に水素原子であるのがより好ましい。
また、X1及びX2は、共にヒドロキシ基であってもよいが、X1又はX2の何れか一方がヒドロキシ基であるのが好ましい。
ここで、4-アミノ安息香酸類としては、下記一般式(2):
で示される4-アミノ安息香酸誘導体が挙げられる。
<1>配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列において、配列番号2で示されるアミノ酸配列の39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位、又は39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位に相当する位置におけるアミノ酸残基が下記のアミノ酸である、4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド。
(a)39位又はこれに相当する位置:システイン
(b)43位又はこれに相当する位置:ロイシン、ヒスチジン
(c)83位又はこれに相当する位置:バリン、グリシン、フェニルアラニン
(d)106位又はこれに相当する位置:アラニン、システイン、イソロイシン、スレオニン
(e)180位又はこれに相当する位置:アラニン
(f)266位又はこれに相当する位置:バリン、フェニルアラニン
(g)346位又はこれに相当する位置:ロイシン
(h)363位又はこれに相当する位置:バリン、ロイシン
(i)371位又はこれに相当する位置:フェニルアラニン
<2>配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列において、配列番号2で示されるアミノ酸配列の39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位、又は39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位に相当する位置におけるアミノ酸残基が下記のアミノ酸に置換された、4-アミノ安息香酸水酸化活性を有する変異ポリペプチド。
(a)39位又はこれに相当する位置:システイン
(b)43位又はこれに相当する位置:ロイシン、ヒスチジン
(c)83位又はこれに相当する位置:バリン、グリシン、フェニルアラニン
(d)106位又はこれに相当する位置:アラニン、システイン、イソロイシン、スレオニン
(e)180位又はこれに相当する位置:アラニン
(f)266位又はこれに相当する位置:バリン、フェニルアラニン
(g)346位又はこれに相当する位置:ロイシン
(h)363位又はこれに相当する位置:バリン、ロイシン
(i)371位又はこれに相当する位置:フェニルアラニン
<3>アミノ酸残基の置換が43位又はこれに相当する位置のバリンのヒスチジンへの置換、106位又はこれに相当する位置のメチオニンのアラニン、イソロイシン又はスレオニンへの置換、180位又はこれに相当する位置のバリンのアラニンへの置換、266位又はこれに相当する位置のアラニンのバリンへの置換、346位又はこれに相当する位置のフェニルアラニンのロイシンへの置換、363位又はこれに相当する位置のメチオニンのロイシンへの置換、371位又はこれに相当する位置のイソロイシンのフェニルアラニンへの置換である、<2>の変異ポリペプチド。
<4>配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチドにおいて、配列番号2で示されるアミノ酸配列の39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位、又は39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位に相当する位置におけるアミノ酸残基を下記のアミノ酸に置換することを含む、4-アミノ安息香酸水酸化活性を有する変異ポリペプチドの製造方法。
(a)39位又はこれに相当する位置:システイン
(b)43位又はこれに相当する位置:ロイシン、ヒスチジン
(c)83位又はこれに相当する位置:バリン、グリシン、フェニルアラニン
(d)106位又はこれに相当する位置:アラニン、システイン、イソロイシン、スレオニン
(e)180位又はこれに相当する位置:アラニン
(f)266位又はこれに相当する位置:バリン、フェニルアラニン
(g)346位又はこれに相当する位置:ロイシン
(h)363位又はこれに相当する位置:バリン、ロイシン
(i)371位又はこれに相当する位置:フェニルアラニン
<5>アミノ酸残基の置換が43位又はこれに相当する位置のバリンのヒスチジンへの置換、106位又はこれに相当する位置のメチオニンのアラニン、イソロイシン又はスレオニンへの置換、180位又はこれに相当する位置のバリンのアラニンへの置換、266位又はこれに相当する位置のアラニンのバリンへの置換、346位又はこれに相当する位置のフェニルアラニンのロイシンへの置換、363位又はこれに相当する位置のメチオニンのロイシンへの置換、371位又はこれに相当する位置のイソロイシンのフェニルアラニンへの置換である、<4>の方法。
<6>配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチドにおいて、配列番号2で示されるアミノ酸配列の39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位、又は39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位に相当する位置におけるアミノ酸残基を下記のアミノ酸に置換することを含む、4-アミノ安息香酸水酸化活性の向上方法。
