図1Aは、本開示の技術が動作するいくつかの実施形態での環境101の概観を示す概念図である。環境101は、パケットベースのネットワーク100に接続された1以上のコンピュータシステム120を含んでよい。特定の実施形態でのパケットベースのネットワーク100はインターネット110と、インターネットゲートウェイを介してインターネット110に接続された移動体ネットワーク111の一部又は全部とを含む。コンピュータ/サーバ120は、有線のイーサネット、選択的にPower over Ethernet(PoE)、WiFi、及び/又は、複数の基地局111aを含む移動体ネットワーク111を介した移動体接続を用いて、インターネット110に接続されてよい。ネットワークはまた、1以上のネットワークアタッチストレージ(NAS)システム121を含んでよい。これは、コンピュータネットワークに接続されたコンピュータデータ・ストレージサーバであり、異種のクライアント群にデータアクセスを提供する。図1Dに示すように、1以上のモバイルユーザ130(例えばスマートフォン又はタブレットコンピュータ)はまた、移動体ネットワーク111への移動体接続を介して、パケットベースのネットワークへ接続される。WiFiホットスポット(例えばホットスポット135)が利用可能なとき、モバイル装置130は、内臓のWiFi接続を用いて、WiFiホットスポット135を介してインターネット110へ接続してよい。したがってモバイル装置130はインターネット110に接続された他のコンピュータ/サーバと相互作用してよい。モバイル装置130又はそのユーザ若しくはそれに関連付けられた任意のもの(又はそれらの組み合わせ)は、時として、モバイルエンティティとして示される。
コンピュータ/サーバ120はサーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、個人情報端末(PDA)、ウェブアプライアンス、ネットワークルータ、スイッチ又はブリッジ、又は、コンピューティング装置によって実行される動作を特定する命令を実行可能な任意のコンピューティング装置、を含んでよい。図1Aに示すように、いくつかのコンピュータ/サーバ120はローカルエリアネットワーク(LAN)111を介して互いに接続される。これは今度は、インターネット110へ接続される。また、本開示の各コンピュータ/サーバ120は、本開示の1以上のシステム、モジュール、方法、及び機能部を提供する命令を個別に又は共同して実行するコンピューティング装置の任意の集合を含んでよい。
図1Bに示すように、インターネットに接続されたコンピュータ/サーバ120は、モバイルサービス提供者(MSP)のコンピュータ/サーバ140を含んでよい。これは、モバイル装置130上にインストールされたソフトウェアアプリケーション(アプリ)を介して、特定のモバイル装置130と相互作用する。特定の実施形態によれば、MSPコンピュータ/サーバ140(MSPサーバ140として個別に又は集合的に示されるもの)は、ネットワーク100を介して、情報伝送システム150に接続される。システム150はまた、1以上のコンピュータ/サーバ120によって提供されてよい。MSPサーバ140がモバイル装置130と相互作用するとき、それは後援される情報についての要求の形式でモバイル供給物を生成する。各要求は1以上のデータパケットとして送信され、例えば次のような要求データを含む:要求ID、MSPを識別する識別子(砂MSPID)、モバイル装置(及び/又はそのユーザ)の識別情報(UID)、モバイル装置の製造者/モデル(例えばiPhone 6S)、モバイル装置上で駆動するオペレーティングシステム(例えばiOS10.0.1)ユーザ又はモバイルエンティティについての特定の属性(例えば年齢、性別、収入水準、教育水準等)、タイムスタンプ、及び位置データ(例えば緯度/経度の対(lat/long又はLL)、郵便番号(ZC)、市-州(CS)、IPアドレス(IP)等)。要求データ(MSPID以外)のほほ全ては、MSPサーバ140によって、関連付けられたモバイル装置から受信する信号から、導出される。もしモバイル装置がMSPサーバ140によって位置を知られることを許可するよう設定されるなら、例えばLLは、関連付けられたモバイル装置のGPS位置機能によって検出されてよいし、それがMSPサーバ140へ送信するデータパケットに含まれてよい。IPアドレスはWiFiルータのIPアドレスであってよいし、移動体ネットワークの基地局(これを介してモバイル装置はインターネットと通信する)によってモバイル装置に割り当てられたIPアドレスであってよい。MSPサーバ140は情報提供者又はその代理人による入札のために交換装置にモバイル供給物を提示してよいし、モバイル供給物を情報提供者に関連付けられた情報サーバへ直接送信してよいし、その供給物を自身で実現してよい。
特定の実施形態では、図1Bに示すように、システム150は要求プロセッサ152を含み、これはMSPサーバ又は交換装置140からの要求を受信及び処理する。特定の実施形態では、要求プロセッサ152は各要求における位置データを検査し、それらが信頼できるLLの対を含むか否かを判定する。その要求が信頼できるLLの対を含まないとき、要求プロセッサ152は位置データ内の他の情報から、関連付けられたモバイル装置の位置を導出する(このことは、共有された米国特許第9,886,703号(2018年2月6日発行)に詳述され、その全体をここに参照により取り込む)。検出されたモバイル装置の位置は、検索エンジン156に入力される。これは1以上のPOIにつき、検出された位置を含む空間インデックス158を検索し、検索結果を要求プロセッサ152に返信する。
特定の実施形態では、システム150は更に、ジオフェンシングシステム160を含み、これは、情報サーバ154によって伝送されるhtml/JavaScriptファイルに関連付けられたジオフェンスを定義する空間的インデックスを生成する。特定の実施形態では、ジオフェンシングシステム160は現実世界の地理的領域を映し出すモバイル広告のための定義領域の仮想周縁を定義する。特定の実施形態による定義領域は、事業を行う位置を囲う静的な円(例えばinfoUSA(wvvw.infousa.com)等のオフラインインデックスデータベースを用いて取得されるフェンス)であってよい。これは、POIの一覧とその位置とを提供し、また、売買人によって予め定義された境界を用いて特定される領域(例えば隣の境界、通学ゾーン、又は区画の境界等)を提供する。
特定の実施形態では、定義領域は、メタ情報及び/又はPOIに関連付けられた地理的情報を用いてジオフェンシングシステム160によって算出される場所を含む。図3に示すように、ジオフェンシングシステム160は(POI)データ151(例えばinfoUSA)へのアクセスを有する。これは、POIの一覧と、それらの対応するブランド名、住所及び地理的位置とを提供する。ジオフェンシングシステム160はまた、公に利用可能な地図データ152(例えばwww.openstreetmap.org/におけるOpen Street Map)へのアクセスを有する。これは、POIディレクトリ内でPOIの周囲についての情報を提供する。ジオフェンシングシステム160は、例えば各POIにつき1以上の場所の周縁を定義する地点のセットの形式で、1以上の場所の定義を生成する。
特定の実施形態では、ジオフェンシングシステム160はPOIの周りの地図データを考慮して、複数のPOIの各々につき、1以上の場所を生成又は定義する。例えば図2Aに示すように、地図データを考慮しないCostco Almadenの店舗についての単純なジオフェンスは、店舗位置201の周りの円202の形式であってよい。これは、所与のPOIを訪問するユーザの意図は、POIからの自身の距離から導出される得るとの想定に基づく。しかし、図2Aに示すように、円のフェンスは、主要道路、居住領域、及び主要道路の反対側の領域を含む。これらの領域におけるモバイル装置に提供されるPOIについての情報はほぼ無視されるだろう。というのも、POIの近傍に住む人、幹線道路上を移動する人、及び幹線道路の反対側にいる人は、そのPOIが提供するものに既に馴染みがあるか、POIに関連する情報に反応するのが面倒であるかのどちらかだからである。
したがって事業を行う位置の重心の周りの半径に基づくジオフェンスの代わりに又はそれに加えて、特定の実施形態によるジオフェンシングシステム160は、地図データ151を用いて、情報の後援者にとってより関心のある場所を定義する。図2Bに示すように、ジオフェンシングシステム160は、1以上のポリゴン(例えば店舗建物の周りの第1のポリゴン210、建物及びその駐車場の周りの第2のポリゴン220、及び/又は、POI及び他のPOIを含む買い物地域又は事業所領域の周りの第3のポリゴン430)を、地理的構成とPOIの周囲とに整合して定義する。そのようなジオフェンシングシステムの更なる詳細は、共に係属する米国特許出願第14/716,811号(2015年5月19日出願)にも記載され、当該出願の開示全体をここに参照のために取り込む。