(a)39位又はこれに相当する位置:システイン
(b)43位又はこれに相当する位置:ロイシン、ヒスチジン
(c)83位又はこれに相当する位置:バリン、グリシン、フェニルアラニン
(d)106位又はこれに相当する位置:アラニン、システイン、イソロイシン、スレオニン
(e)180位又はこれに相当する位置:アラニン
(f)266位又はこれに相当する位置:バリン、フェニルアラニン
(g)346位又はこれに相当する位置:ロイシン
(h)363位又はこれに相当する位置:バリン、ロイシン
(i)371位又はこれに相当する位置:フェニルアラニン
<7>アミノ酸残基の置換が43位又はこれに相当する位置のバリンのヒスチジンへの置換、106位又はこれに相当する位置のメチオニンのアラニン、イソロイシン又はスレオニンへの置換、180位又はこれに相当する位置のバリンのアラニンへの置換、266位又はこれに相当する位置のアラニンのバリンへの置換、346位又はこれに相当する位置のフェニルアラニンのロイシンへの置換、363位又はこれに相当する位置のメチオニンのロイシンへの置換、371位又はこれに相当する位置のイソロイシンのフェニルアラニンへの置換である、<6>の方法。
<8>配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチドを用いて4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸類を製造する場合において、配列番号2で示されるアミノ酸配列の39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位、又は39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位に相当する位置におけるアミノ酸残基を下記のアミノ酸に置換することを含む、4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸類の生産性向上方法。
(a)39位又はこれに相当する位置:システイン
(b)43位又はこれに相当する位置:ロイシン、ヒスチジン
(c)83位又はこれに相当する位置:バリン、グリシン、フェニルアラニン
(d)106位又はこれに相当する位置:アラニン、システイン、イソロイシン、スレオニン
(e)180位又はこれに相当する位置:アラニン
(f)266位又はこれに相当する位置:バリン、フェニルアラニン
(g)346位又はこれに相当する位置:ロイシン
(h)363位又はこれに相当する位置:バリン、ロイシン
(i)371位又はこれに相当する位置:フェニルアラニン
<9>アミノ酸残基の置換が43位又はこれに相当する位置のバリンのヒスチジンへの置換、106位又はこれに相当する位置のメチオニンのアラニン、イソロイシン又はスレオニンへの置換、180位又はこれに相当する位置のバリンのアラニンへの置換、266位又はこれに相当する位置のアラニンのバリンへの置換、346位又はこれに相当する位置のフェニルアラニンのロイシンへの置換、363位又はこれに相当する位置のメチオニンのロイシンへの置換、371位又はこれに相当する位置のイソロイシンのフェニルアラニンへの置換である、<8>の方法。
<10><1>~<3>のいずれかに記載のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
<11><10>のポリヌクレオチドを含むベクター又はDNA断片。
<12><11>のベクター又はDNA断片を含有する形質転換細胞。
<13>大腸菌又はコリネバクテリム属菌である、<12>記載の形質転換細胞。
<14>4-アミノ安息香酸類を供給可能な微生物である、<12>又は<13>の形質転換細胞。
<15>4-アミノ安息香酸類の供給能が向上した、<12>又は<13>の形質転換細胞。
<16><12>~<15>のいずれかの形質転換細胞を培養する工程を含む、4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸類の製造方法。
<17>炭素源として糖類を含む培地で培養される、<16>の方法。
<18>4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸類を培地から回収する工程を含む、<16>又は<17>の方法。
<19>培養が4-アミノ安息香酸類の存在下で行われる、<16>~<18>のいずれかの方法。
<20>4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸類が、下記の一般式(1):
で示される4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸誘導体である<16>~<19>のいずれかの方法。
<21>4-アミノ安息香酸類が、下記の一般式(2):
で示される4-アミノ安息香酸誘導体である<19>又は<20>の方法。
以下の実施例において、特に記載のない限りPCRはPrimeSTAR Max DNA Polymerase(タカラバイオ)を使用して行った。
(1)野生型酵素をコードする遺伝子を含むプラスミドの作製
(a)プラスミドpECsf_gapS_pabABCの作製
コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)ATCC13032株から常法によって抽出されたゲノムを鋳型に、プライマーGN14_127(配列番号3、TATTAATTAAATGCGCGTTTTAATTATTGATAATTATGATTC)とGN14_133(配列番号4、TTGCGGCCGCTTGTTTAAACCTCCTTACAGAAAAATGGTTGGGCG)を用いたPCRにて4-アミノ-4-デオキシコリスミ酸シンターゼおよび4-アミノ-4-デオキシコリスミ酸リアーゼをコードする遺伝子が含まれたDNA断片を増幅し、これをプラスミドpECsf_gapS(特願2015-25491参照)のPacI部位とNotI部位の間に挿入することで、プラスミドpECsf_gapS_pabABCを得た。
上記で得られたプラスミドpECsf_gapS_pabABCを鋳型に、プライマーpabABCcory vec R(配列番号5、AAATTTAAACCTCCTTTACAGAAAAATGGTTGG)とpabABCcory vec F(配列番号6、GGAGGTTTAAACAAGCGGCCGCGATATC)を用いたPCRにてベクター用DNA断片を合成した。続いて4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチドHFM122をコードする遺伝子(配列番号1)を含むプラスミドを人工遺伝子合成により作製し、これを鋳型としてプライマーpECsfD HFM122 F(配列番号7、AGGAGGTTTAAATTTATGCGCACTCAGGTGGCTAT)とpECsfD HFM122 R(配列番号8、CTTGTTTAAACCTCCTTATACGAGTGGCAGTCCTA)を用いたPCRにてインサート用DNA断片を合成した。これらのPCR産物に対してDpnI(タカラバイオ)による処理を行った後、NucleoSpin Gel and PCR Clean-up(タカラバイオ)を用いて各DNA断片を精製し、In-Fusion HD Cloning Kit(タカラバイオ)により連結することでプラスミドpECsf_gapS_pabABC_HFM122を構築した。得られたプラスミド溶液を用いてECOS Competent E. coli DH5α株(ニッポンジーン)を形質転換し、細胞液をLBKm寒天培地(Bacto Trypton 1%、Yeast Extract 0.5%、NaCl 1%,カナマイシン硫酸塩50μg/mL、寒天 1.5%)に塗布した後37℃で一晩静置し、得られたコロニーに対しSapphire Amp(タカラバイオ)およびプライマーpabABC+pobA for CPCR F(配列番号9,GCTATCAAAACATTCGGCACATTGGTTTTCC)、pabABC+pobA for CPCR R(配列番号10,GGAAGATGCGTGATCTGATCCTTCAACTC)を用いたPCR反応を行い、目的DNA断片の導入が確認された形質転換株を選抜した。得られた形質転換株をLBKm液体培地(Bacto Trypton 1%、Yeast Extract 0.5%、NaCl 1%,カナマイシン硫酸塩50μg/mL)2mLに接種し、37℃で一晩培養した。この培養液よりNucleoSpin Plasmid EasyPure(タカラバイオ)を用いてプラスミドの精製を行った。
上記で得られたプラスミドpECsf_gapS_pabABC_HFM122を鋳型に、プライマーpabC last R(配列番号11、TTACAGAAAAATGGTTGGGCGCAA)とHFM122 F(配列番号12、ATGCGCACTCAGGTGGCTATCG)を用いたPCRにてベクター用DNA断片を合成した。続いて、コリネバクテリウム・グルタミカムATCC13032株が有するtuf遺伝子(cg0587)のプロモーター(以下、tuプロモーターと称する)を含むDNA断片(配列番号13、TACGTACCTGCAGGTAGCGTGTCAGTAGGCGCGTAGGGTAAGTGGGGTAGCGGCTTGTTAGATATCTTGAAATCGGCTTTCAACAGCATTGATTTCGATGTATTTAGCTGGCCGTTACCCTGCGAATGTCCACAGGGTAGCTGGTAGTTTGAAAATCAACGCCGTTGCCCTTAGGATTCAGTAACTGGCACATTTTGTAATGCGCTAGATCTGTGTGCTCAGTCTTCCAGGCTGCTTATCACAGTGAAAGCAAAACCAATTCGTGGCTGCGAAAGTCGTAGCCACCACGAAGTCCAAAGGAGGATCTAAATTATGAATAATATAAAAGGAGGAATTAATTAA)を人工遺伝子合成により作製し、これを鋳型としてプライマーpabC-Ptu F(配列番号14、ACCATTTTTCTGTAATACGTACCTGCAGGTAGCGTG)とPtu-HFM122 R(配列番号15、CACCTGAGTGCGCATTTAATTAATTCCTCCTTTTA)を用いたPCRにてインサート用DNA断片を合成した。これらのPCR産物に対してDpnI(タカラバイオ)による処理を行った後、NucleoSpin Gel and PCR Clean-up(タカラバイオ)を用いて各DNA断片を精製し、In-Fusion HD Cloning Kit(タカラバイオ)により連結することでプラスミドpECsf_gapS_pabABC_tuD_HFM122を構築した。得られたプラスミド溶液を用いてECOS Competent E. coli DH5α株(ニッポンジーン)を形質転換し、細胞液をLBKm寒天培地に塗布した後37℃で一晩静置し、得られたコロニーに対しSapphire Amp(タカラバイオ)およびプライマーPtu seq 1(配列番号16,GCTTGTTAGATATCTTGAAATCGGCTTTC)、pabABC+pobA for CPCR R(配列番号10,GGAAGATGCGTGATCTGATCCTTCAACTC)を用いたPCR反応を行い、目的DNA断片の導入が確認された形質転換株を選抜した。得られた形質転換株をLBKm液体培地2mLに接種し、37℃で一晩培養した。この培養液よりNucleoSpin Plasmid EasyPure(タカラバイオ)を用いてプラスミドの精製を行った。
構築したプラスミドにおいては、gapプロモーターの制御下に4-アミノ-4-デオキシコリスミ酸シンターゼおよび4-アミノ-4-デオキシコリスミ酸リアーゼをコードする遺伝子が連結され、さらにtuプロモーターの制御下に野生型HFM122をコードする遺伝子が連結されている。
変異型酵素をコードする遺伝子を含むプラスミドの作製について、HFM122の39位のバリンがシステインに置換された変異型酵素をコードする遺伝子を含むプラスミドの作製を例として以下に示す。
プラスミドpECsf_gapS_pabABC_tuD_HFM122を鋳型として、相補的プライマーHFM122 V39C F(配列番号17、GCTTATTGTGAAGGCCGAGTTCGGGCT)、HFM122 V39C R(配列番号18、GCCTTCACAATAAGCACGGTCTTTGCG)を用いたPCRにてプラスミドpECsf_gapS_pabABC_tuD_HFM122_V39Cを構築した。PCR産物に対してDpnI(タカラバイオ)による処理を行い、処理後の液を用いてECOS Competent E.coli DH5α株(ニッポンジーン)を形質転換し、細胞液をLBKm寒天培地に塗布した後37℃で一晩静置し、得られたコロニーを形質転換株として選抜した。形質転換株をLBKm液体培地2mLに接種し、37℃で一晩培養した。この培養液よりNucleoSpin Plasmid EasyPure(タカラバイオ)を用いてプラスミドの精製を行った。
同様に、プライマーHFM122 V39C FおよびHFM122 V39C Rに代えて表1の「プライマー」に示すプライマーを用いたPCRにて各酵素変異体をコードする遺伝子を含むプラスミドを得た。
上記で得られた各プラスミドを用いて、コリネバクテリウム・グルタミカムDRHG145株(特願2014-523757参照)をエレクトロポレーション法(Bio-rad)により形質転換した。得られた形質転換細胞液をLBKm寒天培地に塗布した後30℃で2日間静置し、得られたコロニーを形質転換株とした。
上記で得られた形質転換株をそれぞれ表2に示すCGXII培地(カナマイシン硫酸塩50μg/mLを含む)600μLに接種し、30℃で約48時間培養した後、遠心分離により菌体を除去したものを培養上清とした。得られた培養上清中の4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸濃度を参考例1の方法に従って定量し、下記式に従い4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸の生産能向上率を算出した。ここで、「WT」は「野生型酵素をコードする遺伝子を含むプラスミドが導入された形質転換株」を示し、「MT」は「変異型酵素をコードする遺伝子を含むプラスミドが導入された形質転換株」を示す。
生産能向上率=MTの4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸生産能/WTの4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸生産能
表3に示す通り、各変異型酵素を導入した菌株は野生型酵素を導入した菌株よりも4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸の生産能が向上した。
4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸の定量はHPLCにより行った。HPLC分析に供する反応液を0.1%リン酸にて適宜希釈した後、アクロプレップ96フィルタープレート(0.2μmGHP膜、日本ポール)を用いて不溶物の除去を行なった。
HPLCの装置は、Chromaster(日立ハイテクサイエンス)を用いた。分析カラムには、L-カラム ODS(4.6mm I.D.×150mm、化学物質評価研究機構)を用い、溶離液Aを0.1M リン酸二水素カリウムの0.1%リン酸溶液、溶離液Bを70%メタノールとし、流速1.0mL/分、カラム温度40℃の条件にてグラジエント溶出を行なった。4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸の検出にはUV検出器(検出波長280nm)を用いた。標準試料〔4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸(販売元コードA1194、東京化成工業)〕を用いて濃度検量線を作成し、濃度検量線に基づいて4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸の定量を行なった。
Claims (11)