特定の実施形態では、異なる種別の場所がPOIにつき定義されてよい。これにより情報サーバはモバイル装置への伝送用の情報を、検出された位置によって誘起(トリガ)される場所の種別に基づいて、提供可能である。例えばPOIの建物の周りの第1のポリゴン210の内部に位置するモバイル装置に関連付けられた要求は、情報後援者にとって一層価値があるので、買い物地域(ポリゴン230)の中にあるが店舗の内部には無いモバイル装置に関連付けられた要求よりも高い値であってよい。あるいは反対に、ポリゴン230は、事業所領域におけるモバイルユーザを惹きつけたい他の情報後援者にとって、ポリゴン210(これは、モバイルユーザが既に店舗内にいることを示す)よりも値が高くてよい。特定の実施形態では、これらの3つの種別の場所は、建物ポリゴンと駐車場ポリゴンと土地利用ポリゴンとを、地元及び全国地理的領域情報システム(GIS)から抽出することによって定義される。特定の実施形態では、場所のいくつか又は全ては、コンピュータ注釈ツールの支援により手作業により定義されてよいし、いくつかの外部地図オーバーレイ図及び/又は衛星データに問い合わせることによって定義されてよい。ジオフェンスは現実の建物と意図された事業所を囲う領域境界情報とにより整列される。
特定の実施形態では、事業所に関連付けられて情報後援者に提供された異なる種別の場所は次のものを含む:(1)事業所の建物の周縁に対応するポリゴンによって例えば示される事業所の中心(BC)(例えば図2Bにおける第1のポリゴン210)、(2)事業所の建物及び隣の駐車場の周縁に対応するポリゴンによって示される事業所構内(BP)(例えば図2Bにおける第2のポリゴン220)、(3)ショッピングセンター又は事業所地域若しくは商業地域(ここにその事業所が位置する)の周縁に対応するポリゴンによって示される事業所領域(BR)又は地域(例えば図2Bにおける第3のポリゴン230)。事業所の中心がモバイル装置の位置によって誘起されると、モバイル装置のユーザがそれを実際に訪問することによって事業所に興味があることが、信頼度をもって推察される。事業所の構内を誘起することは、事業所を訪問する十分な意図を示すものの、事業所の中心を誘起することほどは強くない。もしユーザが事業所領域を誘起すると、その意図は確かであるとみなされてよいが、事業所構内を誘起することの意図よりも弱いとみなされてよい。
ジオフェンシングシステム160は更に、ジオフェンシングシステム160によって定義される地域を示す空間的インデックスを生成する。これは空間的クエリ(例えば2点がどれほど異なるか、又は、特定の点が関心空間地域内にあるか否か)を用いて検索エンジン156によって検索するための空間的インデックスデータベース158に格納される。図2Cは、特定の実施形態による、データベース158に格納されたジオフェンスの空間的インデックスの例を示す図である。図示のように、AlmadenにおけるCostcoは、それに関連付けられた、次の3つの異なる種別の場所を有する。1つ目のUS/CA/Almaden/BCは事業所の中心(BC)であり、これは店舗建物の周りのポリゴンで、空間的インデックスa1,a2...aiによって示される。2つ目のUS/CA/Almaden/BPは用地の更に大きな構内の周りのポリゴンであり、その駐車場を含み、空間的インデックスb1,b2...bjによって示される。3つ目のUS/CA/Almaden/BRは店舗及び他のPOIを含むショッピングセンターの周りのポリゴンであり、空間的インデックスc1,c2...ckによって示される。図2Cはまた、T.JMaxxが、それに関連付けられた3つの種別の場所を有することを示し、Trader Joe'sが、それに関連付けられた少なくとも1つの事業所の中心を有することを示す。図2Cに示すように、データベース158内の各ジオフェンスのエントリは、それぞれの場所についての他の情報と共に、それぞれの場所に関連付けられた空間的インデックス(例えば、場所に関連付けられた名称/ブランド、場所の分類、特定の場所を識別する場所識別子(例えば市、地区等)、場所種別、及び、名称/ブランド又はその場所についての1以上の情報文書(例えば1以上のhtml/JavaScriptファイル)を識別する1以上の文書ID)を含む。
特定の実施形態では、POIに関連付けられた場所に加えて、ジオフェンシングシステム160は更に、自然境界(主要道路、海岸線、山脈等)と共に地理的領域を示す地理ブロックを生成する。このことは、共に係属する米国特許出願第15/344,482号(名称:「Systems and Methods for Performance-Driven Dynamic Geo-Fence Based Targeting」)に開示され、その開示全体をここに参照のために取り込む。図2Dは、特定の実施形態による、サブシステム310によって作成された例示的否地理ブロックを示す。この例では、カリフォルニア州のSanta Clara市内の地域については、地理ブロックはその地域の地図の上に重畳される赤い境界で示される。これは例えばGoogle Mapから取得される。地理ブロックの境界は、道路幅を考慮してほぼ主要道路と整列し、主要道路上の移動者からのモバイル信号を排除する。図示の地理ブロックの各々は更に、より小さな道路によって画される粒度のあるブロックに分割されてよい。これらの地理ブロックに存在する実世界のエンティティは、共通の機能的目的(例えば居住、小売等)を提供する傾向がある。これらのブロックはまた、境界の構築の基礎を形成する。これは、意図及び人口統計等の位置依存属性を高度に示す。
地理ブロックを定義するために、ジオフェンシングシステム160は移動経路の地理的データと自然境界データとを、地図データ162から抽出し、抽出された地理的領域を用いて地理ブロックを作成する。それはまた、各地理ブロックに関連付けられたメタデータ(例えば市/州、機能、地理ブロック内の主要POI、地理ブロック内の住人の統計等)を、地図データから導出し、また、他の情報(例えば特定の時期に地理ブロック内のモバイル装置から受信された要求の量(目録)、モバイル装置のユーザの統計(非居住用の地理ブロック)等)を、データベース168及び166内に記録された要求データとイベントデータとから導出し、更に、関連するメタデータを有する地理ブロックを強化する。
幾何学的に、自然境界(海岸線、湖の境界等)と同様に、移動経路(幹線道路、鉄道、水路等)は、線の区画の集合として、それらの種別、幅及び交通速度等のメタデータ情報と共に描かれる。特定の実施形態では、これらの線の区画は集約され、それらの重要性に基づいて採点される。例えば居住地域の道路は、幹線道路よりも低く採点される。閾値を超えて採点された線の区画は集約され、線のセットを形成する。したがって線のセットは次いで、線のセットにおける線に沿って整列された境界によりポリゴンを形成する。そのように形成されたポリゴンは、それらの関連付けられたメタデータと共に、初期の地理ブロックである。これは、図2Eに示されるように、空間的インデックスデータベース158内でインデックス化され、格納される。
概して、地理的領域の定義は、上記のものに限られない。メタ情報を有し又は有さない地理的領域の異なるセットはまた、後の処理のために使用されてよい。
特定の実施形態では、検索エンジン156と、空間的インデックスデータベース158のいくつか又は全てと、ジオフェンシングシステムと、POIデータベース151とは、要求プロセッサ152の一部であってよい。
特定の実施形態では、図3A-3Cに示すように、要求プロセッサ152はMSPサーバ140からネットワーク100を介して要求301を受信する。要求301は、複数の位置構成要素を含むモバイル装置位置情報(例えば緯度・経度の座標(LL)、IPアドレス(IP)、郵便番号(ZC)、及び/又は市-州名(CS)等)を、他の情報に加えて含む。特定の実施形態では、要求プロセッサ152は、有効性と位置構成要素の一貫性とを確認することによって、及び、任意の無効な位置構成要素を除去することによって、位置情報を確認する。概して、LLは通常、最も有用な位置構成要素と考えられてよい。しかし、モバイルエンティティが、その位置情報を知られることを許可しないとき、MSPサーバ140のモバイルアプリケーションは、典型的には粗い位置データのみを、例えばIPアドレス、ZC(例えば登録時にユーザに入力されたもの)又はCSの形式で、提供する。したがってMSPサーバ140のモバイルアプリケーションは、ジオコーディングソフトウェアから取得されたLLを頻繁に提供する。これは、ZCとCSと他の関心点とを1つの代表的なLLへ解釈する。一実施形態では、そのような代表的なLLは「粗悪なLL」として分類される。粗悪なLLは例えば次の通りである。