- 配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列において、配列番号2で示されるアミノ酸配列の39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位、又は39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位に相当する位置におけるアミノ酸残基が下記のアミノ酸である、4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド。
(a)39位又はこれに相当する位置:システイン
(b)43位又はこれに相当する位置:ロイシン、ヒスチジン
(c)83位又はこれに相当する位置:バリン、グリシン、フェニルアラニン
(d)106位又はこれに相当する位置:アラニン、システイン、イソロイシン、スレオニン
(e)180位又はこれに相当する位置:アラニン
(f)266位又はこれに相当する位置:バリン、フェニルアラニン
(g)346位又はこれに相当する位置:ロイシン
(h)363位又はこれに相当する位置:バリン、ロイシン
(i)371位又はこれに相当する位置:フェニルアラニン - 配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチドにおいて、配列番号2で示されるアミノ酸配列の39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位、又は39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位に相当する位置におけるアミノ酸残基を下記のアミノ酸に置換することを含む、4-アミノ安息香酸水酸化活性を有する変異ポリペプチドの製造方法。
(a)39位又はこれに相当する位置:システイン
(b)43位又はこれに相当する位置:ロイシン、ヒスチジン
(c)83位又はこれに相当する位置:バリン、グリシン、フェニルアラニン
(d)106位又はこれに相当する位置:アラニン、システイン、イソロイシン、スレオニン
(e)180位又はこれに相当する位置:アラニン
(f)266位又はこれに相当する位置:バリン、フェニルアラニン
(g)346位又はこれに相当する位置:ロイシン
(h)363位又はこれに相当する位置:バリン、ロイシン
(i)371位又はこれに相当する位置:フェニルアラニン - 配列番号2で示されるアミノ酸配列又はこれと少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチドにおいて、配列番号2で示されるアミノ酸配列の39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位、又は39位、43位、83位、106位、180位、266位、346位、363位若しくは371位に相当する位置におけるアミノ酸残基を下記のアミノ酸に置換することを含む、4-アミノ安息香酸水酸化活性の向上方法。
(a)39位又はこれに相当する位置:システイン
(b)43位又はこれに相当する位置:ロイシン、ヒスチジン
(c)83位又はこれに相当する位置:バリン、グリシン、フェニルアラニン
(d)106位又はこれに相当する位置:アラニン、システイン、イソロイシン、スレオニン
(e)180位又はこれに相当する位置:アラニン
(f)266位又はこれに相当する位置:バリン、フェニルアラニン
(g)346位又はこれに相当する位置:ロイシン
(h)363位又はこれに相当する位置:バリン、ロイシン
(i)371位又はこれに相当する位置:フェニルアラニン - 請求項1記載のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
- 請求項4記載のポリヌクレオチドを含むベクター又はDNA断片。
- 請求項5記載のベクター又はDNA断片を含有する形質転換細胞。
- 大腸菌又はコリネバクテリム属菌である、請求項6記載の形質転換細胞。
- 4-アミノ安息香酸類を供給可能な微生物である、請求項6又は7記載の形質転換細胞。
- 4-アミノ安息香酸類の存在下、請求項6~8のいずれか1項記載の形質転換細胞を培養する工程、又は請求項8記載の形質転換細胞を培養する工程を含む、4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸類の製造方法。
- 4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸類を培地から回収する工程を含む、請求項9記載の方法。
- 4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸類が、下記の一般式(1):
子、臭素原子、ヨウ素原子、カルボキシ基、メチル基、エチル基を示し、R2は水素原子
又はヒドロキシ基、メトキシ基、アミノ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、カルボキシ基、メチル基、又はエチル基を示し、X1及びX2は水素原子又はヒドロ
キシ基であって少なくとも一方はヒドロキシ基を示す。〕
で示される4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸誘導体であり、
4-アミノ安息香酸類が、下記の一般式(2):
子、臭素原子、ヨウ素原子、カルボキシ基、メチル基、エチル基を示し、R2は水素原子
又はヒドロキシ基、メトキシ基、アミノ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、カルボキシ基、メチル基、又はエチル基を示す。〕
で示される4-アミノ安息香酸誘導体である請求項9又は10記載の方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020153992A JP7223480B2 (ja) | 2020-09-14 | 2020-09-14 | 4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド及びその利用 |
PCT/JP2021/031005 WO2022054568A1 (ja) | 2020-09-14 | 2021-08-24 | 4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド及びその利用 |
CN202180062883.7A CN116113703A (zh) | 2020-09-14 | 2021-08-24 | 具有4-氨基苯甲酸羟基化活性的多肽及其利用 |
EP21866528.9A EP4212625A1 (en) | 2020-09-14 | 2021-08-24 | Polypeptide having 4-aminobenzoic acid hydroxylation activity and use thereof |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020153992A JP7223480B2 (ja) | 2020-09-14 | 2020-09-14 | 4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド及びその利用 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022047939A JP2022047939A (ja) | 2022-03-25 |
JP7223480B2 true JP7223480B2 (ja) | 2023-02-16 |
Family
ID=80631608
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020153992A Active JP7223480B2 (ja) | 2020-09-14 | 2020-09-14 | 4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド及びその利用 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP4212625A1 (ja) |
JP (1) | JP7223480B2 (ja) |
CN (1) | CN116113703A (ja) |
WO (1) | WO2022054568A1 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020039330A (ja) | 2018-09-13 | 2020-03-19 | 花王株式会社 | 3−ヒドロキシ−4−アミノ安息香酸類の製造方法 |
WO2021090925A1 (ja) | 2019-11-08 | 2021-05-14 | 花王株式会社 | 4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド及びその利用 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3821350B2 (ja) | 2000-05-08 | 2006-09-13 | 東洋紡績株式会社 | アミノヒドロキシ芳香族カルボン酸及び/又はその誘導体の製造方法 |
CN102089437B (zh) | 2008-07-09 | 2014-11-05 | 味之素株式会社 | 生产氨基羟基苯甲酸盐类化合物的方法 |
WO2012164481A1 (en) | 2011-06-01 | 2012-12-06 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | System for distributed blood flow measurement |
JP6142317B2 (ja) | 2013-07-25 | 2017-06-07 | Jxtgエネルギー株式会社 | 伸縮継手 |
JP2018171849A (ja) | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 株式会社ベリカ | 積層体、包装体材料、包装体、および、これらの製造方法 |
-
2020
- 2020-09-14 JP JP2020153992A patent/JP7223480B2/ja active Active
-
2021
- 2021-08-24 CN CN202180062883.7A patent/CN116113703A/zh active Pending
- 2021-08-24 EP EP21866528.9A patent/EP4212625A1/en active Pending
- 2021-08-24 WO PCT/JP2021/031005 patent/WO2022054568A1/ja active Application Filing
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020039330A (ja) | 2018-09-13 | 2020-03-19 | 花王株式会社 | 3−ヒドロキシ−4−アミノ安息香酸類の製造方法 |