1.ZC/CSの重心
2.地図上の任意の固定点(例えば(0.0)又は任意の位置)
特定の実施形態では、要求プロセッサ152は、粗悪なLLを除去するよう構成される。これにより粗悪なLLを有する位置データは、共有される米国特許出願第14/716,816号(名称:「System and Method for Estimating Mobile Device Locations」)(2015年5月19日出願であり、その開示全体をここに参照により取り込む)に開示される技術を用いることによって、次の段階の処理に提供されない。
要求プロセッサ152は要求301から、モバイル装置の位置を推測し、位置データを生成し、推測されたモバイル装置位置を示す。これは、緯度/経度の対によって示される地点であってよいし、モバイル装置が存在すると推測される1以上の可能性のある地域又は領域であってよい(図3B参照)。検索エンジン156は緯度/経度の対を用いて、空間的インデックスデータベース158に問い合わせ、その位置がデータベース158内の1以上の所定の場所を誘起するか否かを判定し、誘起された場所を要求プロセッサ152に返信する。これは、誘起された場所を用いて、要求301に注釈をつけ、注釈付き要求310を生成し、注釈付き要求510を要求ログ168に格納する。追加的に、検索エンジン156はまた緯度/経度の対を用いて、空間的インデックスデータベース158に問い合わせ、その位置がデータベース158内の地理的領域の1つにあるか否かを判定し、誘起された地理ブロックを要求プロセッサ152に返信する。これは、誘起された地理ブロックを用いて、要求301に注釈をつける。したがって注釈付き要求310はまた、誘起された地理ブロックを含む(図3C参照)。
特定の実施形態では、図3Aに示すように、要求プロセッサによってインターネットから受信された要求301は、位置情報と共に他の情報(例えばモバイル装置についての情報及び/又はモバイル装置に関連付けられたモバイルユーザ、要求時(例えば日、時、分等)を示すタイムスタンプ、モバイル装置に返信するための情報の種別を示唆する1以上のキーワード、及び/又は、モバイルユーザ、モバイル装置及び/又はMSPに関連付けられた他の情報)を含む。いくつかの実施形態では、位置データは複数の場所を誘起してよい。例えば図2Bに示すように、Costco AlmadenのBC場所410を誘起する要求はまた、同一の事業所領域内にある任意のPOIのBR場所430を誘起する。したがって、要求は、Costco AlmadenのBC場所と、同一の事業所領域の1以上の他のPOIのBR場所とにより、注釈付けされてよい。図3Cに示すように、1以上の場所又はジオフェンスの各々は、場所ID、POI又は関連付けられたブランドの名称及び/又は分類、及び場所種別(例えばBC、BP、BR又は円)のいずれか又は全てを含む。そのうちいくつか又は全ては、注釈付き要求310に含まれてよい。
特定の実施形態では、モバイル装置130のパネルはサインアップされ、ソフトウェア開発キット(SDK)をインストール及び駆動することによって、周期的な位置更新を要求プロセッサ152へ提供する。各位置更新は、モバイル装置130からパケットベースのネットワーク101へ、モバイル装置情報とタイムスタンプと緯度/経度の対(これはモバイル装置の位置を示す)とを含む1以上のデータパケットの形式で送信される。要求プロセッサ152は、情報要求を処理するのと類似して各位置更新を処理し、要求データベース168内の指定フィールド内の位置更新を記録する。図3Dは、処理された位置更新の例を示す表である。
特定の実施形態では、システム150は更に情報サーバ154を含む。これは、注釈付き要求310の各々が要求プロセッサ152から出力されたことに応答して、後援された情報を選択し、MSPサーバ(又は交換装置)へ送信する。特定の実施形態では、情報サーバ154はコンピュータサーバ(例えば情報後援者が周期的にコンテンツにつき用いるデータベースサーバ164によって支援されるウェブサーバ、又は、情報文書であって、モバイル装置にロードされると例えばバナー(静的画像/アニメーション)の形式で情報を表示する情報文書)である。図4Bは特定の実施形態による、情報サーバ154によって実行される処理400を示す。図4A及び4Bに示すように、情報サーバ154は、注釈付き要求310内のデータに基づいて検索クエリを構築(410)するよう構成されたクエリ構築装置401と、1以上の一致文書につき文書データベース164を検索(420)するよう構成された検索エンジン405と、1以上の一致文書の各々につき重要実績インデックス(KPI)を判定(430)してKPIに基づいて1以上の一致する文書(一致文書)を順位付け(440)するよう構成された順位付けモジュール405とを含む。
特定の実施形態では、1以上の一致文書は、モバイル装置の関連オンライン活動(例えばクリック、発呼、二次的活動等)に基づいて関連付けられたKPIを有する少なくとも1つの第1の一致文書を含んでよいし、モバイル装置の関連オフライン活動(例えば検出されたサイト訪問等)に基づいて関連付けられたKPIを有する少なくとも1つの第2の一致文書を含んでよい。KPIはまた、要求内の位置データに依存してよい。というのも特定の位置にあるモバイル装置は、クリック/発呼又は二次的動作又はサイト訪問につき高い蓋然性を示し、もって、他の位置のモバイル装置よりも高い予想実績を示すからである。
特定の実施形態では、図4Bに示すように、順位付け部405は更に、一致文書を選択(450)し、順位に基づいて要求を実現する。情報サーバ154は更に、選択された一致文書についての情報をパケットベースのネットワーク100を介して要求者へ送信するよう構成されたネットワークインタフェース407を含む。情報は例えばhtml/JavaScriptファイルの形式又はユニバーサルリソースロケーション(URL)へのリンクの形式で提供されてよい。これは、MSP又はモバイル装置によって、html/JavaScriptファイルを取得(フェッチ)するのに用いられてよい。html/JavaScriptファイルは、一旦モバイル装置に表示され又はインプレッションされると、1以上のリンク(これを、関心を持つユーザがモバイル装置を用いてクリックして、ウェブページにアクセスし又は発呼する)を有する。ウェブページによってモバイル装置のユーザは二次的動作(例えばアプリのダウンロード、オンライン購入)を行うことができる。
特定の実施形態では、html/JavaScriptファイルは、モバイル装置に表示又はインプレッションされたときに信号がMSPサーバ又はモバイル装置によって自動的送信されるように、設計される。これにより情報サーバ154はそのファイルがモバイル装置上で実際にインプレッションされたか否かを追跡可能である。特定の実施形態では、構造は適切化される。これにより、1以上のリンクのいずれかがクリックされたとき、又は、モバイルユーザがアプリをダウンロードし若しくはリンク先のウェブページから購入したとき、信号がまた、モバイルユーザから情報サーバ154へバックグラウンドで送信される。これにより、情報サーバ154は、インプレッションに応答したクリック/発呼又は二次的動作を追跡可能である。ネットワークインタフェース407はそのような出来事(イベント)(例えばインプレッション、クリック/発呼、及び二次的動作)を受信し、及び、イベントデータベース又はログ166にて記録する(460)。
特定の実施形態では、文書データベース16内の文書のいくつか又は全ては、関連付けられたインプレッション/クリック/発呼の数に対し予算上限を有してよい。したがって順位付け部は、要求を実現する一致文書を選択する前に、一致文書につき十分な予算が残っていることを確認してよい。さもなければ、順位付け部はは次の順位の一致文書を選択してよい。特定の実施形態では、情報サーバ154は更に、文書に関連するインプレッション/クリック/発呼イベントに応答して(又は可能なサイト訪問の予想値を用いて)文書データベース154内の文書の予算を調整又は更新する(470)よう構成された量制御部409を含む(下記で詳述)。
したがって時期(例えば6ヶ月)にわたって収集された要求記録(ログ)168及びイベント記録166内の記録されたデータは、モバイル装置データについての大きな収集体(例えば何百万もの注釈付き要求及びインプレッション/クリック/発呼イベント)を形成する。特定の実施形態では、システム150は更に、特別に設計されたフィルタのセットを有する評価モジュール170を含み、要求記録168及びイベント記録166内のビッグデータに問い合わせ、伝送された情報文書の実績の特定の態様に関連する様々なデータセットを取得する。評価モジュール180は更に、計算エンジンのセットによる使用のためのデータセットを格納する1以上の電子格納部(ストレージ)を含む。これは、異なる種別の実績測定値又は予測値を導出するよう構成される。これは、情報サーバ154によって使用され、一致文書のKPIを判定する。
様々な方法が開発され、キャンペーン予算及びキャンペーン目標に適合されたモバイル情報キャンペーンに資金供給する。そのようなモデルの例は、cost-per-mille(CPM)、cost-per-install(CPI)及びcost-per-click(CPC)モデルを含む。モバイル情報の伝送に価値をつける基礎モデルはいくつか存在する。これを情報提供者が選択し、モバイル装置上でその情報キャンペーンに資金供給可能である。
CPMは、時として「pay-per-impressions」と示される評価モデルである。現代英語でのCPMは単に「千あたりの費用」を意味する。CPMキャンペーンにおいて、情報提供者は、関連文書がモバイル装置に千回表示(すなわち、インプレッション)されるごとの合意入札額を支払う。このモデルはモバイルサービス提供者を保護するが、結果に対して何らの保証を提供しない。CPM情報提供者はインプレッションに対して支払い、クリック及びインストールに対して支払わない。そのため彼らは、伝送される情報を、主に認知度を上げるために使用する。
実績に一歩近づくと、情報提供者はまた、クリックが実際のコンバージョンに至るか否かにかかわらない、いわゆるcost per click(CPC)モデル(PPC(pay per click)としても既知)を使用する。CPCモデルにより、文書が選択され、文書に関連付けられたクリック率(CTR: click-through rates)と情報提供者が行うクリックごとの入札との組み合わせに基づいて、モバイルユーザに提供される。
Cost per install(CPI)は、cost-per-acquisition(CPA)としても既知であり、伝送文書がコンバージョンに至るごとに情報提供者に料金を請求する。コンバージョンは例えば、人々が購入を実際に行い、アプリをダウンロードし、又は、文書によって提案された他の動作を実行することである。したがってCPIキャンペーンはマーケティング予算の制限を有する中小企業に、広告投資に対する予測可能な見返り(リターン)を与えることを支援する。更に、オンライン広告での詐欺及び視認蓋然性の問題により、情報提供者は共通して、更なる価値と自身のお金に対する保護とを得るために、CPI/CPA等の料金モデルを好む。しかし、この傾向の問題は、広告伝送システムで増大する複雑さである。これは、コンバージョン予測、予算制御等の問題に対処するためである。
更にCPAモデルはオンラインコンバージョン目標を有する情報キャンペーン(例えば電子商取引)に対し適切であるものの、オフラインコンバージョンを追跡するには非効率である。したがっていくつかの情報後援者は、情報キャンペーンから導出される各物理的なサイト訪問に対して支払うことを選択してよい。このとき彼らは視認蓋然性、クリック詐欺等の問題に関心をもつ必要がない。また、多くの産業では、サイト訪問は、既知の平均購入値をもたらす。したがって各サイト訪問の値は、明確に理解され得る。したがってサイト訪問ベースの実績測定値又は予測値は、情報提供者が、投資の見返り(ROI)を一層理解することが可能にする。
cost per visit(CPV)モデルは、多くの情報提供者にとって望ましい。しかし、これは、次の新規の技術を要求する:(a)SVR(位置訪問率)予測システム、(b)CPM及びCPVの世界をつなぐ実績評価及び予算制御システム(これは、モバイルサービス提供者の多数が依然CPMで請求しているときでも、いくつかの情報提供者に対してCPVモデルを可能にする)(c)異なる位置訪問に異なる水準の信用を与えることができる適応属性システム。
図5Aは、特定の実施形態による、評価モジュール170内のいくつかの構成要素のブロック図である。図5Aに示すように、評価モジュール170は、文書データベース164内の複数の文書の各々に関連するデータ(例えば文書ID、名称/ブランド、及び/又は文書に関連付けられた分類、実績測定値の種別(例えばインプレッションベース、クリック/発呼ベース、二次的動作ベース、又はサイト訪問ベース等)、各インプレッションの価格又は費用、クリック/発呼、又はサイト訪問等)等を取得するよう構成されたフィルタ510を含み、文書に関連するインプレッションイベントにつきイベントデータベース166に問い合わせ、データ格納部512内にインプレッションイベントに関連付けられたデータを格納する。図5Bは、各文書によってグループ化され且つ文書でインプレッションされたモバイル装置のUIDによって列挙された、データ格納部512内のインプレッションイベントの例を示す。図示のように、インプレッションされたモバイル装置の各々は、異なるタイムスタンプ(日/時)と共に、文書についての1以上のインプレッションを有してよい。評価モジュール170は更に、データ格納部
522内で列挙されたモバイル装置の数と、各々が少なくとも1つのクリック/発呼イベントを有したモバイル装置の数とを計数するよう構成され、且つ、
クリック/発呼イベント(CC)に基づく実績測定値(PM|cc)を算出するよう構成された算出エンジン(CB)524を含む。
ただしCPCはcost per click/call(クリック/発呼毎費用)である。CTRestは推測されたclick-through-rate(クリック率)である。これは、データ格納部522に列挙されたモバイル装置の数に対する、各々が文書でインプレッションされ且つ少なくとも1つのクリック/発呼イベントを有したモバイル装置の数の割合であってよい。1000の乗数は、実績測定値をCPM値モデルへマッピングすることである。
図5Aに示すように、評価モジュール170は更に、データ格納部510内の、インプレッションされたモバイル装置の各々に関連するデータを取得するよう構成されたフィルタ520を含み、文書に関連するクリック/発呼イベントにつき、イベントデータベース166に問い合わせ、データ格納部522に、クリック/発呼イベントに関連付けられたデータを格納する。図5Bは、各文書によってグループ化され且つ文書でインプレッションされたモバイル装置のUIDによって列挙された、データ格納部522内のクリック/発呼イベントの例を示す。図示のように、インプレッションされたモバイル装置の各々は、異なるタイムスタンプ(日付/時刻)と共に、文書に関連する0又は1以上のクリック/発呼イベントを有してよい。
図5Aに示すように、評価モジュール170は更に、データ格納部522内のデータに応じた少なくとも1つのクリック/発呼イベントを有した、インプレッションされたモバイル装置の各々に関連するデータを取得するよう構成されたフィルタ530を含み、文書に関連する二次的動作イベントにつき、イベントデータベース166に問い合わせ、データ格納部532に、二次的動作イベントに関連付けられたデータを格納する。図5Bは、各文書によってグループ化され且つ文書でインプレッションされたモバイル装置のUIDによって列挙された、データ格納部532内の二次的動作イベントの例を示す。図示のように、少なくとも1つのクリック/発呼イベントを有したモバイル装置の各々は、異なるタイムスタンプ(日/時)と共に、文書に関連する0又は1以上の二次的動作イベントを有してよい。評価モジュール170は更に、データ格納部532内で列挙されたモバイル装置の数と、各々が少なくとも1つの二次的動作イベントを有したモバイル装置の数とを計数するよう構成され、且つ、二次的動作イベント(SA)に基づく実績測定値(PM|
SA)を算出するよう構成された算出エンジン(CB)534を含む。
ただしCPIはインストール(例えばダウンロード、購入等)ごとの費用(cost per- nstall)である。SARestは推測された二次的動作率である。これは、データ格納部532に列挙されたモバイル装置の数に対する、各々が文書でインプレッションされ且つ少なくとも1つの二次的動作イベントを有したモバイル装置の数の割合であってよい。1000の乗数は、実績測定値を、いくつかの他の文書に用いられるCPM値モデルへマッピングすることである。
特定の実施形態では、位置訪問は、ユーザのグループに関連付けられた要求データパケットに基づいて追跡される。位置モジュールは、要求データパケットから注釈付き要求を生成する(上記の通り)。図5Aに示すように、評価モジュール170は更に、データ格納部512内の、インプレッションされたモバイル装置の各々に関連するデータを取得するよう構成されたフィルタ540を含み、文書に関連するサイト訪問イベントにつき、イベントデータベース166に問い合わせ、データ格納部542に、サイト訪問イベントに関連付けられたデータを格納する。図5Bは、各文書によってグループ化され且つ文書でインプレッションされたモバイル装置のUIDによって列挙された、データ格納部542内のサイト訪問イベントの例を示す。図示のように、少なくとも1つのインプレッションイベントを有したモバイル装置の各々は、異なるタイムスタンプ(日/時)と共に、文書に関連する0又は1以上のサイト訪問イベントを有してよい。サイト訪問は注釈付き要求から検出される。これは、文書と同一の数/ブランド、及び/又は分類を有する場所に注釈付けされる。
CCベース及びSAベースのPM値を取得する処理とは異なり(ここではクリック/発呼及び二次的動作は伝送された情報から生じるものとして電子的に追跡可能である)、これはサイト訪問では当てはまらない。なぜなら、検出されたサイト訪問は、インプレッションイベントの結果であってよいし、そうでなくてもよいからである(特に、訪問がインプレッションイベンの後又はそのかなり後に生じるとき)。したがって評価モジュール170は更に、キャンペーンデータベース547から、文書に関連する情報キャンペーンデータを取得するよう構成され、データ格納部542内のデータをフィルタリングし、異なる時間窓にてサイト訪問データを取得し、フィルタリングされたサイト訪問データをデータ格納部548に格納する。
図6Bを参照すると、時間窓は少なくとも3つの時間窓(すなわち、履歴窓、キャンペーン窓及び属性窓)を有する。キャンペーン窓は、文書を伝送するキャンペーンが行われるときの時間枠を示す。属性窓は、インプレッション時間と位置訪問時間(ここでは位置訪問は依然としてキャンペーンに属してよい)との間の時間差(タイムラグ)の上限を示す。異なる時間に伝送されるインプレッションについては、属性窓は各インプレッション時期につきそれぞれ定義されたスライド窓であってよい。これは下記で記述され、共に係属する米国特許出願第15/289,104号(2016年10月7日出願)(名称「Method and Apparatus for Measuring Effect of Information Delivered to Mobile Devices」)で記載され、その開示全体をここに参照にために取り込む。
例えば図6Aに示すように、DocID:D2750で識別される情報キャンペーンは、2017年2月21日から2017年2月28日で行われる。UID:56***845を有するユーザは2017年2月24日に、要求ID:0125785237によって識別される要求に応答して、広告でインプレッションされた。ユーザ(要求ID:0136819975)に関連付けられた他の要求はその後、2017年3月1日に受信された。これは、ユーザがB123として識別される位置に存在したことを示す位置データを有する。位置B123はキャンペーンに関連付けられ且つ後に受信される要求は属性窓中に受信される。このため、後に受信される要求は、その位置への訪問を示し、キャンペーンに関連付けられた訪問として属性モジュールによって記録される。
特定の実施形態では、サイト訪問(SA)に基づく実績測定値は次のように判定されてよい。
ただし、CPV(cost per visit)は訪問毎費用である。SVRestは推測されたサイト訪問率である。freqvはキャンペーンについてのインプレッションがなされた後の属性時間窓内の訪問者あたり平均訪問数である。fireqiは平均インプレッション頻度である。典型的には(freqv/freqi)はキャンペーンレベルごとの定数(a per campaign level constant)として考慮される。CPMは推測されたSVRestによって主に判定される。1000の乗数は、実績測定値を、いくつかの他の文書に用いられるCPM値モデルへマッピングするために使用される。同一の重みが各サイト訪問に与えられると、SVRestは、各々がキャンペーン窓において文書と共に少なくとも1つのインプレッションイベントを有した第1の数の一意のモバイル装置を選択することと、第1の数の一意のモバイル装置の中から第2の数の一意のモバイル装置を発見すること(第2の数の一意のモバイル装置の各々は、属性窓において少なくとも1つのサイト訪問イベントを有した)と、SVRestを第1の数に対する第2の数の割合として算出することとによって推測されてよい。特定の実施形態では、訪問に続いて複数の被曝(exposed)があれば、1つの訪問だけが上記のSVR推測において考慮される。特定の実施形態では、被曝に続いて複数の訪問があれば、1つの訪問だけが上記のSVR推測において考慮される。
特定の実施形態では、SVRは、文書によってインプレッションされたユーザが1以上の標的位置を観測時間窓中に訪問する蓋然性の測定値として使用される。典型的には1以上の位置が情報キャンペーンに関連付けられた1以上のブランドに関連する。例えばMcDonaldsのキャンペーンについては、SVRメトリックが、McDonaldsレストランを所定の属性窓中に訪問してインプレッションされたユーザの割合として定義されてよい。標的位置が情報キャンペーンの範囲によって定義されることに注意すると、それは全国的なMcDonaldsレストラン又はカリフォルニア州だけのMcDonaldsレストランであってよい。
特定の実施形態では、情報キャンペーンの一続き(すなわち、情報キャンペーンの期間)は、複数の窓を含むように分割される。位置訪問率はまず各窓につき算出されてよく、次いで、複数窓にわたって平均化されて最終のSVRに到着してよい。例えば情報キャンペーンの期間は数週間続いてよい。このとき、時間経過とともにインプレッションの数が増加するにつれて、モバイル装置の一層多い数が情報キャンペーンへ被曝される(曝される)(図6Cの曲線610に図示の通り)。モバイルユーザが情報キャンペーンへキャンペーン期間中に複数回被曝されうることを考えると、図9A内のインプレッションの数は必ずしも、被曝されたモバイルユーザの数と等しくなくてよい。
図6Dに示すように、情報キャンペーンの期間は複数の被曝窓(例えばEW1、EW2及びEW6)を含むように分割される。その各々は訪問属性窓(例えばAW1、AW2及びAW6のそれぞれ)と関連付けられる。各被曝窓については、インプレッションされたユーザのグループが、露被曝中の情報要求と文書伝送とに基づいて判定される。SVRは、関連付けられた訪問属性窓中に位置訪問数に基づいて算出される。全体のSVRは、複数の被曝窓にわたって平均化することによって算出される。
図6Dにおいて、各属性窓(例えばAW1)は、関連付けられた被曝窓(例えばEW1)に重なるように示される。この場合、被曝窓(例えばEW1)において生じる位置訪問(その後も同様)は、被曝窓(例えばSVL1)についての位置訪問率の算出において考慮される(仮に被曝されたユーザのグループが被曝窓の最後に判定されても、である)。他の実施形態では、図6Eに示すように、各属性窓(例えばAW1)は、関連付けられた被曝窓(例えばEW1)に重ならない。したがって、被曝窓(例えばEW1)において生じる位置訪問は、その被曝窓(例えばSVL1)についての位置訪問率の算出において考慮されない。
特定の実施形態では、情報被曝の効果は時の経過とともに減衰する。したがって情報被曝と位置訪問との間の遅延が増加するにつれて、その訪問に貢献する情報被曝の効果は減少する。位置訪問率の算出における過度な算出(over statement)を避けるために、被曝されたユーザからのSVR算出に対する効果は、そのユーザが再び情報キャンペーンに被曝されない限り、情報キャンペーンが進むにつれて減衰し得る。特定の実施形態では、SVR算出に対するユーザの貢献を判定する減衰関数が、情報キャンペーンに対してユーザがどれほど前に被曝したかに基づいて、定義される。
特定の実施形態では、履歴窓はユーザ(このユーザは、情報キャンペーンの開始の前に、標的位置を既に訪問した者である。)を識別するために使用される。これらのユーザ(すなわち、履歴窓において標的位置を訪問しなかった人々、また、非常に低い頻度で標的位置を訪問した人々)は、キャンペーンによって開始された蓋然性が最も高い訪問に対してのみ情報提供者が支払うように、計算から除外されてよい。他の実施形態では、異なる重みが、新たな訪問者による新たな訪問(及び繰り返しの訪問者による繰り返しの訪問)に対して付与されてよい。異なる重みはまた、異なる状況に対して適用可能である。例えば同一の小売業者が、週末の訪問よりも火曜日の訪問に対して高い金額を支払いたいことがある。
更に、異なる重みは、異なる場所への訪問に対して、又は、同一の場所の異なる種別の位置への訪問に対して、付与されてよい。例えば同一の小売業者は、事業所の構内(BP)への訪問よりも、事業所の中心(BC)への訪問に対して高い金額を支払いたいことがある。その逆も同様。したがって概して、SVRestは次のように推測されてよい。
MDは「モバイル装置」を意味する(したがって「MDs」は複数のモバイル装置を示す)。各一意のMDは重み付けされた合計において1として数えられる。重み付けされた合計におけるMDの重みは、一意のMDについての重み付けされた最高のSVイベントに関連付けられた重みであってよい。例えばもしMDが文書に関連付けられたBPでの1つのイベントと、文書に関連付けられたBC場所での他のSVイベントとを有し、BC場所がBP場所よりも高く重み付けされるとき、BC場所の重みは重み付けされた合計におけるMDの重みとして使用される。一意のMDのグループは、キャンペーン窓中の文書によってインプレッションされたMDであってよい。
情報要求によって判定された位置訪問は、いつも、情報キャンペーンの効果の実際の提示というわけではないことに留意されたい。典型的なモバイルネットワーク設定においては、モバイルユーザに関連付けられた情報要求が情報サーバに送信されるときのみ、ユーザの位置(例えば緯度経度(LL))は情報サーバにより共有される。もしユーザのモバイル装置が、ユーザの位置訪問時に情報サーバへ情報要求を送信するアプリを駆動していないなら、この訪問は要求プロセッサ152に対して可視的でないし、それ故、推測モジュール170によって計数されない。
特定の実施形態では、頻度モデリング手法は、モバイルユーザ(このユーザは、情報被曝の後に標的位置を訪問した者である。)の一層正確な数を推測するために使用される。図7は、特定の実施形態による、頻度モデリング手法700のフローチャートである。図5A及び7に示すように、推測モジュールは更に、1以上の頻度フィルタ550を含んでよい。これは、データ格納部510内のデータに適用されてよく、文書(710)に被曝したモバイルユーザを、複数の頻度グループに分割する。その各々は頻度の範囲に関連付けられる。その頻度にてモバイルユーザはシステム150によって視認される。異なる頻度グループに関連付けられたデータは、データ格納部522に格納され、算出エンジン554によって使用され、各頻度グループにつきSVR値を算出(720)する。特定の実施形態では、頻度はシステム150にて、所定の時間窓(30日)中に、モバイルユーザの出現に関連する要求の数として測定されてよい。したがって30日のうち1日のみに出現したユーザは、30日のうち10日に出現したモバイルユーザよりも、標的位置に対する訪問中に捕捉される蓋然性が低い。したがって低い頻度グループにおいてモバイルユーザから算出されたSVRは、高い頻度のグループにおけるモバイルユーザから算出されたSVRよりも、低い(図8参照)。
図7及び8を参照して、算出エンジンは更に、算出されたSVR値をモデル関数に対して適合させるように設計される(730)。例えば図8におけるSVRデータ点は、次の指数モデル関数に適合されてよい。
この関数を図8に示すデータ点へ適合させることによって(このときxはグループ頻度(Imp)に対応し、yはそれぞれのグループについてのSVR値に対応する)、パラメータa及びbが判定されてよい。算出エンジンは次いで、xが無限大に近づくとき(この場合これはaに等しい)に、モデル関数についての収束値を判定する(740)。モバイルユーザの全体グループについての実際のSVRは、この収束値であると推測されてよい。これは、文書伝送システムが所定の時間窓中の全てでモバイルユーザを視認することができる予測状況に対応する。換言すれば、図8に示されるプロットは、情報提供ネットワーク上で無限回数視認されるユーザの予測グループのSVRを検出するために、推定される。
特定の実施形態では、実際のSVRを推測するため、パネル支援手法が使用される。この手法を用いて、適格モバイルユーザの初期パネルが使用され、システム150による後のSVR算出において使用される乗数値を導出する。特定の実施形態では、ユーザの初期パネル上のパネリストは、自身のモバイル装置のバックグラウンドにて指定アプリ(SDK)をインストール及び駆動することによって自身のモバイル装置の位置をシステム150に非常に高い頻度で(例えば20分毎、10分毎、又はそれ以下に1データパケット)共有することに同意した適格モバイルユーザである。モバイル装置上の指定アプリは、所定の頻度で(例えば10分毎)モバイル装置の位置(例えばLL)を、例えばそれぞれのモバイル装置の識別情報及び他の関連情報をも含むデータパケットの形態で、提供するよう設計される。位置共有を高い頻度で行うことにより、パネリストによる位置訪問のほとんどは、システム150にとって可視的である。これは、入ってくるデータパケットの2つの種別(すなわち、例えばモバイルサービス提供者及び/又は交換装置等からの情報要求と、指定アプリを駆動するパネルモバイル装置からのデータパケット)を受信する。
図9はモバイルユーザの3つのグループを示す。グループAはパネル上の適格モバイルユーザである。グループBは、関連付けられた情報要求により、システム150によって視認された適格モバイルユーザである。グループCはグループA及びBの両方にいるモバイルユーザである。
したがってグループCは、システム150に情報要求を送信させたアプリを使用したモバイルユーザであって、且つ、自身のモバイル装置のバックグラウンドにて指定アプリを駆動しつつパネルに所属するモバイルユーザである。グループCはパネル支援手法において使用され、実際のSVRを推測するために乗数値を判定してよい。
図9Bは特定の実施形態による、実際のSVRを推測するパネル支援手法900を示す。図9に示すように、方法900を用いて、要求プロセッサ152はモバイルユーザの第1のグループ(例えばグループA)からの情報要求を受信及び処理し、更に、モバイルユーザの第2のグループ(例えばグループB)からのパネルデータパケットを受信及び処理する(910)。処理された情報要求とパネルデータパケットとは、上記の通り、要求データベース168内に格納される。特定の実施形態では、推測モジュール170は更に、インプレッションデータをデータ格納部512内で問い合わせる較正フィルタ560を含み、較正ユーザグループ(グループC)に属する較正モバイル装置のセットを検出し、次いで、要求データベース168内のデータをフィルタリングして、要求データと、較正ユーザグループに関連付けられたパネルデータとを取得する(920)。ここでは、各ユーザは、モバイルユーザの第1のセットとモバイルユーザの第2のセットとの両方である。要求データと、較正ユーザグループに関連付けられたパネルデータとは、データ格納部562に格納される。推測モジュール170は更に、データ格納部562にてパネルデータを問い合わせる場所訪問フィルタ564を含み、較正目的で選択された較正POIの少なくとも1つのセットを訪問したモバイルユーザの第1の数を判定する(930)。場所訪問フィルタ564は次いで、データ格納部562内の要求データに適用されて、較正POIの少なくとも1つのセットを訪問したモバイルユーザの第2の数を判定する(940)。ここで第1の数は、較正POIの少なくとも1つのセットを訪問した較正グループ内のモバイルユーザの実際の数を一層示す。というのも、それらの位置は、システム150に一層頻繁に共有されるからである。第2の数は、指定アプリ無しに、システム150によって視認されるモバイルユーザの数である。したがってモバイルユーザの第2の数は、指定アプリ無しに追跡され得るモバイルユーザを一層示す。較正POIのセットの各々に関連付けられた第1の数と第2の数とは、データ格納部566に格納される。
特定の実施形態では、推測モジュール170は更に、第1の数と第2の数とを用いるように構成された算出エンジン570を含み、被曝したモバイルユーザの任意のグループにつき、適切な標示として較正要素と、情報要求のみを用いてシステム150によって検出可能な位置訪問の数に対する位置訪問の実際の数の割合と、を算出する(950)。特定の実施形態では、単に、較正要素(SVR乗数)は、第2の数に対する第1の数の割合であってよい。このSVR乗数は、データ格納部566に格納され、後のSVベースの実績測定値算出において算出エンジン570によって使用される。
特定の実施形態では、例えば90日の時間窓にわたった通常の情報要求とパネルデータパケットとから視認される任意の装置id(IDFA、GIDFAの形式)は、キーと値との位置として要求ログ168内に格納される。情報要求とパネルデータパケットとについてのキーと値との位置は、通常のユーザとパネルユーザとのそれぞれに対するユーザ位置として役立つ。パネルユーザ位置と通常ユーザ位置との両方におけるユーザは、較正ユーザグループを形成するものとして上記のものへ参照される。特定の実施形態では、時間窓(例えば1週間)は、較正窓として使用される。ここでは、ユーザの第1の数とユーザの第2の数とは、指定アプリからのデータ要求と、システム150によって受信される通常の情報要求とのそれぞれに基づいて、計数される。
したがって情報伝送システム150は、情報要求の受信と処理とを続ける(960)。このとき算出エンジン570は、次のように、将来の被曝モバイルユーザについての予測SVRを算出する(970)。
ここでSVR_observedは、情報サーバ上で捕捉される通常の情報要求信号に基づいて上記で定義されたように観測されたSVRである。すなわち、次の通りである。
SVR_multiplier(SVR乗数)は、領域基準、業界、ブランド、キャンペーン等の異なるレベルにて判定されてよい(下記の通り)。特定の実施形態では、異なるSVR_multiplierは、異なる事業業界(すなわち、関連ブランドのセット)につき推測される。その目的で、較正POIセット(すなわち、SVRを測定するために使用される1以上の標的)が選択され、特定の業界又はブランド(例えばMcDonalds)に属するPOIのみがその特定の業界又はブランドについてのそのSVR乗数を判定するよう選択される。
領域基準の乗数を判定するために、較正POIセットが選択され、地理的領域内の全ての主要ブランドを含む。これは、国(例えばアメリカ合衆国)、州(例えばカリフォルニア州)、市(例えばニューヨーク)、又は他の地方自治体もしくは領域であってよい。そのような大量のデータにより、領域基準(例えば国レベル)の乗数は、拡張された時期にわたって、安定して維持可能である。しかし、領域基準の乗数はSVR(標的視認者又はブランド等)に直接影響する情報キャンペーンの特定の態様を考慮しない。
業界レベルの乗数を判定するために、業界(例えば全国ブランドのセット(分類))に属するPOIのみを含む較正POIセットが選択される。業界レベルの乗数は、異なる種別の位置(例えばレストラン対小売店)での訪問者にわたる位置訪問での潜在的相違を考慮することによって、国レベルの乗数を改善する。しかし、業界内のブランドは、互いに異なるSVRパターンを提示してよい。
ブランドレベルの乗数を判定するために、1つの特定のブランドに関連付けられたPOIのみを含む較正POIセットが選択される。典型的には情報キャンペーンがブランドに関連付けられるにつれ、ブランドレベルの乗数が、直接の乗算を可能にする。しかし、特に国際ブランドにつき、希薄なデータ発行がこのレベルで出現する。更にブランドレベルの乗数は、情報被曝についての定義済み窓を考慮すると、業界レベル又は国レベルの乗数のいずれかよりも一層変動を受けやすい。
キャンペーンレベルの乗数は、ブランドレベルの乗数に等しい。ただし、その算出が、特定の情報キャンペーンによって定義された標的ユーザグループに限定されるという点は除く。キャンペーンレベルの乗数は、個別キャンペーンの特有の状況を最善に捕捉するが、時として規模を欠く。
したがって次のレベルの各々は一層正確に、訪問無しを捕捉するが、規模の欠落により、一層の変動に苦しむことがある。
各情報キャンペーンにおいて、いくつかの文書グループ(この各々は1以上のブランドに関連付けられる)があってよい。これに対して、対応する乗数が適用されてよい。例えばブランドについての情報キャンペーンでは、成人男性モバイルユーザを主に標的にした文書グループ、成人女性モバイルユーザを主に標的にした文書グループ、1以上の特有の場所にいると判定されるモバイルユーザを主に標的にした位置ベースの文書グループ(LBA)、ブランドに関連付けられた構内(又は事業所の中心)にいると判定されるモバイルユーザを主に標的にした構内文書グループ、があってよい。特定の実施形態では、2ステップ処理が使用され、この情報キャンペーンのSVRを導出するよう使用される。第1に、SVR乗数が文書グループの各々につき判定される。ただし、位置ベースの文書グループ(LBA)と構内文書グループ(これは、SVR乗数についての需要から除外される。)とは除く。というのも、これらの観衆は、既に、情報要求及びパネルデータパケットとによる位置訪問を行ったと以前に見られているからであり、訪問無しを提示する蓋然性が低いからである。後に、加重平均が、最終SVRを導出するために使用されてよい。
この手法は、低く観測されたSVRと高く観測されたSVRとの両方を有する情報キャンペーンに適用可能である。前者の種別については、算出は、LBAの欠如により、ブランドレベルの乗数を適用することによって単に実行されてよい。例えば0.39%の観測SVRを有するSubwayの情報キャンペーンを考慮されたい。このキャンペーンでは、1.54%のSVRにおける3.9の結果の国レベル乗数を用いる。これは、履歴データを考慮すると、過小評価の蓋然性がある。実際パネルベースの分析は、要求ベースの追跡が約16の因子でSubwayへの訪問数を過小評価することを示す。このキャンペーンは何らLBAを有さないので、ブランドレベルの15の乗数は、観測SVRへ単に適用され、5.86%を生成する。これは、予測に一層沿った結果である。
他の実施形態では、4つの小売業者(すなわち、TargetとWalgreensとCVSとRite Aid)についての情報キャンペーンを考慮されたい。これらは、7%という、比較的高い観測SVRを有する。国レベルの乗数をSVR推測に用いて、報告SVRは、28%と過大評価されるだろう。ブランドレベルの乗数とLBA除外とをこの新たな手法に用いて、SVRは、一層合理的に16%と算出される。ブランドレベルの乗数の使用はまた、これらのブランドでの位置訪問パターンに関する一層の洞察を生成する。
特定の実施形態では、推測モジュール170はパネルベースのSVR推測についての構成要素と、頻度ベースのSVR推測についての構成要素との両方を含み、その技術のうち1つからの結果をいくつかの要素に基づいて選択する。例えば(1)利用可能なパネルデータが存在するか否か、十分な数の頻度グループに分割するだけの十分な要求データはあるか否か、等である。推測モジュール170はまた、両方の技術から、SAR推測値の平均を取得してよい。
特定の実施形態では、算出エンジン570は、SVR推測を、典型的なBernoulli処理としてモデリングするよう構成される。ここでは、各ユーザは位置を訪問する所与の蓋然性pを有する。したがってp推測についての信頼距離は次の通りである。
このときzは95%の信頼レベルにつき1.96である。pは観測された位置訪問率SVRである。予測目的で乗数を観測SVRに適用するとき、同一の乗数が信頼距離に適用される。
更なる実施形態では、推測モジュール170は更に、ユーザレベルの行動データを用いてSVRを推測するよう構成される。図10に示すように、システム150によって観測される各ユーザにつき、その位置履歴は、第1の時期(観測窓)中に観測される。これは、特徴ベクトルを形成する特徴のセットを定義する。第2の時期(隣接する訓練窓)において、同一のユーザが、標的位置の1つを訪問したものとして観測される(標的y=1であり、そうでなければy=0である)。したがって複数ユーザの行動データは取得され、推測モデルy=f(X)に適合するよう使用される。これは、ユーザにつき既知の行動特徴ベクトルxが与えられたときの訪問蓋然性yを推測する。一実施形態では、特徴ベクトルXは(xl, x2,...,xn)として定義される。ここでXiはユーザによる、n個の異なる文書のセットの各々に関連付けられた位置への、標準化された訪問頻度である。
すなわち、SV
iが、観測窓中の、i番目の文書に関連するユーザによる訪問頻度である。SVAiはi番目の文書に関連するユーザのグループの平均訪問頻度である。インデックスiは(1, 2,..., n)の範囲にある。ここでnはユーザの位置特徴空間を示すように使用される文書(又はブランド)の数を示す。この設定において、推測モデルy=f(X)は、ユーザの行動パターンの、将来の位置訪問との相関を捕捉する。モデル適合は、線形モデル(例えばロジスティック回帰分析)又は非線形モデル(例えばニューラルネットワークモデル)のいずれかを用いて実現され得る。
更なる実施形態では、SVRは文書に関連付けられたブランド位置の任意の所与のグループの近傍にある複数の地理ブロックの各々につき、推測されてよい。図11Aに示すように、推測モジュール170は更に、文書に関連する複数の地理ブロックについて、空間的インデックスデータベース158内の地理ブロックをフィルタリングするよう構成された地理ブロックフィルタ110を含んでよい。これは、文書に関連付けられた情報(例えば名称/ブランド/分類、標的人口統計、標的位置等)を用いて、クエリを構築することと、クエリに一致するメタデータを有する地理ブロックにつき空間的インデックスデータベース158を検索することとによって実行されてよい。推測モジュール170は更に、一致した地理ブロックの中での各地理ブロックで注釈付けされた関連要求につき、要求データベース168内の注釈付き要求をフィルタリングする要求フィルタ120を含み、関連要求に関連付けられたデータを、データ格納部1122内に、各地理ブロックと共に格納する(図11B参照)。上記の通り、地理ブロックで注釈付けされた要求は、地理ブロック内にいた関連モバイル装置の検出位置を示す。
推測モジュール170は更に、場所訪問イベントを示す文書に関連付けられた少なくとも1つの場所で注釈付けされた関連要求につき、要求データベース1122内の注釈付き要求をフィルタリングする場所訪問フィルタ1130を含み、場所訪問イベントに関連付けられたデータを、データ格納部1132内に格納する(図11B参照)。推測モジュール170は更に、一致する地理ブロックの各々につき場所訪問率(SVR)を算出するよう構成された算出エンジン1140を含み、地理ブロックSVR格納部1142内にそのSVRを格納する。特定の実施形態では、各地理ブロックのSVRは地理ブロックと文書に関連付けられた場所との両方を訪問した一意のモバイル装置の数と、地理ブロックを訪問した一意のモバイル装置の数との割合として、算出される。そのようなSVRは地理ブロック内で検出されたモバイルユーザによる場所訪問の蓋然性を示し、したがって、特有の地理ブロックに対応する文書の実績測定値を次のように導出するために使用される。
図4A及び4Bを再度参照すると、特定の実施形態では、情報サーバ156内の順位付け部405は、まず実績測定値の種別又は文書に関連付けられた価格付けモデルの種別を判定することによって、1以上の一致文書の各々につきKPIを判定するよう構成される。例えばもし実績測定値がCPMベースであれば、実績測定値は単純に、文書の後援者(スポンサー)が各インプレッションにつき支払うことを申し出た金額であってよい。KPIは実績測定値と等しくてよい。もし実績測定値がCPCベース又はCPIベースである場合、順位付け部405は、推測モジュール170によって判定されたPM|CC値又はPM|SA値を使用してよい(上記の通り)。
もし実績測定値がCPVベースであれば、順位付け部405はまず、注釈付き要求が、その地理ブロックにつき判定されたPM|sv又はSVRest|GBを有する地理ブロックで注釈付けされるか否かを判定する。そうであれば、順位付け部405は、その地理ブロックに関連付けられたPM|SV又はSVRest|GBを用いて、KPIを判定してよい。他方、もし注釈付き要求がそのような地理ブロックで注釈付けされてないなら、順位付け部405はパネル乗数又は頻度グループ技術を用いて算出されたPM|sv値を使用してよい。それらのいずれも、推測モジュール170によって生成される。順位付け部405はKPIを、注釈付き要求内の文書に関連する場所の種別に基づいた重みと、及び/又は、注釈付き要求のタイムスタンプとによって乗算されたPM|SV値として判定してよい。例えば、異なる重みは、異なる場所への訪問に対して、又は、同一の場所の異なる種別の位置への訪問に対して、付与されてよい。例えば同一の小売業者は、事業所の構内(BP)への訪問よりも、事業所の中心(BC)への訪問に対して高い金額を支払いたいことがある。その逆も同様。異なる重みはまた、異なるタイムスタンプに対して適用可能である。例えば同一の小売業者が、週末の訪問よりも火曜日の訪問に対して高い金額を支払いたいことがある。
特定の実施形態では、図4Aから4Cまでに示すように、情報サーバ154は更に、量制御部409内の予算制御関数を含む。これは、対応する価格付けモデルに基づいて、関連キャンペーン予算を調整又は更新(470)し、文書プールから、予算を欠く文書を除去する。したがって量制御部409はまず、どの価格付けモデルが伝送された文書に関連付けられるかを判定する。オンライン結果に注目した価格付けモデル(例えばCPM、CPC又はCPI)では、これは、情報サーバ154がインプレッション/クリック/発呼/SAイベントを示す信号を受信(460)した後に実行されてよい。これは典型的には、文書の伝送後、数秒又は数分以内に生じる。関連予算は、インプレッション/クリック/発呼/SAについての費用を、予算から控除することによって更新される。オフライン結果については、それは扱いにくい。というのも、場所訪問はインプレッション後数時間又は数日で生じることがあるからである。それが生じるまで、キャンペーン予算は、ほぼ枯渇することがあるし、あるいはキャンペーン窓は閉じられ、不十分な場所訪問がなされてキャンペーン予算を埋め合わせる。
したがって特定の実施形態では、量制御部409は、CPVベースの文書がインプレッションされたことを示す信号を受信すると、場所訪問が実際に生じるのを待つ代わりに、SVR推測に基づいて場所訪問予測を生成するよう構成される(473)。この予測は、KPIを推測するために順位付け部405によって使用される推測SVRによって乗算された文書の後援者により提供される訪問毎費用であってよい。それは更に、順位付け部405によって使用される重みによって乗算されてよい。量制御部409は次いで、予算からその予測値を控除することによって、関連予算を更新する(475)。
特定の実施形態では、1以上のコンピュータ/サーバ120が、要求プロセッサ152と情報サーバと推測モジュール内の様々なフィルタ及び算出エンジンとの各々、いくつか又は全てを提供するために使用される。
図12は、専用のソフトウェア命令を実行することによってシステム150内の任意の1以上の構成要素を提供するために使用可能な例示的なコンピュータ/サーバ120の図である。コンピュータ/サーバ120はスタンドアロン装置として、又は、ピアツーピアの(分散された)ネットワークコンピューティング環境でのピアコンピューティング装置として、動作してよい。図12に示すように、コンピュータ/サーバ120は1以上のプロセッサ1202(例えば中央処理装置(CPU))と、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)と、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及び、システムバス1200を介して互いに接続されたシステム又はメインメモリ1204とを含む。コンピュータ/サーバ120は更に、静的メモリ1206と、ネットワークインタフェース装置1208と、ストレージユニット1210と、1以上の表示装置1230と、1以上の入力装置1234と、信号生成装置(例えばスピーカ)1236とを含んでよい。これを用いて、プロセッサ1202はシステムバス1200と通信可能である。
特定の実施形態では、表示装置1230は、1以上のグラフィック表示ユニット(例えばプラズマディスプレイパネル(PDP))、液晶ディスプレイ(LCD)プロジェクタ、又はブラウン管(CRT)を含む。入力装置1234は英数字の入力装置(例えばキーボード)、カーソル制御装置(例えばマウス、トラックボール、ジョイスティック、動作センサ、又は他の指示装置)を含んでよい。記憶部1210は、1以上の機械可読媒体1212を含む。ここには、例えば1以上のシステム、構成要素、方法、又は、本開示の機能を可能にする命令1216(例えばソフトウェア)が格納される。記憶部1210はまた、システム、構成要素、方法又は機能によって使用及び/又は生成されるデータ1218を格納してよい。そのデータは、POIデータ151、地図データ152、空間的インデックスデータベース158、要求ログ168、クリック/発呼ログ166、データファイル171、区画データベース174、検索インデックス925等のいずれか、一部、いくつか、又は全てにおけるデータを含む。命令1216(例えばソフトウェア)が、完全に又は部分的に、メインメモリ1204内に又はプロセッサ1202内(例えばプロセッサのキャッシュメモリ内に)に、コンピュータ/サーバ120による実行中に、ロードされてよい。したがってメインメモリ1204及びプロセッサ1202はまた、機械可読媒体を構成する。
機械可読媒体1212は例示的実施形態において、単一の媒体として図示される。しかし、「機械可読媒体」との用語は、命令(例えば命令1124)を格納可能な単一の媒体又は複数の媒体(例えば中央化された又は分散されたデータベース又は、関連付けられたキャッシュ及びサーバ)を含むものとして使用される。「機械可読媒体」との用語はまた、コンピュータ/サーバ120による実行のための命令(例えば命令1216)(これはコンピューティング装置1100に、本開示の1以上の方法を実行させる)を記憶可能な任意の媒体を含むものとして使用される。「機械可読媒体」との用語は、ソリッドステートメモリ、光媒体、及び磁気媒体の形態でのデータ記憶装置を含んでよいが、これに限定されない。特定の実施形態では、命令1216及び/又はデータ1218は、ネットワーク100内に格納されてよいし、コンピュータ/サーバ120によってネットワークインタフェース装置1208を介してアクセスされてよい。これは、有線及び/又は無線の接続を、いくつかの種別のネットワークコネクタ1280aを介して、ネットワーク(例えばローカルエリアネットワーク115及び/又はワイドエリアネットワーク(例えばインターネット110))へ提供する。命令1216(例えばソフトウェア)及び/又はデータ1218は、ネットワークインタフェース装置208を介して送受信されてよい。