WO2021090925A1 (ja) | 2019-11-08 | 2021-05-14 | 花王株式会社 | 4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド及びその利用 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2022054568A1 (ja) | 2022-03-17 |
JP2022047939A (ja) | 2022-03-25 |
EP4212625A1 (en) | 2023-07-19 |
CN116113703A (zh) | 2023-05-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7197313B2 (ja) | 3-ヒドロキシ-4-アミノ安息香酸類の製造方法 | |
CN110831959B (zh) | 新型多肽及使用其产生imp的方法 | |
EP3144385B1 (en) | Microorganism with improved l-threonine productivity, and method for producing l-threonine by using same | |
CN111019878B (zh) | L-苏氨酸产量提高的重组大肠杆菌及其构建方法与应用 | |
WO2013054447A1 (ja) | γ‐Glu‐X‐Glyまたはその塩の製造方法、および変異型グルタチオン合成酵素 | |
US20220348974A1 (en) | Biotin synthases for efficient production of biotin | |
JPWO2005085447A1 (ja) | β−フルクトフラノシダーゼ変異体 | |
JP7488649B2 (ja) | 4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド及びその利用 | |
WO2021090925A1 (ja) | 4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド及びその利用 | |
JP7223480B2 (ja) | 4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド及びその利用 | |
JP2021073914A (ja) | 4−アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド及びその利用 | |
WO2021241219A1 (ja) | 没食子酸合成酵素 | |
CN110607335B (zh) | 一种烟酰胺腺嘌呤二核苷酸类化合物生物合成方法 | |
JP4824035B2 (ja) | 新規遺伝子 | |
JP2021101626A (ja) | 4−アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド及びその利用 | |
JP2024014569A (ja) | 4-アミノ安息香酸水酸化活性を有するポリペプチド及びその利用 | |
JP7475866B2 (ja) | 2,5-ピリジンジカルボン酸類生産能を有する形質転換細胞 | |
EP3508585B1 (en) | Method for producing mutant enzyme, and mutant alcohol acyltransferase | |
JP7492817B2 (ja) | モノアシルグリセロールリパーゼ変異体及びその製造方法 | |
JP2020092615A (ja) | モノアシルグリセロールリパーゼ変異体及びその製造方法 | |
WO2023112933A1 (ja) | 新規プロモーター | |
WO2022210228A1 (ja) | 改変型α-イソプロピルマレートシンターゼ | |
CN117417955A (zh) | 一种产赖氨酸的重组微生物及其构建方法与应用 | |
JP2024505616A (ja) | 常時発現用新規プロモーター変異体およびその用途 | |
US20180237807A1 (en) | Method of screening gene for 1,4-bdo production |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20221027 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20221027 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221122 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230111 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230131 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230202 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7223480 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |